JP2003199092A - 表示装置および制御方法、プログラムおよび記録媒体、並びに表示システム - Google Patents

表示装置および制御方法、プログラムおよび記録媒体、並びに表示システム

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JP2003199092A
JP2003199092A JP2001399867A JP2001399867A JP2003199092A JP 2003199092 A JP2003199092 A JP 2003199092A JP 2001399867 A JP2001399867 A JP 2001399867A JP 2001399867 A JP2001399867 A JP 2001399867A JP 2003199092 A JP2003199092 A JP 2003199092A
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Tetsujiro Kondo
哲二郎 近藤
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 既存のテレビジョン受像機等によって、ユー
ザが、容易に異常を認識することができるようにする。 【解決手段】 親機1と各子機2ijとしての各テレビ
ジョン受像機には、テレビジョン放送番組としての画像
データが表示されている(図36A)。また、各テレビ
ジョン受像機は、図示せぬカメラからの画像データを無
線で受信しており、その画像データの特徴量を、フレー
ムごとに検出し、さらに、画像データの特徴量の時間的
変動を解析している。そして、特徴量の時間的変動が所
定の条件を満たす場合、各テレビジョン受像機の表示が
切り換えられ、特徴量の時間的変動が所定の条件を満た
すカメラからの画像データが、すべてのテレビジョン受
像機の表示画面に亘って、全画面表示される(図36
B)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表示装置および制
御方法、プログラムおよび記録媒体、並びに表示システ
ムに関し、特に、例えば、既存のテレビジョン受像機の
有効利用を図ることができるようにする表示装置および
制御方法、プログラムおよび記録媒体、並びに表示シス
テムに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、従来のテレビジョン受像機にお
いては、テレビジョン放送信号が受信され、テレビジョ
ン放送番組としての画像が表示されるとともに、その画
像に付随する音声が出力される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、例えば、乳
幼児や高齢者がいる家庭において、常時、乳幼児や高齢
者を監視するのは困難であり、一般には、家庭の人間そ
の他の介護者が、乳幼児や高齢者の様子を定期的または
不定期に見に行くこととなる。
【0004】しかしながら、この場合、介護者の負担
は、相当なものであり、このため、介護者の負担を軽減
する何らかの手段が要請されている。
【0005】そこで、例えば、部屋にいる乳幼児や高齢
者の様子を撮影し、その画像を、他の部屋のモニタに映
す監視カメラシステムがある。
【0006】しかしながら、従来の監視カメラシステム
では、カメラからの映像を、常時、または定期的もしく
は不定期に確認しなければならず、介護者の負担は、多
少は軽減されるものの、依然として大きい。
【0007】また、家庭には、テレビジョン受像機があ
る場合が多いが、そのテレビジョン受像機の他に、監視
カメラシステムのモニタを設置しなければならないので
は、その分の住居スペースが侵されることになる。
【0008】そこで、監視カメラシステムのカメラから
の画像を、家庭にあるテレビジョン受像機に映す方法が
ある。
【0009】しかしながら、監視カメラシステムのカメ
ラからの画像を、テレビジョン受像機に映すのでは、介
護者は、そのテレビジョン受像機で、テレビジョン放送
番組を視聴することができなくなる。
【0010】そこで、テレビジョン受像機において、テ
レビジョン放送番組と、監視カメラシステムのカメラか
らの映像とを、介護者が切り換える方法があるが、テレ
ビジョン放送番組と、監視カメラシステムのカメラから
の映像との切り換え操作を行うのは、面倒であり、さら
に、介護者が、その切り換えを忘れ、最悪の場合には、
緊急事態に気がつかないケースが生じうる。
【0011】本発明は、このような状況に鑑みてなされ
たものであり、既存のテレビジョン受像機等によって、
ユーザが、容易に緊急事態を認識することができるよう
にすることにより、既存のテレビジョン受像機の有効利
用を図ることができるようにするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の表示装置は、複
数の入力系統のうちの所定の1つの入力系統から入力さ
れる情報の特徴量を、所定時間ごとに検出する検出手段
と、特徴量の時間的変動を解析する解析手段と、特徴量
の時間的変動が所定の条件を満たすかどうかを判定する
判定手段と、特徴量の時間的変動が所定の条件を満たす
場合に、所定の1つの入力系統から入力される情報のう
ちの画像を、表示手段に表示させる制御手段とを備える
ことを特徴とする。
【0013】本発明の制御方法は、複数の入力系統のう
ちの所定の1つの入力系統から入力される情報の特徴量
を、所定時間ごとに検出する検出ステップと、特徴量の
時間的変動を解析する解析ステップと、特徴量の時間的
変動が所定の条件を満たすかどうかを判定する判定ステ
ップと、特徴量の時間的変動が所定の条件を満たす場合
に、所定の1つの入力系統から入力される情報のうちの
画像を、表示手段に表示させる制御ステップとを備える
ことを特徴とする。
【0014】本発明のプログラムは、複数の入力系統の
うちの所定の1つの入力系統から入力される情報の特徴
量を、所定時間ごとに検出する検出ステップと、特徴量
の時間的変動を解析する解析ステップと、特徴量の時間
的変動が所定の条件を満たすかどうかを判定する判定ス
テップと、特徴量の時間的変動が所定の条件を満たす場
合に、所定の1つの入力系統から入力される情報のうち
の画像を、表示手段に表示させる制御ステップとを備え
ることを特徴とする。
【0015】本発明の記録媒体は、複数の入力系統のう
ちの所定の1つの入力系統から入力される情報の特徴量
を、所定時間ごとに検出する検出ステップと、特徴量の
時間的変動を解析する解析ステップと、特徴量の時間的
変動が所定の条件を満たすかどうかを判定する判定ステ
ップと、特徴量の時間的変動が所定の条件を満たす場合
に、所定の1つの入力系統から入力される情報のうちの
画像を、表示手段に表示させる制御ステップとを備える
プログラムが記録されていることを特徴とする。
【0016】本発明の表示システムは、複数の表示装置
それぞれが、複数の入力系統のうちの所定の1つの入力
系統から入力される情報の特徴量を、所定時間ごとに検
出する検出手段と、特徴量の時間的変動を解析する解析
手段と、特徴量の時間的変動が所定の条件を満たすかど
うかを判定する判定手段と、特徴量の時間的変動が所定
の条件を満たす場合に、所定の1つの入力系統から入力
される情報のうちの画像を、表示手段に表示させる制御
手段とを備えることを特徴とする。
【0017】本発明の表示装置および制御方法、プログ
ラムおよび記録媒体、並びに表示システムにおいては、
複数の入力系統のうちの所定の1つの入力系統から入力
される情報の特徴量が、所定時間ごとに検出され、その
特徴量の時間的変動が解析される。そして、特徴量の時
間的変動が所定の条件を満たすかどうかが判定され、特
徴量の時間的変動が所定の条件を満たす場合には、所定
の1つの入力系統から入力される情報のうちの画像が表
示される。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は、本発明を適用したスケー
ラブルTV(Television)システム(システムとは、複数
の装置が論理的に集合した物をいい、各構成の装置が同
一筐体中にあるか否かは問わない)の一実施の形態の構
成例を示す斜視図である。
【0019】図1Aの実施の形態では、スケーラブルT
Vシステムは、9台のテレビジョン受像機1、並びに2
11,212,213,221,223,231,232,233で構成
されている。また、図1Bの実施の形態では、スケーラ
ブルTVシステムは、25台のテレビジョン受像機1、
並びに211,212,213,214,215,221,222,2
23,224,225,231,232,234,235,241
42,243,244,245,251,252,253,254,2
55で構成されている。
【0020】ここで、スケーラブルTVシステムを構成
するテレビジョン受像機の数は、9台や25台に限定さ
れるものではない。即ち、スケーラブルTVシステム
は、任意の複数台のテレビジョン受像機によって構成す
ることが可能である。また、スケーラブルTVシステム
を構成するテレビジョン受像機の配置は、図1に示した
ように、横×縦が、3×3や5×5に限定されるもので
はない。即ち、スケーラブルTVシステムを構成するテ
レビジョン受像機の配置は、その他、例えば、横×縦
が、1×2や、2×1、2×3などとすることも可能で
ある。また、スケーラブルTVシステムを構成するテレ
ビジョン受像機の配置形状は、図1に示したように、格
子状(マトリクス状)に限定されるものではなく、例え
ば、ピラミッド状であっても良い。
【0021】このようにスケーラブルTVシステムは、
任意の複数台のテレビジョン受像機を、横と縦それぞれ
に、任意の台数だけ配置して構成することができること
から、「スケーラブル」なシステムであるということが
できる。
【0022】スケーラブルTVシステムを構成するテレ
ビジョン受像機には、他のテレビジョン受像機を制御す
ることができる親のテレビジョン受像機(以下、適宜、
親機という)と、他のテレビジョン受像機から制御する
ことができるが、他のテレビジョン受像機を制御するこ
とができない子のテレビジョン受像機(以下、適宜、子
機という)の2種類が存在する。
【0023】また、スケーラブルTVシステムでは、後
述するように、そのスケーラブルTVシステムを構成す
るすべてのテレビジョン受像機の全表示画面に亘って画
像を表示する全画面表示を行うことができるようになっ
ている。
【0024】但し、スケーラブルTVシステムが、全画
面表示を行うには、スケーラブルTVシステムを構成す
るテレビジョン受像機が、スケーラブルTVシステムに
対応したもの(以下、適宜、スケーラブル対応機とい
う)であり、かつ、そのうちの少なくとも1つが親機で
あることが条件となっている。このため、図1Aおよび
図1Bの実施の形態では、スケーラブルTVシステムを
構成するテレビジョン受像機のうち、例えば、中心に配
置されるテレビジョン受像機が親機1とされている。
【0025】以上から、スケーラブルTVシステムを構
成するテレビジョン受像機の中に、スケーラブル対応機
でないテレビジョン受像機が存在する場合には、全画面
表示を行うことができない。さらに、スケーラブルTV
システムを構成するテレビジョン受像機がスケーラブル
対応機であっても、そのすべてが子機である場合には、
やはり、全画面表示を行うことができない。
【0026】従って、ユーザは、スケーラブルTVシス
テムの全画面表示の機能を享受するためには、少なくと
も、1台以上の親機、または1台の親機と1台以上の子
機を購入する必要がある。
【0027】なお、親機は、子機の機能も有しており、
従って、スケーラブルTVシステムを構成するテレビジ
ョン受像機の中に、複数台の親機が存在していてもかま
わない。
【0028】図1Aの実施の形態では、3×3台のテレ
ビジョン受像機のうち、中心(左から2番目で、上から
2番目)に配置されているテレビジョン受像機1が親機
となっており、他の8台のテレビジョン受像機211,2
12,213,221,223,231,232,233が子機になっ
ている。また、図1Bの実施の形態では、5×5台のテ
レビジョン受像機のうち、中心(左から3番目で、上か
ら3番目)に配置されているテレビジョン受像機1が親
機となっており、他の24台の211,212,2 13
14,215,221,222,223,224,225,231,2
32,234,235,2 41,242,243,244,245
51,252,253,254,255が子機になっている。
【0029】従って、図1の実施の形態では、親機1
は、スケーラブルTVシステムを構成するテレビジョン
受像機の中心に配置されているが、親機1の位置は、ス
ケーラブルTVシステムを構成するテレビジョン受像機
の中心に限定されるものではなく、親機1は、左上や右
下その他の任意の位置に配置することが可能である。
【0030】ここで、以下においては、説明を簡単にす
るため、スケーラブルTVシステムは、図1Aに示した
ように、3×3台のテレビジョン受像機で構成されるも
のとし、さらに、親機1は、スケーラブルTVシステム
を構成するテレビジョン受像機の中心に配置されるもの
とする。
【0031】なお、スケーラブルTVシステムを構成す
る子機2ijのサフィックスijは、その子機2ijが、ス
ケーラブルTVシステムにおいて、第i列第j行(上か
らi行目の、左からj列目)に配置されているものであ
ることを表す。
【0032】また、以下、適宜、子機2ijを特に区別す
る必要がない限り、子機2と記述する。
【0033】次に、図2は、親機1であるテレビジョン
受像機の構成例を示す斜視図である。
【0034】親機1は、その表示画面のサイズが、例え
ば、14インチ(inch)または15インチなどのテレビジ
ョン受像機であり、その正面中央部分に、画像を表示す
るCRT(Cathod Ray Tube)11が設けられており、ま
た、その正面の左端と右端に、音声を出力するスピーカ
ユニット12Lと12Rがそれぞれ設けられている。
【0035】そして、図示せぬアンテナで受信されたテ
レビジョン放送信号における画像が、CRT11で表示
され、また、その画像に付随する音声のL(Left)チャン
ネルとR(Right)チャンネルが、スピーカユニット12
Lと12Rから、それぞれ出力される。
【0036】親機1には、赤外線IR(Infrared Ray)を
出射するリモートコマンダ(以下、適宜、リモコンとい
う)15が付随しており、ユーザは、このリモコン15
を操作することにより、受信チャンネルや音量の変更、
その他各種のコマンドを、親機1に与えることができる
ようになっている。
【0037】なお、リモコン15は、赤外線通信を行う
ものに限定されるものではなく、例えば、BlueTooth
(商標)その他の無線通信を行うものを採用することが
可能である。
【0038】また、リモコン15は、親機1のみなら
ず、子機2を制御することも可能である。
【0039】次に、図3は、図2の親機1の構成例を示
す6面図である。
【0040】図3Aは親機1の正面を、図3Bは親機1
の上面を、図3Cは親機1の底面を、図3Dは親機1の
左側面を、図3Eは親機1の右側面を、図3Fは親機1
の背面を、それぞれ示している。
【0041】親機1の上面(図3B)、底面(図3
C)、左側面(図3D)、および右側面(図3E)に
は、固定機構が設けられている。後述するように、子機
2であるテレビジョン受像機の上面、底面、左側面、お
よび右側面にも、同様の固定機構が設けられており、親
機1の上面側、底面側、左側面側、または右側面側に、
子機2や他の親機が配置されると、親機1の上面、底
面、左側面、または右側面に設けられた固定機構と、子
機2や他の親機の対向する面に設けられた固定機構と
が、例えば嵌合し、親機1と、子機2や他の親機とが、
容易に離れないように固定される。これにより、スケー
ラブルTVシステムを構成するテレビジョン受像機の位
置ずれなどを防止するようになっている。
【0042】なお、固定機構は、機械的な機構で構成す
ることもできるし、その他、例えば、磁石などによって
構成することも可能である。
【0043】親機1の背面には、図3Fに示すように、
端子パネル21、アンテナ端子22、入力端子23、お
よび出力端子24が設けられている。
【0044】端子パネル21には、親機1と、図1Aの
スケーラブルTVシステムを構成する8台の子機211
12,213,221,223,231,232,233それぞれと
を電気的に接続するための8つのIEEE(Institute of El
ectrical and Electronics Engineers)1394端子2
11,2112,2113,2121,2123,2131,21
32,2133が設けられている。
【0045】ここで、図3Fの実施の形態では、親機1
が、図1AのスケーラブルTVシステムでの子機2ij
位置を把握するため、端子パネル21においては、ユー
ザが、スケーラブルTVシステムを、その背面側から見
た場合に、図1AのスケーラブルTVシステムでの子機
ijの位置に対応する位置に、その子機2ijと接続され
るIEEE1394端子21ijが設けられている。
【0046】従って、図1AのスケーラブルTVシステ
ムにおいては、子機211はIEEE1394端子2111を、子機
12はIEEE1394端子2112を、子機213はIEEE1394端子
21 13を、子機221はIEEE1394端子2121を、子機223
はIEEE1394端子2123を、子機231はIEEE1394端子21
31を、子機232はIEEE1394端子2132を,子機233はIE
EE1394端子2133を、それぞれ経由して、親機1と接続
するように、ユーザに接続を行ってもらう。
【0047】なお、図1AのスケーラブルTVシステム
において、子機ijを、端子パネル21のどのIEEE1394端
子と接続するかは、特に限定されるものではない。但
し、子機ijを、IEEE1394端子21ij以外のIEEE1394端子
と接続する場合には、その子機 ijが、図1Aのスケーラ
ブルTVシステムの第i列第j行に配置されているもの
であることを、親機1に設定する必要がある(ユーザに
設定してもらう必要がある)。
【0048】また、図3Fの実施の形態では、端子パネ
ル21に、8つのIEEE1394端子21 11乃至2133を設
け、親機1と、8台の子機211乃至233それぞれとを、
パラレルに接続するようにしたが、親機1と、8台の子
機211乃至233とは、シリアルに接続することも可能で
ある。即ち、子機2ijは、他の子機2i'j'を経由して、
親機1と接続することが可能である。但し、この場合
も、子機ijが、図1AのスケーラブルTVシステムの第
i列第j行に配置されているものであることを、親機1
に設定する必要がある。従って、端子パネル21に設け
るIEEE1394端子の数は、8つに限定されるものではな
い。
【0049】さらに、スケーラブルTVシステムを構成
するテレビジョン受像機どうしの電気的な接続は、IEEE
1394に限定されるものではなく、その他、例えば、LAN
(IEEE802)などを採用することが可能である。また、ス
ケーラブルTVシステムを構成するテレビジョン受像機
どうしの電気的な接続は、有線ではなく、無線で行うこ
とも可能である。
【0050】アンテナ端子22には、図示せぬアンテナ
に接続されているケーブルが接続され、これにより、ア
ンテナで受信されたテレビジョン放送信号が、親機1に
入力される。入力端子23には、例えば、VTR(Video Ta
pe Recoder)等から出力される画像データおよび音声デ
ータが入力される。出力端子24からは、例えば、親機
1で受信されているテレビジョン放送信号としての画像
データおよび音声データが出力される。
【0051】次に、図4は、子機2であるテレビジョン
受像機の構成例を示す斜視図である。
【0052】子機2は、図2の親機1と同一の表示画面
サイズのテレビジョン受像機であり、その正面中央部分
に、画像を表示するCRT(Cathod Ray Tube)31が設
