JP2003191896A - 船舶用推進装置 - Google Patents

船舶用推進装置

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JP2003191896A JP2001395661A JP2001395661A JP2003191896A JP 2003191896 A JP2003191896 A JP 2003191896A JP 2001395661 A JP2001395661 A JP 2001395661A JP 2001395661 A JP2001395661 A JP 2001395661A JP 2003191896 A JP2003191896 A JP 2003191896A
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    • B63HMARINE PROPULSION OR STEERING
    • B63H25/00Steering; Slowing-down otherwise than by use of propulsive elements; Dynamic anchoring, i.e. positioning vessels by means of main or auxiliary propulsive elements
    • B63H25/42Steering or dynamic anchoring by propulsive elements; Steering or dynamic anchoring by propellers used therefor only; Steering or dynamic anchoring by rudders carrying propellers
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 推進装置の製作および組立が容易となる推進
装置の提供。 【解決手段】 推進機用の駆動機を収容するためのコン
テナ2と、コンテナ2の下端部に取り付けられた推進機
3とを備えており、コンテナ2がそのコンテナ本体2a
とギアケース13とに分割可能にされており、推進機3
がコンテナ2に対して水平面内で旋回可能に構成されて
おり、コンテナ本体2aとギアケース13との分割面に
二本のシール部材用の溝19および二本のシール部材1
8が配設されており、溝19同士の間に、コンテナ内部
から連通する配管が配設されており、この配管に漏水検
出手段または加圧手段が接続されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は船舶用推進装置およ
びこの推進装置を備えた船舶に関する。さらに詳しく
は、船体から下方に突出した状態で運転することによっ
てスラストを発生し、船体を前進させる船舶用推進装
置、および、この推進装置が適用される船舶に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従
来、船底から下方に突出したコンテナの下端にプロペラ
を有する推進機を装着した船舶がある。また、船体に形
成された格納室内においてこのコンテナを昇降させるこ
とにより、必要時に推進機を船底から下方に突出させて
これを駆動する昇降式推進装置も多用されている。さら
に、推進機全体を水平面内で360゜旋回させることが
できる旋回式推進装置を備えた船舶も知られている。
【0003】このような船舶として特許第313051
9号公報に開示されたものが知られている。この公報に
も示されているように、上記コンテナの内部には推進機
を回転駆動する電動機、および、この電動機を運転させ
る多数の補機類が収容されている。昇降式推進装置であ
れば昇降用の油圧シリンダが収容され、旋回式推進装置
であればさらに旋回用の油圧モータやギアなどが収容さ
れる。このため、コンテナ内は3階または4階ほどのフ
ロアに仕切られたうえで機器類が配置される。また、こ
れらの機器の保守のために定期的に船舶乗組員が出入り
する必要があり、消防装置や換気装置などの安全設備が
必要となる。したがってコンテナは大型化し、製缶製作
や機械加工がやっかいであり、電動機や補機類をコンテ
ナに搬入したり搬出したりすることも大変な作業とな
る。
【0004】本発明はかかる課題を解決するためになさ
れたものであり、製作および組立が容易であり、さら
に、コンテナの機能の健全化を可能にした船舶用推進装
置、および、この推進装置が適用される船舶を提供する
ことを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本願発明の船舶用推進装
