JP2003200473A - 型締装置用のロック機構におけるロック位置合わせ方法と型締装置用のロック機構および該ロック機構を備えた型締装置 - Google Patents

型締装置用のロック機構におけるロック位置合わせ方法と型締装置用のロック機構および該ロック機構を備えた型締装置

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JP2003200473A
JP2003200473A JP2002002209A JP2002002209A JP2003200473A JP 2003200473 A JP2003200473 A JP 2003200473A JP 2002002209 A JP2002002209 A JP 2002002209A JP 2002002209 A JP2002002209 A JP 2002002209A JP 2003200473 A JP2003200473 A JP 2003200473A
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respect
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mold
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Goshun Nishino
悟春 西野
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Meiki Seisakusho KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 型締装置において互いに相対変位せしめられ
る受圧盤と可動盤などの第一の部材と第二の部材を、選
択された相対位置で、適当なロック機構により速やかに
連結せしめ得る、新規な構造の機械式の位置合わせ機構
を提供すること。 【解決手段】 第二の部材18,32の第一の部材1
4に対する相対的な変位に伴い、第二の部材32に形成
された係止部107の何れかに対して所定の位置関係を
有して移動せしめられる規定用当接部材124,126
を設けて、第一の部材14に支持せしめた係止部材10
0の規定用当接部材124,126への当接により、係
止部材100を係止部100の何れかに対して係止可能
な位置に位置合わせするようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、型締装置に適用されて、例えば
可動盤に対する型締駆動力の伝達経路上に配設されるこ
とにより型締駆動力を可動盤に対して伝達/遮断せしめ
る型締装置用のロック機構とそれに関連する技術に係
り、特に、複数のロック可能な位置の何れかに対して、
機械的な位置合わせ機構を利用して精度良く位置合わせ
することの出来る、型締装置用の新規なロック機構など
に関するものである。
【0002】
【背景技術】従来から、型締装置においては、可動盤と
固定盤に対する型締力の伝達経路上に解除可能なロック
機構を介在せしめて、かかるロック機構により型締力を
伝達/遮断することにより、可動盤と固定盤の間に型締
力が及ぼされていない状態下での高速型開閉作動と、型
閉状態下での高圧型締作動を、ともに高度に実現せしめ
るようにしたものが知られている。例えば、特開平9−
24520号公報や特開2001−30322号公報等
には、射出成形機等に採用される型締装置において、可
動盤を固定盤に対して型締作動せしめるための油圧シリ
ンダ機構等の型締駆動手段による型締力の伝達経路上に
ロック機構を装備せしめて、ロック解除せしめた状態下
で可動盤の固定盤に対する高速型開閉作動を許容する一
方、型閉状態下でロックして型締力を可動盤と固定盤の
間に及ぼすことにより型締作動せしめるようにしたもの
が開示されている。
【0003】かかるロック機構は、前記公開公報等にも
記載されているように、一般に、受圧盤や固定盤等の第
一の部材に対して相対変位せしめられる可動盤等の第二
の部材に対して、その相対変位方向に所定ピッチで多数
の係止部を設ける一方、それら多数の係止部に対して選
択的に係止される係止部材を第一の部材に支持せしめる
ことによって構成されており、係止部材を係止部に対し
て必要に応じて選択的に係止させることにより第一の部
材と第二の部材を任意の選択位置で相互に連結すること
が出来るようにされている。また、第二の部材における
係止部は、例えば、第一の部材に対する相対変位方向に
延びるロッドやバー,ラム等を第二の部材に設けて、該
ロッド等の外周面に周方向溝を形成すること等によって
構成される一方、第一の部材における係止部材は、かか
る第二の部材のロッド等の外周面に対して接近/離隔せ
しめられて、ロッド等の外周面の周方向溝に噛合せしめ
られるハーフナット等によって構成されることとなる。
【0004】ところで、このようなロック機構では、第
二の部材の第一の部材に対する相対変位方向に所定ピッ
チで形成された周方向溝等の係止部に対して係止部材を
噛合させるに際して、係止部と係止部材を噛合可能な位
置に微調節する必要があり、そのために、例えば前記特
開2001−30322号公報には、第一の部材として
の受圧盤と第二の部材としての可動盤側メカニカルラム
との相対変位に伴って変化せしめられる係止部と係止部
材の相対位置をエンコーダの出力信号によって監視する
と共に、係止部と係止部材を噛合させるに際して、係止
部と係止部材の現状の相対位置から最も近い噛合可能位
置をエンコーダの出力信号に基づいて演算で求め、かか
る演算結果に基づいて係止部材の相対位置を微調節した
後にそれら係止部と係止部材を噛合させることが、提案
されている。
【0005】しかしながら、このようなロータリエンコ
ーダの出力信号を利用した係止部と係止部材の噛合位置
の微調節機構においては、演算処理のプログラミングが
必要であることに加えて、電気信号を利用する制御であ
るが故にエラー作動のおそれがあり、また、外部から目
視できないブラックボックス的な制御形態となることか
らユーザレベルでの点検や修理等が難しいなどという問
題があった。
【0006】
【解決課題】ここにおいて、本発明は上述の如き事情を
背景として為されたものであって、その解決課題とする
ところは、型締装置において相対的に往復変位せしめら
れる受圧盤等の第一の部材と可動盤等の第二の部材を複
数の選択位置で相互に連結することの出来るロック機構
における新規なロック位置合わせ方法を、提供すること
にある。
【0007】また、本発明は、相対的に往復変位せしめ
られる受圧盤等の第一の部材と可動盤等の第二の部材を
複数の選択位置で相互に連結することの出来る型締装置
用のロック機構において、第一の部材と第二の部材をロ
ック可能な位置に導くことの出来る、機械構造を主とし
て利用した新規且つ簡易なロック位置合わせの機構を実
現することも、目的とする。
【0008】更にまた、本発明は、そのようなロック機
構を適用して、型締用駆動機構による型締駆動力の作用
経路上に装備せしめることにより、高速型開閉作動と高
圧型締作動が両立して効率的に実現され得る、新規な構
造の型締装置を提供することも、目的とする。
【0009】
【解決手段】以下、このような課題を解決するために為
された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各
態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の
組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至
は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることな
く、明細書全体および図面に記載され、或いはそれらの
記載から当業者が把握することの出来る発明思想に基づ
いて認識されるものであることが理解されるべきであ
る。
【0010】先ず、型締装置用のロック機構におけるロ
ック位置合わせ方法に関する本発明の第一の態様は、第
一の部材に対して直線的且つ相対的に往復変位せしめら
れる第二の部材において該第一の部材に対する相対的な
変位方向に所定ピッチで係止部を設けると共に、該係止
部に対して係止されることにより該第一の部材と該第二
の部材を連結する係止部材を該第一の部材に移動可能に
支持せしめて、該係止部材の該係止部への係止によって
該第一の部材と該第二の部材を相互に連結するようにし
た型締装置用のロック機構において、かかる第一の部材
と第二の部材を連結するために該第一の部材に支持せし
めた前記係止部材を該第二の部材に設けた前記係止部に
対して係止可能な位置に位置合わせするに際して、前記
第二の部材の前記第一の部材に対する相対的な変位に伴
い前記係止部の何れかに対して所定の位置関係を有して
移動せしめられる規定用当接部材を設けて、前記係止部
材の該規定用当接部材への当接により該係止部材を該係
止部に対して係止可能な位置に位置合わせするようにし
たことを、特徴とする。
【0011】このような本態様のロック位置合わせ方法
に従えば、固定盤や受圧盤等によって構成される第一の
部材に対して可動盤等によって構成される第二の部材が
任意に相対変位せしめられた場合でも、係止部材を規定
用当接部材に対する当接状態とすることにより、係止部
材が第二の部材の係止部に対して係止可能な位置に設定
され得ることとなる。それ故、規定用当接部材に当接さ
せた係止部材を係止部に対して確実に係止させて、第一
の部材と第二の部材を相互に連結することが出来るので
あり、係止部に対する係止部材の連結時の損耗が防止さ
れてロック機構における第一の部材と第二の部材の安定
した連結が実現され得るのである。
【0012】特に、本態様のロック位置合わせ方法に従
えば、第二の部材に設けられた係止部に対して第一の部
材に支持された係止部材を、簡略な機械機構を主体とし
た機構によって係止可能な位置に位置決めすることが出
来ることから、前述の如き電気信号に基づく演算処理に
