JP2003201500A - アルデヒドによる染みを除去する方法およびキット - Google Patents

アルデヒドによる染みを除去する方法およびキット

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ピーター・ズー
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ヘンリー・ヒューイ
Les Feldman
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面上または材料中のアルデヒドによる染み
を除去またはその程度を低減する方法およびキットを提
供する。 【解決手段】 表面上または材料中のアルデヒドによる
染みを除去またはその程度を低減する方法は、a)表面
上のまたは材料中の、アルデヒドによる染みを用意する
工程、およびb)該染みのついた表面または材料に還元
剤を適用する工程を備える。また、アルデヒドによる染
みを除去またはその程度を低減するためのキットは、
a)還元剤源、およびb)アルデヒドによる染みを除去
またはその程度を低減するのに有効な強度の溶液または
懸濁液を提供するために溶剤またはゲルと組み合わせる
還元剤の適量に関する指示を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】関連出願本出願は、米国特許
第09/321,964号(1999年5月28日出
願、発明の名称「アルデヒド中和剤」)の一部継続出願
である、米国特許第09/747,230号(2000
年12月22日出願、発明の名称「アルデヒド中和に関
連した用途のための還元的アミノ化」)の一部継続出願
に対応する出願である。これらの出願は参照されること
によって、本明細書の一部をなす。本発明はアルデヒド
による染み、特にアルデヒドとアミノ含有化合物の反応
により形成された染みを除去またはその程度を低減する
方法およびキットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】アルデヒドを主成分とする殺菌剤はヘル
スケア施設で医療装置を殺菌・消毒および滅菌するため
によく使用されている。ホルムアルデヒド、グルタルア
ルデヒドよびオルト−フタルアルデヒド(OPA)のよ
うなアルデヒドを主成分とする殺菌剤をアミノ含有化合
物と反応させたものを使用する際に付随して生じる問題
の一つは、この中和されたアルデヒドと接触した表面お
よび/または材料に染みができることである。また、表
面上またはプラスチックのような材料中に吸収された残
留アルデヒドが、後に、アミノ含有化合物に暴露された
際に染みを生じる。これは、病院環境において、染みが
ついた滅菌表面および/または滅菌材料により、上記装
置が滅菌状態でなくなるという懸念をひき起こす問題が
ある。そのような表面としては、限定されないが、ベン
チの天板、床表面、医療装置(金属またはプラスチッ
ク)および人の皮膚が挙げられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】OPAに関連する染み
のうちのあるものは暗色のシッフ塩基類の形成の結果で
ある。病院環境における染みの形成は非常に問題である
が、現在、この問題を解決するよい方策がない。本発明
はこの問題に解決を与えるものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】一態様において、本発明
は、表面上または材料中のアルデヒドによる染みを除去
またはその程度を低減する方法であって、 a)表面上のまたは材料中の、アルデヒドによる染みを
用意する工程、および b)該染みのついた表面または材料に還元剤を適用する
工程を備える方法に関する。他の実施態様において、本
発明は、アルデヒドによる染みを除去またはその程度を
低減するためのキットであって、 a)還元剤源、および b)アルデヒドによる染みを除去またはその程度を低減
するのに有効な強度の溶液または懸濁液を提供するため
に溶剤またはゲルと組み合わせる還元剤の適量に関する
指示を備えるキットに関する。
【0005】本発明の利点の一つはアルデヒドによる染
みを、染みが全くない状態またはその程度または強さが
