JP2003201625A - ポリベンザゾール繊維およびその製造方法 - Google Patents
ポリベンザゾール繊維およびその製造方法Info
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Abstract
性が劣るという問題点を解消し、高強度、高弾性率とマ
トリックスとの接着性を兼ね備えたポリベンザゾール繊
維を提供する。 【解決手段】 繊維表面に凹凸を有し、当該繊維表面の
AFM観察視野範囲1×1μm2における表面積率が
1.03以上であることを特徴とするポリベンザゾール
繊維。
Description
よびベルト等のゴム補強材または樹脂補強材として用い
られる、ゴムおよび樹脂との接着性が良好なポリベンザ
ゾール繊維およびその製造方法に関するものである。
ゴム補強材として使用される繊維に関しては、ナイロン
繊維、ポリエステル繊維、ガラス繊維およびスチール繊
維が中心であったが、近年、高強度、高弾性率を有す
る、芳香族ポリアミド繊維が各種ゴム補強材として用い
られている。
かに高い強度および弾性率を有し、また、耐熱性や寸法
安定性にも優れるポリベンザゾール繊維は、繊維強化複
合材料として注目されており、ゴム資材や樹脂補強分野
で従来の有機繊維では性能的に不十分であった、より高
強度、高負荷耐久性が要求される用途での補強用繊維と
して使用が検討されている。
は上記の優れた機械的特性を有するのに対し、ゴムマト
リックスや樹脂マトリックスとの接着性が他の有機繊維
と比較してやや劣るという欠点を有していた。
改善するための方法として、特開平7−026029号
公報、特開平6−280169号公報、特開平6−28
0167号公報および特開平6−287866号公報
に、接着処方の方法が開示されているが、実用的な接着
性が得られていない。またゴムマトリックスおよび樹脂
マトリックスとの接着性改善を目的とした表面処理技術
として、コロナ処理(特開平7−102473号公報)
等が検討されているが、十分に表面特性が改善されてい
るとは言えない。
点を解決しようとするものであり、その目的は、マトリ
ックスであるゴムおよび樹脂との接着性が劣るという問
題点を解消し、高強度、高弾性率とマトリックスとの接
着性を兼ね備えたポリベンザゾール繊維を提供せんとす
るものである。
題を鑑み、鋭意研究した結果、表面に微細な凹凸を有す
るポリベンザゾール繊維が上記課題を達成することを見
出し、発明を完成するに到った。即ち、本発明は以下の
通りである。 (1) 繊維表面に凹凸を有し、当該繊維表面のAFM観
察視野範囲1×1μm2における表面積率が1.03以
上であることを特徴とするポリベンザゾール繊維。 (2) 繊維表面の酸素原子(O)数の炭素原子(C)数
に対する比(O/C)が0.25以上である、上記(1)
記載のポリベンザゾール繊維。 (3) 引張強度が35g/d以上である、上記(1)記載の
ポリベンザゾール繊維。 (4) 破断伸度が4.0%以下である、上記(1)記載のポ
リベンザゾール繊維。 (5) 引張弾性率が1000g/d以上である、上記(1)
記載のポリベンザゾール繊維。 (6) ポリベンザゾール繊維を、雰囲気圧が0.1〜1
50Pa、電源周波数が400kHz〜54.24MH
z、交流電力が0.01〜10W/cm2、交流電力と
処理時間との積が1〜300W・sec/cm2の条件
で、高周波スパッタエッチング処理を施すことを特徴と
する上記(1)記載のポリベンザゾール繊維の製造方法。
本発明における、ポリベンザゾール繊維(PBZ)と
は、ベンザゾール単位を有するポリマーからなる繊維を
いい、ポリベンザゾールとしては、例えば、下記一般式
(I)で表されるAA−PBZモノマーと下記一般式
(II)で表されるBB−PBZモノマーとを脱水重縮
合してなるポリマーが挙げられる。
し、XはO、SまたはNHを示す。)
芳香族有機残基を示し、Wはカルボキシル基またはカル
ボキシル基から誘導されるAA−PBZモノマー中の−
XHと反応し得る基を示す。)
芳香族有機残基であり、例えば、ベンゼンテトライル
基、ビフェニルテトライル基等が挙げられ、中でも特に
ベンゼンテトライル基が好ましい。XはO、SまたはN
Hである。
モノマーの具体例としては、4,6−ジアミノレゾルシ
