JP2003215512A - 偏波コントローラ - Google Patents
偏波コントローラInfo
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Abstract
ントローラを提供する。 【解決手段】 偏光の入射側から、変換された偏光の出
射側にかけて、第1のコリメータ、第1の可変偏光回転
子、第1の1/4波長板、第2の可変偏光回転子、第2
の1/4波長板、第3の可変偏光回転子、および第2の
コリメータがこの順序で配置されている偏波コントロー
ラ。
Description
関し、更に詳しくは、低消費電力で駆動し、挿入損失は
小さく、ある任意偏光を別の任意偏光に偏光変換するこ
とができ、光伝送システムにおける偏波モード分散補償
装置の組み立てに用いて有用である新規な偏波コントロ
ーラに関する。
い、システムの伝送容量を増大させるために、波長分割
多重(WDM)方式による多チャンネル化が進められて
いる。この多チャンネル化と並んで、伝送容量を増大さ
せる方法としては、各チャンネルの光パルスのビットレ
ートを増大させる方法があり、現在では、10Gbpsの導
入が進んでいる。そして、最近では、今後実用化が期待
されている40Gbpsの導入が展望されている。
送においては、その伝送品質の劣化を招くいくつかの要
素がある。その1つが偏波モード分散(Polarization M
ode Dispersion:PMD)である。これは、光パルスの
伝送路である光ファイバの中でランダムに発生する複屈
折に基因して、伝送されている光パルスにおいて、本来
は縮退しているべき直交偏波モードが分離してパルス幅
を拡大させるという現象である。このような現象を発現
した光パルスは、もはや、正しい光信号としての機能を
発揮しないことになる。
PMDを小さくする努力がなされている。しかしなが
ら、その値は、せいぜい、0.25ps/km1/2程度であ
る。そして、そのような光ファイバを用いて40Gbpsの
ビットレートを採用した場合、光伝送が可能な距離は長
くても90km程度であり、それ以上の距離の光伝送を実
現することはできない。
ァイバのPMDは1ps/km1/2程度であるため、ビット
レートを10Gbpsにするとその光伝送可能な距離は17
0km程度であり、ましてや、ビットレートを40Gbpsに
すると10km程度までしか光伝送を実現することができ
ない。このように、既設の光ファイバを用いた光伝送シ
ステムにおいて、ビットレートを10Gbpsに高める場合
や、次世代光伝送システム用に新たな光ファイバを敷設
してそのビットレートを40Gbps以上で運転しようとす
る場合には、PMDの影響が顕著に現れ、その結果、伝
送容量が大きく、実用的な光伝送システムの構築が困難
になる。
提供されている。ここで、代表的な装置を例示し、その
機能について説明する。まず、Electron, Lett., vol.3
0, No.4, pp.384〜349,1994や、OFC'99, Technical Di
gest 86/WE5-1などの文献に記載されている装置につい
て説明する。このPMD補償装置は、伝送路を伝搬して
きた光信号の主偏光(Principal States of Polarizati
on:PSP)と呼ばれ、分離した2本の直交偏光成分の
それぞれを、群遅延時間(Differential Group Delay:
DGD)付与部として機能する偏波保持光ファイバ(Po
larization Maintain Fiber:PMF)における直交す
る2個の固有偏光(Eigen States of Polarization:E
SP)のそれぞれに偏光変換する偏波コントローラと、
DGD付与部としての上記PMFと、伝搬してきた光パ
ルスのPMDによる波形歪みをモニタとするモニタ手段
と、このモニタ手段からの制御信号で上記偏波コントロ
ーラの運転を制御する制御装置を備えている。
し、その偏光状態(State of Polarization:SOP)
の周波数依存性を受信側で間接的に検知する。そして、
送信信号のSOPと伝送路におけるPSPが一致してい
るか否かを確認しながら、送信器端に設けられている上
記偏波コントローラを制御し、伝送路への入射信号のS
OPをPSPに追随させるという態様で運転される。
2, No.15, pp891〜898, 1994や、OFC'99, paper TuS4,
