JP2003206862A - 圧縮機 - Google Patents

圧縮機

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JP2003206862A
JP2003206862A JP2002003096A JP2002003096A JP2003206862A JP 2003206862 A JP2003206862 A JP 2003206862A JP 2002003096 A JP2002003096 A JP 2002003096A JP 2002003096 A JP2002003096 A JP 2002003096A JP 2003206862 A JP2003206862 A JP 2003206862A
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Takeshi Kawada
武史 川田
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賢治 奥園
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信直 土田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定した分離能力の向上を図るとともに圧縮
機の大型化を招くことなく、実車搭載時の吐出配管レイ
アウトの自由度を確保しつつ、オイル吐出の適正化によ
り、性能向上と信頼性の確保を行う。 【解決手段】 潤滑油の分離室底部にある排出孔を貯油
室内にある油中に連通させる。また貯油室内上部に貯ま
ったガスを再び分離室へ導く再導入孔を設け、吐出孔、
導入孔、排出孔、リリーフ孔それぞれの面積を適正化す
ることで分離効率の向上とオイル吐出量の適正化を図
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体の圧縮を行う
圧縮機に関するもので、特に自動車用空調装置などに供
される圧縮機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば冷凍サイクルの圧縮機において
は、冷媒と共に潤滑油を圧縮機外に吐出すると冷凍サイ
クルの効率が低下するので、特開平11−82352号
公報に記載のごとく、圧縮機構の吐出側に冷媒と潤滑油
とを分離するオイルセパレータ等の分離室を設けてい
る。そして分離室の下側(重力の向き)に分離した潤滑
油を貯える貯油室を形成するとともに、貯油室内の油面
に対して平行な方向に開口する排出孔を分離室に形成
し、油面の変動を抑制し分離室への潤滑油の逆流を防止
している。また、特開平11−93880号公報によれ
ば、分離室へのガス流入速度の減少を抑え、分離効率を
高めるために、吐出室容積を理論吐出容積以下(70〜
90%)としている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで上記記載のご
とく、排出孔が油面に対して平行な方向に開口する分離
室においては、分離室にて分離された潤滑油が貯油室か
ら分離室への逆流現象による分離能力の低下を防ぐた
め、排出孔は貯油室内の最大油面高さより高い位置に配
設されている。しかしながら分離室の下側(重力の向
き)に位置する排出孔を貯油室内の最大油面高さより上
に構成するには、貯油室の体積を圧縮機の駆動軸方向に
拡大して最大油面高さを低くすることができるが、圧縮
機の大型化を招いてしまう。
【0004】また分離室全長を短くすることにより排出
孔を最大油面高さより上に配設することはできるが分離
能力の低下を招いてしまう。この問題に対して特開平1
1−82352号公報では分離室の軸線方向を油面に対
して垂直な基準線に対して傾けることにより最大油面高
さを高くしているが、この手段では分離室内に同軸状に
配設された円筒状の分離管と、その一端側が圧縮機の吐
