JP2003202000A - プロセスチャンバ内真空圧力制御用排気ユニット - Google Patents

プロセスチャンバ内真空圧力制御用排気ユニット

Info

Publication number
JP2003202000A
JP2003202000A JP2001401612A JP2001401612A JP2003202000A JP 2003202000 A JP2003202000 A JP 2003202000A JP 2001401612 A JP2001401612 A JP 2001401612A JP 2001401612 A JP2001401612 A JP 2001401612A JP 2003202000 A JP2003202000 A JP 2003202000A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vacuum
process chamber
pressure
control
exhaust
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001401612A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3916461B2 (ja
Inventor
Masayuki Koketsu
雅之 纐纈
Yoji Mori
洋司 森
Hiroshi Kagohashi
宏 籠橋
Toshihiro Ikeo
利洋 池尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
CKD Corp
Original Assignee
CKD Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by CKD Corp filed Critical CKD Corp
Priority to JP2001401612A priority Critical patent/JP3916461B2/ja
Publication of JP2003202000A publication Critical patent/JP2003202000A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3916461B2 publication Critical patent/JP3916461B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Details Of Valves (AREA)
  • Jet Pumps And Other Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体の高集積化、システム化にともない、
酸化膜プロセス等においても、酸化膜成膜と窒素膜成膜
とを連続プロセスとして行うことのできるプロセスチャ
ンバ内真空圧力制御用排気ユニットを提供すること。 【解決手段】 プロセスチャンバ内真空圧力制御用排気
ユニット1は、入力ポート123がプロセスチャンバに
接続する真空制御用比例弁100と、真空制御用比例弁
100の出力ポート122と、入力吸引ポート233が
接続するエジェクタ200とを有し、プロセスチャンバ
内の真空圧力を制御するための排気ユニットである。エ
ジェクタ200の出力排気ポート244が、排気ダクト
に接続される。そして、エジェクタ200にて、真空制
御用比例弁100の出力ポート122の側を真空にし、
真空制御用比例弁100の弁開度を可変して、エジェク
タ200の排気速度を調整することで、プロセスチャン
バ内の真空圧力を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体製造プロセ
スの工程において、プロセスチャンバ等の内部真空圧力
を制御するためのプロセスチャンバ内真空圧力制御用排
気ユニットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より例えば、半導体製造プロセスの
中の酸化膜プロセスにおいては、PYROと呼ばれる半
導体製造装置を用いて、薄い酸化膜をつける工程が行わ
れている。PYROと呼ばれる装置は、プロセスチャン
バと、プロセスチャンバを高温にするヒータ、ガス供給
系の装置と、ガス排気系装置から構成される。ウエハを
入れてプロセスを行うプロセスチャンバは、石英が用い
られる。PYROに使用される酸化プロセスを行ための
H2ガス、O2ガス、N2ガスはガス供給装置でマスフロ
コントローラにて質量流量を正確に制御し、H2ガス、
O2ガスを燃焼させてプロセスチャンバに送り込む外部
燃焼装置に送られ燃焼させてからプロセスチャンバに供
給される。プロセスチャンバは800℃〜900℃に温
度制御されている。一方、プロセスガスは、排気装置で
ある工場ダクト(−1000Pa〜−2000Pa程度
の低真空)により回収される。
【0003】一方、従来の排気圧制御装置は、圧力セン
サとして大気圧基準の差圧センサを用いており、プロセ
スチャンバ内の圧力を大気圧から、−500Pa位まで
の微減圧制御を行っていた。この微減圧制御に用いる圧
力センサは、静電容量型の圧力センサか、またはダイヤ
フラムの変位を差動トランスで計測し差圧を計測する方
式の微差圧計を用いている。差圧センサには、2つの接
続ポートがあり、一方をプロセスチャンバに接続し、他
方をリファレンスポートとして大気に開放して使用す
る。また、制御バルブにはバタフライ弁を用いている。
そして、排気の発生源は、工場排気ダクトを用い、最大
排気能力で、大気圧から−2000Paの真空排気能力
を有している。
【0004】従来のプロセスチャンバ内真空圧力制御シ
ステムを図14に示す。酸化膜を均一に成膜するために
は、プロセス時間、温度、プロセス圧力を正確に制御し
なければならない。圧力を制御するためには、プロセス
チャンバ301と工場ダクト309の間に排気圧コント
ローラと呼ばれる比例制御弁であるバタフライ弁306
と、差圧センサ307と、制御装置308を設け、プロ
セスチャンバ301の圧力を差圧センサ307で計測
し、制御装置308により目標圧力と比較演算し、最適
な弁開度を制御することでプロセス圧力を制御する。つ
まり、工場ダクト309の排気能力に対し、モーター3
06aを介して、バタフライ弁306の弁開度を変える
ことで排気能力を制御し、プロセスチャンバ301の真
空圧力を制御する方法がとられている。差圧センサ30
7は、2つの計測ポートを持ち、一方307aは、プロ
セスチャンバに接続され、もう一方は、リファレンスポ
ート307bとして、大気圧に開放されている。そうす
ることで大気圧基準からの微減圧を計測し、計測結果
は、電圧信号(DC0〜10V)で出力される。尚、符
号303,304,305は、H2ガス、O2ガス、N2
ガスの質量流量を制御するマスフロコントローラであ
る。また、符号302は、H2ガス、O2ガスを燃焼させ
てプロセスチャンバ301に送り込む外部燃焼装置であ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら近年、半
導体の高集積化、システム化にともない、酸化膜プロセ
スにおいても、より薄い酸化膜を均一に成膜する必要が
でてきた。そのような要請の元では、従来のシステムに
は次のような問題があった。 (1)酸化膜を均一に成膜する重要な要素として、プロ
