JP2003184822A - 流体シリンダ及びアクチュエーションシステム - Google Patents

流体シリンダ及びアクチュエーションシステム

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JP2003184822A
JP2003184822A JP2001380952A JP2001380952A JP2003184822A JP 2003184822 A JP2003184822 A JP 2003184822A JP 2001380952 A JP2001380952 A JP 2001380952A JP 2001380952 A JP2001380952 A JP 2001380952A JP 2003184822 A JP2003184822 A JP 2003184822A
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fluid
oil
piston rod
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Toshio Kamimura
敏夫 神村
Koji Ito
浩二 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来と比較して小型化されることができる流
体シリンダと、この流体シリンダを備えるアクチュエー
ションシステムとを提供すること。 【解決手段】 油圧シリンダ100は、シリンダケース
110と、シリンダケース110の内部にシリンダケー
ス110の一端部113から外部に突出するように収納
されるピストンロッド120と、シリンダケース110
のシリンダ室112の内部に配置され、ピストンロッド
120の穴123dにシリンダケース110の他端部1
14側から挿入されるバランス部材141とを備え、シ
リンダケース110の互いに連通される油室111a、
112aでのピストンロッド120の受圧面積の総和
と、シリンダケース110の互いに連通される油室11
1b、112bでのピストンロッド120の受圧面積の
総和とが略同一であるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、航空機の操舵翼等
の対象物を駆動する流体シリンダと、この流体シリンダ
を備えるアクチュエーションシステムとに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、流体シリンダとして、図7に示す
ような油圧シリンダ900が知られている。
【0003】図7において、従来の油圧シリンダ900
は、3つのシリンダ室911、912、913を形成す
るシリンダケース910と、シリンダケース910の2
つのシリンダ室911、912を、シリンダケース91
0の一端部914側の油室911a、912a、及び、
シリンダケース910の他端部915側の油室911
b、912bにそれぞれ区画する2つのフランジ部92
1、922を有し、一端部920aがシリンダケース9
10の一端部914からシリンダケース910の外部に
突出し、他端部920bがシリンダケース910の他端
部915側のシリンダ室913の内部に突出するよう
に、シリンダケース910の内部に収納されるピストン
ロッド920とを備えている。
【0004】なお、シリンダケース910には、ポート
910a、910b、910c、910dが形成されて
おり、油室911a、912aは、ポート910a及び
ポート910cを介して油路931によって互いに連通
されており、油室911b、912bは、ポート910
b及びポート910dを介して油路932によって互い
に連通されている。
【0005】また、シリンダケース910の他端部91
5は図示していない航空機の機体に取り付けられてお
り、ピストンロッド920の一端部920aは図示して
いない航空機の操舵翼に取り付けられている。
【0006】以上の構成によって、油圧シリンダ900
は、油路931及び油路932を通して供給される作動
油に応じて伸縮し、航空機の機体に対する操舵翼の角度
を変更させることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の油圧シリンダ900においては、ピストンロッド9
20のフランジ部921、922に圧力を与えるために
作動油が供給されるシリンダ室911、912以外に
も、ピストンロッド920の他端部920bを収納する
だけで作動油が供給されることがないシリンダ室913
がシリンダケース910に形成されなければならなかっ
たので、小型化されることことは困難であるという問題
があった。
【0008】そこで、本発明は、従来と比較して小型化
されることができる流体シリンダと、この流体シリンダ
を備えるアクチュエーションシステムとを提供すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の流体シリンダは、複数のシリンダ室を形成
するシリンダケースと、複数の前記シリンダ室を、互い
に連通される前記シリンダケースの一端部側の流体室、
及び、互いに連通される前記シリンダケースの他端部側
の流体室にそれぞれ区画する複数のフランジ部を有し、
前記シリンダケースの内部に前記一端部から外部に突出
するように収納されるピストンロッドと、前記シリンダ
ケースの前記他端部側の前記シリンダ室の内部に配置さ
