JP2003201424A - 印刷インキ用ドライヤー及び該ドライヤーを含む印刷インキ - Google Patents
印刷インキ用ドライヤー及び該ドライヤーを含む印刷インキInfo
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Abstract
て、コバルトを含有しないドライヤー及び該ドライヤー
を含有する印刷インキを提供すること、またVOC含有
量を削減した印刷インキや、VOC含有量を削減し且つ
大豆油をビヒクルの主成分とした印刷インキにおけるブ
ロッキング性不良を起こしやすいという問題を解決する
ドライヤー及び該ドライヤーを含有する印刷インキを提
供することを課題とする。 【解決手段】 セリウムの脂肪酸塩及びマンガンの脂肪
酸塩を含有するドライヤー、またはセリウムが金属分の
50質量%以上である金属脂肪酸塩及びマンガンの脂肪
酸塩を含有するドライヤー、または鉄の脂肪酸塩及びマ
ンガンの脂肪酸塩を含有するドライヤー、及びこれらの
ドライヤーを含有する印刷インキ。
Description
インキ用ドライヤー及び該ドライヤーを含有する印刷イ
ンキに関する。
乾燥型インキには印刷後の乾燥を促進するためにドライ
ヤーが添加される。このドライヤーとしては、マンガン
の脂肪酸塩及びコバルトの脂肪酸塩を単独にまたは併用
して用いるのが一般的である。
が無害な金属では無く、使用しないに越したことはな
い。しかしこれらの重金属を使用しない場合、例えばカ
ルシウムや鉄の脂肪酸塩は単独使用した場合にドライヤ
ーとしての効果をほとんど示さない。他に替わるものが
容易に見つからないため、マンガンやコバルトを含むド
ライヤーが使用されているのが実情である。
と、次表の通りであり、コバルトの方が有害性は大きい
と言える。
物油を原料に用いるインキの使用量が増している。印刷
インキ用溶剤として従来多用されてきた石油系溶剤は代
表的な揮発性有機化合物(VOCともいう)であるの
で、これを植物油に置換し、削減していこうとしてい
る。
油に置換した印刷インキが市販されている。これらのイ
ンキはその乾燥性が従来のインキよりも劣るため、印刷
したものを積み重ねておくと印刷面同士や印刷インキ面
と紙とがくっつくという「ブロッキング性不良」と呼ば
れるトラブルが起きやすい。
用のドライヤーであって、コバルトを含有しないドライ
ヤー及び該ドライヤーを含有する印刷インキを提供する
ことを課題とする。
や、VOC含有量を削減し且つ大豆油をビヒクルの主成
分とした印刷インキにおけるブロッキング性不良を起こ
しやすいという問題を解決するドライヤー及び該ドライ
ヤーを含有する印刷インキを提供することを課題とす
る。
への悪影響が少なく、印刷における作業性を損なわない
乾燥性を備えた印刷インキを提供するべく研究開発を重
ねた結果、本発明を完成した。
ライヤーは、セリウムの脂肪酸塩及びマンガンの脂肪酸
塩を含有する。セリウムの脂肪酸塩単独ではドライヤー
としての効果はほとんど無いが、マンガンの脂肪酸塩と
併用することにより、有害性の高いコバルトを使用しな
くても印刷インキとして適正な乾燥性が得られる。
リウムが金属分の50質量%以上である金属脂肪酸塩及
びマンガンの脂肪酸塩を含有するドライヤーである。該
ドライヤーは印刷インキに適正な乾燥性を与える。
マンガンの脂肪酸塩を含有するドライヤーである。鉄の
脂肪酸塩単独ではドライヤーとしての効果は小さいが、
マンガンの脂肪酸塩と併用することにより、有害性の高
いコバルトを使用しなくても印刷インキとして適正な乾
燥性が得られる。鉄はセリウムよりも安く、原料費を低
く抑えることができる。鉄塩は添加したインキが褐色に
着色される傾向があり、明るい色や薄い色のインキへの
使用が制限される。しかしマンガン塩と併用することで
