JP2003204733A - ルアー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 根がかりが少なく、錘などの破損も防止可能
なルアーを提供する。 【解決手段】 このルアールアー本体１の頭側端部には
金属リング２が連結されており、頭部側の底面には板型
の錘３が配置されている。そして、このリング２及び錘
３を内包するような合成樹脂板１０が、ルアー本体１の
頭部から腹部にかけてその外形線にそって配置されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は魚釣りに用いるルア
ーに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のルアー、特に、一般に「エギ」呼
ばれるルアーは、小魚やエビなどの魚餌に外形を似せた
中実のルアー本体を有している。そして、このルアー本
体の頭部側端部には釣糸を係止するための釣糸係止部
が、尾部側端部には複数の針がまとめられた針山が設け
られている。また、このようなルアーでは、水中に素早
く沈降させて安定した泳動姿勢をとり得るように、腹部
付近には錘が装着されている。この従来のエギと呼ばれ
るタイプのルアーの錘は、ルアー本体の頭部側底面にそ
の一部が突出した状態で埋め込まれる板型のものが多
い。

【０００３】釣人は、このようなルアーを水中に投じて
魚や烏賊等を釣り上げるのである。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】このような従来のルア
ーを用いる釣りでは、これを水中に投じた後、釣糸を巻
き上げ若しくは釣竿を振り上げる等してルアーを水中で
勢いよく泳動させ、魚や烏賊等を誘うことになる。この
水中で勢いよく泳動させる際、ルアーが水中の岩，テト
ラポット，その他の障害物と接触することも多い。そし
て、この接触の際の衝撃によって、ルアーが傷つき一部
が破損してしまうこともある。特に、ルアーの泳動方向
に位置するルアーの頭部乃至腹部付近は障害物に接触す
る機会が多く、破損の程度が激しくなる。

【０００５】従来のルアーでは、このような障害物への
接触の機会が多い頭部乃至腹部付近に、釣糸を連結する
ためのリングや板状の錘といった部材が装着されている
ため、このリングや錘の変形等が生じ易かった。この錘
等はルアーの泳動姿勢を左右する重要なパーツであるか
ら、不当な変形はその後のルアーの性能を大きく損なう
恐れがある。

【０００６】また、魚釣りの際に生じる別の問題とし
て、「根がかり」という現象がある。上述の水中におけ
るルアーの障害物への接触はルアーを傷つけるのみでは
なく、ルアーが障害物に挟まり若しくは引っかかってと
れなくなってしまうという問題をも生じせしめるのであ
る。本発明の課題は、ルアーの破損を可及的に防止可能
なルアーを提供することにある。また、本発明の別の課
題は、根がかりが少ないルアーを提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】発明１のルアーは、魚釣
りに用いるルアーであって、中実のルアー本体と、ルア
ー本体から突出しつつルアー本体の頭部側の端部から腹
部側の下面にかけて外形線に沿って伸びる合成樹脂板
と、合成樹脂部板に内包されつつルアー本体の腹部から
一部が露出した状態で装着される板型錘と、合成樹脂板
に内包されつつルアー本体の頭部側の端部に配置される
リングとを備えている。

【０００８】このルアーでは、合成樹脂板がルアー本体
の頭部側底面側から腹部をカバーし、且つリングと錘を
もカバーしている。合成樹脂板が直接リング及び錘の障
害物への接触を抑えてその破損や折れ曲がりを防止す
る。また、ルアー本体からそれ単体で突出しているリン
グ及び錘に対して、合成樹脂板がルアー本体の外形線に
そって連続的にカバーしており、錘，リング単体への根
がかりが抑えられる。

【０００９】発明２のルアーは、発明１のルアーであっ
て、合成樹脂板は透明である。合成樹脂板が透明であっ
て内部に配置される錘の表面の反射等による魚・烏賊へ
のアピールも可能となる。発明３のルアーは、発明１又
は２のルアーであって、板型錘は左右方向に張り出す張
出部分を備え、張出部分が合成樹脂板からその外部に露
出している。

【００１０】このルアーでは左右方向に露出させた錘の
張出部分が水流を受けて、ルアーの泳動姿勢を安定さ
せ、また様々なアクションを起こさせる。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て図面を参照しつつ説明する。本発明の一実施形態を採
用したルアーは、図１及び図２に示すように、外形を小
エビに似せて形成した中実のルアー本体１を有する。そ
して、ルアー本体１の頭側端部には金属リング２が連結
されており、頭部側の底面には板型の錘３が配置されて
いる。また、ルアー本体１の尾部側端部には針山４が連
結されている。さらに、ルアー本体１の頭部側の端部か
ら腹部側の下面にかけて外形線に沿って合成樹脂板１０
が配置されている。

