JP2003212503A - 燃料電池用燃料改質装置 - Google Patents
燃料電池用燃料改質装置Info
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- JP2003212503A JP2003212503A JP2002013966A JP2002013966A JP2003212503A JP 2003212503 A JP2003212503 A JP 2003212503A JP 2002013966 A JP2002013966 A JP 2002013966A JP 2002013966 A JP2002013966 A JP 2002013966A JP 2003212503 A JP2003212503 A JP 2003212503A
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- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/30—Hydrogen technology
- Y02E60/50—Fuel cells
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- Fuel Cell (AREA)
- Hydrogen, Water And Hydrids (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ガスの助けを借りることなく水噴射を行う場
合よりも水の蒸発を容易とし、かつ水の蒸発を促進させ
るための装置や複雑な燃料噴射装置を不要とする。 【解決手段】 炭化水素系原料と空気を導入して部分酸
化反応を行わせる改質反応部(31)と、この部分酸化
反応により昇温した高温ガスに対しこの高温ガスの一部
を取り出して水とを混合させつつ噴射を行って水を蒸発
させる混合部(32)と、この蒸発した水を混合させた
高温ガスを導入してシフト反応を行わせるシフト反応部
(33)とで構成する。
合よりも水の蒸発を容易とし、かつ水の蒸発を促進させ
るための装置や複雑な燃料噴射装置を不要とする。 【解決手段】 炭化水素系原料と空気を導入して部分酸
化反応を行わせる改質反応部(31)と、この部分酸化
反応により昇温した高温ガスに対しこの高温ガスの一部
を取り出して水とを混合させつつ噴射を行って水を蒸発
させる混合部(32)と、この蒸発した水を混合させた
高温ガスを導入してシフト反応を行わせるシフト反応部
(33)とで構成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は燃料電池用燃料改質
装置に関する。
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】改質器に加湿用の水を供給する際に、そ
の水を燃料電池の熱や燃料電池からの排ガスを利用して
加熱するものがある(特開2000−306594号公
報参照)。
の水を燃料電池の熱や燃料電池からの排ガスを利用して
加熱するものがある(特開2000−306594号公
報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、一酸化炭素
の濃度を低減するためのシフト反応器に、水を液体のま
ま供給した場合、水は微粒化しにくく且つ気化しにくい
という特性を持っており、その微粒化や気化の不足がシ
フト反応の反応効率の低下をもたらす。
の濃度を低減するためのシフト反応器に、水を液体のま
ま供給した場合、水は微粒化しにくく且つ気化しにくい
という特性を持っており、その微粒化や気化の不足がシ
フト反応の反応効率の低下をもたらす。
【0004】これを避けるにはシフト反応器への導入前
に予め水を蒸発させておくことであり、上記の従来装置
では、燃料電池からの排ガスを利用して加湿用の水を加
熱するようにしている。
に予め水を蒸発させておくことであり、上記の従来装置
では、燃料電池からの排ガスを利用して加湿用の水を加
熱するようにしている。
【0005】しかしながら、燃料電池の排ガスを利用す
るには、燃料電池へと流れる作動ガスの量を増加させる
必要があり、このとき相対的に窒素(N2)の分率が増
加することにより水素の分率が低下して燃料電池の効率
が低下してしまう。
るには、燃料電池へと流れる作動ガスの量を増加させる
必要があり、このとき相対的に窒素(N2)の分率が増
加することにより水素の分率が低下して燃料電池の効率
が低下してしまう。
【0006】一方、燃料噴射装置を用いて水を微粒化す
ることが可能であるが、微粒化した水を完全に気化させ
るためには、水粒子を極めて微細にする必要があり、こ
のとき燃料噴射装置が複雑になったり高価なものとな
る。
ることが可能であるが、微粒化した水を完全に気化させ
るためには、水粒子を極めて微細にする必要があり、こ
のとき燃料噴射装置が複雑になったり高価なものとな
る。
【0007】そこで本発明は、改質反応部で部分酸化反
応を行わせて昇温した高温ガスに対しこの高温ガスの一
部を取り出して水と混合させつつ噴射を行って水を蒸発
させることにより、ガスの助けを借りることなく水噴射
を行う場合よりも水の蒸発を容易とし、かつ水の蒸発を
促進させるための装置や複雑な燃料噴射装置を不要とす
ることを目的とする。
応を行わせて昇温した高温ガスに対しこの高温ガスの一
部を取り出して水と混合させつつ噴射を行って水を蒸発
させることにより、ガスの助けを借りることなく水噴射
を行う場合よりも水の蒸発を容易とし、かつ水の蒸発を
促進させるための装置や複雑な燃料噴射装置を不要とす
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、炭化水素
系原料(例えばメタノール)と空気を導入して部分酸化
反応を行わせる改質反応部と、この部分酸化反応により
昇温した高温ガスに対しこの高温ガスの一部を取り出し
て水とを混合させつつ噴射を行って水を蒸発させる混合
部と、この蒸発した水を混合させた高温ガスを導入して
シフト反応を行わせるシフト反応部とで構成する。
系原料(例えばメタノール)と空気を導入して部分酸化
反応を行わせる改質反応部と、この部分酸化反応により
昇温した高温ガスに対しこの高温ガスの一部を取り出し
て水とを混合させつつ噴射を行って水を蒸発させる混合
部と、この蒸発した水を混合させた高温ガスを導入して
シフト反応を行わせるシフト反応部とで構成する。
【0009】第2の発明では、第1の発明において前記
混合部が、前記改質反応部を出た高温ガスを前記シフト
反応部へと流す中空室と、この中空室を流れる高温ガス
の一部を取り出すガス取出通路と、このガス取出通路に
より取り出されたガスと水と混合させつつ前記中空室内
に噴射するエアアシスト噴射装置(例えばエアアシスト
噴射弁、霧吹き)とからなる。
混合部が、前記改質反応部を出た高温ガスを前記シフト
反応部へと流す中空室と、この中空室を流れる高温ガス
の一部を取り出すガス取出通路と、このガス取出通路に
より取り出されたガスと水と混合させつつ前記中空室内
に噴射するエアアシスト噴射装置(例えばエアアシスト
噴射弁、霧吹き)とからなる。
【0010】第3の発明では、第2の発明において前記
ガス取出通路に加圧ポンプを備える。
ガス取出通路に加圧ポンプを備える。
【0011】第4の発明は、炭化水素(例えばメタノー
ル)と空気を導入して部分酸化反応を行わせる改質反応
部と、この部分酸化反応により昇温した高温ガスに対し
シフト反応部を出たガスの一部を取り出して加圧し、こ
の加圧したガスを水と混合させつつ噴射を行って水を蒸
発させる混合部と、この蒸発した水を混合させた高温ガ
スを導入してシフト反応を行わせるシフト反応部とで構
成する。
ル)と空気を導入して部分酸化反応を行わせる改質反応
部と、この部分酸化反応により昇温した高温ガスに対し
シフト反応部を出たガスの一部を取り出して加圧し、こ
の加圧したガスを水と混合させつつ噴射を行って水を蒸
発させる混合部と、この蒸発した水を混合させた高温ガ
スを導入してシフト反応を行わせるシフト反応部とで構
成する。
【0012】第5の発明では、第4の発明おいて前記混
合部が、改質反応部を出た高温ガスをシフト反応部へと
流す中空室と、シフト反応部を出たガスの一部を加圧す
る加圧ポンプと、この加圧されたシフト反応部からのガ
スと水とを混合させつつ前記中空室内に噴射するエアア
シスト噴射装置(例えばエアアシスト噴射弁、霧吹き)
とからなる。
合部が、改質反応部を出た高温ガスをシフト反応部へと
