JP2003183549A - インクジェット記録用インク及び該インクジェット記録用インクを用いたインクジェット記録方法 - Google Patents

インクジェット記録用インク及び該インクジェット記録用インクを用いたインクジェット記録方法

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JP2003183549A
JP2003183549A JP2001389227A JP2001389227A JP2003183549A JP 2003183549 A JP2003183549 A JP 2003183549A JP 2001389227 A JP2001389227 A JP 2001389227A JP 2001389227 A JP2001389227 A JP 2001389227A JP 2003183549 A JP2003183549 A JP 2003183549A
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さおり 西尾
Yasuhiro Oka
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    • B41J2202/01Embodiments of or processes related to ink-jet heads
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  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
  • Ink Jet (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低コストで出射安定性を向上させたインクジ
ェット記録用インク及び該インクジェット記録用インク
を用いることで高速で画像品質の高いインクジェット画
像を形成するインクジェット記録方法を提供する。 【解決手段】 遊離硫黄の含有量が0.002〜10p
pmであるインクジェット記録用インク。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインクジェット記録
用インク、該インクジェット記録用インクを用いたイン
クジェット記録方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インクを記録媒体に噴射することによっ
て情報を記録するインクジェット記録方法は、記録ヘッ
ドを記録媒体に接触させないので、騒音がなく、高速記
録が可能である。
【0003】インクジェット記録方法では、インクの出
射の安定性が重要である。インクの出射が不安定である
と、形成される画像の画像濃度の低下、スジ状のムラ等
が生じ画像の品質を低下させる。
【0004】通常、インク中には気体が溶存しているの
であるが、インクジェット記録においてインクに急減な
圧力の変化が起こると、溶存している気体が気泡となっ
て発生してしまいインクの出射安定性が低下する。
【0005】インク中に溶存している気体を取り除く方
法としては、気体透過性の膜を用いた膜脱気を行い、イ
ンク中の気体を取り除く手法が知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、インク
ジェット記録用インクを膜脱気するのは、気体透過性膜
の有効処理量に限度があり、また処理に長時間かかるこ
とからコストがかさむという課題を有している。従って
低コストで、出射安定性の高いインクジェット記録用イ
ンクが望まれていた。
【0007】また、インクの出射安定性を向上させるこ
とによって、インク性能を低下させ、インクジェット画
像の品質を低下させてしまうような事態は避ける必要が
ある。
【0008】さらに、インクジェット記録においては、
更なる高速印字が求められている。本発明はかかる課題
に鑑みなされたものであって、本発明の目的は、低コス
トで出射安定性を向上させたインクジェット記録用イン
ク及び該インクジェット記録用インクを用いることで高
速で画像品質の高いインクジェット画像を形成するイン
クジェット記録方法を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は下記構成
によって達成された。
【0010】(1) 遊離硫黄の含有量が0.002〜
10ppmであるインクジェット記録用インク。
【0011】(2) 遊離硫黄の含有量が0.006〜
1ppmであるインクジェット記録用インク。
【0012】(3) 色材としてカーボンブラックを含
有することを特徴とする(1)又は(2)に記載のイン
クジェット記録用インク。
【0013】(4) 色材としてさらに染料を含有する
ことを特徴とする(3)に記載のインクジェット記録用
インク。
【0014】(5) 記録ヘッドよりインクを微小液滴
として出射するインクジェット記録方法において、前記
インクが(1)〜(4)のいずれか1項に記載のインク
ジェット記録用インクであることを特徴とするインクジ
ェット記録方法。
【0015】(6) 前記記録ヘッドの駆動周波数が1
0kHz以上であることを特徴とする(5)に記載のイ
ンクジェット記録方法。
【0016】(7) 前記記録ヘッドの駆動周波数が2
0kHz以上であることを特徴とする(5)に記載のイ
ンクジェット記録方法。
【0017】(8) 前記記録ヘッドの駆動周波数が3
0kHz以上であることを特徴とする(5)に記載のイ
ンクジェット記録方法。
【0018】以下に本発明を詳細に説明する。本発明者
らは、鋭意研究した結果、インク中に遊離硫黄を0.0
02〜10ppm含有させることにより、インクの出射
安定性が向上することを見出した。これは、インク中に
存在する遊離硫黄が0.002〜10ppmであるとき
に、インク中に溶存する酸素のクエンチャーとして作用
し、これにより、インクヘッドにおいて気泡の発生が抑
えられて出射安定性が向上するためと推測される。ま
た、本発明は、膜脱気を長時間行う必要がないことか
ら、非常に低コストに出射安定性を向上させることがで
きる。
【0019】本発明において、遊離硫黄の含有量を0.
