JP2003203866A - 気相成長装置およびエピタキシャルウェーハの製造方法 - Google Patents

気相成長装置およびエピタキシャルウェーハの製造方法

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JP2003203866A
JP2003203866A JP2002309766A JP2002309766A JP2003203866A JP 2003203866 A JP2003203866 A JP 2003203866A JP 2002309766 A JP2002309766 A JP 2002309766A JP 2002309766 A JP2002309766 A JP 2002309766A JP 2003203866 A JP2003203866 A JP 2003203866A
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Shinichi Yamaguchi
進一 山口
Hiroichi Yamamoto
博一 山本
Toru Yamada
透 山田
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Shin Etsu Handotai Co Ltd
Nagano Electronics Industrial Co Ltd
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Shin Etsu Handotai Co Ltd
Nagano Electronics Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 比較的単純な機構によりながら、良好な膜厚
分布を確保できる気相成長装置と、それを用いたエピタ
キシャルウェーハの製造方法を提供する。 【解決手段】 本発明の気相成長装置1は、枚葉式気相
成長装置として構成されている。原料ガスGは、ガス導
入口21から反応容器本体2内に導かれる。サセプタ1
2の周囲には堤部材23が配置されており、ガス導入口
21からの原料ガスGは、堤部材23に形成されたガス
受入領域60に当たって上面23a側に乗り上げた後、
サセプタ12上に載置されたシリコン単結晶基板Wの主
表面に沿って流れる仕組みである。ガス受入領域60に
は、原料ガスGの流れ方向下流側に進むにつれて、堤部
材23の上面23aに対する高さが段階的に変化する壁
9,9,23bを有するガス乱し部8が形成されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリコン単結晶基
板の主表面にシリコン単結晶薄膜を気相成長させるため
の気相成長装置と、それを用いて実現されるエピタキシ
ャルウェーハの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】シリコン単結晶基板(以下、単に「基
板」と略称する)の主表面に、気相成長法によりシリコ
ン単結晶薄膜(以下、単に「薄膜」と略称する)を形成
したシリコンエピタキシャルウェーハは、バイポーラI
CやMOS−IC等の電子デバイスに広く使用されてい
る。そして、電子デバイスの微細化等に伴い、素子を作
りこむエピタキシャルウェーハ主表面のフラットネスに
対する要求がますます厳しくなりつつある。フラットネ
スに影響を及ぼす因子としては、基板の平坦度と薄膜の
膜厚分布とがある。ところで、近年、たとえば直径が2
00mmないしそれ以上のエピタキシャルウェーハの製
造においては、複数枚のウェーハをバッチ処理する方法
に代えて、枚葉式気相成長装置が主流になりつつある。
これは、反応容器内に1枚の基板を水平に回転保持し、
反応容器の一端から他端へ原料ガスを略水平かつ一方向
に供給しながら薄膜を気相成長させるものである。
【0003】上記のような枚葉式気相成長装置におい
て、形成される薄膜の膜厚均一化を図る上で重要な因子
として、反応容器内における原料ガスの流量あるいは流
量分布がある。枚葉式気相成長装置においては、通常、
ガス供給管を介して反応容器の一端部に形成されたガス
導入口から原料ガスが供給され、基板表面に沿って原料
ガスが流れた後、容器他端側の排出口から排出される構
造となっている。このような構造の気相成長装置におい
て、流量ムラを減ずるために、従来よりガス導入口の下
流側に多数の孔を形成した分散板を設けたり、あるいは
ガス流を幅方向に仕切る仕切板を設けたりした装置が提
案されている。
【0004】また、下記特許文献には、ガス導入口から
の原料ガスを、基板を支持するサセプタの周囲に配置さ
れた堤部材の外周面に向けて流し、堤部材を乗り越えさ
せる形で基板の表面に原料ガスを供給する装置の構成が
開示されている。この方法の主旨は、原料ガス流を堤部
材の外周面に当てることで原料ガスを分散させ、流量の
ムラを解消しようというものである。
【0005】
【特許文献1】特開平7−193015号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成を以ってしても、原料ガスを均一に分散させて流量ム
ラを解消する効果は不十分であり、より一層平坦性に優
