JP2003209707A - 画像処理方法および画像処理装置並びに画像形成装置、プログラム、記録媒体 - Google Patents

画像処理方法および画像処理装置並びに画像形成装置、プログラム、記録媒体

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JP2003209707A
JP2003209707A JP2002007902A JP2002007902A JP2003209707A JP 2003209707 A JP2003209707 A JP 2003209707A JP 2002007902 A JP2002007902 A JP 2002007902A JP 2002007902 A JP2002007902 A JP 2002007902A JP 2003209707 A JP2003209707 A JP 2003209707A
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image
color
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JP2002007902A
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Masanori Minami
雅範 南
Makio Goto
牧生 後藤
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Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コピー枚数に応じて画像処理内容を変えるこ
とができる画像処理方法を提供する。 【解決手段】 色変換部10に正確な色変換処理部15
と、好ましい色への変換処理部16と、重み係数算出部
17と、制御部18と、信号処理部19とを備え、コピ
ー枚数に応じて色変換処理を切り換える。コピー枚数が
少ないときは全ての入力画像データに対して正確な色変
換処理部15の処理結果を信号処理部19から出力す
る。コピー枚数が多いときは、入力画像データが好まし
い色に対応するデータを含んでいる場合に、該データに
対しては、好ましい色変換処理部16の処理結果データ
と、正確な色変換処理部15の処理結果データとを、信
号処理部19で所定の重みで混合させて出力し、上記デ
ータ以外に対しては正確な色変換処理部15の処理結果
を信号処理部19から出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はスキャナ等の画像入
力装置より読み取られた入力画像データに対する画像処
理に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、OA機器のデジタル化が急速に進
展し、またカラー画像出力の需要が増してきたことによ
り、電子写真方式のデジタルカラー複写機やインクジェ
ット方式・熱転写方式のカラープリンタ等が広く一般に
普及してきている。例えば、デジタルカメラやスキャナ
等の入力機器より入力された画像情報、あるいは、コン
ピュータ上で作成された画像情報がこれらの出力機器を
用いて出力されている。これらの入出力機器において
は、入力された画像情報に対して、常に色再現の安定し
た画像を出力することが必要であり、デジタル画像処理
技術が重要な役割を果たしている。
【0003】この上記デジタル画像処理技術の中に、色
変換(色補正)処理がある。
【0004】色変換処理の方法としては、入力画像デー
タを均等色空間データに変換するための色座標変換方法
を含めて、従来から数多くの提案がなされている。この
ような方法として、色彩科学ハンドブック新編,第11
37〜1149頁(日本色彩学会編・東京大学出版会刊
行)や日本画像学会誌,第37巻,第4号(199
8),第555〜559頁に記載されているテーブル参
照(Look Up Table:ルックアップテーブ
ル、以下LUTと記す)法やマスキング法がある。以下
では、そのままでは出力として不適切な信号になってし
まう画像データの補正を行う処理、色自体を変化させる
ために画像データを変換する処理、および色自体が変化
しなくても画像データの座標系を変換する処理を全て色
変換と呼ぶことにする。
【0005】LUT法の一つである直接変換法は、全て
の入力画像データの組合せに対して色変換データを予め
計算して、その結果を色変換テーブルに格納し、入力画
像データに対するテーブル値を参照し、出力画像データ
として出力する方法である。この直接変換法は色変換テ
ーブルにアクセスするものであり、回路構成も簡単で比
較的高速に処理することが可能で、どのような非線形特
性であっても適用することができる。
【0006】また、別のLUT法である3次元補間法
は、選択された一部の入力画像データについての組合せ
に対するテーブル値を予め計算して色変換テーブルに格
納し、色変換テーブルにテーブル値が格納されている入
力画像データの近傍の入力画像データについては、色変
換テーブルに格納されているテーブル値を用いて3次元
補間演算により算出するものである。この3次元補間法
は、予めテーブル値を算出しておくべき入力画像データ
数を限定した場合でも全ての入力画像データの組合せに
対して色変換値を求めることができ、色変換テーブルの
サイズを直接変換法の場合よりも小型化することができ
る。
【0007】マスキング法は入力値と変換行列とをかけ
合わせることで出力値を計算する手法である。変換行列
を求めるには、入力値と対応する出力値を多数用意し、
最小二乗法などを用いて行列を計算する。処理に必要な
データは変換行列だけであり、計算量も行列と入力デー
タとの乗算および加算だけであるため、必要なメモリ容
量は少ないが、LUTを用いる方法に比べて変換精度は
低くなる。
【0008】また、色変換処理の際に人の肌、空の青、
草木の緑等の記憶色と呼ばれる色に対して特別な処理を
行うことで、人にとってより好ましい色に再現する記憶
色変換処理が知られている。記憶色が存在する画像のデ
ータとして入力される記憶色対応データに対しては、人
間はコピー元の画像(原稿)に正確な色再現を行うより
も、人間が記憶している色に近い色再現を好ましく感じ
るため、記憶色変換処理を行うことで、好ましいコピー
画像を出力することが可能となる。好ましい色というの
は個人差が有るので、通常プリンタなどでは多くの被験
者の好ましい色の平均値を最も好ましい再現としている
ことが多い。
【0009】記憶色変換処理の一例として、特許第25
37997号では、記憶色再現対象領域付近のみを色調
整してハードコピーした後、他の色との境界での不連続
性をなくすために対象領域の重心では色調整の移動量を
大きくし、更に、重心から離れるにつれて次第に移動量
を少なくして色調整を行うようにしている。その結果、
自然な階調性を維持し、記憶色に近い色領域のみを利用
者が自由な色調に調整でき、好ましい記憶色の色再現を
可能としている。
【0010】また、前記画像処理技術の中には中間調処
理がある。
【0011】中間調処理では、「カラー画像複製論」
(丸善)に記載の組織的ディザ法や誤差拡散法が用いら
れる。組織的ディザ法とは、周期的なノイズを画像に加
える手法である。実際には閾値マトリックスを用意して
おき、この閾値マトリックスを画像内に周期的に並べる
形で処理が行われる。閾値マトリックスの各閾値と対応
する画素値を比較し、出力する画素値を決定する。閾値
マトリックスの閾値は、濃度値が全体に偏りなく分布し
ているように作成する必要がある。誤差拡散法とは、周
期的なパターンが見えないようにノイズを加える手法で
ある。誤差拡散法では、画素値が決定された画素につい
て生じた誤差を、周囲の画素に分散してそれらの画素の
決定にフィードバックし、いくつかの画素で平均的な濃
度値を近似する。周囲の画素への誤差の分配の仕方は、
誤差拡散係数によって決定される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
画像処理では、コピー枚数に応じて形成する画像処理内
容を変えることができなかった。
【0013】具体的には、例えば、色変換処理では、コ
ピー枚数にかかわらず、直接法、3次元補間法、および
マスキング法のいずれか1種類の方法に固定されてい
た。直接法および3次元補間法に固定されていれば、常
に精度の高い正確な色再現が行われる。マスキング法に
固定されていれば、常に速度の大きい処理が行われる。
しかし、コピー枚数が多くて、コピーの正確さよりも速
い処理を優先したい場合や、コピー枚数が少なく、コピ
ーの速い処理よりも、コピーの正確さを優先したい場合
もある。従来では、このような状況に対して、「正確
さ」か「速い処理」かを適宜選択することができなっ
た。
【0014】また、例えば、色変換処理では、コピー枚
数にかかわらず記憶色変換処理を行うか、行わないかの
いずれか一方に固定されていた。しかし、コピー枚数が
少ない場合には、コピー物が元の原稿と見比べられる可
能性が高いため、記憶色変換処理されているよりも、原
稿に忠実に色再現されている方が自然に見える。一方、
コピー枚数が多い場合には、コピー物が元の原稿と見比
べられる可能性が低いため、記憶色変換処理されていた
方が、原稿に忠実に色再現されているよりも自然に見え
る。従来では、このような状況に対して、記憶色変換処
理を行うか否かを適宜選択することができなった。
【0015】また、例えば、中間調処理では、コピー枚
数にかかわらず、誤差拡散法またはディザ処理のいずれ
か1種類の方法に固定されていた。誤差拡散法に固定さ
れていれば、常に精度の高い正確な色再現が行われる。
ディザ処理に固定されていれば、常に速度の大きい処理
が行われる。しかし、前述のように、コピー枚数が多く
て、コピーの正確さよりも速い処理を優先したい場合
や、コピー枚数が少なく、コピーの速い処理よりも、コ
ピーの正確さを優先したい場合もある。従来では、この
ような状況に対して、「正確さ」か「速い処理」かを適
宜選択することができなった。
【0016】以上のように、従来の画像処理は、コピー
枚数にかかわらず同じ画像処理が行われ、必ずしもユー
ザーの意図が反映されないという問題が生じる。
【0017】本発明は、上記の問題点に鑑みなされたも
のであり、その目的は、形成する画像処理内容を変える
ことができる、画像処理方法および画像処理装置並びに
画像形成装置、プログラム、記録媒体を提供することに
ある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる画像処理
方法は、上記の課題を解決するために、画像入力装置に
より原画像を読み取って得られたコピー用の入力画像デ
ータに、所定の画像処理を行って再現画像を形成するた
めの画像出力用データとする手順を含む画像処理方法に
おいて、コピー枚数に応じて、上記画像処理に含まれる
所定の処理の種類を切り換える手順を含んでいることを
特徴としている。
【0019】上記の発明によれば、画像入力装置により
原画像を読み取ってコピー用の入力画像データが入力さ
れると、そのコピー枚数に応じて、所定の画像処理に含
まれる所定の処理の種類を切り換えて画像処理を行い、
再現画像を形成するための画像出力用データとする。
【0020】したがって、コピー枚数に応じて、所定の
画像処理に含まれる、所定の処理の種類を切り換えるこ
とによって、画像処理内容を変えることができる。
【0021】本発明にかかる画像処理方法は、上記の課
題を解決するために、上記画像処理は、上記所定の処理
として色変換処理を含んでいることを特徴としている。
【0022】上記の発明によれば、画像入力装置により
原画像を読み取ってコピー用の入力画像データが入力さ