少なくとも低減された状態に染み抜きされることであ
る。本発明はガラス、アルミニウム、銅、真鍮ステンレ
ス鋼のような平滑面だけでなく濾紙や多孔性ナイロンフ
ィルムのような多孔性表面に対してさえも有効である。
また、本発明は溶液またはゲルを作成しまたは使用する
ためのキットのような、種々の形態で使用することがで
きる。本発明のさらなる特長、実施態様および利点は以
下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【0006】
【発明の実施の形態】米国特許第09/321,964
号はアミノ酸によるアルデヒドの中和を記載している。
中和アルデヒド生成物はアミノ酸またはタンパク質のア
ミノ基をアルデヒド類のアルデヒド基と反応させて、下
記のようなN−置換付加物(イミンまたはシッフ塩基)
を生成することによって形成することができる。
【0007】
【化1】
【0008】アルデヒドを中和するのに有効なアミノ酸
には種々のものがある。これらのアミノ酸としては下記
のものが挙げられる。 (1)非極性R基を持つアミノ酸類(例えばアラニン、
プロリン、アミノカプロン酸、フェニルアラニン、トリ
プトファンおよびメチオニン)、(2)極性R基を持つ
アミノ酸類(例えば、グリシン、セリン、システイン、
チロシン、およびグルタミン)、(3)帯電R基を持つ
アミノ酸類(例えば、アスパラギン酸、グルタミン酸、
リジン、アルギニン、およびヒスチジン)、および
(4)任意の数または任意の種類のアミノ酸類およびタ
ンパク質により形成されたペプチド類/ポリペプチド
類。
【0009】アルデヒドは殺菌剤であってもよく、この
殺菌剤としてはホルムアルデヒド、グルタルアルデヒド
およびOPAが挙げられる。
【0010】アルデヒド処理廃棄物を処分する際の有毒
な効果を低減するために中和されたアルデヒドにする発
見は大きな進歩であるが、着色生成物を生じ(そのため
染みを生じやすく)、中和されたアルデヒド類が酸性条
件下で再びアルデヒド類を形成する可能性があり、未中
和アルデヒドは有毒効果をもつため、危険のない廃棄物
を有効に維持する上で問題である。グルタルアルデヒド
(1)とo−フタルアルデヒド(4)をアミノ酸である
グリシン(2)で処理して、それぞれ中和生成物(3)
および(5)を生成する可逆反応を以下に示す。
【0011】
【化2】
【0012】米国特許第90/747,230号は中和
生成物を還元剤で処理してアミノ酸類を形成すると中和
生成物は未中和アルデヒドに復帰しないことを記載して
いる。この反応を、シッフ塩基(3)および(5)を還
元剤である水素化ホウ素ナトリウム、NaBH4 で処理
して還元した場合の飽和部分(6)および(7)につい
て、以下に示す。
【0013】
【化3】
【0014】単純なアミノ酸であるため、化合物(6)
および(7)は生分解性であることが期待され、そのた
め環境に対しては顕著な利点を有する。これは構造
(6)および(7)を天然の必須アミノ酸であるプロリ
ン(8)との類似性を検査することにより明らかであ
る。対応する類似性を下記のように化合物(6)および
(7)の構造式中の太字ハイライトで示した。
【0015】
【化4】
【0016】これに対して、シッフ塩基(3)および
(5)は上記のような特性を持たず、おそらく非常に異
なった化合物である。当業者はシッフ塩基が自然界では
対応するアミノ酸類よりも分解しにくいと考えるであろ
う。例えば、動物の皮膚の一片は風雨に曝された場合数
日で腐敗するであろうが、同じく動物の皮膚から作られ
ている、人が締めるベルトは長年かかるであろう。これ
はベルト(皮革)がなめし工程を経ているからである。
なめし工程はしばしば下記の構造式(9)および(1
0)に示すようなグルタルアルデヒド誘導体を用いてタ
ンパク質を架橋する(参照文献a.ファイン、エム.エ
ル.およびフィラキオーネ、イー.エム.「アルデヒド
を用いたなめしの研究」、ジャーナル・オブ・アメリカ
ン・レザー・ケミストリー・アソシエーション、第52
巻第17頁1957年[Fein, M.L. and Filachione,
E.M.,“Tanning studies with aldehydes”, J. Am. Le
ather Chem. Assoc., 52,17,1957];b.ウ