流す中空室と、シフト反応部を出たガスの一部を加圧す
る加圧ポンプと、この加圧されたシフト反応部からのガ
スと水とを混合させつつ前記中空室内に噴射するエアア
シスト噴射装置(例えばエアアシスト噴射弁、霧吹き)
とからなる。
【0013】第6の発明では、第1の発明において前記
混合部が、前記改質反応部を出た高温ガスを前記シフト
反応部へと流す中空室と、この中空室を流れる高温ガス
の一部を取り出すガス取出通路と、このガス取出通路に
より取り出されたガスに水を噴射する水噴射弁と、この
水の噴射されたガスを加圧する加圧ポンプと、この加圧
ポンプにより加圧されたガスを前記中空室内に噴射する
ガス噴射弁とからなる。
混合部が、前記改質反応部を出た高温ガスを前記シフト
反応部へと流す中空室と、この中空室を流れる高温ガス
の一部を取り出すガス取出通路と、このガス取出通路に
より取り出されたガスに水を噴射する水噴射弁と、この
水の噴射されたガスを加圧する加圧ポンプと、この加圧
ポンプにより加圧されたガスを前記中空室内に噴射する
ガス噴射弁とからなる。
【0014】第7の発明では、第1の発明において前記
混合部が、前記改質反応部を出た高温ガスを前記シフト
反応部へと流す中空室と、この中空室を流れる高温ガス
の一部を取り出すガス取出通路と、このガス取出通路に
より取り出されたガスを加圧する加圧ポンプと、この加
圧されたガスを前記中空室内に噴射するガス噴射弁と、
前記加圧ポンプの上流側に水を噴射する水噴射弁と、前
記加圧ポンプの下流側に水を噴射する水噴射弁と、前記
混合部の雰囲気温度を実測する手段と、この実測される
混合部の雰囲気温度が設定温度以下のとき前記加圧ポン
プの下流側に、これに対して実測される混合部の雰囲気
温度が設定温度を超えるとき前記加圧ポンプの上流側に
水噴射が行われるように前記上流側と下流側の各水噴射
弁を制御する水噴射弁制御手段とからなる。
混合部が、前記改質反応部を出た高温ガスを前記シフト
反応部へと流す中空室と、この中空室を流れる高温ガス
の一部を取り出すガス取出通路と、このガス取出通路に
より取り出されたガスを加圧する加圧ポンプと、この加
圧されたガスを前記中空室内に噴射するガス噴射弁と、
前記加圧ポンプの上流側に水を噴射する水噴射弁と、前
記加圧ポンプの下流側に水を噴射する水噴射弁と、前記
混合部の雰囲気温度を実測する手段と、この実測される
混合部の雰囲気温度が設定温度以下のとき前記加圧ポン
プの下流側に、これに対して実測される混合部の雰囲気
温度が設定温度を超えるとき前記加圧ポンプの上流側に
水噴射が行われるように前記上流側と下流側の各水噴射
弁を制御する水噴射弁制御手段とからなる。
【0015】第8の発明では、第1の発明において前記
混合部が、前記改質反応部を出たガスを前記シフト反応
部へと流す中空室と、前記改質反応部を出たガスの一部
と前記シフト反応部を出たガスの一部を選択的に取り出
すガス選択的取出手段と、このガス選択的取出手段によ
り取り出されたガスを加圧する加圧ポンプと、この加圧
ポンプにより加圧されたガスと水とを混合させつつ前記
中空室内に噴射するエアアシスト噴射装置(例えばエア
アシスト噴射弁、霧吹き)と、混合部の雰囲気温度を実
測する手段と、この実測される混合部の雰囲気温度が設
定温度以下のとき前記改質反応部を出たガスの一部が、
これに対して実測される混合部の雰囲気温度が設定温度
を超えるとき前記シフト反応部を出たガスの一部が選択
されるように前記ガス選択的取出手段を制御する制御手
段とからなる。
混合部が、前記改質反応部を出たガスを前記シフト反応
部へと流す中空室と、前記改質反応部を出たガスの一部
と前記シフト反応部を出たガスの一部を選択的に取り出
すガス選択的取出手段と、このガス選択的取出手段によ
り取り出されたガスを加圧する加圧ポンプと、この加圧
ポンプにより加圧されたガスと水とを混合させつつ前記
中空室内に噴射するエアアシスト噴射装置(例えばエア
アシスト噴射弁、霧吹き)と、混合部の雰囲気温度を実
測する手段と、この実測される混合部の雰囲気温度が設
定温度以下のとき前記改質反応部を出たガスの一部が、
これに対して実測される混合部の雰囲気温度が設定温度
を超えるとき前記シフト反応部を出たガスの一部が選択
されるように前記ガス選択的取出手段を制御する制御手
段とからなる。
【0016】第9の発明では、第8の発明において前記
ガス選択的取出手段が、前記改質反応部を出たガスの一
部を取り出すガス取出通路と、このガス取出通路を開閉
する第1開閉弁と、前記シフト反応部を出たガスの一部
を取り出すガス取出通路と、このガス取出通路を開閉す
る第2開閉弁と、前記2つのガス取出通路を合流して前
記加圧ポンプに導く合流通路とからなり、前記制御手段
が、前記実測される混合部の雰囲気温度が設定温度以下
のとき前記第1開閉弁を開きかつ前記第2開閉弁を閉
じ、これに対して混合部の雰囲気温度が設定温度を超え
るとき前記第1開閉弁を閉じかつ前記第2開閉弁を開
く。
ガス選択的取出手段が、前記改質反応部を出たガスの一
部を取り出すガス取出通路と、このガス取出通路を開閉
する第1開閉弁と、前記シフト反応部を出たガスの一部
を取り出すガス取出通路と、このガス取出通路を開閉す
る第2開閉弁と、前記2つのガス取出通路を合流して前
記加圧ポンプに導く合流通路とからなり、前記制御手段
が、前記実測される混合部の雰囲気温度が設定温度以下
のとき前記第1開閉弁を開きかつ前記第2開閉弁を閉
じ、これに対して混合部の雰囲気温度が設定温度を超え
るとき前記第1開閉弁を閉じかつ前記第2開閉弁を開
く。
【0017】
【発明の効果】第1、第2の発明によれば、部分酸化反
応により昇温した高温ガスに対しこの高温ガスの一部を
取り出して水とを混合させつつ噴射を行って水を蒸発さ
せるので、高温のガスによる加熱の効果とガスの助けを
かりての水噴射による水の噴霧の微粒化の効果とが生
じ、これらの効果によりガスの助けを借りることなく水
噴射を行う場合よりも水が蒸発しやすくなり、かつ水の
蒸発を促進させるための装置や複雑な燃料噴射装置を設
ける必要がない。
応により昇温した高温ガスに対しこの高温ガスの一部を
取り出して水とを混合させつつ噴射を行って水を蒸発さ
せるので、高温のガスによる加熱の効果とガスの助けを
かりての水噴射による水の噴霧の微粒化の効果とが生
じ、これらの効果によりガスの助けを借りることなく水
噴射を行う場合よりも水が蒸発しやすくなり、かつ水の
蒸発を促進させるための装置や複雑な燃料噴射装置を設
ける必要がない。
【0018】また、水噴射を補助するためのガスとして
外部の空気を用いたのでは、この空気中の酸素とシフト
反応部で生成される水素とが反応して水が生成されるこ
とによりシフト反応部での水素生成量が低下してしまう
のであるが、第1、第2の発明によれば部分酸化反応に
より昇温した高温ガスの一部を水噴射を補助するための
ガスとして取り出しているので、シフト反応部で生成さ
れるガス組成に影響を与えることがない(水素生成量の
低下を防止できる)。
外部の空気を用いたのでは、この空気中の酸素とシフト
反応部で生成される水素とが反応して水が生成されるこ
とによりシフト反応部での水素生成量が低下してしまう
のであるが、第1、第2の発明によれば部分酸化反応に
より昇温した高温ガスの一部を水噴射を補助するための
ガスとして取り出しているので、シフト反応部で生成さ
れるガス組成に影響を与えることがない(水素生成量の
低下を防止できる)。
【0019】また、従来装置では改質反応部からの高温
ガスを燃料電池本体の作動ガス温度である約80℃まで
冷却する必要があり、このためシフト反応部を冷却する
ための熱交換器が大型化する傾向にあったが、第1、第
2の発明によればシフト反応部に流入する高温ガスの温
度が水噴射による冷却により低下するので、シフト反応
部を冷却するための熱交換器の負担を小さくでき、これ
を小型化できる。
ガスを燃料電池本体の作動ガス温度である約80℃まで
冷却する必要があり、このためシフト反応部を冷却する
ための熱交換器が大型化する傾向にあったが、第1、第
2の発明によればシフト反応部に流入する高温ガスの温
度が水噴射による冷却により低下するので、シフト反応
部を冷却するための熱交換器の負担を小さくでき、これ
を小型化できる。
【0020】第3の発明によれば、加圧ポンプによる加
圧により水噴射を助けるガスの圧力が増すので水噴射に
おける水の微粒化を一層促進できる。
圧により水噴射を助けるガスの圧力が増すので水噴射に
おける水の微粒化を一層促進できる。
【0021】シフト反応部を出たガスの温度のほうが改
