JP2003184593A - 内燃機関の燃料噴射量制御装置 - Google Patents

内燃機関の燃料噴射量制御装置

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JP2003184593A
JP2003184593A JP2001389070A JP2001389070A JP2003184593A JP 2003184593 A JP2003184593 A JP 2003184593A JP 2001389070 A JP2001389070 A JP 2001389070A JP 2001389070 A JP2001389070 A JP 2001389070A JP 2003184593 A JP2003184593 A JP 2003184593A
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exhaust gas
fuel
internal combustion
exhaust
combustion engine
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JP2001389070A
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Hiroyuki Tominaga
浩之 冨永
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Toyota Motor Corp
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  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Exhaust-Gas Circulating Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】内燃機関の燃料噴射量制御装置において、内燃
機関の燃焼騒音を容易に抑制する技術を提供する。 【解決手段】内燃機関1へ機関出力のための燃料を噴射
させる主噴射手段3と、主噴射の後に再度燃料を噴射さ
せる副噴射手段3と、排気再循環通路25と、排気再循
環通路26内を流れる排気の流量を調整する排気再循環
弁26と、内燃機関1の運転状態に応じて排気再循環弁
26の開閉制御を行う排気再循環弁制御手段35と、を
備え、副噴射手段3から噴射される噴射量は、吸気系に
還流させることを前提に燃焼騒音を抑制するように予め
設定された所定値とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の燃料噴
射量制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年環境に対する配慮から、内燃機関か
ら発生する騒音は低減されてはきているが、さらなる騒
音の低減が求められている。このような騒音には様々な
要因で発生するものが含まれているが、そのうちの一つ
に燃焼騒音がある。この燃焼騒音は、燃料の急激な燃焼
により圧力上昇率が高くなると発生するものである。こ
の燃焼騒音を抑制する方法として、例えば燃料噴射時期
を通常よりも遅延させて初期燃焼時期を膨張行程に移行
することにより、燃料の燃焼を緩慢にさせる方法が知ら
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、燃料噴射時期
をあまり遅延しすぎると、機関出力に関与しない燃焼が
多くなり、内燃機関の運転状態が悪化する虞がある。従
って、燃料噴射時期を遅延させることができる期間には
限りがあり、それ以上の燃焼騒音の低減が困難となる。
【0004】本発明は、上記したような問題点に鑑みて
なされたものであり、内燃機関の燃料噴射量制御装置に
おいて、内燃機関の燃焼騒音を容易に抑制する技術を提
供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に本発明の内燃機関の燃料噴射量制御装置は、以下の手
段を採用した。即ち、内燃機関へ機関出力のための燃料
を噴射させる主噴射手段と、前記主噴射の後に、再度燃
料を噴射させる副噴射手段と、内燃機関から排出された
排気の一部を内燃機関の吸気系へ還流させる排気再循環
通路と、前記排気再循環通路内を流れる排気の流量を調
整する排気再循環弁と、前記内燃機関の運転状態に応じ
て前記排気再循環弁の開閉制御を行う排気再循環弁制御
手段と、を備え、前記副噴射手段から噴射される噴射量
は、吸気系に還流させることを前提に燃焼騒音を抑制す
るように予め設定された所定値とすることを特徴とす
る。
【0006】本発明の最大の特徴は、内燃機関の燃料噴
射量制御装置において、副噴射により炭化水素(HC)
を多く含有した排気を還流させ、このときの副噴射量を
燃焼騒音を抑制可能な量とすることで、内燃機関から発
生する燃焼騒音を抑制することにある。
【0007】このように構成された内燃機関の燃料噴射
量制御装置では、内燃機関へ機関出力のための燃料を噴
射させる主噴射の後の機関出力とはならない時期に再度
燃料を噴射させる副噴射が行われる。副噴射が行われる
と、多量の炭化水素(HC)が発生し排気と共に排出さ
れる。一方、EGR装置は、副噴射により発生した炭化
水素(HC)を含んだ排気を吸気系へ還流させる。排気
再循環弁制御手段は、排気再循環弁を制御して、EGR
ガスの流通量を調整することが可能である。排気再循環
通路から吸気系へ流入したEGRガスは、その後内燃機
関に吸入される。そして、EGRガスに含まれた炭化水
素(HC)により機関内の燃焼が緩慢となるため燃焼騒
音の発生を抑制することが可能となる。
