JP2003185368A - 農業用熱暖房装置 - Google Patents
農業用熱暖房装置Info
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- JP2003185368A JP2003185368A JP2001379383A JP2001379383A JP2003185368A JP 2003185368 A JP2003185368 A JP 2003185368A JP 2001379383 A JP2001379383 A JP 2001379383A JP 2001379383 A JP2001379383 A JP 2001379383A JP 2003185368 A JP2003185368 A JP 2003185368A
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- pipe
- heat pipe
- agricultural
- heating
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F28—HEAT EXCHANGE IN GENERAL
- F28D—HEAT-EXCHANGE APPARATUS, NOT PROVIDED FOR IN ANOTHER SUBCLASS, IN WHICH THE HEAT-EXCHANGE MEDIA DO NOT COME INTO DIRECT CONTACT
- F28D15/00—Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies
- F28D15/02—Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies in which the medium condenses and evaporates, e.g. heat pipes
- F28D15/0275—Arrangements for coupling heat-pipes together or with other structures, e.g. with base blocks; Heat pipe cores
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- Mechanical Engineering (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】ヒートパイプの技術を農業分野に適用し、省エ
ネルギーに効果的な農業用熱暖房装置を提供する。 【解決手段】農業用ハウス2はビニールハウスであり、
複数のフレーム21(柱フレーム21a及び屋根フレー
ム21b)に透明又は白濁色のフィルム22を張設し
て、外気と隔離されている。農業用ハウス2内には作物
5の植えられた畝6が形成されている。支柱3は適宜間
隔を空け起立状に複数本埋設され、近傍の支柱3同士は
紐7で連結されている。農業用ハウス2内にはボイラー
9により温風が供給されて暖房されており、ボイラー9
の廃熱により暖められた温水は熱源パイプ8により農業
用ハウス2内の地中を循環している。柱フレーム21a
と支柱3はヒートパイプ1により構成されており、熱源
パイプ8又は地熱により加熱され、周辺を暖房する。ヒ
ートパイプ1により暖められた空気は、農業用ハウス2
内を循環し、効率的な暖房効果が期待できる。
ネルギーに効果的な農業用熱暖房装置を提供する。 【解決手段】農業用ハウス2はビニールハウスであり、
複数のフレーム21(柱フレーム21a及び屋根フレー
ム21b)に透明又は白濁色のフィルム22を張設し
て、外気と隔離されている。農業用ハウス2内には作物
5の植えられた畝6が形成されている。支柱3は適宜間
隔を空け起立状に複数本埋設され、近傍の支柱3同士は
紐7で連結されている。農業用ハウス2内にはボイラー
9により温風が供給されて暖房されており、ボイラー9
の廃熱により暖められた温水は熱源パイプ8により農業
用ハウス2内の地中を循環している。柱フレーム21a
と支柱3はヒートパイプ1により構成されており、熱源
パイプ8又は地熱により加熱され、周辺を暖房する。ヒ
ートパイプ1により暖められた空気は、農業用ハウス2
内を循環し、効率的な暖房効果が期待できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、農業用熱暖房装置
に係わり、詳しくは、ヒートパイプにより地熱及びボイ
ラー等の温風加熱装置の廃熱を利用する農業用熱暖房装
置に関する。
に係わり、詳しくは、ヒートパイプにより地熱及びボイ
ラー等の温風加熱装置の廃熱を利用する農業用熱暖房装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】農業分野では、一般に、温室やビニール
ハウス等の農業用ハウスにおいて施設栽培を行う場合、
冬や夜間のハウス内温度を作物の育成に適する温度に維
持することが必要であると同時に、このようなハウス内
温度の最適化には、省エネルギーの面から燃料等を使用
しないことも望まれている。しかし、従来の農業用ハウ
スの暖房システムとしては、ハウス内に電熱ヒータを配
設したもの、或いは、ボイラー等の温風加熱装置から熱
風を送風するもの等が主流であるが、いずれも膨大なエ
ネルギーを消費し、コスト的に高価であり、二酸化炭素
排出による地球温暖化の原因となり得るものである。し
かも、非常に熱効率が悪く、膨大なエネルギーを消費す
る割には、ハウス内の暖房に使用されず無駄になる熱も
多い。また、農業用ハウスの中には、上記暖房設備を備
えないものもあるが、それらの場合には、冬期に霜が降
りると作物を栽培することができず、収穫時期が限られ
てしまう。
ハウス等の農業用ハウスにおいて施設栽培を行う場合、
冬や夜間のハウス内温度を作物の育成に適する温度に維
持することが必要であると同時に、このようなハウス内
温度の最適化には、省エネルギーの面から燃料等を使用
しないことも望まれている。しかし、従来の農業用ハウ
スの暖房システムとしては、ハウス内に電熱ヒータを配
設したもの、或いは、ボイラー等の温風加熱装置から熱
風を送風するもの等が主流であるが、いずれも膨大なエ
ネルギーを消費し、コスト的に高価であり、二酸化炭素