006〜1ppmとすると一層出射安定性を向上させる
ことができる。
【0020】本発明において、遊離硫黄とは他の元素と
化学的に結合していない硫黄のことを指す。
【0021】更に本発明のインクジェット記録用インク
は、水、インク溶剤、及び色材を含有する。
【0022】本発明に使用できるインク溶剤としては水
溶性の有機溶媒が好ましく、具体的にはアルコール類
(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イ
ソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、セカン
ダリーブタノール、ターシャリーブタノール、ペンタノ
ール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、ベンジルア
ルコール等)、多価アルコール類(例えば、エチレング
リコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコ
ール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、ペンタン
ジオール、グリセリン、ヘキサントリオール、チオジグ
リコール等)、多価アルコールエーテル類(例えば、エ
チレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコ
ールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチ
ルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコ
ールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチ
ルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテ
ル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレ
ングリコールモノメチルエーテルアセテート、トリエチ
レングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリ
コールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモ
ノブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエ
ーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテ
ル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル等)、
アミン類(例えば、エタノールアミン、ジエタノールア
ミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノール
アミン、N−エチルジエタノールアミン、モルホリン、
N−エチルモルホリン、エチレンジアミン、ジエチレン
ジアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペ
ンタミン、ポリエチレンイミン、ペンタメチルジエチレ
ントリアミン、テトラメチルプロピレンジアミン等)、
アミド類(例えば、ホルムアミド、N,N−ジメチルホ
ルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等)、複素
環類(例えば、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロ
リドン、N−シクロヘキシル−2−ピロリドン、2−オ
キサゾリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノ
ン等)、スルホキシド類(例えば、ジメチルスルホキシ
ド等)、スルホン類(例えば、スルホラン等)等が挙げ
られる。
【0023】ここでインク溶剤として、下記一般式
(1)で表される化合物を用いることが更に好ましい。
【0024】一般式(1) A−B 式中、Aは親水性置換基を含む基を表し、Bは疎水性基
を表す。
【0025】ここでAで表される親水性置換基としては
ヒドロキシ基、カルボキシル基、スルホキシド基、スル
ホン基、スルホン酸基、2−ケト−1−ピロリジニル基
等が挙げられる。中でもヒドロキシ基が好ましい。
【0026】Bは疎水性基を表し、好ましくは炭素原子
数3〜10の脂肪族或いは芳香族炭化水素基である。更
にBは炭素原子数4〜8の脂肪族基であることが好まし
い。
【0027】この一般式(1)で表される化合物は一般
的な界面活性剤と類似の構造を有しているが、界面活性
剤のような強力な界面活性作用を有さないことが好まし
い。一般的な界面活性剤は水溶液中で、低濃度でミセル
を形成する特徴を示す。上記一般式(1)で表される化