けられており、また、その正面の左端と右端に、音声を
出力するスピーカユニット32Lと32Rがそれぞれ設
けられている。なお、親機1と子機2とでは、異なる表
示画面サイズを採用することも可能である。
【0053】そして、図示せぬアンテナで受信されたテ
レビジョン放送信号における画像が、CRT31で表示
され、また、その画像に付随する音声のL(Left)チャン
ネルとR(Right)チャンネルが、スピーカユニット32
Lと32Rから、それぞれ出力される。
【0054】子機2にも、親機1と同様に、赤外線IR
を出射するリモコン35が付随しており、ユーザは、こ
のリモコン35を操作することにより、受信チャンネル
や音量の変更、その他各種のコマンドを、子機2に与え
ることができるようになっている。
【0055】なお、リモコン35は、子機2のみなら
ず、親機1の制御も行うことができるようになってい
る。
【0056】また、図1AのスケーラブルTVシステム
を構成するには、ユーザは、1台の親機1と、8台の子
機211乃至233を購入する必要があるが、この場合に、
親機1にリモコン15が付随し、8台の子機211乃至2
33それぞれにリモコン35が付随するのでは、ユーザ
は、9台のリモコンを所有することとなり、その管理が
煩雑になる。
【0057】そこで、子機2のリモコン35は、子機2
のオプションとして、別売りにすることが可能である。
また、親機1のリモコン15も、親機1のオプションと
して、別売りにすることが可能である。
【0058】ここで、上述したように、リモコン15と
35は、親機1および子機2のいずれも制御することが
可能であり、従って、リモコン15または35のうちの
いずれか一方しか所有していなくても、親機1および子
機2のすべてを制御することが可能である。
【0059】次に、図5は、図4の子機2の構成例を示
す6面図である。
【0060】図5Aは子機2の正面を、図5Bは子機2
の上面を、図5Cは子機2の底面を、図5Dは子機2の
左側面を、図5Eは子機2の右側面を、図5Fは子機2
の背面を、それぞれ示している。
【0061】子機2の上面(図5B)、底面(図5
C)、左側面(図5D)、および右側面(図5E)に
は、固定機構が設けられており、子機2の上面側、底面
側、左側面側、または右側面側に、親機1や他の子機が
配置されると、子機2の上面、底面、左側面、または右
側面に設けられた固定機構と、親機1や他の子機の対向
する面に設けられた固定機構とが嵌合し、子機2と、他
の子機や親機1とが、容易に離れないように固定され
る。
【0062】子機2の背面には、図5Fに示すように、
端子パネル41、アンテナ端子42、入力端子43、お
よび出力端子44が設けられている。
【0063】端子パネル41には、親機1と子機2とを
電気的に接続するための1つのIEEE1394端子411が設
けられている。子機2が、図1AのスケーラブルTVシ
ステムにおける、例えば左上に配置される子機211であ
る場合には、端子パネル41のIEEE1394端子411は、
図示せぬIEEE1394ケーブルを介して、図3Fにおける端
子パネル21のIEEE1394端子2111と接続される。
【0064】なお、端子パネル41に設けるIEEE1394端
子の数は、1つに限定されるものではない。
【0065】アンテナ端子42には、図示せぬアンテナ
に接続されているケーブルが接続され、これにより、ア
ンテナで受信されたテレビジョン放送信号が、子機2に
入力される。入力端子43には、例えば、VTR等から出
力される画像データおよび音声データが入力される。出
力端子44からは、例えば、子機2で受信されているテ
レビジョン放送信号としての画像データおよび音声デー
タが出力される。
【0066】以上のように構成される1台の親機1と8
台の子機211乃至233の合計9台のテレビジョン受像機
が、横方向と縦方向に、それぞれ3台ずつ配置されるこ
とにより、図1AのスケーラブルTVシステムが構成さ
れる。
【0067】なお、図1AのスケーラブルTVシステム
は、親機または子機としてのテレビジョン受像機の上、
下、左、または右に、他のテレビジョン受像機を直接配
置して構成する他、例えば、図6に示すスケーラブルT
Vシステム専用のラックに、テレビジョン受像機を配置
して構成することも可能である。このように専用のラッ
クを使用する場合には、スケーラブルTVシステムを構
成するテレビジョン受像機の位置ずれなどを、より強固
に防止することができる。
【0068】ここで、親機または子機としてのテレビジ
ョン受像機の上、下、左、または右に、他のテレビジョ
ン受像機を直接配置することによりスケーラブルTVシ
ステムを構成する場合には、例えば、親機1は、少なく
とも、子機232が存在しないと、図1Aに示したよう
に、第2行第2列に配置することができない。これに対
して、図6のスケーラブルTVシステム専用のラックを
用いる場合には、子機2 32が存在しなくても、親機1
を、第2行第2列に配置することができる。
【0069】次に、図7は、リモコン15の構成例を示
す平面図である。
【0070】セレクトボタンスイッチ51は、上下左右
方向の4つの方向の他、その中間の4つの斜め方向の合
計8個の方向に操作(方向操作)することができる。さ
らに、セレクトボタンスイッチ51は、リモコン15の
上面に対して垂直方向にも押下操作(セレクト操作)す
ることができる。メニューボタンスイッチ54は、親機
1のCRT11(または子機2のCRT31)に、各種
の設定(例えば、上述した、子機ijが、スケーラブルT
Vシステムの第i列第j行に配置されているものである
ことの設定)や、所定の処理を行うことを指令するコマ
ンドの入力を行うためのメニュー画面を表示させるとき
に操作される。
【0071】ここで、メニュー画面が表示された場合に
は、そのメニュー画面における項目等を指示するカーソ
ルが、CRT11に表示される。このカーソルは、セレ
クトボタンスイッチ51を方向操作することで、その操
作に対応する方向に移動する。また、カーソルが、所定
の項目上の位置にあるときに、セレクトボタンスイッチ
51がセレクト操作されると、その項目の選択が確定さ
れる。なお、本実施の形態では、後述するように、メニ
ューに表示される項目の中にアイコンがあり、セレクト
ボタンスイッチ51は、アイコンをクリックするとき
も、セレクト操作される。
【0072】イグジットボタンスイッチ55は、メニュ
ー画面から元の通常の画面に戻る場合などに操作され
る。
【0073】ボリウムボタンスイッチ52は、ボリウム
をアップまたはダウンさせるときに操作される。チャン
ネルアップダウンボタンスイッチ53は、受信する放送
チャンネルの番号を、アップまたはダウンするときに操
作される。
【0074】0乃至9の数字が表示されている数字ボタ
ン(テンキー)スイッチ58は、表示されている数字を
入力するときに操作される。エンタボタンスイッチ57
は、数字ボタンスイッチ58の操作が完了したとき、数
字入力終了の意味で、それに続いて操作される。なお、
チャンネルを切り換えたときは、親機1のCRT11
(もしくは子機2のCRT31)に、新たなチャンネル
の番号などが、所定の時間、OSD(On Screen Displa
y)表示される。ディスプレイボタン56は、現在選択し
ているチャンネルの番号や、現在の音量等のOSD表示
のオン/オフを切り換えるときに操作される。
【0075】テレビ/ビデオ切換ボタンスイッチ59
は、親機1(もしくは子機2)の入力を、後述する図1
0の内蔵するチューナ121(もしくは後述する図11
のチューナ141)、または図3の入力端子23(もし
くは図5の入力端子43)からの入力に切り換えるとき
に操作される。テレビ/DSS切換ボタンスイッチ60
は、チューナ121において地上波による放送を受信す
るテレビモード、または衛星放送を受信するDSS(Dig
ital Satellite System(Hughes Communications社の商
標))モードを選択するときに操作される。数字ボタンス
イッチ58を操作してチャンネルを切り換えると、切り
換え前のチャンネルが記憶され、ジャンプボタンスイッ
チ61は、この切り換え前の元のチャンネルに戻るとき
に操作される。
【0076】ランゲージボタン62は、2カ国語以上の
言語により放送が行われている場合において、所定の言
語を選択するときに操作される。ガイドボタンスイッチ
63は、EPG(Electronic Program Guide)データを送
信しているチャンネルを選択し、CRT11に表示する
ときに操作される。フェイバリッドボタンスイッチ64
は、あらかじめ設定されたユーザの好みのチャンネルを
選択する場合に操作される。
【0077】ケーブルボタンスイッチ65、テレビスイ
ッチ66、およびDSSボタンスイッチ67は、リモコ
ン15から出射される赤外線に対応するコマンドコード
の機器カテゴリを切り換えるためのボタンスイッチであ
る。即ち、リモコン15は(リモコン35も同様)、親
機1や子機2としてのテレビジョン受像機の他、図示せ
ぬSTBやIRDを遠隔制御することができるようにな
っており、ケーブルボタンスイッチ65は、CATV網
を介して伝送されてくる信号を受信するSTB(Set Top
Box)を、リモコン15によって制御する場合に操作さ
れる。ケーブルボタンスイッチ65の操作後は、リモコ
ン15からは、STBに割り当てられた機器カテゴリの
コマンドコードに対応する赤外線が出射される。同様
に、テレビボタンスイッチ66は、親機1(または子機
1)を、リモコン15によって制御する場合に操作され
る。DSSボタンスイッチ67は、衛星を介して伝送さ
れている信号を受信するIRD(Integrated Receiver a
nd Decorder)を、リモコン15によって制御する場合に
操作される。
【0078】LED(Light Emitting Diode)68,6
9,70は、それぞれケーブルボタンスイッチ65、テ
レビボタンスイッチ66、またはDSSボタンスイッチ
67がオンにされたとき点灯し、これにより、リモコン
15が、現在、どのカテゴリの装置の制御が可能になっ
ているのかが、ユーザに示される。なお、LED68,
69,70は、それぞれケーブルボタンスイッチ65、
テレビボタンスイッチ66、またはDSSボタンスイッ
チ67がオフにされたときは消灯する。
【0079】ケーブル電源ボタンスイッチ71、テレビ
電源ボタンスイッチ72、DSS電源ボタンスイッチ7
3は、STB、親機1(もしくは子機2)、またはIR
Dの電源をオン/オフするときに操作される。
【0080】ミューティングボタンスイッチ74は、親
機1(または子機2)のミューティング状態を設定また
は解除するときに操作される。スリープボタンスイッチ
75は、所定の時刻になった場合、または所定の時間が
経過した場合に、自動的に電源をオフするスリープモー
ドを設定もしくは解除するときに操作される。
【0081】発光部76は、リモコン15が操作された
場合に、その操作に対応する赤外線を出射するようにな
っている。
【0082】次に、図8は、子機2のリモコン35の構
成例を示す平面図である。
【0083】リモコン35は、図7のリモコン15にお
けるセレクトボタンスイッチ51乃至発光部76とそれ
ぞれ同様に構成されるセレクトボタンスイッチ81乃至
発光部106から構成されるため、その説明は省略す
る。
【0084】次に、図9は、親機1のリモコン15の他
の構成例を示す平面図である。
【0085】図9の実施の形態では、図7における8方
向に操作可能なセレクトボタンスイッチ51に代えて、
上下左右の4方向の方向ボタンスイッチ111,11
2,113,114と、セレクト操作を行うためのボタ
ンスイッチ110が設けられている。さらに、図9の実
施の形態では、ケーブルボタンスイッチ65、テレビボ
タンスイッチ66、およびDSSボタンスイッチ67が
内照式とされ、図7におけるLED68乃至70が省略
されている。但し、ボタンスイッチ65乃至67の裏側
には、図示せぬLEDが配置されており、ボタンスイッ
チ65乃至67が操作されると、その操作に対応して、
その裏側に配置されているLEDがそれぞれ点灯または
消灯するようになっている。
【0086】その他のボタンスイッチは、その配置位置
は異なるものの、基本的には図7に示した場合と同様で
ある。
【0087】なお、子機2のリモコン35も、図9にお
ける場合と同様に構成することが可能である。
【0088】また、リモコン15には、その移動を検出
するジャイロを内蔵させるようにすることができる。こ
の場合、リモコン15では、その内蔵するジャイロによ
って、リモコン15の移動方向と移動量を検出し、メニ
ュー画面において表示されるカーソルを、その移動方向
と移動量に対応して移動させるようにすることが可能で
ある。このように、リモコン15にジャイロを内蔵させ
る場合には、図7の実施の形態では、セレクトボタンス
イッチ51を8方向に移動することができるように構成
する必要がなくなり、また、図9の実施の形態では、方
向ボタンスイッチ111乃至114を設ける必要がなく
なる。同様に、リモコン35にも、ジャイロを内蔵させ
るようにすることが可能である。
【0089】次に、図10は、親機1の電気的構成例を
示している。
【0090】図示せぬアンテナで受信されたテレビジョ
ン放送信号は、チューナ121に供給され、CPU12
9の制御の下、検波、復調される。チューナ121の出
力は、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)復調
回路122に供給され、CPU129の制御の下、QP
SK復調される。QPSK復調回路122の出力は、エ
ラー訂正回路123に供給され、CPU129の制御の
下、エラーが検出、訂正され、デマルチプレクサ124
に供給される。
【0091】デマルチプレクサ124は、CPU129
の制御の下、エラー訂正回路123の出力を、必要に応
じてデスクランブルし、さらに、所定のチャンネルのT
S(Transport Stream)パケットを抽出する。そして、デ
マルチプレクサ124は、画像データ(ビデオデータ)
のTSパケットを、MPEG(Moving Picture Experts
Group)ビデオデコーダ125に供給するととともに、音
声データ(オーディオデータ)のTSパケットを、MP
EGオーディオデコーダ126に供給する。また、デマ
ルチプレクサ124は、エラー訂正回路123の出力に
含まれるTSパケットを、必要に応じて、CPU129
に供給する。さらに、デマルチプレクサ124は、CP
U129から供給される画像データまたは音声データ
(TSパケットの形にされているものを含む)を受信
し、MPEGビデオデコーダ125またはMPEGオー
ディオデコーダ126に供給する。
【0092】MPEGビデオデコーダ125は、デマル
チプレクサ124から供給される画像データのTSパケ
ットを、MPEGデコードし、セレクタ127に供給す
る。MPEGオーディオデコーダ126は、デマルチプ
レクサ124から供給される音声データのTSパケット
を、MPEGデコードする。MPEGオーディオデコー
ダ126でのデコードにより得られるLチャンネルとR
チャンネルの音声データは、セレクタ127に供給され
る。
【0093】セレクタ127は、CPU129の制御の
下、MPEGビデオデコーダ125が出力する画像デー
タ、CPU129から供給される画像データ、またはセ
キュリティシステム部137から供給される画像データ
を選択し、NTSC(National Television System Comm
ittee)エンコーダ128に供給する。NTSCエンコー
ダ128は、セレクタ127から供給される画像データ
をNTSC方式の画像データに変換し、CRT11に供
給して表示させる。また、セレクタ127は、CPU1
29の制御の下、MPEGオーディオデコーダ126か
らのLおよびRチャンネルの音声データ、CPU129
から供給される音声データ、またはセキュリティシステ
ム部137から供給される音声データを選択し、アンプ
138に供給する。
【0094】CPU129は、EEPROM(Electrica
lly Erasable Programable Read Only Memory)130
や、ROM(Read Only Memory)131に記憶されている
プログラムにしたがって各種の処理を実行し、これによ
り、例えば、チューナ121、QPSK復調回路12
2、エラー訂正回路123、デマルチプレクサ124、
セレクタ127、IEEE1394インタフェース133、モデ
ム136、およびセキュリティシステム部137を制御
する。また、CPU129は、デマルチプレクサ124
から供給されるデータを、IEEE1394インタフェース13
3に供給し、IEEE1394インタフェース133から供給さ
れるデータを、デマルチプレクサ124やセレクタ12
7に供給する。さらに、CPU129は、フロントパネ
ル134やIR受信部135から供給されるコマンドに
対応した処理を実行する。また、CPU129は、モデ
ム136を制御することにより、電話回線を通じて、図
示せぬサーバにアクセスし、バージョンアップされたプ
ログラムや必要なデータを取得する。
【0095】EEPROM130は、電源オフ後も保持
しておきたいデータやプログラムを記憶する。ROM1
31は、例えば、IPL(Initial Program Loader)のプ
ログラムを記憶している。なお、EEPROM130に
記憶されたデータやプログラムは、そこに上書きするこ
とで、バージョンアップすることができる。
【0096】RAM132は、CPU129の動作上必
要なデータやプログラムを一時記憶する。
【0097】IEEE1394インタフェース133は、端子パ
ネル21(のIEEE1394端子2111乃至2133(図3))
に接続されており、IEEE1394の規格に準拠した通信を行
うためのインタフェースとして機能する。これにより、
IEEE1394インタフェース133は、CPU129から供
給されるデータを、IEEE1394の規格に準拠して、外部に
送信する一方、外部からIEEE1394の規格に準拠して送信
されてくるデータを受信し、CPU129に供給する。
【0098】フロントパネル134は、図2および図3
では図示していないが、親機1の正面の一部に設けられ
ている。そして、フロントパネル134は、リモコン1
5(図7、図9)に設けられたボタンスイッチの一部を
有しており、フロントパネル134のボタンスイッチが
操作された場合には、その操作に対応する操作信号が、
CPU129に供給される。この場合、CPU129
は、フロントパネル134からの操作信号に対応した処
理を行う。
【0099】IR受信部135は、リモコン15の操作
に対応して、リモコン15から送信されてくる赤外線を
受信(受光)する。さらに、IR受信部135は、その
受信した赤外線を光電変換し、その結果得られる信号
を、CPU129に供給する。この場合、CPU129
は、IR受信部135からの信号に対応した処理、即
ち、リモコン15の操作に対応した処理を行う。
【0100】モデム136は、電話回線を介しての通信
制御を行い、これにより、CPU129から供給される
データを、電話回線を介して送信するとともに、電話回
線を介して送信されてくるデータを受信し、CPU12
9に供給する。
【0101】セキュリティシステム部137は、セキュ
リティコントローラ137A、無線インタフェース13
7B、データ処理部137C、警告処理部137Dで構
成されており、CPU129の制御の下、ユーザに、緊
急事態(異常)の発生を警告するための、後述する各処
理を行う。
【0102】即ち、セキュリティコントローラ137A
は、CPU129の制御の下、無線インタフェース13
7B、データ処理部137C、および警告処理部137
Dを制御する。
【0103】無線インタフェース137Bは、無線通信
を行うためのインタフェースとして機能し、後述するカ
メラ162(図23)から送信されてくる画像(動画
像)データおよび音声データを受信し、セレクタ127
