JP2003185342A - 乾燥装置 - Google Patents
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 被処理物の乾燥が効率よく行われる乾燥装置
を提供すること。 【解決手段】 被処理物10を収容するタンク20と、
高温熱源部及32び低温熱源部35を具備するヒートポ
ンプ30と、当該装置を制御する制御手段50とを備
え、高温熱源部にて被処理物を加熱するとともに、低温
熱源部を利用してタンクの内部を除湿する乾燥装置にお
いて、低温熱源部とは別にタンクの内部を除湿するサブ
除湿手段40と、タンクの内部の除湿状態を検出する検
出手段60とを備え、制御手段がタンクの内部の除湿状
態に応じてサブ除湿手段を制御することにより、サブ除
湿手段が低温熱源部の除湿能力の不足を補うことを特徴
とする乾燥装置である。
を提供すること。 【解決手段】 被処理物10を収容するタンク20と、
高温熱源部及32び低温熱源部35を具備するヒートポ
ンプ30と、当該装置を制御する制御手段50とを備
え、高温熱源部にて被処理物を加熱するとともに、低温
熱源部を利用してタンクの内部を除湿する乾燥装置にお
いて、低温熱源部とは別にタンクの内部を除湿するサブ
除湿手段40と、タンクの内部の除湿状態を検出する検
出手段60とを備え、制御手段がタンクの内部の除湿状
態に応じてサブ除湿手段を制御することにより、サブ除
湿手段が低温熱源部の除湿能力の不足を補うことを特徴
とする乾燥装置である。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生ゴミ等の被処理
物をタンクに収容してこれを乾燥させる乾燥装置に関す
る。 【0002】 【従来の技術】一般に、生ゴミ等の被処理物を乾燥する
乾燥方法としては、被処理物をタンクに収容し、タンク
の内部を減圧して水分の沸点を下げるとともに、被処理
物を加熱する方法が知られている。 【0003】また、被処理物の加熱については、例えば
特開平6−257940、特開平9−145247、特
開2000−93933、特開2000−296380
等にも記載されているように、ヒートポンプが用いられ
ている。ヒートポンプを用いる場合は、その低温熱源部
を利用してタンクの内部を除湿することも可能である。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところで近年、生ゴミ
の処理に用いられる乾燥装置は、飲食店や食品工場をは
じめ、一般家庭からも普及の要望が高まりつつあり、特
に、生ゴミ処理にかかるコストの観点からは、消費エネ
ルギーをより少なくおさえる構成が重要とされている。 【0005】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、被処理物の乾燥が効率よく行わ
れる乾燥装置を提供することである。 【0006】 【課題を解決するための手段】本願第1請求項に記載し
た発明は、被処理物を収容するタンクと、高温熱源部及
び低温熱源部を具備するヒートポンプと、当該装置を制
御する制御手段とを備え、前記高温熱源部にて前記被処
理物を加熱するとともに、前記低温熱源部を利用して前
記タンクの内部を除湿する乾燥装置において、前記低温
熱源部とは別に前記タンクの内部を除湿するサブ除湿手
段と、前記タンクの内部の除湿状態を検出する検出手段
とを備え、前記制御手段が前記タンクの内部の除湿状態
に応じて前記サブ除湿手段を制御することにより、前記
サブ除湿手段が前記低温熱源部の除湿能力の不足を補う
構成の乾燥装置である。このような構成によると、ヒー
トポンプによる被処理物の加熱と、タンクの内部の除湿
とのバランスが良好に維持され、被処理物が効率よく乾
燥される。以下に、その考え方について説明する。 【0007】図3は、モリエル線図の模式図である。ヒ
ートポンプを循環する冷媒は、高温高圧に圧縮され(a
b)、高温熱源部から熱を放出する(bc)。更に冷媒
は、減圧されて低温低圧となり(cd)、低温熱源部か
ら熱をくみ上げる(da)。また、同図からも解かるよ
うに、ヒートポンプの実態は非可逆サイクルであり、冷
媒が高温熱源部に放出する熱量をQH、冷媒が低温熱源
部からくみ上げる熱量をQCとすると、それらの関係は
QH>QCとなる。 【0008】従って、高温熱源部にて被処理物を加熱す
るとともに、低温熱源部を利用してタンクの内部を除湿
する場合、タンクの断熱性を十分に確保すると、加熱に
よって被処理物から蒸発する水分に対し、除湿能力の不
