JP2003188412A - 半導体素子の製造方法及び半導体素子 - Google Patents

半導体素子の製造方法及び半導体素子

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JP2003188412A
JP2003188412A JP2001386585A JP2001386585A JP2003188412A JP 2003188412 A JP2003188412 A JP 2003188412A JP 2001386585 A JP2001386585 A JP 2001386585A JP 2001386585 A JP2001386585 A JP 2001386585A JP 2003188412 A JP2003188412 A JP 2003188412A
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semiconductor
growth
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adhesive material
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Tomoyuki Kikutani
友志 菊谷
Masato Doi
正人 土居
Toyoji Ohata
豊治 大畑
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レーザ光の照射によるアブレーションにより
半導体層を接着材料層が形成された基板に転写する際
に、成長基板や半導体層の周辺部に残留する接着材料層
を容易に効率良く除去でき、生産コストを低減して歩留
り良く素子を形成できる半導体素子の製造方法及び半導
体素子を提供することを目的とする。 【解決手段】 成長基板や半導体層の周辺部に残留する
余剰接着材料層にレーザ光を照射したりプラズマアッシ
ングを施したり、あるいはこれらを組み合わせたりする
ことにより、成長基板や半導体層の周辺部に残留する接
着材料層を確実且つ容易に効率良く除去でき、半導体層
の周辺部とともに余剰接着材料層を除去せずに半導体層
の全体を素子として利用して生産コストを低減でき、半
導体層の結晶にダメージを与えずに歩留り良く半導体素
子を形成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体素子の製造方
法及び半導体素子に関し、特に半導体層を接着材料層が
形成された基板に固着する際に半導体層の周辺部に残留
する接着材料層を除去する半導体素子の製造方法及び半
導体素子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、サファイア基板上に積層された半
導体成長層はエッチングを施すことによりサファイア基
板から剥離される。しかし、エッチングを施してサファ
イア基板から半導体成長層を剥離する場合、エッチング
速度が遅いという問題やエッチングにより半導体成長層
に腐食が生じるという問題などがある。
【0003】このようなエッチングにより半導体成長層
をサファイア基板から剥離するのに対して、サファイア
基板の裏面側からレーザ光を照射して半導体成長層とサ
ファイア基板との界面においてアブレーションを生じさ
せて半導体成長層を剥離する方法がある。
【0004】レーザ光の照射によりアブレーションを生
じさせて半導体成長層をサファイア基板から剥離する
際、サファイア基板上の半導体成長層は一時保持用基板
に接着剤を用いて固着された後に、サファイア基板の裏
面側からレーザ光を照射して半導体成長層は剥離され
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図17(a)
に示すように、一時保持用基板104に接着剤103を
介して固着される半導体成長層102の周辺部には接着
剤103が残留し、この半導体成長層102の周辺部に
残留する接着剤103がサファイア基板101の裏面に
まで至る場合には、レーザ光の照射によるアブレーショ
ンによってサファイア基板101を剥離する妨げとな
る。
【0006】半導体成長層102の周辺部に接着剤10
3が残留した状態でレーザ光を照射してアブレーション
によりサファイア基板101を剥離すると、サファイア
基板101の剥離の妨げにもなる接着剤103はサファ
イア基板101を剥離した後にも残留する(図17
(b))。そのため、図18(c)に示すように、半導
体成長層を裏面から素子毎に分離する際に半導体成長層
102の裏面に形成するマスク105は半導体成長層の
裏面に密着して形成することができず、傾斜して形成さ
れるマスク105のためにマスク105を精度良くパタ
ーニングすることができず、さらには精度良く半導体成
長層102を素子毎に分離することができない。
【0007】このようなサファイア基板や半導体成長層
の周辺部に残留する接着剤は、レーザ光を照射してアブ
レーションによりサファイア基板を剥離する前に、半導
体成長層の周辺部をサファイア基板とともにダイシング
などにより除去することにより除去されるのであるが、
新たに半導体成長層の周辺部にダイシングなどを施して
サファイア基板や半導体成長層の周辺部とともに残留す
る接着剤を除去するため、効率良く半導体素子を形成す
ることができない。
【0008】さらに、サファイア基板とともに半導体成
長層の部分である周辺部を除去するため、半導体素子を
形成する上で利用することができる半導体成長層が減少
して半導体成長層や半導体素子の生産コストが上昇し、
半導体素子を形成する上で利用される半導体成長層の結
晶にダメージを与えるため、半導体素子を歩留り良く形
成することが困難となる。
【0009】そこで、本発明の半導体素子の製造方法及
び半導体素子は、レーザ光の照射によるアブレーション
により接着材料層が形成された一時保持用基板に半導体
成長層を転写する際に、成長基板や半導体成長層の周辺
部に残留する接着材料層を容易且つ効率良く除去するこ
とができ、生産コストを低減して歩留り良く半導体素子
を形成することができる半導体素子の製造方法及び半導
体素子を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明における半導体素
子の製造方法は、成長基板上に半導体層を形成する工程
と、基板の前記半導体層を固着する固着領域に接着材料
層を形成した後、前記半導体層を前記基板の固着領域に
固着させる工程と、前記半導体層の周辺部に残存する余
剰接着材料層にエネルギーを照射して前記余剰接着材料
層を除去する工程とを有することを特徴とする。
【0011】本発明の半導体素子の製造方法では、成長
基板上に形成された半導体層を接着材料層が形成された
一時保持用基板に固着して一時保持用基板に転写する
際、成長基板や半導体層の周辺部に残存する余剰接着材
料層にレーザ光を照射したりプラズマアッシングを施し
たりすることにより、余剰接着材料層を除去することが
できる。そのため、レーザ光照射によるアブレーション
により半導体層を成長基板から分離する際に余剰接着剤
に妨げられることなく半導体層を確実に分離することが
でき、素子分離の際に形成するマスクを半導体層の裏面
に確実に密着させて形成することができる。半導体層の
裏面に素子分離のためのマスクを密着して形成すること
ができるため、精度良くマスクをパターニングすること
ができ、精度良く半導体層を素子毎に分離することがで
きる。
【0012】さらに、成長基板や半導体層の周辺部に残
存する余剰接着材料層にレーザ光を照射したりプラズマ
アッシングを施したりするため、従来例のように新たに
半導体層の周辺部にダイシングなどを施したりすること
なく、成長基板や半導体層の周辺部に残留する接着剤を
効率良く除去して半導体素子を形成することができる。
また、成長基板とともに半導体層の部分である周辺部を
除去することがないため、半導体素子を形成する上で利
用することができる半導体層は減少することなく半導体
層や半導体素子の生産コストを低減させることができ、
半導体層の結晶にダメージを与えることなく半導体素子
を歩留り良く形成することができる。
【0013】本発明における半導体素子は、成長基板上
に半導体層が形成され、接着材料層が形成される基板に
前記半導体層が固着された後、前記半導体層の周辺部に
残存する余剰接着材料層にエネルギーが照射され、前記
余剰接着材料層が除去されて形成されることを特徴とす
る。
【0014】本発明の半導体素子は、成長基板上に形成
された半導体層を接着材料層が形成された一時保持用基
板に固着して一時保持用基板に転写する際、成長基板や
半導体層の周辺部に残存する余剰接着材料層にレーザ光
を照射したりプラズマアッシングを施したりすることに
より、余剰接着材料層を除去して形成される。そのた
め、レーザ光照射によるアブレーションにより成長基板
から分離する際に余剰接着剤に妨げられることなく確実
に成長基板から分離され、素子分離のためのマスクを半
導体層の裏面に確実に密着して形成し、精度良いパター
ニングにより素子毎に分離して形成される。
【0015】さらに、成長基板とともに半導体層の部分
である周辺部を除去することがないため、半導体素子を
形成する上で利用することができる半導体層は減少する
ことなく、半導体層や半導体素子の生産コストや結晶へ
のダメージが低減され、低コストで歩留り良く形成され
た半導体素子を実現することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図を参照しながら説明する。
【0017】本発明の実施の形態において、成長基板上
に形成された半導体成長層を接着材料層が形成される一
時保持用基板上に転写する際に、成長基板の周辺部に残
留する余剰接着材料層を一時保持用基板の裏面側からの
レーザ光照射により除去する場合、プラズマアッシング
より除去する場合、レーザ光照射とプラズマアッシング
とを組み合わせて除去する場合について説明する。
【0018】[第一の実施の形態]第一の実施の形態に
おいて、成長基板上に形成された半導体成長層を接着材
料層が形成される一時保持用基板上に転写する際に、成
長基板の周辺部に残留する余剰接着材料層を一時保持用
基板の裏面側からレーザ光を照射することにより除去す
る場合について説明する。
【0019】第一の実施の形態においては、下地成長層
