JP2003215248A - 画像生成方法 - Google Patents

画像生成方法

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JP2003215248A
JP2003215248A JP2002010282A JP2002010282A JP2003215248A JP 2003215248 A JP2003215248 A JP 2003215248A JP 2002010282 A JP2002010282 A JP 2002010282A JP 2002010282 A JP2002010282 A JP 2002010282A JP 2003215248 A JP2003215248 A JP 2003215248A
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time
series data
pixel
image
clustering
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English (en)
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Yuichi Kimura
裕一 木村
Keiji Kitamura
圭司 北村
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TOKYOTO KOREISHA KENKYU FUKUSH
TOKYOTO KOREISHA KENKYU FUKUSHI SHINKO ZAIDAN
Shimadzu Corp
Original Assignee
TOKYOTO KOREISHA KENKYU FUKUSH
TOKYOTO KOREISHA KENKYU FUKUSHI SHINKO ZAIDAN
Shimadzu Corp
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Filing date
Publication date
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  • Apparatus For Radiation Diagnosis (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ノイズを低減させて雑音特性を改善するとと
もに、画像の生成の高速化を図る画像生成方法を提供す
ることを目的とする。 【解決手段】 PET装置によって測定されて収集され
た画素値に関する時系列データを、時系列データの波形
に関する空間である特微量空間(feature space)に展
開し(ステップS1)、低次元化を行うために2次元の
1PC,2PC平面に投影する(ステップS2)。経時
的に同じ挙動を示す、時系列中の各々の画素を同一のク
ラスタに分類するクラスタリングを行い(ステップS
3)、クラスタごとに平均化する(ステップS4)。こ
れらのステップにより、ノイズを低減させて雑音特性を
改善するとともに、画像の生成の高速化を図ることがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、経時的にそれぞ
れ変化する各々の画素に関する画素値を生成することで
画素の集合体である画像を生成する画像生成方法に係
り、特に、放射線や磁気共鳴などによって得られた画素
値を生成する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】このような画像生成方法について、陽子
(Positron)、すなわちポジトロンの消滅によって発生
する複数本のγ線を検出して複数個の検出器でγ線を同
時に検出したときのみ被検体の断層画像を再構成するP
ET(Positron Emission Tomography)を例に採って説
明する。PETの場合には、放射性薬剤を被検体に投与
した後、対象組織における薬剤蓄積の過程を経時的に測
定することで、様々な生体機能の定量測定(『動態測
定』と呼ばれている)が可能となる。PETの場合にお
いて各々の画素ごとに動態測定を適用すれば、従来の領
域単位での生体機能の測定ではなく、生体機能を表す画
像そのものの取得が可能となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな動態測定の場合を含めて画像を生成するには、各
々の画素単位のデータのノイズ特性が劣悪であることか
ら、生成された画像の信頼性が低い、画素数が莫大で
あることから生成するための計算にあたって多大な時間
を要するという問題がある。
【0004】この発明は、このような事情に鑑みてなさ
