JP2003204102A - 眼科用レーザ装置 - Google Patents

眼科用レーザ装置

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JP2003204102A
JP2003204102A JP2002002797A JP2002002797A JP2003204102A JP 2003204102 A JP2003204102 A JP 2003204102A JP 2002002797 A JP2002002797 A JP 2002002797A JP 2002002797 A JP2002002797 A JP 2002002797A JP 2003204102 A JP2003204102 A JP 2003204102A
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laser
conversion element
resonance
reflection
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JP2002002797A
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Yasutoshi Takada
康利 高田
Takeshi Yamada
毅 山田
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Nidek Co Ltd
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Nidek Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 所望する波長の近傍に高いゲインの波長があ
る場合であっても、所望する波長のレーザ光を得ること
ができるレーザ装置を提供する。 【解決手段】 レーザ発振器内に配置されたNd:YA
G結晶を有し、該Nd:YAG結晶が持つ発振波長の内
の波長約1123nmを共振させ、その波長を波長変換
素子により波長変換して得た波長約561nmのレーザ
光を患者眼に導光する眼科用レーザ装置であって、約1
123nmの波長を選択的に取り出すための波長選択素
子を備えると共に、レーザ発振器内の光路に配置された
光学部材が持つ反射又は透過の特性領域面の内の少なく
とも2つに、波長約1123nmよりゲインの高い発振
波長約1064nmのロスを増加させる特性のコーティ
ングを施し、そのコーティングによる多段階の反射又は
透過により波長約1064nmのシングルパスのロスを
70%以上形成する構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、眼科分野等で使用
されるレーザ装置に関する。
【0002】
【従来技術】固体レーザのレーザ発振器では、固体レー
ザ媒質が持つ複数の発振波長から所望する波長のみを選
択的に発振させて得ることが可能である。例えば、N
d:YAG結晶では、代表的な波長約1064nmの
他、1123nm、1319nmの発振線を持つ。これ
らの第2高調波はそれぞれ波長約532nm(緑)、5
61nm(黄)、659nm(赤)であり、眼科用の光
凝固に使用することができる。
【0003】ところで、低いゲインの波長を選択的に発
振させる場合、高いゲインの発振波長のロスを大きくす
る。この場合、通常、選択する波長を高反射させ、他の
ゲインの高い波長を透過させるような光学特性を持つミ
ラーを共振器内の全反射ミラーとして使用している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
Nd:YAG結晶を使用して波長561nmのレーザ光
を得ようとした場合、その基本波の波長1123nmに
対してゲインの高い波長1064nmが波長的に近接し
ている。このため、波長1064nmを大きくロスさせ
つつ波長1123nmを効率良く反射させる特性のミラ
ーを形成させるのは難しい。したがって、このような場
合には、所望する波長のレーザ光が得られ難いといった
問題が生じたり、得られたとしても十分な出力が得られ
ないことが多い。また、特に532nm(緑)と561
nm(黄)の双方をマルチ発振させるようなレーザ装置
は実用化されていない。
【0005】本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、
所望する波長の近傍に高いゲインの波長がある場合であ
