JP2003207997A - 画像形成装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents

画像形成装置及びプロセスカートリッジ

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JP2003207997A
JP2003207997A JP2002004505A JP2002004505A JP2003207997A JP 2003207997 A JP2003207997 A JP 2003207997A JP 2002004505 A JP2002004505 A JP 2002004505A JP 2002004505 A JP2002004505 A JP 2002004505A JP 2003207997 A JP2003207997 A JP 2003207997A
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聡 鶴谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】安定した帯電を行うクリーナレスシステムの画
像形成装置の提供。 【解決手段】像担持体1と、該像担持体を帯電する接触
帯電手段2と、像担持体の帯電面に静電潜像を形成する
潜像形成手段4と、その静電潜像を顕像化するための現
像剤T’を内包する現像手段5と、顕像化された現像剤
像を被転写材Pに転写する転写手段6とを有し、現像手
段5が現像剤像を被転写材に転写した後に像担持体上に
残留した現像剤を回収する画像形成装置において、少な
くとも接触帯電手段2と像担持体1の接触部nに清掃補
助粒子zが介在し、画像形成時には、接触帯電手段に第
1の直流電圧とこれにピーク間電圧が帯電電位収束電圧
未満の範囲である交流電圧が重畳された交番電圧を印加
し、非画像形成時には少なくとも一部に第2の直流電圧
を印加する帯電電圧印加手段S1を有し、第2の直流電
圧の絶対値は、第1の直流電圧の絶対値より大きいこと
を特徴する画像形成装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真記録方式
や静電記録方式を利用したレーザプリンタ・複写機・フ
ァクシミリ等の画像形成(画像記録)装置、より詳しく
は、電子写真感光体や静電記録誘電体等の像担持体を
「接触帯電方式」で帯電し、被転写材に対する現像剤像
転写後の像担持体面に残留する現像剤を、専用のクリー
ニング手段を具備させないで、現像手段において「現像
同時クリーニング」で回収させる「クリーナレス」の画
像形成装置、及び該画像形成装置本体に着脱可能なプロ
セスカートリッジに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、電子写真画像形成装置に代表
される画像形成装置には、全体の小型化、廃トナーの発
生なしによるエコロジー対応、像担持体である感光ドラ
ムの長寿命化、現像剤であるトナーの1ページあたりの
消費量削減のために、現像手段に被転写材に対するトナ
ー像転写後の感光ドラム表面に残留しているトナー(以
下、転写残トナーとする)のクリーニング手段を兼用さ
せることにより、専用器としてのクリーニング手段の配
設をなくした「現像同時クリーニング」、「クリーナレ
ス」と呼ばれる画像形成装置がある。
【0003】上述の「現像同時クリーニング」、「クリ
ーナレス」の画像形成装置において、放電を用いない直
接帯電方式の帯電手段を用いたものが、特開平10−3
07455公報に示されている。
【0004】より詳しくは、接触帯電部材と感光ドラム
との接触部に導電性の帯電を促進する粒子を介在させ、
直流電圧のみを印加し、印加した直流電圧とほぼ同等の
感光ドラムの表面電位を得るものである。この方式は、
放電を積極的に用いていないため、オゾンの発生がな
い。また、積極的に放電を用いていないため、放電生成
物の感光ドラムへの付着を抑制でき、高温高湿環境下で
の画像流れなどの問題を防止している。
【0005】また本発明者らは、積極的に放電を用いて
いない直接帯電のメリットを活かしつつ、上述の画像形
成装置をより向上させる方法として、特願2000−2
38560にその提案を示している。
【0006】本提案は、接触帯電部材と感光ドラムとの
接触部に導電性の清掃補助粒子を介在させ、画像形成時
には、直流電圧にピーク間電圧が500V以上で、且つ
帯電電位収束電圧未満の範囲である交流電圧が重畳して
印加されることを特徴としている。
【0007】より詳しくは、像担持体を帯電する可撓性
を有し、少なくともその外周面が多孔質状の接触帯電手
段と像担持体の接触部に、粒子抵抗が1012Ωcm以下
である清掃補助粒子が介在し、画像形成時に交流電圧が
重畳して印加されることにより、帯電手段である帯電清
掃部材は、転写後に像担持体に残留した現像剤を剥ぎ取
ると共に、帯電清掃部材に付着している現像剤は、放電
の影響を受けない為正極性化せず帯電部材に留まること
なく、帯電清掃部材と像担持体の表面との電位差により
該像担持体の回転方向下流側に吐き出すことが可能とな
る。
【0008】また、直流電圧のみを印加した場合に対し
て、該像担持体表面を所定の電位にムラなく均一に帯電
し、直接注入帯電が支配的な帯電を実現することができ
る。
【0009】ここで、前記帯電清掃部材が、像担持体に
対して速度差を持って駆動されることにより、上記残留
現像剤の剥ぎ取り性が向上すると共に、安定した帯電性
を得ることができる。
【0010】さらに、帯電清掃部材上に存在する粒径
0.1〜3μmの清掃補助粒子の作用も相俟って、帯電
清掃部材に付着している現像剤を効果的に吐き出すこと
ができる。
【0011】よって、特願2000−238560の提
案の構成とすることで、帯電部材からトナーを吐き出す
のに好適な交番電界の形成により、長期に亘って帯電部
材の汚染を防止して、安定した帯電性を得ることが可能
となる。
【0012】一方、現像剤担持体が像担持体に接触する
接触現像手段により、現像同時クリーニングを行うこと
で、帯電電位の振れに影響されずに、長期に亘ってかぶ
りの少ない高品位な出力画像を得ることが可能となるこ
と、さらに、球形の現像剤を用いることで、転写効率が
向上し、転写後に像担持体に残留した現像剤を減らすこ
とができると同時に、帯電清掃部材に付着していた際の
吐き出しも容易となり、長期に亘ってクリーナレスシス
テムの安定化を図ることができることを提案している。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特願2
000−238560の提案では、特に低温低湿環境に
於いて、特定のパターン画像を連続して形成した場合
に、以下に示す様な不具合があることが判明した。
【0014】上述のように、画像形成時に交流電圧を重
畳して印加すると、多孔質状の接触帯電手段である帯電
清掃部材が、剥ぎ取った転写残現像剤を像担持体の回転
方向下流側に吐き出すと同時に、像担持体と帯電清掃部
材との接触部に介在させている清掃補助粒子も吐き出し
てしまうことになる。
【0015】この清掃補助粒子は、像担持体と帯電清掃
部材との接触ニップ部に介在し、直接注入帯電が支配的
な帯電を実現するのに不可欠な低抵抗粒子であり、帯電
清掃部材が現像剤で多少汚染されても該粒子が該ニップ
部に介在していることで、該像担持体表面を所定の電位
にムラなく均一に帯電することができるが、現像剤によ
る汚染量に対して該粒子の介在量が所定量以下となった
場合には、帯電均一性を確保することが困難となる。
【0016】特に、帯電性の確保が難しい低温低湿環境
に於いて、縦帯パターン等の画像が連続して形成される
と、帯電部材の長手方向の特定部位では転写残現像剤が
続けて剥ぎ取られることになり、その部分は相対的に現
像剤による汚染量に対して該粒子の介在量が少なくなる
という問題がある。
【0017】この問題は、ある条件下で転写効率が悪
く、帯電清掃部材で掻き取る転写残現像剤量が所定量を
超えた場合に於いても、同様に発生することになる即
ち、画像形成時に接触帯電手段である帯電清掃部材に交
流電圧を重畳して印加することで、剥ぎ取った転写残現
像剤を像担持体の回転方向下流側に吐き出すことがで
き、帯電清掃部材上に現像剤が蓄積されていくことはな
いが、像担持体と帯電清掃部材とのニップ部に介在させ
ている清掃補助粒子も吐き出してしまい、帯電均一性を
確保できなくなってしまう。
【0018】本発明はこの様な実情に鑑みてなされたも
のであり、その目的とするところは、装置の大型化やコ
ストアップを抑制し、且つ安定的に帯電を行って、長期
に亘り帯電不良を発生させることなく良好な画像を得る
ことができるクリーナレスシステムを用いた画像形成装
置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を特
徴とする画像形成装置及びプロセスカートリッジであ
る。
【0020】(1)像担持体と、該像担持体を帯電する
接触帯電手段と、像担持体の帯電面に静電潜像を形成す
る潜像形成手段と、その静電潜像を顕像化するための現
像剤を内包する現像手段と、顕像化された現像剤像を被
転写材に転写する転写手段とを有し、前記現像手段が現
像剤像を被転写材に転写した後に像担持体上に残留した
現像剤を回収する画像形成装置において、少なくとも前
記接触帯電手段と像担持体の接触部に清掃補助粒子が介
在し、画像形成時には、前記接触帯電手段に第1の直流
電圧と第1の直流電圧にピーク間電圧が帯電電位収束電
圧未満の範囲である交流電圧が重畳された交番電圧を印
加し、非画像形成時には少なくとも一部に第2の直流電
圧を印加する帯電電圧印加手段を有し、第2の直流電圧
の絶対値は、第1の直流電圧の絶対値より大きいことを
特徴する画像形成装置。
【0021】上記構成とすることにより、接触帯電手段
である帯電部材は、転写後に像担持体に残留した現像剤
を剥ぎ取ると共に、ピーク間電圧が帯電電位収束電圧未
満の範囲である交流電圧が重畳して印加されることで、
