JP2003195373A - ラマン増幅器、ラマン増幅方法及びそれを用いた波長多重光通信システム - Google Patents

ラマン増幅器、ラマン増幅方法及びそれを用いた波長多重光通信システム

Info

Publication number
JP2003195373A
JP2003195373A JP2001392322A JP2001392322A JP2003195373A JP 2003195373 A JP2003195373 A JP 2003195373A JP 2001392322 A JP2001392322 A JP 2001392322A JP 2001392322 A JP2001392322 A JP 2001392322A JP 2003195373 A JP2003195373 A JP 2003195373A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wavelength
raman
pumping
light
lights
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001392322A
Other languages
English (en)
Inventor
Masayuki Inoue
雅之 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority to JP2001392322A priority Critical patent/JP2003195373A/ja
Publication of JP2003195373A publication Critical patent/JP2003195373A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 信号光のパワー制御が容易なラマン増幅器、
ラマン増幅方法及びそれを用いた波長多重光通信システ
ムを提供する。 【解決手段】 ラマン増幅器1は、増幅用光ファイバ1
0、励起光供給部11及び可変損失傾斜補償器12を有
する。励起光供給部11は互いに異なる3波長の励起光
を増幅用光ファイバ10に供給する。入力してきた多波
長信号光は、増幅用光ファイバ10においてラマン増幅
される。ラマン増幅された多波長信号光は、波長に対す
る損失傾斜が可変に制御可能な可変損失傾斜補償器12
により波長に応じた損失を与えられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、信号光をラマン増
幅するラマン増幅器、ラマン増幅方法及びそれを用いた
波長多重光通信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】信号光を用いて通信を行う光通信システ
ムでは、送信器から送出された信号光が光伝送路を伝送
される際に伝送損失を被ることによって、その信号光パ
ワーが低下する。この場合、例えば、受信器に到達した
信号光のパワーが所定値以下であると、受信エラーによ
り正常に光通信を行えない場合が生じ得る。そこで、光
伝送路上に光増幅器を設けて、この光増幅器により信号
光を光増幅することで、信号光が光伝送路を伝送される
際に被る伝送損失を補償することが行われている。
【0003】このような光増幅器の一つとして、増幅用
光ファイバにおけるラマン増幅現象を利用したラマン増
幅器がある。ラマン増幅器では、ラマン増幅用励起光を
増幅用光ファイバへと供給し、誘導ラマン散乱により信
号光の伝送損失を補償している。また、ラマン増幅器で
は、互いに波長が異なる複数の励起光を用いることによ
り、広帯域の波長範囲を増幅波長帯域として信号光を光
増幅することができる。これは、互いに波長が異なる複
数の信号光からなる多波長信号光を増幅する場合などに
有効である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】多波長信号光を用いて
光通信を行う波長多重(WDM: Wavelength DivisionM
ultiplexing)光通信システムでは、所定の波長帯域内
で多波長信号光のパワーを一定にすることが重要であ
る。なぜなら、多波長信号光のパワーが一定でなく多波
長信号光に含まれる或る波長の信号光のパワーが小さい
と、その波長の信号光の受信にエラーを起こす恐れがあ
るからである。そこで、ラマン増幅器を用いて所定の波
長帯域内での利得スペクトルを平坦化し、多波長信号光
のパワーを平坦化する技術について研究がなされてい
る。
【0005】ラマン増幅器を用いて所定の波長帯域内で
の信号光パワーが平坦になるように多波長信号光を増幅
する技術については、例えば、文献1「Y. Emori, et a
l.,"100nm bandwidth flat gain Raman amplifiers pum
ped and gain-equalized by12-wavelength-channel WDM
high power laser diodes", OFC'99, PD19 (1999)」に
開示されている。上記文献1に記載されたラマン増幅器
では、12個の励起光源それぞれから出力された光を合
波したものをラマン増幅用励起光としてラマン増幅用光
ファイバに供給している。そして、12個の励起光源そ
れぞれから出力される励起光の波長及び出力パワーを適
切に調整することで、ラマン増幅器の利得スペクトルを
平坦化し所定の波長帯域内での多波長信号光のパワーが
平坦になるように多波長信号光を増幅している。
【0006】しかしながら、上記文献1に記載されたよ
うな構成のラマン増幅器では、信号光パワーを平坦化す
るため、励起光源から出力される複数の励起光のうちで
特定波長の励起光の出力パワーを大きくすることが必要
となる場合がある。その場合には、他の励起光の出力パ
ワーが制限を受け、その励起光の出力パワーに余裕があ
るにもかかわらず光増幅利得を大きくできなくなってし
まう。
【0007】また、複数の励起光の波長帯域が広い場
合、複数の励起光のうち短波長側の励起光が長波長側の
励起光をラマン増幅してしまう励起光間相互作用が発生
する。そのため、信号光パワーを平坦化するための複数
の励起光それぞれのパワーの制御が複雑となってしま
う。
【0008】このような問題を解決するために、本発明
の目的は、信号光のパワー制御が容易なラマン増幅器、
ラマン増幅方法及びそれを用いた波長多重光通信システ
ムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明によるラマン増幅器は、互いに波長が異なる
複数の信号光からなる多波長信号光を所定の波長帯域内
でラマン増幅するラマン増幅器であって、多波長信号光
が伝搬されるとともに、励起光によって多波長信号光を
ラマン増幅する増幅用光ファイバと、増幅用光ファイバ
に対して互いに波長が異なる複数の励起光を供給する励
起光供給手段と、多波長信号光に含まれる複数の信号光
のそれぞれに波長に応じた損失を与えるとともに、波長
に対する損失傾斜を可変に制御可能な可変損失傾斜補償
器とを備えることを特徴とする。
【0010】また、本発明によるラマン増幅方法は、互
いに波長が異なる複数の信号光からなる多波長信号光を
所定の波長帯域内でラマン増幅するラマン増幅方法であ
って、多波長信号光が伝搬される増幅用光ファイバに対
して、互いに波長が異なる複数の励起光を供給すること
によって多波長信号光をラマン増幅し、波長に対する損
失傾斜を可変に制御可能な可変損失傾斜補償器により、
多波長信号光に含まれる複数の信号光のそれぞれに波長
に応じた損失を与えることを特徴とする。