合物は、このようなミセル形成能力を有していないこと
が好ましい。これは強い界面活性作用を有する場合、分
子間の相互作用が強いため、1%を超え濃度が上昇する
と、インクの粘度を著しく増加させてしまう欠点がある
ためである。
【0028】上記一般式(1)で表される化合物のう
ち、好ましい例としては多価アルコールエーテル誘導体
及び炭素原子数4〜8の脂肪族1,2−ジオールが挙げ
られ、エチレングリコールモノブチルエーテル(ブチル
セロソルブ)、ジエチレングリコールモノブチルエーテ
ル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、エチ
レングリコールモノフェニルエーテル、1,2−ヘキサ
ンジオール、或いは1,2−ペンタンジオールから選ば
れる化合物であることがより好ましい。更に好ましくは
トリエチレングリコールモノブチルエーテル或いは1,
2−ヘキサンジオールである。
【0029】本発明において用いられるインク溶剤で
は、上記一般式(1)で表される化合物を、該インク溶
剤の5〜50%以上用いることが諸性能を向上させるた
め好ましい。ここで言う諸性能とは、例えばデキャップ
耐性(出力中にヘッド表面でインク溶媒が蒸発してしま
い、インク出射速度が変動してしまう現象に対する耐
性)、ドット径(記録媒体表面での、記録ドットの直
径)、境界滲み等が挙げられる。
【0030】本発明において用いられるインク溶剤は、
上記一般式(1)で表される化合物を、インク溶剤の5
〜50%以上を用いることがデキャップ耐性やドット径
を拡大させて画質を向上させるため好ましい。インク溶
剤量を増加すればデキャップ耐性を向上することがで
き、インク溶剤のインク中における構成比率を45%よ
りも大きくすることで実用上の問題を減少することがで
きる。ただしドット径を拡大させて画質を向上させるた
めには、一般式(1)で表されるインク溶剤を含有させ
ることが好ましい。これらのインク溶剤は単独で用いて
も、又併用して用いても良い。
【0031】本発明において使用できる色材としては、
水溶性染料、分散染料、油性染料及び顔料が挙げられ
る。
【0032】本発明で用いることのできる水溶性染料と
しては、例えば、アゾ染料、メチン染料、アゾメチン染
料、キサンテン染料、キノン染料、フタロシアニン染
料、トリフェニルメタン染料、ジフェニルメタン染料等
を挙げることができ、その具体的化合物を以下に示す。
ただし、これら例示した化合物に限定されるものではな
い。
【0033】〔C.I.アシッドイエロー〕1、3、1
1、17、18、19、23、25、36、38、4
0、42、44、49、59、61、65、67、7
2、73、79、99、104、110、114、11
6、118、121、127、129、135、13
7、141、143、151、155、158、15
9、169、176、184、193、200、20
4、207、215、219、220、230、23
2、235、241、242、246 〔C.I.アシッドオレンジ〕3、7、8、10、1
9、24、51、56、67、74、80、86、8
7、88、89、94、95、107、108、11
6、122、127、140、142、144、14
9、152、156、162、166、168 〔C.I.アシッドレッド〕1、6、8、9、13、1
8、27、35、37、52、54、57、73、8
2、88、97、106、111、114、118、1
19、127、131、138、143、145、15
1、183、195、198、211、215、21
7、225、226、249、251、254、25
6、257、260、261、265、266、27
4、276、277、289、296、299、31
5、318、336、337、357、359、36
1、362、364、366、399、407、415 〔C.I.アシッドバイオレット〕17、19、21、
42、43、47、48、49、54、66、78、9
0、97、102、109、126 〔C.I.アシッドブルー〕1、7、9、15、23、
25、40、62、72、74、80、83、90、9
2、103、104、112、113、114、12
0、127、128、129、138、140、14
2、156、158、171、182、185、19
3、199、201、203、204、205、20
7、209、220、221、224、225、22
9、230、239、249、258、260、26
4、278、279、280、284、290、29
6、298、300、317、324、333、33
5、338、342、350 〔C.I.アシッドグリーン〕9、12、16、19、
20、25、27、28、40、43、56、73、8
1、84、104、108、109 〔C.I.アシッドブラウン〕2、4、13、14、1
9、28、44、123、224、226、227、2
48、282、283、289、294、297、29
