JP2003195123A - 光通信用光路変換体及びその実装構造並びに光モジュール - Google Patents

光通信用光路変換体及びその実装構造並びに光モジュール

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 VCSELの表面実装を低背に実現するため
に簡便な構造を備えた、光通信用の光路変換体及びその
実装構造並びにそれを用いた光モジュールを提供するこ
と。 【解決手段】 柱状を成す基体11に入射光を90°の
角度で光路変換させる傾斜反射面13を形成するととも
に、該傾斜反射面13に周囲媒質より大きな屈折率を有
する透光性媒質から成る半球体14を設けた光通信用光
路変換体Hとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信及び光情報
処理分野等において使用される光路変換反射体及びその
実装構造並びに光モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光通信システムや、光情報処理シ
ステムの実用化が進むにつれ、さらに大容量の光信号を
処理する事ができ、かつ高機能を有するシステムが要求
されるようになってきている。これらシステムの実現に
は光機能素子を集積した光集積回路が不可欠であり、盛
んに研究されている。
【0003】特に、光半導体素子と光ファイバを接続す
る技術に関し、従来、光半導体素子と光ファイバ間の光
接続は素子を発光させる、若しくは素子導波路一端に光
を入射し、出射端に光ファイバを設置し、光ファイバ受
光光量が最大になるように光ファイバ位置を微妙に調整
することにより、光ファイバと光半導体素子との光学的
接続を行う、いわゆるアクティブアラインメント方法が
一般的であった。
【0004】このようにアクティブアラインメント方法
は、素子自身を発光させる、若しくは、片端から光を入
射させる必要が生じる。また、素子個々毎に対する光軸
調芯には時間がかかりコスト上昇につながる等の不便さ
があった。
【0005】上記問題を解決するために、光半導体素子
と光ファイバとの相対位置を機械的に精度よく配置し、
光学接続を達成する技術(パッシブアラインメント技
術)が、近年盛んに研究されている。
【0006】パッシブアラインメント技術は、光半導体
素子及び光ファイバ位置は機械的な精度のみで決まるた
め、光半導体素子を発光させる、若しくは光を入射させ
る必要がない。このように、パッシブアラインメント技
術は、従来電気素子のマウント技術の延長線上にあると
いえ、その量産効果は極めて絶大であり、光モジュール
の低価格化には必須の技術となりつつある。また、パッ
シブアラインメント技術はこのような表面実装型光伝送
モジュールを実現させ、光モジュールの高速化、小型低
背化に必要不可欠の技術となっている。
【0007】一方、近年、面発光レーザ(Vertical Cav
ity Surface Emitting Laser、以下略してVCSELと
記す)の応用展開が盛んに議論されている。面発光レー
ザは、端面共振器型の従来のファブリペローレーザと比
較し、動作電流が小さく、温度特性にも優れる等の優れ
た特徴を有しているために、次世代の光通信用光源とし
て注目されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上のことから、前記
パッシブアラインメント技術を前記VCSELに応用展
開しようとする流れは至極自然である。
【0009】しかしながら、VCSELを表面実装した
光モジュールを実現するためには、次の2つの大きな課
題を解決する必要があった。
【0010】第1の課題とは、VCSEL実装面とVC
SELの光出射方向が互いに垂直な関係にあることによ
り、VCSELと光ファイバを光学的に接続するには何
らかの工夫が必要となることである。
【0011】VCSELを表面実装するので、その光出
射方向は実装基板に対し法線の方向となる。一般に、電
流を供給する電極は実装基板表面に形成されるために、
電極と実装基板上の電気接合部位を接続させると、実装
基板表面に対し法線の方向に光線が出射される。すなわ
ち、光線進行方向と実装面が垂直の位置関係となる。従
来型の端面発光レーザにおいてはこのような配慮は不要
である。端面発光レーザでは、通常、共振器は実装面に
