JP2003185119A - 肉骨粉処理方法 - Google Patents

肉骨粉処理方法

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JP2003185119A
JP2003185119A JP2001381866A JP2001381866A JP2003185119A JP 2003185119 A JP2003185119 A JP 2003185119A JP 2001381866 A JP2001381866 A JP 2001381866A JP 2001381866 A JP2001381866 A JP 2001381866A JP 2003185119 A JP2003185119 A JP 2003185119A
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meat
bone meal
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melting furnace
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Takeshi Takamiya
健 高宮
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Nippon Steel Corp
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 肉骨粉を腐敗臭などの悪影響を与えることな
く、かつ廃棄物溶融炉で安定して溶融処理することがで
きる肉骨粉処理方法を提供する。 【解決手段】 廃棄物溶融炉25に副原料として石灰石
を投入して廃棄物を溶融処理する方法において、肉骨粉
を石灰石の一部代替として投入する。また、事前に肉骨
粉と石灰石とを混合物にして投入する。混合物中の肉骨
粉の混合率は70質量%位迄が適している。また、肉骨
粉の供給源から肉骨粉と石灰石とをミキサー車21で混
合して運搬して石灰石の投入経路22,23,24を使
用して廃棄物溶融炉25に投入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、肉骨粉を廃棄物溶
融炉を利用して溶融処理する肉骨粉処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般廃棄物、産業廃棄物、又はそれらを
乾燥焼却、破砕処理などによって得られた中間処理物
(焼却灰やそれを一度埋め立て処理後、再度掘り起こし
た土砂分を含む埋立ごみ)、汚泥等の廃棄物の処理方法
として、廃棄物を廃棄物溶融炉で、乾燥、予熱、熱分
解、燃焼、溶融し、スラグやメタルとして取り出す廃棄
物溶融処理方法が知られている。
【0003】図2は、従来の廃棄物溶融処理設備の全体
図であり、廃棄物がごみピット1からごみクレーン2に
より廃棄物溶融炉25の上部より装入され、また、副原
料として副原料貯留槽3からスラグの塩基度調整用とし
ての石灰石や燃料としてのコークスが装入される。炉底
部の羽口4から酸素含有ガス又は酸素富化ガス、あるい
はその上方の羽口5から空気が吹き込まれる。コークス
や熱分解によって生じた炭素質を高温炉床において高温
度で燃焼させ、その熱ガスにより、炉下部において廃棄
物中の灰分と石灰石を溶かし溶融スラグ化する。
【0004】また、熱ガスは溶融炉内を上昇しながら炉
内を下降する廃棄物を熱分解、乾燥させる。
【0005】溶融炉から排出された熱分解ガスは、2次
燃焼室6で燃焼され、廃熱回収ボイラ7で熱回収が行わ
れ、ガス冷却器8で冷却され、消石灰等の中和剤で中和
され、集じん機9で固気分離され、誘引通風機10によ
り、触媒塔11を介して煙突12から排出される。
【0006】ところで、肉骨粉が狂牛病の感染源として
有害性の可能性も議論されているところから、肉骨粉を
廃棄物溶融炉で溶融処理することが考えられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】肉骨粉の特徴として、
カロリーが高い(3000〜4000kcal/k
g)、細かい(平均粒径100μm以下)、原料の一部
に骨があり一般のごみと比較してCa分や窒素分が多い
ことが挙げられる。したがって、何の考慮もせずに溶融
炉内に投入すると、集中して投入されることがあり、溶
融炉内の局所温度上昇や、急激に後段の燃焼室へ高カロ
リの肉骨粉が飛散することによる燃焼変動が生じ、更に
は、肉骨粉中の窒素分の影響で生成NOの変動も激し
くなる。触媒脱硝法で、NOを除去する場合、触媒と
アンモニアを用いるが、生成されるNO の変動が激し
いとアンモニアに過不足が生じ、特に過剰時には未反応
アンモニアが触媒を被毒する恐れがある。また、溶融物
の塩基度が肉骨粉中のCaの影響を受けて変動し、スラ
グの排出性を損なわれ安定操業ができない。
【0008】また、肉骨粉は、臭気はもちろんのこと、
その特性上湿ると菌の繁殖の温床になりやすい特性を持
つ。したがって、他の一般廃棄物と同様にごみピットに
入れると、肉骨粉は細かいため、ピットに設置されたご
みクレーンでは掴めずにピット内に残存するものが発生
し確実に炉内に投入できない問題が生じるばかりか、ピ
ット内に残存した肉骨粉が他の廃棄物(厨芥等)の水分
を吸収し腐敗する。しかも前述の特徴から充分なピット
撹拌による均質化が必要となるため、腐敗臭がピット内
に拡散し易い等の問題が生じる。
【0009】肉骨粉を小袋に入れて炉内に直接投入する
ことも可能だが、炉内での着火・燃焼性が悪化する上
に、人力で実施するには投入口の周辺の作業環境が悪か
ったり、作業負荷が増えて投入量に限界がある等課題も
多い。自動且つ遠隔操作で投入したり、もしくは従来技
術にある炉底部への羽口吹き込み等を適用すると吹き込
み装置等のコストがかかる。
【0010】そこで、本発明は、肉骨粉を腐敗臭などの
悪影響を与えることなく、かつ廃棄物溶融炉で安定して
溶融処理することができる肉骨粉処理方法を提供するも
のである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の肉骨粉処理方法
は、廃棄物溶融炉に副原料として石灰石を投入して廃棄
物を溶融処理方法において、肉骨粉を石灰石の一部代替
として投入することを特徴とする。肉骨粉の代替比率は
石灰石に対し、重量比で3〜5:1とする。
【0012】又、投入に際しては、事前に肉骨粉と石灰
石との混合物として投入するが、その混合率は、通気性
の面を考慮して重量比で70%程度とする。肉骨粉は石
灰石の投入経路を使用して廃棄物溶融炉に投入する。ま
た、肉骨粉の供給源から肉骨粉と石灰石とをミキサー車
で混合して運搬して石灰石の投入経路を使用して廃棄物
溶融炉に投入する。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明では、肉骨粉の成分の内、
10〜15%程度がCa分であることに着目し、これを
副資材である石灰石のCa分の一部として考慮し、肉骨
粉を石灰石の一部として代替せんとするものである。
【0014】肉骨粉の代替比率は、肉骨粉中の含有Ca
分を考慮すると、石灰石に対し、重量比で3〜5:1程
度が好ましい。従って、通常、石灰石10kgに相当す
る肉骨粉の量としては、40kg程度である。
【0015】ところで、肉骨粉は、元々、水分は少ない
ものの脂質であるため、単独で投入すると安息角が大き
くなり、ホッパー内の棚吊りが生じ易くなる。従って、
均一な切り出しが難しい。
【0016】そこで、事前に肉骨粉を石灰石と混ぜ、混
合物とすることによりサラサラ感が生じ、前記した問題
点が改善される。
【0017】次に、肉骨粉の代替量だが、肉骨粉量が余
り多くなり過ぎると、溶融炉内に於ける通気性が悪化
し、溶融炉下部圧力が上昇し、それにより出湯時のガス
噴出が激しくなり、スラグ品質の劣化につながる。従っ
て、肉骨粉の投入にあたっては、ホッパー内の棚吊り程
度により石灰石との混合量を増減するが、その通気性を
考慮すると、重量比で70%程度位までが好ましい。
【0018】肉骨粉は、副資材系(石灰石系)の投入経
路を使用して溶融炉に投入する。
【0019】肉骨粉の供給源からは、事前にセメントミ
キサー車のような密閉されたミキサー車で肉骨粉と石灰
石とを混合しながら輸送する。
【0020】
【実施例】図1は本発明の肉骨粉処理方法に使用する設
備の概略図である。
【0021】肉骨粉以外の廃棄物は、図2で説明したと
おり、ごみピットからごみクレーンにより廃棄物溶融炉
の上部より装入され、また、副原料として副原料貯留槽
から石灰石やコークスが装入され、溶融処理される。
【0022】図1において、セメントミキサー車のよう
なミキサー車21に石灰石を投入後、所定の混合割合で
肉骨粉を投入して混合し、廃棄物処理設備に運搬して石
灰石受入ホッパ22に直接投入する。肉骨粉を混合して
密閉系で搬送して石灰石受入ホッパ22に直接投入する
ので、粉塵発生を押さえることができる。
【0023】肉骨粉と石灰石の混合物は、石灰石受入ホ
ッパ22から副資材バケット23で石灰石秤量ホッパ2
4に投入する。石灰石秤量ホッパ24から所定の塩基度
となるように所定量切り出して廃棄物溶融炉25に投入
する。
【0024】前記手順により石灰石の投入経路を利用す
ることにより、肉骨粉は飛散や腐敗、菌繁殖もなく、確
実に発生源から廃棄物溶融炉に投入することができた。
【0025】廃棄物溶融炉では、表1及び表2に示す条
件で溶融処理を行った。
【0026】
【表1】
【表2】 その結果、棚吊りなどはなく、飛散による燃焼変動、塩
基度変動もなく安定操業を行うことができた。
【0027】
【発明の効果】本発明の効果は次のとおりである。
【0028】(1)石灰石と肉骨粉を定比率で投入する
ため、飛散による燃焼変動(後流側へのカロリ変動)や
排ガスNOの変動、溶融物への塩基度変動を抑制して
安定した処理ができる。
【0029】(2)肉骨粉中はカルシウム分を含むので
石灰石中のCa分の代替物となり、塩基度調整用に従来
炉頂から投入していた石灰石の使用量を削減できる。
【0030】(3)施設に搬入された肉骨粉が受け入れ
ホッパとコンベアにより確実に溶融炉に投入されるの
で、肉骨粉は確実な溶融処理が可能となる。また、搬送
はバラ姿で入れるため、小袋に詰めて固まりで燃やすよ
り燃えやすい。また既存の装置を流用するので投入に関
する特別な手間・コストがかからない。
【0031】(4)肉骨粉をごみピットに入れないで専
用ホッパに受けるため、水分吸収による特別な腐敗・菌
繁殖、ピット撹拌による悪臭拡散の心配がない。
【0032】(5)特別な装置を設ける必要がないの
で、安価に処理できる。
【0033】(6)人手を介さないので安全に処理でき
る。
【0034】(7)混合するのにミキサーを利用すれば
密閉系で輸送でき、且つ確実な混合も達成される。更に
全工程を通じて肉骨粉が飛散することなしに衛生的に最
終的な灰化処理が可能で、粉塵発生の心配がなく快適な
作業環境を維持できる。
【0035】(8)貯留設備によっては肉骨粉そのまま
では棚が吊りやすく排出性が悪化するが、石灰石と事前
にある割合で混合し使用することでハンドリング性が向
上し、棚吊りなどが起こりにくくなり従来のホッパで投
入可能である。また、混合石灰石でない流動性改善剤で
も可である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の肉骨粉処理方法に使用する設備の概略
図である。
【図2】従来の廃棄物溶融処理設備の全体図である。
【符号の説明】
1:ごみピット 2:ごみクレーン 3:副原料貯
留槽 4:炉底羽口 5:羽口 6:2次燃焼室 7:ボイラ 8:ガ
ス冷却器 9:集じん機 10:誘引通風機 11:触媒塔 12:煙突 2
1:ミキサー車 22:石灰石受入ホッパ 23:副資
材バケット 24:石灰石秤量ホッパ 25:廃棄物溶
融炉

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃棄物溶融炉に副原料として石灰石を投
    入して廃棄物を溶融処理する方法において、肉骨粉を石
    灰石の一部代替として投入することを特徴とする肉骨粉
    処理方法。
  2. 【請求項2】 肉骨粉の石灰石に対する代替比率は重量
    比で3〜5:1とすることを特徴とする請求項1記載の
    肉骨粉処理方法。
  3. 【請求項3】 肉骨粉を事前に石灰石との混合物として
    投入することを特徴とする請求項1記載の肉骨粉処理方
    法。
  4. 【請求項4】 前記混合物の肉骨粉の石灰石に対する混
    合率が70質量%までであることを特徴とする請求項1
    記載の肉骨粉処理方法。
  5. 【請求項5】 肉骨粉を石灰石の投入経路を使用して廃
    棄物溶融炉に投入することを特徴とする請求項1又は2
    記載の肉骨粉処理方法。
  6. 【請求項6】 肉骨粉の供給源から肉骨粉と石灰石とを
    ミキサー車で混合して運搬して石灰石の投入経路を使用
    して廃棄物溶融炉に投入することを特徴とする請求項1
    又は2記載の肉骨粉処理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2019009303A1 (ja) * 2017-07-04 2019-01-10 宇部興産株式会社 固体廃棄物の処理方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2019009303A1 (ja) * 2017-07-04 2019-01-10 宇部興産株式会社 固体廃棄物の処理方法
JPWO2019009303A1 (ja) * 2017-07-04 2020-07-02 宇部興産株式会社 固体廃棄物の処理方法

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