れ、前記ピストンロッドに形成される穴に前記他端部側
から挿入される挿入部材とを備え、複数の前記シリンダ
室の前記一端部側の前記流体室での前記ピストンロッド
の受圧面積の総和と、複数の前記シリンダ室の前記他端
部側の前記流体室での前記ピストンロッドの受圧面積の
総和とが略同一である構成を有している。
【0010】この構成により、本発明の流体シリンダ
は、ピストンロッドを収納する全てのシリンダ室が、流
体を供給され、供給される流体によってピストンロッド
のフランジ部に圧力を与えることができるので、シリン
ダ室の内径が本発明の流体シリンダのシリンダ室の内径
と等しい従来の流体シリンダと比較して、全長が短くさ
れることができ、小型化されることができる。
【0011】なお、本発明の流体シリンダは、流体が供
給される流体室でのピストンロッドの受圧面積の総和
と、流体が排出される流体室でのピストンロッドの受圧
面積の総和とが略同一であるので、上述したように従来
の流体シリンダと比較して小型化されることができるに
も拘らず、従来の流体シリンダと同様に、供給される流
体の量と、排出される流体の量とを略同一とすることが
できる。
【0012】また、本発明の流体シリンダは、前記ピス
トンロッド及び前記挿入部材の内部に、前記ピストンロ
ッド及び前記挿入部材の一方に対して固定されるボビン
と、前記ピストンロッド及び前記挿入部材の他方に対し
て固定されるコアロッドとを有する差動トランス型位置
検出器を備える構成を有している。
【0013】この構成により、本発明の流体シリンダ
は、差動トランス型位置検出器が内部に配置されること
ができ、差動トランス型位置検出器が外部に配置される
場合と比較して小型化されることができる。
【0014】また、本発明のアクチュエーションシステ
ムは、流体シリンダと、前記流体が供給される供給ポー
トに連通される前記流体室、及び、前記流体が排出され
る排出ポートに連通される前記流体室を切り替える切替
手段と、前記切替手段及び前記排出ポートの間に配置さ
れて、前記流体を貯えておき、前記切替手段側の前記流
体の圧力に応じて、貯えた前記流体を前記切替手段側に
補充する流体補充手段とを備える構成を有している。
【0015】この構成により、本発明のアクチュエーシ
ョンシステムは、上述したように流体シリンダが従来の
流体シリンダと比較して小型化されることができるの
で、従来の流体シリンダを備えるアクチュエーションシ
ステムと比較して小型化されることができる。
【0016】なお、本発明のアクチュエーションシステ
ムは、上述したように流体シリンダが、従来の流体シリ
ンダと同様に、供給される流体の量と、排出される流体
の量とを略同一とすることができるので、上述したよう
に従来の流体シリンダを備えるアクチュエーションシス
テムと比較して小型化されることができるにも拘らず、
流体補充手段の容量を、従来の流体シリンダを備えるア
クチュエーションシステムの流体補充手段の容量と略同
一とすることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい一実施の
形態を、図面に基づいて説明する。
【0018】まず、本実施の形態に係る流体シリンダと
しての油圧シリンダと、アクチュエーションシステムと
の構成について説明する。
【0019】図1において、本実施の形態に係る油圧シ
リンダ100は、2つのシリンダ室111、112を形
成するシリンダケース110と、シリンダケース110
の2つのシリンダ室111、112を、シリンダケース
110の一端部113側の流体室としての油室111
a、112a、及び、シリンダケース110の他端部1
14側の流体室としての油室111b、112bにそれ
ぞれ区画する互いに外径が略同一である2つのフランジ
部121、122を有し、一端部120aがシリンダケ
ース110の一端部113からシリンダケース110の
外部に突出し、他端部120bがシリンダケース110
の他端部114側のシリンダ室112の内部に突出する
ように、シリンダケース110の内部に収納されるピス
トンロッド120とを備えている。
【0020】なお、シリンダケース110には、ポート
110a、110b、110c、110dが形成されて
おり、油室111a、112aは、ポート110a及び
ポート110cを介して油路281によって互いに連通
されており、油室111b、112bは、ポート110
b及びポート110dを介して油路282によって互い
に連通されている。
【0021】また、シリンダケース110と、ピストン
ロッド120との間には、作動油の漏洩を防止するシー
ルリング181、182、183、184、185、1
86、187が設けられている。
【0022】ここで、シリンダケース110は、ケース
本体115と、ピストンロッド120が挿入され、ケー
ス本体115に対して一端部113側に配置される第一
カバー部材116と、第一カバー部材116と螺合して
ケース本体115に対する第一カバー部材116の他端
部114側への移動を規制するナット117と、ケース
本体115に対して他端部114側に配置されて、複数
のボルト188によってケース本体115に固定される
第二カバー部材118と、第二カバー部材118に他端
部114側から固定され、図示していない航空機の機体
に取り付けられる機体側フック部材119とを有してい
る。
【0023】なお、第一カバー部材116は、ケース本
体115の凹部に嵌合されるメタルリング189によっ
