JP2003190738A - 燃焼排ガスの脱硫方法 - Google Patents

燃焼排ガスの脱硫方法

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JP2003190738A
JP2003190738A JP2001396218A JP2001396218A JP2003190738A JP 2003190738 A JP2003190738 A JP 2003190738A JP 2001396218 A JP2001396218 A JP 2001396218A JP 2001396218 A JP2001396218 A JP 2001396218A JP 2003190738 A JP2003190738 A JP 2003190738A
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combustion exhaust
gas
liquid contact
liquid
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Kunihiko Yamashita
邦彦 山下
Hiroshi Shimizu
博 清水
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Asahi Kasei Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 棚段2a〜2dによる気液接触領域を有する
吸収塔1に燃焼排ガスを供給し、前記気液接触領域を下
方から上方へ流過させると共に、前記気液接触領域に吸
収液を供給して燃焼排ガスと接触させる燃焼排ガスの脱
硫方法において、燃焼排ガス流量の変動に容易に対応す
ることができるようにすると共に、立ち上げ時の調整を
容易に行えるようにすることを目的とする。 【解決手段】 燃焼排ガスが気液接触領域を通過する際
の圧力損失を測定し、この圧力損失値が低下したとき
に、吸収塔1に供給する吸収液の供給流量を増加させ、
圧力損失値を100mm水柱以上に維持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、向流式ガス分散型
の気液接触領域を有する吸収塔を用いた燃焼排ガスの脱
硫方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、向流式ガス分散型の気液接触領域
を有する吸収塔を用いた気液接触処理としては、上下に
間隔をあけて配置した複数の棚段で気液接触領域を形成
した吸収塔にガスを供給し、気液接触領域を下方から上
方へ流過させると共に、前記気液接触領域に液を供給し
てガスと接触させる方法が知られており、特にこのよう
な気液接触処理において、各棚段上の液の液深が気液の
接触率に大きな影響を与えることが知られている(特開
昭58−109130号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
吸収塔における上記液深は、通常、処理すべきガス量に
応じた液の一定供給流量を定めることで、設計値として
設定されている。
【0004】例えば、ボイラー設備から排出される燃焼
排ガスの脱硫処理に際しては、ボイラーの定常運転時に
排出される燃焼排ガス流量に基づき、吸収塔へ供給する
吸収液流量が、適切な前記液深が得られる一定流量に定
められており、ボイラーの定常運転時にこの一定流量の
吸収液を吸収塔へ供給することで適切な液深による良好
な気液接触効率が得られるように設計されている。
【0005】しかしながら、上記のように、脱硫処理す
べき燃焼排ガス流量が一定であることを前提にして、吸
収液の供給流量を、適切な液深による良好な気液接触効
率が得られる量に定めた吸収塔による脱硫処理では、燃
焼排ガス流量が変動した場合に気液接触効率が低下しや
すい問題がある。特に最近では、旧来の昼夜連続一定操
業に代わって、昼間操業の比率が高くなってきており、
