JP2003208916A - バナジウムレドックスフロー電池の運転方法 - Google Patents

バナジウムレドックスフロー電池の運転方法

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JP2003208916A JP2002006520A JP2002006520A JP2003208916A JP 2003208916 A JP2003208916 A JP 2003208916A JP 2002006520 A JP2002006520 A JP 2002006520A JP 2002006520 A JP2002006520 A JP 2002006520A JP 2003208916 A JP2003208916 A JP 2003208916A
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less
flow battery
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Seiji Ogino
誠司 荻野
Hiroshige Deguchi
洋成 出口
Nobuyuki Tokuda
信幸 徳田
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Kansai Electric Power Co Inc
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Kansai Electric Power Co Inc
Sumitomo Electric Industries Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Abstract

(57)【要約】 【課題】 放電時に、放電カーブにへこみが生じて時間
容量が低下することを防止できるバナジウムレドックス
フロー電池の運転方法を提供する。 【解決手段】 正極において、充電時、4価のバナジウ
ムイオンから5価のバナジウムイオンに変化し、放電時
にはその逆反応を起こす電解液を用いたバナジウムレド
ックスフロー電池の運転方法である。電解液は2.0(mol
/l)以下の正極活物質を含む。充電終了時において、前
記正極活物質中の5価のバナジウムイオンが90%以下に
なるように運転する。さらに放電時において平均放電出
力が0.47(W/cm)以下になるように運転する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はレドックスフロー電
池の運転方法に関するものである。特に、放電時に、放
電カーブにへこみが生じて時間容量が低下することを防
止できるバナジウムレドックスフロー電池の運転方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、レドックスフロー電池は負荷
平準化用途などに利用されており、その際には夜間に充
電し、昼間に放電する運転がされている。通常、0.05〜
0.2W/cm2程度の出力で、50〜150mA/cm2程度の電流密度
で運転されている。これは、負荷平準化用途では、電池
効率(通常80%程度)が重要であり、出力を上げると電
池効率が低下するためである。
【0003】一方、電池効率は多少犠牲にしても出力を
上げて瞬低・停電用途にレドックスフロー電池を利用す
ることも提案されている。このような用途では、通常は
充電しておき、停電時などの極僅かな頻度でのみ放電を
行う運転がなされる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、負荷平準化用
途、瞬低・停電用途のいずれにおいても、特に高出力運
転時の放電カーブに関する正確な知見がない。今般、後
述する試験から明らかなように、放電カーブにへこみが
生じると言う問題が明らかになった。特に、このへこみ
は放電開始後、初期段階で見られる。放電カーブにへこ
みが生じると、放電時間が短くなり、時間容量(kWh)
が低下して効率低下を生じることになる。
【0005】従って、本発明の主目的は、特に高出力運
転時においても放電カーブにへこみの生じないレドック
スフロー電池の運転方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、バナジウムイ
オン濃度と、充電深度、出力および放電停止条件(間欠
放電)の少なくとも一つとを規定することで上記の目的
を達成する。
【0007】すなわち、本発明は、正極において、充電
時、4価のバナジウムイオンから5価のバナジウムイオン
に変化し、放電時にはその逆反応を起こす電解液を用い
たバナジウムレドックスフロー電池の運転方法である。
そして、次の(A)〜(D)のいずれかの条件にて運転す
ることを特徴とする。
【0008】条件(A) 電解液が2.0(mol/l)以下の正極活物質を含む。 充電終了時において、前記正極活物質中の5価のバナ