れると、そのコピー枚数に応じて、色変換処理の種類を
切り換えて画像処理を行い、再現画像を形成するための
画像出力用データとする。
【0023】したがって、コピー枚数に応じて、色変換
処理の種類を切り換えることによって、画像処理内容を
変えることができる。
【0024】本発明にかかる画像処理方法は、上記の課
題を解決するために、上記色変換処理の種類として、上
記入力画像データの全データに対して、原画像と略同じ
色を表わす再現画像を得るための正確な色変換処理を行
う第1の色変換処理と、上記入力画像データが上記正確
な色変換処理を行うよりも記憶色変換処理および彩度強
調処理を行うことにより、より良く色再現がなされるで
分類される好ましい色に対応するデータを含んでいる場
合に、好ましい色に対応するデータに対して好ましい色
への変換処理を行い、上記好ましい色に対応するデータ
以外の上記入力画像データに対して上記正確な色変換処
理を行う第2の色変換処理とを含んでいることを特徴と
している。
【0025】上記の発明によれば、画像入力装置により
原画像を読み取ってコピー用の入力画像データが入力さ
れると、コピー枚数に応じて、上記第1の色変換処理と
上記第2の色変換処理とを切り換えて画像処理を行う。
【0026】したがって、コピー枚数に応じて、色変換
処理の種類を切り換えることによって、画像処理内容を
変えることができる。例えば、好ましい色として、記憶
色が存在する画像を含むコピー原稿に対して、コピー枚
数が所定の値よりも多い場合には、上記第2の色変換処
理を、好ましい色への変換処理として記憶色変換処理を
採用して行い、コピー枚数が所定の値よりも少ない場合
には、上記第1の色変換処理を行うことができる。
【0027】本発明にかかる画像処理方法は、上記の課
題を解決するために、上記入力画像データが、上記好ま
しい色に対応するデータを含んでいる場合に、好ましい
色に対応するデータに対しては、上記好ましい色への変
換処理を行った場合の処理結果データと、上記正確な色
変換処理を行った場合の処理結果データとを、それぞれ
コピー枚数に応じた所定の重みで混合させる重み別色変
換処理を、上記重みごとに上記色変換処理の種類として
含んでいることを特徴としている。
【0028】上記の発明によれば、画像入力装置により
原画像を読み取って、好ましい色に対応するデータを含
んでいるコピー用の入力画像データが入力されると、好
ましい色に対応するデータに対しては、上記好ましい色
への変換処理を行った場合の処理結果データと、上記正
確な色変換処理を行った場合の処理結果データとを、コ
ピー枚数に応じた所定の重みで混合させる重み別色変換
処理を行った値を、再現画像を形成するための画像出力
用データとする。
【0029】したがって、コピー枚数に応じた重み別色
変換処理を切り換えることによって、画像処理内容を変
えることができる。その結果、例えば、コピー枚数に応
じて好ましい色(例えば、記憶色)をどの程度反映させ
るのかを変えることができ、コピー枚数ごとの各状況に
おいて画像を自然な色で表現することができる。
【0030】本発明にかかる画像処理方法は、上記の課
題を解決するために、上記色変換処理の種類として、高
精度色変換処理と高速色変換処理とを含み、上記高精度
色変換処理は、上記高速色変換処理よりも変換目標デー
タへの変換精度が高く、上記高速色変換処理は、上記高
精度色変換処理よりも変換目標データへの変換速度が大
きいことを特徴としている。
【0031】上記の発明によれば、画像入力装置からコ
ピー用の入力画像データが読み込まれると、そのコピー
枚数に応じて、高精度色変換処理と高速色変換処理とを
切り換えて画像処理を行い、再現画像を形成するための
画像出力用データとする。
【0032】したがって、コピー枚数に応じて、高精度
色変換処理と高速色変換処理とを切り換えることで、画
像処理内容を変えることができる。例えば、コピー枚数
が所定の値よりも多い場合には、高精度色変換処理より
もコピー速度が大きい高速画像処理を行うことができ
る。また、コピー枚数が所定の値よりも少ない場合は、
高速色変換処理よりもコピーの精度が高い高精度画像処
理を行うことができる。
【0033】本発明にかかる画像処理方法は、上記の課
題を解決するために、上記画像処理は、上記所定の処理
として中間調処理を含んでいることを特徴としている。
【0034】上記の発明によれば、画像入力装置により
原画像を読み取ってコピー用の入力画像データが入力さ
れると、そのコピー枚数に応じて、所定の画像処理に含
まれる中間調処理の種類を切り換えて画像処理を行い、
再現画像を形成するための画像出力用データとする。
【0035】したがって、コピー枚数に応じて、所定の
画像処理に含まれる中間調処理の種類を切り換えること
で、画像処理内容を変えることができる。
【0036】本発明にかかる画像処理方法は、上記の課
題を解決するために、上記中間調処理の種類として、高
精度中間調処理と高速中間調処理とを含み、上記高精度
中間調処理は、上記高速中間調処理よりも変換目標デー
タへの変換精度が高く、上記高速中間調処理は、上記高
精度中間調処理よりも変換目標データへの変換速度が大
きいことを特徴としている。
【0037】上記の発明によれば、画像入力装置により
原画像を読み取ってコピー用の入力画像データが入力さ
れると、そのコピー枚数に応じて、高精度中間調処理と
高速中間調処理とを切り換えて画像処理を行い、再現画
像を形成するための画像出力用データとする。
【0038】したがって、コピー枚数に応じて、高精度
中間調処理と高速中間調処理とを切り換えることで、画
像処理内容を変えることができる。例えば、コピー枚数
が所定の値よりも多い場合には、コピーの精度よりもコ
ピーの速度を優先した高速中間調処理を行うことができ
る。また、コピー枚数が所定の値よりも少ない場合は、
コピーの速度が大きい処理よりも、コピーの精度を優先
した高精度中間調処理を行うことができる。
【0039】本発明にかかるプログラムは、上記の課題
を解決するために、上記何れかの画像処理方法をコンピ
ュータに実行させることを特徴としている。
【0040】上記の発明によれば、コピー枚数に応じ
て、所定の画像処理に含まれる所定の処理の種類を切り
換えて画像処理を行い、画像出力用データとする画像処
理方法をコンピュータに実行させることができる。
【0041】したがって、コピー枚数に応じて、所定の
画像処理に含まれる所定の処理の種類を切り換えること
で、画像処理内容を変えることができる画像処理方法
を、コンピュータが読み取り実行することができる。つ
まり、上記画像処理方法を汎用的なものとすることがで
きる。
【0042】本発明にかかる記録媒体は、上記の課題を
解決するために、上記プログラムをコンピュータ読み取
り可能に格納していることを特徴としている。
【0043】上記の発明によれば、コピー枚数に応じ
て、所定の画像処理に含まれる所定の処理の種類を切り
換えて画像処理を行い、画像出力用データとする画像処
理方法をコンピュータに容易に供給することができる。
【0044】本発明にかかる画像処理装置は、上記の課
題を解決するために、画像入力装置により原画像を読み
取って得られたコピー用の入力画像データに、所定の画
像処理を行って再現画像を形成するための画像出力用デ
ータとする手順を含む画像処理装置において、コピー枚
数に応じて、上記画像処理に含まれる所定の処理の種類
を切り換える制御手段を備えていることを特徴としてい
る。
【0045】上記の発明によれば、画像入力装置により
原画像を読み取ってコピー用の入力画像データが入力さ
れると、そのコピー枚数に応じて、所定の画像処理に含
まれる所定の処理の種類を制御手段によって切り換えて
画像処理を行い、再現画像を形成するための画像出力用
データとする。上記制御手段としては、例えば、CPU
などが挙げられる。
【0046】したがって、コピー枚数に応じて、所定の
画像処理に含まれる所定の処理の種類を切り換えること
で、画像処理内容を変えることができる。
【0047】本発明にかかる画像処理装置は、上記の課
題を解決するために、上記画像処理は、上記所定の処理
として色変換処理を含んでおり、上記色変換処理を行う
色変換処理手段を備えていることを特徴としている。
【0048】上記の発明によれば、画像入力装置により
原画像を読み取ってコピー用の入力画像データが入力さ
れると、そのコピー枚数に応じて、色変換処理手段によ
る色変換処理の種類を制御手段によって切り換えて画像
処理を行い、再現画像を形成するための画像出力用デー
タとする。
【0049】したがって、コピー枚数に応じて、色変換
処理の種類を切り換えることで、画像処理内容を変える
ことができる。
【0050】本発明にかかる画像処理装置は、上記の課
題を解決するために、上記色変換処理手段は、上記入力
画像データを原画像と略同じ色を表わす再現画像を得る
ための正確な色変換処理を行う正確な色変換処理手段
と、上記入力画像データが上記正確な色変換処理を行う
よりも記憶色変換処理および彩度強調処理を行うことに
より、より良く色再現がなされる好ましい色に対応する
データを含んでいる場合に、好ましい色に対応するデー
タに対して好ましい色への変換処理を行う好ましい色へ
の変換処理手段と、上記色変換処理の種類として、上記
入力画像データの全データに対して上記正確な色変換処
理手段による処理結果データを選択する第1の選択処
理、および、上記入力画像データが好ましい色に対応す
るデータを含んでいる場合に、好ましい色に対応するデ
ータに対して上記好ましい色への変換処理手段による処
理結果データを選択し、上記好ましい色に対応するデー
タ以外の上記入力画像データに対して上記正確な色変換
処理手段による処理結果データを選択する第2の選択処
理を行う信号処理手段とを備えていることを特徴として
いる。
【0051】上記の発明によれば、画像入力装置により
原画像を読み取って、コピー用の入力画像データが入力
されると、そのコピー枚数に応じて、信号処理手段によ
る上記第1の選択処理と、上記第2の選択処理とを制御
手段によって切り換えて画像処理を行い、再現画像を形
成するための画像出力用データとする。
【0052】したがって、コピー枚数に応じて、所定の
画像処理に含まれる色変換処理の種類を信号処理手段の
処理を切り換えることにより、画像処理内容を変えるこ
とができる。例えば、記憶色を含むコピー原稿に対し
て、コピー枚数が所定の値よりも多い場合には、上記第
2の選択処理を行うことができる。また、コピー枚数が
所定の値よりも少ない場合は、上記第1の選択処理を行
うことができる。
【0053】本発明にかかる画像処理装置は、上記の課
題を解決するために、上記信号処理手段は、入力画像デ
ータが上記好ましい色に対応するデータを含んでいる場
合に、好ましい色に対応するデータに対しては、上記好
ましい色への変換処理を行った場合の処理結果データ
と、上記正確な色変換処理を行った場合の処理結果デー
タとを、それぞれコピー枚数に応じた所定の重みで混合
させる重み別色変換処理を、上記重みごとに上記色変換
処理の種類として行うことを特徴としている。
【0054】上記の発明によれば、画像入力装置により
原画像を読み取って、好ましい色に対応するデータを含
んでいるコピー用の入力画像データが入力されると、好
ましい色に対応するデータに対しては、上記好ましい色
への変換処理を行った場合の処理結果データと、上記正
確な色変換処理行った場合の処理結果データとを、コピ
ー枚数に応じた所定の重みで混合させる重み別色変換処
理を行った値を、再現画像を形成するための画像出力用
データとする。
【0055】したがって、コピー枚数に応じて、信号処
理手段による色変換処理の種類を制御手段によって切り
換えることで、画像処理内容を変えることができる。そ