【0011】これらのラマン増幅器及びラマン増幅方法
によれば、互いに波長が異なる複数の励起光が増幅用光
ファイバに供給され、多波長信号光は、増幅用光ファイ
バを伝搬する際にその複数の励起光によって所定の波長
帯域内でラマン増幅される。ラマン増幅された多波長信
号光に含まれる複数の信号光は、波長に対する損失傾斜
を可変に制御可能な可変損失傾斜補償器によって、波長
に応じた損失を与えられてその信号光パワーが調整され
る。従って、励起光それぞれの出力パワーの複雑な調整
が必要なく、信号光のパワー制御が容易となる。また、
励起光の出力パワーに制限を受けないため、ラマン増幅
器の高利得化が実現できる。
【0012】また、ラマン増幅器では、可変損失傾斜補
償器は、熱光学効果を利用して損失傾斜を可変に制御す
ることを特徴とする。また、ラマン増幅方法では、可変
損失傾斜補償器は、熱光学効果を利用して損失傾斜を可
変に制御することを特徴とする。この場合、複数の信号
光それぞれに波長に応じた損失を可変に与えることが好
適に実現される。
【0013】また、ラマン増幅器では、励起光供給手段
は、複数の励起光を互いに略等しい出力パワーで供給す
ることを特徴とする。また、ラマン増幅方法では、複数
の励起光それぞれの出力パワーをほぼ等しくすることを
特徴とする。この場合、複数の励起光の出力パワーの細
かい調整も不要となる。
【0014】また、ラマン増幅器では、励起光供給手段
は、複数の励起光それぞれを出力する複数の半導体レー
ザからなることを特徴とする。また、ラマン増幅方法で
は、複数の励起光それぞれとして半導体レーザから出力
されたレーザ光を用いることを特徴とする。この場合、
ラマン増幅器の光回路の小型化が可能となる。
【0015】また、ラマン増幅器では、複数の励起光の
うち波長が最長である励起光によるラマン増幅の利得ピ
ークは、複数の信号光のうち波長が最長である信号光の
波長よりも長波長側にあることを特徴とする。また、ラ
マン増幅方法では、複数の励起光のうち波長が最長であ
る励起光によるラマン増幅の利得ピークは、複数の信号
光のうち波長が最長である信号光の波長よりも長波長側
にあることを特徴とする。この場合、多波長信号光をラ
マン増幅できる波長帯域を長波長側で充分に確保でき
る。
【0016】また、ラマン増幅器では、励起光供給手段
は、隣接する波長を有する励起光との波長間隔それぞれ
が略一定であるN波長(N≧3)の励起光を増幅用光フ
ァイバに供給することを特徴とする。また、ラマン増幅
方法では、複数の励起光は、N波長(N≧3)の励起光
であって、N波長の励起光それぞれは、隣接する波長を
有する励起光との波長間隔が略一定であることを特徴と
する。この場合、所定の波長帯域内で多波長信号光をラ
マン増幅する際に、ラマン増幅器の利得スペクトルの平
坦化が容易に行える。
【0017】また、ラマン増幅器では、可変損失傾斜補
償器に加えて、波長に対する損失傾斜が固定の利得等化
器をさらに備えることを特徴とする。また、ラマン増幅
方法では、可変損失傾斜補償器と波長に対する損失傾斜
が固定の利得等化器とによって複数の信号光それぞれに
損失を与えることを特徴とする。この場合、可変損失傾
斜補償器と利得等化器とを合わせて、さらに好適に利得
スペクトルの平坦化を実現できる。
【0018】また、ラマン増幅器では、可変損失傾斜補
償器によって損失を与えられた多波長信号光をモニタす
るモニタ手段と、モニタ手段によるモニタ結果に基づい
て可変損失傾斜補償器での損失傾斜を制御する制御手段
とをさらに備えることを特徴とする。また、ラマン増幅
方法では、可変損失傾斜補償器によって損失を与えられ
た多波長信号光をモニタし、そのモニタ結果に基づいて
可変損失傾斜補償器での損失傾斜を制御することを特徴
とすることを特徴とする。この場合、損失を与えられた
多波長信号光のそれぞれの信号光パワーがモニタされ、
そのモニタ結果に基づき可変損失傾斜補償器での損失傾
斜が制御される。従って、可変損失傾斜補償器での損失
傾斜をリアルタイムに調整することができる。
【0019】また、ラマン増幅器では、増幅用光ファイ
バとして複数本の増幅用光ファイバを備え、複数本の増
幅用光ファイバのうち少なくとも1本は、可変損失傾斜
補償器の後段に接続されていることを特徴とする。ま
た、ラマン増幅方法では、増幅用光ファイバとして複数
本の増幅用光ファイバを用い、複数本の増幅用光ファイ
バのうちの少なくとも1本は、可変損失傾斜補償器の後
段に接続されていることを特徴とする。この場合、信号
光のパワーが過度に大きくなることが防止されるので、
4光波混合などの非線型光学効果による伝送特性の劣化
を防ぐことができる。また、ラマン増幅利得の飽和によ
る励起効率の低下を防ぐこともできる。
【0020】また、ラマン増幅器では、可変損失傾斜補
償器の前段及び後段にそれぞれ設けられ、複数の励起光
を合分波する光合分波器と、前段及び後段の光合分波器
の間に設けられ、可変損失傾斜補償器を迂回するように
複数の励起光を導波する迂回用光導波路とをさらに備え
ることを特徴とする。また、ラマン増幅方法では、可変
損失傾斜補償器の前段及び後段にそれぞれ設けられ複数
の励起光を合分波する光合分波器と、光合分波器の間に
設けられ可変損失傾斜補償器を迂回するように複数の励
起光を導波する迂回用光導波路とによって、複数本の増
幅用光ファイバに複数の励起光を供給することを特徴と
する。この場合、複数の励起光は可変損失傾斜補償器を
通過することなく複数本の増幅用光ファイバに供給され
るので、励起効率の低下を防ぐことができる。
【0021】また、本発明による波長多重光通信システ
ムでは、互いに波長が異なる複数の信号光からなる多波
長信号光が伝送される光伝送路と、光伝送路上の所定位
置に設置されて、多波長信号光をラマン増幅する上記ラ
マン増幅器とを備えることを特徴とする。この場合、多
波長信号光がラマン増幅されるとともに、それぞれの信
号光パワーが好適に平坦化される波長多重光通信システ
ムを実現できる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、説
明の理解を容易にするため、各図面において同一又は相
当する構成要素に対しては可能な限り同一の参照番号を
附し、重複する説明は省略する。
【0023】先ず、本発明に係るラマン増幅器の第1実
施形態について説明する。図1は第1実施形態に係るラ
マン増幅器1の構成を示すブロック図である。このラマ
ン増幅器1は、増幅用光ファイバ10と、励起光供給部
11(励起光供給手段)と、可変損失傾斜補償器12と
を備えている。
【0024】増幅用光ファイバ10は、入力端14aか
ら光増幅対象として入力された複数の信号光からなる多
波長信号光を出力端14bに向けて伝搬させる光伝送路
であるとともに、励起光によって多波長信号光をラマン
増幅するための増幅用光ファイバである。
【0025】励起光供給部11は、第1励起光源111
a、第2励起光源111b、第3励起光源111c及び
励起光合波器112を有している。これら各励起光源1
11a,111b,111cは、それぞれ互いに波長の
異なる励起光を出力する。また、各励起光源111a,
111b,111cとしては、好ましくは、ラマン増幅
器1の光回路の小型化が可能な半導体レーザが用いられ
る。第1励起光源111aは、第1光合分波器13aを
介して増幅用光ファイバ10を含む光伝送路へと接続さ
れている。また、第2励起光源111bと第3励起光源
111cとは、励起光合波器112に接続されている。
この励起光合波器112は、第2光合分波器13bを介
して増幅用光ファイバ10を含む光伝送路へと接続され
ている。励起光合波器112は、第2励起光源111b
