JP2003200375A - 歯車機構 - Google Patents

歯車機構

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JP2003200375A
JP2003200375A JP2001398236A JP2001398236A JP2003200375A JP 2003200375 A JP2003200375 A JP 2003200375A JP 2001398236 A JP2001398236 A JP 2001398236A JP 2001398236 A JP2001398236 A JP 2001398236A JP 2003200375 A JP2003200375 A JP 2003200375A
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gear
shaft
gears
crown
axis
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JP2001398236A
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Haruhisa Kawasaki
晴久 川▲崎▼
Naoyuki Shimomura
尚之 下村
Toshinobu Matsunami
俊宣 松波
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GIFU GEAR KOGYO KK
Dainichi KK
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GIFU GEAR KOGYO KK
Dainichi KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バックラッシを少なくできるとともに動力伝
達を良好にできる歯車機構を提供する。 【解決手段】 軸部80は軸部47aの貫通孔47eに
回動可能に挿通される。軸部80には間隔保持体74を
挟んで動力伝達歯車81及びダミー歯車82が回動可能
に挿通され、両歯車81,82は軸線Aを中心として線
対称に配置される。両歯車81,82に噛合する冠歯車
73が軸部47aに回動可能に挿通される。軸部47a
には締付リング66が固定されており、締付リング66
は摩擦を軽減するシート70を介して冠歯車73を軸部
80へ向けて押圧している。この結果、冠歯車73の両
側にそれぞれ両歯車81,82が圧接するため、冠歯車
73には同冠歯車73を傾けるような力が発生しない。
また、冠歯車73を両歯車81,82に対して圧接する
ことでバックラッシを少なくできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の歯車からな
る歯車機構に係り、詳しくはバックラッシを少なくでき
るとともに動力伝達を良好にできる歯車機構に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】本出願人は、特開平11−156778
に示すような歯車機構を備えたロボットハンドを提案し
ている。
【0003】即ち、図10(a),(b)に示すよう
に、この歯車機構101はモータ102、第1小傘歯車
103、大傘歯車104、及び第2小傘歯車105を備
えている。前記モータ102のモータ軸には前記第1小
傘歯車103が固定され、同モータ102はブラケット
106に固定されている。前記ブラケット106には前
記モータ102のモータ軸に直交する軸107が回動可
能に支持され、同軸107の外周には前記大傘歯車10
4が回動可能に挿通されている。
【0004】また、軸107には、同軸107に対して
直交するように軸108が貫通配置され、軸108は同
軸108の軸線を中心として回動可能に構成されてい
る。同軸108の両端に対して、ブラケット109にお
ける一対の支持部109aがそれぞれ相対回動可能に支
持され、両支持部109aのうち一方の内側面には前記
第2小傘歯車105が固定されている。そして、モータ
102のモータ軸を回動させると、その動力は第1小傘
歯車103、大傘歯車104、第2小傘歯車105へと
伝わり、第2小傘歯車105に対して一体的に固定され