の結果、例えば、コピー枚数に応じて好ましい色(例え
ば、記憶色)をどの程度反映させるかを変えることがで
き、コピー枚数ごとの各状況において画像を自然な色で
表現することができる。
【0056】本発明にかかる画像処理装置は、上記の課
題を解決するために、上記色変換処理手段は、高精度色
変換処理手段と高速色変換処理手段とを備えており、上
記高精度色変換処理手段は、上記高速色変換処理手段よ
りも変換目標データへの変換精度が高い上記色変換処理
の種類である高精度色変換処理を行い、上記高速色変換
処理手段は、上記高精度色変換処理手段よりも変換目標
データへの変換速度が大きい上記色変換処理の種類であ
る高速色変換処理を行うことを特徴としている。
【0057】上記の発明によれば、画像入力装置により
原画像を読み取ってコピー用の入力画像データが入力さ
れると、そのコピー枚数に応じて、所定の画像処理に含
まれる、高精度色変換処理手段による高精度色変換処理
と、高速色変換処理手段による高速色変換処理とを制御
手段によって切り換えて、再現画像を形成するための画
像出力用データとする。
【0058】したがって、コピー枚数に応じて、高精度
色変換処理と高速色変換処理とを制御手段によって切り
換えることで、画像処理内容を変えることができる。例
えば、コピー枚数が所定の値よりも多い場合は、高精度
色変換処理よりもコピー速度が大きい高速色変換処理を
行うことができる。また、コピー枚数が所定の値よりも
少ない場合は、高速色変換処理よりもコピーの精度が高
い高精度色変換処理を行うことができる。
【0059】本発明にかかる画像処理装置は、上記の課
題を解決するために、上記画像処理は、上記所定の処理
の種類として中間調処理を含んでおり、上記中間調処理
を行う中間調処理手段を備えていることを特徴としてい
る。
【0060】上記の発明によれば、画像入力装置により
原画像を読み取ってコピー用の入力画像データが入力さ
れると、そのコピー枚数に応じて、所定の画像処理に含
まれる中間調処理手段による中間調処理の種類を制御手
段によって切り換えて画像処理を行い、再現画像を形成
するための画像出力用データとする。
【0061】したがって、コピー枚数に応じて、所定の
画像処理に含まれる中間調処理の種類を制御手段によっ
て切り換えることで、画像処理内容を変えることができ
る。
【0062】本発明にかかる画像処理装置は、上記の課
題を解決するために、上記中間調処理手段は、高精度中
間調処理手段と高速中間調処理手段とを備えており、上
記高精度中間調処理手段は、上記高速中間調処理手段よ
りも変換目標データへの変換精度が高い上記中間調処理
の種類である高精度中間調処理を行い、上記高速中間調
処理手段は、上記高精度中間調処理手段よりも変換目標
データへの変換速度が大きい上記中間調処理の種類であ
る高速中間調処理を行うことを特徴としている。
【0063】上記の発明によれば、画像入力装置により
原画像を読み取ってコピー用の入力画像データが入力さ
れると、そのコピー枚数に応じて、高精度中間調処理手
段による高精度中間調処理と、高速中間調処理手段によ
る高速中間調処理とを制御手段によって切り換えて、再
現画像を形成するための画像出力用データとする。
【0064】したがって、コピー枚数に応じて、高精度
中間調処理と、高速中間調処理とを制御手段によって切
り換えることで、画像処理内容を変えることができる。
例えば、コピー枚数が所定の値よりも多い場合は、高精
度中間調処理よりもコピー速度が大きい高速中間調処理
を行うことができる。また、コピー枚数が所定の値より
も少ない場合は、高速中間調処理よりもコピーの精度が
高い高精度中間調処理を行うことができる。
【0065】本発明にかかる画像形成装置は、上記の課
題を解決するために、上記何れかの画像処理装置を備え
ていることを特徴としている。
【0066】上記の発明によれば、画像入力装置により
原画像を読み取ってコピー用の入力画像データが入力さ
れると、そのコピー枚数に応じて、所定の画像処理に含
まれる所定の処理の種類を切り換えて画像処理を行い、
再現画像を形成するための画像出力用データとする。
【0067】したがって、コピー枚数に応じて、所定の
画像処理に含まれる、所定の処理の種類を切り換えるこ
とで、画像処理内容を変えて画像形成を行うことができ
る。
【0068】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態について図
1ないし図14に基づいて説明すれば、以下のとおりで
ある。
【0069】本実施の形態の画像形成装置は、図14に
ブロック図として示すような、カラー画像処理装置3を
備えたデジタルカラー複写機1である。最初に、デジタ
ルカラー複写機1の全体の構成について説明する。
【0070】デジタルカラー複写機(画像形成装置)1
は、カラー画像入力装置2と、カラー画像処理装置3
と、カラー画像出力装置4と、操作パネル5とを備えて
いる。
【0071】カラー画像入力装置(画像入力装置)2
は、例えばCCD(Charge Coupled De
vice)を備えたスキャナ部より構成されている。そ
して、原稿からの反射光像を、RGB(R:赤・G:緑
・B:青)のアナログ信号の状態にあるコピー用の入力
画像データとしてCCDによって読み込んで、カラー画
像処理装置3に入力する。
【0072】カラー画像処理装置(画像処理装置)3
は、カラー画像入力装置2から入力された入力画像デー
タに所定の画像処理を行って、カラー画像出力装置4に
入力される画像出力用データとする。このカラー画像処
理装置3は後述する、所定の処理を含む画像処理を実現
するプログラムをCPUが実行するようになっている。
【0073】カラー画像出力装置(画像出力装置)4
は、カラー画像処理装置3から出力されて、図示しない
記憶手段に一旦記憶された画像出力用データが所定のタ
イミングで読み出されて入力されると、上記画像出力用
データを記録材(例えば紙など)上に出力する。例え
ば、電子写真方式やインクジェット方式を用いたカラー
画像出力装置などを挙げることができるが特に限定され
るものではない。
【0074】操作パネル5は、例えば、図示しない液晶
ディスプレイからなる表示画面、設定ボタン、テンキー
などの入力手段を備えている。そして、ユーザーの指示
を受けると共に、ユーザに対して設定されているコピー
モードや印刷処理結果などを示す機能を有している。ユ
ーザーは、この操作パネル5を通してコピー枚数を入力
する。
【0075】上記カラー画像処理装置3は、A/D変換
部6、シェーディング補正部7、入力階調補正部8、領
域分離処理部9、色変換部10、黒生成/下色除去部1
1、空間フィルタ処理部12、出力階調補正部13、及
び階調再現処理部14を備えている。そして、カラー画
像入力装置2から入力されたRGBアナログ信号を、上
記の順で送り、デジタルカラー信号として、カラー画像
出力装置4へ出力する。
【0076】A/D(アナログ/デジタル)変換部6
は、カラー画像入力装置2から出力されたアナログ信号
をデジタル信号に変換する。
【0077】シェーディング補正部7はカラー画像入力
装置2の照明系、結像系、撮像系で生じる各種の歪みを
取り除く処理を行う。
【0078】入力階調補正部8は、RGBの反射率信号
に対して、カラーバランスを整えると同時に、濃度信号
など画像処理システムの扱いやすい信号に変換する処理
を行う。
【0079】領域分離処理部9は、文字・網点・写真領
域が混在する原稿に対して、各々の領域に分離する処理
を行う。そして、注目画素がどの領域に属しているかを
示す領域識別信号を、後段の色変換部10、黒生成/下
色除去部11、空間フィルタ処理部12、および階調再
現処理部14へ出力する。さらに、入力階調補正部8よ
り出力された入力信号をそのまま後段の色変換部10に
出力する。
【0080】色変換部10は、色再現の忠実化のため
に、RGB信号(またはRGB信号を補色反転した入力
CMY信号)を出力CMY(C:シアン、M:マゼン
タ、Y:イエロー)信号に変換する色変換処理を行う。
なお、図14では、入力階調補正部8で補色反転した入
力CMY信号が生成され、これが色変換部10に入力さ
れるように図示してある。色変換処理としては、変換行
列を利用するマスキング法や、ルックアップテーブル
(LUT)を用いる直接変換法や3次元補間法がある。
なお、色変換部10については、後で詳述する。
【0081】マスキング法とは、(1)式のようにRG
B(入力CMY信号)から出力CMY値への変換を行列
演算を用いて実現する。
【0082】
【数1】
【0083】主要なCMYの値の組み合わせを画像出力
装置に与えてカラーパッチを出力し、それを前述のカラ
ー画像入力装置で読み込み、対応するCMYとRGBの
値を求める。これらの関係を満たす定数allからa3
4までを最小二乗法で求める。
【0084】LUTを作成する方法としては、上記の変
換行列を求めて入力RGB(入力CMY)に対して出力
されるCMYの値を予め求めておき、LUTとして記憶
しておく方法や、対応するCMYとRGB(入力CM
Y)との関係を変換行列で記述するのではなくニューラ
ルネットワークを用いて学習させ、このニューラルネッ
トワークを用いてLUTを作成する方法等がある。
【0085】黒生成/下色除去部11は、黒生成部と下
色除去部とから構成されている。黒生成部は、色変換部
10で色変換されたCMY信号と領域識別信号に基づい
て、黒(K)生成処理を行う。下色除去部は、黒信号か
ら計算される下色の量をCMY信号から減算し、CMY
K4色のデータに変換する。
【0086】ここで、入力されるデータをC、M、Yと
し、出力されるデータをC’、M’、Y’とするとき、
黒生成および下色除去処理は、下式(2)によってC、
M、Yを補正する。α、βは予め定められた定数であ
る。
【0087】 C'=C−αmin(C、M、Y) M'=M−αmin(C、M、Y) (2) Y'=Y−αmin(C、M、Y) K'=βmin(C、M、Y) 次に、空間フィルタ処理部12は、上記領域識別信号お
よび黒生成/下色除去部11から得られた画像データに
対して、デジタルフィルタによる空間フィルタ処理を行
う。すなわち、空間周波数特性を補正して、出力画像の
ぼやけや、粒状性劣化を防ぐ処理を行う。
【0088】出力階調補正部13は、濃度信号などをカ
ラー画像出力装置4の特性値である網点面積率に変換す
る出力階調補正処理を行う。そして、最終的に階調再現
処理部14で、画像を画素に分離してそれぞれの階調を
再現できるように処理する階調再現処理(中間調生成)
がなされる。なお、階調再現処理部(以下、中間調処理
部と称する場合もある)14については、後で詳述す
る。
【0089】また、文字及び写真混在原稿において、特
に黒文字あるいは色文字の再現性を高めるために、領域
分離処理部9にて黒文字(場合によっては色文字も含
む)として抽出された画像領域は、空間フィルタ処理部
12における鮮鋭強調処理によって高周波数の強調量が
大きくされる。これと同時に、階調再現処理部14で
は、高域周波数の再現に適した高解像度のスクリーンで
の二値化、または多値化処理が行われる。
【0090】これに対して、領域分離処理部9にて網点
と判別された領域は、空間フィルタ処理部12によっ
て、入力網点成分を除去するためのローパス・フィルタ
処理が施される。これと同時に、階調再現処理部14で
は、階調再現性を重視したスクリーンでの二値化、また
は多値化処理が行われる。
【0091】以上のように、カラー画像処理装置3の各
部で各処理が行われたCMYK信号の画像データは、画
像出力用データとして一且図示しない記憶手段に記憶さ
れ、所定のタイミングで読み出されてカラー画像出力装
置4に入力される。
【0092】次に本実施の形態の画像処理方法および画