から出力される励起光と第3励起光源111cから出力
される励起光とを合波するとともに、合波した励起光を
増幅用光ファイバ10へと出力する。
【0026】第1光合分波器13aは、増幅用光ファイ
バ10と入力端14aとの間に設けられており、入力端
14aからの多波長信号光を増幅用光ファイバ10へと
通過させるとともに、第1励起光源111aからの励起
光を多波長信号光の伝搬方向に対して順方向に合波す
る。
【0027】第2光合分波器13bは、増幅用光ファイ
バ10と出力端14bとの間に設けられており、増幅用
光ファイバ10から到達した多波長信号光を可変損失傾
斜補償器12へと通過させるとともに、励起光合波器1
12で合波され出力された励起光を多波長信号光の伝搬
方向に対して逆方向に合波する。
【0028】可変損失傾斜補償器12は、第2光合分波
器13bと出力端14bとの間に設けられており、増幅
用光ファイバ10でラマン増幅された多波長信号光に含
まれる複数の信号光それぞれに波長に応じた損失を与え
る。また、可変損失傾斜補償器12は、波長に対する損
失傾斜が可変に制御可能となっている。
【0029】次に、第1実施形態に係るラマン増幅器1
の動作について説明する。先ず、増幅用光ファイバ10
には、第1励起光源111aから出力された励起光が第
1光合分波器13aを介して供給される。また、第2励
起光源111b及び第3励起光源111cから出力され
た励起光は励起光合波器112で合波されて、その合波
された励起光は第2光合分波器13bを介して増幅用光
ファイバ10に供給される。
【0030】ラマン増幅器1に入力された多波長信号光
は、第1光合分波器13aを通過して増幅用光ファイバ
10へと入力される。そして、励起光が供給されている
増幅用光ファイバ10において多波長信号光がラマン増
幅される。さらに、ラマン増幅された多波長信号光は、
波長に対する損失傾斜が可変に制御可能な可変損失傾斜
補償器12に入力する。この可変損失傾斜補償器12に
おいて、多波長信号光に含まれる複数の信号光それぞれ
は、波長に応じた損失を可変に与えられることによっ
て、その信号光のパワーが可変に調整される。
【0031】以上、第1実施形態に係るラマン増幅器1
によれば、ラマン増幅された多波長信号光に含まれる複
数の信号光それぞれに、波長に対する損失傾斜が可変に
制御可能な可変損失傾斜補償器12が波長に応じた損失
を与えるため、励起光の出力パワーの複雑な調整が必要
なく、信号光のパワー制御が容易になる。また、ラマン
増幅器1では、3波長の励起光のうちで特定波長の励起
光の出力パワーを大きくする必要がなく他の励起光の出
力パワーに制限を与える必要がないため、ラマン増幅器
1の高利得化が実現できる。さらには、ラマン増幅器1
で増幅される多波長信号光のダイナミックレンジを広げ
ることができる。
【0032】第1実施形態に係るラマン増幅器1が奏す
る上記した効果について、詳述する。ラマン増幅器で
は、励起光間相互作用の発生が、信号光のパワー制御を
困難にしている一つの要因としてあげられる。従来のラ
マン増幅器では、この励起光間相互作用を打ち消すよう
に励起光の出力パワーを適切に調整する必要があり、励
起光の出力パワーに制限を受けてしまう。また、従来の
ラマン増幅器では、ラマン増幅器で増幅される多波長信
号光のダイナミックレンジを広げることが困難になって
いる。以下、図2及び図3を用いてその励起光間相互作
用について説明する。
【0033】図2は、励起光それぞれの出力パワーとそ
れによる利得スペクトルとの関係を示す図である。図2
では、励起光間でのラマン増幅が発生しないと仮定した
場合における4波長の励起光による利得スペクトルを示
している。すなわち、励起光間相互作用が起こらない場
合の利得スペクトルを示している。この図2において横
軸は波長を示しており、縦軸はパワーを示している。ま
た、図2には、4波長の励起光それぞれのパワー、その
4波長の励起光による個々の利得スペクトル及び個々の
利得スペクトルを足し合わせた全体の利得スペクトルが
示されている。
【0034】この場合、4波長の励起光によるラマン増
幅利得のピーク強度は、図2に示されるように一定であ
る。従って、4波長の励起光による利得スペクトルを足
し合わせても全体の利得スペクトルはほぼ平坦となる。
【0035】図3は、励起光それぞれの出力パワーとそ
れによる利得スペクトルとの関係を示す図である。図3
では、4波長の励起光それぞれの出力パワー及び4波長
の励起光による実際の利得スペクトルを示している。こ
の図3において横軸は波長を示しており、縦軸はパワー
を示している。また、図3も図2と同様に、4波長の励
起光それぞれのパワー、その4波長の励起光による個々
の利得スペクトル及び個々の利得スペクトルを足し合わ
せた全体の利得スペクトルが示されている。
【0036】この場合、4波長の励起光によるラマン増
幅利得のピーク強度は、図3に示されるように長波長側
にむかうにしたがって大きくなる。従って、4波長の励
起光による利得スペクトルを足し合わせると全体の利得
スペクトルは右肩上がりとなる。
【0037】このように、複数の励起光を用いたラマン
増幅器では、実際には、励起光間相互作用によって、短
波長側の励起光が長波長側の励起光をラマン増幅する。
これにより、ラマン増幅器の利得スペクトルの平坦性は
損なわれる。つまり、従来のラマン増幅器では、ラマン
増幅器入力時に多波長信号光に含まれる複数の信号光の
パワーが平坦であっても、出力時には、図3の利得スペ
クトルに示すようにそのパワーが長波長側にむかうにし
たがって大きくなる。故に、従来のラマン増幅器では、
短波長側の励起光の出力パワーを長波長側の励起光の出
力パワーよりも大きくするなど、励起光の出力パワーの
複雑な調整が必要となる。また、励起光の出力パワーの
複雑な調整は、励起光間相互作用以外のパワーの平坦性
を損なう現象に対しても、同様に必要となる。
【0038】これに対して、第1実施形態に係るラマン
増幅器1では、ラマン増幅した後に複数の信号光それぞ
れに波長に応じた損失を与えるため、従来のように、長
波長側の励起光の出力パワーを小さくするなど、励起光
の出力パワーの複雑な調整が必要なく、信号光のパワー
制御が容易になる。また、特定波長の励起光のみの出力
パワーを大きくする必要が無いため、他の励起光の出力
パワーに制限を与える必要も無い。この場合、複数の励
起光のそれぞれを大きい出力パワーで供給して多波長信
号光を増幅した後に、パワーの平坦性を調整できるの
で、ラマン増幅器の高利得化が実現でき、ラマン増幅器
から出力される多波長信号光のダイナミックレンジを広
げることができる。
【0039】ここで、励起光供給部11は、複数の励起
光(図1の例では3波長の励起光)の出力パワーを略等
しくすることが好ましい。この場合には、複数の励起光
の出力パワーの細かい調整も不要となる。このとき、複
数の励起光の出力パワーを各励起光源111a,111
b,111cそれぞれが出力可能な最大のパワーとし
て、各波長の励起光を出力すると、高利得化を実現する
上でさらに好ましい。
【0040】また、複数の励起光のうち波長が最長であ
る励起光によるラマン増幅の利得ピークは、複数の信号
光のうち波長が最長である信号光の波長よりも長波長側
にあることが好ましい。この場合、多波長信号光をラマ
ン増幅できる波長帯域を長波長側で充分に確保できる。
例えば、図3を用いて説明すると、図3に示されるよう
に、右肩上がりの全体の利得スペクトルが直線部を成す
波長範囲内に、多波長信号光のうちの最長波長を有する
信号光が含まれるようにすると、多波長信号光をラマン
増幅できる波長帯域を長波長側で充分に確保できる。