質反応部を出たガスの温度より相対的に低くなる。一
方、ガス加圧による仕事により加圧後のほうがガス温度
が高くなる。従って、シフト反応部を出た相対的に温度
低下したガスであっても加圧することでガス温度を上昇
させることができ、この温度上昇させたガスを水噴射を
助けるために用いる第4、第5の発明によれば、シフト
反応部を出た相対的に低温のガスを水噴射を助けるため
に用いる場合であっても、水噴射における水の噴霧の微
粒化を良好に図ることができる。
質反応部を出たガスの温度より相対的に低くなる。一
方、ガス加圧による仕事により加圧後のほうがガス温度
が高くなる。従って、シフト反応部を出た相対的に温度
低下したガスであっても加圧することでガス温度を上昇
させることができ、この温度上昇させたガスを水噴射を
助けるために用いる第4、第5の発明によれば、シフト
反応部を出た相対的に低温のガスを水噴射を助けるため
に用いる場合であっても、水噴射における水の噴霧の微
粒化を良好に図ることができる。
【0022】また、シフト反応部を出たガスの一部がシ
フト反応部の上流に戻されることから、この戻されたガ
スはシフト反応部を再度通過することになり、シフト反
応部での反応効率を向上できる。
フト反応部の上流に戻されることから、この戻されたガ
スはシフト反応部を再度通過することになり、シフト反
応部での反応効率を向上できる。
【0023】第6の発明によれば、加圧ポンプの上流に
水噴射を行うことにより、噴射された水の蒸発分で加圧
ポンプに導入されるガスの温度を低下させることがで
き、これにより混合部の雰囲気温度が高い場合に、加圧
ポンプのポンプ効率の低下を防ぐことができる。
水噴射を行うことにより、噴射された水の蒸発分で加圧
ポンプに導入されるガスの温度を低下させることがで
き、これにより混合部の雰囲気温度が高い場合に、加圧
ポンプのポンプ効率の低下を防ぐことができる。
【0024】混合部雰の囲気温度が低いときには混合部
の雰囲気温度が高いときよりも相対的に低温のガスが加
圧ポンプへと流れてくる。こうした場合に水の蒸発をよ
くするにはなるべく温度の高いガスに対して水噴射を行
うことである。第7の発明によれば混合部の雰囲気温度
が低いときにポンプ仕事により温度が高くなるポンプ下
流側で水噴射を行うので、混合部の雰囲気温度が低いと
きにも水の蒸発を促進することができる。一方、混合部
の雰囲気温度が高くて加圧ポンプに導入されるガスの温
度も高くなるときにはポンプ効率が低下するのである
が、第7の発明によればこのとき(つまり混合部の雰囲
気温度が高いとき)には加圧ポンプの上流側で水噴射を
行うので、加圧ポンプに導入されるガスの温度を低下さ
せることができ、その分ポンプ効率を向上させることが
できる。
の雰囲気温度が高いときよりも相対的に低温のガスが加
圧ポンプへと流れてくる。こうした場合に水の蒸発をよ
くするにはなるべく温度の高いガスに対して水噴射を行
うことである。第7の発明によれば混合部の雰囲気温度
が低いときにポンプ仕事により温度が高くなるポンプ下
流側で水噴射を行うので、混合部の雰囲気温度が低いと
きにも水の蒸発を促進することができる。一方、混合部
の雰囲気温度が高くて加圧ポンプに導入されるガスの温
度も高くなるときにはポンプ効率が低下するのである
が、第7の発明によればこのとき(つまり混合部の雰囲
気温度が高いとき)には加圧ポンプの上流側で水噴射を
行うので、加圧ポンプに導入されるガスの温度を低下さ
せることができ、その分ポンプ効率を向上させることが
できる。
【0025】混合部の雰囲気温度が高いときには改質反
応部を出たガスの温度も高いので、この高温のガスを加
圧ポンプに導いたのではポンプ効率が低下するととも
に、加圧ポンプの耐久性も悪くなるのであるが、第8、
第9の発明では、このとき(混合部の雰囲気温度が高い
とき)には、改質反応部を出たガスより相対的に温度の
低いシフト反応部を出たガスを加圧ポンプに導くので、
ポンプ効率の低下と加圧ポンプの耐久性の悪化とを防止
できる。一方、混合部の雰囲気温度が低いために改質反
応部を出たガスを加圧ポンプに導いても加圧ポンプのポ
ンプ効率が低下しないときには改質反応部を出たガスを
加圧ポンプに導くので、シフト反応部を出たガスより相
対的に温度の高いガスを水噴射の助けとすることがで
き、これにより水噴射における水の噴霧の微粒化を良好
なものとすることができる。
応部を出たガスの温度も高いので、この高温のガスを加
圧ポンプに導いたのではポンプ効率が低下するととも
に、加圧ポンプの耐久性も悪くなるのであるが、第8、
第9の発明では、このとき(混合部の雰囲気温度が高い
とき)には、改質反応部を出たガスより相対的に温度の
低いシフト反応部を出たガスを加圧ポンプに導くので、
ポンプ効率の低下と加圧ポンプの耐久性の悪化とを防止
できる。一方、混合部の雰囲気温度が低いために改質反
応部を出たガスを加圧ポンプに導いても加圧ポンプのポ
ンプ効率が低下しないときには改質反応部を出たガスを
加圧ポンプに導くので、シフト反応部を出たガスより相
対的に温度の高いガスを水噴射の助けとすることがで
き、これにより水噴射における水の噴霧の微粒化を良好
なものとすることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を添付
図面に基づいて説明する。図1は本発明の第1実施形態
を示す。まず燃料改質システムとしての基本的な構成お
よび動作につき説明する。図において、メタノール供給
装置1からのメタノールは蒸発器(図示しない)に送ら
れて加熱蒸発され、メタノールの蒸気となって改質器4
に供給(送気)される。また空気供給装置2からの空気
が改質器4に圧送(送気)され、水供給装置3からの水
も改質器4に供給される。
図面に基づいて説明する。図1は本発明の第1実施形態
を示す。まず燃料改質システムとしての基本的な構成お
よび動作につき説明する。図において、メタノール供給
装置1からのメタノールは蒸発器(図示しない)に送ら
れて加熱蒸発され、メタノールの蒸気となって改質器4
に供給(送気)される。また空気供給装置2からの空気
が改質器4に圧送(送気)され、水供給装置3からの水
も改質器4に供給される。
【0027】ここでの改質器4は改質反応部31、混合
部32、シフト反応部33からなり、改質反応部31で
は、燃料であるメタノールを、空気内の酸素を用いて、 CH3OH+(1/2)O2⇔CO2+2H2…(1) の触媒反応により、さらに改質反応部31では燃料であ
るメタノールを、水を用いて CH3OH+H2O⇔CO2+3H2…(2) の触媒反応により燃料改質し、水素リッチな改質ガスを
生成する。
部32、シフト反応部33からなり、改質反応部31で
は、燃料であるメタノールを、空気内の酸素を用いて、 CH3OH+(1/2)O2⇔CO2+2H2…(1) の触媒反応により、さらに改質反応部31では燃料であ
るメタノールを、水を用いて CH3OH+H2O⇔CO2+3H2…(2) の触媒反応により燃料改質し、水素リッチな改質ガスを
生成する。
【0028】(1)式はメタノールの部分酸化反応(発
熱反応)であり、(2)式はメタノールの水蒸気反応
(吸熱反応)である。(2)式の反応は、主として下記
に示されるように段階的に進行する。
熱反応)であり、(2)式はメタノールの水蒸気反応
(吸熱反応)である。(2)式の反応は、主として下記
に示されるように段階的に進行する。
【0029】CH3OH⇔CO+2H2…(3)
CO+H2O⇔CO2+H2…(4)
(3)式はメタノールの分解反応(吸熱反応)であり、
(4)式は一酸化炭素のシフト反応(発熱反応)であ
る。改質反応部31では、これらの反応式の、発熱なら
びに吸熱のバランスするオートサーマル条件で運転され
る。従って改質反応部31のサイズや構成、あるいは触
媒の性能が決まれば、燃料であるメタノールの流量に対
する水蒸気の流量、そして空気の流量といった流量比は
ほぼ定まる。部分酸化反応(POX)に消費されるメタ
ノール流量の、供給された全メタノール流量に対する比
を、POX率と定義すれば、供給された酸素のほぼ全量
が式(2)の部分酸化反応(POX)に使用されるた
め、POX率から全メタノール流量に対する必要な空気
流量が定まるものとしている。
(4)式は一酸化炭素のシフト反応(発熱反応)であ
る。改質反応部31では、これらの反応式の、発熱なら
びに吸熱のバランスするオートサーマル条件で運転され
る。従って改質反応部31のサイズや構成、あるいは触
媒の性能が決まれば、燃料であるメタノールの流量に対
する水蒸気の流量、そして空気の流量といった流量比は