1999などの文献には次のような装置が記載されている。
この装置は、送信器端から受信器端に至る伝送路全体の
系のPSPを、送信器から発振している光のSOPに一
致させるように運転される。具体的には、偏波コントロ
ーラと伝送路で発生するPMDの量よりも大きいPMD
を有する固定DGD付与部(例えばPMF)を受信器の
前に配置し、ここで偏光度(Degree of Polarization:
DOP)をモニタし、このDOPが最大値を示すように
全体の系を運転制御することにより、全体の系のPSP
を送信信号のSOPに一致させている。
が与えられている2個のPSP間の当該DGDが、一般
に、PMDと呼ばれている。厳密にいえば、送信信号の
スペクトル内における各波長間のDGDの平均値であ
る。また、上記したPSPは、ある伝送路に入射した送
信信号のSOPを周波数に対して無依存としたときに、
その伝送路からの出射偏光は周波数に対して1次のオー
ダで無依存であることを条件にして求められた偏光状態
であるとしている。この状態は、送信信号のスペクトル
幅が充分に狭いことと、PMDが極端に大きくなってい
ないということを前提にして求められている。
込まれるDGD付与部としては、図11で示したよう
に、偏光成分を分離する偏光分離素子を備え、分離され
たそれぞれの偏光成分の伝搬距離を可動鏡により空間的
に変化させて各偏光成分間のDGDをゼロ化する可変タ
イプのものがある。このDGD付与部は、変換の対象で
ある変更が直線偏光である場合にのみ機能することがで
きる。
したように、τ1のDGDを与えるPMFのような一軸
性複屈折媒質と、τ2のDGDを与える別のPMFのよ
うな一軸性複屈折媒質の間に偏光回転子が配置された固
定タイプのものもある。この固定タイプのDGD付与部
は、変換の対象である偏光が直線偏光である場合に限ら
ず、例えば楕円偏光を含む任意偏光に対しても機能する
ことができる。
送路−偏波コントローラ−DGD付与部−受信器で構成
される系において、伝送路から出射したSOP状態の送
信信号におけるPSP間のDGDがDGD付与部を出力
した時点でゼロになるということである。このようなP
MDの補償方法としては次のような2種類の方法が知ら
れている。
クス空間を想定する。このストークス空間とは、その直
交基底が0°直線偏光成分の強度S1、45°直線偏光
成分の強度S2、および右回り円偏光の強度S3である3
次元空間であり、その空間内の単位円がポアンカレ球に
相当する。S1,S2,S3はストークスパラメータと呼
ばれる。
変調直後の伝送路への送信信号のSOPを示すベクトル
をSin、伝送路で発生するPMDのベクトルをΩt、偏
波コントローラが備える偏光変換をT1,DGD付与部
におけるPMDのベクトルをΩCとして想定する。ここ
で、PMDのベクトル(Ωt)は、その単位ベクトルが
遅いPSPを表すものとする。そして、ベクトルの向き
はPSPの向きと同じであり、ベクトルの大きさは2個
のPSPの間の長さ、すなわちDGDで与えられる。
Dの補償に関する第1の方法を図13に示す。この方法
は、図11で示したDGD付与部を含む系に適用され、
伝送路で発生したPMDを直接補償する方法である。こ
の方法では、伝送路の入射端における送信信号のSOP
であるベクトルSinには、伝送路を伝搬する過程でベク
トルΩtのPMDが与えられる。このベクトルΩtは、伝
送路の状態(例えば外部から圧力が加わっているなど)
に応じて、その大きさと方向が常に変化している。
る一定値のベクトルΩcが、偏波コントローラによって
ベクトルΩtと逆向きのベクトルΩc・T1となるように
偏光変換される。このとき、偏光変換T1、PMDのベ
クトルΩcを調整することによりベクトルΩ'c・T1と
し、Ω'c・T1の大きさとベクトルΩtの大きさを等しく
する。その結果、ベクトルΩtとベクトルΩ'c・T1とが
打ち消しあい、ここに、ベクトルΩtの補償が実現す
る。
器として、図11で示したような可動タイプのものを用
いてベクトルΩcを変化させているが、図12で示した
固定タイプのDGD付与器を用いる場合は、伝送路で発
生するPMDベクトルの大きさ|Ωt|よりも小さい値
のベクトル|Ωc|を設定し、偏光変換T1を調整して同
様の補償を行うことができる。
図14に示す。この方法は、図12で示した固定タイプ
のDGD付与部に適用される。この方法では、伝送路に
よって送信信号に与えられたベクトルΩtと、偏光変換
