JP2003193502A - 蓋の保護カバー - Google Patents

蓋の保護カバー

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JP2003193502A
JP2003193502A JP2001397314A JP2001397314A JP2003193502A JP 2003193502 A JP2003193502 A JP 2003193502A JP 2001397314 A JP2001397314 A JP 2001397314A JP 2001397314 A JP2001397314 A JP 2001397314A JP 2003193502 A JP2003193502 A JP 2003193502A
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JP2001397314A
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Etsuji Oike
悦二 大池
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Ooike Inc
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Ooike Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 施工中にマンホールの蓋が破損したりする問
題を解決する手段を提供する。 【解決手段】 開口に取り付ける蓋10の蓋本体15の
表面およびその縁16の支持部17を包み込める保護カ
バー20を提供し、施工中は、蓋10を保護カバー20
で包む。これにより、支持部17が擦れて蓋の塗料がコ
ンクリートにつくことを防止でき、また、保護カバー2
0を目立つ色にすることにより、誤って重機器が蓋10
に乗るのも防止できる。さらに、保護カバー20の上方
に伸びた部分を取手としても利用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マンホールなどの
開口を封鎖するための蓋の保護カバーに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ビル、道路、プラントなどの建築物の現
場では、電気、通信、下水、雨水排水などの様々な目的
のために地下配線あるいは地下配管工事が行われる。こ
れらの工事には、配線、配管の敷設あるいはメンテナン
スのために分岐点あるいはコーナーなどの主要な部分に
出入りできるように開口を設ける作業も含まれる。開口
(マンホール)を設けるために適当なサイズのコンクリ
ート製などの枡が埋められることもある。そして、開口
を封鎖するために蓋が載せられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】マンホール用の蓋には
鋳物製のものが多く用いられており、耐荷重が2トン、
8トン、20トンなど、現場にかかる荷重に対応したも
のが使われている。すなわち、人が歩行するだけの場所
には2トンが、乗用車あるいは小型トラックが走行する
場所には8トンが、大型車が走行する場所には20トン
用の蓋が使われている。それぞれの荷重によって価格が
大きく異なるために、設計段階で決定されている。
【0004】マンホールを設け、そこに蓋を載せること
は建設あるいは建築現場では通常行われていることであ
るが、幾つかの問題がある。まず、第1の問題は、マン
ホールの蓋によって、蓋を施す構造体の開口(マンホー
ル)の周囲が汚されたり傷つけられることがあることで
ある。電線、電話線などの地下埋設工事に伴うハンドホ
ールと呼ばれる枡を埋設した現場では、雨水、下水用の
枡を埋設した現場と異なり、ケーブルの敷設などのため
にハンドホール内での作業期間が長い。そのためにマン
ホールに頻繁に出入りするので、マンホール用の蓋を開
閉する回数も多い。
【0005】図1(a)に示すように、ハンドホール1
の多くはコンクリート製であり、その出入り口部分2
は、受け枠9がコンクリート製の出入り口2を構成する
コンクリートリング4と一体成型されていて、そのコン
クリートリング4の上面3が路面5や床の表面に露出し
ている。鋳鉄製の蓋10は、自重が50kg前後あるの
で、作業員が完全に持ち上げて出入り口(開口)2から
取り除くことは難しく、蓋10をはずして横に置くと
き、出入り口2を構成するコンクリートリング4に傷が
つきやすい。すなわち、図1(b)に開口2の構造を拡
大して示してあるように、蓋10は、開口2を封鎖する
ための円形で若干上方に凸となるように湾曲した蓋本体
15と、この蓋本体15の縁16の側から下方に突き出
た支持部17とを備えており、支持部17が開口2を形
成するリング4に埋設された受け枠(蓋受け)9に嵌め
込まれて蓋10の位置を決めると共に蓋本体15を受け
枠9から支持する。したがって、蓋10の下には支持部
17が突き出た状態となっており、蓋10を動かすと支
持部17が床に当って床を傷つける可能性がある。
【0006】また、鋳鉄製の蓋10はそれ自体が錆びに
は強いが、保管中は施工中に錆びを発生させないように
黒色に近いタールエポキシ塗料などが塗布されている。
したがって、蓋10のフック掛けあるいは取手11にフ
ックを掛けて蓋10を外すときに引きずると、蓋10の
縁16あるいは支持部17がコンクリート面に当ったり
擦れて、その部分の塗装がコンクリートリング4の上面
3を汚すことになる。
【0007】上述したように鋳物蓋10の塗装は黒色で
あり、白いコンクリートリング4に塗装が付くと、美観
を損ね、補修を要求されることも多い。かといって、ケ
ーブル工事の作業員に蓋10を完全に持ち上げて移動す
ることを要求したり、コンクリートリング4を事前にカ
バーすることを要求することは難しく、手間が増える。
それと共に出入り口をカバーすることにより、滑ったり
開口2の縁の位置が不明になるなどの危険もある。
【0008】第2の問題は、施工中に蓋10が破壊され
やすいことである。現場では、後に歩道となる場所であ
っても、工事中は、バックホー、クレーン、大型トラッ
クなどの重量物が走行する。このときに、大型重機、ト
ラックなどが、誤って軽荷重の蓋10の上を通行してし