8、301、355、357、413 〔C.I.アシッドブラック〕1、2、3、24、2
6、31、50、52、58、60、63、107、1
09、112、119、132、140、155、17
2、187、188、194、207、222 〔C.I.ダイレクトイエロー〕8、9、10、11、
12、22、27、28、39、44、50、58、7
9,86、87、98、105、106、130、13
2、137、142、147、153 〔C.I.ダイレクトオレンジ〕6、26、27、3
4、39、40、46、102、105、107、11
8 〔C.I.ダイレクトレッド〕2、4、9、23、2
4、31、54、62、69、79、80、81、8
3、84、89、95、212、224、225、22
6、227、239、242、243、254 〔C.I.ダイレクトバイオレット〕9、35、51、
66、94、95 〔C.I.ダイレクトブルー〕1、15、71、76、
77、78、80、86、87、90、98、106、
108、160、168、189、192、193、1
99、200、201、202、203、218、22
5、229、237、244、248、251、27
0、273、274、290、291 〔C.I.ダイレクトグリーン〕26、28、59、8
0、85 〔C.I.ダイレクトブラウン〕44、106、11
5、195、209、210、222、223 〔C.I.ダイレクトブラック〕17、19、22、3
2、51、62、108、112、113、117、1
18、132、146、154、159、169 〔C.I.ベイシックイエロー〕1、2、11、13、
15、19、21、28、29、32、36、40、4
1、45、51、63、67、70、73、91 〔C.I.ベイシックオレンジ〕2、21、22 〔C.I.ベイシックレッド〕1、2、12、13、1
4、15、18、23、24、27、29、35、3
6、39、46、51、52、69、70、73、8
2、109 〔C.I.ベイシックバイオレット〕1、3、7、1
0、11、15、16、21、27、39 〔C.I.ベイシックブルー〕1、3、7、9、21、
22、26、41、45、47、52、54、65、6
9、75、77、92、100、105、117、12
4、129、147、151 〔C.I.ベイシックグリーン〕1、4 〔C.I.ベイシックブラウン〕1 〔C.I.リアクティブイエロー〕2、3、7、15、
17、18、22、23、24、25、27、37、3
9、42、57、69、76、81、84、85、8
6、87、92、95、102、105、111、12
5、135、136、137、142、143、14
5、151、160、161、165、167、16
8、175、176 〔C.I.リアクティブオレンジ〕1、4、5、7、1
1、12、13、15、16、20、30、35、5
6、64、67、69、70、72、74、82、8
4、86、87、91、92、93、95、107 〔C.I.リアクティブレッド〕2、3、5、8、1
1、21、22、23、24、28、29、31、3
3、35、43、45、49、55、56、58、6
5、66、78、83、84、106、111、11
2、113、114、116、120、123、12
4、128、130、136、141、147、15
8、159、171、174、180、183、18
4、187、190、193、194、195、19
8、218、220、222、223、228、235 〔C.I.リアクティブバイオレット〕1、2、4、
5、6、22、23、33、36、38 〔C.I.リアクティブブルー〕2、3、4、5、7、
13、14、15、19、21、25、27、28、2
9、38、39、41、49、50、52、63、6
9、71、72、77、79、89、104、109、
112、113、114、116、119、120、1
22、137、140、143、147、160、16
1、162、163、168、171、176、18
2、184、191、194、195、198、20
3、204、207、209、211、214、22
0、221、222、231、235、236 〔C.I.リアクティブグリーン〕8、12、15、1
9、21 〔C.I.リアクティブブラウン〕2、7、9、10、
11、17、18、19、21、23、31、37、4
3、46 〔C.I.リアクティブブラック〕5、8、13、1
4、31、34、39 等が挙げられ、これら上記に列挙した染料は、「染色ノ
ート第21版」(出版;色染社)等に記載されている。
【0034】これら水溶性染料のなかでもフタロシアニ
ン染料が好ましい。フタロシアニン染料としては、無置
換あるいは中心元素を有するものが挙げられ、中心元素
としては金属、非金属のものが挙げられ、好ましくは銅
であり、より好ましくはC.I.ダイレクトブルー19
9が挙げられる。
【0035】上記分散染料として、特に好ましい具体例
を以下に示す。特に好ましい具体例としては、C.I.
