JP2003209748A - 固体撮像装置の駆動方法およびカメラ - Google Patents

固体撮像装置の駆動方法およびカメラ

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JP2003209748A JP2002004794A JP2002004794A JP2003209748A JP 2003209748 A JP2003209748 A JP 2003209748A JP 2002004794 A JP2002004794 A JP 2002004794A JP 2002004794 A JP2002004794 A JP 2002004794A JP 2003209748 A JP2003209748 A JP 2003209748A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光電変換素子の飽和信号を低下させることな
く、固体撮像装置の出力信号に含まれる垂直転送部の不
要電荷を低減させ、高品質な画像を実現する。 【解決手段】 露光期間において電子シャッタとレンズ
クローズによりフレームモードの蓄積時間Cを設定し、
第1フィールドにて奇数フィールドに対応する光電変換
素子の信号電荷を垂直転送部に読み出し、転送して出力
する。第2フィールドにて偶数フィールドに対応する光
電変換素子の信号電荷を垂直転送部に読み出し、転送し
て出力する。第1,第2フィールドでは、本信号と垂直
転送部の不要信号が合わせて出力される。第3フィール
ドで前述の露光期間と同じ蓄積時間を設定する。第4,
第5フィールドでは垂直転送部に存在する不要電荷を転
送して出力する。後段の信号処理で、不要電荷をキャン
セルし本信号のみを得れば、ノイズの少ない本信号が得
られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は固体撮像装置の駆動
方法およびカメラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ビデオカメラやデジタルスチルカ
メラはその小型、軽量などの使い易さと高画質化により
成長を続けている。その中でもカメラの高機能化に対す
る要望が高まっており、新しい機能が実現できる固体撮
像装置の駆動方法が差別化のキーポイントとなってい
る。
【0003】以下、固体撮像装置を用いたカメラの概略
図を用いて従来の固体撮像装置の駆動方法について説明
する。
【0004】図3に固体撮像装置を用いたカメラの概略
構成を示す。図3において、1は固体撮像装置、2は駆
動信号発生回路、3は垂直ドライバ、4は相関二重サン
プリング回路、5は前処理回路、6はADコンバータ、
7はデジタル映像信号処理回路、8は制御装置、9は光
学部をそれぞれ示す。
【0005】光学部9は入射する光信号を機械的に遮断
するメカニカルシャッタ機構を持つレンズで構成されて
おり、固体撮像装置1の受光領域内に光信号を集光させ
結像させる。固体撮像装置1は駆動信号発生回路2から
出力するφH1,φH2及びφRからなる水平転送信号及び
垂直ドライバ3によりパルス電圧をレベルシフトされた
φV1a,φV1b,φV2,φV3a,φV3b及びφV4の垂直転送
信号などの駆動信号により駆動され、固体撮像装置出力
信号を出力する。φSubは光電変換素子に蓄積される電
荷を基板方向へ排出する不要電荷排出信号である。ま
た、駆動信号発生回路2から垂直ドライバ3へ出力され
るV1,2,3,4は垂直転送信号、CH1,2,3,4は電荷読み出し
信号であり、垂直ドライバ3により極性を反転され、か
つパルス電圧をレベルシフトされる。このとき、φV1a
がV1とCH3、φV1bがV1とCH1,φV2がV2、φV3aがV3とCH
4、φV3bがV3とCH2、φV4がV4という組み合わせによっ
てドライブされる。また、駆動信号発生回路2から出力
されるSubは不要電荷排出信号であり、垂直ドライバ3
により極性を反転され、かつパルス電圧をレベルシフト
されてφSubの不要電荷排出信号として出力される。以
上のように、駆動信号発生回路2から出力される信号(V
1,2,3,4、CH1,2,3,4およびはSub)はロジックレベル(例
えば3.3V)であるので、垂直ドライバ3により高電圧に
レベルシフトされる。なお、φH1,φH2及びφRは直接
駆動可能な信号である。
【0006】ここで固体撮像装置1の概略構成を図4に
示しておく。図4において、41は光電変換部を構成す
る光電変換素子であるフォトダイオード、42は垂直転
送信号により駆動され、フォトダイオード41に蓄積さ
れた信号電荷を垂直方向に転送する垂直CCD(垂直転
送部)、43は水平転送信号により駆動され、垂直CC
D42から転送されてきた信号電荷を水平方向に転送す
る水平CCD(水平転送部)、44は水平CCD43か
ら転送されてきた信号電荷を電圧または電流に変換して
固体撮像装置出力信号を出力する信号電荷検出出力部で
ある。
【0007】相関二重サンプリング回路4では入力した
固体撮像装置出力信号に含まれるリセットノイズを駆動
信号発生回路2から出力する相関二重サンプリング回路
用サンプリング信号により低減させ、差動増幅回路によ
って正論理に極性を反転させて出力する。前処理回路5
では入力した相関二重サンプリング回路出力信号のゲイ
ン及び出力DCレベルを設定して出力する。ADコンバ
ータ6では入力した前処理回路出力信号を駆動信号発生
回路2から出力するADコンバータ用サンプリング信号
によりサンプリングしてデジタル信号化する。最後にデ
ジタル映像信号処理回路7ではこのデジタル信号化され
た固体撮像装置出力信号を輝度信号処理及び色信号処理
などの信号処理した後、映像信号として出力する。制御
装置8は、駆動信号発生回路2から出力される固体撮像
装置1の駆動信号のタイミング制御、光学部9を構成す
るメカニカルシャッタの開閉シーケンスのタイミング制
御を行う。