【0008】本発明においては、前記内燃機関の気筒内
圧力を検出する圧力センサと、該圧力センサの出力に応
じて燃焼騒音が抑制されるように副噴射量を補正する副
噴射量補正手段と、を備えることができる。
【0009】このように構成された内燃機関の燃料噴射
量制御装置では、気筒内の圧力に基づいて燃焼騒音の発
生を検出することができる。従って、気筒内の圧力に基
づいて副噴射させる燃料量を補正することにより燃焼騒
音を低減することが可能となる。
【0010】本発明においては、前記内燃機関の気筒内
圧力を検出する圧力センサと、該圧力センサの出力に応
じて燃焼騒音が抑制されるように排気再循環弁開度を補
正する排気再循環弁制御補正手段と、を備えることがで
きる。
【0011】このように構成された内燃機関の燃料噴射
量制御装置では、気筒内の圧力に基づいて燃焼騒音の発
生を検出することができる。また、排気再循環弁開度を
変更すると、内燃機関に吸入されるEGRガス量が変動
する。従って、排気再循環弁開度を補正することにより
内燃機関に吸入される炭化水素(HC)の量を調整する
ことが可能となり、燃焼騒音の発生が検出された場合に
は排気再循環弁を開弁することにより燃焼騒音を低減す
ることが可能となる。
【0012】本発明においては、排気通路に設けた酸化
機能を有する排気浄化触媒と、前記排気浄化触媒の温度
を検出する触媒温度検出手段と、を備え、前記触媒温度
検出手段により検出された温度が、前記排気浄化触媒の
処理温度以外となった場合には、燃焼騒音の抑制よりも
優先して前記排気浄化触媒の温度が処理温度内になるよ
うに副噴射量を補正することができる。
【0013】このように構成された内燃機関の燃料噴射
量制御装置では、触媒の温度が触媒温度検出手段により
検出される。ここで、排気浄化触媒には有効に作用する
温度領域があり、該温度領域以外では触媒の効果が薄く
なる。また、触媒の温度が高くなりすぎると触媒が劣化
する虞がある。従って、排気浄化触媒を所定の温度に維
持することが重要となる。前記した燃焼騒音の抑制より
も排気浄化触媒の温度を所定の領域に維持することを優
先させることにより、排気浄化触媒の熱劣化を抑制し、
排気エミッションの悪化を抑制することが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】<第1の実施の形態>以下、本発
明に係る内燃機関の燃料噴射量制御装置の具体的な実施
態様について図面に基づいて説明する。ここでは、本発
明に係る内燃機関の燃料噴射量制御装置を車両駆動用の
ディーゼル機関に適用した場合を例に挙げて説明する。
【0015】図1は、本実施の形態に係る内燃機関の燃
料噴射量制御装置を適用するエンジン1とその吸排気系
の概略構成を示す図である。
【0016】図1に示すエンジン1は、4つの気筒2を
有する水冷式の4サイクル・ディーゼル機関である。
【0017】エンジン1は、各気筒2の燃焼室に直接燃
料を噴射する燃料噴射弁3を備えている。各燃料噴射弁
3は、燃料を所定圧まで蓄圧する蓄圧室(コモンレー
ル)4と接続されている。このコモンレール4には、該
コモンレール4内の燃料の圧力に対応した電気信号を出
力するコモンレール圧センサ4aが取り付けられてい
る。各気筒2の燃焼室には、気筒2内の圧力に対応した
電気信号を出力する筒内圧センサ38が取り付けられて
いる。
【0018】前記コモンレール4は、燃料供給管5を介
して燃料ポンプ6と連通している。この燃料ポンプ6
は、エンジン1の出力軸(クランクシャフト)の回転ト
ルクを駆動源として作動するポンプであり、該燃料ポン
プ6の入力軸に取り付けられたポンププーリ6aがエン
ジン1の出力軸(クランクシャフト)に取り付けられた
クランクプーリ1aとベルト7を介して連結されてい
る。
【0019】このように構成された燃料噴射系では、ク
ランクシャフトの回転トルクが燃料ポンプ6の入力軸へ
伝達されると、燃料ポンプ6は、クランクシャフトから
該燃料ポンプ6の入力軸へ伝達された回転トルクに応じ
た圧力で燃料を吐出する。
【0020】前記燃料ポンプ6から吐出された燃料は、
燃料供給管5を介してコモンレール4へ供給され、コモ
ンレール4にて所定圧まで蓄圧されて各気筒2の燃料噴
射弁3へ分配される。そして、燃料噴射弁3に駆動電流
が印加されると、燃料噴射弁3が開弁し、その結果、燃
料噴射弁3から気筒2内へ燃料が噴射される。
【0021】次に、エンジン1には、吸気枝管8が接続
されており、吸気枝管8の各枝管は、各気筒2の燃焼室
と吸気ポート(図示省略)を介して連通している。
【0022】前記吸気枝管8は、吸気管9に接続され、
この吸気管9は、エアクリーナボックス10に接続され
ている。前記エアクリーナボックス10より下流の吸気
管9には、該吸気管9内を流通する吸気の質量に対応し
た電気信号を出力するエアフローメータ11が取り付け
られている。
【0023】前記吸気管9における吸気枝管8の直上流
に位置する部位には、該吸気管9内を流通する吸気の流
量を調節する吸気絞り弁13が設けられている。この吸
気絞り弁13には、ステップモータ等で構成されて該吸
気絞り弁13を開閉駆動する吸気絞り用アクチュエータ
14が取り付けられている。
【0024】前記エアフローメータ11と前記吸気絞り
弁13との間に位置する吸気管9には、排気のエネルギ
を駆動源として作動する遠心過給機(ターボチャージ
ャ)15のコンプレッサハウジング15aが設けられ、
コンプレッサハウジング15aより下流の吸気管9に
は、前記コンプレッサハウジング15a内で圧縮されて
高温となった吸気を冷却するためのインタークーラ16
が設けられている。
【0025】このように構成された吸気系では、エアク
リーナボックス10に流入した吸気は、該エアクリーナ