れたものであって、ノイズを低減させて雑音特性を改善
するとともに、画像の生成の高速化を図る画像生成方法
を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、このような
目的を達成するために、次のような構成をとる。すなわ
ち、請求項1に記載の発明は、経時的にそれぞれ変化す
る各々の画素に関する画素値をそれぞれ生成することで
画素の集合体である画像を生成する画像生成方法であっ
て、(a)収集された画素値に関する時系列データを、
時系列データの波形に関する空間である特微量空間に展
開する特微量空間展開過程と、(b)前記特微量空間展
開過程によって前記特微量空間に展開された時系列デー
タを、特微量空間の次元よりも低次元化する低次元化過
程と、(c)前記低次元化過程によって低次元化された
時系列データがガウス分布に基づいて分布していると
し、経時的に同じ挙動を示す画素の集合体をクラスタと
するときに、同じガウス分布に分布する時系列データ中
の各々の画素は同一のクラスタに属するとする、ガウス
混合モデルによるクラスタリングを行うクラスタリング
過程と、(d)前記クラスタリング過程によってクラス
タリングされた各々の画素値について、各々の画素が属
する同一のクラスタ内でそれぞれ平均化する平均化過程
とを備え、前記平均化過程によって平均化された画素に
基づいて画像を生成することを特徴とするものである。
【0006】〔作用・効果〕画素ごとに、その経時的な
挙動を把握することによって、生体機能の画像化が可能
になる。しかし、全画素×時間ごとのデータの数だけ画
素値に関する時系列データを収集する必要があり、画像
を生成するための計算にあたって多大な時間を要してし
まう。そこで、請求項1に記載の発明によれば、(c)
のクラスタリング過程において、経時的に同じ挙動を示
す画素の集合体をクラスタとし、収集された時系列デー
タ中の各々の画素についてクラスタリングを行い、
(d)の平均化過程において、クラスタリング過程によ
ってクラスタリングされた各々の画素値について、各々
の画素が属する同一のクラスタ内でそれぞれ平均化して
いるので、ノイズが低減して雑音特性を改善することが
できる。さらに、(b)の低次元化過程において、特微
量空間に展開された時系列データを、特微量空間の次元
よりも低次元化し、(c)のクラスタリング過程で低次
元化された時系列データ中の各々の画素についてクラス
タリングを行い、(d)の平均化過程において、クラス
タリング過程によってクラスタリングされた各々の画素
値について、クラスタごとに平均化して生成しているの
で、画像を生成するための計算にあたって多大な時間を
要さず、画像の生成の高速化を図ることができる。
【0007】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の画像生成方法において、(e)前記(c)のク
ラスタリング過程を複数回に繰り返し行う繰り返し過程
を備え、前記(d)の平均化過程は、前記繰り返し過程
で繰り返しクラスタリングされた各々の画素値につい
て、各々の画素が属する同一のクラスタ内でそれぞれ平
均化することを特徴とするものである。
【0008】〔作用・効果〕請求項2に記載の発明によ
れば、(e)の繰り返し過程において、(c)のクラス
タリング過程を複数回に繰り返し行うことで、クラスタ
の階層化を行っている。従って、一括してクラスタリン
グを行うときと比較して、計算量を低減させることがで
き、その結果、画像の生成の安定化,高速化をより図る
ことができる。
【0009】なお、本明細書は、画像生成方法に用いら
れる核医学診断装置、X線診断装置、および磁気共鳴診
断装置に係る発明も開示している。
【0010】(1)請求項1に記載の画像生成方法に用
いられる核医学診断装置であって、前記装置は、放射性
薬剤が投与された被検体から発生した放射線を所定時間
ごとにそれぞれ検出し、その検出結果に基づいて画素値
に関する時系列データを収集し、さらに、前記装置は、
(A)(a)収集された画素値に関する時系列データ
を、時系列データの波形に関する空間である特微量空間
に展開する特微量空間展開過程と、(b)前記特微量空
間展開過程によって前記特微量空間に展開された時系列
データを、特微量空間の次元よりも低次元化する低次元
化過程と、(c)前記低次元化過程によって低次元化さ
れた時系列データがガウス分布に基づいて分布している
とし、経時的に同じ挙動を示す画素の集合体をクラスタ
とするときに、同じガウス分布に分布する時系列データ
中の各々の画素は同一のクラスタに属するとする、ガウ
ス混合モデルによるクラスタリングを行うクラスタリン
グ過程と、(d)前記クラスタリング過程によってクラ
スタリングされた各々の画素値について、各々の画素が
属する同一のクラスタ内でそれぞれ平均化する平均化過