ているブラケット109を回動させるようになってい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記大傘歯
車104と前記第2小傘歯車105は、互いにバックラ
ッシを有した状態で噛合されている。そのため、大傘歯
車104が静止した状態であるにもかかわらずブラケッ
ト109がわずかに回動してしまうことがあった。
【0006】本発明は、前述した事情に鑑みてなされた
ものであって、その目的はバックラッシを少なくできる
とともに動力伝達を良好にできる歯車機構を提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、軸線が互いに交差する第
1軸及び第2軸を備え、前記第1軸の軸線及び前記第2
軸の軸線を中心にそれぞれ回転可能に設けられ、且つ互
いにトルク伝達可能に噛合する第1歯車及び第2歯車を
備え、前記第2軸の軸線上において、前記第1軸の軸線
を中心として前記第2歯車に対して線対称位置に設けら
れ、且つ前記第1歯車に噛合する第3歯車を設け、前記
第2歯車と前記第3歯車は互いに相対回転可能に構成さ
れ、前記第1歯車は、前記第2歯車及び前記第3歯車に
対して圧接して配置されていることを要旨とする。
【0008】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の歯車機構において、前記第1軸には、前記第1歯車を
前記第2歯車及び前記第3歯車に対して圧接する圧接機
構が設けられていることを要旨とする。
【0009】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の歯車機構において、前記圧接機構と前記第1歯車は互
いに相対回転可能に構成され、その両者間には摺動摩擦
を軽減する摩擦軽減部材が設けられていることを要旨と
する。
【0010】請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請
求項3のうちいずれか1項に記載の歯車機構において、
前記第2歯車と前記第3歯車は、同じ歯数であることを
要旨とする。
【0011】請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請
求項4のうちいずれか1項に記載の歯車機構において、
前記第1歯車はクラウンギヤであり、前記第2歯車及び
前記第3歯車はピニオンギヤであることを要旨とする。 (作用)従って、請求項1に記載の発明においては、第
1歯車は第2歯車及び第3歯車に対して圧接されている
ためバックラッシが少なくなる。そのため、第1歯車が
静止している際には第2歯車も静止する。また、第1歯
車は同第1歯車の軸線を中心として線対称位置に配置さ
れた第2歯車と第3歯車に圧接されている。これが例え
ば、第3歯車が無い状態で第2歯車のみに第1歯車を圧
接する構造とすると、第1歯車には同第1歯車を傾ける
ような力が発生し、この結果、第1歯車と第2歯車との
噛合が不安定となり良好な動力伝達が行えない。しかし
ながら、本発明では第1歯車には同第1歯車を傾けるよ
うな力が発生せず、第1歯車と第2歯車との噛合が安定
し良好な動力伝達が行える。
【0012】請求項2に記載の発明においては、請求項
1に記載の作用に加えて、圧接機構により第1歯車は第
2歯車及び第3歯車に対して圧接される。請求項3に記
載の発明においては、請求項2に記載の作用に加えて、
圧接機構と第1歯車とが互いに相対回転する際には、摩
擦軽減部材により摩擦が軽減される。
【0013】請求項4に記載の発明においては、請求項
1乃至請求項3のうちいずれか1項に記載の作用に加え
て、第2歯車と第3歯車とが同じ周期で回転される。請
求項5に記載の発明においては、請求項1乃至請求項4
のうちいずれか1項に記載の作用に加えて、クラウンギ
ヤとピニオンギヤとの噛合によるバックラッシが少なく
なるとともに、その噛合が安定し良好な動力伝達が行え
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の歯車機構をロボッ
トハンドの一部の機構に具体化した一実施形態を図1〜
図9に従って説明する。
【0015】図1に示すように、前記ロボットハンド1
1は、親指機構12、人差し指機構13、中指機構1
4、薬指機構15、小指機構16、及びそれらの基端部
を収納する掌部17を備えている。