れるエピタキシャルウェーハを望めなくなってきてい
る。
【0007】本発明の課題は、比較的単純な機構により
ながら、良好な膜厚分布を確保できる気相成長装置と、
それを用いたエピタキシャルウェーハの製造方法とを提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段および作用・効果】気相エ
ピタキシャル成長に用いられる原料ガスは、ガス導入口
から反応容器内に導かれる。原料ガスは比較的重いので
指向性が強く、これが流量ムラを招く一要因であると考
えられる。本発明者等はその点に着目し、ウェーハの上
面に到達するよりも手前のポイントで、ガスの流れに一
層大きな乱れを生じさせて、ガス成分を積極的に分散さ
せれば流量ムラを解消できることを発見し、本発明を完
成させるに至った。すなわち、課題を解決するために本
発明の気相成長装置は、シリコン単結晶基板の主表面に
シリコン単結晶薄膜を気相成長させる気相成長装置であ
って、水平方向における第一端部側にガス導入口が形成
され、同じく第二端部側にガス排出口が形成された反応
容器本体を有し、シリコン単結晶薄膜形成のための原料
ガスがガス導入口から反応容器本体内に導入され、該反
応容器本体の内部空間にて略水平に回転保持されるシリ
コン単結晶基板の主表面に沿って原料ガスが流れた後、
ガス排出口から排出されるように構成され、内部空間内
にて回転駆動される円盤状のサセプタ上にシリコン単結
晶基板が配置される一方、サセプタを取り囲むととも
に、上面が該サセプタの上面と一致する位置関係にて堤
部材が配置され、さらに、ガス導入口は堤部材の外周面
に対向する形にて開口し、該ガス導入口からの原料ガス
が、堤部材に形成されたガス受入領域に当たって上面側
に乗り上げた後、サセプタ上のシリコン単結晶基板の主
表面に沿って流れるように構成された気相成長装置にお
いて、ガス受入領域には、原料ガスの流れ方向下流側に
進むにつれて、堤部材の上面に対する高さが段階的に変
化する壁を有するガス乱し部が形成されていることを特
徴とする。
【0009】また、本発明のエピタキシャルウェーハの
製造方法は、上記の気相成長装置の反応容器内にシリコ
ン単結晶基板を配置し、該反応容器内に原料ガスを流通
させてシリコン単結晶基板上にシリコン単結晶薄膜を気
相エピタキシャル成長させることによりエピタキシャル
ウェーハを得ることを特徴とする。
【0010】本発明の気相成長装置は、ウェーハを回転
保持するサセプタを取り囲むようにして堤部材を設け、
その堤部材に形成されたガス受入領域に、ガス導入口か
ら反応容器内に導かれる原料ガスが当たるようにしたも
のである。そして、そのガス受入領域には、原料ガスの
分散を促進するために、原料ガスの流れ方向下流側、つ
まり排気口側に進むにつれて高さが段階的に変化する壁
を有するガス乱し部が形成されている。ガス導入口から
流れてきた原料ガスは、堤部材の上面に乗り上げるまで
に、それら複数の壁のそれぞれによって逆向きに跳ね返
される。原料ガスは次々と流れてくるものだから、壁に
跳ね返されつつも後ろから押し上げられて、排気口側に
向かって流れる。しかし、1つの壁を昇りきったあとに
も再び壁が待ち受けているので、そこにおいても跳ね返
しの作用を受ける。このように、ガス乱し部において
は、原料ガスに乱流を生じさせる作用がある。そのた
め、原料ガスは、堤部材の上面に乗り上げたあともウェ
ーハ表面全体に均一に分散し易い。ウェーハの表面に対
して均一にガスを流すことができれば、膜厚分布の良好
な単結晶薄膜を得ることができる。
【0011】なお、「上面がサセプタの上面と一致する
位置関係にて堤部材が配置され」とは、堤部材の上面と
サセプタの上面とが完全に一致することを必ずしも意味
するのではなく、たとえば2mm程度までの位置の違い
は一致しているとみなす。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付の図面に基づき説明する。図1〜図4は、本発明に係
る気相成長装置1の一例を模式的に示すものである。図
1はその側面断面図、図2は図1の原料ガス導入部付近
の拡大図、図3は図1の気相成長装置1の平面図、図4
は、図1の気相成長装置1の要部を一部切り欠いて示す
分解斜視図である。この気相成長装置1は、図1に示す
ように、水平方向における第一端部31側にガス導入口
21が形成され、同じく第二端部32側にガス排出口3
6が形成された反応容器本体2を有する。薄膜形成のた
めの原料ガスGは、ガス導入口21から反応容器本体2
内に導入され、該反応容器本体2の内部空間5にて略水
平に回転保持される基板Wの主表面に沿う方向に沿って
流れた後、ガス排出口36から排出管7を経て排出され
るように構成されている。
【0013】原料ガスGは、上記の基板W上にシリコン
単結晶薄膜を気相成長させるためのものであり、SiH
Cl、SiCl、SiHCl、SiH等のシ
リコン化合物の中から選択される。原料ガスGには、ド
ーパンドガスとしてのB あるいはPHや、希釈
ガスとしてのH、N、Ar等が適宜配合される。ま
た、薄膜の気相成長処理に先立って基板前処理(たとえ
ば自然酸化膜や付着有機物の除去処理)を行う際には、
HCl、HF、ClF、NF等から適宜選択された
腐蝕性ガスを希釈ガスにて希釈した前処理用ガスを反応