直流電圧のみを印加した場合に対して、該像担持体表面
を所定の電位にムラなく均一に帯電し、直接注入帯電が
支配的な帯電を安定して実現することができる。
【0022】同時に、上記交流電圧の印加により、接触
帯電部材に付着している現像剤は、放電の影響を受けな
い為正極性化せず該帯電部材に留まることなく、接触帯
電部材と像担持体の表面との電位差により該像担持体の
回転方向下流側に吐き出すことができる。
【0023】更に、非画像形成時において直流電圧を印
加することにより、像担持体表面と接触帯電部材との電
位差が少ないため清掃補助粒子は吐き出される量が減少
し、接触帯電部材に清掃補助粒子を好適に保持できるこ
とになる。
【0024】また、第1の直流電圧より第2の直流電圧
の絶対値を大きくすることで、非画像形成時の像担持体
への帯電性を確保し、特に像担持体に現像手段が当接さ
れる接触現像を用いる場合の像担持体へのトナー付着を
防止するとともに、現像手段からの清掃補助粒子の供給
を促進することが可能となる。
【0025】(2)像担持体と、該像担持体を帯電する
接触帯電手段と、像担持体の帯電面に静電潜像を形成す
る潜像形成手段と、その静電潜像を顕像化するための現
像剤を内包する現像手段と、顕像化された現像剤像を被
転写材に転写する転写手段とを有し、前記現像手段が現
像剤像を被転写材に転写した後に像担持体上に残留した
現像剤を回収する画像形成装置において、少なくとも前
記接触帯電手段と像担持体の接触部に清掃補助粒子が介
在し、プロセス状態を検知する検知手段と、画像形成時
には、前記接触帯電手段に第1の直流電圧と第1の直流
電圧にピーク間電圧が帯電電位収束電圧未満の範囲であ
る交流電圧が重畳された交番電圧を印加し、非画像形成
時には少なくとも一部に、絶対値が第1の直流電圧の絶
対値より大きい第2の直流電圧を印加する帯電電圧印加
手段を有し、前記検知手段の結果から、前記第2の直流
電圧の電圧値を制御する制御手段を有することを特徴す
る画像形成装置。
【0026】これにより、像担持体への帯電性が落ちる
プロセス状態においても、非画像形成時の帯電性を確保
でき、特に像担持体への帯電性が落ちた場合における現
像手段からの清掃補助粒子の供給を増加させることが可
能となる。
【0027】(3)前記接触帯電手段は、可撓性を有
し、少なくともその外周が多孔質状であることを特徴と
する(1)または(2)に記載の画像形成装置。
【0028】(4)前記潜像形成手段は像露光手段であ
ることを特徴とする(1)または(2)に記載の画像形
成装置。
【0029】(5)前記前記検知手段は、湿度検知手段
であることを特徴とする(2)に記載の画像形成装置。
【0030】(6)前記検知手段は、像担持体又は接触
帯電手段の使用度合いを検知する手段又は画像形成され
た画像量を検知する手段のいずれか又は両方であること
を特徴とする(2)に記載の画像形成装置。
【0031】(7)前記清掃補助粒子の粒径が0.1〜
3μmであり、粒子抵抗が1012Ωcm以下であること
を特徴する(1)乃至(6)の何れか1つに記載の画像
形成装置。
【0032】(8)前記接触帯電手段が、像担持体に対
して速度差を持って駆動されることを特徴とする(1)
乃至(7)の何れか1つに記載の画像形成装置。
【0033】(9)前記現像手段は、現像剤担持体が像
担持体に接触する接触現像手段であることを特徴とする
(1)乃至(8)の何れか1つに記載の画像形成装置。
【0034】(10)前記現像手段の現像剤は、形状係
数SF1が100〜150、形状係数SF2が100〜
140であることを特徴とする(1)乃至(9)の何れ
か1つに記載の画像形成装置。
【0035】(11)少なくとも前記像担持体と前記接
触帯電手段と前記現像手段とを一体的に形成し、(1)
乃至(9)の何れか1つに記載の画像形成装置に対して
着脱自在としたことを特徴とするプロセスカートリッ
ジ。
【0036】
【発明の実施の形態】〈実施例1〉本実施例に係る画像
形成装置では、少なくともその外周面が多孔質状で、可
撓性を有する接触帯電手段が像担持体に当接されてお
り、少なくとも前記接触帯電手段と像担持体の接触部に
は、清掃補助粒子供給手段から供給された清掃補助粒子
が介在する。
【0037】そして、画像形成時には、前記接触帯電手
段に第1の直流電圧と第1の直流電圧にピーク間電圧が
帯電電位収束電圧未満の範囲である交流電圧が重畳され
た交番電圧を印加し、非画像形成時には少なくとも一部
に、第1の直流電圧より絶対値が大きい第2の直流電圧
を印加する帯電電圧印加手段を有する。
【0038】更に、前記接触帯電手段は、転写後に像担
持体に残留した現像剤を剥ぎ取ると共に、像担持体表面
を所定の電位に帯電し、且つ像担持体の回転方向下流側
に前記現像剤を吐き出す帯電清掃部材として機能する。
接触帯電部材から吐き出された現像剤は、像担持体に接
触して配設した現像手段により、現像同時クリーニング
が行われて再利用される。
【0039】図1は本発明に従う画像形成装置の一例の
概略構成模型図であり、電子写真プロセス利用、クリー
ナレス、のレーザプリンタである。
【0040】(1)プリンタの全体的な概略構成 1は像担持体であり、本実施例ではφ30mmの負極性
OPC感光体(ドラム状ネガ感光体、以下感光ドラムと
記す)である。この感光ドラム1は図1中矢印Aの方向
に周面の移動速度が50mm/sec(=プロセススピ
ード)の一定速度をもって回転駆動される。
【0041】2は感光ドラム1に所定の押圧力をもって
接触させて配設した帯電清掃部材としての弾性ローラ
(以下、帯電清掃ローラと記す)で導電性を有する。n
は感光ドラム1と帯電清掃ローラ2との帯電ニップ部で
ある。
【0042】効率良く直接帯電を行うためには、前述の
帯電ニップ部nにおいて感光ドラム1と帯電清掃ローラ
2の接触面積を大きく取る必要が有り、本実施例では帯
電清掃ローラ2の周面を多孔質状とすることで、最大限
の接触面積を得られる様にした。
【0043】前述の帯電清掃ローラ2は、その外周面に
導電性を有する清掃補助粒子z(詳細については後述す
る)を保持(担持)しており、感光ドラム1と帯電清掃
ローラ2との帯電ニップ部nには、現像器5から供給さ
れる清掃補助粒子zが介在している。
【0044】帯電清掃ローラ2は帯電ニップ部nにおい
て感光ドラム1の回転方向と逆方向(カウンター)に回
転駆動され、感光ドラム1周面に対して速度差を持って
接触する。3は該帯電清掃ローラ2の駆動源である。ま
たプリンタの画像記録動作時には該帯電清掃ローラ2に
帯電バイアス印加電源S1から所定の帯電バイアスが印
加される。これにより、回転感光ドラム1の周面が直接
帯電(注入帯電)方式で所定の極性・電位に、接触帯電
処理される。ここで、画像記録動作時とは、像担持体で
ある感光ドラム1が回転駆動されている時をいう。
【0045】本実施例では帯電清掃ローラ2の周面の移
動速度は75mm/secとした。ここで、帯電清掃ロ
ーラ2の周面の移動速度は、該周面に何も当接されない
状態での平均外径を有する所定の点が、帯電清掃ローラ
2の回転により移動する速度とした。また帯電清掃ロー
ラ2と感光ドラム1の周速差を、両者の回転速度比とす
ると、本実施例では周速差はカウンター方向に150%
である。帯電清掃ローラ2の詳細については、後述する
こととする。
【0046】一方、本実施例での清掃補助粒子zの供給
は、後述する現像器5によって行われる。また、本実施
例では清掃補助粒子zとして、比抵抗が約106Ω・c
m、平均粒径約1μmの酸化亜鉛を用いた。そしてこの
清掃補助粒子zとしての酸化亜鉛を、後述する分級後の
トナーT’100重量部に対して2.0重量部添加し、
混合器により均一に分散させて現像器5内に収容させ
た。前記非磁性一成分トナーについての詳細は後述す
る。
【0047】4はレーザダイオード・ポリゴンミラー等
を含むレーザビームスキャナ(露光装置)である。この
レーザビームスキャナ4は目的の画像情報の時系列電気
デジタル画素信号に対応して強度変調されたレーザ光を
出力し、該レーザ光で上記回転感光ドラム1の一様帯電
面(感光ドラム1周面)を走査露光する。前述走査露光
Lにより回転感光ドラム1面に目的の画像情報に対応し
た静電潜像が形成される。
【0048】本実施例の現像器5は、現像剤として非磁
性一成分トナー(ネガトナー)を用いた反転現像器であ
る。以降、現像剤をトナーT’と称する。
【0049】現像器5は、感光ドラム1に接触して図1
中矢印B方向に回転しながら現像を行う現像ローラ5
a、現像ローラ5aに非磁性トナーT’を図中C方向に
回転することによって供給するトナー供給手段としての
供給ローラ5b、現像ローラ5a上のトナーT’の塗布
量及び帯電量を規制するトナー規制手段としての現像ブ
レード5c、トナーT’を供給ローラ5bに供給すると
共に、非磁性一成分トナーを撹拌する撹拌部材5d等か
らなる。
【0050】本実施例では剛体である感光ドラム1に対
し接触して現像を行う構成を採るため、前記現像ローラ
5aは弾性を有することが望ましい。該弾性層としては
シリコーンゴムを用いたが、弾性層に使用するゴムとし
ては、その他NBRゴム(NBR:ニトリルゴム)、ブ
チルゴム、天然ゴム、アクリルゴム、ヒドリンゴム、ウ
レタンゴム等、一般的に用いられるゴムが使用可能であ
る。
【0051】通常、上記ゴム材料のオイル含浸量を多く
することで、低硬度化が図られる。現像ローラ5aを単
層とする場合には、トナーへの帯電付与性の観点から、
負帯電性トナーを用いた場合には、ウレタンゴム、シリ
コーンゴム、NBRゴム等が好適に用いられる。また、
正帯電性トナーを使用するのであれば、フッ素ゴム等が
好適に用いられる。
【0052】更に、弾性層外周にトナーへの帯電を考慮
してコート層を設ける場合には、ポリアミド樹脂、ウレ
タン樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂
若しくは、これらを混合した樹脂等が好適に用いられ
る。
【0053】また、現像ブレード5cとしては、現像ロ
ーラ5aとの当接部が金属又はゴム及び樹脂部材からな