ェリヒスベルガー、エル.およびサドリエ、シー.「ア
ルデヒドを用いたなめしの新規開発」、ジャーナル・オ
ブ・アメリカン・レザー・ケミストリー・アソシエーシ
ョン、52巻第2頁1957年[Weligsberger, L. and
Sadlier, C.,“New developments in tanning with al
dehydes”, J. Am. Leather Chem. Assoc.,52,2,
1957];c.ホップウッド、ディー.「牛血清アル
ブミンおよびカゼインとグルタルアルデヒド、ホルムア
ルデヒドおよびα−ヒドロキシアジポアルデヒドの架橋
能力の比較」、ヒストヒェミー、第17巻第151頁1
969年[Hopwood, D.,“Comparison of crosslinking
abilities of glutaraldehyde, formaldehyde, and α
-hydroxyadipaldehyde with bovine serum albumin and
casein”,Histochemie,17,151,1969])。
OPAが非常に似た架橋性を有することはよく知られて
いる。
【0017】
【化5】
【0018】シッフ塩基の還元(従って、染みの除去ま
たは低減)条件は容易かつ便利である。通常、この条件
は、還元剤、例えばNaBH4とイミン、例えば中和さ
れたアルデヒドをプロトン性溶媒、例えば水、エタノー
ル、メタノール、酸またはゲルに室温で混合することを
含む。この酸は活性水素を有する有機または無機の酸で
よい。還元剤とイミンとの間の無色またはかすかに着色
した生成物が形成されるため、この還元剤は染み抜きに
は良い化学物質である。この還元剤の適用は、この還元
剤を含有する溶液を用いて洗浄するか、この溶液を染み
のついた表面にスプレーするかまたは滴下することによ
り、染みの付いた材料をこの還元剤を含有する溶液中に
浸漬することにより、あるいはこの還元剤を含むゲルま
たはローションを染みの付いた表面または染みのついた
材料にこすりつけることにより行うことができる。
【0019】イミンは、LiAlH4 (水素化リチウム
アルミニウム)、NaBH4 (ホウ化水素ナトリウ
ム)、NaCNBH3 (シアノホウ化水素ナトリウ
ム)、Na−EtOH(エチルアルコール中金属ナトリ
ウム)およびH2 /触媒(触媒添加水素)のような多く
の還元剤により還元することができる。好ましい還元剤
はNaBH4 である。
【0020】実施例 以下の実施例において溶液類に関するパーセント(%)
はすべて重量/体積(wt/vol)で示した。ただ
し、Cidex(登録商標)の場合はパーセントを重量
/重量(wt/wt)で示した。下記の実施例で用いた
1%ホウ化水素ナトリウム水溶液のpHを測定したとこ
ろ10.8であった。
【0021】実施例1 (a)Cidex(登録商標)OPA溶液(0.55
%、1.0mL)およびグリシン溶液(1%、1.0m
L)をバイアル中で2分間混合したところ緑色に発色
し、速やかに黒ずんだ。 (b)ホウ化水素ナトリウム溶液(1%、1.0mL)
を添加し、震盪し、溶液に混合した。この溶液は徐々に
黄色になり黒ずまなかった。この溶液は黒色になること
はなかった。従って、(a)の染色溶液の程度または強
さは還元剤であるホウ化水素ナトリウムにより低減され
た。
【0022】実施例2 (a)Cidex(登録商標)OPA溶液(0.55
%、1.0mL)を室温で(乾くまで)約10分間多孔
性ナイロンフィルムに適用した。このCidex(登録
商標)OPAスポットの頂部にグリシン(1%、0.0
5mL)を適用した。約10分間のうちに、このスポッ
トは緑黒色を呈した。 (b)ホウ化水素ナトリウム溶液(1%、1.0mL)
を上記緑黒色のスポットの頂部に適用した。この緑黒色
のスポットは直ちに脱染色されてより淡い色(黄褐色)
に変わった。
【0023】実施例3 (a)Cidex(登録商標)OPA溶液(0.55
%、0.05mL)を多孔性ナイロンフィルムに適用
し、室温で約2時間乾燥した。このCidex(登録商
標)OPAスポットの頂部にグリシン(1%、0.05
mL)を添加したところ、約2分後、このスポットは緑
