JP2003208047A - 画像形成方法及び画像形成装置 - Google Patents

画像形成方法及び画像形成装置

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JP2003208047A
JP2003208047A JP2002005763A JP2002005763A JP2003208047A JP 2003208047 A JP2003208047 A JP 2003208047A JP 2002005763 A JP2002005763 A JP 2002005763A JP 2002005763 A JP2002005763 A JP 2002005763A JP 2003208047 A JP2003208047 A JP 2003208047A
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forming method
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JP2002005763A
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Toshiaki Hinokigaya
敏明 桧ケ谷
Hisami Hasegawa
久美 長谷川
Yutaka Takahashi
裕 高橋
Yasushi Furuichi
泰 古市
Mitsuo Aoki
三夫 青木
Tadashi Kasai
正 葛西
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】接触定着法による加熱定着を用いた欠点である
転写材の温度上昇による、トナー像の定着後の体積及び
面積の変化を最小限にし、安定した画像品質及び定着性
に優れた画像を得られる画像形成方法を提供する。 【解決手段】本発明では、定着回転体1と加圧回転体6
を有し、定着回転体と加圧回転体との間に形成されるニ
ップ部で未定着トナー像3が転写された記録媒体4を挟
持搬送し、少なくとも定着回転体と加圧回転体の何れか
一方の内部に設けた発熱手段2による加熱でトナー像を
記録媒体に熱定着する定着装置を用いた画像形成方法に
おいて、記録媒体上のトナー像の体積変化率Vtが30
%以下であり、かつ面積変化率Stが20%以下のトナ
ーを使用し、記録媒体が定着装置の定着ニップ部を出た
後、記録媒体及びトナーを急冷する急冷装置10,11
を設けたことにより、安定した画像品質及び定着性に優
れた画像を得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法等によ
り記録媒体にトナー像を形成し、該記録媒体上のトナー
像を定着して画像を形成する画像形成方法及び画像形成
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真法による画像形成方法と
しては、米国特許第2297691号明細書、特公昭4
9−23910号公報、及び特公昭43−24748号
公報等に各種の方法が記載されているが、一般には光導
電性物質からなる感光体を利用し、種々の手段により感
光体上に電気的潜像(静電潜像)を形成し、次いで該潜
像を乾式トナーを用いて現像し、紙等の記録媒体にトナ
ー像を転写した後、加熱、加圧等により記録媒体上のト
ナー像を定着し、コピーやプリントを得るものである。
【0003】電気的潜像を現像する方式には、大別し
て、絶縁性有機液体中に各種の顔料や染料を微細に分散
させた現像剤を用いる液体現像方式と、カスケード法、
磁気ブラシ法、パウダークラウド法等のように天然また
は合成樹脂にカーボンブラック等の着色剤を分散したト
ナーを用いる乾式現像方式があり、乾式現像方式には、
磁性トナーあるいは非磁性トナーを用いる一成分現像方
式と、トナーとキャリアを用いる二成分現像方式があ
る。
【0004】トナー像を転写材上に加熱定着する方法と
しては、大別して接触定着法と非接触定着法があり、前
者は加熱ローラ定着、ベルト定着、フィルム定着などが
上げられ、後者はフラッシュ定着、オーブン(雰囲気)
定着などが上げられる。この中で、加熱ローラを用いる
加熱ローラ定着方式は、トナー像と加熱ローラが直接接
触するため、極めて熱効率の良い定着方式であり、装置
も小型化できるため、広く一般に用いられている。
【0005】しかしながら、加熱ローラ定着方式はトナ
ー像及び記録媒体(例えば記録紙や葉書、OHPシート
等の転写材)が直接接触するため、転写材に非常に多く
の熱エネルギーを奪われる。このため使用するモードや
転写材の種類、環境などにより加熱ローラ表面の温度が
大きく変動するという欠点を有している。そのため加熱
ローラの表面温度が充分に高い場合は定着性には特に問
題はないが、トナー中の樹脂の溶融粘度が低下して、定
着ニップ部通過後にトナー像が転写材上に大きく広がる
現象が発生する。このため、細線などの再現性が劣化
し、画像品質を損なってしまう。また、逆に加熱ローラ
の表面温度が低い場合、トナー中の樹脂の溶融粘度が高
いため、定着ニップ部通過後にトナー像が転写材上に大
きく広がる現象は発生しにくくなる。しかしながら、こ
の場合は定着性が悪化して定着不良が発生する。
【0006】この問題を解決する技術として、従来より
幾つかの提案がなされている。例えば、特許第2743
476号公報には、ポリエステル樹脂と極性基を有する
ワックスから成る芯粒子を樹脂被覆し、ポリエステル樹
脂とワックスの溶融粘度を規定した熱ロール定着用トナ
ーが記載されている。特開平3−122661号公報、
特開平4−85550号公報、特公平8−16804号
公報には、特定のポリエステル樹脂と離型剤から成り、
ポリエステル樹脂の80〜120℃における溶融粘度
と、溶融粘度と温度のグラフの傾きと、特定の離型剤の
溶融粘度を規定したフィルム定着用トナーが記載されて
いる。特公平8−12459号公報には、特定のポリエ
ステル樹脂と離型剤から成り、ポリエステル樹脂の80
〜120℃における溶融粘度と、溶融粘度と温度のグラ
フの傾きと、特定の離型剤の溶融粘度を規定したフィル
ム定着用カプセルトナーが記載されている。特公平7−
82250号公報には、特定のポリエステル樹脂と有機
金属化合物、離型剤を含有し、ポリエステル樹脂の12
0〜150℃における溶融粘度と、溶融粘度と温度のグ
ラフの傾きと、特定の離型剤の溶融粘度を規定したフィ
ルム定着用トナーが記載されている。特公平7−728
09号公報には、110〜130℃で測定された溶融粘
度と温度の関係式を規定したスチレン−アクリル樹脂か
ら成るトナーが記載されている。特開平10−2469
89号公報には、特定の荷電制御剤を含有し、平均粘度
勾配を規定したトナーが記載されている。しかしなが
ら、これらの従来技術は定着特性の改良に対しては効果
があるものの、トナー像の体積変化や面積変化などの画
像品質の改善に対しては考慮されていない。
【0007】また、特開平6−230602号公報に
は、定着前と定着後のトナー像の高さの比率を特定の範
囲に制御する磁性トナーが提案されている。しかしなが
ら、特開平6−230602号公報記載の発明は、トナ
ー像の高さの変化量を規定したものではあるが、両面コ
ピー時の不具合とオフセット防止が目的であり、画像品
質に関連する記載はされていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】近年、複写機、プリン
タ、プロッタ、ファクシミリ等の画像形成装置の高画質
化が益々進み、トナー粒径は小さくなる傾向にある。ト
ナー粒径が小さい場合、定着ローラ間で加圧しても、ト
ナー粒子に圧が加わり難いため、定着性が悪くなること
が知られている。特に面圧を低くした定着装置の場合、
この傾向が顕著となる。また、さらに転写材として薄紙
を使用した場合は、通常の面圧のため、特に画像品質を
悪化させることはないが、逆に厚紙を用いた場合、面圧
を高くした場合と同様にトナーが押しつぶされ、トナー
像の定着後の体積及び面積が変化し画像品質が悪化す
る。この現象はデジタル現像の場合が特に顕著であり、
独立したドットの再現性(これを粒状度と称する)が大
きく影響を受ける。
【0009】ハーフトーンの濃度は一様であるべきだ
が、ミクロな濃度むらが生じていると、肉眼で見たとき
