JP2003205365A - Au−Ge系ろう材付リードピン - Google Patents

Au−Ge系ろう材付リードピン

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JP2003205365A
JP2003205365A JP2002001085A JP2002001085A JP2003205365A JP 2003205365 A JP2003205365 A JP 2003205365A JP 2002001085 A JP2002001085 A JP 2002001085A JP 2002001085 A JP2002001085 A JP 2002001085A JP 2003205365 A JP2003205365 A JP 2003205365A
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brazing material
lead pin
filler metal
brazing filler
brazing
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JP2002001085A
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Masaru Kobayashi
勝 小林
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Tanaka Kikinzoku Kogyo KK
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Tanaka Kikinzoku Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【解決課題】 ろう材としてAu−Ge系ろう材を適用
しつつ、衝撃を受けてもろう材がリードピンから剥離す
ることはないろう材付のリードピンを提供する。 【解決手段】 本発明は、少なくとも接合面上にめっき
層を形成した後、該めっき層上でAu−Ge系ろう材を
溶融、凝固させることによりろう材を取り付けてなるA
u−Ge系ろう材付リードピンであって、前記めっき層
を金のみで形成させた後にろう材を取り付けてなるAu
−Ge系ろう材付リードピンである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はリードピンに関す
る。特に、接合面にAu−Ge系のろう材が取り付けら
れたリードピンに関する。
【0002】
【従来の技術】各種電子部品、回路基板の導体部材であ
るリードピンは、リードピン本体の頭部(接合面)にろ
う材が取り付けられた状態で供給され、部品、基板への
接合に供されている。そして、現在、このろう材として
は、Au−Sn系ろう材(例えば、Au−20wt%S
n)が広く用いられている。これは、電子回路、電子機
器の製造においては、リードピン等を接合して電子部
品、回路基板の組み立てを行ない、更にこれらをろう付
け組み立てるという段階的な工程が一般的であり、その
ために融点が異なる複数のろう材が必要であることによ
る。ここで、Au−Sn系ろう材は、融点が280〜3
00℃と、その後の組み立て工程で使用されるはんだ
(融点180〜230℃)よりも融点が高く中程度の融
点を有するため、組立工程時に部品のろう付け部を溶融
させることがないろう材として適当なものである。
【0003】そして、この従来のろう材付のリードピン
は、リードピン頭部に下地めっきとしてニッケルをめっ
きし、更に金をめっきして、その金めっき上にろう材を
載置し、溶融、凝固させることで製造されている。この
ようにろう材の取り付け部に金めっきを行なう理由とし
ては、Au−Sn系ろう材のような共晶型ろう材は濡れ
性が悪く、溶融時に接合面に広がりにくいため、予め接
合面に金めっきを行なうことでろう流れを良好とするた
めである。
【0004】ところで、近年、このリードピン用のろう
材としてAu−Ge系ろう材(Au−12〜13wt%
Ge)を適用することが検討されている。これは、近年
の環境問題への関心から、電子機器の製造に使用される
はんだについて、従来のはんだ(Pp−Sn系)から鉛
フリーはんだ(Sn−Ag系、Sn−Zn系)が使用さ
れつつあることによるものである。鉛フリーはんだは、
従来のはんだよりも融点が若干高いため(200〜23
0℃)、その前段階であるリードピンの接合工程でも融
点の高いろう材の使用が好ましいと考えられるからであ
る。そして、Au−Ge系ろう材は融点が360℃前後
とAu−Sn系ろう材よりも融点が若干高いことからリ
ードピン用のろう材として好適であると考えられてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者らが従来の方法によりAu−Ge系ろう材をリードピ
ンに取り付けたところ、ろう材とリードピン本体との接
合強度が十分に確保できず、ろう材の剥離が生じるおそ
れがあることが確認された。このろう材の剥離はリード
ピンに衝撃を加えることで生じ易いが、このような剥離
強度の低い状態では、リードピン接合において作業効率
