JP2003206102A - 水素生成装置および燃料電池システム - Google Patents

水素生成装置および燃料電池システム

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JP2003206102A
JP2003206102A JP2002003668A JP2002003668A JP2003206102A JP 2003206102 A JP2003206102 A JP 2003206102A JP 2002003668 A JP2002003668 A JP 2002003668A JP 2002003668 A JP2002003668 A JP 2002003668A JP 2003206102 A JP2003206102 A JP 2003206102A
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hydrogen
gas
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fuel cell
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Yuji Mukai
裕二 向井
Yutaka Yoshida
豊 吉田
Akira Maenishi
晃 前西
Tomomichi Asou
智倫 麻生
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の水素生成装置では、触媒を必要とした
り、加熱するには長時間を要し、起動時間が長いという
課題があった。 【解決手段】 炭化水素化合物を含有する原料から熱分
解により水素ガスを生成する水素ガス生成筒4と、水素
ガス生成筒4の発熱部A内を、原料が熱分解する温度ま
で、誘導加熱により加熱する発熱体5および誘導加熱コ
イル7とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炭化水素化合物を
含む原料から水素を生成する水素生成装置とこれを用い
た燃料電池システムに関する。
【0002】
【従来の技術】炭化水素化合物を含む原料から水素を生
成する燃料電池用反応器の第一の従来技術としては、例
えば特開平07−126001号公報に記載されたもの
がある。この技術は改質原料と水を原料とし、以下に番
号を付して示す各反応を行なって水素を生成するもので
ある。
【0003】1.改質反応:650〜700℃で次の反
応により水素と二酸化炭素を生成する。
【0004】
【化1】 ただし、改質反応においては、同時に次の反応も同時に
起こるため、一酸化炭素も生成してしまう。そこで次に
示すシフト反応を行う。
【0005】
【化2】 2.シフト反応:上記一酸化炭素は燃料電池の触媒毒と
して作用する。そこで、一酸化炭素を水と反応させて二
酸化炭素に変化させる。そこで、さらに次に示す選択酸
化反応を行う。
【0006】
【化3】 3.選択酸化反応:シフト反応で除去できずに残留する
一酸化炭素を、空気と反応させて燃焼して二酸化炭素に
変化させる。
【0007】
【化4】 各々の反応には反応の選択性の理由から、各々に特有の
触媒が利用される。例えば改質反応にはニッケル系触
媒、シフト反応には銅−亜鉛系触媒、選択酸化反応には
貴金属系触媒等が一般的に利用される。
【0008】これらの反応を用いることにより、燃料電
池の発電に必要な量の水素、すなわち1分あたり数十〜
数百リットルもの多量の水素を効率的に生成することが
できる。
【0009】しかし、上記の第一の従来技術では水素の
生成に3段階の反応を用いるため、反応器が少なくとも
3種類必要であり、構成が複雑になってしまう。
【0010】また、3段階の反応には各々に最適な触媒
が必要であるが、触媒は使用することにより徐々に劣化
してしまう。改質反応触媒が劣化すると水素の生成量が
減少してしまい、燃料電池で所定の発電量を得ることが
できなくなってしまう。シフト反応触媒や選択酸化触媒
の劣化は、更に深刻である。改質反応ではおよそ10〜
15%の一酸化炭素が生成するが、シフト反応と選択酸
化反応によりこれを数十ppmにまで低減しないと、一
酸化炭素が燃料電池の触媒を著しく劣化させてしまい燃
料電池の発電が不能となってしまう。そのため、シフト
反応触媒や選択酸化触媒の寿命と信頼性には厳しい仕様
が求められ、必要以上に十分な量の触媒を充填しておく
等の対策が採られている。しかしながら過剰な量の触媒
の使用は装置を大型化するとともに、コストを高価なも
のとしてしまう。しかも十分な量の触媒量を充填してい
ても、燃料電池はさまざまな条件で使用されるため、運
転条件によっては一酸化炭素が予測値以上に発生し、燃
料電池の運転ができなくなってしまう。
【0011】しかしながら、従来の技術では生成した水
素の中に、二酸化炭素と水蒸気および選択酸化反応で供