黒色を呈した。 (b)この染みのついたナイロンフィルムをホウ化水素
ナトリウム溶液(1%、10mL)に10分間浸漬した
ところ、上記緑黒色のスポットが淡い黄色のスポットに
変わった。この色は浸漬を続けるとあせ続けることが認
められた。 (c)比較のために、同じ実験を繰り返した。ただし、
ホウ化水素ナトリウム溶液に浸漬する代わりに、上記フ
ィルムを水に10分間浸漬した。緑黒色のうすれは観ら
れなかった。実際、緑黒色水に2時間浸漬してもあせな
かった。
【0024】実施例4 (a)Cidex(登録商標)OPA溶液(0.55
%、0.05mL)を濾紙(「フィッシャーブランド
(Fisherbrand)、QualitativeP2、多孔度:微細」に適
用し、室温で2時間乾燥した。このCidex(登録商
標)OPAスポットの頂部にグリシン(1%、0.05
mL)を添加したところ、約2分後、このスポットは緑
黒色になった。 (b)この染みのついた濾紙をホウ化水素ナトリウム溶
液(1%、10mL)に5分間浸漬したところ、上記緑
黒色のスポットが淡い黄色のスポットに変わった。この
スポットは、浸漬を2時間続けたところ、無色になっ
た。 (c)比較のために、同じ実験を繰り返した。ただし、
ホウ化水素ナトリウム溶液に浸漬する代わりに、上記濾
紙を水に10分間浸漬した。緑黒色のうすれは観られな
かった。実際、緑黒色水に2時間浸漬してもあせなかっ
た。
【0025】実施例5 (a)Cidex(登録商標)OPA溶液(0.55
%、0.05mL)を2枚のアルミニウム・クーポン
(1×1インチ)に適用し、このCidex(登録商
標)OPAスポットの頂部にグリシン(1%、0.05
mL)を添加した。次いで、これらのアルミニウム・ク
ーポンを80℃で2時間加熱したところ、茶黒色の残留
スポットが各クーポン上に形成された。 (b)次いで、一方のクーポンを室温でホウ化水素ナト
リウム溶液(1%、10mL)に浸漬したところ、意外
にもアルミニウム表面の黒色残留物が瞬時に(3秒未満
で)消失した。この溶液は澄んだ黄色になった。金属表
面ではこの予想外の良好な結果は期待できなかった。 (c)他方のクーポン、すなわち対照クーポンを10m
Lの水に浸漬したところ、茶黒色の残留物の大部分が徐
々に溶解された。しかしながら、3時間後、クーポン上
には依然として残留物が残っていた。この溶液は暗緑色
になり、黒色の残留物がバイアルの底に堆積した。
【0026】実施例6 実施例5を真鍮のクーポンを用いて繰り返したところよ
りよい結果が得られた。茶黒色残留物が瞬時にはがれた
が、対照クーポン上の残留物のは部分的にしかはがれ
ず、残余は非常にゆっくりとはがれ、水に2日間浸漬後
でさえも残留していた。
【0027】実施例7 実施例5を銅クーポンを用いて繰り返したところ、実施
例5と同様の優れた結果が得られた。
【0028】実施例8 実施例5をステンレス鋼表面を用いて繰り返したとこ
ろ、実施例5と同様の優れた結果が得られた。
【0029】実施例9 (a)Cidex(登録商標)OPA溶液(0.55
%、0.05mL)をシンチレーション・バイアルに添
加し、これにグリシン(1%、0.05mL)を添加し
て混合した。この溶液を80℃で1時間加熱したとこ
ろ、黒色の残留物がバイアルの底に残った。 (b)次いで、ホウ化水素ナトリウム溶液(1%、2m
L)を添加したところ、この黒色の残留物は瞬時に溶解
されて澄んだ黄褐色の溶液となった(緑色または黒色で
はない)。 (c)一方、対照実験として、水を(ホウ化水素ナトリ
ウムの代わりに)バイアルに添加し対外は上記と同じ手
順に従って実験を行った。震盪するとガラス壁から黒色
残留物がはがれ、この残留物の大部分が2日間溶液中懸
濁されていた。この溶液の色は暗緑色であった。
【0030】実施例10 実施例5乃至実施例9を繰り返した。この場合、新鮮な
ホウ化水素ナトリウムと熟成(1日経過)したものとを
比較した。すべて良好な結果が得られた。種々の金属ク
ーポン上の黒色のシッフ塩基の残留物は1%ホウ水素ナ
トリウム溶液に暴露するとすべて瞬時にはがれた。
【0031】実施例11 (a)シリコーン製管(OD=0.60cm、壁厚=2
mm)をCidex(登録商標)OPA溶液に7日間浸
漬し、洗剤で洗浄し、水ですすぎ、次いでアミノ溶液に