にざらついた印象を与える。このざらつきの物理的評価
値は粒状度(granularity)である。ノイズは濃度変動
の周波数特性であるウィナースペクトラム(WS:Wiener
Spectrum)によって測定できる。平均値が0である濃
度変動成分をf(x)とすると、 F(u)=∫f(x)exp(-2πiux)dx (1) WS(u)=F(u) (2) である。ここでuは空間周波数である。粒状度(GS)
は、WSと視覚の周波数特性(VTF:Visual Transfer Fun
ction)の積を積分した値で、以下の式で表される。 GS=exp(-1.8<D>)∫WS(u)1/2 VTF(u)du (3) 式(3)中のexp(-1.8<D>)は濃度と人の知覚する明るさの
差を補正するための係数である。また、<D>は濃度の平
均値を表す。粒状度は画像の滑らかさの主観評価と高い
相関がある。粒状度の値が小さいほど滑らかな高画質と
なり、逆に大きいとざらついたプアな画像品質となる一
般的に粒状度は0.7以下が望ましいとされており、1
を越えると印象の悪い画像と言われている。
【0010】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、少なくと一方に熱源を有する回転自在な定着回転
体(ローラ、ベルトまたはフィルム等)と加圧回転体
(ローラ、ベルトまたはフィルム等)とを有し、定着回
転体と加圧回転体の圧接部(定着ニップ部)の間を、未
定着のトナー像を担持した記録媒体を通過させることに
よって、トナー像の加熱定着を行う加熱定着装置を用い
た画像形成方法において、接触定着法による加熱定着を
用いた欠点である転写材の温度上昇による、トナー像の
定着後の体積及び面積の変化を最小限にし、安定した画
像品質及び定着性に優れた画像を得られる画像形成方法
を提供することを目的とし、さらには、その画像形成方
法を用いた画像形成装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に係る発明は、回転自在な定着回転体と、
回転自在な加圧回転体とを有し、前記定着回転体と前記
加圧回転体との間に形成されるニップ部で未定着のトナ
ー像が転写された記録媒体を挟持搬送し、少なくとも前
記定着回転体と前記加圧回転体のいずれか一方の内部に
設けた発熱手段による加熱で前記未定着のトナー像を前
記記録媒体に熱定着する定着装置を用いた画像形成方法
において、前記記録媒体上のトナー像の体積変化率Vt
と面積変化率Stを、 Vt={(加熱部通過前のトナー体積)−(加熱部通過
後のトナー体積)}÷加熱部通過前のトナー体積×10
0 St={(加熱部通過後のトナー面積)−(加熱部通過
前のトナー面積)}÷加熱部通過前のトナー面積×10
0 としたとき、前記記録媒体上のトナー像の体積変化率V
tが30%以下であり、かつ面積変化率Stが20%以
下のトナーを使用し、前記記録媒体が定着装置の定着ニ
ップ部を出た後、前記記録媒体及びトナーを急冷する急
冷装置を設けたことを特徴としている。
【0012】尚、定着回転体は記録媒体の表面側(トナ
ー像側)に接触する回転体であり、加圧回転体は記録媒
体の裏面側に接触する回転体である。また、定着回転体
と加圧回転体の何れか一方または両方の表面層に弾性体
層を有する構成としてもよい。さらに、定着回転体や加
圧回転体としては、ローラ、ベルト、フィルム等があ
り、定着ローラと加圧ローラ、定着ローラと加圧ベルト
(または加圧フィルム)、定着ベルト(または定着フィ
ルム)と加圧ローラ、定着ベルト(または定着フィル
ム)と加圧ベルト(または加圧フィルム)等の組合せが
ある。発熱手段は、定着回転体と加圧回転体の何れか一
方または両方に設けられるが、ローラタイプの場合は、
ローラ内部にハロゲンヒータや電気ヒータ等の熱源を設
けるか、あるいはローラを電磁誘導式に加熱する方式等
がある。また、ベルトタイプやフィルムタイプの場合、
定着ニップ部の裏面側や上流側にサーマルヘッドやヒー
トローラ等の熱源を配置する方式や、導電性ベルトまた
は導電性フィルムを用いて自己発熱させる方式等があ
る。
【0013】次に請求項2に係る発明は、請求項1記載
の画像形成方法において、前記急冷装置はヒートパイプ
からなり、該ヒートパイプの表面に弾性層を設けてある
ことを特徴としている。また、請求項3に係る発明は、
請求項1または2記載の画像形成方法において、前記急
冷装置はヒートパイプからなり、該ヒートパイプと定着
回転体の間に断熱材を設けたことを特徴としている。
【0014】請求項4に係る発明は、請求項1,2また
は3記載の画像形成方法において、前記トナーの100
℃における溶融粘度をη100、120℃に於ける溶融粘
度をη120としたとき、η100とη120が下記の式、 η100/η120=6〜10 を満たすことを特徴としている。また、請求項5に係る
発明は、請求項1,2または3記載の画像形成方法にお
いて、前記トナーは、樹脂中にTHF不溶分を10〜8
0%含有することを特徴としている。さらに、請求項6
に係る発明は、請求項1,2または3記載の画像形成方
法において、前記トナーは、樹脂として酸価10〜10
0mgKOH/mgのポリエスエル樹脂を50重量%以
上含有することを特徴としている。さらにまた、請求項
7に係る発明は、請求項1,2,3または6記載の画像
形成方法において、前記トナーは、樹脂として酸価10
〜100mgKOH/mgのポリエスエル樹脂と非相溶
の樹脂を50重量%以下含有することを特徴としてい
る。さらにまた、請求項8に係る発明は、請求項1,2
または3記載の画像形成方法において、前記トナーは、
トナー成分として磁性体微粒子あるいは無機微粉末を含
有することを特徴としている。さらにまた、請求項9に
係る発明は、請求項1,2または3記載の画像形成方法
において、前記トナーは、極性制御剤として有機ジルコ
ニウム化合物を含有することを特徴としている。さらに
また、請求項10に係る発明は、請求項1,2または3
記載の画像形成方法において、前記トナーは、外部添加
剤として無機微粉末を1.0重量%以上含有することを
特徴としている。さらにまた、請求項11に係る発明
は、請求項1,2または3記載の画像形成方法におい
て、前記トナーは、重量平均粒径が4〜10μmのトナ
ーを用いることを特徴としている。
【0015】請求項12に係る発明は、像担持体上にト
ナー像を形成した後、像担持体上のトナー像を記録媒体
に転写する作像手段と、前記記録媒体に転写されたトナ
ー像を定着する定着手段を備え、前記定着手段として、
回転自在な定着回転体と、回転自在な加圧回転体とを有
し、前記定着回転体と前記加圧回転体との間に形成され
るニップ部で未定着のトナー像が転写された記録媒体を
挟持搬送し、少なくとも前記定着回転体と前記加圧回転
体のいずれか一方の内部に設けた発熱手段による加熱で
前記未定着のトナー像を前記記録媒体に熱定着する定着
装置を用いた画像形成装置において、請求項1〜11の
何れか一つに記載の画像形成方法を用いたことを特徴と
している。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成、動作及び作
用を、図示の実施形態に基づいて詳細に説明する。図1
は本発明の画像形成方法を実施する装置の一実施形態を
示す画像形成装置の概略構成図であり、プリンタとして
も機能するデジタル複写機の一例を示すものである。図
1において、符号27は画像形成装置本体であり、この
画像形成装置本体27内には、像担持体であるドラム状
の感光体28が設けられている。この感光体28の周り
には、帯電装置(帯電チャージャ、帯電ローラ、帯電ブ
ラシ等)29、現像装置(二成分現像装置、一成分現像
装置等)31、転写装置(図示の例では転写ベルト装置
であるが、転写ローラ、転写チャージャ等でも良い)3
2、クリーニング装置(クリーニングブレード、クリー
ニングブラシ、クリーニングローラ等)33、除電装置
(除電ランプ、除電ブラシ、除電チャージャ等)34が
それぞれ配置されている。また、上記各装置の上部に
は、感光体28への潜像形成手段である光書込み装置3
0が設けられており、この光書込み装置30には、レー
ザダイオード等の光源、光走査用の回転多面鏡、その回
転多面鏡を回転するポリゴンモータ、複数のレンズやミ
ラー等からなる走査光学系などが備えられている。