排出による地球温暖化の原因となり得るものである。し
かも、非常に熱効率が悪く、膨大なエネルギーを消費す
る割には、ハウス内の暖房に使用されず無駄になる熱も
多い。また、農業用ハウスの中には、上記暖房設備を備
えないものもあるが、それらの場合には、冬期に霜が降
りると作物を栽培することができず、収穫時期が限られ
てしまう。
【0003】一方、農業分野に限らず、地熱、風力、太
陽熱等、化石燃料や原子力に頼らず、自然界から無限の
エネルギーを得て人間活動に利用することは人類にとっ
て理想的であり、今日まで様々な研究が進められてきて
いる。中でも、熱を取り出して運ぶ、即ち、熱をそれが
存在する場所からそれを必要とする場所へと運ぶことの
できるヒートパイプの技術は大変注目されている。ヒー
トパイプは、優れた伝熱特性を有することから熱源温度
を低く抑えることができ、また、低燃費で済むため、今
日までに様々な利用方法が提案されてきた。このヒート
パイプを適用した冷暖房システムは従来の冷暖房システ
ムに比べ化石燃料の使用及び二酸化炭素の排出が大幅に
削減できる。
陽熱等、化石燃料や原子力に頼らず、自然界から無限の
エネルギーを得て人間活動に利用することは人類にとっ
て理想的であり、今日まで様々な研究が進められてきて
いる。中でも、熱を取り出して運ぶ、即ち、熱をそれが
存在する場所からそれを必要とする場所へと運ぶことの
できるヒートパイプの技術は大変注目されている。ヒー
トパイプは、優れた伝熱特性を有することから熱源温度
を低く抑えることができ、また、低燃費で済むため、今
日までに様々な利用方法が提案されてきた。このヒート
パイプを適用した冷暖房システムは従来の冷暖房システ
ムに比べ化石燃料の使用及び二酸化炭素の排出が大幅に
削減できる。
【0004】ヒートパイプとは、ステンレス又はスチー
ル等で作成した真空密閉パイプ内に無害で特質な作動液
を封入して、内部に液体と蒸気を充満させて構成される
半永久的な冷暖房素材である。ヒートパイプの一端を加
熱すると、パイプ内の作動液が蒸発し、蒸気流となって
他端へ流れ、パイプ壁に接触して凝縮し、凝縮した作動
液は重力により一端へ還流して再度加熱されるというサ
イクルを繰り返す。
ル等で作成した真空密閉パイプ内に無害で特質な作動液
を封入して、内部に液体と蒸気を充満させて構成される
半永久的な冷暖房素材である。ヒートパイプの一端を加
熱すると、パイプ内の作動液が蒸発し、蒸気流となって
他端へ流れ、パイプ壁に接触して凝縮し、凝縮した作動
液は重力により一端へ還流して再度加熱されるというサ
イクルを繰り返す。
【0005】ヒートパイプは、地熱、廃熱、太陽熱、燃
料、電力等の熱源を選ばない。そのため、空気を汚すこ
となく冷暖房できると共に、熱伝導効率が非常に高いの
で、例えば、パイプの一部を温めるだけで広範囲に暖房
することが可能である。また、一定温度で加熱保温で
き、温度の変化幅が小さいため、目標に近い、高精度の
温度制御が可能である。
料、電力等の熱源を選ばない。そのため、空気を汚すこ
となく冷暖房できると共に、熱伝導効率が非常に高いの
で、例えば、パイプの一部を温めるだけで広範囲に暖房
することが可能である。また、一定温度で加熱保温で
き、温度の変化幅が小さいため、目標に近い、高精度の
温度制御が可能である。
【0006】上述したように、農業分野においても膨大
な量のエネルギーが消費されており、このヒートパイプ
の技術は、農業分野においても適用可能性を探ることが
できる。しかし、農業分野においてはヒートパイプの具
体的な利用方法が提示されておらず、このヒートパイプ
の技術が未だ充分に適用されていないのが現状である。
ヒートパイプは、上述したように、蒸発して凝縮された
作動液が重力により還流する構成となっているため、作
動液を還流させるための勾配が必要であり、熱源との関
係上、かかる勾配を必要とする点もヒートパイプの農業
分野への適用を困難としている一因である。
な量のエネルギーが消費されており、このヒートパイプ
の技術は、農業分野においても適用可能性を探ることが
できる。しかし、農業分野においてはヒートパイプの具
体的な利用方法が提示されておらず、このヒートパイプ
の技術が未だ充分に適用されていないのが現状である。
ヒートパイプは、上述したように、蒸発して凝縮された
作動液が重力により還流する構成となっているため、作
動液を還流させるための勾配が必要であり、熱源との関
係上、かかる勾配を必要とする点もヒートパイプの農業
分野への適用を困難としている一因である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明が解決
しようとする課題は、ヒートパイプを起立状で使用する
ことにより熱源として地熱及びボイラー等の温風加熱装
置の廃熱を利用することに着目し、上述したような技術
上の問題を解決して、農業分野におけるヒートパイプの
有効な利用方法を提供し、農業分野における省エネルギ
ーの促進に貢献することである。
しようとする課題は、ヒートパイプを起立状で使用する
ことにより熱源として地熱及びボイラー等の温風加熱装
置の廃熱を利用することに着目し、上述したような技術
上の問題を解決して、農業分野におけるヒートパイプの
有効な利用方法を提供し、農業分野における省エネルギ
ーの促進に貢献することである。
【0008】
【課題を解決するための手段及び効果】請求項1記載の
発明は、熱源パイプを貫通又は隣接させた真空密閉パイ
プ内に作動液を封入して構成されるヒートパイプを地中
へ起立状に埋設し、該ヒートパイプの下部が地熱又は前
記熱源パイプの熱で加熱され、前記手段により得た熱を
前記ヒートパイプの上部で地表に放出することにより、
前記ヒートパイプを介して地表を暖房することを特徴と
する農業用熱暖房装置である。ここでいう熱源パイプに
は、ボイラー等の温風加熱装置で暖められた温水を循環
させることが好ましい。ボイラー等の温風加熱装置で
は、空気を暖めるときの廃熱で水を暖める構造として、
その温水を熱源パイプを通して循環させれば、効率の良
い暖房システムになる。熱源パイプは温水が循環可能な
管及びリング等から構成されることが好ましい。管には
断熱材が用いられ、地中を循環中に熱が逃げない構成と
することが好ましい。リングは伝熱性に優れた素材から
なり、ヒートパイプの位置に対応して所定又は適宜間隔
