JP2003201685A - インクジェット捺染物およびインクジェット捺染方法 - Google Patents

インクジェット捺染物およびインクジェット捺染方法

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JP2003201685A
JP2003201685A JP2001399688A JP2001399688A JP2003201685A JP 2003201685 A JP2003201685 A JP 2003201685A JP 2001399688 A JP2001399688 A JP 2001399688A JP 2001399688 A JP2001399688 A JP 2001399688A JP 2003201685 A JP2003201685 A JP 2003201685A
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Nobuhito Amano
信仁 天野
Toshitake Nakamura
俊岳 中村
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Seiren Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】複合繊維からなる布帛のインクジェット捺染に
関し、色柄表現に富み高級感に溢れた商品価値の高い捺
染物及びその捺染方法を提供する。 【解決手段】2種以上の繊維からなるインクジェット捺
染物であって、上記捺染物が異色染めの図柄と同色染め
の図柄を隣接して有している。さらに、ボカシ染めの図
柄を有していると好ましい。 【効果】従来得られなかった審美性に優れたインパクト
のある製品が得られ、特に衣料素材としての応用が期待
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2種以上の異素材
の繊維からなる布帛に色柄を形成させたインクジェット
捺染物及びそのインクジェット捺染方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、布帛を捺染する方法として、走行
するノズルから染料インクを噴射し布帛を捺染する、い
わゆるインクジェット捺染方法が採用されてきている。
インクジェット捺染方法は、従来から行われてきたロー
ラー捺染、スクリーン捺染、転写捺染等の捺染方法より
も表現可能な色数が多く、また柄表現に優れている。現
在もインクジェット捺染方法に対し、堅牢度や色再現性
を向上するための種々の改良やコストダウンが行われて
いるが、更に色柄表現に富み高級感のある捺染物が、要
求されている。
【0003】一方、従来より2種以上の繊維素材からな
る複合布帛を異色異種属染料にて浸染法によって染色す
る異色染めが行われており、異素材を異なる色に染める
ことにより、変化のある模様を作り出すこともなされて
きた。しかしながら、浸染法の場合、同じ素材は同一色
に染まってしまい、色柄表現は単調なものであった。異
色染めの後、抜染し、捺染等で柄を組み合わせることも
行われているが、工程が非常に複雑となり、色の再現性
及び淡色系の色表現等にも問題が生じ、しかも微細な柄
を表現することができない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、色柄
表現に富み高級感に溢れた商品価値の高い複合繊維の捺
染物を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するもので次の構成よりなるものである。すなわち、
本発明の第1は、2種以上の繊維からなるインクジェッ
ト捺染物であって、上記捺染物が異色染めの図柄と同色
染めの図柄を隣接して有することを特徴とするインクジ
ェット捺染物である。本発明の第2は、2種以上の繊維
からなるインクジェット捺染物であって、上記捺染物が
ボカシ染めの図柄をも有することを特徴とするインクジ
ェット捺染物である。本発明の第3は、異色が反対色で
あることを特徴とするインクジェット捺染物である。本
発明の第4は、少なくとも2種の繊維のJIS−Z87
41の45度鏡面光沢法による光沢差が5%以上である
ことを特徴とするインクジェット捺染物である。本発明
の第5は、2種以上の繊維からなる布帛をインクジェッ