が悪くなるだけでなく、接合後においてもリードピンが
基板から脱落するおそれがある。
【0006】本発明は以上のような背景の下になされた
ものであり、Au−Ge系ろう材を備えるリードピンで
あって、衝撃に対してもろう材の剥離が生じないものを
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述のように、従来のリ
ードピンは、まず、接合面にニッケルめっき及び金めっ
きを行ない、その上にろう材を取り付けている。ここ
で、ろう材取り付け後のリードピンにおいては、金めっ
き層はろう材が溶融し凝固する過程でろう材と合金化し
て一体となっており、リードピンのろう材とリードピン
との境界には、金めっきの下地層であるニッケルめっき
層が残留している。これは、Au−Ge系ろう材を取り
付けた場合も同様であると考えられる。
【0008】本発明者は、従来の製法に対してニッケル
めっきに加えて他の金属で下地めっきを行い、その後に
Au−Ge系ろう材を取り付けた場合のろう材の剥離防
止の可能性を検討した。具体的には、金と同じ貴金属で
あるパラジウム等の種々の金属で下地めっきを行ない、
ろう材を取り付けたときの剥離強度を検討した。しか
し、この本発明者等の試行によっても、剥離強度の可能
性は完全には改善されるものではなく、強い衝撃を受け
た場合にろう材の剥離が生じることを確認した。
【0009】そこで、本発明者等は上記試行を敷衍し、
敢えて下地めっきを行うことなく、リードピンに直接金
めっきを行い、Au−Ge系ろう材を取り付けることで
剥離強度を向上させることができるのではと考え、その
確認を行なった。その結果、予想以上の剥離強度を呈す
ることを見出た。
【0010】本願発明は、少なくとも接合面上にめっき
層を形成した後、該めっき層上にAu−Ge系ろう材を
溶融、凝固させることによりろう材を取り付けてなるA
u−Ge系ろう材付リードピンであって、めっき層を金
のみで形成させた後にろう材を取り付けてなるAu−G
e系ろう材付リードピンである。
【0011】本発明において、めっき層を金めっきのみ
とすることによりろう材の剥離が生じなくなる理由につ
いては必ずしも明らかではない。本発明者等によれば、
ろう材の溶融、凝固過程においてリードピンの構成元素
がろう材に拡散し、これによりろう材とリードピンの接
合が強固になることによると考える。
【0012】特に、本発明者らによれば、リードピンの
材質として一般に用いられる銅合金のリードピン上に金
のみをめっきしAu−Ge系ろう材を取り付けたものに
おいては、接合面とろう材との界面に初晶Au−Cu合
金相が晶出する。この初晶Au−Cu合金相について
は、組成等の詳細は不明であるが、リードピンに対する
接合強度が高く剥離が生じることがないと考えられる。
【0013】本発明によれば、従来の製法によるものと
は異なり、衝撃が加わった場合でもろう材がリードピン
から剥離することはない。従って、リードピン取り付け
作業時にも作業効率を害することはなく、また、不良品
を発生させる可能性も格段に低くすることができる。
【0014】ここで、ろう材取り付け前に行なう金めっ
きの厚さとしては、1.2〜3.5μmとするのが好ま
しい。この金めっき層の厚さは、従来のリードピンにお
いて行なわれる金めっきの厚さ(約0.5〜1.0μ
m)より厚めの範囲となっている。このように金めっき
層の厚さを規定するのは、リードピンからの構成元素の
拡散によるろう材への影響を考慮するものである。特
に、銅合金からなるリードピンを用いた場合に、銅混入
によるろう材の耐食性劣化を抑制することを考慮するも
のである。即ち、本発明においてリードピンから銅が拡
散する際には、まず金めっき層に拡散して金と合金化す
るものと考えられる。従って、めっき厚さが薄い場合、
余剰の銅がろう材へ拡散することとなる。そこで、金め
っきを厚くすることで銅の拡散、合金化がめっき層近傍
のみで生じるようにようにし、ろう材全体への銅の拡散
が生じないようにするものである。
【0015】そして、この金めっきは少なくとも接合面
に行うことが必要であるが、リードピン全体に行なって
も良い。特に、リードピンは微小な部材であり、その接
合面のみにめっきを行なうことは困難である。また、め
っき方法としては、電解めっき、無電解めっきのいずれ
によってもよいが、均一でムラのないめっきを行うため
には電解バレルめっきが好ましい。
【0016】尚、本発明において適用可能なAu−Ge
系ろう材には、特に限定されるものではなく、従来より
Au−Ge系ろう材として知られている組成範囲のもの
を適用することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態を
比較例と共に説明する。
【0018】第1実施形態:(ろう材の製造) まず、
Au−Ge系ろう材としてAu−12.5wt%Geろ
う材を製造した。金とゲルマニウムをるつぼ中で所定の
重量比で真空溶解し、この溶湯をるつぼ底部に設けられ
たノズルより流動させてアトマイズして粒状のろう材と
した。
【0019】(リードピンへのめっき):本実施形態で
使用したリードピンは、ALLOY194(Cu−Fe