上に選択成長によって第一導電層、活性層、及び第二導
電層が積層して形成される断面略三角形状で六角錐状の
半導体成長層で、下地成長層の全体に不純物がドープさ
れ、不純物がドープされる下地成長層にn側電極が形成
される場合について説明するが、後述の第二及び第三の
実施の形態で用いる半導体成長層であっても良い。
【0020】図1(a)は、成長基板11上に下地成長
層12を形成する工程を示す。成長基板11としては、
次にウルツ鉱型の化合物半導体層を形成し得るものであ
れば特に限定されず、種々のものを使用できる。例え
ば、成長基板11として、窒化ガリウム(GaN)系化
合物半導体の材料を成長させる場合に多く利用されてい
るC面を主面としたサファイア基板を用いることができ
る。この場合の基板主面としてのC面は、5乃至6度の
範囲で傾いた面方位を含むものである。ここで、成長基
板11は、後述する成長基板11を分離する際にレーザ
光を裏面側から照射するため、サファイア基板などの光
透過性を有する基板とする。
【0021】この成長基板11の主面上に形成される下
地成長層12としては、後の工程で六角錐のピラミッド
構造を形成することからウルツ鉱型の化合物半導体を用
いることができる。例えば、III族系化合物半導体を
用いることができ、更には窒化ガリウム(GaN)系化
合物半導体、窒化アルミニウム(AlN)系化合物半導
体、窒化インジウム(InN)系化合物半導体、窒化イ
ンジウムガリウム(InGaN)系化合物半導体、窒化
アルミニウムガリウム(AlGaN)系化合物半導体な
どである。
【0022】下地成長層12を成長させる方法として
は、種々の気相成長法を挙げることができる。例えば、
有機金属化合物気相成長法(MOCVD(MOVPE)
法)や分子線エピタキシー法(MBE法)などの気相成
長法や、ハイドライド気相成長法(HVPE法)を用い
て成長させることができる。特に、MOVPE法を用い
ると、迅速に結晶性の良いものが得られる。また、図1
では省略しているが、下地成長層12の底部側には所要
のバッファ層を形成しても良い。
【0023】下地成長層12は、n側電極を形成するた
めの導電層として機能することから、その全体にシリコ
ンなどの不純物がドープされる。後述する第三の実施の
形態で用いる半導体成長層のように、下地成長層12
は、不純物をドープしないアンドープの下地成長層と不
純物をドープする下地成長層との二層としても良い。こ
のとき、成長基板11上にアンドープの下地成長層を形
成した後にドープの下地成長層が形成され、ドープの下
地成長層にn側電極が形成される。第一の実施の形態に
おいては、後述するように、下地成長層12の裏面にn
側電極を形成するため、下地成長層12の全体にシリコ
ンなどの不純物がドープされる。
【0024】図1(b)のように、下地成長層12上の
全面にシリコン酸化膜やシリコン窒化膜などからなる成
長阻害膜13を形成する。この成長阻害膜13はマスク
層として用いられる膜であり、スパッタ法若しくはその
他の方法によって下地成長層12の表面に形成される。
【0025】図1(c)に示すように、成長阻害膜13
を全面に形成した後、マスクとして機能する成長阻害膜
13の一部が除去されて開口部13aが形成される。一
般に、選択成長する上で開口部13aの形状は、基板主
面に対して傾斜した傾斜面を有するファセット構造に形
成することができる形状であれば特に限定されるもので
はない。一例としてストライプ状、矩形状、円形状、楕
円状、三角形状、又は六角形状などの多角形形状とされ
る。成長阻害膜13の下部に形成された下地成長層12
は開口部13aの形状を反映してその表面が露出する。
第一の実施の形態において、第一導電層、活性層、及び
第二導電層を断面略三角形状の六角錐状に選択成長させ
ることができる形状としては、円形状や六角形状などが
ある。
【0026】このような所定の形状の開口部13aが形
成された後、図2(d)に示すように、選択成長により
第一導電層14、活性層15、及び第二導電層16が積
層される。
【0027】第一導電層14は下地成長層12と同様
に、ウルツ鉱型の化合物半導体層であって、例えばシリ
コンドープのGaNの如き材料から形成される。この第
一導電層14はn型クラッド層として機能する。この第
一導電層14は、例えば、成長基板11がサファイア基
板として、その主面がC面である場合には、選択成長に
よって断面略三角形状の六角錐形状に形成することがで
きる。
【0028】活性層15は、半導体発光素子の光を生成
するための層であり、例えばInGaN層やInGaN
層をAlGaN層で挟む構造の層からなる。この活性層
15は、第一導電層14の傾斜面からなるファセットに
沿って延在され、発光するのに好適な膜厚を有する。ま
た、活性層15は単一のバルク活性層で構成することも
可能であるが、単一量子井戸(SQW)構造、二重量子
井戸(DQW)構造、多重量子井戸(MQW)構造など
の量子井戸構造を形成したものであっても良い。量子井
戸構造には必要に応じて量子井戸の分離のために障壁層
が併用される。
【0029】第二導電層16は、ウルツ鉱型の化合物半
導体層であって、例えばマグネシウムドープのGaNの
如き材料から形成される。この第二導電層16はp型ク
ラッド層として機能する。この第二導電層16も第一導
電層14の傾斜面からなるファセットに沿って延在され
る。選択成長によって形成される六角錐形状の傾斜面は
例えばS面、{11−22}面及びこれら各面に実質的
に等価な面の中から選ばれる面とされる。
【0030】また、第一の実施の形態における断面略三
角形状で六角錐状の半導体発光素子のように、選択成長
を用いて傾斜結晶面に平行な面内に延在して結晶層が形
成される半導体発光素子の場合、半導体発光素子の発光
出力を向上させるために第一導電層14及び第二導電層
16にドープする不純物の量を多くすると、第一導電層
14、活性層15、及び第二導電層16が傾斜結晶面を
有する結晶層に形成されるため、不純物が活性層15に
拡散し易くなり、活性層15の結晶品位を低下させ、活
性層15の劣化を招く。そのため、半導体発光素子の活
性層15に近接してアンドープ層14aを形成すること
により、活性層15への不純物の拡散を防ぐことができ
る。
【0031】アンドープ層14aは活性層15に近接し
て形成されるが、活性層15を挟むようにして形成して
も良いし、第一導電層14側または第二導電層16側の
どちらか一方にのみ形成しても良い。図2(d)におい
ては第一導電層14と活性層15との間に活性層15に
近接して形成されている。
【0032】活性層15に近接して形成されるアンドー
プ層14aの膜厚は、10Åより小さな場合、キャリア
の注入効率は上がるがアンドープ層14aの上に形成さ
れる結晶層の結晶性が低下して発光効率が低下し、また
100nmより大きな場合、アンドープ層14aの上に
形成される結晶層の結晶性は上がるがキャリアの注入効
率が低下して発光効率が低下するため、10Å以上10
0nm以下が好ましい。
【0033】図2(e)は六角錐形状の半導体成長層の
最外部にある第二導電層16の表面にp側電極17の形
成する工程を示す。p側電極17は、一例として、Ni
/Pt/Au電極構造またはPd/Pt/Au電極構造を有
し、蒸着法などによって形成される。また、n側電極は
素子の裏面に形成されるため、ここでは形成されていな
い。
【0034】図2(f)に示すように、一時保持用基板
20に半導体成長層を対峙させ、半導体成長層を一時保
持用基板20に転写させる。半導体成長層の一時保持用
基板20に対峙する側には樹脂層18が形成され、一時
保持用基板20の半導体成長層に対峙する面には接着層
19が形成されている。ここで、一時保持用基板20の
例としては、ガラス基板、石英ガラス基板、プラスチッ
ク基板などを用いることができ、一時保持用基板20上
の接着層19としては紫外線(UV)硬化型接着剤、熱
硬化性接着剤、熱可塑性接着剤などからなる層を用いる
ことができる。半導体成長層側に形成される樹脂層18
の一例としては、フッ素コート、シリコン樹脂、水溶性
接着剤(例えばPVA)、ポリイミドなどがあり、樹脂
層18は後述の工程で半導体成長層を裏面から分離した
後に一時保持用基板20から素子を剥離する際の剥離層
となる。また、本実施形態においては、半導体成長層の
一時保持用基板20に対峙する側に樹脂層18を形成
し、一時保持用基板20の半導体成長層に対峙する面に
接着層19を形成しているが、一時保持用基板20上に
樹脂層18及び接着層19を二層に形成したり、半導体
成長層側に樹脂層18を形成し且つ一時保持用基板20
上に樹脂層及び接着層19を形成して接着層19を挟む
ようにして二層の樹脂層を形成したりしても良い。
【0035】図2(f)のように半導体成長層と一時保
持用基板20とを対峙させた後、図3(g)に示すよう
に半導体成長層を一時保持用基板20上の固着領域にあ
る接着層19に樹脂層18を介して固着して半導体成長
層を一時保持用基板20に保持させる。半導体成長層の
一時保持用基板20への固着は、加圧により固着しても
良いし、また加熱などにより固着しても良い。半導体成
長層の樹脂層18及び接着層19に固着する際、半導体
成長層の樹脂層18及び接着層19に埋め込まれる容積
の分だけ樹脂層18及び接着層19の接着材料層は成長
基板11や半導体成長層の周辺部にはみ出し、成長基板
11や半導体成長層の周辺部には余剰接着材料層21が
残留する。この成長基板11や半導体成長層の周辺部の
余剰接着材料層21は成長基板11や下地成長層12に
まで至り、後述のレーザ光照射によるアブレーションに
より半導体成長層を成長基板11から分離する工程にお
いて半導体成長層の分離の妨げになったり、素子分離溝
を形成するためのマスクを下地成長層12に形成する工
程において下地成長層12の裏面に密着してマスクを形
成する妨げとなったりする。さらに、下地成長層12の
裏面に素子分離溝を形成するためのマスクを密着して形
成することができないため、コンタクト不良を起こして
精度良くマスクをパターニングすることができない。
【0036】成長基板11上に形成された半導体成長層
を一時保持用基板20に形成された接着層19に樹脂層
18を介して保持した後、一時保持用基板20の裏面側
からレーザ光を照射して成長基板11や半導体成長層の
周辺部に残留する余剰接着材料層21を除去する。一時