【0016】図2(a),(b)に示すように、前記親
指機構12は第1〜第3モータ21〜23、ブラケット
24、歯車機構90を有する関節機構25、及び指先機
構26を備えている。
【0017】次に、歯車機構90を有する関節機構2
5、及び関節機構25周辺の構成を詳しく説明する。図
5に示すように、第1及び第2モータ21,22は互い
に平行に配置されており、前記ブラケット24に対して
ボルト42により固定されている。また、前記両モータ
21,22のモータ軸21a,22aは、ブラケット2
4に形成された貫通孔43を介して突出されている。
【0018】第1及び第2モータ21,22のモータ軸
21a,22aには、平歯車21b,22bが一体に固
定されている。前記ブラケット24にはその上面から突
出する一対の取付片45,46を備えており、その一対
の取付片45,46にはボルト状の主軸47を挿通する
ための貫通孔45a,46aが形成されている。前記主
軸47の軸部47aは貫通孔46aから貫通孔45aへ
向けて挿通されている。この主軸47の軸線Aに対し
て、第1及び第2モータ21,22の軸線が直交するよ
うに配置されている。前記軸部47aは第1軸に相当
し、軸線Aは「第1軸の軸線」に相当する。そして、前
記軸部47aの基端側は貫通孔46a内に配置された軸
受50を介して取付片46に対して回動可能に支持され
ている。
【0019】前記軸部47aの先端側は、その基端側よ
りも径が小さい縮径部47bとされており、その縮径部
47bが前記貫通孔45aを挿通している。前記縮径部
47bの先端外周には雄ネジ部47cが形成されてい
る。その雄ネジ部47cにはナット51及び内周に雌ネ
ジ部52aを備えたスリーブ52がダブルナット状態で
固定されている。前記スリーブ52はナット51側が大
径部52b、反ナット51側が小径部52cに形成され
ている。そして、その小径部52cは貫通孔45a内に
配置された軸受53を介して取付片45に対して回動可
能に支持されている。
【0020】また、前記スリーブ52よりも取付片46
側の縮径部47bには前記平歯車21bに噛合する冠歯
車55が外嵌され、同冠歯車55は縮径部47bの基端
側の段部に当接されている。
【0021】図5及び図6に示すように、前記冠歯車5
5の円筒状のボス55aには軸線A方向へ向けてスリッ
ト55bが2つ切欠き形成されている。そして、ボス5
5aの外周には二つに分割可能な締付リング56が配置
されている。その締付リング56を締め付けることによ
り、ボス55aは2つのスリット55bの間隔が狭くな
って径が小さくなり、この結果、縮径部47bに対して
締め付け固定される。
【0022】前記締付リング56は、第1分割体57
と、第2分割体58と、一対のボルト59とにより構成
されている。前記第1分割体57は半円状をなしてお
り、両分割面には雌ネジ穴57aがそれぞれ形成されて
いる。前記第2分割体58は略半円状をなしており、径
方向両側にはボルト59をガイドするためのガイド部5
8aがそれぞれ凹み形成されている。そして、第2分割
体58において、前記雌ネジ穴57aに対応する部分に
は貫通孔58bが形成されている。前記両ボルト59は
各貫通孔58bを介して各雌ネジ穴57aにそれぞれ螺
合されており、両ボルト59によって両分割体57,5
8を締結し、ボス55aを締め付けるように構成されて
いる。
【0023】また、図5及び図7に示すように、前記軸
部47aにおける軸線A方向中央部の外周には雄ネジ部
47dが形成され、その雄ネジ部47dの外周には前記
締付リング56とほぼ同一構造の締付リング66が構成
されている。前記締付リング66は圧接機構に相当す
る。
【0024】この締付リング66については、前記締付
リング56と異なる部位のみ説明する。そして、同一構
成又は相当する構成については、その符号の十の位を
「6」とし、一の位は締付リング56の各部位の一の位
の符号と同一符号を使用し、その重複説明を省略する。
【0025】この締付リング66は締付リング56と比
較して外径寸法及び内径寸法が若干違っている。また、
第1分割体67及び第2分割体68の内周面には雌ネジ
部67b,68cが形成されている。そして、ボルト6
9にて両分割体67,68を締結すると、雌ネジ部67
b,68cが雄ネジ部47dと噛合するとともに圧接す
るため、締付リング66は主軸47に対して回動不能で
且つ軸線A方向へ移動不能とされる。