セスチャンバの微減圧を正確に制御する必要がある。一
方、大気圧力は気象により5000Pa程度の変動があ
る。酸化膜プロセスは、従来ではそのときの大気圧基準
で、大気圧より若干低い−50Pa〜−200Paで制
御し行われてきた。ところがこの方式だと、気象により
大気圧は変動するため、実際のプロセス圧力は大きく違
ってくる。(大気圧基準での計測制御のため大気圧力が
変動すればその分プロセスチャンバの圧力はシフトして
しまう) この大気圧力の変動が、酸化膜の膜圧に影響することが
確認されている。従来のPYROの排気系の真空圧力制
御装置の圧力センサは、大気圧基準のセンサのため大気
圧の変動の影響を直接うけてしまう問題があった。
【0006】大気圧の変動が半導体製造工程に与える悪
影響については、従来、例えば特開平10−33520
1号公報や特開平5−32500号公報において開示さ
れている。それら先行技術は、いずれも大気圧変動を計
測して、その条件下で薬液塗布条件を変化させて膜厚を
所定の厚みにするための発明であった。しかし、大気圧
の変動に対応して薬液塗布の条件変化させるためには、
事前にたくさんの実験を重ね、それらのデータをテーブ
ル等として記憶しておく必要があった。そのため、多く
の時間と労力を必要としていた。特に、新しい薬液等を
使用する場合には、新しい薬液自体の実験と平行して、
事前のデータを得なければならず、多大な労力を必要と
する問題があった。
【0007】(2)また、絶対圧基準のセンサを用い、
計測制御すれば大気圧の変動の影響は受けないが、工場
ダクトの排気能力は大気圧から−1000Pa〜−20
00Pa程度の能力しかないため、大気圧がそれ以上変
動した場合は、真空側に制御できない問題があった。例
えば、98420Pa(740Torr)に制御目標に
した場合、大気圧が、98420Pa付近であれば、バ
タフライ弁の弁開度を制御することで圧力制御ができる
が、大気圧が、たとえば101080Pa(760To
rr)のときは、2660Paの差圧分だけ工場ダクト
で排気しなければならない。ところが工場ダクトの能力
は一般的には、最大でも−2000Pa程度しかなく、
たとえバタフライ弁を全開にしても目標とする真空圧力
に到達することはできない。
【0008】また、制御目標を103740Pa(78
0Torr)にした場合で、大気圧が101080(7
60Torr)のときは大気圧より高い圧力制御のた
め、工場ダクトの能力は問題にはならない。よって、バ
タフライ弁の弁開度を制御することで圧力制御は可能で
あるが、装置側に不都合がある。大気圧より高い圧力な
ると、プロセスチャンバがチャンバ内圧力によって内側
から押されることになる。リークがあった場合は、真空
圧のときは、大気圧を吸い込むことになるが、大気圧よ
り高い場合は逆に、外部へのリークとなる。安全面を考
慮すれば、外部に対しガスがリークする方向にあること
は好ましくない。また、ウエハの出し入れ口は大気圧よ
り+5000Pa程度の耐圧しかないため、気象の状態
が低気圧の場合は、口が開いてしまいプロセスガスが外
部にリークする恐れがある。このように、従来の排気系
で絶対圧力制御するためには、工場ダクトの能力、装置
側プロセスチャンバの陽圧方向の耐圧、の問題があり、
実現できなかった。
【0009】上記問題点を解決する手段として、本出願
人は、特願2000−199085号において、エジェ
クタを用いてプロセスチャンバ内の真空圧力を制御する
システムを提案した。しかしながら最近、微減圧圧力
と、より高い真空圧力とがプロセスの過程で連続的に行
う必要が発生している。すなわち、プロセスの微細化、
薄膜化に伴い、酸化膜工程後に窒化膜を成膜する連続プ
ロセスが行われる。酸化膜は100オングストローム以
下の非常に薄い酸化膜を成膜するため、成膜後にウエハ
を大気圧雰囲気に放置すると、大気圧中の酸素と反応し
て、不必要な酸化が進んでしまう。これを防止するため
に、酸化膜SiO2膜の上に窒素膜SiNを成膜する連
続プロセスが行われる。このときには、微減圧排気系と
より高い真空圧力排気系との2つの排気系を用いる必要
があるが、図14のバタフライ弁306では真空遮断機
能がないため、微減圧排気系とより高い真空圧力排気系
との2つの排気系を用いることができなかった。窒素膜
を成膜するときは、減圧下で行われるため、真空ポンプ
と真空圧力制御用比例弁とが用いられる。一方、酸化膜
を成膜するときは、大気圧に近い微減圧でプロセスを実
行するため、真空発生源としては工場排気ダクトが用い
られる。
【0010】本発明は、上記課題を解決して、半導体の
高集積化、システム化にともない、酸化膜プロセス等に
おいても、酸化膜成膜と窒素膜成膜とを連続プロセスと
して行うことのできるプロセスチャンバ内真空圧力制御
用排気ユニットを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のプロセスチャン
バ内真空圧力制御用排気ユニットは、次のような構成を
有している。 (1)プロセスチャンバ内の真空圧力を制御するための
排気ユニットであって、入力ポートが前記プロセスチャ
ンバに接続する真空制御用比例弁と、真空制御用比例弁
の出力ポートと入力吸引ポートが接続するエジェクタと
を有する。 (2)(1)に記載するプロセスチャンバ内真空圧力制
御用ユニットにおいて、前記エジェクタの出力排気ポー
トと、作動流体出力ポートとが、排気ダクトに接続され
ることを特徴とする。
【0012】(3)(1)に記載するプロセスチャンバ
内真空圧力制御用ユニットにおいて、前記エジェクタに
て、前記真空制御用比例弁の出力ポート側を真空にし、
さらに、前記真空制御用比例弁の弁開度を可変して、前
記エジェクタの排気速度を調整することで、真空圧力を
制御することを特徴とする。
【0013】(4)(1)乃至(3)に記載するプロセ
スチャンバ内真空圧力制御用排気ユニットのいずれか1
つにおいて、前記エジェクタがノズルを直列に配置した
多段式エジェクタであることを特徴とする。
【0014】(5)(1)乃至(4)に記載するプロセ
スチャンバ内真空圧力制御用排気ユニットのいずれか1
つにおいて、前記真空制御用比例弁がポペット式パイロ
ット弁であって、それへの供給圧力を電空変換器にて制
御することを特徴とする。 (6)(5)に記載するプロセスチャンバ内真空圧力制
御用排気ユニットにおいて、前記プロセスチャンバ内の
圧力を計測する圧力センサと、前記圧力センサの計測値
をフィードバックし、目標真空圧力値と前記圧力センサ
の計測値を比較演算処理し、最適な操作量を前記電空変
換器に与える閉ループ制御を行う真空制御用比例弁制御
手段とを有することを特徴とする。 (7)(6)に記載するプロセスチャンバ内真空圧力制
御用排気ユニットにおいて、前記電空変換器が給気側電
磁弁と排気側電磁弁を備え、前記真空制御用比例弁制御
手段が、前記給気側電磁弁と前記排気側電磁弁とを同時
にデューティ比制御するPWM制御(パルスワイドモジ
ュール制御)を行うことを特徴とする。
【0015】(8)(6)に記載するプロセスチャンバ
内真空圧力制御用排気ユニットにおいて、前記電空変換
器がノズルフラッパを用いたものであることを特徴とす
る。 (9)(1)乃至(8)に記載するプロセスチャンバ内
真空圧力制御用排気ユニットにおいて、大気圧を計測す
る大気圧センサを備え、プロセスチャンバ内の圧力を計
測する差圧式キャパシタンスマノメータを組合せ演算処