出孔を構成するタイプにおいては、車両搭載時の吐出配
管のレイアウトに自由度がなく、また車両の坂道走行時
などで発生する油面の傾きにより最大油面高さを十分確
保できない。そのため分離室から貯油室に排出される際
に動圧が上昇し、この動圧により貯油室内の油面が大き
く変動し、貯油室内から圧縮部に潤滑油を供給する供給
口の位置より油面が低下する場合がある。また、高速回
転時においては、冷凍サイクルへのオイル吐出が過小と
なり、冷凍サイクル内を循環するオイルによる潤滑が不
足することがある。従って、圧縮部に供給すべき潤滑油
が不足する場合があり、圧縮部に安定的に潤滑油を供給
することができない。延いては圧縮部の焼き付き等を招
き、圧縮機の耐久性を低下させるという課題がある。
【0005】また、特開平11−93880号公報によ
れば、分離室へのガス流入速度の減少を抑え、分離効率
を高めるために、吐出室容積を理論吐出容積以下(70
〜90%)としている。このことで吐出室容積が少なく
なるため、吐出される流体の脈動が増加する。これを抑
えるため、分離室と貯油室とを共鳴させて流体の脈動を
平準化している。
【0006】本発明は上記問題点に鑑み、安定した分離
能力の向上を図るとともに圧縮機の大型化を招くことな
く、油分離室の各孔面積を適正化することで油分離効率
を確保し潤滑油を安定的に貯油室内に溜めることと、高
速回転時のオイル潤滑を確保することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、吸入孔と、吐出孔と、流体を吸入圧縮する
圧縮機構を備えた圧縮機であって、前記吐出孔に連通
し、前記圧縮機構から吐出される流体に含まれる潤滑油
を分離する分離手段を具備した分離室と、前記圧縮機構
から吐出される流体を前記分離室内に導く導入孔と、前
記圧縮機構の潤滑を行う潤滑油を貯える貯油室と、前記
分離室で分離された潤滑油を前記貯油室に導き貯油室内
の潤滑油中に連通している排出孔を分離室下部に設けた
圧縮機において、前記導入孔の面積は、前記吐出孔の面
積以下であることを特徴とする。これにより、圧縮機構
部から吐出された流体は絞り効果を伴って分離室へ流入
するため、ガス流速が減速することなく流入し、油の分
離効率が確保され潤滑油を安定的に貯油室内に溜めるこ
とができる。
【0008】次に、回転数が高くなり冷媒の循環量が多
くなるにつれ油分離機内のガス流速がさらに速くなり分
離される量が増加し、冷凍サイクルを循環するオイル率
が必要以上に減少することとなる。これに対し、前記分
離室に設けられた貯油室の油中に開口された排出孔と貯
油室内上部と分離室を連通する再導入孔を合わせた面積
は、導入孔の面積以下であることを特徴とすることで、
ある程度の抵抗をもってオイルが排出孔より排出される
ので、排出量より分離室内のオイルが増加し油分離室内
での油面が上昇することとなる。この結果冷凍サイクル
内に排出されるオイルが増加傾向となり、オイル循環率
の過剰な低下が抑制できる。このことで、高回転域での
オイル循環量の過剰な減少による潤滑不良や焼き付きが
防止できる。
【0009】次に、貯油室内上部と分離室を連通する再
導入孔を設け、前記再導入孔の面積は、分離室に設けら
れた排出孔の面積以下であることを特徴とする。これに
より、分離室で分離されたオイルはオイル中の排出孔側
に排出されやすくなり、再導入孔から排出が多くなった
場合に発生する、排出孔からオイルが分離室内へ逆流す
ることでのオイル吐出が防止できる。
【0010】次に、吸入孔と、吐出孔と、流体を吸入圧
縮する圧縮機構を備え、圧縮機構内の圧力が所定の圧力
以上となった場合に圧力を逃がすリリーフ穴を備えた圧
縮機であって、前記吐出孔に連通し、前記圧縮機構から
吐出される流体に含まれる潤滑油を分離する分離手段を
具備した分離室と、前記圧縮機構から吐出される流体を
前記分離室内に導く導入孔と、前記圧縮機構の潤滑を行