鉄塩の添加量を下げることができ、インキの着色を防い
で利用範囲を広げることができる。
により、コバルトを含有しないインキを提供することが
できる。
を含有するドライヤーを大豆油の含有量を増した印刷イ
ンキに添加すると、該インキの乾燥性が改善され、先に
述べたブロッキング性不良の問題が起きにくくなる。
の形態は、セリウムの脂肪酸塩とマンガンの脂肪酸塩を
含有するドライヤーである。セリウムやマンガンの脂肪
酸塩としては、オクチル酸塩、ナフテン酸塩、ネオデカ
ン酸塩等の公知の脂肪酸を用いた脂肪酸塩を用いること
ができる。
は、金属脂肪酸塩であって該金属分の50質量%以上が
セリウムである脂肪酸塩と、マンガンの脂肪酸塩とを含
有するドライヤーである。セリウムは高価であるが、5
0%以上あれば本発明の効果達成に十分であり、マンガ
ンの脂肪酸塩と併用することにより、セリウムの効果を
発揮することができ、マンガンの脂肪酸塩単独でドライ
ヤーとして使用した場合に比べて乾燥性が優れる。
は、鉄の脂肪酸塩と、マンガンの脂肪酸塩とを含有する
ドライヤーである。鉄の脂肪酸塩としては、オクチル酸
塩、ナフテン酸塩、ネオデカン酸塩等の公知の脂肪酸を
用いた脂肪酸塩が挙げられる。
を公知のインキに使用可能な溶剤もしくは油脂や脂肪酸
エステルに溶解してドライヤーを製造する。該ドライヤ
ーの金属含有率は3〜12質量%が好ましく、さらに好
ましくは4〜6質量%である。脂肪酸金属塩を溶解する
には、VOCの含有量を少しでも低減するため植物油や
植物油脂肪酸エステルを用いることが好ましい。
の本発明のドライヤーは酸化重合乾燥型の印刷インキに
添加して必要十分な乾燥性を得ることができる。これら
のドライヤーは金属の脂肪酸塩を油脂類、脂肪酸エステ
ル類、印刷インキ用高沸点石油系溶剤等の公知の溶剤を
単独もしくは混合した溶剤に溶解しておき、印刷インキ
の製造工程において添加し、ミキサーによる撹拌または
ロールミル等による練肉工程を経て印刷インキ中に均一
に分散させる。脂肪酸塩を溶解する溶剤としては、大豆
油などの植物油や、大豆油脂肪酸エステルなどの植物油
脂肪酸エステルを用いることが好ましい。そうすること
によってインキ中のVOC成分の含有量を低減すること
ができる。
酸などの植物油脂肪酸エステル類を単独もしくは混合し
て使用することによってVOC成分のインキ中の含有量
を1%未満に減らした印刷インキに添加する場合に、鉄
の脂肪酸塩や、マンガンの脂肪酸塩を含有するドライヤ
ーは必要十分な乾燥性をインキに与えることができる。
満であるようなインキの例として、大豆油及びまたは大
豆油脂肪酸エステルを20〜60質量%含有する印刷イ
ンキが挙げられる。大豆油脂肪酸エステルとしては、大
豆油脂肪酸メチルエステル、大豆油脂肪酸エチルエステ
ル、大豆油脂肪酸n−ブチルエステル、大豆油脂肪酸t
ert−ブチルエステル、大豆油脂肪酸2−エチルヘキ
シル等の公知の脂肪酸エステルを使用することができ
る。
満であるようなインキの別の例として、大豆油及びまた
はトール油脂肪酸エステルを20〜60質量%含有し、
かつ大豆油の含有量が20質量%以上である印刷インキ
が挙げられる。トール油脂肪酸エステルとしては、トー
ル油脂肪酸メチルエステル、トール油脂肪酸エチルエス
テル、トール油脂肪酸ブチルエステル、トール油脂肪酸
2−エチルヘキシルエステル、トール油脂肪酸ペンタエ
スリトールエステル等の公知の脂肪酸エステルを用いる
ことができる。
ヤーをインキに使用する際、セリウムの脂肪酸塩を含有
するドライヤー(金属含有率3%〜12%)については
インキ中にセリウムを0.003〜0.36質量%含有
するように、マンガンの脂肪酸塩を含有するドライヤー
(金属含有率3%〜12%)についてはインキ中にマン