まい、蓋10が破損して、取り替えざるをえないことも
多い。特に、竣工間際になると、夜間も工事が行われる
ことがあるが、マンホールが配置されていることが多い
アスファルト舗装の部分では、蓋10には上述したよう
に黒の塗装がなされているので、アスファルト舗装の黒
色と同色となり見分け難い。そのために、蓋10を見落
として通過してしまいやすい。マンホールを保護するた
めにバリケードを立てることも可能ではあるが、大きく
て、邪魔になる。また、風にとばされないようにするた
めには、錘を取り付けなければならず、数が多いと大変
である。軽い標識を設置しても、風で飛びやすいし、数
多く工事人が出入りするので、勝手にどかされてしまう
こともある。
【0009】第3の問題は、施工中に蓋の取手が泥など
で埋まってしまうことである。工事現場では、土を掘り
汚れた足で蓋10の上を通行することが多い。また、車
両も汚れたり、泥のついたタイヤで蓋10の上を走行す
る。また、舗装工事をするときは、アスファルトの一部
が蓋10の表面に飛び散って汚れる。マンホールは地下
に埋設される配管やケーブルあるいはケーブル埋設管な
どと共に道路や床などの工事に先行して行われるので、
マンホール2を蓋10で覆わないとその後の工事が危険
になる。したがって、上記のように蓋10の表面は様々
な機会に泥、あるいは、アスファルトなどで汚染され、
蓋10の表面の模様の凹部あるいは取手となるフックの
取り付け部が埋まってしまう。特に、フックを取り付け
る部分11は上側にバーが横断しているので、この部分
に入って固まったアスファルト、あるいは泥を取り出す
のは容易ではない。しかしながら、竣工検査においては
蓋10の状況もチェックされるので、その前に、蓋10
の表面を掃除をする必要があり、それに相当な時間を要
している。
【0010】第4の問題は、大型の建築現場では使用さ
れるケーブルや配管の数が多いので、必然的にハンドホ
ールなどのマンホールが必要とされる構造体の数が多
い。したがって、蓋10も多く、蓋10のフック掛け1
1に引っ掛けて蓋10を開けるために多くのフックが要
求される。その一方で、工事が完成した後は蓋10の開
閉は管理するだけになり、フックはほとんど1セットあ
れば十分である。このため、工事中のためだけに多くの
フックを供給する必要があり不経済である。
【0011】これらの問題は、ビルや道路などの施工に
おいては致命的な欠陥ではなく、蓋が破壊される場合も
設計とは異なる使用が要因であるので蓋の欠陥でもな
い。さらに、いずれの問題も補修や交換で対処できるも
のである。しかしながら、マンホールの数が数10ある
いは数100となると、補修や蓋の交換にかかる費用と
時間は膨大であり、上記のような問題が発生しないよう
な対策を事前に取れることは重要である。
【0012】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明において
は、マンホールを封鎖するための蓋に関わる上記のよう
な問題の発生を未然に防ぐことができるように包むタイ
プの保護カバーを提供する。マンホールの蓋は、上述し
たように錆びに強い鋳鉄製あるいはコンクリート製とい
った屋外の条件の厳しい場所で使用されることを前提と
して設計および製造されている。したがって、工事現場
の環境下で設計された範囲内であれば、そのまま使用さ
れるのに全く問題ない。このため、上記のような問題が
指摘されていても、現場のスタッフが注意することが第
1の対策となっているだけであり、それ以上のことは考
えられていない。また、重量機器が蓋の上を通過しない
ように、蓋を目立つ色にしても良いが、完成した後は、
蓋が道路や床と一体になって目立たないことが要求され
るので、工事中に目立たせようとすると、色の異なる蓋
が必要となり、かえってコスト高になるといった新たな
問題が発生することになる。
【0013】本発明においては、元来、設計範囲内の使
用条件であれば、工事現場であってもそのままの状態で
使用できるはずのマンホール用の蓋であるが、発想を変
えて、設計的な条件では無用な保護カバーでマンホール
の蓋を包むことにより、上記のような問題の発生を未然
に、そして低コストで防止できるようにしている。蓋を
保護するためには、ビニールなどのシートで蓋の表面や
裏面などの施工上の問題となる個所に貼り付けて保護す
ることも可能である。しかしながら、そのような保護シ
ートは取外しが面倒であったり、工事中にシートが紫外
線やその他の要因で劣化すると、蓋から綺麗に剥がすこ
とができなくなる。さらに、剥がした跡に接着剤が残っ
て、ゴミなどが蓋に付着する要因となるので、それを清
掃するために時間と費用がかかるなど問題が多い。
【0014】このため、本発明においては、貼り付ける
ことにより蓋を保護するのではなく、包むことにより蓋
を保護する保護カバーを提供する。そして、その保護カ
バーが取り付けられた状態の蓋を納品することにより、
施工現場では保護カバー付きの蓋が利用できるようにす
る。保護カバーはマンホール用の蓋全体を裏面から包み
込むことも可能であり、開閉するときにコンクリートと
接触する少なくとも蓋の裏面の外周側は包み込むもので
あることが必要である。したがって、本発明の蓋の保護
カバーは、コンクリート製の枡や床、さらにはアスファ
ルト舗装された道路などの構造体の上方から出入りする
ための開口を封鎖可能な蓋本体を、その蓋本体の縁側の
支持部により開口の蓋受けに対し支持する蓋の少なくと
も一部を包む保護カバーであり、そのために、支持部の
裏側から周面および蓋本体の表面の少なくとも縁側に至
る部分を包む形状の周辺保護部を有する。そして、少な
くとも周辺保護部を備えた保護カバーを取り付けた状態
の保護カバー付きの蓋を提供する。
【0015】蓋の裏面側を含めて蓋全体を包み込むと、
水はけが悪くなり、現場によっては、雨水などが保護カ
バー内に溜まって蓋の使用環境を悪化させる原因とな
る。そこで、本発明の保護カバーは、蓋の裏面側になる
部分の少なくとも一部は開放されていることが望まし
い。そのような保護カバーは、蓋の裏面側が開きやすく
なり、保護カバーで蓋を持ち上げることが難しくなる可
能性があるので、周辺保護部の蓋の裏面側が広がらない
ようにする保持部を設けることが望ましい。これによ
り、少なくとも蓋の裏面の外周側は包み込み、その他の
裏面は開いた構造の保護カバーを提供することができ
る。