理し、プロセスチャンバ内を絶対圧力制御することを特
徴とする。
【0016】本発明のプロセスチャンバ内真空圧力制御
用排気ユニットによれば、微減圧圧力と、より高い真空
圧力とを1台のユニットで供給可能となるため、酸化膜
成膜と窒素膜成膜とを連続プロセスとして容易に実現で
きる。特に、エジェクタは、その性質上プロセスチャン
バの近くに設置する必要があるが、近年装置のより高い
集積化に伴い、排気装置も小型化が必須であり、その小
型化を容易に実現できる。また、従来の酸化膜成膜では
真空遮断機能が不要であったが、連続成膜を行うために
は、真空遮断機能が必要である。本発明のプロセスチャ
ンバ内真空圧力制御用排気ユニットによれば、パイロッ
ト式のポペット弁を真空圧力制御用比例弁として用いて
いるので、微減圧制御と低真空制御と真空遮断機能とを
同時に実現している。
【0017】例えば、本発明のプロセスチャンバ内真空
圧力制御用排気ユニットにおいて、エジェクタを真空制
御用比例弁の2次側に配置し、エジェクタの2次側に排
気ダクトを接続し、真空制御用比例弁の1次側にプロセ
スチャンバを接続し、エジェクタへ供給する圧力ガス供
給圧力を一定の状態にしつつ、エジェクタにて、真空制
御用比例弁の出力ポート側を真空にし、さらに、真空制
御用比例弁の弁開度を可変して、エジェクタの排気速度
を調整すれば、排気ダクトの排気能力に依存することな
く、従来よりも、広い範囲(例えば、約9310Pa
(約77Torr)〜大気圧)で真空圧力を制御するこ
とができる。これにより、排気ダクトの真空排気到達能
力不足が補われるので、真空ポンプを用いることなく、
広い範囲の真空圧力を制御することができ、上述した微
減圧制御に加えて、低真空制御も可能となる。
【0018】特に、エジェクタとして多段エジェクタを
用いることにより、圧力ガスを2回、3回と複数回利用
できるので、圧力ガスを無駄に消費することを防止で
き、省エネ化したシステムを実現できる。また、給気側
電磁弁と排気側電磁弁とは、常に同時並列状態で駆動す
ることにより、電磁弁への通電開始時に発生する時間遅
れを防止することができ、応答性の高いシステムを実現
することができる。また、デューティ比制御することに
より、制御しやすいシステムを実現することができる。
【0019】本発明の(9)のプロセスチャンバ内真空
圧力制御用排気ユニットでは、プロセスチャンバの圧力
を計測する圧力センサを備え、プロセスチャンバ内の圧
力を計測する圧力センサの計測値をフィードバックし、
目標真空圧力値と、計測値を比較演算処理し、最適な操
作量を前記電空変換器に与える閉ループ制御を行ない、
また、大気圧を観測する大気圧センサと、プロセスチャ
ンバ内の圧力を計測する差圧式キャパシタンスマノメー
タを組合せ演算処理し、プロセスチャンバ内を絶対圧力
制御しているので、大気圧の変動をリアルタイムで計測
してフィードバック制御しているため、大気圧が変動し
てもプロセスチャンバ内の真空圧力を目標圧力値に精度
良くかつ高い応答性で維持することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係るプロセスチャ
ンバ内真空圧力制御用排気ユニットの一実施形態につい
て図面を参照して説明する。図1に本発明のプロセスチ
ャンバ内真空圧力制御用排気ユニットが設けられたプロ
セスチャンバ内真空圧力制御システムの構成を示す。内
部にウエハを入れて低真空にして酸化膜をつけるプロセ
スチャンバ13には、外部燃焼装置である燃焼トーチ1
2が接続している。プロセスチャンバ13の中央ブロッ
クは、石英で作られている。燃焼トーチ12には、ガス
ボックス11が接続されている。ガスボックス11で
は、酸化プロセスを行ためのH2ガス、O2ガス、N2ガ
スが各々のマスフロコントローラにより質量流量を正確
に制御されて、燃焼トーチ12に供給する。H2ガス、
O2ガスは、燃焼トーチ12で燃焼されてからプロセス
チャンバ13の入力ポートに送り込まれる。ここで、プ
ロセスチャンバ13は、図示しないヒータにより800
℃〜900℃に温度制御されている。
【0021】また、プロセスチャンバ13の2次側に
は、マニホールド15が接続されている。そして、マニ
ホールド15の2次側は、弁16とマニホールド18と
に分岐している。この点、弁16の2次側には、ドレイ
ントラップ17が接続されており、ドレイン系統になっ
ている。一方、マニホールド18の2次側には、2つの
真空制御用比例弁26,100が接続されており、微減
圧排気系とより高い真空圧力排気系とに分岐している。
この点、微減圧排気系には、真空制御用比例弁100と
エジェクタ200とが接続されており、さらに、工場排
気ダクトに接続されている。一方、より高い真空圧力排
気系には、真空制御用比例弁26が接続されており、さ
らに、ドライポンプに接続されている。
【0022】また、マニホールド18には、圧力センサ
23が接続されている。本実施の形態では、圧力センサ
23として、キャパシタンス・マノメータが使用されて
いる。
【0023】この点、圧力センサ23の電気信号は、プ
ロセスチャンバ13内の圧力を測定したものであって
(0〜133000Pa(1000Torr))、コン
トローラ20に入力される。そして、コントローラ20
は、圧力センサ23で測定されたプロセスチャンバ13
内の圧力に基づき、図示しない電空変換ユニットを介し
て、より高い真空圧力排気系の真空制御用比例弁26の
弁開度を制御することにより、プロセスチャンバ13内
の圧力を目標真空圧力値にフィードバック制御する。
【0024】さらに、マニホールド18には、プロセス
チャンバ13内の圧力を計測する差圧式キャパシタンス
マノメータである圧力センサ24が、弁19を介して、
接続されている。この点、圧力センサ24は、2つの計
測ポートを持ち、一方は、マニホールド18に接続さ
れ、もう一方は、リファレンスポート25として、大気
圧に開放されている。そして、圧力センサ24の電気信
号は、コントローラ21に接続されている。圧力センサ
24は、プロセスチャンバ13の出力ポートと大気圧と
の差圧を測定し(プラスマイナス13300Pa(プラ
スマイナス100Torr))、コントローラ21に入
力する。また、コントローラ21には、大気圧を測定す
るための大気圧センサ22が設けられている。大気圧セ
ンサ22の電気信号は、コントローラ21に接続されて
いる。コントローラ21は、圧力センサ24からの信号
及び大気圧センサ22からの信号を演算処理することに
より、プロセスチャンバ13内の絶対圧力を求めてい
る。
【0025】そして、コントローラ21は、圧力センサ
24からの信号及び大気圧センサ22からの信号を演算
処理することにより求めたプロセスチャンバ13内の絶
対圧力に基づき、電空変換ユニット250を介して、微
減圧排気系の真空制御用比例弁100の弁開度を制御す
ることにより、プロセスチャンバ13内の圧力を目標真
空圧力値にフィードバック制御する。
【0026】次に、微減圧排気系に設けられた真空制御
用比例弁100とエジェクタ200について説明する。
本実施の形態では、図2の正面図や、図3の側面図、図
4の上面図、図5の底面図に示すように、プロセスチャ
ンバ内真空圧力制御用排気ユニット1として構成されて
いる。すなわち、プロセスチャンバ内真空圧力制御用排
気ユニット1では、真空制御用比例弁100とエジェク
タ200とを取付板31にボルト32で固定することに