ト捺染する方法であって、上記布帛を異色染めと同色染
めを隣接させて捺染することを特徴とするインクジェッ
ト捺染方法である。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成について述べ
る。繊維素材には様々な種類がありそれぞれ染着機構が
異なり、染着する染料も異なる。本発明は、そのような
染着機構の異なる2種以上の繊維からなる布帛にインク
ジェット捺染する際、異種繊維のそれぞれに対し染着す
るインクを用いて図柄を記録し、それぞれの図柄を組み
合わせて捺染物を形成している。しかし、本発明は上記
のように素材に合わせて捺染できるインクを用いている
だけではなく、色の使い方や表現方法に特徴がある。す
なわち、本発明では異素材を異色にインクジェット捺染
している部分と異素材を同色にインクジェット捺染して
いる部分を隣り合わせて共存させている。
【0007】更に好ましい形態としては、異素材を異色
にインクジェット捺染している部分と異素材を同色にイ
ンクジェット捺染している部分を隣り合わせ、更にボカ
シ調にインクジェット捺染している部分を共存させてい
る。このような構成とすることによって、審美性に優れ
インパクトを与える捺染物となる。
【0008】本発明における異色染めとは、素材の違い
を利用して素材毎に色を変える手法のことであり、色差
ΔEが30以上であるのが好ましい。なお、異色として
は反対色が特に好ましい。反対色としては、新編色彩科
学ハンドブック第2版(1998年)の409ページ以
降に詳しく説明されており、例えば赤−緑、黄−紫、青
−オレンジなどがある。本発明における同色染めとは、
異素材を同系統の色で染めることを言い、色差ΔEが1
0以内であるのが好ましい。
【0009】本発明では上記の通り異色染めと同色染め
の他にボカシ染めの部分も共存させるのが好ましい。ボ
カシ染めとは、徐々に色階調を変化させる手法のことで
グラデーションなどとも呼ばれている。このようにして
得られた捺染物は、複合素材の異色染めと同色染めに加
えてボカシ調のフルカラー捺染の表現が加わり、繊細で
且つ複雑な今までにない色柄表現となる。
【0010】例を用いて以下に詳細に説明する。繊維A
と繊維Bからなる布帛に、繊維Aを染める染料aからな
るインクと繊維Bを染める染料bからなるインクを付与
して図柄を形成する例を挙げる。記録する図柄はモチー
フ柄
【図1】(A)とベース柄
【図1】(B)を用意する。柄(A)は染料aのグリー
ンインクおよび染料bのレッドインクにより異色に形成
され、柄(B)は染料a、染料bのそれぞれのイエロー
インクとレッドインクによりイエロー〜レッドにボカシ
ながら変化する色調を同色に形成させる。その後染着工
程、洗浄工程などの後工程を経て、染料aは繊維Aに染
着し柄(A)(B)を形成し、染料bは繊維Bに染着し
柄(A)(B)を形成する。こうして、柄(A)(B)
が1つの布帛に組み合わされて表された捺染物が得られ
る。
【0011】こうして得られた染着物は、使用する布
帛、糸の構成、使用インクを選べば、光の当たり具合で
色柄が浮き出る玉虫調等の表現が可能となる。例えば、
上記の柄(A)の部分は、染料aのグリーンインクおよ
び染料bのレッドインクにより形成されている。このよ
うに異種染料で反対色を用いた部分は玉虫調の表現が可
能となる。上記の例では柄Aを異色とし柄Bをボカシ調
の同色としたが、柄(A)の中で異色染めの柄と同色染
めの柄を形成しても良く、同じ柄の中で異色染めと同色
染めを混在させても差し支えない。
【0012】本発明でいう2種以上の繊維からなる布帛
としては、織物、編物、不織布、組物等があり、混紡、
交撚、交織、交編等にて2種類以上の繊維を混合してい
ればよい。上記の織り編み組みの組織が捺染物の表現を
変化させる。特に2種以上の繊維からなる布帛の異素材
比率はそれぞれほぼ均等である方が異色の効果を十分に
得られ好ましい。
【0013】また、混紡、交撚のように糸自体が2種類
以上の繊維にて混合されていると、繊維一本一本を異色
に染めることができ、先染めでも得られることがなかっ
た深みのある多色でかつ微細な表現が可能である。布帛
を構成する素材は、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
ブチレンテレフタレート、ナイロン6、ナイロン6.