ボックス10内のフィルタ(図示省略)によって吸気中
の塵や埃等が除去された後、吸気管9を介してコンプレ
ッサハウジング15aに流入する。
【0026】コンプレッサハウジング15aに流入した
吸気は、該コンプレッサハウジング15aに内装された
コンプレッサホイールの回転によって圧縮される。前記
コンプレッサハウジング15a内で圧縮されて高温とな
った吸気は、インタークーラ16にて冷却された後、必
要に応じて吸気絞り弁13によって流量を調節されて吸
気枝管8に流入する。吸気枝管8に流入した吸気は、各
枝管を介して各気筒2の燃焼室へ分配され、各気筒2の
燃料噴射弁3から噴射された燃料を着火源として燃焼さ
れる。
【0027】一方、エンジン1には、排気枝管18が接
続され、排気枝管18の各枝管が排気ポート(図示省
略)を介して各気筒2の燃焼室と連通している。
【0028】前記排気枝管18は、前記遠心過給機15
のタービンハウジング15bと接続されている。前記タ
ービンハウジング15bは、排気管19と接続され、こ
の排気管19は、下流にてマフラー(図示省略)に接続
されている。
【0029】前記排気管19の途中には、吸蔵還元型N
Ox触媒を担持したパティキュレートフィルタ(以下、
単にフィルタという。)20が設けられている。フィル
タ20より上流の排気管19には、該排気管19内を流
通する排気の温度に対応した電気信号を出力する排気温
度センサ24が取り付けられている。
【0030】前記したフィルタ20の下流の排気管19
には、該排気管19内を流通する排気の流量を調節する
排気絞り弁21が設けられている。この排気絞り弁21
には、ステップモータ等で構成されて該排気絞り弁21
を開閉駆動する排気絞り用アクチュエータ22が取り付
けられている。
【0031】このように構成された排気系では、エンジ
ン1の各気筒2で燃焼された混合気(既燃ガス)が排気
ポートを介して排気枝管18へ排出され、次いで排気枝
管18から遠心過給機15のタービンハウジング15b
へ流入する。タービンハウジング15bに流入した排気
は、該排気が持つエネルギを利用してタービンハウジン
グ15b内に回転自在に支持されたタービンホイールを
回転させる。その際、タービンホイールの回転トルク
は、前述したコンプレッサハウジング15aのコンプレ
ッサホイールへ伝達される。
【0032】前記タービンハウジング15bから排出さ
れた排気は、排気管19を介してフィルタ20へ流入
し、排気中のパティキュレートマター(以下、単にPM
という。)が捕集され且つ有害ガス成分が除去又は浄化
される。フィルタ20にてPMを捕集され且つ有害ガス
成分を除去又は浄化された排気はマフラーを介して大気
中に放出される。
【0033】また、排気枝管18と吸気枝管8とは、排
気枝管18内を流通する排気の一部を吸気枝管8へ再循
環させる排気再循環通路(以下、EGR通路とする。)
25を介して連通されている。このEGR通路25の途
中には、電磁弁などで構成され、印加電力の大きさに応
じて前記EGR通路25内を流通する排気(以下、EG
Rガスとする。)の流量を変更する流量調整弁(以下、
EGR弁とする。)26が設けられている。
【0034】前記EGR通路25の途中でEGR弁26
より上流には、該EGR通路25内を流通するEGRガ
スを冷却するEGRクーラ27が設けられている。前記
EGRクーラ27には、冷却水通路(図示省略)が設け
られエンジン1を冷却するための冷却水の一部が循環す
る。
【0035】このように構成された排気再循環機構で
は、EGR弁26が開弁されると、EGR通路25が導
通状態となり、排気枝管18内を流通する排気の一部が
前記EGR通路25へ流入し、EGRクーラ27を経て
吸気枝管8へ導かれる。
【0036】その際、EGRクーラ27では、EGR通
路25内を流通するEGRガスとエンジン1の冷却水と
の間で熱交換が行われ、EGRガスが冷却される。
【0037】EGR通路25を介して排気枝管18から
吸気枝管8へ還流されたEGRガスは、吸気枝管8の上
流から流れてきた新気と混ざり合いつつ各気筒2の燃焼
室へ導かれる。
【0038】ここで、EGRガスには、水(H2O)や
二酸化炭素(CO2)などのように、自らが燃焼するこ
とがなく、且つ、熱容量が高い不活性ガス成分が含まれ
ているため、EGRガスが混合気中に含有されると、混
合気の燃焼温度が低められ、以て窒素酸化物(NOx)
の発生量が抑制される。
【0039】更に、EGRクーラ27においてEGRガ
スが冷却されると、EGRガス自体の温度が低下すると
ともにEGRガスの体積が縮小されるため、EGRガス
が燃焼室内に供給されたときに該燃焼室内の雰囲気温度
が不要に上昇することがなくなるとともに、燃焼室内に
供給される新気の量(新気の体積)が不要に減少するこ
ともない。
【0040】次に、本実施の形態に係るフィルタ20に
ついて説明する。
【0041】図2は、フィルタ20の断面図である。図
2(A)は、フィルタ20の横方向断面を示す図であ
る。図2(B)は、フィルタ20の縦方向断面を示す図
である。
【0042】図2(A)及び(B)に示されるようにフ
ィルタ20は、互いに平行をなして延びる複数個の排気
流通路50、51を具備するいわゆるウォールフロー型
である。これら排気流通路は下流端が栓52により閉塞
された排気流入通路50と、上流端が栓53により閉塞
された排気流出通路51とにより構成される。なお、図
2(A)においてハッチングを付した部分は栓53を示
している。従って、排気流入通路50および排気流出通
路51は薄肉の隔壁54を介して交互に配置される。換
言すると排気流入通路50および排気流出通路51は各
排気流入通路50が4つの排気流出通路51によって包