昼間と夜間とで脱硫処理すべき燃焼排ガス流量が変動す
ることも少なくないことから、燃焼排ガス流量の変動に
容易に対応できるようにする必要性が高まっている。
【0006】一方、従来の吸収塔による脱硫処理を立ち
上げて安定運転状態まで調整するには、吸収液の供給流
量が一定であるために、脱硫処理されて排出される排ガ
スの状態を観察しながら吸収液の濃度(pH)を調整し
なければならず、調整に手間と時間を要する問題があ
る。特に、吸収液としてMg(OH)2の水溶液又はス
ラリーを用いる場合、pHが高過ぎると、脱硫によって
生成されるMgSO3が溶解せずに析出してスケーリン
グの原因となることから、無闇にMg(OH)2濃度を
高くして脱硫率を上げることもできず、これも上記調整
を面倒なものとする原因となっている。
【0007】本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたもので、向流式ガス分散型の気液接触領域を有する
吸収塔を用いた燃焼排ガスの脱硫方法において、燃焼排
ガス流量の変動に容易に対応することができるようにす
ると共に、立ち上げ時の調整を容易に行えるようにする
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の第1は、棚段に
よる気液接触領域を有する吸収塔に燃焼排ガスを供給
し、前記気液接触領域を下方から上方へ流過させると共
に、前記気液接触領域に吸収液を供給して燃焼排ガスと
接触させる燃焼排ガスの脱硫方法において、燃焼排ガス
が前記気液接触領域を通過する際の圧力損失に基づいて
前記吸収塔に供給する燃焼排ガスに空気を添加し、前記
燃焼排ガスの供給流量を制御する燃焼排ガスの脱硫方法
と、同様にして、吸収液の供給流量を制御することを特
徴とする燃焼排ガスの脱硫方法とを提供するものであ
る。
【0009】また、本発明の第2は、充填物層による気
液接触領域を有する吸収塔に燃焼排ガスを供給し、前記
気液接触領域を下方から上方へ流過させると共に、前記
気液接触領域に吸収液を供給して燃焼排ガスと接触させ
る燃焼排ガスの脱硫方法において、燃焼排ガスが前記気
液接触領域を通過する際の圧力損失に基づいて前記吸収
塔に供給する燃焼排ガスに空気を添加し、前記燃焼排ガ
スの供給流量を制御する燃焼排ガスの脱硫方法と、同様
にして、吸収液の供給流量を制御することを特徴とする
燃焼排ガスの脱硫方法とを提供するものである。
【0010】更に、上記本発明の第1は、前記圧力損失
が100mm水柱以上となるように制御することをその
好ましい態様として含み、上記本発明の第2は、前記圧
力損失が20mm水柱以上となるように制御することを
その好ましい態様として含むものである。
【0011】
【発明の実施の形態】図面に基づいて本発明を説明す
る。
【0012】図1は、本発明に係る燃焼排ガスの脱硫方
法の一例を示す説明図で、図1において、ガス(燃焼排
ガス、空気、排ガス)の流れは破線で、液体(吸収液、
使用済み吸収液、排液)の流れは実線で示す。
【0013】図中1は吸収塔で、図示される吸収塔1
は、円筒状をなしており、その中間部には、上下方向に
所定の間隔をあけて、複数段(図面では4段)の棚段2
a〜2dがほぼ水平に設けられている。この棚段2a〜
2dは、それぞれ多数の孔又はスリットなどの開口部を
有するもので、例えばデュアルトレー、シーブトレー、
グリッドデッキ、泡鐘トレー、バラストトレー、フレキ
シトレーなどを用いることができる。また、図示される
棚段2a〜2dは、下降管を有さない構造となっている
が、下降管を有する構造とすることもできる。
【0014】棚段2a〜2dは、棚段2a〜2dが構成
する気液接触領域を下方から上方へと流過する燃焼排ガ
スを、最上段の棚段2a上から供給されて流下する吸収
液に対して分散させて気液接触させる領域、即ち向流式
ガス分散型の気液接触領域を構成している。本例に示さ
れる棚段2a〜2bによって構成される気液接触領域
は、最上段の棚段2a上に形成されるフロスと最下段の
棚段2d間の領域をいう。また、向流式ガス分散型の気