像処理装置について実施例を挙げて説明する。
【0093】〔実施例1〕まず、図1ないし図4を用い
て色変換部10の構成と、コピー枚数に応じた色変換部
10での画像処理方法とについて説明する。
【0094】図1は、カラー画像処理装置3における色
変換部10の構成を示すブロック図であり、シアン
(C)信号を出力する場合の例を示している。マゼンダ
(M)信号用、イエロー(Y)信号用の構成も同様に設
けられる。なお、図1中の画像データCin、Min、
Yinは、入力RGB信号が入力階調補正部8で入力階
調補正と補色反転とが行われて入力CMY信号に変換さ
れ、領域分離処理部9を介して入力されるものである。
画像データCin、Min、Yinは、以下で説明する
正確な色変換処理部15と好ましい色への変換処理部1
6とに入力される。
【0095】上記色変換部(色変換処理手段)10は、
正確な色変換処理部15、好ましい色への変換処理部1
6、重み係数算出部17、制御部18、および信号処理
部19を備えている。
【0096】正確な色変換処理部(正確な色変換処理手
段)15は、画像データCin、Min、Yinに対し
て正確な色変換処理を行って画像データCcを出力す
る。
【0097】本実施例において、正確な色変換処理と
は、原画像(原稿)と略同じ画素色を表わす再現画像を
得るために、カラー画像入力装置2によって読み込まれ
た入力画像データを画像出力用データへ変換することを
示す。
【0098】上記正確な色変換処理を行う方法として
は、ここでは、前述のマスキング法やLUTを用いた直
接変換法や3次元補間法を用いることができる。
【0099】好ましい色への変換処理部(好ましい色へ
の変換処理手段)16は、カラー画像入力装置2によっ
て読み込まれた入力画像データ中に好ましい色に対応す
るデータである画像データCin、Min、Yinが含
まれている場合に、該好ましい色に対応するデータに対
して、好ましい色への変換処理を行い、画像データCf
を出力する。この「好ましい色」は、記憶色変換処理を
行ったり、彩度強調処理を行うことにより上記正確な色
変換処理を行う場合よりも人がより良く感じる色であ
り、「好ましい色への変換処理」では、例えば、LUT
を用いて記憶色変換処理や彩度強調処理などの色変換処
理が行われる。また、「好ましい色に対応するデータ」
とは、好ましい色が存在する画像データとして入力され
る入力画像データである。
【0100】上記記憶色変換処理は、例えば、画像デー
タCin、Min、Yinが特定の範囲にあるとき、好
ましい色に対応するデータである記憶色対応データとみ
なして記憶色変換処理用のLUTを使用する。例えば、
画像データCin、Min、Yinが64≦Cin≦1
27,128≦Min≦191,128≦Yin≦19
1の範囲にあるとき、肌色の領域として記憶色(肌色)
変換処理用のLUTを使用する。なお、LUTに格納す
る出力値は、予め複数の人による主観評価実験等で人が
好む肌色の領域を求めておき、この領域に近づくように
作成すればよい。
【0101】上記彩度強調処理は、例えば、入力画像信
号を構成するCin、Min、YinをCIE1976
***(CIE:Commission International de l'E
clairage:国際照明委員会。L*:明度、a*・b*:色
度)データに変換する。入力画像データをCIE197
6L***データに変換する方法としては、例えば、
***値を測色したカラーパッチを多数作成し、画
像入力装置に読みこませて入力画像信号を得る方法が挙
げられる。上記入力画像信号は、入力画像信号とL**
*値との対応関係を表す変換行列、ニューラルネット
ワーク、LUTなどを作成すれば、L***データに
変換することができる。得られたL***データは、
以下の式(3)を用いて、色相角θと彩度C*とを計算
することができる
【0102】
【数2】
【0103】そして、上記C*およびθは、彩度の強調
量をx%(例えば10%)とすると、新しいa*、b*
以下の式(4)を用いて計算することができる。
【0104】
【数3】
【0105】最後に、得られたCIE1976L**
*データを出力画像信号として変換する。変換する方法
は、上記入力画像信号をL***データに変換した場
合と同様の方法で行うことができる。すなわち、さまざ
まな出力画像信号のカラーパッチを画像出力装置で出力
し、それを測色して出力画像信号とL***値の関係
を得る方法で行うことができる。
【0106】このようにして正確な色変換処理部15及
び好ましい色への変換処理部16において色変換処理し
て出力された画像データCcおよびCfは、信号処理部
19へと送られる。なお、画像データCcおよびCf
は、並列して算出されて信号処理部19へと送られる。
【0107】LUTを用いて色変換処理を行う場合、好
ましい色への変換処理部16は、例えば、上記記憶色変
換処理および上記彩度強調処理を行う画像データCi
n、Min、Yinに対応するCMY値のみを格納す
る。そして、LUTに値がない画像データCin、Mi
n、Yinの場合は無効な値(例えば負の値)を出力す
るようにしておく。画像データCcおよびCfのいずれ
か一方(ここではCf)が無効な値である場合には、信
号処理部19において、有効な値の方を結果として出力
する。その結果、LUTのサイズを小さくすることがで
き、メモリを節約することができる。
【0108】また、上記正確な色変換処理部15および
好ましい色への変換処理部16における色変換処理は、
上記LUTを用いる以外に、マスキング法を用いること
もできる。この場合は、変換行列を計算する際の入力信
号と出力信号との組合せにおいて、好ましい色への変換
処理を行わない出力信号を用いて計算した変換行列を、
正確な色変換処理部15で使用する。そして、出力信号
に好ましい色への変換処理を行った信号を用いた変換行
列を好ましい色への変換処理部16で使用する。
【0109】重み係数算出部17は、操作パネル5でユ
ーザーが入力したコピー枚数から制御部18による制御
で重み係数を算出するものである。重み係数の算出方法
については後述する。算出された重み係数(k)は、信
号処理部19へと送られる。
【0110】制御部(制御手段)18は、CPUで構成
され、コピー枚数に応じて、上記重み係数の算出および
後述する信号処理部19における重み係数を用いた最終
的な画像データである画像データCoutの計算を制御
する。これにより、制御部18はコピー枚数に応じて画
像処理に含まれる色変換処理の種類を切り換える。
【0111】信号処理部(信号処理手段)19、重み別
色変換処理を行う。重み別色変換処理は、入力画像デー
タが、好ましい色に対応するデータを含んでいる場合
に、好ましい色に対応するデータに対しては、好ましい
色への変換処理を行った場合の処理結果データと、上記
正確な色変換処理を行った場合の処理結果データとを、
それぞれコピー枚数に応じた所定の重みで混合させる色
変換処理の種類である。
【0112】重み別色変換処理は、例えば、上記Cc、
Cf、および重み係数(0≦k≦1)を用いて最終的な
画像データCoutを計算して、後段の処理へと出力す
る。
【0113】計算では一方の重みの度合いをkとしてい
るため、他方の重みは(1一k)で計算することができ
る。M、Yについても同様であり、従って、画像データ
Cout、Mout、Youtは以下の式(5)で計算
できる。
【0114】 Cout=((1−k)Cc+kCf)/((1−k)+k) =(1−k)Cc+kCf Mout=(1−k)Mc+kMf (5) Yout=(1−k)Yc+kYf 重み係数算出部17における重み係数の計算方法を図2
および図3を用いて説明する。例えば、図2では、コピ
ー枚数の閾値として100を用いた場合の重みの決定方
法を示している。コピー枚数が100枚以上の場合は、
重み係数k=1とし、完全に好ましい色への変換処理部
16で得られた色変換結果を使用する。コピー枚数が1
から100までの間では、コピー枚数をxとして以下の
式を用いて重み係数kを計算する。
【0115】k=x/100 あるいは、一定枚数(例えば10枚)までは処理を変化
させたくない場合には以下の方法によって重み係数kを
計算することもできる。すなわち、図3に示すように、
コピー枚数が例えば10枚までは、 k=0 とし、10枚から100枚までは、 k=x/90−1/9 とし、100枚以上は、 k=1 とする。図3に示すように、必ずしもkを直線的に変化
させる必要は無く、もっと複雑な変化をすることもでき
る。例えば、コピー枚数と重み係数の関係とを1次元テ
ーブルに保存しておき、このテーブルから重み係数kを
算出することができる。
【0116】以上のように、重み係数を連続的に変化さ
せることにより、処理が連続的に変化するため、コピー
枚数に応じて、好ましい色(例えば記憶色)をどの程度
反映させるかを変えることができ、コピー枚数の各状況
において画像を適切な色で表現することができる。
【0117】図4のフローチャートに、上記色変換部1
0における色変換処理の手順を示す。画像データCi
n、Min、Yinに対して、正確な色変換処理部15
での正確な色変換処理(S1)と、好ましい色への変換
処理部16での好ましい色への変換処理(S2)とが並
列に行われ、色変換データ(画像データ)CcおよびC
fとして信号処理部19に出力される。このとき、色変
換データCfは、画像データCin、Min、Yinに
好ましい色に対応するデータが存在する場合にのみ信号
処理部19に出力される。次に、信号処理部19にて、
上記色変換データCcおよびCfと、コピー枚数から算
出された重み係数とを用いて、色変換データを補正して
最終的な出力結果を計算する(S3)。
【0118】以上のように、コピー枚数に応じて、色変
換処理の種類を切り換えることで、画像処理内容を変え
ることができる。
【0119】このようなコピー枚数による色変換処理の
切り換えは、コピー枚数に応じて自動的に行われてもよ
いし、また、コピーモードに応じて行われてもよい。例
えば、記憶色は写真に多いと考えられるため、画像モー
ドとして印画紙モードをユーザーが選択した場合には、
k=1となるように色変換処理の切り換えが行われるよ
うにする。また、このような処理を行う専用のモードを
用意しておき、ユーザーがそのモードを選択したときに
コピー枚数によって色変換処理の切り換えを行うように
することもできる。
【0120】なお、図1に示したカラー画像処理装置3
の色変換部10の構成は、重み係数算出部17を用いな
い構成であってもよい。その場合、コピー枚数に応じ
て、制御部18の制御によって第1の選択処理と、第2
の選択処理とを切り換えて色変換処理を行い、カラー画
像出力装置4に出力することができる。
【0121】上記第1の選択処理は、信号処理部19が
全ての入力画像データに対して正確な色変換処理部15
による処理結果データを選択する色変換処理の種類であ
る。言い換えると、原画像(原稿)と略同じ画素色を表
わす再現画像を得るために、カラー画像入力装置2によ
って読み込まれた入力画像データを画像出力用データへ
の変換である上記正確な色変換処理を行う第1の色変換
処理が行われることに等しい。
【0122】上記第2の選択処理は、信号処理部19が
入力画像データが好ましい色に対応するデータを含んで
いる場合に、好ましい色に対応するデータに対して好ま
しい色への変換処理を行う好ましい色への変換処理部1
6での処理結果データを選択し、上記好ましい色に対応
するデータ以外の上記入力画像データに対して、正確な
色変換処理部15での処理結果データを選択を行う色変
換処理の種類である。言い換えると、入力画像データが
上記好ましい色に対応するデータを含んでいる場合に、
好ましい色に対応するデータに対して、上記好ましい色
