JP2003211306A - 切削工具 - Google Patents
切削工具Info
- Publication number
- JP2003211306A JP2003211306A JP2002007182A JP2002007182A JP2003211306A JP 2003211306 A JP2003211306 A JP 2003211306A JP 2002007182 A JP2002007182 A JP 2002007182A JP 2002007182 A JP2002007182 A JP 2002007182A JP 2003211306 A JP2003211306 A JP 2003211306A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- hole
- screw
- cutting insert
- cutting tool
- receiving wall
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Cutting Tools, Boring Holders, And Turrets (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 雌ネジ孔を有する平坦な取付座の後方に受壁
を立ち上げてなるホルダーと、表裏方向に貫く貫通孔を
有する切削インサートとからなり、切削インサートを取
付座にセットして前記貫通孔にネジを通すと共にそのネ
ジを取付座の雌ネジ孔に通して締め付けるようにした切
削工具が従来よりある。本発明の目的は、そのような切
削工具においてホルダー上での切削インサートの安定度
を飛躍的に高めることにある。 【解決手段】 前記切削工具において、切削インサート
５に作用するネジの締付力を取付座３方向に作用する力
と受壁４方向に作用する力に分ける締付力変換手段を形
成し、ネジの締付力で切削インサート５を取付座３と受
壁４の双方に圧接させるようにした。
を立ち上げてなるホルダーと、表裏方向に貫く貫通孔を
有する切削インサートとからなり、切削インサートを取
付座にセットして前記貫通孔にネジを通すと共にそのネ
ジを取付座の雌ネジ孔に通して締め付けるようにした切
削工具が従来よりある。本発明の目的は、そのような切
削工具においてホルダー上での切削インサートの安定度
を飛躍的に高めることにある。 【解決手段】 前記切削工具において、切削インサート
５に作用するネジの締付力を取付座３方向に作用する力
と受壁４方向に作用する力に分ける締付力変換手段を形
成し、ネジの締付力で切削インサート５を取付座３と受
壁４の双方に圧接させるようにした。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、ホルダーに対して
切削インサートをネジ止めするようにした切削工具に関
する。
切削インサートをネジ止めするようにした切削工具に関
する。
【０００２】
【従来の技術】上記従来の切削工具のホルダー１は、図
８に示したように、雌ネジ孔２を設けた平坦な取付座３
と、その取付座３の後方に立ち上げた受壁４とを有し、
一方、切削インサート５は平面視平行四辺形のチップ形
態であって表裏方向に貫く貫通孔６を有する。そして、
切削インサート５をホルダー１の取付座３にセットして
前記貫通孔６にネジ７を通し、そのネジ７を取付座３の
雌ネジ孔２に通して締め付ける。なお、前記ネジ７は頭
部７ａが逆錐台形であるいわゆる皿頭ネジであり、ま
た、貫通孔６の口部６ａはネジ７の頭部７ａが収まるよ
うにテーパ孔状に座ぐりされている。
８に示したように、雌ネジ孔２を設けた平坦な取付座３
と、その取付座３の後方に立ち上げた受壁４とを有し、
一方、切削インサート５は平面視平行四辺形のチップ形
態であって表裏方向に貫く貫通孔６を有する。そして、
切削インサート５をホルダー１の取付座３にセットして
前記貫通孔６にネジ７を通し、そのネジ７を取付座３の
雌ネジ孔２に通して締め付ける。なお、前記ネジ７は頭
部７ａが逆錐台形であるいわゆる皿頭ネジであり、ま
た、貫通孔６の口部６ａはネジ７の頭部７ａが収まるよ
うにテーパ孔状に座ぐりされている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】上記切削インサート５
は、受壁４による回り止め作用とネジ７による取付座３
