JP2003187215A - 画像処理システム及び画像処理サーバ - Google Patents
画像処理システム及び画像処理サーバInfo
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- JP2003187215A JP2003187215A JP2001384786A JP2001384786A JP2003187215A JP 2003187215 A JP2003187215 A JP 2003187215A JP 2001384786 A JP2001384786 A JP 2001384786A JP 2001384786 A JP2001384786 A JP 2001384786A JP 2003187215 A JP2003187215 A JP 2003187215A
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Abstract
などを考慮に入れ、ユーザにとって好ましい画像に補正
することができる画像処理システムを提供する。 【解決手段】 内包情報解析・補正部11及び特徴量抽
出・解析部12にて入力された画像データから特徴量を
抽出し、その特徴量を用いて補正方法・補正量決定部1
3はデータベース15を検索する。データベース15に
は、過去の補正処理の履歴に基づいて特徴量に応じた補
正方法及び補正パラメータが格納されている。補正方法
・補正量決定部13はデータベース15から得られた1
ないし複数の補正方法及び補正パラメータのうちから1
つを選択、決定し、その補正方法及び補正パラメータを
用いて補正処理部16で入力された画像データに対して
補正処理を行う。過去の補正処理の履歴はユーザの好み
を反映しており、ユーザの好みを反映した補正処理を行
うことができる。
Description
処理を行う画像処理システム、および、そのような画像
に対する補正処理の依頼をインターネットに接続された
情報処理端末から受け付ける画像処理装置サーバに関す
るものである。
るシステムでは、フィルムへの露光条件がカメラの測光
システムにより決定されるのが一般的である。露光条件
は被写体がごく平均的な条件であることを前提として決
められるため、被写体撮影時の照明条件や、被写体への
光の当たり具合、逆光条件など平均的な条件とは異なる
条件下では、フィルム上での撮影画像データに露出の偏
りなど不具合が生じている場合がある。例えば、逆光条
件のため、主要被写体の人物の顔が暗く写ってしまうと
いうことがある。また、被写体を照らす光源の違い(太
陽光、蛍光灯など)や、屋外での太陽の条件(夕焼け、
曇りなど)により、カラーフィルム上で著しくカラーバ
ランスがシフトして写りこんでしまう不具合が生じる場
合があった。
からカラープリントに焼き付ける際に補正される場合が
多い。通常のプリント条件で焼き付けて条件に不具合が
ある場合には、焼き付け条件(露光時間や、カラーバラ
ンスフィルターなど)を変更し、プリント補正を行って
仕上げるのである。また近年は、ネガフィルム上の撮影
画像データを解析し、露出条件、カラーバランス条件な
どの補正は、デジタル画像処理により行われる場合が多
い。
ム)においては、撮影時の状態がそのままフィルム上に
撮影されるため、撮影画像に不具合があった場合にはス
ライドそのものに不具合が残ってしまうことになる。ス
ライドフィルムからカラープリントに焼き付けることも
可能であり、その際にある程度の補正を行うことができ
るが、一般的にはネガフィルムからのプリントの方が補
正のラティチュードは広く、一般的なカメラ撮影を行う
場合は、ネガフィルムを用いることが通例となってい
る。
リンタ、フィルムスキャナ、反射型スキャナ等の普及や
性能の向上により、画像データをデジタル画像データと
して取り扱うことが増加している。また、従来のフィル
ムカメラのシステムから、デジタルスチルカメラと呼ば
れるカメラシステムが一般的になってきている。これ
は、従来のように撮影画像をフィルムに露光させるので
はなく、CCDなどの光電変換素子によって光信号を電
気信号に変換するなどして、撮影画像をモニタなどでそ
のまま表示可能なRGBデジタル信号を画像データとし
て蓄積するシステムである。デジタルスチルカメラ本体
では、撮影された画像データを、メモリカードや光ディ
スクといった記録メディアに画像ファイルとして蓄積す
るのが現在一般的である。ユーザは、記録メディアに蓄
積された画像を、通信手段を用いてユーザのパソコンに
取り込む、あるいは記録メディアそのものを取り出して
パソコン側の記録メディア読取手段などから画像データ
を取り込んで、パソコンなどのモニタ上で画像を鑑賞す
ることが可能になっている。また、画像の鑑賞は、前記
ユーザのパソコンのモニタに表示することや、カラープ
リンタなどに出力してユーザ自身でプリントすることが
可能である。
ジタルの画像ファイルとしてユーザが手軽に撮影画像を
鑑賞することが可能になっているものの、デジタルスチ
ルカメラの撮影データは、上述のフィルムカメラシステ
ムでいうスライドフィルム撮影の場合に相当し、撮影時
の状況に不具合があるとそのまま記録メディアに記録さ
れてしまう。そのため、鑑賞時に上述のような不具合が
多く発生しているという問題があった。つまり、ユーザ
がデジタルスチルカメラで撮影した画像を鑑賞する場
合、従来のネガフィルムシステムで補正されて得られた
プリント画像とは異なり、カメラ撮影時の露出条件や、
被写体の状態や、逆光条件などが補正されていない、い
わゆる失敗作品が多くなっている状況にある。
に堪えうるようにパソコン上で補正するアプリケーショ
ンや、カラープリント時に補正する機構(プリンタドラ
イバなど)の必要性が高まってきている。補正を行う場
合、記録されたデジタル画像はフィルムカメラシステム
のスライドフィルム撮影のように、ラティチュードが狭
い範囲で効果的に画像を補正する技術、さらには、補正
方法に関しても従来のフィルムカメラシステムにはない
補正方法(デジタルカメラの特性や補正情報に関するも
の、画像サイズによる調整、任意の出力先に対する色補
正、一般ユーザが簡単に行える調整方法)に対応する必
要が生じてきている。
ータから、自動的に効果的な補正方法、補正パラメータ
を作成するには、画像から撮影された状況や、シーン
(風景や人物等)などの特徴量を解析し、解析結果に応
じた統計的な補正方法や、個人の好みを反映する補正パ
ラメータを用いることが必要である。しかし、従来のア
プリケーション等では、実験的に限られた条件で算出さ
れた補正パラメータ等を使用するしかなく、様々なデー
タや個人の好みの特性などを考慮に入れた補正方法はな
かった。
不具合もある。つまり、上述のように画像データの補正
をパソコンのアプリケーションや、プリンタドライバで
の補正機構で実施することは可能であるが、デジタルス
チルカメラのユーザにとって、アプリケーションがイン
ストールされたパソコンでしか処理ができなかったり、
補正機能をもつプリンタでしか処理できないという不具
合があった。
(モニタやカラープリンタ等)の特性によって、処理方
法やパラメータを変更しないと最適な出力が得られな
い。そのため、ユーザが一度補正した画像を次に別の出
力デバイスで利用する場合には、そのままの補正画像を