る公知のトナー規制部材が使用可能である。
【0054】攪拌部材5dにより攪拌されたトナーT’
がB方向に回転する現像ローラ5aと、C方向に回転す
る供給ローラ5bとの摺擦によって現像ローラ5a上に
供給される。現像ローラ5a上のトナーT’は現像ブレ
ード5cによって所望の帯電量が付与されると共に、ト
ナー量が規制され、現像ローラ5a上に適宜トナーが担
持される。
【0055】現像ローラ5c上に担持されたトナーは、
感光ドラム1と接触する部位、即ち現像部位aに到達す
ると、電源S3から現像ローラ5aに現像バイアスが印
加されることで、感光ドラム1周面に担持された静電潜
像が、現像ローラ5aの表面に担持されているトナー
T’で反転現像されてトナー像として可視化される。本
実施例における現像バイアス電圧は、DC電圧:−40
0Vとした。
【0056】6は接触転写手段としての中抵抗の転写ロ
ーラであり、所定の押圧力をもって感光ドラム1に接触
させることにより、転写ニップ部bを形成している。こ
の転写ニップ部bに不図示の給紙部から所定のタイミン
グで記録媒体としての被転写材(転写紙)Pが給紙さ
れ、且つ転写ローラ6に転写バイアス印加電源S2から
所定の転写バイアス電圧が印加されることで、感光ドラ
ム1周面のトナー像が転写ニップ部bに給紙された被転
写材P表面に順次転写されていく。
【0057】本実施例で使用の転写ローラ6は、芯金に
中抵抗発泡層を形成した、ローラ抵抗値5×108Ωの
ものであり、+2.0kVの電圧を芯金に印加すること
によって転写を行う。
【0058】この際、転写ニップ部bにおいて感光ドラ
ム1周面のトナー画像は、前述転写バイアスの影響で被
転写材P側に引かれて積極的に転移する。一方、感光ド
ラム1周面の清掃補助粒子zは導電性であるため被転写
材P側には積極的には転移せず、感光ドラム1周面に実
質的に付着保持されて残留する。感光ドラム1の周面に
付着保持された清掃補助粒子zの存在により、感光ドラ
ム1側から被転写材P側へのトナー画像の転写効率が向
上する効果も得られる。
【0059】7は熱定着方式等の定着装置である。転写
ニップ部bにおいて感光ドラム1周面のトナー像が転写
された被転写材Pは、前記定着装置7に搬送・導入さ
れ、トナー像の定着を受けて画像形成物(プリント、コ
ピー)として装置外へ排出される。
【0060】転写後に感光ドラム1周面に残存した転写
残トナーおよび上記の清掃補助粒子zは、感光ドラム1
の回転により、感光ドラム1と帯電清掃ローラ2の帯電
ニップ部nに搬送され、帯電ニップ部nへの清掃補助粒
子zの供給と、帯電清掃ローラ2への付着・混入が生じ
る。そして、感光ドラム1と帯電清掃ローラ2とが形成
する帯電ニップ部nに、清掃補助粒子zが存在した状態
で感光ドラム1の接触帯電が行なわれる。
【0061】本実施例の画像形成装置ではクリーナレス
構成を採るため、クリーニングブレード等のクリーナ
(クリーニング装置)は配設されず、従って被転写材P
に対してトナー像を転写した後に感光ドラム1周面に残
留する転写残トナーは、感光ドラム1の回転に伴って帯
電ニップ部nを経由して現像部位aに至り、現像器5で
現像同時クリーニングが行われることにより回収・再使
用される。
【0062】9はプリンタの制御手段(制御回路部、C
PU)であり、プリンタ全体の画像形成動作のシーケン
ス制御を司る。
【0063】(2)現像同時クリーニング 以下に、現像同時クリーニングについて図2を用いて説
明を行う。図2中、□は感光ドラム1表面に存在する転
写残トナーを示し、○は現像ブレード5cを通過し現像
ローラ6a上に担持された新しいトナーを示す。記号中
の−はトナーの帯電極性を示すものである。
【0064】転写残トナー(転写行程において被転写材
Pに転写されず、感光ドラム1表面に残ったトナー)は
感光ドラム1と帯電清掃ローラ2との接触部において、
感光ドラム1と帯電清掃ローラ2との摺擦及び後述の清
掃補助粒子との摩擦を受けることにより、負帯電トナー
となる。続いて露光工程により感光ドラム1表面の露光
部(画像部)は約−150Vとなる。更に現像行程で
は、前述露光部上の転写残トナーはそのまま感光体1上
に残存し、且つ現像バイアス(−400V)と前述露光
部との電位差(約250V)により現像ローラ5a上に
担持された新しいトナーが前述露光部に供給(現像)さ
れる。同時に非露光部(非画像部)の負帯電の転写残ト
ナーは、感光体1上の帯電電位(約−700V)と現像
バイアス(−400V)との電位差により現像ローラ5
a上に転移する。この際、現像ローラ5a上に担持され
た新しいトナーは、そのまま現像ローラ5a上に残存す
ることにより、現像同時クリーニングが行われる。
【0065】(3)帯電清掃ローラ2 帯電清掃ローラ2は、転写後に感光ドラム1に残留した
トナーを剥ぎ取ると共に、感光ドラム表面を所定の電位
に帯電し、且つ感光ドラムの回転方向下流側に前記トナ
ーを吐き出す帯電清掃部材として機能する。帯電清掃ロ
ーラ2から吐き出されたトナーは、感光ドラム1に接触
して配設した現像手段により、現像同時クリーニングが
行われて再利用される。
【0066】ここで、本実施例における帯電清掃ローラ
2について詳しく述べる。帯電清掃ローラ2は、芯金2
a上に樹脂(例えばウレタン)、導電性粒子(例えばカ
ーボンブラック)、硫化剤、発泡剤等により処方された
発泡体の半導電体層2bをローラ状に形成することによ
り形成される。
【0067】また、帯電清掃ローラ2には前述の樹脂
(ウレタン等)を用いる他に、EPDM、NBR、シリ
コーンゴムや、IR等に抵抗調整用のカーボンブラック
や金属酸化物等の導電性物質を分散したゴム材を発泡し
たものや、周面のみに発泡処理を施して多孔質状とした
ものを用いることも出来る。特に導電性物質を分散せず
に、イオン導電性の材料を用いて抵抗調整をすることも
可能である。
【0068】帯電清掃ローラ2は、少なくとも周面を微
小な多孔質状とすることで、感光ドラム1の周面に対す
る接触機会を増加させると共に、転写残トナーが帯電ニ
ップnへと流入した際には、空孔がトナーを捕獲して感
光ドラム1の周面から引き剥がす役目を果たし、互いの
部材同士の接触を保つ事が出来る。
【0069】前述の様にして形成された半導電体層2b
のローラを、必要に応じて表面を研磨することにより、
直径12mm、長手長さ250mmの導電性弾性ローラ
である帯電清掃ローラ2を作成した。
【0070】一方、本実施例の帯電清掃ローラ2のロー
ラ抵抗を測定したところ100kΩであった。ローラ抵
抗は、帯電清掃ローラ2の芯金2aに総圧1kgの加重
がかかるようφ30mmのアルミドラムに帯電清掃ロー
ラ2を圧着した状態で、芯金2aとアルミドラムとの間
に100Vを印加して計測した。
【0071】帯電清掃ローラ2は電極として機能するこ
とが重要である。つまり、弾性を持たせて感光ドラム1
との十分な接触状態を得ると同時に、移動する感光ドラ
ム1を充電するに十分低い抵抗を有する必要がある。一
方では感光ドラム1にピンホールなどの低耐圧欠陥部位
が存在した場合に電圧のリークを防止する必要がある。
感光ドラム1の場合、十分な帯電性と耐リークを得るに
は、帯電清掃ローラ2が104〜107Ωの抵抗を有する
ことが望ましい。
【0072】また、帯電清掃ローラ2の硬度は、硬度が
低すぎると形状が安定しないために被帯電体としての感
光ドラム1との接触性が悪くなり、また高すぎると感光
ドラム1との間に帯電ニップ部nを確保できないだけで
なく、感光ドラム表面へのミクロな接触性が悪くなるの
で、アスカーC硬度で25度から50度が好ましい範囲
である。
【0073】(4)トナー 次に、本実施例で使用するトナーについての詳細を述べ
る。ここでいうトナーとはトナー粒子、外添剤及び清掃
補助粒子zとから構成されている。トナー粒子とは、粉
砕法、重合法等により製造されたトナー母体をいい、他
の独立した微粒子を外添する前の状態をいう。
【0074】本実施例の画像形成装置では、従来より知
られている粉砕法、重合法等により得ることが出来るト
ナーを用いることも可能であるが、特に以下に述べるト
ナー粒子を用いることが好適である。
【0075】トナー粒子は、画像解析装置で測定した形
状係数SF−1の値が100〜150であり、形状係数
SF−2の値が100〜140であることが好ましく、
形状係数SF−1の値が100〜140であり、形状係
数SF−2の値が100〜120であれば更に好まし
い。また、上記の条件を満たし、かつ、(SF−2)/
(SF−1)の値を1.0以下とすることにより、トナ
ー粒子の諸特性のみならず、画像形成装置とのマッチン
グがきわめて良好なものとなる。
【0076】形状係数を示すSF1、SF−2とは、日
立製作所製FE−SEM(S−800)を用い倍率50
0倍に拡大したトナー粒子像を100個無作為にサンプ
リングし、その画像情報はインターフェースを介してニ
コレ社製画像解析装置(Luzex3)に導入し解析を
行い下式より算出し得られた値を本発明に於いては形状
係数SF−1(図3)、SF−2(図4)と定義した。
【0077】SF−1={(MXLNG)2/ARE
A}×(π/4)×100 SF−2={(PERI)2/AREA}×(1/4
π)×100 AREA:トナー粒子投影面積 MXLNG:絶対最大長 PERI:周長 トナー粒子の形状係数SF−1はトナー粒子の丸さの度
合を示し、球形から徐々に不定形となる。SF−2はト
ナー粒子の凹凸度合を示し、トナー粒子表面の凹凸が顕
著となる。
【0078】前述の形状係数SF−1が160を越える
場合には、トナー粒子の形状が不定形となるため、トナ
ー粒子の帯電量分布がブロードになるとともに、現像器
内でトナー粒子表面が磨砕されやすくなるため、画像濃
度の低下や画像かぶりの一因となる。
【0079】トナー粒子像の転写効率を高めるために
は、トナー粒子の形状係数SF−2は、100〜140
であり、(SF−2)/(SF−1)の値が1.0以下
であるのがよい。トナー粒子の形状係数SF−2が14
0より大きく、(SF−2)/(SF−1)の値が1.