液接触領域は、上記棚段2a〜2dによって構成する
他、例えばラシヒリング、カスケードミニリング(ドッ
トウェル社の商標)などの不規則充填物や、グッドロー
ルパッキン(ドットウェル社の商標)、メラパック(ス
ルザー社の商標)などの規則充填物の充填物層として構
成することもできる。この充填物層として構成される気
液接触領域は、充填物層が一段の場合は当該充填物層の
領域をいい、充填物層が複数段に分かれて設けられてい
る場合には、上記棚段2a〜2dの場合と同様に、最上
段の充填物層と最下段の充填物層間の領域をいう。
【0015】棚段2a〜2dによって構成された気液接
触領域の上方(最上段の棚段2aの上方)には、吸収液
供給ノズル3が設けられており、更にこの吸収液供給ノ
ズル3の上方には、エリミネータ4が設けられている。
また、棚段2a〜2dによって構成された気液接触領域
の下方(最下段の棚段2d下方)には、燃焼排ガス供給
口5が設けられており、誘引ファン6によって燃焼排ガ
スが供給されるものとなっている。
【0016】上記燃焼排ガス供給口5より更に下方の吸
収塔1の底部は、吸収液滞留部7となっており、吸収液
が溜められている。この吸収液滞留部7に溜められた吸
収液は、循環ポンプ8により、上記吸収液供給ノズル3
から、棚段2a〜2dで構成された気液接触部上に供給
される。吸収液供給ノズル3からの吸収液の供給は、吸
収液の偏流を生じないように行うことが好ましく、特に
シャワー状に供給することが好ましい。供給された吸収
液は、気液接触部で燃焼排ガスと接触しながら再び吸収
液滞留部7へ戻されるものとなっている。また、吸収液
滞留部7に溜められた吸収液内には、ブロワー10に接
続された散気管11が位置している。
【0017】一方、誘引ファン6によって燃焼排ガス供
給口5から供給された燃焼排ガスは、棚段2a〜2dに
よって構成された気液接触部で吸収液と接触して、含有
される硫化物が除去された後、随伴する吸収液がエリミ
ネータ4で除かれ、吸収塔1上部の燃焼排ガス排出口9
から取り出され、更に浮遊随伴する煤などが電気集塵機
12で除去された後、排ガスとして大気に放出されるも
のとなっている。
【0018】本例は、特に吸収液としてMg(OH)2
の水溶液又はスラリーを用いる場合に適したもので、こ
のMg(OH)2を含む吸収液は、吸収液供給ノズル3
から供給された後、主に棚段2a〜2dで構成された気
液接触領域で燃焼排ガスと接触し、燃焼排ガスに含まれ
る硫化物を、Mg(OH)2との反応生成物であるMg
SO3として除去する。また、Mg(OH)2を含む吸収
液は、生成されるMgSO3を溶解させることができる
pH(pH5.8〜6.7)に調整されており、これに
よってMgSO3を溶解させた吸収液は気液接触領域か
ら吸収液対流部7へと流下する。前記吸収液滞留部7に
設けられた散気管11は、吸収液滞留部7内に溜められ
た吸収液中に空気を放出し、pHの変動により析出して
スケールとなりやすいMgSO3を酸化してMgSO4
し、溶解状態を安定させるためのものである。
【0019】循環ポンプ8により循環供給される吸収液
は、循環経路の途中で新たな吸収液の補充を受けると共
に、一部が酸化槽13へ取り出される。この酸化槽13
は、使用済み吸収液中に含まれるMgSO3を酸化して
MgSO4とし、CODを除去し、放流可能な状態とす
るためのもので、酸化槽13に回収した使用済み吸収液
中にブロワー14から空気を吹き込むことができるよう
になっている。また、酸化槽13に回収した使用済み吸
収液のpHを排出しやすい値に調整するために、酸化槽
13には、吸収塔1での処理に補充される新しい吸収液
の一部を供給できるようになっている。
【0020】上記酸化槽13での酸化処理及びpH調整
を経た排液は、排液ポンプ15により、濾過器16を介
して排出される。また、吸収液滞留部7内の吸収液の酸
化を補うために、この酸化槽13における酸化処理及び
pH調整を経た排液の一部を吸収液滞留部7に供給でき
るようになっている。