っても、所望する波長のレーザ光を得ることができるレ
ーザ装置を提供することを技術課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は以下のような構成を備えることを特徴とす
る。 (1) レーザ発振器内に配置されたNd:YAG結晶
を有し、該Nd:YAG結晶が持つ発振波長の内の波長
約1123nmを共振させ、その波長を波長変換素子に
より波長変換して得た波長約561nmのレーザ光を患
者眼に導光する眼科用レーザ装置であって、約1123
nmの波長を選択的に取り出すための波長選択素子を備
えると共に、前記レーザ発振器内の光路に配置された光
学部材が持つ反射又は透過の特性領域面の内の少なくと
も2つに、前記波長約1123nmよりゲインの高い発
振波長約1064nmのロスを増加させる特性のコーテ
ィングを施し、そのコーティングによる多段階の反射又
は透過により波長約1064nmのシングルパスのロス
を70%以上形成する構成としたことを特徴とする。 (2) (1)の眼科用レーザ装置において、前記コー
ティングを施した光学部材はレーザ共振器内に配置され
た波長変換素子であり、その波長変換素子の両端面に、
波長約1123nmを透過させ波長約1064nmを反
射させる特性のコーティングをそれぞれ施して構成した
ことを特徴とする。 (3) (2)の眼科用レーザ装置において、前記N
d:YAG結晶を挟んで配置された一対の第1及び第2
の共振用ミラーを備える共振光学系と、波長約1064
nmをその第2高調波長約532nmに変換する第2の
波長変換素子と、波長約561nmに変換する前記波長
変換素子と波長約532nmに変換する前記第2の波長
変換素子とを前記共振光学系の共振光路内で選択的に挿
脱する挿脱手段と、を備え、波長約532nmと波長約
561nmのレーザ光を切換えて得ることを特徴とす
る。 (4) (2)の眼科用レーザ装置において、前記N
d:YAG結晶を挟んで配置された一対の第1及び第2
の共振用ミラーを備える共振光学系と、前記Nd:YA
G結晶を使用することにより得られる発振線の内,波長
約1123nm以外の波長を使用してその第2高調波長
に変換する第2の波長変換素子と、波長約561nmに
変換する前記波長変換素子及び前記波長選択素子と前記
第2の波長変換素子とを前記共振光学系の共振光路内で
選択的に挿脱する挿脱手段と、を備え、波長約561n
mのレーザ光と他の第2高調波長のレーザ光とを切換え
て得ることを特徴とする。 (5) (1)の眼科用レーザ装置において、前記N
d:YAG結晶を挟んで配置された一対の第1及び第2
の共振用ミラーを備える第1共振光学系と、前記Nd:
YAG結晶と前記第2の共振用ミラーとの間の共振光路
に配置された第2の波長変換素子であって、波長約10
64nmをその第2高調波長約532nmに変換する第
2の波長変換素子と、該第2の波長変換素子と前記N
d:YAG結晶との間の光路に挿脱される反射ミラー
と、前記第1の共振ミラーと対を構成する第3の共振ミ
ラーが前記反射ミラーの反射方向に配置された第2共振
光学系であって、波長約561nmに変換する前記波長
変換素子が配置された第2共振光学系とを備え、前記コ
ーティングを前記反射ミラー及び第3の共振ミラーに施
し、前記反射ミラーの選択的な光路への挿脱により波長
約532nmと波長約561nmのレーザ光を切換えて
得ることを特徴とする。 (6) レーザ発振器内に配置された固体レーザ媒質を
有し、該固体レーザ媒質が持つ発振波長の内の高いゲイ
ンの第1波長の近傍にある低いゲインの第2波長を共振
させ、その波長を波長変換素子により波長変換したレー
ザ光を患者眼に導光する眼科用レーザ装置であって、前
記レーザ発振器内に前記第2波長を選択的に取り出すた
めの波長選択素子を備えると共に、前記レーザ発振器内
の光路に配置された光学部材が持つ反射又は透過の特性
領域面の内の少なくとも2つに、前記第1波長のロスを
増加させる特性のコーティングを施し、そのコーティン
グによる多段階の反射又は透過により第1波長のシング
ルパスのロスを発振に至らない閾値以上大きくし、前記
第2波長を得る構成としたことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。 <実施例1>実施例1では単波長のレーザ光を発振する
装置を用いて説明する。図1はスリットランプを使用す
る眼科用レーザ光凝固装置の外観図である。図2は装置
の光学系及び制御系概略図である。1はレーザ装置本体
であり、後述するレーザ発振器10、レーザ光を患者眼