平行に形成されるので、光出射の方向は共振器の方向
(つまり実装面と平行)に出射する。このため、共振器
の片側端面に光ファイバを配置することにより、容易に
レーザダイオードからの出射光を光ファイバに入射でき
る。
【0012】そこで、斜面形状に加工した光ファイバの
先端面、或いは半透明反射面で、VCSELからの出射
光を反射させて、光路変換を行う方法が提案されている
(例えば、米国特許6081638号公報を参照)。
【0013】しかし、この方法では、光ファイバ端面を
斜めに研磨すること、また、光ファイバの円筒対称性を
無くすことにより、光ファイバの光軸における回転方向
の調整が必要になること等から、コストが増大するなど
の問題がある。
【0014】また別の方法として、VCSELからの出
射光を光ファイバに入射させるために、実装基板の表層
に斜め反射面を設け、この反射面で光路を曲げ、予め所
望の位置に配置された光ファイバへ光入射させる方法が
提案されている(例えば、特表平11−502633号
公報を参照)。しかし、この方法では以下の第2の課題
を解決しなければならない。
【0015】第2の課題は、レーザダイオードの出射光
が或る広がり角を持って空間を伝播していくという問題
である。
【0016】これを解決する最も単純な方法は、レーザ
ダイオードの光出射端と光ファイバの光入射端を近接さ
せることである。端面発光型レーザを用いるならば、こ
の方法を実施することは至極簡単である。。
【0017】しかし、VCSELを用いる場合は、前記
第1の課題で述べたように、光出射方向が実装面と垂直
になるために、何らかの反射面で光路を変換する必要が
あり必ずしも容易ではない。また、VCSELチップの
外形寸法等による幾何的制限により、いくらかの光路長
を確保しなければならない。このため、光ファイバに入
射する出射光スポット径が大きくなり、その結果、光フ
ァイバとの光学接続が効率的にできなくなる。
【0018】これら問題へのアプローチとして最も単純
な方法は、チップキャリアと呼ばれる矩形体の一側面に
VCSELを実装し、その後、チップキャリアの別の側
面を実装面として、VCSEL出射面と光ファイバ入射
端面が相対向して近接されるように、チップキャリアを
実装基板上に実装するという方法である。
【0019】しかし、この方法では、VCSELをチッ
プキャリア上に実装した後、チップキャリアを回転さ
せ、実装基板上に配置する必要があり、工程上不便であ
る。また、現在、出射光の高速変調動作が要求されてい
るので、チップキャリア自体の有するキャパシタンスが
高速動作を阻害する要因ともなっており、チップキャリ
アを省くことが望ましい。
【0020】そこで本発明は、上記2つの大きな課題を
同時に解決でき、しかもVCSELの表面実装を低背に
実現するために簡便な構造を備えた、光通信用の光路変
換体及びその実装構造並びにそれを用いた光モジュール
を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
めに、本発明の光通信用光路変換体は、柱状を成す基体
に入射光を90°の角度で光路変換させる傾斜反射面を
形成するとともに、該傾斜反射面に周囲媒質より大きな
屈折率を有する透光性媒質から成る半球体を設けたこと
を特徴とする。
【0022】また特に、基体は単結晶シリコンから成
り、該単結晶シリコンの異方性エッチングを用いて傾斜
反射面を形成するとともに、該傾斜反射面に光反射膜を
被着形成したことを特徴とする。
【0023】また、本発明の光通信用光路変換体の実装
構造は、高低差のある低位置面及び高位置面を形成した
基板の低位置面に、面発光及び/又は受光を行わせる光
半導体素子を配設するとともに、前記高位置面に前記光
半導体素子に光接続させる上記の光通信用光路変換体を
配設したことを特徴とする。
【0024】また、本発明の光モジュールは、上記の光
通信用光路変換体の実装構造を備えるとともに、前記光
半導体素子に前記光通信用光路変換体の傾斜反射面を介
して光接続させる光ファイバの先端を対面させたことを
特徴とする。
【0025】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施形態につい
て模式的に図示した図面に基づき詳細に説明する。
【0026】本発明に係る光通信用光路変換体(以下、