給した空気に由来する窒素等の余分な成分が多量に含ま
れていた。本来、燃料電池は純粋な水素を供給して運転
した方が特性が良くしかも小型にできる。しかし、従来
の技術で生成した水素には余分な成分によって水素が希
釈されているために発電効率が低く、その分燃料電池を
大きく設計せざるを得ないという課題もあった。
【0012】一方、上述したような、改質原料と水を用
いた水素ガス生成における問題を解消できる技術とし
て、炭化水素化合物を含む原料から水素を生成する第二
の従来技術が知られており、例えば第86回触媒討論
会、42巻6号(2000年)P351に記載の原料の
熱分解によるものがある。
【0013】この技術は先ずニッケル系の触媒を用い
て、450℃程度でメタンを熱分解することによって水
素を生成し、次にこの水素によって酸化鉄を還元し、更
にこの還元された鉄に水蒸気を反応させて鉄を酸化する
と同時に水素を生成するものである。
【0014】この方法では、一酸化炭素を含まない水素
を得ることができるという特徴があり、第1の従来技術
と比較した場合、必要な反応器の個数を削減できるとい
う利点を有する。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記第
二の従来技術においても、熱分解には触媒を用いる必要
があるため、触媒の劣化による性能の低下は避けられな
いという課題があった。また熱分解によって析出した炭
素は触媒の表面に付着し触媒表面を覆ってしまう。その
ため比較的短時間のうちに触媒作用が失われるため、触
媒の頻繁な再生処理が必要となる。
【0016】更に、反応器を起動して定常に達するまで
には、約30分から1時間程度もの長い起動時間が必要
であるという課題があった。これは触媒および各反応装
置を所定の温度に上昇するために必要な時間であり、装
置が大きいほど熱容量も大きく長時間を要する。また所
要電力負荷に応じて水素の生成量を調節する必要がある
が、反応装置の熱容量が大きいために温度変化は緩慢で
あり、電力負荷に速やかに追従することはできないとい
う課題があった。
【0017】本発明はこのような課題に鑑みてなされた
ものであり、触媒によらず熱分解を行って、一酸化炭素
を発生させることなく、迅速に水素ガスを得ることがで
き、燃料電池システムにおいて動作させた際に、電力負
荷に速やかに追従することのできる水素生成装置を得る
ことを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、第1の本発明(請求項1に対応)は、炭化水素化
合物を含有する原料から熱分解により水素ガスを生成す
る反応器と、前記反応器内を、前記原料が熱分解する温
度まで、誘導加熱により加熱する誘導加熱手段とを備え
た水素生成装置である。
【0019】これにより、二酸化炭素や一酸化炭素をほ
とんど含まない水素を、触媒を用いることなく生成する
ことができる。しかも誘導加熱によって発熱体を直接加
熱し、その発熱体と原料を直接接触して熱分解するた
め、水素生成装置の起動時間が極めて短い。
【0020】また、第2の本発明(請求項2に対応)
は、前記誘導加熱手段は、前記反応器内に設けられた発
熱体と、前記反応器外に設けられた、前記発熱体を誘導
加熱する誘導加熱駆動手段とを有する第1の本発明の水
素生成装置である。
【0021】また、第3の本発明(請求項3に対応)
は、前記発熱体は、前記誘導加熱駆動手段により発熱さ
れる第1の発熱部と、前記第1の発熱部からの輻射熱に
よって加熱される第2の発熱部とを有する第1の本発明
の水素生成装置である。
【0022】これにより、第2の発熱部も第1の発熱部
の放射するの輻射熱によって高温に加熱することができ
る。原料の熱分解は、原料が高温の物体に接触して生じ
るため、発熱体の面積が大きい方が効率的に熱分解を行
なうことができる。本発明により高温となる表面積を拡
大でき、その結果として水素生成装置を小型化すること
ができる。
【0023】また、第4の本発明(請求項4に対応)
は、前記反応器の下流に設けられた熱交換手段を備え、
前記熱交換手段は、前記反応器と接続された、前記水素
ガスが通過する水素ガス通過室と、前記原料が通過する
原料通過室とを有し、前記水素ガス通過室を通過する水
素ガスと、前記原料通過室を通過する原料とが熱交換を
行う第1の本発明の水素生成装置である。これにより、
高温の生成ガスから熱を回収することができる。
【0024】また、第5の本発明(請求項5に対応)
は、前記熱交換手段は、前記水素ガス通過室内に設けら
れた熱吸収体をさらに備え、前記反応器の壁部と、前記
水素ガス通過室の壁部とは、赤外線に対して実質透明な
いし半透明な素材で一体成形されている第4の本発明の
水素生成装置である。
【0025】また、第6の本発明(請求項6に対応)
は、前記反応器の下流に設けられた放熱部を備え、前記
放熱部は、前記水素ガスが通過する、赤外線に対して壁
