JP4347981B2 - 固体撮像素子の駆動方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、固体撮像装置に関し、特にCCD固体撮像素子とそれを利用したディジタルスチルカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
固体撮像素子を用いたディジタルスチルカメラは高画質及び高機能化が要望され、高画素化が進んでいる。
【0003】
例えば、230万画素のCCD固体撮像素子であれば、垂直画素数が約1200画素、水平画素数が約1800画素で通常のNTSC用の固体撮像素子の6倍程度の画素数を有し、全画素出力時のフレームレートも約1/6秒となり、そのまま信号を読み出したのでは、表示装置(液晶モニタなど)に出力できない場合が多くなってきた。そこで、このような固体撮像素子の信号をファインダーモードとして表示装置に出力する場合は、何らかの方法で固体撮像素子の出力画素数を削減し、高速に読み出す必要がある。
【0004】
次に、従来の230万画素のCCD固体撮像素子を搭載したデジタルスチルカメラの動作について説明する。
【0005】
図16に、従来より用いられる固体撮像素子のゲート構成例を示す。この固体撮像素子は、フォトダイオード1、V1からV8の8相のゲートからなる20画素単位の繰り返しの垂直転送部2、H1とH2の2相のゲートからなる水平転送部3、及び信号電荷検出部4より構成されている。図16では、簡単化のためフォトダイオード1と垂直転送部2を簡略化して配置してあるが、実際の固体撮像素子では、このフォトダイオード1と垂直転送部2の組み合わせが水平画素数分だけ並ぶものとする。
【0006】
また、図17に、2相ゲートからなる水平転送部HCCDの構造(a)と基本駆動タイミング(b)を示す。
【0007】
この固体撮像素子の全画素の読み出し方法は、垂直転送部2のV1、V3、V5、V7に高電圧(約15V)を印加して、フォトダイオード1から垂直転送部2へ電荷を読み出し、垂直転送部2に垂直転送部駆動パルス(φV1−φV8、ここでV1等の表現はゲート電極を示し、φV1等の表現はそのゲート電極に印加する駆動パルスを示すものとする。)を入力することにより、その電荷を1水平走査期間に1回1行分同時に水平転送部3へ転送し、水平転送部3へ転送された電荷を水平転送部3にデューティー比50%の水平転送部駆動パルス(φH1、φH2)を印加して信号電荷検出部4より信号を出力するものである。
【0008】
図6に、従来のディジタルスチルカメラの構成例を示す。このカメラは、固体撮像素子101、固体撮像素子101の駆動タイミングを制御するタイミングジェネレータ(TG)102、垂直駆動タイミングを固体撮像素子101用に電圧変換するVドライバ103、相関二重サンプリング(CDS)や自動利得制御(AGC)処理を行う前処理IC104等の撮像部10、AD変換や信号処理やメモリコントロールを行うメイン処理部20、撮影した画像データを確認するためやビューファインダとして機能するLCD30、ストロボ発光と調光を行うストロボ制御部40、電源供給を行う電源部50等からなる。
【0009】
次に、ファインダーモードとして垂直1/5画素間引きを行う場合について説明する。
【0010】
図18に、従来の垂直1/5間引き読み出し時の駆動タイミングチャートを示す。図中のHD、VDはNTSCのTV放送規格の1/2の周波数で駆動されている。
【0011】
図6の固体撮像素子101に、図18に示した読み出し駆動波形を入力し、垂直方向に1/5間引きを行うため、φV5、φV7にのみフォトダイオード読み出しパルスを印加する。
【0012】
次に、図18に示すように、水平ブランキング期間に垂直転送部2を3段転送と2段転送を交互に繰り返し、上記1/5間引きのフォトダイオード読み出しを行った結果、毎ライン信号電荷を垂直転送部2から水平転送部3に転送されるようにする。
【0013】
次に、水平転送部3では、垂直転送部2から転送されてきた全列の信号電荷を、図17に示すように、2相CCDであるH1、H2にデューティー比50%の水平転送部駆動パルス(φH1、φH2)を印加して信号電荷検出部4より全列の信号を出力する。つまり垂直は1/5画素間引きを行うが、水平は全画素CCDから信号が出力されることとなる。
【0014】
CCDから出力した信号は、前処理IC104、メイン処理部20にて、さらに水平方向に半分の画素数に間引き等の削減処理を行い、一旦ビデオ(V)RAM203に格納し、その後走査変換を行いLCD10にフィールド画像を映像出力する。
【0015】
図15に、従来例に使用される原色フィルタ配列を示す。レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の3色で2列×2行を基本配列で構成される。
【0016】
上記フィルタ配列により、CCD出力では、RG点順次とGB点順次の信号が1/5に垂直画素間引きをされた形式で、線順次で出力されることになり、後段のカメラ画像処理回路は通常の処理と同様のアルゴリズムで色分離が可能となる。
【0017】
以上のようにして、従来は高画素CCDのファインダーモード(モニタモード)を実現していた。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような従来の駆動方法では、200万画素を超える固体撮像素子を用いる場合、水平間引きを行う際に、水平転送部に供給する駆動パルスの周波数を上げ、通常のNTSC等のTV方式の1水平走査期間に全列の信号電荷を水平転送部で転送することは、技術的に困難であるばかりでなく、消費電力の増大を免れることは極めて困難であると言わざるを得ない。
【0019】
そのために、動解像度を低下させることで妥協せざるを得ないばかりでなく、TV、LCD等の表示には、たとえ画素フォーマットが適合した場合でもフィールドメモリ等を用いて、複雑な走査変換を行う必要があった。
【0020】