使用するのではなく、該補正情報をもとにして別の出力
装置用に再補正することが必要となる。しかし、従来は
そのような画像データと補正情報と出力情報を効果的に
管理する方法がなかった。
GBの画像データを作成するところまではカメラ側で処
理することが一般的である。標準的な規格としてRGB
画像データをsRGB(standard RGB)と
いうRGB信号規格で蓄積することなどは推奨されてい
るが、被写体の撮影からRGB信号を作成するまでには
複雑な条件やカメラメーカーの測光システム、画像再現
方針等が絡み合っているため、異なるカメラシステムか
らの出力が一様でないという問題もあった。
情に鑑みてなされたもので、様々な撮影条件とともにユ
ーザの好みの特性などを考慮に入れ、ユーザにとって好
ましい画像に補正することができる画像処理システムを
提供することを目的とするものである。また、そのよう
なユーザにとって好ましい画像へ補正するサービスを、
インターネットなどのネットワークを介して提供する画
像処理サーバを実現することを目的とするものである。
像から複数の特徴量を求め、求めた特徴量を利用して過
去の補正処理に関する情報を保持しているデータベース
を参照し、処理対象の画像に対して行う補正処理のため
の補正方法や補正パラメータを決定することを特徴とし
ている。そして、決定された補正方法及び補正パラメー
タによって、処理対象の画像に対して補正処理を施すこ
とができる。このように本発明では、画像の特徴を利用
して過去の補正処理に関する情報を参照することによっ
て、当該画像の特徴に対するユーザの好みを補正処理に
反映することができ、ユーザにとって好ましい画質に補
正することができる。
ーネットに接続された情報処理端末からの画像のアップ
ロードを受け付け、アップロードされた画像を処理対象
の画像として、上述のように画像から複数の特徴量を求
め、求めた特徴量を利用して過去の補正処理に関する情
報を保持しているデータベースを参照し、処理対象の画
像に対して行う補正処理のための補正方法や補正パラメ
ータを決定し、決定した補正方法及び補正パラメータに
よってアップロードされた画像に対して補正処理を施す
ように構成することができる。これによって、画像の特
徴とともにユーザの好みの特性に応じた補正処理を行う
ことができる。
数の分類キーに対応して、補正方法及び補正パラメータ
を格納しておくことができ、画像の特徴に応じたユーザ
の好みを反映することができる。また、データベースを
共用と個人ユーザ用の2種類のデータベースで構成すれ
ば、各ユーザ毎の細かな対応が可能となる。また共用の
データベースを利用すれば、一般的な補正処理も可能で
ある。
ラメータの候補に関する情報を提供したり、いくつかの
補正画像を提示し、ユーザによる決定指示あるいは選択
指示を受けるように構成することができる。これによっ
てユーザの好みが分かるので、これをデータベースに反
映するように構成することができる。なお、データベー
スが共用と個人用に分かれている場合には、個人用のデ
ータベースを更新することができる。また共用のデータ
ベースのみの場合にはそのデータベースを更新してゆく
ことになるが、これによって時代とともに変化してゆく
ユーザの好みを反映することができる。
量を示す情報や、その画像に対して補正処理が既になさ
れている旨を示す情報が存在する場合、それらの情報を
考慮して特徴量を抽出することができる。それらの情報
は、例えばタグによって付加されていたり、あるいは画
像中に埋め込まれていることが考えられ、それらを取得
すればよい。また、画像に対して補正処理を行った場合
には、その旨を示す情報を例えばタグに付加したり、あ
るいは画像中に埋め込んでおくことができる。
イスが特定される場合には、その出力デバイスに合わせ
た補正方法及び補正パラメータを決定して画像変換を行
ったり、あるいは出力デバイスの特性を示すプロファイ
ルとともに補正後の画像を出力するように構成すること
ができる。
ムの実施の一形態を示すブロック構成図である。図中、
11は内包情報解析・補正部、12は特徴量抽出・解析
部、13は補正方法・補正量決定部、14はユーザ環境
補正量算出部、15はデータベース、16は補正処理
部、21はガンマ補正・色空間変換処理部、22はハイ
ライト・シャドー補正部、23は明暗コントラスト補正
部、24は色相・カラーバランス補正部、25は彩度補
正部、26は記憶色補正部、27はシャープネス・強調
処理部である。
情報解析・補正部11及び特徴量抽出・解析部12を有
している。内包情報解析・補正部11では、入力された
補正対象の画像データの解析を行う前に、当該画像デー
タに付加されている情報が存在しているか否かを判断
し、存在しているのであれば、その情報を本画像データ
を補正する際の基準データへの補正パラメータとして、
あるいは特徴量として利用することを可能とするもので
ある。そのような情報は、例えば入力画像データを含む
画像ファイルにタグとして付加されていたり、あるい
は、画像データそのものに埋め込まれている場合などが
考えられる。
で制定した規格であるEXIF情報があり、このEXI
F情報は圧縮画像フォーマットであるJFIFフォーマ
ットに内包することが可能である。この規格をサポート
しているデジタルカメラで撮影した場合、撮影した画像
をJFIFフォーマットで記録する際に、いくらかの情
報がEXIF規格にそって記録される。たとえば、撮影
されたカメラの種類や、撮影日付、フラッシュの有無な
どの情報が格納されている場合がある。これらの情報に
関して利用可能な情報があれば、その情報を特徴量とし
て認識しておくことができる。また、ICC(Inte
rnational Color Consortiu
m)プロファイルのように、画像の色の特性を表す情報
が内包されていれば、後工程の解析のためにこれらの情
報を取得し、ガンマ特性や標準解析空間(例えばsRG
Bなど)への補正等を行っておく。
報から関連づけが可能な画像の特徴量属性としては、カ
メラの機種情報からあらかじめ取得しておいた当該カメ
ラの特性を利用して特定色(例えば肌色)データの分布
を持たせておいたり、階調特性(明るめ、暗めなど)の
傾向などを特徴量化しておき、利用することも考えられ
る。また、機種に特有なカメラ撮影モード、画像サイ
ズ、フラッシュの有無などを元に、画像補正方法や補正
パラメータを設定することが考えられる。たとえば、撮
影モードとして人物、風景などを記録している場合は、
画像データのシーン属性を特定することが可能である
し、画像サイズからシャープネス特性の補正方法を選択
することが可能である。
自体を解析して、該画像における複数の特徴量を抽出す
る。特徴量の例としては、RGBヒストグラムや、画像
データのHSL(Hue:色相,Saturatio
n:彩度,Lightness:明度)ヒストグラムな
どから画像内の明度分布、彩度分布、カラーバランスを
特徴づけたり、画像サイズ、画像データのエッジ量やエ
ッジ強さなどから、画像シャープネスのエッジ度を特徴
量として算出することができる。また、さらに詳細に
は、画像内部の肌色分布や、顔らしさの形状抽出などを
組み合わせ、人物らしさの特徴量を抽出したり、該シー
ンが人物主体のシーンであるか否かなどのシーン分類特
徴量の算出や、主要被写体の顔の大きさの算出、人物人
数の算出などを行うことができる。さらには、画像内部