ほぼ定まる。部分酸化反応(POX)に消費されるメタ
ノール流量の、供給された全メタノール流量に対する比
を、POX率と定義すれば、供給された酸素のほぼ全量
が式(2)の部分酸化反応(POX)に使用されるた
め、POX率から全メタノール流量に対する必要な空気
流量が定まるものとしている。
【0030】また、触媒の温度が低い起動時では、さら
に、下記の副反応が併発する。
に、下記の副反応が併発する。
【0031】CH3OH⇔HCHO+H2…(5)
HCHO⇔CO+H2…(6)
改質反応部31の運転温度は300〜600℃であり、
熱力学的化学平衡により数%オーダーの一酸化炭素を含
む改質ガスが得られる。一酸化炭素は固体高分子型燃料
電池本体6の、白金等からなる燃料極電極触媒を被毒
し、その活性を著しく低下させてしまうため、シフト反
応部33ならびにCO処理反応器(選択酸化反応器)5
からなる一酸化炭素クリーナシステムにより、数十〜数
百ppmにまで一酸化炭素を低減した上で燃料電池本体
6に供給する必要がある。
熱力学的化学平衡により数%オーダーの一酸化炭素を含
む改質ガスが得られる。一酸化炭素は固体高分子型燃料
電池本体6の、白金等からなる燃料極電極触媒を被毒
し、その活性を著しく低下させてしまうため、シフト反
応部33ならびにCO処理反応器(選択酸化反応器)5
からなる一酸化炭素クリーナシステムにより、数十〜数
百ppmにまで一酸化炭素を低減した上で燃料電池本体
6に供給する必要がある。
【0032】数%オーダーの一酸化炭素を含む改質ガス
は、シフト反応部33に送られ、(4)式のシフト反応
の早い触媒により、一酸化炭素が低減される。シフト反
応部33の運転温度は200〜300℃であり、熱力学
的化学平衡により0.数%オーダーの一酸化炭素を含む
改質ガスとなる。
は、シフト反応部33に送られ、(4)式のシフト反応
の早い触媒により、一酸化炭素が低減される。シフト反
応部33の運転温度は200〜300℃であり、熱力学
的化学平衡により0.数%オーダーの一酸化炭素を含む
改質ガスとなる。
【0033】シフト反応により一酸化炭素の低減された
改質ガスは、CO処理反応器5に送られ、次に示す
(7)式の触媒酸化反応(発熱反応)により、さらに一
酸化炭素が数十〜高々百ppmにまで低減される。必要
な酸素は空気供給装置2により空気として供給される。
改質ガスは、CO処理反応器5に送られ、次に示す
(7)式の触媒酸化反応(発熱反応)により、さらに一
酸化炭素が数十〜高々百ppmにまで低減される。必要
な酸素は空気供給装置2により空気として供給される。
【0034】CO+(1/2)O2⇔CO2……(7)
CO処理反応器5では、水素雰囲気下で酸化反応を行う
ため、下記の水素の燃焼反応(発熱反応)も併発し、次
の(8)式に対する(7)式の選択性が改質システムの
効率に大きな影響を及ぼす。
ため、下記の水素の燃焼反応(発熱反応)も併発し、次
の(8)式に対する(7)式の選択性が改質システムの
効率に大きな影響を及ぼす。
【0035】H2+(1/2)O2⇔H2O……(8)
CO処理反応器5は、(7)式ならびに(8)式による
発熱を除去し、運転温度を百数十℃に維持するために、
熱交換器9により空気あるいはLLC(冷却液)または
オイル等により冷却される。シフト反応部8も熱交換器
8により温度制御される。
発熱を除去し、運転温度を百数十℃に維持するために、
熱交換器9により空気あるいはLLC(冷却液)または
オイル等により冷却される。シフト反応部8も熱交換器
8により温度制御される。
【0036】このようにして極めて低レベルな濃度にま
で一酸化炭素が低減された改質ガスと空気供給装置2か
ら空気とが燃料電池本体6の燃料極と空気極に送気さ
れ、発電が行われる。
で一酸化炭素が低減された改質ガスと空気供給装置2か
ら空気とが燃料電池本体6の燃料極と空気極に送気さ
れ、発電が行われる。
【0037】燃料電池本体6において、改質ガス中の水
素を全て利用することは困難であり、一部の水素を残し
た、発電に使用済みの改質ガスと、一部の酸素を残し
た、発電に使用済みの空気とを、触媒燃焼器7に送り燃
焼させる。得られた高温の燃焼ガスは、蒸発器に送ら
れ、メタノールの蒸発のエネルギーとして再利用され
る。
素を全て利用することは困難であり、一部の水素を残し
た、発電に使用済みの改質ガスと、一部の酸素を残し
た、発電に使用済みの空気とを、触媒燃焼器7に送り燃
焼させる。得られた高温の燃焼ガスは、蒸発器に送ら
れ、メタノールの蒸発のエネルギーとして再利用され
る。
【0038】11はCO処理反応器5に供給される空気
の流量を制御する流量制御弁、12は改質反応部31に
供給される空気の流量を制御する流量制御弁、13は燃
料電池本体6の空気極に供給される空気の流量を制御す
る流量制御弁である。
の流量を制御する流量制御弁、12は改質反応部31に
供給される空気の流量を制御する流量制御弁、13は燃
料電池本体6の空気極に供給される空気の流量を制御す
る流量制御弁である。
【0039】14は改質反応部31に供給されるメタノ
ールの流量を制御する流量制御弁、15は混合部32に
供給される水の流量を制御する流量制御弁である。
ールの流量を制御する流量制御弁、15は混合部32に
供給される水の流量を制御する流量制御弁である。
【0040】このような燃料改質システムを備える移動
体では、アクセルセンサ22からのアクセル開度を要求
負荷として、燃料電池本体の発電量をコントロールする
必要がある。このため、コントローラ21ではアクセル
センサ22からのアクセル開度の信号に基づき、改質器
4に必要なメタノール供給流量、空気供給流量並びに水
供給流量を次のように算出する。まず、アクセル開度に
基づいてメタノール供給流量を算出する。アクセル開度
(要求負荷)とメタノール供給流量とは比例関係にある
ので、アクセル開度からメタノール供給流量のテーブル
を検索することによりアクセル開度に応じたメタノール
供給流量を演算すればよい。
体では、アクセルセンサ22からのアクセル開度を要求
負荷として、燃料電池本体の発電量をコントロールする
必要がある。このため、コントローラ21ではアクセル
センサ22からのアクセル開度の信号に基づき、改質器
4に必要なメタノール供給流量、空気供給流量並びに水
供給流量を次のように算出する。まず、アクセル開度に
基づいてメタノール供給流量を算出する。アクセル開度
(要求負荷)とメタノール供給流量とは比例関係にある
ので、アクセル開度からメタノール供給流量のテーブル
を検索することによりアクセル開度に応じたメタノール
供給流量を演算すればよい。
【0041】このメタノール供給流量に基づいて空気供
給流量を算出する。これは例えばメタノールと空気との
混合で理論空燃比の混合気が得られるように空気供給流
量を算出すればよく、要求負荷が大きくなるほど空気供
給流量は大きくなる。
給流量を算出する。これは例えばメタノールと空気との
混合で理論空燃比の混合気が得られるように空気供給流
量を算出すればよく、要求負荷が大きくなるほど空気供
給流量は大きくなる。
【0042】次にメタノール供給流量に基づいて水供給
流量を算出する。前述のようにオートサーマル反応やシ
フト反応を最適に行わせるためのメタノール供給流量と
空気供給流量と水供給流量の各比率は決まっているた
め、メタノール供給流量とこの比率とを用いることで水
供給流量を算出することができる。要求負荷が大きくな
るほど水供給流量も大きくなる。
流量を算出する。前述のようにオートサーマル反応やシ
フト反応を最適に行わせるためのメタノール供給流量と
空気供給流量と水供給流量の各比率は決まっているた
め、メタノール供給流量とこの比率とを用いることで水
供給流量を算出することができる。要求負荷が大きくな
るほど水供給流量も大きくなる。
【0043】そして、これら算出したメタノール供給流
量、空気供給流量並びに水供給流量となるように、メタ
ノール供給装置1、空気供給装置2、水供給装置3を駆
動し、流量制御弁14、12、15を制御する。23、
24は流量センサである。
量、空気供給流量並びに水供給流量となるように、メタ
ノール供給装置1、空気供給装置2、水供給装置3を駆
動し、流量制御弁14、12、15を制御する。23、
24は流量センサである。
【0044】本発明では、例えばこのような燃料改質シ
ステムにおいて、シフト反応に必要な水蒸気を得ると共
に水の気化熱を利用して改質反応部31からの高温ガス
の温度を低下させるため、メタノール並びに空気を導入
して部分酸化反応を行わせる改質部31と、この部分酸