そこで、本発明の目的は、高画素撮像素子を用いてNTSC規格等の表示装置に映像出力を行う際に、水平転送パルスの周波数を上げて消費電力を増大することなく、また後段の処理回路で複雑な走査変換をすることなく、全画面に対応するイメージを出力可能にする固体撮像装置を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る固体撮像素子の駆動方法は、2次元状に配列されたフォトダイオードと、前記フォトダイオードで光電変換された信号電荷を読み出し、且つ垂直方向へ転送する垂直転送部と、前記垂直転送部からの1行分の信号電荷を水平方向へ転送する水平転送部と、前記水平転送部からの信号電荷を信号電圧または信号電流に変換して出力する信号信号電荷検出部とを備えた固体撮像素子の駆動方法において、前記水平転送部は少なくとも3相のゲート構造を有し、前記水平転送部の各相のゲートに印加する転送パルスのデューティー比を相数分の1に設定し、且つ位相を1周期の相数分の1ずつシフトさせることを特徴とする。
【0022】
この方法によれば、水平転送部において隣接画素の混合を行うことで、全画面のイメージを、水平転送パルスの周波数を上げることなく、すなわち消費電力を増大させることなく、固体撮像素子より映像信号として出力することが可能となる。
【0023】
前記固体撮像素子の駆動方法において、前記固体撮像素子の前記水平転送部の最終段ゲートのみを独立配線し、且つ前記最終段ゲートに印加する転送パルスのデューティー比は50%であることが好ましい。
【0024】
これにより、固体撮像素子の出力波形は、従来と全く同様の形態となり、後段における相関二重サンプリング等の信号処理回路を高速タイプのものにする必要がなく、従来回路と共用することが可能となる。
【0025】
また、前記固体撮像素子の前記水平転送部のゲート構造が4相であることが好ましい。
【0026】
これにより、水平転送部のゲートに印加する各転送パルスのデューティー比を1:3(以下、25%と称する)に設定すると共に、位相を1/4周期ずつシフトさせることで、水平転送部内で隣接2画素の画素混合を行うことができる。
【0027】
また、前記固体撮像素子は、1個のカラーフィルタ要素が1個の前記フォトダイオードの前面に装着、または素子上に形成され、n行m列のカラーフィルタ要素の単位配列が複数個二次元状に配列されたカラーフィルタを備え、前記垂直転送部のフォトダイオードからの信号電荷読み出し部は列選択機能を有し、前記列選択機能による未選択列の少なくとも1つの空転送電荷と前記列選択機能による選択列である1つの信号電荷とを前記水平転送部にて混合し、転送することが好ましい。
【0028】
これにより、水平転送部内で、空転送電荷と信号電荷の画素混合を行い、実質上の水平画素間引きをカラーCCD固体撮像素子において実現し、水平の間引きされた全イメージの信号電荷を水平転送部で高速転送(転送レートではなく物理距離)することが可能になる。
【0029】
または、前記固体撮像素子は、1個のカラーフィルタ要素が1個の前記フォトダイオードの前面に装着、または素子上に形成され、n行m列のカラーフィルタ要素の単位配列が複数個二次元状に配列されたカラーフィルタと、前記垂直転送部の信号電荷を吐き出すための吐出し部とを備え、該吐出し部は列の信号電荷を選択的に吐き出す機能を有し、前記吐き出し部により吐き出された列の少なくとも1つの空転送電荷と吐き出されなかった列の1つの信号電荷とを前記水平転送部にて混合し、転送することが好ましい。
【0030】
これにより、水平転送部内で、空転送電荷と信号電荷の画素混合を行い、実質上の水平画素間引きをカラーCCD固体撮像素子において実現し、水平の間引きされた全イメージの信号電荷を水平転送部で高速転送(転送レートではなく物理距離)することが可能となる。
【0031】
前記カラーフィルタ要素の単位配列は、原色ベイヤー配列であるか、または補色市松配列であることが好ましい。
【0032】
また、前記垂直転送部のフォトダイオードからの信号電荷読み出し部は行選択機能を有することが好ましい。
【0033】
これにより、高画素のカラーCCD固体撮像素子を用いて、色分離が可能で、かつ水平垂直共に画素間引きを実現することができる。
【0034】
さらに、静止画像出力モード時は、前記水平転送部の各相のゲートに印加する転送パルスのデューティー比を相数分の1から50%に切り換え、且つ隣接ゲートに印加する転送パルスの位相シフトを180°にすることが好ましい。
【0035】
これにより、高速モニタモードと通常の全画素撮影のスチルモードとを備えたデジタルカメラを提供することができる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施形態を図面に基づいて説明する。
【0037】
ここでは、従来例で説明した固体撮像素子と同じ画素数の1800(H)×1200(V)の本発明に用いるCCD固体撮像素子について説明する。
【0038】
図1は、カラーフィルタをベイヤー配列にした画素構成を示し、図2は、カラーフィルターを補色市松配列にした画素構成を示す。図2に示すように、補色市松配列は3通りのフィルタ配列が考えられる。
【0039】
図3は、本発明の一つの実施形態に係るCCD固体撮像素子のゲート電極構成例を示す。図3において、固体撮像素子は、フォトダイオード1、V1からV8の8相のゲートからなる垂直転送部2、H1からH4の4相のゲートからなる水平転送部3、信号電荷検出部4、及び列選択機能を有するフォトダイオード読み出しゲート5より構成されている。図3では、簡単化のためフォトダイオード1と垂直転送部2を簡略化して配置してあるが、実際の固体撮像素子では、このフォトダイオード1と垂直転送部2の組み合わせが水平画素数分だけ並ぶものとする。
【0040】
次に、図3に示す固体撮像素子の読み出し方法について説明する。
【0041】