囲され、各排気流出通路51が4つの排気流入通路50
によって包囲されるように配置される。
【0043】フィルタ20は例えばコージェライトのよ
うな多孔質材料から形成されており、従って排気流入通
路50内に流入した排気は図2(B)において矢印で示
されるように周囲の隔壁54内を通って隣接する排気流
出通路51内に流出する。
【0044】本発明による実施例では各排気流入通路5
0および各排気流出通路51の周壁面、即ち各隔壁54
の両側表面上および隔壁54内の細孔内壁面上には例え
ばアルミナからなる担体の層が形成されており、この担
体上にNOx吸蔵剤としての吸蔵還元型NOx触媒が坦持
されている。
【0045】次に、本実施の形態に係るフィルタ20に
担持された吸蔵還元型NOx触媒の働きについて説明す
る。
【0046】フィルタ20は、例えば、アルミナを担体
とし、その担体上に、カリウム(K)、ナトリウム(N
a)、リチウム(Li)、もしくはセシウム(Cs)等
のアルカリ金属と、バリウム(Ba)もしくはカルシウ
ム(Ca)等のアルカリ土類と、ランタン(La)もし
くはイットリウム(Y)等の希土類とから選択された少
なくとも1つと、白金(Pt)等の貴金属とを担持して
構成されている。尚、本実施の形態では、アルミナから
なる担体上にバリウム(Ba)と白金(Pt)とを担持
し、更にO2ストレージ能力のあるセリア(Ce23
を添加して構成される吸蔵還元型NOx触媒を採用し
た。
【0047】このように構成されたNOx触媒は、該N
Ox触媒に流入する排気の酸素濃度が高いときは排気中
の窒素酸化物(NOx)を吸蔵(吸収、吸着)する。
【0048】一方、NOx触媒は、該NOx触媒に流入す
る排気の酸素濃度が低下したときは吸蔵していた窒素酸
化物(NOx)を放出する。その際、排気中に炭化水素
(HC)や一酸化炭素(CO)等の還元成分が存在して
いれば、NOx触媒は、該NOx触媒から放出された窒素
酸化物(NOx)を窒素(N2)に還元せしめることがで
きる。
【0049】ところで、エンジン1が希薄燃焼運転され
ている場合は、エンジン1から排出される排気の空燃比
がリーン雰囲気となり排気の酸素濃度が高くなるため、
排気中に含まれる窒素酸化物(NOx)がNOx触媒に吸
蔵されることになるが、エンジン1の希薄燃焼運転が長
期間継続されると、NOx触媒のNOx吸蔵能力が飽和
し、排気中の窒素酸化物(NOx)がNOx触媒にて除去
されずに大気中へ放出されてしまう。
【0050】特に、エンジン1のようなディーゼル機関
では、大部分の運転領域においてリーン空燃比の混合気
が燃焼され、それに応じて大部分の運転領域において排
気の空燃比がリーン空燃比となるため、NOx触媒のN
Ox吸蔵能力が飽和し易い。尚、ここでリーン空燃比と
は、ディーゼル機関にあっては例えば20乃至50で、
三元触媒ではNOxを浄化できない領域を意味する。
【0051】従って、エンジン1が希薄燃焼運転されて
いる場合は、NOx触媒のNOx吸蔵能力が飽和する前に
NOx触媒に流入する排気中の酸素濃度を低下させると
ともに還元剤の濃度を高め、NOx触媒に吸蔵された窒
素酸化物(NOx)を還元させる必要がある。
【0052】このように酸素濃度を低下させる方法とし
ては、排気中の燃料添加や、再循環するEGRガス量を
増大させて煤の発生量が増加して最大となった後に、更
にEGRガス量を増大させる低温燃焼(特許第3116
876号)、機関出力のための燃料を噴射させる主噴射
の後の機関出力とはならない膨張行程中に再度燃料を噴
射させる副噴射等の方法が考えられる。本実施の形態で
は、フィルタ20より上流の排気管19を流通する排気
中に還元剤たる燃料(軽油)を添加する還元剤供給機構
を備え、この還元剤供給機構から排気中へ燃料を添加す
ることにより、フィルタ20に流入する排気の酸素濃度
を低下させるとともに還元剤の濃度を高めるようにし
た。
【0053】還元剤供給機構は、図1に示されるよう
に、その噴孔が排気枝管18内に臨むように取り付けら
れ、ECU35からの信号により開弁して燃料を噴射す
る還元剤噴射弁28と、前述した燃料ポンプ6から吐出
された燃料を前記還元剤噴射弁28へ導く還元剤供給路
29と、還元剤供給路29に設けられて該還元剤供給路
29内の燃料の流通を遮断する遮断弁31と、を備えて
いる。
【0054】このような還元剤供給機構では、燃料ポン
プ6から吐出された高圧の燃料が還元剤供給路29を介
して還元剤噴射弁28へ印加される。そして、ECU3
5からの信号により該還元剤噴射弁28が開弁して排気
枝管18内へ還元剤としての燃料が噴射される。
【0055】還元剤噴射弁28から排気枝管18内へ噴
射された還元剤は、排気枝管18の上流から流れてきた
排気の酸素濃度を低下させる。
【0056】このようにして形成された酸素濃度の低い
排気はフィルタ20に流入し、フィルタ20に吸蔵され
ていた窒素酸化物(NOx)を窒素(N2)に還元するこ
とになる。
【0057】その後、ECU35からの信号により還元
剤噴射弁28が閉弁し、排気枝管18内への還元剤の添
加が停止されることになる。
【0058】以上述べたように構成されたエンジン1に
は、該エンジン1を制御するための電子制御ユニット
(ECU:Electronic Control Unit)35が併設され
ている。このECU35は、エンジン1の運転条件や運
転者の要求に応じてエンジン1の運転状態を制御するユ
ニットである。
【0059】ECU35には、コモンレール圧センサ4
a、エアフローメータ11、排気温度センサ24、クラ
ンクポジションセンサ33、アクセル開度センサ36、
筒内圧センサ38等の各種センサが電気配線を介して接
続され、上記した各種センサの出力信号がECU35に
入力されるようになっている。