ディスパーズイエロー5、42、54、64、79、8
2、83、93、99、100、119、122、12
4、126、160、184:1、186、198、1
99、204、224及び237;C.I.ディスパー
ズオレンジ13、29、31:1、33、49、54、
55、66、73、118、119及び163;C.
I.ディスパーズレッド54、60、72、73、8
6、88、91、92、93、111、126、12
7、134、135、143、145、152、15
3、154、159、164、167:1、177、1
81、204、206、207、221、239、24
0、258、277、278、283、311、32
3、343、348、356及び362;C.I.ディ
スパーズバイオレッド33;C.I.ディスパーズブル
ー56、60、73、87、113、128、143、
148、154、158、165、165:1、16
5:2、176、183、185、197、198、2
01、214、224、225、257、266、26
7、287、354、358、365及び368;並び
にC.I.ディスパーズグリーン6:1及び9等が挙げ
られる。一方、上記油性染料としては、以下に限定され
るものではないが、特に好ましい具体例としては、例え
ば、C.I.ソルベント・ブラック3、7、27、29
及び34;C.I.ソルベント・イエロー14、16、
19、29、56及び82;C.I.ソルベント・レッ
ド1、3、8、18、24、27、43、51、72、
73、132及び218;C.I.ソルベント・バイオ
レット3;C.I.ソルベント・ブルー2、11及び7
0;C.I.ソルベント・グリーン3及び7;並びに
C.I.ソルベント・オレンジ2等が挙げられる。
【0036】本発明のインクジェット記録用インクは、
遊離硫黄の含有量が10ppm以下であるので、これら
の染料を用いてインクを長時間保存しても染料の分解等
によるインクの品質の低下を抑えられている。遊離硫黄
の含有量を1ppm以下とすると一層インクの品質の低
下を抑えられる。
【0037】本発明に使用できる顔料としては、従来公
知の有機及び無機顔料が使用できる。例えばアゾレー
キ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料
等のアゾ顔料や、フタロシアニン顔料、ペリレン及びペ
リレン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、
ジオキサンジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリ
ノン顔料、キノフタロニ顔料等の多環式顔料や、塩基性
染料型レーキ、酸性染料型レーキ等の染料レーキや、ニ
トロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、昼光蛍光
顔料等の有機顔料、カーボンブラック等の無機顔料が挙
げられる。
【0038】具体的な有機顔料を以下に例示する。マゼ
ンタ又はレッド用の顔料としては、C.I.ピグメント
レッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグ
メントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.
I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド1
5、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメン
トレッド48:1、C.I.ピグメントレッド53:
1、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグ
メントレッド122、C.I.ピグメントレッド12
3、C.I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメ
ントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、
C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメント
レッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.
I.ピグメントレッド222等が挙げられる。
【0039】オレンジ又はイエロー用の顔料としては、
C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメント
オレンジ43、C.I.ピグメントイエロー12、C.
I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエ
ロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.
ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー
74、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグ
メントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー12
8、C.I.ピグメントイエロー138等が挙げられ
る。
【0040】グリーン又はシアン用の顔料としては、
C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブ
ルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、
C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブ
ルー60、C.I.ピグメントグリーン7等が挙げられ
る。
【0041】ブラック用の顔料としては、カーボンブラ
ック(C.I.Pigment Black 7、ケッ
チェンブラックEC、デンカブラックHS−100、ア
セチレンブラック等)がある。
【0042】本発明のインクジェット記録用インクは、
色材として特にカーボンブラックを含有する場合には、
気泡を多く含んでいることが多いので、本発明の効果を
より一層得ることができる。
【0043】水性インクに用いられる顔料の含有量は、
インク全質量に対して1〜10質量%であるのが好まし
い。
【0044】本発明においては必要に応じて顔料分散剤
を使用してもよく、使用できる顔料分散剤としては、例
えば高級脂肪酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルエステル
硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、スルホコハク酸塩、ナ
フタレンスルホン酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシ
アルキレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシアル
キレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン
ポリオキシプロピレングリコール、グリセリンエステ
ル、ソルビタンエステル、ポリオキシエチレン脂肪酸ア
ミド、アミンオキシド等の活性剤、或いはスチレン、ス
チレン誘導体、ビニルナフタレン誘導体、アクリル酸、
アクリル酸誘導体、マレイン酸、マレイン酸誘導体、イ
タコン酸、イタコン酸誘導体、フマル酸、フマル酸誘導
体から選ばれた2種以上の単量体からなるブロック共重
合体、ランダム共重合体及びこれらの塩を挙げることが
できる。
【0045】顔料の分散方法としては、ボールミル、サ
ンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータ、ヘ
ンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザ
ー、パールミル、湿式ジェットミル、ペイントシェーカ
ー等各種を用いることができる。
【0046】前記顔料と顔料分散剤を用い、前記分散方
法によって得られた顔料分散体の粗粒分を除去する目的
で遠心分離装置を使用することも、フィルターを使用す
ることも好ましく用いられる。
【0047】水性インクに使用する顔料分散体の平均粒
径は10〜200nmであることが好ましく、10〜1
50nmがより好ましく、10〜100nmが更に好ま
しい。顔料分散体の平均粒径が200nm以下であると
光沢メディアに記録した画像の光沢感が増し、トランス
ペアレンシーメディアに記録した画像では顕著に透明感
がでる。又、顔料分散体の平均粒径が10nm以上とす
ると顔料分散体の安定性がよくなり、インクの保存安定
性が向上する。
【0048】顔料分散体の粒径測定は、レーザードップ
ラー法を用いた市販の粒径測定機器により求めることが
出来る。
【0049】本発明のインクジェット記録用インクは、
粘度が3.5〜6.0mPa・sであることが好まし
い。粘度をこの範囲とすることで、インクのノズルの目
詰まりが発生しにくく、長期間安定してインクを出射す
ることができる。
【0050】インクジェット記録用インクの粘度の測定
は、市販の粘度測定器を用いて測定することができる。
【0051】本発明のインクジェット記録用インクは、