図3に示すフォトダイオード読み出しゲート5(P1,P2)に電圧を印加し、かつフォトダイオード読み出しゲート5(P1,P2)に接続される垂直転送部2のゲート(V1,V3,V5,V7)に電圧が印加されている場合にのみ、読み出し動作が実行され、フォトダイオード読み出しゲート5、もしくはフォトダイオード読み出しゲート5に接続される垂直転送部2のゲート(V1,V3,V5,V7)のいずれかに電圧が印加されない場合には、読み出しは実行されることはない。
【0042】
図4は、本発明の他の実施形態に係るCCD固体撮像素子のゲート電極構成例を示す。図4において、固体撮像素子は、フォトダイオード1、V1からV8の8相のゲートからなる垂直転送部2、H1からH4の4相のゲートからなる水平転送部3、信号電荷検出部4、及び列選択機能を有する吐出し部6、吐出し部6にて吐出すか否かを決定する列選択吐出しゲート7より構成されている。図4では、簡単化のためフォトダイオード1と垂直転送部2を簡略化して配置してあるが、実際の固体撮像素子では、このフォトダイオード1と垂直転送部2の組み合わせが水平画素数分だけ並ぶものとする。
【0043】
図4に示す固体撮像素子の読み出し方法は、従来例と同様の原理で動作し、垂直転送部2のフォトダイオードに接続されたゲート(V1,V3,V5,V7)に高電圧(約15V)を印加して、フォトダイオード1から垂直転送部2へ電荷が読み出される。
【0044】
次に、図3および図4に示す4相ゲートからなる水平転送部3の例を説明する。
【0045】
図5に、4相ゲートからなる水平転送部3の構造(a)、モニタモード時の水平転送パルスタイミング(b)、および通常のスチルモード時の水平転送パルスタイミング(c)を示す。
【0046】
本構成により、図5(b)に示すように、LCD等による撮影画像のモニタモード時には、4相ゲートH1、H2、H3、H4の各水平ゲートに印加される水平転送パルスφH1、φH2、φH3、φH4のデューティー比を相数分の1、すなわち25%に設定すると共に、各水平転送パルスの位相を1周期の相数分の1、すなわち1/4周期ずつシフトさせることにより、水平方向の隣接2画素の信号電荷を混合する。また、水平転送部3の最終段ゲートH−LASTに印加される高速転送パルスφH−LASTのデューティー比は、通常設定である50%のままであるので、水平方向の全画素に対応する信号電荷が信号電荷検出部4に倍速転送され、映像信号として取り出される。
【0047】
このように、信号電荷の倍速転送が水平転送パルスのデューティー比の設定変更と位相シフトにより達成されるので、水平転送パルスの周波数を上げる必要がなく、したがって消費電力を増加させることがない。
【0048】
一方、通常のスチルモード時には、図5(c)に示すように、各水平転送パルスのデューティー比を50%に切り換えると共に、位相シフトを隣接ゲート間で180°にすることにより、信号電荷転送速度を常速に切り替えることができる。
【0049】
図6に、本発明に係るディジタルスチルカメラの構成例を示す。全体ブロック構成としては、従来例との有意差はない。ただし、LCD等のTVフォーマットに準拠した表示装置に、いわゆるファインダーモードのモニタ画像を表示する際には、従来の固体撮像素子の駆動方法では、前記メイン処理部20に信号を入力しても、フレームレートが遅いため、メモリ等を用いてインターレースを含めたフレームレートの変換が必要となる。また、メモリ等を用いて走査変換を行っても滑らかな動きのリアルタイム動画のビデオ出力を表示することは不可能であった。
【0050】
しかしながら、本発明は、前記構成の高画素のCCD固体撮像素子を用いて、固体撮像素子の駆動方法を工夫することにより、TVフォーマットに準拠したスピードでのカラーのリアルタイム動画信号のモニタ出力と、全画素の静止画出力の双方を切り替え可能としている。
【0051】
以下では、タイミングチャートを参照しながらその詳細について説明する。
【0052】
ここでは、一例として、CCD固体撮像素子のフィルター配列が図15に示す原色のベイヤー配列であるものとして説明するが、もちろん補色市松配列であっても構わない。
【0053】
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態として、まず、はじめにフォトダイオード1からの信号電荷の読み出し部に、列選択機能として、フォトダイオード読み出し用の独立ゲート(P1,P2)を用いた図3に示す固体撮像素子(以下、独立読み出し方式と称する)を例にとって説明する。
【0054】
上記水平画素混合を行うか否かの切り替えを説明するにあたり、最初に、水平画素混合を行わない通常の静止画全画素読み出し(スチル)モードについて説明する。
【0055】
図7に、独立読み出し方式CCD固体撮像素子のスチルモード時の垂直走査(Vレート)タイミングチャートを示す。
【0056】
まず、図7に示すように、スチルモードが選択されると、CCD固体撮像素子の基板電圧(SUBで示し、図の表記は負論理である)を17H(1Hは1水平走査期間を示す)および18H目のタイミングに印加して、フォトダイオード1に蓄積された電荷を基板に抜く、さらに基板電圧を印加しても抜けきれない電荷も19H目のタイミングにP1、P2ゲートにφP1、φP2パルス電圧を印加し、完全に空の状態にする。このφP1、φP2パルス電圧を印加すると同時に、P1、P2ゲートに接続される垂直転送部2のゲートV1、V3、V5、V7は全て2値パルスの論理「H」レベルに設定し、基板パルス印加で基板に抜けなかった電荷を、垂直転送部2側に転送する。これが、いわゆる露光開始に相当する。
【0057】
次に、メカシャッター制御パルスMSを論理「H」レベルにすることで、メカシャッターが閉じ、露光が終了する。露光開始から露光終了までが露光期間となる。MSの論理が「L」でメカシャッター開、「H」でメカシャッター閉となる。メカシャッター露光期間は任意に設定可能であり、露光期間の設定を変えると当然以降のタイミングはそれに対応して変化する。本例では簡単のため露光期間が4Hの場合について説明する。
【0058】