程とをそれぞれ行う演算手段を備えることを特徴とする
核医学診断装置。
【0011】〔作用・効果〕上記の発明によれば、検出
された放射線に基づいて、(A)の演算手段が演算処理
を行うので、ノイズを低減させて雑音特性を改善した画
像の生成の高速化を図ることができる。これによって核
医学において被検体を好適に診断することができる。
【0012】(2)請求項1に記載の画像生成方法に用
いられる放射線診断装置であって、前記装置は、放射線
を被検体に照射して、透過した放射線を所定時間ごとに
それぞれ検出し、その検出結果に基づいて画素値に関す
る時系列データを収集し、さらに、前記装置は、(A)
(a)収集された画素値に関する時系列データを、時系
列データの波形に関する空間である特微量空間に展開す
る特微量空間展開過程と、(b)前記特微量空間展開過
程によって前記特微量空間に展開された時系列データ
を、特微量空間の次元よりも低次元化する低次元化過程
と、(c)前記低次元化過程によって低次元化された時
系列データがガウス分布に基づいて分布しているとし、
経時的に同じ挙動を示す画素の集合体をクラスタとする
ときに、同じガウス分布に分布する時系列データ中の各
々の画素は同一のクラスタに属するとする、ガウス混合
モデルによるクラスタリングを行うクラスタリング過程
と、(d)前記クラスタリング過程によってクラスタリ
ングされた各々の画素値について、各々の画素が属する
同一のクラスタ内でそれぞれ平均化する平均化過程とを
それぞれ行う演算手段を備えることを特徴とする放射線
診断装置。
【0013】〔作用・効果〕上記の発明によれば、検出
された放射線に基づいて、(A)の演算手段が演算処理
を行うので、ノイズを低減させて雑音特性を改善した画
像の生成の高速化を図ることができる。これによって放
射線を被検体に照射して、透過した放射線に基づいて被
検体を診断する場合において、被検体を好適に診断する
ことができる。
【0014】(3)請求項1に記載の画像生成方法に用
いられる磁気共鳴診断装置であって、前記装置は、磁場
を被検体に照射して、被検体から発生した共鳴信号を所
定時間ごとにそれぞれ検出し、その検出結果に基づいて
画素値に関する時系列データを収集し、さらに、前記装
置は、(A)(a)収集された画素値に関する時系列デ
ータを、時系列データの波形に関する空間である特微量
空間に展開する特微量空間展開過程と、(b)前記特微
量空間展開過程によって前記特微量空間に展開された時
系列データを、特微量空間の次元よりも低次元化する低
次元化過程と、(c)前記低次元化過程によって低次元
化された時系列データがガウス分布に基づいて分布して
いるとし、経時的に同じ挙動を示す画素の集合体をクラ
スタとするときに、同じガウス分布に分布する時系列デ
ータ中の各々の画素は同一のクラスタに属するとする、
ガウス混合モデルによるクラスタリングを行うクラスタ
リング過程と、(d)前記クラスタリング過程によって
クラスタリングされた各々の画素値について、各々の画
素が属する同一のクラスタ内でそれぞれ平均化する平均
化過程とをそれぞれ行う演算手段を備えることを特徴と
する磁気共鳴診断装置。
【0015】〔作用・効果〕上記の発明によれば、検出
された共鳴信号に基づいて、(A)の演算手段が演算処
理を行うので、ノイズを低減させて雑音特性を改善した
画像の生成の高速化を図ることができる。これによって
磁気共鳴において被検体を好適に診断することができ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの発明の
一実施例を説明する。図1は、本実施例に係るPET装
置の概略構成を示したブロック図である。なお、本実施
例では、放射性薬剤が投与された被検体から発生した放
射線を検出して被検体の断層画像を再構成する核医学診
断装置(Emission CT)(以下、適宜『ECT装置』と
略記する)を例に採って説明するとともに、ECT装置
として、PET装置を例に採って説明する。
【0017】本実施例装置では、図1に示すように、放
射性薬剤、すなわち放射性同位元素(RI)が投与され
た被検体Mから放射されるγ線を入射して光を生じる複
数個のシンチレータブロック1が近接配置されている。
また、本実施例装置は、シンチレータブロック1から放
出される光を受光して光電変換信号で出力する複数個の
フォトマルチプライヤ2がシンチレータブロック1のγ
線入射面の反対面側に配置されているγ線検出器3と、
フォトマルチプライヤ2から出力される光電変換された
電気信号に基づいて各シンチレータブロック1のγ線入
射位置(画素)や、画素値や画像情報を導出して出力す
る画像情報導出部4と、画像情報導出部4から導出され
た画像情報に基づいて画像再構成処理を実行して被検体
Mにおける関心部位のRI分布CT像(RI分布コンピ