面が実質透明ないし半透明な素材で形成された水素ガス
通過室と、前記水素ガス通過室内に設けられた熱吸収体
とを有する第1の本発明の水素生成装置である。
【0026】また、第7の本発明(請求項7に対応)
は、前記反応器に空気を交互に切替えて供給する原料・
空気供給手段と、前記反応器によって生成された生成ガ
スを大気へ放出させる生成ガス排出手段とをさらに備
え、前記原料・空気供給手段が前記空気を前記反応器に
供給しているとき、前記生成ガス排出手段は、前記生成
ガスを大気へ放出させる第1の本発明の水素生成装置で
ある。
【0027】また、第8の本発明(請求項8に対応)
は、炭化水素化合物を含有する原料から熱分解により水
素ガスを生成する複数の反応器と、前記反応器内を、前
記原料が熱分解する温度まで、誘導加熱により加熱する
誘導加熱手段と、前記複数の反応器のそれぞれに空気を
交互に切替えて供給する原料・空気供給手段と、前記複
数の反応器のそれぞれによって生成された生成ガスを大
気へ放出させる生成ガス排出手段とをさらに備え、前記
原料・空気供給手段が前記空気を所定の対応する反応器
に供給しているとき、前記生成ガス排出手段は、前記対
応する所定の反応器が生成した生成ガスを大気へ放出さ
せる排出動作を行い、前記複数の反応器の一部が生成し
た水素ガスを供給する動作と、前記複数の反応器の他の
部分が生成した生成ガスの排出動作とが平行して行われ
る水素生成装置である。
【0028】これにより、連続して水素の供給を可能と
するとともに、炭素を燃焼する際に発生する熱を原料の
熱分解に利用することができ、誘導加熱に要する消費電
力を抑制することができる。
【0029】また、第9の本発明(請求項9に対応)
は、前記誘導加熱手段は、前記複数の反応器内にそれぞ
れ設けられた発熱体と、前記複数の反応器の外に設けら
れ、前記発熱体を誘導加熱する誘導加熱駆動手段とを有
し、前記誘導加熱駆動手段は、前記複数の反応器で共有
されるものである第7の本発明の水素生成装置である。
これにより、連続的に水素を生成し得る構成で誘導加熱
手段の実施にかかる費用を低減することができる。
【0030】また、第10の本発明(請求項10に対
応)は、水素を供給する水素供給部と、前記水素供給部
から供給される水素および酸化剤ガスを用いて発電する
燃料電池とを備え、前記水素供給部として第1から第9
のいずれかの本発明の水素生成装置を用いた燃料電池シ
ステムである。
【0031】また、第11の本発明(請求項11に対
応)は、前記水素供給部と前記燃料電池との間に設けら
れ、前記水素供給部から前記燃料電池に供給される水素
を加湿する加湿器をさらに備えた第10の本発明の燃料
電池システムである。
【0032】これにより、燃料電池に不可欠な水蒸気の
供給に要するエネルギーを別途供給する必要がなく、燃
料電池システムの動作に必要な消費エネルギー量を抑制
することができる。
【0033】また、第12の本発明(請求項12に対
応)は、前記燃料電池から放出された放出ガスの少なく
とも一部を前記水素供給部の入口部へ帰還させる環流回
路をさらに備えた第10の本発明の燃料電池システムで
ある。
【0034】これにより、水素生成装置で未分解であっ
た原料ガスを再度水素生成装置へ戻して原料として使用
することができ、原料の利用効率を向上し、燃料電池シ
ステムの原料使用量を低減することができる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施の形
態について、図面を参照しながら説明する。
【0036】(実施の形態1)図1は、本発明の第1の
実施の形態における燃料電池システムの概略構成図であ
る。
【0037】図1に示すように、本発明の水素生成装置
1は、水素貯蔵器2を介して燃料電池3に接続されてい
る。水素生成装置1において、水素ガス生成筒4は熱分
解により原料から水素を生成する高温部Aと生成ガスを
冷却する冷却部Bを有する手段であり、石英管からなる
ものである。発熱体5はニッケルにより構成された手段
であり、二重円筒型を有する。誘導加熱コイル7は発熱
体5を誘導加熱するための手段、放熱体6は反応ガスを
冷却するための手段であって、発熱体5と同様、二重円
筒形を有するものである。発熱体5および放熱体6は水
素ガス生成筒4内に設けられており、全体として三重円
筒型を有する構成となっている。
【0038】原料供給配管9は水素の原料となる都市ガ
スを水素ガス生成筒4に供給する手段、空気配管8は空
気を供給する手段、原料ガス切替え弁10は都市ガスと
空気の供給を切替える手段、輻射型熱交換器11は水素
ガス生成筒4に供給するガスを予熱する手段であって、
円筒状の形状を有する。入口ガス配管12は輻射型熱交
換器11から反応器4に接続された配管、出口ガス配管
13は反応器4から水素ガスを出力するための配管であ
る。ここで輻射型熱交換器11は反応器4に直接接触せ
ず、しかも放熱体6の周囲を囲むように配置している。