ジウムイオンの比率が90%以下になるように運転する。 放電時において平均放電出力が0.47(W/cm)以下に
なるように運転する。
【0009】条件(B) 電解液が2.0(mol/l)以下の正極活物質を含む。 次のいずれかの条件で運転を行う。 a:充電終了時において、正極活物質中の5価のバナジウ
ムイオンの比率が90%より大きくなるように運転する。 b:放電時において平均放電出力が0.47(W/cm)より
大きくなるように運転する。 放電時において、充電深度が約65%以上の間に、セル
内の電解液が1回入れ替わるのに要する時間以上、放電
を停止する間欠放電運転を行なう。
【0010】条件(C) 電解液が2.5(mol/l)以下の正極活物質を含む。 充電終了時において、前記正極活物質中の5価のバナ
ジウムイオンが70%以下になるように運転する。 放電時において平均放電出力が0.31(W/cm)以下に
なるように運転を行う。
【0011】条件(D) 電解液が2.5(mol/l)以下の正極活物質を含む。 次のいずれかの条件を満たす。 a:放電終了時において、前記正極活物質中の5価のバナ
ジウムイオンが70%より大きくなるように運転する。 b:放電時において平均放電出力が0.31(W/cm)より
大きくなるように運転する。 放電時において、充電深度が約45%以上の間に、セル
内の電解液が1回入れ替わるのに要する時間以上、放電
を停止する間欠放電運転を行なう。
【0012】上記(A)〜(D)のいずれかの条件にて運
転することで、放電カーブにへこみを生じることなく、
効率的な運転を行うことができる。
【0013】以下、各条件についてより詳しく説明す
る。
【0014】電解液中の正極活物質には5価のバナジウ
ムイオンと4価のバナジウムイオンがある。負極活物質
には3価のバナジウムイオンと2価のバナジウムイオンが
ある。充電深度は、正極では正極活物質中の5価のバナ
ジウムイオン濃度(式1)、負極では負極活物質中の2
価のバナジウムイオン濃度(式2)のことを言う。 V(5価)/{V(5価)+V(4価)} V:濃度(mol/l) …式1 V(2価)/{V(3価)+V(2価)} V:濃度(mol/l) …式2
【0015】条件(A)では充電深度を90%以下で、かつ
平均放電出力を0.47W/cm以下としているが、条件
(B)では条件(A)をはずれる条件でも間歇運転を行う
ことで効率的な運転を行うことができる。
【0016】また、条件(C)では充電深度70%以下でか
つ平均放電出力を0.31W/cm以下としているが、条件
(D)では条件(C)をはずれる条件でも間歇運転を行うこ
とで効率的な運転を行うことができる。
【0017】条件(B)および(D)において間歇運転を行う
のは、条件(B)の場合は、充電深度が約65%以上の間
に、条件(D)の場合は充電深度が約45%以上の間に、
少なくとも1回は放電を停止させ、セル抵抗を低減させ
るためである。上記の充電深度が下回るまで放電してし
まうと、放電停止に伴うセル抵抗の低減が十分に得られ
ず、効率的な運転を行うことができない。放電停止時間
は、少なくともセル内の電解液が1回以上入れ替わるの
に要する時間とする。より具体的な放電停止時間として
は15秒以上が好ましい。
【0018】平均放電出力に関し、条件(A)および(C)
における下限は0.20W/cm程度以上である。これによ
り、高出力で効率的な運転を行うことができる。また、
条件(B)における平均放電出力の上限は、0.55W/cm
下程度であり、条件(D)における平均放電出力の上限
は0.40W/cm以下程度である。この上限値を超えるよう
な高出力とすれば、放電可能時間が著しく短くなってし
まう。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0020】先にレドックスフロー電池の概略構成を説
明する。このレドックスフロー電池は、図1に示すよう
に、イオンが通過できる隔膜4で正極セル1Aと負極セル1
Bとに分離されたセル1を具える。正極セル1Aと負極セル
1Bの各々には正極電極5と負極電極6とを内蔵している。
正極セル1Aには、正極電解液を供給及び排出する正極用
タンク2が導管7、8を介して接続されている。同様に負
極セル1Bには、負極用電解液を供給及び排出する負極用
タンク3が導管10、11を介して接続されている。各電解
液は、バナジウムイオンの水溶液を用い、ポンプ9、12
で循環させ、正極電極5及び負極電極6におけるイオンの
価数変化反応に伴って充放電を行う。
【0021】(試験例1)まず、放電カーブのへこみの
要因を特定するために、平均放電出力を変えて放電試験
を行った。各試験条件は以下の通りである。
【0022】電極の反応面積:1570cm2×25セル 電解液:バナジウム;2.5(mol/l),硫酸;2.6(mol/
l)の電解液を正負極で各150リットル(0.15(m3)) 打切り電圧:上限1.60V/セル、下限1.0V/セル 25セル内の電解液量:8(l) 流量:32(l/min.)
