JP2003194925A - センサ装置 - Google Patents

センサ装置

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JP2003194925A
JP2003194925A JP2001391752A JP2001391752A JP2003194925A JP 2003194925 A JP2003194925 A JP 2003194925A JP 2001391752 A JP2001391752 A JP 2001391752A JP 2001391752 A JP2001391752 A JP 2001391752A JP 2003194925 A JP2003194925 A JP 2003194925A
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Japan
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signal
signals
sensor device
phase difference
unit
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JP2001391752A
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English (en)
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Naoki Kabe
直樹 加邉
Toshio Oguro
利雄 小黒
Koji Mine
浩二 峯
Yuichi Furuta
祐一 古田
Masayuki Nagaishi
昌之 永石
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Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電波を検知対象物に照射し、検知対象物から
の反射波を受信するセンサ装置において、検知対象物の
センサ装置に対しての接近/離遠判断を容易に行う。 【解決手段】 複数の送信信号又は受信信号の位相が全
て異なるように位相差を生じさせる複数の位相差生成手
段と、各受信信号と送信信号を基に低周波数の出力信号
を抽出する複数の信号抽出部と、該信号抽出部より抽出
される複数の出力信号の1つを基準信号、それ以外を対
象信号とし、基準信号と対象信号の位相差を比較するこ
とにより接近/離遠を判断する判定部とを備えたセンサ
装置において、前記判定部は、前記基準信号の任意の点
を基準点として、その基準点での対象信号との位相差を
判断し、その判断結果を前記位相差生成手段によって生
じさせている位相差と比較し、検知対象物のセンサ装置
への接近/離遠を判断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電波を用いた測定
物体の接近、離遠判断を行なうセンサ装置に関するもの
である。電波としては、遠赤外線やマイクロ波、或いは
超音波といった10KHz〜100GHzといった周波
数帯に属するものであり、特に好ましくは、周波数が1
GHz〜30GHzのマイクロ波を用いて、近づいてい
るか、遠ざかっているかという状態だけでなく、その物
体の移動速度まで検知できるセンサ装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、電波による可動体検知装置を人体
検知装置として用いる場合、使用する電波の周波数帯域
を1GHz〜100GHzに設定するのが効果的とされ
る。このような人体検知装置の代表的なものとして、電
波(特にマイクロ波又はミリ波)によるドップラ効果を
利用したドップラセンサが挙げられる。上記のドップラ
センサは、交通量調査、地底探索、自動ドアシステム、
スピードガン等に応用されている。
【0003】そこで、測定物体の接近及び離遠を判断す
るためには、測定物体までの距離を求め、経過時間に対
しての測定距離の変化から求める方法や、距離に対して
出力電圧が変化する測定器であれば、その出力電圧の変
化から判断するなどの方法が採られている。
【0004】ところで、この種の測定方法では、測定物