変換処理を行い、上記好ましい色に対応するデータ以外
の上記入力画像データに対して上記正確な色変換処理を
行う第2の色変換処理が行われることに等しい。
【0123】なお、この場合の色変換処理の方法につい
ては、重み係数算出部17を用いない以外は上記図1で
説明した場合と同様の方法で処理を行うことができる。
また、重み係数算出部17を備えている構成でこの処理
を行うこともできる。好ましい色に対応するデータが含
まれていない入力画像データに対して、k=0に固定す
ることで第1の選択処理および第1の色変換処理を行う
ことができる。好ましい色に対応するデータに対応する
データに対してk=1に固定し、それ以外のデータに対
してk=0に固定することで第2の選択処理および第2
の色変換処理を行うことができる。
【0124】コピー枚数が所定の値よりも少ない場合に
は、正確な色変換処理部15で第1の色変換処理を行
い、コピー枚数が所定の値よりも多い場合には、正確な
色変換部15および好ましい色への変換処理部16を用
いて第2の色変換処理を行うことができる。
【0125】具体的には、好ましい色に対応するデータ
が含まれる画像データ(Cin、Min、Yin)に対
して、コピー枚数が所定の値よりも多い場合には、上記
第2の色変換処理を行い、コピー枚数が所定の値よりも
少ない場合には、上記第1の色変換処理を行うことがで
きる。すなわち、コピー枚数が所定の値よりも多い場合
は、好ましい色に対応するデータには好ましい色への変
換処理を行った結果の色変換データ(Cf)と、好まし
い色に対応するデータ以外には正確な色変換処理を行っ
た結果の色変換データ(Cc)のうち、好ましい色変換
処理を行った結果の色変換データ(Cf)を選択し(第
2の選択処理)、最終的な出力結果(Cout)として
出力する。
【0126】また、コピー枚数が所定の値よりも少ない
場合は、好ましい色に対応するデータには好ましい色へ
の変換処理を行った結果の色変換データ(Cf)と、好
ましい色に対応するデータ以外には正確な色変換処理を
行った結果の色変換データ(Cc)とのうち、正確な色
変換処理を行った結果の色変換データ(Cc)を選択し
(第1の選択処理)、最終的な出力結果(Cout)と
して出力する。
【0127】〔実施例2〕次に図5ないし図7を用い
て、色変換部10の別の構成と、コピー枚数に応じた、
色変換部10での別の画像処理方法について説明する。
本実施例では高精度色変換処理と、高速色変換処理とを
行うようになっており、コピー枚数に応じて、それらの
色変換方法自体を切り換えることができる。
【0128】上記高精度色変換処理とは、上記高速色変
換処理よりも変換目標データへの変換精度が高い色変換
処理を意味する。なお、上記高精度色変換処理を行う方
法は、上記高速色変換処理よりも変換目標データへの変
換精度が高い方法であれば良く、特に限定されるもので
はない。
【0129】上記高速色変換処理方法とは、上記高精度
色変換処理よりも変換目標データへの変換速度が大きい
色変換処理を意味する。なお、上記高速色変換処理を行
う方法は、上記高精度色変換処理よりも変換目標データ
への変換速度が大きい方法であればよく、特に限定され
るものではない。
【0130】以下、上記高速色変換処理としてマスキン
グ法、上記高精度色変換処理として3次元補間法を用い
た場合について説明する。
【0131】図5はカラー画像処理装置3における色変
換部10の別の構成を示すブロック図であり、シアン
(C)信号を出力する場合の例を示している。マゼンダ
(M)信号用、イエロー(Y)信号用の構成も同様に設
けられる。なお、図5中の画像データCin、Min、
Yinは、入力RGB信号が入力階調補正部8で入力階
調補正と補色反転とが行われて入力CMY信号に変換さ
れ、領域分離処理部9を介して入力されるものである。
画像データCin、Min、Yinは、以下で説明する
マスキング法色変換処理部20または3次元補間法色変
換処理部21に入力される。
【0132】上記色変換処理部(色変換処理手段)10
は、3次元補間法色変換処理部20とマスキング法色変
換処理部21と制御部22とを備えている。
【0133】上記3次元補間法色変換処理部(高精度色
変換処理手段)20は、上記高精度色変換処理を行う部
分に相当し、高速色変換処理よりも変換精度が高い色変
換処理を行う。3次元補間法色変換処理部20は、画像
データCin、Min、Yinに対して3次元補間法を
用いて色変換処理を行って画像データCtを出力する。
【0134】3次元補間法は、選択された一部の画像デ
ータCin、Min、Yinについての組合せに対する
テーブル値を予め計算して色変換テーブルに格納し、色
変換テーブルにテーブル値が格納されている画像データ
Cin、Min、Yinの近傍の画像データCin、M
in、Yinについては、色変換テーブルに格納されて
いるテーブル値を用いて3次元補間演算により算出する
ものである。したがって、格納されているデータ量が充
分多ければ変換精度はよいが、3次元の補間計算が必要
なため計算量が大きくなる。その結果、後述するマスキ
ング法と比較すると、処理速度が多少低下する。
【0135】3次元補間法の一例として、図6に入力画
像データ8ビット・3色の色空間の各軸を4ビット、す
なわち、24=16分割した場合の例を示す。この場
合、入力色空間は4096(16×16×16)個の立
方体に分割され、格子点すなわちテーブルの総数は49
13(17×17×17)となる。各格子点pi(i=
0,1,・・・,7)には、上位4ビットの入力画像デ
ータに対応する色変換データまたは色補正データが格納
されており、下位4ビットの入力画像データを用いて補
間演算がなされる。任意の入力画像データpの各格子内
での格子幅に対する相対比をa,b,c(0≦a,b,
c≦1)とすると8点補間(立方体補間)での補間値f
(p)は、格子点piにおけるテーブル値をf(pi)と
して、以下の式(6)により求めることができる。 f(p)=(1−a)(1一b)(1−c)・f(p0)+a(1一b)(1− c)・f(p1)+・ab(1−c)・f(p2)+(1一a)b(1−c)・f (p3)+(1一a)(1一b)c・f(p3)+(1一a)(1−b)c・f( p4)+a(1一b)c・f(p5)+abc・f(p6)+(1一a)bc・f (p7) (6) このように、3次元補間法は計算量が大きく、変換精度
は高くなる。
【0136】これに対して、上記マスキング法色変換処
理部(高速色変換処理手段)21は、上記高速色変換処
理を行う部分に相当し、上記高精度色変換処理よりも処
理速度の大きい色変換処理を行う。マスキング法色変換
処理部21は、画像データCin、Min、Yinに対
してマスキング法を用いて色変換処理を行って画像デー
タCmを出力する。
【0137】マスキング法を用いる色変換処理は、以下
の式を計算するだけでよいため、計算量は小さい。その
結果、上記3次元補間法と比較すると、変換精度が多少
低くなる。
【0138】
【数4】
【0139】制御部(制御手段)22は、CPUで構成
され、コピー枚数にある閾値(例えば100枚)を予め
設けて、ユーザーから指定されたコピー枚数と閾値とを
比較して、上記マスキング法色変換処理部21で高速色
変換処理を行うのか、または上記3次元補間法色変換処
理部20で高精度色変換処理を行うのかを選択する。
【0140】一般にコピー枚数が多い場合、例えば、配
布資料などの場合には、コピー物はある程度の画質が保
証されていればよいので、処理速度が大きい色変換処理
を行う方がよい。すなわち、3次元補間法色変換処理を
行うよりもマスキング法色変換処理を行う方がよい。一
方、コピー枚数が少ない場合には、処理速度はさほど問
題にならないため、変換精度の高い色変換処理を行う方
がよい。すなわち、マスキング法色変換処理を行うより
も3次元色変換処理を行う方がよい。
【0141】図7のフローチャートに、上記色変換部1
0における色変換処理の手順を示す。まず、ユーザーが
指定したコピー枚数と閾値とを比較する(S11)。そ
して、コピー枚数が閾値より大きいならば、上記マスキ
ング法色変換処理部21でマスキング法色変換処理を行
うように選択して、色変換データ(画像データ)Cmを
出力する(S12)。また、コピー枚数が閾値以下なら
ば、上記3次元補間法色変換処理部20で3次元補間法
色変換処理を選択して、色変換データ(画像データ)C
tを出力する(S13)。
【0142】以上の色変換処理により、コピー枚数が少
ない場合は変換精度の高い色変換処理、すなわち3次元
補間法色変換処理が行われ、コピー枚数が多い場合は処
理速度が大きい色変換処理、すなわちマスキング法色変
換処理が行われる。
【0143】したがって、コピー枚数に応じて、所定の
画像処理に含まれる色変換処理の種類を切り換えること
で、画像処理内容を変えることができる。
【0144】また、実施例1と同様に、以上の色変換処
理がコピー枚数に応じて自動的に行われてもよいし、ま
た、コピーモードに応じて行われてもよい。例えば、大
量の配布資料等では、文字写真モード(文字原稿と印刷
/印画紙写真が混在した原稿)が使用される可能性が高
いと考えられる。したがって、文字写真モードをユーザ
ーが選択した場合には、上記マスキング法色変換処理の
ような高速色変換処理が行われるようにすればよい。ま
た、上記高速色変換処理を行う専用のモードを設けてお
き、ユーザーがそのモードを選択したときにコピー枚数
による処理が行われるように構成してもよい。
【0145】〔実施例3〕本発明の別の実施例について
図8および図9を用いて説明する。実施例1および2
は、コピー枚数に応じて、色変換処理を切り換える構成
であった。実施例3は、画像の濃度を画素に分離してそ
れぞれの階調を再現できるように処理する階調再現処理
(中間調生成)を行う中間調処理において高精度中間調
処理と、高速中間調処理とを切り換えることができる構
成である。
【0146】上記高精度中間調処理とは、上記高速中間
調処理よりも変換目標データへの変換精度が高い処理を
意味する。また、上記高精度中間調処理を行う方法は、
上記高速中間調処理よりも変換目標データへの変換精度
が高ければよく、特に限定されるものではない。
【0147】上記高速中間調処理とは、上記高精度中間
調処理よりも変換目標データへの変換速度が大きい処理
を意味する。また、上記高速中間調処理を行う方法は、
上記高精度中間調処理よりも変換目標データへの変換速
度が大きければよく、特に限定されるものではない。
【0148】以下、高速中間調処理としてディザ法、高
精度中間調処理として誤差拡散法を用いた場合について
説明する。
【0149】図8はカラー画像処理装置3における階調
再現処理部(中間調処理部)14の構成を示すブロック
図であり、シアン(C)信号を出力する場合の例を示し
ている。マゼンダ(M)信号用、イエロー(Y)信号用
の構成も同様に設けられる。なお、図8中の画像データ
Cin、Min、Yinは、前段の出力階調処理部13
より入力された信号である。画像データCin、Mi
n、Yinは、以下で説明するディザ法中間調処理部2
3または誤差拡散法中間調処理部24に入力される。
【0150】上記中間調処理部(中間調処理手段)14
は、ディザ法中間調処理部23と誤差拡散法中間調処理
部24と制御部25とを備えている。
【0151】ディザ法中間調処理部(高速中間調処理手
段)23は、上記高速中間調処理を行う部分に相当し、
高精度中間調処理よりも変換速度が大きい中間調処理を
行う。ディザ中間調処理部23は、画像データCin、
Min、Yinに対してディザ法により中間調処理を行
って画像データHmを出力する。
【0152】ディザ法中間調処理は、閾値マトリックス
と画素値との比較だけなので処理を並列に行うことがで