T2によって変換されたDGD付与部のPMDのベクト
ルΩc・T2の和が、伝送路の入射端における送信信号の
SOPであるベクトルSinと同じ方向を向くように設定
される。
のベクトルSinと、伝送路、偏波コントローラ、および
DGD付与部から成る系全体のPMDのベクトル(Ωt
+Ωc・T2)とが同じ方向を向いているということは、
送信信号が系全体のPSPに入射されていることを意味
する。そしてこのPSPは、前記したように、1次のオ
ーダでは、PMDを発生しない伝送状態なっている。そ
の理由は、PMDは2個の直交PSP間のDGDである
から、一方のPSPに入射した送信信号(光パルス)の
分離は起こり得ないからである。
送を実現するためにDGD付与部に要求される特性とし
ては、系全体のPMDのベクトル和(Ωt+Ωc・T2)
が必ず入射SOPのベクトルSinの方向に向く条件のみ
を備えていればよい。具体的には、|Ωt|≦|Ωc|の
みが成立していればよい。すなわち、DGD付与部にお
けるDGD|Ωc|は固定値になっていてもよいのであ
る。
に比べて実施が容易であり、しかも、前記した1次のオ
ーダが成立していれば、PMDは完全に補償されること
になる。第1の方法において、PMD補償を制御する方
法としては、一般的にいって、系全体の最終的なPMD
量、すなわち、|Ω+Ω'c・T1|量と相関のある、強
度変調されている送信信号の特定周波数(通常は送信信
号のビットレートの半周波数が採用される)の光強度In
をモニタする。このモニタ動作は、送信信号のパルス広
がりを直接観察していることに相当する。
きには、系全体のPMD量が最小(パルスが最も広がら
ない状態)になっているため、光強度Inの最大値制御を
行って、系全体の最終的なPMD量がモニタされる(El
ectron, Lett., vol.30, No.4, pp.384〜349,1994や、
OFC'99, Technical Digest 86/WE5-1などを参照)。一
方、第2の方法の場合は、PSPで伝送する送信信号は
1次のオーダではPMDを受けない。すなわちPMD=
0であるため、DOPの劣化は起こらない。
Pをモニタしてその最大値制御を行うことにより、PM
D補償制御が実施される(OFC'99, paper TuS4, 199
9)。
D補償を実施するためには、偏波コントローラが必須の
要素として系の中に組み込まれる。その場合、用いる偏
波コントローラには次のような機能が要求される。図1
1で示したような可変直線複屈折を創出する可変DGD
付与部を用いる前記した第1のPMD補償方法を実施す
る場合、DGDから与えられるPSPは常に直線偏光に
なっている(すなわち、ベクトルΩcは直線偏光であ
る)。
配置される偏波コントローラから出射するSOPは常に
直線偏光になっていればよい。換言すれば、偏波コント
ローラは任意偏光を直線偏光に偏光変換できる機能を備
えていればよい。しかしながら、第2のPMD補償方法
を実施する場合には、可変DGD付与部でもそのPSP
が変化するので、用いる偏波コントローラは、出射する
SOPを任意偏光に偏光変換できる機能を備えていなけ
ればならない。
いては、系全体のPMDのベクトル(Ωt+Ωc・T)が
入射端のSOPのベクトルSinと同じ向きにするのみで
あるため、この系で用いる偏波コントローラからの出射
SOPは特定のSOPに限定されなくてもよい。すなわ
ち、偏波コントローラとしては、任意偏光を任意偏光に
偏光変換できる機能を備えていればよい。
ントローラとしては、例えば、光ファイバに側圧を与え
ることによって発生する光弾性効果を利用するタイプの
ものや、リチウムナイオベート導波路を用いることによ
り電気光学効果を利用するタイプのものが知られてい
る。しかしながら、前者のタイプのものは、圧電素子な
どの大規模な装置を必要とし、またその消費電力も大き
いという問題があり、後者のタイプのものは、系に組み
込んだときの挿入損失が大きく、また偏光依存性が大き
いなどの問題がある。
する従来の偏波コントローラにおける上記した問題を解
決し、構造は簡素であり、系への組み込み時における損
失は小さく、低消費電力で安定動作する新規な偏波コン
トローラの提供を目的とする。
ために、本発明においては、可変偏光回転子と1/4波
長板を備え、かつ任意偏光を任意偏光に偏光変換する偏
波コントローラであって、変換後の偏光状態が、変換前