より一体化している。さらに、真空制御用比例弁100
の出力ポート122(図6、図7参照)と、エジェクタ
200の入力吸引ポート233(図10参照)とを、パ
イプ33を介して接続している。このとき、パイプ33
の固定には、フランジホルダー34やボルト35などが
使用される。尚、図3の符号244は、エジェクタ20
0の出力排気ポートである。
【0027】ここで、真空制御用比例弁100の構造を
図6及び図7に基づいて詳細に説明する。図6は、真空
制御用比例弁が閉じられた状態を示している。図7は、
真空制御用比例弁が開放された状態を示している。図6
及び図7に示すように、真空制御用比例弁100は、大
きく弁部130と駆動部131とに分かれている。本実
施の形態においては、駆動部131は、電装部150を
使用して、ピストンロッド141を上下方向に駆動させ
ている。尚、電装部150には、図1の電空変換ユニッ
ト250が内蔵されている。
【0028】弁部130は、弁本体102がアダプタ1
42を介して駆動部131に連結されている。弁本体1
02の材料には、ポリクロロトリフルオロエチレン又は
ポリテトラフルオロエチレンが使用されている。弁本体
102には、配管103、104がフランジ105、1
06を介して同一軸線上に接続されている。そして、弁
本体102には、配管103に連通する出力ポート12
2と、配管104に連通する入力ポート123とが、略
中央部に形成された弁室121を介して連通するように
形成されている。弁室121の下端部には、上流側から
下流側に向かって小径となるテーパ弁座面124が形成
されている。
【0029】弁室121には、ピストンロッド141の
先端部に螺設されたベローズロッド137が挿通されて
いる。また、弁室121には、アダプタ142と弁本体
102に上端部を挟持されたベローズ138が配設され
ている。ベローズ138の下端部は、ベローズロッド1
37に螺設される弁体134により固定されている。弁
体134は、耐腐食性に優れたポリクロロトリフルオロ
エチレン又はポリテトラフルオロエチレンで形成されて
いる。弁体134の外周面には、図7に示すように、先
細りとなるテーパ弁体面134aが形成されている。そ
して、テーパ弁体面134aには、Oリング135が嵌
合されている。すなわち、Oリング135は、弾性変形
できるように、テーパ弁体面134aから僅かに突出し
て、弁体134とベローズ138の下端部とに挟持され
ている。
【0030】尚、図6及び図7に示す配管103は図2
及び図4のパイプ33に該当し、図6及び図7に示すフ
ランジ105は図2及び図4のフランジホルダー34に
該当する。
【0031】次に、上記構成を有する真空制御用比例弁
100の作用について説明する。始めに、真空制御用比
例弁100の全閉状態について説明する。駆動部131
は駆動エアが供給されず、ピストンロッド141が不図
示の復帰バネにより下向きに付勢される。そして、図6
に示すように、テーパ弁体面134aがテーパ弁座面1
24に当接する。このとき、テーパ弁体面134aに嵌
合されたOリング135が、テーパ弁体面134aに押
圧されて大きく弾性変形してテーパ弁座面124に密着
するので、真空制御用比例弁100は完全に閉鎖され、
流体が漏れない。
【0032】次に、低真空領域及び高真空領域における
弁体134の位置制御動作について説明する。高真空領
域では、図7に示すように、テーパ弁体面134aがテ
ーパ弁座面124から少し離れた位置に停止する。そし
て、低真空領域より大気圧に近い低々真空領域では、完
全に遮断している状態のOリング135(図6参照)の
弾性変形量を電装部150の電空変換ユニット250
(図1参照)に加えている空気圧を徐々に減少させて変
化させ、Oリング135からの流体漏れを意図的に発生
させて、その微小の漏れ量により低真空圧力を実現して
いる。すなわち、Oリング135に加える荷重をコント
ロールし、任意の弾性変形量で流体の微減圧を行う。
【0033】ところで、半導体製造過程において、ウエ
ハは減圧された真空容器内で高温のプロセスガスを蒸着
されて、薄膜が形成される場合が多い。この場合に、ポ
リクロロトリフルオロエチレン又はポリテトラフルオロ
エチレンからなる弁本体102及び弁体134が熱膨張
するため、弁体134の中心線とテーパ弁座面124の
中心線がずれて、テーパ弁体面134aとテーパ弁座面
124との隙間の間隔が設計値とずれ、等間隔でなくな
る場合が考えられる。このような場合には、真空制御用
比例弁100は、弁体134がテーパ弁座面124上を
滑るように摺動し、テーパ弁座面124のいずれかの位
置に係止される。このとき、Oリング135は、テーパ
弁体面134aとテーパ弁座面124との隙間が最も狭
い位置においては大きく弾性変形し、隙間が広い位置に
おいては小さく弾性変形して、設計値とのずれを吸収す
る。従って、テーパ弁体面134aとテーパ弁座面12
4との隙間が等間隔でない場合においても、真空制御用
比例弁100は流体を制御することができる。
【0034】次に、真空制御用比例弁100の電装部1
50に内蔵された電空変換ユニット250(図1参照)
の構成について説明する。図8に示すように、電空変換
ユニット250は、供給用電磁弁220及び、排気用電
磁弁221などから構成されている。
【0035】供給用電磁弁220は、入力ポートが圧力
ガス供給源に接続し、出力ポートが排気用電磁弁221
の入力ポートに連通している。また、排気用電磁弁22
1は、出力ポートが排気ダクトに接続している。また、
供給用電磁弁220と排気用電磁弁221との間から
は、真空制御用比例弁100のパイロット弁に接続され
る分岐路222が設けられている。
【0036】供給用電磁弁220及び排気用電磁弁22
1はパルス式電磁弁であり、それらをデューティ制御し
ているので、高い応答性で正確な開度を得ることがで
き、これら2つの電磁弁を制御することで、正確かつ高
い応答性で制御することが可能である。特に、給気側電
磁弁220と排気側電磁弁221とは、常に同時並列状
態で駆動しているので、電磁弁への通電開始時に発生す
る時間遅れを防止することができ、応答性の高いシステ
ムを実現することができる。また、デューティ比制御す
ることにより、制御しやすいシステムを実現することが
できる。
【0037】また、供給用電磁弁220及び排気用電磁
弁221は、パルスワイド制御(デューティー比制御)
することで高速応答を実現している。
【0038】ここで、供給用電磁弁220と排気用電磁
弁221を用いずに、図9に示すような圧電バイモルフ
281を利用したノズルフラッパ方式の電空変換器28
0を用いてもよい。このとき、電空変換器280がノズ
ルフラッパ281を用いたものであるので、構成をシン
プルとすることができる。圧力センサとしては、800
hPa〜1100hPaのレンジの大気圧センサ22
(図1参照)と、プロセスチャンバの圧力を測定するプ
ラスマイナス13300Pa(プラスマイナス100T
orr)の測定域を持つ圧力センサ24(図1参照)を
用いている。
【0039】以上より、微減圧排気系の真空制御用比例
弁100は、上述した構成・作用を有するが、より高い
真空圧力排気系の真空制御用比例弁26についても、同
様である。
【0040】次に、エジェクタ200の構成について説
明する。図10は、エジェクタ200の主要部を示して
おり、3段の多段エジェクタである。すなわち、第1ノ
ズル240、第2ノズル241、第3ノズル242、第