【0026】前記締付リング66の取付片46側には、
リング状でかつフッ素樹脂加工された摩擦軽減部材とし
てのシート70が軸部47aに外嵌された状態で配置さ
れている。さらに、前記シート70の取付片46側に
は、軸受71及びスリーブ72が軸部47aに挿通され
た状態で配置されている。前記軸受71と、スリーブ7
2の外径は同じ径になるように形成されている。
【0027】そして、前記軸受71及び前記スリーブ7
2の外周には前記平歯車22bに噛合する冠歯車73が
挿通されている。前記冠歯車73は第1歯車及びクラウ
ンギヤに相当する。その冠歯車73は主軸47に対して
相対回動可能に構成されている。冠歯車73は前記冠歯
車55と同径で且つ同じ歯数に形成されている。また平
歯車22bにおいても前記平歯車21bと同径及び同じ
歯数に形成されている。前記冠歯車73は、締付リング
66の取付け位置の設定により、ボス73aにおける取
付片45側端部が同締付リング66に対してシート70
を介して圧接され、この結果、平歯車22bに対し圧接
する。
【0028】また、図5及び図8に示すように、前記ス
リーブ72の取付片46側には略直方体形状の間隔保持
体74が設けられている。前記間隔保持体74には軸線
A方向へ向けて貫通孔74aが形成されており、その貫
通孔74aに前記主軸47の軸部47aが挿通されてい
る。さらに、間隔保持体74には前記軸線Aに対して直
交する方向へ向けて貫通孔74aよりも小さな径の貫通
孔74bが形成されている。前記軸部47aには前記貫
通孔74bに対応する位置にその貫通孔74bと同径の
貫通孔47eが形成されている。そして、前記貫通孔7
4b及び貫通孔47eに対してピン27の軸部80が挿
通されている。その軸部80の先端部は軸部80よりも
径が小さい雄ネジ部80aとされている。前記軸部80
は第2軸に相当する。また、ピン27の軸線Bは前記軸
線Aに対して直交する線となっている。前記軸線Bは、
「第2軸の軸線」に相当する。
【0029】そして、前記間隔保持体74において、前
記軸部80の軸線B方向両側には、動力伝達歯車81と
ダミー歯車82とが軸部80に遊挿された状態でそれぞ
れ配置されている。動力伝達歯車81は第2歯車及びピ
ニオンギヤに相当し、ダミー歯車82は第3歯車及びピ
ニオンギヤに相当する。
【0030】前記動力伝達歯車81及びダミー歯車82
は、同径でかつ同じ歯数に形成されている。前記動力伝
達歯車81はピン27における基端側に位置し、前記ダ
ミー歯車82はピン27における先端側に位置してい
る。また、冠歯車73は、両歯車81,82に対して締
付リング66の取付け位置の設定により、圧接状態で噛
合されている。前記動力伝達歯車81における反間隔保
持体74側には筒状のボス81aが形成されている。そ
して、冠歯車73が主軸47に対して相対回動すると、
前記両歯車81,82はピン27を中心に回動するよう
に構成されている。一方、冠歯車73が主軸47と同方
向に同期回動すると、前記両歯車81,82はピン27
を中心として非回動となるように構成されている。
【0031】図2(a)、図8及び図9に示すように、
前記第1リンク31の下端には一対の取付片31a,3
1bが突出形成され、同取付片31a,31bには貫通
孔31c,31dが形成されている。そして、前記貫通
孔31dには前記軸受83を介してピン27の軸部80
が回動可能に支持されている(図9参照)。前記軸部8
0より先端側の雄ネジ部80aには座金84及びナット
85が取り付けられており、第1リンク31に対するピ
ン27の抜けを防いでいる。
【0032】また、前記第1リンク31の貫通孔31c
には動力伝達歯車81のボス81aが回動不能に一体に
固定されている(図9参照)。なお、主軸47、締付リ
ング66、シート70、冠歯車73、動力伝達歯車8
1、ダミー歯車82、及びピン27にて歯車機構90が
構成されている。
【0033】前記歯車機構90は上記に示す構造となっ
ているため、締付リング66とピン27との互いの位置
関係により、冠歯車73と両歯車81,82とが圧接さ
れる強さが変化する構造となっている。また、締付リン
グ66と主軸47とが螺合状態とされているため、締付
リング66とピン27との互いの位置がリニアに設定可
能に構成されている。
【0034】図2(a),(b)に示すように、前記指
先機構26は第1〜第3リンク31〜33を備えてお