6、ビニロン等の合成繊維、ジアセテート、トリアセテ
ートなどの半合成繊維、綿、麻、羊毛、絹等の天然繊
維、及びレーヨン、キュプラなどの再生繊維等があげら
れる。本発明の2種類以上の繊維からなる複合素材とし
ては合成繊維と天然繊維、あるいは合成繊維と再生繊維
の組み合わせが好ましい。これは合成繊維の寸法安定
性、機械的強度及び強伸度特性等の長所と天然繊維また
は再生繊維の吸湿・吸水性、風合等の長所を組み合わせ
ることによって各々の繊維の欠点を補い、それぞれの繊
維の長所を得ることができるためである。
【0014】本発明に使用されるインクは、使用される
布帛を構成する繊維に染着する染料を含有するインクを
用いる。具体的には、分散染料、酸性染料、含金染料、
カチオン染料、反応染料、建染染料、ナフトール染料、
直接染料、塩基性染料、硫化染料、媒染染料等の染料が
挙げられる。使用するインクの組み合わせは、布帛に用
いられる繊維の種類によって変わってくる。例えば、ポ
リエステル/セルロースの場合は、分散染料/反応染料
及びまたは直接染料等の組み合わせが好ましい。そのと
きポリエステルとセルロースの色相や濃度を極端に変え
るように染めると、ポリエステルとセルロースの絡み合
い形状によってできる、杢調、シャンブレー調(玉虫
調)の表現がより強く得られ好ましい。
【0015】更に光沢差のある素材を用い、光沢のある
素材には淡色、光沢のない素材には濃色を染めることに
より、素材間で見かけの濃度に差があるように見え、こ
の効果が大きくなる。光沢のある素材としては、一般的
にブライト糸と呼ばれる酸化チタン等を含まない合成繊
維や再生繊維、ワックス等で光沢加工された繊維、カレ
ンダー処理された繊維、シルク、ウール、及びシルケッ
ト加工をされた綿等が挙げられ、光沢のない素材として
は、一般的にダル糸と呼ばれる酸化チタン等を添加した
合成繊維や再生繊維、酸化チタン等の艶消し剤で処理さ
れた合成繊維や再生繊維、シルケット加工や硫酸加工が
されていない綿、起毛処理をされた繊維等が挙げられる
がこれらに限定されない。これらの光沢のある繊維と光
沢のない繊維を組み合わせた複合素材が好ましい。ま
た、光沢差としてはJIS−Z8741の45度鏡面光
沢法による値の差で5%以上、更に好ましくは10%以
上有るのが好ましい。種類の異なる染料を混合して用い
ても良いが、それでは得られる色柄が限定されるため、
異種染料インクは別々のノズルから吐出した方が好まし
い。また、インクには必要に応じて分散剤、消泡剤、浸
透剤、pH調整剤等を添加することが可能である。
【0016】本発明のインクジェット捺染方法に用いる
布帛には必要に応じて、水溶性ポリマー、非水溶性不活
性有機化合物、発色助剤、難燃剤、紫外線吸収剤、還元
防止剤、酸化防止剤、pH調整剤、ヒドロトロープ剤、
消泡剤、浸透剤、ミクロポーラス形成剤等の前処理剤を
適宜添加しても差し支えない。
【0017】水溶性ポリマーとしては、カルボキシメチ
ルセルロース、アルギン酸ソーダ、グアーガム、ローカ
ストビーンガム、アラビアガム、クリスタルビアガム、
メチルセルロース、ポリアクリルアミド、デンプン、ポ
リアクリル酸ソーダ、ポリスチレンスルホン酸ソーダ、
ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルアルコール等
の水溶性高分子が挙げられる。
【0018】非水溶性不活性有機化合物で繊維布帛表面
を処理すると、複合繊維布帛の表面を平滑にして天然繊
維あるいは合成繊維、半合成繊維、再生繊維などの化学
繊維の両繊維の表面を均一に疎水性化することができる
ため、染料インクは布帛表面に均一に付与され好まし
い。また、染料インク中の水成分も布帛内部に浸透する
ことなく印写されたインク受容層の表層にとどまり、高
濃度で滲みの少ない印写物を得ることが可能となる。
【0019】非水溶性不活性有機化合物としては、融点
が40℃〜150℃の範囲の有機モノマー、オリゴマー