【0039】この水素生成装置1の動作を次に説明す
る。先ず、水素ガス生成筒4において高温部Aの発熱体
5を誘導加熱コイル7によりメタンの熱分解に必要な約
1000〜1200℃の高温に加熱する。本発明では発
熱体5の加熱に誘導加熱を用いているため、発熱体5は
僅か数分で所定の温度にまで加熱できる。次に、水素の
原料となる都市ガスを入口ガス配管12から水素ガス生
成筒4に供給する。水素ガス生成筒4内で都市ガスの主
成分であるメタンは、高温の発熱体5に接触して、その
表面で次の反応により水素と炭素に分解する。
【0040】
【化5】 この際、炭素は発熱体5の表面に付着し、1000〜1
200℃の高温の水素ガスは放熱体6が配置された冷却
部Bへ供給される。放熱体6は誘導加熱コイル7の発生
する電磁界から離れているため、誘導加熱コイル7によ
って加熱されることはないが、放熱体6を通過する高温
の水素ガスにより加熱され、輻射熱を発するまでに加熱
される。この輻射熱は、水素ガス生成筒4を通過し輻射
型熱交換器11を加熱する。輻射型熱交換器11は更に
その中を流れている都市ガスを加熱する。放熱体6の保
持する熱量は輻射によって都市ガスに移動するが、放熱
体6は周囲を流れる水素により加熱され続けるので、放
熱体6自体の熱収支は結局一定となり、輻射熱を発し続
ける。
【0041】このようにして高温の水素の熱は都市ガス
に移動し、水素は冷却される一方、都市ガスは予熱され
て水素ガス生成筒4に供給される。
【0042】ここで発熱体5を誘導加熱コイル7により
誘導加熱する理由を説明しておく。発熱体5を加熱する
手段として発熱体5自身に直接通電する方法や、表面を
保護材料で被ったヒータを用いる方法もある。しかしい
ずれの方法も本発明のように高温で炭素と接触すると、
表面から炭素が拡散し浸炭されてしまう。材料が浸炭す
ると組織変化により硬化等の現象が生じ、機械的強度は
低下する。そこで発熱体5は定期的に交換するする必要
があるが、ヒータ自身を交換すると交換に要する費用が
高価なものとなってしまう。本発明では発熱体5の加熱
を誘導加熱で行なっているため発熱体5自身は単なる板
材であり交換費用を低価格に抑えることができる。
【0043】次に発熱体5の具体的な構成を図2に示
す。発熱体5は外筒18と内筒19から構成されてお
り、外筒18、内筒19ともにガスを流通して混合する
ためのスリット20が設けられている。外筒18は誘導
加熱コイル7により直接加熱され短時間のうちに高温に
加熱されるが、誘導加熱コイル7の発生する電磁界は外
筒18によってほぼ吸収されるため内筒19を誘導加熱
することはできない。本発明の熱分解による水素生成で
は、炭素が析出する高温表面の面積が大きいほど水素の
生成量も多いために発熱体5の高温部の表面積を大きく
する必要がある。
【0044】そこで本発明では、外筒18と内筒19と
を二重筒状の形状とし、外筒18の壁面と内筒19の壁
面とが対向するように配置し、外筒18の輻射熱によっ
て内筒19を加熱する構成としている。このように、内
筒19を、外筒18の輻射熱によって間接的に加熱し得
る構成とすることにより、発熱体5全体の表面積を拡大
し、水素の生成効率を向上して水素生成装置1の大きさ
を小型化可能としている。なお、図2において、外筒1
8の構成は実線で、内筒19の構成は点線にて、それぞ
れ示した。また、水素ガス生成筒4を一点鎖線で記し、
内筒、外筒との位置関係を示した。また、各筒の厚みは
省略して示した。
【0045】図1の実施例では、放熱体6の構造は発熱
体5と同じとしている。放熱体6では外筒18と内筒1
9は水素によって加熱され、先ず輻射型熱交換器11へ
の外筒18の輻射により外筒18の温度が低下し、続い
て内筒19から外筒18への輻射によって内筒19の温
度も低下し、これらに接する水素の温度が低下する。ま
た、本実施例では発熱体5と放熱体6を切り離して配置
しているが、これらは同一の構造物であっても良く、冷
却部Bに位置する部分が誘導加熱コイル7によって加熱
されないような配置にしておけば良い。発熱体5と放熱
体6を同一の構造体にすることにより、構成や組立てを
簡単化することができる。
【0046】さらに本発明では発熱体5を浸炭され難い
材料であるニッケルで構成しているため交換頻度を少な
くすることができる。なおかつ、ニッケルは第二の従来
の技術で説明したようにメタンの熱分解に触媒として利
用される材料でもあるため、水素生成装置1の起動初期
の状態で発熱体5が加熱途中の低温の状態であってもメ
タンを熱分解することができ、水素を生成することがで
きる。すなわち発熱体5の構成材料としてニッケルまた
はニッケル合金を用いることにより、水素生成装置1の
起動時間をより短縮することができる。なお、発熱体5
の表面を炭素が覆ってしまうと触媒作用は失われるが、
その時には誘導加熱により発熱体5は所定の温度に達し
ているため、触媒作用がなくても熱分解を起こすことが
できる。