とデータ処理部137に供給する。ここで、無線インタ
フェース137Bとしては、例えば、IEEE802.11に規定
されている、いわゆる無線LANによる通信を行うNIC(Net
work Interface Card)などを採用することができる。
【0104】なお、無線インタフェース137Bとして
は、IEEE802.11以外の規格による無線通信を行うものを
採用することが可能である。但し、無線インタフェース
137Bとしては、動画のデータを送受信するのに十分
な伝送帯域を有している規格に準拠しているものである
ことが望ましい。
【0105】データ処理部137Cは、無線インタフェ
ース137Bから供給される画像データまたは音声デー
タの特徴量を、所定時間ごとに検出し、警告処理部13
7Dに供給する。
【0106】警告処理部137Dは、データ処理部13
7Cから供給される画像データまたは音声データの特徴
量の時間的変動を解析する。さらに、警告処理部137
Dは、画像データまたは音声データの特徴量の時間的変
動が所定の条件を満たすかどうかを判定し、その判定結
果に基づき、ユーザに警告を行うべきことを、セキュリ
ティコントローラ137Aに要求する。
【0107】アンプ138は、セレクタ127から供給
される音声データを、必要に応じて増幅し、スピーカユ
ニット12Lおよび12Rに供給する。なお、アンプ1
38は、D/A(Digtal/Analog)変換器138を内蔵し
ており、そこに供給される音声データを、必要に応じて
D/A変換して出力する。
【0108】以上のように構成される親機1では、次の
ようにして、テレビジョン放送番組としての画像と音声
が出力される(画像が表示され、音声が出力される)。
【0109】即ち、アンテナで受信されたテレビジョン
放送信号としてのトランスポートストリームが、チュー
ナ121,QPSK復調回路122、およびエラー訂正
回路123を介して、デマルチプレクサ124に供給さ
れる。デマルチプレクサ124は、トランスポートスト
リームから、所定の番組のTSパケットを抽出し、画像
データのTSパケットを、MPEGビデオデコーダ12
5に供給するとともに、音声データのTSパケットを、
MPEGオーディオデコーダ126に供給する。
【0110】MPEGビデオデータコーダ125では、
デマルチプレクサ124からのTSパケットがMPEG
デコードされる。そして、その結果られる画像データ
が、MPEGビデオデコーダ125から、セレクタ12
7およびNTSCエンコーダ128を経由して、CRT
11に供給されて表示される。
【0111】一方、MPEGオーディオデコーダ126
では、デマルチプレクサ124からのTSパケットがM
PEGデコードされる。そして、その結果られる音声デ
ータが、MPEGオーディオデコーダ126から、セレ
クタ127およびアンプ138を介して、スピーカユニ
ット12Lおよび12Rに供給されて出力される。
【0112】また、親機1では、IEEE1394インタフェー
ス133において、そこに供給される他の機器からのT
Sパケットが受信される。そして、そのTSパケットの
うちの画像データのTSパケットと、音声データのTS
パケットは、CPU129およびデマルチプレクサ12
4を介して、MPEGビデオデコーダ125と、MPE
Gオーディオデコーダ126にそれぞれ供給され、以
下、テレビジョン放送信号の画像データと音声データに
おける場合と同様に出力(表示)される。
【0113】さらに、親機1では、セキュリティシステ
ム部137の無線インタフェース137Bにおいて、そ
こに供給される画像データおよび音声データが受信され
る。無線インタフェース137Bで受信された画像デー
タは、セレクタ127およびNTSCエンコーダ128
を介して、CRT11に供給されて表示される。一方、
無線インタフェース137Bで受信された音声データ
は、セレクタ127およびアンプ138を介して、スピ
ーカユニット12Lおよび12Rに供給されて出力され
る。
【0114】従って、図10の形態では、親機1は、画
像データおよび音声データを入力する入力系統として、
チューナ121、IEEE1394インタフェース133、およ
び無線インタフェース137Bの3つの入力系統を有す
る。但し、親機1は、図10には図示していないが、図
3Fに図示したように、入力端子23を有しており、従
って、親機1は、この入力端子23を含めると、4つの
入力系統を有する。
【0115】なお、親機1に設ける入力系統の数は、特
に限定されるものではない。
【0116】次に、図11は、子機2の電気的構成例を
示している。
【0117】子機2は、図10のチューナ121乃至ア
ンプ138とそれぞれ同様に構成されるチューナ141
乃至アンプ158から構成されるため、その説明は省略
する。
【0118】なお、親機1と子機2は、図3Fと図5F
に示したように、それぞれ独立して、アンテナ端子22
と42を有するので、図1のスケーラブルTVシステム
を構成するテレビジョン受像機としての親機1と子機2
には、それぞれに、アンテナ(からのケーブル)を接続
することが可能である。しかしながら、親機1と子機2
それぞれに、アンテナを接続する場合には、配線が煩雑
になるおそれがある。そこで、スケーラブルTVシステ
ムにおいては、そのスケーラブルTVシステムを構成す
るテレビジョン受像機のうちのいずれか1つにアンテナ
を接続し、そのテレビジョン受像機で受信されたテレビ
ジョン放送信号を、例えば、IEEE1394通信によって、他
のテレビジョン受像機に分配するようにすることが可能
である。
【0119】次に、本実施の形態では、親機1の端子パ
ネル21のIEEE1394端子21ij(図3)と、子機2ij
端子パネル41のIEEE1394端子411(図5)とが、IEE
E1394ケーブルによって接続されることにより、親機1
と子機2とが、電気的に接続され、これにより、親機1
と子機2との間で、IEEE1394通信(IEEE1394の規格に準
拠した通信)が行われ、各種のデータ等がやりとりされ
る。
【0120】そこで、図12乃至図21を参照して、IE
EE1394通信について、簡単に説明する。
【0121】IEEE1394は、シリアルバス規格の1つであ
り、IEEE1394通信は、データのアイソクロナス(isochro
nous)転送を行うことができることから、画像や音声と
いったリアルタイムで再生する必要のあるデータの転送
に適している。
【0122】即ち、IEEE1394インタフェースを有する機
器(IEEE1394機器)どうしの間では、125μs(マイ
クロ秒)周期で、最大で、100μsの伝送帯域(時間
ではあるが、帯域と呼ばれる)を使用して、データのア
イソクロナス転送を行うことができる。また、上述の伝
送帯域の範囲内であれば、複数チャンネルで、アイソク
ロナス転送を行うことができる。
【0123】図12は、IEEE1394通信プロトコルのレイ
ヤ構造を示している。
【0124】IEEE1394プロトコルは、トランザクション
層(Transaction Layer)、リンク層(Link Layer)、およ
び物理層(Physical Layer)の3層の階層構造を有する。
各階層は、相互に通信し、また、それぞれの階層は、シ
リアルバス管理(Serial BusManagement)と通信を行う。
さらに、トランザクション層およびリンク層は、上位の
アプリケーションとの通信も行う。この通信に用いられ
る送受信メッセージは、要求(Request)、指示(表示)
(Indication)、応答(Response)、確認(Confirmation)の
4種類があり、図12における矢印は、この通信を示し
ている。
【0125】なお、矢印の名称の最後に".req"がついた
通信は要求を表し、".ind"は指示を表す。また、".res
p"は応答を、".conf"は確認をそれぞれ表す。例えば、T
R_CONT.reqは、シリアルバス管理から、トランザクショ
ン層に送られる、要求の通信である。
【0126】トランザクション層は、アプリケーション
からの要求により、他のIEEE1394機器(IEEE1394インタ
フェースを有する機器)とデータ通信を行う為のアシン
クロナス(asynchronous)伝送サービスを提供し、ISO/IE
C13213で必要とされるリクエストレスポンスプロトコル
(Request Response Protocol)を実現する。即ち、IEEE1
394規格によるデータ転送方式としては、上述したアイ
ソクロナス伝送の他、アシンクロナス伝送があり、トラ
ンザクション層は、アシンクロナス伝送の処理を行う。
アシンクロナス伝送で伝送されるデータは、トランザク
ション層のプロトコルに要求する処理の単位であるリー
ドトランザクション(read Transaction)、ライトトラン
ザクション(write Transaction)、ロックトランザクシ
ョン(lockTransaction)の3種類のトランザクションに
よって、IEEE1394機器間で伝送される。
【0127】リンク層は、アクノリッジ(Acknowledge)
を用いたデータ伝送サービス、アドレス処理、データエ
ラー確認、データのフレーミング等の処理を行う。リン
ク層が行う1つのパケット伝送はサブアクションと呼ば
れ、サブアクションには、アシンクロナスサブアクショ
ン(Asynchronous Subaction)およびアイソクロナスサブ
アクション(Isochronous Subaction)の2種類がある。
【0128】アシンクロナスサブアクションは、ノード
(IEEE1394においてアクセスできる単位)を特定する物
理ID(Physical Identification)、およびノード内のア
ドレスを指定して行われ、データを受信したノードは、
アクノリッジを返送する。但し、IEEE1394シリアルバス
内の全てのノードにデータを送るアシンクロナスブロー
ドキャストサブアクションでは、データを受信したノー
ドは、アクノリッジを返送しない。
【0129】一方、アイソクロナスサブアクションで
は、データが、一定周期(前述したように、125μ
s)で、チャンネル番号を指定して伝送される。なお、
アイソクロナスサブアクションでは、アクノリッジは返
送されない。
【0130】物理層は、リンク層で用いる論理シンボル
を電気信号に変換する。さらに、物理層は、リンク層か
らのアービトレーション(IEEE1394通信を行うノードが
競合したときの調停)の要求に対する処理を行ったり、
バスリセットに伴うIEEE1394シリアルバスの再コンフィ
グレーションを実行し、物理IDの自動割り当てを行った
りする。
【0131】シリアスバス管理では、基本的なバス制御
機能の実現とISO/IEC13212のCSR(Control&Status Regis
ter Architecture)が提供される。シリアスバス管理
は、ノードコントローラ(Node Controllor)、アイソク
ロナスリソースマネージャ(Isochronous Resource Mana
ger)、およびバスマネージャ(Bus Manager)の機能を有
する。ノードコントローラは、ノードの状態、物理ID等
を制御するとともに、トランザクション層、リンク層、
および物理層を制御する。アイソクロナスリソースマネ
ージャは、アイソクロナス通信に用いられるリソースの
利用状況を提供するもので、アイソクロナス通信を行う
ためには、IEEE1394シリアルバスに接続された機器の中
に少なくとも1つ、アイソクロナスリソースマネージャ
の機能を有するIEEE1394機器が必要である。バスマネー
ジャは、各機能の中では、最も高機能であり、IEEE1394
シリアルバスの最適利用を図ることを目的とする。な
お、アイソクロナスリソースマネージャとバスマネージ
ャの存在は、任意である。
【0132】IEEE1394機器どうしは、ノード分岐とノー
ドディジーチェインのいずれの接続も可能であるが、IE
EE1394機器が新たに接続されたりすると、バスリセット
が行われ、ツリー識別や、ルートノード、物理ID、アイ
ソクロナスリソースマネージャ、サイクルマスタ、バス
マネージャの決定等が行われる。
【0133】ここで、ツリー識別においては、IEEE1394
機器としてのノード間の親子関係が決定される。また、
ルートノードは、アービトレーションによってIEEE1394
シリアルバスを使用する権利を獲得したノードの指定等
を行う。物理IDは、self-IDパケットと呼ばれるパケッ
トが、各ノードに転送されることにより決定される。な
お、self-IDパケットには、ノードのデータ転送レート
や、ノードがアイソクロナスリソースマネージャになれ
るかどうかといった情報が含まれる。
【0134】アイソクロナスリソースマネージャは、上
述したように、アイソクロナス通信に用いられるリソー
スの利用状況を提供するノードで、後述する帯域幅レジ
スタ(BANDWIDTH_AVAILABLEレジスタ)や、チャンネル
番号レジスタ(CHANNELS_AVAILABLEレジスタ)を有す
る。さらに、アイソクロナスリソースマネージャは、バ
スマネージャとなるノードの物理IDを示すレジスタも有
する。なお、IEEE1394シリアルバスで接続されたIEEE13
94機器としてのノードの中に、バスマネージャが存在し
ない場合には、アイソクロナスリソースマネージャが、
簡易的なバスマネージャとして機能する。
【0135】サイクルマスタは、アイソクロナス伝送の
周期である125μsごとに、IEEE1394シリアルバス上
に、サイクルスタートパケットを送信する。このため、
サイクルマスタは、その周期(125μs)をカウント
するためのサイクルタイムレジスタ(CYCLE_TIMEレジス
タ)を有する。なお、ルートノードがサイクルマスタに
なるが、ルートノードがサイクルマスタとしての機能を
有していない場合には、バスマネージャがルートノード
を変更する。
【0136】バスマネージャは、IEEE1394シリアルバス
上における電力の管理や、上述したルートノードの変更
等を行う。
【0137】バスリセット後に、上述したようなアイソ
クロナスリソースマネージャの決定等が行われると、IE
EE1394シリアルバスを介してのデータ伝送が可能な状態
となる。
【0138】IEEE1394のデータ伝送方式の1つであるア
イソクロナス伝送では、伝送帯域および伝送チャンネル
が確保され、その後、データが配置されたパケット(ア
イソクロナスパケット)が伝送される。
【0139】即ち、アイソクロナス伝送では、サイクル
マスタが125μs周期でサイクルスタートパケット
を、IEEE1394シリアルバス上にブロードキャストする。
サイクルスタートパケットがブロードキャストされる
と、アイソクロナスパケットの伝送を行うことが可能な
状態となる。
【0140】アイソクロナス伝送を行うには、アイソク
ロナスリソースマネージャの提供する伝送帯域確保用の
帯域幅レジスタと、チャンネル確保用のチャンネル番号
レジスタを書き換えて、アイソクロナス伝送のための資
源の確保を宣言する必要がある。
【0141】ここで、帯域幅レジスタおよびチャンネル
番号レジスタは、ISO/IEC13213で規定されている64ビ
ットのアドレス空間を有する、後述するCSR(Control&St
atusRegister)の1つとして割り当てられる。
【0142】帯域幅レジスタは、32ビットのレジスタ
で、上位19ビットは予約領域とされており、下位13
ビットが、現在使用することが可能な伝送帯域(bw_rema
ining)を表す。
【0143】即ち、帯域幅レジスタの初期値は、000000
00000000000001001100110011B(Bは、その前の値が2進
数であることを表す)(=4915)となっている。こ
れは、次のような理由による。即ち、IEEE1394では、15
72.864Mbps(bit per second)で、32ビットの伝送に要
する時間が、1として定義されており、上述の125μs
は、00000000000000000001100000000000B(=614
4)に相当する。しかしながら、IEEE1394では、アイソ
クロナス伝送に使用することのできる伝送帯域は、1周
期である125μsのうちの80%であることが定めら
れている。従って、アイソクロナス伝送で使用可能な最
大の伝送帯域は、100μsであり、100μsは、上
述のように、00000000000000000001001100110011B(=
4915)となる。
【0144】なお、125μsから、アイソクロナス伝
送で使用される最大の伝送帯域である100μsを除い
た残りの25μsの伝送帯域は、アシンクロナス伝送で
使用される。アシンクロナス伝送は、帯域幅レジスタや
チャンネル番号レジスタの記憶値を読み出すとき等に用
いられる。
【0145】アイソクロナス伝送を開始するためには、
そのための伝送帯域を確保する必要がある。即ち、例え
ば、1周期である125μsのうちの、10μsの伝送帯域
を使用してアイソクロナス伝送を行う場合には、その1
0μsの伝送帯域を確保する必要がある。この伝送帯域
の確保は、帯域幅レジスタの値を書き換えることで行わ
れる。即ち、上述のように、10μsの伝送帯域を確保す
る場合には、その10μsに相当する値である492
を、帯域幅レジスタの値から減算し、その減算値を、帯
域幅レジスタにセットする。従って、例えば、いま、帯
域幅レジスタの値が4915になっていた場合(アイソ
クロナス伝送が、まったく行われていない場合)に、10
μsの伝送帯域を確保するときには、帯域幅レジスタの
値が、上述の4915から、その4915から10μs
に相当する492を減算した4423(=000000000000
00000001000101000111B)に書き換えられる。
【0146】なお、帯域幅レジスタの値から、確保(使
用)しようとする伝送帯域を減算した値が0よりも小さ
くなる場合は、伝送帯域を確保することができず、従っ
て、帯域幅レジスタの値は書き換えられないし、さら
に、アイソクロナス伝送を行うこともできない。
【0147】アイソクロナス伝送を行うには、上述した
ような伝送帯域の確保を行う他、伝送チャンネルも確保
しなければならない。この伝送チャンネルの確保は、チ
ャンネル番号レジスタを書き換えることで行われる。
【0148】チャンネル番号レジスタは、64ビットの
レジスタで、各ビットが、各チャンネルに対応してい
る。即ち、第nビット(最下位ビットからn番目のビッ
ト)は、その値が1であるときは、第n−1チャンネル
が未使用状態であることを表し、0であるときは、第n
−1チャンネルが使用状態であることを表す。従って、
どのチャンネルも使用されていない場合には、チャンネ
ル番号レジスタは、11111111111111111111111111111111
11111111111111111111111111111111Bとなっており、例
えば、第1チャンネルが確保されると、チャンネル番号
レジスタは、11111111111111111111111111111111111111
11111111111111111111111101Bに書き換えられる。
【0149】なお、チャンネル番号レジスタは、上述の
ように64ビットであるから、アイソクロナス伝送で
は、最大で、第0乃至第63チャンネルの64チャンネ
ルの確保が可能であるが、第63チャンネルは、アイソ
クロナスパケットをブロードキャストする場合に用いら
れる。
【0150】以上のように、アイソクロナス伝送は、伝
送帯域および伝送チャンネルの確保を行った上で行われ
るから、伝送レートを保証したデータ伝送を行うことが
でき、上述したように、画像や音声といったリアルタイ
ムで再生する必要のあるデータ伝送に特に適している。
【0151】次に、IEEE1394通信は、上述したように、
ISO/IEC13213で規定された64ビットのアドレス空間を
有するCSRアーキテクチャに準拠している。
【0152】図13は、CSRアーキテクチャのアドレス
空間を示している。
【0153】CSRの上位16ビットは、各ノードを示す
ノードIDであり、残りの48ビットは、各ノードに与え
られたアドレス空間の指定に使われる。この上位16ビ