ノール、2,4−ジアミノ−1,5−ベンゼンジチオー
ル、2,5−ジアミノ−1,4−ベンゼンジチオール、
1,2,4,5−テトラアミノベンゼン、3,3’,
4,4’−ビフェニルテトラミン等が挙げられる。ま
た、これらのモノマーの塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩等の
無機酸塩を使用することも可能である。
れていてもよい二価の芳香族有機残基であり、例えば、
フェニレン基、ビフェニレン基、ナフチレン基等が挙げ
られ、中でも特にフェニレン基が好ましい。当該芳香族
有機残基の置換基としては、水酸基、炭素数1〜4のア
ルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ハロゲン原子
またはスルホン酸基等が挙げられる。これら置換基は1
つでもそれ以上でもよい。
から誘導される上記一般式(I)のAA−PBZモノマ
ー中の−XHと反応し得る基であり、具体的には、カル
ボキシル基、カルボン酸エステル基、カルボン酸ハライ
ド基が挙げられる。
Zモノマーの具体例としては、テレフタル酸、イソフタ
ル酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、2,6−ナ
フタレンジカルボン酸等のジカルボン酸;テレフタル酸
ジクロライド、イソフタル酸ジクロライド、4,4’−
ビフェニルジカルボン酸ジクロライド、2,6−ナフタ
レンジカルボン酸ジクロライド等のジカルボン酸ジハラ
イド;テレフタル酸ジメチル、イソフタル酸ジメチル、
4,4’−ビフェニルジカルボン酸ジメチル、2,6−
ナフタレンジカルボン酸ジメチル等のジカルボン酸ジエ
ステル等が挙げられる。
パラフェニレンベンゾビスチアゾール、ポリパラフェニ
レンベンゾビスオキサゾール、ポリパラフェニレンベン
ゾビスイミダゾール等の他に、下記一般式(1)−
(3)で表される繰り返し単位を有するポリマーが挙げ
られる。これらの繰り返し単位は1種のみでも2種以上
であってもよい。
−(7)が挙げられる。
もよく、それぞれ水素原子、水酸基、炭素数1〜4のア
ルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ハロゲン原子
またはスルホン酸基等を表す。)
合体であってもよく、その形態はランダム、シーケンシ
ャルあるいはブロックのいずれでもよい。また、50重
量%を超えない範囲でポリアラミドまたはポリイミドと
共重合しても良い。
の点から、ポリベンザゾールとして、ポリパラフェニレ
ンベンゾビスチアゾール、ポリパラフェニレンベンゾビ
スオキサゾール、ポリパラフェニレンベンゾビスイミダ
ゾールが好ましい。
平均重合度は、好ましくは30以上であり、より好まし
くは100以上、特に好ましくは200以上である。数
平均重合度が30未満であると、高強度、高弾性率の繊
維を得ることができないおそれがあり、好ましくない。
なお、数平均重合度は、ポリマーをメタンスルホン酸に
溶解し、強アニオン交換樹脂カラムを用いたゲルパーミ
エーションクロマトグラフィーにより決定することがで
きる。
限粘度は、メタンスルホン酸中で25℃で測定した場
合、好ましくは10dl/g以上、より好ましくは15
dl/g以上、特に好ましくは20dl/g以上であ
る。極限粘度が10dl/g未満であると、高強度、高
弾性率の繊維を得ることができないおそれがあり、好ま
しくない。
サゾールの場合、例えば、4,6−ジアミノレゾルシノ
ールと芳香族ジカルボン酸またはその誘導体と反応させ
ることにより、ポリベンゾビスチアゾールの場合、例え
ば、2,5−ジアミノ−1,4−ベンゼンジチオールと
芳香族ジカルボン酸またはその誘導体と反応させること
により、ポリベンゾビスイミダゾールの場合、例えば、
1,2,4,5−テトラアミノベンゼンと芳香族ジカル
ボン酸またはその誘導体と反応させることにより、それ
ぞれ製造される。
リンを加えたポリリン酸中で行われる。通常、ポリリン
酸の濃度はリン酸換算で110〜130重量%のものが
反応に用いられる。ポリマードープに好ましいポリリン
酸の最終的な濃度は105〜120重量%であり、より
好ましくは112〜118重量%、さらに好ましくは1
15〜117重量%である。