【0016】本発明の保護カバーは、周辺保護部を設け
ることにより、蓋を床に置いたときに床に接することに
なる、蓋本体を支持する支持部の裏面側を覆うことがで
きるので、コンクリート面に蓋を置いても蓋自体がコン
クリート面に直に接することを防止できる。したがっ
て、上記の第1の問題が発生することは防止できる。そ
して、保持部により周辺保護部の蓋の裏面側が広がらな
いようにすることにより、蓋の裏面側が開いていても周
辺保護部が蓋から外れないようにすることができる。さ
らに、周辺保護部の表面に出た部分をもって蓋を移動す
ることができるので、蓋の開閉も行いやすい。
【0017】保持部は、たとえば、周辺保護部の裏面側
に紐を通して蓋本体よりも小さな径の状態で結んだり、
周辺保護部の裏面側を、蓋本体を横切るように紐で繋い
だりすることで実現できる。したがって、保持部を解除
すれば、簡単に周辺保護部を蓋から取り外すことが可能
であり、接着剤などにより蓋に保護カバーを固定しなく
て良いので、保護カバーを外しやすい。また、接着剤で
保護カバーを取り付けると、保護カバーを外したときに
カバーを構成する材料の一部が蓋に着いて、それを剥が
すために多大な労力が必要になることはない。さらに、
接着剤の成分が蓋に残って、ごみや汚れの付着を増大す
る可能性もなく、保護カバーが不要になったときに余分
な労力や新たな問題を発生させることなく保護カバーを
取り外しできる。
【0018】この保護カバーでは、蓋を移動するときに
周辺保護部がコンクリート面と接して擦れたり、蓋を開
口には設置するときは蓋と蓋受けとの間に挟まれること
になる。したがって、周辺保護部は耐磨耗性が高く、柔
軟であり、さらに、繰り返し応力に対しても強い必要が
ある。さらに、周辺保護部を介して蓋が持ち上げられる
可能性も大いにあるので、引っ張り応力に対しても十分
な強度を持っていることが要求される。したがって、周
辺保護部はビニールシートなどの樹脂製の薄膜でも構成
可能であるが、布状の部材が望ましい。布状の部材には
不織布も含まれる。
【0019】さらに、周辺保護部の少なくとも蓋本体の
表面に現れる部分の色を蓋本体の表面の色と異なる色に
することにより、蓋を識別する機能を保護カバーに与え
ることができる。これは、上述した第2の問題を解決す
るのに適している。蓋は主に黒色でアスファルト舗装と
まぎれやすいので、それ以外の目立つ色、たとえば、白
や蛍光色などの明るい色が適している。そして、工事が
終わった後は、保護カバーを外すと蓋本来の色が表れる
ので、蓋は設計どおり目立たなくなる。
【0020】保護カバーの蓋を識別する機能をさらに発
揮させるには、蓋本体の表面を覆う表面保護部を設ける
ことが望ましい。この表面保護部も、その上を重量機器
が通過したり、表面保護部を持って蓋を開閉される可能
性が高いので、布状の部材で構成することが適してい
る。さらに、表面保護部を蓋本体の表面の色と異なる色
にすることにより、さらに明確に蓋を識別することがで
きる。また、表面保護部に、蓋本体の耐荷重を目立つよ
うに記載することも可能であり、蓋本体のデザインとは
別の、工事期間中に適した表示あるいはデザインを蓋に
与えることができる。
【0021】この表面保護部は、さらに、蓋本体の表面
を泥や汚れから保護することができるので、上記の第3
の問題も解決することができる。さらに、表面保護部か
ら上に伸びた部分を設けることが望ましい。蓋は基本的
には平坦な形状であり、特に、開口に設置した状態では
保護カバーをしていても上方に突き出た状態となるとこ
ろは少ない。これに対し、保護カバーに意図的に上に伸
びた部分を設けることにより、目印になる。特に、夜間
工事ではライトの位置が低いので長い影ができやすく、
上に伸びた部分がたとえ小さいとしても目印としての機
能は大きい。
【0022】さらに、この上に伸びた部分は適当な強度
があれば取手として利用することができる。表面保護部
を設けることにより、蓋本体へのアクセスは難しくなる
ので、蓋本体の取手を用いて開閉する場合は、表面保護
部に、蓋本体の取手を利用できるように孔が開いている
ことが望ましい。一方、表面保護部自体に、表面保護部
から上に伸びた取手を設けておくことにより、保護カバ
ーを介して蓋を開閉することが可能となる。したがっ
て、保護カバーをしておけば、工事期間中は開閉用のフ
ックは不要となるので、大量のフックが要求されること
はなく、その分のコストを削減できる。このため、本発
明の保護カバーにより第4の問題も解決できる。
【0023】保護カバーに上方に伸びるように取り付け
る部材は、紐などであっても良いが、L字型に曲げた帯
状の部材を背中合わせに組み合わせて表面保護部に取り
付ることにより、自立し易くできる。すなわち、この構
成の上方に伸びた部分は、通常は立ち上がって目立ちや
すくハンドホールの蓋を他から識別するための機能を果
たす。その一方で、車両などが保護カバーの上を通過す
るときは容易に倒れて障害とならない。さらに、通常は
自立しているので、取手としても使いやすい状態になっ
ている。この上方に伸びた部分も布状の部材であること
が望ましく、さらに、色も蓋本体の表面の色と異なるこ
とが望ましい。さらには、表面保護部と異なる色や模様
にすることによりさらに目立つデザインにすることも可
能である。
【0024】また、保護カバーには蓋の付属品を収納す
る部分を設けておくことが望ましい。蓋の付属品として
は、蓋本体の取手のカバーや、鍵付きの蓋であればその
鍵がある。蓋本体には、フックを取り付けるための棒を
露出させたり、凹みを設けた部分があるが、そのフック
掛けの部分に泥などが詰まると取手として使用できなく
なるので、カバーをしておくことが望ましい。しかしな
がら、道路などの施工中に開閉を繰り返しているとカバ
ーが紛失することが多い。また、蓋を納品する際にもフ
ック掛けを利用するのでフック掛けにカバーできないと
いうこともある。
【0025】これに対し、本例の保護カバーで、取手付
き、あるいは取手として機能する部分があれば、それを
利用して吊り下げできるので、蓋本体の取手は利用しな
い。したがって、そのような保護カバー付きの蓋であれ
ば、フック掛けにカバーをしたままの状態で納品した
り、現場で蓋を開閉することができる。したがって、フ
ック掛けのカバーが紛失する恐れはない。一方、保護カ
バー付きの蓋であっても、蓋本体のフック掛けを利用し