て、ケース本体115に対する一端部113側への移動
を規制されている。
【0024】また、ケース本体115と、第一カバー部
材116との間、ケース本体115と、第二カバー部材
118との間には、それぞれ作動油の漏洩を防止するシ
ールリング190、191が設けられている。
【0025】また、ピストンロッド120は、ロッド本
体123と、ロッド本体123に一端部120a側から
螺合され、図示していない航空機の操舵翼に取り付けら
れる操舵翼側フック部材124と、フランジ部121を
形成するフランジ部材125と、ロッド本体123と螺
合してロッド本体123に対するフランジ部材125の
一端部120a側への移動を規制するナット126とを
有している。
【0026】ここで、ロッド本体123は、油室111
aの内部での外径123aと比較して、油室111bの
内部での外径123bが大きく、油室111a及び油室
111bの間に段差部123cを有しており、段差部1
23cによってフランジ部材125の他端部120b側
への移動を規制するようになっている。
【0027】また、ロッド本体123は、油室112b
側に開口する穴123dを形成しており、穴123dの
径123eと、油室111aの内部での外径123aと
が略同一になっており、油室111bの内部での外径1
23bと、油室112aの内部での外径123fとが略
同一になっている。
【0028】ここで、上述したように、2つのフランジ
部121、122の外径は互いに略同一であるので、油
室111aでのピストンロッド120の受圧面積と、油
室112bでのピストンロッド120の受圧面積とは略
同一になっており、油室111bでのピストンロッド1
20の受圧面積と、油室112aでのピストンロッド1
20の受圧面積とは略同一になっている。
【0029】したがって、2つのシリンダ室111、1
12のシリンダケース110の一端部113側の油室1
11a、112aでのピストンロッド120の受圧面積
の総和と、2つのシリンダ室111、112のシリンダ
ケース110の他端部114側の油室111b、112
bでのピストンロッド120の受圧面積の総和とは略同
一になっている。
【0030】また、ロッド本体123と、フランジ部材
125との間には、作動油の漏洩を防止するシールリン
グ192が設けられている。
【0031】また、油圧シリンダ100は、シリンダケ
ース110の他端部114側のシリンダ室112の内部
に配置され、ピストンロッド120のロッド本体123
に形成される穴123dに他端部114側から挿入され
る挿入部材であり、油圧シリンダ100全体の重量の均
衡をとるためのバランス部材141を備えている。
【0032】ここで、バランス部材141と、シリンダ
ケース110の第二カバー部材118との間、バランス
部材141と、ピストンロッド120のロッド本体12
3との間には、作動油の漏洩を防止するシールリング1
93、194、195が設けられている。
【0033】また、油圧シリンダ100は、ピストンロ
ッド120及びバランス部材141の内部に、複数のボ
ルト196でシリンダケース110の第二カバー部材1
18に固定されることによって、バランス部材141に
対して固定されるボビン151と、ピストンロッド12
0の操舵翼側フック部材124に螺合することによっ
て、ピストンロッド120に対して固定されるコアロッ
ド152とを有し、ボビン151に対するコアロッド1
52の位置を検出する差動トランス型位置検出器(LV
DT)150を備えている。
【0034】ここで、バランス部材141は、ボビン1
51のフランジ部151aと、シリンダケース110の
第二カバー部材118とに挟まれることによって、シリ
ンダケース110に対して固定されている。
【0035】また、図2に示すように、本実施の形態に
係るアクチュエーションシステム200は、油圧シリン
ダ100を備えている。
【0036】ここで、油圧シリンダ100が取り付けら
れている図示していない操舵翼には、油圧シリンダ10
0以外に、アクチュエーションシステム200と同様な
構成のアクチュエーションシステムの油圧シリンダが取
り付けられている。
【0037】また、図示していない航空機は、油圧シリ
ンダ100が取り付けられている図示していない操舵翼
以外にも、アクチュエーションシステム200と同様な
構成のアクチュエーションシステムの油圧シリンダが取
り付けられている操舵翼を有している。
【0038】また、アクチュエーションシステム200
は、電気信号が入力されて、入力された電気信号に応じ
た力を出力する入力部211、212を有し、入力部2
11、212が出力する力に応じて、第1の位置(図2
参照)、第2の位置(図3参照)、及び、第3の位置
(図4参照)に位置が切り替わることによって、図示し
ていない油圧ポンプに連通されて作動油が供給される供
給ポート201、及び、図示していないタンクに連通さ
れて作動油が排出される排出ポート202のうち、油圧
シリンダ100の油室111a、112aが連通するポ
ート、及び、油圧シリンダ100の油室111b、11
2bが連通するポートを切り替える切替手段としてのポ
ート切替弁210を備えている。
【0039】なお、ポート切替弁210は、供給ポート
201と油圧シリンダ100との間、及び、排出ポート
202と油圧シリンダ100との間に配置されている。
【0040】また、アクチュエーションシステム200