浸漬して均質な黒ずんだ染みを拾い上げた。 (b)上記シリコーン製管(長さ1.0cm)をホウ化
水素ナトリウム溶液(1%、5mL)に2時間浸漬した
ところ、色が大部分消失した。 (c)比較として、上記ホウ化水素ナトリウム溶液の代
わりに水に浸漬した管は1カ月色があせなかった。
【0032】従って、実施例1乃至実施例11に基づけ
ば、当業者には材料の性質によって、染み抜きの時間ま
たは効率が変わることがわかるであろう。金属は非金属
よりも時間がかからず、吸収性または多孔性材料は非吸
収性または非多孔性材料よりも時間がかかる。
【0033】実施例12 実施例11を少し変更して繰り返した。すなわち、水の
代わりに50%エタノール水溶液を溶媒として用いた。
この場合は、対照(水を溶媒として使用)と比べて、脱
染色速度が若干速い。
【0034】実施例13 (a)Cidex(登録商標)OPA溶液(0.55
%、10mL)をグリシン(1%、10mL)と混合し
た。この混合溶液を別個に真鍮とアルミニウムのクーポ
ンに適用した(各染み当たり混合溶液20μL)。次い
で、これらのクーポンを80℃で2時間加熱したとこ
ろ、茶黒色の残留スポットが形成された。 (b)各クーポン(その上に1つのスポットを有する)
を表1に示すように種々の濃度のNaBH4 水溶液中に
浸漬した。染みのスポットを完全に除去するのに要した
時間を表1に記録した。
【0035】
【表1】
【0036】従って、種々の濃度のNaBH4 溶液がシ
ッフ塩基による染みを迅速に除去するの非常に有効であ
る。
【0037】実施例14 製品形態としての具体化例 下記の溶液を用いて医療装置または医療表面またはベン
チ天板、床表面等を拭き、あるいは噴霧することができ
る。pHは10.8前後であるので、通常の注意を払う
必要がある(手袋/換気)。 製品形態−(14−1)としての具体化例 ホウ化水素ナトリウム粉末(0.5g乃至5g)を瓶に
詰める。よくキャップをしめる。使用前に水を添加(し
てほぼ1%に希釈)する。 製品形態−(14−2)としての具体化例 ホウ化水素ナトリウム粉末(0.5g乃至5g)を瓶に
詰める。よくキャップをしめる。使用前に水とアルコー
ル(エタノール、イソプロパノール、メタノール、また
は混合アルコール)の混合物を添加(してほぼ1%に希
釈)する。 製品形態−(14−3)としての具体化例 ホウ化水素ナトリウム粉末(0.5g乃至5g)とアミ
ノ酸(例えばグリシン、リジン等)を乾燥粉末として瓶
に詰める。よくキャップをしめる。使用前に水とアルコ
ール(エタノール、イソプロパノール、メタノール、ま
たは混合アルコール)の混合物を添加(してほぼ1%に
希釈)する。 製品形態−(14−4)としての具体化例 スプレー瓶またはドロッパ付きスプレー瓶の形の容器を
形態14−1乃至14−3に対して使用してもよい。 製品形態−(14−5)としての具体化例 瓶容器を使用する代わりに、アルミニウム袋等の袋にホ
ウ化水素ナトリウム粉末を詰めて製品サイズを小型化す
ることができる。 製品形態−(14−6)としての具体化例 貯蔵安定性を向上させるために窒素等の不活性ガスを包
装形態内に充填することができる。 製品形態−(14−7)としての具体化例 貯蔵安定性を向上させるために上記包装形態に対してデ
シケーターを使用することができる。 製品形態−(14−8)としての具体化例 同様の性質の他の還元剤、例えばシアノホウ化水素ナト
リウム、エチルアルコール中金属ナトリウム、およびH
2 /触媒を使用することもできる。
【0038】本発明は乾燥粉末形態の還元剤を水、アル
コールまたはこれらの混合物のような溶剤と組み合わせ
て所望の濃度およびpHの溶液を形成するキットを形成
するのに好適である。キット中の指示は、アルデヒドに
よる染みを除去または低減するのに有効な強度の溶液を
提供するために溶剤と組み合わせる還元剤の適量に関す
るガイダンスを提供する。得られた溶液は、例えば医療
装置、ベンチまたはテーブルの天板、床および引く(適
当なpH範囲ならば)等の染みのついた表面を処理する
浸漬、清拭または噴霧溶液として使用することができ
る。
【0039】なお、上記の詳細な説明において、本発明
を特定の実施態様に関して説明したが、特許請求の範囲
に記載された本発明の範囲内で種々の改変および変更を
行うことができることは明らかである。従って、本明細