足が生じる訳である。 【0009】つまり、こうした除湿能力の不足に対処す
るには、低温熱源部とは別にタンクの内部を除湿するサ
ブ除湿手段が有効である。 【0010】但し、サブ除湿手段を一定の能力で定常的
に作動すると、ヒートポンプの効率を低下させてしまう
場合が考えられる。すなわち、サブ除湿手段による除湿
が過剰になされると、冷媒が低温熱源部からくみ上げる
熱量QCが減少する。ついては、冷媒が高温熱源部に放
出する熱量QHも必然的に減少し、被処理物の加熱が満
足に得られない状態となる。 【0011】結論としては、タンクの内部の除湿は、可
能な限り低温熱源部にて行う一方、サブ除湿手段は、低
温熱源部の除湿能力の不足のみを補うのが理想である。 【0012】しかして、本発明によると、検出手段がタ
ンクの内部の除湿状態を検出し、これに応じて制御手段
がサブ除湿手段を制御するので、サブ除湿手段は、低温
熱源部の除湿能力の不足を補うように制御することが可
能である。その結果、ヒートポンプの能力は十分に活用
され、被処理物の乾燥効率が向上する。延いては、消費
エネルギーの低減も達成される。 【0013】 【発明の実施の形態】以下に、本発明の具体例を図面に
基いて詳細に説明する。 【0014】図1に示す本例の乾燥装置1は、被処理物
(本例では生ゴミ)10を断熱性に優れた真空タンク2
0の内部に収容し、これを乾燥するものである。被処理
物10は、ヒートポンプ30の高温熱源部32にて加熱
され、更に真空タンク20の内部は、ヒートポンプ30
の低温熱源部35及びサブ除湿手段40にて除湿され
る。また、本乾燥装置1は、所要のプログラムを格納し
たコンピュータからなる制御手段50と、ヒートポンプ
30の要所に配置された温度センサからなる検出手段6
0とを備えている。制御手段50は、検出手段60で検
出された冷媒の温度に応じて当該乾燥装置1を自動制御
する。 【0015】真空タンク20は、除湿がなされる除湿室
20aと、除湿室20aから排気弁22を介して空気を
抜くことにより真空タンク20の内部を減圧する真空ポ
ンプ21と、除湿室20aから結露水を排出する排水弁
23とを備えたものである。尚、図1においては、サブ
除湿手段40に対応する除湿室20aと、ヒートポンプ
30の低温熱源部35に対応する除湿室20aとを順次
に連通するとともに、それらの一方の除湿室20aに真
空ポンプ21及び排水弁23を設置した真空タンク20
を図例している。但し、このようなレイアウトは、適宜
に設計変更が可能であることは勿論である。また、真空
タンク20の内部には、被処理物10を攪拌するための
攪拌手段を設けたりもする。 【0016】ヒートポンプ30は、冷媒を高温高圧に圧
縮するコンプレッサ31と、冷媒の熱を外部に放出する
高温熱源部32と、冷媒を気液分離する受液器33と、
分離された液層の冷媒を低温低圧に減圧する膨張弁34
と、外部から熱をくみ上げる低温熱源部35とを具備
し、高温熱源部32にて被処理物10を加熱するととも
に、低温熱源部35を利用してタンク20の内部を除湿
するものである。冷媒は、コンプレッサ31の動力で循
環し、高温熱源部32において凝縮するとともに、低温
熱源部35において蒸発する。尚、本例ではフロン系の
冷媒を採用しているが、或いは、冷媒に対するヒートポ
ンプ30の耐圧強度を向上する等して、CO2を冷媒と
して用いるとことも可能である。その場合、高温熱源部
32においては、気温等の使用条件により、内部圧力が
冷媒の臨界点を超えるため、冷媒が凝縮しないこともあ
る。 【0017】また、図中の36は、冷媒を加熱するため
のヒータである。つまり、冬季や寒冷地等においては、
冷媒が著しく冷えて、コンプレッサ31の作動開始から
ヒートポンプ30の能力がある程度上昇するまでにかな
りの時間を費やす場合があり、ヒータ36は、コンプレ
ッサプ31の作動初期時に冷媒を加熱することにより、
その時間を短縮するものである。 【0018】高温熱源部32は、真空タンク20の底部
に配置されたコイル状のチューブである。真空タンク2
0の底部は、高温熱源部32と被処理物10とを区画す
る二重構造となっており、高温熱源部32側には熱媒体
たる不凍液が満たされている。そして、高温熱源部32
は、その不凍液の温度を40〜50℃程度まで上昇する
ことにより、被処理物10を加熱する。或いは、高温熱
源部32にて温められた熱媒体を蓄えるタンクを別途に
設け、その熱媒体が真空タンク20を循環することによ
り被処理物10が加熱されるように構成することも可能