り、第1リンク31の基端部が前記ピン27に対して回
動可能に支持されている。前記第1リンク31の先端部
には支軸34が回動自在に架設され、同支軸34に対し
て第2リンク32が一体に連結されている。同第2リン
ク32の先端部には支軸35を介して第3リンク33が
回動可能に支持されている。前記支軸34には冠状の歯
車37が一体固設されている。第1リンク31内には、
前記第3モータ23が配置されており、その第3モータ
23のモータ軸に連結されたピニオン23aが前記歯車
37に噛合されている。また、前記第2リンク32と前
記第3リンク33とには、リンク棒36が作動連結され
ている。
【0035】そして、第3モータ23が正逆回転する
と、ピニオン23a、歯車37を介して支軸34、第2
リンク32が正逆回動する。また、第2リンク32の回
動に伴って、リンク棒36の連結により第3リンク33
は支軸35を中心に正逆回動する。
【0036】次に、本実施形態のように構成されたロボ
ットハンド11における関節機構25及び歯車機構90
の作用について説明する。なお、図3における上側を上
方、下側を下方という。図3及び図4において上方から
下方を見下ろした際における平歯車21b,22bが時
計回り方向に回転することを正回転という。また、その
平歯車21b,22bが反時計回り方向に回転すること
を逆回転という。
【0037】まず、第1及び第2モータ21,22の平
歯車21b,22bを同速度で逆回転させると、冠歯車
55,73、主軸47、及び第1リンク31は図3にお
ける軸線Aを中心として時計方向に回動する。以下、こ
の方向を第1方向という。この際、冠歯車73は主軸4
7と同方向へ同期回動しているため、両歯車81,82
は軸線Bを中心に回動しない。
【0038】また、第1及び第2モータ21,22の平
歯車21b,22bを同速度で正回転させると、冠歯車
55,73、主軸47及び第1リンク31は図3におけ
る軸線Aを中心として反時計方向に回動する。以下、こ
の方向を第2方向という。この際においても、冠歯車7
3は主軸47と同方向へ同期回動しているため、両歯車
81,82は軸線Bを中心に回動しない。
【0039】そして、前記第1モータ21を静止し、第
2モータ22を正回転させると、両冠歯車55,73の
うち冠歯車73のみが回動する。このとき、冠歯車73
は主軸47に対して相対回動するため、両歯車81,8
2は図4及び図5における軸線Bを中心として時計回り
方向に回動する。以下、この方向を第3方向という。そ
して、動力伝達歯車81を固定している第1リンク31
も動力伝達歯車81の回動量に合わせて同方向に回動す
る。
【0040】逆に、前記第1モータ21を静止し、第2
モータ22を逆回転させると、第1リンク31(動力伝
達歯車81)は図4及び図5における軸線Bを中心とし
て反時計回り方向に回動する。以下、この方向を第4方
向という。
【0041】従って、両モータ21,22を適宜制御す
ることで第1リンク31を第1方向〜第4方向へ自在に
回動させることが可能となる。ところで、締付リング6
6とピン27との互いの位置関係により、冠歯車73と
両歯車81,82とが圧接されている。そのため、噛合
におけるバックラッシが少なくなり冠歯車73が静止し
ている際には両歯車81,82も静止する。従って、第
1リンク31が冠歯車73と動力伝達歯車81とのバッ
クラッシの影響でがたつくおそれがない。
【0042】また、両歯車81,82は軸線Aを中心と
して線対称位置に配置されている。これが例えば、ダミ
ー歯車82が無い状態で動力伝達歯車81のみに冠歯車
73を圧接する構造とすると、冠歯車73には偏荷重が
発生し、同冠歯車73を傾かせるような力が発生する。
この結果、冠歯車73と動力伝達歯車81との噛合が不
安定となり良好な動力伝達が行えない。しかしながら、
本実施形態の冠歯車73は両歯車81,82に対して圧
接する構造となっている。そのため、冠歯車73には同
冠歯車73を傾けるような力が発生せず、冠歯車73と
動力伝達歯車81との噛合が安定し良好な動力伝達が行
える。
【0043】加えて、冠歯車73と主軸47とが相対回
動する際には、冠歯車73と締付リング66とにおいて
も相対回動する。しかしながら本実施形態では冠歯車7
3と締付リング66との間にシート70を配置している
ため、両者間に発生する摺動摩擦がそのシート70によ