【0008】次に、以上のように構成された固体撮像装
置を用いたカメラのカメラシーケンスについて説明す
る。
【0009】図5に従来の固体撮像装置を用いたカメラ
の駆動信号タイミング及びカメラシーケンスの概略を示
す。
【0010】ここでは例として、φV1a,φV1b,φV2,
φV3a,φV3b及びφV4の垂直転送信号により駆動される
垂直4相転送方式でインターレーススキャン方式の固体
撮像装置について説明する。すなわち、図4において、
垂直CCD42のV1a,V1b,V2,V3a,V3
b,V4の部分は、それぞれφV1a,φV1b,φV2,φV3
a,φV3b,φV4の垂直転送信号により駆動される。
【0011】図5において、VDは制御装置8から出力
される駆動信号タイミング及びカメラシーケンスの同期
信号となる垂直同期信号、φV1a,φV1b,φV2,φV3
a,φV3b及びφV4は駆動信号発生回路2から出力される
固体撮像装置1を駆動する垂直転送信号であり、φV1
a,φV1b,φV3a及びφV3bは光電変換素子(フォトダイ
オード41)に蓄積された信号電荷を垂直転送部へ読み
出す電荷読み出し信号を重畳している。φSubは駆動信
号発生回路2から出力される固体撮像装置1を構成する
光電変換素子に蓄積される電荷を基板方向へ排出し光電
変換素子の蓄積時間を制御する不要電荷排出信号、MS
は制御装置8から出力される光学部9のメカニカルシャ
ッタの開閉を制御するメカニカルシャッタ信号をそれぞ
れ示す。CCDoutは固体撮像装置1から出力される固体撮
像装置出力信号で信号が大きくなる程、マイナス方向へ
大きくなる負論理出力である。
【0012】図5に示す通り、固体撮像装置を用いたカ
メラのカメラシーケンスは、制御装置8から出力される
垂直同期信号VDを同期信号として、固体撮像装置1を
構成する光電変換素子の電気信号を垂直方向にライン間
引きして出力し、フレームレートを上げることにより簡
易動画を実現する駆動方法である倍速モニタモードと、
固体撮像装置1を構成する光電変換素子の電気信号を全
ライン出力し、1フレームの静止画を実現する駆動方法
であるフレームモードの組み合わせにより動作してい
る。
【0013】次に、倍速モニタモード駆動時及びフレー
ムモード駆動時の固体撮像装置を構成する光電変換素子
に蓄積される電荷の蓄積時間について説明する。
【0014】第1に、倍速モニタモードでの固体撮像装
置を構成する光電変換素子に蓄積される電荷の蓄積時間
について説明する。なお、倍速モニタモード時には、φ
V1a,φV3aに重畳された電荷読み出し信号によって、図
4では、4,9,14の番号が付されたフォトダイオー
ド41の信号電荷が読み出される。
【0015】図5に示すA,B,D,E,F,G,H,
Iの期間が倍速モニタモードにおける電荷蓄積時間であ
る。基本的には垂直同期信号VDの周期が蓄積時間であ
るが、光電変換素子に蓄積される電荷を基板方向へ排出
する不要電荷排出信号φSubを固体撮像装置に入力する
ことにより、電荷蓄積時間を制御することが可能であ
る。つまり、垂直同期信号期間内で不要電荷排出信号φ
Subの固体撮像装置への入力が終了した時刻から垂直転
送信号φV1a及びφV3aの電荷読み出し信号により光電変
換素子に蓄積される電荷が読み出されるまでの時間が倍
速モニタモード時の電荷蓄積時間となる。
【0016】第2に、フレームモードでの固体撮像装置
を構成する光電変換素子に蓄積される電荷の蓄積時間に
ついて説明する。
【0017】図5に示すCの期間がフレームモードにお
ける電荷蓄積時間である。基本的には倍速モニタモード
と同様で、垂直同期信号期間内で不要電荷排出信号φSu
bの固体撮像装置への入力が終了した時刻から垂直転送
信号φV1a,φV1b,φV3a及びφV3bの電荷読み出し信号
により光電変換素子に蓄積される電荷が読み出されるま
での時間がフレームモードの蓄積時間となる。しかしな
がら、奇数フィールドと偶数フィールドの2つのフィー
ルドから1フレームを構成するインターレーススキャン
方式のCCDでは、奇数フィールドと偶数フィールドと
も同一時刻の信号を得るために、固体撮像装置を構成す
る光電変換素子へ入射する光信号を機械的に遮断するメ
カニカルシャッタを用いることが一般的となっている。
従って、垂直同期信号期間内で不要電荷排出信号φSub
の固体撮像装置への入力が終了した時刻から、制御装置
から出力される光学部のメカニカルシャッタの開閉を制
御するメカニカルシャッタ信号MSによりメカニカルシ
ャッタが閉じるまでの時間(電子シャッタとレンズクロ
ーズにより設定される時間)、すなわちCがフレームモ
ード時の電荷蓄積時間となる。
【0018】次に、図5を用いて、フレームモード駆動
時の固体撮像装置の駆動方法について説明する。
【0019】固体撮像装置を用いたカメラの駆動信号タ
イミング及びカメラシーケンスは、奇数フィールドに対
応する光電変換素子に蓄積された信号電荷を読み出して
出力する奇数フィールドと、偶数フィールドに対応する
光電変換素子に蓄積された信号電荷を読み出して出力す
る偶数フィールドの2フィールドにより1フレームを構
成しており、第1フィールドで奇数フィールド動作を、
第2フィールドで偶数フィールド動作を順次行ってい
る。ここで、図4において、奇数フィールドに対応する
光電変換素子は、1,3,5・・・の奇数の番号が付さ
れたフォトダイオード41であり、偶数フィールドに対
応する光電変換素子は、2,4,6・・・の偶数の番号
が付されたフォトダイオード41である。
【0020】はじめに、奇数フィールド動作について説
明する。
【0021】図5のaに示す不要電荷排出期間におい
て、1水平期間内に1段の垂直転送を行うフレームモー
ド駆動時における通常垂直転送信号の約2倍の周波数で
ある高速転送信号を複数水平期間に渡って固体撮像装置
に印加して、短時間で垂直転送段数以上の垂直転送動作
を行うことで、垂直転送部に存在する垂直転送部の暗電