化反応により高温となったガスと水蒸気とを混合させた
ガスを導入してシフト反応を行わせるシフト反応部33
との間に混合部32を設け、この混合部32を図2に示
したように構成している。
ステムにおいて、シフト反応に必要な水蒸気を得ると共
に水の気化熱を利用して改質反応部31からの高温ガス
の温度を低下させるため、メタノール並びに空気を導入
して部分酸化反応を行わせる改質部31と、この部分酸
化反応により高温となったガスと水蒸気とを混合させた
ガスを導入してシフト反応を行わせるシフト反応部33
との間に混合部32を設け、この混合部32を図2に示
したように構成している。
【0045】これについて説明すると、図2は改質器4
の概略構成図を示し、例えば円筒状に形成される改質器
4はその軸心が鉛直方向と一致するように配置される。
図で上方と下方にはハニカム構造の担体に触媒を担持さ
せて構成される改質反応部31とシフト反応部33とが
軸方向に所定の長さを有して配置されている。
の概略構成図を示し、例えば円筒状に形成される改質器
4はその軸心が鉛直方向と一致するように配置される。
図で上方と下方にはハニカム構造の担体に触媒を担持さ
せて構成される改質反応部31とシフト反応部33とが
軸方向に所定の長さを有して配置されている。
【0046】図で改質反応部31とシフト反応部33の
間に位置する混合部32は、主に中空室41と、この中
空室に水噴射を行うエアアシスト噴射弁43(エアアシ
スト噴射装置)とから構成される。すなわち、改質反応
部31とシフト反応部33の間には、所定の空間を有す
る中空室41が形成され、改質反応部31からの高温ガ
スはこの中空室41を鉛直下方に向けて流れ、シフト反
応部33へと導入される。
間に位置する混合部32は、主に中空室41と、この中
空室に水噴射を行うエアアシスト噴射弁43(エアアシ
スト噴射装置)とから構成される。すなわち、改質反応
部31とシフト反応部33の間には、所定の空間を有す
る中空室41が形成され、改質反応部31からの高温ガ
スはこの中空室41を鉛直下方に向けて流れ、シフト反
応部33へと導入される。
【0047】中空室41を外部と仕切る側壁42にはエ
アアシスト噴射弁43を備える。エアアシスト噴射弁4
3は供給液をノズル部44から中空室41内へと噴き出
す際に気体の助けを借りて噴射する弁である。ここでは
供給液は水、噴射を助ける気体は中空室41から取り出
される高温ガスである。このため、図で上方より鉛直下
方に向けて流れる改質反応部31からの高温ガスの一部
が、ラッパ状のガス入口管45により集められた後に水
平方向に走り中空室41の外まで延びたガス取出通路4
6により取り出され、このガス取出通路46と噴射弁4
3のノズル部44とを接続するガス導入通路47を介し
て、ガス取出通路46により取り出されたガスがエアア
シスト噴射弁43へと導かれている。
アアシスト噴射弁43を備える。エアアシスト噴射弁4
3は供給液をノズル部44から中空室41内へと噴き出
す際に気体の助けを借りて噴射する弁である。ここでは
供給液は水、噴射を助ける気体は中空室41から取り出
される高温ガスである。このため、図で上方より鉛直下
方に向けて流れる改質反応部31からの高温ガスの一部
が、ラッパ状のガス入口管45により集められた後に水
平方向に走り中空室41の外まで延びたガス取出通路4
6により取り出され、このガス取出通路46と噴射弁4
3のノズル部44とを接続するガス導入通路47を介し
て、ガス取出通路46により取り出されたガスがエアア
シスト噴射弁43へと導かれている。
【0048】エアアシスト噴射弁43によりガスの助け
を借りつつ中空室41内へと噴射された水は、中空室4
1内において改質反応部31からの高温ガスにより蒸発
が促進されると共に高温ガスと混合しながらシフト反応
部33へと導入される。
を借りつつ中空室41内へと噴射された水は、中空室4
1内において改質反応部31からの高温ガスにより蒸発
が促進されると共に高温ガスと混合しながらシフト反応
部33へと導入される。
【0049】なお、エアアシスト噴射弁43より噴射す
る水噴射流量に対して、取り出したガス流量をどの程度
混合させるかは実験によって定める必要がある。現在の
ところ、水に対して約2倍前後のガス流量があればよい
と考えている。
る水噴射流量に対して、取り出したガス流量をどの程度
混合させるかは実験によって定める必要がある。現在の
ところ、水に対して約2倍前後のガス流量があればよい
と考えている。
【0050】ここで本実施形態の作用を説明する。
【0051】本実施形態によれば、部分酸化反応により
昇温し中空室41内を流れる高温ガスに対し、この高温
ガスの一部をガス取出通路46により取り出し、この取
り出したガスをエアアシスト噴射弁43に導入し、この
噴射弁43においては取り出したガスと水とを混合させ
つつ噴射を行って水を蒸発させるので、高温のガスによ
る加熱の効果とガスの助けをかりての水噴射による水の
噴霧の微粒化の効果とにより、ガスの助けを借りること
なく水噴射を行う場合よりも、水が蒸発しやすくなり、
かつ水の蒸発を促進させるための装置や複雑な燃料噴射
装置を設ける必要がない。
昇温し中空室41内を流れる高温ガスに対し、この高温
ガスの一部をガス取出通路46により取り出し、この取
り出したガスをエアアシスト噴射弁43に導入し、この
噴射弁43においては取り出したガスと水とを混合させ
つつ噴射を行って水を蒸発させるので、高温のガスによ
る加熱の効果とガスの助けをかりての水噴射による水の
噴霧の微粒化の効果とにより、ガスの助けを借りること
なく水噴射を行う場合よりも、水が蒸発しやすくなり、
かつ水の蒸発を促進させるための装置や複雑な燃料噴射
装置を設ける必要がない。
【0052】また、水噴射を補助するためのガスとして
外部の空気を用いたのでは、この空気中の酸素とシフト
反応部33で生成される水素とが反応して水が生成され
ることにより水素生成量が低下してしまうのであるが、
本実施形態によれば部分酸化反応により昇温した高温ガ
スの一部を水噴射を補助するためのガスとして取り出し
ているので、シフト反応部33で生成されるガス組成に
影響を与えることがない(水素生成量の低下を防止でき
る)。
外部の空気を用いたのでは、この空気中の酸素とシフト
反応部33で生成される水素とが反応して水が生成され
ることにより水素生成量が低下してしまうのであるが、
本実施形態によれば部分酸化反応により昇温した高温ガ
スの一部を水噴射を補助するためのガスとして取り出し
ているので、シフト反応部33で生成されるガス組成に
影響を与えることがない(水素生成量の低下を防止でき
る)。
【0053】また、従来装置では改質反応部31からの
高温ガスを燃料電池本体6の作動ガス温度である約80
℃まで冷却する必要があり、このためシフト反応部33
を冷却するための熱交換器8が大型化する傾向にあった
が、本実施形態によればシフト反応部33に流入する高
温ガスの温度が水噴射による冷却により低下するので、
シフト反応部33を冷却するための熱交換器8の負担を
小さくでき、これを小型化できる。
高温ガスを燃料電池本体6の作動ガス温度である約80
℃まで冷却する必要があり、このためシフト反応部33
を冷却するための熱交換器8が大型化する傾向にあった
が、本実施形態によればシフト反応部33に流入する高
温ガスの温度が水噴射による冷却により低下するので、
シフト反応部33を冷却するための熱交換器8の負担を
小さくでき、これを小型化できる。
【0054】図3は第2実施形態の改質器4の概略構成
図で、これはガス導入管47の途中に、ガス導入管47
を流れるガスを加圧するためコントローラにより駆動さ
れる電動の加圧ポンプ51を設けたものである。なお、
図2と同一の部分には同一の符号を付してその説明は省
略する。
図で、これはガス導入管47の途中に、ガス導入管47
を流れるガスを加圧するためコントローラにより駆動さ
れる電動の加圧ポンプ51を設けたものである。なお、
図2と同一の部分には同一の符号を付してその説明は省
略する。
【0055】第2実施形態によれば、加圧ポンプ51に
より水噴射を助けるためのガスを加圧する分だけエアア
シスト噴射弁43からの水の噴霧の微粒化を促進でき
る。
より水噴射を助けるためのガスを加圧する分だけエアア
シスト噴射弁43からの水の噴霧の微粒化を促進でき
る。
【0056】図4は第3実施形態の改質器4の概略構成
図で、図2と同一の部分には同一の符号を付してその説
明は省略する。
図で、図2と同一の部分には同一の符号を付してその説
明は省略する。
【0057】図2に示す第1実施形態では水噴射を助け