容器本体2内に供給するか、または、H雰囲気中で高
温熱処理を施す。
【0014】図1に示すように、反応容器本体2の内部
空間5には、垂直な回転軸線Oの周りにモータ13によ
り回転駆動される円盤状のサセプタ12が配置され、そ
の上面に形成された浅い座ぐり12b内に、シリコンエ
ピタキシャルウェーハを製造するための基板Wが1枚の
み配置される。すなわち、該気相成長装置1は枚葉式気
相成長装置として構成されている。基板Wは、たとえば
直径が100mmあるいはそれ以上のものである。ま
た、基板Wの配置領域に対応して容器本体2の上下に
は、基板加熱のための赤外線加熱ランプ11が所定間隔
にて配置されている。
【0015】図6に示すように、座ぐり12bの深さd
は、サセプタ12に配置される基板Wの厚さd’よりも
若干大きく(たとえば200ないし400μm程度)調
整するとよい。
【0016】内部空間5内には、図3に示すようにサセ
プタ12を取り囲むように堤部材23が配置されてい
る。図2に示すように、堤部材23は、その上面23a
がサセプタ12の上面12a(ひいては基板Wの主表
面)と略一致する位置関係にて配置される。図1に示す
ように、ガス導入口21は、堤部材23の外周面23b
に対向する形にて開口しており、該ガス導入口21から
の原料ガスGは、図4に示すように、堤部材23に形成
されたガス受入領域60に当たって上面23a側に乗り
上げた後、サセプタ12上の基板Wの主表面に沿って流
れるようになっている。堤部材23の内周縁に沿って、
板状に形成された均熱用の予熱リング22が配置され、
その内側に配置されるサセプタ12の上面12aが、該
予熱リング22の上面22a(図2参照)と略同一面と
なっている。
【0017】図3〜5に示すガス受入領域60には、原
料ガスGの流れ方向下流側、つまり排気口36側に進む
につれて、堤部材23の上面23aに対する高さが段階
的に変化する壁9,9,23bを有するガス乱し部8が
形成されている(図2参照)。堤部材23の外周面23
bは、ガス乱し部8の有する一部の壁23bに兼用され
ている。ガス導入口21から流れてきた原料ガスGは、
それら複数段の壁9,9,23bのそれぞれによって逆
向きに跳ね返されながら、堤部材23の上面23aに至
る。壁9,9,23bは、複数段にわたり設けられてい
るため、これが1段のみ、すなわち堤部材23の外周面
23bのみの場合よりも、原料ガスGの流れに乱れを生
じさせる効果が高い。従って、原料ガスGは、堤部材2
3の上面23aに到達したあと、側方にもより一層分散
しながら基板W上へ流れる。
【0018】図2の要部拡大図から分かるように、ガス
乱し部8の形状として階段形状を好適に採用できる。階
段形状を採用すれば、原料ガスGが流れ方向の反対側へ
跳ね返される作用と、排気口36側へ進もうとする作用
とのバランスを僅かな設計変更で調整し易い。つまり、
原料ガスGの流れを乱し易いのである。ガス乱し部8
は、堤部材23と一体に形成してもよいし、着脱可能な
別体に形成してもよい。
【0019】図1に示すように、気相成長装置1におい
ては、反応容器本体2の第一端部31からサセプタ12
の回転軸線Oと直交して第二端部32に至る原料ガスG
の流れ方向に沿った仮想的な中心線を水平基準線HSL
とする。そして、水平基準線HSLとサセプタ12の回
転軸線Oとの双方に直交する方向を幅方向WLと定義す
る。
【0020】ガス乱し部8は、たとえば図5(a)に示
すように、堤部材23の上面23b側外周縁部を周方向
に切り欠く形で形成された凹状の収容部23kに、図5
(b)に示すように、階段状の石英部材10が着脱可能
に配置されることによって形成される。収容部23k
は、堤部材23の外周面23bの一部と、ガス導入面2
3cとによって構成され、サセプタ12の形状を反映し
た円弧状に形成することができる。そして、そこに配置
すべき階段状石英部材10も同じく円弧状に作製すれ
ば、収容部23kに隙間なく嵌り、精度良く位置決めで
きるので都合がよい。ただし、このことは、後述するよ
うに積極的に隙間を形成する形態を否定するものではな
い。また、石英部材10単独では、水平基準線HSLと
サセプタ12の回転軸線Oとを含む断面においてL字形
状をなしている。石英材料を円弧状に加工したり、複雑
な形状に加工するのは難しいので、なるべく簡素な形状
とするのが好ましい。
【0021】図7(a)は図1から図5に示したガス乱
し部8であり、図7(b)〜(d)はガス乱し部8とし
て適用できる別形態を示す断面模式図である。まず、図
7(b)は、原料ガスGの流れ方向上流側に壁9,9を
所定角度傾斜させた階段形状の石英部材10bが配置さ
れて、ガス乱し部8が形成された例である。この形態に
よれば、原料ガスGを流れ方向上流側に跳ね返す作用
が、図7(a)に示す形態よりも大きく、乱流を生じさ
せ易い。次に、図7(c)は、板状の石英部材10cを
堤部材23に形成された溝23nに嵌合させて固定し、
壁9,9,23bの各間に原料ガスGが侵入可能とした
例である。この形態も、原料ガスGの流れ方が複雑にな
り、乱流を生じさせ易い。また、図7(d)は、堤部材
23の周方向に断続的に石英製ブロック材10dを複数
配置して、ガスの流れを乱す作用を狙ったものである。