【0023】条件:平均放電出力0.09W/cm2、放電前
の開放電圧1.48V/セル 条件:平均放電出力0.34W/cm2、放電前の開放電圧1.4
8V/セル 条件:平均放電出力0.67W/cm2、放電前の開放電圧1.4
8V/セル
【0024】条件の放電曲線を図2に、条件の放電
曲線を図3に、条件の放電曲線を図4に示す。図2の放
電カーブは、放電開始後に急激な電圧低下が見られ、そ
の後、極めて緩やかな電圧低下となり、放電カーブのへ
こみが見られなかった。これに対して、図3および図4の
放電カーブは、放電開始後の急激な電圧低下のすぐ後に
若干急な電圧の低下が続き、その後若干電圧が上昇して
から緩やかな電圧低下となっている。つまり、放電開始
後の初期段階で放電カーブにへこみが生じることがわか
る。
【0025】従って、電流密度が大きい条件で放電カー
ブにへこみが生じることが確認された。
【0026】なお、開放電圧と充電深度とは表1および
図5に示すように相関関係がある。
【0027】
【表1】
【0028】(試験例2)次に、さらに放電カーブのへ
こみの要因を検証する試験を行った。図6は試験に用い
るレドックスフロー電池システムの構成図である。ここ
では、主セル13に開放電圧の測定を行うための開放電圧
測定セル14を並列に接続したレドックスフロー電池シス
テムを用いる。
【0029】図6の具体例では、正極用電解液と負極用
電解液の各々を独立したタンク31、32に貯蔵した構成で
ある。各タンク31、32と主セル10および開放電圧測定セ
ルとの間は往路配管41で、主セル13および開放電圧測定
セル14と各タンク31、32との間は復路配管42で接続され
ている。各タンク31、32から、まず主セル13および開放
電圧測定セル14に電解液を供給し、再度各タンク31、32
に電解液を復帰させ、この循環サイクルを繰り返す。電
解液の循環は、例えば各タンク31、32と主セル13との間
に設けたポンプ(図示せず)で行えばよい。
【0030】試験条件は、試験例1の条件と同条件
で、開放電圧と放電電圧の変化を測定した。この試験を
行うのは、放電カーブにへこみが生じる要因が、セル
に充電深度の低い電解液が供給されている場合、セル
抵抗が大きい場合、のいずれかであると推定されるた
め、いずれの要因によりへこみが生じているかを検証す
るためである。例えば、上記については、タンク内の
電解液によどみが生じた場合、セルから戻ってきた電解
液がタンク内で均一化される前に再びセルへ供給される
と、開放電圧が低くなり放電開始後にへこみの生じるこ
とが考えられるからである。
【0031】試験の結果、放電電圧カーブではへこみが
生じているのに対して、開放電圧測定セルの電圧カーブ
にはへこみがない。これより、タンクからセルに充電深
度の低い電解液が供給されているのではないことが確認
された。つまり、セル抵抗が大きいことが要因であるこ
とがわかった。
【0032】(試験例3)さらに、正極と負極のいずれ
の電解液が放電カーブのへこみの要因であるかを確認し
た。共通の試験条件は次の通りである。
【0033】電極の反応面積:1570cm2×25セル 電解液:バナジウム;2.5(mol/l),硫酸;2.6(mol/
l)の電解液を正負極で各150リットル(0.15(m3)) 打切り電圧:上限1.60V/セル、下限1.0V/セル 25セル内の電解液量:8(l) 流量:32(l/min.)