0を超える場合、トナー粒子の表面がなめらかではな
く、多数の凹凸をトナー粒子が有しており、感光体1a
から被転写材P等への転写効率が低下する傾向にある。
【0080】更には、本発明で使用するトナー粒子とし
ては、トナー粒子表面が外添剤(後述する清掃補助粒子
を含む)で被覆された物を用い、トナー粒子が所望の帯
電量が付与されるようにすることが好ましい。
【0081】その意味で、トナー粒子表面の外添剤被覆
率が、5〜99%さらに好ましくは、10〜99%であ
ることが好ましい。
【0082】トナー粒子表面の外添剤被覆率は、日立製
作所製FE−SEM(S−800)を用いトナー粒子像
を100個無作為にサンプリングし、その画像情報はイ
ンターフェースを介してニコレ社製画像解析装置(Lu
zex3)に導入する。得られる画像情報は、トナー粒
子表面部分と外添剤部分との明度が異なるため、2値化
して、外添剤部分の面積SGとトナー粒子部分の面積
(外添剤部分の面積も含む)STに分けてもとめ、下記
式により算出する。
【0083】外添剤被覆率(%)=(SG/ST)×1
00 外添剤としては、公知に用いられているシリカ等があげ
られる。外添剤は、トナー粒子100重量部に対し、
0.01〜10重量部が用いられ、好ましくは、0.0
5〜5重量部が用いられる。また、外添剤は、単独で用
いても、又、複数併用しても良い。それぞれ、疎水化処
理を行ったものが、より好ましい。
【0084】外添剤の添加量が0.01重量部未満の場
合には、一成分系現像剤の流動性が悪化し、転写及び現
像の効率が低下してしまい、画像の濃度ムラや画像部周
辺にトナーが飛び散ってしまう、所謂飛び散りが発生す
る。一方、外添剤の量が10重量部を越える場合には、
過多な外添剤が感光ドラム1や現像ローラに付着してト
ナーへの帯電性を悪化させたり、画像を乱したりする。
【0085】(5)清掃補助粒子z 以下に、本実施例で使用する清掃補助粒子zについて更
に詳しく述べる。清掃補助粒子zの材料としては、金属
酸化物(例えば、酸化アルミニウム,酸化チタン,酸化
錫,酸化亜鉛,など)の導電無機粒子や有機物との混合
物、あるいは、これらに表面処理を施したものなど各種
導電粒子が使用可能である。
【0086】粒子抵抗は、以下に示す通り比抵抗として
算出した。比抵抗の算出は、底面積2.26cm2の円
筒内に凡そ0.5gの粉体試料を入れ、上下電極に15
kgの加圧を行うと同時に100Vの電圧を印加して抵
抗値を計測、その後正規化し行った。上述の方法より算
出した清掃補助粒子zの比抵抗は、清掃補助粒子zを介
した電荷の授受を行うため1012Ω・cm以下が必要
で、好ましくは1010Ω・cm以下が望ましい。
【0087】清掃補助粒子zの粒径は、光学あるいは電
子顕微鏡による観察から、100個以上抽出し、水平方
向最大弦長をもって体積粒度分布を算出し、その50%
平均粒径をもって決定した。
【0088】上述の測定で算出した清掃補助粒子zの粒
径は、0.1μm〜3μmであることが望ましい。粒径
が0.1μm以下の場合、一般に用いられる粒径のトナ
ーに対して付着し易く、清掃帯電ローラ2表面に付着し
ても、転写残トナーの付着によって感光ドラム1への導
電経路が遮られやすくなる。一方、粒径が3μmを上回
る場合、感光ドラム1の表面を均一に帯電するために多
量の清掃帯電粒子を必要とすることになり、トナー粒子
に対して多量の清掃帯電粒子を入れると画像不良が生じ
る。
【0089】トナーへの清掃補助粒子zの混合量として
は、トナー粒子100重量部に対して0.5乃至5重量
部であることが好ましい。0.5重量部以下となると、
現像器5から感光ドラム1への清掃補助粒子zの転移が
少なく、ひいては帯電清掃ローラ2への供給量が少なく
なるからである。5重量部以上とすると、トナーに混合
する量として過多となるため現像特性に悪影響を及ぼす
ことになる。
【0090】清掃補助粒子zは、一次粒子の状態で存在
するばかりでなく二次粒子の凝集した状態で存在するこ
ともなんら問題はない。どの様な凝集状態であれ、凝集
体として清掃補助粒子としての機能が実現できればその
形態は重要ではない。
【0091】一方、清掃補助粒子が感光ドラム1上から
記録材Pに一部転写されてしまうことを考慮すると、特
にフルカラー画像形成装置において、白色または透明に
近い粒子でなければ色再現性が損なわれる恐れが有る。
また、清掃補助粒子を感光体の帯電に用いる場合には、
潜像露光時に妨げにならない(遮光しない)ことが重要
であり、やはり白色または透明に近い粒子を用いること
が望ましい。また、非磁性であることが好ましい。
【0092】本実施例の画像形成装置ではクリーナレス
構成を採るため、クリーニングブレード等のクリーナ
(クリーニング装置)は配設されず、転写残トナーは図
2を用いて説明した通りの作用で、現像器5において現
像同時クリーニングが行われることにより回収・再使用
される。この際、帯電ニップ部nや帯電清掃ローラ2か
ら脱落した清掃補助粒子も、現像器5に回収され、現像
剤T’に混入して循環使用される。
【0093】また、画像記録動作時においては、清掃補
助粒子zが帯電ニップ部nや帯電清掃ローラ2から脱落
しても、現像器5の現像剤T’に含有されている清掃補
助粒子zが、感光ドラム1周面に移行し、該感光ドラム
1周面の移動により転写ニップ部bを経て帯電ニップ部
nに逐次に供給され続ける。
【0094】(6)帯電清掃ローラ2に対する印加電圧
制御 以下に、本発明における特徴及びその作用を述べる。本
発明においては、画像形成時には、帯電清掃ローラに第
1の直流電圧と第1の直流電圧にピーク間電圧が帯電電
位収束電圧未満の範囲である交流電圧が重畳された電圧
を印加し、非画像形成時には第1の直流電圧より絶対値
が大きい第2の直流電圧を印加する帯電電圧印加手段を
有する。
【0095】即ち画像形成時においては、直流電圧に所
定の交流電圧を重畳したバイアスを印加して帯電不良の
原因となる転写残トナーを帯電清掃ローラから吐き出し
つつ、感光ドラム上を注入帯電して帯電の均一性を図
る。
【0096】そして、非画像形成時においては、画像形
成時の直流電圧より大きい直流電圧を印加することで、
転写残トナーの吐き出しや注入帯電の補助的役割を果た
す清掃補助粒子を帯電清掃ローラに確保することにより
非画像形成時の帯電性を確保するものである。
【0097】ここで、画像形成時とは、画像記録動作時
(感光ドラム1の回転駆動時)であって、被転写材Pの
印字可能領域中に画像を形成する領域に相当する時をい
う。これに対し、非画像形成時とは、画像記録動作時で
あって、被転写材Pの印字領域外に相当する領域をい
う。即ち、画像形成時に感光ドラム1上に転移したトナ
ーは被転写材P上に画像形成されることになり、非画像
形成時とは、トナーが被転写材P上に転移されない、い
わゆる前多回転、前回転、後回転、紙間といわれる時間
をさす。
【0098】「前多回転」とは、画像形成装置本体のメ
イン電源を投入した場合等に、画像形成装置本体がスタ
ンバイになるまで所定数回感光ドラムを準備するために
回転させるための回転をいい、「前回転」とは、プリン
ト信号が検知され、感光ドラムを所定回転数まで上昇さ
せるとともに画像形成の準備を行う回転をいい、前回転
は画像形成時前には必ず行われることになる。「後回
転」とは、画像形成が終了して、回転停止をさせるため
の準備回転をいい、「紙間」とは、連続プリント時にお
いて、前の転写紙と次の転写紙との間の未印字領域に相
当する時間をいう。
【0099】次に、本発明の特徴である帯電清掃ローラ
に印加するバイアスについて述べる。帯電バイアス印加
電源S1はプリンタ制御手段(制御回路部、CPU)9
により回路切換えがなされ、スイッチSWが第1接点c
側に切換えられることで、帯電清掃ローラ2の芯金2a
に対してDC電圧(第1の直流電圧)+AC電圧の重畳
交番電圧を印加し、スイッチSWが第2が接点d側に切
換えられることで、帯電清掃ローラ2の芯金2aに対し
て絶対値が第1の直流電圧の絶対値より大きいDC電圧
(第2の直流電圧)を印加する。
【0100】本実施例では、プリンタ制御手段9は画像
形成時においては帯電バイアス印加電源S1の帯電バイ
アス印加電源S1のスイッチSWを第1接点d側に切換
えて帯電清掃ローラ2の芯金2aに対して、 DC電圧:−700V(第1の直流電圧) AC電圧:ピーク間電圧1.0kV、周波数1.8kH
z、sin波 の重畳した交番電圧を印加する。これにより、感光ドラ
ム1周面が該印加DC電圧とほぼ等しい電圧(約−70
0V)に直接帯電される。
【0101】また、非画像形成時においては帯電バイア
ス印加電源S1の帯電バイアス印加電源S1のスイッチ
SWを第2接点d側に切換えて帯電清掃ローラ2の芯金
2aに対して、 DC電圧:−880V(第2の直流電圧) を印加する。
【0102】直流電圧に重畳して印加する交流電圧の大
きさとしては、ピーク間電圧が500V以上でかつ帯電
電位収束電圧未満であることが望ましい。
【0103】ピーク間電圧が500V以下となると、交
流電圧によるトナーの吐き出しのための電位差(帯電清
掃ローラ2と感光ドラム1周面間)を得ることが出来
ず、トナーを帯電清掃ローラ2から引き剥がし、感光ド
ラム1間で往復運動をさせることが困難である。
【0104】一方、ピーク間電圧を帯電電位収束電圧以
上とすると帯電清掃ローラ2の放電作用が強まり、この
場合も帯電清掃ローラ2に付着したトナーを吐き出すた
めの電位差が生じない。従って、感光ドラム1間で往復
運動をさせることが困難となり、帯電清掃ローラ2上に
トナーが蓄積することになる。更に、放電作用が強まる
と、トナーの正極性化が起こってしまう。
【0105】ピーク間電圧を帯電電位収束電圧以上にし
て放電作用による帯電が支配的となることは、放電開始
電圧の閾値の2倍のピーク間電圧を超えることを意味す
る。即ち、放電開始電圧の閾値の2倍のピーク間電圧を
超えることでAC放電が安定的に維持され、本実施例の
画像形成装置で述べる作用とは相反する第1の直流電圧
は、画像形成時における帯電電位を決めるための電圧で
あり、画像形成時の非画像部電位となる。
【0106】しかしながら従来例で述べたように、画像
形成時において交番電圧を印加した場合には、帯電清掃
ローラ2から転写残トナーを吐き出すと同時に、清掃補
助粒子zをも吐き出すことになる。