体までの距離はわかっても、測定物体が近づいている
か、或いは遠ざかっているかの判断は、出力波形の変化
を追っていったり、周波数スペクトルを解析してみたり
と、特別な処理が必要であり、その判断は容易でなかっ
た。
【0005】そこで、本発明の目的は、上記問題を鑑み
て、1つのセンサで測定物体の接近及び離遠を判断する
ことを可能とし、且つその判断を容易に行うセンサ装置
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段および作用・効果】上記課
題を解決するためになされた請求項1記載の発明は、外
部に信号を電波として送信するための送信信号を生成す
る発信部と、該発信部で生成された送信信号を外部へ送
信する送信部と、外部から電波として受信された信号を
受信信号として受信する受信部と、該送信信号と受信信
号を複数且つ同数の信号に分割する分割部と、複数の送
信信号又は受信信号の位相が全て異なるように位相差を
生じさせる複数の位相差生成手段と、各受信信号と送信
信号を基に低周波数の出力信号を抽出する複数の信号抽
出部と、該信号抽出部より抽出される複数の出力信号の
1つを基準信号、それ以外を対象信号とし、基準信号と
対象信号の位相差を比較することにより接近/離遠を判
断する判定部とを備えたセンサ装置において、前記判定
部は、前記基準信号の任意の点を基準点として、その基
準点での対象信号との位相差判断し、この判断結果を前
記位相差生成手段によって生じさせている位相差と比較
し、検知対象物のセンサ装置への接近/離遠を判断する
ことを特徴とする。
【0007】かかる構成により、位相差生成手段で複数
の送信信号又は受信信号の位相が全て異なるようにする
ことで、検知対象物がセンサ装置に対して、近づいてい
るか、或いは遠ざかっているかによって、基準信号に対
して対象信号が、進み位相或いは遅れ位相になる。この
ため、基準点での対象信号との位相差判断し、その判断
結果を前記位相差生成手段によって生じさせている位相
差と比較することにより、検知対象物のセンサ装置への
接近/離遠を容易に判断することができる。
【0008】請求項2記載の発明は、前記基準点は、出
力信号に周期的に生じる振幅の最大値又は最小値である
ことを特徴とする。
【0009】請求項3記載の発明は、前記基準点は、検
知対象物を検知しないときの出力信号の電圧値である、
基準電圧値であることを特徴とする。
【0010】かかる構成により、基準点を出力信号によ
り周期的に生じる振幅の最大値又は最小値に設定した
り、検知対象物を検知しないときの出力信号の電圧値で
ある基準電圧値などの特異点に設定することにより、基
準点が抽出し易くなり、その分、対象信号との位相差判
断に注力することが可能となり、測定が容易に行えるよ
うになるだけでなく、その精度を向上させることが可能
となる。
【0011】請求項4記載の発明は、外部に信号を電波
として送信するための送信信号を生成する発信部と、該
発信部で生成された送信信号を外部へ送信する送信部
と、外部から電波として受信された信号を受信信号とし
て受信する受信部と、該送信信号と受信信号を複数且つ
同数の信号に分割する分割部と、複数の送信信号又は受
信信号の位相が全て異なるように位相差を生じさせる複
数の位相差生成手段と、各受信信号と送信信号を基に低
周波数の出力信号を抽出する複数の信号抽出部と、該信
号抽出部より抽出される複数の出力信号の1つを基準信
号、それ以外を対象信号とし、基準信号と対象信号の位
相差を比較することにより接近/離遠を判断する判定部
とを備えたセンサ装置において、前記判定部は、信号抽
出部によって抽出される複数の出力信号を、前記基準電
圧値以上及び以下により、二値の矩形波に変換する矩形
波変換手段を有し、前記基準信号の基準点は、矩形波生
成手段によって変換された二値の変化点を基準とし、そ
のときの対象信号の矩形波が基準電圧値以上であるの
か、以下であるのかにより、進み位相か遅れ位相かを判
断し、検知対象物のセンサ装置への接近/離遠を判断す
ることを特徴とする。
【0012】かかる構成により、信号抽出部によって抽
出される複数の出力信号を、基準電圧値以上及び以下に
により、二値の矩形波に変換することにより、アナログ
信号からディジタル信号に変換することが可能となり、
信号処理を容易に行うことが可能となるため、解析を容
易に行うことができる。特に、基準点を基準信号の立ち