原料ガスGの障害となる壁9,9,23bの数として
は、最も効果が高くなるように適宜その数を調整すると
よい。
【0022】また、図8(a)の斜視図および図8
(b)の断面図に示すように、ガス乱し部8は、原料ガ
スGの流れ方向に関して堤部材23の上面23aに隣接
する壁23b(堤部材23の外周面を包含する)から離
れた凸部14を含むものとして形成されていてもよい。
凸部14と壁23bとの間に空隙SAが生じるようにす
る、という観点においては図7(c)の形態に類似して
おり、原料ガスGの流れを乱す作用が期待できる。ま
た、図8(b)は、水平基準線HSLおよびサセプタ1
2の回転軸線Oに平行な断面を示すものであるが、この
断面において凸部14が方形状を呈するようにすると、
原料ガスGの流れ方向における空隙SAの幅は所定距離
Dを有することとなる。この所定距離Dについては適宜
調整することができ、たとえば水平基準線HSLの左右
で異ならせてもよい。
【0023】上記のような凸部14は、堤部材23と一
体または別体に形成することができる。図8に示す形態
においては後者を採用している。具体的には、前述した
ように堤部材23の上面側外周縁部を周方向に切り欠く
形で凹状の収容部23kを形成して、該収容部23kに
石英製ブロック材10eを着脱可能に配置して凸部14
を形成することができる。このようにすると、凸部14
の形状を容易に調整できる。したがって、エピタキシャ
ル層(シリコン単結晶薄膜)の厚さ分布(膜厚分布)の
最適化も簡単に行なえる。なお、石英製ブロック材10
eは、堤部材23に沿うように湾曲した形状を有するこ
とが好ましいが、単純に角形状のものを採用してもよ
い。また、石英製ブロック材10eは、水平基準線HS
L(図3参照)に関して対称となるように、あるいは非
対称となるように配置される。
【0024】また、図9に示すように、堤部材23の外
周面に接するように石英製ブロック材10eを配置する
こともでき、この場合は、階段形状を有するガス乱し部
8が形成されることとなる。
【0025】さて、図3〜5に示すように、堤部材23
の外周面23bには、水平基準線HSLに対し左右対称
に振り分けた形にて、原料ガスGの流れを幅方向WLに
おける複数個所にて仕切る堤部材側仕切板35R,35
Lが配置されている。そして、それら堤部材側仕切板3
5R,35Lによって仕切られた形となるガス受入領域
60に関し、水平基準線HSLを含むガス受入領域60
についてのみ、ガス乱し部8が形成されている。本実施
形態では、堤部材側仕切板35R,35Lが配置される
ことにより、ガス受入領域60を構成する凹状の収容部
23kが幅方向WLの3箇所に仕切られている。
【0026】図5(a)より分かるように、ガス受入領
域60は、ガス乱し部8を設けずとも既に全体が階段状
を呈しており、流れを乱して原料ガスGを分散させる構
成になっている。しかしながら、水平基準線HSLの近
傍を流れる原料ガスGは、ガス受入領域60への原料ガ
スGの侵入角度が直角に近い。そのため、水平基準線H
SLから離れた場所に比べると、堤部材23の上面23
aに乗り上げたあと、幅方向WLに散らばり難い傾向に
ある。そこで、水平基準線HSLを含むガス受入領域6
0のみで、より一層強い乱れを原料ガスGに生じさせて
やれば、堤部材23の上面23aに達したあとも、幅方
向WLにも分散し易くなる。もしも、水平基準線HSL
を含まない両サイドのガス受入領域60においてもガス
乱し部8を形成し、乱流の生成を促すと、中央のガス受
入領域60でのガス乱し効果と相殺される恐れがある。
従って、水平基準線HSLを含むガス受入領域60につ
いてのみ、ガス乱し部8が形成されるのがよいのであ
る。
【0027】また、階段状の石英部材10の高さは、そ
の上端が堤部材23に形成されたガス受入面23cと、
上面23aとの中間ないし、ガス受入面23cから上面
23aまでの高さの2/3程度に調整するとよい。一つ
一つの段差があまり小さくなりすぎると、原料ガスGを
反対側へ跳ね返す作用が小さくなるので、適宜調整する
のがよい。
【0028】次に、図3および図4に示すように、ガス
導入口21からの原料ガスGをガス受入領域60に向け
て導くガス案内部材24R,24Lが、幅方向WLにお
いて水平基準線HSLに対し左右に振り分けた形にてガ
ス導入口21と堤部材23との間に配置されている。ガ
ス案内部材24R,24Lの内側に形成されたガス案内
空間24Sの各々には、原料ガスGの流れを幅方向WL
にて仕切るガス案内部材側仕切板34R,34Lが、各
々堤部材23のガス受入領域60に向かって延びるよう
に配置されている。そして、そのガス案内部材側仕切板
34R,34Lと堤部材側仕切板35R,35Lとがそ
れぞれ、水平基準線HSLと平行かつ幅方向WLに垂直
な仮想平面の同一面内に配置された形となっている。
【0029】上記したように、ガス導入口21から堤部
材23に至るまでの間において、原料ガスGの流れを、
幅方向WLにおいて仕切るようにすると、その流速が局
所的に速くなったり遅くなったりするという不具合を防
止できる。そして、原料ガスGは、堤部材23を通過す
る際に、ガス乱し部8によって強い分散作用を受ける。
【0030】ガス案内部材24は、ガス導入口21側と