う潤滑油を貯える貯油室と、前記分離室で分離された潤
滑油を前記貯油室に導き貯油室内に貯えられた潤滑油中
に連通している排出孔を備えた圧縮機において、前記リ
リーフ穴は貯油室内に開口し、前記排出孔の面積は、前
記リリーフ穴の通路面積以上であることを特徴とする。
【0011】このことにより、液冷媒を吸入した際など
の過大な液圧縮圧力がリリーフ穴から貯油室内に伝播
し、貯油室内が過大な圧力となるが、排出孔面積を大き
くすることで貯油室内の圧力の過上昇を防止できる。従
って、ハウジングの破損防止のための過剰な強度アップ
が不要となり、また、それによる重量増も防止できる。
【0012】次に、吸入孔と、吐出孔と、流体を吸入圧
縮する圧縮機構を備え、圧縮機構内の圧力が所定の圧力
以上となった場合に圧力を逃がすリリーフ穴を備えた圧
縮機であって、前記吐出孔に連通し、前記圧縮機構から
吐出される流体に含まれる潤滑油を分離する分離手段を
具備した分離室と、前記圧縮機構から吐出される流体を
前記分離室内に導く導入孔と、前記圧縮機構の潤滑を行
う潤滑油を貯える貯油室と、前記分離室で分離された潤
滑油を前記貯油室に導き貯油室内に貯えられた潤滑油中
に連通している排出孔と、貯油室内上部と分離室を連通
する再導入孔を備えた圧縮機において、前記リリーフ穴
は貯油室内に開口し、前記排出孔と再導入孔を加えた面
積は、前記リリーフ穴の通路面積以上であることを特徴
とする。
【0013】このことにより、液冷媒を吸入した際など
の過大な液圧縮圧力がリリーフ穴から貯油室内に伝播
し、貯油室内が過大な圧力となるが、排出孔面積と再導
入孔面積を加えた面積を大きくすることで貯油室内の圧
力の過上昇を防止できる。従って、ハウジングの破損防
止のための過剰な強度アップが不要となり、また、それ
による重量増も防止できる。
【0014】次に 吸入孔と、吐出孔と、流体を吸入圧
縮する圧縮機構を備え、圧縮機構内の圧力が所定の圧力
以上となった場合に圧力を逃がすリリーフ穴を備えた圧
縮機であって、前記吐出孔に連通し、前記圧縮機構から
吐出される流体に含まれる潤滑油を分離する分離手段を
具備した分離室と、前記圧縮機構から吐出される流体を
前記分離室内に導く導入孔と、前記圧縮機構の潤滑を行
う潤滑油を貯える貯油室と、前記分離室で分離された潤
滑油を前記貯油室に導き貯油室内に貯えられた潤滑油中
に連通している排出孔を備えた圧縮機において、前記リ
リーフ穴は吐出孔から分離室間の連通路内に開口し、前
記導入孔の面積は、前記リリーフ穴の通路面積以上であ
ることを特徴とする。
【0015】このことにより、液冷媒を吸入した際など
の過大な液圧縮圧力がリリーフ穴から吐出室内に伝播
し、吐出室内が過大な圧力となるが、導入孔面積を大き
くすることで吐出室内の圧力の過上昇を防止できる。従
って、ハウジングの破損防止のための過剰な強度アップ
が不要となり、また、それによる重量増も防止できる。
【0016】
【発明の実施の形態】(実施形態1)以下、本発明の実
施形態1の圧縮機(ロータリタイプ)について、図面を
参照しながら説明する。図1、2において、1は円筒内
壁を有するシリンダ、2はその外周の一部がシリンダ1
内壁と微少隙間を形成するロータ、3はロータ2に設け
られた複数のべ一ンスロット、4はベーンスロット3内
に摺動自在に挿入された複数のベーン、5はロータ2と
一体的に形成され回転自在に軸支される駆動軸、6及び
7はそれぞれシリンダ1の両端を閉塞して内部に作動室
8を形成する前部側板及び後部側板である。
【0017】9は低圧側の作動室8に連通する吸入孔、
10は高圧側の作動室8に連通する吐出孔、11は吐出
孔に配設された吐出弁、12は高圧通路13に連通する
高圧室14を形成して圧縮された高圧流体中の潤滑油を
分離捕捉する分離室51および分離室51にて分離され
た潤滑油を貯える貯油室52を配設した高圧ケースであ
る。16は後部側板7に配設されたベーン背圧付与装置