【0047】次に、輻射型熱交換器11を用いる理由を
説明しておく。水素生成装置では高温の水素を扱うた
め、通常の金属壁を介して熱交換を行なう通常の熱交換
器に高温の気体を流して熱交換を行なうと、装置の起動
と停止により熱交換器の構成材料に大きな熱ストレスが
生じる。そのために熱交換器にひび割れが生じ、高温の
気体が外部へ流出してしまう危険性がある。とくに長期
間運転を行なった場合、クリープ現象により構成材料の
強度が低下してしまい、破壊が生じやすくなる。特に、
本実施の形態の水素生成装置では、生成される水素が高
温であるため、その冷却に熱交換器を用いた場合、熱交
換器が破壊すると高温の水素が大気中へ放出され、発火
あるいは爆発を起こす危険性がある。
【0048】そこで本実施の形態のように、高温の水素
が熱交換器に直接触れることのない輻射型熱交換器11
を用いることによって熱交換器の破壊による水素の放出
の危険性を回避でき、安全性の高い水素生成装置を構成
することができる。また、熱交換によって水素ガス生成
筒4内の高温ガスを用いて原料ガスの予熱を行なうた
め、水素生成装置1の起動後は誘導加熱コイル7に供給
する電力を下げて運転することができ、低消費電力で水
素を生成することができる。
【0049】次に、燃料電池はその動作を行なうために
は、原料となる水素が加湿されている必要があるが、本
実施の形態では、水素の加湿を、水素生成装置1の後に
設けられた加湿器14によって行なう。放熱体6により
冷却された水素は、出口ガス配管13に連通して接続さ
れた加湿器14に供給され、水配管15から供給された
水と直接接触を行なう。加湿器14の内部には水素と水
蒸気の混合と熱移動を促進するために充填材が充填され
ており、直接接触により水は蒸発し水素は加湿される。
水の蒸発潜熱は大きいため、蒸発させるためには比較的
大きな熱交換器を必要とするが、本発明では水素との直
接接触によって蒸発させているため、熱交換器が不要で
あり、非常に小型の加湿器14で水素を加湿することが
できる。
【0050】加湿された水素は生成ガス切替え弁16を
通って水素貯蔵器2に貯えられた後、燃料電池3へ供給
される。
【0051】一方、水素生成装置1の運転時間が長くな
ると、発熱体5に大量の炭素が析出し、この炭素により
原料ガスの流路が塞がれてしまう恐れがあるため、一定
時間ごとに炭素を除去する必要がある。そこで本実施の
形態では一定時間水素を生成した後、原料ガス切替え弁
10と生成ガス切替え弁16との切替えを行い、水素ガ
ス生成筒4には空気配管9から空気を取り入れて、水素
ガス生成筒4から排出されるガスが大気放出配管17か
ら大気へ放出されるような回路へ切替える。空気は輻射
型熱交換器11によって加熱された後水素ガス生成筒4
に供給される。水素ガス生成筒4内では、発熱体5表面
に析出した炭素は、供給された空気によって燃焼する。
燃焼により生じた生成ガスである二酸化炭素は、大気放
出配管17から大気へ放出される。
【0052】このようにして本実施の形態では原料の熱
分解による水素の生成と、析出した炭素の除去を交互に
行なう。炭素の除去時には水素を生成することはできな
いが、その間は水素貯蔵器2に貯えた水素を燃料電池3
へ供給することによって、燃料電池3は停止することな
く連続的に発電を行なうことができる。本実施の形態の
水素生成装置1は加熱手段として誘導加熱を用いている
ため、起動時間が数分程度と極めて短時間であるため、
このように水素生成と炭素燃焼の交互の運転が可能とな
る。
【0053】また、本実施の形態の水素生成装置1では
電力負荷が変動して燃料電池が必要とする水素量が変化
した場合でも、原料である都市ガスの供給量と誘導加熱
コイル7への供給電力量を調節すれば、生成する水素量
を直ちに変化させることができる。すなわち急激な電力
需要にも充分に対応できる。この特徴も、誘導加熱によ
り発熱体5を加熱する本発明により得られるものであ
る。
【0054】なお、図2に示す発熱体5の構成は一例で
あり、二重筒構造の発熱体を三重以上の筒構造にした
り、ガスの混合を促すために、筒の壁面に各種のスリッ
トや切り起こし等の工夫を施せば、更に水素の生成効率
を向上することができる。また、誘導加熱だけで充分な
量の水素ガスが得られる場合は、一重筒構造としてもよ
い。
【0055】また、発熱体5の構成は、いずれもニッケ
ルまたはニッケル合金であって、外筒18と内筒19の
二重筒状の形状であるとしたが、内筒19をニッケルま
たはニッケル合金とし、外筒18をセラミックなどの、
誘導加熱コイル7からの磁界を透過するような材質とし
てもよい。この場合、内筒19が誘導加熱コイル7によ
り加熱され、その輻射熱により外筒18が加熱される。
要するに、発熱体5は、誘導加熱コイル7から誘導加熱
される本発明の第1の発熱部に相当する部分と、誘導加
熱された部分からの輻射熱により加熱される本発明の第
2の発熱部に相当する部分を有していればよく、とくに