堤部材23側とにそれぞれ開口する横長状断面を有する
石英製の筒部材であり、ガス案内部材側仕切板34R,
34Lは、互いに略平行に配置された上面板24aと下
面板24bとによって挟まれ、自身の上端面と下端面と
が各々溶接される形もしくは点支持される形にて配置さ
れている。ガス案内部材側仕切板34R,34Lが一体
化されたガス案内部材24を、反応容器本体2に対して
着脱可能に配置することで、たとえばガス案内部材側仕
切板34R,34Lの位置を変更したい場合等において
は、ガス案内部材24の交換により簡単に対応すること
ができる。また、幅方向WLにおいて、左右のガス案内
部材24R,24Lの間には、位置決め用のスペーサ3
3が容器本体部2に対して一体的に設けられている。こ
の位置決め用のスペーサも一種の仕切り板として機能し
ていると見ることもできる。
【0031】図3に示すように、右側のガス案内部材側
仕切板34Rと左側のガス案内部材側仕切板34Lとの
それぞれに個別に対応してガス導入口21A,21Bが
形成されている。具体的には、原料ガスGは、ガス配管
50を経て各ガス導入口21A,21Bから反応容器本
体2の内部空間5に導かれる。本実施形態では、ガス配
管50は、幅方向WLにおける内側領域にガスを供給す
る内側配管53と、同じく外側領域にガスを供給する外
側配管51とに分岐し、各々原料ガスGの流量を、マス
フローコントローラ(MFC)52,54により独立に
制御できるようにしている。ここで、MFC52、54
の替りに手動バルブを使用してもよい。また、内側配管
53および外側配管51は、それぞれ分岐配管56,5
6および分岐配管55,55にさらに分れ、水平基準線
HSLに対して両側にそれぞれ内側ガス導入口21A,
21Aおよび外側ガス導入口21B,21Bを開口して
いる。
【0032】また、図1に示すように、反応容器本体2
は、下部ケース3と上部ケース4とからなり、堤部材2
3は下部ケース3の内周面に沿って配置されている。図
2に示すように、堤部材23には、ガス乱し部8の壁9
に隣接する形で、ガス導入面23cが形成されている。
該ガス導入面23cは、ガス案内部材24の下面板24
bの内面の延長に略一致する形となっており、ガス流を
堤部材23側にスムーズに導く役割を果たす。なお、上
部ケース4には、堤部材23の上面23aに対向する第
一面4aと、堤部材23の外周面23bと平行な第二面
4bと、ガス導入面23cに対向する第三面4cとを有
する段部を有し、堤部材23との間にクランク状のガス
通路を形成している。
【0033】また、図3に示すように、ガス導入口21
A,21Bとガス案内部材24R,24Lとの間には、
分散板26が配置されている。図4に示すように、分散
板26は、ガス案内部材24R,24Lの開口部に対応
した横長に形成されており、長手方向に沿って所定の間
隔で複数のガス流通孔26aが形成されている。なお、
ガス流通孔26aは、ガス案内部材側仕切板34R,3
4Lと干渉しない位置に形成されている。一方、図3に
示すように、堤部材23とガス排出口36との間には、
排出側ガス案内部材25が配置されている。
【0034】また、ガス乱し部8を形成することに併せ
て、サセプタ12側の調整を実施することにより、エピ
タキシャル層の厚さ分布の最適化が一層容易になる。具
体的には、たとえば図10の断面図に示すように、外側
に向かって上方に傾いたウェーハ着座面121を有する
座ぐり12bが形成されたサセプタ12を好適に使用す
ることができる。座ぐり12bは、サセプタ12の上面
12aに垂直に隣接した座ぐり内周面122を含み、そ
の座ぐり内周面122に続く部分として、上記ウェーハ
着座面121が形成されている。ウェーハ着座面121
の形成されている領域において、座ぐり12bは擂り鉢
形状を示す。サセプタ12上に基板Wをセットする際、
ウェーハ着座面121の傾斜により、ウェーハWの水平
方向への移動が抑止されるので、気相成長中にウェーハ
Wの位置ズレが生じて、エピタキシャル層の厚さ分布に
影響をおよぼす程度が小さくなる。また、座ぐり12b
の深さに関していえば、ウェーハWを載置したとき、ウ
ェーハWの上面がサセプタ12の上面12aよりもやや
鉛直下方に位置するように調整するのが好ましい。
【0035】以下、上記気相成長装置1の作用について
説明する。図1〜図4に示すように、サセプタ12上に
基板Wをセットし、必要に応じ自然酸化膜除去等の前処
理を行った後、基板Wを回転させながら赤外線加熱ラン
プ11により所定の反応温度に加熱する。その状態で、
各ガス導入口21A,21Bから原料ガスを所定の流速
にて導入する。
【0036】原料ガスは、分散板26を通り、ガス案内
部材側仕切板34R,34Lの間を通る内側ガス流G1
と、同じく外側を通る外側ガス流G2とに仕切られて、
さらに堤部材23に形成されたガス受入領域60に向っ
て流れる。ガス受入領域60に当たったガス流G1およ
びG2は、堤部材23の上面23aに乗り上げて、基板
Wの主表面に沿って流れ、排出側ガス案内部材25を経
て排出管7に集められ、排出される。
【0037】たとえば、図11(c)に示すように、ガ
ス受入領域60が単に円筒面状になっている場合を考え
ると、外側ガス流G2は、幅方向WLにおける端部の大