保持用基板20の裏面側から照射されるレーザ光として
は、例えばエキシマレーザや高調波YAGレーザなどが
ある。一時保持用基板20の裏面側からレーザ光を照射
して、成長基板11や半導体成長層の周辺部の余剰接着
材料層21を除去するのであるが、その際にレーザ光は
半導体成長層の周辺部に残留する余剰接着材料層21に
照射され、半導体成長層と余剰接着材料層21との余剰
接着材料層21側界面においてアブレーションが生じ
る。成長基板11や半導体成長層の周辺部に残留する余
剰接着材料層21にレーザ光が照射されると、樹脂層1
8や接着層19からなる余剰接着材料層21を構成する
構成材料の分子間結合が照射されるレーザ光のエネルギ
ーにより切断され、分子間結合が切断された余剰接着材
料層21は分解される。一時保持用基板20の裏面側か
ら余剰接着材料層21にレーザ光を照射するため、一時
保持用基板20側の下部に位置する余剰接着材料層21
の分子間結合から切断され、下部に位置する余剰接着材
料層21から徐々に除去される(図3(h))。図4
(i)に示すように、成長基板11や半導体成長層の周
辺部の余剰接着材料層21は、下部に位置する余剰接着
材料層21から徐々に除去されて確実に除去される。な
お、第一の実施の形態においてはレーザ光を用いて余剰
接着材料層21を除去するのであるが、余剰接着材料層
21の分子間結合を切断することができる電子線などの
電磁波を用いて余剰接着材料層21を除去しても良い。
【0037】このように、半導体成長層を接着層19が
表面に形成された一時保持用基板20に樹脂層18を介
して転写する際に、一時保持用基板20の裏面側から余
剰接着材料層21にレーザ光を照射することにより、半
導体成長層の周辺部に残留する余剰接着材料層21を容
易に効率良く除去するができる。そのため、レーザ光照
射によるアブレーションにより半導体成長層を成長基板
11から分離する際に余剰接着材料層21に妨げられる
ことなく半導体成長層を分離することができ、素子分離
の際に形成するマスクを下地成長層12の裏面に密着し
て形成することができる。さらに、下地成長層12の裏
面に素子分離溝を形成するためのマスクを密着して形成
することができるため、コンタクト不良を起こすことな
く精度良くマスクをパターニングすることができる。
【0038】一時保持用基板20の裏面側からレーザ光
を照射して成長基板11の周辺部に残留する余剰接着材
料層21を除去した後、図4(j)に示すように、成長
基板11の裏面側からレーザ光を照射し、成長基板11
と下地成長層12との界面においてアブレーションを生
じさせ、半導体成長層を成長基板11から分離する。こ
のとき、GaN系の半導体成長層は成長基板11との界
面でガリウムと窒素に分解して、半導体成長層は成長基
板11より比較的簡単に分離することができる。成長基
板11の裏面側より照射するレーザ光としてはエキシマ
レーザ、高調波YAGレーザなどが用いられる。また、
前述のように、一時保持用基板20の裏面側からレーザ
光を照射して成長基板11の周辺部に残留する余剰接着
材料層21を除去するため、成長基板11や半導体成長
層の周辺部に残留する余剰接着材料層21に妨げられる
ことなく半導体成長層を容易に分離することができる。
半導体成長層を成長基板11から分離した後に半導体成
長層の裏面に析出するガリウムは、素子の裏面に良好な
電極を形成する妨げとなるため、水酸化ナトリウム溶液
や硝酸を用いた等方性エッチングにより除去する。な
お、レーザ光の照射により成長基板11から分離した後
に、水酸化ナトリウム溶液などを用いた等方性エッチン
グにより半導体成長層の裏面に露出する結晶性の良好で
ない層を除去して導電性の良好な面を露出しても良い。
【0039】図5(k)に示すように、半導体成長層の
裏面に析出するガリウムを除去した後、半導体成長層の
裏面にニッケルなどからなるマスク22をスパッタ法な
どにより形成する。このマスク22は、後述する反応性
イオンエッチング(RIE:Reactive Ion
Etching)などにより素子分離溝を形成する際
に用いられるエッチャントから、電極が形成される半導
体成長層の裏面を保護する。フォトリソグラフィー技術
などによりマスク22は所望の形状にパターニングされ
るのであるが、前述のように成長基板11や半導体成長
層の周辺部に残留する余剰接着材料層21を確実に除去
して下地成長層12の裏面に密着してマスク22が形成
されるため、精度良くマスク22をパターニングするこ
とができる。
【0040】半導体成長層の裏面に形成されたマスク2
2をパターニングした後に素子分離溝23が形成される
(図5(l))。素子分離溝23は反応性イオンエッチ
ング(RIE)などの異方性エッチングにより形成さ
れ、下地成長層12及び成長阻害膜13に異方性エッチ
ング処理を施し、さらにエッチングガスの種類や配分比
率を変更して樹脂層18及び接着層19に異方性エッチ
ング処理を施して形成される。第一の実施の形態におい
て用いられる半導体成長層は、断面略三角形状の六角錐
形状の半導体成長層で下地成長層12を介して一連であ
るため、素子分離溝23を形成することによって複数の
半導体素子に分離される。このとき、前述のように、マ
スク22が下地成長層12の裏面に密着して形成されて
精度良くパターニングされるため、素子分離溝23は精
度良く形成することができる。また、半導体成長層の裏
面に形成されたマスク22によりn側電極が形成される
半導体素子の裏面が保護され、半導体成長層は樹脂層1
8及び接着層19に埋め込まれて保護されているため、
半導体成長層の裏面から素子分離溝23を形成すること
により、半導体成長層がエッチングガスにより汚染され
ることなく素子分離溝23を形成することができる。
【0041】素子分離溝23を形成した後にマスク22
を除去し、半導体素子の裏面にn側電極24を形成する
(図5(m))。素子の裏面に形成されるn側電極24
は、一例として、Ti/Al/Pt/Au電極構造であ
り、蒸着法などによって形成される。
【0042】以上のように、半導体成長層を接着層19
が表面に形成された一時保持用基板20に樹脂層18を
介して転写する際に、成長基板11や半導体成長層の周
辺部に残留する余剰接着材料層21を一時保持用基板2
0の裏面側からレーザ光を照射して除去することによ
り、余剰接着材料層21側の界面においてアブレーショ
ンを生じさせて残留する余剰接着材料層21を確実に除
去することができ、残留する余剰接着材料層21にレー
ザ光を照射して容易に効率良く除去することができる。
成長基板11や半導体成長層の周辺部に残留する余剰接
着材料層21を確実に除去することができるため、レー
ザ光照射によるアブレーションにより半導体成長層を成
長基板11から分離する際に余剰接着材料層21に妨げ
られることなく半導体成長層を分離することができ、素
子分離の際に形成するマスク22を下地成長層12の裏
面に密着させて形成することができる。さらに、下地成
長層12の裏面に素子分離のためのマスク22を密着し
て形成することができるため、コンタクト不良を起こす
ことなく精度良くマスク22をパターニングして精度良
く半導体成長層を素子毎に分離することができる。ま
た、成長基板11や半導体成長層の周辺部に残留する余
剰接着材料層21を容易に効率良く除去することができ
るため、効率良く半導体成長層を成長基板11から分離
し素子の裏面から半導体成長層を素子毎に分離して、半
導体素子を効率良く形成することができる。
【0043】半導体成長層の周辺部に残留する余剰接着
材料層21を一時保持用基板20の裏面側からレーザ光
を照射して確実に除去することができるために、半導体
成長層の部分である周辺部を除去することなく半導体成
長層の全体を半導体素子として効率良く利用することが
でき、生産コストを低減することができる。また、半導
体成長層の周辺部に残留する余剰接着材料層21に一時
保持用基板20の裏面側からレーザ光を照射して余剰接
着材料層21を除去するため、半導体成長層の結晶にダ
メージを与えることなく、半導体素子を歩留り良く形成
することができる。
【0044】[第二の実施の形態]第二の実施の形態に
おいて、成長基板上に形成された半導体成長層を接着材
料層が形成される一時保持用基板上に転写する際に、成
長基板の周辺部に残留する余剰接着材料層をプラズマア
ッシングより除去する場合について説明する。
【0045】第二の実施の形態においては、成長基板上
に下地成長層が形成され、n側コンタクト層、第一導電
層、活性層、及び第二導電層からなる半導体成長層が積
層されて形成されるプレナー型の半導体発光素子を用い
て説明するが、前述した第一の実施の形態や後述する第
三の実施の形態で用いる半導体成長層であっても良い。
【0046】図6(a)に示すように、成長基板31上
に下地成長層32が形成される。一般には、成長基板3
1としては、次にウルツ鉱型の化合物半導体層を形成し
得るものであれば特に限定されず、種々のものを用いる
ことができ、例えば、成長基板31として、窒化ガリウ
ム(GaN)系化合物半導体の材料を成長させる場合に
多く利用されているC面を主面としたサファイア基板を
用いることができる。成長基板31は、後述する成長基
板31を分離する際にレーザ光を裏面側から照射するた
め、サファイア基板などの光透過性を有する基板とす
る。
【0047】成長基板31の主面上に形成される下地成
長層32も、一般には種々のものを用いることができ
る。下地成長層32としては、例えば、III族系化合
物半導体を用いることができ、窒化ガリウム(GaN)
系化合物半導体、窒化アルミニウム(AlN)系化合物
半導体、窒化インジウム(InN)系化合物半導体、窒
化インジウムガリウム(InGaN)系化合物半導体、
窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)系化合物半導
体などがある。
【0048】下地成長層32の成長させる方法として
は、種々の気相成長法を挙げることができる。例えば、
有機金属化合物気相成長法(MOVPD(MOVPE)
法)や分子線エピタキシー法(MBE法)などの気相成
長法や、ハイドライド気相成長法(HVPE法)を用い
て成長させることができる。特に、MOVPE法を用い
ると、迅速に結晶性の良いものが得られる。図6(a)
では省略しているが、下地成長層32の底部側には所要
のバッファ層を形成しても良い。