本体で、貯油室52内に貯まった潤滑油をベーン背庄室
17に供給している。
【0018】エンジンなどの駆動源より動力伝達を受け
て駆動軸5及びロータ2が、時計方向に回転すると、こ
れに伴い低圧流体が吸入孔9より作動室8内に流入す
る。ロータ2の回転に伴い圧縮された高圧流体は吐出孔
10より吐出弁11を押し上げて高圧通路13より高圧
室14内に流入し、分離室51によって潤滑油が分離捕
捉される。
【0019】ところで分離室51の構成は、上部は円柱
状、下部は排出孔54に向かって円錐状に形成されてお
り、分離室51上部の円周内壁面の接線方向に圧縮機構
から吐出される冷媒を分離室51内に導く導入孔53が
形成され、分離室51の底部には分離された潤滑油を貯
油室52に排出する排出孔54が貯油室52内に貯まる
油中にあり、且つベーン背圧室17に潤滑油の供給を行
うベーン背圧付与装置16のオイル供給口55より下に
連通している。また、導入孔53の分離室51軸線Ll
と平行な方向の同一線L2上で、分離室51円周内中心
部にある分離管56の下端付近には貯油室52内上部に
貯まったガスを再び分離室51に導入する再導入孔57
が、導入孔53同様に円周内壁面の接線方向に連通して
いる。
【0020】導入孔53と再導入孔57は分離室51円
周内壁面の接線方向に向けて開口しているので、導入孔
53から分離室51に入射した流体が分離室51円周内
壁面に沿って旋回する。よって再導入孔57では分離室
51内の旋回流によって、貯油室52内上部に貯まった
ガスを再度分離室51内に激しく吸引できる。これによ
り貯油室52内の油面上昇が促進され、分離室51から
貯油室52への潤滑油の排出効率、つまり分離能力の向
上を図ることができるまた、導入孔53の面積は、吐出
孔10の面積以下であり、導入孔53の絞り効果で、吐
出室容積の如何にかかわらず分離室へガスが減速するこ
となく流入し油の分離効率が確保され潤滑油を安定的に
貯油室52内に溜めることができる。
【0021】また図4に示すように、コンプレッサー回
転数が高くなり冷媒の循環量が多くなるにつれ油分離室
51内のガス流速が速くなり分離されるオイル量が増加
し、吐出孔58から吐出されるオイル量が減少すること
となり、冷凍サイクルを循環するオイル率(OCR)が
必要以上に減少する。これに対し、前記分離室51に設
けられた排出孔54あるいは、排出孔54と再導入孔5
7を加えた面積は、導入孔53の面積以下であることを
特徴とすることで、オイルが排出孔54から排出される
量より分離室51内のオイル量が増加し分離室51内で
の油面が上昇することとなる。この結果冷凍サイクル内
に排出されるオイルが増加傾向となりオイルの循環率の
過剰な低下が抑制できる。このことで、高回転域でのオ
イル循環量の過剰な減少による潤滑不良が抑制できる。
【0022】吐出孔10の面積に対し、導入孔53の面
積を小さくしすぎると吐出抵抗・圧損の増加となるた
め、導入孔53の面積は、吐出孔10の面積の50〜9
0%程度とするのが好ましい。また、導入孔53の面積
に対し排出孔54の面積を小さくしすぎると貯油室52
へのオイル流出抵抗が増加し、分離室51内のオイル量
が多くなり、冷凍サイクルへのオイル吐出が増加するこ
ととなり本来の目的を達成することができない。従っ
て、排出孔54又は、排出孔54と再導入孔57の面積
を加えた面積は、導入孔53の20〜50%程度が好ま
しい。
【0023】(実施形態2)次に、本発明の実施形態2
の圧縮機(ロータリタイプ)について、図面を参照しな
がら説明する。図5、6において、1は円筒内壁を有す
るシリンダ、2はその外周の一部がシリンダ1内壁と微
少隙間を形成するロータ、3はロータ2に設けられた複
数のべ一ンスロット、4はベーンスロット3内に摺動自
在に挿入された複数のベーン、5はロータ2と一体的に
形成され回転自在に軸支される駆動軸、6及び7はそれ