きく傾いた面に当たるので、外側に逃げる形となる。他
方、内側ガス流G1は、幅方向WLにおける中央付近
の、それほど傾斜の強くない位置にて外周面23bに直
角に近い形態にて当たることと、ガス案内部材側仕切板
34R,34Lおよび堤部材側仕切板35R,35Lに
より外側への逃げが抑制されることから、直進しようと
する傾向が強くなる。その結果、ガス流量の幅方向WL
における分布には、図11(b)に示すように、ガスの
直進傾向が強いガス案内部材側仕切板34R,34Lの
間の領域においては第一の高流量部Hが、横方向に逃
げたガスが集中する左右の端部付近には第二の高流量部
が現われ、それらの間の区間には谷状の低流量部L
が現われる。また、流量分布は、水平基準線HSLに
関してほぼ左右対称となるから、軸線O周りに回転する
基板の主表面上において右側の高流量部H,Hおよ
び低流量部Lに、左側の高流量部H,Hおよび低
流量部Lが重なり、形成されるエピタキシャル層の厚
さ分布には、図11(a)に示すように、ガス流量分布
に対応した大きなムラが発生することとなる。
【0038】しかしながら、本実施形態の気相成長装置
1は、ガス受入領域60において階段状のガス乱し部8
を形成することで、堤部材23の概略形状を図11
(c)に示すものと略同様に保ちつつ、基準線HSL近
傍、すなわち中央付近を流れる原料ガスGを積極的に
分散させることができる(図12(c)参照)。その結
果、低流量部Lが生じるという不具合が効果的に解消
されて、図12(b)に示すように反応容器本体2の内
部空間5全体にほぼ均一なガス流量を実現でき、形成さ
れるエピタキシャル層の厚さ分布を図12(a)に示す
ようなより均一なものとすることができる。
【0039】以上、本発明の気相成長装置の実施形態に
ついて説明したが、本発明は上記実施形態に限定される
ものではなく、請求項に記載した概念を逸脱しない範囲
にて種々の変形を加えることができる。
【0040】
【実施例】(実施例1)CZ法により作製した直径20
0mmのシリコン単結晶基板Wを、図1〜図4および図
12(c)に示す気相成長装置1内に配置した。他方、
比較例として、堤部材23のガス受入領域60を、図1
1(c)に示すように、単に円筒面状とした気相成長装
置も用意し、シリコン単結晶基板Wを同様に配置した。
そして、試験を下記の手順で行った。
【0041】まず、赤外線加熱ランプ11(図1参照)
に通電し、基板Wの温度が1100℃になった後に、基
板W表面の自然酸化膜を除去した。その後、基板Wの温
度を1100℃に保持したまま内側ガス導入口21Aお
よび外側ガス導入口21Bから原料ガスとしてトリクロ
ロシランガスを含有する水素ガスを反応容器内に供給し
て、基板W上にシリコン単結晶薄膜を気相エピタキシャ
ル成長させた。なお、内側ガス導入口21Aと外側ガス
導入口21Bとの原料ガスの合計供給流量は、標準状態
における値で50リットル/分に固定した。また、内側
ガス導入口21Aと外側ガス導入口21Bとの供給流量
比は種々に変えてシリコン単結晶薄膜の成長を行い、膜
厚分布が最適となるものを選択するようにした。なお、
シリコン単結晶薄膜は厚さ6μmを目標として、膜厚を
モニターしながら成長させた。
【0042】そして、得られた薄膜付きの基板すなわち
シリコンエピタキシャルウェーハの、直径方向の膜厚分
布プロファイルをFT−IR法により測定し、グラフに
プロットした。測定結果を図13に示す。すなわち、本
発明の装置を用いた場合(a)は、比較例の装置を用い
た場合(b)よりも膜厚の変動が小さく、均一な分布が
得られていることが一見してわかる。
【0043】また、本発明の装置を用いて得られた結果
において、シリコン単結晶薄膜の直径方向の最大膜厚値
をtmax、同じく直径方向の最小膜厚値をtminとしたと
き、その差(tmax−tmin)は0.04μmであった。
それに対し、比較例の装置を用いた場合、(tmax−tm
in)は0.13μmであった。ただし、これらの値の大
小はシリコン単結晶薄膜の全厚さに依存するので、(t
max−tmin)の(tmax+tmin)に対する割合、つまり
100×(tmax−tmin)/(tmax+tmin)で求めら
れる値をシリコン単結晶薄膜の膜厚分布の目安として求
めた。
【0044】その結果、本発明の装置を用いて得られた
測定結果(図13(a))については、0.34という
値が得られた。それに対し、比較例の装置を用いて得ら
れた測定結果(図13(b))については、1.07と
いう値であった。このように、本発明の気相成長装置1
を用いることにより、100×(tmax−tmin)/(t
max+tmin)で定義される値が0.4以下となるよう
に、シリコン単結晶薄膜の厚さ調整を行なうことができ
るのである。
【0045】(実施例2)図8に示すガス乱し部8が形
成された本発明の気相成長装置を用い、実施例1と同様
の手法にてシリコン単結晶基板上に、シリコン単結晶薄
膜を気相エピタキシャル成長させてシリコンエピタキシ
ャルウェーハを作製した。石英製ブロック材10eとし
ては、奥行き10mm(原料ガスの流れ方向)、幅35
mm(幅方向WL)、高さ3.5mmに寸法調整したも
のを用い、これを水平基準線HSLに関して左右対称と
なるように配置した。また、堤部材23の外周面23b