【0041】また、励起光供給手段11は、隣接する波
長を有する励起光との波長間隔それぞれが略一定である
複数の励起光を増幅用光ファイバ10に供給するのが好
ましい。この場合には、所定の波長帯域内で多波長信号
光をラマン増幅する際に、ラマン増幅器1の利得スペク
トルの平坦化が容易に行える。
【0042】なお、上記した可変損失傾斜補償器12の
構成は、例えば、以下のようになっている。図4は、第
1実施形態に係るラマン増幅器1に用いられる可変損失
傾斜補償器12の詳細な構成の一例を示す図である。可
変損失傾斜補償器12は、基板200上に所定の導波路
パターンによって形成された光導波路(好ましくは石英
系導波路)からなる光平面導波路型回路である。この光
回路は、主光路201、副光路202及びヒータ203
を備えたマッハツェンダ干渉計である。
【0043】主光路201は、基板200の一方の端面
にある光入力端204と他方の端面にある光出力端20
5との間に設けられた光路である。副光路202は、基
板200の一端側から他端側に主光路201に沿って設
けられた光路である。また、光入力端204から光出力
端205へ順に、第1の光カプラ206及び第2の光カ
プラ207が設けられている。主光路201と副光路2
02とは、第1の光カプラ206及び第2の光カプラ2
07それぞれを介して互いに光結合されている。
【0044】ヒータ203は、第1の光カプラ206と
第2の光カプラ207との間における主光路201上に
設けられている。このヒータ203は、熱を主光路20
1に供給してその温度を調整し、主光路201の屈折率
を変化させる熱光学効果により、主光路201での光の
位相変化量を調整する。これにより、光入力端204と
光出力端205との間における光の損失及び3波長の光
に対する損失傾斜が調整される。また、ヒータ203へ
の供給電力によって主光路201の温度を制御すること
で、可変損失傾斜補償器12の損失傾斜は、電気的に可
変に制御される。
【0045】このように、図4に示した構成例の可変損
失傾斜補償器12は、熱光学効果を利用して損失傾斜を
可変に制御するので、複数の信号光それぞれに波長に応
じた損失を可変に与えることが好適に実現される。但
し、上記した可変損失傾斜補償器12としてのマッハツ
ェンダ干渉計は、1段であったが複数段のものでも良
く、別の光回路であっても良い。
【0046】以下、実施例及び比較例に基づいて本発明
をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に
何ら限定されるものではない。
【0047】先ず、実施例に係るラマン増幅器1につい
て説明する。本実施例のラマン増幅器の構成は、図1に
示した実施形態のラマン増幅器1と同様の構成を有して
いる。ここでは、増幅用光ファイバ10としてファイバ
長が40kmのシングルモード光ファイバが用いられて
いる。また、ラマン増幅の対象となる多波長信号光の波
長帯域は1530〜1560nmとされている。また、
各励起光源111a,111b,111cから出力され
る励起光の波長は、それぞれ1447nm,1464n
m,1481nmに設定されている。これらの3波長の
波長間隔は、いずれも17nmで等波長間隔となってい
る。各励起光源111a,111b,111cとして
は、最大22dBmのパワーを有するレーザ光を出力可
能な半導体レーザが用いられている。
【0048】次に、比較例のラマン増幅器について説明
する。比較例のラマン増幅器の構成は、第1実施形態に
係るラマン増幅器1の構成から可変損失傾斜補償器12
を除いたものとする。また、各励起光源から出力される
励起光の波長はそれぞれ1423nm,1431nm,
1450nmに設定されている。また、この比較例で
は、上記した文献1に開示されているように、ラマン増
幅器における利得スペクトルが平坦になるように各励起
光源から出力される励起光のパワーを細かく調整してい
る。他の構成は、上記実施例のラマン増幅器1と同様で
ある。
【0049】先ず、上記実施例及び比較例での光増幅の
利得特性について検討する。
【0050】図5は、実施例に係るラマン増幅器1の利
得スペクトルと、比較例のラマン増幅器の利得スペクト
ルとを示したグラフである。このグラフにおいて、横軸
は波長(nm)を示し、縦軸は利得(dB)を示してい
る。なお、図5では、実施例に係るラマン増幅器1の利
得スペクトルを実線で示し、比較例に係るラマン増幅器
の利得スペクトルを点線で示している。また、実施例で
の利得スペクトルについては、可変損失傾斜補償器12
に入力される前(図1に示す光伝送路上の点A)までで
の利得スペクトルを示している。また、実施例におい
て、各励起光源111a,111b,111cから出力
される励起光それぞれの出力パワーはすべて同じにされ
ている。
【0051】実施例では、図5に示されるように、利得
の値は波長が長くなるにしたがって増加している。これ
は、図2及び図3を用いて説明したように、励起光間相
互作用によるものである。すなわち、第3励起光源11
1cから出力される励起光は、第1励起光源111aか
ら出力される励起光と第2励起光源111bから出力さ
れる励起光とによってラマン増幅され、第2励起光源1
11bから出力される励起光は、第1励起光源111a
から出力される励起光によってラマン増幅され、各励起
光の出力パワーが同じであっても長波長側の励起光の方
が短波長側の励起光よりもパワーが大きくなってしまう
からである。一方、比較例では、励起光間相互作用を打
ち消すように各励起光の出力パワーが設定されているの
で利得スペクトルは平坦となっており、その利得の値
は、1530〜1560nmの間で約−2dBである。
【0052】図6は、実施例に係るラマン増幅器1が有
する可変損失傾斜補償器12の損失傾斜を示すグラフで
ある。このグラフでは、横軸は波長(nm)を示し、縦
軸は損失(dB)を示している。図6に示されるこの損
失傾斜は、図5に示した利得スペクトルを平坦にするた
め、利得スペクトルの傾斜と類似の損失傾斜となるよう
に設定されている。
【0053】図7は、実施例に係るラマン増幅器1の利
得スペクトルと比較例のラマン増幅器の利得スペクトル
とを示したグラフである。このグラフにおいて、横軸は
波長(nm)を示し、縦軸は利得(dB)を示してい
る。ここでは、ラマン増幅器1全体の利得スペクトルを
示している。実施例では、ラマン増幅された多波長信号
光に含まれる複数の信号光は、可変損失傾斜補償器12
によって損失(図6に示される損失)を与えられ、ラマ
ン増幅器1の利得スペクトルは、図7に実線で示すよう
に平坦になる。実施例に係るラマン増幅器1の利得スペ
クトルは、波長1530nm〜1560nmの間で値が
約−2dBと平坦になっており、平坦性が図7に点線で
示す比較例とほぼ同等になっている。波長1530nm
〜1560nmの間で利得スペクトルが平坦のため、波
長1530nm〜1560nmの間での多波長信号光の
パワーを平坦に調整することが容易である。
【0054】次に、実施例のラマン増幅器1及び比較例
のラマン増幅器における雑音特性について検討する。図
8は、実施例に係るラマン増幅器1の雑音指数と比較例
のラマン増幅器の雑音指数とを示したグラフである。こ
のグラフにおいて、横軸は波長(nm)を示し、縦軸は
雑音指数(dB)を示している。
【0055】比較例のラマン増幅器の雑音指数は、図8
に点線で示されるように約8.0dBで平坦となってい
る。これに対して、実施例のラマン増幅器1の雑音指数
は、全体として値が小さい。また、その値は、波長15
30nmで約7.9dBであり、長波長側にむかうにし
たがって次第に減少していき、波長1560nmで7.