への締め付けによってホルダー１に取り付けられるが、
受壁４に対して触れ合う程度にしか接していないため極
僅かではあるがホルダー上で動く可能性があり、その動
きが加工精度を悪化させる一因になっていた。
は、受壁４による回り止め作用とネジ７による取付座３
への締め付けによってホルダー１に取り付けられるが、
受壁４に対して触れ合う程度にしか接していないため極
僅かではあるがホルダー上で動く可能性があり、その動
きが加工精度を悪化させる一因になっていた。
【０００４】本発明は上記に鑑みなされたもので、その
目的は、ホルダーに対して切削インサートをネジ止めす
るようにした切削工具において、ホルダー上での切削イ
ンサートの安定度を飛躍的に高めることにある。
目的は、ホルダーに対して切削インサートをネジ止めす
るようにした切削工具において、ホルダー上での切削イ
ンサートの安定度を飛躍的に高めることにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め本発明は、請求項１に記載したように、雌ネジ孔を有
する平坦な取付座の後方に受壁を立ち上げてなるホルダ
ーと、表裏方向に貫く貫通孔を有する切削インサートか
らなり、切削インサートを取付座にセットして前記貫通
孔にネジを通すと共にそのネジを取付座の雌ネジ孔に通
して締め付けるようにした切削工具において、前記切削
インサートに作用するネジの締付力を取付座方向に作用
する力と受壁方向に作用する力に分ける締付力変換手段
を形成し、ネジの締付力で切削インサートを取付座と受
壁の双方に圧接させるようにした切削工具を提供する。
め本発明は、請求項１に記載したように、雌ネジ孔を有
する平坦な取付座の後方に受壁を立ち上げてなるホルダ
ーと、表裏方向に貫く貫通孔を有する切削インサートか
らなり、切削インサートを取付座にセットして前記貫通
孔にネジを通すと共にそのネジを取付座の雌ネジ孔に通
して締め付けるようにした切削工具において、前記切削
インサートに作用するネジの締付力を取付座方向に作用
する力と受壁方向に作用する力に分ける締付力変換手段
を形成し、ネジの締付力で切削インサートを取付座と受
壁の双方に圧接させるようにした切削工具を提供する。
【０００６】従来の切削工具と同じ要領でネジを締め付
けると締付力変換手段が、切削インサートを取付座に圧
接させる方向と、切削インサートを受壁に圧接させる方
向の二方向にネジの締付力を分解する。これによりホル
ダー上での切削インサートの安定度が向上する。
けると締付力変換手段が、切削インサートを取付座に圧
接させる方向と、切削インサートを受壁に圧接させる方
向の二方向にネジの締付力を分解する。これによりホル
ダー上での切削インサートの安定度が向上する。
【０００７】前記締付力変換手段は、請求項２に記載し
たように次の（ａ）〜（ｃ）の構成を備えさせることで
実現できる。 （ａ）ネジの頭部を逆錐台形に形成する。 （ｂ）貫通孔の口部をテーパ孔状に座ぐりする。 （ｃ）前記貫通孔の口部の中心を雌ネジ孔の中心に対し
て前記受壁から離れる方向に偏心させる。
たように次の（ａ）〜（ｃ）の構成を備えさせることで
実現できる。 （ａ）ネジの頭部を逆錐台形に形成する。 （ｂ）貫通孔の口部をテーパ孔状に座ぐりする。 （ｃ）前記貫通孔の口部の中心を雌ネジ孔の中心に対し
て前記受壁から離れる方向に偏心させる。
【０００８】ネジは雌ネジ孔に螺合して機能を発揮する
から、ネジの中心は雌ネジ孔の中心に一致し、貫通孔の
口部の中心に対して受壁側に偏心する。従ってネジを締
め付けると逆錐台形になった頭部の受壁側の傾斜面のみ
が貫通孔の口部に接触する。そしてこの状態からさらに
ネジを締め付けるとネジの頭部の傾斜と口部の傾斜によ
って切削インサートが取付座に圧接され同時に受壁にも
押し付けられる。
から、ネジの中心は雌ネジ孔の中心に一致し、貫通孔の
口部の中心に対して受壁側に偏心する。従ってネジを締
め付けると逆錐台形になった頭部の受壁側の傾斜面のみ
が貫通孔の口部に接触する。そしてこの状態からさらに
ネジを締め付けるとネジの頭部の傾斜と口部の傾斜によ
って切削インサートが取付座に圧接され同時に受壁にも
押し付けられる。
【０００９】また、請求項３に記載したように呼び径１
ｍｍ〜５ｍｍのネジを使用し、貫通孔の口部の中心と雌
ネジ孔の中心の偏心量を０.１ｍｍ〜０.４ｍｍに設定す
るとよい。この範囲のネジと偏心量の組み合わせが実用
性に優れている。そして、その中でも特に好ましい偏心