よる位置決め機構を採用した公知のロック機構に比し
て、保守管理が容易となると共に、トラブル発生時の原
因追求や修理等にも比較的容易に対処することが可能と
なるのである。
【0013】なお、本態様において、係止部材は、第一
の部材と第二の部材の相対変位に際して、規定用当接部
材に対する当接状態に維持せしめられるようにしても良
く、或いは規定用当接部材から離隔した状態に保持され
て、係止部への係止に先立って規定用当接部材に対して
当接せしめられるようにすることも可能である。また、
本態様において、第二の部材における係止部と第一の部
材における係止部材としては、相対変位不能に連結/解
除され得る任意の係止構造を有するものが採用可能であ
り、例えば、凹溝と突条や穴部と突部などの凹凸係合構
造の他、ピン穴とピンによる嵌合構造等、従来から公知
の各種の係止構造が採用され得る。
【0014】また、本態様において、係止部に対して保
持される規定用当接部材の相対的な位置関係は、係止部
材が該規定用当接部材に当接されることによって、該係
止部材が係止部に対して係止可能となるように、予め各
部材の寸法等を考慮して設定された特定の位置関係をい
う。そこにおいて、かかる特定の位置関係は、選択され
た一つの係止部に対する特定の位置関係として設定され
ても良いが、第一の部材に対する第二の部材の相対変位
に際して、特定の位置関係を規定する基準となる係止部
が順次に異なるように設定することも可能である。
【0015】更にまた、本態様は、例えば型締装置にお
ける型締力の伝達経路上に装備されて固定金型と可動金
型への型締力の作用を伝達/遮断せしめるようにしたロ
ック機構に対して好適に適用されることとなる。そこに
おいて、第一の部材および第二の部材としては、固定金
型が装着される固定盤と可動金型が装着される可動盤を
備えた公知の各種構造の型締装置において可動盤の固定
盤に対する相対変位に際して相互に往復変位せしめられ
る部材であって、相互に連結されることによって型締力
を可動盤と固定盤の間に及ぼし得る部材が適宜に選択さ
れ得ることとなり、例えば、第一の部材が、型締駆動手
段が設けられる固定盤や受圧盤によって構成される一
方、第二の部材が、可動盤などによって構成されること
となる。
【0016】また、ロック位置合わせ方法に関する本発
明の第二の態様においては、ロック位置合わせ方法に関
する本発明の第一の態様において、前記第二の部材の前
記第一の部材に対する相対的な変位に際して、前記係止
部材を前記規定用当接部材から離隔位置せしめた状態に
保持すると共に、該第二の部材を該第一の部材に対して
連結するに先立って、該係止部材を該規定用当接部材に
当接させて係止可能な位置に位置合わせするようにした
ことを、特徴とする。このような態様に従えば、第二の
部材の変位に際して係止部材の連動が回避され得ること
から、第二の部材を第一の部材に対して相対変位させる
のに必要な駆動力の軽減等が図られ得る。
【0017】また、型締装置用のロック機構に関する本
発明の第一の態様は、第一の部材に対して直線的且つ相
対的に往復変位せしめられる第二の部材において該第一
の部材に対する相対的な変位方向に所定ピッチで係止部
を設けると共に、該係止部に対して係止されることによ
り該第一の部材と該第二の部材を連結する係止部材を該
第一の部材に移動可能に支持せしめて、該係止部材の該
係止部への係止によって該第一の部材と該第二の部材を
相互に連結するようにした型締装置用のロック機構にお
いて、前記第二の部材の前記第一の部材に対する相対的
な変位に伴い前記係止部の何れかに対して所定の位置関
係を有して移動せしめられる規定用当接部材を設けて、
前記係止部材の該規定用当接部材への当接により該係止
部材が該係止部に対して係止可能な位置に位置合わせさ
れるようにしたことを、特徴とする。
【0018】このような本態様に従う構造とされたロッ
ク機構においては、上述のロック位置合わせ方法に関す
る本発明と同様に、第二の部材の第一の部材に対する適
当な相対変位位置において、簡略な機械機構を主体とし
た機構により係止部材を係止部に対して係止可能な位置
に位置決めすることが出来るのであり、係止部材を係止
部に対して確実に係止させることによって、第一の部材
と第二の部材の安定した連結が実現され得るのである。
また、本態様において、第一及び第二の部材や係止部材
と係止部の係止構造,規定用当接部材の係止部に対する
所定の位置関係などに関しての例示的な構成などは、上
述のロック位置合わせ方法に関する本発明と同様に解釈
されるものであることから、その説明を割愛する。
【0019】また、型締装置用のロック機構に関する本
発明の第二の態様は、前記第一の態様に係る型締装置用
のロック機構において、前記第一の部材によって支持さ
れて該第一の部材に対する前記第二の部材の相対変位方
向で往復移動可能とされた当接部材を複数設けると共
に、該第一の部材と該第二の部材の相対変位に対応して
それら複数の当接部材がそれぞれ所定ストロークで相互
に所定の位相差をもって繰返し往復移動せしめられるよ
うにして、該第二の部材の該第一の部材に対する相対的
な変位に伴いかかる複数の当接部材を順次に繰り返して
前記係止部の何れかに対して所定の位置関係を有するよ
うに移動せしめることにより、それら複数の当接部材が
順次に前記規定用当接部材とされるようにしたことを、
特徴とする。このような本態様においては、規定用当接
部材を複数の往復移動される当接部材で構成したことに
より、単一の規定用当接部材を採用した場合に比して、
ロック機構のコンパクト化が実現可能となるのであり、
特に、第一の部材に対する第二の部材の相対変位量が係
止部のピッチに比して極めて大きい場合等においても、
当接部材のストローク量を、第一の部材に対する第二の
部材の相対変位量に比して小さく設定することが可能と
なって、当接部材の配設スペースも小さくすることが可
能となる。
【0020】なお、本態様において、複数の当接部材
は、ロック機構が作用せしめられる第一の部材と第二の
部材の何れの相対変位位置においても、少なくとも一つ
の当接部材が、係止部の何れかに対して所定の位置関係
を有する規定用当接部材として機能し得るように構成さ
れていれば良く、二つ以上の適当な数の当接部材が採用
可能であって、それら複数の当接部材が一つの駆動系に
より所定の位相差で連動させて往復駆動せしめられるよ
うに当接部材同士をリンク機構やカム機構で相互に連繋
させる他、各当接部材を独立した駆動系で所定の位相差
をもって個別に往復駆動せしめられるようにしても良
い。
【0021】また、型締装置用のロック機構に関する本
発明の第三の態様は、上記第二の態様に係る型締装置用
のロック機構において、前記複数の当接部材を並列配設
すると共に、前記係止部材においてそれら複数の当接部
材に対して選択的に当接せしめられる選択的当接部を設
けて、該係止部材が該選択的当接部を介してかかる複数
の当接部材のうちの前記規定用当接部材に当接せしめら
れるようにしたことを、特徴とする。このような本態様
においては、係止部の2ピッチ分を交互の当接部材を用
いて位置合わせすることが出来ることから、1ピッチご
とに位置合わせするものと比較してロック位置合わせ作
動の信頼性や安定性の向上が図られ得る。
【0022】また、型締装置用のロック機構に関する本
発明の第四の態様は、前記第二又は第三の態様に係る型
締装置用のロック機構において、前記当接部材を一対採
用して、それらの当接部材を互いに逆位相で往復駆動せ
しめることにより、かかる一対の当接部材を、交互に、
前記第二の部材の前記第一の部材に対する相対的な移動
方向と同一の方向と速度で移動せしめて、該一対の当接
部材によって前記規定用当接部材を交互に構成させるよ
うにしたことを、特徴とする。このような本態様におい
ては、ロック機構の構造の更なる簡略化が図られ得る。
なお、一対の当接部材を逆位相で連動せしめるために
は、例えば、第一の部材と第二の部材の相対変位方向で
互いに平行に往復移動可能に配設した一対の当接部材を
180度の位相差で回動せしめられる一対の板カムでそ
れぞれ駆動せしめるカム機構や、それら一対の当接部材
を相互に連結する連動杆の軸方向中央部分を第一の部材
で回動可能に支持せしめたリンク機構等からなる適当な
連動機構が、好適に採用され得る。
【0023】また、型締装置用のロック機構に関する本
発明の第五の態様は、前記第二乃至第四の何れかの態様
に係る型締装置用のロック機構において、前記第二の部
材の前記第一の部材に対する相対変位を前記複数の当接
部材に伝達せしめて、それらの当接部材を往復移動せし
めるようにしたことを、特徴とする。このような本態様
においては、当接部材の駆動機構における構造の簡略化
が図られ得るのであり、また、例えば、第二の部材の第
一の部材に対する相対変位を複数の当接部材に伝達せし
める伝達系において歯車機構やラック・ピニオン機構,
タイミングベルト,チェーン,ねじ送り機構,リンク機
構等の同期機能を有する動力伝達機構を採用することに
よって、当接部材を簡単な機構で、且つ第二の部材の第
一の部材に対する相対変位に対して高精度に同期させて
往復移動させることも可能となる。
【0024】また、型締装置用のロック機構に関する本
発明の第六の態様は、前記第一乃至第五の何れかの態様
に係る型締装置用のロック機構において、前記第二の部
材における前記係止部を、該第二の部材の前記第一の部
材に対する相対変位方向における所定長さの範囲に亘っ
て設けられた略鋸歯形状の軸方向断面を有する多数の噛
合歯によって構成する一方、該噛合歯に対応した形状を
有し該噛合歯に対して係止される複数の係止歯が設けら
れた係合ブロックによって前記係止部材を構成したこと
を、特徴とする。このような本態様においては、鋸歯形
状の噛合歯を採用したことによって十分な強度を確保し
つつ、小さなピッチを備えた係合部が実現され得ること
となり、その結果、第二の部材の第一の部材に対する相
対的な変位に際しては、係止部材を規定用当接部材から
離隔位置せしめた状態に保持せしめて、第二の部材を第