置は、船体に取り付けられる、推進機用の駆動機を収容
するためのコンテナと、このコンテナの下端部に取り付
けられた上記推進機とを備えており、上記コンテナが上
部体と下部体とに分割可能に構成されている。
【0006】かかる推進装置によれば、一般に大型とな
るコンテナを上下分割型とするため、その製造が容易と
なり、また、コンテナ内に駆動機や旋回機構などの機器
類を組み込む作業も容易となる。
【0007】そして、上記推進機が、コンテナに対して
実質的に水平面内で旋回駆動可能に構成されており、コ
ンテナの上記下部体が、上記推進機の旋回用歯車機構を
収容するためのギアケースとして構成されてなる船舶用
推進装置が好ましい。
【0008】一般に高い精度を要するギアケースと、主
に機器類を収容するため高い加工精度および組立精度が
要求されないコンテナ本体(コンテナの上部体)とを別
体にして製造することができるからである。また、一般
にギアケースはコンテナ本体に比べてその高さがはるか
に小さいため、コンテナの分割部位がコンテナの下端に
近い位置となる。したがって、推進機によるスラストに
起因して発生する分割部位でのモーメントは小さくな
り、分割部のシール機能に及ぼす影響が大幅に低下する
ので好ましい。
【0009】また、上記上部体および下部体の相互の当
接面の少なくとも一方に少なくとも二本のシール部材用
の溝がそれぞれ閉ループを構成するように形成されてお
り、各溝に嵌着可能なループ状外形のシール部材を備え
てなる船舶用推進装置が好ましい。
【0010】複数のシール部材を装着することによって
シールが多重となり、シール機能が向上するからであ
る。
【0011】さらに、少なくとも一方の当接面における
溝同士の間に、コンテナ内部から連通する加圧用配管が
配設されてなる船舶用推進装置が好ましい。
【0012】二本のシール部材と二つの当接面とによっ
て画される部分の圧力を上昇させることにより、外側の
シール部材や溝の損傷等に起因してコンテナの外部から
水が進入することを防止することができるからである。
また、使用前に、供給空気圧の低下の有無によってシー
ル部材およびその溝の健全性、すなわちシール機能の健
全性を検査することができるからである。
【0013】加えて、上記加圧配管に、供給圧力の調整
が可能な圧縮空気供給装置が接続されてなる船舶用推進
装置が好ましい。
【0014】船体の喫水位置に応じて供給圧力を調整す
ることができるからである。
【0015】または、上記加圧配管に、ピストンを内蔵
したシリンダが接続されており、シリンダ内におけるピ
ストンの一方側の加圧室にコンテナ外部に連通する連通
管が接続されており、他方側の受圧室に上記加圧配管が
接続されており、上記加圧室にピストンを受圧室に向け
て付勢する付勢手段が内装されてなる船舶用推進装置も
好ましい。
【0016】加圧室に加わるコンテナ外部の水圧および
付勢手段による一定の圧力により、分割部位のコンテナ
外部水頭に対して、外側のシール部材の内側に常に一定
の差圧を対抗させることができるからである。その結
果、喫水位置が変動しようとも、分割部位に対するコン
テナ外部水圧による水の進入を容易に防止することがで
きる。
【0017】さらに、上記ピストンの変位を検出する変
位検出手段が配設されてなる船舶用推進装置が好まし
い。
【0018】水の進入の防止に加えて、その水の進入自
体を検出することができるからである。その結果、迅速
な補修が可能となる。
【0019】そして、上記変位検出手段が、ピストンに
取り付けられ且つシリンダの端壁を貫通する被検出部材
と、この被検出部材の変位を検出したときに信号を発す
る検出器とを備えてなる船舶用推進装置が好ましい。
【0020】遠隔において水の進入を検知することがで
きるからである。
【0021】また、上記二本以上のシール部材を備える
推進装置であって、少なくとも一方の当接面における溝
同士の間に、コンテナ内部から連通する検出用配管が配
設されており、この検出用配管に漏水検出装置が接続さ
れてなる船舶用推進装置が好ましい。
【0022】コンテナの外部から外側のシール部材を通
して進入する水を検出することができ、迅速な補修が可
能となるからである。
【0023】そして、上記漏水検出装置が、検出用配管
に接続された容器と、この容器に取り付けられたフロー
トスイッチとを備えてなる船舶用推進装置が好ましい。
【0024】簡単な構成によって水の進入を検出できる
からである。フロートスイッチは水面の上昇に押されて
作動するスイッチである。
【0025】本発明の船舶は、以上説明したうちのいず
れか一の船舶用推進装置を備えている。
【0026】かかる船舶によれば、以上説明した作用効