4ノズル243が直列的に付設されている。第1ノズル
240の入口は、圧力ガス供給ポート231が形成され
たA室216Aと連通している。第1ノズル240の出
口は、第2ノズル241の入口に連通している。そし
て、第1ノズル240の出口と第2ノズル241の入口
の間には、吸引口240aが形成されている。吸引口2
40aは、第1吸引孔232を介して吸引室216Fに
連通している。吸引室216Fには、入力吸引ポート2
33が形成されている。第2ノズル241の出口は、第
3ノズル242の入口に連通している。そして、第2ノ
ズル241の出口と第3ノズル242の入口の間には、
吸引口241aが形成されている。吸引口241aは、
第2吸引孔234を介して吸引室216Fに連通してい
る。第2吸引孔234には、逆流を防止するためのチェ
ック弁235が取り付けられている。
【0041】第3ノズル242の出口は、第4ノズル2
43の入口に連通している。そして、第3ノズル242
の出口と第4ノズル243の入口の間には、吸引口24
2aが形成されている。吸引口242aは、第3吸引孔
236,238を介して吸引室216Fに連通してい
る。第3吸引孔236,238には、逆流を防止するた
めのチェック弁237,239が取り付けられている。
第4ノズル243の出口は、排気室216Eに連通して
いる。排気室216Eには、出力排気ポート244が形
成されている。出力排気ポート244は、工場排気ダク
ト(図1参照)に接続している。
【0042】尚、エジェクタ200の圧力ガス供給ポー
ト231には、所定圧力の圧力エア源(図1では、
2)が接続している。
【0043】また、エジェクタ200は、少ない供給流
量で大きな吸引流量を発生させるために、多段式のエジ
ェクタを使用している。従って、入力吸引ポート233
の圧力が大気圧の場合は、3段の各エジェクタがプロセ
スチャンバの圧力が真空方向に向かって下がり始める。
そして、吸引室216Fの真空圧力が高まる。吸引室2
16Fの真空圧力が高まり、D室216Dの到達真空圧
力を越えると、チェック弁239,237が閉じる。さ
らに、C室216Cの到達真空圧力を越えるとチェック
弁235が閉じ、その後は1段目エジェクタ部が真空圧
力を高めていく。
【0044】図10のエジェクタ200は、図11に示
す特性をもつ。図11のグラフの横軸には、エジェクタ
200に供給される圧力ガスの供給圧力をとり、縦軸に
は、吸引流量・空気消費流量、及び真空圧力をとってい
る。図に示すように、圧力ガスの供給圧力と真空圧力と
は概略リニアな関係を有している。従って、図11が示
すようにエジェクタ200への供給流量を制御すること
で真空圧力と、吸引流量を制御することができる。
【0045】以上より、図1〜図5に示したプロセスチ
ャンバ内真空圧力制御用排気ユニット1を詳細に説明し
たが、図12に示すような構造をもったプロセスチャン
バ内真空圧力制御用排気ユニット1を使用してもよい。
尚、図12では、図6及び図7の真空制御用比例弁10
0や図10のエジェクタ200の構造と同じものについ
て、共通の符号を使用している。
【0046】次に、本発明のプロセスチャンバ内真空圧
力制御用排気ユニット1が設けられたプロセスチャンバ
内真空圧力制御システムの作用・効果について、図1に
基づいて説明する。図1のプロセスチャンバ内真空圧力
制御システムにおいて、プロセスチャンバ13の中のウ
エハに100オングストローム以下の非常に薄い酸化膜
を成膜する場合には、真空制御用比例弁26を閉じて、
プロセスチャンバ13を微減圧排気系に接続し、微減圧
排気系に設けられた真空制御用比例弁100とエジェク
タ200に連通させる。そして、エジェクタ200の吸
引能力と、エジェクタ200の2次側に接続された工場
排気ダクトの排気能力により、プロセスチャンバ13の
中の圧力を大気圧から−500Paぐらいまでに微減圧
制御する。
【0047】このとき、プロセスチャンバ13の中の圧
力は、差圧式の圧力センサ24からの信号及び大気圧セ
ンサ22からの信号をコントローラ21で演算処理する
ことにより、絶対圧力として求められる。そして、コン
トローラ21は、演算処理により求めたプロセスチャン
バ13の現在の絶対圧力と目標真空圧力値との制御偏差
を無くすように、電空変換ユニット250を介して、真
空制御用比例弁100の弁開度(ひいては、エジェクタ
200の排気速度)を制御して、プロセスチャンバ13
の現在の圧力を目標真空圧力値(大気圧から−500P
aぐらいまでの間の値)にフィードバック制御する。
【0048】この点、電空変換器ユニット250が給気
側電磁弁220と排気側電磁弁221を備え、コントロ
ーラ21が、給気側電磁弁220と排気側電磁弁221
とを同時にデューティ比制御するPWM制御(パルスワ
イドモジュール制御)を行うので、真空制御用比例弁1
00の電空変換ユニット250への供給圧力を精度良
く、かつ高い応答性で制御することができる。
【0049】以上より、図1のプロセスチャンバ内真空
圧力制御システムに設けられたプロセスチャンバ内真空
圧力制御用排気ユニット1では、プロセスチャンバ13
の圧力を計測する圧力センサ22,24を備え、プロセ
スチャンバ13内の圧力を計測する圧力センサ22,2
4の計測値をフィードバックし、目標真空圧力値と、計
測値を比較演算処理し、最適な操作量を電空変換ユニッ
ト250に与える閉ループ制御を行ない、また、大気圧
を観測する大気圧センサ22と、プロセスチャンバ13
内の圧力を計測する差圧式キャパシタンスマノメータの
圧力センサ24を組合せ演算処理し、プロセスチャンバ
13内を絶対圧力制御しているので、大気圧の変動をリ
アルタイムで計測してフィードバック制御しているた
め、大気圧が変動してもプロセスチャンバ13内の真空
圧力を目標圧力値に精度良くかつ高い応答性で維持する
ことができる。
【0050】すなわち、プロセスチャンバ13内を絶対
圧力制御しているので、大気圧力が変動しても、プロセ
スチャンバ13の真空圧力はシフトすることなく一定に
制御できる。その結果、大気圧力が変動しても、図13
に示すように、本発明の絶対圧制御では、従来技術の相
対制御と比べ、酸化膜の厚みを均一にすることができ
る。酸化膜の厚みは、酸化膜を成膜する時間(プロセス
時間)で調整されるが、同じプロセス時間で制御したと
きに大気圧の変動があると膜圧が変動する。たとえば晴
れた日に酸化プロセスを行った時と、雨の日に酸化プロ
セスを行った時では気圧は違うため、酸化膜の厚みがこ
となる。となると、気象条件によりプロセス時間を変え
なければならなくなる。また、一日にとっても気圧は大
きく変化するときもあり、気象条件をみてプロセス時間
を調整することは実現困難である。酸化膜工程では、プ
ロセス時間が一定、プロセスガスの供給流量も一定とす
れば圧力が大気方向に向かって高いときは膜圧は厚くな
り、真空方向に向かって圧力が低いときには膜圧は薄く
なる。
【0051】従来の酸化膜の工程では、酸化膜の厚みは
1000Å〜2000Åであったため、大気圧の変動に
よる酸化膜の膜厚のバラツキは問題にならなかった。し
かし、最近の半導体製造プロセスの微細化に伴い、酸化
膜の膜厚は薄くなり、20Å以下の薄膜プロセスが行わ
れるようになってきた。このように酸化膜の膜厚が薄い
プロセスにおいては、大気圧変動による膜厚のバラツキ
の影響が大きくなる。酸化膜は、半導体の絶縁膜として
形成されるため、膜厚のバラツキは、半導体製造の歩留