の局所的な明るさの分布状態などからシーンの撮影状況
(主要被写体の逆光状況、人物の大きさ等)などの特徴
量を抽出すると共に、逆光状態特徴量の算出を行うこと
ができる。
れる特徴量の分類キーの一例の説明図である。特徴量抽
出・解析部12で抽出される特徴量は、例えば図2に示
すように大分類キー、中分類キー、そして図示しない小
分類キーに特徴量を対応づけることができる。この例で
は大分類キーとして入力デバイス、画像ファイル、シー
ン・被写体、全体画質、出力デバイスなどのキーを設け
ている。また、各大分類キーについて、図2に示すよう
な中分類キーを設けている。さらに、大分類キーと中分
類キーの組み合わせに対して1ないし複数の小分類キー
が設けられている。例えば大分類キーが「全体画質」、
中分類キーが「彩度」の組み合わせに対して、小分類キ
ーとして上述の「彩度ヒストグラム」あるいは「彩度ヒ
ストグラム中央値」などを設けておくことができる。ま
た、例えば大分類キーが「シーン・被写体」、中分類キ
ーが「画像シーンタイプ」のとき、「人物」、「風
景」、「物品」、「文字」などの小分類キーを設けてお
くことができる。特徴量抽出・解析部12では、大分類
キー、中分類キー、小分類キーで表されるすべての特徴
量について取得できるとは限らないが、取得した特徴量
については大分類キー、中分類キー、小分類キーなどと
対応づけておくことができる。
では、特徴量抽出・解析部12で抽出した特徴量を利用
して、後述するデータベース15を検索し、画像データ
に対して行う補正処理のための補正方法及び補正パラメ
ータを決定する。データベース15の検索は、上述の大
分類キー、中分類キー、小分類キー、及び特徴量を用い
て行うことができる。探索結果からは、場合により同じ
補正方法であるにもかかわらず、異なる補正パラメータ
が抽出される場合も考えられる。あるいは補正方法自体
が複数抽出される場合も考えられる。その場合は、特徴
量の優先順位を決めておいたり、平均的な補正パラメー
タを使用するなど、調停処理を実施すればよい。図3
は、調停処理の一例の説明図である。図3(A)に示す
ように複数の補正方法及び補正パラメータ検索された場
合には、図3(B)においてこれらの補正方法を合成し
て最適化し、また補正パラメータを連結して最適化す
る。そして、その最適化された補正方法及び補正パラメ
ータを、使用する補正方法及び補正パラメータとして決
定すればよい。あるいは、検索された複数の補正方法及
び補正パラメータを図示しない表示手段に表示し、同じ
く図示しない選択手段によってユーザに選択してもらう
ように構成することもできる。さらに、補正方法及び補
正パラメータを決定する際には、検索された補正方法及
び補正パラメータを図示しない表示手段に表示してユー
ザによる修正などを受け付けるように構成してもよい。
は、補正処理後の画像を出力する出力デバイスの特性に
応じた補正方法及び補正パラメータの決定を行うための
情報を補正方法・補正量決定部13に渡す。あるいは、
補正後の画像を出力する出力デバイスの特性を示すプロ
ファイルを、補正後の画像に付加する。
合、ユーザがどのような出力デバイスで補正後の画像を
鑑賞するかによって補正方法、あるいは補正パラメータ
が変わってくる場合がある。例えば、ユーザが自分のパ
ソコンに付属しているモニタで見る場合、あるいは25
6色など限定された発色のモバイル端末で鑑賞する場
合、さらにはプロジェクタを使用して表示する場合、A
社のインクジェットカラープリンタで出力する場合、B
社のカラーレーザープリンタで出力する場合、など様々
なケースが考えられ、それぞれの場合についてそれぞれ
の出力デバイスの特性によって画質や発色が変わってし
まうことがある。
GBと呼ばれる標準的なRGB色空間の特性によって扱
われている。従って、画像の変換もsRGBの特性に基
づいて解析、変換することが一般的である。しかしなが
ら、前述したように、ユーザが最終的に得たい画像出力
が、例えばユーザの持っているプリンタであれば、その
プリンタの特性を考慮しないで画質の補正を行うこと
は、色再現の点やシャープネス再現の点で異なる補正パ
ラメータが選ばれてしまう場合がある。
力デバイスの機種特性(解像度、スクリーンなど)、あ
るいはICCプロファイル(色再現特性)をユーザ環境
補正量算出部14において取得し、そのような特性を加
味した上で補正方法・補正量決定部13において補正方
法、補正パラメータを選択・決定するように構成してい
る。
する情報を保持している。特に、上述の図2に示したよ
うな大分類キー、中分類キー、それに小分類キー及び特
徴量に対応づけて補正方法及び補正パラメータを格納し
ておくことができる。図4は、データベース15に格納
されている補正処理に関する情報の一例の説明図であ
る。図4(A)に示す例では、図2に示す分類キーにお
ける大分類が「全体画質」中分類キーが「彩度」、小分
類キーが「彩度ヒストグラム中央値」の場合の補正方法
及び補正パラメータの一例を示している。この例では、
画像全体の彩度に関するヒストグラムの中央値により、
彩度補正処理を行うか否かの選択、および彩度補正処理
のパラメータ(強調量)を決定する。例えば彩度ヒスト
グラム中央値Xが所定の値C1とC2の間の値である
(C1<X<C2)場合には、彩度補正を行うこと、及
び、そのときの補正パラメータとして「+2」が保持さ
れている。
キーにおける大分類キーが「全体画質」、中分類キーが
「シャープネス」、小分類キーが「エッジ度」の場合の
補正方法及び補正パラメータの一例を示している。この
例では、画像全体のエッジ度(例えば微分フィルタによ
る強調量のヒストグラムを用いて算出する)により、平
滑処理、シャープネス処理を行うか否かの選択、および
補正処理のパラメータ(平滑量、強調量)を決定する。
例えばエッジ度Yが所定の値E1よりも小さいときに
は、シャープネス補正処理を行うこと、及びそのときの
補正パラメータとして「+4」とすることが保持されて
いる。また、エッジ度Yが所定の値E2とE3の間の値
である(E2<Y<E3)の場合には、平滑化処理を行
うこと、及びそのときの補正パラメータとして「+1」
とすることが保持されている。さらにエッジ度Yが所定
の値E3よりも大きいときには、平滑化処理とシャープ
ネス補正処理の両方を行うこと、及び平滑化処理のとき
の補正パラメータとして「+2」、シャープネス補正処
理のときの補正パラメータとして「−2」とすることが
保持されている。このように特徴量に応じて、補正方法
のパラメータを変更するだけでなく、補正方法を変えて
適用するような補正処理に関する情報を保持することも
できる。
キーにおける大分類キーが「シーン・被写体」、中分類
キーが「画像シーンタイプ」、小分類キーが「人物」、
「風景」、「物品」、「文字」のときの補正方法及び補
正パラメータの一例を示している。この例では、画像シ
ーンタイプのそれぞれの値により、明度調整やコントラ
スト調整、シャープネス処理、肌色補正処理、黒文字補
正処理などを行うか否か、及び明度調整やコントラスト
調整、シャープネス処理についてはパラメータ調整量が
保持されている。このときのパラメータ調整量は相対的
な調整量を示しており、他の種々の特徴量から決定され
た調整量に対しての相対的なレベルを調整することを示
している。例えば画像シーンタイプが「人物」である場