【0021】上記のような吸収塔1による燃焼排ガスの
脱硫は、誘引ファン6を作動させて燃焼排ガスを吸収塔
1に供給すると共に、循環ポンプ8を作動させて吸収液
を吸収液供給ノズル3から最上段の棚段2a上に供給す
ることで行われる。棚段2a上に供給された吸収液は、
順次下方の棚段2b〜2dへと流下するが、各棚段2a
〜dの開口状態によって流下が抑制されることと、下方
からの燃焼排ガスの吹き上げ力が抵抗となることで、各
棚段2a〜2d上に吸収液が滞留する。そして、この棚
段2a〜2d上に滞留している吸収液中を燃焼排ガスが
くぐり抜ける時に、燃焼排ガスと吸収液とが接触する。
【0022】ところで、各棚段2a〜2d上の吸収液の
滞留量が十分であれば、燃焼排ガスの通過によって、各
棚段2a〜2d上に高くフロスが形成され、良好な気液
接触効率が得られる。しかし、吸収塔1に供給される燃
焼排ガス流量が減少し、下方からの燃焼排ガスの吹き上
げ力が低下すると、棚段2a〜2d上の吸収液の流下を
抑制している抵抗が弱まり、吸収液が流下しやすくな
る。このため、棚段2a〜2d上に滞留する吸収液量が
減少し、燃焼排ガスが棚段2a〜2d上の吸収液を押し
分けるようにして吹き抜けやすくなり、気液接触効率が
低下することになる。
【0023】本発明においては、上記吹き抜けなどによ
る気液接触効率の低下を、燃焼排ガスが棚段2a〜2d
で構成される気液接触領域を通過する際の圧力損失とし
て検出することができる。この圧力損失ΔPは、気液接
触領域より下方の接触塔1内の圧力をP1、気液接触領
域より上方の接触塔1内の圧力をP2としたときに、Δ
P=P1−P2によって求めることができる。接触塔1内
に供給される燃焼排ガス流量が減少し、燃焼排ガスが棚
段2a〜2dを吹き抜けやすい状態となると、ΔPが低
下することから、これによって上記変動を検出すること
ができる。
【0024】本発明においては、上記変動を検出した場
合、次の2つの方法により良好な気液接触効率の維持を
図るものである。
【0025】第1は、燃焼排ガス供給流量制御で、吸収
塔1に供給する燃焼排ガスに空気を添加し、実質的な燃
焼排ガス流量を増大させる方法である。具体的には、吸
収塔1に燃焼排ガスを供給するための誘引ファン6を、
ボイラーなどの燃焼排ガス発生源に接続しておくと同時
に、例えば図1に示される開閉弁17などを介して外気
にも接続可能としておき、燃焼排ガス流量の減少時に誘
引ファン6によって外気をも誘引させて空気を合流させ
ることで、吸収塔1に供給する実質的な燃焼排ガス流量
を良好な気液接触効率が得られる量とすることができ
る。
【0026】第2は、吸収液供給流量制御で、吸収塔1
に供給する吸収液の供給流量を増大させる方法である。
具体的には、例えば循環ポンプ8と吸収塔1間に流量調
節弁18を介在させておき、燃焼排ガス流量の減少時に
流量調節弁18により吸収液の流量を増大させ、棚段2
a〜2d上から吸収液が流下しやすくなった分を吸収液
の供給流量の増大で補うことで、棚段2a〜2d上に滞
留する吸収液の量を良好な気液接触効率が得られる量と
することができる。また、上記流量調節弁18を設けず
に、循環ポンプ8の駆動を制御したり、他の流量増加用
ポンプを作動させることで吸収液の供給流量を制御する
ようにしても良い。
【0027】一方、一旦減少した燃焼排ガスの流量が元
の量に復帰した場合、上記燃焼排ガス供給流量制御で
は、燃焼排ガスに添加する空気量を減少又は遮断し、上
記吸収液供給流量制御では、吸収液の供給流量を減少さ
せることになる。
【0028】上記燃焼排ガス供給流量制御と吸収液供給
流量制御のいずれにおいても、気液接触領域を棚段2a
〜2dで構成した場合には、前記圧力損失が100mm
水柱以上となるように制御することが好ましく、更に好
ましくは160mm水柱以上である。圧力損失が小さす
ぎると良好な気液接触効率が得にくくなる。また、圧力
損失は、大きいほど良好な気液接触効率が得やすいとい
えるが、設備的な制約を考慮すると500mm水柱以下
とすることが好ましい。
【0029】また、気液接触領域を充填物層で構成した