ラテックスを含有しても良い。本発明におけるラテック
スとは媒質中に分散状態にあるポリマー粒子のことを指
す。ポリマーの種類の例としてはスチレン−ブタジエン
共重合体、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエ
ン共重合体、アクリル酸エステル共重合体、ポリウレタ
ン、シリコン−アクリル共重合体及びアクリル変性フッ
素樹脂等があるが、中でもアクリル酸エステル、ポリウ
レタン及びシリコン−アクリル共重合体が好ましい。
【0052】ラテックスの製造に用いられる乳化剤とし
ては低分子量の界面活性剤が用いられるのが一般的であ
るが、中では高分子量の界面活性剤(例えば可溶化基が
ポリマーにグラフト結合しているタイプや可溶化基を持
つ部分と不溶性の部分を連結させたブロックポリマーの
タイプ等がある)を乳化剤として用いたり、或いは可溶
化基をラテックスの中心ポリマーに直接結合させること
により乳化剤を用いずに分散されているラテックスも存
在する。この乳化剤に高分子量の界面活性剤を用いるラ
テックス及び乳化剤を使用しないラテックスはソープフ
リーラテックスと呼ばれている。本発明に使用するラテ
ックスとしては乳化剤の種類、形態を問わないが、イン
クの保存安定性に優れるソープフリーラテックスを用い
ることがより好ましい。
【0053】又、最近は中心ポリマーが均一であるラテ
ックス以外にポリマー粒子の中心部と外縁部で組成を異
にしたコア・シェルタイプのラテックスも存在するが、
このタイプのラテックスも好ましく用いることができ
る。
【0054】本発明におけるラテックスの平均粒径は1
50nm以下が好ましく、50nm以下がより好まし
い。
【0055】ラテックスの平均粒子径は光散乱法式やレ
ーザードップラー法式を用いた市販の測定装置を使用し
て簡便に計測することが可能である。
【0056】本発明におけるラテックスの固形分添加量
はインクの全質量に対して0.1〜10質量%であり、
0.3〜5質量%以下であることが特に好ましい。添加
量0.1質量%未満では耐水性に関して十分な効果を発
揮することが難しく、又10質量%を越えると経時でイ
ンク粘度の上昇や顔料分散粒径の増大が起こりやすいな
どインク保存性の点で問題が生じることが多い。
【0057】本発明におけるインクジェット記録用イン
クにはこの他に防腐剤、防黴剤、粘度調整剤等を必要に
応じて含有しても良い。
【0058】本発明のインクジェット記録方法に用いら
れる記録媒体は、通常インクジェットの記録に用いられ
る記録媒体であれば何でもよいが、支持体上にインク吸
収層を有する記録媒体が好ましい。インク吸収層は、親
水性バインダーと微粒子を含有する水溶性塗布液を支持
体上に塗布し、空隙を有する層を形成したものであるこ
とが好ましい。
【0059】本発明で用いることのできる微粒子として
は、無機微粒子や有機微粒子を用いることができるが、
特には、高発色濃度が得られ、更に微粒子が容易に得や
すいことから無機微粒子が好ましい。そのような無機微
粒子としては、例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸
カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、クレー、タ
ルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、
酸化亜鉛、水酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、ハイドロ
タルサイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カル
シウム、珪酸マグネシウム、合成非晶質シリカ、コロイ
ダルシリカ、アルミナ、コロイダルアルミナ、擬ベーマ
イト、水酸化アルミニウム、リトポン、ゼオライト、水
酸化マグネシウム等の白色無機顔料等を挙げることがで
きる。上記無機微粒子は、1次粒子のまま用いても、ま
た、2次凝集粒子を形成した状態で使用することもでき
る。
【0060】本発明においては、記録媒体で高品位なプ
リントを得る観点から、無機微粒子として、アルミナ、
擬ベーマイト、コロイダルシリカもしくは気相法により
合成された微粒子シリカが好ましく、気相法で合成され
た微粒子シリカが、特に好ましい。この気相法で合成さ
れたシリカは、表面がAlで修飾されたものであっても