合には、明度調整を行うとともに、そのときのパラメー
タ調整量として「+2」が設定されている。これによっ
て他の種々の特徴量から決定された明度調整のパラメー
タを2レベル明るめに設定することを示している。同時
にシャープネス補正処理を行うとともに、そのときのパ
ラメータ調整量として「−1」が設定されており、他の
種々の特徴量から決定されたシャープネス補正処理のパ
ラメータを1レベル低く設定することを示している。さ
らに画像シーンタイプが「人物」である場合に特有の肌
色補正処理を実施することが設定されている。他の画像
シーンタイプについても同様である。
ーに補正方法及び補正パラメータを対応づけた補正処理
に関する情報を保持しており、補正方法・補正量決定部
13からの分類キー及び特徴量を用いた検索によって補
正処理に関する情報が取り出される。このデータベース
15に保持されている補正処理に関する情報は、ユーザ
によって過去に行われた補正処理において用いた補正方
法及び補正パラメータに基づいて生成されるものであ
る。例えば上述のように補正方法・補正量決定部13に
よってデータベース15から複数の補正方法及び補正パ
ラメータが検索されたとき、補正方法・補正量決定部1
3が自動的に決定した補正方法及び補正パラメータ、あ
るいは、ユーザに提示して選択あるいは修正された補正
方法及び補正パラメータに基づいて、データベース15
に保持されている補正処理に関する情報を更新してゆく
ことができる。更新は、補正処理が行われる毎に行って
もよいし、あるいはある程度の期間や回数毎に行っても
よい。このように、過去に行われた補正処理の履歴を補
正処理に関する情報に反映することによって、ユーザの
好みの特性などを考慮した、ユーザにとって好ましい画
像に補正することが可能となる。なお、データベース1
5の具体的な構成方法については任意であり、種々の公
知のデータベース技術を用いることができる。
タベースと、それぞれのユーザ毎の個人ユーザ用のデー
タベースの2種類を備えておくことができる。そして、
上述の補正処理の履歴によって補正処理に関する情報を
更新する際には個人ユーザ用のデータベースを更新する
ように構成することができる。これによって、それぞれ
のユーザ毎に、ユーザの好みやユーザの環境などを反映
した補正処理を行うことが可能になる。また、適宜、個
人ユーザ用のデータベースから共用データベースへ補正
処理に関する情報を反映させることもできる。これによ
って、その時々の一般的な好みの変化に対応することが
可能になる。なお、共用のデータベースと個人ユーザ用
のデータベースは、基本的には同様のものでよい。
補正量決定部13によって決定された補正方法及び補正
パラメータに従って、入力された画像データに対して実
際に補正処理を行う。図1に示した例では、補正処理部
16は、ガンマ補正・色空間変換処理部21,ハイライ
ト・シャドー補正部22、明暗コントラスト補正部2
3、色相・カラーバランス補正部24、彩度補正部2
5、記憶色補正部26、シャープネス・強調処理部27
などを有している。各処理部は、それぞれ公知の方法に
よってそれぞれの補正処理を行うように構成することが
できる。例えば彩度補正部25においては、RGBの画
像データをHSL変換したときの彩度の値に対して所定
係数を乗算し、増加・減少の処理を施すといった手法
や、明度の値に応じて割合を変える手法など種々の補正
方法が考えられる。各処理部は、常にすべての処理が行
われるわけではなく、補正方法・補正量決定部13によ
って補正を行うと決定された処理だけが行われる。また
その補正処理の内容も、補正方法・補正量決定部13か
ら渡される補正パラメータによって変更される。なお、
補正処理後の画像データに対して、当該補正後の画像を
出力する出力デバイスの特性を示すプロファイルをユー
ザ環境補正量算出部14が付加する場合もある。
一形態における動作について簡単に説明しておく。処理
対象の画像データが入力されると、内包情報解析・補正
部11において当該画像データに付加されている情報が
存在していれば、その付加されている情報を解析して、
取得可能な特徴量についてはここで取得しておく。さら
に特徴量抽出・解析部12において、入力された画像デ
ータから特徴量を抽出する。内包情報解析・補正部11
及び特徴量抽出・解析部12において抽出した特徴量
は、例えば図2に示したような分類キーに対応づけ、補
正方法・補正量決定部13に渡される。
抽出・解析部12から渡される分類キー及び抽出した特
徴量をもとにデータベース15を検索し、1ないし複数
の補正方法及び補正パラメータを取得する。さらに場合
によっては、ユーザ環境補正量算出部14からの出力デ
バイスに応じた補正情報なども取得する。そして、これ
らの情報から自動的に、あるいはユーザによる選択や修
正などを経て、補正方法及び補正パラメータを決定し、
補正処理部16の各処理部のうち、補正処理を行うと決
定した処理部に対して補正パラメータを渡して補正処理
を指示する。これを受けて、補正処理部16のうち補正
処理を行うと決定した処理部は、入力された画像データ
に対して補正処理を実行し、出力する。
メータについてはデータベース15にフィードバックさ
れ、データベース15(個人ユーザ用のデータベースが
存在する場合には個人ユーザ用データベース)の更新を
行う。
を文章で定性的に記述して説明してみる。例えば、「一
人の被写体を近景で撮影した画像であるが、逆光状態で
フラッシュの使用もないことから、被写体人物の顔部の
肌色が暗く写っている」という画像データが入力された
とする。この文章のような特徴量を内包情報解析・補正
部11及び特徴量抽出・解析部12で抽出してデータベ
ース15を検索する。この場合、人物シーンに適した処
理と逆光補正として、被写体人物の顔部分が明るく補正
されるような補正方法及び補正パラメータを自動選択あ
るいはユーザによる選択修正によって決定する。また、
例えば「空や海が主体の風景画像であるが、明度コント
ラストや彩度、シャープネス特徴量が弱い」画像データ
が入力された場合には、内包情報解析・補正部11及び
特徴量抽出・解析部12による解析結果に基づく特徴量
によりデータベース15が検索され、該画像データに対
して、明度コントラスト、彩度、シャープネスを強調す
る補正方法及び補正パラメータを自動選択あるいはユー
ザによる選択修正によって決定する。そして、決定され
た補正方法及び補正パラメータに基づいて、補正処理部
16において補正処理を行う。データベース15には、
過去の補正処理に関する情報が格納されているので、過
去にユーザが行った補正処理に基づいて補正方法及び補
正パラメータが決定されるため、ユーザの好みなどを反
映した、ユーザに最適な補正処理を行うことができる。
の一形態を画像処理サーバとして利用した場合の一例を
示す構成図である。図中、31は画像処理サーバ、3
2,33は情報処理端末、34はネットワークである。
ネットワーク34は、インターネットやイントラネッ
ト、LANなどで構成される通信路である。以下の説明
ではネットワーク34はインターネットであるものとし
て説明するが、これに限られるものではない。
画像処理システムを含むものである。画像処理サーバ3
1はネットワーク34に接続され、Webなどで作成さ
れた各クライアント(例えば情報処理端末32,33な