量は請求項４に記載したように０.１５ｍｍ〜０.２５ｍ
ｍである。
ｍｍ〜５ｍｍのネジを使用し、貫通孔の口部の中心と雌
ネジ孔の中心の偏心量を０.１ｍｍ〜０.４ｍｍに設定す
るとよい。この範囲のネジと偏心量の組み合わせが実用
性に優れている。そして、その中でも特に好ましい偏心
量は請求項４に記載したように０.１５ｍｍ〜０.２５ｍ
ｍである。
【００１０】また、請求項５に記載したように前記切削
インサートは四角形又は三角形又は円形であるのがよ
く、また、前記四角形は請求項６に記載したように平行
四辺形であるのがよい。
インサートは四角形又は三角形又は円形であるのがよ
く、また、前記四角形は請求項６に記載したように平行
四辺形であるのがよい。
【００１１】また、請求項７に記載したように、切削イ
ンサートはポジティブレーキタイプのものがよい。ポジ
ティブレーキタイプの切削インサートは図６に示したよ
うに円形又は多角形の逆錐台形になるため、切削インサ
ートに作用するネジの締付力の合力Ｆが受壁に向かって
より効率的に作用することになるからである。
ンサートはポジティブレーキタイプのものがよい。ポジ
ティブレーキタイプの切削インサートは図６に示したよ
うに円形又は多角形の逆錐台形になるため、切削インサ
ートに作用するネジの締付力の合力Ｆが受壁に向かって
より効率的に作用することになるからである。
【００１２】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態１，２を
図面を参照しつつ説明する。なお、図１，図３はネジを
嵌める前の状態を示す要部の平面図、図２はネジを嵌め
た状態を示す図１のＸ−Ｘ線拡大断面図、図４はネジを
嵌めた状態を示す図３のＹ−Ｙ線拡大断面図である。
図面を参照しつつ説明する。なお、図１，図３はネジを
嵌める前の状態を示す要部の平面図、図２はネジを嵌め
た状態を示す図１のＸ−Ｘ線拡大断面図、図４はネジを
嵌めた状態を示す図３のＹ−Ｙ線拡大断面図である。
【００１３】実施形態１，２の切削工具の基本構成は図
８に示した従来品と同じである。従って図１〜図４に図
８と同一符号を付して詳細な説明を省略する。なお、切
削インサート５は、チップ逃げ角が０゜を示すＩＳＯ規
格対応のネガティブレーキタイプを使用する。また、切
削インサート５の材質は超硬であり、一方、ホルダー１
の材質はクロムモリブデン鋼であるが、もちろんそのよ
うな材質に限定する必要はない。
８に示した従来品と同じである。従って図１〜図４に図
８と同一符号を付して詳細な説明を省略する。なお、切
削インサート５は、チップ逃げ角が０゜を示すＩＳＯ規
格対応のネガティブレーキタイプを使用する。また、切
削インサート５の材質は超硬であり、一方、ホルダー１
の材質はクロムモリブデン鋼であるが、もちろんそのよ
うな材質に限定する必要はない。
【００１４】しかして本発明の切削工具は、切削インサ
ート５に作用するネジ７の締付力を取付座３方向に作用
する力と受壁４方向に作用する力に分解する締付力変換
手段を形成したことを特徴とする。そしてこの締付力変
換手段は、頭部７ａを逆錐台形にしたネジ７と、口部６
ａをテーパ孔状に座ぐりした貫通孔６という従来公知の
組み合わせに、貫通孔６の口部６ａの中心６ｃを雌ネジ
孔２の中心２ｃに対して前記受壁４から離れる方向に偏
心させるという要素を組み合わせて実現される。
ート５に作用するネジ７の締付力を取付座３方向に作用
する力と受壁４方向に作用する力に分解する締付力変換
手段を形成したことを特徴とする。そしてこの締付力変
換手段は、頭部７ａを逆錐台形にしたネジ７と、口部６
ａをテーパ孔状に座ぐりした貫通孔６という従来公知の
組み合わせに、貫通孔６の口部６ａの中心６ｃを雌ネジ
孔２の中心２ｃに対して前記受壁４から離れる方向に偏
心させるという要素を組み合わせて実現される。
【００１５】図１，図２は実施形態１の締付力変換手段
を示すもので、貫通孔６の中心と口部６ａの中心６ｃが
一致するようになっており、従って貫通孔６自体が雌ネ
ジ孔２の中心に対して偏心している。よってこの場合の
偏心量ｅは、貫通孔６の内径とネジ７の外径の差以下に
設定する必要があり、もし偏心量ｅがこれを上回ると、
貫通孔６の縁が雌ネジ孔２の上面の一部に被さるからネ
ジ７が雌ネジ孔２に入らない。前記偏心量ｅは呼び径１
ｍｍ〜５ｍｍのネジ７に対して０.１ｍｍ〜０.４ｍｍの
範囲に設定すればよいが、好ましくは０.１５ｍｍ〜０.