【0017】クリーニング装置33の図中左側で、記録
媒体(記録紙等の転写材)搬送方向下流側には、定着装
置35と急冷装置36が配置されている。定着装置35
は、定着回転体と、その定着回転体に下方から圧接する
加圧回転体と、定着回転体と加圧回転体の何れか一方ま
たは両方に設けられる発熱手段を備えている。定着回転
体や加圧回転体としては、ローラ、ベルト、フィルム等
があり、定着ローラと加圧ローラ、定着ローラと加圧ベ
ルト(または加圧フィルム)、定着ベルト(または定着
フィルム)と加圧ローラ、定着ベルト(または定着フィ
ルム)と加圧ベルト(または加圧フィルム)等の組合せ
がある。発熱手段は、定着回転体と加圧回転体の何れか
一方または両方に設けられるが、ローラタイプの場合
は、ローラ内部にハロゲンランプや電気ヒータ等の熱源
を設けるか、あるいはローラを電磁誘導式に加熱する方
式等がある。また、ベルトタイプやフィルムタイプの場
合、定着ニップ部の裏面側や上流側にサーマルヘッドや
ヒートローラ等の熱源を配置する方式や、導電性ベルト
または導電性フィルムを用いて自己発熱させる方式等が
ある。尚、定着装置35と急冷装置36の具体例につい
ては後述する。
【0018】画像形成装置本体27内の上部には、原稿
読取装置20が設けられている。この原稿読取装置20
には、光源を搭載したキャリッジ23、可動ミラー2
4、結像レンズ25、CCD等のイメージセンサ26な
どが備えられており、原稿台(コンタクトガラス)22
上の原稿面をキャリッジ23で走査しながらイメージセ
ンサ26で原稿の画像を読み取り、画像データに変換す
る。
【0019】画像形成装置本体27内の下部には、両面
ユニット42を備えており、この両面ユニット42から
は、感光体28の下方へと延長された給紙路に連通する
再給紙路が設けられている。また、定着装置35から両
面ユニット42への経路として、定着装置35の搬送方
向下流側の搬送装置37から延長された排紙路38の途
中から分岐して反転路41が形成されている。
【0020】画像形成装置本体27の上面には、コンタ
クトガラス22が設置されており、このコンタクトガラ
ス22を覆うように、画像形成装置本体27上には、自
動原稿給紙装置21が開閉自在に取り付られている。
【0021】画像形成装置本体27は、給紙装置43の
上面のテーブル上に載置されるようになっている。この
給紙装置43内には、記録媒体である種々のサイズの記
録紙(転写材)を収納した給紙カセット44,45が多
段に装備されている。給紙装置43内の各給紙カセット
44,45には、それぞれ対応して給紙ローラが設けら
れている。給紙ローラは、繰り出した記録紙を、給紙路
に接続された搬送路46に導入するようになっている。
また、搬送路46には、複数対の搬送ローラが設けられ
ている。
【0022】上記構成を備えた画像形成装置を用いてコ
ピーを取るときは、自動原稿給紙装置21に原稿をセッ
トし、または自動原稿給紙装置21を開いてコンタクト
ガラス22上に直接原稿をセットする。そして、不図示
のスタートスイッチを押し、自動原稿給紙装置21を駆
動してコンタクトガラス22上に搬送した原稿を、また
はあらかじめコンタクトガラス22上にセットしてある
原稿を、原稿読取装置20のイメージセンサ26で画素
単位で読み取る。
【0023】原稿読取装置20の原稿読み取り動作に合
わせて適宜の給紙ローラが回転され、給紙装置43内の
複数の給紙カセット44,45中の対応する給紙カセッ
ト内から記録紙を繰り出し、搬送路46に入れて搬送ロ
ーラで搬送し、レジストローラ47に突き当てて止め
る。その後、感光体28の回転にタイミングを合わせて
該レジストローラ47を回転し、感光体28の下方へと
記録紙が送り込まれる。
【0024】不図示のスタートスイッチを押したとき、
同時に感光体28を図中時計回り方向に回転する。そし
て、その感光体28の回転とともに、まず帯電装置29
で感光体28の表面を一様に帯電し、次いで上述した原
稿読取装置20で読み取った画像データに応じて光書き
込み装置30によりレーザ光を照射して書込みを行い、
感光体28の表面に静電潜像を形成し、その後、感光体
上の静電潜像を現像装置31の現像剤(トナーとキャリ
アからなる二成分現像剤、あるいは、非磁性トナーまた
は磁性トナーからなる一成分現像剤)で現像し、現像剤
のトナーを感光体に静電的に付着して静電潜像を可視像
化する。
【0025】上記現像行程にタイミングを合わせて感光
体28の下方へと送り込まれた記録紙に対して、転写装
置32でその感光体上の可視像(トナー像)を転写す
る。画像転写後の感光体28の表面は、残留トナーをク
リーニング装置32で除去して清掃し、除電装置34で
残留電荷を除電して、その後の画像形成に備える。
【0026】一方、トナー像転写後の記録紙は、転写装
置32で搬送して定着装置35に搬入し、定着回転体と
加圧回転体の圧接部(定着ニップ部)で記録紙を挟持搬
送しながら熱と圧力とを加えてトナー像を定着する。そ
の後、搬送装置37と排紙路38を通して、排紙ローラ
39で、例えば装置本体27に取り付けた排紙トレイ4
0等に排出する。尚、この画像形成装置を用いて記録紙
の裏面にも記録を行うときには、記録紙の片面に記録
後、記録紙を反転路41を通して両面ユニット42へと
搬送し、そこで記録紙の表裏を反転して再び感光体28
の下方のレジストローラ47へと送り込み、レジストロ
ーラ47で再度給紙して別途感光体28上に形成した画
像を同様に裏面にも転写してから、排紙トレイ40等に
排出する。
【0027】次に図2は、図1に示す画像形成装置に用
いられる定着装置35と急冷装置36の一例を示す概略
断面構成図である。図2において定着装置は、定着回転
体である加熱ローラ1と、加熱ローラ1に内蔵された発
熱源であるハロゲンヒータ2と、加熱ローラ1の下方か
ら圧接する加圧回転体である加圧ベルト6と、加圧ベル
ト6を支持する加圧ベルトローラ5,7と、出口ガイド
板8と、剥離爪9とを有する構成である。また、急冷装
置は、ヒートパイプ10と、従動ローラ11と、断熱材
12とから構成されている。
【0028】加熱ローラ1の外径は直径φ50mm、芯
金材質はアルミニウム、その肉厚は1mmである。その
外側に肉厚300μmの弾性層が設けられおり、その表
層には離型層としてフッ素樹脂層を有している。フッ素
樹脂層はPFA(四フッ化−パーフルオロアルキルビニ
ルエーテル樹脂)又はFEP(ポリ四フッ化−六フッ化
エチレン樹脂)を基材としており、必要に応じて耐摩耗
性向上の材料、抵抗値を調整する材料を混合している場
合も有る。弾性層はシリコーンゴム、フッ素ゴム等が用
いられているが、特に本実施例のようにハロゲンヒータ
2を内部に設ける内部加熱の場合はゴム層に熱伝導率の
良い材料を用いている。
【0029】加圧ベルト6は基材をシームレスのポリイ
ミドフィルムで構成している。その外側に離型層として
フッ素樹脂層を設けてある。また、必要に応じてフィル
ム層の上にシリコーンゴム層を設け、その上にフッ素樹
脂層を設ける場合も有る。加圧ベルト6の内側にはベル
ト支持用のローラが複数本設けてある。本実施例では図
示のように入り口側加圧ベルトローラ5、出口側加圧ベ
ルトローラ7の2本から構成されている。加圧ベルト6
のテンションは図示されてないが、出口側加圧ベルトロ
ーラ7にかけられており、定着ニップ部で適正な圧力が
かかっている。
【0030】ヒートパイプ10は加圧ベルト7の出口側
に設けられており、出口ガイド板8を介してトナー像3
が熱定着された記録紙等の転写材4が送られてくる。ヒ
ートパイプ10の表層には100μmの厚さの弾性層が
設けられている。従動ローラ11は肉厚6mmの弾性層
を有する発泡ローラからなり、ヒートパイプ10と従動
ローラ11の圧接部(冷却ニップ部)で、冷却するに十
分なニップ幅が得られる構成になっている。
【0031】次に転写材4の挙動を説明する。図1に示
した画像形成装置で記録紙等の転写材4上に形成された
トナー像3が定着装置に進入してくる。転写材4は加圧
ベルト6に受け渡され定着ニップ部へ搬送される。加熱
ローラ1には図示されない駆動手段による回転駆動がか
けられており、加圧ベルト6は加熱ローラ1に連れ周り
で回転しており定着ニップ部へ転写材4を挿入する。加
熱ローラ1と加圧ベルト6で形成されている定着ニップ
部の面圧は、ニップ部内での画像を潰さないために4.