ガン分を0.003〜0.12質量%含有するように添
加することが好ましい。
ムが金属分の50質量%以上である金属脂肪酸塩ドライ
ヤーをインキに使用する際、セリウムが金属分の50質
量%以上である金属脂肪酸塩を含有するドライヤー(金
属含有率3%〜12%)についてはインキ中にセリウム
を0.003〜0.36質量%含有するように、マンガ
ンの脂肪酸塩を含有するドライヤー(金属含有率3%〜
12%)についてはインキ中にマンガンを0.003〜
0.12質量%含有するように添加することが好まし
い。
脂肪酸塩ドライヤーをインキに使用する際、鉄の脂肪酸
塩を含有するドライヤー(金属含有率3%〜12%)に
ついてはインキ中に鉄を0.003〜0.36質量%含
有するように、マンガンの脂肪酸塩を含有するドライヤ
ー(金属含有率3%〜12%)についてはインキ中にマ
ンガンを0.003〜0.12質量%含有するように添
加することが好ましい。
てVOC分を低減した印刷インキが市販されているが、
これらのインキはその乾燥性が従来のインキよりも劣る
ため、印刷したものを積み重ねておくと印刷面同士や印
刷面と紙面とがくっつくという「ブロッキング性不良」
と呼ばれるトラブルが起きやすいが、本発明における鉄
の脂肪酸及びマンガンの脂肪酸塩を含有するドライヤー
を使用することにより、上記「ブロッキング性不良」を
除去もしくは低減することが可能である。
ー及び顔料等の色材、ビヒクル(ワニス)が含まれる
他、ワックス等の印刷インキ用の各種添加剤を含有させ
てもよい。該ビヒクル(ワニス)は、ロジン変性フェノ
ール樹脂、ロジンエステル、石油樹脂、アルキド樹脂、
石油樹脂変性ロジン・フェノール樹脂、石油樹脂変性ロ
ジンエステル、石油樹脂変性アルキド樹脂、アルキド樹
脂変性ロジン・フェノール樹脂、アルキド樹脂変性ロジ
ンエステル、アクリル変性ロジン・フェノール樹脂、ア
クリル変性ロジンエステル、ウレタン変性ロジン・フェ
ノール樹脂、ウレタン変性ロジンエステル、ウレタン変
性アルキド樹脂、エポキシ変性ロジン・フェノール樹
脂、エポキシ変性ロジンエステル、エポキシ変性アルキ
ド樹脂等の印刷インキに使用する公知の樹脂類、およ
び、アマニ油、大豆油、桐油、パーム油、ヒマシ油等の
植物油類、大豆油脂肪酸メチルエステル、大豆油脂肪酸
ブチルエステル、大豆油脂肪酸イソブチルエステル、大
豆油脂肪酸2−エチルヘキシルエステル、亜麻仁油脂肪
酸ブチルエステル、アマニ油脂肪酸イソブチルエステ
ル、トール油脂肪酸ブチルエステル、トール油脂肪酸2
−エチルヘキシルエステル、トール油脂オクチルエステ
ル、トール油脂肪酸ペンタエリスリトールエステル、パ
ーム油脂肪酸メチルエステル、パーム油脂肪酸ブチルエ
ステル、パーム油脂肪酸イソブチルエステル、パーム油
脂肪酸2−エチルヘキシルエステル、ヒマシ油油脂肪酸
メチルエステル、ヒマシ油脂肪酸ブチルエステル、ヒマ
シ油脂肪酸イソブチルエステル、ヒマシ油脂肪酸2−エ
チルヘキシルエステル等の脂肪酸エステル類、公知の印
刷インキに使用可能な高沸点石油系溶剤、キレート化剤
としては一般にアルミニウムキレートと呼ばれるもの
で、アルミニウムn−ブトキシド、アルミニウム−is
o−ブトキシド、アルミニウム−sec−ブトキシドの
誘導体で、n−ブトキシ基、iso−ブトキシ基、se
c−ブトキシ基の各々の基の一つが、エチルアセテー
ト、または、メチルアセトアセテートで置換された化合
物等のキレート化剤、キレート化剤以外の架橋化剤とし
ては、エポキシ基を有するモノマーもしくは樹脂、イソ
シアネート基を有するモノマーもしくは樹脂等、上記公
知の樹脂を架橋させうる架橋化剤、BHT等の酸化防止
剤等を使用することが可能であり、これらを加熱溶解さ
せることにより製造することができる。また、ワックス
