JP2003194628A - 液体色測定装置及びその測定部 - Google Patents

液体色測定装置及びその測定部

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JP2003194628A
JP2003194628A JP2001391180A JP2001391180A JP2003194628A JP 2003194628 A JP2003194628 A JP 2003194628A JP 2001391180 A JP2001391180 A JP 2001391180A JP 2001391180 A JP2001391180 A JP 2001391180A JP 2003194628 A JP2003194628 A JP 2003194628A
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measuring device
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JP2001391180A
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English (en)
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Toshihisa Matsui
利久 松井
Yoshikatsu Hifumi
吉勝 一二三
Yasuatsu Taima
安厚 當間
Shinya Hashizume
慎哉 橋爪
Hideaki Aritani
秀明 有谷
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HOKKEI IND CO Ltd
HOKKEI INDUSTRIES CO Ltd
Original Assignee
HOKKEI IND CO Ltd
HOKKEI INDUSTRIES CO Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 測定装置の測定部を液体内に没入させるだけ
で、液体色のデータを読み取る。 【解決手段】 基体ケース7に光線通過窓4を設けると
共に、基体ケース7外に液体充満空間6を有した状態で
反射板5を配置し、光線通過窓4を挟んで基体ケース7
内の検出部3と基体ケース7外の反射板5を相対させ、
検出部3は、光線通過窓4を透過して反射板5に白色光
を照射する白色の光源と、反射板5からの反射光を受光
する3原色の受光素子を備えることによって、色名を測
定したい液体内に測定装置1の測定部2(光線通過窓
4、反射板5)を没入させると、照射された白色光が光
線通過窓4を透過して外方に照射され、液体充満空間6
に流入充満した液体を通過し、反射板5での反射光は再
度、液体充満空間6の液体を通過し、検出部3が液体透
過した反射光(RGB3種類)を測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体の色を判別す
る液体色測定装置及びその測定部に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、かかる液体色の測定方法として
は、透明な容器に測定対象の液体を入れ、一方から白色
光を照射し、液体に吸収されなかった透過光を他方(反
対側)で測定して、液体色を判別、認識する方法が一般
的であった。他の方法としては、白色紙に測定対象の液
体を塗布し、液体塗布紙に白色光を照射すると共に反射
光を測定する方法が行われていた。
【0003】これらの方法によると、透明容器を準備
し、容器の相対位置で照射、測定をせねばならなかった
り、白色紙に液体塗布し、液体塗布紙と測定装置をセッ
ティングせねばならず、測定装置、場所、人員、手間等
で大掛かりな装置、作業となったり、準備、測定時間が
多大となり、非効率的であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、測定装置の
測定部を液体内に没入させるだけで、液体色のデータを
読み取ったり、色名を判別したり、データ、色名を外部
へ出力する液体色測定装置及びその測定部を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記従来技術
に基づく、簡易な測定が困難な課題に鑑み、基体ケース
に光線通過窓を設けると共に、基体ケース外に液体充満
空間を有した状態で反射板を配置し、光線通過窓を挟ん
で基体ケース内の検出部と基体ケース外の反射板を相対
させ、検出部は、光線通過窓を透過して反射板に白色光
を照射する白色の光源と、反射板からの反射光を受光す
る3原色の受光素子を備えることによって、色名を測定
したい液体内に測定装置の測定部(光線通過窓、反射
板)を没入させると、照射された白色光が光線通過窓を
透過して外方に照射され、液体充満空間に流入充満した
液体を通過し、反射板での反射光は再度、液体充満空間
の液体を通過し、検出部が液体透過した反射光(RGB
3種類)を測定する。
【0006】又、測定部、色判別手段と出力手段を基体
ケース内に備えた液体色測定装置であって、色判別手段
は、受光素子による測定データと格納されている規格デ
ータを比較して色を判別する手段を備えることによっ
て、色判別手段に測定データ(RGBデータ)を送り、
色判別手段内のプログラムが測定データを演算すると共
に、該演算データ(HLSデータ)と系統的に分類して
ある規格データ(テーブルデータ)を比較し、測定デー
タの色名(基本色名、明度・彩度、色相)を選び出す。
そして、測定データまたは選出された色名を外部出力、
音声出力、画面表示出力する。
【0007】又、検出部は、液体に白色光を照射する白
色の光源と、液体透過した反射板からの反射光を受光す
る3原色の受光素子を備えることによって、上記の反射
光測定を3原色であるRGB3種類で行い、演算比較を
HLSで行い、色名の選出は人間の視感に準じて行う。