から石英製ブロック材10eまでの距離Dは5mmに設
定した。これと比較検討するために、石英製ブロック材
10eを撤去、つまり堤部材23のガス受入領域60を
図11(c)に示すように単に円筒面状とした従来の装
置を用い、同条件にてシリコンエピタキシャルウェーハ
を作製した。そして、これらのシリコンエピタキシャル
ウェーハの直径方向の膜厚分布プロファイルをFT−I
R法により測定し、グラフにプロットした。測定結果を
図14に示す。
【0046】図14(a)は、本発明の装置で作製した
エピタキシャルウェーハ、図14(b)は、改良されて
いない従来の装置で作製したエピタキシャルウェーハに
ついて、エピタキシャル層の厚さ分布をそれぞれ示して
いる。本発明の装置で作製したエピタキシャルウェーハ
は、改良されていない従来の装置で作製したエピタキシ
ャルウェーハで観察されるウェーハ中心部の大きなうね
りが消失している。つまり、エピタキシャルウェーハの
半径をrとしたときの、ウェーハの中心からr/2の位
置までの膜厚分布が大幅に改善された。
【0047】(実施例3)図9に示すガス乱し部8が形
成され、さらにサセプタ12の座ぐり12bが図10の
ように改良された本発明の気相成長装置を用い、実施例
1と同様の手法にてシリコン単結晶基板上に、シリコン
単結晶薄膜を気相エピタキシャル成長させてシリコンエ
ピタキシャルウェーハを作製した。石英製ブロック材1
0eとしては、奥行き10mm(原料ガスの流れ方
向)、幅35mm(幅方向WL)、高さ3.5mmに寸
法調整したものを用い、これを水平基準線HSLに関し
て左右対称かつ堤部材23の外周面23bに接して配置
した。なお、石英製ブロック材10eは、堤部材23の
外周面23bに沿うように形状調整してある。これと比
較検討を行うために、石英製ブロック材10eを撤去
し、かつサセプタ12の座ぐり12bを、図6に示すよ
うに均一な深さdを有する形態に調整した従来の装置を
用い、同条件にてシリコンエピタキシャルウェーハを作
製した。そして、これらのシリコンエピタキシャルウェ
ーハの直径方向の膜厚分布プロファイルをFT−IR法
により測定し、グラフにプロットした。測定結果を図1
5に示す。
【0048】図15(a)は、本発明の装置で作製した
エピタキシャルウェーハ、図15(b)は、改良されて
いない従来の装置で作製したエピタキシャルウェーハに
ついて、エピタキシャル層の厚さ分布をそれぞれ示して
いる。本発明の装置で作製したエピタキシャルウェーハ
は、改良されていない従来の装置で作製したエピタキシ
ャルウェーハに比べて、ウェーハ中心部のうねり、ウェ
ーハ周縁部における跳ね上がりが共に小さいプロファイ
ルを呈する結果となった。この結果は、ガス乱し部8の
形状調整と、サセプタ12の座ぐり12bの形状調整と
を組み合わせることにより、エピタキシャル層の厚さ分
布を改善することが可能であることを示している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の気相成長装置の一例を示す側面断面
図。
【図2】本発明の気相成長装置の要部を拡大した断面
図。
【図3】本発明の気相成長装置の平面図。
【図4】本発明の気相成長装置の要部を一部切り欠いて
示す分解斜視図。
【図5】堤部材に形成されたガス受入領域の拡大図。
【図6】サセプタに形成された座ぐりの拡大図。
【図7】ガス乱し部の様々な形態を説明する断面図およ
び斜視図。
【図8】図7と同様の斜視図および断面図。
【図9】図7と同様の斜視図。
【図10】サセプタに形成された座ぐりの別形態を示す
拡大断面図。
【図11】階段状のガス乱し部が形成されていない従来
の気相成長装置の問題点を説明する図。
【図12】階段状のガス乱し部を形成することにより達
成される効果を説明する図。
【図13】実施例および比較例の実験結果である膜厚分
布の測定結果を示すグラフ。
【図14】同じく膜厚分布の測定結果を示すグラフ。
【図15】同じく膜厚分布の測定結果を示すグラフ。
【符号の説明】
1 気相成長装置 2 反応容器本体 5 内部空間 8 ガス乱し部 9 壁 10 階段状石英部材 10e 石英製ブロック材 12 サセプタ 12a サセプタの上面 12b 座ぐり 14 凸部 21 ガス導入口 23 堤部材 23a 堤部材の上面 23b 堤部材の外周面 23k 収容部 24,24R,24L ガス案内部材 24S ガス案内空間 31 第一端部 32 第二端部 34R,34L ガス案内部材側仕切板 35R,35L 堤部材側仕切板 36 ガス排出口 121 ウェーハ着座面 W 基板 G 原料ガス O 回転軸線 HSL 水平基準線 WL 幅方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 博一 長野県更埴市大字屋代1393番地 長野電子 工業株式会社内 (72)発明者 山田 透 群馬県安中市磯部二丁目13番1号 信越半 導体株式会社半導体磯部研究所内 Fターム(参考) 5F045 AA02 AA03 AB02 AC01 AC03 AC05 AC15 AC16 AC19 AF03 BB02 DP04 EB02 EF13 EK13

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコン単結晶基板の主表面にシリコン