としては、ポリエチレンワックス、PTFEワックス、
サゾールワックス等の公知のワックス類を使用すること
ができる。
化重合乾燥型であるので、保管中でも空気に触れると当
然乾燥して皮膜が形成される。これを皮張り現象という
が、皮張りを起こり難くするためにカテキンを添加する
ことができる。カテキンを添加する場合は、その添加時
期は特に限定は無いが、インキの調整後に添加すること
が好ましい。添加の方法はインキ中によく撹拌して均一
に分散すれば良く、ロールミル等で混錬しても良い。イ
ンキへの添加量は0.01〜1.0質量%が好ましい。
また、ドライヤーとしては金属類の脂肪酸塩以外にホウ
酸塩を使用することが可能である。
発明はここで挙げる実施例のみに限定されるものではな
い。実施例中の部および%は、特に記載しない限り質量
基準である。
ンの脂肪酸塩からなるドライヤーに関する。実施例2は
鉄の脂肪酸塩及びマンガンの脂肪酸塩からなるドライヤ
ーに関する。実施例1、2及び比較例1、2において、
ドライヤーを添加するベースとなるインキは以下の配合
で調製する。 a)大日本インキ化学工業株式会社製藍ベースインキA 60質量部。 b)大日本インキ化学工業株式会社製樹脂ワニス12X1153 35質量部。 c)日本石油化学株式会社製AF−5ソルベント 5質量部。 ここでのa)のベースインキは、顔料をロジン変性フェ
ノール樹脂、亜麻仁油及び又は大豆油等の油脂類、高沸
点石油系溶剤等からなるワニスに分散したものである。
b)のワニスはロジン変性フェノール樹脂及び亜麻仁油
・大豆油等の油脂、高沸点石油系溶剤等を主成分とす
る。a)〜c)を混合した後、それぞれの場合に使用す
るドライヤーを所定量添加してロールミルで均一に分散
し、でき上がったインキの乾燥試験を行う。乾燥試験は
JIS K5701−1「平版インキ試験方法(第一
部)」の「4.4.3 C型乾燥試験機による方法」に
記載の方法による。
ライヤーを表2に示すように所定量混合して前記のイン
キに添加し、そのインキの乾燥試験を行った。 1)ナフテン酸マンガン・・・金属含有率が5%である
マンガン系ドライヤー(Mn-5と表記する)。 2)セリウムを含む金属のオクチル酸塩であり、金属含
有率が6%であるセリウム系ドライヤー(Ce-6と表記す
る)。ここでナフテン酸マンガンドライヤー使用量は
0.1、0.3、0.5%の3点とし、セリウムを含む
金属のオクチル酸塩ドライヤー使用量は0、0.5、
1.0、1.5%の4点とした。比較例1は、ナフテン
酸マンガンドライヤー単独をインキに添加している。乾
燥試験結果を表2に示す。
なるが、一般的には25℃の状態にて500〜800分
が適切である。表2より、比較例1ではMn-5を0.1%
まで減らすと乾燥時間が800分を越えてしまうが、実
施例ではMn-5を0.1%およびCe-6を0.5%添加する
ことにより、乾燥時間を800分以下に短縮できること
がわかる。また、必要ならばMn-5もしくはCe-6の使用量
を変化させることにより、更に乾燥時間を短時間にする
などのコントロールが可能であることもわかる。
%であるマンガン系ドライヤー(Mn-5と表記する)。 2)ナフテン酸鉄であって、その金属含有率が5%であ
る鉄系ドライヤー(Fe-5と表記する)。上記の1)およ
び2)のドライヤーを前記のインキに所定量混合し、そ
の乾燥試験を行った。ここでナフテン酸マンガンドライ
ヤー使用量は0.1、0.3、0.5%の3点とし、ナ
フテン酸鉄ドライヤー使用量は0、0.5、1.0、
1.5%の4点とする。比較例2は、ナフテン酸マンガ
ンドライヤーを単独でインキに添加している。乾燥試験
結果を表3に示す。
で減らすと乾燥時間が800分を越えてしまうが、実施
例2−1〜2−3ではMn-5を0.1%およびFe-5を0.