の偏光状態に対して、ポアンカレ球上で、次式: (S1,SS,S3)=(cos2(φ−π/4),sin2
(φ−π/4),0) (ただし、S1,SS,S3はストークスパラメータを表
し、φは1/4波長板の軸方位の相対角度(rad)を表
す)で示されるベクトル軸を中心とした円軌跡を描いて
変化した偏光状態になることを特徴とする偏波コントロ
ーラが提供される。
た偏光の出射側にかけて、第1のコリメータ、第1の可
変偏光回転子、第1の1/4波長板、第2の可変偏光回
転子、第2の1/4波長板、第3の可変偏光回転子、お
よび第2のコリメータがこの順序で配置されていること
を特徴とする偏波コントローラ(以後、偏波コントロー
ラAという)が提供され、また、一端に入力ポートと出
力ポートを備えたサーキュレータの他端には、コリメー
タ、第1の可変偏光回転子、1/4波長板、第2の可変
偏光回転子、および全反射ミラーがこの順序で配置され
ていることを特徴とする偏波コントローラ(以後、偏波
コントローラBという)が提供される。
的な構造例を図1に示す。この偏波コントローラAは、
3個の偏光回転子と2枚の1/4波長板で構成されてい
て、第1の可変偏光回転子と第2の可変偏光回転子の間
に第1の1/4波長板が介装され、また第2の可変偏光
回転子と第3の可変偏光回転子の間にも第2の1/4波
長板が介装されている。そして2枚の1/4波長板とそ
れに挟まれた第2の可変偏光回転子で、機能的には、後
述する可変位相子(図の破線で囲った部分)が形成され
ている。
を伝送してきた送信信号(光パルス)は第1のコリメー
タによってビームに変換され、その変換ビームが、第1
の可変偏光回転子、第1の1/4波長板、第2の可変偏
光回転子、第2の1/4波長板、第3の可変偏光回転子
をこの順番で通過し、その過程で後述するような偏光変
換を実現したのち、第2のコリメータによって光ファイ
バに結合される。
偏光回転子と第2の1/4波長板で形成されている要素
A0の機能について説明する。この要素A0のジョーンズ
マトリクスVR(θ2,φ)は次式で示される。なお、
第1の1/4波長板の遅い軸方位を0rad、第2の1/
4波長板の遅い軸方位をφ、第2の可変偏光回転子の偏
光回転角度をθ2とする。
有ベクトルを解析すると、φ=π/2(rad)であると
きに、固有ベクトルはθ2に対して無依存になる。この
ときの固有値eν1(θ2)、eν2(θ2)と、固有ベク
トルE1,E2は、次式で示される。
ると、この要素A0は、45°直線偏光と−45°直線
偏光の間に位相差:2×θ2radを与える直線位相子とし
て機能する。そして、θ2は可変であるので、この要素
A0は可変直線位相子になっている。図2に、上記した
位相子における偏光変換作用をポアンカレ球上に示す。
換前の偏光は、進相軸方位であるR方向を軸として右回
りに2×θ2(rad)だけ回転して偏光変換する。なお、
図中のRは式E2のストークス表示によるベクトルであ
り、45°直線偏光の方向を向いている。したがって、
図1の偏波コントローラにおいて、第1の可変偏光回転
子の回転角度と第3の可変偏光回転子の回転角度を等し
くし、かつ互いの方向を逆転させれば、ポアンカレ球上
のR軸を任意の方向に向けることができる。すなわち、
この偏波コントローラAの場合、この要素に入射する任
意偏光を他の任意偏光に変換することの可能性が推定で
きる。
光回転子の回転角度を、いずれも、θ1であるとする
と、図1で示した偏波コントローラのジョーンズマトリ
クスは、次式で示される。 PC1(θ1,θ2,φ)=T(−θ1)・VR(θ2,φ)・T(θ1) ・・・(2) ここで、φ=π/2(rad)とした状態で、θ1を0〜π
/2(rad)、θ2を0〜π(rad)の範囲において、π
/20(rad)の角度間隔で逆方向に変化させたとき
に、入射端でランダムに選んだSOPのベクトルSin=
(−0.17,0.748,−0.64)を偏光変換した
後におけるSOP(θ1,θ2が可変)を図3に示す。
ータ点である。図3から明らかなように、変換後の偏光
はポアンカレ球上の全体に広がっている。このポアンカ
レ球上の広がりは、Sinがどのような偏光であっても実
現されており、したがって、この偏波コントローラは任
意偏光を任意偏光に変換できることを示している。
が、θ1=0〜π/2,θ2=0〜π、,またはθ1=0
〜π、θ2=0〜π/2であれば、この偏波コントロー
ラは全ての偏光をカバーして上記した偏光変換を実現す