ど)からのサービス要求を受け付け、またサービスを提
供する機構を持つ。そのために図示しないアップロード
手段やダウンロード手段などを有している。なおデータ
ベース15は、図5では画像処理サーバ31とは別に図
示しているが、画像処理サーバ31内に含まれていてよ
い。あるいは、データベース15はネットワーク34に
接続された別のデータベースサーバとして構成してもよ
い。
ットワーク34を通じて画像処理サーバ31と通信可能
な端末である。情報処理装置32,33としては、ユー
ザのパソコンであるのが一般的であるが、デジタルカメ
ラ機能やインターネット通信機能を内蔵したモバイル端
末などであってもかまわない。また、図示したようにス
キャナやデジタルカメラなどの画像入力装置から画像を
取り込める構成を有していてよい。もちろん、画像入力
装置などは任意であり、例えば他のコンピュータやサー
バなどから画像を取得してもよい。
の一形態を画像処理サーバとして利用した場合の一例に
おける動作例を示すフローチャートである。上述のよう
な構成において、ここでは情報処理端末32から画像処
理サーバ31へ画像データの補正処理を依頼し、補正処
理結果を受け取るものとして説明する。もちろん、情報
処理端末33から画像処理サーバ31へ依頼する場合も
同様である。
へ画像データの補正処理を依頼する際には、まずS61
において、ユーザは情報処理端末32から、画像処理サ
ーバ31が提供するサービスにログインする。このと
き、ユーザを識別するための識別情報を送信しておくと
よい。また、例えば暗証などによってユーザの認証を行
う場合もある。
ーザはS62において所望のサービスメニューを選択す
る。説明のため、一例として“画像の自動補正”、“画
像の自動補正(複数選択)”のサービスメニューから選
択するものとして説明する。もちろん本発明のサービス
メニューの例としてはこれに限ったものではない。
像の自動補正”を選択したものとする。メニューの選択
後、S63において、ユーザは、ユーザが使用している
情報処理端末32内の補正対象となる画像データを含む
画像ファイルを、画像処理サーバ31へアップロードす
る操作を行う。もちろん、画像ファイルはユーザがアッ
プロードの操作を行うことができる場所にあれば、操作
を行っている情報処理端末32内に存在していなくても
よい。画像ファイルのアップロード操作によって、処理
対象の画像ファイルが画像処理サーバ31によって管理
可能となる。
4において、自動補正を行うジョブによって上述のよう
な補正処理が実行される。すなわち自動補正ジョブで
は、画像データを解析して各種の特徴量を抽出し、抽出
した特徴量を用いてデータベース15を検索して1ない
し複数の補正方法及び補正パラメータを取得し、その中
の1つを用いて画像ファイル内の画像データに対して補
正処理を行う。データベース15には、上述のように、
ユーザが過去に行った補正処理に基づいて設定された補
正方法及び補正パラメータが格納されている。そのた
め、過去の補正処理から考えてユーザにとっての好まし
いと思われる補正方法や補正パラメータを選択あるいは
算出し、その補正方法及び補正パラメータで補正処理を
行うことができる。
をユーザの情報処理端末32にダウンロードし、S65
において、補正後の結果画像を表示する。このとき、補
正前の元画像のサムネールを作成し、ユーザの情報処理
端末32に元画像のサムネールと共に結果画像を表示す
ることも可能である。これによって補正前後の画像を比
較して補正処理の適否をユーザが判断しやすくなる。
ザが参照し、S66においてユーザは補正処理の適否を
判断して入力し、判断結果が画像処理サーバ31に伝え
られる。もしユーザが補正画像に納得しない場合は、S
64へ戻り、他の補正方法およびパラメータ候補から他
の1つを選択して再度の補正処理を行い、ユーザの情報
処理端末32に元画像のサムネールと共に表示して、ユ
ーザの判断を伺う。このような処理を、ユーザが満足す
るか、あるいは候補が無くなるまで繰り返す。
に、いくつかの特徴量やパラメータを情報処理端末32
に表示し、ユーザの気に入らなかった特徴量を元に次候
補を選択するなどの処理を行うと、効率的に次候補を選
択することができる。例えば、“全体の明るさ”という
特徴量に対し、“明るい”,“暗い”といった補正パラ
メータを指示することなどが挙げられる。
その旨を入力することで画像処理サーバ31に伝えられ
る。補正画像は既に情報処理端末32にダウンロードさ
れているので、ユーザは補正後の画像データを利用可能
である。ユーザが納得した旨を受けた画像処理サーバ3
1では、S67において、ユーザが納得した補正処理時
に使用した補正方法及び補正パラメータをデータベース
15に追加記録あるいはデータベース15を更新する。
また、当該補正前後の画像を保存しておくこともでき
る。このようにして、一連の画像データに対する補正処
理を終える。
合でも補正後の画像をいちいち情報処理端末32にダウ
ンロードしているが、速度向上のため、例えばS65に
おいてユーザに提示する画像は補正後の画像のサムネー
ルとし、ユーザの納得が得られた後にS67において実
際の補正後の画像を情報処理端末32にダウンロードす
るように構成することができる。またこの場合、サムネ
ールを提示する際には最初に画像データからサムネール
画像を生成し、そのサムネール画像に対して補正処理を
施すことによって、さらに高速化が可能である。
正パラメータが得られている場合に、それらについて補
正処理を行って補正後の画像を用意しておくことができ
る。図7は、補正画像を複数用意しておく場合の一例の
説明図である。図7に示すように、検索によって得られ
たそれぞれの補正方法及び補正パラメータを用いて、入
力された画像データの補正処理を行い、補正画像を得て
おく。そして、ユーザに提供する際に、例えばサムネー
ルを作成して情報処理端末32へ元画像のサムネールと
ともに表示させることができる。例えばある1つの補正
方法及び補正パラメータを用いて補正処理を行い、ユー
ザに提示している間に、他の補正方法及び補正パラメー
タを用いた補正処理を行っておくことができる。これに
よって、ユーザが提示している補正画像に納得しなかっ
た場合に、次の補正画像を提示するまでの時間(ターン
アラウンドタイム)を短縮し、操作性のよいシステムを
構築することが可能である。
ーから“画像の自動補正(複数選択)”を選択したもの
とする。メニューの選択後、S71において、上述のS
63と同様にユーザは補正対象となる画像データを含む
画像ファイルを画像処理サーバ31へアップロードする
操作を行う。アップロードされた画像ファイルは、上述
の“画像の自動補正”を選択した場合と同様に、画像デ
ータが解析されて各種の特徴量が抽出され、抽出された
特徴量を用いてデータベース15の検索が行われて1な
いし複数の補正方法及び補正パラメータが取得される。
この“画像の自動補正(複数選択)”では、S72にお
いて、取得された複数の補正方法及び補正パラメータの
中から1ないし複数個を一度に決定あるいは選択し、そ
れぞれの補正方法及び補正パラメータによって補正処理
を行い、1ないし複数の補正後の画像データを得る。こ
の1ないし複数の補正後の画像データを情報処理端末3
2にダウンロードし、S73において1ないし複数の補
正結果を表示させる。
に表示させた表示画面の一例の説明図である。この例で