上がり、若しくは立ち下がりに設定することにより、そ
のときの対象信号が基準電圧値以上であるか、以下であ
るかにより、進み位相か遅れ位相であるかを判断できる
ため、検知対象物のセンサ装置への接近/離遠の判断を
容易に行うことが可能となる。
【0013】請求項5記載の発明は、前記信号抽出部か
らの不要な信号を除去するフィルタ手段を備えたことを
特徴とする。
【0014】請求項6記載の発明は、前記フィルタ手段
は、用途に応じて透過する周波数帯域を変化させること
のできる可変フィルタ手段を備えたことを特徴とする。
【0015】上記構成によれば、信号抽出部によって抽
出される信号は低周波数の信号であり、送信信号である
GHz、MHz単位の信号や、ノイズ成分の信号を除去
することにより、信号抽出部において基準信号と対象信
号の抽出が容易に行えるだけでなく、基準点の抽出も容
易となる。また、用途に応じて透過する周波数帯域を変
化させることを可能とすれば、1つのセンサ装置で様々
な検知対象物を特定して測定することが可能となり、使
い勝手が向上する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面により詳細に説明する。
【0017】本発明の要旨である、センサ装置の検知動
作について詳しく説明する。上記装置は、電波を利用し
て検知動作を行うもので、図1に示すように外部に信号
を電波として送信するための送信信号を生成する発信部
7と、送信波として10GHz程度のマイクロ波を送信
する送信部3と、送信部から送信されたマイクロ波の検
知対象物1からの反射波を受信する受信部5と、送信信
号と受信信号を複数且つ同数の信号に分割する分割部9
a、9bと、送信信号又は受信信号の位相が全て異なる
ように位相差を生じさせる位相差生成手段11a、11
bと、受信信号と送信信号を基に低周波数の出力信号を
抽出する信号抽出部13a、13bと、信号抽出部より
得られる位相差を生じさせた複数の信号から検知対象物
のセンサ装置への接近/離遠を判断する判定部15とを
備える。
【0018】送信部3より送信されたマイクロ波は、検
知対象物1へ当たり、その反射波が受信信号となり受信
部5に受信される。送信信号と受信信号は分割部9a、
9bにより、複数且つ同数の信号に分割され、分割され
た受信信号は位相差生成手段11a、11bによって異
なる位相差を生じたのちに、信号抽出手段13a、13
bで分割された送信信号を基に低周波数の出力信号が抽
出される。判定部15は、この抽出された複数の出力信
号の基準信号に対しての対象信号が進み位相であるか、
遅れ位相であるかを判断することにより、検知対象物1
のセンサ装置に対しての接近/離遠を判断することがで
きる。
【0019】すなわち、図2を用いて説明すると、受信
部5によって受信された2つの受信信号のうち、片方を
基準信号17とし、位相差生成手段11a若しくは11
bによって進み位相を生じた受信信号を対象信号19と
したとき、判定部15は、基準信号17の基準点21近
傍での経過時間変位において、対象信号19が基準信号
17を追いかけている形であれば、遅れ位相、対象信号
19が基準信号17に追いかけられている形であれば、
進み位相と判断することができ、検知対象物1のセンサ
装置に対しての接近/離遠を判断することができる。
【0020】上記構成において、出力信号には距離に対
する電圧値軌跡である定在波信号だけでなく、検知対象
物の移動によって生じるドップラ信号も含まれているた
め、ドップラ信号のドップラ周期を測定することによ
り、検知対象物1のセンサ装置に対しての接近/離遠が
判断できるだけでなく、どれだけの速度で近づいている
か、或いは遠ざかっているかを測定することも可能であ
る。
【0021】基準信号に対して180度ずれていないこ
とで、基準信号に対しての対象信号が、進み位相である
か遅れ位相であるかの判断ができるので、位相差生成手
段11a、11bによって生じる位相差は、180度以
外であれば何度ずれていても構わない。ここでの位相差
生成手段11a、11bとして、伝送線路の長さを変化
させることで位相差を生じさせるのが一般的である。伝
送線路のプリントパターンの長さによって位相差を固定
してしまう方法でもよいし、機械的構造によって、伝送
線路長を可変できるようにしておけば、任意の位相差を