単に光路変換体という)の断面図を図1に示す。光路変
換体Hは柱状を成す基体11を備え、この基体11には
光路変換体Hの実装面12に対し、実装面に対し所定角
度(例えば、図示のように135°)を成す傾斜反射面
である光反射面13上に、透光性を有し周囲媒質より大
きな屈折率を有する誘電体より成る半球体14を配置す
る形態を特徴とする。このとき、半球体14の中心Cは
光反射面13上にある。VCSEL15からの出射光
は、前記半球体14に入射し、周囲媒質と半球体14の
境界で平行光に変換される。平行光に変換された伝播光
は、光反射面13で90度光路変換され、再度半球体1
4の境界面に到達する。半球体14の境界面で平行伝播
光は再び集光され、光ファイバ16に入射する。
【0027】ここで、次に半球体14の光入射側につい
て、図2に示す断面模式図を用いて説明する。図2にお
いて、点Cは半球体14の境界面の中心、rは半球体1
4の境界面の半径、点Fは焦点位置を、Aは半球体14
の境界面の球面と直線CFとの交点(以下、頂点)を表
す。半球体14内部の屈折率をn1、半球体14の外部
の屈折率をn2とすると、焦点距離AFはn2/(n1
−n2)×rの関係式で与えられる。例えば、n1=
1.5、n2=1.0とし、r=100μmとすると、
AF=200μmとなり、半球体14の境界面頂点Aか
ら200μm離した位置にVCSELの出射点を配置す
ると、出射光は平行光に変換される。同様に光出射側に
ついても説明できる。
【0028】図2に示す光学配置において、光学的結像
倍率は1である。しかしながら、必ずしも、発光素子の
発光点を半球体14の焦点位置に配置する必要はない。
図1に示す半球体14と光反射面13の構成は、球レン
ズを用いた結像光学系と等価である。すなわち、発光点
と半球体中心、並びに半球体と結像像間の距離をそれぞ
れ、a、bとし、半球体の焦点距離をf(=AF)とし
たとき1/a+1/b=1/fの等式が成り立ち、結像
倍率mはm=b/aとなる。
【0029】次に、光路変換体Hの基体11の作製方法
について説明する。
【0030】光路変換体Hの基体11は異方性エッチン
グが可能な単結晶シリコン等のウエハから作製される。
図3に示すように、例えば単結晶シリコンウエハ21
は、面方位が(100)面またはそれに等価な面から
(54.7−45)°傾いたウエハとする。ここで5
4.7°はシリコンウエハ21の主面は(100)面ま
たはそれに等価な面を異方性エッチングした際に形成さ
れる傾斜角である。
【0031】光路を90°変換するためには前記傾斜角
が図示のように45°でなければならないから、そのと
きのシリコンウエハ21の面方位傾きは9.7°とな
る。
【0032】図4(a)に示すシリコンウエハ21に形
成されたV溝22は、図3に示す単結晶シリコンの[1
10]方向またはそれに等価な方向に沿って直線的に形
成される。V溝22の形成はフォトリソグラフィー技
術、単結晶シリコンの異方性エッチング技術を用いて行
われる。
【0033】溝22を形成後、光反射膜(不図示)を形
成すべく金属薄膜をV溝22斜面上に形成する。金属薄
膜の最上層には反射率の高いAuが最適であるが、金属
光沢を有する別の金属であってもよい。金属薄膜は複数
の異なった材質の多層薄膜とし、最上層金属膜をシリコ
ン基体上に有効に形成させるために、最上層金属薄膜と
シリコン基体間に下地金属多層膜及びシリコン酸化膜
(SiO2)層が設けられる。例えば、Auが最上層膜
である場合、下地金属多層膜としてはPt/Ni、C
r、Ni/Ti等が有効である。光反射膜は下地金属も
含め数1000オングストロームから数μm程度が適当
である。本光反射膜は半球体14と反射面の重なる部分
に最低限設ければよく、必ずしもV溝22斜面全体に設
ける必要はない。
【0034】また、ここで半球体14について説明す
る。半球体14は、例えばクラウンガラス、硼珪クラウ
ンガラス、重クラウンガラス、軽フリントガラス、重フ
リントガラス、シリカガラス、サファイヤ、セレン化亜
鉛等の一般的なガラス材料で作製してもよい。光路変換
体Hの基体11の光反射面には透光性の樹脂接着材等で
接合させればよい。また、予め光反射面に光透光性の樹
脂材料に対し濡れ性のよい表面を円形状に設け、一方で
濡れ性の良い表面の周りは塗れ性の悪い材料を配設する
などし、濡れ性の良い表面上に適切な量の前記光透光性