輻射熱により加熱される部分は、誘導加熱コイル7から
の磁界の影響を受けられないような部位であって、原料
ガスとの接触面積が大きくとれることが望ましい。
【0056】また、発熱体5の材質は、ニッケルまたは
ニッケル合金であるとして説明を行ったが、誘導加熱可
能な素材であれば触媒作用をもたないものでもよく、鉄
等を用いてもよい。
【0057】また、放熱体6の構成は、本実施の形態で
は、図2に示す発熱体5の構成と同一であるとして説明
を行ったが、発熱体5とは異なる構成であってもよい。
例えば、図5に示すように、コイル状の構成であっても
よい。要するに、水素ガスから熱を受けて、輻射熱とし
て水素ガス生成筒4の外部へ放出できるものであればよ
く、その具体的な形状によって限定されるものではな
い。
【0058】また、本実施例では輻射型熱交換器11を
水素ガス生成筒4の供給ガスの加熱に用いたが、加湿器
14に使用する水の加熱や、あるいは別途給湯用設備を
用意してその給湯用水の加熱等に用いても良い。
【0059】(実施の形態2)本発明の第2の実施の形
態を図3に示した燃料電池システムの概略構成図を用い
て説明する。
【0060】本実施の形態において、第1の実施の形態
と同等の構成要素には同じ符号を付し、詳細な説明は省
略する。また図3において、空冷の冷却器25は燃料電
池3の出口ガスに含まれる水蒸気を凝縮するための手
段、トラップ26は凝縮した水を分離除去するための手
段である。還流配管22は、燃料電池3の放出ガス配管
21を分岐して原料供給配管8に接続する手段であり、
その途中にはポンプ23と流量調節弁24とが設けられ
ている。
【0061】実施の形態1においては、発熱体5として
触媒として機能するニッケルやニッケル化合物を用いた
場合、その表面が露出している段階では、従来例と同
様、その触媒作用により比較的低温でも原料を分解して
水素を生成し得る。また、発熱体5の表面が炭素に被わ
れた状態では、熱による分解によって水素を生成する。
【0062】後者による水素生成の場合は、上述したよ
うに発熱体5を高温に加熱する必要がある。しかし10
00℃を超える高温では放熱によるエネルギーロスが大
きい。また、加熱温度を下げると放熱ロスは減少するも
のの、熱分解の速度が遅くなり、水素の生成効率が低下
する。水素生成効率を高めるには発熱体5および水素生
成装置1の大きさを大きくすればよいが、装置の大型化
は放熱面積の増大を招くため好ましくない。
【0063】そこで本実施の形態では、発熱体5の加熱
温度を800〜1000℃に下げ、未反応の原料ガスを
含んだ水素を燃料電池3へ供給するとともに、燃料電池
3から放出された出口ガスの一部を原料として還流して
戻す構成としている。この還流の動作を次に説明する。
【0064】燃料電池3は供給されたガスのうち水素の
みを利用して発電を行なう。そのため、水素と原料であ
るメタンの混合ガスが供給されると、燃料電池3の出口
ではメタンが高濃度に濃縮されて放出される。濃縮され
たメタンは、燃料電池3から排出されると、環流配管2
2へ流れ、冷却器25にて冷却され、含有している水蒸
気が凝縮される。次いでトラップ26にて、水蒸気が凝
縮した水分が、メタンと分離除去され、原料ガス切替え
弁10を介して再び原料ガスとして水素ガス生成筒4に
供給される。メタンの供給量は、ポンプ23と流量調節
弁24にて調節される。
【0065】本実施の形態では、以上のように、燃料電
池3内にて濃縮されたメタンを原料として再利用するこ
とによって、発熱体5の温度を下げて水素の生成効率が
低くても燃料電池システム全体としての原料の高い利用
効率を維持できるものである。
【0066】なお、本実施例では燃料電池3の放出ガス
の一部を原料として再利用しているが、この再利用率は
各燃料電池システムの原料利用率や放熱ロス等を鑑みて
決定すればよく、また、必要であれば運転時間に応じて
変化させる等の工夫や、あるいは、100%の再利用も
不可能ではない。
【0067】(実施の形態3)本発明の第3の実施の形
態を図4に示した燃料電池システムの概略構成図を用い
て説明する。
【0068】本実施の形態において、前述の実施の形態
と同等の構成要素には同じ符号を付し、詳細な説明は省
略する。本実施の形態の構成が、前述の実施の形態1と
異なる点は、実施の形態1の水素生成装置のうち誘導加
熱コイル7を除く各手段を2台分用い、近接して配置す
るとともに、2本の水素ガス生成筒の外を、一本の誘導
加熱コイル47で覆うと共に、誘導加熱コイル47のさ
らに外側を反射板27により囲っている点である。
【0069】このような構成を有する本実施の形態の燃
料電池システムの基本的な動作は、実施の形態1と同様
であるが、2本の水素ガス生成筒4のうち、一方が水素
生成を行なっている際に、他方は発熱体5の表面にて析
出した炭素の燃焼を行なうように動作を行うようにする
点が異なる。これにより、水素の生成と炭素の燃焼を交
互に行なうことにより連続的に水素を生成することがで