一の部材に連結するに先立って係止部材を規定用当接部
材に当接させて係止可能な位置に位置合わせする構成を
採用する場合に、係止部材を規定用当接部に当接させる
ために必要な移動量を小さくすることが出来、係合部に
対して係止部材をより速やかに係止させることが可能と
なるのである。
【0025】さらに、型締装置に関する本発明の第一の
態様は、装置ベース上で固定盤と可動盤を対向配置せし
めると共に、該可動盤を該固定盤に対して接近/離隔方
向に移動可能として、該可動盤を該固定盤に接近位置せ
しめた型閉状態下で型締駆動手段による型締力をそれら
固定盤と可動盤の間に及ぼして型締作動せしめる型締装
置において、前述の如き本発明に従う構造とされた型締
装置用のロック機構を採用し、前記装置ベースに対して
固定的に支持せしめた前記型締駆動手段の本体部分を含
んで前記第一の部材を構成すると共に、該型締駆動手段
の出力部材に前記係止部材を支持せしめて該出力部材の
該本体部分に対する型締方向への移動によって該係止部
材が移動せしめられるようにする一方、前記第二の部材
を前記可動盤を含んで構成することにより、かかる型締
駆動手段による型締力の伝達経路上に前記ロック機構を
装備せしめて、該ロック機構における前記係止部に対す
る前記係止部材の係止/離脱により該型締駆動手段によ
る駆動力が前記可動盤に対して伝達/遮断されるように
したことを、特徴とする。
【0026】このような本態様に従う構造とされた型締
装置においては、固定盤に設けられた型締駆動手段によ
る駆動力の伝達を解除せしめた状態下で型開閉作動を実
行せしめることにより、可動盤の型開閉作動を高速でし
かも小さな駆動力で実行することが出来るのであり、ま
た、型閉作動完了後には、本発明のロック機構において
係止部材を係止部に対して速やかに移動および係止させ
て型締駆動手段による駆動力をロック機構を介して及ぼ
すことにより、有効な型締作動を速やかに開始すること
が出来るのである。
【0027】なお、本態様の型締装置において、型締駆
動手段としては、例えば油圧シリンダ機構等の油圧式駆
動源の他、サーボモータ等の電動式駆動源等も採用可能
であり、特に電動モータを採用する場合には、ボールね
じ機構等を利用した増圧手段も併せて採用することが望
ましく、それによって大きな駆動力を効率的に得ること
が可能となる。また、型開閉作動を実行せしめるための
駆動手段として、型締駆動手段を利用することも可能で
あるが、好適には、型締駆動手段とは別途に油圧シリン
ダ源や電動式駆動源を備えた型開閉駆動手段が採用され
る。
【0028】また、型締装置に関する本発明の第二の態
様は、前記第一の態様に係る型締装置において、前記可
動盤を挟んで前記固定盤と反対側に受圧盤を配設せしめ
て、該可動盤から該受圧盤に向かって突出するメカニカ
ルラムを該可動盤に固設する一方、該受圧盤に前記型締
駆動手段の本体部分を固設して、前記ロック機構におけ
る前記係止部を該メカニカルラムに設けると共に、該ロ
ック機構における前記係止部材を該型締駆動手段の出力
部材に設けて、該型締駆動手段による型締力を該ロック
機構を介して該メカニカルラムに伝達せしめるようにし
たことを、特徴とする。このような本態様の型締装置に
おいては、例えばメカニカルラムの所定長さに亘る領域
に複数の凹凸や孔等を長手方向に適当なピッチで形成す
ることにより係止部を容易に構成することが可能であ
り、型締駆動手段の出力部材によって係止部材を支持せ
しめて、型閉作動の完了後に該係止部材をメカニカルラ
ムに係止させることにより、型閉作動から速やかに型締
作動に移行させることが可能となる。
【0029】また、型締装置に関する本発明の第三の態
様は、前記第二の態様に係る型締装置において、前記型
締駆動手段として油圧式の復動型メインシリンダ機構を
採用すると共に、該メインシリンダ機構における前記出
力部材としてのメインラムを中空構造として該メインラ
ムに対して前記メカニカルラムを挿通せしめる一方、前
記係止部材を環状として該メカニカルラムに対して軸方
向に移動不能に且つ周方向に回動可能に外挿配置せしめ
て、該メカニカルラムの外周面および該係止部材の内周
面においてそれぞれ軸方向に延びる複数状の山部および
谷部を形成すると共に、該メカニカルラムの外周面の各
山部と該係止部材の内周面の各山部に対して互いに噛合
する鋸歯形状の噛合歯を形成し、該メカニカルラムと該
係止部材を相対回転せしめて、それらメカニカルラムと
係止部材の各山部と各谷部を相互に位置合わせすること
により該メカニカルラムを該係止部材に対して軸方向で
相対変位可能とする一方、それらメカニカルラムと係止
部材の各山部と各山部の噛合歯の噛合によって該メカニ
カルラムと該係止部材を相互に軸方向で連結可能とした
ことを、特徴とする。このような本態様の型締装置にお
いては、鋸歯形状の噛合歯を採用したことによって大き
な係合強度と小さなピッチをもった係止部と係止部材の
係止構造が実現され得ると共に、環状の係止部材を採用
したことによって、鋸歯形状の噛合歯の傾斜面を利用す
る方向の噛合に際しても係止部材のメカニカルラムから
の離脱方向の変位が抑えられて大きな力の伝達が容易と
され得る。なお、本態様において、より好ましくは、鋸
歯形状の噛合歯のうち、型開閉方向に対して略直交して
広がる垂直面を利用した噛合によって型締方向の力が伝
達されるようにされると共に、型開閉方向に対して傾斜
して広がる傾斜面を利用した噛合によって強力型開方向
の力が伝達されるようにされることとなり、それによっ
て、強力型開力よりも大きな型締力を有利に作用せしめ
ることが可能となる。
【0030】
【発明の実施形態】以下、本発明を更に具体的に明らか
にするために、本発明の実施形態について、図面を参照
しつつ、詳細に説明する。
【0031】先ず、図1〜7には、本発明の一実施形態
としての型締装置の概略説明図が示されている。即ち、
本実施形態の型締装置における型開状態が図1に示され
ていると共に、型閉状態が図2に示されている。また、
型開状態における縦断面の拡大図が図3に示されている
と共に、型開状態における平面の拡大図が図4に示され
ている。更にまた、図5〜6には、かかる型締装置の横
断面図が、図1におけるV−V断面とVI−VI断面におい
て示されている。
【0032】これらの図に示されているように、本実施
形態の型締装置は、装置ベース10によって固定的に支
持されて互いに離隔して対向配置された固定盤12と受
圧盤14を備えている。そして、これら固定盤12と受
圧盤14の間に跨がって四本のタイバー16が互いに平
行に配設されており、これらのタイバー16で案内され
ることによって、可動盤18が、固定盤12と受圧盤1
4の対向面間で移動可能に配設されている。そして、か
かる型締装置は、適当な射出装置と組み合わせられて射
出成形機を構成し、射出成形に際して、固定盤12に装
着される固定金型20と可動盤18に装着される可動金
型22を型開閉や型締めするようになっている。なお、
このような型締装置の基本的構造については、周知の部
分であることから、詳細な説明を省略する。
【0033】また、本実施形態の型締装置においては、
受圧盤14と可動盤18が型開閉駆動手段を構成するリ
ンク機構24で相互に連結されており、このリンク機構
24が型開閉用モータ26で駆動されることによって可
動盤18に駆動力が及ぼされて高速型開閉作動が行われ
るようになっている。また、受圧盤14には、型締駆動
手段を構成するメインシリンダ機構28の本体部分であ
るシリンダ本体が設けられており、このメインシリンダ
機構28における出力部材としてのメインラム30が、
可動盤18に固設されたメカニカルラム32に対して、
ロック機構としての連結機構31で連結されることによ
り、メインシリンダ機構28による大きな駆動力が可動
盤18に及ぼされて型締作動が行われるようになってい
る。なお、本実施形態では、メインシリンダ機構28の
シリンダ本体を備えた受圧盤14が第一の部材とされて
いると共に、メカニカルラム32を備えた可動盤18が
第二の部材とされている。また、メインシリンダ機構2
8は、射出成形後の強力型開作動に際して、可動盤18
に強力型開駆動力を及ぼす強力型開駆動手段としても機
能せしめられるようになっている。このような型開閉作
動と型締作動および強力型開作動を実現するためのリン
ク機構24や、メインシリンダ機構28,メカニカルラ
ム32および連結機構31等の構造について、以下に詳
述する。
【0034】より詳細には、受圧盤14と可動盤18を
連結して高速型開閉作動せしめる上述のリンク機構24
は、それら受圧盤14と可動盤18の対向面間に配設さ
れた支持盤33と、支持盤33を受圧盤14に連結する
第一の連結リンク52と、支持盤33を可動盤18に連
結する第二の連結リンク54を含んで構成されている。
【0035】支持盤33は、図3及び図6にも示されて
いるように、全体として矩形枠体形状を有しており、四
隅部分にタイバー16が摺動可能に挿通されることによ
り、それらのタイバー16で案内されつつ、受圧盤14
と可動盤18の対向面間の所定間隔を往復移動可能に支
持されている。また、支持盤33には、対向位置する左
右両側の壁部の各中央部分を貫通して回動中心軸として
の連結ロッド34が組み付けられている。この連結ロッ
ド34は、型開閉方向に延びる型締装置の型締中心軸3
6に対して直交するように水平方向に延びており、そし
て、支持盤33から外方に突出せしめられた連結ロッド
34の軸方向両端部に対して、右左一対の回動部材とし
ての右側回動板38aと左側回動板38bが相対回転不
能に取り付けられている。なお、図6における右側の回
動板38aは、外周面にギヤ歯を備えた歯車によって構
成されている。
【0036】また、支持盤33の上側の壁部には、型開
閉駆動手段としてのサーボモータ等からなる型開閉用モ
ータ26が載置固定されており、この型開閉用モータ2
6の回転駆動力が、ギヤボックス42と伝動歯車44,
46を介して、右側の回動板38aに伝達されるように
なっている。なお、本実施形態では、型開閉用モータ2
6により、一対の回動板38a,38bが、一体的に、