【0008】更に、色認識装置の継続使用による各部の
劣化、狂い、使用環境変化に対して、検出部と光線透過
窓の間に、特定色の校正試料を配置、退避させる移動手
段を設けると共に、校正試料の測定データと基準データ
を比較して自己校正する手段を設けた様な自己校正(補
正)回路を組み込み、安定的な使用が出来る様にして、
上記課題を解決する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面に
基づいて説明する。本発明に係る液体色の測定装置1
は、その測定部2を色名(基本色名、明度・彩度、色
相)を知りたい液体に没入させることにより、測定装置
1内の検出部3が照受光して液体の透過光を測定(RG
Bデータ)し、測定データを外部出力(外部機器へ伝
達)したり、色判別機能を内装するものである。色判別
機能を有した測定装置1は、検出部3による測定データ
を色判別手段に送り、色判別手段内のプログラムが測定
データからHLS3種類を演算し、HLS演算データと
系統的に分類してある規格データ(テーブルデータ)を
比較し、RGB測定データの色名を選び出し、即ち、液
体の色名を識別して色名(修飾語を伴った色名)を外部
出力(測定装置1自体から音声、画面で外部出力した
り、外部機器へ伝達出力)する。測定対象の液体に照受
光する構成としては、光線通過窓4を挟んで検出部3を
内装すると共に反射板5を外装し、且つ、両者間に液体
充満空間6を設定し、検出部3と反射板5を相対させて
いる。
【0010】以下、測定装置1の詳細を説明する。図1
〜4に示す様に、偏平箱状の基体ケース7の底面板8に
透明ガラス板、透明合成樹脂板等の光線通過自在な光線
通過窓4を設けると共に、該光線通過窓4に対向した基
体ケース7の内部に、光線通過窓4を通過して外部の測
定対象液体に対して照受光する検出部3を設けている。
一方、光線通過窓4に対向した基体ケース7の外部に、
脚体9、9a…を介して反射板5を配置し、光線通過窓4
と反射板5の対向面間に液体充満空間6を設定し、光線
通過窓4を挟んで内部の検出部3と外部の反射板5、液
体充満空間6を相対させている。
【0011】基体ケース7の内部では光線通過窓4及び
検出部3の間などに校正手段10を設けると共に、基体ケ
ース7の内部に制御回路基板11、スイッチ12その他の構
成部品を内蔵し、又基体ケース7の上部に乾電池13を取
り替え自在に収容する電源ボックス14を設けている。
尚、測定装置1先端部の測定部2は密閉(水密)状態で
あって、スイッチ12の可動部分、乾電池13の取替部分な
どは液体に没入させず使用可能であるが、これらの部分
に防水処置、例えば、防水袋に入れたり、防水被覆を施
すことが好ましい。
【0012】基体ケース7の外側に配置した反射板5は
検出部3からの入射光(照射透過光)を乱反射状態で反
射させるものであり、白色で非鏡面のものが好ましい。
その理由としては、反射後の透過光を検出部3によりR
GBデータで測定しているため、反射板5が白色の場合
は大半の光線を略均等に反射させるが、有彩色の場合は
特定波長の光線を吸収すると共に残余の光線を反射させ
るため、反射板5の色で反射光が支配されるか、偏る傾
向があるため、反射板5は白色が好ましい(有彩色の
時、演算修正は可能である)。又、反射板5の表面が非
鏡面で乱反射光を発生させているが、反射板5を鏡面反
射状態とすると、検出部3での正確な測定が出来なかっ
たり、測定不可能となる。
【0013】又、反射板5の取付に際して、脚体9、9a
…を介して反射板5を箱状の基体ケース7から突出させ
た固定状態のものを図示したが、反射板5、液体充満空
間6の配置状態等はこれらに限定されない。例えば、脚
体9、9a…及び反射板5を基体ケース7に対して着脱自
在と成しても良く、或いは、図5に示す様に、基体ケー
ス7の検出部3及び底面板8等を図中上方側(検出部3
側)に後退させて液体充満空間6を凹設し、底面板8の
延長位置に反射板5を配置する様にしても良い。即ち、
検出部3が基体ケース7内にあって、液体侵入が不可能
で検出部3等を保護でき、且つ、光線通過窓4の外側で
反射板5の内側に液体が進入し液体充満空間6に充満可
能であれば良い。
【0014】上記の測定用光線を照受光する検出部3
は、底面板8に設けた光線通過窓4の上方(図中におけ
る方向、以下同じ)対向位置に3原色の受光素子を1パ
ッケージ化したカラーセンサー3aを配置すると共に、該
カラーセンサー3aの両側に2個の白色光源3b、3cを45
度傾斜で配置している。カラーセンサー3aに採用してい
る3原色の受光素子の1例としては、最大感度波長がR
ed(660nm)、Green(540nm)、Bl
ue(460nm)となる様に、RGB3種類のフィル
ターを付けた3個のフォトダイオード(光電変換素子)
を採用し、3原色に感度を有したフォトダイオードで3
原色の入射(受光)光量を別々に測定する。又、白色光
源3b、3cを2個配置することにより、光源光量を必要量
確保し、更に、白色光源3b、3cを傾斜させることによ
り、光線通過窓4を通過して液体に白色光を照射すると
共に2回透過した反射光をカラーセンサー3aで受光さ
せ、且つ、反射板5での乱反射に対応して測色(測定デ
ータ)の正確性を向上させるために傾斜角度を45度に
設定している。
【0015】以下、具体的に説明する。図1〜4に示す
様に、基体ケース7内に上下方向にスイッチ基軸15を設
けると共に、該スイッチ基軸15に略半円板状のスイッチ
基板16を回転自在に取付け、該スイッチ基板16の弦部の
半分が突出して押圧可能状態となる様に、スイッチ基板
16の弦部の一部である押圧部17を基体ケース7から突出
させてレバースイッチ12を構成している。そして、基体
ケース7内に設けたバネボス18に部分巻装した捩じりス
プリング19の一対のアームの端部を基体ケース7の壁面
等及びスイッチ基板16に当接させて、回転させたスイッ
チ基板16を自動復帰させる様にし、更に基体ケース7内
に設けたストッパー20をスイッチ基板16に設けた位置決