２５ｍｍの範囲に設定する。
を示すもので、貫通孔６の中心と口部６ａの中心６ｃが
一致するようになっており、従って貫通孔６自体が雌ネ
ジ孔２の中心に対して偏心している。よってこの場合の
偏心量ｅは、貫通孔６の内径とネジ７の外径の差以下に
設定する必要があり、もし偏心量ｅがこれを上回ると、
貫通孔６の縁が雌ネジ孔２の上面の一部に被さるからネ
ジ７が雌ネジ孔２に入らない。前記偏心量ｅは呼び径１
ｍｍ〜５ｍｍのネジ７に対して０.１ｍｍ〜０.４ｍｍの
範囲に設定すればよいが、好ましくは０.１５ｍｍ〜０.
２５ｍｍの範囲に設定する。
【００１６】実施形態１の切削工具は以上のように構成
されているため、ホルダー１の取付座３に切削インサー
ト５をセットし、その切削インサート５の貫通孔６から
雌ネジ孔２にネジ７を通して締め付けると、図２のよう
に、逆錐台形になった頭部７ａの受壁４側の傾斜面のみ
が貫通孔６の口部６ａに接触する。そしてその状態から
さらにネジ７を締め付けると、ネジ７の頭部７ａと口部
６ａの傾斜によって切削インサート５に図２矢示ａ，ｂ
方向の力が作用し、切削インサート５が取付座３に圧接
され同時に受壁４にも押し付けられる。従って切削イン
サート５のホルダー１上での動きが抑制されるから切削
工具の加工精度が向上する。
されているため、ホルダー１の取付座３に切削インサー
ト５をセットし、その切削インサート５の貫通孔６から
雌ネジ孔２にネジ７を通して締め付けると、図２のよう
に、逆錐台形になった頭部７ａの受壁４側の傾斜面のみ
が貫通孔６の口部６ａに接触する。そしてその状態から
さらにネジ７を締め付けると、ネジ７の頭部７ａと口部
６ａの傾斜によって切削インサート５に図２矢示ａ，ｂ
方向の力が作用し、切削インサート５が取付座３に圧接
され同時に受壁４にも押し付けられる。従って切削イン
サート５のホルダー１上での動きが抑制されるから切削
工具の加工精度が向上する。
【００１７】図３，図４は実施形態２の締付力変換手段
を示すもので、貫通孔６の中心と雌ネジ孔２の中心を従
来品と同様に一致させるように設定し、貫通孔６の口部
６ａの中心６ｃを雌ネジ孔２の中心２ｃに対して受壁４
から離れる方向に偏心させるようにしたものである。こ
うすることによる作用は前記実施形態１と同じであるた
め説明を省略する。もっとも実施形態２の締付力変換手
段は、貫通孔６の中心と雌ネジ孔２の中心２ｃが一致し
ているため、実施形態１に比べて雌ネジ孔２にネジ７が
通しやすい、という違いがある。
を示すもので、貫通孔６の中心と雌ネジ孔２の中心を従
来品と同様に一致させるように設定し、貫通孔６の口部
６ａの中心６ｃを雌ネジ孔２の中心２ｃに対して受壁４
から離れる方向に偏心させるようにしたものである。こ
うすることによる作用は前記実施形態１と同じであるた
め説明を省略する。もっとも実施形態２の締付力変換手
段は、貫通孔６の中心と雌ネジ孔２の中心２ｃが一致し
ているため、実施形態１に比べて雌ネジ孔２にネジ７が
通しやすい、という違いがある。
【００１８】なお、上記実施形態１，２において口部６
ａの中心６ｃの偏心方向は、図１，図３に示したよう
に、切削インサート５が四角形であって受壁４に対して
コーナーを挟んだ二辺が接するような場合には、受壁４
に向かう切削インサート５のコーナーと、雌ネジ孔２の
中心２ｃと、口部６ａの中心６ｃがほぼ一直線上に並ぶ
ようにするのがよい。そうすることにより切削インサー
ト５の二辺がバランス良く受壁４にクランプされる状態
になるからより一層安定度が増す。また、切削インサー
ト５が三角形であって受壁４に対してその一辺が接する
ようにした場合には、雌ネジ孔２の中心２ｃと口部６ａ
の中心６ｃを結ぶ直線が受壁４に対して直角に交わるよ
うにするとよい。そうすることにより三角形の切削イン
サート５の安定度を最も高めることができる。
ａの中心６ｃの偏心方向は、図１，図３に示したよう
に、切削インサート５が四角形であって受壁４に対して
コーナーを挟んだ二辺が接するような場合には、受壁４
に向かう切削インサート５のコーナーと、雌ネジ孔２の
中心２ｃと、口部６ａの中心６ｃがほぼ一直線上に並ぶ
ようにするのがよい。そうすることにより切削インサー
ト５の二辺がバランス良く受壁４にクランプされる状態
になるからより一層安定度が増す。また、切削インサー
ト５が三角形であって受壁４に対してその一辺が接する
ようにした場合には、雌ネジ孔２の中心２ｃと口部６ａ
の中心６ｃを結ぶ直線が受壁４に対して直角に交わるよ
うにするとよい。そうすることにより三角形の切削イン
サート５の安定度を最も高めることができる。
【００１９】以上本発明を実施形態１，２について説明
したが、もちろん本発明は上記実施形態に限定されるも
のではない。例えば実施形態１，２では四角形と三角形
の切削インサート５を例示したが、図５に示したように
円形の切削インサート５にも適用できる。また、実施形