で管に設置されている。各リングは各ヒートパイプに取
付けられて、温水が管内からリング内に注入され循環す
る構造とし、そのときにリングからヒートパイプに熱が
伝導する構成とすることが好ましい。また、熱源パイプ
は、リングを設けない構造としても良い。例えば、管を
ヒートパイプに巻き付ける構成としても良いし、ヒート
パイプ内を貫通させても良い。要は、熱源パイプからヒ
ートパイプ内の作動液に効率良く熱が伝わる構成であれ
ば良い。ここでいうヒートパイプとは、ステンレス又は
スチール等で作成した真空密閉パイプ内に無害で特質な
作動液を封入して、内部に液体と蒸気を充満させて構成
される半永久的な冷暖房素材である。作動液には、用途
に応じて、フロン、アンモニア、アセトン、メタノー
ル、エタノール、ヘプタン及び水等が考えられる。ここ
では、特に内部にガラス繊維を充填することが好まし
い。ヒートパイプの下部が地熱又は熱源パイプにより加
熱されると、パイプ内の作動液が蒸発し、蒸気流となっ
て上部へ流れ、パイプ壁に接触して凝縮し、凝縮した作
動液は重力により下部へ還流して再度加熱されるという
サイクルを繰り返すものである。
発明は、熱源パイプを貫通又は隣接させた真空密閉パイ
プ内に作動液を封入して構成されるヒートパイプを地中
へ起立状に埋設し、該ヒートパイプの下部が地熱又は前
記熱源パイプの熱で加熱され、前記手段により得た熱を
前記ヒートパイプの上部で地表に放出することにより、
前記ヒートパイプを介して地表を暖房することを特徴と
する農業用熱暖房装置である。ここでいう熱源パイプに
は、ボイラー等の温風加熱装置で暖められた温水を循環
させることが好ましい。ボイラー等の温風加熱装置で
は、空気を暖めるときの廃熱で水を暖める構造として、
その温水を熱源パイプを通して循環させれば、効率の良
い暖房システムになる。熱源パイプは温水が循環可能な
管及びリング等から構成されることが好ましい。管には
断熱材が用いられ、地中を循環中に熱が逃げない構成と
することが好ましい。リングは伝熱性に優れた素材から
なり、ヒートパイプの位置に対応して所定又は適宜間隔
で管に設置されている。各リングは各ヒートパイプに取
付けられて、温水が管内からリング内に注入され循環す
る構造とし、そのときにリングからヒートパイプに熱が
伝導する構成とすることが好ましい。また、熱源パイプ
は、リングを設けない構造としても良い。例えば、管を
ヒートパイプに巻き付ける構成としても良いし、ヒート
パイプ内を貫通させても良い。要は、熱源パイプからヒ
ートパイプ内の作動液に効率良く熱が伝わる構成であれ
ば良い。ここでいうヒートパイプとは、ステンレス又は
スチール等で作成した真空密閉パイプ内に無害で特質な
作動液を封入して、内部に液体と蒸気を充満させて構成
される半永久的な冷暖房素材である。作動液には、用途
に応じて、フロン、アンモニア、アセトン、メタノー
ル、エタノール、ヘプタン及び水等が考えられる。ここ
では、特に内部にガラス繊維を充填することが好まし
い。ヒートパイプの下部が地熱又は熱源パイプにより加
熱されると、パイプ内の作動液が蒸発し、蒸気流となっ
て上部へ流れ、パイプ壁に接触して凝縮し、凝縮した作
動液は重力により下部へ還流して再度加熱されるという
サイクルを繰り返すものである。
【0009】ここでは、熱源パイプから人工的に加熱す
ることによって、ヒートパイプの効率的な温度上昇を可
能とし、地表の温度が低下する冬場や夜間においても、
このヒートパイプからの放熱により周辺の外気を暖房す
ることができる。また、一般的に、地表の温度が低下す
る冬場や夜間等でも、地中の温度は変化しにくく一定温
度を保っていることが知られているが、このヒートパイ
プは地熱によっても加熱されることができるため、ボイ
ラー等の温風加熱装置を使用していないときも暖房効果
が期待できる。例えば、ヒートパイプを地中に0.5m
埋設した場合、地中の温度が地下0.5mで15度であ
れば、地表の温度が低下する冬場や夜間でも、ヒートパ
イプの下部から上部まで全体が15度になり、ヒートパ
イプからの放熱により周辺の外気を暖房することができ
る。この場合、地表の温度と地中の温度の温度差が大き
い程、暖房効果も大きい。
ることによって、ヒートパイプの効率的な温度上昇を可
能とし、地表の温度が低下する冬場や夜間においても、
このヒートパイプからの放熱により周辺の外気を暖房す
ることができる。また、一般的に、地表の温度が低下す
る冬場や夜間等でも、地中の温度は変化しにくく一定温
度を保っていることが知られているが、このヒートパイ
プは地熱によっても加熱されることができるため、ボイ
ラー等の温風加熱装置を使用していないときも暖房効果
が期待できる。例えば、ヒートパイプを地中に0.5m
埋設した場合、地中の温度が地下0.5mで15度であ
れば、地表の温度が低下する冬場や夜間でも、ヒートパ
イプの下部から上部まで全体が15度になり、ヒートパ
イプからの放熱により周辺の外気を暖房することができ
る。この場合、地表の温度と地中の温度の温度差が大き
い程、暖房効果も大きい。
【0010】このように、支柱として設置したヒートパ
イプを介して地表を暖房することにより、従来の温風加
熱装置の補助熱源としての効果が期待できるため、化石
燃料の使用量を減少でき、省エネルギーに役立つと共に
地球温暖化を防止でき、さらには効率の良い暖房機能に
より作物の品質を向上させることができる。
イプを介して地表を暖房することにより、従来の温風加
熱装置の補助熱源としての効果が期待できるため、化石
燃料の使用量を減少でき、省エネルギーに役立つと共に
地球温暖化を防止でき、さらには効率の良い暖房機能に
より作物の品質を向上させることができる。
【0011】請求項2記載の発明は、前記熱源パイプに
は、前記ヒートパイプに接する箇所以外は断熱加工がし
てあることを特徴とする請求項1記載の農業用熱暖房装
置が好ましい。このように、ヒートパイプに接する箇所
以外は断熱加工がしてあることにより、地中を循環中に
熱を奪われることなく、効率良くヒートパイプに熱を伝
えることができる。
は、前記ヒートパイプに接する箇所以外は断熱加工がし
てあることを特徴とする請求項1記載の農業用熱暖房装
置が好ましい。このように、ヒートパイプに接する箇所
以外は断熱加工がしてあることにより、地中を循環中に
熱を奪われることなく、効率良くヒートパイプに熱を伝
えることができる。
【0012】請求項3記載の発明は、複数本の前記ヒー
トパイプを配置して近傍の前記ヒートパイプ同士を連結
し、前記ヒートパイプにより囲われた地表上の領域内を
所定温度に暖房することを特徴とする請求項1又は2記
載の農業用熱暖房装置が好ましい。ここでいう連結と
は、紐状又は網状のもの等でヒートパイプ同士を結びつ
なぐことが好ましい。連結手段は、紐状又は網状のもの
等であれば何でも良く、熱伝導性を有するものであれば
なお好ましい。また、紐は一本でも良いし複数本でも構
わない。これにより、複数のヒートパイプを一体的に構
成することができると同時に、ヒートパイプの転倒防止
の効果もある。所定温度は、一定温度、一定範囲の温度
いずれも含まれる。このように、複数本のヒートパイプ
の相乗効果により、形成された領域内を所定温度に保つ
ことが可能となり、ヒートパイプを単数で使用していた
ときよりも優れた暖房効果が期待できる。
トパイプを配置して近傍の前記ヒートパイプ同士を連結
し、前記ヒートパイプにより囲われた地表上の領域内を
所定温度に暖房することを特徴とする請求項1又は2記
載の農業用熱暖房装置が好ましい。ここでいう連結と
は、紐状又は網状のもの等でヒートパイプ同士を結びつ
なぐことが好ましい。連結手段は、紐状又は網状のもの
等であれば何でも良く、熱伝導性を有するものであれば
なお好ましい。また、紐は一本でも良いし複数本でも構
わない。これにより、複数のヒートパイプを一体的に構
成することができると同時に、ヒートパイプの転倒防止
の効果もある。所定温度は、一定温度、一定範囲の温度
いずれも含まれる。このように、複数本のヒートパイプ
の相乗効果により、形成された領域内を所定温度に保つ
ことが可能となり、ヒートパイプを単数で使用していた
ときよりも優れた暖房効果が期待できる。
【0013】請求項4記載の発明は、農業用ハウス内の
地中に前記ヒートパイプを起立状に埋設することを特徴
とする請求項1乃至3いずれかに記載の農業用熱暖房装
置が好ましい。ここでいう農業用ハウスとは、ボイラー
等の温風供給装置を備えた温室又はビニールハウス等の
作物栽培用施設をいう。通常、農業用ハウス内の温度も
外気温の低下と共に下降してしまうが、地中の温度は、
上述したように、地表の温度が低下する冬場や夜間にお
いても一定温度を保っている。そのため、地熱も有効に
利用することができる。このように、農業用ハウス内で
使用すれば、熱が不要な所に逃げることなく、効率の良
い優れた暖房効果が期待でき実用的である。
地中に前記ヒートパイプを起立状に埋設することを特徴
とする請求項1乃至3いずれかに記載の農業用熱暖房装
置が好ましい。ここでいう農業用ハウスとは、ボイラー
等の温風供給装置を備えた温室又はビニールハウス等の
作物栽培用施設をいう。通常、農業用ハウス内の温度も
外気温の低下と共に下降してしまうが、地中の温度は、
上述したように、地表の温度が低下する冬場や夜間にお
いても一定温度を保っている。そのため、地熱も有効に
利用することができる。このように、農業用ハウス内で
使用すれば、熱が不要な所に逃げることなく、効率の良
い優れた暖房効果が期待でき実用的である。
【0014】請求項5記載の発明は、前記農業用ハウス
のフレームを前記ヒートパイプで構成したことを特徴と
する請求項1乃至4いずれかに記載の農業用熱暖房装置
が好ましい。ここでは、農業用ハウスのフレーム(骨
組)を全てヒートパイプにより構成しても良いし、一部
をヒートパイプにより構成して、他の部分は既存のフレ
ームとする構成でも良い。例えば、柱フレームをヒート
パイプで構成し、屋根フレームを通常のフレームで構成
できる。柱フレームを通常のフレームで構成し、屋根フ
レームをヒートパイプで構成できる。また、柱フレーム
の中でも下部の所定長さ(例えば、1m)だけをヒート
パイプで構成し、それ以外は通常のフレームで構成して
も良い。このように、農業用ハウスのフレームにヒート
パイプを用いても、好適な暖房効果が得られる。また、
ヒートパイプにより構成される農業用ハウス内に別途ヒ
ートパイプを支柱として設置すれば、さらに効率的な暖
房効果が期待できる。
のフレームを前記ヒートパイプで構成したことを特徴と
する請求項1乃至4いずれかに記載の農業用熱暖房装置
が好ましい。ここでは、農業用ハウスのフレーム(骨
組)を全てヒートパイプにより構成しても良いし、一部
をヒートパイプにより構成して、他の部分は既存のフレ
ームとする構成でも良い。例えば、柱フレームをヒート
パイプで構成し、屋根フレームを通常のフレームで構成
できる。柱フレームを通常のフレームで構成し、屋根フ
レームをヒートパイプで構成できる。また、柱フレーム
の中でも下部の所定長さ(例えば、1m)だけをヒート
パイプで構成し、それ以外は通常のフレームで構成して
も良い。このように、農業用ハウスのフレームにヒート
パイプを用いても、好適な暖房効果が得られる。また、
ヒートパイプにより構成される農業用ハウス内に別途ヒ
ートパイプを支柱として設置すれば、さらに効率的な暖
房効果が期待できる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好適な一実施形
態について図面を参照して説明する。なお、本発明の実
施の形態は、下記の実施形態に何ら限定されるものでは
なく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲において、
改変等を加えることができるものであり、それらの改
変、均等物等も本発明の技術的範囲に含まれ、該技術的
範囲に属する限り種々の形態を採り得ることは言うまで
もない。
態について図面を参照して説明する。なお、本発明の実
施の形態は、下記の実施形態に何ら限定されるものでは
なく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲において、
改変等を加えることができるものであり、それらの改
変、均等物等も本発明の技術的範囲に含まれ、該技術的
範囲に属する限り種々の形態を採り得ることは言うまで
もない。
【0016】図1は、本実施例における農業用熱暖房装
置として使用されるヒートパイプ1の縦断面図である。
図1は、本実施例における農業用熱暖房装置として使用
されるヒートパイプ1の縦断面図である。ヒートパイプ
1は、ステンレス又はスチール等のパイプ壁11で形成