9N/cm以下であり、通常の加圧ローラ方式の面圧
(9.8N/cm以上)より格段に小さい圧力でトナ
ー3に熱を伝えている。一方、圧力が少ないことによる
定着性保証として、ニップ通過時間を長く取っており、
そのため、転写材4上のトナー3は加熱ローラ1の温度
が140℃であっても低圧で長時間加熱され、定着ニッ
プ部内で充分溶けて定着している。しかし、同様に転写
材4も定着ニップ部内で長時間加熱されるため転写材4
の温度も上昇している。
【0032】そこで、本発明では、転写材4が定着装置
の定着ニップ部を出た後、転写材4及びトナー3を急冷
する急冷装置(ヒートパイプ10と従動ローラ11)を
設けている。急冷装置は、転写材4が定着ニップ部を出
た直後に、ヒートパイプ10により転写材4及びトナー
3から熱を奪い温度を下げている。ヒートパイプ10の
端部には図示されない冷却フィンが設けられており、図
示されない通気ダクトを通じて外気が直接フィンを冷却
する構造にして冷却効率をアップしている。また、ヒー
トパイプ10が加熱ローラ1で加熱されないようにする
ため、ヒートパイプ10と加熱ローラ1の間には断熱材
12が設けられている。
【0033】次に本発明に係る画像形成装置の画像形成
方法と、その画像形成方法で使用するトナーの構成につ
いて説明する。本発明では、例えば図2に示す実施形態
のように、回転自在な定着回転体である加熱ローラ1
と、回転自在な加圧回転体である加圧ベルト6とを有
し、加熱ローラ1と加圧ベルト6との間に形成されるニ
ップ部で未定着のトナー像3が転写された記録媒体(記
録紙等の転写材)4を挟持搬送し、少なくとも加熱ロー
ラ1に設けた発熱手段(ハロゲンヒータ等)2による加
熱で未定着のトナー像3を転写材4に熱定着する定着装
置を用いた画像形成方法において、前記トナーは、トナ
ー成分として少なくとも樹脂、ワックスからなり、転写
材4上のトナー像3の体積変化率Vtと面積変化率St
を、 Vt={(加熱部通過前のトナー体積)−(加熱部通過
後のトナー体積)}÷加熱部通過前のトナー体積×10
0 St={(加熱部通過後のトナー面積)−(加熱部通過
前のトナー面積)}÷加熱部通過前のトナー面積×10
0 としたとき、転写材4上のトナー像の体積変化率Vtが
30%以下であり、かつ面積変化率Stが20%以下で
あるトナーを使用している。そして、本発明では、転写
材4が定着装置35の定着ニップ部を出た後、転写材4
及びトナー3を急冷装置36(ヒートパイプ10と従動
ローラ11)で急冷する構成としている。
【0034】ここで本発明の画像形成方法においては、
前記トナーの100℃における溶融粘度をη100、12
0℃における溶融粘度をη120としたとき、η100とη12
0が下記の式、 η100/η120=6〜10 を満たすことを特徴としている。また、本発明の画像形
成方法においては、前記トナーの100℃における溶融
粘度η100が1×10〜4×10Pa・S、120
℃における溶融粘度η120が1×10〜5×10
a・Sであることを特徴としている。さらにまた、本発
明の画像形成方法においては、前記トナーは、樹脂中に
THF不溶分を10〜80%含有することを特徴として
いる。さらにまた、本発明の画像形成方法においては、
前記トナーは、樹脂として酸価10〜100mgKOH
/mgのポリエスエル樹脂を50重量%以上含有するこ
とを特徴としている。さらにまた、本発明の画像形成方
法においては、前記トナーは、樹脂として酸価10〜1
00mgKOH/mgのポリエスエル樹脂と非相溶の樹
脂を50重量%以下含有することを特徴としている。さ
らにまた、本発明の画像形成方法においては、前記トナ
ーは、トナー成分として磁性体微粒子を含有することを
特徴としている。さらにまた、本発明の画像形成方法に
おいては、前記トナーは、トナー成分として無機微粉末
を含有することを特徴としている。さらにまた、本発明
の画像形成方法においては、前記トナーは、極性制御剤
として有機ジルコニウム化合物を含有することを特徴と
している。さらにまた、本発明の画像形成方法において
は、前記トナーは、外部添加剤として無機微粉末を1.
0重量%以上含有することを特徴としている。さらにま
た、本発明の画像形成方法においては、前記トナーは、
重量平均粒径が4〜10μmのトナーを用いることを特
徴としている。
【0035】以下、本発明の画像形成方法及び装置で使
用するトナーの構成についてより詳しく説明する。トナ
ー体積、トナー面積の測定は超深度形状測定顕微鏡(キ
ーエンス社製:VK−8500型)を用いる。トナー面
積は定着前後のドット部(直径φ2.0cm,トナー付
着量1.2±0.05mg/cm)の面積を測定す
る。トナー体積は、定着前後のトナー像(ドット)の高
さを測定し、先に測定しておいた面積より計算して求め
る。また、本発明では、トナーの100℃における溶融
粘度をη100、120℃における溶融粘度をη120とした
とき、η100とη120が下記の式、 η100/η120=6〜10 を満たすことが好ましい。すなわち、η100/η120が6
以下の場合、Vt、Stの変化率が大きくなる傾向を示
し、好ましくない。また、逆に100/η120が10以上の
場合、定着性が悪化する傾向を示すため、やはり好まし
くない。
【0036】また、本発明では、トナーの100℃にお
ける溶融粘度η100が1×10〜4×10Pa・
S、120℃における溶融粘度η120が1×10〜5
×10 Pa・Sであることが好ましい。すなわち、η
100が1×10Pa・S以下の場合、Vt、Stの変
化率が大きくなる傾向を示し、好ましくない。また、逆
に溶融粘度η100が4×10Pa・S以上の場合、定
着性が悪化する傾向を示すため好ましくない。
【0037】尚、本発明に係るトナーの溶融粘度はフロ
ーテスターCFT−500C(島津製作所製)で測定し
た値であり、測定条件は、押出圧力:1.9612MP
a、昇温速度:6℃/min、ダイ径:1.0mm、ダ
イ長さ:1.0mmの条件下にて測定する。また、溶融
粘度ηは下記の式により求める。 溶融粘度η=τ/γ=πDP/128LQ ただし、P:押出圧力(Pa) , Q=X/10×A
/t D:ダイ径(mm) L:ダイ長さ(mm) t:計測時間(s) X:計測時間tに対するピストンの移動量(mm) A:ピストンの断面積(mm2) である。
【0038】また、本発明では、トナーは、樹脂中にT
HF不溶分を10〜80%含有することが好ましい。す
なわち、THF不溶分が10%以下の場合、Vt、St
の変化率が大きくなる傾向を示し、好ましくない。ま
た、逆にTHF不溶分が80%以上の場合、定着性が悪
化する傾向を示すため好ましくない。また、本発明で
は、トナーは、樹脂として酸価10〜100mgKOH
/mgのポリエスエル樹脂を50重量%以上含有するこ
とが好ましい。ポリエステル樹脂は一般的に他の樹脂に
比べ、、耐熱保存性を維持したまま低温定着が可能であ
るため本発明には適した結着樹脂である。
【0039】本発明に係るトナーで用いられるポリエス
テル樹脂は、アルコールとカルボン酸との縮重合によっ
て得られる。使用されるアルコールとしては、例えばエ
チレングリコール、ジエングリコール、トリエチレング
リコール、プロピレングリコール等のグリコール類、
1,4−ビス(ヒドロキシメタ)シクロヘキサン、及び
ビスフェノールA等のエーテル化ビスフェノール類、そ
の他二価のアルコール単量体、三価以上の多価アルコー
ル単量体を挙げることができる。また、カルボン酸とし
ては、例えばマレイン酸、フマール酸、フタル酸、イソ
フタル酸、テレフタル酸、コハク酸、マロン酸等の二価
の有機酸単量体、1,2,4−ベンゼントリカルボン
酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4
−シクロヘキサントリカルボン酸、1,2,4−ナフタ
レントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボ
ン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチレンカルボキ
シプロパン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン
酸等の三価以上の多価カルボン酸単量体を挙げることが
できる。ポリエステル樹脂のTgは58〜75℃が好ま
しい。
【0040】尚、酸価が10mgKOH/mg以下の場
合、帯電性が不安定となることや、その他の材料との親
和性が悪くなり、分散性が劣るため好ましくない。ま
た、酸価が100mgKOH/mg以上の場合、帯電量
の環境依存性が大きくなって好ましくない。
【0041】また、本発明では、トナーは、樹脂として
酸価10〜100mgKOH/mgのポリエスエル樹脂
と非相溶の樹脂を50重量%以下含有することが好まし
い。非相溶になる樹脂はポリエステル樹脂と特性の異な
るものを用いることが好ましい。お互いのTg、分子
量、酸価等を選択することにより、ポリエステル樹脂と
非相溶となり、フィラー効果が出てくると共に、お互い
に異なる特性が発揮され、Vt、St変化率、定着性の
確保などが可能となる。非相溶とならない場合は、お互
いの樹脂の平均特性を示すため、Vt、St変化率、定
着性の改善効果は少なくなる。
【0042】また、本発明では、トナーは、トナー成分
として磁性体微粒子を含有することが好ましい。磁性体
微粒子としては酸化鉄、マグネタイト、フェライトなど
の磁性微粉末を添加することができる。磁性体微粒子添
加によるフィラー効果によりVt、Stの変化率が小さ
くなる傾向を示し好ましい。尚、磁性体微粒子の添加量
は5〜60重量%、好ましくは10〜40重量%であ
る。
【0043】また、本発明では、トナーは、トナー成分
として無機微粉末を含有することをが好ましい。無機微
粉末としては、シリカ、酸化アルミニウム類、酸化チタ
ン類を例示することができる。粒径としては、平均一次
粒径が0.001〜1μm、好ましくは0.005〜
0.1μmの範囲ものから適宜選択できる。無機微粉末
も磁性体微粒子添加と同様によるフィラー効果によりV
t、Stの変化率が小さくなる傾向を示し好ましい。
尚、無機微粉末の添加量は通常0.1〜10重量%、好
ましくは0.2〜5重量%の割合で使用される。
【0044】また、本発明では、トナーは、極性制御剤
として有機ジルコニウム化合物を含有することが好まし
い。荷電制御剤として芳香族オキシカルボン酸またはそ
の塩と、ジルコニウムまたはオキシジルコニウムを含む
化合物から得られるジルコニウム化合物が、樹脂の反応
性が高い部分と反応し軽度の架橋構造を作ることでV
t、Stの変化率が小さくなる傾向を示し好ましい。こ
の極性制御剤の使用量は、トナー樹脂成分に対し、0.
1〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部である。
また、特に上記化合物が下記の化学構造式で表されるジ
ルコニウムを含む化合物であることが好ましい。
【0045】
【化1】
【0046】上記の化学構造式中、R1は4級炭素、メ
チン、メチレンであり、N、S、O、Pのヘテロ原子を
含んでもよく、Yは飽和結合または不飽和結合で結ばれ
た環状構造を表し、R2、R3は相互に独立してアルキ
ル基、アルケニル基、アルコキシ基、置換基を有しても
よいアリール基またはアリールオキシ基またはアラルキ
ル基またはアラルキルオキシ基、ハロゲン基、水素、水
酸基、置換基を有してもよいアミノ基、カルボキシル
基、カルボニル基、ニトロ基、ニトロソ基、スルホニル
基、シアノ基を表し、R4は水素またはアルキル基を表
し、lは0または3から12の整数、mは1から20の
整数、nは0から20の整数、oは0から4の整数、p
は0から4の整数、qは0から3の整数,rは1から2
0の整数、sは0から20の整数である。
【0047】また、本発明では、トナーは、外部添加剤
として無機微粉末を1.0重量%以上含有することが好
ましい。無機微粉末の具体例としては、例えばシリカ、
アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マ
グネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチ
ウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケ
イ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ペン
ガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジル
コニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウ
ム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができ
る。
【0048】この無機微粉末の一次粒子径は、5mμm
〜2μmであることが好ましく、特に5mμm〜500
mμmであることが好ましい。また、BET法による比
表面積は、20〜500m/gであることが好まし
い。この無機微粉末の使用割合は、トナーの1.0重量
%以上であることが好ましい。1.0重量%以下の場
合、Vt、Stの変化率が大きくなる傾向を示し、好ま
しくない。このような無機微粉末は表面処理を行って、
疎水性を上げ、高湿度下においても流動特性や帯電特性
の悪化を防止することができる。例えばシランカップリ
ング剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシラン
カップリング剤、有機チタネート系カップリング剤、ア
ルミニウム系のカップリング剤などが好ましい表面処理
剤として挙げられる。
【0049】また、本発明では、重量平均粒径が4〜1
0μmのトナーを用いることが好ましい。トナーの重量
平均粒径が4μm以下の場合、Vt、Stの変化率には
問題ないが、定着ローラ間で加圧しても、トナー粒子に
圧が加わり難いため、トナー像を均一に定着することが
難しくなる。特に面圧を低くした定着装置の場合、この
傾向が顕著となるため好ましくない。逆に10μm以上
の場合、定着性に特に問題はないが、解像力が劣るため
好ましくない。尚、トナー粒径の測定はCoulter
MULTISIZER IIeを使用した。また、アパ
ーチャー径は100μmである。
【0050】次に本発明に係るトナーとしては、ポリエ
ステル樹脂以外の他の樹脂も使用可能である。本発明に
用いられる他の樹脂としては、従来より公知の樹脂が使
用される。例えば、スチレン、ポリ−α−スチルスチレ
ン、スチレン−クロロスチレン共重合体、スチレン−プ
ロピレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、ス
チレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共
重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−ア
クリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エ
ステル共重合体、スチレン−α−クロルアクリル酸メチ
ル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸
エステル共重合体等のスチレン系樹脂(スチレンまたは
スチレン置換体を含む単重合体または共重合体)、エポ
キシ樹脂、塩化ビニル樹脂、ロジン変性マレイン酸樹
脂、フェノール樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレ
ン樹脂、石油樹脂、ポリウレタン樹脂、ケトン樹脂、エ
チレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂、
ポリビニルブチラート樹脂などが挙げられるが、これら
の樹脂はポリエステル樹脂、エポキシ樹脂と併用しても
良いが、単独使用も可能である。また、二種類以上併用
しても良い。また、これら樹脂の製造方法も特に限定さ
れるものではなく、塊状重合、溶液重合、乳化重合、懸
濁重合のいずれも使用できる。
【0051】本発明に係るトナーでは、定着時の離型性
を向上させるためワックス成分も使用可能である。例え
ば、ポリプロピレンワックス、ポリエチレンワックス等
のようなポリオレフィンワックスや、キャンデリラワッ
クス、ライスワックス、カルナウバワックス等の天然ワ
ックスが使用可能である。尚、ワックス成分の添加量は
0.5〜10重量部が好ましい。また、本発明に係るト
ナーに含有される極性制御剤としては、有機ジルコニウ
ム化合物の他には、例えばニグロシン系染料、四級アン
モニウム塩、アミノ基含有のポリマー、含金属アゾ染
料、サリチル酸の錯化合物、フェノール化合物などが挙
げられる。
【0052】本発明に係るトナーに使用される着色剤と
しては、従来からトナー用着色剤として使用されてきた
顔料及び染料の全てが適用される。具体的には、カーボ
ンブラック、ランプブラック、鉄黒、群青、ニグロシン
染料、アニリンブルー、カルコオイルブルー、オイルブ
ラック、アゾオイルブラックなどがあり、特に限定され
ない。また、着色剤の使用量は1〜10重量部、好まし
くは3〜7重量部である。
【0053】本発明に係るトナーの製造方法は、従来公
知の方法でよく、結着樹脂、着色剤、ワックス成分、そ
の他、場合によつては荷電制御剤等をミキサー等を用い
て混合し、熱ロール、エクストルーダー等の混練機を用
い混練した後、冷却固化し、これをジェットミル等の粉
砕機で粉砕し、その後、分級し得られる。また、例えば
本発明のトナーを二成分系乾式トナーとして使用する場
合に、混合して使用するキャリアとしては、ガラス、
鉄、フェライト、ニッケル、ジルコン、シリカ等を主成
分とする、粒径30〜1000μm程度の粉末、また
は、該粉末を芯材としてスチレン−アクリル系樹脂、シ
リコン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリフッ化ビニリデ
ン系樹脂等をコーティングしたものから適宜選択して使
用可能である。
【0054】
【実施例】次に本発明の画像形成方法及び画像形成装置
に用いられるトナーの具体的な実施例を示す。
【0055】 [実施例1] (トナー処方) スチレン−ブチルアクリレート共重合体 55重量部 (重量平均分子量320000) スチレン−nブチルメタクリレート共重合体 30重量部 (重量平均分子量35000) カーボンブラック(三菱化成 #44) 10重量部 荷電制御剤(スピロンブラックTR−H:保土ヶ谷化学) 2重量部 低分子ポリプロピレン 3重量部
【0056】以上の処方で2軸エクストルーダーを用い
て50℃で低温混練し、粉砕、分級し重量平均粒径11
μmとした後、ヘンシェルミキサーを用い、シリカ微粉
末(R−972:クラリアントジャパン製)0.3重量
部を混合し、本実施例のトナーを得た。次に本実施例の
トナーと、平均粒径80μmの球形フェライト粒子にシ
リコーン樹脂コートしたキャリアで、トナー濃度4.0
重量部の二成分現像剤を調整する。
【0057】(定着性の評価方法)図1に示すような構