【0060】一方、ECU35には、燃料噴射弁3、吸
気絞り用アクチュエータ14、排気絞り用アクチュエー
タ22、還元剤噴射弁28、EGR弁26、遮断弁31
等が電気配線を介して接続され、上記した各部をECU
35が制御することが可能になっている。
【0061】ここで、ECU35は、図3に示すよう
に、双方向性バス350によって相互に接続された、C
PU351と、ROM352と、RAM353と、バッ
クアップRAM354と、入力ポート356と、出力ポ
ート357とを備えるとともに、前記入力ポート356
に接続されたA/Dコンバータ(A/D)355を備え
ている。
【0062】前記入力ポート356は、クランクポジシ
ョンセンサ33のようにデジタル信号形式の信号を出力
するセンサの出力信号を入力し、それらの出力信号をC
PU351やRAM353へ送信する。
【0063】前記入力ポート356は、コモンレール圧
センサ4a、エアフローメータ11、排気温度センサ2
4、アクセル開度センサ36、筒内圧センサ38等のよ
うに、アナログ信号形式の信号を出力するセンサのA/
D355を介して入力し、それらの出力信号をCPU3
51やRAM353へ送信する。
【0064】前記出力ポート357は、燃料噴射弁3、
吸気絞り用アクチュエータ14、排気絞り用アクチュエ
ータ22、EGR弁26、還元剤噴射弁28、遮断弁3
1等と電気配線を介して接続され、CPU351から出
力される制御信号を、前記した燃料噴射弁3、吸気絞り
用アクチュエータ14、排気絞り用アクチュエータ2
2、EGR弁26、還元剤噴射弁28、あるいは遮断弁
31へ送信する。
【0065】前記ROM352は燃料噴射弁3を制御す
るための燃料噴射制御ルーチン、吸気絞り弁13を制御
するための吸気絞り制御ルーチン、排気絞り弁21を制
御するための排気絞り制御ルーチン、EGR弁26を制
御するためのEGR制御ルーチン、フィルタ20に還元
剤を添加して吸蔵されたNOxを還元させるNOx浄化制
御ルーチン等のアプリケーションプログラムを記憶して
いる。
【0066】前記ROM352は、上記したアプリケー
ションプログラムに加え、各種の制御マップを記憶して
いる。前記制御マップは、例えば、エンジン1の運転状
態と基本燃料噴射量(基本燃料噴射時間)との関係を示
す燃料噴射量制御マップ、エンジン1の運転状態と基本
燃料噴射時期との関係を示す燃料噴射時期制御マップ、
エンジン1の運転状態と吸気絞り弁13の目標開度との
関係を示す吸気絞り弁開度制御マップ、エンジン1の運
転状態と排気絞り弁21の目標開度との関係を示す排気
絞り弁開度制御マップ、エンジン1の運転状態とEGR
弁26の目標開度との関係を示すEGR弁開度制御マッ
プ、エンジン1の運転状態と還元剤の目標添加量(若し
くは排気の目標空燃比)との関係を示す還元剤添加量制
御マップ、還元剤の目標添加量と還元剤噴射弁28の開
弁時間との関係を示す還元剤噴射弁制御マップ等であ
る。
【0067】前記RAM353は、各センサからの出力
信号やCPU351の演算結果等を格納する。前記演算
結果は、例えば、クランクポジションセンサ33がパル
ス信号を出力する時間的な間隔に基づいて算出される機
関回転数である。これらのデータは、クランクポジショ
ンセンサ33がパルス信号を出力する都度、最新のデー
タに書き換えられる。
【0068】前記バックアップRAM354は、エンジ
ン1の運転停止後もデータを記憶可能な不揮発性のメモ
リである。
【0069】前記CPU351は、前記ROM352に
記憶されたアプリケーションプログラムに従って動作し
て、燃料噴射弁制御、吸気絞り制御、排気絞り制御、E
GR制御、NOx浄化制御等を実行する。
【0070】例えば、NOx浄化制御では、CPU35
1は、フィルタ20に流入する排気中の酸素濃度を比較
的に短い周期でスパイク的(短時間)に低くする、所謂
リッチスパイク制御を実行する。
【0071】リッチスパイク制御では、CPU351
は、所定の周期毎にリッチスパイク制御実行条件が成立
しているか否かを判別する。このリッチスパイク制御実
行条件としては、例えば、フィルタ20が活性状態にあ
る、排気温度センサ24の出力信号値(排気温度)が所
定の上限値以下である、被毒回復制御が実行されていな
い、等の条件を例示することができる。
【0072】上記したようなリッチスパイク制御実行条
件が成立していると判定された場合は、CPU351
は、還元剤噴射弁28からスパイク的に還元剤たる燃料
を噴射させるべく当該還元剤噴射弁28を制御すること
により、フィルタ20に流入する排気の空燃比を一時的
に所定の目標リッチ空燃比とする。
【0073】具体的には、CPU351は、RAM35
3に記憶されている機関回転数、アクセル開度センサ3
6の出力信号(アクセル開度)、エアフローメータ11
の出力信号値(吸入空気量)、空燃比センサ(図示省
略)の出力信号、燃料噴射量等を読み出す。
【0074】CPU351は、前記した機関回転数とア
クセル開度と吸入空気量と燃料噴射量とをパラメータと
してROM352の還元剤添加量制御マップへアクセス
し、排気の空燃比を予め設定された目標空燃比とする上
で必要となる還元剤の添加量(目標添加量)を算出す
る。
【0075】続いて、CPU351は、前記目標添加量
をパラメータとしてROM352の還元剤噴射弁制御マ
ップへアクセスし、還元剤噴射弁28から目標添加量の
還元剤を噴射させる上で必要となる還元剤噴射弁28の
開弁時間(目標開弁時間)を算出する。
【0076】還元剤噴射弁28の目標開弁時間が算出さ
れると、CPU351は、還元剤噴射弁28を開弁させ
る。
【0077】CPU351は、還元剤噴射弁28を開弁
させた時点から前記目標開弁時間が経過すると、還元剤
噴射弁28を閉弁させる。