【0049】図6(b)のように下地成長層32の上に
n側コンタクト層であるn側コンタクト層33が形成さ
れ、さらに順に第一導電層34、活性層35、第二導電
層36及びp側コンタクト層37が積層され半導体成長
層が形成される。
【0050】下地成長層32の上のn側コンタクト層3
3は、一般にはn側電極を形成するための導電層として
機能することから、その全体にシリコンなどの不純物が
ドープされる。第二の実施の形態においては、後述する
ように、n側コンタクト層33の裏面にn側電極を形成
するため、n側コンタクト層33の全体にシリコンなど
の不純物がドープされる。
【0051】一般に、第一導電層34は下地成長層32
と同様に、ウルツ鉱型の化合物半導体層であって、例え
ばシリコンドープのGaNの如き材料から形成される。
第一導電層34はn型クラッド層として機能し、活性層
35は、半導体発光素子の光を生成するための層であ
り、第一導電層34の上に積層され、発光するのに好適
な膜厚を有する。p側コンタクト層37及び第二導電層
36は、ウルツ鉱型の化合物半導体層であって、例えば
マグネシウムドープのGaNの如き材料から形成され
る。この第二導電層36はp型クラッド層として機能す
る。また、活性層35は単一のバルク活性層で構成する
ことも可能であるが、単一量子井戸(SQW)構造、二
重量子井戸(DQW)構造、多重量子井戸(MQW)構
造などの量子井戸構造を形成したものであっても良い。
量子井戸構造には必要に応じて量子井戸の分離のために
障壁層が併用される。
【0052】また、半導体発光素子の発光出力を向上さ
せるために第一導電層34及び第二導電層36にドープ
する不純物の量を多くすると、不純物が活性層35に拡
散し易くなり、活性層35の結晶品位を低下させ、活性
層35の劣化を招く。そのため、活性層35への不純物
の拡散を防ぐために、半導体発光素子の活性層35に近
接してアンドープ層を形成しても良い。アンドープ層は
活性層35に近接して形成されるが、活性層35を挟む
ようにして形成しても良いし、第一導電層34側または
第二導電層36側のどちらか一方にのみ形成しても良
い。なお、図6(b)において、アンドープ層は形成し
ていない。
【0053】活性層35に近接して形成されるアンドー
プ層の膜厚は、10Åより小さな場合、キャリアの注入
効率は上がるがアンドープ層の上に形成される結晶層の
結晶性が低下して発光効率が低下し、また100nmよ
り大きな場合、アンドープ層の上に形成される結晶層の
結晶性は上がるがキャリアの注入効率が低下して発光効
率が低下するため、10Å以上100nm以下が好まし
い。
【0054】図6(c)に示すように、成長基板31上
に積層された半導体成長層上にp側電極となるp側電極
層39aを形成する。p側電極層39aは、後述の工程
において、例えばNi/Pt/Au電極構造またはPd/
Pt/Au電極構造を有するp側電極となり、蒸着法な
どによって形成される。また、n側電極は素子の裏面に
形成されるため、ここでは形成されていない。
【0055】図7(d)に示すように、一時保持用基板
40に半導体成長層を対峙させ、半導体成長層を一時保
持用基板40に転写させる。半導体成長層の一時保持用
基板40に対峙する側には樹脂層41が形成され、一時
保持用基板40の半導体成長層に対峙する面には接着層
42が形成されている。ここで、一時保持用基板40の
例としては、ガラス基板、石英ガラス基板、プラスチッ
ク基板などを用いることができ、一時保持用基板40上
の接着層42としては紫外線(UV)硬化型接着剤、熱
硬化性接着剤、熱可塑性接着剤などからなる層を用いる
ことができる。半導体成長層側に形成される樹脂層41
の一例としては、フッ素コート、シリコン樹脂、水溶性
接着剤(例えばPVA)、ポリイミドなどがあり、樹脂
層41は後述の工程で半導体成長層を裏面から分離した
後に一時保持用基板40から素子を剥離する際の剥離層
となる。また、本実施形態においては、半導体成長層の
一時保持用基板40に対峙する側に樹脂層41を形成
し、一時保持用基板40の半導体成長層に対峙する面に
接着層42を形成しているが、一時保持用基板40上に
樹脂層41及び接着層42を二層に形成したり、半導体
成長層側に樹脂層41を形成し且つ一時保持用基板40
上に樹脂層及び接着層42を形成して接着層42を挟む
ようにして二層の樹脂層を形成したりしても良い。
【0056】図7(d)のように半導体成長層と一時保
持用基板40とを対峙させた後、図7(e)に示すよう
に半導体成長層を一時保持用基板40上の固着領域にあ
る接着層42に樹脂層41を介して固着して半導体成長
層を一時保持用基板40に保持させる。半導体成長層の
一時保持用基板40への固着は、加圧により固着しても
良いし、また加熱などにより固着しても良い。半導体成
長層を樹脂層41及び接着層42に固着する際、半導体
成長層が樹脂層41及び接着層42に埋め込まれる容積
の分だけ樹脂層41及び接着層42の接着材料層は成長
基板31や半導体成長層の周辺部にはみ出し、成長基板
31や半導体成長層の周辺部には余剰接着材料層38が
残留する。この成長基板31や半導体成長層の周辺部の
樹脂層41及び接着層42は成長基板31や下地成長層
32にまで至り、後述のレーザ光照射によるアブレーシ
ョンにより半導体成長層を成長基板31から分離する工
程において半導体成長層の分離の妨げになったり、素子
分離溝を形成するためのマスクをn側コンタクト層33
に形成する工程において下地成長層32の除去の妨げや
n側コンタクト層33の裏面に密着したマスクの形成の
妨げとなったりする。さらに、n側コンタクト層33の
裏面に素子分離のためのマスクを密着して形成すること
ができないため、コンタクト不良を起こして精度良くマ
スクをパターニングすることができない。
【0057】成長基板31上に形成された半導体成長層
を一時保持用基板40に形成された接着層42に樹脂層
41を介して保持した後、成長基板31や半導体成長層
の周辺部に残留する余剰接着材料層38に一時保持用基
板40の表面側からプラズマアッシングを施すことによ
り余剰接着材料層38を除去する。この際、図7(f)
に示すようにプラズマアッシングを施す前に超音波カッ
タなどにより予め除去した後、成長基板31や半導体成
長層の周辺部に残留する余剰接着材料層38にプラズマ
アッシングを施すと、樹脂層41や接着層42からなる
余剰接着材料層38を構成する構成材料の分子間結合が
照射されるプラズマのエネルギーにより切断され、分子
間結合が切断された余剰接着材料層38は分解される。
一時保持用基板40の表面側から余剰接着材料層38に
プラズマアッシングを施すため、一時保持用基板40の
上部に位置する余剰接着材料層38の分子間結合から切
断され、上部に位置する余剰接着材料層38から徐々に
除去される(図8(g))。成長基板31や半導体成長
層の周辺部の余剰接着材料層38は、上部に位置する余
剰接着材料層38から徐々に除去されて確実に除去され
る。余剰接着材料層38に施すプラズマアッシングの材
料は酸素プラズマや四フッ化炭素などのプラズマを用い
ることができる。なお、第二の実施の形態においては、
プラズマアッシングを施す前に超音波カッタなどにより
予め除去するのであるが、余剰接着材料層38にプラズ
マアッシングを施して余剰接着材料層38の全てを除去
しても良い。
【0058】このように、半導体成長層を接着層42が
表面に形成された一時保持用基板40に樹脂層41を介
して転写する際に、一時保持用基板40の表面側から余
剰接着材料層38にプラズマアッシングを施すことによ
り、半導体成長層の周辺部に残留する余剰接着材料層3
8を容易に効率良く除去するができる。そのため、レー
ザ光照射によるアブレーションにより半導体成長層を成
長基板31から分離する際に余剰接着材料層38に妨げ
られることなく半導体成長層を分離することができ、素
子分離溝を形成するためのマスクをn側コンタクト層3
3に形成する工程において下地成長層32を確実に除去
して素子分離溝を形成するためのマスクをn側コンタク
ト層33の裏面に密着して形成することができる。さら
に、n側コンタクト層33の裏面に素子分離のためのマ
スクを密着して形成することができるため、コンタクト
不良を起こすことなく精度良くマスクをパターニングす
ることができる。
【0059】成長基板31や半導体成長層の周辺部に残
留する余剰接着材料層38を除去した後、図9(i)に
示すように、成長基板31の裏面側からレーザ光を照射
し、成長基板31と下地成長層12との界面においてア
ブレーションを生じさせ、半導体成長層を成長基板31
から分離する。このとき、GaN系の半導体成長層は成
長基板31との界面でガリウムと窒素に分解して、半導
体成長層は成長基板31より比較的簡単に分離すること
ができる。成長基板31の裏面側より照射するレーザ光
としてはエキシマレーザ、高調波YAGレーザなどが用
いられる。また、前述のように、一時保持用基板40の
裏面側からレーザ光を照射して成長基板31や半導体成
長層の周辺部に残留する余剰接着材料層38を除去する
ため、余剰接着材料層38に妨げられることなく半導体
成長層を容易に分離することができる。半導体成長層を
成長基板31から分離した後に半導体成長層の裏面に析
出するガリウムは、素子の裏面に良好な電極を形成する
妨げとなるため、水酸化ナトリウム溶液や硝酸を用いた
等方性エッチングにより除去する。
【0060】半導体成長層の裏面に析出するガリウムを
除去した後、半導体成長層の裏面に露出する下地成長層
32に等方性エッチング処理を施して余剰接着材料層3
8に妨げられることなく除去し、後述の工程でn側電極
を形成する導電性の良いn側コンタクト層33を露出す
る。図9(j)に示すように、下地成長層32を除去し
てn側コンタクト層33の裏面を露出した後、n側コン
タクト層33の裏面にニッケルなどからなるマスク43
をスパッタ法などにより形成する。このマスク43は、
後述する反応性イオンエッチング(RIE:React
ive IonEtching)などにより素子分離溝
を形成する際に用いられるエッチャングガスから、電極
が形成されるn側コンタクト層33の裏面を保護する。
フォトリソグラフィー技術などによりマスク43は所望
の形状にパターニングされるのであるが、前述のように
成長基板31や半導体成長層の周辺部に残留する余剰接
着材料層38を確実に除去してn側コンタクト層33の
