JP2003185335A

JP2003185335A - 冷蔵庫

Info

Publication number: JP2003185335A
Application number: JP2001383815A
Authority: JP
Inventors: Kenji Imakubo; 賢治今久保
Original assignee: Toshiba Corp
Current assignee: Toshiba Corp
Priority date: 2001-12-17
Filing date: 2001-12-17
Publication date: 2003-07-03

Abstract

(57)【要約】【課題】扉に設けた小扉の開口サイズより大きな貯蔵
品を簡単な構造で収納し取り出すことができるようにし
て、冷気の無駄な流出を防ぎ消費電力を低減させた冷蔵
庫を提供する。【解決手段】断熱箱本体の前面開口部に開閉自在に設
けた断熱扉８と、この断熱扉の表面に形成した庫内外を
貫通する開口15と、この開口に一側を枢支して開閉自在
に設けた断熱された小扉17と、小扉に対向する庫内側の
部位に設けられ前記断熱扉８の内側に取り付けた収納ポ
ケット13とからなり、小扉17の開扉により前記開口15か
ら庫内の収納ポケット13に収納した貯蔵品20を取り出
し、また庫内に収納するようにしたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、冷蔵庫に係り、特
に前面開口部に配設される扉に小扉を設けたものに関す
る。

【０００２】

【従来の技術】近年、冷蔵庫は食生活の多様化とともに
収納量も大型化傾向にあり、特に家庭用冷蔵庫において
は収納内容積が４００リットルを超えるクラスが主流に
なり、冷蔵庫本体の高さや幅寸法も大きくなる傾向にあ
る。

【０００３】これにともなって、冷蔵室や冷凍室、野菜
収納室の扉も大型化するとともに扉内側の収納ポケット
への収納量も増大しており、特に、収納容積の大きい冷
蔵室の扉は、幅寸法の拡大により開閉扉のための回動ス
ペースが大きくなり、前方が広く開放していない台所な
どにおいては据付が困難であるとともに、開扉の際に
は、大きな開口が形成されるために冷気が大量に流出し
て庫内温度が急上昇することになり、庫内冷却温度を維
持するためにさらに冷却運転電力を要する無駄があっ
た。

【０００４】また、扉内側の収納ポケットにも多くの食
品を収納する傾向にあり、冷蔵室の扉自体が大きいこと
もあって、開扉のために大きな力を必要として非力な女
性や高齢者の場合は負担が大きくなり、貯蔵品の出し入
れに時間を要するとともに、夏季におけるペットボトル
などの使用頻度が多い時期にはさらに開閉回数が多くな
って冷気の無駄な流出を招く問題があった。

【０００５】上記問題に対応する構成としては、貯蔵室
の開口部を左右に区分する仕切り板あるいは仕切壁を設
けて、左右開口のそれぞれに左開きおよび右開きの扉を
設置するいわゆるサイドバイサイド形の冷蔵庫があり、
また、左右扉のうち一方の扉の反枢支側に回転仕切体を
設け、扉の閉扉によりこの仕切体を開口部前面に配置し
てガスケットの吸着面とすることで本体側に仕切部材を
なくしたフレンチドア方式があって、必要により一方の
扉のみを開扉することで庫内冷気の流出を抑制した構成
が存在する。

【０００６】さらに、扉の中に開口を形成してこの開口
を閉塞する小扉を設け、この小扉の内側に収納ポケット
を形成してビン類や小物調味料などを収納し、小扉の開
扉によって収納ポケット内の貯蔵物を開口から庫外に取
り出しまた収納する構成も従来より存在する。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
サイドバイサイド方式は、仕切板が存在することから貯
蔵庫内の容積が減少するとともに、庫内が左右に分断さ
れるため、庫内空間の活用に制約を生じ使い勝手が悪く
なる欠点がある。またフレンチドア方式は、使い勝手は
良好であるが、構成が複雑になり開扉の際は実質的に双
方の扉を同時に開く傾向があり、冷気漏洩防止にあまり
貢献するものではなかった。