果を奏する。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照しつつ本
発明の一実施形態にかかる船舶およびその推進装置を説
明する。
【0028】図1は本願発明の一実施形態を示す船舶用
推進装置(以下、単に推進装置という)が船体の格納室
内で下降した状態を示す一部断面背面図である。図2は
同一部断面側面図である。図3は図2のIII−III
線断面図である。
【0029】図1、2に示す船舶は昇降旋回式の推進装
置1を備えている。図示では、推進装置1が船体100
に設けられた格納室101に昇降可能に収容されてお
り、下降した状態が実線で示され、上昇した状態が二点
鎖線で示されている。この推進装置1は、格納室101
内を昇降する筒状のコンテナ2と、このコンテナ2の下
端に取り付けられた推進機3とを備えている。推進機3
はプロペラ4を具備している。上昇した状態では二点鎖
線で示すように推進機3の下端が船底Bより上方に格納
される。下降した状態では実線で示すごとく推進機だけ
が船底Bから下方に突出している。
【0030】コンテナ2内には昇降駆動用の二本の油圧
シリンダ5が組込まれており、油圧シリンダ5のロッド
5aが格納室101の上部の船体100に設けられた吊
りビーム6によって吊下げられている。このロッド5a
を介してコンテナ2および推進機3の重量が吊りビーム
6によって支持されている。油圧シリンダ5を伸縮させ
ることによってコンテナ2が上昇または下降させられ
る。この油圧シリンダ5はコンテナ2の重量に応じて好
ましい本数を設ければよい。
【0031】コンテナ2内には推進機3を駆動する電動
機7が組込まれている。この推進機3は旋回駆動用の複
数個の油圧モータ9により歯車機構10を介して水平面
内に360゜旋回させられる。この歯車機構10は上記
油圧モータ9の出力軸に固設されたピニオンギア10a
と推進機3を垂下する支持軸11に固設された平歯車1
0bを有している。上記推進機用の電動機7からの伝動
軸12は支持軸11の内部を貫通してプロペラの軸(図
示しない)に伝動可能に連結されている。図示しない
が、コンテナ2内には消火設備や換気装置が整えられて
いる。図3に示すようにコンテナ2は角筒状を呈してい
るが、角筒状に限定されることはなく、その他の多角筒
状、円筒状、楕円筒状などにしてもよい。
【0032】コンテナ2は上下に二分割可能にされてい
る。すなわち、コンテナ2はコンテナ本体2aとコンテ
ナ本体2aの下端に着脱自在に取り付けられたギアケー
ス13とからなり、この二者2a、13が相互に分割可
能にされているということである。ギアケース13はそ
の内部に上記歯車機構10を収容しており、また、潤滑
油が充填されるため、密封状態に保持されている。
【0033】コンテナ本体2aからギアケース13を取
り外せばコンテナ本体2aは底のない状態となる。ま
た、図4に示すように、推進機3、歯車機構10、ギア
ケース13、各電動機7および油圧モータ9は一体に推
進機ユニット14として組立てられる場合がある。以上
から、ギヤケース13を独立のものとしてコンテナ本体
2aと着脱自在にすることができるため製造が容易とな
り、また、推進装置1の分解組立に非常に便利となる。
【0034】また、船舶航行時に推進機が発生するスラ
ストによって分割面の部位に生じるモーメントは小さい
ほど好ましい。分割面のシール機能に及ぼす影響が小さ
くなるからである。その結果、ボルトなどの締結具も少
数且つ小サイズで済む。ギアケース13の高さは通常は
コンテナ本体2aに比べてかなり小さいものであるた
め、上記分割面はコンテナ2の下部に存在することにな
る。つまり、推進機3に近い位置、コンテナの下端に近
い位置に存在する。その結果、分割面の部位に生じるモ
ーメントは小さいものとなる。本実施形態では、コンテ
ナ本体2aのサイズは縦が約5000mm、横が約53
00mm、長さ(高さ)が約10000mmであり、ギ
アケースはその高さが約1000mmである。これらの
寸法は一例である。
【0035】ギヤケース13とコンテナ本体2aとを別
体にすることの利点は他にもある。ギヤケースは歯車機
構10や軸受など、高い加工精度はもとより高い組立精
度が要求される機器類を収容するものである。したがっ
て、ギヤケースは製缶加工および溶接工事の後に焼鈍処
理によって内部の歪み取りをし、最後に仕上げ機械加工
を行う。この場合、ギアケースのみを独立させておけば
上記焼鈍処理や機械加工が容易となるのである。一方、
コンテナ本体2aは焼鈍後や機械加工は寸法上、現実に
は不可能である。このため、機械加工面が必要な箇所は
溶接前に機械加工を施し、製缶加工および溶接工事をし
て製作する。
【0036】図1、2、5に示すように、コンテナ本体