樹脂材料を滴下させ、その表面張力で半球体を形成する
方法等も考えられる。
【0035】次に、本発明の光路変換体の実装形態とそ
れを用いた光モジュール実施形態について説明する。
【0036】図5(a)に光路変換体Hを素子実装用基
板(以下、単に基板という)31に配設する様子を分解
斜視図にて示し、図2(b)に光路変換体Hの実装構造
(または光モジュール)を斜視図にて示す。図5に示す
ように、高低差のある基板31の低位置面32bに、活
性層領域がGaAs系、AlGaAs系、InGaAs
P系等の半導体材料で構成されたVCSEL等の光半導
体素子であるVCSEL33(及び/又はフォトダイオ
ード等の光半導体素子である面受光素子:以下、VCS
ELという)を配設するとともに、高位置面32aに光
路変換体Hを配設している。
【0037】光モジュールは、光路変換体Hの光出射光
結像点に光ファイバ16の光入射端16aを配置させた
ものである。また、高低差のある低位置面32b及び高
位置面32aは図示のように凹部ではない段差でもよ
い。
【0038】具体的な本発明の光路変換体の実装工程に
ついて説明する。図5において、VCSEL33を実装
する基板31は、高低差のある低位置面32b及び32
aが形成されており、低位置面32bを異方性エッチン
グで容易に作製可能な例えば単結晶シリコンを用いる。
また、凹部内に形成された低位置面32bの周囲の高位
置面32aに、薄膜パターンである接合用半田で接合部
34が形成されている。VCSEL33は、例えば基板
31に形成されたアラインメントマーカ(不図示)等に
よって正確に位置決めされ、低位置面32bに設けられ
た接合用半田(不図示)によって実装固定される。
【0039】VCSEL33の実装後、光路変換体Hが
VCSEL33と同様にVCSEL33の上部に実装固
定される。光路変換体Hの基板31と相対向させる面
(この実施形態では実装面12)には予め接合用金属パ
ターンで接合部位35が形成されており、基板31側の
接合部34との加熱圧着により接合される。このとき、
VCSEL33の光出射点と半球体14は同一光軸上に
配置されるように正確に位置決め実装されている。
【0040】VCSEL33及び光路変換体Hを基板3
1上へ実装後、光ファイバ16を位置決めするための光
ファイバ実装用基板36を基板31上へ配置し、次い
で、光ファイバ16を光ファイバ実装用基板36上へ配
置する。このとき、光ファイバ16の光軸と半球体14
の光軸が一致するように正確に位置決めされる。
【0041】接合部34、或いは35は、下地金属とし
て、例えば、上層/下層でAu/CrあるいはAu/P
t/Ti等の積層体で形成し、この積層体上に金錫、鉛
錫等の半田材料を配設して構成されている。なお、この
ような下地金属の下部には例えばSiO2膜等の絶縁膜
が形成されている。VCSEL33への電力供給線路
(不図示)は、前記絶縁膜を最下層に設け、最下層の絶
縁膜上に面発光素子11への電力供給線路を形成し、そ
の上にSiO2、ZrO2、TiO2、Al2O3等の
絶縁膜を形成した後、前記下地金属を形成する構造とし
てもよい。
【0042】かくして、本実施形態によれば、面発光素
子の実装面に対し垂直方向に出射した光の光路を容易に
90°変換することができ、効率よく且つ効果的に光フ
ァイバに光入射させることができ、低背化を実現した光
モジュールとすることができる。
【0043】また、本発明の光路変換体によれば、反射
面は入射光に対し90°の角度で光路変換させるように
形成されていて且つ、前記反射面上に透光性を有する誘
電体材料で半球体が形成されていることで、簡単な構成
で光半導体素子と光ファイバとの光結合が効率良く実現
される。
【0044】また、本発明の光路変換体基体及び反射面
は、シリコン異方性エッチングを用いて傾斜面を形成
し、前記傾斜面は例えば(111)面及びそれと等価な
面からなり且つ、前記反射面は入射光に対し90°の角
度で光路変換させるように形成されていることで、作製
コストの削減ができる。
【0045】また、高低差のある低位置面及び高位置面
を形成した基板に低位置面に、光半導体素子を配設する
とともに、高位置面に光路変換体を配設する実装構造に
より、低背化を実現させることができる。
【0046】また、本発明の光路変換体の実装構造を備
えるとともに、前記光路変換体を用いて、前記光半導体