【0107】その結果として、帯電清掃ローラ2上に保
持された清掃補助粒子の量が少なくなる。保持された清
掃補助粒子の量が少ないと、特に帯電性が低くなる低温
低湿環境において注入帯電を行った場合には、所定の帯
電電位まで注入することができず、帯電ムラが生じるこ
とになる。即ち、転写後の感光ドラム表面の電位を所定
電位まで上昇させることができず、不均一な電位を生じ
る。該帯電ムラの電位の低い部分と現像バイアスとの電
位差が小さくなると現像によりトナーが付着してしま
い、転写ローラを汚してしまったり、次画像形成時に転
写紙裏を汚してしまったりする。
【0108】一方、本実施例の画像形成装置に於ける帯
電清掃ローラ2に対して直流電圧のみを印加した場合に
は、帯電清掃ローラ2と感光ドラム1が形成する帯電ニ
ップ部nの感光ドラム1回転方向下流側において電位差
が生じないため、帯電清掃ローラ2周面に付着したトナ
ーを吐き出す作用が生じない。しかし、同時に清掃補助
粒子zの吐き出し量も少なくなるため、非画像形成時に
帯電清掃ローラに清掃補助粒子を蓄積させることができ
るようになる。
【0109】更に第2の直流電圧は、画像形成時の直流
電圧(第1の直流電圧)より絶対値が大きく設定され
る。この理由として、低温低湿環境等で帯電性が低くな
った場合、前記のように所定の帯電電位まで注入するこ
とができず、帯電ムラが生じる。これに対し、転写行程
後の感光ドラム表面の電位と帯電清掃ローラに印加され
る電位の差が大きくなればなるほど、注入帯電性が促進
されるため、感光ドラム表面の帯電ムラは小さくなり、
より均一になる傾向になる。更に、設定電位を上げるこ
とになるため、非画像形成時の帯電電位が上昇し、現像
によるトナー付着の防止につながる。
【0110】また、非画像形成時の帯電電位が大きくな
ることは、非画像形成時のバックコントラスト(帯電電
位と現像印加バイアスとの電位差)が増加するため、現
像器5からの清掃補助粒子の吐き出しが増加する。その
結果、帯電清掃ローラに供給される清掃補助粒子が多く
なり、帯電均一性にも寄与することになる。
【0111】次に、図5を用いてシーケンスを説明す
る。図5のシーケンスは3枚を連続プリントした場合に
おいて、所謂「紙間」及び「後回転」に第2の直流電圧
を印加したものである。
【0112】図5中、(1)はAC成分とDC成分を重
畳した状態の電位状態を示し、(2)は、(1)から直
流成分のみを抽出したものである。さらに、aは「前回
転」、bは「画像形成時」、cは「紙間」、dは「後回
転」、補助記号「’」は「2枚目」、補助記号「’’」
は「3枚目」を示す。
【0113】まず、プリント信号が入ると前回転aが始
まり、帯電清掃ローラ2には、画像形成時bと同様に前
記交番電圧が印加され、感光ドラム表面を均一にするよ
う画像形成の準備が行われる。
【0114】そして画像形成時bになり、画像露光信号
に応じて画像形成が行われる。この画像形成時bには、
前記交番電圧が印加され、帯電の均一性が確保され、画
像形成が行われる。
【0115】しかし、特別にクリーナ容器を有さないク
リーナレスシステムでは、転写残トナーが、直接帯電清
掃ローラ2に到達することになる。
【0116】本実施例の画像形成装置において転写残ト
ナーは、感光ドラム1の回転とともに帯電清掃ローラ2
と感光ドラム1が形成する帯電ニップ部nの感光ドラム
1回転方向上流側に到達すると、速度差を持って駆動さ
れる帯電清掃ローラ2の空孔の壁と、感光ドラム1周面
に生じる機械的な摺擦力により、感光ドラム1表面から
掻き落とされる。前述の通り掻き落とされた転写残トナ
ーは、帯電清掃ローラ2の回転に伴い、前記帯電ニップ
部nの感光ドラム1回転方向下流側に到達する。また同
時に、前記帯電ニップ部nでは、帯電清掃ローラ2表面
から感光ドラム1周面に電荷が注入されて、感光ドラム
1周面の帯電が行われ、帯電する感光ドラム1上の表面
電位は印加した直流電圧値にほぼ到達する。
【0117】一方、帯電清掃ローラ2には直流電圧に加
えて交流電圧が重畳されており、帯電清掃ローラ2と感
光ドラム1の間に交流電界が形成される。従って、帯電
清掃ローラ2の回転に伴い前記帯電ニップ部nの感光ド
ラム1回転方向下流側に到達した転写残トナーは、感光
ドラム1周面と帯電清掃ローラ2周面に連続的に生じる
電位差により、感光ドラム1周面と帯電清掃ローラ2周
面との間で行き来を繰り返す。この際、感光ドラム1は
回転しており、感光ドラム1上に付着・担持された転写
残トナーは、前述交流電界の作用領域から抜け出ること
で、帯電清掃ローラ2周面から吐き出されることにな
る。
【0118】ここで、帯電清掃ローラ2周面に担持され
ている清掃補助粒子zが、マイクロキャリアやスペーサ
キャリアとして作用することで、上記吐き出しを効果的
に行うことができる。
【0119】即ち、転写残トナーと清掃補助粒子zが混
在して帯電清掃ローラ2周面に担持される過程で、清掃
補助粒子zはマイクロキャリアとして作用し、即ち自ら
が正極性化することで、転写残トナーに対し負電荷を付
与する。また、清掃補助粒子zは帯電清掃ローラ2と転
写残トナーの間に介在することでスペーサキャリアとし
て働き、前述の帯電ニップ部nの感光ドラム1回転方向
下流側での交流電界の作用により、帯電清掃ローラ2か
らトナーをより吐き出し易くすることが出来る。さら
に、吐き出されたトナーの極性も負極化されることで、
次工程の現像ローラ5aによるトナー回収も確実に行う
ことが可能となる。この際、先に述べた形状係数を有す
る球形に近いトナーを用いることで、上述のトナーの吐
き出し及び現像器での回収を効果的に実現させることが
できる。
【0120】しかしながら従来例で述べたように、画像
形成時において交番電圧を印加した場合には、帯電清掃
ローラ2から転写残トナーを吐き出すと同時に、清掃補
助粒子zをも吐き出すことになる。
【0121】その結果として、帯電清掃ローラ2上に保
持された清掃補助粒子の量が少なくなる。
【0122】そして画像形成領域が終了して紙間cとな
り、図5の(2)に示すように第2の直流電圧が印加さ
れる(画像形成時の直流電圧(第1の直流電圧)より大
きく設定される)。
【0123】本実施例の画像形成装置に於ける帯電清掃
ローラ2に対して直流電圧のみを印加した場合には、帯
電清掃ローラ2と感光ドラム1が形成する帯電ニップ部
nの感光ドラム1回転方向下流側において電位差が生じ
ないため、帯電清掃ローラ2周面に付着したトナーを吐
き出す作用が生じない。しかし、同時に清掃補助粒子z
の吐き出し量も少なくなるため、非画像形成時に帯電清
掃ローラに清掃補助粒子を蓄積させることができるよう
になる。
【0124】前記の1枚目の画像形成時b・紙間cと同
様に、2枚目の画像形成時b’・紙間c’、3枚目の画
像形成時b’’・紙間c’’、と画像形成される。
【0125】そして、後回転dとなる。後回転dでも紙
間c・c’・c’’・・・と同様に、次回の画像形成の
ために清掃補助粒子を蓄積させ、画像記録動作を終了す
る。
【0126】図5においては、紙間と後回転に第2の直
流電圧を印加したが、これに限定されるものでなく、前
回転、前多回転等に印加してもよい。また、紙間におい
ては毎紙間すべてに必要ではなく、たとえば、10枚に
1回といったように、スポット的に入れることも可能で
ある。更に、第2の直流電圧を入れる長さは例えば、
「後回転」の時間全てに入れる必要はなく、例えば画像
形成が終了して後回転に入って2秒後に第2の直流電圧
を入れるようにしてもよい。
【0127】以上述べた様に、少なくともその外周面が
多孔質状で、可撓性を有する接触帯電手段が像担持体に
当接されており、少なくとも前記接触帯電手段と像担持
体の接触部には、清掃補助粒子供給手段から供給された
清掃補助粒子を介在させる。そして、画像形成時には、
前記接触帯電手段に第1の直流電圧と第1の直流電圧に
ピーク間電圧が帯電電位収束電圧未満の範囲である交流
電圧が重畳された交番電圧を印加し、非画像形成時には
少なくとも一部に、第1の直流電圧より絶対値が大きい
第2の直流電圧を印加する帯電電圧印加手段を有する。
【0128】これにより、低温低湿環境等で帯電性が低
くなった場合においても、転写行程後の感光ドラム表面
の電位と帯電清掃ローラに印加される電位の差が大きく
し、注入帯電性が促進することで、感光ドラム表面の帯
電ムラを小さくし、より帯電性を均一にすることで、帯
電不良やかぶりの少ない高品位な出力画像を長期に亘っ
て得ることが可能となる。
【0129】更に、設定電位を上げることになるため、
非画像形成時の帯電電位が上昇し、現像によるトナー付
着の防止につながる。
【0130】(7)実施例の画像形成装置の評価 本実施例の画像形成装置の効果を調べるため、以下に示
す比較例の画像形成装置と共に、一定の画像パターンで
連続2000枚の画出し耐久試験を行い、ゴースト画像
の発生レベルを評価することで、各画像形成装置におけ
る帯電性の優劣を比較した。使用環境は低温低湿環境
(温度15℃、湿度15%)において行った。
【0131】本実施例と各々の比較例の画像形成装置で
は反転現像方式を採るため、前述のゴースト画像とは、
感光体の1周目において画像露光した部分(トナー画像
部である)が、感光体2周目で帯電不足を起こすことに
より、前回の画像パターン部が他の部位よりトナーが多
く現像されて現れるもの(画像濃度が高い)の事を指
す。
【0132】耐久に用いる画像パターンには、画像先端
に縦帯を印字し、その後ハーフトーン画像(画像後半)
を出力し、前述ゴースト画像の発生レベルの判定に用い
た。さらに、画像裏面の汚れ具合を観察した。
【0133】〔比較例1〕実施例1と同様の構成で、画
像記録時には常時第1の直流電圧に交流電圧を重畳した
交番電圧を印加して耐久を行った。
【0134】〔評価結果〕本実施例1と比較例1の画像
形成装置における耐久試験での、ゴースト画像評価結果
を以下の表1に示す。
【0135】
【表1】
【0136】ここで、評価の指針を以下に示す。○:画
像不良なし(帯電不良なし)、△:ゴースト画像による
若干の濃度アップあり、×:ゴースト画像による濃度ア
ップ大、として評価した。
【0137】本実施例の画像形成装置では、2000枚
の耐久終了時点までゴースト画像や、画像裏面の汚れが
発生しなかった。
【0138】比較例1では、500枚付近においてゴー
スト画像の部分が周辺の濃度より高くなってしまった。