ットは、さらにバスIDの10ビットと物理ID(狭義のノ
ードID)の6ビットに分かれる。すべてのビットが1と
なる値は、特別な目的で使用されるため、1023個の
バスと63個のノードを指定することができる。
【0154】CSRの下位48ビットにて規定される25
6テラバイトのアドレス空間のうちの上位20ビットで
規定される空間は、2048バイトのCSR特有のレジス
タやIEEE1394特有のレジスタ等に使用されるイニシャル
レジスタスペース(Initial Register Space)、プライベ
ートスペース(Private Space)、およびイニシャルメモ
リスペース(Initial Memory Space)などに分割され、下
位28ビットで規定される空間は、その上位20ビット
で規定される空間が、イニシャルレジスタスペースであ
る場合、コンフィギレーションROM(Configuration R
OM)、ノード特有の用途に使用されるイニシャルユニッ
トスペース(Initial Unit Space)、プラグコントロール
レジスタ(Plug Control Register(PCRs))などとして用
いられる。
【0155】ここで、図14は、主要なCSRのオフセッ
トアドレス、名前、および働きを示している。
【0156】図14において、「オフセット」の欄は、
イニシャルレジスタスペースが始まるFFFFF0000000h(h
は、その前の値が16進数であることを表す)番地から
のオフセットアドレスを示している。オフセット220hを
有する帯域幅レジスタは、上述したように、アイソクロ
ナス通信に割り当て可能な帯域を示しており、アイソク
ロナスリソースマネージャとして動作しているノードの
値だけが有効とされる。即ち、図13のCSRは、各ノー
ドが有しているが、帯域幅レジスタについては、アイソ
クロナスリソースマネージャのものだけが有効とされ
る。従って、帯域幅レジスタは、実質的に、アイソクロ
ナスリソースマネージャだけが有する。
【0157】オフセット224h乃至228hのチャンネル番号
レジスタは、上述したように、その各ビットが0乃至6
3番のチャンネル番号のそれぞれに対応し、ビットが0
である場合には、そのチャンネルが既に割り当てられて
いることを示している。チャンネル番号レジスタも、ア
イソクロナスリソースマネージャとして動作しているノ
ードのもののみが有効である。
【0158】図13に戻り、イニシャルレジスタスペー
ス内のアドレス400h乃至800hに、ゼネラルROMフォー
マットに基づいたコンフィギレーションROMが配置さ
れる。
【0159】ここで、図15は、ゼネラルROMフォー
マットを示している。
【0160】IEEE1394上のアクセスの単位であるノード
は、ノードの中にアドレス空間を共通に使用しつつ独立
して動作をするユニットを複数個有することができる。
ユニットディレクトリ(unit directories)は、このユニ
ットに対するソフトウェアのバージョンや位置を示すこ
とができる。バスインフォブロック(bus info block)と
ルートディレクトリ(root directory)の位置は固定され
ているが、その他のブロックの位置はオフセットアドレ
スによって指定される。
【0161】ここで、図16は、バスインフォブロッ
ク、ルートディレクトリ、およびユニットディレクトリ
の詳細を示している。
【0162】バスインフォブロック内のCompany IDに
は、機器の製造者を示すID番号が格納される。Chip ID
には、その機器固有の、他の機器と重複のない世界で唯
一のIDが記憶される。また、IEC1833の規格により、IEC
1883を満たした機器のユニットディレクトリのユニット
スペックID(unit spec id)の、ファーストオクテットに
は00hが、セカンドオクテットにはA0hが、サードオクテ
ットには2Dhが、それぞれ書き込まれる。さらに、ユニ
ットスイッチバージョン(unit sw version)のファース
トオクテットには、01hが、サードオクテットのLSB(Lea
st Significant Bit)には、1が書き込まれる。
【0163】ノードは、図13のイニシャルレジスタス
ペース内のアドレス900h乃至9FFhに、IEC1883に規定さ
れるPCR(Plug Control Register)を有する。これは、ア
ナログインタフェースに類似した信号経路を論理的に形
成するために、プラグという概念を実体化したものであ
る。
【0164】ここで、図17は、PCRの構成を示してい
る。
【0165】PCRは、出力プラグを表すoPCR(output Plu
g Control Resister)と、入力プラグを表すiPCR(input
Plug Control Register)を有する。また、PCRは、各機
器固有の出力プラグまたは入力プラグの情報を示すレジ
スタoMPR(output Master Plug Register)とiMPR(input
Master Plug Register)を有する。IEEE1394機器は、oMP
RおよびiMPRをそれぞれ複数持つことはないが、個々の
プラグに対応したoPCRおよびiPCRを、IEEE1394機器の能
力によって複数持つことが可能である。図17に示した
PCRは、それぞれ31個のoPCR#0乃至#30およびiPCR#0乃
至#30を有する。アイソクロナスデータの流れは、これ
らのプラグに対応するレジスタを操作することによって
制御される。
【0166】図18は、oMPR,oPCR,iMPR、およびiPCR
の構成を示している。
【0167】図18AはoMPRの構成を、図18BはoPCR
の構成を、図18CはiMPRの構成を、図18DはiPCRの
構成を、それぞれ示している。
【0168】oMPRおよびiMPRのMSB側の2ビットのデー
タレートケイパビリティ(data ratecapability)には、
その機器が送信または受信可能なアイソクロナスデータ
の最大伝送速度を示すコードが格納される。oMPRのブロ
ードキャストチャンネルベース(broadcast channel bas
e)は、ブロードキャスト出力に使用されるチャンネルの
番号を規定する。
【0169】oMPRのLSB側の5ビットのナンバーオブア
ウトプットプラグス(number of output plugs)には、そ
の機器が有する出力プラグ数、即ち、oPCRの数を示す値
が格納される。iMPRのLSB側の5ビットのナンバーオ
ブインプットプラグス(number of input plugs)には、
その機器が有する入力プラグ数、即ち、iPCRの数を示す
値が格納される。non-persistent extension fieldおよ
びpersistent extension fieldは、将来の拡張の為に定
義された領域である。
【0170】oPCRおよびiPCRのMSBのオンライン(on-lin
e)は、プラグの使用状態を示す。即ち、その値が1であ
ればそのプラグがON-LINEであり、0であればOFF-LINE
であることを示す。oPCRおよびiPCRのブロードキャスト
コネクションカウンタ(broadcast connection counter)
の値は、ブロードキャストコネクションの有り(1)ま
たは無し(0)を表す。oPCRおよびiPCRの6ビット幅を
有するポイントトウポイントコネクションカウンタ(poi
nt-to-point connection counter)が有する値は、その
プラグが有するポイントトウポイントコネクション(poi
nt-to-point connection)の数を表す。
【0171】oPCRおよびiPCRの6ビット幅を有するチャ
ンネルナンバ(channel number)が有する値は、そのプラ
グが接続されるアイソクロナスチャンネルの番号を示
す。oPCRの2ビット幅を有するデータレート(data rat
e)の値は、そのプラグから出力されるアイソクロナスデ
ータのパケットの現実の伝送速度を示す。oPCRの4ビッ
ト幅を有するオーバーヘッドID(overhead ID)に格納さ
れるコードは、アイソクロナス通信のオーバーのバンド
幅を示す。oPCRの10ビット幅を有するペイロード(pay
load)の値は、そのプラグが取り扱うことができるアイ
ソクロナスパケットに含まれるデータの最大値を表す。
【0172】次に、以上のようなIEEE1394通信を行うIE
EE1394機器については、その制御のためのコマンドとし
て、AV/Cコマンドセットが規定されている。そこで、本
実施の形態でも、親機1と子機2は、このAV/Cコマンド
セットを利用して、相互を制御することができるように
なっている。但し、親機1または子機2を制御するにあ
たっては、AV/Cコマンドセット以外の独自のコマンド体
系を用いることも可能である。
【0173】ここで、AV/Cコマンドセットについて、簡
単に説明する。
【0174】図19は、アシンクロナス転送モードで伝
送されるAV/Cコマンドセットのパケットのデータ構造を
示している。
【0175】AV/Cコマンドセットは、AV(Audio Visua
l)機器を制御するためのコマンドセットで、AV/Cコマン
ドセットを用いた制御系では、ノード間において、AV/C
コマンドフレームおよびレスポンスフレームが、FCP(Fu
nction Control Protocol)を用いてやり取りされる。バ
スおよびAV機器に負担をかけないために、コマンドに
対するレスポンスは、100ms以内に行うことになっ
ている。
【0176】図19に示すように、アシンクロナスパケ
ットのデータは、水平方向32ビット(=1 quadlet)
で構成されている。図中上段はパケットのヘッダ部分(p
acketheader)を示しており、図中下段はデータブロック
(data block)を示している。destination_IDは、宛先を
示している。
【0177】CTSはコマンドセットのIDを示しており、A
V/CコマンドセットではCTS=“0000”である。ctyp
e/responseは、パケットがコマンドの場合はコマンドの
機能分類を示し、パケットがレスポンスの場合はコマン
ドの処理結果を示す。コマンドは大きく分けて、(1)
機能を外部から制御するコマンド(CONTROL)、(2)外
部から状態を問い合わせるコマンド(STATUS)、(3)制
御コマンドのサポートの有無を外部から問い合わせるコ
マンド(GENERAL INQUIRY(opcodeのサポートの有無)お
よびSPECIFIC INQUIRY(opcodeおよびoperandsのサポー
トの有無))、(4)状態の変化を外部に知らせるよう
要求するコマンド(NOTIFY)の4種類が定義されている。
【0178】レスポンスはコマンドの種類に応じて返さ
れる。CONTROLコマンドに対するレスポンスには、NOT I
NPLEMENTED(実装されていない)、ACCEPTED(受け入れ
る)、REJECTED(拒絶)、およびINTERIM(暫定)があ
る。STATUSコマンドに対するレスポンスには、NOT INPL
EMENTED、REJECTED、IN TRANSITION(移行中)、および
STABLE(安定)がある。GENERAL INQUIRYおよびSPECIFI
C INQUIRYコマンドに対するレスポンスには、IMPLEMENT
ED(実装されている)、およびNOT IMPLEMENTEDがあ
る。NOTIFYコマンドに対するレスポンスには、NOT IMPL
EMENTED,REJECTED,INTERIM、およびCHANGED(変化し
た)がある。
【0179】subunit typeは、機器内の機能を特定する
ために設けられており、例えば、tape recorder/playe
r,tuner等が割り当てられる。同じ種類のsubunitが複
数存在する場合の判別を行うために、判別番号としてsu
bunit id(subunit typeの後に配置される)でアドレッ
シングを行う。opcodeはコマンドを表しており、operan
dはコマンドのパラメータを表している。Additional op
erandsは追加のoperandが配置されるフィールドであ
る。paddingはパケット長を所定のビット数とするため
にダミーのデータが配置されるフィールドである。data
CRC(Cyclic Redundancy Check)はデータ伝送時のエラ
ーチェックに使われるCRCが配置される。
【0180】次に、図20は、AV/Cコマンドの具体例を
示している。
【0181】図20Aは、ctype/responseの具体例を示
している。図中上段がコマンド(Command)を表してお
り、図中下段がレスポンス(Response)を表している。
“0000”にはCONTROL、“0001”にはSTATUS、
“0010”にはSPECIFIC INQUIRY、“0011”には
NOTIFY、“0100”にはGENERAL INQUIRYが割り当て
られている。“0101乃至0111”は将来の仕様の
ために予約確保されている。また、“1000”にはNO
T INPLEMENTED、“1001”にはACCEPTED、“101
0”にはREJECTED、“1011”にはIN TRANSITION、
“1100”にはIMPLEMENTED/STABLE、“1101”に
はCHNGED、“1111”にはINTERIMが割り当てられて
いる。“1110”は将来の仕様のために予約確保され
ている。
【0182】図20Bは、subunit typeの具体例を示し
ている。“00000”にはVideoMonitor、“0001
1”にはDisk recorder/Player、“00100”にはTa
perecorder/Player、“00101”にはTuner、“00
111”にはVideo Camera、“11100”にはVendor
unique、“11110”にはSubunit type extended t
o next byteが割り当てられている。なお、“1111
1”にはunitが割り当てられているが、これは機器その
ものに送られる場合に用いられ、例えば電源のオンオフ
などが挙げられる。
【0183】図20Cは、opcodeの具体例を示してい
る。各subunit type毎にopcodeのテーブルが存在し、こ
こでは、subunit typeがTape recorder/Playerの場合の
opcodeを示している。また、opcode毎にoperandが定義
されている。ここでは、“00h”にはVENDOR-DEPENDE
NT、“50h”にはSEACH MODE、“51h”にはTIMECO
DE、“52h”にはATN、“60h”にはOPEN MIC、
“61h”にはREAD MIC、“62h”にはWRITE MIC、
“C1h”にはLOAD MEDIUM、“C2h”にはRECORD、
“C3h”にはPLAY、“C4h”にはWINDが、それぞれ
割り当てられている。
【0184】図21は、AV/Cコマンドとレスポンスの具
体例を示している。
【0185】例えば、ターゲット(コンスーマ)(制御
される側)としての再生機器に再生指示を行う場合、コ
ントローラ(制御する側)は、図21Aのようなコマン
ドをターゲットに送る。このコマンドは、AV/Cコマンド
セットを使用しているため、CTS=“0000”となっ
ている。ctypeは、機器を外部から制御するコマンド(CO
NTROL)を用いるため、“0000”となっている(図2
0A)。subunit typeは、Tape recorder/Playerである
ことより、“00100”となっている(図20B)。
idは、ID#0の場合を示しており、000となっている。
opcodeは、再生を意味する“C3h”となっている(図
20C)。operandは、FORWARDを意味する“75h”と
なっている。そして、再生されると、ターゲットは、図
21Bのようなレスポンスをコントローラに返す。ここ
では、受け入れを意味するacceptedがresponseに配置さ
れており、responseは、“1001”となっている(図
20A参照)。responseを除いて、他は図21Aと同じ
であるので説明は省略する。
【0186】スケーラブルTVシステムにおいて、親機
1と子機2との間では、上述のようなAV/Cコマンドセッ
トを用いて、各種の制御が行われる。但し、本実施の形
態では、親機1と子機2との間で行われる制御のうち、
既定のコマンドとレスポンスで対処できないものについ
ては、新たなコマンドとレスポンスが定義されており、
その新たなコマンドとレスポンスを用いて、各種の制御
が行われる。
【0187】なお、以上のIEEE1394通信およびAV/Cコマ
ンドセットについては、「WHITE SERISE No.181 IEEE13
94マルチメディアインタフェース」株式会社トリケップ
ス発行、にその詳細が説明されている。
【0188】次に、図22は、図1のスケーラブルTV
システムを利用したセキュリティシステムの構成例を示
している。
【0189】図22の実施の形態では、セキュリティシ
ステムは、複数のテレビジョン受像機でなるスケーラブ
ルTVシステム161と、3台のカメラ(ビデオカメ
ラ)1621,1622、および1623で構成されてい
る。
【0190】スケーラブルTVシステム161は、例え
ば、図1AのスケーラブルTVシステムと同様に構成さ
れている。
【0191】カメラ1621乃至1623それぞれは、例
えば、ディジタルビデオカメラであり、画像を撮像する
とともに、音声を収集し、その結果得られる画像データ
および音声データを、無線によって、スケーラブルTV
システム161を構成する所定のテレビジョン受像機に
送信する。
【0192】なお、図22の実施の形態におけるセキュ
リティシステムは、3台のカメラ1621乃至1623
設けて構成されているが、セキュリティシステムを構成
するカメラの数は、3台に限定されるものではなく、セ
キュリティシステムには、1台以上の任意の台数のカメ
ラを設けることが可能である。
【0193】また、セキュリティシステムにおいて、カ
メラ162からの画像データおよび音声データを受信す
ることのできるテレビジョン受像機の数は、最大で、ス
ケーラブルTVシステムを161構成するテレビジョン
受像機の数に等しい。このため、セキュリティシステム
において、スケーラブルTVシステム161を構成する
テレビジョン受像機の数を越える数のカメラ162を設
置する場合には、そのテレビジョン受像機の数を越える
数のカメラ162からの画像データおよび音声データ
は、スケーラブルTVシステム161において受信する
ことはできない。但し、スケーラブルTVシステム16
1の各テレビジョン受像機において、画像データおよび
音声データを受信するカメラを切り換えることは可能で
ある。
【0194】ここで、以下、適宜、カメラ1621乃至
1623を、特に区別する必要がない限り、カメラ16
2と記述する。
【0195】次に、図23は、図22のカメラ162の
構成例を示している。
【0196】被写体からの光は、レンズ、フォーカスを
調整する機構、および絞りを調整する機構等などで構成
される光学系171に入射し、CCD(Charge Coupled Dev
ice)172の受光面上に集光される。CCD172は、光
学系171からの光を光電変換することにより、電気信
号としての画像データとして、アンプ173に供給す
る。アンプ173は、CCD172からの画像データを増
幅し、A/D(Analog/Digital)変換部174に供給す
る。A/D変換部174は、アンプ173から供給され
るアナログ信号としての画像データを、サンプリングし
て量子化する(A/D変換する)ことにより、ディジタ
ル信号としての画像データに変換し、メモリ175に供
給するメモリ175は、A/D変換部174からの画像
データを一時記憶する。
【0197】一方、マイク176では、周辺の空気振動
としての音声が、電気信号としての音声データに変換さ
れ、アンプ177に供給される。アンプ177は、マイ
ク176からの音声データを増幅し、A/D変換部17
8に供給する。A/D変換部178は、アンプ177か