き、高速処理が可能である。しかし、各画素値を他の画
素と無関係に閾値と比較して求めるため最終的な誤差が
必ずしも最小化されていないため、変換精度は多少低下
する。
【0153】誤差拡散法中間調処理調部(高精度中間調
処理手段)24は、上記高精度中間調処理を行う部分に
相当し、上記高速中間調処理よりも変換精度が高い中間
調処理を行う。誤差拡散法中間調処理部24は、画像デ
ータCin、Min、Yinに対して誤差拡散法により
中間調処理を行って画像データHtを出力する。
【0154】誤差拡散法中間調処理は、生じた誤差を次
々と分配していくため誤差は最小になるので、変換精度
の高い処理が可能である。しかし、走査の順にしか画素
値を決められないため、処理速度は多少低下する。
【0155】制御部(制御手段)25は、CPUで構成
され、コピー枚数にある閾値(例えば100枚)を予め
設けて、ユーザーから指定されたコピー枚数と閾値とを
比較して、上記ディザ法中間調処理部23で高速中間調
処理を行うのか、または上記誤差拡散法中間調処理部2
4で高精度中間調処理を行うのかを選択する。
【0156】従って、実施例2と同様にユーザーが指定
したコピー枚数と閾値とを比較して、コピー枚数が閾値
よりも多ければディザ法中間調処理を行い、コピー枚数
が閾値よりも少なければ、誤差拡散法中間調処理を行う
ことができる。つまり、コピー枚数に応じて、中間調処
理の種類を切り換えることができる。
【0157】図9のフローチャートに、上記中間調処理
部14における中間調処理の手順を示す。まず、ユーザ
ーが指定したコピー枚数と閾値とを比較する(S2
1)。そして、コピー枚数が閾値より大きいならば、上
記ディザ法中間調処理部23でディザ法中間調処理を行
うように選択して、出力データ(画像データ)Hmを出
力する(S22)。また、コピー枚数が閾値以下なら
ば、誤差拡散法中間調処理部24で誤差拡散法中間調処
理を行うように選択して、出力データ(画像データ)H
tを出力する(S23)。
【0158】以上の中間調処理により、コピー枚数が閾
値よりも少ない場合は変換精度の高い中間調処理、すな
わち誤差拡散法中間調処理を行い、コピー枚数が閾値よ
りも多い場合は処理速度が大きい中間調処理、すなわち
ディザ法中間調処理を行うことができる。
【0159】したがって、コピー枚数に応じて、所定の
画像処理に含まれる中間調処理の種類を切り換えること
で、画像処理内容を変えることができる。
【0160】なお、前記の実施例1および2と同様に,
以上の中間調処理がコピー枚数に応じて自動的に行われ
てもよいし、また、コピーモードに応じて行われてもよ
い。例えば、大量の配布資料等では、文字写真モード
(文字原稿と印刷/印画紙写真が混在した原稿)が使用
される可能性が高いと考えられるため、文字写真モード
をユーザーが選択した場合には、上記ディザ法中間調処
理のような高速中間調処理が行われるように設定すれば
よい。また、上記高速中間調処理を行う専用のモードを
用意しておき、ユーザーがそのモードを選択したときに
コピー枚数に応じた中間調処理を行うように構成しても
よい。
【0161】〔実施例4〕本実施の形態の画像処理方法
および画像処理装置は、上記実施例1と実施例2とを組
み合わせた構成であってもよい。
【0162】図10は、カラー画像処理装置3における
色変換部10の別の構成を示すブロック図である。
【0163】上記色変換部(色変換処理手段)10は、
重み係数算出部17、信号処理部19、3次元補間法色
変換処理部20、マスキング法色変換処理部21、およ
び制御部26を備えている。さらに、マスキング法色変
換処理部21は、正確な色変換処理部15および好まし
い色への変換処理部16を備えている。
【0164】制御部(制御手段)26は、CPUで構成
され、コピー枚数にある閾値(例えば100枚)を予め
設けて、ユーザーから指定されたコピー枚数と閾値とを
比較して、上記重み係数算出部17における重み係数の
算出を制御し、上記信号処理部19において重み係数を
用いた最終的な出力データCoutを計算するのか、あ
るいは上記3次元補間法色変換処理部21において3次
元補間法を用いて精度の高い色変換処理を行うのかを制
御する。
【0165】すなわち、コピー枚数が閾値よりも少ない
場合は、3次元補間法を用いた色変換処理を行うように
選択し、コピー枚数が閾値よりも多い場合は、好ましい
色に対応するデータに対しては、正確な色変換処理と、
好ましい色変換処理とをコピー枚数に応じた所定の重み
で混合させる重み別色変換処理を行うように選択するこ
とができる。
【0166】なお、実施例1と同様に、図10に示す色
変換部10は、重み係数算出部17を用いない構成であ
ってもよい。その場合、コピー枚数が閾値よりも少ない
場合は、3次元補間法を用いた色変換処理を行うように
選択し、コピー枚数が閾値よりも多い場合は、上記第2
の色変換処理を行うように選択することができる。
【0167】図11のフローチャートに上記色変換部1
0における色変換処理の手順を示す。まず、ユーザーが
指定したコピー枚数と閾値とを比較する(S31)。そ
して、コピー枚数が閾値より大きいならば、正確な色変
換処理部15で正確な色変換処理(S32)と、好まし
い色への変換処理部16で好ましい色への変換処理(S
33)とが並列に行われるように選択して、色変換デー
タCcおよびCfを信号処理部19に出力する。このと
き、色変換データCfは、画像データCin、Min、
Yinに好ましい色に対応するデータが存在する場合に
のみ信号処理部19に出力される。次に、信号処理部1
9にて、上記色変換データCcおよびCfと、コピー枚
数から算出された重み係数とを用いて、色変換データを
補正して最終的な出力結果を計算する(S34)。ま
た、コピー枚数が閾値以下ならば、上記3次元補間法色
変換処理部20で3次元補間法色変換処理を選択して、
色変換データCtを出力する(S35)。
【0168】上記画像処理方法および画像処理装置によ
れば、コピー枚数が閾値よりも少ない場合は、変換精度
の高い色変換処理を行い、コピー枚数が閾値よりも多い
場合は、処理速度の大きい色変換処理を行うことができ
る。
【0169】以上のようにコピー枚数に応じて色変換処
理の種類を切り換えることによって、画像処理内容を変
えることができる。
【0170】〔実施例5〕本実施の形態の画像処理方法
および画像処理装置は、上記実施例1と実施例3とを組
み合わせた構成であってもよい。すなわち、コピー枚数
に応じて、色変換処理および中間調処理を切り換える構
成であってもよい。なお、カラー画像処理装置3は、図
1の色変換部10と図8の中間調処理部14とを同時に
備える構成であり、図示を省略する。ただし、この場合
の制御部(制御手段)は、図1の制御部18と図8の制
御部25とを1つにまとめたものとすることができる。
【0171】図12に本実施例における色変換部10お
よび中間調処理部14の画像処理のフローチャートを示
す。画像データCin、Min、Yinは、正確な色変
換処理部15で正確な色変換処理(S41)と、好まし
い色への変換処理部16での好ましい色への変換処理
(S42)とが並列に行われ、色変換データCcおよび
Cfが信号処理部19に出力される。このとき、色変換
データCfは、入力画像データに好ましい色に対応する
データが存在する場合にのみ信号処理部19に出力され
る。次に、信号処理部19にて、上記色変換データCc
およびCfと、コピー枚数から算出された重み係数とを
用いて、色変換データを補正して最終的な出力結果を計
算する(S43)。続いて、出力された色変換データ
は、後段の黒生成/下色除去部11での黒生成/下色除
去処理(S44)、および空間フィルタ処理部12での
空間フィルタ処理(S45)を経由して中間調処理部1
4へと送られる。そして、中間調処理部14では、ま
ず、ユーザーが指定したコピー枚数と閾値とを比較する
(S46)。そして、コピー枚数が閾値より大きいなら
ば、上記ディザ法中間調処理部23でディザ法中間調処
理を行うように選択して、出力データHmを出力する
(S47)。また、コピー枚数が閾値以下ならば、誤差
拡散法中間調処理部24で誤差拡散法中間調処理を選択
して、出力データHtを出力する(S48)。
【0172】上記画像処理方法によれば、コピー枚数が
閾値よりも少ない場合は、変換精度の高い色変換処理お
よび中間調処理を行い、コピー枚数が閾値よりも多い場
合は、処理速度の大きい色変換処理および中間調処理を
行うことができる。
【0173】以上のように、コピー枚数に応じて色変換
処理および中間調処理の種類を切り換えることによっ
て、画像処理内容を変えることができる。
【0174】〔実施例6〕本実施の形態の画像処理方法
および画像処理装置は、上記実施例2と実施例3とを組
み合わせた構成であってもよい。すなわち、コピー枚数
に応じて、色変換処理および中間調処理を切り換える構
成であってもよい。なお、カラー画像処理装置3は、図
5の色変換部10と図8の中間調処理部14とを同時に
備える構成であり、図示を省略する。ただし、この場合
の制御部(制御手段)は、図5の制御部22と図8の制
御部25とを1つにまとめたものとすることができる。
【0175】図13に本実施例における色変換部10お
よび中間調処理部14の画像処理のフローチャートを示
す。最初の段階ではF=0とする(S51)。ここでF
とは、コピー枚数に対するフラグを意味する。まず、ユ
ーザーが指定したコピー枚数と閾値とを比較する(S5
2)。そして、コピー枚数が閾値より大きいならばF=
aとして(S53)、上記マスキング法色変換処理部2
1でのマスキング法色変換処理を行うように選択して、
色変換データCmを出力する(S54)。また、コピー
枚数が閾値以下ならば、上記3次元補間法色変換処理部
20での3次元補間法色変換処理を選択して、色変換デ
ータCtを出力する(S55)。続いて、出力された色
変換データは、後段の黒生成/下色除去部11での黒生
成/下色除去処理(S56)、および空間フィルタ処理
部12での空間フィルタ処理(S57)を経由して中間
調処理部14へと送られる。そして、中間調処理部14
では、まず、F(フラグ)がaであるか否かを認識する
(S58)。F(フラグ)がaであるならば、上記ディ
ザ法中間調処理部23でのディザ法中間調処理を行うよ
うに選択して、出力データHmを出力する(S59)。
また、F(フラグ)がaでないならば、誤差拡散法中間
調処理部24での誤差拡散法中間調処理を選択して、出
力データHtを出力する(S60)。
【0176】上記画像処理方法によれば、コピー枚数が
閾値よりも少ない場合は、変換精度の高い色変換処理お
よび中間調処理を行い、コピー枚数が閾値よりも多い場
合は、処理速度の大きい色変換処理および中間調処理を
行うことができる。
【0177】以上のように、コピー枚数に応じて色変換
処理および中間調処理の種類を切り換えることによっ
て、画像処理内容を変えることができる。
【0178】〔実施例7〕本実施の形態の別の実施例に
ついて説明する。本実施例では、実施例1〜6のそれぞ
れにおいて、コピー枚数の閾値を変更することも可能で
ある。操作パネル5から新しい閾値を入力し、それ以降
の処理には新しい閾値を用いることで、閾値を変更する
ことができる。すなわち、デジタルカラー複写機1を使
用する部署に応じて適切なコピー枚数の閾値を設定する
ことが可能となる。このような操作は頻繁に行われるも
のではないと考えられるので、一般のユーザーが使用し
ないメンテナンス用モードや専用のモード等を設けて設
定することが望ましい。
【0179】以上、各実施例について述べたが、本実施
の形態では、前記画像処理方法をコンピュータに実行さ
せるためのプログラムを、コンピュータに読み取り可能
な記録媒体に格納することもできる。