態１，２ではチップ逃げ角が０゜を示すＩＳＯ規格対応
のネガティブレーキタイプの切削インサート５を使用し
たが、図６に示したようなチップ逃げ角が０゜を越える
ＩＳＯ規格対応のポジティブレーキタイプの切削インサ
ート５を使用してもよい。ポジティブレーキタイプの切
削インサート５は円形又は多角形の逆錐台形になるた
め、切削インサート５に作用するネジ７の締付力の合力
Ｆが受壁４に向かって効率的に作用する。また、実施形
態１，２は、貫通孔６の口部６ａの座ぐりとして直線的
なテーパ孔（つまり円錐孔）を例示したが、そのような
テーパ孔には図７に示したような曲線的なものも含まれ
る。
したが、もちろん本発明は上記実施形態に限定されるも
のではない。例えば実施形態１，２では四角形と三角形
の切削インサート５を例示したが、図５に示したように
円形の切削インサート５にも適用できる。また、実施形
態１，２ではチップ逃げ角が０゜を示すＩＳＯ規格対応
のネガティブレーキタイプの切削インサート５を使用し
たが、図６に示したようなチップ逃げ角が０゜を越える
ＩＳＯ規格対応のポジティブレーキタイプの切削インサ
ート５を使用してもよい。ポジティブレーキタイプの切
削インサート５は円形又は多角形の逆錐台形になるた
め、切削インサート５に作用するネジ７の締付力の合力
Ｆが受壁４に向かって効率的に作用する。また、実施形
態１，２は、貫通孔６の口部６ａの座ぐりとして直線的
なテーパ孔（つまり円錐孔）を例示したが、そのような
テーパ孔には図７に示したような曲線的なものも含まれ
る。
【００２０】
【発明の効果】本発明の切削工具は、従来の切削工具と
同じ要領でネジを締め付けると締付力変換手段が働い
て、切削インサートを取付座に圧接させる方向と切削イ
ンサートを受壁に圧接させる方向の二方向にネジの締付
力を分解し、もって切削インサートを取付座と受壁の双
方に圧接させるため、ホルダー上での切削インサートの
安定度を飛躍的に高めることができる。
同じ要領でネジを締め付けると締付力変換手段が働い
て、切削インサートを取付座に圧接させる方向と切削イ
ンサートを受壁に圧接させる方向の二方向にネジの締付
力を分解し、もって切削インサートを取付座と受壁の双
方に圧接させるため、ホルダー上での切削インサートの
安定度を飛躍的に高めることができる。
【００２１】そして請求項２〜６に記載の発明は、請求
項１の締付力変換手段を簡単且つ低コストに実現させる
に有用であり、また、請求項７に記載したポジティブレ
ーキタイプの切削インサートは、円形又は多角形の逆錐
台形になるため、切削インサートに作用するネジの締付
力の合力が受壁に向かって効率的に作用するから、より
高い安定性が得られる。
項１の締付力変換手段を簡単且つ低コストに実現させる
に有用であり、また、請求項７に記載したポジティブレ
ーキタイプの切削インサートは、円形又は多角形の逆錐
台形になるため、切削インサートに作用するネジの締付
力の合力が受壁に向かって効率的に作用するから、より
高い安定性が得られる。
【図１】 ネジを嵌める前の状態を示す要部の平面図で
ある。
ある。
【図２】 ネジを嵌めた状態を示す図１のＸ−Ｘ線拡大
断面図である。
断面図である。
【図３】 ネジを嵌める前の状態を示す要部の平面図で
ある。
ある。
【図４】 ネジを嵌めた状態を示す図３のＹ−Ｙ線拡大
断面図である。
断面図である。
【図５】 他の形態を示す切削工具の平面図である。
【図６】 他の形態を示す要部の断面図である。
【図７】 他の形態を示す要部の断面図である。
【図８】 従来の切削工具の要部を示す分解斜視図であ
る。
る。
１ …ホルダー
２ …雌ネジ孔
２ｃ…雌ネジ孔の中心
３ …取付座
４ …受壁
５ …切削インサート
６ …貫通孔
６ａ…口部
６ｃ…口部の中心
７ …ネジ
７ａ…頭部
ｅ …偏心量
Claims (7)
- 【請求項１】 雌ネジ孔を有する平坦な取付座の後方に
受壁を立ち上げてなるホルダーと、表裏方向に貫く貫通
孔を有する切削インサートからなり、切削インサートを
取付座にセットして前記貫通孔にネジを通すと共にその
ネジを取付座の雌ネジ孔に通して締め付けるようにした
切削工具において、 前記切削インサートに作用するネジの締付力を取付座方
向に作用する力と受壁方向に作用する力に分ける締付力
変換手段を形成し、ネジの締付力で切削インサートを取
付座と受壁の双方に圧接させるようにしたことを特徴と
する切削工具。 - 【請求項２】 前記締付力変換手段を次の（ａ）〜
（ｃ）のように構成してなることを特徴とする請求項１
記載の切削工具。 （ａ）ネジの頭部を逆錐台形に形成する。 （ｂ）貫通孔の口部をテーパ孔状に座ぐりする。 （ｃ）前記貫通孔の口部の中心を雌ネジ孔の中心に対し
て前記受壁から離れる方向に偏心させる。 - 【請求項３】 呼び径１ｍｍ〜５ｍｍのネジを使用し、