した真空密閉空間に無害で特質な作動液12を封入し
て、内部には作動液12の液体と気体が存在する半永久
的な暖房素材である。作動液12はヒートパイプ1の下
部(以下、加熱部1aという)に停留し、作動液12が
停留している加熱部1aが外部から加熱されると、ヒー
トパイプ1内の作動液12が蒸発し、図中の矢印に示す
ように蒸気流となって上部(以下、冷却部1bという)
へ流れ、冷却部1bにてパイプ壁11に接触して凝縮
し、凝縮液13は図中の点線矢印に示すように重力によ
り加熱部1aへ還流して作動液12と合流して再度加熱
されるというサイクルを繰り返す。このとき、冷却部1
bでは、蒸気流が凝縮するときの熱をパイプ壁11から
外部に放熱する。作動液12は加熱部1aで加熱される
と瞬間的に蒸気流となり、音速に近い速度で熱を運び、
蒸気流は最低温部で優先的に凝縮し放熱するため、ヒー
トパイプ1の全長にわたって均一な温度分布となる。温
度上昇は、冷却部1bから加熱部1aに向かって起こっ
ても良いし、加熱部1aから冷却部1bに向かって起こ
っても良い。何れにしても熱そのものの効率に変わりは
ない。また、加熱部1aでは加熱時に外部の温度をほと
んど奪わないため、他の要因により加熱部1aの外部の
温度が低下しない限り、ヒートパイプ1は一定の温度を
維持することが可能である。また、必要に応じて加熱部
1a及び冷却部1b以外に断熱部を適宜設けることもで
きる。断熱部では外部に放熱されないため、部分的に放
熱したいとき、又は所定方向に放熱したいとき等に有効
である。
置として使用されるヒートパイプ1の縦断面図である。
図1は、本実施例における農業用熱暖房装置として使用
されるヒートパイプ1の縦断面図である。ヒートパイプ
1は、ステンレス又はスチール等のパイプ壁11で形成
した真空密閉空間に無害で特質な作動液12を封入し
て、内部には作動液12の液体と気体が存在する半永久
的な暖房素材である。作動液12はヒートパイプ1の下
部(以下、加熱部1aという)に停留し、作動液12が
停留している加熱部1aが外部から加熱されると、ヒー
トパイプ1内の作動液12が蒸発し、図中の矢印に示す
ように蒸気流となって上部(以下、冷却部1bという)
へ流れ、冷却部1bにてパイプ壁11に接触して凝縮
し、凝縮液13は図中の点線矢印に示すように重力によ
り加熱部1aへ還流して作動液12と合流して再度加熱
されるというサイクルを繰り返す。このとき、冷却部1
bでは、蒸気流が凝縮するときの熱をパイプ壁11から
外部に放熱する。作動液12は加熱部1aで加熱される
と瞬間的に蒸気流となり、音速に近い速度で熱を運び、
蒸気流は最低温部で優先的に凝縮し放熱するため、ヒー
トパイプ1の全長にわたって均一な温度分布となる。温
度上昇は、冷却部1bから加熱部1aに向かって起こっ
ても良いし、加熱部1aから冷却部1bに向かって起こ
っても良い。何れにしても熱そのものの効率に変わりは
ない。また、加熱部1aでは加熱時に外部の温度をほと
んど奪わないため、他の要因により加熱部1aの外部の
温度が低下しない限り、ヒートパイプ1は一定の温度を
維持することが可能である。また、必要に応じて加熱部
1a及び冷却部1b以外に断熱部を適宜設けることもで
きる。断熱部では外部に放熱されないため、部分的に放
熱したいとき、又は所定方向に放熱したいとき等に有効
である。
【0017】ヒートパイプ1内に封入される適切な作動
液12としては、フロン、アンモニア、アセトン、メタ
ノール、エタノール、ヘプタン、水等が考えられるが、
設定温度によって適宜変更することが好ましい。また、
高温又は低温等の幅広い温度変化にも対応できるよう
に、種々の液体を混合しても良い。ここでは、特にヒー
トパイプ1の内部にガラス繊維を充填することが好まし
い。
液12としては、フロン、アンモニア、アセトン、メタ
ノール、エタノール、ヘプタン、水等が考えられるが、
設定温度によって適宜変更することが好ましい。また、
高温又は低温等の幅広い温度変化にも対応できるよう
に、種々の液体を混合しても良い。ここでは、特にヒー
トパイプ1の内部にガラス繊維を充填することが好まし
い。
【0018】このように、ヒートパイプ1は、蒸気流に
よる熱移動であるため、熱伝導効率及び熱応答性が非常
に高く、一部を温めるだけで広範囲に暖房することが可
能であると共に、大量の熱輸送が可能である。また、一
定温度で加熱保温でき、温度の変化幅が小さいため、目
標に近い、高精度の温度制御も可能である。さらに、地
熱、廃熱、太陽熱、燃料、電力等の熱源を選ばず、排気
も発生しないため、空気を汚すことなく地球環境にも優
しい。その上、中空容器であるため軽量で扱い易い。
よる熱移動であるため、熱伝導効率及び熱応答性が非常
に高く、一部を温めるだけで広範囲に暖房することが可
能であると共に、大量の熱輸送が可能である。また、一
定温度で加熱保温でき、温度の変化幅が小さいため、目
標に近い、高精度の温度制御も可能である。さらに、地
熱、廃熱、太陽熱、燃料、電力等の熱源を選ばず、排気
も発生しないため、空気を汚すことなく地球環境にも優
しい。その上、中空容器であるため軽量で扱い易い。
【0019】本発明は上述したヒートパイプ1の利用方
法に係るものであり、例えば、温室やビニールハウス等
の農業用ハウス2の暖房に用いることができる(図2及
び図3参照)。具体的には、作物栽培時にネット等を張
るために立てる支柱3をヒートパイプ1で構成すること
ができる。また、農業用ハウス2のフレーム21の一部
又は全部をヒートパイプ1で構成することもできる。
法に係るものであり、例えば、温室やビニールハウス等
の農業用ハウス2の暖房に用いることができる(図2及
び図3参照)。具体的には、作物栽培時にネット等を張
るために立てる支柱3をヒートパイプ1で構成すること
ができる。また、農業用ハウス2のフレーム21の一部
又は全部をヒートパイプ1で構成することもできる。
【0020】ヒートパイプ1は図4に示すように地中4
に起立状に埋設する。このとき、地中4で最も温度の高
い場所の深度を予め調査しておき、その深さまで埋設す
ることが好ましい(例えば0.3m〜0.5m)。こう
することにより、ヒートパイプ1は、熱源パイプ8以外
に地熱からも効果的に加熱される。なお、ヒートパイプ
1の太さ及び長さは、農業用ハウス2の大きさ、作物5
の種類及び地中4の温度により適宜変更可能である。
に起立状に埋設する。このとき、地中4で最も温度の高
い場所の深度を予め調査しておき、その深さまで埋設す
ることが好ましい(例えば0.3m〜0.5m)。こう
することにより、ヒートパイプ1は、熱源パイプ8以外
に地熱からも効果的に加熱される。なお、ヒートパイプ
1の太さ及び長さは、農業用ハウス2の大きさ、作物5
の種類及び地中4の温度により適宜変更可能である。
【0021】熱源パイプ8には断熱加工が施されてお
り、地中4に配設されている熱源パイプ8の中はボイラ
ー9で暖められた温水が循環している。図5(a)の斜
視図、又は図5(b)の縦断面図に示すように、加熱部
1aには熱源パイプ8に連結された熱源リング80が取
付けられている。熱源リング80は伝熱性を備える材質
から構成された中空構造を有するリングであり、内部を
熱源パイプ8から供給された温水が循環する構造であ
る。この熱源リング80内を循環する温水によりヒート
パイプ1は加熱部1aから加熱される。
り、地中4に配設されている熱源パイプ8の中はボイラ
ー9で暖められた温水が循環している。図5(a)の斜
視図、又は図5(b)の縦断面図に示すように、加熱部
1aには熱源パイプ8に連結された熱源リング80が取
付けられている。熱源リング80は伝熱性を備える材質
から構成された中空構造を有するリングであり、内部を
熱源パイプ8から供給された温水が循環する構造であ
る。この熱源リング80内を循環する温水によりヒート
パイプ1は加熱部1aから加熱される。
【0022】熱源パイプ8は上記構造に限らず、種々の
形態とすることができる。例えば、図6(a)の第2接
続例に示すように、熱源パイプ108はリング等を設置
せずに、ヒートパイプ101の加熱部101aにそのま
ま捲きつけることもできる。ここでは、ヒートパイプ1
01に接する部位108a以外は断熱加工されているこ
とが好ましい。
形態とすることができる。例えば、図6(a)の第2接
続例に示すように、熱源パイプ108はリング等を設置
せずに、ヒートパイプ101の加熱部101aにそのま
ま捲きつけることもできる。ここでは、ヒートパイプ1
01に接する部位108a以外は断熱加工されているこ
とが好ましい。
【0023】ヒートパイプ1の形状を変更して熱源パイ
プ8と接触させることも可能である。例えば、図6
(b)の第3接続例に示すように、ヒートパイプ201
の加熱部201aに孔201bを設け、熱源パイプ20
8を孔201bに貫通させる構造としても良い。熱源パ
イプ8は、貫通部208a以外は断熱加工がしてあり、
貫通部208aのみ伝熱性を有し、そこからヒートパイ
プ201を加熱することが好ましい。また、図6(c)
の第4接続例に示すように、ヒートパイプ301の加熱
部301aに窪み301bを設け、熱源パイプ308を
窪み301bに嵌め込むことにより、そこからヒートパ
イプ301を加熱する構成としても良い。ここでも、ヒ
ートパイプ301に接する部位308a以外は断熱加工
されていることが好ましい。
プ8と接触させることも可能である。例えば、図6
(b)の第3接続例に示すように、ヒートパイプ201
の加熱部201aに孔201bを設け、熱源パイプ20
8を孔201bに貫通させる構造としても良い。熱源パ
イプ8は、貫通部208a以外は断熱加工がしてあり、
貫通部208aのみ伝熱性を有し、そこからヒートパイ
プ201を加熱することが好ましい。また、図6(c)
の第4接続例に示すように、ヒートパイプ301の加熱
部301aに窪み301bを設け、熱源パイプ308を
窪み301bに嵌め込むことにより、そこからヒートパ
イプ301を加熱する構成としても良い。ここでも、ヒ
ートパイプ301に接する部位308a以外は断熱加工
されていることが好ましい。
【0024】上述したように、ヒートパイプ1は加熱部
1aが熱源パイプ8中を循環する温水又は地中4の地熱
により加熱され、冷却部1bでは蒸気流が凝縮するとき
の熱をパイプ壁11から外部へ放出するため、ヒートパ
イプ1周辺の温度が上昇し暖房効果が得られる。また、
ボイラー9を使用していないときは、熱源パイプ8から
は加熱されないが、その際でもヒートパイプ1は地熱に
より加熱されるので非常に効率が良い。例えば、地下
0.5mの温度が最も高く15度であり、地表の気温が
それ以下の場合(例えば3度)に、ヒートパイプ1を地
下0.5mまで埋設すると、加熱部1aは地熱により加
熱され、冷却部1bも含めてヒートパイプ1の表面全体
が15度となる。そして、冷却部1bでは蒸気流が凝縮
するときの熱をパイプ壁11から外部へ放出するため、
ヒートパイプ1周辺の気温が上昇し暖房効果が得られ
る。特に、夜等の人の目が届かないときにボイラー9を
稼動させる必要もなくなり、省エネ効果と同時に安全性
も高い。上記変更形態も同様の効果が得られる。
1aが熱源パイプ8中を循環する温水又は地中4の地熱
により加熱され、冷却部1bでは蒸気流が凝縮するとき
の熱をパイプ壁11から外部へ放出するため、ヒートパ
イプ1周辺の温度が上昇し暖房効果が得られる。また、
ボイラー9を使用していないときは、熱源パイプ8から
は加熱されないが、その際でもヒートパイプ1は地熱に
より加熱されるので非常に効率が良い。例えば、地下
0.5mの温度が最も高く15度であり、地表の気温が
それ以下の場合(例えば3度)に、ヒートパイプ1を地
下0.5mまで埋設すると、加熱部1aは地熱により加
熱され、冷却部1bも含めてヒートパイプ1の表面全体
が15度となる。そして、冷却部1bでは蒸気流が凝縮
するときの熱をパイプ壁11から外部へ放出するため、
ヒートパイプ1周辺の気温が上昇し暖房効果が得られ
る。特に、夜等の人の目が届かないときにボイラー9を
稼動させる必要もなくなり、省エネ効果と同時に安全性
も高い。上記変更形態も同様の効果が得られる。
【0025】図2及び図3では、ヒートパイプ1及び熱
源パイプ8を用いた農業用ハウス2の暖房方法の一実施
例を示す。農業用ハウス2はビニールハウスであり、複
数のフレーム21(柱フレーム21a及び屋根フレーム
21b)に透明又は白濁色のフィルム22を張設して、
外気と隔離されている。農業用ハウス2内にはボイラー
9により温風が供給されて暖房されており、ボイラー9
の廃熱により暖められた温水は熱源パイプ8により農業
用ハウス2内の地中を循環している。農業用ハウス2の
柱フレーム21aはヒートパイプ1により構成されてお
り、地中4に0.5m埋設されている。熱の移動を示す
図中の矢印の通り、柱フレーム21aは熱源パイプ8又
は地熱により加熱され、上述したように周辺を暖房す
る。このとき、農業用ハウス2の外側に断熱部(図示
略)を設けて、農業用ハウス2の内部のみを暖房する構
成とすることが好ましい。農業用ハウス2内には畝6が
形成されており、畝6には作物5が植えられている。
源パイプ8を用いた農業用ハウス2の暖房方法の一実施
例を示す。農業用ハウス2はビニールハウスであり、複
数のフレーム21(柱フレーム21a及び屋根フレーム
21b)に透明又は白濁色のフィルム22を張設して、
外気と隔離されている。農業用ハウス2内にはボイラー
9により温風が供給されて暖房されており、ボイラー9
の廃熱により暖められた温水は熱源パイプ8により農業
用ハウス2内の地中を循環している。農業用ハウス2の
柱フレーム21aはヒートパイプ1により構成されてお
り、地中4に0.5m埋設されている。熱の移動を示す
図中の矢印の通り、柱フレーム21aは熱源パイプ8又
は地熱により加熱され、上述したように周辺を暖房す
る。このとき、農業用ハウス2の外側に断熱部(図示
略)を設けて、農業用ハウス2の内部のみを暖房する構
成とすることが好ましい。農業用ハウス2内には畝6が
形成されており、畝6には作物5が植えられている。
【0026】農業用ハウス2内には、ヒートパイプ1で
構成される支柱3が作物5を囲むように適宜間隔を空け
起立状に複数本埋設され、近傍の支柱3同士は紐7で連
結されている。支柱3は各々熱源パイプ8又は地熱によ
り加熱され、柱フレーム21aと同様に周辺を暖房す
る。近傍の支柱3同士を紐7で連結し一定領域を形成し
ているため、その領域内では、各支柱3を構成している
ヒートパイプ1の相乗効果により一定温度を保つことが
可能となる。さらに、農業用ハウス2内は外気と隔離さ
れているので、ヒートパイプ1により暖められた空気
は、農業用ハウス2内を循環し、効率的な暖房効果が期
待できる。
構成される支柱3が作物5を囲むように適宜間隔を空け
起立状に複数本埋設され、近傍の支柱3同士は紐7で連
結されている。支柱3は各々熱源パイプ8又は地熱によ
り加熱され、柱フレーム21aと同様に周辺を暖房す
る。近傍の支柱3同士を紐7で連結し一定領域を形成し
ているため、その領域内では、各支柱3を構成している
ヒートパイプ1の相乗効果により一定温度を保つことが
可能となる。さらに、農業用ハウス2内は外気と隔離さ
れているので、ヒートパイプ1により暖められた空気
は、農業用ハウス2内を循環し、効率的な暖房効果が期
待できる。
【0027】このヒートパイプ1からなる柱フレーム2
1と支柱3の暖房装置をボイラー9の補助熱源とすれ
ば、ボイラー9の設定温度を低くすることができると共
に使用時間も短縮でき、大幅な省エネルギーに役立つ。
また、ヒートパイプ1は、瞬時に温度が上昇するため効
率的である。また、地熱を利用する場合、埋設する深度
を調整することにより、作物5の種類に合わせて適正な
発育温度に調整することができる。しかも、温度が上昇
しすぎることもなく、地中と同じ一定温度で加熱保温す
ることができる。さらに、空気を汚さないため、作物5
の品質を向上させることができる。
1と支柱3の暖房装置をボイラー9の補助熱源とすれ
ば、ボイラー9の設定温度を低くすることができると共
に使用時間も短縮でき、大幅な省エネルギーに役立つ。
また、ヒートパイプ1は、瞬時に温度が上昇するため効
率的である。また、地熱を利用する場合、埋設する深度
を調整することにより、作物5の種類に合わせて適正な
発育温度に調整することができる。しかも、温度が上昇
しすぎることもなく、地中と同じ一定温度で加熱保温す
ることができる。さらに、空気を汚さないため、作物5
の品質を向上させることができる。
【0028】
【発明の効果】以上のような構造で、温風供給装置の廃
熱や地熱を利用することにより、ヒートパイプを農業分
野にも適用することが可能となる。これにより、燃料等
の使用量を大幅に削減することが可能となり、低コスト
で冬や夜間等の農業用ハウス内の温度を作物の育成に最
適な温度に維持することが可能となる。しかも、省エネ
ルギーによるコスト削減に加え、消費エネルギーが減少
することにより、二酸化炭素排出量も減少し地球温暖化
防止にも貢献できる。
熱や地熱を利用することにより、ヒートパイプを農業分
野にも適用することが可能となる。これにより、燃料等
の使用量を大幅に削減することが可能となり、低コスト
で冬や夜間等の農業用ハウス内の温度を作物の育成に最
適な温度に維持することが可能となる。しかも、省エネ
ルギーによるコスト削減に加え、消費エネルギーが減少
することにより、二酸化炭素排出量も減少し地球温暖化
防止にも貢献できる。
【図1】ヒートパイプ1の断面図である。
【図2】ヒートパイプ1を利用した農業用ハウス2の正
面断面図である。
面断面図である。
【図3】ヒートパイプ1を利用した農業用ハウス2の側
面断面図である。
面断面図である。
【図4】ヒートパイプ1を地中4に埋設した状態を示す
参考図である。
参考図である。
【図5】(a)はヒートパイプ1と熱源パイプ8の接続
部分を示す斜視図である。(b)はヒートパイプ1と熱
源パイプ8の接続部分を示す縦断面図である。
部分を示す斜視図である。(b)はヒートパイプ1と熱
源パイプ8の接続部分を示す縦断面図である。
【図6】(a)はヒートパイプ101と熱源パイプ10
8の第2接続例を示す部分拡大図である。(b)はヒー
トパイプ201と熱源パイプ208の第3接続例を示す
部分拡大図である。(c)はヒートパイプ301と熱源
パイプ308の第4接続例を示す部分拡大図である。
8の第2接続例を示す部分拡大図である。(b)はヒー
トパイプ201と熱源パイプ208の第3接続例を示す
部分拡大図である。(c)はヒートパイプ301と熱源
パイプ308の第4接続例を示す部分拡大図である。
1 ヒートパイプ、 1a 加熱部、1b 冷却
部、 1c 断熱部、2 農業用ハウス、
3 支柱、4 地中、 5 作物、6
畝、 7 紐、8 熱源パイプ、
9 ボイラー、11 パイプ壁、 12 作動
液、13 凝縮液、 21 フレーム、22
フィルム、 80 熱源リング
部、 1c 断熱部、2 農業用ハウス、
3 支柱、4 地中、 5 作物、6
畝、 7 紐、8 熱源パイプ、
9 ボイラー、11 パイプ壁、 12 作動
液、13 凝縮液、 21 フレーム、22
フィルム、 80 熱源リング
Claims (5)
- 【請求項1】熱源パイプを貫通又は隣接させた真空密閉
パイプ内に作動液を封入して構成されるヒートパイプを
地中へ起立状に埋設し、 該ヒートパイプの下部が地熱又は前記熱源パイプの熱で
加熱され、 前記手段により得た熱を前記ヒートパイプの上部で地表
に放出することにより、 前記ヒートパイプを介して地表を暖房することを特徴と
する農業用熱暖房装置。 - 【請求項2】前記熱源パイプには、前記ヒートパイプに
接する箇所以外は断熱加工がしてあることを特徴とする
請求項1記載の農業用熱暖房装置。 - 【請求項3】複数本の前記ヒートパイプを配置して近傍
の前記ヒートパイプ同士を連結し、 前記ヒートパイプにより囲われた地表上の領域内を所定
温度に暖房することを特徴とする請求項1又は2記載の
農業用熱暖房装置。 - 【請求項4】農業用ハウス内の地中に前記ヒートパイプ
を起立状に埋設することを特徴とする請求項1乃至3い
ずれかに記載の農業用熱暖房装置。 - 【請求項5】前記農業用ハウスのフレームを前記ヒート
パイプで構成したことを特徴とする請求項1乃至4いず
れかに記載の農業用熱暖房装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001379383A JP2003185368A (ja) | 2001-12-13 | 2001-12-13 | 農業用熱暖房装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001379383A JP2003185368A (ja) | 2001-12-13 | 2001-12-13 | 農業用熱暖房装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003185368A true JP2003185368A (ja) | 2003-07-03 |
Family
ID=27591020
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001379383A Pending JP2003185368A (ja) | 2001-12-13 | 2001-12-13 | 農業用熱暖房装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003185368A (ja) |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100872251B1 (ko) | 2007-04-09 | 2008-12-05 | 남판우 | 온실농예의 열병합수단 |
CN102177823A (zh) * | 2011-02-21 | 2011-09-14 | 刘彩霞 | 露天暖棚 |
CN103141343A (zh) * | 2013-03-07 | 2013-06-12 | 嘉兴职业技术学院 | 一种土壤加热系统 |
KR101350974B1 (ko) * | 2013-05-23 | 2014-01-14 | 김경태 | 실내 공기 순환 장치 |
KR101508233B1 (ko) * | 2013-06-27 | 2015-04-07 | 김용길 | 지열 획득 시스템 |
WO2015053428A1 (ko) * | 2013-10-11 | 2015-04-16 | 주식회사 다스텍 | 온수식 히트파이프를 이용한 주택 및 농업용하우스 난방장치 및 난방 시공방법 |
KR101556550B1 (ko) * | 2015-04-17 | 2015-10-02 | 김준선 | 지열과 태양광을 이용한 비닐하우스용 난방시스템 |
KR20160089795A (ko) * | 2015-01-20 | 2016-07-28 | 권오신 | 숯가마 배출 열을 이용한 농작물 난방장치 |
CN114885716A (zh) * | 2022-03-10 | 2022-08-12 | 上海应用技术大学 | 一种智慧型农业用节水抗旱装置 |
WO2023013988A1 (ko) * | 2021-08-03 | 2023-02-09 | 세이프케이 주식회사 | 다열 다층 케이지를 갖는 가금류 축사의 열풍 방역 시스템 |
-
2001
- 2001-12-13 JP JP2001379383A patent/JP2003185368A/ja active Pending
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR100872251B1 (ko) | 2007-04-09 | 2008-12-05 | 남판우 | 온실농예의 열병합수단 |
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WO2015053428A1 (ko) * | 2013-10-11 | 2015-04-16 | 주식회사 다스텍 | 온수식 히트파이프를 이용한 주택 및 농업용하우스 난방장치 및 난방 시공방법 |
KR20160089795A (ko) * | 2015-01-20 | 2016-07-28 | 권오신 | 숯가마 배출 열을 이용한 농작물 난방장치 |
KR101718501B1 (ko) * | 2015-01-20 | 2017-03-22 | 권오신 | 숯가마 배출 열을 이용한 농작물 난방장치 |
KR101556550B1 (ko) * | 2015-04-17 | 2015-10-02 | 김준선 | 지열과 태양광을 이용한 비닐하우스용 난방시스템 |
WO2023013988A1 (ko) * | 2021-08-03 | 2023-02-09 | 세이프케이 주식회사 | 다열 다층 케이지를 갖는 가금류 축사의 열풍 방역 시스템 |
CN114885716A (zh) * | 2022-03-10 | 2022-08-12 | 上海应用技术大学 | 一种智慧型农业用节水抗旱装置 |
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