流成分やスミア信号などの不要電荷を水平転送部へ掃き
出した後に、不要電荷排出信号φSubの停止位置からメ
カニカルシャッタ信号MSによりレンズが機構的に遮断
されるまでの蓄積時間C内に光電変換素子に蓄積された
信号電荷を垂直転送信号φV1a及びφV1bに重畳する電荷
読み出し信号により垂直転送部へ読み出す。読み出され
た信号電荷は1水平期間内に1段の垂直転送を行うフレ
ームモード駆動時の通常垂直転送信号により水平転送部
側へ順次転送され、固体撮像装置出力として出力され
る。
【0022】次に、偶数フィールド動作について説明す
る。
【0023】奇数フィールド動作と同様に、図5のbに
示す不要電荷排出期間において、1水平期間内に1段の
垂直転送を行うフレームモード駆動時における通常垂直
転送信号の約2倍周波数である高速転送信号を複数水平
期間に渡って固体撮像装置に印加して、短時間で垂直転
送段数以上の垂直転送動作を行うことで、垂直転送部に
存在する垂直転送部の暗電流成分やスミア信号などの不
要電荷を水平転送部へ掃き出した後に、不要電荷排出信
号φSubの停止位置からメカニカルシャッタ信号MSに
よりレンズが機構的に遮断されるまでの蓄積時間C内に
光電変換素子に蓄積された信号電荷を垂直転送信号φV3
a及びφV3bに重畳する電荷読み出し信号により垂直転送
部へ読み出す。読み出された信号電荷は1水平期間内に
1段の垂直転送を行うフレームモード駆動時の通常垂直
転送信号により水平転送部側へ順次転送され、固体撮像
装置出力として出力される。
【0024】出力された奇数フィールドの固体撮像装置
出力信号と偶数フィールドの固体撮像装置出力信号は、
図3に示す固体撮像装置を用いたカメラを構成するデジ
タル映像信号処理回路7内の記憶装置におけるライン間
処理によって、1フレームの画像データとして加工され
た後、映像信号処理を施されて、映像信号として出力さ
れる。
【0025】この様に、垂直転送部に存在する垂直転送
部の暗電流成分やスミア信号などの不要電荷を水平転送
部へ掃き出した後に、垂直転送部へ光電変換素子に蓄積
した信号電荷を読み出すことで、固体撮像装置出力信号
に含まれる垂直転送部の暗電流成分やスミア信号などの
不要電荷を低減させ、高SNで高品質な画像を実現して
いる。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成では、光電変換素子に比較的大きな信号電荷が蓄積さ
れている場合、高速で繰り返される高速垂直転送信号が
固体撮像装置の基板電位を揺るがすことで光電変換素子
に蓄積された信号電荷を基板方向へ掃き出し、その結
果、飽和信号と呼ばれる光電変換素子に蓄積される信号
電荷の絶対量が低下する不具合が発生している。
【0027】同様な原因で、第一に読み出される奇数フ
ィールドの固体撮像装置出力信号に対し、第二に読み出
される偶数フィールドの固体撮像装置出力信号が低下す
ることによるラインクロールの発生で画質が劣化する不
具合が発生している。
【0028】本発明は、上記問題点に鑑み、光電変換素
子の飽和信号を低下させることなく、固体撮像装置の出
力信号に含まれる垂直転送部の暗電流成分やスミア信号
などの不要電荷を低減可能とし、高SNで高品質な画像
を得ることを可能にする固体撮像装置の駆動方法および
カメラを提供することを目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
固体撮像装置の駆動方法は、行列状に配置された複数の
光電変換素子と、光電変換素子に蓄積された信号電荷を
読み出して行方向に転送する垂直転送部と、垂直転送部
から転送されてきた信号電荷を列方向に転送する水平転
送部と、水平転送部から転送されてきた信号電荷を信号
電圧または電流に変換して出力する信号電荷検出出力部
とを備えた固体撮像装置の駆動方法であって、露光期間
において電子シャッタとレンズクローズにより設定され
る電荷蓄積時間の露光を行った後、偶数フィールドとと
もにフレームを構成する奇数フィールドに対応する行の
光電変換素子の信号電荷を読み出して垂直転送部および
水平転送部を介して信号電荷検出出力部から出力する第
1のフィールド期間と、偶数フィールドに対応する行の
光電変換素子の信号電荷を読み出して垂直転送部および
水平転送部を介して信号電荷検出出力部から出力する第
2のフィールド期間と、露光期間と同じ電荷蓄積時間の
露光を行う第3のフィールド期間と、第3のフィールド
期間後に垂直転送部に存在する不要電荷を垂直転送部お
よび水平転送部を介して信号電荷検出出力部から出力す
る第4のフィールド期間および第5のフィールド期間と
を有することを特徴とする。
【0030】この請求項1記載の駆動方法によれば、従
来のように光電変換素子の信号電荷の読み出し前に高速
垂直転送により垂直転送部に存在する不要電荷の水平転
送部への掃き出しを行わないため、光電変換素子の飽和
信号を低下させることがない。第1のフィールド期間で
は奇数フィールドに対応する行の光電変換素子の信号電
荷と垂直転送部に存在する不要電荷とが合わせて出力さ
れ、第4のフィールド期間では奇数フィールドに対応す
る行の光電変換素子の信号電荷は出力されず垂直転送部
に存在する不要電荷が出力されるため、第1のフィール
ド期間における固体撮像装置の出力信号と第4のフィー
ルド期間における固体撮像装置の出力信号との差分を算
出することで、垂直転送部の不要電荷を除去した奇数フ
ィールドの信号を求めることができる。また、第2のフ
ィールド期間では偶数フィールドに対応する行の光電変
換素子の信号電荷と垂直転送部に存在する不要電荷とが
合わせて出力され、第5のフィールド期間では偶数フィ
ールドに対応する行の光電変換素子の信号電荷は出力さ
れず垂直転送部に存在する不要電荷が出力されるため、
第2のフィールド期間における固体撮像装置の出力信号
と第5のフィールド期間における固体撮像装置の出力信
号との差分を算出することで、垂直転送部の不要電荷を