又は低分子量ポリマーが用いられる。これらの数平均分
子量は、通常10000以下、好ましくは5000以
下、更に好ましくは100〜2000である。
【0020】非水溶性不活性有機化合物の例としては、
低分子量合成樹脂類、炭化水素系ワックス化合物、天然
系ワックス化合物、高級脂肪酸アミド系化合物、高級ア
ルコール系化合物、多価アルコール高級脂肪酸エステル
系化合物等がある。これらのうちでも、ポリエチレン、
パラフィンワックス、ポリエチレンワックス等の低級ア
ルキレンポリマー系化合物、マイクロクリスタリンワッ
クス、ペトロラタム、フィッシャー・トロプシュワック
スなどの石油化学系合成ワックス類等の炭化水素系ワッ
クス化合物、エチレンビスステアリンアミド、ステアリ
ン酸アミド、オレイン酸アミド、メチロールステアリン
アミド、12―ヒドロキシステアリン酸アミド等の高級脂
肪酸アミド系化合物、グリセリンオレイン酸エステル、
グリセリンステアリン酸エステル、プロピレングリコー
ルステアリン酸エステル、エチレングリコールステアリ
ン酸エステル、12―ヒドロキシステアリン酸エステル
等の多価アルコ−ル高級脂肪酸エステル系化合物が好ま
しい。また、これらのうち炭化水素系ワックスと他の1
種の混合物は乳化分散性に優れる等の点で特に好まし
い。
【0021】発色助剤としては、染料と繊維との反応を
促進させる薬剤であり、具体的にはピリジン系化合物、
ピラジン系化合物、キノリン系化合物、ピペリジン系化
合物、ピペラジン系化合物等の1又は2個の環窒素をも
つ脂環族又は芳香族化合物及びアミノ酸系化合物、硫酸
ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、硫酸アンモニウ
ム等の塩等から選択できる。
【0022】難燃剤としては、ハロゲン系難燃剤、リン
系難燃剤、無機系難燃剤等がある。紫外線吸収剤として
は、ベンゾトリアゾール、ベンゾフェノン等がある。還
元防止剤としては、ニトロベンゼンスルホン酸塩、ベン
ゼンスルホン酸誘導体等がある。酸化防止剤としては、
ヒンダードアミン、ヒンダードフェノール等がある。p
H調整剤としては、リンゴ酸、クエン酸、酢酸、クエン
酸アンモニウム、リン酸二水素カリウム等の酸性調整剤
や、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、リン酸水素
二ナトリウム、酢酸ナトリウム等のアルカリ性調整剤が
ある。pHを微調整し、それぞれの繊維の染着性を微妙
に変化させることが出来る。ヒドロトロープ剤として
は、尿素、ポリエチレングリコール、チオ尿素等があ
る。
【0023】消泡剤としては、低級アルコール、オレイ
ン酸、ポリプロピレングリコール等の有機極性化合物、
及びシリコーン樹脂がある。浸透剤としては、ドデシル
ベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸エステル
ナトリウム、オレイン酸ブチルエステル等のアニオン性
界面活性剤、及びノニルフェノールEO、ラウリルアル
コールEO等のノニオン性界面活性剤がある。ミクロポ
ーラス形成剤としては、水不溶性または難溶性で沸点が
105〜200℃の低沸点液体を微粒子状態で均一に水
中に乳化分散させたものが好ましく用いられる。低沸点
液体としては、炭化水素系のトルエン、キシレン、ハロ
ゲン化炭化水素系のパークロルエチレン、モノクロルベ
ンゼン、ジクロルペンタン、酢酸ブチル、アクリル酸ブ
チル等が挙げられる。
【0024】上記処理液を布帛に付与する方法として
は、パッド法、スプレー法、浸漬法、コーティング法、
ラミネート法、グラビア法、インクジェット法などいず
れの方法でも可能である。
【0025】インクジェット印写方法としては、荷電変
調方式、マイクロドット方式、帯電噴射制御方式、イン
クミスト方式などの連続方式、ステムメ方式、パルスジ
ェット方式、バブルジェット(登録商標)方式、静電吸
引方式などのオン・デマンド方式などいずれも採用可能