連結ロッド34の中心軸回りに半周弱の範囲で往復回動
せしめられるようになっている。
【0037】さらに、一対の回動板38a,38bに
は、回動中心軸回りの各対応する位置に第一の連結ピン
48a,48bが突設されていると共に、かかる第一の
連結ピン48a,48bの回動板38a,38bの径方
向反対側には第二の連結ピン50a,50bが突設され
ている。そして、右側の回動板38aおよび左側の回動
板38bにおける各第一の連結ピン48a,48bに対
して、右側の第一の連結リンク52aおよび左側の第一
の連結リンク52bが、各長手方向の一端部で回動可能
に係止されている。また、右側の回動板38aおよび左
側の回動板38bにおける各第二の連結ピン50a,5
0bに対して、右側の第二の連結リンク54aおよび左
側の第二の連結リンク54bが、各長手方向の一端部で
回動可能に係止されている。
【0038】また、これら一対の回動板38a,38b
に係止された右左一対の第一の連結リンク52a,52
bにおける長手方向の他端部は、受圧盤14の右左両側
面の高さ方向略中央に突設された右左一対の連結ピン5
8a,58bに対して、それぞれ回動可能に係止されて
いる。また一方、一対の回動板に係止された一対の第二
の連結リンク54a,54bにおける長手方向の他端部
は、可動盤18の右左両側面の高さ方向略中央に突設さ
れた右左一対の連結ピン60a,60bに対して、それ
ぞれ回動可能に係止されている。
【0039】これにより、受圧盤14と可動盤18が、
右左両側(図1における型締装置の手前側と奥側)にお
いて、回動板38a,38bと第一の連結リンク52
a,52bおよび第二の連結リンク54a,54bを含
んで構成された一対のリンク機構24a,24bによっ
て相互に連結されている。そして、ベース10に対して
固定された受圧盤14に対して、可動盤18および支持
盤33を、接近/離隔方向で何れも自由に変位可能に支
持せしめた状態下で、右左一対の回動板38a,38b
を一体的に型開閉用モータ26で回動駆動せしめること
により、かかる一対のリンク機構24a,24bを介し
て受圧盤14と可動盤18の間に接近/離隔方向の駆動
力が及ぼされることとなり、以て、図1〜2に示されて
いるように適当なストローク範囲で、高速型開閉作動が
行われるようになっている。
【0040】さらに、受圧盤14は、図3に明示されて
いるように、型締中心軸36方向に延びる中央孔を備え
た中空のブロック形状とされており、この中央孔を利用
して受圧盤14にメインシリンダ56が形成されている
と共に、該メインシリンダ56に対してメインラム30
が貫通して滑動可能に嵌合されることによって、型締駆
動手段および強力型開駆動手段を構成する油圧シリンダ
機構としての復動型のメインシリンダ機構28が形成さ
れている。即ち、このメインシリンダ機構28は、メイ
ンシリンダ56に嵌入されたメインラム30のピストン
部62を挟んだ軸方向両側において、それぞれメインラ
ム30の外周面とメインシリンダ56の内周面の間を周
方向に延びる環状の型締用シリンダ室64と強力型開用
シリンダ室66を備えている。
【0041】また、受圧盤14には、プランジャタイプ
の油圧ポンプ68,68が一体的に設けられており、こ
れらの油圧ポンプ68,68からの圧油が、図3に例示
的に示されている如き油圧回路を利用し、制御用バルブ
69,71,73を切換制御することによって、型締用
シリンダ室64と強力型開用シリンダ室66に対して択
一的に供給されることによってメインシリンダ機構28
が駆動されるようになっている。かかる油圧ポンプ6
8,68は、受圧盤14の上下両端部において後方(可
動盤18と反対方)に張り出して形成された筒形のポン
プシリンダ70,70を備えており、これら各ポンプシ
リンダ70,70が、それぞれ、上下両側で水平方向に
対向位置せしめられた各一対のタイバー16,16の間
に跨がって略水平方向に延びるようにして形成されてい
る。更に、図4に示されているように各ポンプシリンダ
70の内部には、軸方向両側から一対のポンプピストン
72,72が滑動可能に嵌入されていると共に、それら
一対のポンプピストン72,72の対向面間に圧縮コイ
ルスプリング74,74が配設されることにより、両ポ
ンプピストン72,72間には、常時、離隔方向の付勢
力が及ぼされている。また、各ポンプピストン72の軸
方向外側先端部には、回転ローラ式のカムフォロワ76
が装着されており、該カムフォロワ76に対して、タイ
バー16に外挿されて回転可能に支持された偏心板カム
78の外周カム面が圧接されている。これにより、各油
圧ポンプ68は、軸方向両側から嵌入された一対のポン
プピストン72,72が、軸方向両側に配設された一対
の偏心板カム78,78の回転に従って軸方向で相互に
接近/離隔方向に駆動されることによって作動せしめら
れるようになっており、一対のポンプピストン72,7
2が相互に接近する方向に駆動されることによって、ポ
ンプシリンダ70内に圧油を発生し得るようにされてい
る。
【0042】なお、図5に示されているように上下二つ
のポンプシリンダ70,70における各一対のポンプピ
ストン72,72を作動せしめるために各タイバー16
に外挿装着された合計4つの偏心板カム78には、各タ
イバー16の中心軸上で回転可能に支持された駆動ギヤ
80が固着されており、これら合計4つの駆動ギヤ80
が、型締中心軸36上で回動可能に受圧盤14で支持さ
れた一つの連動駆動ギヤ82に噛合されることによって
相互に連動されるようになっている。そして、連動駆動
ギヤ82が、受圧盤14の下部に固設されたポンプ用モ
ータ84によって、伝動歯車86,88を介して駆動さ
れることにより、二つのポンプシリンダ70,70の合
計4つのポンプピストン72が連動して駆動されるよう
になっており、全体として大きな圧油を速やかに生ぜし
めることが出来ると共に、十分な油量を確保することが
出来るようにされている。なお、それぞれ偏心板カム7
8が装着された4本のタイバー16は、偏心板カム78
および駆動ギヤ80から突出せしめられた先端部が補強
用の連結枠体90によって相互に連結固定されており、
それによって、偏心板カム78に作用せしめられる油圧
ポンプ68の駆動反力に対する剛性が向上されている。
【0043】一方、図3に示されているように可動盤1
8には、型締中心軸36上で受圧盤14に向かって突出
するメカニカルラム32が固設されている。このメカニ
カルラム32は、中実乃至は中空の大径ロッド形状を有
しており、軸方向一方の端部が可動盤18の中央部分に
固着されていると共に、軸方向他方の端部が支持盤33
を貫通して受圧盤14に延び出してメインラム30の中
央孔に遊挿状態で隙間をもって挿通されている。なお、
メインラム30の軸方向外端部には、メインラム30に
挿通されたメカニカルラム32を覆う保護カバー92が
固着されている。また、メカニカルラム32の軸方向中
間部分には、水平方向に直交して延びる挿通孔94が貫
通形成されており、この挿通孔94に対して支持盤33
に取り付けられた連結ロッド34が挿通配置されてい
る。なお、挿通孔94は、受圧盤14と可動盤18の間
での支持盤33の変位を許容するために、メカニカルラ
ム32の軸方向で所定長さに亘ってスリット状に形成さ
れている。
【0044】また、図3,7に示されているように、メ
カニカルラム32は、その外周面に対して、それぞれ軸
方向に直線的に延びる凸状の山部96と、凹状の谷部9
8が、それぞれ複数(本実施形態では、各4)形成され
ている。また一方、メカニカルラム32には、ロック機
構としての連結機構31を構成する環状係止部材として
の係止リング100が外挿されている。この係止リング
100は、詳細は後述するが一体的な略円環形状乃至は
略円筒形状を有しており、受圧盤14に組み付けられた
メインラム30から可動盤18に向かって突設された筒
形ハウジング102に収容されることにより、軸方向端
面および外周面を拘束されて軸方向および径方向でメイ
ンラム30に対する相対変位が阻止されて、型締中心軸
36上で周方向に回動可能に保持されている。また、係
止リング100は、その内周面が筒形ハウジング102
から露呈されており、挿通されたメカニカルラム32の
外周面に対して直接に対向せしめられている。そして、
この係止リング100の内周面に対して、メカニカルラ
ム32の外周面に形成された複数の山部96および谷部
98と対応する複数の凹状の谷部104および凸状の山
部106が、何れも軸方向の全長に亘って延びるように
して形成されている。なお、メカニカルラム32におけ
る各山部96は全体に亘って略一定の外径寸法を有する
大径部とされていると共に、各谷部98は全体に亘って
略一定の外径寸法を有する小径部とされている。一方、
係止リング100における各谷部104は全体に亘って
略一定の内径寸法を有する大径部とされていると共に、
各山部106は全体に亘って略一定の内径寸法を有する
小径部とされている。
【0045】而して、図7に示されているように、メカ
ニカルラム32の各山部96が係止リング100の各谷
部104に入り込むと共に、メカニカルラム32の各谷
部98に係止リング100の各山部106が入り込むよ
うに、それらメカニカルラム32と係止リング100を
相互に周方向で位置合わせすることによって、メカニカ
ルラム32が係止リング100に係止されることなく、
メカニカルラム32ひいては可動盤18が、係止リング
100ひいてはメインラム30に対して、軸方向で自由
に相対変位せしめられ得るようにされている。
【0046】また、メカニカルラム32の各山部96
と、係止リング100の各山部106には、それぞれ周
方向に溝加工が施されており、以て、軸方向に一定のピ
ッチで多数条配列せしめられた鋸歯形状の噛合歯10
7,108が形成されている。なお、メカニカルラム3
2の各山部96に形成された複数の噛合歯107は、何
れも、メカニカルラム32の基部側(可動盤18側)が
傾斜面とされていると共に、メカニカルラム32の突出