素子と光ファイバの光学的接続を行う光モジュール構造
により、高出力で低背な光モジュールを実現させること
ができる。
【0047】なお、本発明の光路変換体を用いた光モジ
ュールは、VCSEL等の面発光素子を用いた光送受信
モジュールを想定したが、相反性より、面発光素子を受
光素子として用いて、光受信用モジュールに応用した
り、面発光素子と受光素子とを設けて光受発信用モジュ
ールに適用できることは当然である。
【0048】また、本発明の光路変換体、及びそれを用
いた光モジュールの実施形態について、単独の発光/受
光素子と単独の光ファイバ間の結合を考えて説明を行っ
たが、本発明の光路変換体に複数の半球体を配置するこ
とは至極簡単であり、すなわち、たとえばアレイ型発光
素子列と光ファイバ列間の光結合についても応用できる
ことは至極自然である。
【0049】
【実施例】以下に、本発明をより具体化した実施例につ
いて説明する。
【0050】図1において、光路変換体Hの基体11は
単結晶シリコンを用い、フォトリソグラフィー技術並び
にアルカリ水溶液を用いた異方性エッチング技術等を用
いて正確に作製した。光反射面13は光路変換体Hの接
合面に対し45°の傾斜をもって形成され、半球体14
の半径は100μmとした。光反射面は金属蒸着法を用
いて作製し、反射部のみを半球体の半径と一致させ円形
状に形成した。光反射面上には硼珪クラウンガラスより
成る半球体14を配置し、光路変換体Hの基体11と半
球体14は透光性のエポキシ系樹脂接着剤で接合した。
その他、アクリル系、シリコン系、ポリイミド系等の樹
脂を用いてもよい。
【0051】図5に示す光モジュールにおいて、基板3
1として単結晶シリコンを用い、VCSEL33を配設
した低位置面32bはフォトリソグラフィー技術並びに
アルカリ水溶液を用いた異方性エッチング技術等を用い
て正確に作製した。この低位置面32bの深さは400
μmとした。これは、半球体14の焦点距離、並びにV
CSEL33の素子厚みにより決定したからである(焦
点距離及びVCSEL33の素子厚みを200μm程度
とした)。また、低位置面32bの幅は、光路変換体H
のサイズより決まるが、光路変換体Hの接合面を1mm
×1mmとしたので、これより少し小さめのサイズとし
た。VCSEL33の実装基板である基板31上に、低
位置面32bも含めて、最下層としてSiO2から成る
絶縁膜を熱酸化法により形成した。
【0052】最下層のSiO2上に、VCSEL33へ
電力を供給する電気配線を、フォトリソグラフィー法及
び金属蒸着法等により形成し、その上に前記金属配線の
電気接続部(電極パット)を除き、上部絶縁層としてS
iO2をスパッタ法で形成した。上部絶縁層上に接続用
薄膜半田パターンから成る接合部34を設けた。半田薄
膜材料として金錫半田を用いた。半田パターンの下地金
属層としては上層/下層でAu/Pt/Tiの積層構造
とした。本実施例の半田薄膜パターンは不図示としてい
るが、VCSEL33の実装部にも同時に設けた。
【0053】VCSEL33、光路変換体H、及び光フ
ァイバ16の実装工程について以下に説明する。
【0054】最初に、VCSEL33を基板31上の低
位置面32bに位置決めマーカ(不図示)を用いて正確
に配置され、不図示の薄膜半田を用いてVCSEL33
を実装した。その後、基板31と光路変換体Hを、位置
決めマーカ(不図示)を用いて位置あわせした後、基板
31側の接合部34及び光路変換体H側の接合部15を
圧着加熱することにより、基板31上に光路変換体Hを
実装した。
【0055】次に、光ファイバ実装用基板36を正確に
基板31上へ実装し、最後に光ファイバ16を光ファイ
バ実装用基板36上に設けられたV溝へ配置固定するこ
とで、本発明の光路変換体Hを備えた光モジュールを完
成させた。
【0056】かくして、本実施例により、面発光素子の
実装面に対し垂直方向に出射した光の光路を容易に90
°変換することができ、効率よく且つ効果的に光ファイ
バに光入射させることができ、低背化を実現した光モジ
ュールとすることができた。
【0057】
【発明の効果】以上、説明したように、請求項1の光通
信用光路変換体によれば、傾斜反射面は入射光に対し9
0°の角度で光路変換させるように形成されていて且
つ、傾斜反射面上に透光性を有する誘電体材料で半球体
が形成されていることで、簡単な構成で光半導体素子と