るための気体として改質反応部31から出たガスを取り
出して用いたが、第3実施形態は水噴射を助けるための
気体として、シフト反応部33から出たガスの一部を取
り出して用いるようにしたものである。すなわち、図で
シフト反応部の下流にも円筒状の中空室61が設けら
れ、この中空室61を上方より鉛直下方に向けて流れる
シフト反応部33からのガスの一部が、ラッパ状のガス
入口管62により集められた後に水平方向に走り中空室
61の外まで延びたガス取出通路63により取り出さ
れ、この取り出されたガスが、ガス取出通路63と噴射
弁43のノズル部44とを接続するガス導入通路64を
介して、エアアシスト噴射弁43へと導かれている。ガ
ス導入通路64にコントローラにより駆動される電動の
加圧ポンプ65設けられ、この加圧ポンプ65はガス導
入通路64を流れるガスを加圧する。
るための気体として改質反応部31から出たガスを取り
出して用いたが、第3実施形態は水噴射を助けるための
気体として、シフト反応部33から出たガスの一部を取
り出して用いるようにしたものである。すなわち、図で
シフト反応部の下流にも円筒状の中空室61が設けら
れ、この中空室61を上方より鉛直下方に向けて流れる
シフト反応部33からのガスの一部が、ラッパ状のガス
入口管62により集められた後に水平方向に走り中空室
61の外まで延びたガス取出通路63により取り出さ
れ、この取り出されたガスが、ガス取出通路63と噴射
弁43のノズル部44とを接続するガス導入通路64を
介して、エアアシスト噴射弁43へと導かれている。ガ
ス導入通路64にコントローラにより駆動される電動の
加圧ポンプ65設けられ、この加圧ポンプ65はガス導
入通路64を流れるガスを加圧する。
【0058】シフト反応部33を出たガスの温度のほう
が改質反応部31を出たガスの温度より相対的に低くな
る。一方、加圧ポンプ65によるポンプ仕事によりポン
プ下流側のほうがガス温度が高くなる。従って、相対的
に温度低下したシフト反応部33からのガスであっても
そのガスを加圧ポンプ65により加圧することでガス温
度を上昇させることができ、この温度上昇させたガスを
エアアシスト噴射弁43に導いて水噴射を助けるために
用いることで、シフト反応部33を出た相対的に低温の
ガスを水噴射を助けるために用いる場合であっても、エ
アアシスト噴射弁43における水の噴霧の微粒化を良好
に図ることができる。
が改質反応部31を出たガスの温度より相対的に低くな
る。一方、加圧ポンプ65によるポンプ仕事によりポン
プ下流側のほうがガス温度が高くなる。従って、相対的
に温度低下したシフト反応部33からのガスであっても
そのガスを加圧ポンプ65により加圧することでガス温
度を上昇させることができ、この温度上昇させたガスを
エアアシスト噴射弁43に導いて水噴射を助けるために
用いることで、シフト反応部33を出た相対的に低温の
ガスを水噴射を助けるために用いる場合であっても、エ
アアシスト噴射弁43における水の噴霧の微粒化を良好
に図ることができる。
【0059】また、シフト反応部33を出たガスの一部
がシフト反応部33の上流に戻されることから、この戻
されたガスはシフト反応部33を再度通過することにな
り、シフト反応部33での反応効率を向上できる。
がシフト反応部33の上流に戻されることから、この戻
されたガスはシフト反応部33を再度通過することにな
り、シフト反応部33での反応効率を向上できる。
【0060】図5は第4実施形態の改質器4の概略構成
図で、図3に示す第2実施形態と置き換わるものであ
る。なお、図2、図3と同一の部分には同一の符号を付
してその説明は省略する。
図で、図3に示す第2実施形態と置き換わるものであ
る。なお、図2、図3と同一の部分には同一の符号を付
してその説明は省略する。
【0061】前述の3つの実施形態ではエアアシスト噴
射弁43によりエアアシスト噴射装置を単体で構成した
ものであったが、第4実施形態は、水噴射弁とガス噴射
弁の複数の部材でエアアシスト噴射装置を構成したもの
である。すなわち、ガス取出通路46により取り出され
た高温ガスに対して水噴射弁71により水噴射を行い、
この水噴射により水の噴霧の混入されたガスを、ガス導
入通路47に介装した電動の加圧ポンプ51により加圧
してガス噴射弁72に導入し、このガス噴射弁72によ
りガスに混入している水の噴霧をさらに微粒化するよう
にしている。
射弁43によりエアアシスト噴射装置を単体で構成した
ものであったが、第4実施形態は、水噴射弁とガス噴射
弁の複数の部材でエアアシスト噴射装置を構成したもの
である。すなわち、ガス取出通路46により取り出され
た高温ガスに対して水噴射弁71により水噴射を行い、
この水噴射により水の噴霧の混入されたガスを、ガス導
入通路47に介装した電動の加圧ポンプ51により加圧
してガス噴射弁72に導入し、このガス噴射弁72によ
りガスに混入している水の噴霧をさらに微粒化するよう
にしている。
【0062】図3に示す第2実施形態では、加圧ポンプ
51によるガス加圧の分だけ水噴射における水の微粒化
が促進されるものの、混合部32の雰囲気温度が高い場
合には、それだけ加圧ポンプ51に導入されるガスの温
度が高くなってポンプ効率が低下するのであるが、図5
に示す第4実施形態によれば、水噴射弁71より噴射さ
れた水の蒸発分で加圧ポンプ51に導入されるガスの温
度を低下させることができ、これにより混合部32の雰
囲気温度が高い場合に、加圧ポンプ51のポンプ効率の
低下を防ぐことができる。
51によるガス加圧の分だけ水噴射における水の微粒化
が促進されるものの、混合部32の雰囲気温度が高い場
合には、それだけ加圧ポンプ51に導入されるガスの温
度が高くなってポンプ効率が低下するのであるが、図5
に示す第4実施形態によれば、水噴射弁71より噴射さ
れた水の蒸発分で加圧ポンプ51に導入されるガスの温
度を低下させることができ、これにより混合部32の雰
囲気温度が高い場合に、加圧ポンプ51のポンプ効率の
低下を防ぐことができる。
【0063】図6は第5実施形態の改質器4の概略構成
図で、図5に示す第4実施形態と置き換わるものであ
る。なお、図2、図5と同一の部分には同一の符号を付
してその説明は省略する。
図で、図5に示す第4実施形態と置き換わるものであ
る。なお、図2、図5と同一の部分には同一の符号を付
してその説明は省略する。
【0064】第5実施形態も図5に示す第4実施形態と
同様に水噴射弁とガス噴射弁の複数の部材でエアアシス
ト噴射装置を構成したものであるが、第5実施形態では
第4実施形態と相違して、加圧ポンプ51の下流にも水
噴射弁81を設け、混合部32の雰囲気温度により加圧
ポンプ51の上流側と下流側の2つの水噴射弁71、8
1の開閉を選択的に切換えるようにしている。すなわ
ち、温度センサ82からの混合部32の雰囲気温度が入
力されるコントローラ21では、図7のフローチャート
に従って2つの水噴射弁71、81の開閉を制御する。
同様に水噴射弁とガス噴射弁の複数の部材でエアアシス
ト噴射装置を構成したものであるが、第5実施形態では
第4実施形態と相違して、加圧ポンプ51の下流にも水
噴射弁81を設け、混合部32の雰囲気温度により加圧
ポンプ51の上流側と下流側の2つの水噴射弁71、8
1の開閉を選択的に切換えるようにしている。すなわ
ち、温度センサ82からの混合部32の雰囲気温度が入
力されるコントローラ21では、図7のフローチャート
に従って2つの水噴射弁71、81の開閉を制御する。
【0065】これを説明すると、図7においてステップ
1では混合部32の雰囲気温度を読み込み、これをステ
ップ2で設定温度と比較する。混合部32の雰囲気温度
が設定温度以下のときには加圧ポンプ51の下流側に水
噴射を行うためステップ3に進んで水噴射弁71を閉じ
て水噴射弁81を開き、これに対して混合部32の雰囲
気温度が設定温度を超えるときには加圧ポンプ51の上
流側に水噴射を行うためステップ4に進んで水噴射弁7
1を開き水噴射弁81を閉じる。
1では混合部32の雰囲気温度を読み込み、これをステ
ップ2で設定温度と比較する。混合部32の雰囲気温度
が設定温度以下のときには加圧ポンプ51の下流側に水
噴射を行うためステップ3に進んで水噴射弁71を閉じ
て水噴射弁81を開き、これに対して混合部32の雰囲
気温度が設定温度を超えるときには加圧ポンプ51の上
流側に水噴射を行うためステップ4に進んで水噴射弁7
1を開き水噴射弁81を閉じる。
【0066】混合部32の雰囲気温度が低いときに加圧
ポンプ51の下流側に、これに対して混合部32の雰囲