は、図示していない操作レバーからの電気信号と、油圧
シリンダ100の差動トランス型位置検出器150から
の電気信号とに応じて、ポート切替弁210の入力部2
11、212に電気信号を入力してポート切替弁210
の位置を変更するコントローラ300を備えている。
【0041】また、アクチュエーションシステム200
は、ポート切替弁210及び排出ポート202の間に配
置されて、作動油を貯えておき、ポート切替弁210側
の作動油の圧力に応じて、貯えた作動油をポート切替弁
210側に補充する流体補充手段としての圧力コンペン
セータ220を備えている。圧力コンペンセータ220
は、例えば油圧シリンダ100のシリンダ室111、1
12(図1参照)の内部の作動油が熱によって膨張した
場合に作動油を貯えておき、例えば、油圧シリンダ10
0のシリンダ室111、112の内部の作動油が熱によ
って収縮した場合や、油圧シリンダ100のシリンダ室
111、112の内部の作動油がシールリング181、
182、183(図1参照)を介して外部に漏洩した場
合に、貯えた作動油をポート切替弁210側に補充する
ようになっている。
【0042】また、アクチュエーションシステム200
は、供給ポート201及びポート切替弁210の間に配
置されて、供給ポート201から供給される作動油内の
不純物を濾過するフィルタ230と、フィルタ230及
びポート切替弁210の間に配置されて、フィルタ23
0を通過した作動油の逆流を防止する逆止弁240とを
備えている。
【0043】また、アクチュエーションシステム200
は、油圧シリンダ100及びポート切替弁210の間に
配置されて、バネ251と、作動油が入力される入力部
252、253とを有し、バネ251の付勢力と、入力
部252、253に入力される作動油の圧力とに応じ
て、第1の位置(図2参照)、第2の位置(図5参
照)、及び、第3の位置(図6参照)に切り替わること
によって、アクチュエーションシステム200の動作モ
ードを、アクチュエーションシステム200の内部の作
動油の圧力、及び、アクチュエーションシステム200
の電気系統に異常が発生していない場合の動作モードで
あるノーマルモード(図2参照)と、ノーマルモードで
動作することはできないが、油圧シリンダ100が取り
付けられている図示していない操舵翼に取り付けられて
いる油圧シリンダを備えた他のアクチュエーションシス
テムがノーマルモードで動作することができることを阻
害しない動作モードであるバイパスモード(図5参照)
と、ノーマルモードで動作することができず、油圧シリ
ンダ100が取り付けられている図示していない操舵翼
に取り付けられている油圧シリンダを備えたアクチュエ
ーションシステムにもノーマルモードで動作することが
できるものが無い場合の動作モードであるダンピングモ
ード(図6参照)とに切り替えるモード切替弁250を
備えている。
【0044】また、アクチュエーションシステム200
は、バネ261と、コントローラ300から電気信号が
入力されて、入力された電気信号に応じた力を出力する
入力部262とを有し、逆止弁240及びポート切替弁
210の間の作動油と、圧力コンペンセータ220及び
ポート切替弁210の間の作動油とが供給され、バネ2
61の付勢力と、入力部262が出力する力とに応じ
て、逆止弁240及びポート切替弁210の間の作動油
をモード切替弁250の入力部252に入力する第1の
位置(図2参照)と、圧力コンペンセータ220及びポ
ート切替弁210の間の作動油をモード切替弁250の
入力部252に入力する第2の位置(図5参照)とに切
り替わことによって、モード切替弁250の位置を変更
してアクチュエーションシステム200の動作モードを
制御するモード制御弁260を備えている。
【0045】また、アクチュエーションシステム200
は、バネ271と、コントローラ300から電気信号が
入力されて、入力された電気信号に応じた力を出力する
入力部272とを有し、逆止弁240及びポート切替弁
210の間の作動油と、圧力コンペンセータ220及び
ポート切替弁210の間の作動油とが供給され、バネ2
71の付勢力と、入力部272が出力する力とに応じ
て、逆止弁240及びポート切替弁210の間の作動油
をモード切替弁250の入力部253に入力する第1の
位置(図2参照)と、圧力コンペンセータ220及びポ
ート切替弁210の間の作動油をモード切替弁250の
入力部253に入力する第2の位置(図6参照)とに切
り替わことによって、モード切替弁250の位置を変更
してアクチュエーションシステム200の動作モードを
制御するモード制御弁270を備えている。
【0046】次に、本実施の形態に係る流体シリンダと
しての油圧シリンダと、アクチュエーションシステムと
の動作について説明する。
【0047】(1)アクチュエーションシステム200
がノーマルモードでの動作 コントローラ300は、図示していない圧力検出器から
の出力によってアクチュエーションシステム200の内
部の作動油の圧力に異常が発生していないと判断し、ア
クチュエーションシステム200の電気系統に異常が発
生していないと判断した場合、信号伝達路301及び信
号伝達路302を介して、モード制御弁260の入力部
262、及び、モード制御弁270の入力部272に電
気信号を入力する。
【0048】モード制御弁260の入力部262、及
び、モード制御弁270の入力部272は、コントロー
ラ300から電気信号が入力されると、入力された電気
