JP2003213172A - ジェット印刷用インク組成物 - Google Patents
ジェット印刷用インク組成物Info
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Abstract
易い紙や繊維等の表面、特に墨を塗布した表面に吸着
し、良好な目視可能な発光強度が得られ、紫外線照射な
しの白昼光下では目視不可能なジェット印刷用インク組
成物を提供する。 【解決手段】 下記式[化4] 【化4】 で示される蛍光材料の含有量が0.001〜5.0重量
%であり、溶媒として(i)蒸発速度25以上、引火点
20℃以上の溶剤、及び(ii)エタノール、からなる溶
媒を70重量%以上含有することを特徴とするジェット
印刷用インク組成物。
Description
ンク組成物に関し、詳しくは、紫外線を照射すると赤色
に発光し、インクが浸透し易い紙や繊維等の表面に対し
て吸着力が良好なジェット印刷用インク組成物に関す
る。
は、酸性染料、直接染料、塩基性染料等の水溶性染料を
グリコール系溶剤と水に溶解したもの、あるいは、油溶
性染料を高沸点溶剤に分散ないし溶解したもの、油溶性
染料を揮発性の溶剤に溶解したものがあった。
ェット印刷用インク組成物において、紫外光の照射によ
り印刷物を発光させ可視化できるものを調製すること
は、種々の制約のため困難であった。
は、通常の光では確認しにくいが、特殊な光によって可
視化したり、センサーでの読み取りを可能にするインキ
が開発され、蛍光増白剤のように紫色に発光するものが
用いられていた。しかし、このような蛍光増白剤は、
紙、繊維等にも広く用いられているため、それらの発光
との区別を付けにくいという欠点もあった。
光顔料もあり、これは蛍光染料を樹脂等と混合したもの
であり、有機溶剤を用いると溶解して染料のように使用
できるものであった。しかし、蛍光顔料は可視域にも吸
収を有しており、蛍光を当てないときにも表示した文
字、図形を人が目視で確認できるため、いわゆる目隠し
インキの材料の用途には用いることができなかった。
〜390nm)を照射すると赤色(600〜650n
m)に発光し、吸収され易い紙や繊維等の表面、特に墨
を塗布した表面に吸着し、良好な目視可能な発光強度が
得られ、紫外線照射なしの白昼光下では目視不可能であ
り、引火点が20℃以上になるジェット印刷用インク組
成物を提供することである。
2]
%であり、溶媒として(i)酢酸ブチルの蒸発速度を1
00として蒸発速度25以上、引火点20℃以上の溶
剤、及び(ii)エタノール、からなる溶媒を70重量%
以上含有することを特徴とするジェット印刷用インク組
成物である。
み印刷部を赤色に発光させることができる。
る。
照射すると600〜650nmの赤色に発光するが、紫
外線を照射しないときは発光しないため目視識別が容易
ではなく、いわゆる目隠しインキの材料として有用であ
る。該蛍光材料は、4,4,4−トリフルオロ−1−
(2−チエニル)−1,3−ブタンジオナート・ユーロ
ピウムキレート化合物であり、可視光のもとでは発光せ
ず紫外光のもとでは赤色に発光する特性を有しており、
発光強度が大きく、また、耐光性等にも優れている。該
蛍光材料は、水に対する溶解性はほとんどなく、インク
化することは難しく、また、アルコール系溶剤以外の揮
発性を有するケトン系溶剤等には可溶で、印刷物中に浸
透して印刷表面に蛍光材料が付着しにくいが、アルコー
ル系溶剤中では極めて微分散(1〜100nmの粒径)
するため、印刷されたインクは印刷物中に浸透しにく
く、印刷物表面に蛍光材料が付着し、印刷物表面、特に
墨面上での発光強度が大きい。
001〜5.0重量%、好ましくは0.01〜3.0重
量%用いることにより隠し印字物としての所望の検知が
良好にできる。0.001重量%よりも少ないと発光量
が少なくなり、発光の読み取りが難しくなり、また、
5.0重量%よりも多いと自己吸収が生じて発光強度が
低くなる。
引火点20℃以上の溶剤としては、プロピレングリコー
ルモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチ
ルエーテルアセテート、プロピレングリコールターシャ
リーブチルエーテル、メチル−3−メトキシプロピオネ
ート、4−メチル−2−ペンタノール等が挙げられる
が、蒸発速度25以上、引火点20℃以上の溶剤であれ
ば、特に限定なく使用することができる。安全性、乾燥
性等の観点から、プロピレングリコールモノメチルエー
テルが特に好ましい。また、必要乾燥速度を保持しなが
ら消防法第4類第2石油類に該当し、引火性の面からよ