は、元画像と補正画像とを比較できるように、元画像の
周囲に補正画像を配置している。ユーザはそれぞれの補
正画像と元画像とを比較し、好みにあった補正画像の選
択が可能である。もちろん、表示方法は任意であり、図
8に示す例に限られるものではないが、元画像と比較で
きるように配置することで、補正効果が比較できるよう
にすることが望ましい。このように複数の中から選択可
能にすることは、ユーザにとって好ましい画像候補を一
度に判別し、比較しながら選択できることになり、ユー
ザにとってより良好なサービスとなる。
択)”では、補正画像が複数表示されるので、S74に
おいて、ユーザは表示されている1ないし複数の補正結
果から所望の画像を選択すればよい。あるいは、表示さ
れた補正結果では納得しない旨を入力することができ
る。このユーザの意向は画像処理サーバ31に伝えられ
る。
い場合には、S72に戻って、検索結果中に他の補正方
法及び補正パラメータが存在していれば、その中から1
ないし複数個を選択して上述のように補正処理を行い、
ユーザに提示すればよい。また、ユーザが納得しない旨
を入力する際に、上述のようにいくつかの特徴量やパラ
メータを情報処理端末32に表示し、ユーザの気に入ら
なかった特徴量を元に次候補を選択するなどの処理を行
うように構成することもできる。
ら、画像処理サーバ31はS75において、ユーザが納
得した補正画像に対して使用した補正方法及び補正パラ
メータをデータベース15に追加記録あるいはデータベ
ース15を更新する。また、当該補正前後の画像を保存
しておくこともできる。このようにして、一連の画像デ
ータに対する補正処理を終える。
の画像データをダウンロードして表示させることとした
が、速度向上のため、例えばS73においてユーザに提
示する1ないし複数の補正後の画像をサムネール画像に
変換してダウンロードし、ユーザが選択した後に、その
選択された補正後の画像をS75において情報処理端末
32にダウンロードするように構成してもよい。またこ
の場合、最初に入力された画像データからサムネール画
像を生成し、そのサムネール画像に対してそれぞれの補
正処理を施すことによって、さらに高速化が可能であ
る。
登録更新処理の概要の説明図である。データベース15
は、初期状態では、例えば図4に示したような特徴量の
分類にしたがって、あらかじめ設定された補正方法や補
正パラメータが格納されている。上述の動作例で説明し
たように、補正後の画像あるいはそのサムネールをユー
ザに提示して、所望する補正画像であると了承あるいは
選択された場合には、その補正画像を生成する際に用い
た補正方法及び補正パラメータ、それに当該補正前の画
像データの特徴量とともにデータベース15に履歴とし
て追加・更新される。また、原画像と補正画像等もデー
タベース15に記録してもよい。
15が共用のデータベースと、それぞれのユーザ毎の個
人ユーザ用のデータベースによって構成されている場合
には、このような履歴や原画像、補正画像などは個人ユ
ーザ用のデータベースに記録することができる。原画像
や補正画像などについてもデータベース15で管理する
ことによって、例えば内包情報解析・補正部11や特徴
量抽出・解析部12で解析した特徴量と対応づけて原画
像や補正画像の管理をユーザが行うことができるという
利便性も提供できる。
ベース15に追加してゆくだけでは、ユーザ個人の好み
や、ユーザの選択による学習効果が反映されず、補正方
法や補正パラメータが画一化されてしまう。したがっ
て、最終的にユーザが選択した画像の補正方法、補正パ
ラメータをデータベース15にフィードバックすること
が必要である。
法及び補正パラメータのデータベースへ反映した場合の
補正方法及び補正パラメータの具体例の説明図である。
図10には、大分類キーが「全体画質に関する分類」、
中分類キーが「彩度」の例を示している。この例では、
特徴量の小分類に対して、実際にユーザが選択した彩度
調整量の平均値(彩度補正履歴ave)が格納されてい
る。例えば、彩度ヒストグラム中央値Xが所定の値C3
より大きい(C3<X)場合、予め設定されている彩度
補正のパラメータは「−1」であるが、これまでの履歴
の平均値は「−0.2」となっており、補正レベルを0
としたパラメータの方が良さそうであることを示してい
る。これによって、例えば当該ユーザについては彩度補
正処理を行う場合の補正パラメータを「0」(あるいは
彩度補正処理を行わない)とすることができる。このよ
うにして、ユーザの好みに応じた補正処理を行うことが
できる。
法及び補正パラメータの更新は、例えばユーザが画像の
補正を実行するたびに行ったり、あるいは、ある程度履
歴を蓄積しておいて、所定のタイミングで更新を行うこ
とができる。所定のタイミングとしては、所定の時間の
経過や、所定回数の補正処理の実行などとすることがで
きる。また、更新の際に参照する履歴については、それ
まで設定されているユーザ毎の補正方法及び補正パラメ
ータとそれまでに記録されている履歴すべてを反映させ
るほか、例えば所定期間の履歴のみによってユーザ毎の
補正方法及び補正パラメータの更新を行うことができ
る。例えば好みの変化が激しい場合には、過去の履歴に
引きずられるよりも、最近の履歴によって補正方法及び
補正パラメータの更新を行った方が、現在のユーザの好
みをよりよく反映することができる。
た補正処理に関する情報は、図9に示す共用のデータベ
ースに記録しておくことも可能であるが、それぞれのユ
ーザ毎の好みを反映するため、個人ユーザ用のデータベ
ースに記録させることが望ましい。これによって、それ
ぞれのユーザの好みを反映した補正情報を参照し、補正
方法や補正パラメータを決定することが可能である。そ
して、個人ユーザ用のデータベースに履歴に基づいた補
正方法及び補正パラメータが存在しない特徴量に関して
は共用のデータベースを参照するように構成すればよ
い。また、例えば個人ユーザ用のデータベースからの検
索結果による補正方法及び補正パラメータではユーザが
了解しない場合にも、共用のデータベースを検索して一
般的な補正方法及び補正パラメータを取得するように構
成してもよい。あるいは、両方のデータベースから検索
結果を取得しておいて、これらの検索結果から所定の優
先順位などに従って、利用する補正方法及び補正パラメ
ータを選択、決定すればよい。
履歴や補正方法及び補正パラメータを、共用のデータベ
ースに反映することも可能である。多くのユーザにより
利用されているシステムでは、ユーザ全体の好みの傾向
を把握することが可能であり、その全体の好みの傾向を
共用のデータベースに反映することができる。これによ
って、時流にあった補正処理を行うことが可能になる。
ラメータの選択を行う具体例の説明図である。図11
(A)には、補正対象となる画像が示されている。この
画像データの特徴量解析から、1人の人物を中心にして
写したシーンであるが、逆光状態であるため、主要被写
体がアンダーに写ってしまっている状態であるという特
徴量が取得される。具体的には、図2に示した分類キー
に従っていえば、例えば大分類キーがシーン・被写体に
ついて、中分類キーが画像シーンタイプでは小分類キー
が「人物」、同様に、「主要被写体有無」では「あ
り」、「主要被写体大きさ」では「中」、「主要被写体
光条件」では「逆光」、「人物人数」では「1人」、…