【0078】このように還元剤噴射弁28が目標開弁時
間だけ開弁されると、目標添加量の燃料が還元剤噴射弁
28から排気枝管18内へ噴射されることになる。そし
て、還元剤噴射弁28から噴射された還元剤は、排気枝
管18の上流から流れてきた排気と混ざり合って目標空
燃比の混合気を形成してフィルタ20に流入する。
【0079】この結果、フィルタ20に流入する排気の
空燃比は、比較的に短い周期で酸素濃度が変化すること
になり、以て、フィルタ20が窒素酸化物(NOx)の
吸蔵と還元とを交互に短周期的に繰り返すことになる。
【0080】このように、フィルタ20に流入する排気
の空燃比をスパイク的に目標リッチ空燃比とし、吸蔵還
元型NOx触媒に吸収された窒素酸化物(NOx)を還元
することが可能となる。
【0081】本実施の形態においては、フィルタ20へ
還元剤を供給する場合に還元剤噴射弁28から排気中へ
の燃料添加に代わり、前記エンジン1の気筒2内へ機関
出力のための燃料が主噴射された後の機関出力とはなら
ない時期に再度燃料を噴射させる副噴射を行ってもよ
い。
【0082】このようにエンジン1の気筒2内へ機関出
力のための燃料が主噴射された後の機関出力とはならな
い時期に再度燃料を噴射させるのは、主噴射のみにより
空燃比をリッチ空燃比側へずらそうとするとスモーク等
の問題が発生する虞があるからである。また、主噴射を
増量すると燃料の燃焼が機関出力になるのでトルクの変
動が発生し運転状態が悪化する。そこで、主噴射の後の
機関出力に影響しにくい膨張行程等で副噴射を行う。
【0083】副噴射により噴射された燃料は気筒2内で
燃焼し気筒2内のガス温度を上昇させると共に気筒2内
の酸素濃度を低下させる。気筒2内で燃焼し温度が上昇
したガスは排気となって排気管19を通り吸蔵還元型N
Ox触媒に到達し、吸蔵還元型NOx触媒の温度を上昇さ
せると共に吸蔵還元型NOx触媒に還元剤たる炭化水素
(HC)を供給する。
【0084】このように副噴射を用いるとNOx触媒の
温度を早期に上昇させることができ、また、吸蔵還元型
NOx触媒に還元剤を供給することができる。
【0085】副噴射の量及び噴射時期は、アクセル開度
と機関回転数と副噴射量又は副噴射時期との関係を予め
マップ化しておきROM352に記憶させておけば、そ
のマップとアクセル開度と機関回転数とから算出するこ
とができる。更に、パラメータとしてエンジン1の冷却
水温度を加えてもよい。
【0086】ここで、従来の内燃機関の燃料噴射量制御
装置では、燃焼騒音の発生を抑制するために燃料噴射時
期を通常よりも遅延させて行っていた。燃料噴射時期を
遅延させると、燃料の燃焼が緩慢となり燃焼圧の急激な
上昇を抑制することができるので、燃焼騒音の抑制が可
能となる。しかし、燃料噴射時期を遅延していくと運転
状態が悪化するため、内燃機関の運転状態が悪化しない
範囲で燃料噴射時期の遅延が行われていた。従って、運
転状態が悪化した場合には、それ以上燃料噴射時期の遅
延を行うことができず、燃焼騒音の抑制が困難となっ
た。
【0087】その点、本実施の形態では、副噴射及びE
GRを利用して内燃機関の燃料の燃焼を緩慢にさせ燃焼
騒音の低減を行う。燃焼騒音は、燃料の着火遅れ期間が
長くなると気筒2内の燃料が急激に燃焼して圧力上昇率
が高くなることにより発生する。従って、副噴射により
炭化水素(HC)を多く含有した排気を還流させること
により燃焼を緩慢に行わせ燃焼騒音を抑制することが可
能となる。
【0088】次に、図4は、EGR制御中の副噴射量と
燃焼騒音との関係を示した図である。図4より、副噴射
量と燃焼騒音との間には相関関係があり、副噴射量が多
くなるほど燃焼騒音が減少する。従って、燃焼騒音が増
大した場合には、副噴射量を増加させてEGRガスを還
流させると燃焼騒音を減少させることができる。
【0089】また、図5は、クランク角度に対する燃料
噴射量及び気筒内の空燃比の推移を示した図である。
【0090】例えば、同量の新気とEGRガス(副噴射
により空燃比16となっているもの)とが気筒2内へ流
入すると、そのときの空燃比は(50+50)/(50
/16)=32となる。この新気及びEGRガスは、吸
気行程及び圧縮行程において十分に混合される。その
後、主噴射により空燃比が低下され、更に副噴射により
空燃比が低下される。そして、最終的に排出される排気
の空燃比が16となるように副噴射量を制御することに
より空燃比32にてエンジン1の運転を行うことが可能
となる。
【0091】このようにして行われる燃焼は、主噴射の
みにより同様の空燃比とされた場合と比較して、着火遅
れ期間が短くなることにより燃焼が緩やかに行われ燃焼
騒音が低減される。
【0092】副噴射量は、筒内圧センサ38の出力信号
に基づいて、気筒2内の圧力が所定圧力以上の場合には
燃焼騒音が発生しているとして、燃焼騒音を低減すべく
増量される。判定条件となる所定の筒内圧は予め実験等
により求めROM352に記憶させておく。また、副噴
射される燃料量は、筒内圧センサ38の出力信号に基づ
いてフィードバック制御される。更に、このときにEG
R量をフィードバック制御しても良い。即ち、EGR量
を増減させると吸気系に還流する炭化水素(HC)の量
も増減させることができる。従って、副噴射を行ってい
るときにEGR量を増量することにより燃焼室に供給さ
れる炭化水素(HC)の量を増量することができる。E
GR量を増量する手段には、例えばEGR弁19を開弁
する、吸気絞り弁を閉弁する、排気絞り弁を閉弁する、
可変ノズル型ターボチャージャのノズルベーン(図示省
略)を閉側へ回動する等を挙げることができる。このE
GR量は、筒内圧センサ38の出力信号に基づいてフィ
ードバック制御される。即ち、燃焼騒音が増大した場合