2dBである。このように、実施例では雑音指数が長波
長側にむかうにしたがって減少している。
【0056】これらの雑音指数の値を比較すると、本実
施例のラマン増幅器1が比較例のラマン増幅器よりも雑
音特性の点で優れていることがわかる。これは、実施例
のラマン増幅器1が励起光の出力パワーに制限を受ける
ことなく、比較的大きい出力パワーで多波長信号光を増
幅するため、比較例のラマン増幅器に比べ信号光に対す
る雑音光の比率が小さくなるためである。
【0057】ここで、一般に、光通信において信号光を
ラマン増幅する場合には、信号光と励起光とが逆方向に
伝搬する後方向励起方式が用いられる。なぜなら、信号
光と励起光とが順方向に伝搬する前方向励起方式の場
合、励起光の雑音光が信号光に重畳してしまい伝送特性
が劣化するからである。
【0058】図9は、後方向励起方式を用いてラマン増
幅した場合の信号光パワーのそれぞれの変化を示した図
である。なお、横軸は増幅用光ファイバでの長手方向に
沿った位置を示しており、縦軸は各位置における信号光
パワーを示している。またここでは、励起光が増幅用光
ファイバの出力端(図9では横軸に沿う矢印の先端側)
から供給される後方向励起方式を用いている。また、図
9では、波長帯域1530〜1560nmの多波長信号
光のうちの波長1530nmの信号光と波長1560n
mの信号光との長手方向に沿った位置における信号光パ
ワーを示している。
【0059】図9に示されるように、信号光が増幅用光
ファイバを伝搬している間でも励起光が充分に供給され
ない位置では、信号光は損失を受けてそのパワーが減少
する。信号光パワーが大きく減少すると、信号光に対す
る雑音光の比率も大きくなる。その後、ラマン増幅され
ることで、雑音光も増幅され、雑音指数が大きくなって
雑音特性の劣化を招く。また、波長1560nmの信号
光が波長1530nmの信号光よりもパワーが大きいの
は、波長1560nmの信号光が波長1530nmの信
号光によってラマン増幅されるためである。
【0060】図10は、波長1530nm〜1560n
mの波長帯域における多波長信号光の雑音指数を示した
グラフである。このグラフにおいて、横軸は波長(n
m)を示し、縦軸は雑音指数(dB)を示している。こ
の図10のグラフは、図9を用いて説明した波長153
0nmの信号光と波長1560nmの信号光とが含まれ
る波長帯域1530nm〜1560nmの多波長信号光
の雑音指数を示している。
【0061】この多波長信号光の雑音指数は、波長15
30nmで約8.65dBであり、波長1560nmで
約8.35dBである。このように、後方向励起方式を
用いたラマン増幅器の雑音指数の値は、図8に示される
実施例のラマン増幅器1の雑音指数の値よりも全体とし
て大きい。つまり、本実施例のラマン増幅器1は、後方
向励起方式を用いたラマン増幅器よりも雑音特性が優れ
ている。
【0062】以上、上記実施例のラマン増幅器1は、後
方向励起方式を用いたラマン増幅器よりも雑音特性の点
で優れていることがわかる。
【0063】なお、雑音特性を向上させる他の技術の一
例としては、特開2001-222036号に開示されている技術
がある。この技術では、増幅用光ファイバで信号光パワ
ーが大きく減少しないように、増幅用光ファイバの一方
から供給される波長1450nmの励起光(1次励起
光)をラマン増幅させるための波長1350nmの励起
光(2次励起光)を増幅用光ファイバの他方から供給し
ている。これにより、波長1450nmの励起光パワー
の減少を波長1350nmの励起光で補っている。しか
し、この技術では、1次励起光と2次励起光とが必要と
なり、励起光源の数が多くなってしまう。また、波長1
350nmの高出力半導体レーザは実用化されておら
ず、この技術自体の実現性が乏しい。
【0064】これに対して、本実施形態のラマン増幅器
1は、上記技術とも異なり、励起光源の数を多くする必
要がないため、コスト面で有利である。また、実用化さ
れている高出力半導体レーザのみで構成されているた
め、実現性の面でも優れている。
【0065】次に、本発明に係るラマン増幅器の第2実
施形態について説明する。図11は第2実施形態に係る
ラマン増幅器2の構成を示すブロック図である。第2実
施形態に係るラマン増幅器2と第1実施形態に係るラマ
ン増幅器1との相違点は、可変損失傾斜補償器12と出
力端14b(可変損失傾斜補償器12の後段側)との間
に利得等化器15が設けられていることである。
【0066】次に、第2実施形態に係るラマン増幅器2
の動作について説明する。動作についても、第1実施形
態で説明したラマン増幅器1の動作とほぼ同様である。
【0067】先ず、多波長信号光に含まれる複数の信号
光が可変損失傾斜補償器12で波長に応じた損失を与え
られるまでは同じである。その後、可変損失傾斜補償器
12によって損失を与えられ出力された複数の信号光
は、再度、利得等化器15において固定の損失傾斜によ
って利得スペクトルのリップルを取り除く等の損失が与
えられる。
【0068】以上、第2実施形態に係るラマン増幅器2
によれば、利得等化器15と可変損失傾斜補償器12と
を合わせて、さらに好適に利得スペクトルを平坦化でき
る。
【0069】なお、通常であれば、利得等化器15を光
伝送路に挿入すると、挿入損失によって多波長信号光の
パワーを減少させてしまう。しかし、第2実施形態に係
るラマン増幅器2では、減少する多波長信号光のパワー
を補う分だけの充分なパワーを多波長信号光が有するた
め、多波長信号光のパワーの減少による問題は発生しな
い。つまり、第2実施形態に係るラマン増幅器2では、
第1実施形態に係るラマン増幅器1と同様に、出力する
励起光の出力パワーに制限を受けないため、励起光を出
力可能な最大のパワーで出力することが可能であり、比
較的大きな増幅利得を得ることができる。このため、多
波長信号光のパワーは充分大きくなり、利得等化器15
を光伝送路に挿入することによる問題は発生しなくな
る。
【0070】また、第2実施形態では、利得等化器15
を可変損失傾斜補償器12と出力端14bとの間(可変
損失傾斜補償器12の後段側)に設けているが、これに
限るものではなく、他の位置に利得等化器15を設けて
も良い。例えば、可変損失傾斜補償器12と第2光合分
波器13bとの間(可変損失傾斜補償器12の前段側)
に設けても良いし、可変損失傾斜補償器12と出力端1
4bとの間(可変損失傾斜補償器12の後段側)及び可
変損失傾斜補償器12と第2光合分波器13bとの間
(可変損失傾斜補償器12の前段側)の両方に設けても
良い。
【0071】次に、本発明に係るラマン増幅器の第3実
施形態について説明する。図12は第3実施形態に係る
ラマン増幅器3の構成を示すブロック図である。第3実
施形態に係るラマン増幅器3では、第1実施形態に係る
ラマン増幅器1の構成に加え、第3光合分波器13c、
モニタ部(モニタ手段)16及び制御部(制御手段)1
7とを備えている。
【0072】第3光合分波器13cは、可変損失傾斜補
償器12と出力端14bとの間に設けられている。この
第3光合分波器13cは、可変損失傾斜補償器12によ
って損失を与えられた複数の信号光からなる多波長信号
光を出力端14b側(後段側)へ通過させるとともに、
そのうちの一部をモニタ部16へ分波させるものであ
る。
【0073】モニタ部16は、第3光合分波器13cに
接続されており、第3光合分波器13cによって分波さ
れた多波長信号光のそれぞれのパワーをモニタし、その
モニタ結果を示すモニタデータを制御部17へと出力す
る。
【0074】制御部17は、モニタ部16に接続されて
おり、モニタ部16からのモニタデータを入力する。ま
た、制御部17は、可変損失傾斜補償器12に接続され
ており、モニタデータに基づいた制御信号を可変損失傾
斜補償器12に送出し、損失傾斜を制御する。図4に示
した例では、制御部17は、可変損失傾斜補償器12内
のヒータ203が主波路201に供給する熱を調整し、
可変損失傾斜補償器12の損失傾斜を制御する。
【0075】次に、第3実施形態に係るラマン増幅器3
の動作について説明する。動作についても、第1実施形