めに、ポリマードープは液晶性を示すことが必要であ
る。そのためには、ポリマー濃度は約7重量%以上、よ
り好ましくは10重量%以上、さらに好ましくは14重
量%以上が好適である。最大ポリマー濃度はポリマーの
溶解度やドープ粘度によって実施可能性の制約を受ける
ため、ポリマー濃度30重量%以上のドープを用いるこ
とはほとんど無く、通常20重量%以下の濃度のドープ
を使用する場合がほとんどである。
を、紡糸部に供給し、直径0.1〜0.3mmの紡糸口
金から通常100℃以上の温度で非凝固性の気体中、例
えば、窒素中に吐出する。吐出されたドープ糸条(ポリ
リン酸を抽出する前の状態にある糸条)は、ゴデットロ
ールなどの応力隔離装置により200m/min以上の
一定の速度で引き取られ、非凝固性の気体中で延伸され
る。
条は、水系もしくはアルコール系の溶液が用いられた凝
固浴に導かれる。凝固浴を通過した糸条はゴデットロー
ルを通過し、最終的に水、メタノール等の抽出浴中にお
いて、糸条が含有するリン酸が1.0重量%以下、好ま
しくは0.5重量%以下となるまで洗浄される。さらに
水酸化ナトリウム水溶液などで中和、次いで水洗され
る。
た乾燥機により乾燥される。かくして得られるポリベン
ザゾール繊維は、好ましくは35g/d以上、より好ま
しくは40g/d以上の十分な引張強度と、好ましくは
4.0%以下、より好ましくは3.5%以下の十分な破
断伸度と、好ましくは1000g/d以上、より好まし
くは1100g/d以上の十分な引張弾性率を有するも
のとなる。なお、本発明でいう「繊維」とは、マルチフ
ィラメント、ステープルファイバー、カットファイバー
およびモノフィラメントを含む。
維表面に微細な凹凸を有するものである。本発明におい
ては、この微細な凹凸を有するポリベンザゾール繊維の
表面形態は、原子間力顕微鏡AFMを用いて、AFM観
察視野範囲1×1μm2における表面積率により評価さ
れ、本発明では1.03以上、好ましくは1.05以
上、より好ましくは1.10以上である。当該表面積率
が1.03未満であるようなポリベンザゾール繊維は、
アンカー効果が得られず、マトリックスとの接着性を期
待できない。
Instruments社製SPI3800N−SPA
300を使用した。スキャナーはFS−20A、カンチ
レバーはSI−DF20(シリコン製:ばね定数20N
/m程度)を使用した。観察モードはDFMモードとし
た。観察に際して分解能低下を防ぐため、カンチレバー
は探針の汚染、磨耗がない新品を使用した。また、探針
−試料表面間に働く力は必要最小限の力に設定し、走査
中の試料の破損、探針の磨耗を防いだ。また観察雰囲気
は20℃、65%の恒温恒室状態で行った。
るようにし、探針走査方向が繊維軸と一致するように観
察視野1×1μm2で行った。走査速度は0.5〜1H
zとした。分解能は256×256pixels以上と
した。繊維は曲率を持っているため、AFM観察後、装
置に付属している傾き補正ソフト等を用いて繊維が有す
る曲率、マクロな形態上のうねりをキャンセルした。傾
き補正は、探針が完全に繊維中心部にコンタクトし、走
査方向と繊維軸方向が一致した場合は二次傾き補正を行
ったが、そうでない場合は三次傾き補正処理、フラット
処理を行った。傾き補正後、装置付属の表面粗さ解析を
行い、表面積率を算出した。表面積率とは、観察面が理
想的にフラットであると仮定したときの面積S0に対す
る実際の表面積Sの比率Sratioのことであり、Sratio
=S/S0で表わされる。ここで、観察視野1×1μm2
で最大高低差(PV値)が70nm以上の視野は評価対
象外とした。これは、スパッタエッチング処理等の処理
を行っていない未処理の繊維表面には、凹凸が全く存在
しないわけではなく、通常、マクロなスケールの凹凸
(ほとんどの場合70nm以上)が存在している。本発
明では、後述するように、スパッタエッチング処理等の
処理により、繊維表面に微細な凹凸をつけているが、繊
維表面に未処理前から存在するこのマクロなスケールの
凹凸は考慮しない。評価はランダムに行った観察視野2
0点以上の平均値をもって行った。
その繊維表面は活性化されており、酸素原子(O)数の
炭素原子(C)数に対する比(O/C)は、好ましくは
0.25以上、より好ましくは0.3以上である。当該