て蓋を吊り下げるタイプの場合は、保護カバーに付属品
を収納する部分、たとえば第2の袋を設けておけば、鍵
などの他の付属品も保護カバーに入れて蓋に付けて保管
できる。付属品を収納する部分はポケットのように保護
カバーに設けても良く、別の袋として保護カバーに下げ
ることができ、蓋をしたときにマンホール内に吊り下が
るので、歩行や走行の邪魔になることもない。
【0026】このように、上方から出入りするための開
口を有する構造体を施工する際に、施工中は、開口を封
鎖可能な蓋に本発明の保護カバーを取り付けて開口に設
置し、施工が終わると、蓋から保護カバーを取り外して
開口に設置する施工方法を採用することにより、コンク
リート面の汚染を防止できる。さらに、保護カバーによ
り蓋を明確に識別でき、蓋表面を保護できる。また、蓋
本体の表面を覆う表面保護部と、上方に伸びるように取
り付けた部分とをさらに備えている保護カバーであれ
ば、施工中は、上方に伸びるように取り付けた部分を目
印に加えて取手として利用することができる。さらに、
施工中は、保護カバーの取手で蓋を持ち上げられるの
で、蓋本体のフック掛けにカバーを取り付けた状態で蓋
を利用することができる。したがって、蓋本来の機能や
デザインに影響を与えないで、低コストで上記の第1か
ら第4の問題を解決することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照しながら本発明
についてさらに説明する。図2に、本発明の保護カバー
20を表面21の側から見た様子を示してあり、図3に
保護カバー20を裏面22の側から示した様子を示して
ある。この保護カバー20は、図3に示すように裏面2
2の側からマンホール蓋10を入れて包み込めるように
なっている。このため、図1(b)に示した、マンホー
ル蓋10の蓋本体15の表面15aを覆う円盤状の表面
保護部23と、蓋本体15を受け枠9に対して支持する
支持部17を覆う円筒状の周辺保護部24とを有してい
る。
【0028】周辺保護部24は、蓋10の裏側に突き出
た支持部17の裏側の先端17aから支持部17の側面
および蓋本体15の縁16の側面および表面側にわたる
領域を覆うことができる長さあるいは幅(W)を備えた
布地をカットして円筒状に成形したものである。布地と
しては、麻などの天然繊維を密に織ったものであっても
良く、あるいはビニールなどの樹脂製の繊維を密に織っ
たものであっても良い。また、不織布として知られてい
る強度的に優れた素材であっても良い。この周辺保護部
24の一方の端24aは表面保護部23の縁23aに繋
がり、表面保護部23と接着あるいは縫い合わせるなど
の方法により表面保護部23と一体になっている。他方
の端24bには複数の孔が設けられて紐25が通されて
いる。
【0029】周辺保護部24は布製でフレキシブルに変
形し、一方の側24aは表面保護部23で支持されてい
るので、図4および図5に示すように、蓋10に保護カ
バー20を被せて、紐25を引っ張って端24bが広が
らないようにするだけで、周辺保護部24の他方の端2
4bが窄まって蓋10の支持部17を包むことができ
る。したがって、端24bに紐25を通した部分が周辺
保護部24の保持部となっている。その際、蓋10の蓋
本体15は、その表面15aが表面保護部23で覆われ
る。
【0030】表面保護部23も布製であり、図4に示す
ように、蓋本体15をカバーできるように蓋本体15よ
りも若干大きな径に成形されている。そして、その表面
23aには対称な2箇所に上方に伸びるように取り付け
た部分26が設けられている。この上方に伸びた部分2
6は、図6に断面を用いて示すように、布製で帯状の部
材がL字型に曲げられた2つの部分26xおよび26y
が背中合わせに組み合わされている。すなわち、2つの
L字型になった部分26xおよび26yがあり、L字型
の部分の一方の辺26aが表面保護部23に縫い付けら
れ、他方の辺26bが背中合わせに縫い付けられてい
る。したがって、複数の突起部26xおよび26yが内
側に相互に押し合うようにカバー20に止められている
ので、この上方に伸びた部分26は上方から押さえつけ
られなければ、2つの部材26xおよび26yが背中合
わせに組み合わされた辺26bが表面保護部23から立
ち上がって上方に突き出した状態となる。一方、タイヤ
などが、この上方に伸びた部分26の上を通ると、この
部分26はフレキシブルに変形し、タイヤも、この部分
26も損傷しないでタイヤが上を通過する。
【0031】本例においては、表面保護部23および周
辺保護部24は白色の布地で形成されており、その表面
23aに、蓋10の最大荷重(最大積載重量、本例では
2t)29を記載している。一方、取手26は黄色の布
地を用いて形成されている。したがって、蓋10が黒色
でアスファルト舗装などに対して目立たないようになっ
ているのに対し、保護カバー20は全体が白で目立ち、
さらに、表面23aに黄色の伸びた部分26が立ち上が
っているのでさらに良く目立つ構成となっている。夜間
にさらに目立つように、蛍光塗装や蛍光塗料による模様
を表面保護部23に施すことも可能であり、また、周辺
保護部24と表面保護部23との色を変えて目立つよう
にすることも可能である。
【0032】また、上方に伸びた部分26があるので、
夜間工事のライトに照らされると、この部分26から影
が伸びて保護カバー20の位置が目立つ。夜間工事のラ
イトは多くの場合、それほど高くない位置に配置されて
いるので、伸びた部分26の高さが低くても、影は数倍
に広がり、目出ちやすい。蓋10は平坦なので保護カバ
ー20の色を変えただけでは夜間は目立ち難いこともあ
るが、立体的な目印を設けることによりいっそう目立つ
保護カバー20にすることができる。
【0033】図6に断面で示すように、本例の保護カバ
ー20は、蓋10の蓋本体15の表面15aとその縁1
6および裏面に突き出た支持部17を包み込むことがで
き、これらが外部と直に接触するのを防止できる。その
一方で、蓋本体15の裏面15bは覆っていないので、
通気性は良く、蓋10が錆びにくい構成である。目が粗
く透水性のある布状の素材であると、裏側を覆っても問
題ないが、泥水や汚れも保護カバーから内部に侵入する
ことになり好ましくない。したがって、防水性あるいは
透水性の少ない素材を用いて保護カバー20を形成し、
蓋20の裏面側を開けておくことが望ましい。また、こ