ぞれシリンダ1の両端を閉塞して内部に作動室8を形成
する前部側板及び後部側板である。
【0024】9は低圧側の作動室8に連通する吸入孔、
10は高圧側の作動室8に連通する吐出孔、11は吐出
孔に配設された吐出弁、12は高圧通路13に連通する
高圧室14を形成して圧縮された高圧流体中の潤滑油を
分離捕捉する分離室51および分離室51にて分離され
た潤滑油を貯える貯油室52を配設した高圧ケースであ
る。16は後部側板7に配設されたベーン背圧付与装置
本体で、貯油室52内に貯まった潤滑油をベーン背庄室
17に供給している。
【0025】エンジンなどの駆動源より動力伝達を受け
て駆動軸5及びロータ2が、時計方向に回転すると、こ
れに伴い低圧流体が吸入孔9より作動室8内に流入す
る。ロータ2の回転に伴い圧縮された高圧流体は吐出孔
10より吐出弁11を押し上げて高圧通路13より高圧
室14内に流入し、分離室51によって潤滑油が分離捕
捉される。
【0026】後部側板7に設けられたリリーフ穴19
は、貯油室52内に開口し、作動室8内で発生した液圧
縮などの過大な圧力を貯油室52に開放する。このリリ
ーフ穴19の面積より分離室51の排出孔54面積ある
いは、排出孔54と再導入孔57を加えた面積以上とす
る。
【0027】以上のように構成した圧縮機によれば、液
冷媒を吸入した際などの過大な液圧縮圧力がリリーフ穴
19から貯油室52内に伝播し、貯油室52内が過大な
圧力となるが、排出孔54面積を大きくすることで貯油
室52内の圧力の過上昇を防止できる。従って、ハウジ
ングの破損防止のための過剰な強度アップが不要とな
り、また、それによる重量増も防止できる。
【0028】(実施形態3)次に、本発明の実施形態3
の圧縮機(ロータリタイプ)について、図面を参照しな
がら説明する。図7、8において、1は円筒内壁を有す
るシリンダ、2はその外周の一部がシリンダ1内壁と微
少隙間を形成するロータ、3はロータ2に設けられた複
数のべ一ンスロット、4はベーンスロット3内に摺動自
在に挿入された複数のベーン、5はロータ2と一体的に
形成され回転自在に軸支される駆動軸、6及び7はそれ
ぞれシリンダ1の両端を閉塞して内部に作動室8を形成
する前部側板及び後部側板である。
【0029】9は低圧側の作動室8に連通する吸入孔、
10は高圧側の作動室8に連通する吐出孔、11は吐出
孔に配設された吐出弁、12は高圧通路13に連通する
高圧室14を形成して圧縮された高圧流体中の潤滑油を
分離捕捉する分離室51および分離室51にて分離され
た潤滑油を貯える貯油室52を配設した高圧ケースであ
る。16は後部側板7に配設されたベーン背圧付与装置
本体で、貯油室52内に貯まった潤滑油をベーン背庄室
17に供給している。
【0030】エンジンなどの駆動源より動力伝達を受け
て駆動軸5及びロータ2が、時計方向に回転すると、こ
れに伴い低圧流体が吸入孔9より作動室8内に流入す
る。ロータ2の回転に伴い圧縮された高圧流体は吐出孔
10より吐出弁11を押し上げて高圧通路13より高圧
室14内に流入し、分離室51によって潤滑油が分離捕
捉される。
【0031】後部側板7に設けられたリリーフ穴19
は、高圧室14内に開口し、作動室8内で発生した液圧
縮などの過大な圧力を高圧室14に開放する。分離室5
1の導入孔53の面積をこのリリーフ穴19の面積以上
とする。
【0032】以上のように構成した圧縮機によれば、液
冷媒を吸入した際などの過大な液圧縮圧力がリリーフ穴
19から高圧室14内に伝播し、高圧室14内が過大な
圧力となるが、導入孔53面積を大きくすることで高圧
室14内の圧力の過上昇を防止できる。従って、ハウジ
ングの破損防止のための過剰な強度アップが不要とな
り、また、それによる重量増も防止できる。
【0033】なお、上述の実施形態では、圧縮機として
スライディングベーン型ロータリ圧縮機で説明したが、
本発明はこれに限定されるものではなくローリングピス