の患部に導光して照射するための導光光学系の一部、制
御部20等が収納されている。2は装置のコントロール
部であり、レーザ照射条件を設定入力するための各種ス
イッチが設けられている。3はレーザ照射のトリガ信号
を発信するためのフットスイッチである。4はスリット
ランプであり、患者眼を観察するための観察光学系と導
光光学系の一部とが備えられている。5は本体1からの
レーザ光をスリットランプ4に導光するためのファイバ
である。6はスリットランプ4を上下動するための架台
である。
【0008】図2おいて、10はレーザ発振源としての
レーザ発振器であり、内部には固体レーザ媒質であるN
d:YAG結晶(以下、単にロッドともいう)11、励
起光源である半導体レーザ(以下、単にLD(Laser Di
ode)ともいう)12、波長変換素子である非線形結晶
(以下、単にNLC(Non Linear Crystal)ともいう)
13a、全反射ミラー(以下、単にHR(High Reflect
or)ともいう)14a,14b、出力ミラー15が備え
られている。なお、非線形結晶としては、KTP結晶、
LBO結晶、BBO結晶等が使用可能であり、本実施形
態ではKTP結晶を使用している。Nd:YAG結晶は
励起光源からの励起光により、近赤外域の複数の発振線
(ピーク波長)を持つ光を放出する。本実施形態の装置
では、複数の発振線の内で約1123nmの発振線にお
ける第二高調波を、非線形結晶を利用して発生させるこ
とにより、約561nm(黄)のレーザ光を出射させる
ものである。
【0009】ロッド11が配置される光軸L1の光路の
一端にはHR14aが設けられ、他端には出力ミラー1
5が所定角度だけ傾けて設けられている。HR14aは
図3に示すような1123nmの波長に対して全反射
(本実施の形態では99.8%反射)、1064nmの波長
に対しては約55%透過の特性を持つものである。出力
ミラー15は1123nmの波長を全反射するととも
に、561nmを透過する特性を持つ。出力ミラー15
の反射方向となる光軸L2の光路中にはNLC13とH
R14bが固定されて設けられている。NLC13aは
1123nmの波長に対して、その第二高調波である5
61nmの波長を発生させるように配置されている。H
R14bはHR14aと同様に1064nmの波長を約
55%透過させるとともに1123nm及び561nm
に対して全反射の特性を持つ。
【0010】1064nmのピーク波長と1123nm
のピーク波長とは近接しているため、1123nmの波
長を共振させたい場合、1123nmの波長の発振を維
持しつつ1064nmの波長をシングルパスで70%程
度(発振に至らない閾値)以上ロスさせる必要がある。
この場合、一方の全反射ミラーのみに1064nmの波
長を高透過(透過率70%程度)させ、1123nmの
波長を高反射させるような特性を有する光学部材を得る
ことは非常に難しい。そのため本実施の形態では、11
23nmの波長の反射率をできるだけ高くしつつ、10
64nmの波長をある程度(実施例では55%)透過さ
せるような特性を持つコーティングが施された光学部材
を用意しておく。そしてこのような特性を有する光学部
材を共振器両端の全反射ミラーとして用いることによ
り、共振器外に1064nmの波長を透過させる。その
結果、実施例1では1064nmの波長が2段階の透過
によってシングルパスで70%程度ロスされることとな
る。
【0011】なお、40は1123nmの波長を選択的
に取り出す特性を有する波長選択素子(ここではエタロ
ンを使用している)である。このように1064nmの
波長を光学部材によって段階的にロスさせるとともに波
長選択素子40にて1123nmを選択的に取り出すこ
とによって、1123nmのピーク波長を用いて561
nmの波長を出射することができる。なお、図2の例の
場合、HR14aとHR14bの何れか一方と、出力ミ
ラー15に1064nmの波長を55%透過させる特性
のコーティングを施すことでも良い。また、共振光学系
の光路内に反射方向を変える平面ミラーを配置し、その
平面ミラーに前記のコーティングを施した構成としても
良い。また、光軸L1と光軸L2とがなす角度(反射角
度)は収差の影響を考慮するとできるだけ狭い方が好ま
しい。
【0012】以上のような構成を備えるレーザ光凝固装
置において、その動作を説明する。術者はコントロール
ボックス2により、手術に使用するレーザ光の諸条件を
設定する。レーザ光の出射制御はフットスイッチ3を使
用して、制御部20に出射のトリガ信号を与えることに
よって行われる。トリガ信号を受けると制御部20は、