生じさせることも可能となる。
【0022】また、本実施例では10GHz程度のマイ
クロ波を用いたが、それ以外の周波数帯域におけるマイ
クロ波やミリ波などにおいても同様の効果が得られるも
のである。さらに、分割部9a、9bで分割される送信
信号及び受信信号が増加した場合にも、基準信号に対し
ての対象信号の進み位相、或いは遅れ位相の処理方法及
び判定部15における検知対象物1のセンサ装置に対し
ての接近/離遠判断は同様に行うことができる。
【0023】図3は、上記センサ装置の判定部における
判定処理方法を示すフローチャート図である。
【0024】本実施例によれば、基準信号17の任意の
点における、その近辺での対象信号19の電圧値軌跡
が、基準信号に対して進み位相であるか、或いは遅れ位
相であるかを判断することにより、検知対象物1のセン
サ装置への接近/離遠を判断することが可能となる。
【0025】受信部5によって受信された2つの受信信
号のうち、片方を基準信号とし、位相差生成手段によっ
て遅れ位相を生じた受信信号を対象信号とした場合に
は、検知対象物がセンサ装置に対して近づいてくる場合
には遅れ位相のままであり、検知対象物がセンサ装置に
対して遠ざかっていく場合には進み位相に逆転すること
が知られている。
【0026】すなわち、本実施例では受信部5によって
受信された2つの受信信号のうち、片方を基準信号17
とし、進み位相を生じている受信信号を対象信号19と
していれば、判定部15は遅れ位相であれば検知対象物
1は遠ざかっている、進み位相であれば近づいていると
判断することができる。また、位相差生成手段11a若
しくは11bによって生じる位相差が遅れ位相の場合に
も、同様に接近/離遠判断を行うことができる。
【0027】上記判定部15の処理方法を図3に示すフ
ローチャートを用いて説明すると、位相差生成手段11
a若しくは11bによって生じさせた位相差(進み位相
であるのか、遅れ位相であるのか)を基に、判定部15
では、基準信号17と対象信号19を比較し、その比較
結果(進み位相であるのか、遅れ位相であるのか)よ
り、検知対象物1がセンサ装置に対して、近づいている
のか、或いは遠ざかっているのかの判断を下すことがで
きる。
【0028】図4、図5は本発明の上記構成に係わるセ
ンサ装置における基準点の第1の具体例を示す波形図で
ある。
【0029】本実施例によれば、基準信号17における
任意の基準点21は、出力信号(基準信号)により周期
的に生じる振幅の最大値又は最小値であったり、検知対
象物1を検知しないときの出力信号の電圧値である基準
電圧値20としたものであり、基準点21を抽出するこ
とが容易になる。
【0030】特に、基準信号17と対象信号19との位
相差が90度ずれている場合には、基準信号17の基準
点21を振幅の最大値や最小値、基準電圧値20のよう
な特異点に設定することにより、その時の対象信号19
も、基準点21が最大値の時には基準電圧値20、基準
点が基準電圧値20の時には最大値又は最小値、といっ
た具合に対象信号19も特異点となるため、例えば、基
準点21を基準電圧値20にした場合、基準点近傍での
電圧値軌跡が上昇しているのか或いは下降しているのか
を判断し、その判断結果より対象信号19の電圧値軌跡
が基準電圧値21よりも高いのか、或いは低いのかで位
相差(進み位相であるのか、遅れ位相であるのか)を判
断できるため、検知対象物1のセンサ装置への接近/離
遠判断も容易に行うことが可能となる。
【0031】また、図6に示すような出力信号の波形図
により、基準点を最大値とすることにより、最大値18
aから次の最大値18bの時間22(=移動速度により
変化する出力信号のドップラ周期)を測定することによ
り、検知対象物1がセンサ装置に対して近づいている、
或いは遠ざかっているときの移動速度も求めることが可
能となる。
【0032】図7は本発明の上記構成に係わるセンサ装
置における基準点の第2の具体例を示す波形図である。
【0033】本実施例によれば、信号抽出手段13a、
13bによって抽出される複数の信号に対して、基準電
圧値20以上及び以下により、二値の矩形波(Hi及び
Low)に変換する矩形波生成手段により矩形波を生成
する。生成された矩形波のうちの1つを基準信号23と
し、基準信号23がLowからHiに立ち上がるとき、