トン型、スクロール型等その他の圧縮機であってもよ
い。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明の圧縮機で
は、吐出孔面積より導入孔面積を小さくすることで、吐
出室容積の如何にかかわらず分離室内のガス流速を減速
することが防止できるため、分離効率が上昇し、貯油室
内にオイルを確保でき、圧縮部に安定的に潤滑油を供給
することができる。また、吐出室容積を十分に確保する
こともできるため、吐出ガス流体の脈動も低減すること
が容易となる。
【0035】さらに、回転数が高くなり冷媒の循環量が
多くなるにつれ油分離機内のガス流速が速くなり分離さ
れる量が増加し、サイクルを循環するオイル率が必要以
上に減少する。これに対し、前記分離室に設けられた排
出孔の面積は、導入孔の面積以下であることを特徴とす
ることで、オイルが排出孔より排出される量より分離室
内のオイルが増加し分離機内での油面が上昇することと
なる。この結果冷凍サイクル内に排出されるオイルが増
加傾向となりオイルの循環率の過剰な低下が抑制でき
る。このことで、高回転域でのオイル循環量の過剰な減
少による潤滑不良が抑制できる。
【0036】また、リリーフ穴を貯油室あるいは高圧室
内に開口し、前記排出孔あるいは、導入孔の面積は、前
記リリーフ穴の通路面積以上であることを特徴とする。
このことにより、液冷媒を吸入した際などの過大な液圧
縮圧力がリリーフ穴から貯油室または高圧室内に伝播
し、貯油室または高圧室内が過大な圧力となるが、排出
孔面積を大きくすることで貯油室内の圧力の過上昇を防
止できる。従って、ハウジングの破損防止のための過剰
な強度アップが不要となり、また、それによる重量増も
防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す圧縮機の横断面
【図2】同上実施形態の圧縮機の作動室断面図
【図3】本発明の第1の実施形態の高圧ケースを作動室
側から見た図
【図4】本発明の第1の実施形態を示す、分離室の断面
【図5】本発明の第2の実施形態を示す圧縮機の横断面
【図6】同上実施形態の圧縮機の作動室断面図
【図7】本発明の第3の実施形態を示す圧縮機の横断面
【図8】同上実施形態の圧縮機の作動室断面図
【符号の説明】
1 シリンダ 2 ロ一夕 3 ベーンスロット 4 ベーン 5 駆動軸 6 前部側板 7 後部側板 8 作動室 9 吸入孔 10 吐出孔 11 吐出弁 12 高圧ケース 13 高圧通路 14 高圧室 15 ベーン背庄付与装置本体 17 ベーン背庄室 18 給油通路 19 リリーフ穴 51 分離室 52 貯油室 53 導入孔 54 排出孔 55 供給口 56 分離管 57 再導入孔 58 吐出ロ 59 バイプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川田 武史 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 奥園 賢治 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 土田 信直 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3H003 AA05 AC03 BD13 3H029 AA05 AA17 AB03 BB04 CC25 CC44

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸入孔と、吐出孔と、流体を吸入圧縮す
    る圧縮機構を備えた圧縮機であって、前記吐出孔に連通
    し、前記圧縮機構から吐出される流体に含まれる潤滑油
    を分離する分離手段を具備した分離室と、前記圧縮機構
    から吐出される流体を前記分離室内に導く導入孔と、前
    記圧縮機構の潤滑を行う潤滑油を貯える貯油室と、前記