り安全性が高くなる。
ましくは80重量%以上含有させる。
としては、両者の合計量が、70重量%未満であると、
染料(前記蛍光材料)が分散または溶解しない。
の混合比は重量基準で、溶剤:エタノール=40〜6
0:60〜40程度で使用する。
性が悪くなり、逆にエタノールの配合量が60%以上の
場合、引火点が20℃未満となるため、好ましくない。
溶剤の種類、バインダーの使用の有無、種類、量等を選
択し、粘度、表面張力、電導度、乾燥性等を調節するこ
とによって、種々のプリンターや種々の被印刷体に適用
させることができる。ジェット印刷用インク組成物の特
性としては、プリンターによって適性が異なるが、一般
に粘度0.8〜15mPa・s、表面張力20〜60d
yn/cmが好ましい。紙等の浸透性の被印刷体を対象
とするときは、下記のようなインク組成物を用いること
が好ましい。即ち、本発明の蛍光材料、溶剤、必要に応
じ、バインダー成分、添加剤等を溶解してインク組成物
を調製する。
せるためのものであり、上記溶剤に対する溶解性が良好
であり、インク組成物の粘度を適度に調整できるものと
して、以下のような樹脂を挙げることができる。即ち、
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニリデ
ン、ポリビニルピロリドン系、セルロース系、石油樹脂
系、フェノール樹脂系、エポキシ系、エポキシフェノー
ル系、アクリル系、スチレン−アクリル系、ポリエステ
ル系、ポリアミド系、ポリウレタン系、ブチラール系、
シリコン系、ロジン、ロジン変性樹脂(フェノール、マ
レイン酸、フマル酸樹脂等)、ゴム系、アクリルアミド
系、アルキッド系、シェラック系等の上記溶剤に溶解す
る溶解性の樹脂が用いられる。これらの樹脂は、非浸透
性の被印刷体に対して印刷を行う時に必要となるもので
あり、インク組成物中に好ましくは0.5〜10重量
%、より好ましくは1〜5重量%用いる。0.5重量%
よりも少ないと非浸透性の被印刷体に対して蛍光材料を
十分に定着することが難しくなる。また、10重量%よ
りも多くなると、インク組成物の吐出安定性を低下させ
ることがある。また、蛍光材料の周囲を樹脂層が厚く覆
うことになり、蛍光材料の発光の低下を招く恐れがあ
る。
成物のノズル部分での乾燥、インク組成物の固化を防止
し、安定なインク組成物の噴射及びノズルの経時での乾
燥を防止するものとして下記のような溶剤を加えて用い
ることもできる。このような溶剤としては、水、エチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリ
コール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコ
ール、グリセリン、テトラエチレングリコール、ジプロ
ピレングリコール、ジエチレングリコールモノブチルエ
ーテル、等を例示できる。これらの溶剤は、単独ないし
混合してインク組成物の0〜50重量%の範囲で用いる
ことが好ましい。
動、また、インク組成物の製造時の泡の発生を防止する
ため消泡剤を添加することもできる。インク組成物の吐
出安定性、記録画像の向上のため、以下のような界面活
性剤を加えて用いることもできる。このような界面活性
剤としては、アニオン性、非イオン性、カチオン性、両
イオン性活性剤を用いることができる。
料、溶剤、必要に応じ樹脂、添加剤等を混合し、攪拌し
て溶解し、必要に応じて希釈、他の添加剤を混合してイ
ンク組成物を調製する。混合攪拌は、通常の攪拌羽根を
用いた攪拌機による攪拌の他、高速の分散機、乳化機等
により行うこともできる。混合されたインク組成物は、
希釈の前あるいは後で孔径3μm以下のフィルターによ
り十分濾過する。好ましくは、1.0μm以下のフルタ
ーで濾過する。フィルターの濾過に先立って、遠心分離
による濾過を用いることもでき、これによりフィルター
による濾過における目詰まりを少なくし、フィルター使
用可能期間を長くできる。
紙や繊維に対する吸着性が著しく良好であるのでジェッ
ト印刷用インク組成物として好適に用いられ、オフィス
における書類、各種容器のマーキング、ナンバリング、
バーコード等の目隠し印刷、セキュリティー機能を有す
る印刷物の分野にて利用することができる。
度調整剤としては、硝酸リチウム、亜硝酸リチウム、亜
硝酸アンモニウム、蟻酸アンモニウム、酢酸アンモニウ
ム、ハロゲン化リチウム、チオシアン酸ソーダ等を挙げ
ることができる。更に、本発明で使用することのできる
上記の界面活性剤、紫外線吸収剤、消泡剤、分散剤、防
腐剤は、ジェット印刷用インク組成物に通常に用いられ