態で説明したラマン増幅器1の動作とほぼ同様である。
【0076】先ず、多波長信号光に含まれる複数の信号
光が可変損失傾斜補償器12で波長に応じた損失を与え
られるまでは同じである。その後、可変損失傾斜補償器
12によって損失を与えられた複数の信号光からなる多
波長信号光は、出力端14b側に通過するとともに、そ
のうちの一部が第3光合分波器13cによってモニタ部
16へ分波される。分波された多波長信号光に含まれる
複数の信号光は、モニタ部16によってそれぞれパワー
をモニタされる。モニタ部16によってモニタされた多
波長信号光のパワーは、このモニタ部16でモニタ結果
を示すモニタデータにされて制御部17に出力される。
その後、制御部17により、モニタデータに基づいて可
変損失傾斜補償器12での損失傾斜が制御される。
【0077】以上、第3実施形態に係るラマン増幅器3
によれば、可変損失傾斜補償器12によって損失を与え
られた複数の信号光からなる多波長信号光の一部をモニ
タ部16でモニタし、モニタされた結果に基づいて制御
部17が可変損失傾斜補償器12での損失傾斜を制御す
るため、可変損失傾斜補償器12での損失傾斜を、リア
ルタイムに調整することができる。
【0078】次に、本発明に係るラマン増幅器の第4実
施形態について説明する。図13は第4実施形態に係る
ラマン増幅器4の構成を示すブロック図である。第4実
施形態に係るラマン増幅器4は、増幅用光ファイバ1
0、励起光供給部11、可変損失傾斜補償器12、第2
増幅用光ファイバ18及び迂回用光導波路19を備えて
いる。このうち励起光供給部11の構成は、図1に示し
たものと同様の構成である。
【0079】本実施形態においては、増幅用光ファイバ
として2本(複数本)の増幅用光ファイバ10,18が
用いられている。これらは、入力端14aから出力端1
4bに向けて、増幅用光ファイバ10、第2増幅用光フ
ァイバ18の順で直列に接続されている。
【0080】増幅用光ファイバ10及び第2増幅用光フ
ァイバ18は、入力端14aから光増幅対象として入力
された複数の信号光からなる多波長信号光を出力端14
bに向けて伝搬させる光伝送路であるとともに、励起光
によって多波長信号光をラマン増幅するための増幅用光
ファイバである。
【0081】増幅用光ファイバ10の入力端14a側に
は、第1光合分波器13aが設けられている。また、第
2増幅用光ファイバ18の出力端14b側には、第2光
合分波器13bが設けられている。この第1光合分波器
13a及び第2光合分波器13bには、励起光供給部1
1が接続されている。
【0082】励起光供給部11に含まれる第1励起光源
111aから出力される励起光は、第1光合分波器13
aを介して増幅用光ファイバ10及び第2増幅用光ファ
イバ18に供給される。励起光供給部11に含まれる第
2励起光源111b及び第3励起光源111cから出力
される励起光は、励起光合波器112で合波され、その
合波された励起光は、第2光合分波器13bを介して第
2増幅用光ファイバ18及び増幅用光ファイバ10に供
給される。
【0083】可変損失傾斜補償器12は、増幅用光ファ
イバ10と第2増幅用光ファイバ18の間に設けられて
おり、増幅用光ファイバ10でラマン増幅された多波長
信号光に含まれる複数の信号光それぞれに波長に応じた
損失を与える。また、可変損失傾斜補償器12は、波長
に対する損失傾斜が可変に制御可能となっている。
【0084】増幅用光ファイバ10と可変損失傾斜補償
器12との間には、第4光合分波器13dが設けられて
いる。この第4光合分波器13dは、増幅用光ファイバ
10でラマン増幅された多波長信号光を可変損失傾斜補
償器12側に通過させる。また、第4光合分波器13d
は、増幅用光ファイバ10を通過した励起光を分波する
とともに、第2増幅用光ファイバ18を通過した励起光
を合波する。
【0085】可変損失傾斜補償器12と第2増幅用光フ
ァイバ18との間には、第5光合分波器13eが設けら
れている。この第5光合分波器13eは、可変損失傾斜
補償器12で波長に応じた損失を与えられた多波長信号
光を第2増幅用光ファイバ18側に通過させる。また、
第5光合分波器13eは、第2増幅用光ファイバ18を
通過した励起光を分波するとともに、増幅用光ファイバ
10を通過した励起光を合波する。
【0086】この第4光合分波器13dと第5光合分波
器13eとには、迂回用光導波路19が接続されてい
る。迂回用光導波路19は、その一端が増幅用光ファイ
バ10と可変損失傾斜補償器12との間に設けられた第
4光合分波器13dと接続されており、他端が、可変損
失傾斜補償器12と第2増幅用光ファイバ18との間に
設けられた第5光合分波器13eに接続されている。前
述のように第4光合分波器13d及び第5光合分波器1
3eは、励起光を合波及び分波するため、迂回用光導波
路19は、励起光が伝搬し多波長信号光が伝搬しないよ
うになっている。
【0087】次に、第4実施形態に係るラマン増幅器4
の動作について説明する。先ず、第1励起光源111a
から出力された励起光は第1光合分波器13aを介して
増幅用光ファイバ10に供給される。そして、その励起
光は、増幅用光ファイバ10から迂回用光導波路19側
に伝搬し、迂回用光導波路19を介して第2増幅用光フ
ァイバ18に供給される。
【0088】 また、第2励起光源111b及び第3励起
光源111cから出力された励起光は励起光合波器11
2で合波されて、その合波された励起光が第2光合分波
器13bを介して第2増幅用光ファイバ18に供給され
る。そして、その励起光は、第2増幅用光ファイバ18
から迂回用光導波路19側に伝搬し、迂回用光導波路1
9を介して、増幅用光ファイバ10に供給される。
【0089】ラマン増幅器4に入力された多波長信号光
は、第1光合分波器13aを通過し増幅用光ファイバ1
0に入力される。そして、励起光が供給されている増幅
用光ファイバ10において多波長信号光がラマン増幅さ
れる。さらに、ラマン増幅された多波長信号光は、第4
光合分波器13dを通過して可変損失傾斜補償器12に
入力する。ここで、多波長信号光に含まれる複数の信号
光それぞれは損失を与えられる。損失を与えられた多波
長信号光は、第5光合分波器13eを通過して第2増幅
用光ファイバ18に入力される。そして、励起光が供給
されている第2増幅用光ファイバ18において多波長信
号光がラマン増幅される。
【0090】このような構成のラマン増幅器4では、増
幅用光ファイバ10と第2増幅用光ファイバ18との間
に可変損傾斜補償器12を設け、ラマン増幅の増幅過程
において信号光のパワーを調整している。これにより、
増幅用光ファイバで多波長信号光のパワーが過度に大き
くなることが防止される。従って、4光波混合などの非
線型光学効果による伝送特性の劣化を防ぐことができ、
また、ラマン増幅利得の飽和による励起効率の低下を防
ぐことができる。
【0091】さらに、ラマン増幅器4では、可変損失傾
斜補償器12を介することなく迂回して励起光を導波さ
せる迂回用光導波路19を設けているので、可変損失傾
斜補償器12を増幅用光ファイバ10と第2増幅用光フ
ァイバ18との間に配置したことによって、3波長の励
起光それぞれが損失を与えられることがなく、励起効率
の低下を防ぐことができる。
【0092】これら上記した各実施形態のラマン増幅器
は波長多重光通信システムに適用される。その際には、
ラマン増幅器は、光伝送路上の所定位置に設置される。
【0093】図14は、図1に示したラマン増幅器1を
波長多重光通信システム5に用いたときのシステム構成
図である。ここでは、波長多重光通信システム5に第1
実施形態に係るラマン増幅器1を適用しているが、第2
〜4実施形態に係るラマン増幅器2〜4であっても良
い。
【0094】本実施形態に係るラマン増幅器1を用いた
波長多重光通信システム5では、ラマン増幅器1のほか
に、送信局300、受信局400及び光伝送路500を
備える。
【0095】送信局300は、光伝送路500に接続さ
れており、複数の信号光からなる多波長信号光を光伝送
路500に伝搬させる。光伝送路500は、受信局40