り軽減される。
【0044】従って、本実施形態のロボットハンド11
における関節機構25によれば、以下のような効果を得
ることができる。 (1)本実施形態では、軸線Aを中心として線対称に配
置された両歯車81,82に対して冠歯車73を圧接す
るように構成したため、冠歯車73には同冠歯車73を
傾かせるような力が発生しない。また、冠歯車73と動
力伝達歯車81とを圧接することで両者間のバックラッ
シを少なくできる。従って、関節機構25の歯車機構9
0はバックラッシを少なくできるとともに動力伝達を良
好にできる。
【0045】(2)本実施形態では、冠歯車73を両歯
車81,82に対して圧接する締付リング66を主軸4
7に対して固定した。締付リング66は雌ネジ部67
b,68cを備えており、その締付リング66を主軸4
7の雄ネジ部47dに固定するようにした。従って、締
付リング66により冠歯車73を両歯車81,82に対
して圧接できる。また、締付リング66と主軸47は、
互いに螺合状態とされているため、ネジの作用を利用し
て主軸47に対する締付リング66の取り付け位置をリ
ニアに調節できる。この結果、冠歯車73を両歯車8
1,82に対して圧接する強さをリニアに設定できる。
【0046】(3)本実施形態では、冠歯車73と締付
リング66との間にシート70を配置した。従って、冠
歯車73と主軸47とが相対回動する際の摺動摩擦をシ
ート70により軽減できる。また、シート70は軸線A
方向厚さが薄いため、締付リング66と冠歯車73との
間隔を狭くでき、関節機構25自体をコンパクト化しや
すい。
【0047】(4)本実施形態では、動力伝達歯車81
及びダミー歯車82を同径でかつ同じ歯数に形成した。
従って、両歯車81,82を同じ周期で回転させること
ができる。
【0048】(5)本実施形態では、ピン27の軸線B
と主軸47の軸線Aとを互いに直角に交差するように構
成した。従って、冠歯車73と動力伝達歯車81とを直
角な状態で配置できる。また、関節機構25はその交差
点を中心として第1リンク31を回動させることができ
る。
【0049】(他の実施形態)なお、上記各実施形態は
以下のような他の実施形態に変更して具体化してもよ
い。
【0050】・前記実施形態では、歯車機構90をロボ
ットハンド11に採用していたが、バックラッシを少な
くし動力伝達を良好に行いたい機械ならどの様な機械に
でも歯車機構90を採用してもよい。
【0051】・前記実施形態では、冠歯車73と締付リ
ング66との間に、両者間の摺動摩擦を軽減するための
シート70を配置していた。これに限らず、摩擦軽減部
材として例えばスラスト軸受等を採用してもよい。
【0052】・前記実施形態では、両歯車81,82に
対して冠歯車73を圧接するように噛合させていた。こ
れに限らず、冠歯車73を第1傘歯車に変更し、両歯車
81,82を第2及び第3傘歯車に変更し、第2及び第
3傘歯車に対して第1傘歯車を圧接するように噛合させ
てもよい。この場合、第1傘歯車は第1歯車に相当し、
第2傘歯車は第2歯車に相当し、第3傘歯車は第3歯車
に相当する。
【0053】・前記実施形態では、動力伝達歯車81及
びダミー歯車82を同じ歯数に形成していた。これに限
らず、動力伝達歯車81とダミー歯車82との歯数を異
なるようにしてもよい。
【0054】・前記実施形態では、シート70を冠歯車
73と締付リング66との間に配置していたが、省略し
てもよい。 ・前記実施形態では、締付リング66により冠歯車73
を両歯車81,82に対して圧接していた。これに限ら
ず、ダブルナット機構により冠歯車73を両歯車81,
82に対して圧接するようにしてもよい。
【0055】・前記実施形態では、動力伝達歯車81と
ダミー歯車82とを軸部80に対して遊挿することで、
両歯車81,82を相対回動可能に構成していた。これ
に限らず、動力伝達歯車81又はダミー歯車82のうち
いずれか一方を軸部80に対して固定するように構成し
てもよい。また、軸部80の代わりに、一直線に配置さ
れると共に互いに相対回動可能に連結された2軸を設
け、その各軸に動力伝達歯車81、ダミー歯車82を固
定するよう構成してもよい。
【0056】次に、上記実施形態及び他の実施形態から
把握できる技術的思想について、それらの効果と共に以
下に記載する。 (イ)前記第1乃至第3歯車は傘歯車であることを特徴