ュータ断層画像)を作成し、本実施例に係る画像生成方
法を行うデータ処理部5と、作成されたRI分布CT画
像などを表示するモニタ6とを備えている。データ処理
部5は、本発明における演算手段に相当する。なお、本
実施例に係る画像生成方法に関する、データ処理部5の
具体的な機能については、後述するステップS1〜S4
で説明する。
【0018】γ線検出器3では、各シンチレータブロッ
ク1のγ線入射面の反対面側にフォトマルチプライヤ2
が配置されており、シンチレータブロック1およびフォ
トマルチプライヤ2が被検体Mの体軸周りを取り囲むよ
うにしてリング状に配置されている。
【0019】また、シンチレータブロック1が被検体M
を挟んで対向配置されており、ポジトロン放出型のRI
のポジトロンの消滅により生じて反対方向に進む2つの
(消滅)γ線が対向配置の関係にある2つのシンチレー
タブロック1へそれぞれ入射し、同時に検出される構成
となっている。
【0020】つまり、画像情報導出部4では、シンチレ
ータブロック1の位置と検出タイミングとをチェック
し、γ線検出器3において被検体Mを挟んで対向配置の
関係にある2つのシンチレータブロック1でγ線が同時
に検出されたときのγ線入射位置データのみを適正なデ
ータとしてデータ処理部5に送る。このとき、2つのシ
ンチレータブロック1の一方だけでγ線が検出されたと
きには、ポジトロンの消滅により生じたγ線ではなくノ
イズとして扱われるので、データ処理部5に送られずに
棄却される構成となっている。
【0021】その結果、本実施例装置(PET装置)に
よれば、RIとしてポジトロン放出型のRIを被検体M
に投与してRI分布CT像が作成される。本実施例で
は、RI分布CT像を所定時間ごとに作成し、所定時間
ごとに作成されたRI分布CT像を、時系列データとし
て取り扱う。
【0022】本実施例装置の場合、通常、撮影中に天板
7が天板駆動部8の動きに従って被検体Mを載せたまま
被検体Mの体軸Zに対して平行な方向に移動することに
より、被検体Mにおける撮影断面(スライス面)が変化
(走査)する構成となっている。
【0023】なお、γ線検出器3は、撮影中、シンチレ
ータブロック1およびフォトマルチプライヤ2が被検体
Mの周りを回転しながらγ線を検出する回転型でもよい
し、シンチレータブロック1およびフォトマルチプライ
ヤ2が静止したままでγ線を検出する静止型でもよい。
【0024】また、本実施例装置におけるγ線検出器
3,画像情報導出部4,データ処理部5,モニタ6,天
板駆動部8などの連携動作の制御は、操作卓9の入力操
作や撮影の進行に伴ってコントローラ10から適時に出
力される指令信号に従って行われる構成となっている。
【0025】γ線検出器3におけるシンチレータブロッ
ク1の具体的な配置としては、例えば、被検体Mの体軸
Zと平行な方向にはシンチレータブロック1が2個並
び、被検体Mの体軸を巡る方向にはシンチレータブロッ
ク1が多数個並ぶ配置形態が例示される。なお、シンチ
レータブロック1とフォトマルチプライヤ2との間に光
拡散用のライトガイド(図示省略)が介設されている構
成であってもよい。
【0026】次に、本実施例に係るPET装置が画素値
に関する時系列データを収集してからPET装置のデー
タ処理部5によって画像を生成するまでの画像生成方法
を、図2のフローチャート、図3〜図8の模式図を参照
して説明する。なお、本実施例では、FDG(fluoro-2
-deoxy-D-glucose)モデルを例に採って説明する。
【0027】FDGモデルにおいて、図3に示すよう
に、血漿Bから細胞CELLに取り込まれる放射線カウ
ント値をCP、細胞CELL内においてFDGとして存
在する放射線カウント値をCE、細胞CELL内におい
てFDG−6−リン酸として存在する放射線カウント値
をCMとそれぞれすると、これらのカウント値CP
E,CMは、図3に示すようなコンパートメントモデル
で表される。このとき、γ線検出器3によって検出され
た放射線に関する測定対象組織中のカウント値をC
(t)とすると、これらのカウント値CP,CE,CM
C(t)は、下記(1)〜(3)式のように表される。 dCE(t)/dt=K1・CP(t) −(k2+k3)・CE(t) ……(1) dCM(t)/dt=k3・CE(t) ……(2) C(t)=CE(t)+CM(t) ……(3)
【0028】上記(1),(2)式の解析解と(3)式
とから、C(t)は、下記(4)式のように表される。 C(t)=K1/(k2+k3)・{k2・exp〔−(k2+k3)・t〕 +k3}*CP(t) ……(4) (ただし、*:畳み込み積分)
【0029】上記(4)式に示すように、k2,k3は時
定数を表す項に掛かっており、K1は振幅のみに掛かっ
ている。従って、下記(5)式のように画素ごとにC