0に接続されている。受信局400は、光伝送路500
を伝搬してきた多波長信号光を受信する。これら送信局
300と受信局400との間の光伝送路500上におけ
る所定位置には、上記したラマン増幅器1が設置されて
いる。
【0096】この波長多重光通信システム5において、
多波長信号光は、送信局300から出力され、光伝送路
500に入力する。光伝送路500に入力した多波長信
号光は、そのまま光伝送路500を伝搬し、ラマン増幅
器1に到達する。ラマン増幅器1に到達した多波長信号
光は、ラマン増幅器1によってラマン増幅される。その
後、多波長信号光は、ラマン増幅器1から出力され、受
信局400に到達し受信される。
【0097】以上、このシステムにより、多波長信号光
がラマン増幅されるとともに、それぞれの信号光パワー
が好適に平坦化される波長多重光通信システム5を実現
できる。
【0098】なお、本発明に係るラマン増幅器は、上記
した実施形態に限られるものではなく、様々な変形が可
能である。実施形態において、励起光は、双方向励起方
式にて増幅用光ファイバに供給されていたが、前方向励
起方式や後方向励起方式で増幅用光ファイバに供給され
ても良い。
【0099】
【発明の効果】以上、本発明によれば、ラマン増幅され
た多波長信号光に含まれる複数の信号光それぞれは、波
長に対する損失傾斜を可変に制御可能な可変損失傾斜補
償器によって、波長に応じた損失を与えられてその信号
光パワーが調整されるので、励起光それぞれの出力パワ
ーの複雑な調整が必要なく、信号光のパワー制御が容易
となる。また、励起光の出力パワーに制限を受けないた
め、ラマン増幅器の高利得化が実現できる。また、その
ラマン増幅器を用いて信号光パワーが好適に平坦化され
る波長多重光通信システムを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係るラマン増幅器1の構成を示
すブロック図である。
【図2】励起光それぞれの出力パワーとそれによる利得
スペクトルとの関係を示す図である。
【図3】励起光それぞれの出力パワーとそれによる利得
スペクトルとの関係を示す図である。
【図4】第1実施形態に係るラマン増幅器1に用いられ
る可変損失傾斜補償器12の詳細な構成の一例を示す図
である。
【図5】実施例に係るラマン増幅器1の利得スペクトル
と、比較例のラマン増幅器の利得スペクトルとを示した
グラフである。
【図6】実施例に係るラマン増幅器1が有する可変損失
傾斜補償器12の損失傾斜を示すグラフである。
【図7】実施例に係るラマン増幅器1の利得スペクトル
と比較例のラマン増幅器の利得スペクトルとを示したグ
ラフである。
【図8】実施例に係るラマン増幅器1の雑音指数と比較
例のラマン増幅器の雑音指数とを示したグラフである。
【図9】後方向励起方式を用いてラマン増幅した場合の
信号光パワーのそれぞれの変化を示した図である。
【図10】波長1530nm〜1560nmの波長帯域
における多波長信号光の雑音指数を示したグラフであ
る。
【図11】第2実施形態に係るラマン増幅器2の構成を
示すブロック図である。
【図12】第3実施形態に係るラマン増幅器3の構成を
示すブロック図である。
【図13】第4実施形態に係るラマン増幅器4の構成を
示すブロック図である。
【図14】図1に示したラマン増幅器1を波長多重光通
信システム5に用いたときのシステム構成図である。
【符号の説明】
1,2,3,4…ラマン増幅器、5…波長多重光通信シ
ステム、10…増幅用光ファイバ、11…励起光供給
部、12…可変損失傾斜補償器、15…利得等化器、1
6…モニタ部、17…制御部、18…第2増幅用光ファ
イバ、19…迂回用光導波路、500…光伝送路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04B 10/17 H04B 9/00 E H04J 14/00 14/02 Fターム(参考) 2H079 AA06 AA12 BA01 BA03 CA04 CA24 EA04 EA05 EB27 FA01 HA07 HA14 2K002 AA02 AB30 BA04 CA15 DA10 HA23 5F072 AB07 AK06 QQ07 YY17 5K002 AA06 BA02 BA04 BA05 BA13 CA01 DA02 FA01

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに波長が異なる複数の信号光からな
    る多波長信号光を所定の波長帯域内でラマン増幅するラ
    マン増幅器であって、 前記多波長信号光が伝搬されるとともに、励起光によっ
    て前記多波長信号光をラマン増幅する増幅用光ファイバ
    と、 前記増幅用光ファイバに対して互いに波長が異なる複数
    の励起光を供給する励起光供給手段と、 前記多波長信号光に含まれる前記複数の信号光のそれぞ
    れに波長に応じた損失を与えるとともに、波長に対する
    損失傾斜を可変に制御可能な可変損失傾斜補償器とを備
    えることを特徴とするラマン増幅器。
  2. 【請求項2】 前記可変損失傾斜補償器は、熱光学効果
    を利用して前記損失傾斜を可変に制御することを特徴と
    する請求項1記載のラマン増幅器。
  3. 【請求項3】 前記励起光供給手段は、前記複数の励起
    光を互いに略等しい出力パワーで供給することを特徴と
    する請求項1記載のラマン増幅器。
  4. 【請求項4】 前記励起光供給手段は、前記複数の励起
    光それぞれを出力する複数の半導体レーザからなること
    を特徴とする請求項1記載のラマン増幅器。
  5. 【請求項5】 前記複数の励起光のうち波長が最長であ
    る励起光によるラマン増幅の利得ピークは、前記複数の
    信号光のうち波長が最長である信号光の波長よりも長波
    長側にあることを特徴とする請求項1記載のラマン増幅
    器。
  6. 【請求項6】 前記励起光供給手段は、隣接する波長を
    有する励起光との波長間隔それぞれが略一定であるN波
    長(N≧3)の励起光を前記増幅用光ファイバに供給す
    ることを特徴とする請求項1記載のラマン増幅器。
  7. 【請求項7】 前記可変損失傾斜補償器に加えて、波長
    に対する損失傾斜が固定の利得等化器をさらに備えるこ
    とを特徴とする請求項1記載のラマン増幅器。
  8. 【請求項8】 前記可変損失傾斜補償器によって損失を
    与えられた前記多波長信号光をモニタするモニタ手段
    と、 前記モニタ手段によるモニタ結果に基づいて前記可変損
    失傾斜補償器での前記損失傾斜を制御する制御手段とを
    さらに備えることを特徴とする請求項1記載のラマン増
    幅器。
  9. 【請求項9】前記増幅用光ファイバとして複数本の増幅
    用光ファイバを備え、 前記複数本の増幅用光ファイバのうち少なくとも1本
    は、前記可変損失傾斜補償器の後段に接続されているこ
    とを特徴とする請求項1記載のラマン増幅器。
  10. 【請求項10】 前記可変損失傾斜補償器の前段及び後
    段にそれぞれ設けられ、前記複数の励起光を合分波する
    光合分波器と、 前段及び後段の前記光合分波器の間に設けられ、前記可
    変損失傾斜補償器を迂回するように前記複数の励起光を
    導波する迂回用光導波路とをさらに備えることを特徴と
    する請求項9記載のラマン増幅器。
  11. 【請求項11】 互いに波長が異なる複数の信号光から
    なる多波長信号光を所定の波長帯域内でラマン増幅する
    ラマン増幅方法であって、 前記多波長信号光が伝搬される増幅用光ファイバに対し
    て、互いに波長が異なる複数の励起光を供給することに
    よって前記多波長信号光をラマン増幅し、 波長に対する損失傾斜を可変に制御可能な可変損失傾斜
    補償器により、前記多波長信号光に含まれる前記複数の
    信号光のそれぞれに波長に応じた損失を与えることを特
    徴とするラマン増幅方法。