5%添加することにより、乾燥時間を800分以下に短
縮できることがわかる。また、必要ならばMn-5もしくは
Fe-5の使用量を変化させることにより、更に乾燥時間を
短時間にするなどのコントロールが可能であることもわ
かる。
脂肪酸塩を単独に使用した場合の乾燥時間を参考として
記す。
一種である金属含有率が6%であるナフテン酸コバルト
ドライヤーを表す。また、Co-12は金属含有率が12%
であるオクチル酸コバルトドライヤーを表す。
及びまたは大豆油脂肪酸を含有するインキに、鉄の脂肪
酸塩及びマンガンの脂肪酸塩から成るドライヤーを添加
する。実施例3及び比較例13において、ドライヤーを
添加するベースとなるインキは以下の配合で調製する。 a)大日本インキ化学工業株式会社製藍ベースインキB 60質量部。 b)大日本インキ化学工業株式会社製樹脂ワニスB 35質量部。 c)日清製油株式会社製大豆油サラダ油 5質量部。 ここでのa)のベースインキは顔料および、ロジン変性
フェノール樹脂、大豆油等の油脂類、大豆油脂肪酸エス
テル等の脂肪酸エステルからなるワニスからなる。b)
のワニスはロジン変性フェノール樹脂及び大豆油等の油
脂、大豆油脂肪酸エステル等の脂肪酸エステル等を主成
分とする。比較例13のインキは、前記のインキにマン
ガンの脂肪酸塩及びコバルトの脂肪酸塩を含有するドラ
イヤーを添加する。インキの配合及びブロッキング試験
結果を表5に示す。
した後、印刷面を重ね合わせて圧力をかけた状態で、高
温、多湿の条件下で一晩放置し、翌日、印刷面間をはが
して、そのはがれ具合を目視により5段階で評価する
(5(優)>3>1(劣))。本実施例では温度50
℃、湿度80%で行った。評価の判断基準は印刷面が接
着しない場合が良好であり、接着した場合においても印
刷面のはがれ度合いが少ない場合が良好である。
及びまたはトール油脂肪酸を含有するインキに、鉄の脂
肪酸塩及びマンガンの脂肪酸塩から成るドライヤーを添
加する。実施例4及び比較例14において、ドライヤー
を添加するベースとなるインキは以下の配合で調製す
る。 a)大日本インキ化学工業株式会社製藍ベースインキC 60質量部。 b)大日本インキ化学工業株式会社製樹脂ワニスC 35質量部。 c)日清製油株式会社製大豆油サラダ油 5質量部。 ここでのa)のベースインキは顔料および、ロジン変性
フェノール樹脂、大豆油等の油脂類、トール油脂肪酸エ
ステル等の脂肪酸エステルからなるワニスからなる。
b)のワニスはロジン変性フェノール樹脂及び大豆油等
の油脂、トール油脂肪酸エステル等の脂肪酸エステル等
を主成分とする。比較例4のインキは、前記のインキに
マンガンの脂肪酸塩及びコバルトの脂肪酸塩を含有する
ドライヤーを添加する。インキの配合及びブロッキング
試験結果を表6に示す。
ンの含有量を削減した酸化重合乾燥型インキ用ドライヤ
ーを得ることができる。セリウムとマンガンを併用した
ドライヤーは、従来のコバルトとマンガンから成るドラ
イヤーと同等の乾燥促進性を示す。また鉄脂肪酸塩とマ
ンガン脂肪酸塩を併用することにより、インキの着色の
問題がある鉄塩の添加量を減らすことができる。また鉄
脂肪酸塩はセリウム脂肪酸塩よりも安価であり、ドライ
ヤーのコストを削減できる。
ビヒクルの主成分とする印刷インキにおいては、本発明
のドライヤーを使用することによりブロッキング性不良
を改善することができる。
Claims (10)
- 【請求項1】 セリウムの脂肪酸塩及びマンガンの脂肪
酸塩を含有する酸化重合乾燥型印刷インキ用ドライヤ
ー。 - 【請求項2】セリウムが金属分の50質量%以上である
金属脂肪酸塩及びマンガンの脂肪酸塩を含有する酸化重
合乾燥型印刷インキ用ドライヤー。 - 【請求項3】 鉄の脂肪酸塩及びマンガンの脂肪酸塩を
含有する酸化重合乾燥型印刷インキ用ドライヤー。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載のドライ
ヤーを含有する印刷インキ。 - 【請求項5】 請求項1〜3のいずれかに記載のドライ
ヤーを含有し、揮発性有機化合物の含有量が1質量%未
満である印刷インキ。 - 【請求項6】 大豆油及び又は大豆油脂肪酸エステルを
20〜60質量%含有する請求項5に記載の印刷イン
キ。 - 【請求項7】 大豆油及び又はトール油脂肪酸エステル
を20〜60質量%含有し、かつ大豆油の含有量が20
質量%以上である請求項5に記載の印刷インキ。 - 【請求項8】 請求項1に記載のドライヤーを含有する
印刷インキであって、セリウムの含有率が0.003〜
0.36質量%であり、マンガンの含有率が0.003
〜0.12質量%である印刷インキ。 - 【請求項9】 請求項2に記載のドライヤーを含有する
印刷インキであって、セリウム及びその他金属分の含有
率が0.003〜0.36質量%であり、マンガンの含
有率が0.003〜0.12質量%である印刷インキ。 - 【請求項10】 請求項3に記載のドライヤーを含有す
る印刷インキであって、鉄の含有率が0.003〜0.
36質量%、マンガンの含有率が0.003〜0.12
質量%である印刷インキ。
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