裏面に密着してマスク43が形成されるため、精度良く
マスク43をパターニングすることができる。
【0061】n側コンタクト層33の裏面に形成された
マスク43をパターニングした後に素子分離溝44が形
成される(図9(k))。素子分離溝44は反応性イオ
ンエッチング(RIE)などの異方性エッチングにより
形成され、半導体成長層に異方性エッチング処理を施
し、さらにエッチングガスの種類や配分比率を変更して
樹脂層41及び接着層42に異方性エッチング処理を施
して形成される。このとき、前述のように、マスク43
がn側コンタクト層33の裏面に密着して形成されて精
度良くパターニングされるため、素子分離溝44は精度
良く形成することができる。また、半導体成長層の裏面
に形成されたマスク43によりn側電極が形成される半
導体素子の裏面は保護され、半導体素子の裏面がエッチ
ングガスにより汚染されることなく素子分離溝44を形
成することができる。なお、この素子分離溝44を形成
することによりp側電極層39aは分離されてp側電極
39が形成される。p側電極39は、一例としてNi/
Pt/Au電極構造またはPd/Pt/Au電極構造を有
する。
【0062】素子分離溝44を形成した後にマスク43
を除去し、半導体素子の裏面にn側電極45を形成する
(図10(l))。素子の裏面に形成されるn側電極4
5は、一例として、Ti/Al/Pt/Au電極構造であ
り、蒸着法などによって形成される。
【0063】以上のように、半導体成長層を接着層42
が表面に形成された一時保持用基板40に樹脂層41を
介して転写する際に、成長基板31や半導体成長層の周
辺部に残留する余剰接着材料層38を予め超音波カッタ
などにより除去した後にプラズマアッシングを施して確
実に除去して、余剰接着材料層38にプラズマアッシン
グを施して容易に効率良く除去することができる。成長
基板31や半導体成長層の周辺部に残留する余剰接着材
料層38を確実に除去することができるため、レーザ光
照射によるアブレーションにより半導体成長層を成長基
板31から分離する際に余剰接着材料層38に妨げられ
ることなく半導体成長層を分離することができ、余剰接
着材料層38に妨げられることなく下地成長層32を確
実に除去して素子分離溝を形成する際に形成するマスク
43をn側コンタクト層33の裏面に密着させて形成す
ることができる。さらに、n側コンタクト層33の裏面
に素子分離のためのマスク43を密着して形成すること
ができるため、コンタクト不良を起こすことなく精度良
くマスク43をパターニングして精度良く半導体成長層
を素子毎に分離することができる。また、成長基板31
や半導体成長層の周辺部に残留する余剰接着材料層38
を容易に効率良く除去することができるため、効率良く
半導体成長層を成長基板31から分離し素子の裏面から
半導体成長層を素子毎に分離して、半導体素子を効率良
く形成することができる。
【0064】半導体成長層の周辺部に残留する余剰接着
材料層38を予め超音波カッタなどにより除去した後に
プラズマアッシングを施して確実に除去することができ
るために、半導体成長層の部分である周辺部を除去する
ことなく半導体成長層の全体を半導体素子として効率良
く利用することができ、生産コストを低減することがで
きる。また、半導体成長層の周辺部に残留する余剰接着
材料層38にプラズマアッシングを施して余剰接着材料
層38を除去するため、半導体成長層の結晶にダメージ
を与えることなく、半導体素子を歩留り良く形成するこ
とができる。
【0065】[第三の実施の形態]第三の実施の形態に
おいて、成長基板上に形成された半導体成長層を接着材
料層が形成される一時保持用基板上に転写する際に、成
長基板の周辺部に残留する余剰接着材料層にアッシング
を施し、さらに一時保持用基板の裏面側から残留する余
剰接着材料層にレーザ光を照射して余剰接着材料層を除
去する場合について説明する。また、本実施の形態にお
いては、成長基板の周辺部に残留する余剰接着材料層に
アッシングを施した後に一時保持用基板の裏面側から残
留する余剰接着材料層にレーザ光を照射して余剰接着材
料層を除去する場合について説明するが、成長基板の周
辺部に残留する余剰接着材料層に一時保持用基板の裏面
側からレーザ光を照射した後に残留する余剰接着材料層
にアッシングを施して余剰接着材料層を除去しても良
い。
【0066】第三の実施の形態においては、下地成長層
上に選択成長によって第一導電層、活性層、及び第二導
電層が積層して形成される断面略三角形状で六角錐状の
半導体成長層で、第一の実施の形態と異なり下地成長層
が不純物をドープした層と不純物をドープしない層との
二層からなり、不純物をドープした層にn側電極が形成
される場合について説明するが、前述の第一及び第二の
実施の形態で用いる半導体成長層であっても良い。
【0067】図11(a)に示すように、成長基板51
上にアンドープの下地成長層52a及びドープの下地成
長層52bからなる下地成長層52が順に積層されて形
成される。成長基板51としては、次にウルツ鉱型の化
合物半導体層を形成し得るものであれば特に限定され
ず、種々のものを使用できる。例えば、成長基板51と
して、窒化ガリウム(GaN)系化合物半導体の材料を
成長させる場合に多く利用されているC面を主面とした
サファイア基板を用いることができる。この場合の基板
主面としてのC面は、5乃至6度の範囲で傾いた面方位
を含むものである。ここで、成長基板51は、後述する
成長基板51を分離する際にレーザ光を裏面側から照射
するため、サファイア基板などの光透過性を有する基板
とする。
【0068】この成長基板51の主面上に形成される下
地成長層52としては、後の工程で六角錐のピラミッド
構造を形成することからウルツ鉱型の化合物半導体を用
いることができる。例えば、III族系化合物半導体を
用いることができ、更には窒化ガリウム(GaN)系化
合物半導体、窒化アルミニウム(AlN)系化合物半導
体、窒化インジウム(InN)系化合物半導体、窒化イ
ンジウムガリウム(InGaN)系化合物半導体、窒化
アルミニウムガリウム(AlGaN)系化合物半導体な
どである。
【0069】下地成長層52を成長させる方法として
は、種々の気相成長法を挙げることができる。例えば、
有機金属化合物気相成長法(MOCVD(MOVPE)
法)や分子線エピタキシー法(MBE法)などの気相成
長法や、ハイドライド気相成長法(HVPE法)を用い
て成長させることができる。特に、MOVPE法を用い
ると、迅速に結晶性の良いものが得られる。また、図1
1では省略しているが、下地成長層52の底部側には所
要のバッファ層を形成しても良い。
【0070】下地成長層52は、前述した第一の実施の
形態のように、一般にはn側電極を形成するための導電
層として機能することから、その全体にシリコンなどの
不純物がドープされる。第三の実施の形態においては、
後述するように、成長基板51の裏面側からレーザ光を
照射してアブレーションにより成長基板51を分離した
後に、下地成長層52の一部を除去するため、除去され
る部分の層には不純物をドープしなくても良く、その不
純物をドープしない層が図11(a)におけるアンドー
プの下地成長層52aに相当する。アンドープの下地成
長層52a上に積層されるドープの下地成長層52bに
はシリコンなどの不純物がドープされて裏面からn側電
極が形成される。
【0071】図11(b)のように、アンドープの下地
成長層52a及びドープの下地成長層52bを順に積層
した下地成長層52上の全面にシリコン酸化膜やシリコ
ン窒化膜などからなる成長阻害膜53を形成する。この
成長阻害膜53はマスク層として用いられる膜であり、
スパッタ法若しくはその他の方法によって下地成長層5
2の表面に形成される。
【0072】図11(c)に示すように、成長阻害膜5
3を全面に形成した後、マスクとして機能する成長阻害
膜53の一部が除去されて開口部53aが形成される。
一般に、選択成長する上で開口部53aの形状は、基板
主面に対して傾斜した傾斜面を有するファセット構造に
形成することができる形状であれば特に限定されるもの
ではない。一例としてストライプ状、矩形状、円形状、
楕円状、三角形状、又は六角形状などの多角形形状とさ
れる。成長阻害膜53の下部に形成されているドープの
下地成長層52bは開口部53aの形状を反映してその
表面が露出する。第三の実施の形態において、第一導電
層、活性層、及び第二導電層を断面略三角形状の六角錐
状に選択成長させることができる形状としては、円形状
や六角形状などがある。
【0073】このような所定の形状の開口部53aが形
成された後、図12(d)に示すように、選択成長によ
り第一導電層54、活性層55、及び第二導電層56が
積層される。
【0074】第一導電層54は下地成長層52と同様
に、ウルツ鉱型の化合物半導体層であって、例えばシリ
コンドープのGaNの如き材料から形成される。この第
一導電層54はn型クラッド層として機能する。この第
一導電層54は、例えば、成長基板51がサファイア基
板として、その主面がC面である場合には、選択成長に
よって断面略三角形状の六角錐形状に形成することがで
きる。
【0075】活性層55は、半導体発光素子の光を生成
するための層であり、例えばInGaN層やInGaN
層をAlGaN層で挟む構造の層からなる。この活性層
55は、第一導電層54の傾斜面からなるファセットに
沿って延在され、発光するのに好適な膜厚を有する。ま
た、活性層55は単一のバルク活性層で構成することも
可能であるが、単一量子井戸(SQW)構造、二重量子
井戸(DQW)構造、多重量子井戸(MQW)構造など
の量子井戸構造を形成したものであっても良い。量子井
戸構造には必要に応じて量子井戸の分離のために障壁層
が併用される。
【0076】第二導電層56は、ウルツ鉱型の化合物半
導体層であって、例えばマグネシウムドープのGaNの
如き材料から形成される。この第二導電層56はp型ク
ラッド層として機能する。この第二導電層56も第一導
電層54の傾斜面からなるファセットに沿って延在され
る。選択成長によって形成される六角錐形状の傾斜面は
例えばS面、{11−22}面及びこれら各面に実質的
に等価な面の中から選ばれる面とされる。
【0077】また、第三の実施の形態における断面略三
角形状で六角錐状の半導体発光素子のように、選択成長