2aおよびギアケース13はともに相互の当接部にフラ
ンジ15、16を有しており、押しボルト17によって
相互に締結されている。もちろん、押しボルトに限らず
植え込みボルトとナット、通しボルトとナット、頭付き
ボルトとナット等を用いてもよい。
【0037】図3、5も併せて参照すれば明らかなよう
に、ギアケース13のフランジ16の当接面におけるボ
ルト孔の外側には、二本のループ状シールリング18を
装着するための二カ所のシールリング溝(以下、単に溝
という)19が形成されている。二カ所の溝19はフラ
ンジ周縁に沿って相互に平行に形成されている。二本の
シールリング18を用いることによって防水機能が向上
する。溝19の形成部はギアケース13のフランジ16
に限定されない。コンテナ本体2aのフランジ15に形
成してもよく、シールリングのタイプによっては両フラ
ンジ15、16に形成してもよい。また、シールリング
18および溝19は二本に限定されることはなく、三本
以上であってもよい。
【0038】図5に示すように、コンテナ本体2aのフ
ランジ15には、他方のフランジ16の両溝19同士の
間に対応する位置に貫通孔20が形成されており、この
貫通孔20に配管21が接続されている。したがって、
コンテナ2が組み立てられたときにはこの配管21は、
両フランジ15、16の面および両シールリング18に
よって画された部位(以下、緩衝部Aという)とコンテ
ナ2の内部とを連通することになる。この配管21は有
用である。この推進装置1の使用時には両フランジ1
5、16の当接面(コンテナ2の分割面)の位置は水深
10m程度になることがあるため、外側のシールリング
18aには1気圧程度の外圧が加わる。もしシールリン
グ18aや溝に傷があるとコンテナ外部の水が進入して
くるおそれがある。このため、コンテナ内に水が進入す
ることを防止する目的で、内側にシールリング18bを
並設して二段構えのシール構造にしている。この二本の
シールリングおよび各溝が健全であることを検査するた
め、配管21から検査用空気を加圧して封入し、漏れの
有無を判断する気密試験を行う。これによりシール機能
を確認する。検査後は配管を取り外し、そのあとにプラ
グをねじ込んで取り付けて水封する。このように、二本
のシールリング18a、18bによって水の進入を防止
することができる。図5に示すように配管21を常設し
ておく場合にはこの配管21を通して漏水を検出するこ
とができ、また、漏水は図示しないタンク等に集めて適
時に排水することもできる。また、配管21を通して上
記緩衝部Aに加圧空気などを圧入することにより、コン
テナ外部からの漏水を防止することができる。
【0039】このような作用を奏する構成を以下詳細に
説明する。
【0040】図6は上記配管21を加圧配管として用い
た例である。図中に水面Sとして示す部位は喫水位置を
示す。配管21の他端にはピストン22を内蔵したシリ
ンダ23が接続されている。シリンダ23内のピストン
22より上部の部屋(以下、加圧室という)23aに
は、ピストン22を下部の部屋(以下、受圧室という)
23bに向けて付勢するための付勢手段が内装されてい
る。付勢手段としてはコイルばね24を用いている。上
記配管21は受圧室23bに接続されている。コンテナ
2にはその外部に連通する連通孔25が穿孔されてお
り、加圧室23aとこの連通孔25とを連通する、つま
りコンテナ2の外部と連通する、連通管26が接続され
ている。したがって、船舶の使用時には連通管26を通
してコンテナ外部の水が加圧室23aに進入している。
受圧室23bには空気が充填されている。上記コイルば
ね24の付勢力による圧力と、連通孔25の位置の水頭
との合計が、上記分割面の位置における水頭より大きく
なるようにされている。これは連通孔25の位置および
/またはコイルばね24の初期たわみによって調節する
ことが可能である。したがって、喫水位置が変動しよう
とその変動に応じて緩衝部Aの圧力は常に分割面の位置
における水頭より一定値だけ高くなる。
【0041】この構成によれば、上記緩衝部Aには常に
分割面の位置における外部水圧より高い空気圧力が加え
られている。したがって、外側のシールリング18aや
溝19が損傷していることによってコンテナ外部の水が
進入しようとしても、外部の水圧より緩衝部Aの気圧の
方が高いのでこの進入を防止することができる。
【0042】また、図示のごとくピストン22に検出棒
27を突設し、この検出棒27がシリンダ23の頂部
(底部でもよい)を気密状態または水密状態で貫通した
状態にする。そして、この被検出部材としての検出棒2
7の変位を検知するリミットスイッチ28等の公知の検
出器を配設しておくのが好ましい。こうすることによ