或いはHiからLowに立ち下がるときを基準点とし、
そのときの対象信号25が、基準電圧値20よりHiレ
ベルにあるのか、Lowレベルにあるのかにより、対象
信号19が基準信号17に対して進み位相であるか、或
いは遅れ位相であるのかを判断することができる。
【0034】このように、本来はアナログ信号であった
ものをディジタル信号に変換することにより、マイクロ
コンピュータ等のディジタル回路で処理することが容易
となるため、検知対象物1のセンサ装置への接近/離遠
判断が容易になるだけでなく、マイクロコンピュータを
使用することにより、様々な商品への搭載が可能になり
使い勝手が向上する。特に、マイクロコンピュータの外
部割り込み機能を使用することにより、基準信号17の
立ち上がり、或いは立ち下がり検知を容易に行うことが
できる。また、本実施例での位相差生成手段11a、1
1bにおける位相差は、基準信号の立ち上がり若しくは
立ち下がり検知から対象信号の電圧レベル測定の時間に
余裕を持たせるために、n出力のときは(180/n)
度前後が好ましいものである。
【0035】図8、9は、本発明のセンサ装置における
構成を示すブロック図である。
【0036】本実施例によれば、本発明のセンサ装置に
係わる構成に加えて、信号抽出部13a、13bからの
信号に対して、不要な信号、若しくはノイズ成分等を除
去するためのフィルタ手段27a、27bを備えたもの
である。上記構成によれば、受信部5から信号抽出手段
13a、13bまでの伝送線路上で付加するノイズ成分
や、測定に関して不要な信号、すなわち、位相差を検出
するのであれば電圧値軌跡(定在波)がより鮮明に抽出
されるようにしたり、移動速度(ドップラ周期)を求め
るのであれば、検知対象物1の移動速度に応じて透過す
る周波数帯域を変化させるようなハイパスフィルタやロ
ーパスフィルタなどを通過させることにより、抽出した
い信号がより鮮明に抽出されるようになり、判定部15
での処理が容易になるだけでなく、その測定精度も向上
する。
【0037】また、図9に示すように透過する周波数帯
域を可変するような、可変フィルタ手段29を付加する
ことにより、例えばドップラ信号を利用してセンサ装置
に対する接近/離遠速度を求める場合には、車の衝突防
止用センサとして使用するのであれば、測定対象が車に
なるため、10km/h〜100km/h前後(=約1
94〜1949Hz)の測定領域であり、測定対象が人
体であれば、人体の歩行速度である約4km/h(=約
77Hz)など、測定対象の移動速度に合わせて透過す
る帯域のフィルタを設定することが可能となり、測定誤
差も少なくなる。さらに、送信部3から送信される送信
信号はGHz、MHz単位の周波数であるが、信号抽出
部13a、13bから抽出される出力信号は、送信信号
と受信信号との差分である数Hz〜数KHz単位である
ため、出力信号に送信信号や受信信号の成分が含まれな
いように、GHz、MHz単位の高周波成分を除去する
ようなフィルタ手段を入れることでも、判定部15での
処理が容易になるだけでなく、その測定精度も向上す
る。
【0038】上記構成のように、検知対象物がセンサ装
置に対して近づいているのか、或いは遠ざかっているか
の判断が容易に行えることにより、例えば図10に示す
ような波形図を基に、人体検知を行い自動的に洗浄を行
う小便器などでは、人体が小便器に近づくことにより人
体の接近を検知し、その後、出力波形が小さくなること
により小便中と判断し、人体が小便器から離れることを
検知して、便器洗浄水を自動的に流すシステムなどに利
用することが出来る。
【0039】本発明の電波式によるセンサ装置で人体検
知を行うことにより、特に陶器を透過するマイクロ波帯
域を使用した場合などには、小便器内にセンサ装置を完
全隠蔽することが可能となり、デザイン上の制約や、小
便器を悪戯などから守ることが可能となるだけでなく、
赤外線の光電センサと違い、放射状に広がる性質をもつ
電波式であるため、照射方向を特に気にすることなく大
人から子供までの大きさの人体検知を行うことも可能と
なる。
【0040】また、温水洗浄便座などに、本センサ装置
を用いることにより、人体の接近/離遠から便蓋の開閉
などを制御する場合などに有効である。従来のこのよう
なシステムでは、人体検知用のセンサとしては赤外線を
利用したものが殆どであり、人体の接近/離遠により便