比(O/C)が0.25未満であるようなポリベンザゾ
ール繊維は、その表面活性が低いため、マトリックスと
の濡れ性が不足し、凹凸部にマトリックスが入り込まず
接着不足となるおそれがある。
(O)数の炭素原子(C)数に対する比(O/C)の測
定は以下のように行った。X線電子分光装置(島津製作
所ESCA850型)を用い、サンプルを試料台へ導入
し、真空度5×10-6Paにした後、光源としてMgK
α(1254eV)を用いて、C1sおよびO1sの測定を
行った。測定後、波形処理を行った後、それぞれのピー
ク面積を算出し、O/Cを求めた。
の繊維表面に微細な凹凸を有することにより、アンカー
効果を有し、またその表面活性が高いことにより、マト
リックスとの濡れ性が良好であり、従って、マトリック
スとの接着性が著しく良好となるのである。
の繊維表面に、例えば、スパッタエッチング処理を施す
ことにより得られるが、コロナ処理や大気圧プラズマ処
理等の従来の繊維表面の処理方法では得られない。スパ
ッタエッチング処理について以下に詳しく述べる。
は、内部に陰極および陽極を配した減圧容器内で両電極
間に交流電力を印加し、陰極上にポリベンザゾール繊維
を接触させた状態で放電処理することにより行われる。
このため、放電域のイオンエネルギーの極めて高い陰極
暗部で処理が行われ、プラズマ中で放電処理を行うグロ
ー放電のイオンエネルギーと比較して、非常に高いイオ
ンエネルギーにより処理されることとなる。
常温で0.1〜150Pa、好ましくは0.5〜50P
aである。0.1Pa未満ではスパッタエッチング処理
を行う放電が持続されず、また、150Paを超える
と、エッチング速度が著しく低下すると共に放電自体が
不安定となる。
周波(400kHz〜54.24MHz)を用いること
ができるが、好ましくは6.78MHz〜27.12M
Hzである。実用上、工業用割当周波数の13.56M
Hzを用いる。放電電力(交流電力)は、通常0.01
〜10W/cm2、好ましくは0.1〜5W/cm2であ
る。
し、通常1〜300W・sec/cm 2、好ましくは1
0〜200W・sec/cm2ある。
汎用の炭化水素ガス等の有機化合物ガス単体、または有
機化合物ガスと希釈用非重合性ガスとの混合物を使用で
きる。希釈用非重合性ガスには、He、Ne、Ar、C
O、N2、H2、O2、CO2、CF4、H2Oを使用でき
る。
トリックスとの接着性を向上させるため、ディップ処理
が施されてもよい。当該処理液としては、(A)エポキ
シ樹脂の水分散液、(B)ブロックドイソシアネートの
水分散液、(C)ゴムラテックスの水分散液、(D)レ
ゾルシン・ホルムアルデヒド樹脂−ゴムラテックス混合
液、の組み合わせもしくは単独で、一段または二段以上
の多段処理により施される場合が一般的であるが、その
他の処方であってもよい。
は、高い機械的特性を保持したまま、コロナ処理や大気
圧プラズマ処理等の従来の繊維表面の処理方法では全く
発現しなかった微細な凹凸が表面に形成されているの
で、マトリックスであるゴムや樹脂との非常に優れた接
着性を兼ね備えることが可能となった。よって、高強
度、高弾性率、高耐熱性を有するポリベンザゾール繊維
の接着性を著しく改善することにより、未だかつて存在
しなかった、優れた機械的特性と接着性の両方を兼ね備
えた繊維強化複合材料の設計が実現可能となった。
断伸度[%]および引張弾性率[g/d]の測定は、A
STM D2101に準拠した。
明する。もちろん本発明は実施例に限定されるものでは
ない。
%のポリリン酸中に、固有粘度25dl/g(メタンス
ルホン酸溶液、25℃)のシス−ポリパラフェニレンベ
ンゾビスオキサゾールポリマーを、14重量%の濃度で
含有する紡糸ドープを、直径0.3mmの紡糸孔を有
し、160℃に加熱された紡糸金口から空気中に紡出
し、凝固浴槽を通過せしめた後、ポリリン酸の抽出工
程、乾燥工程、熱処理工程を経た後巻き取った。この工
程中、実質的に延伸は行っていない。得られたマルチフ
ィラメントは、引張強度5.8GPa(42g/d)、
破断伸度2.5%の高い機械的特性を有していた。
ール繊維1670dtexの糸、ポリベンザゾール繊維
1670dtexに320tpmの下撚りを掛けた糸を