らのアナログ信号としての音声データをA/D変換する
ことにより、ディジタルの音声データとし、メモリ17
9に供給する。メモリ179は、A/D変換部178か
らの音声データを一時記憶する。
【0198】無線インタフェース180は、図10で説
明した無線インタフェース137Bと同一のインタフェ
ースで、メモリ175と179それぞれに記憶された画
像データおよび音声データを、無線により、スケーラブ
ルTVシステム161を構成する所定のテレビジョン受
像機に送信する。
【0199】なお、無線インタフェース137Bと18
0との間の無線通信には、例えば、TCP/IP(Transmissio
n Control Protocol/Internet Protocol)を採用するこ
とが可能である。この場合、カメラ1621乃至1623
それぞれが、スケーラブルTVシステム161を構成す
るいずれのテレビジョン受像機に対して、画像データお
よび音声データを送信するかは、IPアドレスによって指
定することができる。
【0200】また、カメラ162は、可搬型のカメラと
することができる。この場合、ユーザは、カメラ162
を、所望の場所を撮影することができるように、容易に
設置することができる。
【0201】さらに、カメラ162では、MPEGその他の
方式によって、画像データおよび音声データを符号化し
て送信するようにすることが可能である。
【0202】次に、図24のフローチャートを参照し
て、図22のスケーラブルTVシステム161を構成す
るテレビジョン受像機としての親機1(図10)の処理
について説明する。
【0203】まず最初に、ステップS41において、C
PU129は、端子パネル21に、何らかの機器が接続
されるか、または、IEEE1394インタフェース133もし
くはIR受信部135から、何らかのコマンドが供給さ
れるというイベントが生じたかどうかを判定し、何らの
イベントも生じていないと判定した場合、ステップS4
1に戻る。
【0204】また、ステップS41において、端子パネ
ル21に機器が接続されるイベントが生じたと判定され
た場合、ステップS42に進み、CPU129は、後述
する図25の認証処理を行い、ステップS41に戻る。
【0205】ここで、端子パネル21に機器が接続され
たかどうかを判定するには、端子パネル21に機器が接
続されたことを検出する必要があるが、この検出は、例
えば、次のようにして行われる。
【0206】即ち、端子パネル21(図3)に設けられ
たIEEE1394端子21ijに、(IEEE1394ケーブルを介し
て)機器が接続されると、そのIEEE1394端子21ijの端
子電圧が変化する。IEEE1394インタフェース133は、
この端子電圧の変化を、CPU129に報告するように
なっており、CPU129は、IEEE1394インタフェース
133から、端子電圧の変化の報告を受けることによっ
て、端子パネル21に機器が新たに接続されたことを検
出する。なお、CPU129は、例えば、同様の手法
で、端子パネル21から機器が切り離されたことを認識
する。
【0207】一方、ステップS41において、IEEE1394
インタフェース133もしくはIR受信部135から、
何らかのコマンドが供給されるイベントが生じたと判定
された場合、ステップS43に進み、親機1では、その
コマンドに対応した処理が行われ、ステップS41に戻
る。
【0208】次に、図25のフローチャートを参照し
て、親機1が図24のステップS42で行う認証処理に
ついて説明する。
【0209】親機1の認証処理では、端子パネル21に
新たに接続された機器(以下、適宜、接続機器という)
が、正当なIEEE1394機器であるかどうかについての認証
と、そのIEEE1394機器が、親機または子機となるテレビ
ジョン受像機(スケーラブル対応機)であるかどうかに
ついての認証の2つの認証が行われる。
【0210】即ち、親機1の認証処理では、まず最初
に、ステップS51において、CPU129は、IEEE13
94インタフェース133を制御することにより、接続機
器に対して、相互認証を行うことを要求する認証要求コ
マンドを送信させ、ステップS52に進む。
【0211】ステップS52では、CPU129は、認
証要求コマンドに対応するレスポンスが、接続機器から
返ってきたかどうかを判定する。ステップS52におい
て、認証要求コマンドに対応するレスポンスが、接続機
器から返ってきていないと判定された場合、ステップS
53に進み、CPU129は、タイムオーバとなったか
どうか、即ち、認証要求コマンドを送信してから所定の
時間が経過したかどうかを判定する。
【0212】ステップS53において、タイムオーバで
あると判定された場合、即ち、認証要求コマンドを、接
続機器に送信してから、所定の時間が経過しても、その
接続機器から、認証要求コマンドに対応するレスポンス
が返ってこない場合、ステップS54に進み、CPU1
29は、接続機器が正当なIEEE1394機器でなく、認証に
失敗したとして、動作モードを、その接続機器との間で
は、何らのデータのやりとりも行わないモードである単
体モードに設定して、リターンする。
【0213】従って、親機1は、その後、正当なIEEE13
94機器でない接続機器との間では、IEEE1394通信は勿
論、何らのデータのやりとりも行わない。
【0214】一方、ステップS53において、タイムオ
ーバでないと判定された場合、ステップS52に戻り、
以下、同様の処理を繰り返す。
【0215】そして、ステップS52において、認証要
求コマンドに対応するレスポンスが、接続機器から返っ
てきたと判定された場合、即ち、接続機器からのレスポ
ンスが、IEEE1394インタフェース133で受信され、C
PU129に供給された場合、ステップS55に進み、
CPU129は、所定のアルゴリズムにしたがって、乱
数(疑似乱数)R1を生成し、IEEE1394インタフェース
133を介して、接続機器に送信する。
【0216】その後、ステップS56に進み、CPU1
29は、ステップS55で送信した乱数R1に対して、
その乱数R1を、所定の暗号化アルゴリズム(例えば、
DES(Data Encryption Standard)や、FEAL(Fast data En
cipherment Algorithm)、RC5などの秘密鍵暗号化方式)
で暗号化した暗号化乱数E’(R1)が、接続機器から
送信されてきたかどうかを判定する。
【0217】ステップS56において、接続機器から暗
号化乱数E’(R1)が送信されてきていないと判定さ
れた場合、ステップS57に進み、CPU129は、タ
イムオーバとなったかどうか、即ち、乱数R1を送信し
てから所定の時間が経過したかどうかを判定する。
【0218】ステップS57において、タイムオーバで
あると判定された場合、即ち、乱数R1を、接続機器に
送信してから、所定の時間が経過しても、その接続機器
から、暗号化乱数E’(R1)が送信されてこない場
合、ステップS54に進み、CPU129は、上述した
ように、接続機器が正当なIEEE1394機器でないとして、
動作モードを単体モードに設定して、リターンする。
【0219】一方、ステップS57において、タイムオ
ーバでないと判定された場合、ステップS56に戻り、
以下、同様の処理を繰り返す。
【0220】そして、ステップS56において、接続機
器から暗号化乱数E’(R1)が送信されてきたと判定
された場合、即ち、接続機器からの暗号化乱数E’(R
1)が、IEEE1394インタフェース133で受信され、C
PU129に供給された場合、ステップS58に進み、
CPU129は、ステップS55で生成した乱数R1
を、所定の暗号化アルゴリズムで暗号化し、暗号化乱数
E(R1)を生成して、ステップS59に進む。
【0221】ステップS59では、CPU129は、接
続機器から送信されてきた暗号化乱数E’(R1)と、
自身がステップS58で生成した暗号化乱数E(R1)
とが等しいかどうかを判定する。
【0222】ステップS59において、暗号化乱数E’
(R1)とE(R1)とが等しくないと判定された場
合、即ち、接続機器で採用されている暗号化アルゴリズ
ム(必要に応じて、暗号化に用いられる秘密鍵も含む)
が、CPU129で採用されている暗号化アルゴリズム
と異なるものである場合、ステップS54に進み、CP
U129は、上述したように、接続機器が正当なIEEE13
94機器でないとして、動作モードを単体モードに設定し
て、リターンする。
【0223】また、ステップS59において、暗号化乱
数E’(R1)とE(R1)とが等しいと判定された場
合、即ち、接続機器で採用されている暗号化アルゴリズ
ムが、CPU129で採用されている暗号化アルゴリズ
ムと等しいものである場合、ステップS60に進み、C
PU129は、接続機器が親機1の認証を行うための乱
数R2が、接続機器から送信されてきたかどうかを判定
する。
【0224】ステップS60において、乱数R2が送信
されてきていないと判定された場合、ステップS61に
進み、CPU129は、タイムオーバとなったかどう
か、即ち、例えば、ステップS59で暗号化乱数E’
(R1)とE(R1)とが等しいと判定されてから、所
定の時間が経過したかどうかを判定する。
【0225】ステップS61において、タイムオーバで
あると判定された場合、即ち、相当の時間が経過して
も、接続機器から、乱数R2が送信されてこない場合、
ステップS54に進み、CPU129は、上述したよう
に、接続機器が正当なIEEE1394機器でないとして、動作
モードを単体モードに設定して、リターンする。
【0226】一方、ステップS61において、タイムオ
ーバでないと判定された場合、ステップS60に戻り、
以下、同様の処理を繰り返す。
【0227】そして、ステップS60において、接続機
器から、乱数R2が送信されてきたと判定された場合、
即ち、接続機器からの乱数R2が、IEEE1394インタフェ
ース133で受信され、CPU129に供給された場
合、ステップS62に進み、CPU129は、乱数R2
を所定の暗号化アルゴリズムで暗号化し、暗号化乱数E
(R1)を生成して、IEEE1394インタフェース133を
介して、接続機器に送信する。
【0228】ここで、ステップS60において、接続機
器から乱数R2が送信されてきた時点で、接続機器が正
当なIEEE1394機器であることの認証が成功する。
【0229】その後、ステップS63に進み、CPU1
29は、IEEE1394インタフェース133を制御すること
により、接続機器の機器IDと機能情報を要求する機能情
報要求コマンドとともに、自身の機器IDと機能情報を、
接続機器に送信する。
【0230】ここで、機器IDは、親機1や子機2となる
テレビジョン受像機を特定するユニークなIDである。
【0231】また、機能情報は、自身の機能に関する情
報で、例えば、外部から受け付けるコマンドの種類(例
えば、電源のオン/オフ、音量調整、チャンネル、輝
度、シャープネスなどを制御するコマンドのうちのいず
れを外部から受け付けるか)、管面表示(OSD表示)
が可能かどうか、ミュート状態になり得るかどうか、ス
リープ状態となり得るかどうかなどといった情報が含ま
れる。さらに、機能情報には、自身が親機としての機能
を有するのか、または子機としての機能を有するのかと
いった情報も含まれる。
【0232】なお、親機1では、機器IDおよび機能情報
は、例えば、EEPROM130や、図15に示したコ
ンフィギレーションROMのvendor_dependent_informa
tionなどに記憶させておくことができる。
【0233】その後、ステップS64に進み、CPU1
29は、ステップS63で接続機器に送信した機能情報
要求コマンドに対応して、その接続機器が、機器IDと機
能情報を送信してくるのを待って、その機器IDと機能情
報を、IEEE1394インタフェース133を介して受信し、
EEPROM130に記憶させて、ステップS65に進
む。
【0234】ステップS65では、CPU129は、E
EPROM130に記憶された機能情報を参照すること
により、接続機器が子機であるかどうかを判定する。ス
テップS65において、接続機器が子機であると判定さ
れた場合、即ち、接続機器が子機であることの認証に成
功した場合、ステップS66およびS67をスキップし
て、ステップS68に進み、CPU129は、動作モー
ドを、全画面表示を可能とする全画面表示可能モードに
設定して、リターンする。
【0235】一方、ステップS65において、接続機器
が子機でないと判定された場合、ステップS66に進
み、CPU129は、EEPROM130に記憶された
機能情報を参照することにより、接続機器が親機である
かどうかを判定する。ステップS66において、接続機
器が親機であると判定された場合、即ち、接続機器が親
機であることの認証に成功した場合、ステップS67に
進み、CPU129は、親機である接続機器との間で親
子調整処理を行う。
【0236】即ち、この場合、親機1に、他の親機が接
続されていることから、スケーラブルTVシステムを構
成するテレビジョン受像機の中に、親機として機能する
ものが、2台存在することになる。本実施の形態では、
スケーラブルTVシステムにおける親機は1台である必
要があり、このため、ステップS67では、親機1と、
接続機器としての親機との間で、いずれが親機としての
テレビジョン受像機として機能するかを決定する親子調
整処理が行われる。
【0237】具体的には、例えば、より早く、スケーラ
ブルTVシステムを構成することとなった親機、つま
り、本実施の形態では、親機1が、親機としてのテレビ
ジョン受像機として機能するように決定される。なお、
親機として機能するように決定されなかった他の親機
は、子機として機能することとなる。
【0238】ステップS67で親子調整処理が行われた
後は、ステップS68に進み、CPU129は、上述し
たように、動作モードを、全画面表示可能モードに設定
して、リターンする。
【0239】一方、ステップS66において、接続機器
が親機でないと判定された場合、即ち、接続機器が親機
および子機のいずれでもなく、従って、接続機器が親機
または子機であることの認証に失敗した場合、ステップ
S69に進み、CPU129は、動作モードを、接続機
器との間で、既定のAV/Cコマンドセットのやりとりは可
能であるが、全画面表示を行うための制御コマンドのや
りとりはできない通常機能コマンド受付/提供モードに
設定して、リターンする。
【0240】即ち、この場合、接続機器は、親機および
子機のいずれでもないため、そのような接続機器が、親
機1に接続されても、全画面表示の機能は提供されな
い。但し、この場合、接続機器は、正当なIEEE1394機器
ではあることから、親機1と接続機器との間における既
定のAV/Cコマンドセットのやりとりは許可される。従っ
て、この場合、親機1と接続機器については、他方(あ
るいは、親機1に接続されている他のIEEE1394機器)か
ら、既定のAV/Cコマンドセットによって制御することは
可能である。
【0241】次に、図26のフローチャートを参照し
て、図22のスケーラブルTVシステムを構成するテレ
ビジョン受像機としての子機2(図11)の処理につい
て説明する。
【0242】まず最初に、ステップS71において、C
PU149は、端子パネル41に、何らかの機器が接続
されるか、または、IEEE1394インタフェース153もし
くはIR受信部155から、何らかのコマンドが供給さ
れるというイベントが生じたかどうかを判定し、何らの
イベントも生じていないと判定した場合、ステップS7
1に戻る。
【0243】また、ステップS71において、端子パネ
ル41に機器が接続されるイベントが生じたと判定され
た場合、ステップS72に進み、CPU149は、後述
する図27の認証処理を行い、ステップS71に戻る。
【0244】ここで、端子パネル41に機器が接続され
たかどうかを判定するには、端子パネル41に機器が接
続されたことを検出する必要があるが、この検出は、例
えば、図24のステップS41で説明した場合と同様に
行われる。
【0245】一方、ステップS71において、IEEE1394
インタフェース153もしくはIR受信部155から、
何らかのコマンドが供給されるイベントが生じたと判定
された場合、ステップS73に進み、子機2では、その
コマンドに対応した処理が行われ、ステップS71に戻
る。
【0246】次に、図27のフローチャートを参照し
て、子機2が図26のステップS72で行う認証処理に
ついて説明する。
【0247】子機2の認証処理では、端子パネル41に
新たに接続された機器(接続機器)が、正当なIEEE1394
機器であるかどうかについての認証と、そのIEEE1394機
器が、親機であるかどうかについての認証の2つの認証
が行われる。
【0248】即ち、子機2の認証処理では、まず最初
に、ステップS81において、CPU149は、接続機
器から、相互認証を行うことを要求する認証要求コマン
ドが送信されてきたかどうかを判定し、送信されてきて
いないと判定した場合、ステップS82に進む。
【0249】ステップS82では、CPU149は、タ
イムオーバとなったかどうか、即ち、認証処理を開始し
てから所定の時間が経過したかどうかを判定する。
【0250】ステップS82において、タイムオーバで
あると判定された場合、即ち、認証処理を開始してか
ら、所定の時間が経過しても、接続機器から、認証要求
コマンドが送信されてこない場合、ステップS83に進
み、CPU149は、接続機器が正当なIEEE1394機器で
なく、認証に失敗したとして、動作モードを、その接続
機器との間では、何らのデータのやりとりも行わないモ
ードである単体モードに設定して、リターンする。
【0251】従って、子機2は、親機1と同様に、正当
なIEEE1394機器でない接続機器との間では、IEEE1394通
信は勿論、何らのデータのやりとりも行わない。
【0252】一方、ステップS82において、タイムオ
ーバでないと判定された場合、ステップS81に戻り、
以下、同様の処理を繰り返す。
【0253】そして、ステップS81において、認証要
求コマンドが、接続機器から送信されてきたと判定され
た場合、即ち、図25のステップS51で接続機器とし
ての親機1から送信されてくる認証要求コマンドが、IE
EE1394インタフェース153で受信され、CPU149
に供給された場合、ステップS84に進み、CPU14
9は、IEEE1394インタフェース153を制御することに
より、認証要求コマンドに対するレスポンスを、接続機
器に送信させる。
【0254】ここで、本実施の形態では、図25におけ
るステップS51乃至S53の処理を親機1に、図27
のステップS81,S82、およびS84の処理を子機
2に、それぞれ行わせるようにしたが、図25における
ステップS51乃至S53の処理は子機2に、図27の
ステップS81,S82、およびS84の処理は親機1
に、それぞれ行わせるようにすることも可能である。
【0255】その後、ステップS85に進み、CPU1
49は、接続機器から、乱数R1が送信されてきたかど
うかを判定し、送信されてきていないと判定した場合、
ステップS86に進む。
【0256】ステップS86では、CPU149は、タ
イムオーバとなったかどうか、即ち、ステップS84で
認証要求コマンドに対するレスポンスを送信してから所
定の時間が経過したかどうかを判定する。
【0257】ステップS86において、タイムオーバで
あると判定された場合、即ち、認証コマンドに対するレ
スポンスを送信してから、所定の時間が経過しても、接
続機器から、乱数R1が送信されてこない場合、ステッ
プS83に進み、CPU149は、上述したように、接
続機器が正当なIEEE1394機器でないとして、動作モード
を、その接続機器との間では、何らのデータのやりとり
も行わないモードである単体モードに設定して、リター
ンする。
【0258】一方、ステップS86において、タイムオ
ーバでないと判定された場合、ステップS85に戻り、
以下、同様の処理を繰り返す。
【0259】そして、ステップS85において、接続機