を用いて傾斜結晶面に平行な面内に延在して結晶層が形
成される半導体発光素子の場合、半導体発光素子の発光
出力を向上させるために第一導電層54及び第二導電層
56にドープする不純物の量を多くすると、第一導電層
54、活性層55、及び第二導電層56が傾斜結晶面を
有する結晶層に形成されるため、不純物が活性層55に
拡散し易くなり、活性層55の結晶品位を低下させ、活
性層55の劣化を招く。そのため、半導体発光素子の活
性層55に近接してアンドープ層54aを形成すること
により、活性層55への不純物の拡散を防ぐことができ
る。
【0078】アンドープ層54aは活性層55に近接し
て形成されるが、活性層55を挟むようにして形成して
も良いし、第一導電層54側または第二導電層56側の
どちらか一方にのみ形成しても良い。図12(d)にお
いては第一導電層54と活性層55との間に活性層55
に近接して形成されている。
【0079】活性層55に近接して形成されるアンドー
プ層54aの膜厚は、10Åより小さな場合、キャリア
の注入効率は上がるがアンドープ層54aの上に形成さ
れる結晶層の結晶性が低下して発光効率が低下し、また
100nmより大きな場合、アンドープ層54aの上に
形成される結晶層の結晶性は上がるがキャリアの注入効
率が低下して発光効率が低下するため、10Å以上10
0nm以下が好ましい。
【0080】図12(e)は六角錐形状の第一導電層5
4、活性層55、及び第二導電層56の最外部にある第
二導電層56の表面にp側電極57の形成する工程を示
す。p側電極57は、一例として、Ni/Pt/Au電極
構造またはPd/Pt/Au電極構造を有し、蒸着法など
によって形成される。また、n側電極は素子の裏面に形
成されるため、ここでは形成されていない。
【0081】図12(f)に示すように、一時保持用基
板60に半導体成長層を対峙させ、半導体成長層を一時
保持用基板60に転写させる。半導体成長層の一時保持
用基板60に対峙する側には樹脂層58が形成され、一
時保持用基板60の半導体成長層に対峙する面には接着
層59が形成されている。ここで、一時保持用基板60
の例としては、ガラス基板、石英ガラス基板、プラスチ
ック基板などを用いることができ、一時保持用基板60
上の接着層59としては紫外線(UV)硬化型接着剤、
熱硬化性接着剤、熱可塑性接着剤などからなる層を用い
ることができる。半導体成長層側に形成される樹脂層5
8の一例としては、フッ素コート、シリコン樹脂、水溶
性接着剤(例えばPVA)、ポリイミドなどがあり、樹
脂層58は後述の工程で半導体成長層を裏面から分離し
た後に一時保持用基板60から素子を剥離する際の剥離
層となる。また、本実施形態においては、半導体成長層
の一時保持用基板60に対峙する側に樹脂層58を形成
し、一時保持用基板60の半導体成長層に対峙する面に
接着層59を形成しているが、一時保持用基板60上に
樹脂層58及び接着層59を二層に形成したり、半導体
成長層側に樹脂層58を形成し且つ一時保持用基板60
上に樹脂層及び接着層59を形成して接着層59を挟む
ようにして二層の樹脂層を形成したりしても良い。
【0082】図12(f)のように半導体成長層と一時
保持用基板60とを対峙させた後、図13(g)に示す
ように半導体成長層を一時保持用基板60上の固着領域
にある接着層59に樹脂層58を介して固着して半導体
成長層を一時保持用基板60に保持させる。半導体成長
層の一時保持用基板60への固着は、加圧により固着し
ても良いし、また加熱などにより固着しても良い。半導
体成長層を樹脂層58及び接着層59に固着する際、半
導体成長層が樹脂層58及び接着層59に埋め込まれる
容積の分だけ樹脂層58及び接着層59の接着材料層は
半導体成長層の周辺部にはみ出し、成長基板51や半導
体成長層の周辺部には余剰接着材料層61が残留する。
この成長基板51や半導体成長層の周辺部の余剰接着材
料層61は成長基板51や下地成長層52にまで至り、
後述のレーザ光照射によるアブレーションにより半導体
成長層を成長基板51から分離する工程において半導体
成長層の分離の妨げになったり、素子分離溝を形成する
ためのマスクをドープの下地成長層52bに形成する工
程においてアンドープの下地成長層52aを除去する妨
げやドープの下地成長層52bの裏面に密着してマスク
を形成する妨げとなったりする。また、ドープの下地成
長層52bの裏面に素子分離のためのマスクを密着して
形成することができないため、コンタクト不良を起こし
て精度良くマスクをパターニングすることができない。
【0083】成長基板51上に形成された半導体成長層
を一時保持用基板60に形成された接着層59に樹脂層
58を介して保持した後、成長基板51や半導体成長層
の周辺部にはみ出す余剰接着材料層61を除去するので
あるが、第三の実施の形態においては、成長基板51や
半導体成長層の周辺部に残留する余剰接着材料層61に
アッシングを施し、さらに一時保持用基板60の裏面側
から残留する余剰接着材料層61にレーザ光を照射して
除去する。また、第二の実施の形態におけるように、余
剰接着材料層61にプラズマアッシングを施して除去す
る前に超音波カッタなどにより予め除去した後、プラズ
マアッシングを施し、さらに一時保持用基板60の裏面
側からレーザ光を照射して余剰接着材料層61を除去し
ても良い。
【0084】図13(h)に示すように、成長基板51
や半導体成長層の周辺部に残留する余剰接着材料層61
に一時保持用基板60の成長基板51側の表面側からプ
ラズマアッシングを施す。この際、余剰接着材料層38
に施すプラズマアッシングの材料は酸素プラズマや四フ
ッ化炭素などのプラズマを用いることができる。成長基
板51や半導体成長層の周辺部に残留する余剰接着材料
層61に一時保持用基板60の表面側からプラズマアッ
シングを施すと、樹脂層58や接着層59からなる余剰
接着材料層61を構成する構成材料の分子間結合が照射
されるプラズマのエネルギーにより切断され、分子間結
合が切断された余剰接着材料層61は分解される。一時
保持用基板60の表面側から余剰接着材料層61にプラ
ズマアッシングを施すため、一時保持用基板60の上部
に位置する余剰接着材料層61の分子間結合から切断さ
れ、上部に位置する余剰接着材料層61から徐々に除去
される(図13(h))。前述のように、成長基板51
や半導体成長層の周辺部に残留する余剰接着材料層61
にプラズマアッシングを施して容易に効率良く除去する
ことができるため、図13(h)に示すように、成長基
板51や半導体成長層の周辺部に残留する余剰接着材料
層61を容易に効率良く減少させることができる。
【0085】成長基板51や半導体成長層の周辺部に残
留する余剰接着材料層61に一時保持用基板60の表面
側からプラズマアッシングを施して余剰接着材料層61
を容易に効率良く減少させた後、半導体成長層を一時保
持用基板の固着領域に固着したときよりも減少した余剰
接着材料層61を一時保持用基板60の裏面側からレー
ザ光を照射して除去する。一時保持用基板60の裏面側
から照射されるレーザ光としては、例えばエキシマレー
ザや高調波YAGレーザなどがある。一時保持用基板6
0の裏面側からレーザ光を照射して、成長基板51や半
導体成長層の周辺部の減少した余剰接着材料層61を除
去するのであるが、その際にレーザ光は余剰接着材料層
61に照射され、半導体成長層と余剰接着材料層61と
の余剰接着材料層61側界面においてアブレーションが
生じる。半導体成長層の周辺部に残留する余剰接着材料
層61にレーザ光が照射されると、樹脂層58や接着層
59からなる余剰接着材料層61を構成する構成材料の
分子間結合が照射されるレーザ光のエネルギーにより切
断され、分子間結合が切断された余剰接着材料層61は
分解される。一時保持用基板60の裏面側から余剰接着
材料層61にレーザ光を照射するため、一時保持用基板
60側の下部に位置する余剰接着材料層61の分子間結
合から切断され、下部に位置する余剰接着材料層61か
ら徐々に除去される(図14(i))。前述のように、
成長基板51や半導体成長層の周辺部に残留する余剰接
着材料層61に一時保持用基板60の表面側からプラズ
マアッシングを施して一時保持用基板60側の上部に位
置する余剰接着材料層61を予め除去するため、レーザ
光を照射して下部に位置する余剰接着材料層61から徐
々に除去することにより余剰接着材料層61を成長基板
51や半導体成長層から確実且つ完全に除去することが
できる(図14(j))。なお、第三の実施の形態にお
いて、余剰接着材料層61にプラズマアッシングを施し
た後にレーザ光を用いて余剰接着材料層61を完全に除
去するのであるが、余剰接着材料層61の分子間結合を
切断することができる電子線などの電磁波を用いて余剰
接着材料層61を除去しても良い。
【0086】このように成長基板51や半導体成長層の
周辺部に残留する余剰接着材料層61にアッシングを施
し、さらに一時保持用基板60の裏面側から残留する余
剰接着材料層61にレーザ光を照射して除去する場合、
アッシングにより上部から確実に余剰接着材料層61を
除去し、レーザ光照射により下部から確実に余剰接着材
料層61を除去することができる。そのため、成長基板
51や半導体成長層の周辺部に残留する余剰接着材料層
61を確実且つ完全に除去することができる。さらに、
成長基板51や半導体成長層の周辺部に残留する余剰接
着材料層61にアッシングを施して除去したり、一時保
持用基板60の裏面側からレーザ光を照射して余剰接着
材料層を除去したりする場合、余剰接着材料層61を容
易に効率良く除去することができる。
【0087】成長基板51や半導体成長層の周辺部に残
留する余剰接着材料層61を確実且つ完全に除去するた
め、レーザ光照射によるアブレーションにより半導体成
長層を成長基板51から分離する際に余剰接着材料層6
1に妨げられることなく半導体成長層を確実に分離する
ことができ、アンドープの下地成長層52aを確実に除
去してドープの下地成長層52bの裏面に素子分離溝を
形成する際に形成するマスクを確実に密着させて形成す
ることができる。さらに、ドープの下地成長層32の裏
面に素子分離のためのマスクを密着して形成することが
できるため、コンタクト不良を起こすことなく精度良く
マスクをパターニングすることができる。
【0088】成長基板51の周辺部に残留する余剰接着
材料層61を確実且つ完全に除去した後、図15(k)