である。
【0026】通常、インクを布帛に付与した後に熱処理
が行われる。加熱条件は布帛に使用されている繊維の種
類によって異なるが、通常、温度が90〜190℃、時
間が0.5〜60分であるが、好ましくは温度が150
〜180℃、時間が5〜30分である。90℃以下では
染料の発色不良の問題があり、190℃以上では生地や
水溶性ポリマーの黄変、生地の劣化の問題がある。時間
が0.5分以下では発色にバラツキを生じるという問題
があり、60分以上では退色が進み水溶性ポリマーが劣
化するという問題がある。
【0027】
【実施例】以下実施例を挙げて本発明を具体的に説明す
る。尚、次のように準備を行った。
【0028】 <1>前処理剤(pH 5.2) セロゲンPR 2部 (第一工業製薬(株)製:水溶性ポリマー) リポオイルNT−15 3部 (日華化学株式会社製 非水溶性不活性有機化合物) イソニコチン酸 (染着促進剤) 1部 尿素 3部 水 91部
【0029】<2>インク処方 分散染料インク、反応染料インクそれぞれについて、イ
エロー、レッド、ブルーの3色のインクを作成した。 分散染料インク 分散染料 5部 リグニンスルホン酸塩(陰イオン界面活性剤) 4部 信越シリコーン KM−70(消泡剤) 0.05部 信越化学工業(株)製 エチレングリコール 10部 ケイ酸 0.1部 イオン交換水 80部 尚、使用した染料は、C.I.Disperse Ye
llow 149、C.I.Disperse Red
92、C.I.Disperse Blue54であ
った。 反応染料インク 反応染料 10部 イオン交換水 90部 尚、使用した染料は、C.I.Reactive Ye
llow 85、C.I.Reactive Red
24、C.I.Reactive Blue176であ
った。
【0030】<3>印写条件 ノズル径;40μm 駆動電圧;100V 周波数 ;5KHz 解像度 ;360dpi(4×4マトリックス)
【0031】<4>光沢度測定方法試験糸を5×5cm
の黒色紙に平行に巻いたサンプルを作製し、これを光沢
測定機VG−Σ80(日本電色工業社製)を用い、45
度鏡面光沢法にてサンプルの繊維軸に対して平行に光を
入射したときの光沢度を測定した。測定値の3点平均値
を糸の光沢度とした。
【0032】〔実施例1〕ポリエステル50%、レーヨ
ン50%からなり組織が千鳥調に織られた織物に、<1
>の組成の処理液をパッド法で付与した。使用糸の光沢
度は<4>の測定法によって求め、ポリエステル5.2
%、レーヨン16.7%であり、光沢差は11.5%で
あった。次に、130℃で2分間の乾燥を行った後、<
2>の処方のインクを使用してオン・デマンド方式シリ
アル走査型インクジェット印刷装置にて<3>の印写条
件で図1の画像をプリントした。ベース柄(B)は、分
散染料のブルーインクをベタ柄で、反応染料のイエロー
インクとレッドインクをグラデーション柄で印捺し、全
体が異色になるようにインクジェット捺染を行った。同
時にモチーフ柄(A)に、分散染料のイエローインク、
反応染料のイエローインクを同色になるようにインクジ
ェット捺染を行った。次いで、175℃の過熱蒸気で7
分間の湿熱処理を行った後、洗浄・乾燥を行った。レー
ヨンの黄色〜淡赤色のグラデーションのなかにポリエス
テルの青色の千鳥部分が鮮やかに異色に浮き上がり、さ
らに黄色のモチーフ柄が浮き出る捺染物が得られた。
【0033】〔実施例2〕織物の構成をポリエステル5
0%、キュプラ50%のフィラメント糸で構成された平
織物とする以外は、実施例1と同様に処理を行い、イン
クジェット捺染物を得た。使用糸の光沢度は、ポリエス
テル8.2%、キュプラ33.1%であり、光沢差は2
4.9%であった。綿の黄色〜淡赤色のグラデーション
のなかに光線の当たり具合で、ポリエステルの青色が異
色に浮かび上がる玉虫調の捺染物となり、さらに黄色の
モチーフ柄が浮き出る審美性のある捺染物が得られた。
【0034】〔実施例3〕ポリエステル50%、綿50