まりに影響が出てくる。本発明によれば、工場排気ダク
トの排気能力に依存することなく、しかも、大気圧力の
変動に影響されない真空圧力制御装置は、半導体製造プ
ロセスの微細化に貢献するために効果を発揮する。
【0052】また、真空制御用比例弁100の弁開度を
制御すると、真空制御用比例弁100の2次側に接続さ
れたエジェクタ200の排気速度も制御することができ
る。従って、エジェクタ200へ供給する圧力ガス供給
圧力を一定の状態にしつつも、エジェクタ200の排気
速度を真空制御用比例弁100の弁開度を可変させるこ
とで制御すれば、エジェクタ200にて、真空制御用比
例弁100の出力ポート122の側を真空にし、さら
に、真空制御用比例弁100の弁開度を可変して、エジ
ェクタ200の排気速度を調整すれば、工場排気ダクト
の排気能力に依存することなく、従来よりも、広い範囲
(例えば、約9310Pa(約70Torr)〜大気
圧)で、プロセスチャンバ13内の真空圧力を制御する
ことができる。これにより、工場排気ダクトの真空排気
到達能力不足が補われるので、真空ポンプを用いること
なく、広い範囲で、プロセスチャンバ13内の真空圧力
を制御することができ、上述した微減圧制御に加えて、
低真空制御も可能となる。
【0053】さらに、エジェクタ200として多段エジ
ェクタを用いることにより、圧力ガスを2回、3回と複
数回利用できるので、圧力ガスを無駄に消費することを
防止でき、省エネ化したシステムを実現できる。
【0054】また、多段エジェクタは、供給流量を多く
すれば、13300Pa(100Torr)程度まで吸
引できる能力があるため、従来真空ポンプで排気制御し
ていた中間圧力領域13300Pa〜93100Pa
(100Torr〜700Torr)までの排気制御が
可能となる。また、多段エジェクタは、構造がシンプル
で可動部分もないことから故障しにくく安価であり、微
減圧排気系のシステムのコストダウンに寄与する。
【0055】一方、図1のプロセスチャンバ内真空圧力
制御システムにおいて、プロセスチャンバ13の中のウ
エハに成膜された酸化膜の上にさらに窒化膜を連続して
成膜する場合には、微減圧排気系の真空制御用比例弁1
00を閉じ、微減圧排気系を真空遮断することで、プロ
セスチャンバ13をより高い真空圧力排気系に接続し、
より高い真空圧力排気系に設けられた真空制御用比例弁
26に連通させる。そして、真空制御用比例弁26の2
次側に接続されたドライポンプの排気能力により、プロ
セスチャンバ13の中の圧力を133Paから1330
0Paぐらいまでに減圧制御する。尚、プロセスチャン
バ13の中の圧力は、コントローラ20で制御するが、
圧力センサ23で測定されたプロセスチャンバ13内の
圧力に基づき、図示しない電空変換ユニットを介して、
より高い真空圧力排気系の真空制御用比例弁26の弁開
度を制御することにより、プロセスチャンバ13内の圧
力を目標真空圧力値にフィードバック制御する。
【0056】従って、図1のプロセスチャンバ内真空圧
力制御システムに設けられたプロセスチャンバ内真空圧
力制御用排気ユニット1によれば、微減圧圧力と、より
高い真空圧力とを1台のユニットで供給可能となるた
め、酸化膜成膜と窒素膜成膜とを連続プロセスとして容
易に実現できる。特に、エジェクタ200は、その性質
上プロセスチャンバ13の近くに設置する必要がある
が、近年装置のより高い集積化に伴い、排気装置も小型
化が必須であり、その小型化を容易に実現できる。ま
た、従来の酸化膜成膜では真空遮断機能が不要であった
が、連続成膜を行うためには、真空遮断機能が必要であ
る。図1のプロセスチャンバ内真空圧力制御用排気ユニ
ット1によれば、パイロット式のポペット弁を真空圧力
制御用比例弁100として用いているので(図6及び図
7参照)、微減圧制御と低真空制御と真空遮断機能とを
同時に実現している。
【0057】
【発明の効果】本発明のプロセスチャンバ内真空圧力制
御用排気ユニットによれば、微減圧圧力と、より高い真
空圧力とを1台のユニットで供給可能となるため、酸化
膜成膜と窒素膜成膜とを連続プロセスとして容易に実現
できる。特に、エジェクタは、その性質上プロセスチャ
ンバの近くに設置する必要があるが、近年装置のより高
い集積化に伴い、排気装置も小型化が必須であり、その
小型化を容易に実現できる。また、従来の酸化膜成膜で
は真空遮断機能が不要であったが、連続成膜を行うため
には、真空遮断機能が必要である。本発明のプロセスチ
ャンバ内真空圧力制御用排気ユニットによれば、パイロ
ット式のポペット弁を真空圧力制御用比例弁として用い
ているので、微減圧制御と低真空制御と真空遮断機能と
を同時に実現している。また、本発明では、微減圧制御
が絶対圧制御で行われ、大気圧力が変動しても、プロセ
スチャンバの真空圧力はシフトすることなく一定に制御
できるので、従来技術の相対制御と比べ、酸化膜の厚み
を均一にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるプロセスチャンバ内真空圧力制
御用排気ユニットを設けたプロセスチャンバ内真空圧力
制御システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明にかかるプロセスチャンバ内真空圧力制
御用排気ユニットの正面図である。
【図3】本発明にかかるプロセスチャンバ内真空圧力制
御用排気ユニットの側面図である。
【図4】本発明にかかるプロセスチャンバ内真空圧力制
御用排気ユニットの上面図である。
【図5】本発明にかかるプロセスチャンバ内真空圧力制
御用排気ユニットの底面図である。
【図6】真空制御用比例弁の全閉時を示す断面図であ
る。
【図7】真空制御用比例弁の全開時を示す断面図であ
る。
【図8】電空変換ユニットの構成を示すブロック図であ
る。
【図9】ノズルフラッパ式の電空変換器の構成を示す断
面図である。
【図10】エジェクタの構成を示す詳細断面図である。
【図11】エジェクタの性能を示すデータ図である。
【図12】本発明にかかるプロセスチャンバ内真空圧力
制御用排気ユニットの断面図の一例である。
【図13】本発明にかかるプロセスチャンバ内真空圧力
制御用排気ユニットを設けたプロセスチャンバ内真空圧
力制御システム(絶対圧制御)によりウエハに成膜した
酸化膜の膜圧を、従来技術のもの(相対圧制御)と比較
した図である。
【図14】従来のプロセスチャンバ内真空圧力制御シス
テムの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 プロセスチャンバ内真空圧力制御用排気ユニット 12 燃焼トーチ 13 プロセスチャンバ 21 コントローラ 22 大気圧センサ 24 圧力センサ 100 真空制御用比例弁 200 エジェクタ 220 供給用電磁弁 221 排気用電磁弁 250 電空変換ユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16K 51/02 F16K 51/02 A (72)発明者 籠橋 宏 愛知県春日井市堀ノ内町850番地 シーケ ーディ株式会社春日井事業所内 (72)発明者 池尾 利洋 愛知県春日井市堀ノ内町850番地 シーケ ーディ株式会社春日井事業所内 Fターム(参考) 3H066 AA01 BA17 DA11 3H079 AA18 AA28 BB10 CC13 CC19 CC21 DD04 DD14 DD27 DD48 DD54