気温度が高くなると加圧ポンプ51の上流側にそれぞれ
水噴射を行うようにしたのは加圧ポンプ51のポンプ仕
事でポンプ下流側のほうが温度上昇することを考慮した
ものである。すなわち、混合部32の雰囲気温度が低い
ときには混合部32の雰囲気温度が高いときよりも相対
的に低温のガスが加圧ポンプ51へと流れてくる。こう
した場合に水の蒸発をよくするにはなるべく温度の高い
ガスに対して水噴射を行うことである。第5実施形態に
よれば混合部32の雰囲気温度が低いときにポンプ仕事
により温度が高くなるポンプ下流側で水噴射を行うの
で、混合部32の雰囲気温度が低いときにも水の蒸発を
促進することができる。
ポンプ51の下流側に、これに対して混合部32の雰囲
気温度が高くなると加圧ポンプ51の上流側にそれぞれ
水噴射を行うようにしたのは加圧ポンプ51のポンプ仕
事でポンプ下流側のほうが温度上昇することを考慮した
ものである。すなわち、混合部32の雰囲気温度が低い
ときには混合部32の雰囲気温度が高いときよりも相対
的に低温のガスが加圧ポンプ51へと流れてくる。こう
した場合に水の蒸発をよくするにはなるべく温度の高い
ガスに対して水噴射を行うことである。第5実施形態に
よれば混合部32の雰囲気温度が低いときにポンプ仕事
により温度が高くなるポンプ下流側で水噴射を行うの
で、混合部32の雰囲気温度が低いときにも水の蒸発を
促進することができる。
【0067】一方、混合部32の雰囲気温度が高くて加
圧ポンプ51に導入されるガスの温度も高くなるときに
はポンプ効率が低下する。このとき、第5実施形態によ
れば加圧ポンプ51の上流側で水噴射を行うので、加圧
ポンプ51に導入されるガスの温度を低下させることが
でき、その分ポンプ効率を向上させることができる。
圧ポンプ51に導入されるガスの温度も高くなるときに
はポンプ効率が低下する。このとき、第5実施形態によ
れば加圧ポンプ51の上流側で水噴射を行うので、加圧
ポンプ51に導入されるガスの温度を低下させることが
でき、その分ポンプ効率を向上させることができる。
【0068】図8は第6実施形態の改質器4の概略構成
図で、図3に示す第2実施形態と置き換わるものであ
る。なお、図2、図3と同一の部分には同一の符号を付
してその説明は省略する。
図で、図3に示す第2実施形態と置き換わるものであ
る。なお、図2、図3と同一の部分には同一の符号を付
してその説明は省略する。
【0069】これは、改質反応部31を出たガスの一部
とシフト反応部33を出たガスの一部を選択的に取り出
すガス選択的取出手段91を設けており、このガス選択
的取出手段91によりにより取り出されたガスを電動の
加圧ポンプ92で加圧し、この加圧ポンプ92により加
圧されたガスをエアアシスト噴射弁43に導き、エアア
シスト噴射弁43でガスと水とを混合させつつ中空室4
1内に噴射するようにしている。
とシフト反応部33を出たガスの一部を選択的に取り出
すガス選択的取出手段91を設けており、このガス選択
的取出手段91によりにより取り出されたガスを電動の
加圧ポンプ92で加圧し、この加圧ポンプ92により加
圧されたガスをエアアシスト噴射弁43に導き、エアア
シスト噴射弁43でガスと水とを混合させつつ中空室4
1内に噴射するようにしている。
【0070】この場合、上記のガス選択的取出手段91
は、改質反応部31を出たガスの一部を取り出すガス取
出通路46と、ガス取出通路46に接続されるガス導入
通路47を開閉する開閉弁93(第1開閉弁)と、シフ
ト反応部33を出たガスの一部を取り出すガス取出通路
63と、ガス取出通路63と接続されるガス導入通路6
4を開閉する開閉弁94(第2開閉弁)と、2つのガス
導入通路47、64を合流して電動の加圧ポンプ92に
導く合流通路95とから構成され、混合部32の雰囲気
温度により2つの開閉弁93、94の開閉が切換えられ
る。すなわち、温度センサ82からの混合部32の雰囲
気温度が入力されるコントローラ21では、図9のフロ
ーチャートに従って2つの開閉弁93、94の開閉を制
御する。
は、改質反応部31を出たガスの一部を取り出すガス取
出通路46と、ガス取出通路46に接続されるガス導入
通路47を開閉する開閉弁93(第1開閉弁)と、シフ
ト反応部33を出たガスの一部を取り出すガス取出通路
63と、ガス取出通路63と接続されるガス導入通路6
4を開閉する開閉弁94(第2開閉弁)と、2つのガス
導入通路47、64を合流して電動の加圧ポンプ92に
導く合流通路95とから構成され、混合部32の雰囲気
温度により2つの開閉弁93、94の開閉が切換えられ
る。すなわち、温度センサ82からの混合部32の雰囲
気温度が入力されるコントローラ21では、図9のフロ
ーチャートに従って2つの開閉弁93、94の開閉を制
御する。
【0071】これを説明すると、図9においてステップ
11、12では混合部32の雰囲気温度を読み込み、こ
れと設定温度を比較する。混合部32の雰囲気温度が設
定温度以下のときには改質反応部31を出たガスをエア
アシスト噴射弁43に導入するためステップ13に進ん
で開閉弁93を開き開閉弁94を閉じる。これに対して
混合部32の雰囲気温度が設定温度を超えるときにはシ
フト反応部33を出たガスをエアアシスト噴射弁43に
導入するためステップ14に進んで開閉弁93を閉じ開
閉弁94を開く。
11、12では混合部32の雰囲気温度を読み込み、こ
れと設定温度を比較する。混合部32の雰囲気温度が設
定温度以下のときには改質反応部31を出たガスをエア
アシスト噴射弁43に導入するためステップ13に進ん
で開閉弁93を開き開閉弁94を閉じる。これに対して
混合部32の雰囲気温度が設定温度を超えるときにはシ
フト反応部33を出たガスをエアアシスト噴射弁43に
導入するためステップ14に進んで開閉弁93を閉じ開
閉弁94を開く。
【0072】混合部32の雰囲気温度により2つの開閉
弁93、94の開閉を切換えるようにしたのは、図6に
示す第5実施形態と同様に加圧ポンプ92のポンプ効率
を考慮したものである。
弁93、94の開閉を切換えるようにしたのは、図6に
示す第5実施形態と同様に加圧ポンプ92のポンプ効率
を考慮したものである。
【0073】上記の開閉弁93、94は例えば2ポート
2位置切換弁により構成される。
2位置切換弁により構成される。
【0074】混合部32の雰囲気温度が高いときには改
質反応部31を出たガスの温度も高いので、この高温の
ガスを加圧ポンプ92に導いたのではポンプ効率が低下
するとともに加圧ポンプの耐久性も悪くなるのである
が、第6実施形態では、このとき(混合部32の雰囲気
温度が高いとき)には、開閉弁93を閉じ開閉弁94を
開き、これにより改質反応部31を出たガスより相対的
に温度の低いシフト反応部33を出たガスを加圧ポンプ
92に導くので、ポンプ効率の低下と加圧ポンプ92の
耐久性の悪化とを防止できる。
質反応部31を出たガスの温度も高いので、この高温の
ガスを加圧ポンプ92に導いたのではポンプ効率が低下
するとともに加圧ポンプの耐久性も悪くなるのである
が、第6実施形態では、このとき(混合部32の雰囲気
温度が高いとき)には、開閉弁93を閉じ開閉弁94を
開き、これにより改質反応部31を出たガスより相対的
に温度の低いシフト反応部33を出たガスを加圧ポンプ
92に導くので、ポンプ効率の低下と加圧ポンプ92の
耐久性の悪化とを防止できる。
【0075】一方、混合部32の雰囲気温度が低いため
に改質反応部31を出たガスを加圧ポンプ92に導いて
も加圧ポンプ92のポンプ効率が低下しないときには開
閉弁93を開き開閉弁94を閉じ、これにより改質反応
部31を出たガスを加圧ポンプ92に導くので、シフト
反応部33を出たガスより相対的に温度の高いガスを水
噴射を助けるためのガスとして用いることができ、これ
により水噴射における水の噴霧の微粒化を良好なものと
することができる。
に改質反応部31を出たガスを加圧ポンプ92に導いて
も加圧ポンプ92のポンプ効率が低下しないときには開
閉弁93を開き開閉弁94を閉じ、これにより改質反応
部31を出たガスを加圧ポンプ92に導くので、シフト
反応部33を出たガスより相対的に温度の高いガスを水
噴射を助けるためのガスとして用いることができ、これ
により水噴射における水の噴霧の微粒化を良好なものと
することができる。
【0076】図7のステップ2、図9のステップ12に
おいて混合部32の雰囲気温度と比較する設定温度は、
加圧ポンプ51、92のポンプ効率、耐久性を考慮して
定める。
おいて混合部32の雰囲気温度と比較する設定温度は、