LD12に電流を印可し、LD12によってロッド11
を励起する。ロッド11が励起されると、HR14aと
HR14bとの間では1123nmの光が共振され、さ
らに光軸L2上に配置されたNLC13aによって第2
高調波である561nmの光に波長変換される。得られ
た561nmのレーザ光は、出力ミラー15を透過し、
ファイバ5へ導光される。そして、スリットランプ4の
照射口から患者眼に向けて照射される。
【0013】<実施例2>実施例2では2波長のレーザ
光を選択的に発振するレーザ装置を用いて説明する。図
4は装置の光学系及び制御系概略図である。ここで実施
例1と同機能を有するものは同符号を付し、説明は省略
する。図4に示すレーザ装置では約1064nm、約1
123nmの2つの発振線における第二高調波を非線形
結晶を利用して発生させることにより、約532nm
(緑)及び約561nm(黄)の2色のレーザ光を出射
させる。
【0014】ここでHR14a′は1064nm及び1
123nmの波長に対して全反射の特性を持つものであ
るが、これに限るものではなく、1064nm及び11
23nmの波長を含んだ赤外域の波長を広く反射するよ
うな特性を持つものであってもかまわない。また、出力
ミラー15′は1064nm及び1123nmの波長を
全反射するとともに、532nm及び561nmを透過
する特性を持つ。出力ミラー15′の反射方向の光軸L
2上には、NLC13bとHR14cが固定されて設け
られている。NLC13bは1064nmの波長に対し
て、その第二高調波である532nmの波長を発生させ
るように配置されている。HR14cは1064及び5
32nmに対して全反射の特性を持つ。
【0015】このような光学配置により、ロッド11を
挟んで光軸L1のHR14a′と光軸L2上のHR14
cが対向する一対の共振器構造を持つ第1の共振光学系
が構成され、NLC13bによって発生される第二高調
波の532nmをロッド11にて阻害されることなく、
出力ミラー15′より出射することが可能である。ま
た、光軸L2上の出力ミラー15′とNLC13bとの
間には、平面ミラーであるHR14dが挿脱可能に配置
される。HR14dは図3に示すように1123nm及
び561nmに対して全反射(反射率約99.8%)、10
64に対して透過率約55.0%の特性を持つ。HR1
4dの反射方向の光軸L3上には、NLC13aとHR
14bが固定的に設けられている。
【0016】このような光学配置により、HR14cが
光軸L2上に挿入された時には、第1の共振光学系のH
R14a′、ロッド11、出力ミラー15′を共用し、
HR14aとHR14bとがロッド11を挟んで一対の
共振器となる第2の共振光学系が構成される。また、H
R14cの光軸L2上への挿脱は、挿脱装置21によっ
て行われる。
【0017】実施例2では2波長を選択して出射させる
ため、HR14a′は1064nm及び1123nmの
波長を全反射させる必要がある。第2の共振光学系にお
いて561nmの波長を出射させるために、HR14b
の光学特性によって1064nmの波長の大部分をロス
させることは難しい。したがって、実施例2では出射さ
せる波長の切り替えを行うとともに1064nmの波長
を共振器内において十分にロスさせるために、HR14
dにHR14bと同様の光学特性を有する光学部材を用
いる。その結果、1064nmの波長を大きくロスさせ
ることができるため、1123nmの波長を効率よく共
振させ、その第2高調波の561nmの波長を出射させ
ることができる。
【0018】以上のような構成を備えるレーザ光凝固装
置において、その動作を説明する。 <532nmのレーザ光の出射方法>術者はコントロー
ルボックス2に設けられている波長選択スイッチ2aに
より、手術に使用するレーザ光の色(波長)を緑色(5
32nm)とする。緑色の選択時には、HR14dは図
4に示す点線の位置となっており、光軸L2の外に置か
れる。レーザ光の出射制御はフットスイッチ3を使用し
て、制御部20に出射のトリガ信号を与えることによっ
て行われる。
【0019】トリガ信号を受けると制御部20は、LD
12に電流を印可し、LD12によってロッド11を励
起する。ロッド11が励起されると、HR14a′とH
R14cとの間では1064nmの光が共振され、さら
に光軸L2上に配置されたNLC13bによって第2高
調波である532nmの光に波長変換される。得られた
532nmのレーザ光は、出力ミラー15を透過し、図
1に示すファイバ5へ導光される。そして、スリットラ