【０００８】さらに、扉の表面に小扉を形成する構造
は、小扉の一側に設けたヒンジにより開閉するものであ
り、小扉の庫内側に一体に取り付けた収納ポケットに収
納されているビン類は小扉の回転とともに水平あるいは
垂直方向に回動して庫外に抽出される構成のため、扉の
高さ以上の高さ寸法を有する貯蔵品を収納したり取り出
すことはできなかった。したがって、サイズの大きなビ
ン類などを収納するためには、小扉のサイズを大きくし
なければならず、この場合は、冷気が流出する開口が大
きくなってしまう不具合があった。

【０００９】本発明はこれらの点に着目してなされたも
ので、扉に設けた小扉の開口サイズより大きな貯蔵品を
簡単な構造で収納し取り出すことができるようにして、
冷気の無駄な流出を防ぎ消費電力を低減させた冷蔵庫を
提供することを目的とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項１記載の冷蔵庫の発明は、断熱箱本体の前面
開口部に開閉自在に設けた断熱扉と、この断熱扉の表面
部に形成した庫内外を貫通する開口と、この開口に一側
を枢支して開閉自在に設けた小扉と、小扉に対向する庫
内側の部位に設けられ前記断熱扉の内側に取り付けた収
納ポケットとからなり、小扉の開扉により前記開口から
庫内の収納ポケットに収納した貯蔵品を取り出し、また
庫内に収納するようにしたことを特徴とするものであ
る。

【００１１】この構成により、小扉に対向する庫内側の
収納ポケットに小扉の開口の高さ寸法以上のサイズの大
きなペットボトルなどの貯蔵品を収納したり取り出すこ
とが簡単な構造で可能となり、小扉の開口サイズの拡大
による冷気の無駄に流出を防ぐことができる。

【００１２】請求項２記載の発明は、請求項１記載の冷
蔵庫において、収納ポケットの庫内側支持ガード高さを
断熱扉に形成した開口の上縁より低くし、前記開口周縁
の少なくとも下縁を外側下方へ傾斜させたことを特徴と
するものであり、小扉の開口サイズをさらに小さなもの
とすることができるとともに、貯蔵品の収納および取り
出し操作をスムーズにおこなうことができる。

【００１３】

【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の１実
施形態について説明する。図１は本発明に係る冷蔵室扉
に小扉を設けた冷蔵庫の正面図である。

【００１４】外箱と内箱とこれら内外箱間に断熱材を発
泡充填した断熱箱体で形成された冷蔵庫本体（１）は、
内箱内部に貯蔵空間として最上部に冷蔵室（２）、その
下方に野菜室（３）を設け、野菜室の下方には断熱仕切
壁を介して製氷貯氷室（４）と温度切替室（５）とを左
右に区分して併置しており、最下部には、冷凍室（６）
を独立して配置し、各貯蔵室の前面開口部には各々専用
の扉を設けて開閉自在に閉塞している。

【００１５】最も大きな収納容積を有する冷蔵室（２）
内には複数段の載置棚を設けて貯蔵品の収納空間を形成
するとともに、その要部の断面を図２に示すように、開
口部前面に、一側端をヒンジ（７）で枢支した外板
（９）と内板（10）との間に冷蔵庫本体（１）と同様の
断熱材（11）を充填した扉（８）を回動自在に取り付け
ており、扉（８）周縁の前記開口部に対応する部位には
マグネットガスケット（12）を取着して、閉扉の際はマ
グネットの磁力によりガスケット（12）を開口部周縁に
吸着させることで、冷蔵室（２）内と外部とを気密に断
熱シールし、熱漏洩を防止している。

【００１６】冷蔵室扉（８）の内側には、庫内側前面に
亙って複数の収納ポケット（13）を配置して貯蔵品の収
納空間を形成しており、冷蔵室（２）の下部に配置した
製氷貯氷室（３）、温度切替室（４）、野菜室（５）、
および冷凍室（６）は、各扉に取り付けられそれぞれの
貯蔵室内奥方に延出する図示しない支持枠と庫内壁面と
のレール機構により、支持枠に載置した各収納容器とと
もに、それぞれを前後方向に庫外に引き出すようにした
引出し扉方式としている。