にはEGR弁19を所定量開弁させる等によりEGR量
が増量される。尚、EGR量の増量は、副噴射の増量と
共に行うことができ、また副噴射の増量を行わずに独立
して行うこともできる。
【0093】尚、本実施の形態では、副噴射量を決定す
るに際し、エンジン1の運転状態(例えば、回転数、負
荷、水温等)により燃焼騒音が発生しないような予め実
験等により求めた所定の値を用いても良い。この場合、
筒内圧センサ38によるフィードバック制御を行わなく
ても良く装置の簡略化が可能となる。また、EGR量も
同様に、エンジン1の運転状態(例えば、回転数、負
荷、水温等)により燃焼騒音が発生しないような予め実
験等により求めた所定の値を用いても良い。この場合
も、筒内圧センサ38によるフィードバック制御を行わ
なくても良く装置の簡略化が可能となる。
【0094】また、本実施の形態では、主噴射に先立っ
て少量の燃料を噴射するパイロット噴射を併用しても良
い。このようにすると、更に燃焼を緩慢にすることがで
き、燃焼騒音を低減することができる。
【0095】以上述べたように、本実施の形態によれ
ば、副噴射により炭化水素(HC)を多量に含むEGR
ガスを還流させることにより燃焼騒音を低減させること
ができる。
【0096】また、燃焼騒音の発生と副噴射される燃料
量及びEGR量との関係には急変する領域が存在しない
ため過渡状態においても副噴射及びEGRを利用して燃
焼騒音の発生を抑制することができる。
【0097】更に、副噴射により触媒の床温を上昇させ
ることができ、低騒音化と触媒昇温とを両立させること
ができる。
【0098】また、予混合燃焼によりスモークの発生を
低減することもできる。
【0099】尚、本実施の形態では、吸蔵還元型NOx
触媒を担持したフィルタを用いて説明したが、これに代
えて酸化機能を有する排気浄化触媒を用いても良い。 <第2の実施の形態>本実施の形態は、第1の実施の形
態と比較して以下の点で相違する。
【0100】即ち、第1の実施の形態では、副噴射によ
り燃焼騒音の低減を図っているが、本実施の形態では、
燃焼騒音低減よりもフィルタ20の温度上昇を優先して
副噴射を行う。
【0101】排気浄化触媒を用いた排気浄化システムに
おいては、排気浄化触媒の触媒床温の管理も重要であ
る。例えば、排気浄化触媒には活性温度があり、触媒床
温がこの活性温度範囲から外れると、浄化能力が極度に
低下する。一方、触媒の温度が過剰に上昇すると、触媒
の熱劣化を誘発する虞がある。
【0102】ここで、吸蔵還元型NOx触媒の熱劣化に
ついて説明すると、吸蔵還元型NOx触媒におけるNOx
の吸蔵は白金Pt(触媒物質)とカリウムK(NOx吸
蔵剤)との界面において行われるが、Ptは熱によって
シンタリングを起こし、成長して粒径が大きくなること
が知られている。車両用内燃機関から排出される排気の
浄化においては、吸蔵還元型NOx触媒に加わる熱負荷
が大きく、白金Ptのシンタリングを避けることはでき
ない。このように白金Ptがシンタリングを起こすと、
白金PtとカリウムKの接触面積が少なくなり、即ち、
白金PtとカリウムKの界面が少なくなる。この結果、
吸蔵還元型NOx触媒のNOx吸蔵能力が低下し、NOx
浄化能力が低下する。
【0103】尚、本実施の形態においては、第1の実施
の形態と比較して、副噴射を行うための条件判断方法が
異なるが、適用対象となるエンジン1やその他ハードウ
ェアの基本構成については、第1の実施の形態と共通な
ので説明を割愛する。
【0104】ここで、図6は、副噴射される燃料量とフ
ィルタ20の床温との関係を示した図である。副噴射さ
れる燃料量を増量するほどフィルタ20の床温が高くな
る。従って、燃焼騒音の低減を目的として副噴射を行う
と、同時にフィルタ20の床温が上昇してしまう。しか
し、フィルタ20に担持された吸蔵還元型NOx触媒に
はNOxの吸蔵及び還元を効果的に行うための温度の範
囲があり、この温度の範囲を逸脱するとNOxの浄化が
行われないばかりか、高温によりフィルタ20自体の毀
損をも招く虞がある。また、吸蔵還元型NOx触媒の床
温が低くなると排気中の炭化水素(HC)が触媒で反応
しないまま該触媒を通過してしまうので、本実施の形態
においては、触媒の温度を所定の範囲内とするために触
媒の温度が低い場合には副噴射を行う一方で、触媒の温
度が高温になった場合には副噴射を停止する。
【0105】一方、フィルタ20に捕集されたPMを除
去する必要が生じた場合には、フィルタ20を高温状態
にする必要がある。また、吸蔵還元型NOx触媒に吸蔵
されたSOxを放出させる場合にもフィルタ20を高温
状態に保持しつつ還元剤を供給する必要がある。
【0106】そこで、本実施の形態では、フィルタ20
の温度が例えばNOxを浄化可能な温度となるように、
若しくは吸蔵還元型NOx触媒の熱劣化が発生しない温
度以下となるように、またはPMの除去及びSOxの放
出に必要となる温度となるように副噴射量のフィードバ
ック制御を行う。また、このときにEGR量をフィード
バック制御しても良い。EGR量を増量する手段には、
例えばEGR弁19を開弁する、吸気絞り弁を閉弁す
る、排気絞り弁を閉弁する、可変ノズル型ターボチャー
ジャが用いられている場合にノズルベーン(図示省略)
を閉側へ回動する等を挙げることができる。尚、EGR
量の増減量は、副噴射の増減量と共に行うことができ、
また副噴射の増減量と独立して行うこともできる。
【0107】ここで、フィルタ20の温度は、排気温度
センサ24の出力信号により推定することができる。ま
た、フィルタ20に温度計を設けて直接床温を計測して
も良い。更に、フィルタ20の下流の排気の温度を計測
する温度センサ(図示省略)を更に設けても良い。フィ
ルタ20の下流側に温度センサを設けることにより排気