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プロセスチャンバ内の真空圧力を制御す
    るための排気ユニットであって、 入力ポートが前記プロセスチャンバに接続する真空制御
    用比例弁と、 前記真空制御用比例弁の出力ポートと、入力吸引ポート
    が接続するエジェクタとを有することを特徴とするプロ
    セスチャンバ内真空圧力制御用排気ユニット。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載するプロセスチャンバ内
    真空圧力制御用ユニットにおいて、 前記エジェクタの出力排気ポートと、作動流体出力ポー
    トとが、排気ダクトに接続されることを特徴とするプロ
    セスチャンバ内真空圧力制御用排気ユニット。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載するプロセスチャンバ内
    真空圧力制御用ユニットにおいて、 前記エジェクタにて、前記真空制御用比例弁の出力ポー
    ト側を真空にし、さらに、前記真空制御用比例弁の弁開
    度を可変して、前記エジェクタの排気速度を調整するこ
    とで、真空圧力を制御することを特徴とするプロセスチ
    ャンバ内真空圧力制御用排気ユニット。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3に記載するプロセ
    スチャンバ内真空圧力制御用排気ユニットのいずれか1
    つにおいて、 前記エジェクタがノズルを直列に配置した多段式エジェ
    クタであることを特徴とするプロセスチャンバ内真空圧
    力制御用排気ユニット。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4に記載するプロセ
    スチャンバ内真空圧力制御用排気ユニットのいずれか1
    つにおいて、 前記真空制御用比例弁がポペット式パイロット弁であっ
    て、それへの供給圧力を電空変換器にて制御することを
    特徴とするプロセスチャンバ内真空圧力制御用排気ユニ
    ット。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載するプロセスチャンバ内
    真空圧力制御用排気ユニットにおいて、 前記プロセスチャンバ内の圧力を計測する圧力センサ
    と、 前記圧力センサの計測値をフィードバックし、目標真空
    圧力値と前記圧力センサの計測値を比較演算処理し、最
    適な操作量を前記電空変換器に与える閉ループ制御を行
    う真空制御用比例弁制御手段とを有することを特徴とす
    るプロセスチャンバ内真空圧力制御用排気ユニット。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載するプロセスチャンバ内
    真空圧力制御用排気ユニットにおいて、 前記電空変換器が給気側電磁弁と排気側電磁弁を備え、 前記真空制御用比例弁制御手段が、前記給気側電磁弁と
    前記排気側電磁弁とを同時にデューティ比制御するPW
    M制御(パルスワイドモジュール制御)を行うことを特
    徴とするプロセスチャンバ内真空圧力制御用排気ユニッ
    ト。
  8. 【請求項8】 請求項6に記載するプロセスチャンバ内
    真空圧力制御用排気ユニットにおいて、 前記電空変換器がノズルフラッパを用いたものであるこ
    とを特徴とするプロセスチャンバ内真空圧力制御用排気
    ユニット。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至請求項8に記載するプロセ
    スチャンバ内真空圧力制御用排気ユニットにおいて、 大気圧を計測する大気圧センサを備え、 プロセスチャンバ内の圧力を計測する差圧式キャパシタ
    ンスマノメータを組合せ演算処理し、プロセスチャンバ
    内を絶対圧力制御することを特徴とするプロセスチャン
    バ内真空圧力制御用排気ユニット。
JP2001401612A 2001-12-28 2001-12-28 プロセスチャンバ内真空圧力制御用排気ユニット Expired - Fee Related JP3916461B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001401612A JP3916461B2 (ja) 2001-12-28 2001-12-28 プロセスチャンバ内真空圧力制御用排気ユニット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001401612A JP3916461B2 (ja) 2001-12-28 2001-12-28 プロセスチャンバ内真空圧力制御用排気ユニット