除去した偶数フィールドの信号を求めることができる。
これらの奇数フィールドの信号と偶数フィールドの信号
とを合成して1フレームの画像信号を求めることで、高
SNで高品質な画像を得ることができる。
【0031】本発明の請求項2記載の固体撮像装置の駆
動方法は、行列状に配置された複数の光電変換素子と、
光電変換素子に蓄積された信号電荷を読み出して行方向
に転送する垂直転送部と、垂直転送部から転送されてき
た信号電荷を列方向に転送する水平転送部と、水平転送
部から転送されてきた信号電荷を信号電圧または電流に
変換して出力する信号電荷検出出力部とを備えた固体撮
像装置の駆動方法であって、露光期間において電子シャ
ッタとレンズクローズにより設定される電荷蓄積時間の
露光を行った後、垂直転送部に存在する不要電荷を垂直
転送部および水平転送部を介して信号電荷検出出力部か
ら出力する第1のフィールド期間および第2のフィール
ド期間と、露光期間と同じ電荷蓄積時間の露光を行う第
3のフィールド期間と、偶数フィールドとともにフレー
ムを構成する奇数フィールドに対応する行の光電変換素
子の信号電荷を読み出して垂直転送部および水平転送部
を介して信号電荷検出出力部から出力する第4のフィー
ルド期間と、偶数フィールドに対応する行の光電変換素
子の信号電荷を読み出して垂直転送部および水平転送部
を介して信号電荷検出出力部から出力する第5のフィー
ルド期間とを有することを特徴とする。
【0032】この請求項2記載の駆動方法によれば、従
来のように光電変換素子の信号電荷の読み出し前に高速
垂直転送により垂直転送部に存在する不要電荷の水平転
送部への掃き出しを行わないため、光電変換素子の飽和
信号を低下させることがない。第1のフィールド期間で
は奇数フィールドに対応する行の光電変換素子の信号電
荷は出力されず垂直転送部に存在する不要電荷が出力さ
れ、第4のフィールド期間では奇数フィールドに対応す
る行の光電変換素子の信号電荷と垂直転送部に存在する
不要電荷とが合わせて出力されるため、第1のフィール
ド期間における固体撮像装置の出力信号と第4のフィー
ルド期間における固体撮像装置の出力信号との差分を算
出することで、垂直転送部の不要電荷を除去した奇数フ
ィールドの信号を求めることができる。また、第2のフ
ィールド期間では偶数フィールドに対応する行の光電変
換素子の信号電荷は出力されず垂直転送部に存在する不
要電荷が出力され、第5のフィールド期間では偶数フィ
ールドに対応する行の光電変換素子の信号電荷と垂直転
送部に存在する不要電荷とが合わせて出力されるため、
第2のフィールド期間における固体撮像装置の出力信号
と第5のフィールド期間における固体撮像装置の出力信
号との差分を算出することで、垂直転送部の不要電荷を
除去した偶数フィールドの信号を求めることができる。
これらの奇数フィールドの信号と偶数フィールドの信号
とを合成して1フレームの画像信号を求めることで、高
SNで高品質な画像を得ることができる。
【0033】本発明の請求項3記載の固体撮像装置の駆
動方法は、請求項1または2記載の固体撮像装置の駆動
方法において、第3のフィールド期間内においても垂直
転送部に存在する不要電荷を垂直転送部および水平転送
部を介して信号電荷検出出力部から出力することを特徴
とする。
【0034】この請求項3記載の駆動方法のように、露
光を行う第3のフィールド期間においても、垂直転送部
に存在する不要電荷を出力することで、より高SNでよ
り高品質な画像を得ることができる。
【0035】本発明の請求項4記載の固体撮像装置の駆
動方法は、請求項1,2または3記載の固体撮像装置の
駆動方法において、第2のフィールド期間と第3のフィ
ールド期間との間に、垂直転送部に存在する不要電荷を
垂直転送部および水平転送部を介して信号電荷検出出力
部から出力するフィールド期間を設けることを特徴とす
る。
【0036】この請求項4記載の駆動方法のように、第
2のフィールド期間と第3のフィールド期間との間にさ
らにフィールド期間を設けて、垂直転送部に存在する不
要電荷を出力することで、より高SNでより高品質な画
像を得ることができる。
【0037】本発明の請求項5記載のカメラは、行列状
に配置された複数の光電変換素子と、光電変換素子に蓄
積された信号電荷を読み出して行方向に転送する垂直転
送部と、垂直転送部から転送されてきた信号電荷を列方
向に転送する水平転送部と、水平転送部から転送されて
きた信号電荷を信号電圧または電流に変換して出力する
信号電荷検出出力部とを有し、露光期間において電子シ
ャッタとレンズクローズにより設定される電荷蓄積時間
の露光を行った後、第1のフィールド期間において偶数
フィールドとともにフレームを構成する奇数フィールド
に対応する行の光電変換素子の信号電荷を読み出して垂
直転送部および水平転送部を介して信号電荷検出出力部
から出力し、第2のフィールド期間において偶数フィー
ルドに対応する行の光電変換素子の信号電荷を読み出し
て垂直転送部および水平転送部を介して信号電荷検出出
力部から出力し、第3のフィールド期間において露光期
間と同じ電荷蓄積時間の露光を行い、第3のフィールド
期間後の第4のフィールド期間および第5のフィールド
期間において垂直転送部に存在する不要電荷を垂直転送
部および水平転送部を介して信号電荷検出出力部から出
力するようにした固体撮像装置と、第1のフィールド期
間における固体撮像装置の出力信号と第4のフィールド
期間における固体撮像装置の出力信号との差分を算出す
ることで奇数フィールドの信号を求め、第2のフィール
ド期間における固体撮像装置の出力信号と第5のフィー
ルド期間における固体撮像装置の出力信号との差分を算
出することで偶数フィールドの信号を求め、奇数フィー
ルドの信号と偶数フィールドの信号とを合成して1フレ
ームの画像信号を求める信号処理回路とを備えている。
【0038】この請求項5記載の構成によれば、上記請
求項1の場合における説明と同様、光電変換素子の飽和
信号を低下させることがない。そして、第1のフィール
ド期間における固体撮像装置の出力信号と第4のフィー
ルド期間における固体撮像装置の出力信号との差分を算
出することで、垂直転送部の不要電荷を除去した奇数フ
ィールドの信号を求めることができる。また、第2のフ
ィールド期間における固体撮像装置の出力信号と第5の
フィールド期間における固体撮像装置の出力信号との差
分を算出することで、垂直転送部の不要電荷を除去した
偶数フィールドの信号を求めることができる。これらの
奇数フィールドの信号と偶数フィールドの信号とを合成
して1フレームの画像信号を求めることで、高SNで高
品質な画像を得ることができる。
【0039】本発明の請求項6記載のカメラは、行列状
に配置された複数の光電変換素子と、光電変換素子に蓄
積された信号電荷を読み出して行方向に転送する垂直転
送部と、垂直転送部から転送されてきた信号電荷を列方
向に転送する水平転送部と、水平転送部から転送されて
きた信号電荷を信号電圧または電流に変換して出力する
信号電荷検出出力部とを有し、露光期間において電子シ
ャッタとレンズクローズにより設定される電荷蓄積時間
の露光を行った後、第1のフィールド期間および第2の
フィールド期間において垂直転送部に存在する不要電荷
を垂直転送部および水平転送部を介して信号電荷検出出
力部から出力し、第3のフィールド期間において露光期
間と同じ電荷蓄積時間の露光を行う第3のフィールド期
間と、第4のフィールド期間において偶数フィールドと
ともにフレームを構成する奇数フィールドに対応する行
の光電変換素子の信号電荷を読み出して垂直転送部およ
び水平転送部を介して信号電荷検出出力部から出力し、
第5のフィールド期間において偶数フィールドに対応す
る行の光電変換素子の信号電荷を読み出して垂直転送部
および水平転送部を介して信号電荷検出出力部から出力
するようにした固体撮像装置と、第1のフィールド期間
における固体撮像装置の出力信号と第4のフィールド期
間における固体撮像装置の出力信号との差分を算出する
ことで奇数フィールドの信号を求め、第2のフィールド
期間における固体撮像装置の出力信号と第5のフィール
ド期間における固体撮像装置の出力信号との差分を算出
することで偶数フィールドの信号を求め、奇数フィール
ドの信号と偶数フィールドの信号とを合成して1フレー
ムの画像信号を求める信号処理回路とを備えている。
【0040】この請求項6記載の構成によれば、上記請
求項2の場合における説明と同様、光電変換素子の飽和
信号を低下させることがない。そして、第1のフィール
ド期間における固体撮像装置の出力信号と第4のフィー
ルド期間における固体撮像装置の出力信号との差分を算
出することで、垂直転送部の不要電荷を除去した奇数フ
ィールドの信号を求めることができる。また、第2のフ
ィールド期間における固体撮像装置の出力信号と第5の
フィールド期間における固体撮像装置の出力信号との差
分を算出することで、垂直転送部の不要電荷を除去した
偶数フィールドの信号を求めることができる。これらの
奇数フィールドの信号と偶数フィールドの信号とを合成
して1フレームの画像信号を求めることで、高SNで高
品質な画像を得ることができる。
【0041】本発明の請求項7記載のカメラは、請求項
5または6記載のカメラにおいて、固体撮像装置は、第
3のフィールド期間内においても垂直転送部に存在する
不要電荷を垂直転送部および水平転送部を介して信号電
荷検出出力部から出力するようにしたことを特徴とす
る。
【0042】この請求項7記載の構成により、請求項3
の場合と同様の効果が得られる。
【0043】本発明の請求項8記載のカメラは、請求項
5,6または7記載のカメラにおいて、固体撮像装置
は、第2のフィールド期間と第3のフィールド期間との
間に、垂直転送部に存在する不要電荷を垂直転送部およ
び水平転送部を介して信号電荷検出出力部から出力する
フィールド期間を設けたことを特徴とする。
【0044】この請求項8記載の構成により、請求項4
の場合と同様の効果が得られる。
【0045】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。
【0046】本実施の形態における固体撮像装置を用い
たカメラの概略図は従来の固体撮像装置を用いたカメラ
の概略図と同様で、図3に示す通りであり、説明は省略
する。
【0047】同様に、本実施の形態における倍速モニタ
モード駆動時及びフレームモード駆動時の固体撮像装置
を構成する光電変換素子に蓄積される電荷の蓄積時間は
従来と同様であり、説明は省略する。
【0048】図1には本発明の第1の実施の形態におけ
る固体撮像装置を用いたカメラの駆動信号タイミング及
びカメラシーケンスの概略を示す。
【0049】ここでは、従来例と同様に、φV1a,φV1
b,φV2,φV3a,φV3b及びφV4の垂直転送信号により
駆動される垂直4相転送方式でインターレーススキャン
方式の固体撮像装置について説明する。
【0050】図1において、VDは制御装置から出力さ
れる駆動信号タイミング及びカメラシーケンスの同期信
号となる垂直同期信号、φV1a,φV1b,φV2,φV3a,
φV3b及びφV4は駆動信号発生回路から出力される固体
撮像装置を駆動する垂直転送信号であり、φV1a,φV1
b,φV3a及びφV3bは光電変換素子に蓄積された信号電
荷を垂直転送部へ読み出す電荷読み出し信号を重畳して
いる。φSubは駆動信号発生回路から出力される固体撮
像装置を構成する光電変換素子に蓄積される電荷を基板
方向へ排出し光電変換素子の蓄積時間を制御する不要電
荷排出信号、MSは制御装置から出力される光学部のメ
カニカルシャッタの開閉を制御するメカニカルシャッタ
信号をそれぞれ示す。CCDoutは固体撮像装置から出力さ
れる固体撮像装置出力信号で信号が大きくなる程、マイ
ナス方向へ大きくなる負論理出力である。
【0051】次に、図1を用いて、フレームモード駆動
時の固体撮像装置の駆動方法について説明する。
【0052】本発明の第1の実施の形態における固体撮
像装置を用いたカメラの駆動信号タイミング及びカメラ
シーケンスは、奇数フィールドに対応する光電変換素子
に蓄積された信号電荷を読み出して出力するフィール
ド、偶数フィールドに対応する光電変換素子に蓄積され
た信号電荷を読み出して出力するフィールド、不要電荷
を出力するフィールドの蓄積時間を設定するフィール
ド、奇数フィールドに対応する不要電荷を出力するフィ
ールド、偶数フィールドに対応する不要電荷を出力する
フィールドの5フィールドにより1フレームを構成して
おり、第1フィールドで奇数フィールドの信号電荷の読
み出し動作を、第2フィールドで偶数フィールドの信号
電荷の読み出し動作を、第3フィールドで不要電荷を出
力するフィールドの蓄積時間の設定を、第4フィールド
で奇数フィールドに対応する不要電荷の出力動作を、第
5フィールドで偶数フィールドに対応する不要電荷の出
力動作を順次行っている。
【0053】はじめに、第1フィールドにおける奇数フ
ィールドの信号電荷の読み出し動作について説明する。
【0054】垂直転送部に存在する垂直転送部の暗電流
成分やスミア成分などの不要電荷を高速垂直転送信号に
より水平転送部に掃き出すことなく、不要電荷排出信号
φSubの停止位置からメカニカルシャッタ信号MSによ
りレンズが機構的に遮断されるまでの蓄積時間C内に光
電変換素子に蓄積された信号電荷を垂直転送信号φV1a
及びφV1bに重畳する電荷読み出し信号により垂直転送
部へ読み出す。読み出された信号電荷は1水平期間内に
1段の垂直転送を行うフレームモード駆動時の通常垂直
転送信号により水平転送部側へ順次転送され、固体撮像
装置出力信号として出力される。
【0055】次に、第2フィールドにおける偶数フィー
ルドの信号電荷の読み出し動作について説明する。
【0056】第1フィールドでの奇数フィールドの信号
電荷の読み出し動作と同様に、垂直転送部に存在する垂
直転送部の暗電流成分やスミア成分などの不要電荷を高
速垂直転送信号により水平転送部に掃き出すことなく、
不要電荷排出信号φSubの停止位置からメカニカルシャ
ッタ信号MSによりレンズが機構的に遮断されるまでの
蓄積時間C内に光電変換素子に蓄積された信号電荷を垂
直転送信号φV3a及びφV3bに重畳する電荷読み出し信号
により垂直転送部へ読み出す。読み出された信号電荷は
1水平期間内に1段の垂直転送を行うフレームモード駆
動時の通常垂直転送信号により水平転送部側へ順次転送
され、固体撮像装置出力信号として出力される。
【0057】次に、第3フィールドにおける不要電荷を
出力する第4及び第5フィールドの蓄積時間の設定につ
いて説明する。
【0058】第1フィールド前の露光期間で設定する第
1及び第2フィールドの蓄積時間と同一となるように、
固体撮像装置に不要電荷排出信号φSubを印加して、且
つ、制御装置から光学部のメカニカルシャッタの開閉を
制御するメカニカルシャッタ信号MSを出力させ、蓄積
時間Cを設定する。第3フィールドにおいても1水平期
間内に1段の垂直転送を行うフレームモード駆動時にお
ける通常転送を行い、垂直転送部に存在する垂直転送部
の暗電流成分やスミア成分などの不要電荷の排出を行
う。
【0059】次に、第4フィールドにおける奇数フィー
ルドに対応する不要電荷の出力動作について説明する。
【0060】不要電荷排出信号φSubの停止位置からメ
カニカルシャッタ信号MSによりレンズが機構的に遮断
されるまでの蓄積時間C内に垂直転送部に蓄積された不
要電荷は1水平期間内に1段の垂直転送を行うフレーム
モード駆動時の通常垂直転送信号により水平転送部側へ
順次転送され、固体撮像装置出力信号として出力され
る。この時、光電変換素子に蓄積された信号電荷を読み
出す必要はないので、垂直転送信号φV1a及びφV1bに重
畳する読み出し信号は印加しない。
【0061】次に、第5フィールドにおける偶数フィー
ルドに対応する不要電荷の出力動作について説明する。
【0062】第4フィールドでの奇数フィールドに対応
する不要電荷の出力動作と同様に、不要電荷排出信号φ
Subの停止位置からメカニカルシャッタ信号MSにより
レンズが機構的に遮断されるまでの蓄積時間C内に垂直
転送部に蓄積された不要電荷は1水平期間内に1段の垂
直転送を行うフレームモード駆動時の通常垂直転送信号
により水平転送部側へ順次転送され、固体撮像装置出力
信号として出力される。この時、光電変換素子に蓄積さ
れた信号電荷を読み出す必要はないので、垂直転送信号
φV3a及びφV3bに重畳する読み出し信号は印加しない。
【0063】出力された奇数フィールドの固体撮像装置
出力信号、偶数フィールドの固体撮像装置出力信号、奇
数フィールドの不要電荷及び偶数フィールドの不要電荷
は、図3に示す固体撮像装置を用いたカメラを構成する
デジタル映像信号処理回路7において、奇数フィールド
の固体撮像装置出力信号と奇数フィールドの不要電荷と
の差分及び偶数フィールドの固体撮像装置出力信号と偶
数フィールドの不要電荷との差分を算出することで固体
撮像装置出力信号に含まれる不要電荷を除去する。さら
に、記憶装置におけるライン処理によって、1フレーム
の画像データとして加工された後、映像信号処理を施さ
れて、映像信号として出力される。
【0064】この様に、垂直転送部に存在する垂直転送
部の暗電流成分やスミア成分などの不要電荷を高速垂直
転送信号により水平転送部に掃き出すことなく(したが
って光電変換素子の飽和信号を低下させることなく)、
固体撮像装置出力信号に含まれる垂直転送部の暗電流成
分やスミア信号などの不要電荷を低減することができ、
高SNで高品質な画像を実現することができる。
【0065】以上、本発明の第1の実施の形態について
説明したが、次の第2の実施の形態についても同等の効
果を得ることができる。
【0066】図2には、本発明の第2の実施の形態にお