書中の記載は限定的にではなく、例示的なものであると
理解されるべきである。
【0040】本発明の好適な実施態様の例は次の通りで
ある。 (1)前記還元剤がLiAlH4 、NaBH4 、NaC
NBH3 、Na−エチルアルコールおよび水素/触媒並
びにそれらの混合物から選ばれる請求項1記載の方法。 (2)前記アルデヒドによる染みがアルデヒドとアミノ
基を含有する化学物質から形成されるイミンである請求
項1記載の方法。 (3)前記アルデヒドが殺菌剤を含む実施態様(2)記
載の方法。 (4)前記アルデヒドが1つ以上の(−CHO)官能基
を含む実施態様(2)記載の方法。 (5)前記アルデヒドがジアルデヒドを含む実施態様
(2)記載の方法。
【0041】(6)前記アルデヒドがオルト−フタルア
ルデヒド、グルタルアルデヒド、ホルムアルデヒドおよ
びこれらの混合物からなる群から選ばれる実施態様
(2)記載の方法。 (7)前記化学物質がアルキルアミン、アリールアミ
ン、ポリマーアミン、タンパク質、ペプチド、アミノ酸
およびこれらの任意の組み合わせからなる群から選ばれ
る実施態様(2)記載の方法。 (8)前記表面または材料がベンチの天板、床、医療装
置、ドレープ、ガウン、包帯および人の皮膚からなる群
から選ばれる請求項1記載の方法。 (9)前記還元剤と溶剤をその中で組み合わせる容器を
さらに備える請求項2記載のキット。 (10)前記指示が水、アルコール、酸、ゲルおよびこ
れらの混合物からなる群から選ばれる溶剤の使用を要求
するものである請求項2または実施態様(9)記載のキ
ット。
【0042】(11)前記酸が、少なくとも1つの活性
水素を有する有機および無機化合物を含む実施態様(1
0)記載のキット。 (12)前記還元剤がLiAlH4 、NaBH4 、Na
CNBH3 、Na−エチルアルコールおよび水素/触媒
並びにそれらの混合物から選ばれる請求項2記載のキッ
ト。 (13)前記容器がスプレー瓶である実施態様(9)記
載のキット。 (14)前記容器がドロッパを備える実施態様(9)記
載のキット。 (15)前記アルデヒドによる染みがアルデヒドとアミ
ノ基を含有する化学物質から形成されるイミンである実
施態様(9)記載のキット。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、アルデヒドによる染み
を、染みが全くない状態またはその程度または強さが少
なくとも低減された状態に染み抜きすることができる。
本発明はガラス、アルミニウム、銅、真鍮ステンレス鋼
のような平滑面だけでなく濾紙や多孔性ナイロンフィル
ムのような多孔性表面に対してさえも有効である。ま
た、本発明は溶液またはゲルを作成しまたは使用するた
めのキットのような、種々の形態で使用することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヘンリー・ヒューイ アメリカ合衆国、92677 カリフォルニア 州、ラグーナ・ニギュエル、スカイビュ ー・ウェイ 22822 (72)発明者 レス・フェルドマン アメリカ合衆国、91301 カリフォルニア 州、カラバサス・ヒルズ、ロスト・オー ク・コート 26910 Fターム(参考) 4C058 AA23 AA28 AA30 BB07 CC03 JJ08 JJ13 4H003 DA03 DA20 DB01 EE02

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルデヒドによる染みを除去またはその
    程度を低減する方法であって、 a)表面上のまたは材料中の、アルデヒドによる染みを
    用意する工程、および b)該染みのついた表面または材料に還元剤を適用する
    工程を備える方法。
  2. 【請求項2】 アルデヒドによる染みを除去またはその
    程度を低減するためのキットであって、 a)還元剤源、および b)アルデヒドによる染みを除去またはその程度を低減
    するのに有効な強度の溶液または懸濁液を提供するため
    に溶剤またはゲルと組み合わせる還元剤の適量に関する
    指示を備えるキット。
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