合金)製である。まず、リードピンに金をストライクめ
っきし、その後金めっきを行なった。同様の工程にて、
395本のリードピンにめっき処理を行なった。これら
のめっきの厚さは平均で1.41μm(最大1.51μ
m、最小1.36μm)であった。
【0020】(ろう材取り付け):金めっき処理を行な
ったリードピンに上記Au−Ge系ろう材を取り付け
た。ろう材の取り付けは、カーボン冶具にてリードピン
を固定し、その頭部に粒状ろう材を載置し、カーボン冶
具と共にリードピンを電気炉に挿入し、400℃で1〜
2分間加熱してろう材を溶融させた。そして、ろう材を
凝固させて取り付けを行なった。
【0021】このようにして製造したろう材付リードピ
ンの接合面界面の組織写真を図1に示す。図1からわか
るように、本実施形態で製造したリードピンのろう材の
接合界面には、ろう材とは異なる相が晶出している。こ
の相につき分析を行なったところ、この晶出相の構成元
素はAu、Cuであることが確認された。従って、本実
施形態で製造したリードピンのろう材の接合界面におい
ては、初晶Au−Cu相が晶出したものと考えられる。
【0022】第2実施形態:本実施形態では、金めっき
の厚さを変えてAu−Ge系ろう材を取り付けた。第1
実施形態と同様のろう材、リードピンを用い、リードピ
ンの金めっきの厚さを3μmとした。そして、第1実施
形態と同様の方法でろう材を溶融、凝固させて取り付け
た。
【0023】比較例1:ここでは、従来の方法によりA
u−Ge系ろう材を取り付けた。第1実施形態と同様の
ろう材、リードピンを用い、リードピンの金めっきの前
にニッケルめっきを行なった。ニッケルめっきは無電解
めっきにて行ない、その厚さを3.4μmとした。そし
て、第1実施形態と同様の方法で金めっきを厚さ1.4
μmめっきし、その上にろう材を溶融、凝固させて取り
付けた。
【0024】比較例2:この比較例では本発明者等の試
行で行なった、ニッケルめっきの上にパラジウムをめっ
きして金めっきを行ない、その上にろう材を取り付けた
リードピンを製造した。第1実施形態と同様のリードピ
ンに比較例1と同様の方法にてニッケルめっき3.4μ
mを行なった。更に、パラジウムを1.2μmめっきし
た。そして、第1実施形態と同様に金を1.6μmめっ
きし、ろう材を溶融、凝固させて取り付けた。
【0025】この比較例2に係るリードピンのろう材界
面の組織を図2に示す。図2から比較例2においては、
界面にはパラジウム層が残留しており、本実施形態と異
なり界面に初晶Au−Cu相の晶出はみられなかった。
これは、ニッケル層及びパラジウム層がリードピン本体
からろう材への銅の拡散の障壁となっていることによる
ものと考えられる。
【0026】強度試験:以上製造した、3種のろう材付
リードピンについてろう材接合部の接合強度を確認すべ
く試験を行なった。接合強度の評価は、ろう材付リード
ピンのろう材部分とリードピンのピン部分(足部分)と
を各々ペンチで挟持、固定して引っ張り試験を行い、破
断部位(リードピンが破断するか、ろう材が剥離する
か)を確認することにより行った。その結果を表1に示
す。
【0027】
【表1】
【0028】この結果、第1、第2実施形態に係るリー
ドピンは、引っ張り試験によりリードピン部分で破断
し、比較例1,2についてはろう材の剥離が生じた。つ
まり、第1、第2実施形態に係るリードピンにおけるろ
う材の接合強度は、リードピン自体の引っ張り強度以上
である。従って、本実施形態に係るリードピンは、衝撃
を受けてもろう材の剥離が生じることはないものと考え
られる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係るリード
ピンは、ろう材としてAu−Ge系ろう材を備えるもの
であるが、従来の製法によるものと異なり、衝撃を受け
てもろう材がリードピンから剥離することはない。そし
て本発明よれば、リードピンの電子部品への取り付け作
業時にも作業効率を該することはなく、また、不良品を
発生させる可能性も低くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態で製造したろう材付リードピン
のろう材界面の組織を示す写真。
【図2】 比較例2で製造したろう材付リードピンのろ
う材界面の組織を示す写真。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも接合面上にめっき層を形成し
    た後、該めっき層上でAu−Ge系ろう材を溶融、凝固
    させることによりろう材を取り付けてなるAu−Ge系
    ろう材付リードピンであって、 前記めっき層を金のみで形成させた後にろう材を取り付
    けてなるAu−Ge系ろう材付リードピン。
  2. 【請求項2】 リードピンは銅合金よりなり、接合面と
    ろう材との界面のろう材側に初晶Au−Cu合金相を有
    する請求項2記載のAu−Ge系ろう材付リードピン。
  3. 【請求項3】 金めっき層の厚さを1.2〜3.5μm
    とする請求項1又は請求項2記載のAu−Ge系ろう材
    付リードピン。
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