【0180】この結果、画像処理方法を行うプログラム
を格納した記録媒体を持ち運び自在に提供することがで
きる。
【0181】なお、本実施の形態では、この記録媒体と
しては、マイクロコンピュータで処理が行われるために
図示していないメモリ、例えばROMのようなものその
ものがプログラムメディアであってもよいし、また、図
示していないが外部記憶装置としてプログラム読み取り
装置が設けられ、そこに記録媒体を挿入することで読み
取り可能なプログラムメディアであってもよい。
【0182】いずれの場合においても、格納されている
プログラムはマイクロプロセッサがアクセスして実行さ
せる構成であってもよいし、あるいは、いずれの場合も
プログラムを読み出し、読み出されたプログラムは、マ
イクロコンピュータの図示されていないプログラム記憶
エリアにダウンロードされて、そのプログラムが実行さ
れる方式であってもよい。このダウンロード用のプログ
ラムは予め本体装置に格納されているものとする。
【0183】ここで、上記プログラムメディアは、本体
と分離可能に構成される記録媒体であり、磁気テープや
カセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)
ディスクやハードディスク等の磁気ディスクやCD−R
OM/MO/MD/DVD等の光ディスクのディスク
系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等の
カード系、あるいはマスクROM、EPROM(Era
sable Programmable Read On
ly Memory)、EEPROM(Electri
cally Erasable Programmabl
e Read Only Memory)、フラッシュR
OM等による半導体メモリを含めた固定的にプログラム
を担持する媒体であってもよい。
【0184】また、本実施の形態においては、インター
ネットを含む通信ネットワークを接続可能なシステム構
成であることから、通信ネットワークからプログラムを
ダウンロードするように流動的にプログラムを担持する
媒体であってもよい。なお、このように通信ネットワー
クからプログラムをダウンロードする場合には、そのダ
ウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納してお
くか、あるいは別な記録媒体からインストールされるも
のであってもよい。
【0185】上記記録媒体は、デジタルカラー複写機1
に備えられるプログラム読み取り装置により読み取られ
ることで上述した画像処理方法が実行される。
【0186】また、バージョンアップや処理内容を変更
する際にも容易に対応することが可能となる。処理内容
の変更としては、色変換処理の場合、記憶色変換処理と
して、肌色の他に空色を付加する、あるいは、記憶色変
換処理と彩度強調処理とを併用することなどが挙げられ
る。中間調処理としては、ディザ処理の場合ディザマト
リクスの大きさを変えたり、誤差拡散法では、量子化を
行う際のレベルを増やして階調数を挙げたり、拡散係数
を変えたりすることが挙げられる。
【0187】
【発明の効果】本発明にかかる画像処理方法は、以上の
ように、画像入力装置から読み込まれたコピー用の入力
画像データに、所定の画像処理を行って画像出力用デー
タとする手順を含む画像処理方法において、コピー枚数
に応じて、上記画像処理に含まれる所定の処理の種類を
切り換える手順を含んでいる構成である。
【0188】それゆえ、コピー枚数に応じて、所定の画
像処理に含まれる所定の処理の種類を切り換えることに
よって、画像処理内容を変えることができるという効果
を奏する。
【0189】本発明にかかる画像処理方法は、以上のよ
うに、上記画像処理は、上記所定の処理として色変換処
理を含んでいる構成である。
【0190】それゆえ、コピー枚数に応じて、色変換処
理の種類を切り換えることによって、画像処理内容を変
えることができるという効果を奏する。
【0191】本発明にかかる画像処理方法は、以上のよ
うに、上記色変換処理の種類として、上記入力画像デー
タの全データに対して、原画像と略同じ色を表わす再現
画像を得るための正確な色変換処理を行う第1の色変換
処理と、上記入力画像データが上記正確な色変換処理を
行うよりも記憶色変換処理および彩度強調処理を行うこ
とにより、より良く色再現がなされる好ましい色に対応
するデータを含んでいる場合に、好ましい色に対応する
データに対して好ましい色への変換処理を行い、上記好
ましい色に対応するデータ以外の上記入力画像データに
対して上記正確な色変換処理を行う第2の色変換処理と
を含んでいる構成である。
【0192】それゆえ、コピー枚数に応じて、色変換処
理の種類を切り換えることによって、画像処理内容を変
えることができるという効果を奏する。
【0193】本発明にかかる画像処理方法は、以上のよ
うに、上記入力画像データが、上記好ましい色に対応す
るデータを含んでいる場合に、好ましい色に対応するデ
ータに対しては、上記好ましい色への変換処理を行った
場合の処理結果データと、上記正確な色変換処理を行っ
た場合の処理結果データとを、それぞれコピー枚数に応
じた所定の重みで混合させる重み別色変換処理を、上記
重みごとに上記色変換処理の種類として含んでいる構成
である。
【0194】それゆえ、コピー枚数に応じた重み別色変
換処理を切り換えることによって、画像処理内容を変え
ることができる。その結果、コピー枚数に応じて好まし
い色(例えば、記憶色)をどの程度反映させるのかを変
えることができ、コピー枚数ごとの各状況において画像
を適切な色で表現することができるという効果を奏す
る。
【0195】本発明にかかる画像処理方法は、以上のよ
うに、上記色変換処理の種類として、高精度色変換処理
と高速色変換処理とを含み、上記高精度色変換処理は、
上記高速色変換処理よりも変換目標データへの変換精度
が高く、上記高速色変換処理は、上記高精度色変換処理
よりも変換目標データへの変換速度が大きい構成であ
る。
【0196】それゆえ、コピー枚数に応じて、高精度色
変換処理と高速色変換処理とを切り換えることで、画像
処理内容を変えることができ、適切な画像処理を行うこ
とができるという効果を奏する。
【0197】本発明にかかる画像処理方法は、以上のよ
うに、上記画像処理は、上記所定の処理として中間調処
理を含んでいる構成である。
【0198】それゆえ、コピー枚数に応じて、所定の画
像処理に含まれる中間調処理の種類を切り換えること
で、画像処理内容を変えることができ、適切な画像処理
を行うことができるという効果を奏する。
【0199】本発明にかかる画像処理方法は、以上のよ
うに、上記中間調処理の種類として、高精度中間調処理
と高速中間調処理とを含み、上記高精度中間調処理は、
上記高速中間調処理よりも変換目標データへの変換精度
が高く、上記高速中間調処理は、上記高精度中間調処理
よりも変換目標データへの変換速度が大きい構成であ
る。
【0200】それゆえ、コピー枚数に応じて、高精度中
間調処理と高速中間調処理とを切り換えることで、画像
処理内容を変えることができるという効果を奏する。
【0201】本発明にかかるプログラムは、以上のよう
に、上記何れかの画像処理方法をコンピュータに実行さ
せる構成である。
【0202】それゆえ、コピー枚数に応じて、所定の画
像処理に含まれる所定の処理の種類を切り換えること
で、画像処理内容を変えることができる画像処理方法
を、コンピュータが読み取り実行することができる。つ
まり、上記画像処理方法を汎用的なものとすることがで
きるという効果を奏する。
【0203】本発明にかかる記録媒体は、以上のよう
に、上記プログラムをコンピュータ読み取り可能に格納
している構成である。
【0204】それゆえ、コピー枚数に応じて、所定の画
像処理に含まれる所定の処理の種類を切り換えて画像処
理を行い、画像出力用データとする画像処理方法をコン
ピュータに容易に供給することができるという効果を奏
する。
【0205】本発明にかかる画像処置装置は、以上のよ
うに、コピー枚数に応じて、上記画像処理に含まれる所
定の処理の種類を切り換える制御手段を備えている構成
である。
【0206】それゆえ、コピー枚数に応じて、所定の画
像処理に含まれる所定の処理の種類を制御手段によって
切り換えることで、画像処理内容を変えることができる
という効果を奏する。
【0207】本発明にかかる画像処理装置は、以上のよ
うに、上記画像処理は、上記所定の処理として色変換処
理を含んでおり、上記色変換処理を行う色変換処理手段
を備えている構成である。
【0208】それゆえ、コピー枚数に応じて、色変換手
段による色変換処理の種類を切り換えることで、画像処
理内容を変えることができるという効果を奏する。
【0209】本発明にかかる画像処理装置は、以上のよ
うに、上記色変換処理手段は、上記入力画像データを原
画像と略同じ色を表わす再現画像を得るための正確な色
変換処理を行う正確な色変換処理手段と、上記入力画像
データが上記正確な色変換処理を行うよりも記憶色変換
処理および彩度強調処理を行うことにより、より良く色
再現がなされる好ましい色に対応するデータを含んでい
る場合に、好ましい色に対応するデータに対して好まし
い色への変換処理を行う好ましい色への変換処理手段
と、上記色変換処理の種類として、上記入力画像データ
の全データに対して上記正確な色変換処理手段による処
理結果データを選択する第1の選択処理、および、上記
入力画像データが好ましい色に対応するデータを含んで
いる場合に、好ましい色に対応するデータに対して上記
好ましい色への変換処理手段による処理結果データを選
択し、上記好ましい色に対応するデータ以外の上記入力
画像データに対して上記正確な色変換処理手段による処
理結果データを選択する第2の選択処理を行う信号処理
手段とを備えている構成である。
【0210】それゆえ、コピー枚数に応じて、所定の画
像処理に含まれる色変換処理の種類を切り換えること
で、好ましい色再現を行うか否かという点で画像処理内
容を変えることができるという効果を奏する。
【0211】本発明にかかる画像処理装置は、以上のよ
うに、上記信号処理手段は、入力画像データが上記好ま
しい色に対応するデータを含んでいる場合に、好ましい
色に対応するデータに対しては、上記好ましい色への変
換処理を行った場合の処理結果データと、上記正確な色
変換処理を行った場合の処理結果データとを、それぞれ
コピー枚数に応じた所定の重みで混合させる重み別色変
換処理を、上記重みごとに上記色変換処理の種類として
行う構成である。
【0212】それゆえ、コピー枚数に応じて、信号処理
手段による色変換処理の種類を制御手段によって切り換
えることで、画像処理内容を変えることができる。その
結果、コピー枚数に応じて好ましい色(例えば、記憶
色)をどの程度反映させるかを変えることができ、コピ
ー枚数にごとの各状況において画像を適切な色で表現す
ることができるという効果を奏する。
【0213】本発明にかかる画像処理装置は、以上のよ
うに、上記色変換処理手段は、高精度色変換処理手段と
高速色変換処理手段とを備えており、上記高精度色変換
処理手段は、上記高速色変換処理手段よりも変換目標デ
ータへの変換精度が高い上記色変換処理の種類である高
精度色変換処理を行い、上記高速色変換処理手段は、上
記高精度色変換処理手段よりも変換目標データへの変換
速度が大きい上記色変換処理の種類である高速色変換処
理を行う構成である。
【0214】それゆえ、コピー枚数に応じて、高精度色
変換処理と高速色変換処理とを切り換えることで、画像
処理内容を変えることができるという効果を奏する。
【0215】本発明にかかる画像処理装置は、以上のよ
うに、上記画像処理は、上記所定の処理の種類として中