器から乱数R1が送信されてきたと判定された場合、即
ち、図25のステップS55で接続機器としての親機1
から送信されてくる乱数R1が、IEEE1394インタフェー
ス153で受信され、CPU149に供給された場合、
ステップS87に進み、CPU149は、その乱数R1
を、所定の暗号化アルゴリズムで暗号化し、暗号化乱数
E’(R1)を生成する。さらに、ステップS87で
は、CPU149は、IEEE1394インタフェース153を
制御することにより、暗号化乱数E’(R1)を、接続
機器に送信し、ステップS89に進む。
【0260】ステップS89では、CPU149は、乱
数(疑似乱数)R2を生成し、IEEE1394インタフェース
153を制御することにより、乱数R2を接続機器に送
信させ、ステップS90に進む。
【0261】ステップS90では、CPU149は、接
続機器としての親機1が図25のステップS62で生成
する、乱数R2を暗号化した暗号化乱数E(R2)が、
接続機器から送信されてきたかどうかを判定する。
【0262】ステップS90において、接続機器から暗
号化乱数E(R2)が送信されてきていないと判定され
た場合、ステップS91に進み、CPU149は、タイ
ムオーバとなったかどうか、即ち、乱数R2を送信して
から所定の時間が経過したかどうかを判定する。
【0263】ステップS91において、タイムオーバで
あると判定された場合、即ち、乱数R2を、接続機器に
送信してから、所定の時間が経過しても、その接続機器
から、暗号化乱数E(R2)が送信されてこない場合、
ステップS83に進み、CPU149は、上述したよう
に、接続機器が正当なIEEE1394機器でないとして、動作
モードを単体モードに設定して、リターンする。
【0264】一方、ステップS91において、タイムオ
ーバでないと判定された場合、ステップS90に戻り、
以下、同様の処理を繰り返す。
【0265】そして、ステップS90において、接続機
器から暗号化乱数E(R2)が送信されてきたと判定さ
れた場合、即ち、接続機器からの暗号化乱数E(R2)
が、IEEE1394インタフェース153で受信され、CPU
149に供給された場合、ステップS92に進み、CP
U149は、ステップS89で生成した乱数R2を、所
定の暗号化アルゴリズムで暗号化し、暗号化乱数E’
(R2)を生成して、ステップS93に進む。
【0266】ステップS93では、CPU149は、接
続機器から送信されてきた暗号化乱数E(R2)と、自
身がステップS92生成した暗号化乱数E’(R2)と
が等しいかどうかを判定する。
【0267】ステップS93において、暗号化乱数E
(R2)とE’(R2)とが等しくないと判定された場
合、即ち、接続機器で採用されている暗号化アルゴリズ
ム(必要に応じて、暗号化に用いられる秘密鍵も含む)
が、CPU149で採用されている暗号化アルゴリズム
と異なるものである場合、ステップS83に進み、CP
U149は、上述したように、接続機器が正当なIEEE13
94機器でないとして、動作モードを単体モードに設定し
て、リターンする。
【0268】また、ステップS93において、暗号化乱
数E(R2)とE’(R2)とが等しいと判定された場
合、即ち、接続機器で採用されている暗号化アルゴリズ
ムが、CPU149で採用されている暗号化アルゴリズ
ムと等しいものであり、これにより、接続機器が正当な
IEEE1394機器であることの認証が成功した場合、ステッ
プS94に進み、CPU149は、接続機器としての親
機1が、図25のステップS63で機能情報要求コマン
ドとともに送信してくる機器IDおよび機能情報を、IEEE
1394インタフェース153を介して受信し、EEPRO
M150に記憶させる。
【0269】そして、ステップS95に進み、CPU1
49は、IEEE1394インタフェース153を制御すること
により、ステップS94で受信した接続機器からの機能
情報要求コマンドに対応して、自身の機器IDと機能情報
を、接続機器に送信させ、ステップS96に進む。
【0270】ここで、子機2では、機能IDと機能情報
は、図25で説明した親機1における場合と同様に、E
EPROM150や、図15に示したコンフィギレーシ
ョンROMのvendor_dependent_informationなどに記憶
させておくことができる。
【0271】ステップS96では、CPU149は、E
EPROM150に記憶された機能情報を参照すること
により、接続機器が親機であるかどうかを判定する。ス
テップS96において、接続機器が親機であると判定さ
れた場合、即ち、接続機器が親機であることの認証に成
功した場合、ステップS97に進み、CPU149は、
動作モードを、図25のステップS68で説明した全画
面表示可能モードに設定して、リターンする。
【0272】一方、ステップS96において、接続機器
が親機でないと判定された場合、即ち、接続機器が親機
であることの認証に失敗した場合、ステップS98に進
み、CPU149は、動作モードを、接続機器との間
で、既定のAV/Cコマンドセットのやりとりは可能である
が、全画面表示を行うための制御コマンドのやりとりは
できない通常機能コマンド受付/提供モードに設定し
て、リターンする。
【0273】即ち、この場合、接続機器は、親機でない
ため、そのような接続機器が、子機2に接続されても、
全画面表示の機能は提供されない。従って、子機2に、
他の子機が接続されただけでは、全画面表示の機能は提
供されない。但し、この場合、接続機器は、正当なIEEE
1394機器ではあることから、子機2と接続機器との間に
おける既定のAV/Cコマンドセットのやりとりは許可され
る。従って、この場合、子機2と接続機器(他の子機を
含む)については、他方から、既定のAV/Cコマンドセッ
トによって制御することは可能である。
【0274】次に、図22のスケーラブルTVシステム
161を構成するテレビジョン受像機としての親機1と
子機2で、図25と図27で説明した認証処理がそれぞ
れ成功し、親機1および子機2が、その動作モードを、
全画面表示可能モードとした場合、スケーラブルTVシ
ステム161では、図28に示すような全画面表示が可
能となる。
【0275】即ち、例えば、いま、図28Aに示すよう
に、親機1に画像データが表示されている場合におい
て、リモコン15(または35)が操作されることによ
り、全画面表示が指令されると、スケーラブルTVシス
テム161では、図28Bに示すように、そのスケーラ
ブルTVシステム161を構成するテレビジョン受像機
の全表示画面に亘って、親機1に表示されていた画像デ
ータが表示される。
【0276】具体的には、親機1において、例えば、あ
る番組の画像と音声が出力される(画像が表示され、音
声が出力される)が出力されている場合に、ユーザが、
リモコン15(図7)のメニューボタンスイッチ54を
オンとするように操作すると、リモコン15において、
ユーザの操作に対応する赤外線が出射される。この赤外
線は、親機1(図10)のIR受信部135で受信さ
れ、親機1のCRT11には、メニュー画面が表示され
る。このメニュー画面には、例えば、全画面表示を表す
アイコン(以下、適宜、全画面表示アイコンという)が
表示されるようになっており、ユーザが、この全画面表
示アイコンを、リモコン15を操作してクリックするこ
とにより、親機1と子機2それぞれにおいて、全画面表
示が行われる。
【0277】即ち、この場合、親機1(図10)のCP
U129は、CRT11に表示される画像データの領域
のうち、自身が表示すべき画像データの領域と、各子機
ijが表示すべき画像データの領域を求める。さらに、
親機1のCPU129は、IEEE1394インタフェース13
3を制御することにより、各子機2ijに対して、その子
機2ijで表示すべき画像データを、全画面表示を指令す
る全画面表示コマンドとともに送信する。そして、親機
1のCPU129は、自身が表示すべき領域の画像デー
タを、例えば補間等することによって、CRT11の全
体に表示される大きさの画像データに変換し、セレクタ
128およびNTSCエンコーダ128を介して、CR
T11に供給して表示させる。各子機2ijでも、親機1
からの全画面表示コマンドにしたがい、親機1における
場合と同様の処理が行われ、これにより、CRT31の
全体に、親機1からの画像データを表示する。
【0278】以上により、スケーラブルTVシステム1
61を構成するテレビジョン受像機では、図28Bに示
したように、その表示画面の全体に亘って、画像データ
が表示される。
【0279】ここで、いま、スケーラブルTVシステム
161を構成するテレビジョン受像機の表示画面の全体
に亘って表示される画像データを、全画面画像データと
いうものとすると、スケーラブルTVシステム161で
は、全画面画像データの一部が表示されない。即ち、ス
ケーラブルTVシステム161においては、実際には、
そのスケーラブルTVシステム161を構成するテレビ
ジョン受像機の筐体が存在するから、隣接するテレビジ
ョン受像機どうしの、その隣接部分は筐体であり、その
部分には、画像は表示されない。つまり、図28では、
図を簡略化するため、隣接するテレビジョン受像機どう
しの間に存在する筐体部分を省略しているが、実際に
は、隣接するテレビジョン受像機どうしの間には、筐体
が存在し、従って、全画面画像データは、僅かではある
が、テレビジョン受像機の筐体部分で表示されず、いわ
ば区切られたものとなるという問題点がある。
【0280】しかしながら、人間の視覚には、画像の一
部に、その視聴を妨げる微小幅のラインがあっても、そ
のラインで隠されている部分の画像を、その周辺の画像
から補間する補間作用があるため、上述した問題点は、
全画面画像データを視聴する上で、それほど大きな問題
とはならない。
【0281】なお、以上のようにして、全画面画像デー
タが表示された後、例えば、ユーザが、リモコン15
(図7)を操作することにより、CRT11にメニュー
画面を表示させ、さらに、そのメニュー画面における全
画面表示アイコンを再クリックし、これにより、そのリ
モコン15の操作に対応するコマンドとしての全画面表
示の終了を指令する全画面表示終了コマンドの赤外線
が、リモコン15から出射され、IR受信部135で受
信されてCPU129に供給された場合、親機1の表示
は、図28Aに示したように、通常サイズの表示に戻
る。また、この場合、親機1から各子機2ijに対して
は、IEEE1394インタフェース133を介して、全画面表
示終了コマンドが送信され、これにより、各子機2ij
表示も元に戻る。
【0282】ここで、本実施の形態では、図25および
図27で説明した認証が成功した場合にのみ、全画面表
示の機能を提供するようにしたが、認証が失敗した場合
であっても、全画面表示の機能を提供するようにするこ
とが可能である。
【0283】次に、親機1のセキュリティシステム部1
37(図10)が、ユーザに、緊急事態の発生を警告す
るために行う処理について説明する。
【0284】なお、子機2のセキュリティシステム部1
57(図11)でも、ユーザに、緊急事態の発生を警告
させるための処理が行われるが、その処理は、親機1の
セキュリティシステム部137における場合と同様であ
るため、その説明は省略する。
【0285】また、ユーザに、緊急事態の発生を警告す
るために行う処理は、親機1または子機2としてのテレ
ビジョン受像機単独で行うことが可能であるが、全画面
表示の機能を提供する場合と同様に、図25および図2
7で説明した認証が成功した場合にのみ行うようにする
ことも可能である。
【0286】まず、図29は、図10におけるセキュリ
ティシステム部137のデータ処理部137Cの構成例
を示している。
【0287】セキュリティシステム部137において、
無線インタフェース137Bで受信されたカメラ162
からの画像データと音声データは、それぞれ、画像処理
部191と音声処理部192に供給される。
【0288】画像処理部191は、無線インタフェース
137Bから供給される画像データの特徴量を、例え
ば、フレームまたはフィールドごとに検出し、変動算出
部194に供給する。
【0289】即ち、画像処理部191は、フレームメモ
リ201、差分演算部202、および差分メモリ203
で構成されている。フレームメモリ201は、メモリコ
ントローラ193の制御にしたがい、無線インタフェー
ス137Bから供給される画像データを一時記憶する。
差分演算部202は、フレームメモリ201に記憶され
た画像データの時系列のフレームを、順次、注目フレー
ムとして、その注目フレームと、その注目フレームの1
フレーム前のフレーム(以下、適宜、前フレームとい
う)の画像データどうしの差分を演算し、その差分値で
なる差分画像データを、差分メモリ203に供給する。
差分メモリ203は、差分演算部202から供給され
る、フレーム単位の差分画像データを一時記憶する。
【0290】音声処理部192は、無線インタフェース
137Bから供給される音声データの特徴量を、所定の
フレームごとに検出し、変動算出部194に供給する。
【0291】即ち、音声処理部192は、リングバッフ
ァ206、積分演算部207、および積分メモリ208
で構成されている。リングバッファ206は、メモリコ
ントローラ193の制御にしたがい、無線インタフェー
ス137Bから供給される音声データを一時記憶する。
積分演算部207は、リングバッファ206に記憶され
た時系列の音声データの所定数のサンプルでなるフレー
ムを、順次、注目フレームとして、その注目フレームを
構成する音声データのサンプルを積分し(加算し)、そ
の積分値を、積分メモリ208に供給する。積分メモリ
208は、積分演算部207から供給される、フレーム
単位の音声データの積分値を一時記憶する。
【0292】なお、積分演算部207には、フレームご
との音声データの積分値を演算させる他、例えば、フレ
ームを構成する音声データの所定の1サンプルを抽出さ
せるようにすることも可能である。
【0293】メモリコントローラ193は、画像処理部
191のフレームメモリ201と、音声処理部192の
リングバッファ206における書き込みアドレスおよび
読み出しアドレスを制御する。
【0294】変動算出部194は、画像処理部191の
差分メモリ203から、フレームごとの差分画像データ
を、そのフレームの画像データの特徴量として読み出す
とともに、音声処理部192の積分メモリ208から、
フレームごとの積分値を、そのフレームの音声データの
特徴量として読み出す。さらに、変動算出部194は、
画像データの特徴量の変動成分と、音声データの特徴量
の変動成分とを求め、これらを、変動情報として、後段
の警告処理部137D(図10)に供給する。
【0295】以上のように構成されるデータ処理部13
7Cでは、無線インターフェース137Bから供給され
る画像データと音声データを処理する画像データ処理と
音声データ処理が行われる。
【0296】そこで、図30のフローチャートを参照し
て、データ処理部137Cが行う画像データ処理および
音声データ処理について説明する。
【0297】まず、図30Aのフローチャートを参照し
て、画像データ処理について説明する。
【0298】画像データ処理では、まず最初に、ステッ
プS101において、フレームメモリ201が、無線イ
ンタフェース137Bから供給される1フレームの画像
データを記憶し、ステップS102に進む。ステップS
102では、差分演算部202が、直前のステップS1
01の処理でフレームメモリ201に記憶された画像デ
ータのフレームを注目フレームとして、その注目フレー
ムの画像データを読み出すとともに、前回のステップS
101の処理でフレームメモリ201に記憶された前フ
レームの画像データを読み出す。さらに、ステップS1
02では、差分演算部202は、注目フレームの画像デ
ータを構成する各画素の画素値から、前フレームの画像
データを構成する対応する画素の画素値を減算し、さら
に、その減算値の絶対値をとることで、その絶対値を画
素値とする差分画像データを生成する。この注目フレー
ムの差分画像データは、差分メモリ203に供給されて
記憶される。
【0299】その後、ステップS103に進み、変動算
出部194は、差分メモリ203から、注目フレームの
差分画像データを読み出し、2値化する。即ち、変動算
出部194は、差分画像データを構成する各画素の画素
値を所定の閾値と比較する。さらに、変動算出部194
は、画素値が、所定の閾値よりも大(または以上)であ
る場合、その画素値を、例えば1とし、画素値が、所定
の閾値以下(または未満)である場合、その画素値を、
例えば0として、ステップS104に進む。
【0300】ステップS104では、変動算出部194
は、注目フレームについての、上述のような0と1の画
素値でなる画像データ(以下、適宜、2値化画像データ
という)における所定の画素数をカウントする。即ち、
変動算出部194は、2値化画像データにおける、0と
1のうちの、例えば1の画素値の画素の数をカウント
し、これを、注目フレームの画像データの変動情報とし
て、警告処理部237Dに出力する。
【0301】その後、無線インタフェース137Bか
ら、次のフレームの画像データが供給されるのを待っ
て、ステップS101に戻り、以下、同様の処理が繰り
返される。
【0302】次に、図30Bのフローチャートを参照し
て、音声データ処理について説明する。
【0303】音声データ処理では、まず最初に、ステッ
プS111において、リングバッファ206が、無線イ
ンタフェース137Bから供給される1フレーム分の音
声データを記憶し、ステップS112に進む。ステップ
S112では、積分演算部207が、直前のステップS
111の処理でリングバッファ206に記憶された音声
データのフレームを注目フレームとして、その注目フレ
ームの音声データを読み出し、その注目フレームの音声
データのサンプルの総和、即ち、積分値を演算する。こ
の音声データの積分値は、積分メモリ208に供給され
て記憶される。
【0304】その後、ステップS113に進み、変動算
出部194は、積分メモリ208から、注目フレームと
その1フレーム前のフレーム(前フレーム)の音声デー
タの積分値を読み出し、それらの差分を求める。そし
て、変動算出部194は、その差分値を、注目フレーム
の音声データの変動情報として、警告処理部237Dに
出力する。
【0305】その後、無線インタフェース137Bか
ら、次のフレームの音声データが供給されるのを待っ
て、ステップS111に戻り、以下、同様の処理が繰り
返される。
【0306】次に、図31は、図10の警告処理部13
7Dの構成例を示している。
【0307】変動情報記憶部211は、図29および図
30で説明したようにして、データ処理部137Cから
供給される画像データと音声データの変動情報を、一時
記憶する。
【0308】変動情報解析部212は、変動情報記憶部
211に記憶された画像データと音声データの変動情報
を解析し、これにより、画像データと音声データの特徴
量の時間的変動成分を求め、異常判定部213に供給す
る。
【0309】異常判定部213は、変動情報解析部21
2から供給される画像データや音声データの特徴量の時
間的変動成分が、異常条件記憶部214に記憶された異
常条件を満たすかどうかを判定し、その判定結果を、警
告処理要求部215に供給する。
【0310】警告処理要求部215は、異常判定部21
3からの判定結果に基づき、ユーザに、緊急事態(異
常)の発生を警告する警告処理を行うことを、セキュリ
ティコントローラ137(図10)に要求する。
【0311】異常条件記憶部214は、異常判定部21
3が、異常が発生したと判定するために、画像データや
音声データの特徴量の時間的変動成分が満たすべき異常
条件を記憶する。
【0312】なお、異常条件記憶部214には、異常条
件を、あらかじめ設定しておくようにすることもできる
他、ユーザが設定した異常条件を記憶させるようにする
ことも可能である。即ち、ユーザは、例えば、リモコン
15を操作することにより、異常条件を入力することが
可能であり、リモコン15を操作することにより入力さ
れた異常条件は、IR受信部135、CPU129、お