り、前述のとおり漏水を防止するとともにシールリング
18や溝19の損傷を遠隔で検知することも可能とな
る。
【0043】図7は上記配管21に圧縮空気供給装置2
9を接続したものである。この圧縮空気供給装置29と
してはコンテナ内に別途の目的のために常設されている
空気製造装置を利用してもよい。そして、配管21に圧
力調整装置30を取り付け、圧力調整装置30を、想定
される最大の喫水に相当する空気圧、また、喫水の変動
がカバーされる程度の高い空気圧に設定しておけば、図
6の機構と同様に緩衝部Aへの外部の水の進入が防止さ
れる。しかも、推進装置1の使用前に、この構成を用い
て緩衝部Aに一定圧力の気圧を加えることにより、圧力
の低下の有無に基づいてシールリング18および溝19
の健全性を事前に検査することができる。このとき、推
進機3に水平方向の荷重を加えることにより、推進装置
1の使用時のスラストに相当するモーメントを加えた状
態で事前検査をすることも容易となる。
【0044】図8には上記配管21に漏水検出タンク3
1が接続されたものが示されている。漏水検出タンク3
1内には水が蓄えられ、また、いわゆるフロートスイッ
チ32が取り付けられている。シールリング18や溝1
9の損傷などに起因して上記緩衝部Aに外部の水が進入
すればフロートスイッチ32の作動によってこれを検出
することができるというものである。予めタンク31に
水を蓄えておかなくてもよいが、早期に検出するために
は蓄えておくのが好ましい。
【0045】また、この漏水検出タンク31に図示しな
い排水機構を設けておけば、コンテナの外部から水が進
入したときには連続してこれを排水することができる。
【0046】以上説明した配管21は分割面の周縁全周
について一カ所に限らず、必要に応じて二カ所以上に設
けてもよい。また、必要に応じ、一つのコンテナに対し
て図6のシリンダ23、図7の圧縮空気供給装置29、
および、図8の漏水検出タンク31を全て配設してもよ
く、そのうちの二つを備えてもよい。また、図示しない
が、上記配管に21に圧力計を取り付けておいても漏水
を検出することが可能である。
【0047】図1および図2において、符号33で示す
のはコンテナ2を固定するためのテーパ状の固定ピンで
あり、コンテナ2の上部外周に油圧ジャッキ34によっ
て進退可能に設けられている。この固定ピン33は、方
形断面のコンテナ2の四面にそれぞれ設けられている。
一方、固定ピン33に対向する格納室101の面には、
固定ピン33のテーパ形状に合うテーパ形状の固定穴3
5が4面の上下二カ所にそれぞれ設けられている。この
固定穴35は、コンテナ2を上昇させて推進機3を格納
室101内に格納した状態で固定ピン33を嵌合させる
位置と、コンテナ2を下降させて推進機3を船底Bから
突出させた状態で固定ピン33を嵌合させる位置とに設
けられている。
【0048】また、コンテナ2の下部外周には、コンテ
ナを固定するための円柱状の押圧ピン36が設けられて
いる。この押圧ピン36も、方形断面のコンテナ2の四
面にそれぞれ設けられており、油圧ジャッキ37によっ
て突出および後退させられる。一方、押圧ピン36に対
向する格納室101の面には、押圧ピン36に押圧され
てコンテナ2の下部を支持する受座38が設けられてい
る。この受座38も固定穴35と同様に、格納室101
の四面の上下二カ所にそれぞれ設けられており、コンテ
ナ2を上昇させて推進機3を格納室101内に格納した
状態で押圧ピン36に押圧される位置と、コンテナ2を
下降させて推進機3を船底Bから突出させた状態で押圧
ピン36に押圧される位置とに設けられている。
【0049】以上の実施形態では、コンテナの上下の分
割はコンテナ本体2aとギアケース13との相互の着脱
を例にとって説明したが、本発明はかかる構成に限定さ
れない。他の部位で分割するようにしてもよく、また、
二分割に限定されず、二カ所以上で分割可能な構成にし
てもよい。
【0050】以上の実施形態では、旋回式且つ昇降式の
推進装置を例にとって説明したが、本発明はかかる構成
に限定されない。非昇降式で旋回式、非旋回式で昇降
式、または、旋回も昇降もしない固定式の推進装置であ
ってもよい。
【0051】また、以上説明した実施形態は発明の一実
施形態であり、本発明の要旨を損なわない範囲での種々
の変更は可能であり、本発明は上述した実施形態に限定
されるものではない。
【0052】
【発明の効果】本願発明によれば、推進装置の製作およ
び組立が容易であり、さらに、コンテナの機能の健全化
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の一実施形態を示す船舶用推進装置が
船体の格納室内で下降した状態を示す一部断面背面図で