ンプ4の照射口から患者眼に向けて照射される。
【0020】<561nmのレーザ光の出射方法>術者
は波長選択スイッチ2aにより、手術に使用するレーザ
光の色(波長)を黄色(561nm)とする。制御部2
0は挿脱装置21を駆動させ、HR14dcを光軸L2
上に位置させる(図4の実線位置)。また、制御部20
はフットスイッチ3からのトリガ信号によってLD12
に電流を印可させ、ロッド11を励起させる。ロッド1
1が励起されると、HR14a′とHR14bとの間に
おいて1064nmの光が70%程度ロスされるととも
に波長選択素子40によって1123nmの波長のみが
取り出されため、1123nmの波長が共振する。さら
に光軸L3上に配置されたNLC13aによって第2高
調波である561nmの光に波長変換され、得られた5
61nmのレーザ光は、出力ミラー15を透過し、ファ
イバ5へ導光される。そして、スリットランプ4の照射
口から患者眼に向けて照射される。
【0021】実施例2では光軸L2上にHR14dを挿
入し、HR14bとHR14dとで1064nmを70
%程度ロスさせるようにすることにより、1123nm
の共振を行うようにしているが、これに限るものではな
い。例えば波長の選択を非線形結晶の交換によって行
い、その非線形結晶の両端面に所定の波長を反射/透過
させるコーティングを施すことで、近接するピーク波長
の一方を共振させることもできる。
【0022】<実施例3>図5は非線型結晶に所定の波
長を反射/透過させるコーティングを施した場合の光学
系を示す図である。ここで実施例2と同様の符号を付し
てあるものは、同機能を有するため説明は省略する。H
R14b′はHR14a′と同様に1064nm及び1
123nmの波長に対して全反射の特性を持つ。また、
図5の光軸L2上に挿脱可能に置かれているNLC13
a′の両端面(光束が出入する面)には、図6に示すよ
うな1123nm及び561nmの波長を全透過し、1
064nmの波長を45%透過させる光学特性を有する
ためのコーティングが各々施されている。コーティング
は真空蒸着法等の既知の方法によって行われる。
【0023】光軸L2上にNLC13a′が置かれてい
るときは、1064nmの波長はNLC13a′の両端
に施されたコーティングによって30%程度しか透過す
ることができない。したがって1064nmの波長はシ
ングルパスで70%程度ロスすることとなるため、実施
例2と同様に1123nmの共振を行うことができ、5
61nmnのレーザ光を出射させることが可能となる。
また、駆動手段30にてNLC13a′及び波長選択素
子40を光軸L2上から外し、NLC13bを光軸L2
上に設置することにより、1064nmの第2高調波で
ある532nmのレーザ光を出射させることができる。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
所望する波長のレーザ光を効率よく発振させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】眼科用レーザ光凝固装置の外観を示した図であ
る。
【図2】実施例1の装置における光学系及び制御系を示
した図である。
【図3】コーティングによる光学特性を示した図であ
る。
【図4】実施例2の装置における光学系及び制御系を示
した図である。
【図5】実施例3の装置における光学系及び制御系を示
した図である。
【図6】コーティングによる光学特性を示した図であ
る。
【符号の説明】
1 レーザ装置本体 2 コントロール部 10 レーザ発振器 11 Nd:YAG結晶 12 半導体レーザ 13a 波長変換素子 14a、14b 全反射ミラー 15 出力ミラー 20 制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61B 17/36 350 Fターム(参考) 2K002 AA07 AB12 BA03 CA02 EA03 HA20 4C026 AA03 BB07 FF02 FF03 FF34 FF37 5F072 AB02 AK01 KK06 KK11 KK26 MM12 MM16 QQ02 YY01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ発振器内に配置されたNd:YA
    G結晶を有し、該Nd:YAG結晶が持つ発振波長の内
    の波長約1123nmを共振させ、その波長を波長変換
    素子により波長変換して得た波長約561nmのレーザ
    光を患者眼に導光する眼科用レーザ装置であって、約1