また1000枚時点では、ゴーストがはっきりと区別で
きるようになってしまった。さらに、2000枚時点で
若干の裏汚れが生じた。
【0139】以上述べた様に、本実施例に係る画像形成
装置では、帯電不良や汚れの少ない高品位な出力画像を
長期に亘って得ることが可能であった。
【0140】〈実施例2〉前記実施例1と同様の箇所に
ついては、説明を省略する。
【0141】本実施例においては、前記実施例1と比較
して、プロセス状態を検知する検知手段を設け、前記検
知手段の結果から、前記第2の直流電圧の電圧値を制御
するようにしたものである。ここで、プロセス状態を検
知する検知手段としては、湿度検知手段を設けた。
【0142】前記実施例1では、第2の直流電圧を帯電
清掃ローラからの帯電性の高低に関係なく一定にしてい
たため、帯電性は確保できるものの、同時に現像器から
の清掃補助粒子zの供給量を調整することはできず、高
湿環境においては多量の清掃補助粒子を供給するように
なってしまった。
【0143】そこで本実施例では、帯電性が高い高湿環
境では第2の直流電圧の電圧値を押さえ清掃補助粒子の
供給量を抑制し、より帯電性が必要な低湿環境において
は現像器からの供給量を多くして現像器中のトナー粒子
と清掃補助粒子のバランスを保つようにしたものであ
る。
【0144】図6は本発明に係わる第2の実施例であ
り、使用環境により第2の直流電圧の電圧値を制御する
ようにしたものである。ここで、8は湿度を検知する環
境センサである。9は環境センサ8からの信号を受けて
帯電バイアス電源S4の制御を行う制御手段9である。
【0145】本実施例においては、第2の直流電圧を 低湿環境(10〜40%):−880V 常湿環境(40〜60%):−810V 高湿環境(60〜80%):−750V とした。
【0146】図7はシーケンスを示す図である。図7中
「Cn’」等における補助記号「n」は連続プリント時の
枚数を示している。本実施例では、非画像形成時におい
て、常時、第2の直流電圧を印加している(前回転、紙
間、後回転等)。
【0147】図7中、プリント信号が入り、まず環境セ
ンサ8により使用環境の湿度が検知され、制御手段9に
検知結果が伝達される。検知手段9により例えば低湿環
境と検知されると、制御手段9は帯電バイアス電源S4
に低湿環境用の第2の直流電圧を出力するように命令す
る。そして前回転aが始まると、第2の直流電圧として
−88Vが印加され、画像形成時bになると前記実施例
と同様に交番電圧が印加され画像形成が行われる。そし
て、紙間cが入り第2の直流電圧が印加され、連続プリ
ント中、上記動作が繰り返される。
【0148】しかし、連続プリント中に環境が変化し、
低湿環境から常湿環境に変化した(図7中、破線)とす
る。常湿環境では、第2の直流電圧は−810Vに変更
され、紙間Cn’に印加される。そして、後回転dにお
いては、−810Vの電圧が印加されて終了する。
【0149】このように、帯電性が低く清掃補助粒子z
の保持が多量に必要な低湿環境では多くの清掃補助粒子
を供給して帯電性を確保し、帯電性が十分得られる高湿
環境においては、清掃補助粒子の供給を低く押さえるこ
とにより、現像器中のトナーと清掃補助粒子のバランス
を保ち、高画質画像を安定した出力画像が得られる様に
なった。
【0150】〈実施例3〉本発明における第3の実施例
について説明する。前記実施例2と同様の箇所について
は説明を省略する。
【0151】前記実施例2においては、使用環境により
第2の直流電圧値を決定していたが、本実施例において
は、図8に示すが如く帯電清掃ローラ2を駆動する駆動
源3の回転時間を検知してその結果から、帯電バイアス
電源S4の出力を制御するものである。
【0152】ここで本実施例においては、少なくとも複
数のプロセス手段(感光ドラム1、帯電清掃ローラ2、
現像器5等)を一体化したプロセスカートリッジ10と
し、画像形成装置本体に着脱可能としたものである。
【0153】使用環境によっても左右されるが、現像器
中の清掃補助粒子の消費は、低印字率が連続した場合
(出力枚数に比べてトナーの消費量が少くなる)におい
ては、清掃補助粒子のトナー中の割合は初期状態に比べ
て高くなり、高印字率が連続した場合には清掃補助粒子
のトナー中の割合は低くなる傾向にある。
【0154】従って、低印字率が連続した場合には、現
像器中の清掃補助粒子が増える、即ち、清掃帯電ローラ
2への清掃補助粒子zの供給量は少なく推移しているた
め、帯電清掃ローラ2と感光ドラム1との摩擦力が増加
し、感光ドラム1の表層が削れやすくなってしまう。
【0155】更に、トナー間の流動性が低下し、ハーフ
トーン画像等の微妙な濃度の再現が困難となる。
【0156】本実施例においては、前記課題を解決する
ために、駆動源3の回転時間を検知して、第2の直流電
圧を変化させるようにしたものである。
【0157】図8において、画像記録動作が行われると
逐次、制御手段9によりモータ3の回転時間が積算計測
されているため、モータ3のモータ回転時間の検知手段
は制御手段9により行われる。
【0158】次に本実施例の動作を説明する。図9はモ
ータ回転時間の結果から第2の直流電圧値を決定するグ
ラフである。
【0159】プリント信号が入ると、制御手段9は積算
されたモータ回転時間の結果から、図9に示すモータ回
転時間より第2の直流電圧値を決定する。その電圧値に
より帯電バイアス電源S4の値を制御することになる。
【0160】制御された図10のシーケンスに示すよう
に、前回転aは画像形成時bの第1の直流電圧より大き
い第2の直流電圧としてが印加される。
【0161】次に、画像形成時bとなり、第1の直流電
圧と交流電圧が重畳された交番電圧により画像形成され
る。このときのモータ回転時間が制御手段9により検知
され、モータ回転時間が積算される。そして、その計算
結果から、前述と同様に第2の直流電圧値が決定され
る。
【0162】紙間cにて前記計算された第2の直流電圧
が印加される。
【0163】そして、連続プリントの場合、画像形成b
と紙間cが繰り返され、前述と同様に画像形成時
n-1’に検出されたモータ回転時間の検出結果から、
紙間Cn’の第2の直流電圧値が制御される。
【0164】同様にして、画像形成bn’され、後回転
dがなされる。
【0165】その結果、低印字率の画像が続く場合は、
現像器中の清掃補助粒子の割合が多くなっても、モータ
回転時間により清掃補助粒子をより帯電清掃ローラに供
給することで、感光ドラム上の帯電性を確保しつつ、安
定した画像形成を行うことが可能となる。
【0166】本実施例においては、帯電清掃ローラのモ
ータの駆動源の回転時間により検知していたが、これに
こだわるものではなく、例えば、感光ドラムの駆動源の
回転時間を検知することも可能である。また、駆動源の
回転時間ではなく、モータの回転数を積算して検知する
ことも可能である。更に、画像形成された画像量(露光
手段によって静電潜像が形成された量:所謂ピクセルカ
ウント)を演算して第2の直流電圧を制御することも可
能である。
【0167】以上述べたように、本実施例においては、
帯電清掃ローラ2を駆動する駆動源3の回転時間を検知
してその結果から、帯電バイアス電源S4の出力を制御
することにより、低印字率の画像が続いて現像器中の清
掃補助粒子の割合が多くなっても、モータ回転時間によ
り清掃補助粒子をより帯電清掃ローラに供給すること
で、感光ドラム上の帯電性を確保しつつ、安定した画像
形成を行うことが可能となる。
【0168】〈その他の実施形態〉 1)図11は本発明の他の実施形態としてのタンデム方
式のフルカラー画像形成装置である。
【0169】本実施形態の画像形成装置は、複数の像担
持体と該像担持体をそれぞれ帯電する複数の帯電手段
と、各像担持体の帯電面に形成された静電潜像を複数の
トナーでそれぞれ現像して各色のトナー像を形成する複
数の現像手段と、前記複数色のトナー像を被転写体に順
次転写する複数の転写手段を備えるカラー画像形成装置
であって、少なくとも前記接触帯電手段と像担持体の接
触部に清掃補助粒子が介在し、画像形成時には、前記接
触帯電手段に第1の直流電圧と第1の直流電圧にピーク
間電圧が帯電電位収束電圧未満の範囲である交流電圧が
重畳された交番電圧を印加し、非画像形成時には少なく
とも一部に、第2の直流電圧を印加する帯電電圧印加手
段を有し、第2の直流電圧の絶対値は、第1の直流電圧
の絶対値より大きいことを特徴する。
【0170】画像形成手段として、像担持体である感光
ドラム30a〜d、帯電手段31a〜d、現像手段33
a〜dとをそれぞれ一体化して、図11に示す様なプロ
セスカートリッジ34a〜dの形態をなしている。プロ
セスカートリッジは、主要部品の交換を容易にし、ユー
ザーメンテナンスの向上を図っている。
【0171】図11中、Y、M、C、Kはそれぞれ異な
る色の画像を形成する画像形成手段であり、Yはイエロ
ートナーにより、Mはマゼンタトナーにより、Cはシア
ントナーにより、Bkはブラックトナーにより画像形成
を行う。
【0172】ここで、Y、M、C、Bkの現像手段33
a〜dは、現像器内に各色のトナーであるトナーが内包
されている点を除いては、同様な構成である。5Sa〜
5Sdは、帯電バイアス電源であり、前記実施例と同様
に、前記接触帯電手段に第1の直流電圧と第1の直流電
圧にピーク間電圧が帯電電位収束電圧未満の範囲である
交流電圧が重畳された交番電圧を印加し、非画像形成時
には前記交番電圧又は第2の直流電圧を印加する帯電電
圧印加手段である。
【0173】以下、画像形成動作の詳細について説明す
る。各帯電手段31a〜dにより均一に帯電された感光
ドラム30a〜d表面に、パーソナルコンピュータ等の
ホストからの画像データに応じて変調されたレーザビー
ムが露光手段32a〜dより照射され、各色に対して所
望の静電潜像が得られる。
【0174】この潜像はこれと対向して配設されている
各色のトナーを内包した現像器である現像手段33a〜
dにより、現像部位で反転現像されトナー像として可視
化される。
【0175】帯電バイアス手段5Sa〜5Sdには、実
施例1と同様に「紙間」及び「後回転」に第2の直流電
圧が印加されるようなっている。さらに、5Sa〜5S
dの帯電バイアス電源における第2の直流電圧の関係で
あるが、全ての帯電バイアス電源の出力は同じであって