【００１２】ルアー本体１は、左右一対の半割部材を貼
り合わせて形成され、又は、いわゆる射出成形によって
形成される合成樹脂製部材、若しくは金属製の部材であ
る。表面は外形をエビに似せるための様々な模様等が施
される。例えば、頭部には目を設け、左右の両側面には
羽根５が取り付けられている。金属リング２は周知の金
属素材からなる線部材をリング状に丸め、一端をルアー
本体１の頭部側端部に挿入させた状態で、ルアー本体１
に連結されものである。もっとも、後に詳しく説明する
ように、金属リング２は合成樹脂板１０に埋め込まれる
ことになるので、金属リング２自体はルアー本体１に直
接連結されずに合成樹脂板１０に装着されるものであっ
てもよい。例えば、合成樹脂板１０の左右方向に単に貫
通孔を設け、これに金属リング２をはめ込んでもよい。

【００１３】この金属リング２が釣糸Ｌを通して釣糸Ｌ
を結びつける部分である。錘３は鉛，タングステン，こ
れらの合金等からなる比重の大きい金属からなる。その
他、タングステン粉末を混入した合成樹脂等から構成す
ることも可能である。錘３はルアー本体１の下方向に伸
びる板型部材である。詳しくは、この板型はルアー本体
１の下方向に短辺を有し、ルアー本体１の長手方向に長
辺を有する矩形板である。この錘３は、その１つの長辺
をルアー本体１の腹部に埋め込んだ状態で、ルアー本体
１に装着されている（図３参照）。

【００１４】合成樹脂板１０は、ポリカーボネイト等の
硬質合成樹脂からなる板状部材である。好ましくは、透
明な樹脂を用いて形成される。この合成樹脂板１０はル
アー本体１の頭部側端部より頭部下面側を経てその腹部
付近まで伸びており、上述の金属リング２及び錘３を内
部に収納している。もっとも、金属リング２部分につい
てはその金属リング２のリングに連通するように左右方
向に貫通孔が形成される。この合成樹脂板１０自体も錘
３と同様にその一部がルアー本体１内に埋め込まれるよ
うにして装着される。

【００１５】このように構成されるルアーでは、合成樹
脂板１０がルアー本体１の頭部側底面側から腹部をカバ
ーし、且つその内部に金属リング２と錘３をも含んで、
これらをカバーしている。そして、この合成樹脂板１０
が、金属リング２及び錘３に対して直接的に障害物が接
触することを抑え、その破損や折れ曲がりを防止する。
また、ルアー本体１からそれ単体で突出しているリング
２及び錘３を、合成樹脂板１０がルアー本体１の頭部側
から外形線に沿ってなだらかに連続的にカバーしてお
り、錘３やリング２への根がかりも抑えられる。

【００１６】［他の実施形態］ （ａ）上述の実施形態の変形例を示す。 図４に示すように、錘３はルアー本体１より下面方向に
突出する板型の部材である。そして、その下端に左右方
向に張り出す一対のフランジを有している。このフラン
ジはそれぞれ合成樹脂板１０より左右方向に張り出して
いる。

【００１７】このように部分的に錘３を合成樹脂板より
水平方向（左右方向）に張り出させ、この張り出したフ
ランジで水流を受け得るようにすることで、ルアーの泳
動姿勢の安定化を図ることも可能となる。 （ｂ）別の変形例を、図５に示す。合成樹脂板１０内に
内包される錘３に対して、別途、異なる補助錘６を装着
してもよい。この補助錘６は錘３と異なる比重のものを
用いてもよい。例えば、補助錘６は錘３を左右方向に貫
通するように配置され、且つ、合成樹脂板１０からも左
右方向に突出するようにしてもよい。

【００１８】なお、このような補助錘６を用いる場合、
これを例えば短筒型として錘３に題して脱着自在とする
ことも可能である。

【００１９】

【発明の効果】このルアーを用いた場合には、根がかり
が少なく円滑に釣りを行うことができる。また、錘など
の破損も少ない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態を採用したルアーを示した
図。

【図２】図１のルアーの参考図。

【図３】図１のIII-III断面図。

【図４】本発明の別の実施形態を採用したルアーの図３
に相当する図。

【図５】本発明のさらに別の実施形態を採用したルアー
の錘３付近を示した図。

【符号の説明】

１ ルアー本体 ２ 金属リング ３ 錘 １０ 合成樹脂板

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】魚釣りに用いるルアーであって、 中実のルアー本体と、 前記ルアー本体から突出しつつ前記ルアー本体の頭部側
   の端部から腹部側の下面にかけて外形線に沿って伸びる
   合成樹脂板と、 前記合成樹脂部板に内包されつつ前記ルアー本体の腹部
   から一部が露出した状態で装着される板型錘と、 前記合成樹脂板に内包されつつ前記ルアー本体の頭部側
   の端部に配置されるリングとを備えたルアー。
2. 【請求項２】前記合成樹脂板は透明である、請求項１に
   記載のルアー。
3. 【請求項３】前記板型錘は左右方向に張り出す張出部分
   を備え、この張出部分が前記合成樹脂板からその外部に
   露出している、請求項１又は２に記載のルアー。