とする請求項1乃至請求項4のうちいずれか1項に記載
の歯車機構。
【0057】(ロ)前記摩擦軽減部材は、フッ素樹脂加
工が施されたシートであることを特徴とする請求項3に
記載の歯車機構。このように構成すると、圧接機構と第
1歯車との間隔を狭くできると共に、摺動摩擦を軽減で
きる。
【0058】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1乃至請求
項5に記載の発明によれば、バックラッシを少なくでき
るとともに動力伝達を良好にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態におけるロボットハンドに対する
親指機構の位置関係を示す概略説明図。
【図2】 (a)は、親指機構の部分断面側面図。
(b)は、親指機構の部分断面正面図。
【図3】 本実施形態における指先機構の第1方向及び
第2方向への動きを説明する概略説明図。
【図4】 本実施形態における指先機構の第3方向及び
第4方向への動きを説明する概略説明図。
【図5】 本実施形態における関節機構の部分断面正面
図。
【図6】 本実施形態における関節機構を構成する部材
を示す斜視図。
【図7】 本実施形態における関節機構を構成する部材
を示す斜視図。
【図8】 本実施形態における関節機構を構成する部材
を示す斜視図。
【図9】 本実施形態における歯車機構を示す部分断面
図。
【図10】 (a)は、従来技術における歯車機構の正
面図。(b)は、従来技術における歯車機構の側面図。
【符号の説明】
47a…第1軸としての軸部、66…圧接機構としての
締付リング、70…摩擦軽減部材としてのシート、73
…第1歯車及びクラウンギヤとしての冠歯車、80…第
2軸としての軸部、81…第2歯車及びピニオンギヤと
しての動力伝達歯車、82…第3歯車及びピニオンギヤ
としてのダミー歯車、A…「第1軸の軸線」としての軸
線、B…「第2軸の軸線」としての軸線。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川▲崎▼ 晴久 岐阜市柳戸1−1 岐阜大学工学部機械工 学科川▲崎▼研究室 内 (72)発明者 下村 尚之 岐阜県可児市姫ヶ丘一丁目33番地 株式会 社ダイニチ内 (72)発明者 松波 俊宣 岐阜市宇佐南2丁目2番2号 岐阜ギヤー 工業 株式会社内 Fターム(参考) 3C007 ES09 EU03 EU07 EW00 HS27 3J009 EA06 EA11 EA15 EA25 EA37 EA44 EB21 FA26

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸線が互いに交差する第1軸及び第2軸
    を備え、 前記第1軸の軸線及び前記第2軸の軸線を中心にそれぞ
    れ回転可能に設けられ、且つ互いにトルク伝達可能に噛
    合する第1歯車及び第2歯車を備え、 前記第2軸の軸線上において、前記第1軸の軸線を中心
    として前記第2歯車に対して線対称位置に設けられ、且
    つ前記第1歯車に噛合する第3歯車を設け、 前記第2歯車と前記第3歯車は互いに相対回転可能に構
    成され、 前記第1歯車は、前記第2歯車及び前記第3歯車に対し
    て圧接して配置されていることを特徴とする歯車機構。
  2. 【請求項2】 前記第1軸には、前記第1歯車を前記第
    2歯車及び前記第3歯車に対して圧接する圧接機構が設
    けられていることを特徴とする請求項1に記載の歯車機
    構。
  3. 【請求項3】 前記圧接機構と前記第1歯車は互いに相
    対回転可能に構成され、その両者間には摺動摩擦を軽減
    する摩擦軽減部材が設けられていることを特徴とする請
    求項2に記載の歯車機構。
  4. 【請求項4】 前記第2歯車と前記第3歯車は、同じ歯
    数であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のうち
    いずれか1項に記載の歯車機構。
  5. 【請求項5】 前記第1歯車はクラウンギヤであり、前
    記第2歯車及び前記第3歯車はピニオンギヤであること
    を特徴とする請求項1乃至請求項4のうちいずれか1項
    に記載の歯車機構。
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