ているものである。本発明のジェット印刷用インク組成
物はそれらの添加剤をインク組成物の0.1〜5重量%
の量で含有することができる。
ターとして、従来から公知の各種プリンターを使用する
ことができ、例えば荷電制御方式、インクオンデマンド
方式、サーマルヘッドによりインクを吐出させる方式等
が代表的なものとして挙げられる。
説明する。実施例中、部及び%は、重量部及び重量%を
それぞれ表す。
表1に記載の原料を混合し、ジェット印刷用インク組成
物を作製し、墨の上での発光強度試験を行った。結果を
表1に示す。なお、表中の数値は、重量%である。
ルオロ−1−(2−チオニル)−1,3−ブタンジオナ
ート・ユーロピウムキレート化合物
ニウム塩を対イオンに有するテトラ−4,4,4−トリ
フルオロ−1−(2−チエニル)−1,3−ブタンジオ
ナート・ユーロピウム錯体
17(カネカ社製商品名;分子量約20,000、酸価
599)
(ヘンケル白水社製商品名;分子量約9,000)
5(ISP社製商品名;分子量約8,000)
線を照射し、紙に塗った墨の上の発光状態を目視で比較
確認した。
器にて測定した。
インクジェットプリンターにて印字後の指蝕乾燥時間を
測定した。
溶剤の有機則に該当するか否かの判定を行った。
ジェット印刷用インク組成物を用いた実施例1〜3は、
墨の上での発光強度が大であった。これに対して、本発
明の蛍光材料を用いずにテトラ−n−ブチルアンモニウ
ム塩を対イオンに有するテトラ−4,4,4−トリフル
オロ−1−(2−チエニル)−1,3−ブタンジオナー
ト・ユーロピウム錯体を用いた比較例1及び3は、墨の
上での発光強度が小であった。また、溶剤として、エタ
ノールのみの比較例1、溶剤としてメタノール及びME
Kを用いた比較例2は、引火点が低かった。
分散性に優れ、紫外光等を照射した場合に、優れた発光
強度を有する吐出安定性の良いジェット印刷用インク組
成物を得ることができる。
印刷を行うことが可能であり、また、紫外光により赤色
の発光を生じるので特殊な印刷物としてセンサーでの読
み取り、隠し文字、セキュリティーに関する印刷等に適
用できる。
Claims (2)
- 【請求項1】 下記式[化1] 【化1】 で示される蛍光材料の含有量が0.001〜5.0重量
%であり、溶媒として(i)酢酸ブチルの蒸発速度を1
00として蒸発速度25以上、引火点20℃以上の溶
剤、及び(ii)エタノール、からなる溶媒を70重量%
以上含有することを特徴とするジェット印刷用インク組
成物。 - 【請求項2】 蒸発速度25以上、引火点20℃以上の
溶剤が、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プ
ロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プ
ロピレングリコールターシャリーブチルエーテル、メチ
ル−3−メトキシプロピオネート、4−メチル−2−ペ
ンタノールからなる群から選ばれる少なくとも1種であ
ることを特徴とする請求項1に記載のジェット印刷用イ
ンク組成物。
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JP2002015727A JP3805687B2 (ja) | 2002-01-24 | 2002-01-24 | ジェット印刷用インク組成物 |
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---|---|---|---|---|
EP2087051A1 (en) * | 2006-11-28 | 2009-08-12 | Imaje S.A. | Fluorescent liquid ink composition for inkjet printing |
CN103666080A (zh) * | 2013-12-06 | 2014-03-26 | 上海德粼水性油墨有限公司 | 一种uv胶印棕色发光红油墨 |
JPWO2021053953A1 (ja) * | 2019-09-19 | 2021-09-30 | 株式会社Dnpファインケミカル | 分散液、インク組成物、及び印刷物 |
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- 2002-01-24 JP JP2002015727A patent/JP3805687B2/ja not_active Expired - Fee Related
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