ある。
【図2】図1の船舶用推進装置の一部断面側面図であ
る。
【図3】図2のIII−III線断面図である。
【図4】図1の推進装置の組み込み前を示す一部断面背
面図である。
【図5】本発明の推進装置におけるコンテナの二分割部
の一例を示す断面図である。
【図6】本発明の推進装置におけるコンテナの二分割部
の他の例を示す断面図である。
【図7】本発明の推進装置におけるコンテナの二分割部
のさらに他の例を示す断面図である。
【図8】本発明の推進装置におけるコンテナの二分割部
のさらに他の例を示す断面図である。
【符号の説明】
1・・・推進装置 2・・・コンテナ 2a・・コンテナ本体 3・・・推進機 4・・・プロペラ 5・・・油圧シリンダ 5a・・(油圧シリンダの)ロッド 6・・・吊りビーム 7・・・電動機 9・・・油圧モータ 10・・・歯車機構 10a・・ピニオンギア 10b・・平歯車 11・・・支持軸 12・・・伝動軸 13・・・ギアケース 14・・・推進機ユニット 15、16・・・フランジ 17・・・押しボルト 18・・・シールリング 19・・・(シールリング用)溝 20・・・貫通孔 21・・・配管 22・・・ピストン 23・・・シリンダ 23a・・加圧室 23b・・受圧室 24・・・コイルばね 25・・・連通孔 26・・・連通管 27・・・検出棒 28・・・リミットスイッチ 29・・・圧縮空気供給装置 30・・・圧力調整装置 31・・・漏水検出タンク 32・・・フロートスイッチ 33・・・固定ピン 34・・・油圧ジャッキ 35・・・固定穴 36・・・押圧ピン 37・・・油圧ジャッキ 38・・・受座 100・・・船体 101・・・格納室 A・・・緩衝部 B・・・船底 S・・・喫水

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 船体に取り付けられる、推進機用の駆動
    機を収容するためのコンテナと、 該コンテナの下端部に取り付けられた上記推進機とを備
    えており、 上記コンテナが上部体と下部体とに分割可能に構成され
    てなる船舶用推進装置。
  2. 【請求項2】 上記推進機が、コンテナに対して実質的
    に水平面内で旋回駆動可能に構成されており、 コンテナの上記下部体が、上記推進機の旋回用歯車機構
    を収容するためのギアケースとして構成されてなる請求
    項1記載の船舶用推進装置。
  3. 【請求項3】 上記上部体および下部体の相互の当接面
    の少なくとも一方に少なくとも二本のシール部材用の溝
    がそれぞれ閉ループを構成するように形成されており、 各溝に嵌着可能なループ状外形のシール部材を備えてな
    る請求項1または2記載の船舶用推進装置。
  4. 【請求項4】 少なくとも一方の当接面における溝同士
    の間に、コンテナ内部から連通する加圧用配管が配設さ
    れてなる請求項3記載の船舶用推進装置。
  5. 【請求項5】 上記加圧配管に、供給圧力の調整が可能
    な圧縮空気供給装置が接続されてなる請求項4記載の船
    舶用推進装置。
  6. 【請求項6】 上記加圧配管に、ピストンを内蔵したシ
    リンダが接続されており、 シリンダ内におけるピストンの一方側の加圧室にコンテ
    ナ外部に連通する連通管が接続されており、 他方側の受圧室に上記加圧配管が接続されており、 上記加圧室にピストンを受圧室に向けて付勢する付勢手
    段が内装されてなる請求項4記載の船舶用推進装置。
  7. 【請求項7】 上記ピストンの変位を検出する変位検出
    手段が配設されてなる請求項6記載の船舶用推進装置。
  8. 【請求項8】 上記変位検出手段が、ピストンに取り付
    けられ且つシリンダの端壁を貫通する被検出部材と、該
    被検出部材の変位を検出したときに信号を発する検出器
    とを備えてなる請求項7記載の船舶用推進装置。
  9. 【請求項9】 少なくとも一方の当接面における溝同士
    の間に、コンテナ内部から連通する検出用配管が配設さ
    れており、 該検出用配管に漏水検出装置が接続されてなる請求項3
    記載の船舶用推進装置。
  10. 【請求項10】 上記漏水検出装置が、検出用配管に接
    続された容器と、該容器に取り付けられたフロートスイ
    ッチとを備えてなる請求項9記載の船舶用推進装置。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のうちのいずれか一の
    項に記載の船舶用推進装置を備えた船舶。
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