(t)を正規化したC´はk2,k3のみに依存する。 C´=C(t)/∫C(u)du ……(5) (ただし、積分範囲は0〜t〜TE,TEは最終測定時
刻)
【0030】所定時間ごとにPET装置で断層画像(R
I分布CT像)を撮影する。時間t 1,…,tNごとに測
定する(Nは撮影回数)と、時系列データの集合として
C(t)の集合は、[C(ti)(i=1…N)]とな
る。さらに正規化されたC´の集合は[C´(ti)(i
=1…N)]となる。
【0031】なお、横軸を時間(図4中では時刻)と
し、縦軸をC(t)(図4中では放射能濃度)とする
と、図4の模式図のように表される。なお、同一の画素
についてはプロットを結線している。
【0032】(ステップS1)特微量空間に展開 時系列データであるC(t)が収集されると、正規化し
たC´をC´の波形に関する空間である特微量空間(fe
ature space)に展開する。展開したときの模式図は、
図5に示す通りである。ステップS1は、本発明におけ
る特微量空間展開過程の機能に相当する。
【0033】(ステップS2)時系列データの低次元化 展開された時系列データはN次元であるので、N次より
も次元の低い次元にする。本実施例の場合には、特微量
空間に展開されて、さらに正規化された時系列データC
´(t)をベクトルとみなし、画像全体に対するベクト
ル群の主成分を求める。この主成分の第1,第2主軸1
PC,2PCからなる平面上に投影する。投影された模
式図は、図6に示す通りである。投影された時系列デー
タは、2次元となる。ステップS2は、本発明における
低次元化過程の機能に相当する。
【0034】(ステップS3)クラスタリングの階層化 (ステップS31)クラスタリング k2,k3の組み合わせと、主成分分析で得られた1P
C,2PC平面上のポイントとは対応関係にあるが、実
際には時系列データに含まれるノイズのために1PC,
2PC平面に投影された時系列データは真の値から変位
する。そこで、この変位を考慮するためにガウス混合モ
デル(Mixture Gaussian Model)(以下、適宜『MG
M』と略記する)を適用してクラスタリングを行う。な
お、本実施例では、階層的にクラスタリングを行うため
にステップS31と後述するステップS32とを行っ
て、画像の生成をより高速に行っている。
【0035】1PC,2PC平面に投影された点をxと
し、xという値をもつ画素が出現する確率をp(x)と
し、p(x|j)を、J番目のクラスタから値xが出力
する確立とし、Mをクラスタ数とし、P(j)をクラス
タの存在確率(存在比)とすると、混合モデルは下記
(6)式のように表される。 p(x)=Σp(x|j)・P(j) ……(6) (ただしΣの範囲はj=1〜M)
【0036】また、|Σj|を共分散行列の行列値とす
ると、p(x|j)は、ガウス混合モデル(MGM)で
は、下記(7)式で示されるガウス分布の確率密度関数
となる。 p(x|j)=1/{(2π)D/2・|Σj1/2}・ exp〔−1/2・(x−μjT・ Σj -1・(x−μj)〕 ……(7)
【0037】上記(6),(7)式と下記(8)式に示
したBayesの定理とを組み合わせることによって、各々
のクラスタに属する確率P(j|x)を求めることが可
能になる。 P(j|x)=p(x|j)・P(j)/p(x) ……(8)
【0038】そして、各画素は最も所属する確率が高い
クラスタに最終的に配属される。MGMによってクラス
タリンスされる様子を、図7に示すように模式的に表し
て、説明する(横軸を位置xとし、縦軸をガウス分布P
(j|x)とする)。
【0039】クラスタ総数Mのガウス分布P1,…,
j,…,PMがあるとき、時系列データがガウス分布に
基づいて分布しているとし、経時的に同じ挙動を示す画
素の集合体を、つまり同じ時定数k2,k3を持つ画素の
集合体をクラスタとする。このとき、同じガウス分布に
分布する時系列データ中の各々の画素は同一のクラスタ
に属するとする。従って、経時的に同じ挙動を示す(同
じ時定数k2,k3)画素は、同じガウス分布に分布する
ことになる。
【0040】例えば、ある画素xAが、図7に示すよう
に、P1にある場合には、P1に属することになる。ま
た、ある画素xBが、図7に示すように、P1とP2とに
ある場合には、より存在確率の高いP1に属することに
なる。また、画素xA,画素xBが、同じP1に属するこ
とから、画素xA,画素xBは経時的に同じ挙動を示す、
すなわち時定数k2,k3をもつことがわかる。なお、こ
の段階では、どのクラスタに属するかがわかるだけで、
2,k3の値まではわからない。このステップS31
は、本発明におけるクラスタリング過程の機能に相当す
る。
【0041】(ステップS32)クラスタリングの繰り
返し 本実施例では、一括してクラスタリングを行わずに、ク
ラスタの階層化を行っている。すなわち、ステップS3