の保護カバー20であると、万一、表面保護部23ある
いは周辺保護部24が損傷して雨水が侵入する状況にな
っても水が保護カバー20の内部に貯まることはなく、
保護カバー20がついた状態で重くなり蓋10の開け閉
めが困難になったり、蓋10を動かしたとたんに水が開
口2から下に流れ出すこともない。
【0034】保護カバー20は布製で、十分に薄く、フ
レキシブルなので、保護カバー20で蓋10を覆った状
態で、保護カバー20がないときと同様に開口2に取り
付けることができる。したがって、開口2は蓋10を載
せたときと同様に保護される。一方、図7(a)に示す
ように、本例の保護カバー20は白色なので、アスファ
ルト5の黒色とは対照的であり、蓋10の位置が昼間は
もちろん夜間でも目立つ配色となる。このため、道路な
どを施工中は、マンホールの蓋10を本例の保護カバー
20で覆って開口2に設置しておくと、重量機器を操作
しているときに蓋10の位置を見逃すことがなくなり、
重量機器で蓋10に乗ってしまうことを防止できる。し
たがって、過大な荷重を蓋10に加えて蓋10を損傷さ
せてしまうことを未然に防止できる。
【0035】道路が完成した後は、図7(b)に示すよ
うに、蓋10から保護カバー20を外して開口2に設置
すると、アスファルト舗装5とほぼ同色の蓋10の表面
が舗装5に現れるので、舗装5に対して目立たない蓋1
0でマンホール2をカバーすることができる。また、完
成まで蓋10の表面を保護カバー20で覆っておけるの
で、泥やアスファルトなどの汚れが蓋10の表面に付着
するのを防止できる。したがって、道路が完成した後
は、保護カバー20を取り外すだけで綺麗な蓋10でマ
ンホール2を覆うことができる。また、道路の施工中
は、蓋10を保護カバー20で覆って使用しているの
で、施工中も蓋10を有効に活用できる。
【0036】さらに、本例の保護カバー20は、蓋10
の蓋本体15の表面から支持部17にわたる部分を包み
込むようにしているので、図8に示すように、蓋10を
開け閉めする際に蓋10の縁や裏面に突き出た支持部1
7が直に構造体であるコンクリートやアスファルト舗装
に接することがなく、開口2の周囲のコンクリート面3
やアスファルト面5を蓋10で傷つけることがない。
【0037】また、保護カバー20から上方に突き出た
部分26が取手として利用できる強度を備えているの
で、蓋10を開閉する際に蓋自身を持たなくても、保護
カバー20の上方に伸びた部分26を掴むことで開け閉
めできる。このため、蓋10のフック掛け11にフック
を掛けて開け閉めする必要はなく、フックが不要であ
る。このように、本例の保護カバー20で蓋10を覆う
ことにより、保護カバー20で開け閉めすることがで
き、本例の保護カバー20は、蓋10に対する保護と、
目印と、さらに開閉用の治具としての機能も備えてい
る。
【0038】さらに、本例の保護カバー20は、蓋10
の蓋本体15の表面から支持部17にわたる部分を包み
込むようにしているので、保護カバー20が外れにく
く、保護カバー20の一部がめくれて歩行や走行の邪魔
になることもない。また、美観も優れている。さらに、
保護カバー20を外すときは紐25を緩めるだけで良
い。
【0039】これに対し、蓋本体15の表面15aある
いは支持部17だけを保護する方法としては、ビニール
シートなどのシート状のカバーを蓋本体15などの表面
に貼り付ける方法がある。しかしながら、この方法で
は、シートの縁が表面にあるので、そこから剥がれやす
く、剥がれると歩行の邪魔になったり、見栄えが悪い。
さらに、ゴミや泥が貯まる要因となるので、かえって蓋
10の表面を汚染することになる。また、剥がすときは
紫外線でシート材が劣化したり、砂や砂利で擦れてシー
ト材の強度が低下していることがあり、一様にシート材
を剥がすことが難しく手間と時間がかかる。さらに、剥
がした後の蓋10の表面に接着剤が残ると汚れが付着す
る要因となり、剥がすときに蓋10の塗装が取れてしま
うと再塗装する必要があり、このときも手間と時間がか
かる。したがって、袋状の保護カバーを蓋10の表面を
覆うように取り付ける本例の方法によれば、シート材を
貼り付けたときの上記のトラブルは未然に防止すること
が可能であり、様々な点で優れている。
【0040】さらに、本例の保護カバー20は、紐25
を緩めて周辺保護部24の他方の端24bを広げること
により蓋10から簡単に保護カバー20を外すことがで
き、保護カバー20の損傷がそれほどひどくなければ、
そのまま、他の蓋10の保護カバーとして再利用するこ
とができる。蓋10の強度は蓋10で確保されるので、
保護カバー20は蓋10を目立たせることと、汚れなど
から保護することと、さらに、取手26で蓋10を開閉
できることが主な目的である。したがって、保護カバー
20の状態によって、いずれかの目的で利用できる程度
の損傷の範囲であれば再利用は可能である。このため、
資源の再利用という点でも本例の保護カバー20は優れ
ている。
【0041】保護カバー20の周辺保護部24では、蓋
10を開け閉めするときに支持部17の付近で折れ曲が
り、挟み込まれたり、擦れたりする。また、表面保護部
23はその上を車両や作業員が通ったり、荷物が一時的
に置かれることがある。さらに、取手26を持って蓋1
0を開け閉めするときは、表面保護部23および周辺保
護部24に引っ張り荷重が掛かる。したがって、保護カ
バー20は、柔軟性と強度が必要であり、ビニールシー
トなどで構成することも可能であるが、引っ張りや摩耗
に強く耐久性を高い保護カバーを提供するには、本例の
ように繊維を織ったり圧縮して製造した布状の素材を利
用することが望ましい。
【0042】本例の保護カバー20のように、保護カバ
ー自体に取手として機能する部分26を設けておくと、
蓋10に保護カバー20を被せるだけ持ち運びができる
ので便利である。さらに、保護カバー付きの蓋である
と、蓋10のフック掛け11を利用しないで持つことが
できるので、図9に示すように、フック掛け11にカバ
ー50を付けたままの状態で納品したり、現場で利用す
ることができる。蓋本体のフック掛け11のカバー50
は、図10に示すように蓋本体の取手11としての機能
を果たすバー11aの周囲の凹みを覆って、バー11a
の周囲の凹みに泥などが入り込まないようにするもので
ある。フック掛けは、バー11aのない凹みであった