    分離室で分離された潤滑油を前記貯油室に導き貯油室内
    の潤滑油中に連通している排出孔を分離室下部に設けた
    圧縮機において、前記導入孔の面積は、前記吐出孔の面
    積以下であることを特徴とする圧縮機。
  2. 【請求項2】 吸入孔と、吐出孔と、流体を吸入圧縮す
    る圧縮機構を備えた圧縮機であって、前記吐出孔に連通
    し、前記圧縮機構から吐出される流体に含まれる潤滑油
    を分離する分離手段を具備した分離室と、前記圧縮機構
    から吐出される流体を前記分離室内に導く導入孔と、前
    記圧縮機構の潤滑を行う潤滑油を貯える貯油室と、前記
    分離室で分離された潤滑油を前記貯油室に導き貯油室内
    の潤滑油中に連通している排出孔を分離室下部に設けた
    圧縮機において、貯油室内上部と分離室を連通する再導
    入孔を設け、前記分離室に設けられた排出孔と再導入孔
    を合わせた面積は、導入孔の面積以下であることを特徴
    とする圧縮機。
  3. 【請求項3】 前記再導入孔の面積は、分離室に設けら
    れた排出孔の面積以下であることを特徴とする請求項2
    に記載の圧縮機。
  4. 【請求項4】 吸入孔と、吐出孔と、流体を吸入圧縮す
    る圧縮機構を備え、圧縮機構内の圧力が所定の圧力以上
    となった場合に圧力を逃がすリリーフ穴を備えた圧縮機
    であって、前記吐出孔に連通し、前記圧縮機構から吐出
    される流体に含まれる潤滑油を分離する分離手段を具備
    した分離室と、前記圧縮機構から吐出される流体を前記
    分離室内に導く導入孔と、前記圧縮機構の潤滑を行う潤
    滑油を貯える貯油室と、前記分離室で分離された潤滑油
    を前記貯油室に導き貯油室内に貯えられた潤滑油中に連
    通している排出孔を備えた圧縮機において、前記リリー
    フ穴は貯油室内に開口し、前記排出孔の面積は、前記リ
    リーフ穴の通路面積以上であることを特徴とする圧縮
    機。
  5. 【請求項5】 吸入孔と、吐出孔と、流体を吸入圧縮す
    る圧縮機構を備え、圧縮機構内の圧力が所定の圧力以上
    となった場合に圧力を逃がすリリーフ穴を備えた圧縮機
    であって、前記吐出孔に連通し、前記圧縮機構から吐出
    される流体に含まれる潤滑油を分離する分離手段を具備
    した分離室と、前記圧縮機構から吐出される流体を前記
    分離室内に導く導入孔と、前記圧縮機構の潤滑を行う潤
    滑油を貯える貯油室と、前記分離室で分離された潤滑油
    を前記貯油室に導き貯油室内に貯えられた潤滑油中に連
    通している排出孔と、貯油室内上部と分離室を連通する
    再導入孔を備えた圧縮機において、前記リリーフ穴は貯
    油室内に開口し、前記排出孔と再導入孔を加えた面積
    は、前記リリーフ穴の通路面積以上であることを特徴と
    する圧縮機。
  6. 【請求項6】吸入孔と、吐出孔と、流体を吸入圧縮する
    圧縮機構を備え、圧縮機構内の圧力が所定の圧力以上と
    なった場合に圧力を逃がすリリーフ穴を備えた圧縮機で
    あって、前記吐出孔に連通し、前記圧縮機構から吐出さ
    れる流体に含まれる潤滑油を分離する分離手段を具備し
    た分離室と、前記圧縮機構から吐出される流体を前記分
    離室内に導く導入孔と、前記圧縮機構の潤滑を行う潤滑
    油を貯える貯油室と、前記分離室で分離された潤滑油を
    前記貯油室に導き貯油室内に貯えられた潤滑油中に連通
    している排出孔を備えた圧縮機において、前記リリーフ
    穴は吐出孔から分離室間の連通路内に開口し、前記導入
    孔の面積は、前記リリーフ穴の通路面積以上であること
    を特徴とする圧縮機。
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