【0034】ここでは、充電深度約73%まで充電後、負
極液20(l)を正極タンクに移す作業(条件)と、充電
深度約73%まで充電後、逆に正極液20(l)を負極タンク
に移す作業(条件)を行った。前者の場合、正極液の
充電深度が約73%から約40%に変化し、後者の場合、負
極液の充電深度が約73%から約40%に変化した。開放電
圧は、前者、後者とも1.48V/セルから1.44V/セルへと変
化した。その後、条件、条件ともに平均放電出力:
0.34W/cm2で放電を行って放電カーブを比較した。
【0035】図7に条件の放電カーブを、図8に条件
の放電カーブを示す。グラフ右側における段差aが電解
液の移行に伴う開放電圧の低下を示している。両グラフ
の比較から明らかなように、条件において放電カーブ
にへこみが見られ、正極液が要因であることがわかっ
た。
【0036】(試験例4)以上の試験結果を踏まえて、
バナジウム濃度2.5mol/lと2.0mol/lのそれぞれの電解液
を用いて平均放電出力を変えて放電時間を調べた。ここ
での試験条件は次の通りである。
【0037】電極の反応面積:500cm2×5セル 電解液:バナジウム;2.5(mol/l),硫酸;2.6(mol/
l) 電解液:バナジウム;2.0(mol/l),硫酸;2.6(mol/
l) 電解液量:正負極で各2リットル 放電前の開放電圧1.48V/セル(充電深度約73%に相当)
【0038】試験結果を図9のグラフに示す。バナジウ
ム濃度を2.0mol/lとした場合は、平均放電出力が0.47W/
cm2以下では、放電カーブにへこみは見られず、十分な
放電時間が得られた。平均放電出力が0.47W/cm2を超え
ると、放電カーブにへこみが見られ、放電時間が急激に
短くなった。バナジウム濃度を2.5mol/lとした場合は、
平均放電出力が0.29W/cm2以下では放電カーブにへこみ
は見られず、十分な放電時間が得られた。平均放電出力
が0.29W/cm2を超えると、放電カーブにへこみが見ら
れ、放電時間が急激に短くなった。さらに、バナジウム
濃度を1.5、1.0、0.5mol/lとした場合も2.0mol/lと同様
に0.47W/cm2以下の平均出力では放電カーブにへこみは
見られず、十分な放電時間が得られた。
【0039】続いて、バナジウム濃度2.5mol/lと2.0mol
/lのそれぞれの電解液を用いて放電前の開放電圧を変え
て放電を行い、セル抵抗を求めた。ここでは、バナジウ
ム濃度2.5mol/lの場合は0.31W/cm2の放電出力で、バナ
ジウム濃度2.0mol/lの場合は0.47W/cm2の放電出力で1
秒のステップ出力を行い、その放電結果より抵抗を求め
た。試験結果を図10のグラフに示す。
【0040】このグラフから明らかなように、バナジウ
ム濃度が2.5mol/lでは放電前の開放電圧が1.47V/セルを
超えたあたりから急激に抵抗の増加が見られる。同2.0m
ol/lでは放電前の開放電圧が約1.56V/セルを超えたあた
りから急激に抵抗が増加していることがわかる。前述の
表1、図5より開放電圧1.47V/セルは充電深度で約70%に
相当し、開放電圧1.56V/セルは、充電深度で約90%に相
当する。バナジウム濃度2.5mol/lの場合は充電深度を70
%以下、バナジウム濃度2.0mol/lの場合は充電深度を90
%以下とすれば抵抗の増加が少なく、放電時間の長い運
転を行うことができることがわかる。
【0041】(試験例5)そして、試験例1と同様のレ
ドックスフロー電池を用いて間歇放電を行い、その際の
放電カーブを詳細に検討した。試験条件は次の通りであ
る。
【0042】放電前の開放電圧:1.48V/セル(充電深度
約73%に相当) 放電電流密度:0.34A/cm2 放電停止時間:1分 電解液:バナジウム;2.5(mol/l),硫酸;2.6(mol/
l)
【0043】この放電カーブを図11グラフに示す。この
グラフにおける第1回目の放電終了時の電圧上昇分(V1)
と第2回目放電開始時の電圧降下分(V2)とを比較する
と、V1>V2であり、放電を停止することにより電圧変化
量が減少している。これからセル抵抗が低減しているこ
とがわかる。これに対して、第2回目の放電終了時の電
圧上昇分(V3)と第3回目放電開始時の電圧降下分(V4)と
を比較するとV3とV4はほぼ等しく、放電停止によるセル
抵抗の低減が認められていない。第2回目の放電開始前
の開放電圧は1.41V/セルであり、充電深度で約45%に相
当する。従って、充電深度が45%未満になる前に一旦放
電を停止することで、電圧の回復を図り、より長時間の
放電を可能とすることができる。
【0044】次に、放電停止時間を15秒とした同様の試
験においても放電停止時間1分の場合とほぼ同じ電圧の
回復効果が認められた。さらに、バナジウム液2.0mol/l
の電解液濃度を用い、a)充電終了時において、正極活
物質中の5価のバナジウムイオンの比率が90%より大き
くなるように運転したり、b)放電時において平均放電
出力が0.47(W/cm)より大きくなるように運転する場
合でも、放電停止時間を15秒とした同様の試験におい
て、放電停止時の開放電圧1.46V/セル未満、充電深度で