り、蓋を貫通するような孔である場合もある。特に、貫
通孔がフック掛けとして用意されている蓋では、フック
掛けをカバー50で覆わないと水や泥が枡やマンホール
内に侵入することになるので、重要な役割を果たす。
【0043】フック掛けの部分が凹んだり貫通孔になっ
ているタイプの蓋は電気、通線などのハンドホール用の
蓋などに多く用いられており、凹部にどろや舗装用のア
スファルト合材などが入るとフックを掛けるのが容易で
なくなるので、近年、カバーを設置するようにしてい
る。カバーの多くはゴム製であるが、さらには、ステン
レスなどの金属製のカバーとして、鍵を付け、蓋が安易
に開閉されないようにする保安機能を持たせている場合
もある。このカバー50は、マンホール蓋と共にメーカ
から納入されるが、納品するときにマンホール蓋にフッ
クを掛けて吊り下げたり、道路やその他の構造体を施工
している最中に蓋を開閉するためにはフック掛け11の
カバー50は取り外す必要があり、施工中はフック掛け
11にカバー50を取り付けることができない。したが
って、マンホールの中に落ちたり、周囲に埋められてし
まったり、作業員が誤って持ち帰ったりなどの様々な理
由でフック掛け11のカバー50は紛失しやすい。紛失
を防止するために、施工中はカバー50を取り付けない
現場もあるが、往々にして完成時には所定の数のカバー
は揃わないものである。
【0044】これに対し、本例の保護カバー20を取り
付けた蓋10であれば、保護カバー20の取手26で蓋
10を持ち上げたり、開閉することができるので、図9
に示すようにフック掛け11にカバー50を取り付けた
状態で利用できる。このため、納品の段階から、道路な
どの構造体の施工が終了するまでフック掛け11にカバ
ー50を取り付けて蓋10を利用できるので、上記のよ
うに様々な理由によりカバー50が紛失することはな
く、安心してカバー50を取り付けたまま蓋10を納品
することができる。現場の管理者も、カバー50を特別
に管理する必要はなく、施工が終了した後に、保護カバ
ー20を外すだけで無事にカバー50がフック掛け11
に取り付けられた状態の蓋10で開口2を塞ぐことがで
きる。
【0045】一方、保護カバーを取り付けた状態で蓋1
0のフック掛け11を取手として利用することも可能で
ある。図11に示した保護カバー30は、上記と同様に
表面保護部23と周辺保護部24とを備えており、蓋1
0のフック掛け11にあたる個所の表面保護部23に孔
31を開けてフック掛け11の棒11aに紐39を掛け
てカバー30の外に取り出せるようになっている。ただ
し、この保護カバー30は表面保護部23に孔31が開
いた状態であるので、泥や汚れが入る可能性があり、蓋
10の表面が汚染される可能性が残る。しかしながら、
雨水などは蓋10の裏面側が覆われていないので侵入し
ても排出され、さびが発生する環境にはならない。ま
た、この保護シート30では周辺保護部24の端24b
に紐を通して窄めて広がらないようにする代わりに、蓋
10の裏面15bを横切るように紐あるいはバンド35
を渡して周辺保護部24の端24bが広がらないように
している。
【0046】また、保護カバー30の表面保護部23に
も上方に伸びた部分26が形成されている。本例の保護
カバー30では、蓋本体のフック掛け11を利用して開
閉できるようになっているので、上方に伸びた部分26
は取手としての強度はなくても良い。もちろん、十分な
強度があれば、取手として利用することもできる。
【0047】さらに、保護カバー30の裏面側15bに
は、袋38が吊り下がっており、その中に蓋本体のフッ
ク掛け11のカバー50が収納されている。この袋38
は、開口2に蓋10をするとマンホール1の内部に入る
ので道路などの構造体の施工に邪魔にならずに、蓋10
の付属品を蓋10と共に保管しておくことができる。そ
して、袋38の中にカバー50を入れておけるので、紛
失の恐れはなくなる。付属品を入れる部分38は、保護
カバー30の内部にポケット状に設けても良いが、保護
カバー30の表面が凸凹になり走行や歩行に邪魔になる
可能性がある。これに対し、本例のように吊り下げる袋
38であると、歩行や走行の邪魔にもならない。そし
て、構造体の施工が完成して、蓋10から保護カバー3
0を外すときに、袋38のカバー50をフック掛け11
に設置することができる。このような付属品入れの袋3
8は蓋本体15に吊り下げて取り付けるようにしても良
く、保護カバー30を取り外した後も蓋本体15から吊
り下げて、蓋10を開口2から取り外すときに、フック
掛け11から取り外したカバー50を入れておけるよう
にしても良い。
【0048】さらに、この袋38には、フック掛け11
のカバー50のみならず、ロック付きの蓋であれば、そ
の鍵などの他の付属品を入れておくことも可能である。
したがって、蓋10のメーカは納入するときに保護カバ
ー20あるいは30で予め蓋10を包み、付属品も保護
カバー20あるいは30の中に入れて納品することがで
きるので、手間を省くことができ、施工側は付属品の管
理の手間とロスを未然に防止できる。
【0049】このように、本例の保護カバー20または
30により、上方から出入りするための開口2を有する
トレンチ、床、道路などの構造体を施工する際に、施工
中は、開口2を封鎖可能な蓋10を保護カバー20で包
み、施工が終わると蓋10から保護カバー20を取り外
して開口2に設置する施工方法を採用することにより、
蓋10を開閉して外に置いたときに、蓋10のエッジや
蓋10の塗料によりコンクリート面3やアスファルト面
5が汚染されたり損傷されるのを防止できる。この点で
は、蓋10の裏面にリング状に突き出た支持部17から
縁16を覆うことができる周辺保護部24を備えた保護
カバー20を提供すればよく、表面保護部23は必ずし
も必要とされない。また、周辺保護部24が蓋10の表
面に表れる部分の色を白色や蛍光色などのアスファルト
舗装5や蓋10の本来の色(ほぼ黒色)に対し目立つ色
にすることにより、蓋10を夜間でも目立たせるという
機能を与えることができる。
【0050】さらに、表面保護部23を設けて、蓋10
のフックを取り付け取手として機能するフック掛け11
やその他の凹凸模様が付された表面15aに泥がこびり
つくことを防止することにより、構造体が完成する検査
前このカバー20を外すだけで、きれいな状態の蓋10