温度センサ24等の異常時にフィルタ20が過熱しても
検知することができ、フィルタ20の毀損を防止するこ
とができる。
【0108】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、フィルタ20の温度に基づいて副噴射される燃料量
をフィードバック制御することにより、フィルタ20の
毀損及び排気エミッションの悪化等を抑制しつつ燃焼騒
音を低減することが可能となる。
【0109】尚、本実施の形態では、吸蔵還元型NOx
触媒を担持したフィルタを用いて説明したが、これに代
えて酸化機能を有する排気浄化触媒を用いても良い。
【0110】
【発明の効果】本発明に係る内燃機関の燃料噴射量制御
装置では、内燃機関へ機関出力のための燃料を噴射させ
る主噴射の後の機関出力とはならない時期に再度燃料を
噴射させる副噴射及びEGRを利用して、燃焼騒音の発
生を容易に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る内燃機関の燃料噴
射量制御装置を適用するエンジンとその吸排気系とを併
せ示す概略構成図である。
【図2】 (A)は、パティキュレートフィルタの横方
向断面を示す図である。(B)は、パティキュレートフ
ィルタの縦方向断面を示す図である。
【図3】 ECUの内部構成を示すブロック図である。
【図4】 EGR制御中の副噴射量と燃焼騒音との関係
を示した図である。
【図5】 クランク角度に対する燃料噴射量及び気筒内
の空燃比の推移を示した図である。
【図6】 副噴射される燃料量とフィルタの床温との関
係を示した図である。
【符号の説明】
1・・・・エンジン 1a・・・クランクプーリ 2・・・・気筒 3・・・・燃料噴射弁 4・・・・コモンレール 4a・・・コモンレール圧センサ 5・・・・燃料供給管 6・・・・燃料ポンプ 6a・・・ポンププーリ 8・・・・吸気枝管 9・・・・吸気管 18・・・排気枝管 19・・・排気管 20・・・パティキュレートフィルタ 21・・・排気絞り弁 24・・・排気温度センサ 26・・・EGR弁 27・・・EGRクーラ 28・・・還元剤噴射弁 29・・・還元剤供給路 31・・・遮断弁 33・・・クランクポジションセンサ 35・・・ECU 36・・・アクセル開度センサ 38・・・筒内圧センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 45/00 368 F02D 45/00 368S F02M 25/07 550 F02M 25/07 550G 550R 570 570D 570J Fターム(参考) 3G062 AA01 AA03 AA05 BA04 BA05 BA06 DA01 DA02 EA12 ED01 ED04 ED08 FA02 FA05 FA06 GA01 GA04 GA06 GA09 GA15 GA17 GA18 3G084 AA01 BA13 BA15 DA10 DA39 EB08 FA07 FA10 FA21 FA29 FA38 3G092 AA02 AA06 BB01 BB06 DC09 EA09 EC09 FA14 FA17 FA18 HA01Z HB03Z HC01Z HD01Z HD02Z HD05Z HE03Z HF08Z 3G301 HA02 HA04 HA11 JA24 JA25 JA37 LA00 LB11 MA11 MA23 MA26 NC02 NE17 PA01Z PB08Z PC01Z PD04Z PD11Z PD12Z PE03Z PF03Z

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関へ機関出力のための燃料を噴射さ
    せる主噴射手段と、 前記主噴射の後に、再度燃料を噴射させる副噴射手段
    と、 内燃機関から排出された排気の一部を内燃機関の吸気系
    へ還流させる排気再循環通路と、 前記排気再循環通路内を流れる排気の流量を調整する排
    気再循環弁と、 前記内燃機関の運転状態に応じて前記排気再循環弁の開
    閉制御を行う排気再循環弁制御手段と、を備え、 前記副噴射手段から噴射される噴射量は、吸気系に還流
    させることを前提に燃焼騒音を抑制するように予め設定
    された所定値とすることを特徴とする内燃機関の燃料噴
    射量制御装置。
  2. 【請求項2】前記内燃機関の気筒内圧力を検出する圧力
    センサと、該圧力センサの出力に応じて燃焼騒音が抑制
    されるように副噴射量を補正する副噴射量補正手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の
    燃料噴射量制御装置。
  3. 【請求項3】前記内燃機関の気筒内圧力を検出する圧力
    センサと、該圧力センサの出力に応じて燃焼騒音が抑制
    されるように排気再循環弁開度を補正する排気再循環弁
    制御補正手段と、を備えることを特徴とする請求項1に
    記載の内燃機関の燃料噴射量制御装置。
  4. 【請求項4】排気通路に設けた酸化機能を有する排気浄
    化触媒と、 前記排気浄化触媒の温度を検出する触媒温度検出手段
    と、を備え、 前記触媒温度検出手段により検出された温度が、前記排
    気浄化触媒の処理温度以外となった場合には、燃焼騒音
    の抑制よりも優先して前記排気浄化触媒の温度が処理温
    度内になるように副噴射量を補正することを特徴とする
    請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射量制御装置。
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