成の画像形成装置(具体的には、(株)リコー製のデジ
タル複写機imagio MF6550)を用い、作像
部の現像装置に上記の現像剤を収納し、前述した帯電、
光書き込み、現像の電子写真プロセスにより感光体上に
トナー像を形成した後、記録紙等の転写材4にトナー像
を転写して、転写材上に未定着画像を作成する。この
後、定着装置35として図2に示される構成の定着装置
を用い、該定着装置の加熱ローラ1と加圧ベルト6の間
の定着ニップ部で、上記未定着画像(トナー像)3を担
持した転写材4を挟持搬送しながら定着し、加熱ローラ
1のヒータ温度を振って定着画像を得る。また、定着装
置35通過後、トナー像が定着された転写材4は、急冷
装置36のヒートパイプ10と従動ローラ11のニップ
部を通過して冷却される。次に定着後の画像にメンディ
ングテープ(3M社製)を貼り、一定の圧力を掛けた
後、ゆっくり引き剥がす。そして、その前後の画像濃度
をマクベス濃度計により測定し、次式にて定着率を算出
する。 定着率(%)=テープ付着画像濃度/画像濃度×100 以上のトナー像形成、転写、定着の画像形成動作を、加
熱ローラ1の温度を段階的に下げながら行い、定着温度
の異なる画像を複数形成して上記の測定を行い、上記の
式で示す定着率が80%以下となるときの温度を定着温
度とする。
【0058】(粒状度の評価)図2に示される構成の定
着装置を用いて、上記の定着温度+10℃にて定着す
る。次に得られた画像のグレースケール(ハーフトーン
部)を、大日本スクリーン社のGenaScan5000スキャナで
1000dpiにて読み込み、画像データを得る。この
画像データから濃度分布に変換し、課題のところで説明
した粒状度(GS)を表す式、GS=exp(-1.8<D>)∫WS(u)
1/2 VTF(u)du (3)にて粒状度を評価した。評価
結果は実施例の最後に提示する表1に一覧で示す。
【0059】 [比較例1] (トナー処方) スチレン−ブチルアクリレート共重合体 85重量部 (重量平均分子量153000) カーボンブラック(三菱化成 #44) 10重量部 荷電制御剤(スピロンブラックTR−H:保土ヶ谷化学) 2重量部 低分子ポリプロピレン 3重量部
【0060】上記処方で実施例1と同様にトナーを作成
する。ただし、混練温度は120℃とした。次に上記比
較例のトナーと、平均粒径80μmの球形フェライト粒
子にシリコーン樹脂コートしたキャリアで、トナー濃度
4.0重量部の二成分現像剤を調整する。次に実施例1
と同様に画像形成装置でトナー画像を作成し、図2示す
構成の定着装置で定着して、定着性、粒状度の評価を行
った。評価結果は実施例の最後に提示する表1に一覧で
示す。
【0061】 [実施例2] (トナー処方) スチレン−ブチルアクリレート共重合体 75重量部 (重量平均分子量253000) スチレン−nブチルメタクリレート共重合体 10重量部 (重量平均分子量23000) カーボンブラック(三菱化成 #44) 10重量部 荷電制御剤(スピロンブラックTR−H:保土ヶ谷化学) 2重量部 低分子ポリプロピレン 3重量部
【0062】以上の処方で2軸エクストルーダーを用い
て40℃で低温混練し、粉砕、分級し重量平均粒径1
0.5μmとした後、ヘンシェルミキサーを用い、シリ
カ微粉末(R−972:クラリアントジャパン製)0.
4重量部を混合し、本実施例のトナーを得た。次に本実
施例のトナーと、平均粒径80μmの球形フェライト粒
子にシリコーン樹脂コートしたキャリアで、トナー濃度
4.0重量部の二成分現像剤を調整する。次に実施例1
と同様に画像形成装置で未定着トナー画像を作成し、図
2示す構成の定着装置で定着して、定着性、粒状度の評
価を行った。評価結果は実施例の最後に提示する表1に
一覧で示す。
【0063】 [比較例2] (トナー処方) スチレン−ブチルアクリレート共重合体 85重量部 (重量平均分子量153000) カーボンブラック(三菱化成 #44) 10重量部 荷電制御剤(スピロンブラックTR−H:保土ヶ谷化学) 2重量部 低分子ポリプロピレン 3重量部
【0064】以上の処方で実施例2と同様にトナーを作
成する。ただし、混練温度は80℃とした。次に上記比
較例のトナーと、平均粒径80μmの球形フェライト粒
子にシリコーン樹脂コートしたキャリアで、トナー濃度
4.0重量部の二成分現像剤を調整する。次に実施例1
と同様に画像形成装置で未定着トナー画像を作成し、図
2示す構成の定着装置で定着して、定着性、粒状度の評
価を行った。評価結果は実施例の最後に提示する表1に
一覧で示す。
【0065】 [実施例3] (トナー処方) スチレン−ブチルアクリレート共重合体 50重量部 (重量平均分子量350000) スチレン−nブチルメタクリレート共重合体 33重量部 (重量平均分子量39000) カーボンブラック(三菱化成 #44) 10重量部 荷電制御剤(スピロンブラックTR−H:保土ヶ谷化学) 2重量部 カルナウバワックス 5重量部
【0066】以上の処方で加熱2本ロールを用いて11
0℃で低温混練し、粉砕、分級し重量平均粒径10.5
μmとした後、ヘンシェルミキサーを用い、シリカ微粉
末(R−972:クラリアントジャパン製)0.4重量
部を混合し、本実施例のトナーを得た。次に本実施例の
トナーと、平均粒径80μmの球形フェライト粒子にシ
リコーン樹脂コートしたキャリアで、トナー濃度4.0
重量部の現像剤を調整する。次に実施例1と同様に画像
形成装置で未定着トナー画像を作成し、図2示す構成の
定着装置で定着して、定着性、粒状度の評価を行った。
評価結果は実施例の最後に提示する表1に一覧で示す。
【0067】 [実施例4] (トナー処方) スチレン−ブチルアクリレート共重合体 53重量部 (重量平均分子量280000) スチレン−2エチルヘキシルアクリレート−nブチルメタクリレート共重合体 (重量平均分子量31000) 30重量部 カーボンブラック(三菱化成 #44) 10重量部 荷電制御剤(スピロンブラックTR−H:保土ヶ谷化学) 2重量部 カルナウバワックス 5重量部
【0068】以上の処方で加熱2本ロールを用いて10
0℃で低温混練し、粉砕、分級し重量平均粒径10.5
μmとした後、ヘンシェルミキサーを用い、シリカ微粉
末(R−972:クラリアントジャパン製)0.4重量
部を混合し、本実施例のトナーを得た。次に本実施例の
トナーと、平均粒径80μmの球形フェライト粒子にシ
リコーン樹脂コートしたキャリアで、トナー濃度4.0
重量部の二成分現像剤を調整する。次に実施例1と同様
に画像形成装置で未定着トナー画像を作成し、図2示す
構成の定着装置で定着して、定着性、粒状度の評価を行
った。評価結果は実施例の最後に提示する表1に一覧で
示す。
【0069】 [実施例5] (トナー処方) ポリエステル樹脂 68重量部 (重量平均分子量182000、THF不溶分20%、酸価3mgKOH/mg) ポリエステル樹脂 15重量部 (重量平均分子量53000、THF不溶分0%、酸価5mgKOH/mg) カーボンブラック(三菱化成 #44) 10重量部 荷電制御剤(スピロンブラックTR−H:保土ヶ谷化学) 2重量部 ライスワックス 5重量部
【0070】以上の処方で2軸エクストルーダーを用い
て60℃で低温混練し、粉砕、分級し重量平均粒径1
0.5μmとした後、ヘンシェルミキサーを用い、シリ
カ微粉末(R−972:クラリアントジャパン製)0.
4重量部を混合し、本実施例のトナーを得た。次に本実
施例のトナーと、平均粒径80μmの球形フェライト粒
子にシリコーン樹脂コートしたキャリアで、トナー濃度
4.0重量部の二成分現像剤を調整する。次に実施例1
と同様に画像形成装置で未定着トナー画像を作成し、図
2示す構成の定着装置で定着して、定着性、粒状度の評
価を行った。評価結果は実施例の最後に提示する表1に
一覧で示す。
【0071】 [実施例6] (トナー処方) ポリエステル樹脂 68重量部 (重量平均分子量182000、THF不溶分5%、酸価35mgKOH/mg) ポリエステル樹脂 15重量部 (重量平均分子量53000、THF不溶分0%、酸価5mgKOH/mg) カーボンブラック(三菱化成 #44) 10重量部 荷電制御剤(スピロンブラックTR−H:保土ヶ谷化学) 2重量部 ライスワックス 5重量部
【0072】以上の処方で2軸エクストルーダーを用い
て60℃で低温混練し、粉砕、分級し重量平均粒径1
0.5μmとした後、ヘンシェルミキサーを用い、シリ
カ微粉末(R−972:クラリアントジャパン製)0.