    123nmの波長を選択的に取り出すための波長選択素
    子を備えると共に、前記レーザ発振器内の光路に配置さ
    れた光学部材が持つ反射又は透過の特性領域面の内の少
    なくとも2つに、前記波長約1123nmよりゲインの
    高い発振波長約1064nmのロスを増加させる特性の
    コーティングを施し、そのコーティングによる多段階の
    反射又は透過により波長約1064nmのシングルパス
    のロスを70%以上形成する構成としたことを特徴とす
    る眼科用レーザ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1の眼科用レーザ装置において、
    前記コーティングを施した光学部材はレーザ共振器内に
    配置された波長変換素子であり、その波長変換素子の両
    端面に、波長約1123nmを透過させ波長約1064
    nmを反射させる特性のコーティングをそれぞれ施して
    構成したことを特徴とする眼科用レーザ装置。
  3. 【請求項3】 請求項2の眼科用レーザ装置において、
    前記Nd:YAG結晶を挟んで配置された一対の第1及
    び第2の共振用ミラーを備える共振光学系と、波長約1
    064nmをその第2高調波長約532nmに変換する
    第2の波長変換素子と、波長約561nmに変換する前
    記波長変換素子と波長約532nmに変換する前記第2
    の波長変換素子とを前記共振光学系の共振光路内で選択
    的に挿脱する挿脱手段と、を備え、波長約532nmと
    波長約561nmのレーザ光を切換えて得ることを特徴
    とする眼科用レーザ装置。
  4. 【請求項4】 請求項2の眼科用レーザ装置において、
    前記Nd:YAG結晶を挟んで配置された一対の第1及
    び第2の共振用ミラーを備える共振光学系と、前記N
    d:YAG結晶を使用することにより得られる発振線の
    内,波長約1123nm以外の波長を使用してその第2
    高調波長に変換する第2の波長変換素子と、波長約56
    1nmに変換する前記波長変換素子及び前記波長選択素
    子と前記第2の波長変換素子とを前記共振光学系の共振
    光路内で選択的に挿脱する挿脱手段と、を備え、波長約
    561nmのレーザ光と他の第2高調波長のレーザ光と
    を切換えて得ることを特徴とする眼科用レーザ装置。
  5. 【請求項5】 請求項1の眼科用レーザ装置において、
    前記Nd:YAG結晶を挟んで配置された一対の第1及
    び第2の共振用ミラーを備える第1共振光学系と、前記
    Nd:YAG結晶と前記第2の共振用ミラーとの間の共
    振光路に配置された第2の波長変換素子であって、波長
    約1064nmをその第2高調波長約532nmに変換
    する第2の波長変換素子と、該第2の波長変換素子と前
    記Nd:YAG結晶との間の光路に挿脱される反射ミラ
    ーと、前記第1の共振ミラーと対を構成する第3の共振
    ミラーが前記反射ミラーの反射方向に配置された第2共
    振光学系であって、波長約561nmに変換する前記波
    長変換素子が配置された第2共振光学系とを備え、前記
    コーティングを前記反射ミラー及び第3の共振ミラーに
    施し、前記反射ミラーの選択的な光路への挿脱により波
    長約532nmと波長約561nmのレーザ光を切換え
    て得ることを特徴とする眼科用レーザ装置。
  6. 【請求項6】 レーザ発振器内に配置された固体レーザ
    媒質を有し、該固体レーザ媒質が持つ発振波長の内の高
    いゲインの第1波長の近傍にある低いゲインの第2波長
    を共振させ、その波長を波長変換素子により波長変換し
    たレーザ光を患者眼に導光する眼科用レーザ装置であっ
    て、前記レーザ発振器内に前記第2波長を選択的に取り
    出すための波長選択素子を備えると共に、前記レーザ発
    振器内の光路に配置された光学部材が持つ反射又は透過
    の特性領域面の内の少なくとも2つに、前記第1波長の
    ロスを増加させる特性のコーティングを施し、そのコー
    ティングによる多段階の反射又は透過により第1波長の
    シングルパスのロスを発振に至らない閾値以上大きく
    し、前記第2波長を得る構成としたことを特徴とする眼
    科用レーザ装置。
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