露光が終了すると、メカシャッターの応答時間のマージンを考慮して、垂直転送部2の高速転送を図7の31H目から53H目のタイミングで行う。これにより、垂直転送部2内の前記基板に抜けきらなかった電荷とスミア電荷等の不要電荷を垂直高速転送により排出する。垂直転送部2内の不要電荷を排出した後、図7の56H目のタイミングでP1、P2ゲートにφP1、φP2パルス電圧を印加し、奇数行のフォトダイオード1内の信号電荷を垂直転送部2に読み出す。この奇数行選択のため、φP1、φP2パルス電圧を印加すると同時に、P1、P2ゲートに接続される垂直転送部のゲートでかつ奇数行のフォトダイオードに接続されるV3、V7を2値パルスの論理「H」レベルに、偶数行のフォトダイオードに接続されるV1、V5を2値パルスの倫理「L」レベルに設定することにより、奇数行のフォトダイオード1の信号電荷のみを選択的に垂直転送部2に読み出すことが可能となる。
【0059】
次に、垂直転送部2に読み出された電荷は、1水平走査期間(この場合はNTSCの水平走査期間の2倍)に1段ずつ転送される。このとき、奇数行のフォトダイオード1の信号電荷のみ読み出されるので、全ての垂直転送段で、図1に示すG・Rのみが転送されることになる。
【0060】
ここで、図8に、図7において“a”で示す期間の拡大図を示すが、図示のように、水平ブランキング期間に垂直転送部2の電荷を1段ずつ転送し、水平転送部3において、H1、H3、H−LASTには、デューティー比50%の2T(T=1/2fck=29.37nsec)周期のクロックφH1、φH3、φHLASTを印加し、H2、H4には、φH1、φH3、φH−LASTと逆相(反転)のデューティー比50%の2T周期のクロックφH2、φH4を印加することで、全列の水平画素電荷が水平有効期間に転送され、信号電荷検出部4を介してCCD固体撮像素子より映像信号として出力される。このとき、奇数行のフォトダイオード1の信号電荷のみ、読み出されるので、全てのラインで図1に示すG・Rのみが点順次で出力される。
【0061】
垂直転送部2内の全ての信号電荷が固体撮像素子より出力されると、第1フィールドの固体撮像素子出力が完了したことになる。
【0062】
次に、動作が同様のため図示しないが、第2フィールドの動作に移行する。第1フィールドの信号電荷が全て出力されると、第1フィールドと同様に、P1、P2ゲートにφP1、φP2パルス電圧を印加し、今度は偶数行のフォトダイオード内の信号電荷を垂直転送部2に読み出す。この偶数行選択のため、φP1、φP2パルス電圧を印加すると同時に、P1、P2ゲートに接続される垂直転送部2のゲートでかつ偶数行のフォトダイオードに接続されるV3、V7を2値パルスの論理「H」レベルに、奇数行のフォトダイオードに接続されるV1、V5を2値パルスの論理「L」レベルに設定することにより、偶数行のフォトダイオードの信号電荷のみを選択的に垂直転送部2に読み出すことが可能となる。
【0063】
次に垂直転送部2に読み出された電荷は、1水平走査期間(この場合はNTSCの水平走査期間の2倍)に1段ずつ転送される。このとき、偶数行のフォトダイオードの信号電荷のみ読み出されるので、全ての垂直転送段で図1に示すB・Gのみが転送されることになる。
【0064】
ここで、第1フィールドと同様に、水平ブランキング期間に垂直転送部2の電荷を1段ずつ転送し、水平転送部3において、H1、H3、H−LASTには、デューティー比50%の2T周期のクロックφH1、φH3、φH−LASTを印加し、H2、H4には、φH1、φH3、φH−LASTと逆相(反転)のデューティー比50%の2T周期のクロックφH2、φH4を印加し、全列の水平画素電荷を水平有効期間に水平転送部にて転送し、信号電荷検出部4を介してCCD固体撮像素子より映像信号として出力される。このとき、偶数行のフォトダイオードの信号電荷のみ読み出されるので、全てのラインで図1に示すB・Gのみが点順次で出力される。
【0065】
垂直転送部2内の全ての信号電荷が固体撮像素子より出力されると、第2フィールドの固体撮像素子出力が完了したことになる。
【0066】
ここで、1Tは29.37nsec、1H=4328T=127.113μsecとなるので、前述の通り、スチルモードでの1H期間はNTSC規格の2H(2*63.556μsec)期間に相当する。つまり、約1800画素の水平画素は、NTSC規格でいう2H期間をかけて全画素独立で読み出されることになる。また、奇数行と偶数行を時分割により全行の信号電荷を転送し、垂直方向で約1200行分の信号を出力することになるが、転送だけでNTSC規格でいう約2400Hが必要となる。
【0067】
つまり、NTSCの約10V(1Vは1垂直走査期間、すなわち1フィールドを示す)=1/6secが1枚の画像取り込みに要する時間となる。
【0068】
その後、固体撮像素子より出力された信号は、図6に示すA/D変換器201アナログ−ディジタル変換された後、一旦WORK−RAM202に格納され、WORK−RAM202から読み出す際に走査変換されて、RGラインとGBラインを線順次にすることで、カメラDSP204でYC(輝度成分・色成分)変換が可能となり、変換されたYCデータは、再びWORK−RAM202に格納され、次にソフトウェアもしくは専用ハードウェアで、JPEG圧縮される。このJPEGデータもWORK−RAM202に一旦格納され、必要に応じて記録用メディア60に転送されて静止画記録が完了する。この時、YCデータを表示フォーマットに適合した形態で、VRAM203に格納することで、静止画の表示も可能となる。
【0069】
次に、水平画素混合を行わないスチルモードから、水平画素混合を行う2倍速の垂直1/5間引きモニタモードに切り換わった場合について説明する。
【0070】
図9に、独立読み出し方式CCD固体撮像素子の垂直1/5間引きモニタモード時の垂直走査(Vレート)タイミングチャートを示す。
【0071】