4重量部を混合し、本実施例のトナーを得た。次に本実
施例のトナーと、平均粒径80μmの球形フェライト粒
子にシリコーン樹脂コートしたキャリアで、トナー濃度
4.0重量部の二成分現像剤を調整する。次に実施例1
と同様に画像形成装置で未定着トナー画像を作成し、図
2示す構成の定着装置で定着して、定着性、粒状度の評
価を行った。評価結果は実施例の最後に提示する表1に
一覧で示す。
【0073】 [実施例7] (トナー処方) ポリエステル樹脂 63重量部 (重量平均分子量182000、THF不溶分20%) スチレン−ブチルアクリレート共重合体 20重量部 (重量平均分子量71000、THF不溶分25%) カーボンブラック(三菱化成 #44) 10重量部 荷電制御剤(スピロンブラックTR−H:保土ヶ谷化学) 2重量部 カルナウバワックス 5重量部
【0074】以上の処方で2軸エクストルーダーを用い
て120℃で混練し、粉砕、分級し重量平均粒径10.
5μmとした後、ヘンシェルミキサーを用い、シリカ微
粉末(R−972:クラリアントジャパン製)0.4重
量部を混合し、本実施例のトナーを得た。次に本実施例
のトナーと、平均粒径80μmの球形フェライト粒子に
シリコーン樹脂コートしたキャリアで、トナー濃度4.
0重量部の二成分現像剤を調整する。次に実施例1と同
様に画像形成装置で未定着トナー画像を作成し、図2示
す構成の定着装置で定着して、定着性、粒状度の評価を
行った。評価結果は実施例の最後に提示する表1に一覧
で示す。
【0075】 [実施例8] (トナー処方) スチレン−ブチルアクリレート共重合体 45重量部 (重量平均分子量280000) スチレン−2エチルヘキシルアクリレート−nブチルメタクリレート共重合体 (重量平均分子量31000) 15重量部 磁性体(戸田工業:EPT−1000) 30重量部 カーボンブラック(三菱化成 #44) 5重量部 荷電制御剤(スピロンブラックTR−H:保土ヶ谷化学) 2重量部 カルナウバワックス 3重量部
【0076】以上の処方で2軸エクストルーダーを用い
て130℃で混練し、粉砕、分級し重量平均粒径10.
5μmとした後、ヘンシェルミキサーを用い、シリカ微
粉末(R−972:クラリアントジャパン製)0.4重
量部を混合し、本実施例のトナーを得た。次に本実施例
のトナーと、平均粒径80μmの球形フェライト粒子に
シリコーン樹脂コートしたキャリアで、トナー濃度4.
0重量部の二成分現像剤を調整する。次に実施例1と同
様に画像形成装置で未定着トナー画像を作成し、図2示
す構成の定着装置で定着して、定着性、粒状度の評価を
行った。評価結果は実施例の最後に提示する表1に一覧
で示す。
【0077】 [実施例9] (トナー処方) ポリエステル樹脂 60重量部 (重量平均分子量75000、THF不溶分40%) スチレン−ブチルアクリレート共重合体 20重量部 (重量平均分子量71000、THF不溶分25%) シリカ微粉末(クラリアントジャパン:R−972) 3重量部 カーボンブラック(三菱化成 #44) 10重量部 荷電制御剤(スピロンブラックTR−H:保土ヶ谷化学) 2重量部 カルナウバワックス 5重量部
【0078】以上の処方で2軸エクストルーダーを用い
て100℃で混練し、粉砕、分級し重量平均粒径10.
5μmとした後、ヘンシェルミキサーを用い、シリカ微
粉末(R−972:クラリアントジャパン製)0.4重
量部を混合し、本実施例のトナーを得た。次に本実施例
のトナーと、平均粒径80μmの球形フェライト粒子に
シリコーン樹脂コートしたキャリアで、トナー濃度4.
0重量部の二成分現像剤を調整する。次に実施例1と同
様に画像形成装置で未定着トナー画像を作成し、図2示
す構成の定着装置で定着して、定着性、粒状度の評価を
行った。評価結果は実施例の最後に提示する表1に一覧
で示す。
【0079】 [実施例10] (トナー処方) ポリエステル樹脂 83重量部 (重量平均分子量182000、THF不溶分30%、酸価55mgKOH/m g) カーボンブラック(三菱化成 #44) 10重量部 荷電制御剤(有機ジルコニウム化合物) 2重量部 カルナウバワックス 5重量部
【0080】以上の処方で2軸エクストルーダーを用い
て130℃で混練し、粉砕、分級し重量平均粒径10.
5μmとした後、ヘンシェルミキサーを用い、シリカ微
粉末(R−972:クラリントジャパン製)0.4重量
部を混合し、本実施例のトナーを得た。次に本実施例の
トナーと、平均粒径80μmの球形フェライト粒子にシ
リコーン樹脂コートしたキャリアで、トナー濃度4.0
重量部の二成分現像剤を調整する。次に実施例1と同様
に画像形成装置で未定着トナー画像を作成し、図2示す
構成の定着装置で定着して、定着性、粒状度の評価を行
った。評価結果は実施例の最後に提示する表1に一覧で
示す。
【0081】 [実施例11] (トナー処方) ポリエステル樹脂 83重量部 (重量平均分子量182000、THF不溶分30%、酸価55mgKOH/m g) カーボンブラック(三菱化成 #44) 10重量部 荷電制御剤(有機ジルコニウム化合物) 2重量部 カルナウバワックス 5重量部
【0082】以上の処方で2軸エクストルーダーを用い
て130℃で混練し、粉砕、分級し重量平均粒径10.
5μmとした後、ヘンシェルミキサーを用い、シリカ微
粉末(R−972:クラリアントジャパン製)1.5重
量部を混合し、本実施例のトナーを得た。本実施例のト
ナーと、平均粒径80μmの球形フェライト粒子にシリ
コーン樹脂コートしたキャリアで、トナー濃度4.0重
量部の二成分現像剤を調整する。次に実施例1と同様に
画像形成装置で未定着トナー画像を作成し、図2示す構
成の定着装置で定着して、定着性、粒状度の評価を行っ
た。評価結果は実施例の最後に提示する表1に一覧で示
す。
【0083】 [実施例12] (トナー処方) ポリエステル樹脂 63重量部 (重量平均分子量182000、THF不溶分20%) スチレン−ブチルアクリレート共重合体 20重量部 (重量平均分子量71000、THF不溶分25%) カーボンブラック(三菱化成 #44) 10重量部 荷電制御剤(スピロンブラックTR−H:保土ヶ谷化学) 2重量部 カルナウバワックス 5重量部
【0084】以上の処方で2軸エクストルーダーを用い
て120℃で混練し、粉砕、分級し重量平均粒径6.5
μmとした後、ヘンシェルミキサーを用い、シリカ微粉
末(R−972:クラリアントジャパン製)1.5重量
部を混合し、本実施例のトナーを得た。次に本実施例の
トナーと、平均粒径50μmの球形フェライト粒子にシ
リコーン樹脂コートしたキャリアで、トナー濃度5.0
重量部の二成分現像剤を調整する。次に実施例1と同様
に画像形成装置で未定着トナー画像を作成し、図2示す
構成の定着装置で定着して、定着性、粒状度の評価を行
った。評価結果は実施例の最後に提示する表1に一覧で
示す。
【0085】
【表1】
【0086】表1の結果から明らかなように、実施例1
〜12のトナーを用いて画像形成を行った場合には、η
100/η120は6〜10の範囲内であり定着性が良好であ
る。また、粒状度も0.7以下であり、滑らかで高画質
な画像が得られた。一方、比較例2のトナーを用いて画
像形成を行った場合には、η100/η120=15であり定
着性が悪化する。また、比較例1,2のトナーを用いた
場合、粒状度は1以上であり、ざらついたプアな画像品
質となり、印象の悪い画像となる。
【0087】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の加
熱定着方式を用いた画像形成方法においては、記録媒体
上のトナー像の体積変化率Vtが30%以下であり、か
つ面積変化率Stが20%以下のトナーを使用し、かつ
定着装置の定着ニップ部排出直後に記録媒体及びトナー
を急冷装置で冷却するので、画像の変化が少なく、高画
質な画像が得られる。尚、定着回転体または加圧回転体
にベルト(またはフィルム)を用いることにより、低圧
での定着性が安定し、高画質な画像が得られる。
【0088】請求項2記載の画像形成方法においては、
請求項1の効果に加えて、急冷装置にヒートパイプを用
いることにより、加熱ローラの近傍に冷却装置を設置す
ることができ且つ記録媒体に接触して冷却できるので冷
却効率が上がる。また、ヒートパイプの表層に弾性体を
設けたことにより、記録紙等の記録媒体の凹凸に追随で
き、記録媒体、トナーの表面が均一に冷却できる。請求
項3記載の画像形成方法においては、請求項1または2
の効果に加えて、急冷装置はヒートパイプからなり、該
ヒートパイプと定着回転体の間に断熱材を設けたことに
より、加熱ローラからの輻射熱を防止でき、冷却効率が
アップできる。
【0089】請求項4記載の画像形成方法においては、
請求項1,2または3の効果に加えて、トナーの100
℃における溶融粘度をη100、120℃における溶融粘
度をη120としたとき、η100とη120が下記の式、η100