【００１７】そして、冷蔵室扉（８）における扉表面中
央の下方部には、扉幅より充分幅狭で高さも低い開口
（15）を冷蔵室内外を貫通して形成している。この開口
（15）は、扉外板（９）に穿設した開口と、これよりわ
ずかに小さい開口を穿設した内板（10）との間を、段部
（16ａ）を形成した枠体（16）で連結して扉内外板の間
隙を閉塞するとともに、断熱壁（11）を貫通して形成さ
れている。

【００１８】開口（15）を形成する枠体（16）の前記段
部（16ａ）から庫内側の少なくとも上下縁の内面は、外
方に向かって下方への傾斜面（16ｂ）を形成するととも
に、開口には、その一側上下に設けた枢支軸によって、
開口（15）を開閉自在に閉塞する小扉（17）を取り付け
ている。

【００１９】小扉（17）は、内部に前記扉（８）と同様
の断熱空間を有する内外二重壁を合成樹脂のブロー成形
や射出成形により一体成形したものであり、前記開口の
段部（16ａ）に対応する段部（17ａ）を周縁部に形成す
るとともに、開口（15）と小扉（17）との段部（16ａ）
（17ａ）間にはガスケット（18）を設けて開口（15）を
外気と熱遮断している。

【００２０】開口（15）を密閉する小扉（17）の開閉機
構については、小扉（17）側と開口（15）側に設けたマ
グネット同士の吸着や反発作用を利用したり、バネ入り
マグネットによるプッシュキャッチ、あるいはラッチ方
式や前記扉と同様のガスケット方式でおこなうなど、種
々の方式を採用することができる。

【００２１】小扉（17）による開口（15）の密閉をマグ
ネットガスケット方式でおこなう場合には、小扉（17）
を磁性体である薄鋼板で成形し、図２に記載された構成
とは逆に、マグネットガスケット（18）を枠体（16）側
に取り付けるとともに、マグネットの磁力で小扉（17）
を吸着させればよく、この場合は、薄鋼板製の小扉（1
7）の表面を、メモ紙を磁石で貼り付けるなどメモボー
ドとして活用することもできる。

【００２２】小扉（17）に対向する開口（15）の庫内側
には、前記冷蔵室扉（８）の内側に取り付けた収納ポケ
ット（13）の載置部を対向させている。この収納ポケッ
ト（13）の庫内側の支持ガード（13ａ）の高さは開口
（15）の上縁より低くして、庫内側の収納ポケット（1
3）からも、庫外の開口（15）側からも貯蔵品を収納
し、且つ、取り出すことができるようにしている。

【００２３】また、前記開口周縁の枠体（16）の上下の
庫内側端縁に形成した傾斜面（16ａ）は外側に向かって
下方へ傾斜させている。これにより、庫外から開口（1
5）を介して収納ポケット（13ａ）へ貯蔵品を収納した
り、庫内から取り出したりする動作をスムーズにおこな
うことができる。

【００２４】すなわち、小扉（17）を開扉した状態であ
る図３に示すように、庫外から開口（15）を介して収納
ポケット（13ａ）へ貯蔵品を収納する際は、例えば貯蔵
品がペットボトル（20）の場合であれば、小扉（17）を
開放した後、ペットボトル（20）の上端部を開口（15）
から枠体（16）の傾斜面（16ｂ）に沿って、図中実線で
示すように、下方から上方向に向けて庫内に挿入し、次
に２点鎖線のように、ボトル（20）の底部を開口内に挿
入した段階で収納ポケット（13）内に落とし込んでその
底部に収納載置するものである。

【００２５】また、ペットボトル（20）を収納ポケット
（13）から取り出す場合は、上記の逆の動作をおこなえ
ばよいものであり、小扉（17）の開扉後、収納ポケット
（13）内のボトル（20）を少し上方へ持ち上げ、その
後、枠体の傾斜面（16ａ）に沿って下方向に移動させ、
庫外に抜き出せばよい。

【００２６】なお、貯蔵品の収納や取り出しの際、ペッ
トボトル（20）などは開栓した場合もキャップで封止す
ることにより、傾斜させても内容液が漏れ出ることはな
いが、牛乳パックなどは、開栓した後に大きく傾斜させ
た場合に内容物がこぼれ出る恐れがある。しかしなが
ら、一般に開栓した場合は、開栓と同時にある程度消費
されており内容量は減量していることから、上記実施例
程度の傾斜で収納あるいは取り出した際に内容物がこぼ
れ出る可能性は少ないものである。

【００２７】以上の構成から理解できるように、小扉
（17）と収納ポケット（13）とは一体構成ではなく、収
納ポケット（13）は本体の扉（８）側に取り付けられて
おり、小扉（17）とは個々に分離した構成であることか
ら、小扉（17）で閉塞される開口（15）の高さ寸法は、
ペットボトル（20）など収納貯蔵品の高さ寸法以上にす
る必要はなく、ペットボトルなどが傾斜状態で挿脱でき
る最小の寸法とすることができるものである。

【００２８】その結果、開口（15）の面積を小さくして
冷気の漏洩を大きく抑えることができるが、幅寸法につ
いては、使用頻度の多い貯蔵品の量や意匠面を考慮して
適宜設定すればよい。

【００２９】なお、上記実施形態の説明においては、小
扉（17）を水平方向へ開扉する構造で説明したが、小扉
の開閉は開口の底辺部に枢支部を設けた垂直方向への開
閉でも、前記実施例と同一の作用効果が得られるもので
ある。

【００３０】また、扉内側の収納ポケット（13）構造に
ついては、上記実施例では１列の収納部の例で説明した
が、収納部は２列で形成してもよく、この場合も収納ポ
ケットの支持ガード（13ａ）の高さは充分低いものとす
る。そして、庫内側の収納列を調味料やチューブ類など
小物貯蔵品の収納部としてもよく、また、その逆に開口
（15）側を小物収納部として、小扉（17）の開放で直接
外部から収納や取り出しをおこなうようにしてもよい。

【００３１】

【発明の効果】以上説明したように、請求項１の発明に
よれば、扉の開口に設けた小扉に対向する庫内側の収納
ポケットに小扉の開口の高さ寸法以上のサイズの大きな
ペットボトルのような貯蔵品を収納したり取り出すこと
が簡単な構造で可能となり、開口面積が小さいため扉開
閉による冷気の無駄な流出を防いで消費電力を低減させ
ることができる。

【００３２】請求項２の発明によれば、小扉の開口サイ
ズをさらに小さなものとすることができ、冷気の流出を
大幅に少なくするとともに、貯蔵品の収納および取り出
し操作をスムーズにおこなうことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の１実施形態の小扉を設けた冷蔵庫の正
面図である。

【図２】図１の冷蔵庫の小扉部分の要部縦断面図であ
る。

【図３】図２における小扉を開扉した状態を示す要部縦
断面図である。

【符号の説明】

１…冷蔵室本体２…冷蔵室８…冷
蔵室扉 12…ガスケット 13…収納ポケット 13ａ…
支持ガード 15…開口 16…枠体 16ａ…
段部 16ｂ…傾斜面 17…小扉 17ａ…
段部 18…マグネットガスケット 20…ペットボトル

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】断熱箱本体の前面開口部に開閉自在に設
けた断熱扉と、この断熱扉の表面部に形成した庫内外を
貫通する開口と、この開口に一側を枢支して開閉自在に
設けた小扉と、小扉に対向する庫内側の部位に設けられ
前記断熱扉の内側に取り付けた収納ポケットとからな
り、小扉の開扉により前記開口から庫内の収納ポケット
に収納した貯蔵品を取り出し、また庫内に収納するよう
にしたことを特徴とする冷蔵庫。
【請求項２】収納ポケットの庫内側支持ガード高さを
断熱扉に形成した開口の上縁より低くし、前記開口周縁
の少なくとも下縁を外側下方へ傾斜させたことを特徴と
する請求項１記載の冷蔵庫。