2本合せて、320tpmの上撚りを掛けて1670d
tex/2のコードを作製し、また、これとは別にポリ
ベンザゾール繊維1670dtexを用いて平織物を作
製し、これらをサンプルとした。上記サンプルにスパッ
タエッチング処理を行った(実施例1、2)。その放電
処理条件は、陽極と陰極との距離を150mm、印加電
圧の周波数を13.56MHzとし、放電電力、処理時
間、真空度をそれぞれ表1記載の通りとした。雰囲気ガ
スには酸素ガスを用いた。また、比較例2は上記サンプ
ルに印可電圧の周波数を5kHzとし、雰囲気ガスにH
e/Ar/CO2の混合ガスを用いたプラズマ処理を行っ
た。該プラズマ処理における放電電力、処理時間、真空
度はそれぞれ表1記載の通りとした。比較例1は上記サ
ンプルをそのまま(未処理)とした。
クスとしてエポキシ樹脂を用いた。エポン91.03
A、エポン91.03B、エポン91.03C(油化シ
ェル製)を、100/76/1の重量比で混合した。上
記の処理後のサンプルおよび未処理のサンプルにおける
織物を用い、これを樹脂に含浸し、130℃で2時間硬
化した。得られたFRPは、厚み0.88mm、Vf4
3%であった。これを評価用サンプルとした。また、上
記処理後のサンプルおよび未処理のサンプルにおける繊
維から単繊維を抜き取り、上記エポキシ樹脂のドロップ
レットを単繊維に付与して硬化させ、引抜き試験を行
い、引抜き応力とドロップレットサイズとの傾きから界
面せん断接着力を算出した。
ムを用いた。上記の処理後のサンプルおよび未処理のサ
ンプル(コード、織物)に二段のディップ処理を施し
た。一段目のディップ処理液はエポキシ樹脂の水分散液
であり、処理温度は200℃、二段目のディップ処理液
はRFL液であり、処理温度は200℃であった。ディ
ップ処理サンプルを加硫前のSBRゴム3枚でサンドイ
ッチし、150℃、30分加硫し、評価用サンプルとし
た。
サンプルを用いて剥離接着力を測定した。剥離接着力は
JIS K6854に準じて、試験片幅を2.5cm、
長さを10cmとし、クロスヘッドの移動速度を100
mm/minとして接着力を測定した。
剥離接着力であり、ゴム剥離接着力は織物のゴム剥離接
着力を意味する。また、表中の繊維物性(引張強度[g
/d]、破断伸度[%]および引張弾性率[g/d])
は、サンプルを構成する糸での測定値であり、測定方法
はASTM D2101に準拠した。
と比較して、ゴムおよび樹脂マトリックスに対する接着
力が著しく改善され、しかも、十分な引張強度、破断伸
度および引張弾性率を保持していることが分かる。すな
わち、本発明では、従来技術では到達できなかったポリ
ベンザゾール繊維の高い機械的強度を保持しつつ、ゴム
マトリックスおよび樹脂マトリックスとの良好な接着性
が実現されている。
明によれば、ポリベンザゾール繊維の高い機械的強度を
保持しつつ、繊維表面に微細な凹凸を発現させることに
よって、従来到達できなかったレベルのゴムおよび樹脂
マトリックスに対する接着力を実現し、ゴム補強の分野
でポリベンザゾール繊維の優れた力学的特性を活かすこ
とが可能となった。
Claims (6)
- 【請求項1】 繊維表面に凹凸を有し、当該繊維表面の
AFM観察視野範囲1×1μm2における表面積率が
1.03以上であることを特徴とするポリベンザゾール
繊維。 - 【請求項2】 繊維表面の酸素原子(O)数の炭素原子
(C)数に対する比(O/C)が0.25以上である、
請求項1記載のポリベンザゾール繊維。 - 【請求項3】 引張強度が35g/d以上である、請求
項1記載のポリベンザゾール繊維。 - 【請求項4】 破断伸度が4.0%以下である、請求項
1記載のポリベンザゾール繊維。 - 【請求項5】 引張弾性率が1000g/d以上であ
る、請求項1記載のポリベンザゾール繊維。 - 【請求項6】 ポリベンザゾール繊維を、雰囲気圧が
0.1〜150Pa、電源周波数が400kHz〜5
4.24MHz、交流電力が0.01〜10W/c
m2、交流電力と処理時間との積が1〜300W・se
c/cm2の条件で、高周波スパッタエッチング処理を
施すことを特徴とする請求項1記載のポリベンザゾール
繊維の製造方法。
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