1のクラスタリングを複数回に繰り返し行う。繰り返し
行う場合には、ステップS31に戻ってクラスタリング
を行い、繰り返し行わずに、後述する平均化を行う場合
には、次のステップS4に跳ぶ。
【0042】図8に示す模式図を参照して、クラスタリ
ングの階層化を説明すると、例えば、図8(a)に示す
ように、ステップS31で4つのクラスタC1〜C4に分
割してクラスタリングを行うとする。そして、分割され
た各々のクラスタC1〜C4を、さらに16個のクラスタ
11〜C44にそれぞれ分割して、クラスタリングをそれ
ぞれ行う。図8(b)では、分割されたクラスタC
4を、クラスタC41〜C44に分割してクラスタリングを
行っている様子を示している。このステップS32は、
本発明における繰り返し過程の機能に相当する。
【0043】(ステップS4)クラスタごとの平均化 ステップS3でそれぞれクラスタリングされた各々の画
素値について、クラスタごとに平均化する。平均化につ
いては、例えば加算平均や加乗平均など、通常の平均の
手法であれば、特に限定されない。
【0044】平均化されたこれらの画素値は、測定対象
組織中のカウント値C(t)(正規化している場合には
C´)であるので、時定数k2,k3を求めるために、平
均化されたこれらの画素値を上記(3)式の左辺に代入
する。そして、上記(4)式が成立するように、最小自
乗法などを用いて時定数k2,k3を求める。時定数
2,k3が求まることで、画素値を生成して、画素の集
合体である画像を生成する。このステップS4は、本発
明における平均化過程の機能に相当する。
【0045】以上のステップS1〜S4の画像生成方法
によれば、ステップS31のクラスタリングにおいて、
経時的に同じ挙動を示す画素の集合体をクラスタとし、
収集された時系列データ中の各々の画素についてクラス
タリングを行い、ステップS4のクラスタごとの平均化
においてクラスタリングされた各々の画素値について、
各々の画素が属する同一のクラスタ内でそれぞれ平均化
しているので、ノイズが低減して雑音特性を改善するこ
とができる。
【0046】さらに、ステップS2の時系列データの低
次元化において、特微量空間に展開された時系列データ
を、特微量空間の次元よりも低次元化し、ステップS3
1でクラスタリングを行い、ステップS4で平均化して
生成しているので、画像を生成するための計算にあたっ
て多大な時間を要さず、画像の生成の高速化を図ること
ができる。
【0047】また、一括してクラスタリングを行う場合
には、MGM中の物理量を全て生成することが困難であ
るが、本実施例では、ステップS32のクラスタリング
の繰り返しを行うことで、クラスタの階層化を行ってい
る。従って、一括してクラスタリングを行うときと比較
して、計算量を低減させることができ、その結果、画像
の生成の安定化,高速化をより図ることができる。
【0048】また、このようなステップS1〜S4の演
算を行うデータ処理部5を、本実施例装置が備えている
ことから、以下の作用を奏する。すなわち、γ線検出器
3によって検出されたγ線に基づいて画素値に関する時
系列データを収集し、データ処理部5がステップS1〜
S4での演算処理を行うので、ノイズを低減させて雑音
特性を改善した画像の生成の高速化を図ることができ
る。これによって核医学のPETにおいて、被検体Mを
好適に診断することができる。
【0049】この発明は、上記実施形態に限られること
はなく、下記のように変形実施することができる。
【0050】(1)上述した本実施例では、適用された
装置はPET装置であったが、例えば単一のγ線を検出
して被検体の断層画像を再構成するSPECT(Single
Photon Emission CT)装置などのECT装置(核医学
診断装置)に本発明を適用することができる。
【0051】また、ECT装置以外にも、例えば放射線
を被検体に照射して、透過した放射線を検出する放射線
診断装置(例えばX線CT装置、X線撮影装置など)に
本発明を適用することもできるし、例えば磁場を被検体
に照射して、被検体から発生した共鳴信号を検出する磁
気共鳴診断装置(Magnetic Resonance Imaging)(以
下、適宜『MRI装置』と略記する)にも本発明を適用
することができる。つまり、経時的にそれぞれ変化する
各々の画素値をそれぞれ測定して、画素値を生成すると
ともに画像を生成する手法を用いる装置であれば、本発
明を適用することができる。
【0052】なお、本実施例に係る画像生成方法では、
収集された時系列データに基づいて画像を生成したが、
例えば、本発明における演算部に相当するデータ処理部
5に、画素値に関する時系列データを収集する機能をも
備えてもよい。
【0053】(2)上述した本実施例では、ステップS
42のクラスタリングの繰り返しを行うことで、クラス