ける固体撮像装置を用いたカメラの駆動信号タイミング
及びカメラシーケンスの概略を示す。
【0067】この第2の実施の形態の固体撮像装置の駆
動方法におけるフレームモード駆動方法は、第1の実施
の形態で説明した固体撮像装置の信号電荷を読み出す第
1及び第2フィールドと固体撮像装置の不要電荷を読み
出す第4及び第5フィールドとの順序を入れ替えた動作
シーケンスなっており、第1の実施の形態と同等の効果
を得ることができる。
【0068】上記の第1および第2の実施の形態では、
第3フィールドにおいても1水平期間内に1段の垂直転
送を行うフレームモード駆動時における通常転送を行
い、垂直転送部に存在する垂直転送部の暗電流成分やス
ミア成分などの不要電荷の排出を行うようにしている
が、これは行わなくてもよく、ほぼ同等の効果が得られ
る。これを行うことにより、全てのフィールドでの垂直
転送部の暗電流などの状態を等しくすることができるの
で、より高SNでより高品質な画像を得ることができ
る。
【0069】また、第1および第2の実施の形態では、
フレームモードを第1〜第5の5つのフィールドで構成
したが、6つ以上のフィールドで構成してもよい。この
場合、第2フィールドと第3フィールドとの間に新たな
フィールドを1つ以上設け、その新たなフィールドにお
いても1水平期間内に1段の垂直転送を行うフレームモ
ード駆動時における通常転送を行い、垂直転送部に存在
する垂直転送部の暗電流成分やスミア成分などの不要電
荷の排出を行うことにより、より高SNでより高品質な
画像を得ることができる。ただし、この場合、人が撮影
する際に同じ構図を維持できるのは、例えば数秒〜10
秒が限界と考えられるので、第1フィールド前の露光動
作(蓄積時間C)から第3フィールドの露光動作(蓄積
時間C)までの時間が、そのような人が同じ構図を維持
できる時間となるようにする必要がある。
【0070】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、光電変換
素子の飽和信号を低下させることなく、固体撮像装置の
出力信号に含まれる垂直転送部の暗電流成分やスミア信
号などの不要電荷を低減させることが可能となり、高S
Nで高品質な画像を得ることの可能なビデオカメラ及び
デジタルスチルカメラを実現することができ、その実用
的効果は大なるものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における固体撮像装
置の駆動方法の駆動信号タイミング及びカメラシーケン
スの概略を示す図。
【図2】本発明の第2の実施の形態における固体撮像装
置の駆動方法の駆動信号タイミング及びカメラシーケン
スの概略を示す図。
【図3】固体撮像装置を用いたカメラの概略構成を示す
ブロック図。
【図4】図3における固体撮像装置の概略構成例を示す
図。
【図5】従来の固体撮像装置の駆動方法の駆動信号タイ
ミング及びカメラシーケンスの概略を示す図。
【符号の説明】
1 固体撮像装置 2 駆動信号発生回路 3 垂直ドライバ 4 相関二重サンプリング回路 5 前処理回路 6 ADコンバータ 7 デジタル映像信号処理回路 8 制御装置 9 光学部 41 フォトダイオード 42 垂直CCD 43 水平CCD 44 信号電荷検出出力部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 行列状に配置された複数の光電変換素子
    と、前記光電変換素子に蓄積された信号電荷を読み出し
    て行方向に転送する垂直転送部と、前記垂直転送部から
    転送されてきた信号電荷を列方向に転送する水平転送部
    と、前記水平転送部から転送されてきた信号電荷を信号
    電圧または電流に変換して出力する信号電荷検出出力部
    とを備えた固体撮像装置の駆動方法であって、 露光期間において電子シャッタとレンズクローズにより
    設定される電荷蓄積時間の露光を行った後、 偶数フィールドとともにフレームを構成する奇数フィー
    ルドに対応する行の前記光電変換素子の信号電荷を読み
    出して前記垂直転送部および水平転送部を介して前記信
    号電荷検出出力部から出力する第1のフィールド期間
    と、 前記偶数フィールドに対応する行の前記光電変換素子の
    信号電荷を読み出して前記垂直転送部および水平転送部
    を介して前記信号電荷検出出力部から出力する第2のフ
    ィールド期間と、 前記露光期間と同じ電荷蓄積時間の露光を行う第3のフ
    ィールド期間と、 前記第3のフィールド期間後に前記垂直転送部に存在す
    る不要電荷を前記垂直転送部および水平転送部を介して
    前記信号電荷検出出力部から出力する第4のフィールド
    期間および第5のフィールド期間とを有することを特徴
    とする固体撮像装置の駆動方法。
  2. 【請求項2】 行列状に配置された複数の光電変換素子
    と、前記光電変換素子に蓄積された信号電荷を読み出し
    て行方向に転送する垂直転送部と、前記垂直転送部から
    転送されてきた信号電荷を列方向に転送する水平転送部
    と、前記水平転送部から転送されてきた信号電荷を信号
    電圧または電流に変換して出力する信号電荷検出出力部
    とを備えた固体撮像装置の駆動方法であって、 露光期間において電子シャッタとレンズクローズにより
    設定される電荷蓄積時間の露光を行った後、 前記垂直転送部に存在する不要電荷を前記垂直転送部お
    よび水平転送部を介して前記信号電荷検出出力部から出
    力する第1のフィールド期間および第2のフィールド期
    間と、 前記露光期間と同じ電荷蓄積時間の露光を行う第3のフ
    ィールド期間と、 偶数フィールドとともにフレームを構成する奇数フィー
    ルドに対応する行の前記光電変換素子の信号電荷を読み
    出して前記垂直転送部および水平転送部を介して前記信