  12. 【請求項12】 前記可変損失傾斜補償器は、熱光学効
    果を利用して前記損失傾斜を可変に制御することを特徴
    とする請求項11記載のラマン増幅方法。
  13. 【請求項13】 前記複数の励起光それぞれの出力パワ
    ーをほぼ等しくすることを特徴とする請求項11記載の
    ラマン増幅方法。
  14. 【請求項14】 前記複数の励起光それぞれとして半導
    体レーザから出力されたレーザ光を用いることを特徴と
    する請求項11記載のラマン増幅方法。
  15. 【請求項15】 前記複数の励起光のうち波長が最長で
    ある励起光によるラマン増幅の利得ピークは、前記複数
    の信号光のうち波長が最長である信号光の波長よりも長
    波長側にあることを特徴とする請求項11記載のラマン
    増幅方法。
  16. 【請求項16】 前記複数の励起光は、N波長(N≧
    3)の励起光であって、前記N波長の励起光それぞれ
    は、隣接する波長を有する励起光との波長間隔が略一定
    であることを特徴とする請求項11記載のラマン増幅方
    法。
  17. 【請求項17】 前記可変損失傾斜補償器に加えて波長
    に対する損失傾斜が固定の利得等化器によって前記複数
    の信号光それぞれに損失を与えることを特徴とする請求
    項11記載のラマン増幅方法。
  18. 【請求項18】 前記可変損失傾斜補償器によって損失
    を与えられた前記多波長信号光をモニタし、 そのモニタ結果に基づいて前記可変損失傾斜補償器での
    前記損失傾斜を制御することを特徴とする請求項11記
    載のラマン増幅方法。
  19. 【請求項19】 前記増幅用光ファイバとして複数本の
    増幅用光ファイバを用い、 前記複数本の増幅用光ファイバのうちの少なくとも1本
    は、前記可変損失傾斜補償器の後段に接続されているこ
    とを特徴とする請求項11記載のラマン増幅方法。
  20. 【請求項20】 前記可変損失傾斜補償器の前段及び後
    段にそれぞれ設けられ前記複数の励起光を合分波する光
    合分波器と、前記光合分波器の間に設けられ前記可変損
    失傾斜補償器を迂回するように前記複数の励起光を導波
    する迂回用光導波路とによって、前記複数本の増幅用光
    ファイバに前記複数の励起光を供給することを特徴とす
    る請求項19記載のラマン増幅方法。
  21. 【請求項21】 互いに波長が異なる複数の信号光から
    なる多波長信号光が伝送される光伝送路と、 前記光伝送路上の所定位置に設置されて、前記多波長信
    号光をラマン増幅する請求項1記載のラマン増幅器とを
    備えることを特徴とする波長多重光通信システム。
JP2001392322A 2001-12-25 2001-12-25 ラマン増幅器、ラマン増幅方法及びそれを用いた波長多重光通信システム Pending JP2003195373A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001392322A JP2003195373A (ja) 2001-12-25 2001-12-25 ラマン増幅器、ラマン増幅方法及びそれを用いた波長多重光通信システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001392322A JP2003195373A (ja) 2001-12-25 2001-12-25 ラマン増幅器、ラマン増幅方法及びそれを用いた波長多重光通信システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003195373A true JP2003195373A (ja) 2003-07-09

Family

ID=27599679

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001392322A Pending JP2003195373A (ja) 2001-12-25 2001-12-25 ラマン増幅器、ラマン増幅方法及びそれを用いた波長多重光通信システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003195373A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6654561B1 (en) Method and apparatus for measuring optical signal-to-noise ratio, and pre-emphasis method and optical communication system each utilizing the method
US6624926B1 (en) Optical amplifier with pump light source control for raman amplification
JP4626918B2 (ja) ラマン光増幅中継器
US7529022B2 (en) Raman amplifier and wavelength division multiplexing optical communication system, and method of controlling raman amplification
JP4399496B2 (ja) 光増幅器,光増幅中継器および励起光供給制御方法
JP4679651B2 (ja) ラマン増幅器およびその制御方法
US7046428B2 (en) Raman amplifier
US6741389B2 (en) Optical transmission system and optical transmission method utilizing Raman amplification
JPH08278523A (ja) 光増幅装置
JP2002229084A (ja) ラマン増幅器およびそれを用いた光伝送システム
JP2000098433A5 (ja)
US6823107B2 (en) Method and device for optical amplification
US7158285B2 (en) Raman amplification repeater and optical transmission system using the same
JP4635402B2 (ja) 光増幅器及び光増幅方法
JP6962384B2 (ja) 光増幅装置および光信号増幅方法
JP4062062B2 (ja) ラマン増幅用励起モジュール
JP2003107543A (ja) ラマン増幅方法、ラマン増幅器、及び光伝送システム
JP3893963B2 (ja) 光増幅器および光通信システム
JP2005019501A (ja) 光増幅器の励起方法及びこれを用いた光増幅器ユニット並びに光伝送システム。
JP2004301991A (ja) 光増幅制御ユニットおよび光増幅制御方法
JP3832361B2 (ja) 光増幅器および光通信システム
JP3570927B2 (ja) ラマン増幅を用いた光ファイバ通信システム
JPWO2004091121A1 (ja) 光増幅装置および光通信システム
US20040184816A1 (en) Multiwavelength depolarized Raman pumps
JP2003195373A (ja) ラマン増幅器、ラマン増幅方法及びそれを用いた波長多重光通信システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041021

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070215

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070306

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070703