先端側が型締中心軸36に略直交する垂直面とされてい
る。一方、係止リング100の各山部106に形成され
た複数の噛合歯108は、何れも、メインラム30側が
傾斜面とされていると共に、可動盤18側が型締中心軸
36に略直交する垂直面とされている。
【0047】そして、図7に示されている如きメカニカ
ルラム32と係止リング100の非係止状態から、係止
リング100が周方向に回動駆動せしめられることによ
り、メカニカルラム32と係止リング100の各噛合歯
107,108が、互いに各鋸歯状の凸部と凹部で噛み
合うようにして周方向に入り込むこととなり、以て、メ
カニカルラム32と係止リング100の各山部96,1
06同士が位置合わせされて軸方向に係合せしめられる
こととなる。これにより、メカニカルラム32が、係止
リング100を介して、メインラム30に対して相互に
軸方向で連結されるようになっている。このことから明
らかなように、本実施形態では、メカニカルラム32に
形成された多数条の噛合歯107によって、係止部材で
ある係止リング100の噛合歯108が係合/離脱せし
められる多数の係止部が構成されている。また、メカニ
カルラム32の噛合歯107は、軸方向に所定長さの領
域に亘って一定のピッチで多数形成されていることによ
って、メカニカルラム32の型開閉方向における複数の
位置で、メインラム30に支持された係止リング100
がメカニカルラム32に対して係止/離脱可能とされて
おり、それによって、装着される金型のサイズの変更に
応じて異なる各種の型閉完了位置において、係止リング
100を含む前記連結機構31によりメカニカルラム3
2をメインラム30に対して係合せしめることが出来る
ようになっている。
【0048】なお、メカニカルラム32の噛合歯107
と係止リング100の噛合歯108は、各傾斜面同士お
よび各垂直面同士で噛合されるようになっており、特
に、メインラム30の突出方向(図4中の右方向)の駆
動力をメカニカルラム32に及ぼして可動盤18を型締
方向に駆動せしめるに際して、メカニカルラム32の噛
合歯107と係止リング100の噛合歯108の各垂直
面同士が圧接されて力が伝達されるようになっている。
また、本実施形態では、係止リング100を、周方向に
少なくとも山部106と谷部104の周方向ピッチだけ
往復回動せしめるための係脱アクチュエータとしての係
脱用油圧シリンダ機構110が、メインラム30に固定
的に支持されて組み付けられている。そして、この油圧
シリンダ機構110のロッドの突出先端部が、係止リン
グ100に固着された回動片101に係止されることに
よって、係脱用油圧シリンダ機構110の駆動力が、係
止リング100に対して、回動駆動力として及ぼされる
ようになっている。なお、回動片101は、係止リング
100から径方向外方に突設されており、係止リング1
00の径方向に延びる長孔に対して油圧シリンダ機構1
10のロッドの突出先端部が滑動可能に係止されてい
る。更にまた、図面から必ずしも明らかでなく、周知技
術であることからここでは詳述しないが、可動盤18に
は、樹脂製品の成形に際して成形後に成形品を離型させ
るためのエジェクタ機構と、該エジェクタ機構を駆動す
るためのエジェクタ駆動用モータ112等が装備されて
いる。
【0049】ところで、上述の如く連結機構31におい
て係止リング100を回動させてメカニカルラム32を
メインラム30に係合される際には、係止リング100
の内周面に形成された噛合歯108がメカニカルラム3
2の外周面に形成された噛合歯107の歯間に入り込む
ように、係止リング100の回動操作に先立って、係止
リング100とメカニカルラム32を軸方向で相互に位
置合わせ調節することが必要となる。本実施形態では、
これら係止リング100とメカニカルラム32を軸方向
で位置合わせするためのロック位置合わせの機構120
が、備え付けられている。なお、油圧回路の具体例を示
す図3においては、図面を判り易くするためにロック位
置合わせの機構120の図示を省略する。
【0050】かかるロック位置合わせの機構120は、
受圧盤14に支持されて型締中心軸36と平行に往復駆
動される一対の当接部材としての同期ロッド124,1
26と、メインラム30に対して型締中心軸36の方向
で移動不能に取り付けられた選択的当接部としての当接
ブロック127を含んで構成されており、メカニカルラ
ム32と同期して変位せしめられる同期ロッド124,
126に対して当接ブロック127を選択的に当接させ
て係止リング100を支持するメインラム30の軸方向
位置(突出量)を調節することにより、メインラム30
に支持された係止リング100をメカニカルラム32に
対して位置合わせ調節して、メインラム30と係止リン
グ100の両噛合歯107,108を噛合可能な相対位
置に位置合わせすることが出来るようになっている。
【0051】すなわち、図8〜9に示されているよう
に、メインシリンダを構成する受圧盤14には、可動盤
18側に突出する支持部材122が固設されており、こ
の支持部材122によって一対の同期ロッド124,1
26が支持されて、係止リング100の外周側に離隔し
て配設されている。これら同期ロッド124,126
は、剛性の長手ロッド形状とされており、それぞれ、図
示しないガイドレール等で案内されることにより、長手
方向で型締中心軸36と平行なメインラム30の滑動方
向やメインラム32の移動方向と平行に移動可能とされ
ている。また、一対の同期ロッド124,126の間に
は、それらの間に跨がって延びるようにして揺動リンク
130が配設されており、支持部材122において一対
の同期ロッド124,126の対向方向中央に立設され
た支承ピン128の回りで揺動可能に支持されている。
更にまた、この揺動リンク130の長手方向両端部分に
は、切欠状の係合部132,132が形成されており、
これらの係合部132,132が、同期ロッド124,
126のそれぞれ略中央部に立設された係合ピン13
1,131に係合されている。これにより、一対の同期
ロッド124,126が揺動リンク130で連繋されて
連動せしめられ、相互に逆向きに往復移動せしめられる
ようになっている。
【0052】また、メカニカルラム32を中心として外
側(図8において下方)に設けられた一方の同期ロッド
126の下方には、一対の支持片133,133が外側
に向かって突設されていると共に、これら支持片13
3,133にカムフォロワ134,134が取り付けら
れている。更にまた、支持片133,133間には、板
カム136が配されて、支持部材122に設けられた回
動軸138回りで回動可能とされており、板カム136
の外周カム面における直径方向両側にカムフォロワ13
4,134が常時当接されている。即ち、板カム136
は、回動軸138を通る外径寸法が全周に亘って一定と
されていることにより、該板カム136を型締中心軸3
6に平行な径方向で挟んだ両側で一対のカムフォロワ1
34,134が外周カム面に対して当接した状態で、板
カム136の回動が許容されるようになっており、ま
た、板カム136の回動軸138回りの連続回動に従っ
て、板カム136の最大半径寸法と最小半径寸法の差の
大きさだけ、外側に位置せしめられた一方の同期ロッド
126が型締中心軸36に平行な方向で繰り返し往復駆
動変位せしめられると共に、それに合わせて、他方の同
期ロッド124が、逆位相で同一方向に繰り返し往復駆
動変位せしめられるようになっている。なお、各同期ロ
ッド124,126の移動距離:Sは、係止リング10
0とメカニカルラム32に形成された噛合歯108,1
07のピッチ:Pと同一とされており、例えば、S=P
=10mmとされている。
【0053】更にまた、板カム136には、小歯車14
0が回動軸138回りで一体的に回動せしめられるよう
に取り付けられていると共に、小歯車140には、支持
部材122で支持された中心軸144回りで回動可能に
支持された大歯車142が噛合されている。また、大歯
車142には、同一中心軸144回りで一体的に回動せ
しめられるようにピニオン146が取り付けられてお
り、このピニオン146が、可動盤18に固設されたラ
ック148に噛合されている。このラック148は、型
締中心軸36と平行に配設されており、長手方向一方の
端部において可動盤18に固定されている。そして、可
動盤18が型締中心軸36の方向に駆動されると、該可
動盤18に固設されたメカニカルラム32と共に変位せ
しめられるようになっている。なお、ラック148は、
ベース10に設けられたガイド機構149によって長手
方向に支持されつつ案内されるようになっている。
【0054】そして、かかる可動盤18の変位に際して
は、受圧盤14によって固定的に支持された中心軸14
4に設けられたピニオン146が、可動盤18に固設さ
れたラック148によって回転駆動されることとなり、
以て、可動盤18の駆動力が、ラック・ピニオン機構1
48,146から大小歯車142,140の歯車機構を
介して、板カム136に伝達せしめられて一対の同期ロ
ッド126,124が所定ストローク:Sの範囲におい
て相互に逆位相で往復駆動変位せしめられるようになっ
ている。要するに、ラック・ピニオン機構148,14
6や歯車機構142,140,板カム136を含む伝動
機構によって、可動盤18に固設されたメカニカルラム
32と受圧盤14に支持された同期ロッド126,12
4が、型締中心軸36と平行な方向で互いに同期して駆
動されるようになっている。
【0055】特に、かかる伝動機構では、メカニカルラ
ム32が噛合歯107のピッチ:P分だけ移動せしめら
れた際、板カム136は1/2回転し、同期ロッド12
6,124が互いに逆方向に向かって、それぞれ1/2
周期だけ移動せしめられるようになっている。即ち、一
対の同期ロッド126,124は、メカニカルラム32
の軸方向への変位に際して、互いに逆方向に向かって、
換言すれば逆位相で、メカニカルラム32の噛合歯10
7のピッチ:Pの2倍の移動量毎に、該噛合歯107の
ピッチ:Pと等しいストローク:Sの範囲内で1往復駆
動せしめられるようになっており、それによって、メカ