場合、充填物層を通過する際に燃焼排ガスが細分化され
て吸収液と接触するので、上記棚段2a〜2dの場合に
比して低い圧力損失でも良好な気液接触効率が得やす
い。この充填物層の気液接触領域の場合、前記圧力損失
が20mm水柱以上となるように制御することが好まし
く、更に好ましくは40mm水柱以上である。また、圧
力損失の上限は、上記棚段2a〜2dの場合と同様に、
500mm水柱以下とすることが好ましい。
【0030】本発明において、気液接触領域は、棚段2
a〜2dによるものでも、充填物層によるものでも良い
が、スケール除去などのメインテナンスの容易性などの
理由から、棚段2a〜2dで構成することが好ましい。
特に吸収液としてMg(OH)2の水溶液又はスラリー
を用いる場合、MgSO3がスケールとして溜まりやす
いことから、棚段2a〜2dで気液接触領域を構成する
ことが好ましい。
【0031】図1には示されていないが、吸収塔1に、
気液接触領域より下方の吸収塔1内の圧力P1を検出す
る圧力計と、気液接触領域より上方の吸収塔1内の圧力
2を検出する圧力計とを設けておき、ΔP=P1−P2
によって圧力損失ΔPを算出して表示する表示器を設け
ておけば、容易に前記圧力損失を知ることができる。
【0032】得られた圧力損失値に基づく制御は、手動
で行ってもよいが、得られた圧力損失値に基づいて自動
的に必要な制御信号を発する制御器を用い、前記開閉弁
17の開閉及び開度の調整、前記流量調節弁18や循環
ポンプ8の作動制御を行うことで、制御の自動化を図る
こともできる。圧力損失値の変化が、燃焼排ガス流量の
減少によるものか増加によるものかは、圧力損失値が低
下する前の上記圧力P 2によって識別することができ
る。即ち、圧力P2の低下を伴う場合には燃焼排ガス流
量の減少によるものであり、圧力P2の上昇を伴う場合
には燃焼排ガス流量の増加によるものである。
【0033】更に、前記第1の方法と第2の方法による
制御は、いずれか一方を選択して行ってもよいが、両制
御を同時に行って、所定の圧力損失値を維持するように
制御することもできる。
【0034】
【実施例】実施例 図1で説明した吸収塔を用い、燃焼排ガスの供給流量と
吸収液の供給流量を表1に示されるように変化させ、燃
焼排ガスが気液接触部を通過する際の圧力損失と脱硫率
とを測定した。
【0035】吸収液としては、Mg(OH)2の水溶液
を用い、脱硫処理中、pH5.5〜6.0に収まるよう
に、適宜新たなMg(OH)2の水溶液を添加した。ま
た、燃焼排ガス供給口におけるSOX濃度は2600〜
3000ppmであった。
【0036】使用した吸収塔の概要を以下に示す。
【0037】 高さ 12550mm 内径 4500mm 棚段 4段の多孔坂 最上段の棚段と吸収液供給ノズル間の間隔 1000mm
【0038】
【表1】
【0039】
【発明の効果】本発明は、以上説明したとおりのもので
あり、次の効果を奏するものである。
【0040】(1)脱硫処理すべき燃焼排ガスの供給流
量が変動しても、燃焼排ガスが気液接触領域を通過する
際の圧力損失が一定値以上となるように、燃焼排ガス中
への空気の添加量又は吸収液供給流量を増減制御するこ
とで、気液接触効率の低下による脱硫率の低下を防止す
ることができる。従って、昼間操業時と夜間操業時での
燃焼排ガス発生量の変動などに容易に対応することがで
きる。
【0041】(2)特に、吸収液供給流量制御は、吸収
液の供給流量の制御幅を広く持たせておくことで、予定
より多量の燃焼排ガスが発生することになった場合にも
対応することができる利点がある。即ち、過剰の燃焼排
ガスが供給された場合、燃焼排ガスの吹き上げ力が強く
なって、棚段2a〜2d上の吸収液を部分的に押し分け
て吹き抜けてしまいやすくなり、やはり圧力損失が低下
する。この場合でも、吸収液の供給流量に余裕を持たせ
ておけば、更に吸収液の供給流量を増やして気液接触効
率の低下を抑えることができる。
【0042】(3)特に、吸収液としてMg(OH)2
の水溶液又はスラリーを用いた吸収液供給流量制御にお