間調処理を含んでおり、上記中間調処理を行う中間調処
理手段を備えている構成である。
【0216】それゆえ、コピー枚数に応じて、所定の画
像処理に含まれる中間調処理の種類を切り換えること
で、画像処理内容を変えることができるという効果を奏
する。
【0217】本発明にかかる画像処理装置は、以上のよ
うに、上記中間調処理手段は、高精度中間調処理手段と
高速中間調処理手段とを備えており、上記高精度中間調
処理手段は、上記高速中間調処理手段よりも変換目標デ
ータへの変換精度が高い上記中間調処理の種類である高
精度中間調処理を行い、上記高速中間調処理手段は、上
記高精度中間調処理手段よりも変換目標データへの変換
速度が大きい上記中間調処理の種類である高速中間調処
理を行う構成である。
【0218】それゆえ、コピー枚数に応じて、高精度中
間調処理と、高速中間調処理とを切り換えることで、画
像処理内容を変えることができ、適切な画像処理を行う
ことができるという効果を奏する。
【0219】本発明にかかる画像形成装置は、以上のよ
うに、上記何れかの画像処理装置を備えている構成であ
る。
【0220】それゆえ、コピー枚数に応じて、所定の画
像処理に含まれる所定の処理の種類を切り換えること
で、画像処理内容を変えて適切な画像形成を行うことが
できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第1の実施例における色
変換部の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の色変換部の重み係数算出部における重み
係数の設定例を示す図である。
【図3】図1の色変換部の重み係数算出部における重み
係数の別の設定例を示す図である。
【図4】図1の色変換部における色変換処理の流れを示
すフローチャートである。
【図5】本発明の実施の形態の第2の実施例における色
変換部の構成を示すブロック図である。
【図6】図5の色変換部の3次元補間法色変換処理部に
おける補間計算の例を示す図である。
【図7】図5の色変換部における色変換処理の流れを示
すフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態の第3の実施例における中
間調処理部の構成を示すブロック図である。
【図9】図8の中間調処理部における中間調処理の流れ
を示すフローチャートである。
【図10】本発明の実施の形態の第4の実施例における
色変換部の構成を示すブロック図である。
【図11】図10の色変換部における色変換処理の流れ
を示すフローチャートである。
【図12】本発明の実施の形態の第5の実施例における
色変換処理および中間調処理の流れを示すフローチャー
トである。
【図13】本発明の実施の形態の第6の実施例における
色変換処理および中間調処理の流れを示すフローチャー
トである。
【図14】本発明の実施の実施例における画像形成装置
の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 デジタルカラー複写機(画像形成装置) 2 カラー画像入力装置(画像入力装置) 3 カラー画像処理装置(画像処理装置) 10 色変換部(色変換処理手段) 14 階調再現処理部(中間調処理手段) 15 正確な色変換処理部(正確な色変換処理手段) 16 好ましい色への変換処理部(好ましい色への変換
処理手段) 19 信号処理部(信号処理手段) 20 3次元補間法色変換処理部(高精度色変換処理手
段) 21 マスキング法色変換処理部(高速色変換処理手
段) 23 ディザ法中間調処理部(高速中間調処理手段) 24 誤差拡散法中間調処理部(高精度中間調処理手
段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5B057 CA01 CA08 CB01 CB08 CE17 CE18 CH01 CH11 CH18 DB06 DB09 DC25 5C077 MP08 PP32 PP33 PP37 PP63 PQ08 PQ12 PQ22 TT06 5C079 HB01 HB03 LA02 LA31 LB02 LB11 MA01 MA11 PA02

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画像入力装置により原画像を読み取って得
    られたコピー用の入力画像データに、所定の画像処理を
    行って再現画像を形成するための画像出力用データとす
    る手順を含む画像処理方法において、 コピー枚数に応じて、上記画像処理に含まれる所定の処
    理の種類を切り換える手順を含んでいることを特徴とす
    る画像処理方法。
  2. 【請求項2】上記画像処理は、上記所定の処理として色
    変換処理を含んでいることを特徴とする請求項1に記載
    の画像処理方法。
  3. 【請求項3】上記色変換処理の種類として、上記入力画
    像データの全データに対して、原画像と略同じ色を表わ
    す再現画像を得るための正確な色変換処理を行う第1の
    色変換処理と、 上記入力画像データが上記正確な色変換処理を行うより
    も記憶色変換処理および彩度強調処理を行うことによ
    り、より良く色再現がなされる好ましい色に対応するデ
    ータを含んでいる場合に、好ましい色に対応するデータ
    に対して好ましい色への変換処理を行い、上記好ましい
    色に対応するデータ以外の上記入力画像データに対して
    上記正確な色変換処理を行う第2の色変換処理とを含ん
    でいることを特徴とする請求項2に記載の画像処理方
    法。
  4. 【請求項4】上記入力画像データが、上記好ましい色に
    対応するデータを含んでいる場合に、好ましい色に対応
    するデータに対しては、上記好ましい色への変換処理を
    行った場合の処理結果データと、上記正確な色変換処理
    を行った場合の処理結果データとを、それぞれコピー枚
    数に応じた所定の重みで混合させる重み別色変換処理
    を、上記重みごとに上記色変換処理の種類として含んで
    いることを特徴とする請求項3に記載の画像処理方法。
  5. 【請求項5】上記色変換処理の種類として、高精度色変
    換処理と高速色変換処理とを含み、上記高精度色変換処
    理は、上記高速色変換処理よりも変換目標データへの変
    換精度が高く、上記高速色変換処理は、上記高精度色変
    換処理よりも変換目標データへの変換速度が大きいこと
    を特徴とする請求項2から4のいずれか1項記載の画像
    処理方法。
  6. 【請求項6】上記画像処理は、上記所定の処理として中
    間調処理を含んでいることを特徴とする請求項1から5
    のいずれか1項記載の画像処理方法。
  7. 【請求項7】上記中間調処理の種類として、高精度中間
    調処理と高速中間調処理とを含み、上記高精度中間調処
    理は、上記高速中間調処理よりも変換目標データへの変
    換精度が高く、上記高速中間調処理は、上記高精度中間
    調処理よりも変換目標データへの変換速度が大きいこと
    を特徴とする請求項6に記載の画像処理方法。
  8. 【請求項8】請求項1から7の何れか1項に記載の画像
    処理方法をコンピュータに実行させることを特徴とする
    プログラム。
  9. 【請求項9】請求項8に記載のプログラムをコンピュー
    タ読み取り可能に格納していることを特徴とする記録媒
    体。
  10. 【請求項10】画像入力装置により原画像を読み取って
    得られたコピー用の入力画像データに、所定の画像処理
    を行って再現画像を形成するための画像出力用データと
    する手順を含む画像処理装置において、 コピー枚数に応じて、上記画像処理に含まれる所定の処
    理の種類を切り換える制御手段を備えていることを特徴
    とする画像処理装置。
  11. 【請求項11】上記画像処理は、上記所定の処理として
    色変換処理を含んでおり、 上記色変換処理を行う色変換処理手段を備えていること
    を特徴とする請求項10に記載の画像処理装置。
  12. 【請求項12】上記色変換処理手段は、上記入力画像デ
    ータを原画像と略同じ色を表わす再現画像を得るための
    正確な色変換処理を行う正確な色変換処理手段と、 上記入力画像データが上記正確な色変換処理を行うより
    も記憶色変換処理および彩度強調処理を行うことによ
    り、より良く色再現がなされる好ましい色に対応するデ
    ータを含んでいる場合に、好ましい色に対応するデータ
    に対して好ましい色への変換処理を行う好ましい色への
    変換処理手段と、 上記色変換処理の種類として、上記入力画像データの全
    データに対して上記正確な色変換処理手段による処理結
    果データを選択する第1の選択処理、および、上記入力
    画像データが好ましい色に対応するデータを含んでいる
    場合に、好ましい色に対応するデータに対して上記好ま
    しい色への変換処理手段による処理結果データを選択
    し、上記好ましい色に対応するデータ以外の上記入力画
    像データに対して、上記正確な色変換処理手段による処
    理結果データを選択する第2の選択処理を行う信号処理
    手段とを備えていることを特徴とする請求項11に記載
    の画像処理装置。
  13. 【請求項13】上記信号処理手段は、入力画像データが
    上記好ましい色に対応するデータを含んでいる場合に、
    好ましい色に対応するデータに対しては、上記好ましい
    色への変換処理を行った場合の処理結果データと、上記
    正確な色変換処理を行った場合の処理結果データとを、
    それぞれコピー枚数に応じた所定の重みで混合させる重
    み別色変換処理を、上記重みごとに上記色変換処理の種
    類として行うことを特徴とする請求項12に記載の画像
    処理装置。
  14. 【請求項14】上記色変換処理手段は、高精度色変換処
    理手段と高速色変換処理手段とを備えており、上記高精
    度色変換処理手段は、上記高速色変換処理手段よりも変
    換目標データへの変換精度が高い上記色変換処理の種類
    である高精度色変換処理を行い、上記高速色変換処理手
    段は、上記高精度色変換処理手段よりも変換目標データ
    への変換速度が大きい上記色変換処理の種類である高速
    色変換処理を行うことを特徴とする請求項11から13
    の何れか一項記載の画像処理装置。
  15. 【請求項15】上記画像処理は、上記所定の処理の種類
    として中間調処理を含んでおり、 上記中間調処理を行う中間調処理手段を備えていること
    を特徴とする請求項10から14の何れか一項記載の画
    像処理装置。
  16. 【請求項16】上記中間調処理手段は、高精度中間調処
    理手段と高速中間調処理手段とを備えており、上記高精
    度中間調処理手段は、上記高速中間調処理手段よりも変
    換目標データへの変換精度が高い上記中間調処理の種類
    である高精度中間調処理を行い、上記高速中間調処理手
    段は、上記高精度中間調処理手段よりも変換目標データ
    への変換速度が大きい上記中間調処理の種類である高速
    中間調処理を行うことを特徴とする請求項15に記載の
    画像処理装置。
  17. 【請求項17】請求項10から16の何れか1項に記載
    の画像処理装置を備えていることを特徴とする画像形成
    装置。
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