加圧ポンプ51、92のポンプ効率、耐久性を考慮して
定める。
【0077】第2実施形態では、ガス導入管47に加圧
ポンプ51を設けた場合で説明したが、ガス取出通路4
6に設けてもかまわない。
ポンプ51を設けた場合で説明したが、ガス取出通路4
6に設けてもかまわない。
【0078】第6実施形態では、ガス選択的取出手段9
1として2つの開閉弁を有する場合で説明したが、これ
に限られるものでなく、ガス導入通路47、64の合流
部に1つの方向切換弁を設けるようにしてもかまわな
い。
1として2つの開閉弁を有する場合で説明したが、これ
に限られるものでなく、ガス導入通路47、64の合流
部に1つの方向切換弁を設けるようにしてもかまわな
い。
【0079】第1、第2、第3、第6実施形態ではエア
アシスト噴射装置をエアアシスト噴射弁43で構成する
場合で説明したが、霧吹きのようなものでも代用でき
る。
アシスト噴射装置をエアアシスト噴射弁43で構成する
場合で説明したが、霧吹きのようなものでも代用でき
る。
【0080】実施形態では炭化水素系原料の一例として
メタノールで説明したが、これに限定されるものでな
い。
メタノールで説明したが、これに限定されるものでな
い。
【図1】燃料改質システムの概略構成図。
【図2】第1実施形態の改質器の概略構成図。
【図3】第2実施形態の改質器の概略構成図。
【図4】第3実施形態の改質器の概略構成図。
【図5】第4実施形態の改質器の概略構成図。
【図6】第5実施形態の改質器の概略構成図。
【図7】第5実施形態の水噴射弁の開閉制御を説明する
ためのフローチャート。
ためのフローチャート。
【図8】第6実施形態の改質器の概略構成図。
【図9】第6実施形態の開閉弁の開閉制御を説明するた
めのフローチャート。
めのフローチャート。
4 改質器
21 コントローラ
31 改質反応部
32 混合部
33 シフト反応部
41 中空室
43 エアアシスト噴射弁(エアアシスト噴射装置)
46 ガス取出通路
47 ガス導入通路
51 加圧ポンプ
63 ガス取出通路
64 ガス導入通路
65 加圧ポンプ
71 水噴射弁
72 ガス噴射弁
81 水噴射弁
82 温度センサ
91 ガス選択的取出手段
92 加圧ポンプ
93 開閉弁(第1開閉弁)
94 開閉弁(第2開閉弁)
95 合流通路
Claims (9)
- 【請求項1】炭化水素系原料と空気を導入して部分酸化
反応を行わせる改質反応部と、 この部分酸化反応により昇温した高温ガスに対しこの高
温ガスの一部を取り出して水とを混合させつつ噴射を行
って水を蒸発させる混合部と、 この蒸発した水を混合させた高温ガスを導入してシフト
反応を行わせるシフト反応部とで構成することを特徴と
する燃料電池用燃料改質装置。 - 【請求項2】前記混合部は、前記改質反応部を出た高温
ガスを前記シフト反応部へと流す中空室と、この中空室
を流れる高温ガスの一部を取り出すガス取出通路と、こ
のガス取出通路により取り出されたガスと水と混合させ
つつ前記中空室内に噴射するエアアシスト噴射装置とか
らなることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池用燃
料改質装置。 - 【請求項3】前記ガス取出通路に加圧ポンプを備えるこ
とを特徴とする請求項2に記載の燃料電池用燃料改質装
置。 - 【請求項4】炭化水素と空気を導入して部分酸化反応を
行わせる改質反応部と、 この部分酸化反応により昇温した高温ガスに対しシフト
反応部を出たガスの一部を取り出して加圧し、この加圧
したガスを水と混合させつつ噴射を行って水を蒸発させ
る混合部と、 この蒸発した水を混合させた高温ガスを導入してシフト
反応を行わせるシフト反応部とで構成することを特徴と
する燃料電池用燃料改質装置。 - 【請求項5】前記混合部は、改質反応部を出た高温ガス
をシフト反応部へと流す中空室と、シフト反応部を出た
ガスの一部を加圧する加圧ポンプと、この加圧されたシ
フト反応部からのガスと水とを混合させつつ前記中空室
内に噴射するエアアシスト噴射装置とからなることを特
徴とする請求項4に記載の燃料電池用燃料改質装置。 - 【請求項6】前記混合部は、前記改質反応部を出た高温
ガスを前記シフト反応部へと流す中空室と、この中空室
を流れる高温ガスの一部を取り出すガス取出通路と、こ
のガス取出通路により取り出されたガスに水を噴射する
水噴射弁と、この水の噴射されたガスを加圧する加圧ポ
ンプと、この加圧ポンプにより加圧されたガスを前記中
空室内に噴射するガス噴射弁とからなることを特徴とす
る請求項1に記載の燃料電池用燃料改質装置。 - 【請求項7】前記混合部は、前記改質反応部を出た高温
ガスを前記シフト反応部へと流す中空室と、この中空室
を流れる高温ガスの一部を取り出すガス取出通路と、こ
のガス取出通路により取り出されたガスを加圧する加圧
ポンプと、この加圧されたガスを前記中空室内に噴射す
るガス噴射弁と、前記加圧ポンプの上流側に水を噴射す
る水噴射弁と、前記加圧ポンプの下流側に水を噴射する
水噴射弁と、前記混合部の雰囲気温度を実測する手段
と、この実測される混合部の雰囲気温度が設定温度以下
のとき前記加圧ポンプの下流側に、これに対して実測さ
れる混合部の雰囲気温度が設定温度を超えるとき前記加
圧ポンプの上流側に水噴射が行われるように前記上流側
と下流側の各水噴射弁を制御する水噴射弁制御手段とか
らなることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池用燃
料改質装置。 - 【請求項8】前記混合部は、前記改質反応部を出たガス
を前記シフト反応部へと流す中空室と、前記改質反応部
を出たガスの一部と前記シフト反応部を出たガスの一部
を選択的に取り出すガス選択的取出手段と、このガス選
択的取出手段により取り出されたガスを加圧する加圧ポ
ンプと、この加圧ポンプにより加圧されたガスと水とを
混合させつつ前記中空室内に噴射するエアアシスト噴射
装置と、混合部の雰囲気温度を実測する手段と、この実
測される混合部の雰囲気温度が設定温度以下のとき前記
改質反応部を出たガスの一部が、これに対して実測され
る混合部の雰囲気温度が設定温度を超えるとき前記シフ
ト反応部を出たガスの一部が選択されるように前記ガス
選択的取出手段を制御する制御手段とからなることを特
徴とする請求項1に記載の燃料電池用燃料改質装置。 - 【請求項9】前記ガス選択的取出手段が、前記改質反応
部を出たガスの一部を取り出すガス取出通路と、このガ
ス取出通路を開閉する第1開閉弁と、前記シフト反応部
を出たガスの一部を取り出すガス取出通路と、このガス
取出通路を開閉する第2開閉弁と、前記2つのガス取出
通路を合流して前記加圧ポンプに導く合流通路とからな
り、前記制御手段が、前記実測される混合部の雰囲気温
度が設定温度以下のとき前記第1開閉弁を開きかつ前記
第2開閉弁を閉じ、これに対して混合部の雰囲気温度が
設定温度を超えるとき前記第1開閉弁を閉じかつ前記第
2開閉弁を開くことを特徴とする請求項8に記載の燃料
電池用燃料改質装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002013966A JP2003212503A (ja) | 2002-01-23 | 2002-01-23 | 燃料電池用燃料改質装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002013966A JP2003212503A (ja) | 2002-01-23 | 2002-01-23 | 燃料電池用燃料改質装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003212503A true JP2003212503A (ja) | 2003-07-30 |
Family
ID=27650788
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002013966A Pending JP2003212503A (ja) | 2002-01-23 | 2002-01-23 | 燃料電池用燃料改質装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003212503A (ja) |
-
2002
- 2002-01-23 JP JP2002013966A patent/JP2003212503A/ja active Pending
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