孔21に挿通して回動位置を規制している。尚、図示して
いないが、基体ケース7内に収納されているスイッチ基
板16の適宜箇所にスイッチ起動部を形成すると共に、基
体ケース7内に設けた制御回路基板11にスイッチアーム
を設け、スイッチ基板16の回動でスイッチ起動部とスイ
ッチアームが当接することにより、スイッチアームが傾
動してスイッチが入る様にしている。
【0016】又、スイッチ基板16の半円部の一部外周縁
に、平歯車(ラック)22を設ける一方、その外側対向位
置にレバー速度調整用のダンパー23を設け、該ダンパー
23の下部に設けた平歯車(図示せず)をスイッチ基板16
の平歯車22に噛合させている。この構成により、スイッ
チ基板16における基体ケース7の突出状の押圧部17を押
圧操作すると、スイッチが入ると共に、スイッチ基板16
とダンパー23の係合関係により、スイッチ基板16の回動
速度は低速化される。
【0017】又、基体ケース7内で先端側(図中左側)
に測定基軸24を設けると共に、該測定基軸24にボス25を
一体化した円板状の測定基板26を回動自在に取付け、又
スイッチ基板16と測定基板26の側方中間位置において、
基体ケース7内に設けた中間基軸27に中間ギア28を回動
自在に設け、該中間ギア28下側に一体化した介在ギア29
をスイッチ基板16の平歯車22に噛合させると共に、中間
ギア28を測定基板26のボス25に設けた平歯車30に噛合さ
せている。この構成により、ダンパー23の作用で低速回
転するスイッチ基板16に応じて測定基板26が回動する。
【0018】回動する測定基板26は光線通過窓4及び検
出部3の間に配置され、測定基板26には所定位置に特定
色の校正試料である黒色試料31及び白色試料32(図示の
ものでは多数の取付部)、並びに空間である測定用窓33
が設けられている。又、図示していないが、測定基板26
の他側の外周縁部には、黒色試料31、白色試料32、測定
用窓33に夫々対応する第1、第2、第3ドグを設けると
共に、制御回路基板11にドグを検出するタイミング検出
センサー27を設けている。この構成により、スイッチ基
板16及び測定基板26の回動によって、黒色試料31、白色
試料32、測定用窓33、ドグが回転移動し、検出部3と光
線通過窓4の間に黒色試料31が位置した時に、第1ドグ
の検出タイミングで黒色試料31の反射光を測定し、次
に、第2ドグの検出タイミングで白色試料32の反射光を
測定し、後述する様な自己校正を行う。そして、検出部
3と光線通過窓4の間に測定用窓33が位置した時に、第
3ドグの検出タイミングで測定用窓33(空間)を光が通
過し、更に、基体ケース7の光線通過窓4から外部液体
に照射され、液体内に位置する反射板5での反射光が光
線通過窓4、測定用窓33を通過して検出部3で液体の透
過光を測定し、色判別する。
【0019】又、基体ケース7内には液体の判別色を音
声で外部出力する手段としてスピーカー34を内蔵してい
るが、スピーカー34に代えてイヤホーン(図示せず)
(その端子を含む)を設けても良い。外部出力手段はス
ピーカー34を例示したが、液晶画面を備えて色名を画面
表示しても良く、或いは、イヤホーンと同様に色名の画
面データの外部出力端子を設けても良い。更に、色判別
せず測定データ(RGBデータ)を外部出力しても良
く、或いは、RGBデータ、HLS演算データ、色名デ
ータ等の一部、複数を外部出力しても良い。
【0020】次に、制御回路基板11に設けた回路(手
段)を説明する。図6に示す様に、基体ケース7には上
述の稼働部分(スイッチ基板16、測定基板26等)、検出
部3(照受光部)、タイミング検出部、スイッチ、音声
出力部、電源部の他、色判別手段を担う制御回路基板11
が内蔵されている。制御回路基板11に装着されている主
要部としては、CPU、RAM、ROM、A/D等から
構成されており、以下、作用と共に説明する。
【0021】照受光部(カラーセンサー3a、白色光源3
b、3c)の測定データ(アナログ)を入力側のOP A
MP35で増幅してメイン回路36へ送信すると共に、タイ
ミング検出部(ドグ、センサー)のタイミングデータを
I/O INF.37を経由してメイン回路36へ送信す
る。メイン回路36では、I/O INF.37から送信さ
れたタイミングデータに呼応したOP AMP35からの
測定データ(アナログ)を特定すると共に、A/Dでデ
ジタル変換する。そして、測定データ(デジタル)のR
GBデータから、ROMに格納されている演算式、規格
データ(図18〜24等のテーブルデータ)に基づいて
色判別する。そして、色判別に基づいて3種類(色名に
よっては1、2種類)の発声データ(デジタル)をEE
PーROM38から抽出して、メイン回路36から出力側の
OPAMP39へ送信する。そして、発声データ(デジタ
ル)をD/Aでアナログ変換した後、OP AMP39で
増幅した音声信号をスピーカー34へ送信して音声出力す
る。尚、出力方式に応じて上記構成は若干変更されて出
力され、例えば、発声データに代えて画像データとした
り、測定データ、演算データに変更される。
【0022】次に本発明に係る液体色測定装置及びその
測定部の作用について説明する。スイッチ基板16の押圧
部17を把握押圧することによりスイッチ基板16が回動
し、測定装置1の電源がONされると、検出部3が起動
(照受光)すると共に、測定基板26が低速回動し、黒色
試料31、白色試料32、測定用窓33が検出部3と光線通過
窓4の間に順次移動する。当該測定位置に黒色試料31等
が位置した時にドグをセンサーが検出し、その時点のカ
ラーセンサー3aにおける受光(測定)データを制御回路
基板11に転送する。即ち、白色光源3b、3cから照射され
た白色光が校正試料で反射した時に、又は(照受光とも
に測定用窓33、光線通過窓4を通過し反射板5で反射し
て)液体を透過した時に、校正試料又は液体に応じた特
定波長の光が反射、透過され、カラーセンサー3aで受光
した3原色の受光量に応じて光電変換された測定値が制
御回路基板11に転送される。
【0023】そして、測定データが転送された制御回路
基板11では、測定データのRGBデータから演算データ
のHLSデータに演算変換され、HLSデータに基づい
て「物体の色名」が選出される。尚、「物体の色名」は
JIS規定に準拠した3種類の「基本色名」、「明度お
よび彩度に関する修飾語」、「色相に関する修飾語」で
表現される。JIS規定に準拠しHLSデータから選出
された「基本色名」および「2種類の修飾語」の音声デ
ータが抽出された後、音声データはスピーカー34に転送
され、発声される。
【0024】以下、人間の視感と本発明の関係、人間の
視感とJIS規定(Z 8102他)の関係、JIS規
定とHLSデータの関係、測定データのRGBデータと
演算データのHLSデータの関係、測定データからの色
名選出の方式などを説明し、最後に校正方式を説明す
る。
【0025】先ず、物体の光線反射および人間の色知覚
の基本原理、並びに人間の視感と本発明の関係を説明す
る。3原色(赤R、緑G、青B)から成る白色光を液体
(校正試料、反射板5)に照射すると、液体などは可視
光線中、特定波長の光を多く透過(反射)したり、多く
吸収する(液体の透過時と物体の反射時は同様作用のた
め、以下、液体透過について説明する)。つまり、液体
によって可視光線のどの部分を透過し、どの部分を吸収
するかの相対量が相違し、人間は液体を透過する色(可
視光線)を認識して色を区別している。
【0026】そして、本発明では透過光を数値測定した
後、色判別を行っているが、人間の色判別と本発明によ
る色判別の方式は相違している。即ち、人間は液体の透
過光と目の感度から導き出される視感(3原色の視感の
合計)から色を区別している。尚、3原色毎の視感及び
3原色合計の視感は波長毎の反射率と目の感度の重なっ
た部分で、積分値として計算可能である。それに対し
て、本発明では3原色(RGB)の透過光を測定して、
測定RGBデータを演算HLSデータと成した後、HL
SデータをJISに準拠させたテーブルデータに当て嵌
め、後述のJISに規定されている色知覚の三属性(色
相、明度、彩度)を求め、色名(基本色名、明度・彩
度、色相)の音声データを抽出し、音声出力している。
【0027】そして、人間の視感(色判別)の表現とし
てJIS規格がある。液体を測色した色名の表現、即
ち、色知覚の三属性(色相、明度、彩度)は、JIS規
格「物体の色名」Z8102に沿った表現を採用してい
る。即ち、図7(a) 、(b) の基本色名表に示す様に、物
体の基本色名を有彩色および無彩色の13種類で表現す
ると共に、この基本色名に図8、9の修飾語表に示す2
種類の修飾語を付加して全ての色名を表現している。
【0028】そして、色知覚の属性中、10種類の有彩
色の基本色名である色相名は、図12の〔色相に関する
修飾語の相互関係〕に示す様に、色相環に沿って分類
(図13、14参照)し、明度および彩度は、図15の
〔無彩色の明度並びに有彩色の明度及び彩度の相互関
係〕に示す様に、等色相面に明度および彩度の配列に沿
って分類(図15、16参照)している。本件発明で
は、上記の色相環は360度、或いは20段階(1〜1
8)で分類して基本色名に対する色相が付与され、明度
および彩度は20段階(1〜20)で分類して明度表示
および彩度表示が付与されている。
【0029】そこで、図12、15等のJISに基づい
て明度・彩度の相互関係を簡単に説明すると、図15の
表示では、色相が0度の赤を例にすると、彩度(横軸)
が0の時は無彩色(白色、灰色、黒色)となり、数値が
大きくなると赤となり、彩度0の無彩色の時に、明度
(縦軸)が0の時には黒となり、大きくなると白にな
る。 彩度の数値が中間値や大きい値の時には、明度が
大の時は「うすい」又は「明るい」と成り、彩度が大き
いと「鮮やかな」と成り、小さいと「くすんだ」感じと
成り、これらは色相角度に共通する(赤に限らず全ての
有彩色に基本的に共通する)。図12の表示では、彩度
0の無彩色(白色、灰色、黒色)が中心側に表示され、
周辺に有彩色が表示されている。
【0030】上記の色相と明度・彩度の関係を実施例に
示す計測例で説明すると、図10に示す様に、白(白色
試料)のRGBデータはR=231、G=228、B=
235であって3原色の波長が全て多量にあり、後述す
るHLSデータの演算式では、基本色(H=16)では
紫色であるが、L=2、S=5で白色となる。黒(黒色
試料)のRGBデータはR=22、G=22、B=17
で3原色の波長が全て微量であり、基本色(H=6)で
は黄色であるが、L=19、S=3で黒色である。又、
赤のRGBデータの一例はR=182、G=22、B=
29で赤色の波長だけが多量にあり、色相H2、色相角
度357度で基本色が赤であって、L=13、S=16
で基本色だけの赤となる。
【0031】そして、JIS規定では、色知覚の三属性
(色相、明度、彩度)を尺度化して表示する方法をZ8
721で規定している。そして、Z8721による表示
と系統色名(修飾語+基本色名など)の関係はZ810
2の付図1〜20(本件明細書では抜粋)に示されてい
る。そして、Z8721では三刺激値Yc及び色度座標
xc,ycから色の表示記号Hc、Vc及びCcを求め
ている(その計算式の一例もBASIC言語で紹介され
ている)。
【0032】ところが、JIS規定では、先ず、三刺激
値を計測する必要があって、機器又は計算が複雑となる
ので、RGBデータからの簡易な計算式が各種提案され
ており、本発明ではRGBから計算容易なHLS色空間
を採用し、JIS規定に準拠した色相、明度・彩度を選
別している。以下、RGB、HLS、JIS規定の関係
等を説明する。
【0033】色はRGB3つの要素が合成されており、
図11に示す様にRGB3要素を軸とする立体空間で表
示する場合がRGB色空間と称され、RGB3つの値で
色空間内での位置が決まる。しかしながら、RGB色空
間では測定された3値による位置が特定されても色判別
が困難である。それに対して、従来からマンセルの色相
環と云う色表現が存在し、基本色名(色相)の分類が行