で開口2を覆うことができる。このため、竣工検査前に
掃除の工程を省くことができ、低コストな保護カバーで
清掃のコストと時間を節約できる。
【0051】また、道路などの施工中は、後に歩道とな
る場所であっても、大型重機、トラックなどが通過する
可能性があり、その際、誤って歩道の荷重だけで設計さ
れた軽荷重の蓋の上を通行してしまうと蓋は破損してし
まう。特に、竣工間際になると、夜間も工事が行われ
る。そのころには、アスファルト舗装5が完成している
ので、同じ黒の塗装がなされて蓋10は見落とされやす
い。これに対し、本例の保護カバー20を蓋10に被せ
ておくことにより、蓋10と異なった色でカバーするこ
とが可能となり、蓋の上を大型車両が通過するのを防止
できる。また、保護カバー20の表面23aに蓋の荷重
条件を大きく記載したり、荷重条件によって保護カバー
20の色を変えておくことにより、荷重条件をオーバす
る重機器の通過は防止し、それよりも軽い乗用車や小型
トラックなどの軽車両は通過させることにより、工事現
場を有効に利用できる。
【0052】さらに、保護カバー20の上を車両や作業
員が通過することを考えると、取手26が可塑性の材質
では、それ自体破損する。また、剛性の高い突起部は、
つまずくと危険である。したがって、踏まれても起き上
がるような突起物で取手を構成することが望ましく、識
別表示としての機能も持たせるためには、保護カバー2
0を蓋に取り付けたときに寝てしまわないものが望まし
い。そこで、本例では、取手26を構成する複数の突起
をつけて、それらの突起26xと突起26yが内側で押
し合い、お互いの反力で倒れにくくしている。突起は紐
状のものであっても良いが、立ちやすくするには帯状の
ものが望ましい。また、十分な引っ張り強度が確保でき
れば接着により表面保護部23に取り付けても良いが、
縫った方が強度を確保しやすい。
【0053】図12に示すように、袋状の保護カバー4
0に蓋10の全体を上方から入れ、保護カバー40の上
方の口41を紐45で縛って蓋10を保護することも可
能である。この保護カバー40であると、蓋10の全体
を包み込むので、側面の支持部17を包み込むことがで
きる。したがって、上述した保護カバー20または30
と同様に蓋10の支持部17の上下を含む周囲を保護す
る周辺保護部24と、蓋10の表面15を保護する表面
保護部23とを備えた保護カバーとなる。この保護カバ
ー40であれば、紐45で閉じた口41の部分を取手と
して利用することが可能であり、蓋10の裏面15bも
保護カバー40の一部44で一体に包み込まれているの
で蓋10を持ち上げたときの安全性は高い。逆に、この
保護カバー40は密閉式になる。したがって、透水性が
十分に高い素材で形成すれば、湿気がこもることがない
が、その代わりに泥や汚れも浸透するので、泥などから
蓋10を保護するという点ではそれほど好ましくない。
一方、透水性の低い素材であると保護カバー40は密閉
になるので、湿気がこもりやすく、万一、表面の側が破
損したときは保護カバー40の内部に水が貯まりやすく
なる。
【0054】この点、上述した保護カバー20あるいは
30であると、蓋10の裏面側がオープンであるので、
比較的透水性がなく、泥や汚れが侵入し難い素材で保護
カバーを構成することができる。密閉式の保護カバー4
0の裏面側44に孔を開けておくことも可能であるが、
強度が低下しやすいので、その場合は孔の回りを補強す
ることが望ましい。保護カバー20あるいは30のよう
に、紐25やバンド35により開口が広がらないように
することも可能である。
【0055】また、保護カバー40であっても表面23
に色や模様さらには荷重条件を記載することも可能であ
るが、上述した保護カバー20であれば、その表面23
aはほぼ平坦になるので、色や模様を付したり、上述し
たような荷重条件を記載したりするのに便利である。さ
らに、施工中といえども、保護カバー20の見栄えが良
く、現場を整理整頓された状態に見せることができる。
そして、保護カバーを目立たせるために、透明でなく、
色をつけたり、荷重を表記したり、紐や帯などの取手と
なる突起部を蓋あるいは舗装の色と異なる色とすること
により、見栄え良く目立させることができる。
【0056】また、保護カバー20は取手26となる突
起部を備えており、また、保護カバー40であれば紐4
5で結んだ開口部41が取手となる。このため、保護カ
バーそれ自体が蓋10を開閉するための道具となる。し
たがって、施工中は、蓋10のバー11aに引っ掛けて
開閉する開閉フックなどの特殊な治具は不要となり、沢
山の鋳物蓋10を使用する大型工事現場でも、わずかな
フックがあればよい。それを、施工後も利用するフック
として納品するだけでよいので経済的である。
【0057】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明において
は、マンホールなどの開口を塞ぐ蓋を施工中に包み込め
る保護カバーを提供することにより、蓋に関わる様々な
問題を解決している。したがって、施工中に蓋を破損し
たり、蓋により構造物を傷つけたり、蓋を開閉するため
の膨大な治具を納入するのを防止することが可能であ
り、経済的にマンホールを有する構造体を施工すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は、マンホールを含む構造体の一例
としてハンドホールの概略構造を示す図であり、図1
(b)はマンホールの概略構造と蓋の概略構造を示す断
面図である。
【図2】本発明の保護カバーの概略構造を示す図であ
り、保護カバーを表面の側から示す図である。
【図3】保護カバーを裏面の側から示す図である。
【図4】蓋を保護カバーで包んだ状態を表面から示す図
である。
【図5】蓋を保護カバーで包んだ状態を裏面から示す図
である。
【図6】蓋を保護カバーで包んだ状態を示す断面図であ
る。
【図7】図7(a)は、施工中に保護カバーで包んだ蓋
を路面に設置した様子であり、図7(b)は、施工後に
保護カバーを外した状態を示す図である。
【図8】保護カバーで包んだん蓋を動かした様子を示す
図である。
【図9】フック掛けにカバーを取り付けた状態で保護カ
バーを取り付けた様子を示す図である。
【図10】フック掛けにカバーを取り付ける様子を示す
図である。
【図11】上記と異なる保護カバーを示す断面図であ
る。