まず、図9に示すように、垂直1/5間引きモニタモードが選択されると、18H目のタイミングで図3に示すP2ゲートにφP2パルス電圧を印加し、2列毎のフォトダイオードの読み出しを行う。つまり、残りの2列毎のP1ゲートには電圧は印加しない。ここで、フォトダイオード1の信号電荷読み出しの2列毎の列選択機能が実現される。
【0072】
また、φP2パルス電圧を印加する時にフォトダイオード読み出しゲートP2に接続される垂直転送段ゲートV1、V3、V5、V7のうち、図3に示すように、5画素おきに接続されているV5、V7のみを2値パルスの論理「H」レベルに、それ以外のV1、V2、V3、V4、V6、V8は2値パルスの論理「L」レベルに設定することにより、5行毎のうち1行のフォトダイオード1の信号電荷のみを選択的に垂直転送部2に読み出すことが可能となる。
【0073】
次に、垂直転送部2に読み出された信号電荷は、1水平走査期間(この場合はNTSCの水平走査期間と同等期間)の水平ブランキング期間に垂直転送部2内で2段と3段転送を交互に繰り返す。このとき、5行毎のうち1行分のフォトダイオード1の信号電荷のみが読み出されるので、垂直転送部2内で、図1に示すG・RとB・Gが2段飛ばし、3段飛ばしに配置される。
【0074】
ここで、図10に、図9に“a”で示す期間の拡大図を示すが、図示のように、水平ブランキング期間に垂直転送部で2段と3段転送を交互に繰り返し、水平転送部において、H1、H2、H3、H4にはデューティー比25%の4T周期のクロックφH1、φH2、φH3、φH4を印加し、それぞれ1/4周期ずつ位相をシフトさせたパルスに設定する。また、独立配線されたH−LASTのみにデューティー比50%の4T周期クロックφH−LASTを図10に示すタイミングで印加する。
【0075】
上記タイミング関係で、図5(a)に示す、本発明に係る固体撮像素子の水平転送部3を駆動することにより、H3ゲート下の電荷は、H4ゲートを経由してH1ゲート下の電荷と混合される。しかしこの時、前述した列選択機能により、混合したうちの1画素の信号電荷は空電荷であり、もう一方の電荷は実信号電荷となっているため、混合の結果、図10の666Tのタイミングで、全てのH1ゲート下にそれぞれ1画素分の信号電荷が配置される。この時、フォトダイオード1の画素で考慮すると2画素毎の画素間引きが実現したことになる。
【0076】
その後、図10の下部に示すφH1、φH2、φH3、φH4、φH−LASTのパルスを水平転送部3の各ゲートに印加することで、2画素毎の画素間引きされた水平画素電荷が、水平有効期間に水平転送部3にて4T毎に転送され、信号電荷検出部4を介してCCD固体撮像素子より映像信号として出力される。
【0077】
このとき、水平方向に2画素間引き毎のフォトダイオード1の信号電荷が読み出されるので、G・Rの点順次とB・Gの点順次の信号が線順次に出力される。
【0078】
垂直転送部2内の全ての信号電荷が固体撮像素子より出力されると、第1フィールドの固体撮像素子出力が完了したことになる。ライン数は約240行となり、このままでNTSC規格の垂直画素フォーマットに適合可能となる。
【0079】
なお、本実施形態では、フォトダイオード1の蓄積期間を、フォトダイオード1の読み出しサイクル1/60secとしたが、SUBパルスを用いて電子シャッター動作を行うことも可能である。
【0080】
次に、図示しないが、第2フィールドの動作に移行する。インタレースは行わないので、基本的には第1フィールドと第2フィールドは全く同様の動作となるため説明は省略する。
【0081】
ここで、1Tは14.68nsec、1H=4328T=63.556μsecとなるので、前述の通り、1H期間はNTSC規格の1H期間に相当する。つまり、約1800画素の水平画素は2画素毎に1/2間引きされ、900画素となり、NTSC規格の1H期間をかけて独立で読み出されることになる。1画面(1フィールド)で約240行分の信号を出力するので、転送だけでNTSC規格の約240Hとなり、NTSC規格のライン数に納めることが可能になる。
【0082】
つまり、NTSCの1V(1フィールド)=1/60secが1枚の画像取り込みに要する時間となる。
【0083】
固体撮像素子より出力された信号は、図6に示すA/D変換器201でアナログ−ディジタル変換された後、スチルモード時とは異なり、WORK−RAM202に格納されることなく、RGラインとGBラインが線順次になることで、カメラDSP204でYC変換が可能となり、変換されたYCデータは、2バンク構成のVRAM203に格納されて、アスペクト比変換の後、動画の表示も可能となる。
【0084】
なお、本実施形態では、固体撮像素子のアスペクト比を3:2(1800画素:1200ライン)で例示したため、アスペクト比の変換が必要であるが、アスペクト比が4:3の固体撮像素子を用いれば、VRAM203を用いることなく動画表示も可能となる。
【0085】
このように、本実施形態によれば、230万画素のCCD固体撮像素子を用いて、その駆動方法を変更することにより、全画素の高画質静止画記録とNTSCビデオレートの動画表示を両立させることが可能となり、なおかつ動画の高速水平転送時も消費電力の増大がない、という極めて優れた機能を提供することができる。
【0086】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態として、列選択機能を有する吐出し部6を設けた図4に示す撮像素子(以下、吐出しドレイン方式と称する)を例にとって説明する。
【0087】
上記水平画素混合を行うか否かの切り替えを説明するにあたり、最初に、水平画素混合を行わない通常の静止画全画素読み出し(スチル)モードについて説明する。
【0088】
図11に、吐出しドレイン方式CCD固体撮像素子のスチルモード時の垂直走査(Vレート)タイミングチャートを示す。
【0089】