き、実施の形態1に必要であった水素貯蔵器2を不要と
することができる。
【0070】さらに、2本の水素生成装置を近接して配
置して反射板27で囲い、水素生成と炭素の燃焼を同時
に行なうことにより、炭素の燃焼により加熱された発熱
体5から放射される輻射熱を水素の生成を行なっている
水素ガス生成筒4の発熱体5の加熱に利用することがで
きる。そのため誘導加熱コイル7の消費電力を減少する
ことができる。また、誘導加熱コイル47を複数の水素
ガス生成筒にて共有しているため、水素生成装置全体の
構成部品点数を減らして、製造費用を削減することがで
きる。
【0071】なお、本実施例では2本の水素ガス生成筒
4を備えた構成としたが、3本以上としても良い。この
ときも、複数の水素ガス生成筒のいずれかが水素生成を
行なっている際に、残りは発熱体5にて析出した炭素の
燃焼を行なうように動作を行わせるのが望ましい。
【0072】なお、上記の各実施の形態において、水素
ガス生成筒4の高温部Aは、本発明の反応器に相当す
る。また発熱体5および誘導加熱コイル7は本発明の誘
導加熱手段に相当し、さらに発熱体5は本発明の発熱体
に、また誘導加熱コイル7は本発明の誘導加熱駆動手段
に相当する。また、発熱体5の内筒19は本発明の第2
の発熱部に相当し、外筒20は本発明の第1の発熱部に
相当する。また、水素ガス生成筒の低温部Bは、本発明
の熱交換手段または放熱部に相当し、水素ガス生成筒4
の低温部Bに当たる部分は本発明の水素ガス通過室に相
当し、放熱体6は本発明の熱吸収体に相当する。また、
輻射型熱交換器11は、本発明の原料通過室に相当す
る。また、空気配管9,原料供給配管8および原料ガス
切替弁は、本発明の原料・空気供給手段に相当し、出口
ガス配管13,生成ガス切替弁16および大気放出配管
17は、本発明の水素ガス排出手段に相当し、加湿器1
4は本発明の加湿器に相当し、環流配管22,冷却器2
5、トラップ26、ポンプ23および流量弁24は本発
明の環流回路に相当するものである。
【0073】したがって、本発明は上記の実施の形態に
限定されるものではなく、水素ガス生成筒は、高温部A
と冷却部Bとで別構成になっていて、高温部Aはセラミ
ック等の磁界を通過する素材で形成し、冷却部Bは、石
英管など放熱体6からの輻射熱が透過するような、赤外
線に対して実質透明ないし半透明の素材によって構成す
るようにしてもよい。ただし、クリープ現象による破壊
等を考慮した場合、実施の形態1のように高温部Aとな
る反応器と、冷却部Bとなる熱交換手段または放熱部と
は、一体成形されるのが望ましい。このとき一体成形さ
れる素材は、例えば石英のように赤外線に対して実質透
明ないし半透明であることは、いうまでもない。
【0074】また、上記の実施の形態においては、本発
明の熱交換手段に相当する輻射型熱交換器11を必須の
構成としたが、これは省略して、放熱体6のみで水素ガ
スの放熱を行うようにしてもよい。また、輻射型熱交換
器11は、その内部に原料ガスを通過させず、単に放熱
体6からの輻射熱を受けるようにしてもよい。
【0075】また、本発明の炭化水素化合物とは、メタ
ン、エタン、プロパン、ブタン等の炭化水素や、アルコ
ールや灯油、ガソリン等の炭化水素化合物が含まれる。
また、炭化水素を含む都市ガスやプロパンガスが、本発
明の原料として有効であることは言うまでもない。
【0076】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、触媒に
よらず熱分解を行って、一酸化炭素を発生させることな
く、迅速かつ電力負荷に速やかに追従して、起動時間が
数分程度で水素を生成することが可能な水素生成装置を
得られるとともに、電力需要の急激な変化にも追従して
対応できる燃料電池システムを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による燃料電池システム
の概略構成図
【図2】本発明の実施の形態による発熱体の概略構成図
【図3】本発明の実施の形態2による燃料電池システム
の概略構成図
【図4】本発明の実施の形態3による燃料電池システム
の概略構成図
【図5】本発明の実施の形態1による燃料電池システム
の他の構成図
【符号の説明】
1・・・水素生成装置 2・・・水素貯蔵器 3・・・燃料電池 4・・・水素ガス生成筒 5・・・発熱体 6・・・放熱体 7・・・誘導加熱コイル 8・・・原料供給配管 9・・・空気配管 10・・・原料ガス切替え弁 11・・・輻射型熱交換器 12・・・入口ガス配管 13・・・出口ガス配管 14・・・加湿器 15・・・水配管 16・・・生成ガス切替え弁 17・・・大気放出配管 18・・・外筒 19・・・内筒 20・・・スリット 21・・・放出ガス配管 22・・・還流配管 23・・・ポンプ 24・・・流量調節弁 25・・・冷却器 26・・・トラップ 27・・・反射板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前西 晃 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 麻生 智倫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 4G040 DA03 DB03 5H027 AA06 BA01