われており、色相の認識(色判別)が一般化している。
【0034】そして、このマンセルの色相環に明度と彩
度が付加されて色表現を行うことを基本として上述のJ
IS規定が成されている。又、この色相、明度・彩度を
表現するものの1例としてHLS色空間(円筒形HLS
座標系)があり、RGB色空間とHLS色空間の関係を
図11に示している。尚、HLS採用理由は座標系が円
筒形であるために、JISの諸表に近いためであって、
RGBからの変換先データ形式はHLSに限定されない
が、HLS以外のものとした時には、別の計算式を採用
すると共に、計算式に適合するテーブルを作成する必要
がある。
【0035】以下、測定データのRGBデータから演算
データのHLSデータへの演算変換、及び色相、明度、
彩度の求め方を説明する。先ず、色相角度Hを求める計
算式を次に示す(尚、端数処理は後述の実例参照)。こ
こで、R、G、Bは、それぞれ0〜255の値をとる。
(即ち、カラーセンサー3aで測定されたRGBデータ
を、OP AMP35による増幅後、A/Dでデジタル数
値に変換すると共に、256階調に尺度化している。)
そして、r、g、bは、R、G、Bをそれぞれ255で
割った値、maxは、r、g、bのなかで一番大きい
値、minは、r、g、bのなかで一番小さい値とす
る。
【0036】そして、3原色中、どの要素(RGBデー
タ)が最大かによって、式(1)、(2)、(3)のい
ずれかが選択されて変数hが計算される。RがR、G、
Bの中で最大のとき、 h=(g−b)/(max−min)・・・・(1) GがR、G、Bの中で最大のとき、 h=2+(b−r)/(max−min)・・(2) BがR、G、Bの中で最大のとき、 h=4+(r−g)/(max−min)・・(3)とする。 変数hが計算された後、変数hを360度表示にするた
めに、H=h×60とすると共に、右回りと左回りを調
整してHが0〜360の整数値となる様に、 H≧0のとき、H=H・・・・・・・・・・・(4) (右回りのときは、そのまま) H<0のとき、H=H+360・・・・・・・(5)とする。 (左回りのときは、360を足して右回り表示とす
る。) 尚、max−min=0のときは、H=0とする。
【0037】上記の様に求められた色相角度Hから色相
が選出される。図14はJIS−Z8721の色相環の
分割表(図13参照)に、HLSデータが適用されるカ
ラーテーブル番号(図19参照)を追記したものであ
り、図19はHLSにおけるカラーテーブル番号と色相
角度の関係を示すものである。そして、求められた色相
角度Hを図19の関係表に当て嵌めてカラーテーブル番
号を抽出し、そのカラーテーブル番号を図14の色相環
に当て嵌めて(有彩色の)色相を求める。尚、無彩色に
関しては、上述の色相が直接あてはまらず、明度Lと彩
度Sの関係で決定される。
【0038】次に、明度Lを求める計算式を次に示す。
明度Lの計算方式は式(6)で変数lを求めた後、20
段階で表示すべく、式(7)で0〜20の数値となる様
にしている。 l=(max+min)/2・・・・・・・・・・・・・・・・(6) L={100−(1×100)}/5・・・・・・・・・・・・(7)とする。 そして、図20に示す様に、下段の計算値Lから上段の
明度1〜20を求める。
【0039】次に、彩度Sを求める計算式を次に示す。
彩度Sを求める時には、明度Lの計算過程における変数
lによって、式(8)、(9)のいずれかが、選択され
て変数sが計算される。l≦0.5のとき、 s=(max−min)/(max+min)・・・・・・(8) l>0.5のとき、 s=(max−min)/{2−(max+min)}・・(9)とする。 そして、変数sが求められたら、20段階で表示すべ
く、式(10)で0〜20の数値となる様にしている。 S=(s×100)/5・・・・・・・・・・・・・・・・・・(10) 尚、max−min=0のときは、s=0とする。そし
て、明度Lの時と同様に、図20から彩度1〜20を求
める。尚、図16に示す様に、明度Lと彩度Sは、JI
Sでは10段階程度で尺度化しているが、本発明に係る
HLSでは20段階で尺度化している。
【0040】そして、上記の様に求められた明度Lと彩
度Sから、修飾語の有無、無彩色が選出される。図2
1、23はカラーテーブル10、20の色相におけるL
−S表であり、このL−S表はJIS Z8102の付
図10、20(本件明細書では図17、18)に夫々リ
ンクさせたものである。そして、縦軸の明度Lと横軸の
彩度Sの夫々の数値から表内のLS値を抽出して、この
LS値の該当位置とリンクするJIS付図から、彩度S
が2以下の時に無彩色、彩度Sが3以上の時に有彩色の
色相が適用され、彩度Sおよび明度Lから修飾語(有無
を含む)が選出され、色名が求められる。尚、LS値と
色名の関係は図22、24に夫々示している。
【0041】上述のRGBデータから演算されたHLS
データを基礎として色名を求める方式を整理すると次の
様になる。 (1)色相角度(H)が求まる。 (2)カラーテーブル番号が決まる。 (3)色相(基本色名)が決まる(無彩色は別途変更あ
り)。 (4)明度(L)と彩度(S)の値が決まる。 (5)L−S表の中から番号を得る。 (6)色名を得る。
【0042】次に、色名を得た後の発声方式(音成外部
出力)を説明する。制御回路基板11のEEP−ROM38
には、色名における基本色名、明度・彩度、色相に関す
る発声データが別々に格納されている。そして、色名に
応じて、例えば、基本色名だけの場合は修飾語の発声デ
ータが抽出されず、基本色名のデータだけがEEP−R
OM38から抽出され、修飾語付きの場合は、その順番も
含めて複数の発声データが抽出される。そして、EEP
−ROM38から抽出された発声データはD/A変換し、
OPAMP39で増幅されてスピーカー34へ送信され、音
声として外部出力される。
【0043】次に、RGBデータから色判別する2例
(図10に示す、試料1色名「明るい緑みの灰色」およ
び試料2色名「明るい灰赤紫」)を説明する。この2例
は水性絵具(株式会社サクラクレパス製の「サクラマッ
ト水彩12色」)の1000倍希釈液の試料であり、試
料1は「きみどり」(YELLOWGREEN:2
7)、試料2は「あか」(RED:19)の希釈液で、
ゲル状の絵具に比して、希釈液では上記の「明るい緑み
の灰色」、「明るい灰赤紫」の様に判別された。尚、下
記の実例において、端数処理例を示しているが、端数処
理位置は適宜変更可能であり、その時は別表を適宜修正
する。
【0044】試料1(絵具「きみどり」の1000倍希
釈液)に対して照受光して得られたRGBデータは、R
=190、G=201、B=180である。Gが最大な
ので、式(2)よりh=1.998132(小数点第7
位を四捨五入)H≧0なので、式(4)より H=11
9(小数点以下切捨)となり、図19よりカラーテーブ
ル番号が10であることがわかる。式(6)より l
=0.74706(Lの演算時は小数点第3位以下切
捨、sの演算時は小数点第6位を四捨五入)式(7)よ
り L=5.2となり、図20より明度は6であること
がわかる。l>0.5なので、式(9)より s=
0.1627907(小数点第8位を四捨五入、Sの演
算時(s×100の計算時)に小数点以下切捨) 式(10)より S=3(小数点以下切捨) 図20より彩度は4であることがわかる。以上のことか
らH=119、色相=10、明度(L)=6、彩度
(S)=4となり、色相=10のL−S表(図21)に
L=6、S=4をあてはめると、LS値=7が得られ、
これは、「明るい緑みの灰色」を示している(図22参
照)。尚、この時の色名(「明るい緑みの灰色」)は、
コンピューター内での信号種別の一例は(lt、g、
N)の色相修飾語(図7(b) 、図8、図9に示す様に、
明度彩度の修飾語lt=明るい、g=緑みの、基本色N
=灰色)である。
【0045】試料2(絵具「あか」の1000倍希釈
液)に対して照受光して得られたRGBデータは、R=
205、G=164、B=195である。Rが最大なの
で、式(1)よりh=0.756097(小数点第7位
を四捨五入) H<0なので、式(5)より H=314(小数点以下
切捨)となり、図19よりカラーテーブル番号が20で
あることがわかる。式(6)より l=0.7235
2(Lの演算時は小数点第3位以下切捨、sの演算時は
小数点第6位を四捨五入)式(7)より L=5.6と
なり、図20より明度は6であることがわかる。l>
0.5なので、式(9)より s=0.290780
1(小数点第8位を四捨五入、Sの演算時(s×100
の計算時)に小数点以下切捨) 式(10)より S=5(小数点以下切捨) 図20より彩度は6であることがわかる。以上のことか
らH=314、色相=20、明度(L)=6、彩度
(S)=5となり、色相=20のL−S表(図23)に
L=6、S=5をあてはめると、LS値=12が得ら
れ、これは、「明るい灰赤紫」を示している(図24参
照)。尚、この時の色名(「明るい灰赤紫」)は、コン
ピューター内での信号種別の一例は(lt、mg、M)
の色相修飾語(図7(a) 、図8、図9に示す様に、明度
彩度の修飾語lt=明るい、mg=灰、基本色M=赤
紫)である。
【0046】尚、JISの付図(本件明細書では図1
7、18)及びそれにリンクさせた図21、23のL−
S表において、無表示個所が存在することに対して、演
算されたHLSデータでは無表示個所(欄外)に該当す
る場合があるので、修正して色名を得る様にしている。
その手法としては、明度または彩度の一方または両方を
基準にして、欄外位置のLS値を決定する様にしてい
る。
【0047】次に校正方法について説明する。上記のR
GBデータからHLSデータへの変換は、3原色のデジ
タルデータが256階調(0〜255)であることを基
礎としている。そして、色認識装置の使用により、例え
ば、電源の変化(蓄電量の低下、出力電気(電圧、電
流)の低下など)、使用温度、経年劣化が発生して、R
GBデータが256階調で検出できるとは限らない。そ
こで、3原色データを一般的に有している黒色試料、白
色試料などの校正試料のRGBデータを基に、機器使用
時点のデータ校正を行う。
【0048】即ち、白色試料32と黒色試料31の測定デー
タが、(231、228、235)と(22、22、1
7)の基準RGBデータと一致すれば校正不要である
が、白黒試料で得られるRGBデータに応じて按分比例
で、液体のRGBデータを校正し、HLSデータに変換
し色判別を行う。例えば、白黒試料32、31の実測RGB
データが上記基準RGBデータに比して、両方又は一方
が少値側、中間値側、多値側に振れたかで校正する。一
例としては、RGB個々に関して、実測データが少値側
であれば上方修正の係数を設定し、中間値側であれば1
23以上に対し上方修正し122以下に対し下方修正
し、多値側であれば下方修正する。これを、液体測定の
直前で行うことにより、正確なRGBデータ、HLSデ
ータ、色判別を行う。
【0049】尚、(255、255、255)が白の基
本、(0、0、0)が黒の基本であるが、測定基板26に
装備されている黒色試料31、白色試料32の本来のデータ
(231、228、235)、(22、22、17)を
校正時の基準データと成している。
【0050】又、自己校正に使用する特定色の校正試料
として黒色試料31及び白色試料32と成したが、これらは
適宜変更可能である。例えば、黒色試料31又は白色試料
32の測定データが(0、0、0)又は(255、25
5、255)となる校正試料を採用すると2個の校正試
料が必要になると思料されるが、3種のRGBの数値が
存在するものであれば、1個の校正試料でも良い。又、
黒色試料31又は白色試料32に代えて1〜3個の3原色試
料を採用しても良く、或いは任意の特定色のものを採用
しても良い。即ち、校正試料の測定データが基準データ
として格納されていて、比較できれば校正試料の色は不
問である。尚、3原色試料を採用した時には、3種中1
種のデータが突出するので、3個を使用すれば、3個の
最高値データを基に校正し、或いは1〜2個の場合は最
高値データと相対的に低数値の2種データを基に校正す
る。
【0051】
【発明の効果】要するに本発明は、基体ケース7に光線
通過窓4を設けると共に、基体ケース7外に液体充満空
間6を有した状態で反射板5を配置し、光線通過窓4を
挟んで基体ケース7内の検出部3と基体ケース7外の反
射板5を相対させたので、色名を知りたい液体に測定装
置1の測定部2(光線通過窓4、反射板5、液体充満空
間6等)を没入させることにより、測定光線が往復透過
する液体充満空間6内に液体を進入させて、極めて容易
に測定することが出来る。又、検出部3は、光線通過窓
4を透過して反射板5に白色光を照射する白色の光源3
b、3cと、反射板5からの反射光を受光する3原色の受
光素子(カラーセンサー)3aを備えたので、信頼性のあ
る光学系で、且つ、簡単な構成にすることが出来る。
【0052】反射板5は着脱自在と成したので、基体ケ
ース7から突出した反射板5を外すことにより、保管、
運搬が容易となったり、反射板5の損傷を防止すること
が出来る。
【0053】反射板5は乱反射させる白色板と成したの
で、液体を透過した測定光が乱反射して適度な光量を検
出部3に反射させることが出来ると共に、反射時に略全
量、全種の光線を均等に反射させて測定、演算、色判断
を安定させることが出来る。
【0054】3原色の受光素子3aとして、3原色に感度
を有した光電変換素子と成したので、測定RGBデータ
を光電変換素子で簡単に測定することが出来、又3原色
に感度を有した光電変換素子として、RGB3種類のフ
ィルターを付けた3個のフォトダイオードと成したの
で、フォトダイオードにフィルターを取り付けるだけで
RGBデータを測定することが出来る。
【0055】測定部2を有すると共に、受光素子3aによ
る測定データの出力手段を基体ケース7内に備えたの
で、液体を透過した特定量のRGB測定データを外部機
器に伝達して利用することが出来る。
【0056】測定部2、色判別手段と出力手段を基体ケ
ース7内に備えた液体色測定装置1としたので、測定部
2を液体に没入させるだけで、測定、演算、色判断を行
うことが出来ると共に、その結果を手元で瞬時に認識す
ることが出来、又色判別手段は、受光素子3aによる測定
データと格納されている規格データを比較して色を判別
する手段を備えたので、データ比較で簡単、短時間(瞬
時)に色判別することが出来、又出力手段は、色判別手
段による判別色を音声、画面表示又はデータで外部へ出
力する手段と成したので、測定者は判別された色名を音
声、画面で認識することが出来たり、データを受信した
外部機器で認識することが出来る。
【0057】測定データをRGBデータとしたので、3
原色の受光素子で容易に測定を行うことが出来、又RG
BデータからHLSデータを演算する様にしたので、H
LSデータは慣れ親しんだマンセル色相環との共通性も
存在して、実感があると共に、表示安定性にも優れたも
のと成すことが出来、又HLSデータと格納規格データ
を比較する様にしたので、容易に色を判別することが出
来る。
【0058】検出部3と光線通過窓4の間に、特定色の
校正試料を配置、退避させる移動手段を設けたので、自
己校正に使用する校正試料の機器内配置、測定を容易に
行うことが出来、又校正試料の測定データと校正試料の
基準データを比較して自己校正する手段を設けたので、
電源、各種構成部品等の経年、使用劣化が発生しても、
或いは使用環境の変化に応じて、自己校正により、安定
的に測定、色判別することが出来る。
【0059】特定色の校正試料は黒色試料31又は白色試
料32と成したので、校正試料は3原色を一般的に有して
いるため、RGB3種の個々データを校正データとして
使用することにより、3種校正を同時に行うことが出
来、又特定色の校正試料は1〜3個の3原色試料と成し
たので、最高値データまたは低数値データが測定され、
中間数値を基準にしないため、校正を確実に行うことが
出来る。又、自己校正は液体の測定データを校正する様
にしたので、使用時毎の使用環境等に対応することが出
来る。
【0060】スイッチ12の操作により、検出部3と光線
通過窓4の間に、校正試料を移動、測定、退避させ、液
体を測定させることを、自動的に実行させる手段を設け
たので、校正並びに測定を自動的に連続的に行うことが
出来る。
【0061】移動手段は、回転板(測定基板26)に校正
試料、空間である測定用窓33を設け、回転板を移動させ
る様にしたので、校正に必要とする構成部品のスペース
縮小化が可能で測定装置1を小型化することが出来る。
【0062】音声を外部出力する手段として、スピーカ
ー34を内蔵することにより、色判別、出力をパッケージ
化、取扱容易化を図ることが出来、音声を外部出力する
手段として、イヤホーンを設けることにより、外部に音
声が漏れず、周囲環境に拘らず、測定装置1を使用する
ことが出来、又色名を画面表示することにより、騒音発
生場所でも使用することが出来る等その実用的効果甚だ
大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る色測定装置の内部構造を示す部分
斜視図である。
【図2】図1の部分断面平面図である。
【図3】図2のA−A断面図である。
【図4】図2のB−B断面の要部端面図である。
【図5】別例を示す部分断面図である。
【図6】回路構成を示す図である。
【図7】基本色名の一覧表を示す図である。
【図8】明度および彩度に関する修飾語の一覧表を示す
図である。
【図9】色相に関する修飾語の一覧表を示す図である。
【図10】計測したRGBデータ、変換したHLSデー
タ、選出された色名の関係を示す図である。
【図11】RGB色空間の座標系、HLS色空間の座標
系を示す図である。
【図12】JIS規定の色相に関する修飾語の相互関係
を示す図である。
【図13】JIS規定の色相環の分割を示す図である。
【図14】JIS規定と本願における色相環の分割の関
係を示す図である。