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003202000A true JP2003202000A (ja) 2003-07-18
JP3916461B2 JP3916461B2 (ja) 2007-05-16

Family

ID=27640224

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001401612A Expired - Fee Related JP3916461B2 (ja) 2001-12-28 2001-12-28 プロセスチャンバ内真空圧力制御用排気ユニット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3916461B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005307829A (ja) * 2004-04-20 2005-11-04 Saginomiya Seisakusho Inc エジェクタ
JP2008238582A (ja) * 2007-03-27 2008-10-09 Ube Nitto Kasei Co Ltd 中空構造板の製造装置及びその製造方法
JP2011117519A (ja) * 2009-12-02 2011-06-16 Trinity Industrial Co Ltd バルブ装置
JP2011220422A (ja) * 2010-04-08 2011-11-04 Koganei Corp 開閉弁
JP2016174074A (ja) * 2015-03-17 2016-09-29 株式会社東京精密 真空保持装置及びこれを用いた半導体ウェーハ研磨装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005307829A (ja) * 2004-04-20 2005-11-04 Saginomiya Seisakusho Inc エジェクタ
JP4575702B2 (ja) * 2004-04-20 2010-11-04 株式会社鷺宮製作所 エジェクタ
JP2008238582A (ja) * 2007-03-27 2008-10-09 Ube Nitto Kasei Co Ltd 中空構造板の製造装置及びその製造方法
JP2011117519A (ja) * 2009-12-02 2011-06-16 Trinity Industrial Co Ltd バルブ装置
JP2011220422A (ja) * 2010-04-08 2011-11-04 Koganei Corp 開閉弁
JP2016174074A (ja) * 2015-03-17 2016-09-29 株式会社東京精密 真空保持装置及びこれを用いた半導体ウェーハ研磨装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3916461B2 (ja) 2007-05-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9841770B2 (en) Pressure-type flow control device and method for preventing overshooting at start of flow control performed by said device
US10386863B2 (en) Pressure-type flow controller
JP4195837B2 (ja) ガス分流供給装置及びガス分流供給方法
US6289923B1 (en) Gas supply system equipped with pressure-type flow rate control unit
US7438534B2 (en) Wide range pressure control using turbo pump
KR102421587B1 (ko) 유량 제어 방법 및 유량 제어 장치
JP2000163137A (ja) 真空圧力制御システム
KR20030007938A (ko) 환경적으로 제어된 챔버내에 압력을 유지하는 방법 및 장치
JPH0972458A (ja) 真空圧力制御システム
JP4331539B2 (ja) チャンバへのガス供給装置及びこれを用いたチャンバの内圧制御方法
US20040007186A1 (en) Heat-treating device
JP2003202000A (ja) プロセスチャンバ内真空圧力制御用排気ユニット
KR20080026603A (ko) 배기장치의 압력제어시스템
JP3935924B2 (ja) プロセスチャンバ内真空圧力制御システム
JP2006319207A (ja) 流量制御装置、薄膜堆積装置および流量制御方法
JP3606753B2 (ja) 真空圧力制御弁
JP2008069787A (ja) 真空圧力制御システム
US10428807B2 (en) Pump power consumption enhancement
JPH076962A (ja) ガス圧制御方法およびガス圧制御装置
JP3012042B2 (ja) 質量流量制御器の制御弁
JP2023009684A (ja) 基板処理システム及び基板処理方法
KR20230139050A (ko) 유량 제어 장치, 유량 제어 방법 및 이를 포함하는 기판 처리 장치
JPH0511438U (ja) 半導体製造装置用圧力制御装置
JPH10214828A (ja) 半導体製造装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060912

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061010

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061129

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070130

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070206

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 3916461

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110216

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110216

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120216

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120216

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130216

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130216

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140216

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees