JP2003185103A - ボイラ用起動弁 - Google Patents

ボイラ用起動弁

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JP2003185103A
JP2003185103A JP2001378509A JP2001378509A JP2003185103A JP 2003185103 A JP2003185103 A JP 2003185103A JP 2001378509 A JP2001378509 A JP 2001378509A JP 2001378509 A JP2001378509 A JP 2001378509A JP 2003185103 A JP2003185103 A JP 2003185103A
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JP
Japan
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valve
steam passage
boiler
steam
stem
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JP2001378509A
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English (en)
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Keijirou Yanagi
恵次郎 柳
Takeshi Naito
猛 内藤
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 弁棒を定期的に交換する必要のない耐久性に
優れたボイラ用起動弁を提供することを提供することを
課題とする。 【解決手段】 SD弁20には、蒸気が矢印11の方向
から導入され弁通路9を通って、矢印12の方向へ排出
される。この蒸気の通過方向の弁体5に対して下流側に
位置するステム23の曲面部24の表面に、厚さtが約
3mmになるように全周に亘って溶接金属が肉盛りさ
れ、肉盛り溶接層26が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ボイラ起動時に
使用するボイラ用起動弁に関する。
【0002】
【従来の技術】図3に示されるように、ボイラ起動時に
使用するボイラ用起動弁であるサージダンプ弁(以下、
SD弁と呼ぶ)の弁開閉部の構造は、ステム1が図示し
ない弁作動機構により下降して、SD弁本体部2に固定
された弁座本体3の弁座4に、ステム1の弁体5が接触
することにより、SD弁を閉じるように構成されてい
る。一方、ステム1が弁作動機構により上昇すると、弁
体5が弁座4に接触しなくなりSD弁は開く。ステム1
が弁作動機構によりさらに上昇すると、弁体5の上面6
がSD弁本体部2のストッパ面7に接触してステム1の
上昇は停止する。このSD弁には、矢印11に示される
方向から蒸気が導入され、SD弁が開いた状態では、弁
座4と弁体5との間に形成された弁通路9を蒸気が通っ
て矢印12に示される方向へ排出される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、SD弁
はボイラ起動時に大きな差圧を吸収しながら運転される
ため、SD弁を通過する蒸気の速度は音速程度に速く、
また、SD弁の上流側の配管の内面から剥離した酸化ス
ケールが蒸気と共にSD弁に流れ込む。高速でSD弁の
弁通路9を通過した酸化スケールを含む蒸気は、ステム
1の曲面部8の下方部分に衝突するため、そこにはエロ
ージョンが発生する。このエロージョンが発生すると、
曲面部8の下方部分には、曲面部8の表面が大きく減肉
損傷し肌荒れした状態になるエロージョン損傷10が現
れる。ステム1にエロージョン損傷10が現れると、S
D弁が正常に作動しない可能性があるので定期点検毎に
ステム1を交換する必要がある。この場合、ステム1自
体が、全長1m程度ある大型部品であって高価な部品で
あるため、定期点検時に発生する費用は莫大なものにな
っている。
【0004】この発明は、このような課題を解決するた
めになされたもので、弁棒を定期的に交換する必要のな
い耐久性に優れたボイラ用起動弁を提供することを目的
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、この発明に係るボイラ用起動弁は、ボイラの起動時
に使用されるボイラ用起動弁であって、(1)起動弁に
導入された蒸気が通過する蒸気通路と、(2)蒸気通路
に設けられた弁座と、(3)蒸気通路に設けられ、弁座
に接することにより蒸気通路を閉じ、弁座から離れるこ
とにより蒸気通路を開く弁体及び、蒸気通路内に位置し
且つ弁体に対して蒸気の通過方向の下流側に設けられた
くびれた形状の曲面部を有する弁棒とを備えたボイラ用
起動弁において、曲面部は、その表面に肉盛り溶接層、
硬質クロムめっき層あるいは200〜300μmの窒化
処理層を有することを特徴とするものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に、この発明の実施の形態を
図面に基づいて説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1に係るS
D弁20の構造を示す側面断面図である。図に示される
ように、SD弁本体部2には、図の上下方向にほぼ棒状
の弁棒であるステム23が貫通して設けられている。ま
た、SD弁本体部2の左側部には、蒸気導入口2aが形
成され、例えばタービンに供給される蒸気が流れる主蒸
気管に連通する主蒸気ドレン管21が溶接されている。
一方、SD弁本体部2の右側部には、蒸気排出口2bが
形成され、例えば復水器に連通するタービンバイパス配
管22が溶接されている。さらに、SD弁本体部2の中
央付近には、弁座本体3が固定して設けられ、弁座本体
3には弁座4が設けられている。弁座4とステム23と
の間には弁通路9が形成され、この弁通路9を介して蒸
気導入口2aと蒸気排出口2bとが連通する。ここで、
蒸気導入口2aから弁通路9を介して蒸気排出口2bま
で、蒸気がSD弁20内を通過する通路は、蒸気通路を
構成する。
【0007】図2に詳細に示されるように、ステム23
には、環状の弁体5が形成されており、図示しない弁作
動機構によりステム23が下降して、弁体5が弁座4に
接触することにより、弁通路9が閉鎖された状態にな
る。一方、ステム23が弁作動機構により上昇すると、
この図に示されるように、弁通路9が開放され、蒸気導
入口2aと蒸気排出口2bとが連通した状態になる。ス
テム23が弁作動機構によりさらに上昇すると、弁体5
の上面6がSD弁本体部2のストッパ面7に接触してス
テム23の上昇は停止する。
【0008】ステム23には、弁体5の下方にくびれた
形状の曲面部24が形成されている。曲面部24の表面
には、ステム23の母材25上に厚さtが約3mmにな
るように、全周に亘って溶接金属が肉盛りされ、肉盛り
溶接層26が形成されている。この溶接金属は、具体的
には、三菱マテリアル製のヘインズステライト#6であ
る。ここで、肉盛り溶接層26は、粉体プラズマ溶接に
より上述した溶接金属を2層に盛ったものである。さら
に、ステム23には、低温割れ防止のため、肉盛り溶接
後に応力除去焼鈍が施されている。
【0009】このように、ステム23において、弁体5
に対して蒸気の通過方向の下流側にある曲面部24の表
面に肉盛り溶接層26が形成されているので、曲面部2
4の耐摩耗性が向上する。したがって、高速の蒸気とと
もに曲面部24に衝突する酸化スケールよっても曲面部
24にエロージョンが発生せず浸食することがないの
で、耐久性が向上しステム23を定期的に交換する必要
がなくなる。また、肉盛り溶接は安価な費用で行うこと
ができる。さらに、肉盛り溶接は既に使用に供されたス
テム23に対しても行うことができるので、使用済みの
ステム23の再利用が可能である。
【0010】なお、上述した実施の形態においては、ス
テム23の曲面部24の全周に亘って、肉盛り溶接層2
6が形成されているが、曲面部24のうち、エロージョ
ン損傷10が比較的激しい蒸気排出口2b側に面した部
分等、部分的に肉盛り溶接を行ってもよい。
【0011】実施の形態2.実施の形態2に係るSD弁
は、図1に示した実施の形態1のSD弁において、肉盛
り溶接層26の代わりに、厚さtが500μmの硬質ク
ロムめっき層を曲面部24の表面の全周に亘って形成し
たものである。この硬質クロムめっき層は、ビッカース
硬さで約1100であり、これにより、曲面部24の耐
摩耗性が向上し、曲面部24が浸食することがないの
で、耐久性が向上しステムを定期的に交換する必要がな
くなる。また、硬質クロムめっきは、低温で施工される
ため、めっき処理時にステムに発生する歪みを抑制する
ことができる。
【0012】実施の形態3.実施の形態3に係るSD弁
は、図1に示した実施の形態1のSD弁の肉盛り溶接層
26の代わりに、厚さtが200〜300μm、好まし
くは250μmの窒化処理層を、曲面部24の全周に亘
って形成したものである。この窒化処理層は、窒化硬化
法による2段窒化処理により形成されるものである。窒
化硬化法は、アンモニアガスのような窒素を含むガス雰
囲気中に、窒化処理層を形成したい部分以外を被覆した
ステムを設置してステムの表面の被覆しない部分に窒化
鉄層を形成するものである。まず、はじめにガス温度5
60〜570℃のガス雰囲気中に、ステムを20時間放
置し、1段目の窒化処理を行う。さらに、ガス温度58
0〜590℃のガス雰囲気中に、ステムを25時間放置
し、2段目の窒化処理を行う。これにより、曲面部24
の表面に200〜300μmの窒化処理層が形成される
ので、実施の形態1と同様に、曲面部24の耐摩耗性が
向上し、耐久性が向上しステムを定期的に交換する必要
がなくなる。また、1段目のみの窒化処理では、70μ
m程度の窒化処理層しか形成できない。しかし、この2
段窒化処理によれば、少なくとも250μmの窒化処理
層を形成することができることがわかったので、ステム
に発生するエロージョンを防止しうるに十分な厚さの窒
化処理層を形成できる。
【0013】
【発明の効果】以上に説明したように、請求項1に記載
の発明によれば、弁棒の、弁体に対して蒸気の通過方向
の下流側に設けられたくびれた形状の曲面部の表面に、
肉盛り溶接層を形成したので、曲面部にエロージョンが
発生せず浸食することがないので、ボイラ起動用弁の弁
棒の耐久性が向上し弁棒を定期的に交換する必要がな
い。請求項2に記載の発明によれば、弁棒の曲面部の表
面に、硬質クロムめっき層を形成したので、ボイラ起動
用弁の弁棒の耐久性が向上し弁棒を定期的に交換する必
要がない。請求項3に記載の発明によれば、弁棒の曲面
部の表面に、200〜300μmの窒化処理層を形成し
たので、ボイラ起動用弁の弁棒の耐久性が向上し弁棒を
定期的に交換する必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に係るSD弁の構造
を示す側面断面図である。
【図2】 図1のSD弁の弁開閉部周辺の構造を示す側
面断面図である。
【図3】 従来のSD弁の弁開閉部周辺の構造を示す側
面断面図である。
【符号の説明】
4…弁座、5…弁体、23…ステム、24…曲面部、2
6…肉盛り溶接層。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボイラの起動時に使用されるボイラ用起
    動弁であって、 起動弁に導入された蒸気が通過する蒸気通路と、 蒸気通路に設けられた弁座と、 蒸気通路に設けられ、弁座に接することにより蒸気通路
    を閉じ、弁座から離れることにより蒸気通路を開く弁体
    及び、蒸気通路内に位置し且つ弁体に対して蒸気の通過
    方向の下流側に設けられたくびれた形状の曲面部を有す
    る弁棒とを備えたボイラ用起動弁において、 曲面部は、その表面に肉盛り溶接層を有することを特徴
    とするボイラ用起動弁。
  2. 【請求項2】 ボイラの起動時に使用されるボイラ用起
    動弁であって、 起動弁に導入された蒸気が通過する蒸気通路と、 蒸気通路に設けられた弁座と、 蒸気通路に設けられ、弁座に接することにより蒸気通路
    を閉じ、弁座から離れることにより蒸気通路を開く弁体
    及び、蒸気通路内に位置し且つ弁体に対して蒸気の通過
    方向の下流側に設けられたくびれた形状の曲面部とを有
    する弁棒とを備えたボイラ用起動弁において、 曲面部は、その表面に硬質クロムめっき層を有すること
    を特徴とするボイラ用起動弁。
  3. 【請求項3】 ボイラの起動時に使用されるボイラ用起
    動弁であって、 起動弁に導入された蒸気が通過する蒸気通路と、 蒸気通路に設けられた弁座と、 蒸気通路に設けられ、弁座に接することにより蒸気通路
    を閉じ、弁座から離れることにより蒸気通路を開く弁体
    及び、蒸気通路内に位置し且つ弁体に対して蒸気の通過
    方向の下流側に設けられたくびれた形状の曲面部とを有
    する弁棒とを備えたボイラ用起動弁において、 曲面部は、その表面に200〜300μmの窒化処理層
    を有することを特徴とするボイラ用起動弁。
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