【図15】JIS規定の無彩色の明度並びに有彩色の明
度及び彩度の相互関係を示す図である。
【図16】JIS規定と本願における等色相色における
明度及び彩度の配列を示す図である。
【図17】JIS規定の色の三属性による表示と系統色
名の関係を示す図であって、緑(試料1)に関する図で
ある。
【図18】JIS規定の色の三属性による表示と系統色
名の関係を示す図であって、赤紫(試料2)に関する図
である。
【図19】制御回路基板のROMに格納されているテー
ブル(規格データ)であって、カラーテーブル番号と色
相角度の関係を示す図である。
【図20】制御回路基板のROMに格納されているテー
ブル(規格データ)であって、明度と彩度における演算
値との関係を示す図である。
【図21】制御回路基板のROMに格納されているテー
ブル(規格データ)であって、色相10(緑)における
明度、彩度、LS値の関係を示す図である。
【図22】色相10(緑)におけるLS値と色名の関係
を示す図である。
【図23】制御回路基板のROMに格納されているテー
ブル(規格データ)であって、色相20(赤紫)におけ
る明度、彩度、LS値の関係を示す図である。
【図24】色相20(赤紫)におけるLS値と色名の関
係を示す図である。
【符号の説明】
2 測定部 3 検出部 3a カラーセンサー 3b、3c 白色光源 4 光線通過窓 5 反射板 6 液体充満空間 7 基体ケース 10 校正手段 12 スイッチ 26 測定基板 31 黒色試料 32 白色試料 33 測定用窓
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橋爪 慎哉 石川県金沢市粟崎町る5 (72)発明者 有谷 秀明 石川県松任市源平島町291−6 Fターム(参考) 2G020 AA08 DA02 DA03 DA04 DA12 DA22 DA23 DA32 DA34 DA35 DA43 DA62

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体ケースに光線通過窓を設けると共
    に、基体ケース外に液体充満空間を有した状態で反射板
    を配置し、光線通過窓を挟んで基体ケース内の検出部と
    基体ケース外の反射板を相対させ、 検出部は、光線通過窓を透過して反射板に白色光を照射
    する白色の光源と、反射板からの反射光を受光する3原
    色の受光素子を備えたことを特徴とする液体色測定装置
    の測定部。
  2. 【請求項2】 反射板は着脱自在と成したことを特徴と
    する請求項1記載の液体色測定装置の測定部。
  3. 【請求項3】 反射板は乱反射させる白色板と成したこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載の液体色測定装置の
    測定部。
  4. 【請求項4】 3原色の受光素子として、3原色に感度
    を有した光電変換素子と成したことを特徴とする請求項
    1、2又は3記載の液体色測定装置の測定部。
  5. 【請求項5】 3原色に感度を有した光電変換素子とし
    て、RGB3種類のフィルターを付けた3個のフォトダ
    イオードと成したことを特徴とする請求項4記載の液体
    色測定装置の測定部。
  6. 【請求項6】 請求項1、2、3、4又は5記載の測定
    部を有すると共に、受光素子による測定データの出力手
    段を基体ケース内に備えたことを特徴とする液体色測定
    装置。
  7. 【請求項7】 請求項1、2、3、4又は5記載の測定
    部、色判別手段と出力手段を基体ケース内に備えた液体
    色測定装置であって、 色判別手段は、受光素子による測定データと格納されて
    いる規格データを比較して色を判別する手段を備え、 出力手段は、色判別手段による判別色を音声、画面表示
    又はデータで外部へ出力する手段と成したことを特徴と
    する液体色測定装置。
  8. 【請求項8】 測定データのRGBデータからHLSデ
    ータを演算し、 格納規格データを比較する様にしたことを特徴とする請
    求項7記載の液体色測定装置。
  9. 【請求項9】 検出部と光線通過窓の間に、 特定色の校正試料を配置、退避させる移動手段を設ける
    と共に、校正試料の測定データと校正試料の基準データ
    を比較して自己校正する手段を設けたことを特徴とする
    請求項7又は8記載の液体色測定装置。
  10. 【請求項10】 特定色の校正試料は黒色試料又は白色
    試料と成したことを特徴とする請求項9記載の液体色測
    定装置。
  11. 【請求項11】 特定色の校正試料は3原色試料と成し
    たことを特徴とする請求項9記載の液体色測定装置。
  12. 【請求項12】 自己校正は液体の測定データを校正す
    る様にしたことを特徴とする請求項9、10又は11記
    載の液体色測定装置。
  13. 【請求項13】 スイッチの操作により、 検出部と光線通過窓の間に、校正試料を移動、測定、退
    避させ、液体を測定させることを、 自動的に実行させる手段を設けたことを特徴とする請求
    項9、10、11又は12記載の液体色測定装置。
  14. 【請求項14】 移動手段は、回転板に校正試料、空間
    である測定用窓を設け、回転板を移動させる様にしたこ
    とを特徴とする請求項13記載の液体色測定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011039031A (ja) * 2009-08-12 2011-02-24 Hwaback Engineering Co Ltd アーク検出装置及び方法
KR101490333B1 (ko) * 2013-04-30 2015-02-05 건국대학교 산학협력단 빛의 투과도를 이용한 pH측정 장치 및 방법

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