/η120=6〜10を満たすことにより、Vt、Stの
変化率を小さくでき、定着性の確保が可能になる。
【0090】請求項5記載の画像形成方法においては、
請求項1,2または3の効果に加えて、トナーは、樹脂
中にTHF不溶分を10〜80%含有することにより、
Vt、Stの変化率を小さくできる。また、請求項6記
載の画像形成方法においては、請求項1,2または3の
効果に加えて、トナーは、樹脂として酸価10〜100
mgKOH/mgのポリエスエル樹脂を50重量%以上
含有することにより、帯電性が良くなり他材料との親和
性が改善される。さらに、請求項7記載の画像形成方法
においては、請求項1,2または3の効果に加えて、ト
ナーは、樹脂として酸価10〜100mgKOH/mg
のポリエスエル樹脂と非相溶の樹脂を50重量%以下含
有することにより、Vt、Stの変化率を小さくでき、
定着性の確保が可能になる。
【0091】請求項8記載の画像形成方法においては、
請求項1,2または3の効果に加えて、トナーは、トナ
ー成分として磁性体微粒子あるいは無機微粉末を含有す
ることにより、Vt、Stの変化率が小さくなる。ま
た、請求項9記載の画像形成方法においては、請求項
1,2または3の効果に加えて、トナーは、極性制御剤
として有機ジルコニウム化合物を含有することにより、
Vt、Stの変化率が小さくなる。さらに、請求項10
記載の画像形成方法においては、請求項1,2または3
の効果に加えて、トナーは、外部添加剤として無機微粉
末を1.0重量%以上含有することにより、Vt、St
の変化率が小さくなる。さらにまた、請求項11記載の
画像形成方法においては、請求項1,2または3の効果
に加えて、トナーは、重量平均粒径が4〜10μmのト
ナーを用いることにより、面圧の低いベルト定着でも良
好な定着性が得られる。
【0092】請求項12に記載の熱定着装置を用いた画
像形成装置においては、請求項1〜11の何れか一つに
記載の画像形成方法を用いたことにより、請求項1〜1
1の何れかの効果が得られ、トナー像の定着後の体積及
び面積の変化を最小限にし、安定した画像品質及び定着
性に優れた画像が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成方法を実施する装置の一実施
形態を示す画像形成装置の概略構成図である。
【図2】図1の画像形成装置に用いられる定着装置と急
冷装置の一実施形態を示す概略断面構成図である。
【符号の説明】
1:加熱ローラ(定着回転体) 2:ハロゲンヒータ(発熱手段) 3:トナー(トナー像) 4:転写材(記録媒体) 5:加圧ベルトローラ(入口側) 6:加圧ベルト(加圧回転体) 7:加圧ベルトローラ(出口側) 8:出口ガイド板 9:剥離爪 10:ヒートパイプ 11:従動ローラ 12:断熱材 20:原稿読取装置 28:感光体(像担持体) 29:帯電装置 30:光書き込み装置 31:現像装置 32:転写装置 33:クリーニング装置 34:除電装置 35:定着装置 36:急冷装置 37:搬送装置 39:排紙ローラ 43:給紙装置 44,45:給紙カセット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 9/097 G03G 9/08 344 325 (72)発明者 高橋 裕 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内 (72)発明者 古市 泰 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内 (72)発明者 青木 三夫 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内 (72)発明者 葛西 正 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H005 AA01 AA02 AA06 AA08 CA04 CA08 CA25 CB03 CB04 CB07 CB13 DA01 EA03 EA05 EA07 EA10 FB02 2H033 AA01 BA10 BA29 BA58 BB01

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転自在な定着回転体と、回転自在な加圧
    回転体とを有し、前記定着回転体と前記加圧回転体との
    間に形成されるニップ部で未定着のトナー像が転写され
    た記録媒体を挟持搬送し、少なくとも前記定着回転体と
    前記加圧回転体のいずれか一方の内部に設けた発熱手段
    による加熱で前記未定着のトナー像を前記記録媒体に熱
    定着する定着装置を用いた画像形成方法において、 前記記録媒体上のトナー像の体積変化率Vtと面積変化
    率Stを、 Vt={(加熱部通過前のトナー体積)−(加熱部通過
    後のトナー体積)}÷加熱部通過前のトナー体積×10
    0 St={(加熱部通過後のトナー面積)−(加熱部通過
    前のトナー面積)}÷加熱部通過前のトナー面積×10
    0 としたとき、前記記録媒体上のトナー像の体積変化率V
    tが30%以下であり、かつ面積変化率Stが20%以
    下のトナーを使用し、前記記録媒体が定着装置の定着ニ
    ップ部を出た後、前記記録媒体及びトナーを急冷する急
    冷装置を設けたことを特徴とする画像形成方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の画像形成方法において、 前記急冷装置はヒートパイプからなり、該ヒートパイプ
    の表面に弾性層を設けてあることを特徴とする画像形成
    方法。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の画像形成方法にお
    いて、 前記急冷装置はヒートパイプからなり、該ヒートパイプ
    と定着回転体の間に断熱材を設けたことを特徴とする画
    像形成方法。
  4. 【請求項4】請求項1,2または3記載の画像形成方法
    において、 前記トナーの100℃における溶融粘度をη100、12
    0℃における溶融粘度をη120としたとき、η100とη12
    0が下記の式、 η100/η120=6〜10 を満たすことを特徴とする画像形成方法。
  5. 【請求項5】請求項1,2または3記載の画像形成方法
    において、 前記トナーは、樹脂中にTHF不溶分を10〜80%含
    有することを特徴とする画像形成方法。
  6. 【請求項6】請求項1,2または3記載の画像形成方法
    において、 前記トナーは、樹脂として酸価10〜100mgKOH
    /mgのポリエスエル樹脂を50重量%以上含有するこ
    とを特徴とする画像形成方法。
  7. 【請求項7】請求項1,2,3または6記載の画像形成
    方法において、 前記トナーは、樹脂として酸価10〜100mgKOH
    /mgのポリエスエル樹脂と非相溶の樹脂を50重量%
    以下含有することを特徴とする画像形成方法。
  8. 【請求項8】請求項1,2または3記載の画像形成方法
    において、 前記トナーは、トナー成分として磁性体微粒子あるいは
    無機微粉末を含有することを特徴とする画像形成方法。
  9. 【請求項9】請求項1,2または3記載の画像形成方法
    において、 前記トナーは、極性制御剤として有機ジルコニウム化合
    物を含有することを特徴とする画像形成方法。
  10. 【請求項10】請求項1,2または3記載の画像形成方
    法において、 前記トナーは、外部添加剤として無機微粉末を1.0重
    量%以上含有することを特徴とする画像形成方法。
  11. 【請求項11】請求項1,2または3記載の画像形成方
    法において、 前記トナーは、重量平均粒径が4〜10μmのトナーを
    用いることを特徴とする画像形成方法。
  12. 【請求項12】像担持体上にトナー像を形成した後、像
    担持体上のトナー像を記録媒体に転写する作像手段と、
    前記記録媒体に転写されたトナー像を定着する定着手段
    を備え、前記定着手段として、回転自在な定着回転体
    と、回転自在な加圧回転体とを有し、前記定着回転体と
    前記加圧回転体との間に形成されるニップ部で未定着の
    トナー像が転写された記録媒体を挟持搬送し、少なくと
    も前記定着回転体と前記加圧回転体のいずれか一方の内
    部に設けた発熱手段による加熱で前記未定着のトナー像
    を前記記録媒体に熱定着する定着装置を用いた画像形成
    装置において、請求項1〜11の何れか一つに記載の画
    像形成方法を用いたことを特徴とする画像形成装置。
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