である。 【0019】低温熱源部35は、除湿室20aに配置さ
れたコイル状のチューブである。被処理物10から蒸発
した水分は、チューブの表面に結露して除湿される。 【0020】一方、本例のサブ除湿手段40は、不凍液
を熱媒体として循環する環状の熱交換チューブ41及び
ポンプ42を備えた空冷式のものである。熱交換チュー
ブ41は、その一部分を真空タンク20の除湿室20a
に配置されており、被処理物10から蒸発した水分は、
除湿室20aにおいて熱交換チューブ41の表面に結露
して除湿される。また、除湿室20aの外部にはファン
43が備え付けられており、熱交換チューブ41に流れ
る不凍液は、ファン43から送られる空気によって冷却
される。尚、熱交換チューブ41の要所は、それぞれコ
イル状に形成されている。更に、ファン43から空気が
送られる要所には、プレート状又はコルゲート状の放熱
フィンが装着されている。とりわけ、熱媒体冷却用の熱
交換器としては、自動車のラジエータ等を流用すること
も可能である。 【0021】図2は、制御手段50による乾燥装置1の
制御を示すフローチャートである。被処理物10の乾燥
処理は、被処理物10を真空タンク20の内部に収容し
た後に、オペレータの操作によって開始される。 【0022】乾燥処理が開始されると、真空ポンプ21
が作動して、真空タンク20の内部が所定の圧力まで減
圧される。また、コンプレッサ31が作動して、ヒート
ポンプ30の冷媒が循環を始める(S1)。 【0023】そして、ヒートポンプ30が安定、つまり
ヒートポンプ30の能力がある程度上昇すると、検出手
段60が作動する(S2,S3)。具体的には、コンプ
レッサ31の作動開始から数分が経過すると、制御手段
50が検出手段60を作動させる。 【0024】本例の検出手段60は、低温熱源部35の
出口側における冷媒の温度を検出する温度センサであ
り、制御手段50は、かかる温度が所定の値よりも低く
なると、被処理物10の乾燥処理が完了したものと判断
し(S4)、真空ポンプ21、コンプレッサ31、及び
検出手段60を停止する(S5)。つまり、乾燥処理が
およそ完了すると、被処理物10から蒸発する水分が顕
著に減少し、除湿量が低下する。その結果、冷媒が低温
熱源部35からくみ上げる熱量も少なくなり、低温熱源
部35の出口側における冷媒の温度が低くなる訳であ
る。 【0025】更に、制御手段50は、低温熱源部35の
出口側における冷媒の温度が所定の値よりも高くなる
と、被処理物10から蒸発する水分に対して除湿能力が
不足していると判断し(S6)、サブ除湿手段40を作
動させる(S7)。つまり、除湿能力が不足すると、冷
媒が低温熱源部35からくみ上げる熱量が飽和状態に近
づき、低温熱源部35の出口側における冷媒の温度が高
くなる訳である。 【0026】そして、サブ除湿手段40による除湿が開
始されると、真空タンク20の内部の除湿能力は満足に
確保され、低温熱源部35の出口側における冷媒の温度
は次第に低くなる。制御手段50は、その温度が所定の
値よりも低くなると、除湿能力の不足は解消されたと判
断し(S8)、サブ除湿手段を停止する(S9)。 【0027】このように本例の乾燥装置1は、検出手段
60が真空タンク20の内部の除湿状態を検出して、制
御手段50がその除湿状態に応じてサブ除湿手段40を
制御するものであり、サブ除湿手段40は、低温熱源部
35の除湿能力の不足を補うように制御される。このよ
うな構成によると、被処理物10は効率よく乾燥され
る。 【0028】尚、本例では空冷式のサブ除湿手段40を
採用したが、これは水冷式のものや蒸気圧縮式冷凍サイ
クル等に置き換えることが可能である。 【0029】また、本例の検出手段10は、低温熱源部
35の出口側における冷媒の温度から除湿状態を検出す
るものであるが、除湿状態を検出する方法としては、こ
の他にも各種の方法がある。例えば、真空タンク20の
内部における温度や湿度等から除湿状態を検出するよう
に構成することも可能である。 【0030】以上説明したように、本例の乾燥装置は、
被処理物を効率よく乾燥することができるものであり、
生ゴミ処理用の乾燥装置として、極めて好適に利用する
ことができる。 【0031】 【発明の効果】本願第1請求項に記載した発明は、被処
理物を収容するタンクと、高温熱源部及び低温熱源部を
具備するヒートポンプと、当該装置を制御する制御手段
とを備え、前記高温熱源部にて前記被処理物を加熱する
とともに、前記低温熱源部を利用して前記タンクの内部
を除湿する乾燥装置において、前記低温熱源部とは別に
前記タンクの内部を除湿するサブ除湿手段と、前記タン
クの内部の除湿状態を検出する検出手段とを備え、前記
制御手段が前記タンクの内部の除湿状態に応じて前記サ
ブ除湿手段を制御することにより、前記サブ除湿手段が
前記低温熱源部の除湿能力の不足を補う構成の乾燥装置
であり、このような構成によると、被処理物を効率よく
乾燥することができる。 【0032】
物をタンクに収容してこれを乾燥させる乾燥装置に関す
る。 【0002】 【従来の技術】一般に、生ゴミ等の被処理物を乾燥する
乾燥方法としては、被処理物をタンクに収容し、タンク
の内部を減圧して水分の沸点を下げるとともに、被処理
物を加熱する方法が知られている。 【0003】また、被処理物の加熱については、例えば
特開平6−257940、特開平9−145247、特
開2000−93933、特開2000−296380
等にも記載されているように、ヒートポンプが用いられ
ている。ヒートポンプを用いる場合は、その低温熱源部
を利用してタンクの内部を除湿することも可能である。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところで近年、生ゴミ
の処理に用いられる乾燥装置は、飲食店や食品工場をは
じめ、一般家庭からも普及の要望が高まりつつあり、特
に、生ゴミ処理にかかるコストの観点からは、消費エネ
ルギーをより少なくおさえる構成が重要とされている。 【0005】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、被処理物の乾燥が効率よく行わ
れる乾燥装置を提供することである。 【0006】 【課題を解決するための手段】本願第1請求項に記載し
た発明は、被処理物を収容するタンクと、高温熱源部及
び低温熱源部を具備するヒートポンプと、当該装置を制
御する制御手段とを備え、前記高温熱源部にて前記被処
理物を加熱するとともに、前記低温熱源部を利用して前
記タンクの内部を除湿する乾燥装置において、前記低温
熱源部とは別に前記タンクの内部を除湿するサブ除湿手
段と、前記タンクの内部の除湿状態を検出する検出手段
とを備え、前記制御手段が前記タンクの内部の除湿状態
に応じて前記サブ除湿手段を制御することにより、前記
サブ除湿手段が前記低温熱源部の除湿能力の不足を補う
構成の乾燥装置である。このような構成によると、ヒー
トポンプによる被処理物の加熱と、タンクの内部の除湿
とのバランスが良好に維持され、被処理物が効率よく乾
燥される。以下に、その考え方について説明する。 【0007】図3は、モリエル線図の模式図である。ヒ
ートポンプを循環する冷媒は、高温高圧に圧縮され(a
b)、高温熱源部から熱を放出する(bc)。更に冷媒
は、減圧されて低温低圧となり(cd)、低温熱源部か
ら熱をくみ上げる(da)。また、同図からも解かるよ
うに、ヒートポンプの実態は非可逆サイクルであり、冷
媒が高温熱源部に放出する熱量をQH、冷媒が低温熱源
部からくみ上げる熱量をQCとすると、それらの関係は
QH>QCとなる。 【0008】従って、高温熱源部にて被処理物を加熱す
るとともに、低温熱源部を利用してタンクの内部を除湿
する場合、タンクの断熱性を十分に確保すると、加熱に
よって被処理物から蒸発する水分に対し、除湿能力の不
足が生じる訳である。 【0009】つまり、こうした除湿能力の不足に対処す
るには、低温熱源部とは別にタンクの内部を除湿するサ
ブ除湿手段が有効である。 【0010】但し、サブ除湿手段を一定の能力で定常的
に作動すると、ヒートポンプの効率を低下させてしまう
場合が考えられる。すなわち、サブ除湿手段による除湿
が過剰になされると、冷媒が低温熱源部からくみ上げる
熱量QCが減少する。ついては、冷媒が高温熱源部に放
出する熱量QHも必然的に減少し、被処理物の加熱が満
足に得られない状態となる。 【0011】結論としては、タンクの内部の除湿は、可
能な限り低温熱源部にて行う一方、サブ除湿手段は、低
温熱源部の除湿能力の不足のみを補うのが理想である。 【0012】しかして、本発明によると、検出手段がタ
ンクの内部の除湿状態を検出し、これに応じて制御手段
がサブ除湿手段を制御するので、サブ除湿手段は、低温
熱源部の除湿能力の不足を補うように制御することが可
能である。その結果、ヒートポンプの能力は十分に活用
され、被処理物の乾燥効率が向上する。延いては、消費
エネルギーの低減も達成される。 【0013】 【発明の実施の形態】以下に、本発明の具体例を図面に
基いて詳細に説明する。 【0014】図1に示す本例の乾燥装置1は、被処理物
(本例では生ゴミ)10を断熱性に優れた真空タンク2
0の内部に収容し、これを乾燥するものである。被処理
物10は、ヒートポンプ30の高温熱源部32にて加熱
され、更に真空タンク20の内部は、ヒートポンプ30
の低温熱源部35及びサブ除湿手段40にて除湿され
る。また、本乾燥装置1は、所要のプログラムを格納し
たコンピュータからなる制御手段50と、ヒートポンプ
30の要所に配置された温度センサからなる検出手段6
0とを備えている。制御手段50は、検出手段60で検
出された冷媒の温度に応じて当該乾燥装置1を自動制御
する。 【0015】真空タンク20は、除湿がなされる除湿室
20aと、除湿室20aから排気弁22を介して空気を
抜くことにより真空タンク20の内部を減圧する真空ポ
ンプ21と、除湿室20aから結露水を排出する排水弁
23とを備えたものである。尚、図1においては、サブ
除湿手段40に対応する除湿室20aと、ヒートポンプ
30の低温熱源部35に対応する除湿室20aとを順次
に連通するとともに、それらの一方の除湿室20aに真
空ポンプ21及び排水弁23を設置した真空タンク20
を図例している。但し、このようなレイアウトは、適宜
に設計変更が可能であることは勿論である。また、真空
タンク20の内部には、被処理物10を攪拌するための
攪拌手段を設けたりもする。 【0016】ヒートポンプ30は、冷媒を高温高圧に圧
縮するコンプレッサ31と、冷媒の熱を外部に放出する
高温熱源部32と、冷媒を気液分離する受液器33と、
分離された液層の冷媒を低温低圧に減圧する膨張弁34
と、外部から熱をくみ上げる低温熱源部35とを具備
し、高温熱源部32にて被処理物10を加熱するととも
に、低温熱源部35を利用してタンク20の内部を除湿
するものである。冷媒は、コンプレッサ31の動力で循
環し、高温熱源部32において凝縮するとともに、低温
熱源部35において蒸発する。尚、本例ではフロン系の
冷媒を採用しているが、或いは、冷媒に対するヒートポ
ンプ30の耐圧強度を向上する等して、CO2を冷媒と
して用いるとことも可能である。その場合、高温熱源部
32においては、気温等の使用条件により、内部圧力が
冷媒の臨界点を超えるため、冷媒が凝縮しないこともあ
る。 【0017】また、図中の36は、冷媒を加熱するため
のヒータである。つまり、冬季や寒冷地等においては、
冷媒が著しく冷えて、コンプレッサ31の作動開始から
ヒートポンプ30の能力がある程度上昇するまでにかな
りの時間を費やす場合があり、ヒータ36は、コンプレ
ッサプ31の作動初期時に冷媒を加熱することにより、
その時間を短縮するものである。 【0018】高温熱源部32は、真空タンク20の底部
に配置されたコイル状のチューブである。真空タンク2
0の底部は、高温熱源部32と被処理物10とを区画す
る二重構造となっており、高温熱源部32側には熱媒体
たる不凍液が満たされている。そして、高温熱源部32
は、その不凍液の温度を40〜50℃程度まで上昇する
ことにより、被処理物10を加熱する。或いは、高温熱
源部32にて温められた熱媒体を蓄えるタンクを別途に
設け、その熱媒体が真空タンク20を循環することによ
り被処理物10が加熱されるように構成することも可能
である。 【0019】低温熱源部35は、除湿室20aに配置さ
れたコイル状のチューブである。被処理物10から蒸発
した水分は、チューブの表面に結露して除湿される。 【0020】一方、本例のサブ除湿手段40は、不凍液
を熱媒体として循環する環状の熱交換チューブ41及び
ポンプ42を備えた空冷式のものである。熱交換チュー
ブ41は、その一部分を真空タンク20の除湿室20a
に配置されており、被処理物10から蒸発した水分は、
除湿室20aにおいて熱交換チューブ41の表面に結露
して除湿される。また、除湿室20aの外部にはファン
43が備え付けられており、熱交換チューブ41に流れ
る不凍液は、ファン43から送られる空気によって冷却
される。尚、熱交換チューブ41の要所は、それぞれコ
イル状に形成されている。更に、ファン43から空気が
送られる要所には、プレート状又はコルゲート状の放熱
フィンが装着されている。とりわけ、熱媒体冷却用の熱
交換器としては、自動車のラジエータ等を流用すること
も可能である。 【0021】図2は、制御手段50による乾燥装置1の
制御を示すフローチャートである。被処理物10の乾燥
処理は、被処理物10を真空タンク20の内部に収容し
た後に、オペレータの操作によって開始される。 【0022】乾燥処理が開始されると、真空ポンプ21
が作動して、真空タンク20の内部が所定の圧力まで減
圧される。また、コンプレッサ31が作動して、ヒート
ポンプ30の冷媒が循環を始める(S1)。 【0023】そして、ヒートポンプ30が安定、つまり
ヒートポンプ30の能力がある程度上昇すると、検出手
段60が作動する(S2,S3)。具体的には、コンプ
レッサ31の作動開始から数分が経過すると、制御手段
50が検出手段60を作動させる。 【0024】本例の検出手段60は、低温熱源部35の
出口側における冷媒の温度を検出する温度センサであ
り、制御手段50は、かかる温度が所定の値よりも低く
なると、被処理物10の乾燥処理が完了したものと判断
し(S4)、真空ポンプ21、コンプレッサ31、及び
検出手段60を停止する(S5)。つまり、乾燥処理が
およそ完了すると、被処理物10から蒸発する水分が顕
著に減少し、除湿量が低下する。その結果、冷媒が低温
熱源部35からくみ上げる熱量も少なくなり、低温熱源
部35の出口側における冷媒の温度が低くなる訳であ
る。 【0025】更に、制御手段50は、低温熱源部35の
出口側における冷媒の温度が所定の値よりも高くなる
と、被処理物10から蒸発する水分に対して除湿能力が
不足していると判断し(S6)、サブ除湿手段40を作
動させる(S7)。つまり、除湿能力が不足すると、冷
媒が低温熱源部35からくみ上げる熱量が飽和状態に近
づき、低温熱源部35の出口側における冷媒の温度が高
くなる訳である。 【0026】そして、サブ除湿手段40による除湿が開
始されると、真空タンク20の内部の除湿能力は満足に
確保され、低温熱源部35の出口側における冷媒の温度
は次第に低くなる。制御手段50は、その温度が所定の
値よりも低くなると、除湿能力の不足は解消されたと判
断し(S8)、サブ除湿手段を停止する(S9)。 【0027】このように本例の乾燥装置1は、検出手段
60が真空タンク20の内部の除湿状態を検出して、制
御手段50がその除湿状態に応じてサブ除湿手段40を
制御するものであり、サブ除湿手段40は、低温熱源部
35の除湿能力の不足を補うように制御される。このよ
うな構成によると、被処理物10は効率よく乾燥され
る。 【0028】尚、本例では空冷式のサブ除湿手段40を
採用したが、これは水冷式のものや蒸気圧縮式冷凍サイ
クル等に置き換えることが可能である。 【0029】また、本例の検出手段10は、低温熱源部
35の出口側における冷媒の温度から除湿状態を検出す
るものであるが、除湿状態を検出する方法としては、こ
の他にも各種の方法がある。例えば、真空タンク20の
内部における温度や湿度等から除湿状態を検出するよう
に構成することも可能である。 【0030】以上説明したように、本例の乾燥装置は、
被処理物を効率よく乾燥することができるものであり、
生ゴミ処理用の乾燥装置として、極めて好適に利用する
ことができる。 【0031】 【発明の効果】本願第1請求項に記載した発明は、被処
理物を収容するタンクと、高温熱源部及び低温熱源部を
具備するヒートポンプと、当該装置を制御する制御手段
とを備え、前記高温熱源部にて前記被処理物を加熱する
とともに、前記低温熱源部を利用して前記タンクの内部
を除湿する乾燥装置において、前記低温熱源部とは別に
前記タンクの内部を除湿するサブ除湿手段と、前記タン
クの内部の除湿状態を検出する検出手段とを備え、前記
制御手段が前記タンクの内部の除湿状態に応じて前記サ
ブ除湿手段を制御することにより、前記サブ除湿手段が
前記低温熱源部の除湿能力の不足を補う構成の乾燥装置
であり、このような構成によると、被処理物を効率よく
乾燥することができる。 【0032】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の具体例に係り、乾燥装置の説明図で
ある。 【図2】 本発明の具体例に係り、乾燥装置の制御を示
すフローチャートである。 【図3】 モリエル線図の模式図である。 【符号の説明】 1 乾燥装置 10 被処理物 20 真空タンク 20a 除湿室 21 真空ポンプ 22 排気弁 23 排水弁 30 ヒートポンプ 31 コンプレッサ 32 高温熱源部 33 受液器 34 膨張弁 35 低温熱源部 36 ヒータ 40 サブ除湿手段 41 熱交換チューブ 42 ポンプ 43 ファン 50 制御手段 60 検出手段
ある。 【図2】 本発明の具体例に係り、乾燥装置の制御を示
すフローチャートである。 【図3】 モリエル線図の模式図である。 【符号の説明】 1 乾燥装置 10 被処理物 20 真空タンク 20a 除湿室 21 真空ポンプ 22 排気弁 23 排水弁 30 ヒートポンプ 31 コンプレッサ 32 高温熱源部 33 受液器 34 膨張弁 35 低温熱源部 36 ヒータ 40 サブ除湿手段 41 熱交換チューブ 42 ポンプ 43 ファン 50 制御手段 60 検出手段
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
F26B 25/00 B09B 3/00 ZAB
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 被処理物を収容するタンクと、高温熱源
部及び低温熱源部を具備するヒートポンプと、当該装置
を制御する制御手段とを備え、前記高温熱源部にて前記
被処理物を加熱するとともに、前記低温熱源部を利用し
て前記タンクの内部を除湿する乾燥装置において、 前記低温熱源部とは別に前記タンクの内部を除湿するサ
ブ除湿手段と、前記タンクの内部の除湿状態を検出する
検出手段とを備え、 前記制御手段が前記タンクの内部の除湿状態に応じて前
記サブ除湿手段を制御することにより、前記サブ除湿手
段が前記低温熱源部の除湿能力の不足を補うことを特徴
とする乾燥装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001385449A JP2003185342A (ja) | 2001-12-19 | 2001-12-19 | 乾燥装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001385449A JP2003185342A (ja) | 2001-12-19 | 2001-12-19 | 乾燥装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003185342A true JP2003185342A (ja) | 2003-07-03 |
Family
ID=27594860
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001385449A Pending JP2003185342A (ja) | 2001-12-19 | 2001-12-19 | 乾燥装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003185342A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101177671B1 (ko) * | 2011-12-07 | 2012-08-27 | 엄태경 | 에너지 소비가 적은 건조기 |
CN106705590A (zh) * | 2016-12-13 | 2017-05-24 | 河南佰衡节能科技股份有限公司 | 热泵型水暖烘干系统 |
CN114370746A (zh) * | 2022-01-13 | 2022-04-19 | 珠海格力电器股份有限公司 | 一种热泵式烟草烘干机及其控制方法 |
-
2001
- 2001-12-19 JP JP2001385449A patent/JP2003185342A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101177671B1 (ko) * | 2011-12-07 | 2012-08-27 | 엄태경 | 에너지 소비가 적은 건조기 |
WO2013085253A1 (ko) * | 2011-12-07 | 2013-06-13 | Eum Tae Gyoung | 에너지 소비가 적은 건조기 |
CN106705590A (zh) * | 2016-12-13 | 2017-05-24 | 河南佰衡节能科技股份有限公司 | 热泵型水暖烘干系统 |
CN114370746A (zh) * | 2022-01-13 | 2022-04-19 | 珠海格力电器股份有限公司 | 一种热泵式烟草烘干机及其控制方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20041210 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060808 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20061205 |