蓋の開閉を制御する場合に、検出距離がなるべく遠い必
要があるゆえに、遠くまで検出距離を伸ばそうとするこ
とにより、便座に近づく人のみならず、トイレ装置前方
を通過する人までを誤検知してしまう問題があった。そ
こで、本センサ装置を用いることにより、電波式である
ので検出距離が長いにも係わらず、検知対象物の接近/
離遠を容易に判断をすることができるので、トイレ装置
前方を通過する人体を検知する恐れがなく、確実にトイ
レ装置に近づいてくる人体だけを検知することが可能と
なり、便蓋の開閉を適切に制御することなどが可能とな
る。
【0041】また、本センサ装置を野球の投球スピード
等の測定に利用するスピードガン等に取り付ければ、信
号抽出手段から抽出される出力信号のドップラ周期を測
定することで投球スピードの測定を行うことができる。
従来のシステムでは、スピードガンに対して近づいてく
る、或いは遠ざかっていくボールに対して、常時測定す
るモードと、測定したい時だけトリガーを引くモードの
大きく2つのモードがあった。しかし、常時測定するモ
ードでは投手の投げるスピードだけでなく捕手が投手へ
返球するスピードも測定してしまう煩わしさがあり、測
定したい時だけトリガーを引く場合には、投手の投球モ
ーションに同期した形でのトリガーを引く面倒があり、
投球スピードをメモ書きしたい時などには大きな障害と
なっていた。
【0042】そこで、本センサ装置の接近/離遠判断を
用いることにより、投手の投げたボールの投球スピード
を計測出来るだけでなく、例えば近づいてくるものに対
してのみ測定する処理を施しておけば、投手が投げる球
のみを測定し、捕手の返球に対しては測定しないように
することができ、使い勝手が向上する。また、出力波形
の電圧値は、センサ装置に対して測定するボールが離れ
ていれば電圧値は低く、センサ装置に対して測定するボ
ールが近ければ電圧値は高くなるので、この電圧値の変
化により投手の投げるボールに対して、初速及び終速な
どを測定することも可能となる。
【0043】更に最近では、自動車関連でもミリ波セン
サや超音波センサ等を用いて車の衝突防止用商品などが
提案されている。該商品に於いても、本センサ装置を使
用することで、検知対象物(車及び人体等)がセンサ装
置(自車)に対して近づいてきているのか、或いは遠ざ
かっているのかを判断できるだけでなく、その接近/離
遠速度を測定することも可能であるため、近づく速度に
応じて、例えばブザーの音量を変えたり、LEDの発光
個数を変化させたりすることで、危険度の大きさに応じ
た警報の度合いを変化させることが可能となり、使い勝
手が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のセンサ装置の構成を示すブロック
図。
【図2】 本発明のセンサ装置の出力波形を示す波形
図。
【図3】 本発明のセンサ装置における判定部の判定処
理方法を示すフローチャート図。
【図4】 本発明のセンサ装置における基準点の第1の
具体例を示す波形図。
【図5】 本発明のセンサ装置における基準点の第1の
具体例を示す波形図。
【図6】 本発明のセンサ装置における出力信号のドッ
プラ周期を示す波形図。
【図7】 本発明のセンサ装置における基準点の第2の
具体例を示す波形図。
【図8】 本発明のセンサ装置にフィルタ手段を付加し
たときのセンサ装置の構成を示すブロック図。
【図9】 可変フィルタ手段の構成を示すブロック図。
【図10】 本発明のセンサ装置を男子小便器に取り付
けたときの出力波形を示す波形図。
【符号の説明】
1 検知対象物 3 送信部 5 受信部 7 発信部 9a、9b 分割部 11a、11b 位相差生成手段 13a、13b 信号抽出部 15 判定部 17 基準信号 18a、18b 最大値 19 対象信号 20 基準電圧値 22 ドップラ周期 21 基準点 23 基準信号を基に生成された矩形波 25 対象信号を基に生成された矩形波 27a、27b フィルタ手段 29 可変フィルタ手段 31 ハイパスフィルタ 33 ローパスフィルタ 35 バンドパスフィルタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 峯 浩二 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 古田 祐一 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 永石 昌之 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 Fターム(参考) 5J039 JJ07 JJ18 KK01 KK13 KK20 MM00 NN00 5J050 AA00 BB22 CC00 EE34 EE35 FF18 5J070 AB15 AC15 AE09 AH22 AH34 AH39 AK27 BA10