に示すように、成長基板51の裏面側からレーザ光を照
射し、成長基板51と下地成長層52との界面において
アブレーションを生じさせ、半導体成長層を成長基板5
1から分離する。このとき、GaN系の半導体成長層は
成長基板51との界面でガリウムと窒素に分解して、半
導体成長層は成長基板51より比較的簡単に分離するこ
とができる。成長基板51の裏面側より照射するレーザ
光としてはエキシマレーザ、高調波YAGレーザなどが
用いられる。また、前述のように、一時保持用基板60
の裏面側からレーザ光を照射して成長基板51の周辺部
に残留する余剰接着材料層61をより確実且つ完全に除
去するため、余剰接着材料層61に妨げられることなく
半導体成長層を確実に分離することができる。なお、半
導体成長層の裏面に析出するガリウムは、素子の裏面に
良好な電極を形成する妨げとなるため、水酸化ナトリウ
ム溶液や硝酸を用いた等方性エッチングにより除去す
る。
【0089】半導体成長層の裏面に析出するガリウムを
除去した後、半導体成長層の裏面に露出するアンドープ
の下地成長層52aに等方性エッチング処理を施して除
去し、後述の工程でn側電極を形成する導電性の良いド
ープの下地成長層52bを露出する。図15(m)に示
すように、アンドープの下地成長層52aを除去してド
ープの下地成長層52bの裏面を露出した後、ドープの
下地成長層52bの裏面にニッケルなどからなるマスク
64をスパッタ法などにより形成する。このマスク64
は、後述する反応性イオンエッチング(RIE:Rea
ctive Ion Etching)などにより素子
分離溝を形成する際に用いられるエッチング溶液から、
電極が形成されるドープの下地成長層52bの裏面を保
護する。フォトリソグラフィー技術などによりマスク6
4は所望の形状にパターニングされるのであるが、前述
のようにドープの下地成長層52bの裏面に密着してマ
スク64が形成されるため、精度良くマスク64をパタ
ーニングすることができる。
【0090】ドープの下地成長層52bの裏面に形成さ
れたマスク64をパターニングした後に素子分離溝62
が形成される(図16(n))。素子分離溝62は反応
性イオンエッチング(RIE)などの異方性エッチング
により形成され、半導体成長層にエッチング処理を施
し、さらに樹脂層58及び接着層59にエッチング処理
を施して形成される。このとき、前述のように、マスク
64がドープの下地成長層52bの裏面に密着して形成
されて精度良くパターニングされるため、素子分離溝6
2は精度良く形成することができる。第三の実施の形態
において用いられる半導体成長層は、断面略三角形状の
六角錐形状の半導体成長層でドープの下地成長層52b
を介して一連であるため、素子分離溝62を形成するこ
とによって複数の半導体素子に分離される。このとき、
前述のように、マスク64がドープの下地成長層52b
の裏面に密着して形成されて精度良くパターニングされ
るため、素子分離溝23は精度良く形成することができ
る。また、半導体成長層の裏面に形成されたマスク64
によりn側電極が形成される半導体素子の裏面が保護さ
れ、半導体成長層は樹脂層58及び接着層59に埋め込
まれて保護されているため、半導体成長層の裏面から素
子分離溝62を形成することにより、半導体成長層がエ
ッチングガスにより汚染されることなく素子分離溝62
を形成することができる。
【0091】また、半導体成長層の裏面に形成されたマ
スク64によりn側電極が形成される半導体素子の裏面
は保護され、半導体素子の裏面がエッチングガスにより
汚染されることなく素子分離溝62を形成することがで
きる。
【0092】素子分離溝62を形成した後にマスク64
を除去し、半導体素子の裏面にn側電極63を形成する
(図16(o))。素子の裏面に形成されるn側電極6
3は、一例として、Ti/Al/Pt/Au電極構造であ
り、蒸着法などによって形成される。
【0093】以上のように、成長基板51や半導体成長
層の周辺部に残留する余剰接着材料層61にプラズマア
ッシングを施すことにより余剰接着材料層61を確実に
除去することができ、余剰接着材料層61にプラズマア
ッシングを施して余剰接着材料層61を容易に効率良く
除去することができる。成長基板51や半導体成長層の
周辺部に残留する余剰接着材料層61に一時保持用基板
60の裏面側からレーザ光を照射することにより余剰接
着材料層61を確実に除去することができ、余剰接着材
料層61にレーザ光を照射して余剰接着材料層61を容
易に効率良く除去することができる。第三の実施の形態
においては、プラズマアッシングによる除去とレーザ光
照射による除去とを組み合わせるため、成長基板51や
半導体成長層の周辺部に残留する余剰接着材料層61を
確実且つ完全に除去することができ、プラズマアッシン
グによる除去とレーザ光照射による除去とを組み合わせ
ることにより余剰接着材料層61をより容易に効率良く
除去することができる。
【0094】成長基板51や半導体成長層の周辺部に残
留する余剰接着材料層61を確実且つ完全に除去するこ
とができるため、レーザ光照射によるアブレーションに
より半導体成長層を成長基板51から分離する際に余剰
接着材料層61に妨げられることなく半導体成長層を分
離することができ、余剰接着材料層61に妨げられるこ
となくアンドープの下地成長層52aを確実に除去して
素子分離溝を形成する際に形成するマスク64をドープ
の下地成長層52bの裏面により確実に密着させて形成
することができる。
【0095】さらに、ドープの下地成長層52bの裏面
に素子分離のためのマスク64を確実且つ完全に密着し
て形成することができるため、コンタクト不良を起こす
ことなく精度良くマスク64をパターニングして精度良
く半導体成長層を素子毎に分離することができる。ま
た、成長基板51や半導体成長層の周辺部に残留する余
剰接着材料層61を容易に効率良く除去することができ
るため、効率良く半導体成長層を成長基板51から分離
し素子の裏面から半導体成長層を素子毎に分離して、半
導体素子を効率良く形成することができる。
【0096】成長基板51や半導体成長層の周辺部に残
留する余剰接着材料層61にプラズマアッシングを施し
一時保持用基板60の裏面側からレーザ光を余剰接着材
料層61に照射して余剰接着材料層61を除去するため
に、半導体成長層の部分である周辺部を除去することな
く半導体成長層の全体を半導体素子として効率良く利用
することができ、生産コストを低減することができる。
また、成長基板51や半導体成長層の周辺部に残留する
余剰接着材料層61に一時保持用基板60の裏面側から
レーザ光を照射したり、余剰接着材料層61にプラズマ
アッシングを施したりして余剰接着材料層61を除去す
るために、半導体成長層の結晶にダメージを与えること
なく、半導体素子を歩留り良く形成することができる。
【0097】
【発明の効果】本発明によれば、半導体層を接着材料層
が表面に形成された基板に転写する際に、成長基板や半
導体層の周辺部に残留する余剰接着材料層に基板の裏面
側からレーザ光を照射したり残留する余剰接着材料層に
プラズマアッシングを施したりすることにより、余剰接
着材料層を確実且つ完全に除去することができる。ま
た、基板の裏面側からレーザ光を照射したりプラズマア
ッシングを施したりすることにより残留する余剰接着材
料層を除去するため、余剰接着材料層を容易に効率良く
除去することができる。
【0098】成長基板や半導体層の周辺部に残留する余
剰接着材料層を確実且つ完全に除去することができるた
め、レーザ光照射によるアブレーションにより半導体層
を成長基板から分離する際に余剰接着材料層に妨げられ
ることなく半導体層を分離することができ、余剰接着材
料層に妨げられることなく素子分離溝を形成する際に形
成するマスクを半導体層の裏面に確実に密着させて形成
することができる。
【0099】半導体層の裏面に素子分離のためのマスク
を確実且つ完全に密着して形成することができるため、
コンタクト不良を起こすことなく精度良くマスクをパタ
ーニングして精度良く半導体層を素子毎に分離すること
ができる。また、成長基板や半導体層の周辺部に残留す
る余剰接着材料層を容易に効率良く除去することができ
るため、効率良く半導体層を成長基板から分離し素子の
裏面から半導体層を素子毎に分離して、半導体素子を効
率良く形成することができる。
【0100】成長基板や半導体層の周辺部に残留する余
剰接着材料層に基板の裏面側からレーザ光を余剰接着材
料層に照射したりプラズマアッシングを施したりして残
留する余剰接着材料層を除去するために、半導体層の部
分である周辺部を除去することなく半導体層の全体を半
導体素子として効率良く利用することができ、生産コス
トを低減することができる。また、成長基板や半導体層
の周辺部に残留する余剰接着材料層に基板の裏面側から
レーザ光を照射したりプラズマアッシングを施したりし
て余剰接着材料層を除去するために、半導体層の結晶に
ダメージを与えることなく、半導体素子を歩留り良く形
成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の半導体素子の製造方法に
おける下地成長層、成長阻害膜、及び開口部の形成の工
程を示し、(a)は下地成長層形成の工程断面図であ
り、(b)は成長阻害膜形成の工程断面図であり、
(c)は開口部形成の工程断面図である。
【図2】本発明の実施の形態の半導体素子の製造方法に
おける半導体成長層、p側電極、一時保持用基板による
半導体成長層の保持の工程を示し、(d)は半導体成長
層形成の工程断面図であり、(e)はp側電極形成の工
程断面図であり、(f)は一時保持用基板による半導体
成長層保持の工程断面図である。
【図3】本発明の実施の形態の半導体素子の製造方法に
おける一時保持用基板による半導体成長層の保持及び余
剰接着材料層の除去の工程を示し、(g)は一時保持用
基板による半導体成長層保持の工程断面図であり、
(h)は余剰接着材料層除去の工程断面図である。
【図4】本発明の実施の形態の半導体素子の製造方法に
おける余剰接着材料層の除去及び半導体成長層の成長基
板からの分離の工程を示し、(i)は余剰接着材料層除
去の工程断面図であり、(j)は半導体成長層分離の工
程断面図である。
【図5】本発明の実施の形態の半導体素子の製造方法に
おけるマスクの形成、素子分離溝の形成、及びn側電極
の形成の工程を示し、(k)はマスク形成の工程断面図