%の杢調に編まれた編物を用い、ベース柄(B)を次の
ように変える以外は実施例1と同様に処理を行い、イン
クジェット捺染物を得た。使用糸の光沢度は、ポリエス
テル15.4%、綿4.1%であり、光沢差は11.3
%であった。ベース柄(B)は、ポリエステルを分散染
料のイエローインク、レッドインク、ブルーインクによ
りパープル色〜グリーン色のグラデーション柄に染め、
綿を反応染料のイエローインクとレッドインクでイエロ
ー色〜レッド色のグラデーション柄に染め反対色の異色
染めとした。パープルとイエローの杢調表現からグリー
ンとレッドの杢調表現まで、分散側のグラデーションと
反応側のグラデーションが組み合わされ、今まで生地に
表現されたことのない杢調グラデーションの異色表現の
中にさらに黄色のモチーフ柄(A)が同色に表現された
捺染物が得られた。
【0035】〔比較例1〕ポリエステル50%、綿50
%の杢調に編まれた編物を用い、以下の図柄を印捺する
以外は実施例1と同様に処理を行い、インクジェット捺
染物を得た。分散染料のブルーインクを全体に、反応染
料のブルーインクを同様に全体にインクジェット染色し
同色染めのベース柄(B)を得た。同時に、図1と同様
なモチーフ柄(A)を分散染料のレッドインクと反応染
料のレッドインクを用いて同色にインクジェット捺染し
柄模様とした。全体がブルー調子の中に赤の柄が点在す
る染色物であるが、面白味に欠け表現力に乏しいもので
あった。
【0036】
【発明の効果】本発明のインクジェット捺染物は多彩な
色柄表現を有する捺染物であり、特に衣料素材として用
いられると審美性に優れ高級感に溢れた製品が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の捺染物を模式的に示したもの
である。
【符号の説明】
A…モチーフ柄 B…ベース柄 C…AとBを組み合わせた柄
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3B154 AA01 AA06 AA11 AB19 AB27 BA09 BB12 BB34 BD01 BD17 BE07 DA13 4H057 AA01 AA02 DA01 DA30 EA02 EA12 GA06

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2種以上の繊維からなるインクジェット
    捺染物であって、上記捺染物が異色染めの図柄と同色染
    めの図柄を隣接して有することを特徴とするインクジェ
    ット捺染物。
  2. 【請求項2】 2種以上の繊維からなるインクジェット
    捺染物であって、上記捺染物がボカシ染めの図柄をも有
    することを特徴とする請求項1のインクジェット捺染
    物。
  3. 【請求項3】 異色が反対色であることを特徴とする請
    求項1〜2のインクジェット捺染物。
  4. 【請求項4】 少なくとも2種の繊維のJIS−Z87
    41の45度鏡面光沢法による光沢差が5%以上である
    ことを特徴とする請求項1〜3のインクジェット捺染
    物。
  5. 【請求項5】 2種以上の繊維からなる布帛をインクジ
    ェット捺染する方法であって、上記布帛を異色染めの図
    柄と同色染めの図柄を隣接させて捺染することを特徴と
    するインクジェット捺染方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009235598A (ja) * 2008-03-26 2009-10-15 Seiren Co Ltd インクジェットプリント方法およびプリント物
JP2015214778A (ja) * 2014-05-13 2015-12-03 おぼろタオル株式会社 繊維製品の製造方法

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