    単結晶薄膜を気相成長させる気相成長装置であって、 水平方向における第一端部側にガス導入口が形成され、
    同じく第二端部側にガス排出口が形成された反応容器本
    体を有し、シリコン単結晶薄膜形成のための原料ガスが
    前記ガス導入口から前記反応容器本体内に導入され、該
    反応容器本体の内部空間にて略水平に回転保持される前
    記シリコン単結晶基板の前記主表面に沿って前記原料ガ
    スが流れた後、前記ガス排出口から排出されるように構
    成され、 前記内部空間内にて回転駆動される円盤状のサセプタ上
    に前記シリコン単結晶基板が配置される一方、前記サセ
    プタを取り囲むとともに、上面が該サセプタの上面と一
    致する位置関係にて堤部材が配置され、 さらに、前記ガス導入口は前記堤部材の外周面に対向す
    る形にて開口し、該ガス導入口からの前記原料ガスが、
    前記堤部材に形成されたガス受入領域に当たって上面側
    に乗り上げた後、前記サセプタ上の前記シリコン単結晶
    基板の主表面に沿って流れるように構成された気相成長
    装置において、 前記ガス受入領域には、前記原料ガスの流れ方向下流側
    に進むにつれて、前記堤部材の上面に対する高さが段階
    的に変化する壁を有するガス乱し部が形成されているこ
    とを特徴とする気相成長装置。
  2. 【請求項2】 前記ガス乱し部は階段形状をなすことを
    特徴とする請求項1記載の気相成長装置。
  3. 【請求項3】 前記堤部材の上面側外周縁部を周方向に
    切り欠く形で凹状の収容部が形成され、該収容部に階段
    状の石英部材が着脱可能に配置されて前記ガス乱し部が
    形成されていることを特徴とする請求項1または2記載
    の気相成長装置。
  4. 【請求項4】 前記ガス乱し部は、前記原料ガスの流れ
    方向に関して前記堤部材の上面に隣接する壁から離れた
    凸部を含むものとして形成されていることを特徴とする
    請求項1記載の気相成長装置。
  5. 【請求項5】 前記堤部材の上面側外周縁部を周方向に
    切り欠く形で凹状の収容部が形成され、該収容部に石英
    製ブロック材が着脱可能に配置されて前記凸部が形成さ
    れていることを特徴とする請求項4記載の気相成長装
    置。
  6. 【請求項6】 前記反応容器本体の前記第一端部から前
    記サセプタの回転軸線と直交して前記第二端部に至る前
    記原料ガスの流れ方向に沿った仮想的な中心線を水平基
    準線とし、該水平基準線と前記回転軸線との双方に直交
    する方向を幅方向と定義したときに、 前記堤部材の外周面には、前記水平基準線に対し左右対
    称に振り分けた形にて、前記原料ガスの流れを前記幅方
    向における複数個所にて仕切る堤部材側仕切板が配置さ
    れ、それらによって仕切られた形となる前記ガス受入領
    域に関し、前記水平基準線を含む前記ガス受入領域につ
    いてのみ、前記ガス乱し部が形成されていることを特徴
    とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の気相成
    長装置。
  7. 【請求項7】 前記ガス導入口からの前記原料ガスを前
    記ガス受入領域に向けて導くガス案内部材が、前記幅方
    向において前記水平基準線に対し左右に振り分けた形に
    て前記ガス導入口と前記堤部材との間に配置され、前記
    ガス案内部材の内側に形成されたガス案内空間の各々に
    前記原料ガスの流れを前記幅方向にて仕切るガス案内部
    材側仕切板が設けられ、そのガス案内部材側仕切板と前
    記堤部材側仕切板とが、前記幅方向に垂直な仮想平面の
    同一面内に配置されていることを特徴とする請求項6記
    載の気相成長装置。
  8. 【請求項8】 前記サセプタには、外側に向かって上方
    に傾いたウェーハ着座面を有する座ぐりが形成されてい
    る請求項1ないし7のいずれか1項に記載の気相成長装
    置。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし8のいずれか1項に記載
    の気相成長装置の前記反応容器内に前記シリコン単結晶
    基板を配置し、該反応容器内に前記原料ガスを流通させ
    て前記シリコン単結晶基板上に前記シリコン単結晶薄膜
    を気相エピタキシャル成長させることによりエピタキシ
    ャルウェーハを得ることを特徴とするエピタキシャルウ
    ェーハの製造方法。
  10. 【請求項10】 前記シリコン単結晶薄膜の直径方向の
    最大膜厚値をtmax、同じく最小膜厚値をtminとしたと
    きに、100×(tmax−tmin)/(tmax+tmin)で
    定義される値が0.4以下となるように、前記シリコン
    単結晶薄膜の厚さ調整を行なうことを特徴とする請求項
    9記載のエピタキシャルウェーハの製造方法。
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