ニカルラム32が軸方向に移動せしめられた際には、一
対の同期ロッド126,124が、受圧盤14上で噛合
歯107のピッチ:Pに相当する距離毎に交互に、メカ
ニカルラム32の移動速度と同一の速度で且つ同一方向
に変位せしめられることとなる。しかも、メカニカルラ
ム32の噛合歯107のピッチ:Pと同期ロッド12
6,124のストローク:Sが同一とされていることに
より、同期ロッド126,124は、何れも、メカニカ
ルラム32と同一速度で同一方向に変位せしめられる際
には、常に、メカニカル32における噛合歯107の何
れかに対して一定の相対位置関係を保つようになってい
る。
【0056】一方、メインラム30に支持された当接ブ
ロック127は、メインラム30に対して固設された選
択用モータ152の出力軸に装着されている。この選択
用モータ152は、メインラム30に固設された筒型ハ
ウジング102から外周側に突出固定された支持板15
0によって支持されており、その出力軸が同期ロッド1
24,126の長手方向一方の端面に向かって突出位置
せしめられていると共に、かかる出力軸の先端部に当接
ブロック127が固着されている。また、選択用モータ
152は、ステップモータ等で構成されて出力軸の回動
位置が3位置以上に制御可能とされており、それによっ
て、選択的当接部としての当接ブロック127が、
(イ)一方の同期ロッド126の軸方向端面に対向位置
せしめられて当接可能とされた位置と、(ロ)他方の同
期ロッド124の軸方向端面に対向位置せしめられて当
接可能とされた位置、(ハ)更にそれら一方及び他方の
同期ロッド124,126の何れにも対向せず干渉しな
い位置の3つの位置に択一的に位置決めされるようにな
っている。
【0057】また、選択用モータ152に取り付けられ
た当接ブロック127は、選択用モータ152の出力軸
の回動に従って一体的に回動変位可能とされているだけ
で、型締中心軸36の方向ではメインラム30の係止リ
ング100に対して、延いては係止リング100の噛合
歯108に対して一定位置に保持されるようになってい
る。それ故、かかる当接ブロック127を、一対の同期
ロッド124,126のうちでメカニカルラム32にお
ける噛合歯107の何れかに対して一定の相対位置関係
を保つようにメカニカルラム32と同一の速度及び方向
に変位せしめられている方のロッドの軸方向端面に対し
てメインラム30を移動させて当接させることによっ
て、メインラム30の係止リング100に形成された噛
合歯108が、メカニカル32における何れかの噛合歯
107に対して、一定の相対位置に位置合わせされ得る
ようになっている。なお、このことから明らかなよう
に、本実施形態では、メカニカルラム32が軸方向に移
動せしめられる際に、一対の同期ロッド124,126
が、交互にメカニカル32と同一の速度及び方向に変位
せしめられて規定用当接部材を構成するようになってい
る。
【0058】従って、このような構造とされたロック位
置合わせの機構120によれば、リンク機構24によっ
て可動盤18がどのような位置に置かれた場合でも、か
かる状態下で規定用当接部材とされた方の同期ロッド1
24(126)の軸方向端面に対して当接ブロック12
7を対向位置せしめて、メインシリンダ機構28のメイ
ンラム30を僅かに後退(可動盤18から離隔する方
向)させ、かかる同期ロッド124(126)の軸方向
端面に当接ブロック127を当接させることによって、
メインラム30に支持された係止リング100をメカニ
カルラム32に対して噛合可能な位置に位置合わせする
ことが出来るのであり、その後、係止リング100を係
脱用油圧シリンダ機構110で回動させることによって
係止リング100とメカニカルラム32の各噛合歯を相
互にスムーズに噛合させることが出来るのである。
【0059】次に、上述の如き構造とされた型締装置に
おける射出成形に際しての型締作動について、簡単な説
明を加える。
【0060】すなわち、図1に示されている如き型開状
態から射出成形を開始するには、先ず、固定盤12に固
定金型20を装着すると共に、可動盤18に可動金型2
2を装着して、高速型閉作動を行う。かかる高速型閉作
動に際しては、初めに係止リング100を図3,8に示
されている如きメカニカルラム32に対する非係止状態
(メカニカルラム32の噛合歯107と係止リング10
0の噛合歯108が相互に噛合していない状態)に保持
せしめることにより、メカニカルラム32ひいては可動
盤18をメインラム30に対してフリーに変位可能とす
る。そして、かかる可動盤18と受圧盤14の離脱状態
下で、支持盤33に取り付けられた型開閉用モータ26
で右左の回動板38a,38bを回動駆動せしめること
により、右左一対のリンク機構24,24を相互に同期
して駆動せしめて、かかる回動板38a,38bの回動
力を第一及び第二の連結リンク52a,52b,54
a,54bを介して受圧盤14と可動盤18の間に及ぼ
すことにより、可動盤18を型閉変位させて、図1に示
されている如き中間位置を経て、図2に示されている如
き型閉位置にまで、可動盤18を駆動変位せしめる。こ
れによって、高速型閉作動を完了する。
【0061】続いて、高速型閉作動の完了後に高圧での
型締作動に移行する。かかる型締作動に際しては、図2
に示されている如き高速型閉作動の完了状態下で、リン
ク機構24,24の駆動用の型開閉用モータ26への通
電を停止し、或いはクラッチ等によって型開閉用モータ
26からリンク機構24,24への駆動力の伝達を遮断
せしめて、リンク機構24,24の第一及び第二の連結
リンクに駆動力が伝達されない無負荷の状態とする。
【0062】また、ロック位置合わせの機構120にお
いて、可動盤18の型閉作動に際して同じ方向に変位せ
しめられた方の同期ロッド(規定用当接部材)124
(126)を選択し、かかる同期ロッド124(12
6)に対して当接ブロック127を対向位置せしめた後
に、メインシリンダ機構28においてメインラム30を
後退駆動せしめて、当接ブロック127を同期ロッド1
24(126)に当接位置決めする。これにより、メイ
ンラム30に装着された係止リング100の噛合歯10
8をメカニカルラム32の噛合歯107に対して軸方向
で位置合わせする。
【0063】その後、メインラム30に装着された係止
リング100を係脱用油圧シリンダ機構110で回動駆
動せしめて、係止リング100をメカニカルラム32に
対する係止状態(メカニカルラム32の噛合歯107と
係止リング100の噛合歯108が相互に噛合した状
態)として、かかる係止状態に保持せしめることによ
り、メカニカルラム32ひいては可動盤18をメインラ
ム30に対して相対的に固定して、可動盤18がメイン
ラム30と一体的に変位せしめられるようにする。そし
て、かかる可動盤18と受圧盤14の係合状態下におい
て、受圧盤14に装備されたポンプ用モータ84で各タ
イバー16に装着された偏心板カム78を回動駆動せし
めて、油圧ポンプ68,68の各ポンプピストン72,
72を滑動駆動せしめ、発生油圧をメインシリンダ機構
28の型締用シリンダ室64に導く。これにより、メイ
ンラム30に及ぼされる突出方向の駆動力を、係止リン
グ100とメカニカルラム32を介して、受圧盤14と
可動盤18の間に及ぼし、以て、可動盤18に大きな型
締力を及ぼして、可動盤18と固定盤12の間で、可動
金型22と固定金型20を型締めする。
【0064】さらに、かかる型締状態下で両金型20,
22間に形成された成形キャビティに溶融樹脂材料を射
出充填し、冷却固化せしめた後に、強力型開作動に移行
する。かかる強力型開作動に際しては、図2に示されて
いる如き型締作動および溶融樹脂材料の冷却固化の完了
状態下で、リンク機構24,24をフリー状態に保持せ
しめたまま、メインシリンダ機構28の型締用シリンダ
室64への圧油の供給を停止して油圧を抜いた後、油圧
回路を切り換え、上述の如くして油圧ポンプ68,68
によって生ぜしめられる圧油を、メインシリンダ機構2
8の強力型開用シリンダ室66に導く。これにより、メ
インラム30に及ぼされる後退方向の駆動力を、係止リ
ング100とメカニカルラム32を介して、受圧盤14
と可動盤18の間に及ぼし、以て、可動盤18に大きな
型開力を及ぼして、可動盤18と固定盤12の間で、可
動金型22と固定金型20を強力型開きする。
【0065】その後、両金型20,22を所定量だけ強
力型開きせしめた後、高速型開作動に移行する。かかる
高速型開作動に際しては、油圧ポンプ68,68からメ
インシリンダ機構28への圧油の供給を解除すると共
に、メインラム30に装着された係止リング100を、
係脱用油圧シリンダ機構110で回動駆動せしめて、係
止リング100をメカニカルラム32に対する非係止状
態(メカニカルラム32の噛合歯107と係止リング1
00の噛合歯108が相互に噛合していない状態)とし
て、かかる非係止状態に保持せしめることにより、メカ
ニカルラム32ひいては可動盤18をメインラム30に
対してフリーに変位可能とする。そして、かかる状態下
で、型開閉用モータ26で右左の回動板38a,38b
を回動駆動せしめて、右左一対のリンク機構24,24
を作動せしめることにより、可動盤18を型開変位させ
て、図1に示されている如き型開位置にまで、可動盤1
8を駆動変位せしめる。これによって、高速型開作動を
完了し、成形品を離型して取り出す作業を行う。
【0066】なお、良く知られているように、上述の如
き樹脂製品の成形作動は、必要な回数だけ繰り返して連
続的に実施されることとなる。また、高速での型開閉作
動のストロークは、装着される金型のサイズや成形品の
大きさ等に応じて、可動盤の最大ストローク範囲内で適
宜に設定され得る。更にまた、高速型開閉作動に際して
は、当接ブロック127の同期ロッド124,126に
対する緩衝を回避するために、当接ブロック127を同
期ロッド124,126の何れからも外れた位置に退避
させることが望ましい。
【0067】而して、上述の如き型締装置においては、
リンク機構24,24の作動によって電動式の高速型開