【図12】上記とさらに異なる保護カバーを示す断面図
である。
【符号の説明】
10 蓋、11 蓋のフック掛け、11a フッ
ク掛け用のバー 15 蓋本体、15a 表面、15b 裏面 16 縁、17 支持部 20、30、40 保護カバー 23 表面保護部、23a 表面 24 周辺保護部、25 紐 26 上方に伸びた部分(取手あるいは突起) 50 フック掛けのカバー

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構造体の上方から出入りするための開口
    を封鎖可能な蓋本体を、その縁側に設けられた支持部に
    より前記開口の蓋受けに対し支持する蓋の、前記支持部
    の裏側から周面および前記蓋本体の表面の少なくとも前
    記縁側に至る部分を包む形状の周辺保護部を有する保護
    カバー。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記蓋の裏面側にな
    る部分の少なくとも一部が開いている保護カバー。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記周辺保護部の前
    記蓋の裏面側が広がらないようにする保持部を有する保
    護カバー。
  4. 【請求項4】 請求項1において、前記周辺保護部は布
    状の部材からなる保護カバー。
  5. 【請求項5】 請求項1において、前記周辺保護部の少
    なくとも前記蓋本体の表面に現れる部分は、その表面の
    色と異なる色である保護カバー。
  6. 【請求項6】 請求項1において、前記蓋本体の表面を
    覆う表面保護部を有する保護カバー。
  7. 【請求項7】 請求項6において、前記表面保護部は布
    状の部材からなる保護カバー。
  8. 【請求項8】 請求項6において、前記表面保護部は、
    前記蓋本体の表面の色と異なる色である保護カバー。
  9. 【請求項9】 請求項6において、前記表面保護部に、
    前記蓋本体の耐荷重が記載されている保護カバー。
  10. 【請求項10】 請求項6において、前記表面保護部
    に、前記蓋本体の取手を利用できるように孔が開いてい
    る保護カバー。
  11. 【請求項11】 請求項6において、前記表面保護部か
    ら上に伸びた部分を有する保護カバー。
  12. 【請求項12】 請求項11において、前記上に伸びた
    部分は取手となる保護カバー。
  13. 【請求項13】 請求項11において、前記上に伸びた
    部分は、L字型に曲げた帯状の部材を背中合わせに組み
    合わせて前記表面保護部に取り付けたものである保護カ
    バー。
  14. 【請求項14】 請求項1において、前記蓋の付属品を
    収納する部分を備えている保護カバー。
  15. 【請求項15】 構造体の上方から出入りするための開
    口を封鎖可能な蓋本体と、その蓋本体の縁側で前記蓋本
    体を前記開口の蓋受けに対し支持する支持部とを有する
    蓋であって、さらに、前記支持部の裏側から周面および
    前記蓋本体の表面の少なくとも縁側に至る部分を包む形
    状の周辺保護部を備えている保護カバーが取り付けられ
    ている保護カバー付きの蓋。
  16. 【請求項16】 請求項15において、前記保護カバー
    の前記蓋の裏面側になる部分の少なくとも一部が開いて
    いる保護カバー付きの蓋。
  17. 【請求項17】 請求項15において、前記周辺保護部
    の少なくとも前記蓋本体の表面に現れる部分は、その表
    面の色と異なる色である保護カバー付きの蓋。
  18. 【請求項18】 請求項15において、前記蓋本体の表
    面を覆う表面保護部を有する保護カバー付きの蓋。
  19. 【請求項19】 請求項18において、前記表面保護部
    は、前記蓋本体の表面の色と異なる色である保護カバー
    付きの蓋。
  20. 【請求項20】 請求項18において、前記表面保護部
    に、前記蓋本体の耐荷重が記載されている保護カバー付
    きの蓋。
  21. 【請求項21】 請求項18において、前記表面保護部
    から上に伸びた部分を有する保護カバー付きの蓋。
  22. 【請求項22】 請求項21において、前記上に伸びた
    部分は取手となる保護カバー付きの蓋。
  23. 【請求項23】 請求項22において、前記蓋本体はフ
    ック掛けを備えており、そのフック掛けにカバーが取り
    付けられた状態で前記保護カバーが取り付けられている
    保護カバー付きの蓋。
  24. 【請求項24】 上方から出入りするための開口を有す
    る構造体の施工方法であって、 前記開口を封鎖可能な蓋本体と、その蓋本体の縁側で前
    記蓋本体を前記開口の蓋受けに対し支持する支持部とを
    有する蓋を、施工中は、前記支持部の裏側から周面およ
    び前記蓋本体の表面の少なくとも縁側に至る部分を包む
    形状の周辺保護部を有する保護カバーを取り付けた状態
    で前記開口に設置し、施工が終わると、前記蓋から前記
    保護カバーを取り外して前記開口に設置する構造体の施
    工方法。
  25. 【請求項25】 請求項24において、前記保護カバー
    の前記蓋の裏面側になる部分の少なくとも一部が開いて
    おり、前記施工中は、前記周辺保護部の前記蓋の裏面側
    が広がらないようにする保持部により前記保護カバーを
    前記蓋に取り付ける構造体の施工方法。
  26. 【請求項26】 請求項24において、前記保護カバー
    は、蓋本体の表面を覆う表面保護部と、前記表面保護部
    の上方に伸びるように取り付けた部分とをさらに有する
    構造体の施工方法。
  27. 【請求項27】 請求項26において、前記施工中は、
    前記上方に伸びるように取り付けた部分を取手として利
    用する構造体の施工方法。
  28. 【請求項28】 請求項27において、前記施工中は、
    前記蓋本体のフック掛けにカバーを取り付けた状態で前
    記保護カバーが取り付けられている構造体の施工方法。
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