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部に信号を電波として送信するための
    送信信号を生成する発信部と、該発信部で生成された送
    信信号を外部へ送信する送信部と、外部から電波として
    受信された信号を受信信号として受信する受信部と、該
    送信信号と受信信号を複数且つ同数の信号に分割する分
    割部と、複数の送信信号又は受信信号の位相が全て異な
    るように位相差を生じさせる複数の位相差生成手段と、
    各受信信号と送信信号を基に低周波数の出力信号を抽出
    する複数の信号抽出部と、該信号抽出部より抽出される
    複数の出力信号の1つを基準信号、それ以外を対象信号
    とし、基準信号と対象信号の位相差を比較することによ
    り接近/離遠を判断する判定部とを備えたセンサ装置に
    おいて、前記判定部は、前記基準信号の任意の点を基準
    点として、その基準点での対象信号との位相差を判断
    し、その判断結果を前記位相差生成手段によって生じさ
    せている位相差と比較し、検知対象物のセンサ装置への
    接近/離遠を判断することを特徴とするセンサ装置。
  2. 【請求項2】 前記基準点は、前記出力信号に周期的に
    生じる振幅の最大値又は最小値であることを特徴とす
    る、前記請求項1記載のセンサ装置。
  3. 【請求項3】 前記基準点は、検知対象物を検知しない
    ときの出力信号の電圧値である、基準電圧値であること
    を特徴とする、前記請求項1記載のセンサ装置。
  4. 【請求項4】 外部に信号を電波として送信するための
    送信信号を生成する発信部と、該発信部で生成された送
    信信号を外部へ送信する送信部と、外部から電波として
    受信された信号を受信信号として受信する受信部と、該
    送信信号と受信信号を複数且つ同数の信号に分割する分
    割部と、複数の送信信号又は受信信号の位相が全て異な
    るように位相差を生じさせる複数の位相差生成手段と、
    各受信信号と送信信号を基に低周波数の出力信号を抽出
    する複数の信号抽出部と、該信号抽出部より抽出される
    複数の出力信号の1つを基準信号、それ以外を対象信号
    とし、基準信号と対象信号の位相差を比較することによ
    り接近/離遠を判断する判定部とを備えたセンサ装置に
    おいて、前記判定部は、信号抽出部によって抽出される
    複数の出力信号を、前記基準電圧値以上及び以下によ
    り、二値の矩形波に変換する矩形波変換手段を有し、前
    記基準信号の基準点は、矩形波生成手段によって変換さ
    れた二値の変化点を基準とし、そのときの対象信号の矩
    形波が基準電圧値以上であるのか、以下であるのかによ
    り、進み位相か遅れ位相かを判断し、検知対象物のセン
    サ装置への接近/離遠を判断することを特徴とするセン
    サ装置。
  5. 【請求項5】 前記信号抽出部からの不要な信号を除去
    するフィルタ手段を備えたことを特徴とする、前記請求
    項1乃至4項記載のセンサ装置。
  6. 【請求項6】 前記フィルタ手段は、用途に応じて透過
    する周波数帯域を変化させることのできる可変フィルタ
    手段を備えたことを特徴とする、前記請求項5記載のセ
    ンサ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2009016821A1 (ja) * 2007-07-31 2009-02-05 Toto Ltd. 吐水装置
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