閉作動が、メインシリンダ機構28の作動を伴うことな
く効率的に実現され得るのであり、更に、型締作動と強
力型開作動に際しては、ロック機構としての連結機構3
1を構成する係止リング100とメカニカルラム32が
相互に連結されて受圧盤14に設けられたメインシリン
ダ機構28のメインラム30が可動盤18に連結される
ことにより、メインシリンダ機構28によって生ぜしめ
られる大きな駆動力が直接的に可動盤18に及ぼされる
こととなり、それによって大きな型締力と強力型開力を
有利に得ることが可能となるのである。
【0068】しかも、メインシリンダ機構28の駆動力
伝達経路上に配設された連結機構31において、係止リ
ング100の噛合歯107をメカニカルラム32の噛合
歯108に噛合させるに際しては、メインラム30を僅
かに後退させてメカニカルラム32と同方向に前進せし
められる側の同期ロッド124(126)に当接させる
だけで、それら係止リング100とメカニカルラム32
を噛合可能な位置に軸方向で位置合わせ調節することが
出来るのであり、それ故、型閉完了後、位置合わせ機構
120により極めて速やかに且つ高精度に、メインラム
30をメカニカルラム32に係止させて型締作動に移行
することが可能となるのである。
【0069】そして、それ故、本実施形態の型締装置に
おいては、リンク機構24,24による高速での型開閉
作動と、受圧盤14に装備せしめたメインシリンダ機構
28による高圧での型締作動および強力型開作動が、位
置合わせ機構120等によるスムーズな切換作動によ
り、両立的に実現され得て、スムーズで且つ効率的な型
締作動が実現され得るのである。
【0070】なお、本発明においては、上述の第一の実
施形態以外に、例えば図11に示されるような第二の実
施形態も考えられる。かかる第二の実施形態は、ロック
位置合わせの機構の位置決め用当接部に当接する規定用
当接規定用当接部材を一個としたものの一例である。な
お、本態様においては、要部だけを示すと共に、第一の
実施形態と同様な構造とされた部材および部位について
は、その理解を容易とするために、図中に第一の実施形
態と同一の符号を付しておく。
【0071】すなわち、本実施形態においては、可動盤
18とメカニカルラム32の前進に伴い、規定用当接部
材に相当する偏心板カム152が、連結機構31を構成
する係止部材である係止リング100の当接部であるカ
ムフォロワ154に当接せしめられて、該カムフォロワ
154を介して係止リング100を押圧、移動させるこ
とにより、係止リング100の噛合歯108とメカニカ
ルラム107の位置合わせを行なうようになっている。
【0072】更に説明を加えると、前記偏心板カム15
2は、受圧盤14に取り付けられた回転軸156に回動
自在に設けられ、所定角度回転するごとに、回転中心:
Oから外周のカム面までの距離(半径寸法)がメカニカ
ルラム32の噛合歯107のピッチ:Pの分だけ大きく
なるような偏心形状とされている。そして、可動盤18
に固設されたラック148の移動に伴って歯車158,
160,162および偏心板カム152と同じ回転軸1
56に固定された歯車164を介して可動盤18に固定
されたラック148の移動量と比例して偏心板カム15
2が回動されるように構成されている。一方、カムフォ
ロワ154は、取付部材166を介して、連結機構31
を構成する係止リング100に取り付けられており、該
係止リング100と一体的に軸方向に移動せしめられる
ようになっている。
【0073】そして、例えばラック148が噛合歯10
7の所定ピッチ:Pの分だけ移動すると、偏心板カム1
52も所定角度回動して、該偏心板カム152によりカ
ムフォロワ154が同じ所定ピッチ:Pの分だけ、メカ
ニカルラム32の移動方向と同方向に向けて移動せしめ
られる。その結果、係止部材である係止リング100も
同じ所定ピッチ:Pの分だけメカニカルラム32の移動
方向に向けて移動せしめられて、係止リング100の噛
合歯108とメカニカルラム32の噛合歯107の位置
合わせが行なわれた後に、それら両者が連結され得るの
である。
【0074】なお、本態様においては、可動盤18の型
閉作動中以外にも、カムフォロワ154が偏心板カム1
52のカム面に対して当接状態に保持され得るようにさ
れていても良い。また、メカニカルラム32に形成され
た噛合歯107に対する係止リング100の軸方向での
噛合位置は、装着される金型寸法等に応じて適宜に変更
設定され得るものであり、その際には、例えば、可動盤
18の変位位置に対する偏心板カム152の回動位置を
相対的に変更調節することによって対応することが可能
である。
【0075】さらに、本発明のロック位置合わせの機構
は、前述の第一及び第二の実施形態に示された型締装置
とは型開閉駆動手段や型締駆動手段の基本構造が異なる
各種の型締装置に対しても適用可能である。
【0076】例えば、固定盤と可動盤のみが設けられ、
受圧盤がない所謂2プラテンタイプのものに対して本発
明を適用しても良い。このタイプの型締装置において
は、例えば特開平6−182839号公報等に開示され
ているように、第一の部材として第一の実施形態におけ
る受圧盤14に相当するものを固定盤とすると共に、第
二の部材として第一の実施形態における可動盤18とメ
カニカルラム32に相当するものを可動盤とタイバーと
することによって、本発明が有利に適用され得る。
【0077】すなわち、そこにおいて、可動盤に固定さ
れて固定盤に向かって延びる四本のタイバーには、前記
実施形態のメカニカルラム32と同様に、それぞれ軸方
向に所定ピッチで複数の係止部が設けられる。また、可
動盤には、前記第一の実施形態のラック148に相当す
る部材が固定盤側に向けて水平に固定せしめられる一
方、固定盤側には可動盤とタイバーの相対移動量に対応
して、係止部の何れかに対して所定の位置関係を有して
移動せしめられる規定用当接部材が設けられて、該規定
用当接部材の移動位置に基づいて、タイバーに設けられ
た係止部に対して噛合可能な位置が検出され得るように
なっている。
【0078】一方、固定盤には前記四本のタイバーが挿
通される位置に型締シリンダがそれぞれ形成されてお
り、型締シリンダの本体部材としてのシリンダ部が固定
盤に形成されている。また、型締シリンダの外側(可動
盤と反対側)には、係止部材が取り付けられており、型
締シリンダの駆動により、かかる係止部材が型開閉方向
に向けて移動可能とされている。更にまた、前記第一の
実施形態と同様に、係止部材には位置決め用の当接部が
取り付けられており、該当接部が前記規定用当接部材に
対して当接されて位置合わせされるようになっている。
【0079】従って、このような態様の2プラテンタイ
プの型締装置においては、例えば、前記第一の実施形態
と同様に、型閉作動の際にタイバーを前進させて可動金
型を固定金型に当接させると、その位置のタイバーの係
止部の位置に対応する規定用当接部材の位置が自動的に
位置決めされることとなる。それ故、この規定用当接部
材の位置まで、係止部材に設けられた位置決め当接部を
型締シリンダを収縮させることにより移動させ、規定用
当接部材と位置決め当接部を当接させることにより、タ
イバーの係止部のピッチと固定盤の係止部材のピッチが
嵌合可能な位置とされ得るのであり、その後、係止部材
に設けられたロック用シリンダにより係止部と係止部材
を連結することが出来る。そして、型締シリンダの可動
盤側油圧室に送油して、型締シリンダを更に収縮せしめ
ることにより、型締動作を行なわせることが出来るので
ある。
【0080】なお、型締シリンダは固定盤ではなく可動
盤にあっても良く、そのような態様は、例えば別途固定
盤側に設けられている係止部材を型開閉方向に移動させ
るシリンダ等の移動手段を採用することによって有利に
実現され得ることとなる。
【0081】以上、本発明の実施形態について詳述して
きたが、これはあくまでも例示であって、本発明は、か
かる実施形態における具体的な記載によって、何等、限
定的に解釈されるものでない。
【0082】例えば、前記実施形態では、一対の同期ロ
ッド124,126を逆位相で駆動するための連動機構
としては、例示の如き揺動リンク130による他、一対
の同期ロッド124,126を相互に連動せしめられる
独立した別個の板カムによってそれぞれ駆動させること
も可能であり、或いは、図10に示されているように、
一対の同期ロッド124,126の対向面において互い
に平行なラック歯156,158を構成すると共に、両
同期ロッド124,126間に連動歯車154を配設し
てそれら各ラック歯156,158に噛合させた歯車式
連動機構等を採用することも可能である。
【0083】また、可動盤18に対して型締力を及ぼす
型締駆動機構として、例示の如き油圧式のメインシリン
ダ機構28に代えて、例えば、電動モータによるボール
ねじ式の駆動機構を採用し、その出力部材によって前述
の如きロック機構としての連結機構31を構成する係止
リング100等を支持せしめるようにようにしても良
い。
【0084】また、可動盤18に型開閉駆動力を及ぼす
型開閉駆動機構としても、例示の如きリンク機構24,
24に限定されるものでなく、例えば、かかるリンク機
構24,24に代えて、或いはリンク機構24,24に
加えて、複数の油圧シリンダ機構や電動モータを採用し
ても良い。或いはまた、リンク機構24,24による型
開閉力を、型締作動や強力型開作動に際して、メインシ
リンダ機構28の駆動力と合わせて作用せしめることも
可能である。
【0085】また、可動盤を受圧盤に対して係合/離脱
可能に連結する連結手段としては、例示の如き鋸歯形状
の噛合歯による係脱機構の他、矩形歯形状や台形歯形状
等の噛合歯による係脱機構や、或いは係合穴と係合ピン
を用いた係脱機構等も採用可能であり、更に、噛合歯に
よる係脱機構を採用するに際して、メカニカルラム32
に山部100と谷部104を設けずに、係止リング10
0を周方向で複数に分割して系方向でメカニカルラムに
対して接近/離隔移動可能とした構造を採用することも
可能である。