約65%未満になる前に一旦放電を停止することでセル抵
抗の低減が認められた。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明運転方法に
よれば、放電カーブにへこみの生じない放電を行うこと
ができ、放電時間の長い効率的なレドックスフロー電池
の運転を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】レドックスフロー電池の動作原理を示す説明図
である。
【図2】放電カーブにへこみのない通常の充放電曲線を
示すグラフである。
【図3】放電カーブにへこみのある充放電曲線を示すグ
ラフである。
【図4】放電カーブにへこみのある充放電曲線を示すグ
ラフである。
【図5】充電深度と開放電圧との関係を示すグラフであ
る。
【図6】試験に用いるレドックスフロー電池システムの
構成図である。
【図7】正負極液の混合後における放電カーブを示すグ
ラフである。
【図8】正負極液の混合後における放電カーブを示すグ
ラフである。
【図9】平均放電出力と放電継続時間との関係を示すグ
ラフである。
【図10】開放電圧と抵抗との関係を示すグラフであ
る。
【図11】間歇放電をした場合の放電カーブを示すグラ
フである。
【符号の説明】
1 セル 1A 正極セル 1B 負極セル 2 正極用タンク 3 負極用タンク 4 隔膜 5 正極電極 6 負極電極 7、8、10、11 導管 9、12 ポンプ 13 主セル 14 開放電圧測定セル 31 正極電解液用タンク 32 負極電解液用タンク 41 往路配管 42 復路配管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 出口 洋成 大阪市此花区島屋一丁目1番3号 住友電 気工業株式会社大阪製作所内 (72)発明者 徳田 信幸 大阪府大阪市北区中之島3丁目3番22号 関西電力株式会社内 Fターム(参考) 5H026 AA10 HH05 HH06 HH10 RR01 5H027 AA10 MM26

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正極において、充電時、4価のバナジウ
    ムイオンから5価のバナジウムイオンに変化し、放電時
    にはその逆反応を起こす電解液を用いたバナジウムレド
    ックスフロー電池の運転方法において、 前記電解液は2.0(mol/l)以下の正極活物質を含み、 充電終了時において、前記正極活物質中の5価のバナジ
    ウムイオンが90%以下になるように運転を行い、 かつ放電時において平均放電出力が0.47(W/cm)以下
    になるように運転を行うことを特徴とするバナジウムレ
    ドックスフロー電池の運転方法。
  2. 【請求項2】 正極において、充電時、4価のバナジウ
    ムイオンから5価のバナジウムイオンに変化し、放電時
    にはその逆反応を起こす電解液を用いたバナジウムレド
    ックスフロー電池の運転方法において、 前記電解液は2.0(mol/l)以下の正極活物質を含み、 次のいずれかの条件を満たし、 a:充電終了時において、前記正極活物質中の5価のバナ
    ジウムイオンが90%より大きくなるように運転する b:放電時において平均放電出力が0.47(W/cm)より
    大きくなるように運転する 放電時において、充電深度が65%以上の間に、セル内の
    電解液が1回入れ替わるのに要する時間以上、放電を停
    止する間欠放電運転を行なうことを特徴とするバナジウ
    ムレドックスフロー電池の運転方法。
  3. 【請求項3】 正極において、充電時、4価のバナジウ
    ムイオンから5価のバナジウムイオンに変化し、放電時
    にはその逆反応を起こす電解液を用いたバナジウムレド
    ックスフロー電池の運転方法において、 前記電解液は2.5(mol/l)以下の正極活物質を含み、 充電終了時において、前記正極活物質中の5価のバナジ
    ウムイオンが70%以下になるように運転を行い、 かつ放電時において平均放電出力が0.31(W/cm)以下
    になるように運転を行うことを特徴とするバナジウムレ
    ドックスフロー電池の運転方法。
  4. 【請求項4】 正極において、充電時、4価のバナジウ
    ムイオンから5価のバナジウムイオンに変化し、放電時
    にはその逆反応を起こす電解液を用いたバナジウムレド
    ックスフロー電池の運転方法において、 前記電解液は2.5(mol/l)以下の正極活物質を含み、 次のいずれかの条件を満たし、 a:放電終了時において、前記正極活物質中の5価のバナ
    ジウムイオンが70%より大きくなるように運転する b:放電時において平均放電出力が0.31(W/cm)より
    大きくなるように運転する 放電時において、充電深度が45%以上の間に、セル内の
    電解液が1回入れ替わるのに要する時間以上、放電を停
    止する間欠放電運転を行なうことを特徴とするバナジウ
    ムレドックスフロー電池の運転方法。
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