貫通孔の口部の中心と雌ネジ孔の中心の偏心量を０.１
ｍｍ〜０.４ｍｍに設定したことを特徴とする請求項２
記載の切削工具。 - 【請求項４】 前記偏心量が０.１５ｍｍ〜０.２５ｍｍ
であることを特徴とする請求項３記載の切削工具。 - 【請求項５】 前記切削インサートが四角形又は三角形
又は円形であることを特徴とする請求項１乃至４の何れ
か一つに記載の切削工具。 - 【請求項６】 前記四角形は平行四辺形であることを特
徴とする請求項５記載の切削工具。 - 【請求項７】 前記切削インサートはポジティブレーキ
タイプであることを特徴とする請求項１乃至６の何れか
一つに記載の切削工具。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002007182A JP2003211306A (ja) | 2002-01-16 | 2002-01-16 | 切削工具 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002007182A JP2003211306A (ja) | 2002-01-16 | 2002-01-16 | 切削工具 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2003211306A true JP2003211306A (ja) | 2003-07-29 |
Family
ID=27645753
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2002007182A Pending JP2003211306A (ja) | 2002-01-16 | 2002-01-16 | 切削工具 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2003211306A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7597507B2 (en) * | 2006-01-30 | 2009-10-06 | Mitsubishi Materials Corporation | Insert type cutting instrument and insert, method for attaching insert to insert main body |
| JP2011051039A (ja) * | 2009-08-31 | 2011-03-17 | Kyocera Corp | 切削インサートおよび切削工具ならびにそれらを用いた被削加工物の製造方法 |
| WO2011102944A2 (en) * | 2010-02-16 | 2011-08-25 | Kennametal Inc. | Tool for machining and method for orienting cutting inserts in such a tool |
| JP2013056396A (ja) * | 2011-09-08 | 2013-03-28 | Osg Corp | インデキサブル式ねじ切りフライス |
| JP2013514899A (ja) * | 2010-01-06 | 2013-05-02 | デグテック エルティーディー | 内径グルーブインサートおよびそのためのツールホルダー |
| KR20190122743A (ko) * | 2017-03-29 | 2019-10-30 | 쿄세라 코포레이션 | 피복공구 및 절삭공구 |
-
2002
- 2002-01-16 JP JP2002007182A patent/JP2003211306A/ja active Pending
Cited By (11)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7597507B2 (en) * | 2006-01-30 | 2009-10-06 | Mitsubishi Materials Corporation | Insert type cutting instrument and insert, method for attaching insert to insert main body |
| JP2011051039A (ja) * | 2009-08-31 | 2011-03-17 | Kyocera Corp | 切削インサートおよび切削工具ならびにそれらを用いた被削加工物の製造方法 |
| JP2013514899A (ja) * | 2010-01-06 | 2013-05-02 | デグテック エルティーディー | 内径グルーブインサートおよびそのためのツールホルダー |