であり、(l)は素子分離溝形成の工程断面図であり、
(m)はn側電極形成の工程断面図である。
【図6】本発明の実施の形態の半導体素子の製造方法に
おける下地成長層の形成、半導体成長層の形成、p側電
極層の形成の工程を示し、(a)は下地成長層形成の工
程断面図であり、(b)は半導体成長層形成の工程断面
図であり、(c)はp側電極層形成の工程断面図であ
る。
【図7】本発明の実施の形態の半導体素子の製造方法に
おける半導体成長層の保持の工程を示し、(d)は半導
体成長層保持の工程断面図であり、(e)は半導体成長
層保持の工程断面図である。
【図8】本発明の実施の形態の半導体素子の製造方法に
おける余剰接着材料層の除去の工程を示し、(f)は余
剰接着材料層除去の工程断面図であり、(g)は余剰接
着材料層除去の工程断面図であり、(h)は余剰接着材
料層除去の工程断面図である。
【図9】本発明の実施の形態の半導体素子の製造方法に
おける余剰接着材料層の除去、成長基板からの半導体成
長層の分離、及びマスクの形成の工程を示し、(i)は
半導体成長層分離の工程断面図であり、(j)はマスク
形成の工程断面図であり、(k)は素子分離溝形成の工
程断面図である。
【図10】本発明の実施の形態の半導体素子の製造方法
におけるn側電極の形成の工程を示し、(l)はn側電
極形成の工程断面図である。
【図11】本発明の実施の形態の半導体素子の製造方法
における下地成長層、成長阻害膜、及び開口部の形成の
工程を示し、(a)は下地成長層形成の工程断面図であ
り、(b)は成長阻害膜形成の工程断面図であり、
(c)は開口部形成の工程断面図である。
【図12】本発明の実施の形態の半導体素子の製造方法
における半導体成長層、p側電極、一時保持用基板によ
る半導体成長層の保持の工程を示し、(d)は半導体成
長層形成の工程断面図であり、(e)はp側電極形成の
工程断面図であり、(f)は一時保持用基板による半導
体成長層保持の工程断面図である。
【図13】本発明の実施の形態の半導体素子の製造方法
における一時保持用基板による半導体成長層の保持及び
余剰接着材料層の除去の工程を示し、(g)は一時保持
用基板による半導体成長層保持の工程断面図であり、
(h)は余剰接着材料層除去の工程断面図である。
【図14】本発明の実施の形態の半導体素子の製造方法
における余剰接着材料層の除去の工程を示し、(i)は
余剰接着材料層除去の工程断面図であり、(j)は余剰
接着材料層除去の工程断面図である。
【図15】本発明の実施の形態の半導体素子の製造方法
における半導体成長層の分離、アンドープの下地成長層
の分離、及びマスクの形成の工程を示し、(k)は半導
体成長層分離の工程断面図であり、(l)はアンドープ
下地成長層除去の工程断面図であり、(m)はマスク形
成の工程断面図である。
【図16】本発明の実施の形態の半導体素子の製造方法
における素子分離溝の形成及びn側電極の形成の工程を
示し、(n)は素子分離溝形成の工程断面図であり、
(o)はn側電極形成の工程断面図である。
【図17】従来例におけるサファイア基板からの半導体
成長層の分離の工程を示す工程断面図である。
【図18】従来例におけるマスクの形成の工程を示す工
程断面図である。
【符号の説明】
11,31,51 成長基板 12,32,52 下地成長層 13,53 成長阻害膜 13a,53a 開口部 14a,54a アンドープ層 14,34,54 第一導電層 15,35,55 活性層 16,36,56 第二導電層 17,39,57 p側電極 18,41,58 樹脂層 19,42,59 接着層 20,40,60 一時保持用基板 21,38,61 余剰接着材料層 22,43,64 マスク 23,44,62 素子分離溝 24,45,63 n側電極 33 n側コンタクト層 39a p側電極層 52a アンドープの下地成長層 52b ドープの下地成長層 101 サファイア基板 102 半導体成長層 103 接着剤 104 一時保持用基板 105 マスク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大畑 豊治 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 5F041 AA41 AA43 CA04 CA05 CA22 CA40 CA75 DA43 DA45

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成長基板上に半導体層を形成する工程
    と、基板の前記半導体層を固着する固着領域に接着材料
    層を形成した後、前記半導体層を前記基板の固着領域に
    固着させる工程と、前記半導体層の周辺部に残存する余
    剰接着材料層にエネルギーを照射して前記余剰接着材料
    層を除去する工程とを有することを特徴とする半導体素
    子の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記半導体層は窒化物系化合物半導体で
    あることを特徴とする請求項1記載の半導体素子の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 前記半導体層は、前記成長基板上に前記
    成長基板の主面に積層する結晶層を形成し、前記主面に
    平行な面内に延在する第一導電層、活性層、及び第二導
    電層を前記結晶層に形成してなる、若しくは前記成長基
    板上に前記成長基板の主面に対して傾斜した傾斜結晶面
    を有する結晶層を形成し、前記傾斜結晶面に平行な面内
    に延在する第一導電層、活性層、及び第二導電層を前記
    結晶層に形成してなる、ことを特徴とする請求項1記載
    の半導体素子の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記エネルギーは電磁波若しくはプラズ
    マ、若しくはこれらの組み合わせであることを特徴とす
    る請求項1記載の半導体素子の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記電磁波はレーザ光であることを特徴
    とする請求項4記載の半導体素子の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記基板は前記電磁波に対して透過性を
    有し、前記電磁波を前記基板の裏面側から照射し、前記
    電磁波の照射によるアブレーションにより前記余剰接着
    材料層を除去することを特徴とする請求項4記載の半導
    体素子の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記プラズマを用いたプラズマアッシン
    グにより前記余剰接着材料層を除去することを特徴とす
    る請求項4記載の半導体素子の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記成長基板は光透過性を有し、前記成
    長基板の裏面側から前記半導体層にレーザ光を照射し、
    該レーザ光の照射によるアブレーションにより前記成長
    基板から分離することを特徴とする請求項1記載の半導
    体素子の製造方法。
  9. 【請求項9】前記半導体層の裏面にマスクを形成した
    後、該マスクをパターニングして前記半導体層の裏面か
    ら素子毎に分離することを特徴とする請求項1記載の半
    導体素子の製造方法。
  10. 【請求項10】 当該半導体素子の裏面に電極の一方を
    形成することを特徴とする請求項1記載の半導体素子の
    製造方法。
  11. 【請求項11】 成長基板上に半導体層が形成され、接
    着材料層が形成される基板に前記半導体層が固着された
    後、前記半導体層の周辺部に残存する余剰接着材料層に
    エネルギーが照射され、前記余剰接着材料層が除去され
    て形成されることを特徴とする半導体素子。
  12. 【請求項12】 前記半導体層は窒化物系化合物半導体
    であることを特徴とする請求項11記載の半導体素子。
  13. 【請求項13】 前記半導体層は、前記成長基板上に前
    記成長基板の主面に積層する結晶層を形成し、前記主面
    に平行な面内に延在する第一導電層、活性層、及び第二
    導電層を前記結晶層に形成してなる、若しくは前記成長
    基板上に前記成長基板の主面に対して傾斜した傾斜結晶
    面を有する結晶層を形成し、前記傾斜結晶面に平行な面
    内に延在する第一導電層、活性層、及び第二導電層を前
    記結晶層に形成してなる、ことを特徴とする請求項11
    記載の半導体素子。
  14. 【請求項14】 前記エネルギーは電磁波若しくはプラ
    ズマ、若しくはこれらの組み合わせであることを特徴と
    する請求項11記載の半導体素子。
  15. 【請求項15】 前記電磁波はレーザ光であることを特
    徴とする請求項14記載の半導体素子。
  16. 【請求項16】 前記基板は前記電磁波に対して透過性
    を有し、前記電磁波が前記基板の裏面側から照射され、
    前記電磁波の照射によるアブレーションにより前記余剰
    接着材料層が除去されることを特徴とする請求項14記
    載の半導体素子。
  17. 【請求項17】 前記プラズマを用いたプラズマアッシ
    ングにより前記余剰接着材料層は除去されることを特徴
    とする請求項14記載の半導体素子。
  18. 【請求項18】 前記成長基板は光透過性を有し、前記
    半導体層は前記成長基板の裏面側からレーザ光を照射さ
    れ、該レーザ光の照射によるアブレーションにより前記
    成長基板から分離されて形成されることを特徴とする請
    求項11記載の半導体素子。
  19. 【請求項19】前記半導体層の裏面にマスクが形成され
    た後、該マスクはパターニングされて前記半導体層の裏
    面から素子毎に分離されて形成されることを特徴とする
    請求項11記載の半導体素子。
  20. 【請求項20】 当該半導体素子の裏面に電極の一方が
    形成されることを特徴とする請求項11記載の半導体素
    子。
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