まず、図11に示すように、スチルモードが選択されると、CCD固体撮像素子の基板電圧(SUBで示し、図の表記は負論理である)を17H、18H目のタイミングに印加して、フォトダイオード1に蓄積された電荷を基板に抜く、さらに基板電圧を印加しても抜けきれない電荷も、19H目のタイミングにフォトダイオード1に接続された垂直転送部2のゲートV1、V3、V5、V7の全てに3値パルスφV1、φV3、φV5、φV7として論理「H」レベルの電圧を印加することで、完全に空の状態にする。これが、いわゆる露光開始に相当する。
【0090】
次に、メカシャッター制御パルスMSを論理「H」にすることで、メカシャッターが閉じ、露光が終了する。露光開始から露光終了までが露光期間となる。MSの論理が「L」でメカシャッター開、「H」でメカシャッター閉となる。メカシャッター露光期間は任意に設定可能であり、露光期間の設定を変えると当然以降のタイミングはそれに対応して変化する。本実施形態では、簡単のため露光期間が4Hの場合について説明する。
【0091】
露光が終了すると、メカシャッターの応答時間のマージンを考慮して、垂直転送部2の高速転送を31H目から53H目のタイミングで行う。これにより、垂直転送部2内の前記基板に抜けきらなかった電荷とスミア電荷等の不要電荷を垂直高速転送により排出する。垂直転送部2内の不要電荷を排出した後、56H目のタイミングにV3、V7ゲートにφV3、φV7パルスとして3値パルスの論理「H」レベル電圧を印加し、奇数行のフォトダイオード1内の信号電荷を垂直転送部2に読み出す。次に、垂直転送部2に読み出された電荷は、1水平走査期間(この場合はNTSC規格の水平走査期間の2倍)に1段ずつ転送される。この時、奇数行のフォトダイオード1の信号電荷のみが読み出されるので、全ての垂直転送段で図1に示すG・Rのみが転送される。
【0092】
ここで、図12に、図11において“a”で示す期間の拡大図を示すが、図示のように、水平ブランキング期間に垂直転送部2の電荷を1段ずつ転送し、水平転送部3において、H1、H3、H−LASTには、デューティー比50%の2T周期のクロックφH1、φH3、φH−LASTを印加し、H2、H4には、φH1、φH3、φH−LASTと逆相(反転)のデューティー比50%の2T周期のクロックφH2、φH4を印加することで、全列の水平画素電荷が、水平有効期間に水平転送部3にて転送され、信号電荷検出部4を介してCCD固体撮像素子より映像信号として出力される。この時、奇数行のフォトダイオード1の信号電荷のみが読み出されるので、全てのラインで図1に示すG・Rのみが点順次で出力されることになる。
【0093】
この場合、水平方向の間引きや画素混合は行わないので、図4に示す吐出し部6は動作させない。つまり、吐出し部6に接続される吐出しドレインの機能を選択するゲート7には、パルスφDGを印加することなく、常に固定の論理「L」レベルにする。
【0094】
垂直転送部2内の全ての信号電荷が固体撮像素子より出力されると、第1フィールドの固体撮像素子出力が完了したことになる。
【0095】
次に、第1の実施形態と動作が同様のため図示しないが、第2フィールドの動作に移行する。第1フィールドの信号電荷が全て出力されると、今度は、偶数行のフォトダイオード1内の信号電荷を垂直転送部2に読み出す。この偶数行選択のため、V3、V7ゲートにφV3、φV7パルスとして3値パルスの論理「H」レベル電圧を印加することで、偶数行のフォトダイオード1の信号電荷のみを選択的に垂直転送部に読み出すことが可能となる。次に、垂直転送部2に読み出された電荷は、1水平走査期間(この場合はNTSCの水平走査期間の2倍)に1段ずつ転送される。この時、偶数行のフォトダイオード1の信号電荷のみが読み出されるので、全ての垂直転送段で図1に示すB・Gのみが転送される。
【0096】
ここで、図12に、第1フィールドと同様であるが、図11において“a”で示す期間の拡大図を示す。
【0097】
図示のように、水平ブランキング期間に垂直転送部2の電荷を1段ずつ転送し、水平転送部3において、H1、H3、H−LASTには、デューティー比50%の2T周期のクロックφH1、φH3、φH−LASTを印加し、H2、H4には、φH1、φH3、φH−LASTと逆相(反転)のデューティー比50%の2T周期のクロックφH2、φH4を印加することで、全列の水平画素電荷が水平有効期間に水平転送部3にて転送され、信号電荷検出部4を介してCCD固体撮像素子より映像信号として出力される。この時、偶数行のフォトダイオード1の信号電荷のみが読み出されるので、全てのラインで図1に示すB・Gのみが点順次で出力される。
【0098】
この場合も、水平方向の間引きや画素混合は行わないので、図4に示す吐出し部6は動作させない。つまり、吐出し部6に接続される吐出しドレインの機能を選択するゲート6には、パルスφDGを印加することなく、常に固定の論理「L」レベルにする。
【0099】
垂直転送部2内の全ての信号電荷が固体撮像素子より出力されると、第2フィールドの固体撮像素子出力が完了したことになる。
【0100】
ここで、1Tは29.37nsec、1H=4328T=127.113μsecとなるので、前述の通り、スチルモードでの1H期間はNTSC規格の2H(2*63.556μsec)期間に相当する。つまり、約1800画素の水平画素は、NTSC規格でいう2H期間をかけて全画素独立で読み出されることになる。また、奇数行と偶数行を時分割により全行の信号電荷を転送し、垂直方向で約1200行分の信号を出力することになるが、転送だけでNTSC規格でいう約2400Hが必要となる。
【0101】
つまり、NTSCの約10V(1Vは1垂直走査期間、すなわち1フィールドを示す)=1/6secが1枚の画像取り込みに要する時間となる。
【0102】
その後、固体撮像素子より出力された信号は、図6に示すA/D変換器201アナログ−ディジタル変換された後、一旦WORK−RAM202に格納され、WORK−RAM202から読み出す際に走査変換されて、RGラインとGBラインを線順次にすることで、カメラDSP204でYC(輝度成分・色成分)変換が可能となり、変換されたYCデータは、再びWORK−RAM202に格納され、次にソフトウェアもしくは専用ハードウェアで、JPEG圧縮される。このJPEGデータもWORK−RAM202に一旦格納され、必要に応じて記録用メディア60に転送されて静止画記録が完了する。この時、YCデータを表示フォーマットに適合した形態で、VRAM203に格納することで、静止画の表示も可能となる。