    号電荷検出出力部から出力する第4のフィールド期間
    と、 前記偶数フィールドに対応する行の前記光電変換素子の
    信号電荷を読み出して前記垂直転送部および水平転送部
    を介して前記信号電荷検出出力部から出力する第5のフ
    ィールド期間とを有することを特徴とする固体撮像装置
    の駆動方法。
  3. 【請求項3】 第3のフィールド期間内においても垂直
    転送部に存在する不要電荷を前記垂直転送部および水平
    転送部を介して信号電荷検出出力部から出力することを
    特徴とする請求項1または2記載の固体撮像装置の駆動
    方法。
  4. 【請求項4】 第2のフィールド期間と第3のフィール
    ド期間との間に、垂直転送部に存在する不要電荷を前記
    垂直転送部および水平転送部を介して信号電荷検出出力
    部から出力するフィールド期間を設けることを特徴とす
    る請求項1,2または3記載の固体撮像装置の駆動方
    法。
  5. 【請求項5】 行列状に配置された複数の光電変換素子
    と、前記光電変換素子に蓄積された信号電荷を読み出し
    て行方向に転送する垂直転送部と、前記垂直転送部から
    転送されてきた信号電荷を列方向に転送する水平転送部
    と、前記水平転送部から転送されてきた信号電荷を信号
    電圧または電流に変換して出力する信号電荷検出出力部
    とを有し、露光期間において電子シャッタとレンズクロ
    ーズにより設定される電荷蓄積時間の露光を行った後、
    第1のフィールド期間において偶数フィールドとともに
    フレームを構成する奇数フィールドに対応する行の前記
    光電変換素子の信号電荷を読み出して前記垂直転送部お
    よび水平転送部を介して前記信号電荷検出出力部から出
    力し、第2のフィールド期間において前記偶数フィール
    ドに対応する行の前記光電変換素子の信号電荷を読み出
    して前記垂直転送部および水平転送部を介して前記信号
    電荷検出出力部から出力し、第3のフィールド期間にお
    いて前記露光期間と同じ電荷蓄積時間の露光を行い、前
    記第3のフィールド期間後の第4のフィールド期間およ
    び第5のフィールド期間において前記垂直転送部に存在
    する不要電荷を前記垂直転送部および水平転送部を介し
    て前記信号電荷検出出力部から出力するようにした固体
    撮像装置と、 前記第1のフィールド期間における前記固体撮像装置の
    出力信号と前記第4のフィールド期間における前記固体
    撮像装置の出力信号との差分を算出することで奇数フィ
    ールドの信号を求め、前記第2のフィールド期間におけ
    る前記固体撮像装置の出力信号と前記第5のフィールド
    期間における前記固体撮像装置の出力信号との差分を算
    出することで偶数フィールドの信号を求め、前記奇数フ
    ィールドの信号と前記偶数フィールドの信号とを合成し
    て1フレームの画像信号を求める信号処理回路とを備え
    たカメラ。
  6. 【請求項6】 行列状に配置された複数の光電変換素子
    と、前記光電変換素子に蓄積された信号電荷を読み出し
    て行方向に転送する垂直転送部と、前記垂直転送部から
    転送されてきた信号電荷を列方向に転送する水平転送部
    と、前記水平転送部から転送されてきた信号電荷を信号
    電圧または電流に変換して出力する信号電荷検出出力部
    とを有し、露光期間において電子シャッタとレンズクロ
    ーズにより設定される電荷蓄積時間の露光を行った後、
    第1のフィールド期間および第2のフィールド期間にお
    いて前記垂直転送部に存在する不要電荷を前記垂直転送
    部および水平転送部を介して前記信号電荷検出出力部か
    ら出力し、第3のフィールド期間において前記露光期間
    と同じ電荷蓄積時間の露光を行う第3のフィールド期間
    と、第4のフィールド期間において偶数フィールドとと
    もにフレームを構成する奇数フィールドに対応する行の
    前記光電変換素子の信号電荷を読み出して前記垂直転送
    部および水平転送部を介して前記信号電荷検出出力部か
    ら出力し、第5のフィールド期間において前記偶数フィ
    ールドに対応する行の前記光電変換素子の信号電荷を読
    み出して前記垂直転送部および水平転送部を介して前記
    信号電荷検出出力部から出力するようにした固体撮像装
    置と、 前記第1のフィールド期間における前記固体撮像装置の
    出力信号と前記第4のフィールド期間における前記固体
    撮像装置の出力信号との差分を算出することで奇数フィ
    ールドの信号を求め、前記第2のフィールド期間におけ
    る前記固体撮像装置の出力信号と前記第5のフィールド
    期間における前記固体撮像装置の出力信号との差分を算
    出することで偶数フィールドの信号を求め、前記奇数フ
    ィールドの信号と前記偶数フィールドの信号とを合成し
    て1フレームの画像信号を求める信号処理回路とを備え
    たカメラ。
  7. 【請求項7】 固体撮像装置は、第3のフィールド期間
    内においても垂直転送部に存在する不要電荷を前記垂直
    転送部および水平転送部を介して信号電荷検出出力部か
    ら出力するようにしたことを特徴とする請求項5または
    6記載のカメラ。
  8. 【請求項8】 固体撮像装置は、第2のフィールド期間
    と第3のフィールド期間との間に、垂直転送部に存在す
    る不要電荷を前記垂直転送部および水平転送部を介して
    信号電荷検出出力部から出力するフィールド期間を設け
    たことを特徴とする請求項5,6または7記載のカメ
    ラ。
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