【0086】
【発明の効果】上述の説明から明らかなように、本発明
のロック位置合わせ方法に従えば、相対変位せしめられ
る第一の部材と第二の部材を連結するに際して、第一の
部材に支持された係止部材が規定用当接部材に当接せし
められることによって係止部に対して係止可能な位置に
位置合わせされ得るのであり、それによって、第一の部
材と第二の部材の連結/解除を速やかに且つ確実に行な
うことが可能となる。
【0087】また、本発明に従う構造とされたロック機
構においては、係止部材を規定用当接部材に対して当接
させるだけの簡単な機構と操作によって、係止部材を係
止部に対して噛合可能に位置せしめることが出来るので
あり、特にかかる噛合可能な位置への位置合わせのため
の機構が、機械式で構成されるが故に、保守や点検等の
作業も簡略化され得るのである。
【0088】また、本発明に従う構造とされた型締装置
においては、本発明方法に従うロック機構を採用したこ
とにより、高速型閉完了後に、係止部を係止部材に対し
て速やかに係止させて型締駆動手段の駆動力をメカニカ
ルラムに及ぼすことにより、型開閉作動から型締作動に
速やかに移行させることが出来るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態としての型締装置の型
開状態を概略的に示す正面図である。
【図2】図1に示された型締装置の型閉状態を概略的に
示す正面図である。
【図3】図2における縦断面を拡大して示す説明図であ
る。
【図4】図3における平面を拡大して示す説明図であ
る。
【図5】図1におけるV−V断面図である。
【図6】図1におけるVI−VI断面図である。
【図7】連結手段を示す横断面図である。
【図8】図1に示された型締装置におけるロック位置合
わせの機構の詳細を示す拡大縦断面図である。
【図9】図8の要部を更に拡大して示す拡大説明図であ
る。
【図10】図9に示されたロック位置合わせの機構の別
の実施形態を示す、図8に対応した拡大縦断面図であ
る。
【図11】本発明の第二の実施形態としての型締装置に
おける要部の型開状態を概略的に示す正面図である。
【符号の説明】
12 固定盤 14 受圧盤 18 可動盤 24 リンク機構 28 メインシリンダ機構 30 メインラム 32 メカニカルラム 100 係止リング 120 ロック位置合わせの機構 124,126 同期ロッド 127 当接ブロック 136 板カム 140 小歯車 142 大歯車 146 ピニオン 148 ラック

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一の部材に対して直線的且つ相対的に
    往復変位せしめられる第二の部材において該第一の部材
    に対する相対的な変位方向に所定ピッチで係止部を設け
    ると共に、該係止部に対して係止されることにより該第
    一の部材と該第二の部材を連結する係止部材を該第一の
    部材に移動可能に支持せしめて、該係止部材の該係止部
    への係止によって該第一の部材と該第二の部材を相互に
    連結するようにした型締装置用のロック機構において、
    かかる第一の部材と第二の部材を連結するために該第一
    の部材に支持せしめた前記係止部材を該第二の部材に設
    けた前記係止部に対して係止可能な位置に位置合わせす
    るに際して、 前記第二の部材の前記第一の部材に対する相対的な変位
    に伴い前記係止部の何れかに対して所定の位置関係を有
    して移動せしめられる規定用当接部材を設けて、前記係
    止部材の該規定用当接部材への当接により該係止部材を
    該係止部に対して係止可能な位置に位置合わせすること
    を特徴とする型締装置用のロック機構におけるロック位
    置合わせ方法。
  2. 【請求項2】 前記第二の部材の前記第一の部材に対す
    る相対的な変位に際しては、前記係止部材を前記規定用
    当接部材から離隔位置せしめた状態に保持すると共に、
    該第二の部材を該第一の部材に対して連結するに先立っ
    て、該係止部材を該規定用当接部材に当接させて係止可
    能な位置に位置合わせする請求項1記載のロック位置合
    わせ方法。
  3. 【請求項3】 第一の部材に対して直線的且つ相対的に
    往復変位せしめられる第二の部材において該第一の部材
    に対する相対的な変位方向に所定ピッチで係止部を設け
    ると共に、該係止部に対して係止されることにより該第
    一の部材と該第二の部材を連結する係止部材を該第一の
    部材に移動可能に支持せしめて、該係止部材の該係止部
    への係止によって該第一の部材と該第二の部材を相互に
    連結するようにした型締装置用のロック機構において、 前記第二の部材の前記第一の部材に対する相対的な変位
    に伴い前記係止部の何れかに対して所定の位置関係を有
    して移動せしめられる規定用当接部材を設けて、前記係
    止部材の該規定用当接部材への当接により該係止部材が
    該係止部に対して係止可能な位置に位置合わせされるよ
    うにしたことを特徴とする型締装置用のロック機構。
  4. 【請求項4】 前記第一の部材によって支持されて該第
    一の部材に対する前記第二の部材の相対変位方向で往復
    移動可能とされた当接部材を複数設けると共に、該第一
    の部材と該第二の部材の相対変位に対応してそれら複数
    の当接部材がそれぞれ所定ストロークで相互に所定の位
    相差をもって繰返し往復移動せしめられるようにして、
    該第二の部材の該第一の部材に対する相対的な変位に伴
    いかかる複数の当接部材を順次に繰り返して前記係止部
    の何れかに対して所定の位置関係を有するように移動せ
    しめることにより、それら複数の当接部材が順次に前記
    規定用当接部材とされるようにした請求項3に記載の型
    締装置用のロック機構。
  5. 【請求項5】 前記複数の当接部材を並列配設すると共
    に、前記係止部材においてそれら複数の当接部材に対し
    て選択的に当接せしめられる選択的当接部を設けて、該
    係止部材が該選択的当接部を介してかかる複数の当接部
    材のうちの前記規定用当接部材に当接せしめられるよう
    にした請求項4に記載の型締装置用のロック機構。
  6. 【請求項6】 前記第二の部材における前記係止部を、
    該第二の部材の前記第一の部材に対する相対変位方向に
    おける所定長さの範囲に亘って設けられた略鋸歯形状の
    軸方向断面を有する多数の噛合歯によって構成する一
    方、該噛合歯に対応した形状を有し該噛合歯に対して係
    止される複数の係止歯が設けられた係合ブロックによっ
    て前記係止部材を構成した請求項3乃至5の何れかに記
    載の型締装置用のロック機構。
  7. 【請求項7】 装置ベース上で固定盤と可動盤を対向配
    置せしめると共に、該可動盤を該固定盤に対して接近/
    離隔方向に移動可能として、該可動盤を該固定盤に接近
    位置せしめた型閉状態下で型締駆動手段による型締力を
    それら固定盤と可動盤の間に及ぼして型締作動せしめる
    型締装置において、 請求項3乃至6の何れかに記載のロック機構を採用し、
    前記装置ベースに対して固定的に支持せしめた前記型締
    駆動手段の本体部分を含んで前記第一の部材を構成する
    と共に、該型締駆動手段の出力部材に前記係止部材を支
    持せしめて該出力部材の該本体部分に対する型締方向へ
    の移動によって該係止部材が移動せしめられるようにす
    る一方、前記第二の部材を前記可動盤を含んで構成する
    ことにより、かかる型締駆動手段による型締力の伝達経
    路上に前記ロック機構を装備せしめて、該ロック機構に
    おける前記係止部に対する前記係止部材の係止/離脱に
    より該型締駆動手段による駆動力が前記可動盤に対して
    伝達/遮断されるようにしたことを特徴とする型締装
    置。
  8. 【請求項8】 前記可動盤を挟んで前記固定盤と反対側
    に受圧盤を配設せしめて、該可動盤から該受圧盤に向か
    って突出するメカニカルラムを該可動盤に固設する一
    方、該受圧盤に前記型締駆動手段の本体部分を固設し
    て、前記ロック機構における前記係止部を該メカニカル
    ラムに設けると共に、該ロック機構における前記係止部
    材を該型締駆動手段の出力部材に設けて、該型締駆動手
    段による型締力を該ロック機構を介して該メカニカルラ
    ムに伝達せしめるようにした請求項7に記載の型締装
    置。
  9. 【請求項9】 前記型締駆動手段として油圧式の復動型
    メインシリンダ機構を採用すると共に、該メインシリン
    ダ機構における前記出力部材としてのメインラムを中空
    構造として該メインラムに対して前記メカニカルラムを
    挿通せしめる一方、前記係止部材を環状として該メカニ
    カルラムに対して軸方向に移動不能に且つ周方向に回動
    可能に外挿配置せしめて、該メカニカルラムの外周面お
    よび該係止部材の内周面においてそれぞれ軸方向に延び
    る複数状の山部および谷部を形成すると共に、該メカニ
    カルラムの外周面の各山部と該係止部材の内周面の各山
    部に対して互いに噛合する鋸歯形状の噛合歯を形成し、
    該メカニカルラムと該係止部材を相対回転せしめて、そ
    れらメカニカルラムと係止部材の各山部と各谷部を相互
    に位置合わせすることにより該メカニカルラムを該係止
    部材に対して軸方向で相対変位可能とする一方、それら
    メカニカルラムと係止部材の各山部と各山部の噛合歯の
    噛合によって該メカニカルラムと該係止部材を相互に軸
    方向で連結可能とした請求項8に記載の型締装置。
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