ることができる。上記した説明は、第1の可変偏光回転
子と第3の可変偏光回転子の回転角度が互いに逆の場合
に関するものであるが、この偏波コントローラAは、第
1の可変偏光回転子と第3の可変回転偏光子の回転方向
が同じであっても、任意偏光を任意偏光に変換すること
ができる。以下にそのことを説明する。
のようになる。 PC2(θ1,θ2,φ)=T(θ1)・VR(θ2,φ)・T(θ1) ・・・(3) そして、φ=π/2(rad)とした状態で、θ1を0〜π
/2(rad)、θ2を0〜π(rad)の範囲においてπ/
20の角度間隔で同方向に変化させたときに、入射端で
ランダムに選んだSOPのベクトルSin=(−0.1
7,0.748,−0.64)を偏光変換したのちのSO
Pは図4のようになる。
には、変換の経路が異なるのでデータ点の位置は異なっ
ている。しかし、変換後の偏光はポアンカレ球上の全体
に広がっている。すなわち、この場合も、任意偏光を任
意偏光に変換している。そして、そのために必要な
θ1,θ2のダイナミックレンジは、図3の場合と同じよ
うに、θ1=0〜π/2,θ2=0〜π、,またはθ1=
0〜π、θ2=0〜π/2である。
波長板の方位角度φがπ/2である場合についてのもの
であるが、本発明の偏波コントローラは、φ≠π/2の
場合であっても、任意偏光の任意偏光への偏光変換が可
能である。そのことを以下に説明する。今、図1で示し
た要素A0における固有偏光と固有値について考える。
φ=3π/8,φ=π/2のそれぞれの場合における上
記した2つの固有値の偏角の差、すなわち位相差Δδの
θ2依存性を図5に示す。また、同じφ値における固有
偏光のθ2依存性を図6に示す。図5と図6から次のこ
とがわかる。
2に依存せず、±45°直線偏光として一定であり、そ
の固有値の差、すなわち固有偏光間に与えられている位
相差Δδは、図5で示されているように、θ2がπ変化
すると2πの変化幅を有した状態で連続的に変化してお
り、既に説明した可変直線位相子として機能している。
4,3π/8の場合は、固有偏光は変動し、また位相差
Δδも複雑に変化している。例えば、φ=0の場合(図
6(a)の場合)、固有偏光はS2の面内で円を描くよ
うに変化し、かつ、与えられる位相差Δδは、図5から
明らかなように、θ 2に無依存でその値はπである。
/2の場合)における偏光変換作用を想起すると、入射
した偏光は、各θ2のときの固有偏光を軸にして右回り
にπ回転して偏光変換するため、θ2の変化に対して円
軌跡を描くものと考えられる。ここで、φ=0,π/
8,π/4,3π/8,π/2のそれぞれにおいて、式
(1)でランダムに選択したSOPのSin=(−0.1
7,0.748,−0.64)の変換作用を図7に示す。
は、次式: (S1,S2,S3)=(cos2(φ−π/4),sin2φ−π/4),0) ・・・(4) で示されるポアンカレ球上の軸を回転軸として円を描い
ている。このように、この要素A0は、φ≠π/2であ
っても、直線位相子の場合と同じように、ポアンカレ球
上で、緯度方向への偏光変換作用を行う。
の偏光変換作用を実現できる第1の可変偏光回転子と第
3の可変偏光回転子を組み合わせることによって構成さ
れた、図1で示した偏波コントローラAは任意偏光を任
意偏光に変換することができる。例えば、φ=π/4の
1/4波長板を用い、θ1=0〜π/2,θ2=0〜πま
たはθ1=0〜π,θ2=0〜π/2の可変幅で、SOP
のベクトルSin=(−0.17,0.748,−0.6
4)を、式(2)で示したPC1(θ1,θ2,π/
4)、式(3)で示したPC2(θ1,θ2,π/4)に
基づいて偏光変換したときのSOPを図8と図9にそれ
ぞれ示す。
うに、図3や図4で示した変換とは異なる態様になって
いるが、この場合も、ポアンカレ球の全体で変換可能に
なっている。しかし、図8(b)、図9(b)で示した
変換の場合は、ポアンカレ球の一部しかカバーしていな
い。また、PC1,PC2に基づく変換のいずれにおいて
も、任意偏光を任意偏光に変換するためには、θ1,θ2
は、θ1=0〜π/2,θ2=0〜πに設定すべきである
ことがわかる。
2個の1/4波長板の遅い軸方位の相対角度がどのよう
な角度であったとしても、その偏波コントローラは任意
偏光を任意偏光に変換することができる。なお、偏波コ
ントローラAは可変偏光回転子として例えば可変ファラ
デー回転子や液晶を用いることができるので、構造は簡