となる。
な補正方法では、人物を中心として逆光状態によりアン
ダーになっている人物部を明るめに補正する。従って共
用のデータベースからは、そのような補正を行う補正方
法、およびパラメータが選択・決定される。このような
一般的な補正方法及び補正パラメータにより補正した結
果を図11(B)に示している。
法及び補正パラメータを用いて補正処理を行うと、人物
の顔は明るくなるが、背景が飛びすぎる傾向になる。こ
のような背景の飛びを嫌うユーザは、例えば図11
(C)に示すように若干弱めの補正をかけた画像を好
む。このような場合、個人ユーザ用のデータベースにこ
のような補正処理に関する情報が登録されていなけれ
ば、まず図11(B)に示す補正画像が提示され、了解
せずに再補正を指示し、図11(C)に示す補正画像が
提示された時点で了解する指示を行えばよい。このよう
な補正の履歴がデータベース15に蓄積され、個人ユー
ザ用のデータベースに反映される。
情報が反映された後、再び同様の画像(例えば図11
(A)に示す画像)が入力された場合、抽出した特徴量
によるデータベースの検索によって、個人ユーザ用のデ
ータベースから得られた検索結果を優先して選択・決定
することができる。これによって、最初から図11
(C)に示す補正画像をユーザに提示することができ
る。
のデータベース中の補正方法及び補正パラメータでは、
画像全体の明度・コントラストを変更するために、人物
の顔の明るさを補正すると相対的に背景などの風景のデ
ィテールが失われてしまうことになり、シーンの雰囲気
が生かせないことが多い。このユーザは、人物よりむし
ろ背景をバランス良く補正する傾向があると理解し、図
11(C)に示すように人物の顔はやや暗いものの、背
景の飛びを抑えた補正画像を第1候補としてユーザに提
示することができる。このようにして、ユーザの好みを
反映した補正処理が可能になる。
明の画像処理システムを含む画像処理サーバについて説
明した。以下、これらの変形例についていくつか示す。
図12は、補正処理済みの画像に対する扱いの一例の説
明図である。上述のような画像補正処理を実行すると、
元画像に対して何らかの画像変換が加えられことにな
る。既に画像解析、画像変換を施された変換画像である
にかかわらず、後で補正後の画像データが再度入力され
る事態も想定される。この場合、上述のような補正処理
において、画像データに対し、補正処理を行ったことを
示す情報を補正後の画像データに付加しておき、再入力
されたときに内包情報解析・補正部11あるいは特徴量
抽出・解析部12においてこの情報を取得することが考
えられる。
理を行ったことを示す情報を、画像の蓄積フォーマット
に内包するタグ情報の形式で付加することができる。あ
るいは、図12(B)に示すように例えばWater
Markingと呼ばれる画像データ自身に情報を埋め
込む方式でもかまわない。この場合、例えば特徴量抽出
・解析部12などにおいて、埋め込まれた情報を復元す
る処理を行えばよい。
済みである旨の情報が取得された場合には、ユーザに対
して補正済である旨を通知して、再度の補正を行うか否
かを判断してもらうように構成することができる。この
ような通知を行うか否かや、再度の補正を許可するか拒
否するかなどを設定可能に構成しておいてもよい。
はユーザに提示する画像とダウンロードする画像とは、
サムネールか否かの違いはあるものの実質的には同じ画
像であったが、例えばプリンタなどによって出力する画
像に補正しようとする場合、上述のように出力デバイス
毎に発色などが異なるため、画面上で選択した補正画像
とプリントアウトされた画像とでは見えが異なる場合が
ある。
して、異なるデバイス間での色の違いの問題を解決する
方法にColor Management Syste
m(以降CMSとよぶ)が存在している。アップル社の
Macintosh(登録商標)システムではColo
rSync,マイクロソフト社のWindows(登録
商標)システムではICMといわれるシステムが知られ
ている。これらは、画像を表示、プリントする場合に、
入力側のデバイスのプロファイル(ソースプロファイ
ル)と出力側のデバイスのプロファイル(ターゲットプ
ロファイル)をそれぞれ入力、あるいは準備し、それら
を用いて色変換することで、色の一致性を保証しようと
いうシステムである。
えば色の一致性に関しては、上述のCMSを利用して、
補正処理時に、ユーザが出力したいデバイスのプロファ
イルを用いて、ユーザが一時的に確認する際には表示画
面上で出力デバイスにおける色再現(ソフトプルーフィ
ング)を行って、ユーザに出力時の見えを提示すること
が可能である。また、シャープネスなどのモニタ画像と
プリント画像との見え方の違いに関しては、データベー
スに機種データを有しておき、ユーザによる選択時とダ
ウンロード時とでシャープネス補正量などを加減するこ
とによって、できるだけ見えを似せることも可能であ
る。
持たない場合は、ユーザの指定するカラープリンタ等の
デバイスのICCプロファイル等をインターネット上か
ら検索し、入手して処理することができる。あるいは、
あらかじめデータベースとしてプロファイルを保持して
おいて処理し、必要に応じてユーザに送付することも可
能である。
によれば、ユーザがデジタルカメラ等で撮影した画像な
ど、さまざまな入力画像データに対して、自動解析して
好ましい画像に補正処理を行うことができるとともに、
補正処理の際にユーザの好みを反映した補正効果を得る
ことができるという効果がある。また、ユーザ毎に補正
方法及び補正パラメータを保持することによって、より
特定ユーザの好みを反映した補正効果を得ることもでき
る。さらに、インターネットを介して、ユーザの画像の
蓄積、管理についても、補正処理と併用した環境として
ユーザに提供することができるという効果もある。
示すブロック構成図である。
の分類キーの一例の説明図である。
に関する情報の一例の説明図である。
画像処理サーバとして利用した場合の一例を示す構成図
である。
画像処理サーバとして利用した場合の一例における動作
例を示すフローチャートである。
明図である。
た表示画面の一例の説明図である。
理の概要の説明図である。
パラメータのデータベースへ反映した場合の補正方法及
び補正パラメータの具体例の説明図である。
選択を行う具体例の説明図である。
説明図である。
部、13…補正方法・補正量決定部、14…ユーザ環境
補正量算出部、15…データベース、16…補正処理
部、21…ガンマ補正・色空間変換処理部、22…ハイ
ライト・シャドー補正部、23…明暗コントラスト補正
部、24…色相・カラーバランス補正部、25…彩度補
正部、26…記憶色補正部、27…シャープネス・強調
処理部、31…画像処理サーバ、32,33…情報処理
端末、34…ネットワーク。
Claims (21)
- 【請求項1】 画像に対して補正処理を行う画像処理シ
ステムにおいて、過去の補正処理に関する情報を保持す
るデータベースと、処理対象の画像から複数の特徴量を
求める特徴量抽出手段と、該特徴量抽出手段で抽出した
特徴量を利用して前記データベースを参照し前記画像に
対して行う補正処理のための補正方法及び補正パラメー
タを決定する決定手段を有することを特徴とする画像処
理システム。 - 【請求項2】 前記データベースは、画像の特徴量を含