光ファイバとの光結合が効率良く実現される。
【0058】また、請求項2の光通信用光路変換体によ
れば、光路変換体の傾斜反射面は、単結晶シリコンの異
方性エッチングを用いて形成することで、光路変換体を
きわめて容易にかつ多量に作製することができる。
【0059】また、請求項3の光通信用光路変換体の実
装構造によれば、高低差のある低位置面及び高位置面を
形成した基板に低位置面に、光半導体素子を配設すると
ともに、高位置面に上記光通信用光路変換体を配設する
ようにしたので、低背化を容易に実現させることができ
る。
【0060】また、請求項4の光モジュールによれば、
上記実装構造を備えているので、高出力で低背な光モジ
ュールを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光通信用光路変換体の実施形態を
模式的に説明する断面図である。
【図2】本発明に係る光通信用光路変換体に設ける半球
体の光学的位置関係を模式的に説明する断面図である。
【図3】本発明に係る光通信用光路変換体の基体を作製
する単結晶シリコン基板を模式的に説明する斜視図であ
る。
【図4】本発明に係る光通信用光路変換体の基体を作製
する方法を模式的に説明する図であり、(a)は切断前
のシリコンウエハの平面図、(b)は(a)の断面図、
(c)は(a)のシリコンウエハを切断してできた光路
変換体基体の斜視図である。
【図5】本発明に係る光通信用光路変換体の実装構造
(または光モジュール)を模式的に説明する図であり、
(a)は光通信用光路変換体を実装基板上に配設する際
の分解斜視図、(b)は光通信用光路変換体の実装構造
(または光モジュール)の斜視図である。
【符号の説明】
11:基体 12:光通信用光路変換体の実装面 13:光反射面(傾斜反射面) 14:半球体 15:VCSEL 16:光ファイバ 21:シリコン基板 22:V溝 31:素子実装基板 32a:高位置面 32b:低位置面 33:VCSEL(光半導体素子) 34:実装基板側の接合部 35:光路変換体側の接合部 36:光ファイバ実装基板 H:光通信用光路変換体

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 柱状を成す基体に入射光を90°の角度
    で光路変換させる傾斜反射面を形成するとともに、該傾
    斜反射面に周囲媒質より大きな屈折率を有する透光性媒
    質から成る半球体を設けたことを特徴とする光通信用光
    路変換体。 【請求光2】 前記基体は単結晶シリコンから成り、該
    単結晶シリコンの異方性エッチングを用いて傾斜反射面
    を形成するとともに、該傾斜反射面に光反射膜を被着形
    成したことを特徴とする請求項1に記載の光通信用光路
    変換体。
  2. 【請求項2】 高低差のある低位置面及び高位置面を形
    成した基板の低位置面に、面発光及び/又は受光を行わ
    せる光半導体素子を配設するとともに、前記高位置面に
    前記光半導体素子に光接続させる請求項1または2に記
    載の光通信用光路変換体を配設したことを特徴とする光
    通信用光路変換体の実装構造。
  3. 【請求項3】 請求項3に記載の光通信用光路変換体の
    実装構造を備えるとともに、前記光半導体素子に前記光
    通信用光路変換体の傾斜反射面を介して光接続させる光
    ファイバの先端を対面させたことを特徴とする光モジュ
    ール。
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JP2011049562A (ja) * 2009-08-27 2011-03-10 National Central Univ パッケージベース及びその成形方法
JP2011518979A (ja) * 2008-04-23 2011-06-30 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング 内燃機関に用いられる燃料噴射弁
US8121445B2 (en) 2008-07-24 2012-02-21 Sony Corporation Optical device

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