| US8708617B2 (en) | 2010-01-06 | 2014-04-29 | Taegutec, Ltd. | Internal groove insert and tool holder therefor |
| WO2011102944A2 (en) * | 2010-02-16 | 2011-08-25 | Kennametal Inc. | Tool for machining and method for orienting cutting inserts in such a tool |
| WO2011102944A3 (en) * | 2010-02-16 | 2011-12-01 | Kennametal Inc. | Tool for machining and method for orienting cutting inserts in such a tool |
| US8894331B2 (en) | 2010-02-16 | 2014-11-25 | Kennametal Inc. | Tool for machining and method for orienting cutting inserts in such a tool |
| JP2013056396A (ja) * | 2011-09-08 | 2013-03-28 | Osg Corp | インデキサブル式ねじ切りフライス |
| KR20190122743A (ko) * | 2017-03-29 | 2019-10-30 | 쿄세라 코포레이션 | 피복공구 및 절삭공구 |
| KR102210002B1 (ko) * | 2017-03-29 | 2021-02-01 | 교세라 가부시키가이샤 | 피복공구 및 절삭공구 |
| US11253926B2 (en) | 2017-03-29 | 2022-02-22 | Kyocera Corporation | Coated tool and cutting tool |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US7008145B2 (en) | Milling cutter and insert therefor | |
| RU2304492C2 (ru) | Режущий инструмент и режущая пластина для него | |
| US7195427B2 (en) | Cutting insert with an array of surfaces receiving clamping forces | |
| JP2002542053A (ja) | 切削インサートを保持するための工具ホルダおよび締付け板 | |
| JP2006508810A (ja) | 接線切削用インサート及びフライス | |
| CA2230677A1 (en) | Cutting tool with insert clamping mechanism | |
| KR100359964B1 (ko) | 천공된삽입체를위한클램프를갖는공구홀더 | |
| JP2008137117A (ja) | 刃先交換式セルフクランプ切削工具 | |
| JPH07314234A (ja) | 工具ホルダ | |
| JP4603622B2 (ja) | 切削工具および切削方法 | |
| JP2003211306A (ja) | 切削工具 | |
| JP2000280106A (ja) | 切削工具及びこれに用いるセラミック製スローアウェイチップ | |
| US6851897B2 (en) | Cutting tool insert and cutting tool | |
| JP2021109304A (ja) | 切削インサート及び該切削インサートを用いた旋削工具 | |
| JPH11188518A (ja) | ドリルインサートおよびそれを用いたスローアウェイドリル | |
| JP2004098185A (ja) | 刃先交換式チップ及びそれを用いた切削工具 | |
| JPH09155622A (ja) | フライスカッタ | |
| JP4383129B2 (ja) | スローアウェイ式切削工具 | |
| US20200238392A1 (en) | Disposable cutting insert locking structure | |
| JP2573098Y2 (ja) | スローアウェイ式切削工具 | |
| JP5151248B2 (ja) | 中ぐり加工用チップおよびこれを用いた中ぐり工具 | |
| JP3303184B2 (ja) | スローアウェイ式転削工具 | |
| JP2005205527A (ja) | 切削工具 | |
| JP2555107Y2 (ja) | スローアウェイ式切削工具 | |
| JP2551644Y2 (ja) | スローアウェイ式切削工具 |