よびセキュリティコントローラ137Aを介して、警告
処理部137Dの異常条件記憶部214に供給されて記
憶される。
【0313】以上のように構成される警告処理部137
Dでは、画像データまたは音声データの変動情報に基づ
いて、異常が発生したかどうかを判定し、異常が発生し
た場合には、ユーザに、その警告を行う異常判定/警告
処理が行われる。
【0314】そこで、図32のフローチャートを参照し
て、警告処理部137Dが行う異常判定/警告処理につ
いて説明する。
【0315】変動情報記憶部211には、その前段のデ
ータ処理部137Cが出力する画像データと音声データ
の変動情報が順次供給され、変動情報記憶部211で
は、その変動情報が一時記憶される。
【0316】そして、変動情報解析部212は、ステッ
プS121において、変動情報記憶部212に記憶され
た画像データと音声データの変動情報を解析し、これに
より、画像データと音声データの特徴量の時間的変動成
分を求め、異常判定部213に供給して、ステップS1
22に進む。
【0317】ステップS122では、異常判定部213
は、変動情報解析部212から供給される画像データま
たは音声データの特徴量の時間的変動成分が、異常条件
記憶部214に記憶された異常条件を満たすかどうかを
判定する。
【0318】ステップS122において、変動情報解析
部212から供給される画像データまたは音声データの
特徴量の時間的変動成分が異常条件を満たさないと判定
された場合、次の画像データと音声データの変動情報
が、変動情報記憶部211に記憶されるのを待って、ス
テップS121に戻る。
【0319】また、ステップS122において、変動情
報解析部212から供給される画像データまたは音声デ
ータの特徴量の時間的変動成分が異常条件を満たすと判
定された場合、異常判定部213は、異常条件が満たさ
れる旨の判定結果を、警告処理要求部215に供給し
て、ステップS123に進む。
【0320】ステップS123では、警告処理要求部2
15は、異常判定部213からの、異常条件が満たされ
る旨の判定結果に対応して、ユーザに、緊急事態の発生
を警告する警告処理を行うことを、セキュリティコント
ローラ137(図10)に要求する。そして、次の画像
データと音声データの変動情報が、変動情報記憶部21
1に記憶されるのを待って、ステップS121に戻る。
【0321】次に、図33および図34を参照して、異
常判定部213の処理について、さらに説明する。
【0322】異常判定部213では、画像データや音声
データの変動情報が、例えば、いままでと異なる傾向で
変化した場合に、異常条件が満たされる旨の判定が行わ
れるようになっている。
【0323】即ち、変動情報解析部212は、例えば、
それほど大きく変動していなかった変動情報が、突然大
きな変動を生じた場合や、ある程度の変動していた変動
情報が、突然変動しなくなった場合に、異常条件が満た
される旨の判定を行う。
【0324】ここで、それほど大きく変動していなかっ
た変動情報が、突然大きな変動を生じたかどうかの判定
は、例えば、変動情報解析部212において、変動情報
を微分し(時系列に連続する変動情報の隣接するものど
うしの差分を演算し)、異常判定部213において、そ
の微分値の絶対値が、所定の閾値以上であるかどうかを
判定することによって行うことが可能である。なお、こ
の場合、所定の閾値が、異常条件として、異常条件記憶
部214に記憶される。
【0325】また、ある程度の変動していた変動情報
が、突然変動しなくなったかどうかの判定は、例えば、
異常判定部213において、変動情報が0に近い値であ
る時間が、所定の時間以上継続したかどうかを判定する
ことによって行うことができる。なお、この場合、所定
の時間が、異常条件として、異常条件記憶部214に記
憶される。
【0326】図33は、カメラ162で撮影される画像
データと、その画像データの変動情報の例を示してい
る。
【0327】例えば、図33Aに示すように、高齢者が
部屋を歩いている様子が、カメラ162で撮影されてい
る場合、画像データの変動情報は、図33Bに示すよう
に、緩やかに変動するものとなる。そして、例えば、図
33Cに示すように、部屋の中を歩いていた高齢者が突
然倒れた様子が、カメラ162で撮影された場合、画像
データの変動情報は、図33Dに示すように、大きく変
化し、その後、ほとんど0になる。
【0328】従って、画像データの変動情報が、突然、
所定の閾値を越えたこと、即ち、画像データの変動情報
の微分値が、所定の閾値以上となったことを、異常条件
とすることにより、高齢者が倒れたという異常状態を検
知することができる。このような異常状態を、ユーザに
警告することにより、倒れた高齢者の介護(救助)を迅
速に行うことが可能となる。
【0329】なお、図33Cに示したように、人が突然
倒れた場合には、画像データの変動情報が、突然、所定
の閾値を越え、その直後、0に近い値となる。従って、
画像データの変動情報の微分値が、所定の閾値以上とな
り、かつ、その後、画像データの変動情報が0に近い値
となり、その0に近い値が所定の時間以上継続したこと
を、異常条件とすることによっても、人が倒れたという
異常状態を検知することができる。
【0330】次に、図34は、カメラ162で撮影され
る画像データおよび音声データと、その画像データおよ
び音声データの変動情報の例を示している。
【0331】例えば、図34Aに示すように、乳児が部
屋の中を這い這いしている様子が、カメラ162で撮影
されている場合、画像データと音声データの変動情報
は、図34Bと図34Cにそれぞれ示すように、緩やか
に変動するものとなる。そして、例えば、図33Dに示
すように、部屋の中を這い這いしていた乳児が寝てしま
った様子が、カメラ162で撮影された場合、画像デー
タおよび音声データの変動情報は、図34Eと図34F
にそれぞれ示すように、ほとんど0に近い値となって、
あまり変化しなくなる。
【0332】従って、この場合、画像データおよび音声
データの変動情報が、0に近い値となり、その0に近い
値が所定時間以上継続したことを、異常条件とすること
により、乳児が寝てしまったという異常状態を検知する
ことができる。このような異常状態を、ユーザに警告す
ることにより、乳児に毛布をかける等の処置を、迅速に
とることができる。
【0333】また、図34Gに示すように、寝ている幼
児が、突然起きて泣き出してしまった場合、カメラ16
2で撮影された画像データと音声データの変動情報は、
図34Hと図34Iにそれぞれ示すようなものとなる。
【0334】即ち、この場合、泣き出した幼児は、寝て
いる場合よりは動くものの、這い這いしている場合より
は動かないため、画像データの変動情報は、図34Hに
示したように、それほど大きく変化しない。
【0335】しかしながら、寝ている幼児が泣き出した
場合には、間欠的に泣き声をだすため、音声データの変
動情報は、図34Iに示したように、突然大きな値とな
り、その大きな値となっている状態が所定の時間継続す
る。
【0336】従って、この場合、音声データの変動情報
が、急激に、大きな値に変化し、その大きな値となって
いる状態が所定の時間継続したことを、異常条件とする
ことにより、幼児が起きて泣き出したという異常状態を
検知することができる。このような異常状態を、ユーザ
に警告することにより、幼児が起きたことを、迅速に知
らせることができる。
【0337】次に、図31および図32で説明したよう
に、警告処理部137Dでは、異常条件が満たされる異
常状態が発生した場合には、ユーザに、緊急事態の発生
を警告する警告処理を行うことを、セキュリティコント
ローラ137A(図10)に要求するが、この警告処理
の要求(警告処理要求)を受けた場合に、セキュリティ
コントローラ137Aが行う警告処理について、図35
および図36を参照して説明する。
【0338】セキュリティコントローラ137Aは、警
告処理要求を受信すると、例えば、セレクタ127に、
無線インタフェース137Aが出力する画像データと音
声データを選択させるように、CPU129に要求す
る。
【0339】これにより、セレクタ127は、無線イン
タフェース137Aが出力する画像データと音声データ
を選択し、NTSCエンコーダ128とアンプ138に
それぞれ供給する。NTSCエンコーダ128に供給さ
れた画像データは、CRT11に供給されて表示され、
アンプ138に供給された音声データは、スピーカユニ
ット12Lおよび12Rに供給されて出力される。
【0340】その結果、CRT11では、無線インタフ
ェース137Bで受信されたカメラ162からの画像デ
ータが表示され、スピーカ12Lおよび12Rからは、
無線インタフェース137Bで受信されたカメラ162
からの音声データが出力される。
【0341】即ち、例えば、いま、図35Aに示すよう
に、スケーラブルTVシステム161を構成する親機1
と各子機2ijにおいて、所定のチャンネルのテレビジョ
ン放送番組としての画像データと音声データが出力され
ている場合において、子機2 13の警告処理157Dから
セキュリティコントローラ157Aに対して、警告処理
要求が出力されたとすると、子機213のCRT31の表
示が、図35Bに示すように、そこで受信されていたテ
レビジョン放送番組としての画像データから、その子機
13に画像データおよび音声データを送信しているカメ
ラ162からの画像データに切り換えられる。ここで、
図35の実施の形態では、子機213のCRT31の表示
が、テレビジョン放送番組としての画像データから、カ
メラ162からの、人が倒れている状態を表示している
画像データに切り換えられている。
【0342】さらに、この場合、子機213では、カメラ
162からの音声データが、スピーカユニット32Lお
よび32R(図11)から出力される。
【0343】この場合、ユーザは、テレビジョン放送番
組を視聴していても、子機213に、画像データおよび音
声データを送信しているカメラ162で撮像されている
環境において、何らかの異常が発生したことを即座に認
識することができる。
【0344】なお、スピーカユニット32Lおよび32
Rからは、カメラ162からの音声データに代えて、図
35Bに示すように、所定の警告音(ピピピピピ・・
・)を出力させるようにすることが可能である。
【0345】また、上述の場合には、子機213のCRT
31の表示を、図35Bに示したように、そこで受信さ
れていたテレビジョン放送番組としての画像データか
ら、カメラ162からの画像データに切り換えるように
したが、その他、例えば、子機213の電源がオフになっ
ている場合には、子機213の電源をオンにし、さらに、
カメラ162からの画像データを、そのCRT31に表
示するようにすることが可能である。
【0346】さらに、スケーラブルTVシステム161
では、異常があった環境で撮影を行っているカメラ16
2からの画像データおよび音声データを受信しているテ
レビジョン受像機に、そのカメラ162からの画像デー
タを表示させる他、図36に示すように、そのカメラ1
62からの画像データを全画面表示するようにすること
が可能である。
【0347】即ち、例えば、いま、図36Aに示すよう
に、スケーラブルTVシステム161を構成する親機1
と各子機2ijにおいて、所定のチャンネルのテレビジョ
ン放送番組としての画像データと音声データが出力され
ている場合において、スケーラブルTVシステム161
を構成する任意のテレビジョン受像機で、警告処理要求
が出力されたときには、スケーラブルTVシステム16
1を構成するすべてのテレビジョン受像機の表示を切り
替え、これにより、図36Bに示すように、警告処理要
求が出力されたテレビジョン受像機が受信しているカメ
ラ162からの画像データを、全画面表示させることが
できる。
【0348】この場合も、ユーザは、何らかの異常が発
生したことを即座に認識することができる。
【0349】なお、全画面表示が行われる場合、いずれ
のカメラ162で撮像が行われている環境で、異常が発
生しているのかが分からないため、異常が発生している
環境を撮像しているカメラ162からの画像データと音
声データを受信している、スケーラブルTVシステム1
61のテレビジョン受像機では、その表示画面の一部ま
たは全部に、異常が発生している旨のメッセージ等を表
示するようにするのが望ましい。
【0350】また、全画面表示は、例えば、緊急度の高
い異常が発生した場合に行うようにすることが可能であ
る。即ち、緊急度が高くない異常が発生した場合には、
図35で説明したように、その異常が発生した環境の撮
影を行っているカメラ162からの画像データおよび音
声データを受信しているテレビジョン受像機の表示のみ
を切り替え、緊急度が高い異常が発生した場合には、ス
ケーラブルTVシステム161を構成するテレビジョン
受像機すべての表示を切り替え、図36に示したように
全画面表示を行うようにすることが可能である。全画面
表示では、画像が大きく表示されるため、ユーザに緊急
度の高い異常が発生したことを認識させることができ
る。
【0351】また、異常の緊急度によって、スケーラブ
ルTVシステム161で表示する、その異常が発生した
環境の撮影を行っているカメラ162からの画像データ
(以下、適宜、緊急画像データという)の大きさを変え
ることが可能である。即ち、緊急度が低の場合には、ス
ケーラブルTVシステム161を構成する1のテレビジ
ョン受像機の表示画面の大きさで、緊急度が中の場合に
は、隣接する2×2のテレビジョン受像機の表示画面の
大きさで、緊急度が高の場合には、隣接する3×3のテ
レビジョン受像機の表示画面の大きさで、緊急画像デー
タを表示することが可能である。
【0352】ここで、緊急度の高低は、異常条件ととも
に、異常条件記憶部214(図31)に記憶させておく
ことができ、この場合、満たされた異常条件によって、
緊急度の高低を認識することが可能となる。
【0353】次に、図37は、スケーラブルTVシステ
ム161を構成する親機1としてのテレビジョン受像機
の他の構成例を示している。なお、図中、図10におけ
る場合と対応する部分については、同一の符号を付して
あり、以下では、その説明は、適宜省略する。即ち、図
37の親機1は、警告表示部139が新たに設けられて
いる他は、図10における場合と同様に構成されてい
る。
【0354】警告表示部139は、CPU129の制御
にしたがい、点灯または点滅するようになっている。
【0355】なお、図11に示した子機2としてのテレ
ビジョン受像機も、図37に示した親機1における場合
と同様に、警告表示部を設けて構成することができる。
【0356】親機1に警告表示部139を設けるととも
に、子機2にも警告表示部を設けて、スケーラブルTV
システム161を構成する場合には、図38に示すよう
に、異常が発生した場合に、警告表示部139を点灯ま
たは点滅させることができる。
【0357】即ち、例えば、いま、図38Aに示すよう
に、スケーラブルTVシステム161を構成する親機1
と各子機2ijにおいて、所定のチャンネルのテレビジョ
ン放送番組としての画像データと音声データが出力され
ている場合において、親機1の警告処理137Dからセ
キュリティコントローラ137Aに対して、警告処理要
求が出力されたとすると、親機1のCRT11の表示
が、図38Bに示すように、そこで受信されていたテレ
ビジョン放送番組としての画像データから、親機1に画
像データおよび音声データを送信しているカメラ162
からの画像データ(緊急画像データ)に切り換えられ
る。
【0358】さらに、セキュリティコントローラ137
Aは、警告表示部139の点灯または点滅を、CPU1
29に要求し、これにより、通常は消灯している警告表
示部139が、図38Bに示すように点灯または点滅す
る。
【0359】この場合も、ユーザは、テレビジョン放送
番組を視聴していても、親機1に、画像データおよび音
声データを送信しているカメラ162で撮像されている
環境において、何らかの異常が発生したことを即座に認
識することができる。
【0360】なお、緊急度が低い場合には、緊急画像デ
ータへの表示の切り換えを行わずに、警告表示部139
のみを点灯または点滅させたり、あるいは、アラーム音
の出力のみを行うようにすることが可能である。
【0361】次に、図39は、スケーラブルTVシステ
ム161を構成する親機1としてのテレビジョン受像機
の他の構成例を示している。なお、図中、図10におけ
る場合と対応する部分については、同一の符号を付して
あり、以下では、その説明は、適宜省略する。
【0362】即ち、図10の親機1は、ディジタル放送
を受信するテレビジョン受像機であるのに対して、図3
9の親機1は、アナログ放送を受信するテレビジョン受
像機となっている。
【0363】チューナ221は、アナログのテレビジョ
ン放送信号の所定のチャンネルを検波、復調する。そし
て、チューナ221は、復調によって得られる画像デー
タを、Y/C分離部222に供給し、音声データを、セ
レクタ127に供給する。
【0364】Y/C分離部222は、チューナ221の
出力から、輝度信号Yと色差信号Cとを分離し、セレク
タ127に供給する。
【0365】マトリクス回路223は、セレクタ127
から供給される画像データの色空間を必要に応じて変換
し、CRT11に供給する。
【0366】以上のように構成される、アナログ放送を
受信するテレビジョン受像機であっても、スケーラブル
TVシステム161を構成することが可能である。
【0367】なお、子機2としてのテレビジョン受像機
も、図39に示した親機1としてのテレビジョン受像機
における場合と同様に、アナログ放送を受信するテレビ
ジョン受像機として構成することが可能である。
【0368】次に、上述した一連の処理は、ハードウェ
アにより行うこともできるし、ソフトウェアにより行う
こともできる。一連の処理をソフトウェアによって行う
場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、
汎用のコンピュータ等にインストールされる。
【0369】そこで、図40は、上述した一連の処理を
実行するプログラムがインストールされるコンピュータ
の一実施の形態の構成例を示している。
【0370】プログラムは、コンピュータに内蔵されて
いる記録媒体としてのハードディスク305やROM3
03に予め記録しておくことができる。
【0371】あるいはまた、プログラムは、フレキシブ
ルディスク、CD-ROM(Compact DiscRead Only Memory),
MO(Magneto Optical)ディスク,DVD(Digital Versatile
Disc)、磁気ディスク、半導体メモリなどのリムーバブ
ル記録媒体311に、一時的あるいは永続的に格納(記
録)しておくことができる。このようなリムーバブル記
録媒体311は、いわゆるパッケージソフトウエアとし
て提供することができる。
【0372】なお、プログラムは、上述したようなリム
ーバブル記録媒体311からコンピュータにインストー
ルする他、ダウンロードサイトから、ディジタル衛星放
送用の人工衛星を介して、コンピュータに無線で転送し
たり、LAN(Local Area Network)、インターネットとい
ったネットワークを介して、コンピュータに有線で転送
し、コンピュータでは、そのようにして転送されてくる
プログラムを、通信部308で受信し、内蔵するハード
ディスク305にインストールすることができる。
【0373】コンピュータは、CPU(Central Processing
Unit)302を内蔵している。CPU302には、バス3
01を介して、入出力インタフェース310が接続され
ており、CPU302は、入出力インタフェース310を
介して、ユーザによって、キーボードや、マウス、マイ
ク等で構成される入力部307が操作等されることによ
り指令が入力されると、それにしたがって、ROM(Read O
nly Memory)303に格納されているプログラムを実行
する。あるいは、また、CPU302は、ハードディスク
305に格納されているプログラム、衛星若しくはネッ
トワークから転送され、通信部308で受信されてハー