タの階層化を行ったが、階層化を行わずに一括してクラ
スタリングを行ってもよい。
【0054】(3)上述した本実施例では、FDGモデ
ルを例に採って説明したが、表1に示すように、薬剤や
モデルの種類については限定されない。なお、表1中の
『次元数』は、低次元化される次元の数を示している。
例えば、表1中の『神経受容体関係』に係るモデルでは
3次元に低次元化され、表1中の『2コンパートメント
・モデル』では1次元に低次元化される。
【0055】
【表1】
【0056】(4)上述した本実施例では、FDGモデ
ルにおいて正規化を行ったが、正規化を行わずに、C
(t)をそのまま適用することもできる。
【0057】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、この発
明によれば、(b)の低次元化過程において、特微量空
間に展開された時系列データを、特微量空間の次元より
も低次元化し、(c)のクラスタリング過程で低次元化
された時系列データ中の各々の画素についてクラスタリ
ングを行い、(d)の平均化過程において、クラスタリ
ング過程によってクラスタリングされた各々の画素値に
ついて、クラスタごとに平均化して生成しているので、
ノイズを低減させて雑音特性を改善するとともに、画像
の生成の高速化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係るPET装置の概略構成を示した
ブロック図である。
【図2】画素値に関する時系列データを収集してから画
像を生成するまでの一連の画像生成方法を示すフローチ
ャートである。
【図3】FDGモデルにおけるコンパートメントモデル
の模式図である。
【図4】横軸を時間とし、縦軸をC(t)としたときの
模式図である。
【図5】特微量空間に展開したときの模式図である。
【図6】1PC,2PC平面に投影したときの模式図で
ある。
【図7】MGMによってクラスタリングされる様子を示
した模式図である。
【図8】(a),(b)は、クラスタリングの階層化の
説明に供する模式図である。
【符号の説明】
3 … γ線検出器 5 … データ処理部 M … 被検体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 5/325 G01N 24/02 520Y (72)発明者 北村 圭司 京都市中京区西ノ京桑原町1番地 株式会 社島津製作所内 Fターム(参考) 2G088 EE01 FF04 KK31 4C093 CA06 CA29 FF03 FF06 4C096 AA20 AB07 AB50 AD14 DB12 DB13 DC05 DC31 5B057 AA09 BA01 CA02 CA08 CA12 CA16 CB02 CB08 CB12 CB16 CC01 CE02 CE05

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 経時的にそれぞれ変化する各々の画素に
    関する画素値をそれぞれ生成することで画素の集合体で
    ある画像を生成する画像生成方法であって、(a)収集
    された画素値に関する時系列データを、時系列データの
    波形に関する空間である特微量空間に展開する特微量空
    間展開過程と、(b)前記特微量空間展開過程によって
    前記特微量空間に展開された時系列データを、特微量空
    間の次元よりも低次元化する低次元化過程と、(c)前
    記低次元化過程によって低次元化された時系列データが
    ガウス分布に基づいて分布しているとし、経時的に同じ
    挙動を示す画素の集合体をクラスタとするときに、同じ
    ガウス分布に分布する時系列データ中の各々の画素は同
    一のクラスタに属するとする、ガウス混合モデルによる
    クラスタリングを行うクラスタリング過程と、(d)前
    記クラスタリング過程によってクラスタリングされた各
    々の画素値について、各々の画素が属する同一のクラス
    タ内でそれぞれ平均化する平均化過程とを備え、前記平
    均化過程によって平均化された画素に基づいて画像を生
    成することを特徴とする画像生成方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の画像生成方法におい
    て、(e)前記(c)のクラスタリング過程を複数回に
    繰り返し行う繰り返し過程を備え、前記(d)の平均化
    過程は、前記繰り返し過程で繰り返しクラスタリングさ
    れた各々の画素値について、各々の画素が属する同一の
    クラスタ内でそれぞれ平均化することを特徴とする画像
    生成方法。
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