【0103】
次に、水平画素混合を行わないスチルモードから、水平画素混合を行う2倍速の垂直1/5間引きモニタモードの読み出しモードについて説明する。
【0104】
図13に、吐出しドレイン方式CCD固体撮像素子の垂直1/5間引きモニタモード時の垂直走査(Vレート)タイミングチャートを示す。
【0105】
まず、図13に示すように、垂直1/5間引きモニタモードが選択されると、18H目のタイミングにフォトダイオード1に接続される垂直転送部2のゲートV1、V3、V5、V7の内、図4に示すように、5画素おきに接続されているV5、V7のみを3値パルスの論理「H」レベルに設定することにより、5行毎のうち1行のフォトダイオード1の信号電荷のみを選択的に垂直転送部2に読み出すことが可能となる。
【0106】
次に、垂直転送部2に読み出された信号電荷は、1水平走査期間(この場合はNTSC規格の水平走査期間と同等期間)の水平ブランキング期間に垂直転送部2内において2段と3段転送が交互に繰り返される。このとき、5行毎のうち1行分のフォトダイオード1の信号電荷のみが読み出されるので、垂直転送部2内で図1に示すG・RとB・Gが2段飛ばし、3段飛ばしに配置されることになる。
【0107】
ここで、図14に、図13において“a”で示す期間の拡大図を示す。
【0108】
垂直転送部2内における2段と3段の交互の転送期間に、図14に示すタイミングでド列選択吐出しゲートDG7に論理「H」レベルのパルスφDGを加えることで、水平転送部3に転送されてきた信号電荷のうち、図4に示す吐出し部6が配置されている列の信号電荷のみを選択的に排出することが可能となる。本実施形態では、吐出し部6は2列毎に配置されているので、2列毎の信号電荷を選択的に排出することができる。
【0109】
その後、水平転送部3において、図14に示すように、ゲートH1、H2、H3、H4に、それぞれ、デューティー比25%の4T周期のクロックφH1、φH2、φH3、φH4を印加し、それぞれ1/4周期ずつ位相をシフトしたパルスに設定する。また、独立配線された最終段ゲートH−LASTにのみ、デューティー比50%の4T周期クロックφH−LASTを図14に示すタイミングで印加する。
【0110】
上記タイミング関係で、図5(a)に示す、本発明に係る固体撮像素子の水平転送部3を駆動することにより、H3ゲート下の電荷は、H4ゲートを経由してH1ゲート下の電荷と混合される。しかしこの時、前述した列選択機能により、混合したうちの1画素の信号電荷は空電荷であり、もう一方の電荷は実信号電荷となっているため、混合の結果、図10の666Tのタイミングで、全てのH1ゲート下に1画素分の信号電荷が水平転送部3内に配置される。この時、フォトダイオード1の画素で考慮すると2画素毎の画素間引きが実現したことになる。
【0111】
その後、図14の下部に示すφH1、φH2、φH3、φH4、φH−LASTのパルスを水平転送部3の各ゲートに印加することで、2画素毎の画素間引きされた水平画素電荷が、水平有効期間に水平転送部3にて4T毎に転送され、信号電荷検出部4を介してCCD固体撮像素子より映像信号として出力される。
【0112】
このとき、水平方向に2画素間引き毎のフォトダイオード1の信号電荷が読み出されるので、G・Rの点順次とB・Gの点順次の信号が線順次に出力される。
【0113】
垂直転送部2内の全ての信号電荷が固体撮像素子より出力されると、第1フィールドの固体撮像素子出力が完了したことになる。ライン数は約240行となり、このままでNTSC規格の垂直画素フォーマットに適合可能となる。
【0114】
なお、本実施形態では、フォトダイオード1の蓄積期間を、フォトダイオード1の読み出しサイクル1/60secとしたが、SUBパルスを用いて電子シャッター動作を行うことも可能である。
【0115】
次に、図示しないが、第2フィールドの動作に移行する。インタレースは行わないので、基本的には第1フィールドと第2フィールドは全く同様の動作となるため説明は省略する。
【0116】
ここで、1Tは14.68nsec、1H=4328T=63.556μsecとなるので、前述の通り、1H期間はNTSC規格の1H期間に相当する。つまり、約1800画素の水平画素は2画素毎に1/2間引きされ、900画素となり、NTSC規格の1H期間をかけて独立で読み出されることになる。1画面(1フィールド)で約240行分の信号を出力するので、転送だけでNTSC規格の約240Hとなり、NTSC規格のライン数に納めることが可能になる。
【0117】
つまり、NTSCの1V(1フィールド)=1/60secが1枚の画像取り込みに要する時間となる。
【0118】
固体撮像素子より出力された信号は、図6に示すA/D変換器201でアナログ−ディジタル変換された後、スチルモード時とは異なり、WORK−RAM202に格納されることなく、RGラインとGBラインが線順次になることで、カメラDSP204でYC変換が可能となり、変換されたYCデータは、2バンク構成のVRAM203に格納されて、アスペクト比変換の後、動画の表示も可能となる。
【0119】
なお、本実施形態では、固体撮像素子のアスペクト比を3:2(1800画素:1200ライン)で例示したため、アスペクト比の変換が必要であるが、アスペクト比が4:3の固体撮像素子を用いれば、VRAM203を用いることなく動画表示も可能となる。
【0120】
このように、本実施形態によれば、230万画素のCCD固体撮像素子を用いて、その駆動方法を変更することにより、全画素の高画質静止画記録とNTSCビデオレートの動画表示を両立させることが可能となり、なおかつ動画の高速水平転送時も消費電力の増大がない、という極めて優れた機能を提供することができる。