ドディスク305にインストールされたプログラム、ま
たはドライブ309に装着されたリムーバブル記録媒体
311から読み出されてハードディスク305にインス
トールされたプログラムを、RAM(Random Access Memor
y)304にロードして実行する。これにより、CPU30
2は、上述したフローチャートにしたがった処理、ある
いは上述したブロック図の構成により行われる処理を行
う。そして、CPU302は、その処理結果を、必要に応
じて、例えば、入出力インタフェース310を介して、
LCD(Liquid CryStal Display)やスピーカ等で構成され
る出力部306から出力、あるいは、通信部308から
送信、さらには、ハードディスク305に記録等させ
る。
【0374】ここで、本明細書において、コンピュータ
に各種の処理を行わせるためのプログラムを記述する処
理ステップは、必ずしもフローチャートとして記載され
た順序に沿って時系列に処理する必要はなく、並列的あ
るいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるい
はオブジェクトによる処理)も含むものである。
【0375】また、プログラムは、1のコンピュータに
より処理されるものであっても良いし、複数のコンピュ
ータによって分散処理されるものであっても良い。さら
に、プログラムは、遠方のコンピュータに転送されて実
行されるものであっても良い。
【0376】なお、スケーラブルTVシステムを構成す
るテレビジョン受像機は、例えば、そのテレビジョン受
像機が親機または子機であるのか、さらには、子機であ
る場合には、何台目の子機であるのかによって、販売価
格に差を設けるようにすることができる。
【0377】即ち、スケーラブルTVシステムでは、上
述したように、親機が存在しなければ、全画面表示の機
能が提供されないため、親機の価値は高く、従って、販
売価格を高く設定するようにすることができる。
【0378】また、ユーザは、親機の購入後は、子機を
随時追加購入していくこととなると予想されるが、最初
の数台の子機については、例えば、親機よりも低価格で
はなるが、一般のテレビジョン受像機よりは高価格の販
売価格を設定するようにすることができる。そして、そ
の後に購入される子機については、さらに低価格の販売
価格を設定するようにすることができる。
【0379】なお、スケーラブルTVシステムを構成す
る親機となるテレビジョン受像機は、例えば、一般的な
ディジタルのテレビジョン受像機に、セキュリティシス
テム部137を追加するとともに、CPU129に実行
させるプログラムを変更することで構成することが可能
である。従って、スケーラブルTVシステムを構成する
親機となるテレビジョン受像機は、一般的なディジタル
のテレビジョン受像機を利用して、比較的容易に製造す
ることができるので、スケーラブルTVシステムが提供
する、上述したような全画面表示の機能および警告を行
う機能を考慮すれば、そのコストメリット(コストパフ
ォーマンス)は高いと言うことができる。この点につい
ては、子機としてのテレビジョン受像機についても同様
である。
【0380】また、本発明は、チューナを内蔵する表示
装置であるテレビジョン受像機の他、チューナを内蔵せ
ずに、外部からの画像および音声を出力する表示装置に
も適用可能である。
【0381】さらに、図22におけるセキュリティシス
テムにおいて、カメラ162から、スケーラブルTVシ
ステム161を構成するテレビジョン受像機への画像デ
ータおよび音声データの送信は、無線ではなく、有線
(例えば、IEEE1394やUSB(Universal Serial Bu
s)による通信など)によって行うことも可能である。
【0382】また、カメラ162としては、セキュリテ
ィシステム用に用意されたものの他、例えば、既に設定
されている、いわゆるドアホンのカメラや監視カメラな
どを採用することが可能である。
【0383】さらに、セキュリティシステムは、乳幼児
や高齢者の監視の他、お風呂のお湯はりや、沸騰すると
警笛の鳴るやかんでの湯沸かしの監視などに用いること
が可能である。
【0384】また、本実施の形態では、一般的なカメラ
162が撮影する画像データを対象に処理を行うように
したが、その他、例えば、カメラ162として、熱を感
知するカメラを採用し、そのカメラから得られる温度分
布を表した画像データを対象に処理を行うようにするこ
とも可能である。
【0385】さらに、赤外線を感知して、温度変化を監
視し、警告を行うようにすることも可能である。
【0386】
【発明の効果】以上の如く、本発明によれば、既存のテ
レビジョン受像機等によって、ユーザが、容易に異常
(緊急事態)を認識することができ、その結果、既存の
テレビジョン受像機の有効利用を図ることが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したスケーラブルTVシステムの
一実施の形態の構成例を示す斜視図である。
【図2】親機1の外観構成例を示す斜視図である。
【図3】親機1の外観構成例を示す6面図である。
【図4】子機2の外観構成例を示す斜視図である。
【図5】子機2の外観構成例を示す6面図である。
【図6】スケーラブルTVシステムを構成する親機1お
よび子機2を収納する専用ラックの外観構成例を示す斜
視図である。
【図7】リモコン15の外観構成例を示す平面図であ
る。
【図8】リモコン35の外観構成例を示す平面図であ
る。
【図9】リモコン15の他の外観構成例を示す平面図で
ある。
【図10】親機1の電気的構成例を示すブロック図であ
る。
【図11】子機2の電気的構成例を示すブロック図であ
る。
【図12】IEEE1394通信プロトコルのレイヤ構造を示す
図である。
【図13】CSRアーキテクチャのアドレス空間を示す図
である。
【図14】CSRのオフセットアドレス、名前、および働
きを示す図である。
【図15】ゼネラルROMフォーマットを示す図であ
る。
【図16】バスインフォブロック、ルートディレクト
リ、およびユニットディレクトリの詳細を示す図であ
る。
【図17】PCRの構成を示す図である。
【図18】oMPR,oPCR,iMPR、およびiPCRの構成を示す
図である。
【図19】AV/Cコマンドのアシンクロナス転送モードで
伝送されるパケットのデータ構造を示す図である。
【図20】AV/Cコマンドの具体例を示す図である。
【図21】AV/Cコマンドとレスポンスの具体例を示す図
である。
【図22】本発明を適用したセキュリティシステムの一
実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【図23】カメラ162の構成例を示すブロック図であ
る。
【図24】親機1の処理を説明するフローチャートであ
る。
【図25】親機1による認証処理を説明するフローチャ
ートである。
【図26】子機2の処理を説明するフローチャートであ
る。
【図27】子機2による認証処理を説明するフローチャ
ートである。
【図28】スケーラブルTVシステム161による全画
面表示の表示例を示す図である。
【図29】データ処理部137Cの構成例を示すブロッ
ク図である。
【図30】データ処理部137Cによる画像データ処理
および音声データ処理を説明するフローチャートであ
る。
【図31】警告処理部137Dの構成例を示すブロック
図である。
【図32】警告処理部137Dによる異常判定/警告処
理を説明するフローチャートである。
【図33】異常判定部213の処理を説明するための図
である。
【図34】異常判定部213の処理を説明するための図
である。
【図35】セキュリティコントローラ137Aによる警
告処理を説明するための図である。
【図36】セキュリティコントローラ137Aによる警
告処理を説明するための図である。
【図37】親機1の電気的構成の他の例を示すブロック
図である。
【図38】セキュリティコントローラ137Aによる警
告処理を説明するための図である。
【図39】親機1の電気的構成のさらに他の例を示すブ
ロック図である。
【図40】本発明を適用したコンピュータの一実施の形
態の構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 親機, 2,211,212,213,214,215
21,222,223,224,225,231,232,233,2
34,235,241,242,243,244,245,251
52,253,254,255 子機, 11 CRT, 1
2L,12R スピーカユニット, 15 リモコン,
21 端子パネル, 2111,2112,2113,21
21,2123,2131,2132,2133 IEEE1394端子,
22 アンテナ端子, 23 入力端子, 24 出
力端子, 31 CRT, 32L,32R スピーカ
ユニット, 35 リモコン, 41 端子パネル,
411 IEEE1394端子, 42 アンテナ端子, 43
入力端子, 44 出力端子,51 セレクトボタン
スイッチ, 52 ボリウムボタンスイッチ, 53
チャンネルアップダウンボタンスイッチ, 54 メニ
ューボタンスイッチ, 55 イグジットボタンスイッ
チ, 56 ディスプレイボタン, 57 エンタボタ
ンスイッチ, 58 数字ボタン(テンキー)スイッ
チ, 59 テレビ/ビデオ切換ボタンスイッチ, 6
0 テレビ/DSS切換ボタンスイッチ, 61 ジャ
ンプボタンスイッチ, 62 ランゲージボタン, 6
3 ガイドボタンスイッチ, 64 フェイバリットボ
タンスイッチ, 65 ケーブルボタンスイッチ, 6
6 テレビスイッチ, 67 DSSボタンスイッチ,
68乃至70 LED, 71 ケーブル電源ボタン
スイッチ, 72 テレビ電源ボタンスイッチ, 73
DSS電源ボタンスイッチ, 74 ミューティング
ボタンスイッチ, 75 スリープボタンスイッチ,
76 発光部, 81 セレクトボタンスイッチ, 8
2 ボリウムボタンスイッチ, 83 チャンネルアッ
プダウンボタンスイッチ, 84 メニューボタンスイ
ッチ, 85 イグジットボタンスイッチ, 86 デ
ィスプレイボタン, 87 エンタボタンスイッチ,
88 数字ボタン(テンキー)スイッチ, 89 テレ
ビ/ビデオ切換ボタンスイッチ, 90 テレビ/DS
S切換ボタンスイッチ, 91 ジャンプボタンスイッ
チ, 92 ランゲージボタン, 93 ガイドボタン
スイッチ, 94 フェイバリットボタンスイッチ,
95 ケーブルボタンスイッチ, 96 テレビスイッ
チ, 97 DSSボタンスイッチ, 98乃至100
LED, 101 ケーブル電源ボタンスイッチ, 1
02 テレビ電源ボタンスイッチ, 103 DSS電
源ボタンスイッチ, 104 ミューティングボタンス
イッチ, 105 スリープボタンスイッチ, 106
発光部, 110 ボタンスイッチ, 111乃至1
14 方向ボタンスイッチ, 121チューナ, 12
2 QPSK復調回路, 123 エラー訂正回路,
124デマルチプレクサ, 125 MPEGビデオデ
コーダ, 126 MPEGオーディオデコーダ, 1
27 フレームメモリ, 128 NTSCエンコー
ダ, 129 CPU, 130 EEPROM, 1
31 ROM, 132RAM, 133 IEEE1394イ
ンタフェース, 134 フロントパネル,135 I
R受信部, 135A,135B 受光部, 136
モデム, 137 セキュリティシステム部, 137
A セキュリティコントローラ, 137B 無線イン
タフェース, 137C データ処理部, 137D
警告処理部, 138 アンプ, 139 警告表示
部, 141 チューナ, 142 QPSK復調回
路, 143 エラー訂正回路, 144 デマルチプ
レクサ, 145 MPEGビデオデコーダ, 146
MPEGオーディオデコーダ, 147 フレームメ
モリ, 148 NTSCエンコーダ, 149 CP
U, 150 EEPROM, 151 ROM, 1
52 RAM, 153 IEEE1394インタフェース,
154 フロントパネル, 155 IR受信部, 1
56 モデム, 157 セキュリティシステム部,
157A セキュリティコントローラ, 157B 無
線インタフェース, 157C データ処理部, 15
7D 警告処理部, 158 アンプ, 161スケー
ラブルTVシステム, 1621乃至1623 カメラ,
171 光学系, 172 CCD, 173 アン
プ, 174 A/D変換部, 175 メモリ, 1
76 マイク, 177 アンプ, 178 A/D変
換部, 179 メモリ,180 無線インタフェー
ス, 191 画像処理部, 192 音声処理部,
193 メモリコントローラ, 194 変動算出部,
201 フレームメモリ, 202 差分演算部,
203 差分メモリ, 206 リングバッファ, 2
07 積分演算部, 208 積分メモリ, 211
変動情報記憶部, 212 変動情報解析部, 213
異常判定部, 214 異常条件記憶部, 215
警告処理要求部, 301 バス, 302 CPU,
303ROM, 304 RAM, 305 ハードディス
ク, 306 出力部, 307 入力部, 308
通信部, 309 ドライブ, 310 入出力インタ
フェース, 311 リムーバブル記録媒体

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の入力系統を有する表示装置であっ
    て、 画像を表示する表示手段と、 前記複数の入力系統のうちの所定の1つの入力系統から
    入力される情報の特徴量を、所定時間ごとに検出する検
    出手段と、 前記特徴量の時間的変動を解析する解析手段と、 前記特徴量の時間的変動が所定の条件を満たすかどうか
    を判定する判定手段と、 前記特徴量の時間的変動が所定の条件を満たす場合に、
    前記所定の1つの入力系統から入力される情報のうちの
    画像を、前記表示手段に表示させる制御手段とを備える
    ことを特徴とする表示装置。
  2. 【請求項2】 他の表示装置と接続されることを特徴と
    する請求項1に記載の表示装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、前記他の表示装置と前
    記表示手段の全体に亘って、前記所定の1つの入力系統
    から入力される情報のうちの画像を表示させることを特
    徴とする請求項2に記載の表示装置。
  4. 【請求項4】 音声を出力する出力手段をさらに備え、 前記制御手段は、前記特徴量の時間的変動が所定の条件
    を満たす場合に、前記画像を前記表示手段に表示させる
    他、前記所定の1つの入力系統から入力される情報のう
    ちの音声を、前記出力手段に出力させることを特徴とす
    る請求項1に記載の表示装置。
  5. 【請求項5】 前記検出手段は、前記所定の1つの入力
    系統から入力される情報のうちの画像または音声のうち
    の少なくとも一方の特徴量を、所定時間ごとに検出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  6. 【請求項6】 前記検出手段は、前記所定の1つの入力
    系統から入力される情報のうちの画像の特徴量を、フレ
    ームまたはフィールドごとに検出することを特徴とする
    請求項5に記載の表示装置。
  7. 【請求項7】 前記検出手段は、前記所定の1つの入力
    系統から入力される情報のうちの画像の特徴量として、
    その画像のフレーム間またはフィールド間の差分を検出
    することを特徴とする請求項5に記載の表示装置。
  8. 【請求項8】 前記検出手段は、前記所定の1つの入力
    系統から入力される情報のうちの音声の特徴量を、所定
    のフレームごとに検出することを特徴とする請求項5に
    記載の表示装置。
  9. 【請求項9】 前記判定手段は、前記特徴量の時間的変
    動と所定の閾値との大小関係が所定時間継続したかどう
    かを判定することを特徴とする請求項1に記載の表示装
    置。
  10. 【請求項10】 前記所定の入力系統は、少なくとも画
    像を撮像する撮像手段から送信されてくる画像を入力す
    ることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  11. 【請求項11】 前記撮像手段は、前記画像に付随する
    音声も集音し、 前記所定の入力系統は、前記撮像手段から送信されてく
    る前記音声も入力することを特徴とする請求項10に記
    載の表示装置。
  12. 【請求項12】 前記撮像手段は、無線により情報を送
    信し、 前記撮像手段から、無線によって送信されてくる前記情
    報を受信する受信手段を、前記所定の入力系統として備
    えることを特徴とする請求項10に記載の表示装置。
  13. 【請求項13】 複数の入力系統と、画像を表示する表
    示手段とを有する表示装置を制御する制御方法であっ
    て、 前記複数の入力系統のうちの所定の1つの入力系統から
    入力される情報の特徴量を、所定時間ごとに検出する検
    出ステップと、 前記特徴量の時間的変動を解析する解析ステップと、 前記特徴量の時間的変動が所定の条件を満たすかどうか
    を判定する判定ステップと、 前記特徴量の時間的変動が所定の条件を満たす場合に、
    前記所定の1つの入力系統から入力される情報のうちの
    画像を、前記表示手段に表示させる制御ステップとを備
    えることを特徴とする制御方法。
  14. 【請求項14】 複数の入力系統と、画像を表示する表
    示手段とを有する表示装置を制御する制御処理を、コン
    ピュータに行わせるプログラムであって、 前記複数の入力系統のうちの所定の1つの入力系統から
    入力される情報の特徴量を、所定時間ごとに検出する検
    出ステップと、 前記特徴量の時間的変動を解析する解析ステップと、 前記特徴量の時間的変動が所定の条件を満たすかどうか
    を判定する判定ステップと、 前記特徴量の時間的変動が所定の条件を満たす場合に、
    前記所定の1つの入力系統から入力される情報のうちの
    画像を、前記表示手段に表示させる制御ステップとを備
    えることを特徴とするプログラム。
  15. 【請求項15】 複数の入力系統と、画像を表示する表
    示手段とを有する表示装置を制御する制御処理を、コン
    ピュータに行わせるプログラムが記録されている記録媒
    体であって、 前記複数の入力系統のうちの所定の1つの入力系統から
    入力される情報の特徴量を、所定時間ごとに検出する検
    出ステップと、 前記特徴量の時間的変動を解析する解析ステップと、 前記特徴量の時間的変動が所定の条件を満たすかどうか
    を判定する判定ステップと、 前記特徴量の時間的変動が所定の条件を満たす場合に、
    前記所定の1つの入力系統から入力される情報のうちの
    画像を、前記表示手段に表示させる制御ステップとを備
    えるプログラムが記録されていることを特徴とする記録
    媒体。
  16. 【請求項16】 複数の入力系統を有する表示装置を複
    数接続して構成される表示システムであって、 前記複数の表示装置それぞれは、 画像を表示する表示手段と、 前記複数の入力系統のうちの所定の1つの入力系統から
    入力される情報の特徴量を、所定時間ごとに検出する検
    出手段と、 前記特徴量の時間的変動を解析する解析手段と、 前記特徴量の時間的変動が所定の条件を満たすかどうか
    を判定する判定手段と、 前記特徴量の時間的変動が所定の条件を満たす場合に、
    前記所定の1つの入力系統から入力される情報のうちの
    画像を、前記表示手段に表示させる制御手段とを備える
    ことを特徴とする表示システム。
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