いて、脱硫処理設備立ち上げ時に、過剰流量で吸収液を
供給しつつ処理を開始し、排ガスの状態を観察しながら
徐々に吸収液の供給流量を絞って行けば、容易に適切な
圧力損失値を設定することができ、吸収液のpHは、p
H5.8〜6.7の範囲内でありさえすれば細かな調整
の手間が不要となる。従って、立ち上げに要する手間と
時間を大幅に軽減することができる。ちなみに、従来の
1/3の時間での立ち上げが可能なことが確認されてい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る燃焼排ガスの脱硫方法の説明図で
ある。
【符号の説明】
1 吸収塔 2a 棚段 2b 棚段 2c 棚段 2d 棚段 3 吸収液供給ノズル 4 エリミネータ 5 燃焼排ガス供給口 6 誘引ファン 7 吸収液滞留部 8 循環ポンプ 9 燃焼排ガス排出口 10 ブロワー 11 散気管 12 電気集塵機 13 酸化槽 14 ブロワー 15 排液ポンプ 16 濾過器 17 開閉弁 18 流量調節弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D002 AA02 AC01 BA02 CA02 CA07 DA06 DA12 EA11 GA01 GA03 GB01 GB04 GB06 4D020 AA06 BA01 BB03 CB08 CB18 DA01 DA02 DA03 DB01 DB04 DB05

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 棚段による気液接触領域を有する吸収塔
    に燃焼排ガスを供給し、前記気液接触領域を下方から上
    方へ流過させると共に、前記気液接触領域に吸収液を供
    給して燃焼排ガスと接触させる燃焼排ガスの脱硫方法に
    おいて、燃焼排ガスが前記気液接触領域を通過する際の
    圧力損失に基づいて前記吸収塔に供給する燃焼排ガスに
    空気を添加し、燃焼排ガスの供給流量を制御することを
    特徴とする燃焼排ガスの脱硫方法。
  2. 【請求項2】 棚段による気液接触領域を有する吸収塔
    に燃焼排ガスを供給し、前記気液接触領域を下方から上
    方へ流過させると共に、前記気液接触領域に吸収液を供
    給して燃焼排ガスと接触させる燃焼排ガスの脱硫方法に
    おいて、燃焼排ガスが前記気液接触領域を通過する際の
    圧力損失に基づいて前記吸収液の供給流量を制御するこ
    とを特徴とする燃焼排ガスの脱硫方法。
  3. 【請求項3】 充填物層による気液接触領域を有する吸
    収塔に燃焼排ガスを供給し、前記気液接触領域を下方か
    ら上方へ流過させると共に、前記気液接触領域に吸収液
    を供給して燃焼排ガスと接触させる燃焼排ガスの脱硫方
    法において、燃焼排ガスが前記気液接触領域を通過する
    際の圧力損失に基づいて前記吸収塔に供給する燃焼排ガ
    スに空気を添加し、前記燃焼排ガスの供給流量を制御す
    ることを特徴とする燃焼排ガスの脱硫方法。
  4. 【請求項4】 充填物層による気液接触領域を有する吸
    収塔に燃焼排ガスを供給し、前記気液接触領域を下方か
    ら上方へ流過させると共に、前記気液接触領域に吸収液
    を供給して燃焼排ガスと接触させる燃焼排ガスの脱硫方
    法において、燃焼排ガスが前記気液接触領域を通過する
    際の圧力損失に基づいて前記吸収液の供給流量を制御す
    ることを特徴とする燃焼排ガスの脱硫方法。
  5. 【請求項5】 前記圧力損失が100mm水柱以上とな
    るように制御することを特徴とする請求項1又は2に記
    載の燃焼排ガスの脱硫方法。
  6. 【請求項6】 前記圧力損失が20mm水柱以上となる
    ように制御することを特徴とする請求項3又は4に記載
    の燃焼排ガスの脱硫方法。
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