【0121】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、高画素のCCD固体撮像素子を用いて、その駆動方法を変更することにより、全画素の高画質静止画記録とビデオレートの動画表示を両立させることが可能となり、なおかつ動画の高速水平転送時も消費電力の増大がないという極めて優れた機能を提供できるものである。したがって、その実用的効果はきわめて大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 原色カラーフィルターを有するCCD固体撮像素子の画素構成図
【図2】 補色カラーフィルターを有するCCD固体撮像素子の画素構成図
【図3】 本発明の第1の実施形態に係る独立読み出し方式CCD固体撮像素子の転送電極ゲート構成図
【図4】 本発明の第2の実施形態に係る吐出しドレイン方式CCD固体撮像素子の転送電極ゲート構成図
【図5】 本発明の実施形態に係るCCD固体撮像素子の4相水平転送部の構成を示す断面図(a)、モニタモード時の転送パルスのタイミングチャート(b)、およびスチルモード時の転送パルスのタイミングチャート(c)
【図6】 本発明の実施形態に係るCCD固体撮像装置の構成図
【図7】 本発明の第1の実施形態に係る独立読み出し方式CCD固体撮像素子のスチルモード時の垂直駆動タイミングチャート
【図8】 本発明の第1の実施形態に係る独立読み出し方式CCD固体撮像素子のスチルモード時の水平駆動タイミングチャート
【図9】 本発明の第1の実施形態に係る独立読み出し方式CCD固体撮像素子の垂直1/5間引きモニタモード時の垂直駆動タイミングチャート
【図10】 本発明の第1の実施形態に係る独立読み出し方式CCD固体撮像素子の垂直1/5間引きモニタモード時の水平駆動タイミングチャート
【図11】 本発明の第2の実施形態に係る吐出しドレイン方式CCD固体撮像素子のスチルモード時の垂直駆動タイミングチャート
【図12】 本発明の第2の実施形態に係る吐出しドレイン方式CCD固体撮像素子のスチルモード時の水平駆動タイミングチャート
【図13】 本発明の第2の実施形態に係る吐出しドレイン方式CCD固体撮像素子の垂直1/5間引きモニタモード時の垂直駆動タイミングチャート
【図14】 本発明の第2の実施形態に係る吐出しドレイン方式CCD固体撮像素子の垂直1/5間引きモニタモード時の水平駆動タイミングチャート
【図15】 CCD固体撮像素子に用いられる色フィルタ配列を示す図
【図16】 従来のCCD固体撮像素子の転送電極ゲート構成図
【図17】 従来のCCD固体撮像素子の2相水平転送部の構成を示す断面図(a)、および転送パルスのタイミングチャート(b)
【図18】 従来のCCD固体撮像素子の垂直1/5間引き読み出し時の垂直駆動タイミングチャート
【符号の説明】
1 フォトダイオード
2 垂直転送部
3 水平転送部
4 信号電荷検出部
5 フォトダイオード読み出しゲート
6 吐出し部
7 列選択吐出しゲート
H1、H2、H3、H4 水平転送ゲート
Claims (9)
- 2次元状に配列されたフォトダイオードと、前記フォトダイオードで光電変換された信号電荷を読み出し、且つ垂直方向へ転送する垂直転送部と、前記垂直転送部からの1行分の信号電荷を水平方向へ転送する水平転送部と、前記水平転送部からの信号電荷を信号電圧または信号電流に変換して出力する信号電荷検出部とを備えた固体撮像素子の駆動方法において、
前記水平転送部は少なくとも3相のゲート構造を有し、前記水平転送部の各相のゲートに印加する転送パルスのデューティー比を相数分の1に設定し、且つ位相を1周期の相数分の1ずつシフトさせることを特徴とする固体撮像素子の駆動方法。 - 前記固体撮像素子の前記水平転送部の最終段ゲートのみを独立配線し、且つ前記最終段ゲートに印加する転送パルスのデューティー比は50%である請求項1記載の固体撮像素子の駆動方法。
- 前記固体撮像素子の前記水平転送部のゲート構造が4相である請求項1または2記載の固体撮像素子の駆動方法。
- 前記固体撮像素子は、1個のカラーフィルタ要素が1個の前記フォトダイオードの前面に装着、または素子上に形成され、n行m列のカラーフィルタ要素の単位配列が複数個二次元状に配列されたカラーフィルタを備え、前記垂直転送部のフォトダイオードからの信号電荷読み出し部は列選択機能を有し、前記列選択機能による未選択列の少なくとも1つの空転送電荷と前記列選択機能による選択列である1つの信号電荷とを前記水平転送部にて混合し、転送する請求項1から3のいずれか一項記載の固体撮像素子の駆動方法。
- 前記固体撮像素子は、1個のカラーフィルタ要素が1個の前記フォトダイオードの前面に装着、または素子上に形成され、n行m列のカラーフィルタ要素の単位配列が複数個二次元状に配列されたカラーフィルタと、前記垂直転送部の信号電荷を吐き出すための吐出し部とを備え、該吐出し部は列の信号電荷を選択的に吐き出す機能を有し、前記吐き出し部により吐き出された列の少なくとも1つの空転送電荷と吐き出されなかった列の1つの信号電荷とを前記水平転送部にて混合し、転送する請求項1から3のいずれか一項記載の固体撮像素子の駆動方法。
- 前記カラーフィルタ要素の単位配列は、原色ベイヤー配列である請求項4または5記載の固体撮像素子の駆動方法。
- 前記カラーフィルタ要素の単位配列は、補色市松配列である請求項4または5記載の固体撮像素子の駆動方法。
- 前記垂直転送部のフォトダイオードからの信号電荷読み出し部は行選択機能を有する請求項4から7のいずれか一項記載の固体撮像素子の駆動方法。
- 静止画像出力モード時は、前記水平転送部の各相のゲートに印加する転送パルスのデューティー比を相数分の1から50%に切り換え、且つ隣接ゲートに印加する転送パルスの位相シフトを180°にする請求項1から8のいずれか一項記載の固体撮像装置。
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