信号に応じた力を出力する。モード制御弁260の入力
部262、及び、モード制御弁270の入力部272に
よって出力される力が、バネ261及びバネ271の付
勢力より大きくなると、モード制御弁260及びモード
制御弁270は、共に図2に示すような第1の位置に移
動して、逆止弁240との間に設けられる油路283
と、モード切替弁250の入力部252、253との間
に設けられる油路284、285とを連通させる。
【0049】油路283と、油路284、285とが連
通すると、モード切替弁250の入力部252、253
に入力される作動油の圧力は、フィルタ230、及び、
逆止弁240を介して供給ポート201から供給される
作動油の圧力と等しい圧力(以下、高圧という。)にな
る。
【0050】モード切替弁250の入力部252、25
3に入力される作動油の圧力が、共に高圧になると、モ
ード切替弁250の入力部252、253に入力される
作動油の圧力の合力は、バネ251の付勢力より大きく
なり、モード切替弁250は、図2に示すように、ポー
ト切替弁210との間に設けられた油路286及び油路
287と、油路281及び油路282とを連通させる第
1の位置に移動して、アクチュエーションシステム20
0の動作モードをノーマルモードに切り替える。
【0051】コントローラ300は、モード切替弁25
0が第1の位置に移動すると、図示していない操作レバ
ーからの電気信号と、油圧シリンダ100の差動トラン
ス型位置検出器150から信号伝達路303を介して入
力される電気信号とに応じて、信号伝達路304、30
5を介してポート切替弁210の入力部211、212
に電気信号を入力する。
【0052】より詳細に説明すると、コントローラ30
0は、図示していない操作レバーからの電気信号と、油
圧シリンダ100の差動トランス型位置検出器150か
らの電気信号とに基づいて、ピストンロッド120がシ
リンダケース110に対して、図示していない操作レバ
ーによって指定された位置に達しておらず、矢印100
aの示す方向に移動する必要があると判断した場合、ピ
ストンロッド120がシリンダケース110に対して、
図示していない操作レバーによって指定された位置に達
するまで、ポート切替弁210の入力部211に信号伝
達路304を介して電気信号を入力し、入力部212に
電気信号を入力しない。
【0053】ポート切替弁210の入力部211は、コ
ントローラ300から電気信号が入力されると、入力さ
れた電気信号に応じた力を出力する。一方、ポート切替
弁210の入力部212は、コントローラ300から電
気信号が入力されず、力を出力しない。したがって、ポ
ート切替弁210は、ポート切替弁210の入力部21
1で出力される力によって、図3に示す第2の位置に移
動して、油路286、及び、油路287と、圧力コンペ
ンセータ220との間に設けられる油路288、及び、
油路283とを連通させる。
【0054】油路286、287と、油路288、28
3とが連通すると、油圧シリンダ100の油室111
b、112bには、供給ポート201から作動油がフィ
ルタ230、逆止弁240、油路283、ポート切替弁
210、油路287、モード切替弁250、及び、油路
282を介して供給され、排出ポート202には、油圧
シリンダ100の油室111a、112aから作動油が
油路281、モード切替弁250、油路286、ポート
切替弁210、油路288、及び、圧力コンペンセータ
220を介して排出される。
【0055】したがって、ピストンロッド120は、シ
リンダケース110に対して矢印100aの示す方向に
移動する。
【0056】また、コントローラ300は、図示してい
ない操作レバーからの電気信号と、油圧シリンダ100
の差動トランス型位置検出器150からの電気信号とに
基づいて、ピストンロッド120がシリンダケース11
0に対して、図示していない操作レバーによって指定さ
れた位置に達しておらず、矢印100bの示す方向に移
動する必要があると判断した場合、ピストンロッド12
0がシリンダケース110に対して、図示していない操
作レバーによって指定された位置に達するまで、ポート
切替弁210の入力部212に信号伝達路305を介し
て電気信号を入力し、入力部211に電気信号を入力し
ない。
【0057】ポート切替弁210の入力部211は、コ
ントローラ300から電気信号が入力されず、力を出力
しない。一方、ポート切替弁210の入力部212は、
コントローラ300から電気信号が入力されると、入力
された電気信号に応じた力を出力する。したがって、ポ
ート切替弁210は、ポート切替弁210の入力部21
2で出力される力によって、図4に示す第3の位置に移
動して、油路286、287と、油路283、288と
を連通させる。
【0058】油路286、287と、油路283、28
8とが連通すると、油圧シリンダ100の油室111
a、112aには、供給ポート201から作動油がフィ
ルタ230、逆止弁240、油路283、ポート切替弁
210、油路286、モード切替弁250、及び、油路
281を介して供給され、排出ポート202には、油圧
シリンダ100の油室111b、112bから作動油が
油路282、モード切替弁250、油路287、ポート
切替弁210、油路288、及び、圧力コンペンセータ
220を介して排出される。
【0059】したがって、ピストンロッド120は、シ
リンダケース110に対して矢印100bの示す方向に
移動する。
【0060】(2)アクチュエーションシステム200
がバイパスモードでの動作 コントローラ300は、図示していない圧力検出器から
の出力によってアクチュエーションシステム200の内
部の作動油の圧力に異常が発生していると判断し、アク
チュエーションシステム200の電気系統に異常が発生
していないと判断し、油圧シリンダ100が取り付けら
れている図示していない操舵翼に取り付けられている油
圧シリンダを備えたアクチュエーションシステムからの
信号によって、それらのアクチュエーションシステムに
ノーマルモードで動作するものが有ると判断した場合、
モード制御弁260の入力部262に電気信号を入力せ
ず、モード制御弁270の入力部272に信号伝達路3
02を介して電気信号を入力する。
【0061】モード制御弁260の入力部262は、コ
ントローラ300から電気信号が入力されず、力を出力
しないので、モード制御弁260は、バネ261の付勢
力によって、図5に示すような第2の位置に移動して、
油路288と、油路284とを連通させる。
【0062】油路288と、油路284とが連通する
と、モード切替弁250の入力部252に入力される作
動油の圧力は、圧力コンペンセータ220に蓄えられた
作動油の圧力、或いは、圧力コンペンセータ220を介
して排出ポート202から排出される作動油の圧力と等
しい圧力(以下、低圧という。)になる。
【0063】また、モード制御弁270の入力部272
は、コントローラ300から電気信号が入力されると、
入力された電気信号に応じた力を出力する。モード制御
弁270の入力部272によって出力される力が、バネ
271の付勢力より大きくなると、モード制御弁270
は、図5に示すような第1の位置に移動して、油路28
3と、油路285とを連通させる。
【0064】油路283と、油路285とが連通する
と、モード切替弁250の入力部253に入力される作
動油の圧力は、高圧になる。
【0065】モード切替弁250の入力部252に入力
される作動油の圧力が低圧になり、モード切替弁250
の入力部253に入力される作動油の圧力が高圧になる
と、モード切替弁250の入力部252、253に入力
される作動油の圧力の合力は、バネ251の付勢力と略
同一となり、モード切替弁250は、図5に示すよう
に、油路281及び油路282を互いに連通させ、油路
286及び油路287と連通させない第2の位置に移動
して、アクチュエーションシステム200の動作モード
をバイパスモードに切り替える。
【0066】モード切替弁250が第2の位置に移動す
ると、油圧シリンダ100の油室111a、112a
と、油室111b、112bとは、油路281、モード
切替弁250、及び、油路282を介して連通するの
で、ピストンロッド120はシリンダケース110に対
して矢印100a及び矢印100bの示す方向に自由に
移動することができる。
【0067】したがって、アクチュエーションシステム
200は、油圧シリンダ100が取り付けられている図
示していない操舵翼をノーマルモードで駆動する他のア
クチュエーションシステムの動作を妨げず、アクチュエ
ーションシステム200を備えた図示していない航空機
は、飛行し続けることができる。
【0068】なお、以上の説明においては、コントロー
ラ300が、モード制御弁260の入力部262に電気
信号を入力せず、モード制御弁270の入力部272に
信号伝達路302を介して電気信号を入力するようにな
っていたが、モード制御弁260の入力部262に信号
伝達路301を介して電気信号を入力し、モード制御弁
270の入力部272に電気信号を入力しないようにな
っていても、アクチュエーションシステム200はバイ
パスモードで動作することができる。
【0069】(3)アクチュエーションシステム200
がダンピングモードでの動作 コントローラ300は、図示していない圧力検出器から
の出力によってアクチュエーションシステム200の内
部の作動油の圧力に異常が発生していると判断し、アク
チュエーションシステム200の電気系統に異常が発生
していないと判断し、油圧シリンダ100が取り付けら
れている図示していない操舵翼に取り付けられている油
圧シリンダを備えたアクチュエーションシステムからの
信号によって、それらのアクチュエーションシステムに
ノーマルモードで動作するものが無いと判断した場合、
モード制御弁260の入力部262、及び、モード制御
弁270の入力部272に電気信号を入力しない。
【0070】モード制御弁260の入力部262、及
び、モード制御弁270の入力部272は、コントロー
ラ300から電気信号が入力されず、力を出力しないの
で、モード制御弁260及びモード制御弁270は、バ
ネ261及びバネ271の付勢力によって、図6に示す
ような第2の位置に移動して、油路288と、油路28
4、285とを連通させる。
【0071】油路288と、油路284、285とが連
通すると、モード切替弁250の入力部252、253
に入力される作動油の圧力は低圧になる。
【0072】モード切替弁250の入力部252、25
3に入力される作動油の圧力が共に低圧になると、モー
ド切替弁250の入力部252、253に入力される作
動油の圧力の合力は、バネ251の付勢力より小さくな
り、モード切替弁250は、図6に示すように、油路2
81及び油路282を互いにオリフィス250aを介し
て連通させ、油路286及び油路287と連通させない
第3の位置に移動して、アクチュエーションシステム2
00の動作モードをダンピングモードに切り替える。
【0073】モード切替弁250が第3の位置に移動す
ると、油圧シリンダ100の油室111a、112a
と、油室111b、112bとは、油路281、モード
切替弁250のオリフィス250a、及び、油路282
を介して連通するので、ピストンロッド120は、シリ
ンダケース110に対して矢印100a及び矢印100
bの示す方向に、アクチュエーションシステム200が
バイパスモードで動作する場合と比較して、大きな抵抗
を受けながら移動するようになる。
【0074】したがって、アクチュエーションシステム
200は、油圧シリンダ100が取り付けられている図
示していない操舵翼のフラッタを効果的に回避すること
ができ、アクチュエーションシステム200を備えた図
示していない航空機は、油圧シリンダ100が取り付け
られている図示していない操舵翼以外の操舵翼を使用し
て飛行し続けることができる。
【0075】なお、以上においては、コントローラ30
0が、図示していない圧力検出器からの出力によってア
クチュエーションシステム200の内部の作動油の圧力
に異常が発生していると判断した場合について説明した
が、アクチュエーションシステム200の電気系統に異
常が発生した場合も、コントローラ300はモード制御
弁260の入力部262、及び、モード制御弁270の
入力部272に電気信号を入力しないので、アクチュエ
ーションシステム200はダンピングモードで動作する
ことになる。
【0076】以上説明したように、油圧シリンダ100
は、ピストンロッド120を収納する全てのシリンダ室
111、112が、作動油を供給され、供給される作動
油によってピストンロッド120のフランジ部121、
122に圧力を与えることができるので、シリンダ室の
内径が油圧シリンダ100のシリンダ室111、112
の内径と等しい従来の油圧シリンダと比較して、全長が
短くされることができ、小型化されることができる。
【0077】したがって、油圧シリンダ100を備える
アクチュエーションシステム200は、従来の油圧シリ
ンダを備えるアクチュエーションシステムと比較して小
型化されることができる。
【0078】また、油圧シリンダ100は、作動油が供
給される油室(油室111a、112aと、油室111
b、112bとの一方)でのピストンロッド120の受
圧面積の総和と、作動油が排出される油室(油室111
a、112aと、油室111b、112bとの他方)で
のピストンロッド120の受圧面積の総和とが略同一で
あるので、上述したように従来の油圧シリンダと比較し
て小型化されることができるにも拘らず、従来の油圧シ
リンダと同様に、供給される作動油の量と、排出される
作動油の量とを略同一とすることができる。
【0079】また、油圧シリンダ100は、作動油が供
給される油室でのピストンロッド120の受圧面積の総
和と、作動油が排出される油室でのピストンロッド12
0の受圧面積の総和とが略同一であるので、矢印100
a及び矢印100bの示す方向の出力の大きさを互いに
略同一にすることができる。
【0080】アクチュエーションシステム200は、油
圧シリンダ100が供給される作動油の量と、排出され
る作動油の量とを略同一とすることができるので、圧力
コンペンセータ220に蓄えられている作動油の量が油
圧シリンダ100のシリンダケース110に対するピス
トンロッド120の移動に応じて増減することを防止す
ることができる。
【0081】したがって、油圧シリンダ100を備える
アクチュエーションシステム200は、上述したように
従来の流体シリンダを備えるアクチュエーションシステ
ムと比較して小型化されることができるにも拘らず、圧
力コンペンセータ220の容量を、従来の流体シリンダ
を備えるアクチュエーションシステムの圧力コンペンセ
ータの容量と略同一に維持することができ、圧力コンペ
ンセータ220の重量を、従来の流体シリンダを備える
アクチュエーションシステムの圧力コンペンセータの重
量と略同一に維持することができる。
【0082】また、アクチュエーションシステム200
は、圧力コンペンセータ220に蓄えられる作動油の量
が油圧シリンダ100のシリンダケース110に対する
ピストンロッド120の移動に応じて増減することを防
止することができるので、圧力コンペンセータ220の
動作回数を、従来の流体シリンダを備えるアクチュエー
ションシステムの圧力コンペンセータの動作回数と略同
一とすることができ、圧力コンペンセータ220の耐久
寿命を、従来の流体シリンダを備えるアクチュエーショ
ンシステムの圧力コンペンセータの耐久寿命と略同一に
維持することができる。
【0083】また、油圧シリンダ100は、本実施の形
態において、ピストンロッド120及びバランス部材1
41の内部に、バランス部材141に対して固定される
ボビン151と、ピストンロッド120に対して固定さ
れるコアロッド152とを有する差動トランス型位置検
出器150を備えているので、差動トランス型位置検出
器150が油圧シリンダ100の外部に配置される場合
と比較して小型化されることができるが、本発明によれ
ば、差動トランス型位置検出器150が油圧シリンダ1
00の外部に配置される構成であっても良いし、差動ト
ランス型位置検出器150を備えていなくても良い。
【0084】なお、油圧シリンダ100は、本実施の形
態においては、2つのシリンダ室111、112を形成
していたが、本発明によれば、3つ以上のシリンダ室を
形成する構成であっても良い。
【0085】また、油圧シリンダ100は、本実施の形
態において、フランジ部121、122の外径が互いに
略同一であり、ロッド本体123の穴123dの径12
3eと、油室111aの内部での外径123aとが略同
一であり、油室111bの内部での外径123bと、油
室112aの内部での外径123fとが略同一であった
ので、油室111a、112aでのピストンロッド12
0の受圧面積の総和と、油室111b、112bでのピ
ストンロッド120の受圧面積の総和とが略同一になっ
ていたが、本発明によれば、油室111a、112aで
のピストンロッド120の受圧面積の総和と、油室11
1b、112bでのピストンロッド120の受圧面積の
総和とが略同一になる値であれば、フランジ部121、
122の外径や、ロッド本体123の穴123dの径1
23e、油室111aの内部での外径123a、油室1
11bの内部での外径123b、油室112aの内部で
の外径123fの値は任意に設計されることができる。
【0086】また、本実施の形態においては、流体とし
て油を使用していたが、本発明によれば、流体は油以外
の液体であっても良い。
【0087】
【発明の効果】本発明によれば、従来と比較して小型化
されることができる流体シリンダと、この流体シリンダ
を備えるアクチュエーションシステムとを提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る油圧シリンダの側
面断面図である。
【図2】モード切替弁及びポート切替弁が第1の位置に
ある状態での、図1に示す油圧シリンダを備えるアクチ
ュエーションシステムの油圧回路図である。
【図3】モード切替弁が第1の位置にあり、ポート切替
弁が第2の位置にある状態での、図1に示す油圧シリン
ダを備えるアクチュエーションシステムの油圧回路図で
ある。
【図4】モード切替弁が第1の位置にあり、ポート切替
弁が第3の位置にある状態での、図1に示す油圧シリン
ダを備えるアクチュエーションシステムの油圧回路図で
ある。
【図5】モード切替弁が第2の位置にある状態での、図
1に示す油圧シリンダを備えるアクチュエーションシス
テムの油圧回路図である。
【図6】モード切替弁が第3の位置にある状態での、図
1に示す油圧シリンダを備えるアクチュエーションシス
テムの油圧回路図である。
【図7】従来の油圧シリンダの側面断面図である。
【符号の説明】
100 油圧シリンダ(流体シリンダ) 110 シリンダケース 111、112 シリンダ室 113 一端部 114 他端部 111a、111b、112a、112b 油室
(流体室) 120 ピストンロッド 121、122 フランジ部 123d 穴 141 バランス部材(挿入部材) 150 差動トランス型位置検出器 151 ボビン 152 コアロッド 200 アクチュエーションシステム 201 供給ポート 202 排出ポート 210 ポート切替弁(切替手段) 220 圧力コンペンセータ(流体補充手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3H081 AA02 AA05 BB01 CC23 DD13 DD22 GG10 HH10 3H086 AA24 AF03

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数のシリンダ室を形成するシリンダケー
    スと、 複数の前記シリンダ室を、互いに連通される前記シリン
    ダケースの一端部側の流体室、及び、互いに連通される
    前記シリンダケースの他端部側の流体室にそれぞれ区画
    する複数のフランジ部を有し、前記シリンダケースの内
    部に前記一端部から外部に突出するように収納されるピ
    ストンロッドと、 前記シリンダケースの前記他端部側の前記シリンダ室の
    内部に配置され、前記ピストンロッドに形成される穴に
    前記他端部側から挿入される挿入部材とを備え、 複数の前記シリンダ室の前記一端部側の前記流体室での
    前記ピストンロッドの受圧面積の総和と、複数の前記シ
    リンダ室の前記他端部側の前記流体室での前記ピストン
    ロッドの受圧面積の総和とが略同一であることを特徴と
    する流体シリンダ。
  2. 【請求項2】前記ピストンロッド及び前記挿入部材の内
    部に、前記ピストンロッド及び前記挿入部材の一方に対
    して固定されるボビンと、前記ピストンロッド及び前記
    挿入部材の他方に対して固定されるコアロッドとを有す
    る差動トランス型位置検出器を備えることを特徴とする
    請求項1に記載の流体シリンダ。
  3. 【請求項3】請求項1又は請求項2に記載の流体シリン
    ダと、 前記流体が供給される供給ポートに連通される前記流体
    室、及び、前記流体が排出される排出ポートに連通され
    る前記流体室を切り替える切替手段と、 前記切替手段及び前記排出ポートの間に配置されて、前
    記流体を貯えておき、前記切替手段側の前記流体の圧力
    に応じて、貯えた前記流体を前記切替手段側に補充する
    流体補充手段とを備えることを特徴とするアクチュエー
    ションシステム。
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