もいい。また後段にいくほど第2の直流電圧の値を低く
してもよい。理由としては、後段にいくほど転写紙上に
転写されたトナー量は多くなるため、転写行程によって
感光ドラム側に再転移する清掃補助粒子も多くなるため
である。
【0176】図11に於いて、先ず1色目の画像形成手
段Yに於いて、感光ドラム30a上にイエロートナー画
像が形成されるが、この間にカセット等の転写材収納部
29から、給紙ローラ等の給紙手段により被転写材とし
て記録紙Pが給紙され、レジストローラ対38へと搬送
される。記録紙Pは、レジストローラ対38で一旦停止
後、駆動ローラ24と従動ローラ25に懸架された静電
搬送ベルト39に不図示の吸着ローラよって所定のタイ
ミングにより吸着・搬送され、転写ローラ35aとのニ
ップ部で転写される。
【0177】次いで、2、3、4色目の画像形成手段
M、C、Bkに於いて、同様な工程を経て、各色のトナ
ー像が各感光ドラム30b、30c、30dより順次記
録紙P上に多重転写され、カラートナー像が形成され
る。
【0178】この記録紙P上に転写されたカラートナー
像は、定着装置等の定着手段37によって溶融定着さ
れ、記録紙P上に永久定着され、排紙部からフェイスア
ップの向きで排紙トレイに排出され、所望のカラープリ
ント画像が得られる。
【0179】個々のプロセスカートリッジを構成する部
材、各部材に印加される電圧は、実施形態1と同様の構
成のものを用いている。
【0180】このようなカラー画像形成装置で、実施例
1、2で説明したように直接帯電方式の接触帯電部材を
用いることで、簡易な構成により、安定的なクリーナレ
スシステムの実現が可能となる。
【0181】2)被転写材として中間転写ベルトを用い
た場合を図12を用いて説明する。本実施形態で用いる
感光ドラム30a〜30d、帯電清掃ローラ31a〜3
1d、露光手段32a〜32d、現像装置33a〜33
dの画像形成プロセスに於ける作用は全て上述1)の実
施形態のカラー画像形成装置と同様であり、上記で詳し
く述べた通りに、感光ドラム30a〜30d表面にトナ
ー像が形成される。
【0182】一方、中間転写ベル36は、4つの感光ド
ラム30a〜30d全てに対し当接する様に配置され
る。この際、以下に示す一次転写ローラ35が中間転写
ベルト36に当接されていない状態で、中間転写ベルト
36と感光ドラム30a〜30dで形成されるニップ
が、各々0.5mm以上となるように設定を行った。
【0183】中間転写ベルト36は駆動ローラ24、従
動ローラ25及び二次転写対向ローラ26の三本のロー
ラにより支持されており、適当なテンションが維持され
るようになっている。駆動ローラ24を駆動させること
により中間転写ベルト36は感光ドラム30a〜30d
に対して順方向に略同速度で移動する。
【0184】中間転写ベルト36としては、例えば厚さ
50〜300μm、体積抵抗率10 9〜1016Ω・cm
程度のPVdF(ポリフッ化ビニリデン)、ポリアミ
ド、ポリイミド、PET(ポリエチレンテレフタレー
ト)、ポリカーボネート等の樹脂材料や厚さ0.5〜2
mm、体積抵抗率109〜1016Ω・cm程度のクロロ
プレーンゴム、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエ
ン三元共重合体)、NBR(二トリルブタジエンゴ
ム)、ウレタンゴム等のゴム材料が用いられる。
【0185】また、場合によっては、これらの材料にカ
ーボン、ZnO、SnO2、TiO2等の導電性充填材を
分散させて、体積抵抗率を107〜1011Ω・cm程度
に調節することもある。
【0186】更に、画像形成装置の本体レイアウトに応
じ、中間転写ベルト36を二本のローラによって懸架し
た構成を採って簡略化することや、中間転写ベルト36
に代え、シリンダー周面に機能性層を形成した中間転写
ドラムを中間転写体として用いることも可能である。
【0187】次に、中間転写ベルト36の裏面、感光ド
ラム30a〜30dとの対向部に、各々の感光ドラム3
0a〜30dに対応させて一次転写ローラ35を当接配
置する。一次転写ローラ35についての詳細は後述す
る。
【0188】トナー像の中間転写ベルト36への一次転
写に際しては、それぞれの一次転写ローラ35に独立で
適当な正のDCバイアスを印加するようにする。
【0189】各色の一次転写位置間の距離に応じて、各
色毎、一定のタイミングでコントローラからの書き出し
信号を遅らせながら、露光による静電潜像を各感光ドラ
ム1上に形成し、これらを一次転写ローラ23の作用に
より、順に中間転写ベルト36に一次転写していき、中
間転写ベルト36上に多重画像が形成される。
【0190】その後、中間転写ベルト36の裏面より当
接配置された二次転写対向ローラ26に対向し、中間転
写ベルト36表面(像担持面)に当接配置された二次転
写ローラ27にトナーと逆極性のバイアスの印加を行
う。この際、露光による静電潜像の作像に合わせてカセ
ット29やマルチフィーダー(不図示)から給紙された
転写材である記録紙Pが、中間転写ベルト36と二次転
写ローラ25の間を通過することにより、中間転写ベル
ト36上に担持された4色の多重トナー像は一括して記
録紙P表面に二次転写される。
【0191】二次転写ローラ25としては例えば金属の
芯がねを体積抵抗率を1069Ω・cmに調整したEP
DM、ウレタンゴム、CR、NBR等の弾性体で覆った
構成を用いることが出来る。
【0192】また、二次転写ローラ25は、各々の感光
ドラム30a〜30dに対して、5〜15g/cm程度
の線圧で当接させ、且つ中間転写ベルト36の移動方向
に対して順方向に略等速度で回転する様に配置した。
【0193】一方、二次転写を終えた後、中間転写ベル
ト36上に残留した転写残トナーと、記録紙Pが搬送さ
れることによって発生する紙粉は、中間転写ベルト36
に当接配置されたベルトクリーニング手段28により、
その表面から除去・回収される。
【0194】本実施形態の画像形成装置ではベルトクリ
ーニング手段28として中間転写体22表面に当接配置
したブラシローラを用いたが、例えばウレタンゴム等で
形成された弾性を有するクリーニングブレード等を用い
ることも出来、更に中間転写ベルト36表面の移動方向
に関して上流側にクリーニングブレードを、下流側にブ
ラシローラを配置することによりクリーニング効率をよ
り一層高めることも可能である。
【0195】二次転写終了後の転写材は定着手段37へ
と搬送され、トナー像の定着を受けて画像形成物(プリ
ント、コピー)として画像形成装置外へと排出される。
【0196】ベルトクリーニング手段28による清掃で
紙粉等が、記録紙Pや中間転写ベルト36等の被転写体
から除去しきれずに残存し、その紙粉が感光ドラムに取
り込まれて付着すると、画像流れが発生することが有
る。
【0197】また、画像形成プロセスを経るに従い、画
像形成プロセスの上流側に配置された画像形成手段によ
り被転写体上に記録されたトナー像が、下流側に配置さ
れた画像形成手段で各々の色の画像形成手段に搭載され
た感光ドラムに接触する。その際、各々の感光ドラム
に、上流側に位置する画像形成手段で用いられる色のト
ナーが付着することが有る。即ちいわゆる再転写が起こ
ることが有る。
【0198】前述の様に、画像形成プロセス下流側に配
置された画像形成手段で感光ドラムに付着したトナー
は、各々異なった色の現像器に回収されて再利用される
ことになり、出力画像において混色による画像欠陥が生
じる。この傾向は、より画像形成プロセスの下流側に位
置する色の画像形成手段で、顕著に現れる。
【0199】本実施形態の画像形成装置では、前述の様
な画像欠陥の影響を抑えるため、各々の色に係わる画像
形成手段の配置を、Y→M→C→Bkの順とした。
【0200】イエロートナーは他色のトナーと比較して
視感度が低いため、1色目の画像形成手段をイエローと
することで、実際に得られる出力画像において前述の様
な画像欠陥が視認し難くなる。
【0201】従って、前述の通り本実施例の画像画像形
成装置では、1色目にイエローの画像形成手段を配置す
ることで、出力画像に画像欠陥が生じた場合の影響を最
小限に抑えることが出来た。
【0202】以上述べた様に、中間転写体を用いた本実
施形態の画像形成装置では、感光ドラム表面からトナー
像を中間転写体に一次転写する際の転写効率が、記録紙
Pの材質や厚み、抵抗等の違いによらずほぼ一定であ
る。
【0203】更に、様々な環境下に於いて安定して高い
転写効率を得ることが出来るため、感光ドラム表面に残
留し現像手段で回収される転写残トナーの量はほぼ一定
となり、またその絶対量も減少する。従って、感光ドラ
ム表面に対して直接注入帯電を行い、現像器で転写残ト
ナーを回収するトナーリサイクルプロセスが常により安
定した状態で効率良く行われる。
【0204】また、記録材Pに転写されなかった二次転
写残トナーや、ベルトクリーニング手段によって除去さ
れるため、紙粉が直接感光ドラム30a〜30dに付着
して、帯電手段31a〜31dや現像手段33a〜33
dに流入して、画像形成装置により出力される画像の品
位を悪化することを防止出来る。
【0205】以上の点で、中間転写体を用いた本実施形
態の画像形成装置は、静電搬送ベルト方式を採用した画
像形成装置に比較し、装置の安定化を図る上でより一層
有利となる。
【0206】以上のべたように、その他の実施形態の
1)や2)の画像記録装置においては、複数の像担持体
と該像担持体をそれぞれ帯電する複数の帯電手段と、各
像担持体の帯電面に形成された静電潜像を複数のトナー
でそれぞれ現像して各色のトナー像を形成する複数の現
像手段と、前記複数色のトナー像を被転写体に順次転写
する複数の転写手段を備えるカラー画像形成装置であっ
て、少なくとも前記接触帯電手段と像担持体の接触部に
清掃補助粒子が介在し、画像形成時には、前記接触帯電
手段に第1の直流電圧と第1の直流電圧にピーク間電圧
が帯電電位収束電圧未満の範囲である交流電圧が重畳さ
れた交番電圧を印加し、非画像形成時には少なくとも一
部に、第2の直流電圧を印加する帯電電圧印加手段を有
し、第2の直流電圧の絶対値は、第1の直流電圧の絶対
値より大きいことを特徴する。
【0207】その結果、複数の画像形成手段を有する画
像形成装置においても、直接帯電(注入帯電)方式によ
りトナーの逆帯電を防止しつつ、トナーを帯電部材から