素であり、非機械式であるため高信頼性を有し、また高
速応答が可能である。
例Bを示す。この偏波コントローラBは、第2の可変偏
光回転子の直後に全反射ミラーが配置された構造になっ
ている。この偏波コントローラBでは、サーキュレータ
の入力ポートに入射した送信信号はサーキュレータを通
り、コリメータでビームに変換され、その変換ビーム
が、第1の可変偏光回転子、1/4波長板、第2の可変
偏光回転子を順次通過して全反射ミラーで反射し、再び
第2の可変偏光回転子、1/4波長板、第1の可変偏光
回転子を順次通過し、この過程で、偏波コントローラA
の場合と同じような偏光変換する。そして、コリメータ
で光ファイバに結合されたのち、サーキュレータにより
出力ポートから出射される。
ーラAに比べると同じ素子の使用点数を少なくすること
ができるので生産性に優れ、安価であり、しかも形状を
小型にすることができる。また、第2の可変偏光回転子
に要求されるダイナミックレンジも偏波コントローラA
の場合に比べれば半分でよい。すなわち、θ1=0〜π
/2,θ2=0〜π/2であればよい。
第2の可変偏光回転子は可変ファラデー回転子に限定さ
れる。液晶を用いると、液晶では、往路の偏光回転の方
向と復路の偏光回転の方向が反転するため、往復の過程
で、入射した偏光は偏光変換したとしても出射時に元の
偏光に戻ってしまうからである。一方、第1の可変偏光
回転子としては、可変ファラデー回転子と液晶のいずれ
をも使用することができる。その場合、可変ファラデー
回転子を用いると、変換は式(3)で示したPC2の態
様となり、液晶を用いると変換は式(2)で示したPC
1の態様になる。
は、コリメータとして2芯コリメータを用いればサーキ
ュレータの配置を省略することができ、挿入損失をより
低くすることができる。その場合には、光路の折り返し
手段としては全反射ミラーに限定されるものではなく、
2芯コリメータの種類に応じて、2芯コリメータ内の光
ファイバへのへ結合方法は適宜に選択することができ
る。
偏波コントローラは、任意偏光を任意偏光に変換する偏
波コントローラとしては非常に簡単な機構であるため小
型化が可能であり、、しかも挿入損失や消費電力も小さ
く、安定動作をする。したがって、この偏波コントロー
ラは、PMD補償装置に組み込むことにより、ハイビッ
トレートの光伝送システムに用いてその工業的価値は大
である。
図である。
作用を示す説明図である。
64)の変換後におけるSOP(θ1,θ2は可変)を示
すグラフである。
れるPC2(θ1,θ2,θ)に基づく変換後のSOP分
布を示すグラフである。
ラフである。
2,φ)によるSOP Sin=(−0.17,0.748,
−0.64)の変換後におけるSOP(θ1,θ2は可
変)を示すグラフである。
の、式(2)で示したPC1(θ1,θ2,π/4)によ
る変換後のSOP分布を示すグラフである。
の、式(3)で示したPC2(θ1,θ2,π/4)によ
る変換後のSOP分布を示すグラフである。
す構成図である。
る。
クトル図である。
クトル図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 可変偏光回転子と1/4波長板を備え、
かつ任意偏光を任意偏光に偏光変換する偏波コントロー
ラであって、 変換後の偏光状態が、変換前の偏光状態に対して、ポア
ンカレ球上で、次式: (S1,SS,S3)=(cos2(φ−π/4),sin2
(φ−π/4),0) (ただし、S1,SS,S3はストークスパラメータを表
し、φは1/4波長板の軸方位の相対角度(rad)を表
す)で示されるベクトル軸を中心とした円軌跡を描いて
変化した偏光状態になることを特徴とする偏波コントロ
ーラ。 - 【請求項2】 偏光の入射側から、変換された偏光の出
射側にかけて、第1のコリメータ、第1の可変偏光回転
子、第1の1/4波長板、第2の可変偏光回転子、第2
の1/4波長板、第3の可変偏光回転子、および第2の
コリメータがこの順序で配置されていることを特徴とす
る偏波コントローラ。 - 【請求項3】 一端に入力ポートと出力ポートを備えた
サーキュレータの他端には、コリメータ、第1の可変偏
光回転子、1/4波長板、第2の可変偏光回転子、およ
び全反射ミラーがこの順序で配置されていることを特徴
とする偏波コントローラ。
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