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭化水素化合物を含有する原料から熱分
    解により水素ガスを生成する反応器と、 前記反応器内を、前記原料が熱分解する温度まで、誘導
    加熱により加熱する誘導加熱手段とを備えた水素生成装
    置。
  2. 【請求項2】 前記誘導加熱手段は、 前記反応器内に設けられた発熱体と、前記反応器外に設
    けられた、前記発熱体を誘導加熱する誘導加熱駆動手段
    とを有する請求項1に記載の水素生成装置。
  3. 【請求項3】 前記発熱体は、前記誘導加熱駆動手段に
    より発熱される第1の発熱部と、前記第1の発熱部から
    の輻射熱によって加熱される第2の発熱部とを有する請
    求項1に記載の水素生成装置。
  4. 【請求項4】 前記反応器の下流に設けられた熱交換手
    段を備え、 前記熱交換手段は、前記反応器と接続された、前記水素
    ガスが通過する水素ガス通過室と、 前記原料が通過する原料通過室とを有し、 前記水素ガス通過室を通過する水素ガスと、前記原料通
    過室を通過する原料とが熱交換を行う請求項1に記載の
    水素生成装置。
  5. 【請求項5】 前記熱交換手段は、 前記水素ガス通過室内に設けられた熱吸収体をさらに備
    え、 前記反応器の壁部と、前記水素ガス通過室の壁部とは、
    赤外線に対して実質透明ないし半透明な素材で一体成形
    されている請求項4に記載の水素生成装置。
  6. 【請求項6】 前記反応器の下流に設けられた放熱部を
    備え、 前記放熱部は、前記水素ガスが通過する、赤外線に対し
    て壁面が実質透明ないし半透明な素材で形成された水素
    ガス通過室と、 前記水素ガス通過室内に設けられた熱吸収体とを有する
    請求項1に記載の水素生成装置。
  7. 【請求項7】 前記反応器に空気を交互に切替えて供給
    する原料・空気供給手段と、 前記反応器によって生成された生成ガスを大気へ放出さ
    せる生成ガス排出手段とをさらに備え、 前記原料・空気供給手段が前記空気を前記反応器に供給
    しているとき、前記生成ガス排出手段は、前記生成ガス
    を大気へ放出させる請求項1に記載の水素生成装置。
  8. 【請求項8】 炭化水素化合物を含有する原料から熱分
    解により水素ガスを生成する複数の反応器と、 前記反応器内を、前記原料が熱分解する温度まで、誘導
    加熱により加熱する誘導加熱手段と、 前記複数の反応器のそれぞれに空気を交互に切替えて供
    給する原料・空気供給手段と、 前記複数の反応器のそれぞれによって生成された生成ガ
    スを大気へ放出させる生成ガス排出手段とをさらに備
    え、 前記原料・空気供給手段が前記空気を所定の対応する反
    応器に供給しているとき、前記生成ガス排出手段は、前
    記対応する所定の反応器が生成した生成ガスを大気へ放
    出させる排出動作を行い、 前記複数の反応器の一部が生成した水素ガスを供給する
    動作と、前記複数の反応器の他の部分が生成した生成ガ
    スの排出動作とが平行して行われる水素生成装置。
  9. 【請求項9】 前記誘導加熱手段は、 前記複数の反応器内にそれぞれ設けられた発熱体と、前
    記複数の反応器の外に設けられ、前記発熱体を誘導加熱
    する誘導加熱駆動手段とを有し、 前記誘導加熱駆動手段は、前記複数の反応器で共有され
    るものである請求項8に記載の水素生成装置。
  10. 【請求項10】 原料から水素を生成し、供給する水素
    供給部と、 前記水素供給部から供給される水素および酸化剤ガスを
    用いて発電する燃料電池とを備え、 前記水素供給部として請求項1から9のいずれかに記載
    の水素生成装置を用いた燃料電池システム。
  11. 【請求項11】 前記水素供給部と前記燃料電池との間
    に設けられ、前記水素供給部から前記燃料電池に供給さ
    れる水素を加湿する加湿器をさらに備えた請求項10に
    記載の燃料電池システム。
  12. 【請求項12】 前記燃料電池から放出された放出ガス
    の少なくとも一部を、前記原料として前記水素供給部へ
    帰還させる環流回路をさらに備えた請求項10に記載の
    燃料電池システム。
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