吐き出し、接触して現像同時クリーニングを行うこと
で、長期にわたって安定したカラー画像を維持すること
が可能である。
【0208】3)接触帯電手段はフェルト、布などの形
状・材質のものも使用可能であり、これらを積層し、よ
り適切な弾性(可撓性)と導電性を得ることも可能であ
る。
【0209】4)AC電圧の波形としては、正弦波、矩
形波、三角波等適宜使用可能である。また、直流電源を
周期的のオン/オフすることによって形成された矩形波
であってもよい。このように交番電圧の波形としては周
期的にその電圧値が変化するようなバイアスが使用でき
る。
【0210】5)像担持体としての感光体に対する静電
潜像形成手段としての像露光手段は実施例のデジタル的
な潜像を形成するレーザ走査露光手段に限られるもので
はなく、通常のアナログ的な画像露光やLEDなど他の
発光素子でも構わないし、蛍光灯等の発光素子と液晶シ
ャッター等の組み合わせによるものなど、画像情報に対
応した静電潜像を形成できるものであるなら構わない。
【0211】6)現像手段は実施例は一成分磁性トナー
による反転現像器であるが、現像器の構成については特
に限定するものではない。正規現像器であってもよい。
【0212】7)像担持体は静電記録誘電体等であって
もよい。この場合は該誘電体面を所定の極性電位に一様
に一次帯電させた後、除電針ヘッド、電子銃等の除電手
段で選択的除電がなされて画像情報の静電潜像が形成さ
れる。
【0213】
【発明の効果】以上述べた通り、本発明によれば、少な
くともその外周面が多孔質状で、可撓性を有する接触帯
電手段が像担持体に当接されており、少なくとも前記接
触帯電手段と像担持体の接触部には、清掃補助粒子供給
手段から供給された清掃補助粒子を介在させる。そし
て、画像形成時には、前記接触帯電手段に第1の直流電
圧と第1の直流電圧にピーク間電圧が帯電電位収束電圧
未満の範囲である交流電圧が重畳された交番電圧を印加
し、非画像形成時には少なくとも一部に、第1の直流電
圧より絶対値が大きい第2の直流電圧を印加する帯電電
圧印加手段を有する。これにより、低温低湿環境等で帯
電性が低くなった場合においても、転写行程後の感光ド
ラム表面の電位と帯電清掃ローラに印加される電位の差
が大きくし、注入帯電性が促進することで、感光ドラム
表面の帯電ムラを小さくし、より帯電性を均一にするこ
とで、帯電不良やかぶりの少ない高品位な出力画像を長
期に亘って得ることが可能となる。
【0214】更に、設定電位を上げることになるため、
非画像形成時の帯電電位が上昇し、現像によるトナー付
着の防止につながる。
【0215】また、像担持体に接触して現像同時クリー
ニングを行うことで、帯電電位の振れに影響されずに、
長期に亘ってかぶりの少ない、高品位な出力画像を得る
ことが可能となった。
【0216】そして、従来の主に放電作用を利用した帯
電方式を用いた画像形成装置に比較し、直接帯電作用が
支配的になる様に構成した本発明の画像形成装置では、
直流電圧に交流電圧を重畳した電圧を印加していなが
ら、帯電手段からのオゾンの発生を飛躍的に低減出来る
様になった。
【0217】更に、本発明の画像形成装置では、簡易な
構成により像担持体のクリーナレスシステムを実現する
ことが出来、装置の大幅な小型化やトナーの再利用を図
ることが出来る。また、本発明における帯電方式をカラ
ー画像形成装置に応用することで、カラー画像形成装置
においても簡易な構成でクリーナレス構成を実現し、そ
の小型化を図ることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る第1の実施例の画像形成装置の
概略構成図である。
【図2】 現像兼クリーニング方式の説明図である。
【図3】 トナーの形状係数SF−1の説明図である。
【図4】 トナーの形状係数SF−2の説明図である。
【図5】 本発明に係る第1の実施例のシーケンスを説
明する図である。
【図6】 本発明に係る第2の実施例の画像形成装置の
概略構成図である。
【図7】 本発明に係る第2の実施例のシーケンスを説
明する図である。
【図8】 本発明に係る第3の実施例の画像形成装置の
概略構成図である。
【図9】 プロセス状態検知手段の結果と第2の直流電
圧値の出力を示す図である。
【図10】 本発明に係る第3の実施例のシーケンスを
説明する図である。
【図11】 本発明に係るその他の実施例の画像形成装
置(その1)の概略構成図である。
【図12】 本発明に係るその他の実施例の画像形成装
置(その2)の概略構成図である。
【符号の説明】
1:感光ドラム 2:帯電清掃ローラ。 3:露光装置 4:現像器 5:転写ローラ 6:定着器 23:現像器 S1:帯電バイアス印加電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 淳 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 紫村 大 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H005 AA15 EA10 2H027 DA14 DA45 DB01 DE07 EA01 ED03 2H077 AA37 AB03 AC04 AC16 AD06 AD13 AD35 AE04 EA15 FA13 FA22 GA03 GA13 GA17 2H200 FA02 GA12 GA23 GA33 GA34 GA46 GA47 GA49 GA56 GA59 GB22 GB25 GB37 HA02 HA29 HA30 HB12 HB17 HB23 HB43 HB45 HB46 HB47 HB48 JA02 JB06 JB16 JC03 MA02 MA08 MA14 MA20 MB06 MC02 NA04 NA05 NA06 NA09 NA10 PA03 PA05 PA10 PB28 PB34 PB35

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】像担持体と、該像担持体を帯電する接触帯
    電手段と、像担持体の帯電面に静電潜像を形成する潜像
    形成手段と、その静電潜像を顕像化するための現像剤を
    内包する現像手段と、顕像化された現像剤像を被転写材
    に転写する転写手段とを有し、前記現像手段が現像剤像
    を被転写材に転写した後に像担持体上に残留した現像剤
    を回収する画像形成装置において、 少なくとも前記接触帯電手段と像担持体の接触部に清掃
    補助粒子が介在し、 画像形成時には、前記接触帯電手段に第1の直流電圧と
    第1の直流電圧にピーク間電圧が帯電電位収束電圧未満
    の範囲である交流電圧が重畳された交番電圧を印加し、
    非画像形成時には少なくとも一部に第2の直流電圧を印
    加する帯電電圧印加手段を有し、 第2の直流電圧の絶対値は、第1の直流電圧の絶対値よ
    り大きいことを特徴する画像形成装置。
  2. 【請求項2】像担持体と、該像担持体を帯電する接触帯
    電手段と、像担持体の帯電面に静電潜像を形成する潜像
    形成手段と、その静電潜像を顕像化するための現像剤を
    内包する現像手段と、顕像化された現像剤像を被転写材
    に転写する転写手段とを有し、前記現像手段が現像剤像
    を被転写材に転写した後に像担持体上に残留した現像剤
    を回収する画像形成装置において、 少なくとも前記接触帯電手段と像担持体の接触部に清掃
    補助粒子が介在し、 プロセス状態を検知する検知手段と、 画像形成時には、前記接触帯電手段に第1の直流電圧と
    第1の直流電圧にピーク間電圧が帯電電位収束電圧未満
    の範囲である交流電圧が重畳された交番電圧を印加し、
    非画像形成時には少なくとも一部に、絶対値が第1の直
    流電圧の絶対値より大きい第2の直流電圧を印加する帯
    電電圧印加手段を有し、 前記検知手段の結果から、前記第2の直流電圧の電圧値
    を制御する制御手段を有することを特徴する画像形成装
    置。
  3. 【請求項3】前記接触帯電手段は、可撓性を有し、少な
    くともその外周が多孔質状であることを特徴とする請求
    項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】前記潜像形成手段は像露光手段であること
    を特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】前記前記検知手段は、湿度検知手段である
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】前記検知手段は、像担持体又は接触帯電手
    段の使用度合いを検知する手段又は画像形成された画像
    量を検知する手段のいずれか又は両方であることを特徴
    とする請求項2に記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】前記清掃補助粒子の粒径が0.1〜3μm
    であり、粒子抵抗が1012Ωcm以下であることを特徴
    する請求項1乃至請求項6の何れか1つに記載の画像形
    成装置。
  8. 【請求項8】前記接触帯電手段が、像担持体に対して速
    度差を持って駆動されることを特徴とする請求項1乃至
    7の何れか1つに記載の画像形成装置。
  9. 【請求項9】前記現像手段は、現像剤担持体が像担持体
    に接触する接触現像手段であることを特徴とする請求項
    1乃至8の何れか1つに記載の画像形成装置。
  10. 【請求項10】前記現像手段の現像剤は、形状係数SF
    1が100〜150、形状係数SF2が100〜140
    であることを特徴とする請求項1乃至9の何れか1つに
    記載の画像形成装置。
  11. 【請求項11】少なくとも前記像担持体と前記接触帯電
    手段と前記現像手段とを一体的に形成し、請求項1乃至
    9の何れか1つに記載の画像形成装置に対して着脱自在
    としたことを特徴とするプロセスカートリッジ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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