む複数の分類キーに対応して前記補正方法及び前記補正
パラメータを格納していることを特徴とする請求項1に
記載の画像処理システム。 - 【請求項3】 前記データベースは、共用と個人ユーザ
用の2種類のデータベースを有することを特徴とする請
求項1または請求項2に記載の画像処理システム。 - 【請求項4】 前記決定手段は、補正方法及び補正パラ
メータの候補に関する情報をユーザに提供するとともに
ユーザによる補正方法及び補正パラメータの決定指示あ
るいは選択指示を受けて利用する補正方法及び補正パラ
メータを決定することを特徴とする請求項1ないし請求
項3のいずれか1項に記載の画像処理システム。 - 【請求項5】 前記データベースは、前記決定手段によ
る補正方法及び補正パラメータの決定結果によって過去
の補正処理に関する情報を更新することを特徴とする請
求項4に記載の画像処理システム。 - 【請求項6】 前記データベースは、共用と個人ユーザ
用の2種類のデータベースを有するとともに、前記決定
手段による補正方法及び補正パラメータの決定結果によ
って前記個人ユーザ用のデータベースを更新することを
特徴とする請求項5に記載の画像処理システム。 - 【請求項7】 前記特徴量抽出手段は、前記画像の特徴
を解析する際に、前記画像に該画像の特徴量を示すタグ
が付加されているか否かを判定し、該判定結果によって
処理を異ならせることを特徴とする請求項1ないし請求
項6のいずれか1項に記載の画像処理システム。 - 【請求項8】 前記特徴量抽出手段は、前記画像の特徴
を解析する際に、前記画像に対して補正処理がなされて
いることを示すタグの付加、あるいは画像に埋め込まれ
た情報の存在の有無を判定し、該判定結果によって処理
を異ならせることを特徴とする請求項1ないし請求項7
のいずれか1項に記載の画像処理システム。 - 【請求項9】 さらに、前記決定手段で決定された補正
方法及び補正パラメータを用いて前記画像に対して補正
処理を行う処理手段を有することを特徴とする請求項1
ないし請求項8のいずれか1項に記載の画像処理システ
ム。 - 【請求項10】 前記決定手段は、前記補正方法及び前
記補正パラメータとして複数を決定し、前記処理手段
は、前記決定手段で決定されたそれぞれの補正方法及び
補正パラメータに従って前記画像をそれぞれ変換して複
数の変換画像を生成することを特徴とする請求項9に記
載の画像処理システム。 - 【請求項11】 前記処理手段で生成された複数の前記
変換画像をユーザから選択可能に表示する表示手段と、
表示された前記変換画像のうちからユーザが選択可能な
選択手段を有し、前記データベースは、前記選択手段に
よってユーザが選択した変換画像に対応する過去の補正
処理に関する情報を更新することを特徴とする請求項1
0に記載の画像処理システム。 - 【請求項12】 前記決定手段は、補正後の画像を出力
する出力デバイスの特性にあわせた補正方法及び補正パ
ラメータを決定することを特徴とする請求項1ないし請
求項11のいずれか1項に記載の画像処理システム。 - 【請求項13】 前記処理手段は、補正後の画像を出力
する出力デバイスの特性を示すプロファイルを前記補正
後の画像とともに出力することを特徴とする請求項9な
いし請求項11のいずれか1項に記載の画像処理システ
ム。 - 【請求項14】 インターネットに接続された情報処理
端末から画像に対する処理の依頼を受け付ける画像処理
装置サーバにおいて、前記情報処理端末からの画像のア
ップロードを受け付けるアップロード手段と、過去の補
正処理に関する情報を保持するデータベースと、アップ
ロードされた画像から複数の特徴量を求める特徴量抽出
手段と、該特徴量抽出手段で抽出した特徴量を利用して
前記データベースを参照し前記画像に対して行う補正処
理のための補正方法及び補正パラメータを決定する決定
手段と、前記決定手段で決定された補正方法及び補正パ
ラメータに従って前記画像に対して処理を行う処理手段
を有することを特徴とする画像処理サーバ。 - 【請求項15】 前記特徴量抽出手段は、前記画像の特
徴を解析する際に、アップロードされた画像に該画像の
特徴量を示すタグが付加されているか否かを判定し、該
判定結果によって処理を異ならせることを特徴とする請
求項14に記載の画像処理サーバ。 - 【請求項16】 前記特徴量抽出手段は、前記画像の特
徴を解析する際に、前記画像に対して補正処理がなされ
ていることを示すタグの付加、あるいは画像に埋め込ま
れた情報の存在の有無を判定し、該判定結果によって処
理を異ならせることを特徴とする請求項14または請求
項15に記載の画像処理サーバ。 - 【請求項17】 前記決定手段は、前記補正方法及び前
記補正パラメータとして複数を決定し、前記処理手段
は、前記決定手段で決定されたそれぞれの補正方法及び
補正パラメータに従って前記画像をそれぞれ変換して複
数の変換画像を生成することを特徴とする請求項14な
いし請求項16のいずれか1項に記載の画像処理サー
バ。 - 【請求項18】 前記処理手段で生成された複数の前記
変換画像を前記情報処理端末へダウンロードさせるダウ
ンロード手段と、ダウンロードした前記変換画像のうち
からユーザが選択した変換画像に関する情報を取得する
取得手段を有し、前記データベースは、前記取得手段に
よって取得した前記ユーザが選択した変換画像に関する
情報に従って過去の補正処理に関する情報を更新するこ
とを特徴とする請求項17に記載の画像処理サーバ。 - 【請求項19】 前記複数の変換画像はサムネイル画像
であり、前記決定手段は、前記取得手段により取得した
ユーザが選択した変換画像に関する情報に従って最終の
補正方法及び補正パラメータを決定し、前記処理手段は
前記決定手段で決定した最終の補正方法及び補正パラメ
ータに従って補正処理を行って最終補正画像を生成し、
前記ダウンロード手段は前記最終補正画像をダウンロー
ドすることを特徴とする請求項17または請求項18に
記載の画像処理サーバ。 - 【請求項20】 前記決定手段は、補正後の画像を出力
する出力デバイスの特性にあわせた補正方法及び補正パ
ラメータを決定することを特徴とする請求項14ないし
請求項19のいずれか1項に記載の画像処理サーバ。 - 【請求項21】 前記処理手段は、補正後の画像を出力
する出力デバイスの特性を示すプロファイルを前記補正
後の画像とともに出力することを特徴とする請求項14
ないし請求項19のいずれか1項に記載の画像処理サー
バ。
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---|---|---|---|
JP2001384786A JP3991196B2 (ja) | 2001-12-18 | 2001-12-18 | 画像処理システム及び画像処理サーバ |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001384786A JP3991196B2 (ja) | 2001-12-18 | 2001-12-18 | 画像処理システム及び画像処理サーバ |
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Cited By (35)
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