良い。表面がAlで修飾された気相法シリカのAl含有
率は、シリカに対して質量比で0.05〜5%のものが
好ましい。
【0061】上記無機微粒子の粒径は、いかなる粒径の
ものも用いることができるが、平均粒径が1μm以下で
あることが好ましい。1μmを越えると、光沢性や発色
性が低下しやすく、そのため、特には、0.2μm以下
が好ましく、0.1μm以下が最も好ましい。粒径の下
限は特に限定されないが、無機微粒子の製造上の観点か
ら、概ね0.003μm以上、特に0.005μm以上
が好ましい。
【0062】上記無機微粒子の平均粒径は、多孔質層の
断面や表面を電子顕微鏡で観察し、100個の任意の粒
子の粒径を求めて、その単純平均値(個数平均)として
求められる。ここで、個々の粒径は、その投影面積に等
しい円を仮定した時の直径で表したものである。
【0063】また、微粒子の分散度は、光沢性や発色性
の観点から0.5以下が好ましい。0.5を越えると光
沢やプリント時の発色性が低下しやすい。特に、0.3
以下が好ましい。ここで、微粒子の分散度とは、上記平
均粒径を求めるのと同様に電子顕微鏡でインク吸収層の
微粒子を観察し、その粒径に標準偏差を平均粒径で割っ
たものを示す。
【0064】上記微粒子は、1次粒子のままで、あるい
は2次粒子もしくはそれ以上の高次凝集粒子でインク吸
収層中に存在していても良いが、上記の平均粒径は、電
子顕微鏡で観察したときにインク吸収層中で独立の粒子
を形成しているものの粒径を言う。
【0065】上記微粒子の水溶性塗布液における含有量
は、5〜40質量%であり、特に7〜30質量%が好ま
しい。
【0066】インク吸収層に含有される親水性バインダ
ーとしては、特に制限はなく、従来公知の親水性バイン
ダーを用いることができ、例えば、ゼラチン、ポリビニ
ルピロリドン、ポリエチレンオキシド、ポリアクリルア
ミド、ポリビニルアルコール等を用いることができる
が、ポリビニルアルコールが特に好ましい。
【0067】ポリビニルアルコールは、無機微粒子との
相互作用を有しており、無機微粒子に対する保持力が特
に高く、更に、吸湿性の湿度依存性が比較的小さなポリ
マーであり、塗布乾燥時の収縮応力が比較的小さいた
め、塗布乾燥時のひび割れに対する適性が優れる。本発
明で好ましく用いられるポリビリルアルコールとして
は、ポリ酢酸ビニルを加水分解して得られる通常のポリ
ビニルアルコールの他に、末端をカチオン変性したポリ
ビニルアルコールやアニオン性基を有するアニオン変性
ポリビニルアルコール等の変性ポリビニルアルコールも
含まれる。
【0068】酢酸ビニルを加水分解して得られるポリビ
ニルアルコールは、平均重合度が300以上のものが好
ましく用いられ、特に平均重合度が1000〜5000
のものが好ましく用いられる。ケン化度は、70〜10
0%のものが好ましく、80〜99.5%のものが特に
好ましい。
【0069】カチオン変成ポリビニルアルコールとして
は、例えば、特開昭61−10483号に記載されてい
るような、第1〜3級アミノ基や第4級アンモニウム基
を上記ポリビニルアルコールの主鎖または側鎖中に有す
るポリビニルアルコールであり、これらはカチオン性基
を有するエチレン性不飽和単量体と酢酸ビニルとの共重
合体をケン化することにより得られる。
【0070】ポリビニルアルコールは、重合度や変性の
種類違いなどの2種類以上を併用することもできる。特
に、重合度が2000以上のポリビニルアルコールを使
用する場合には、予め、無機微粒子分散液に重合度が1
000以下のポリビニルアルコールを無機微粒子に対し
て0.05〜10質量%、好ましくは0.1〜5質量%
添加してから、重合度が2000以上のポリビニルアル
コールを添加すると、著しい増粘が無く好ましい。
【0071】インク吸収層の親水性バインダーに対する
微粒子の比率は、質量比で2〜20倍であることが好ま
しい。質量比が2倍未満である場合には、多孔質層の空
隙率が低下し、充分な空隙容量が得にくくなるだけでな
く、過剰の親水性バインダーがインクジェット記録時に
膨潤して空隙を塞ぎ、インク吸収速度を低下させる要因
となる。一方、この比率が20倍を越える場合には、イ
ンク吸収層を厚膜で塗布した際に、ひび割れが生じやす
くなり好ましくない。特に好ましい親水性バインダーに
対する微粒子の比率は、2.5〜12倍、最も好ましく
は3〜10倍である。
【0072】インク吸収層を形成する水溶性塗布液中に
は、各種の添加剤を添加することができる。そのような
添加剤としては、例えば、架橋剤、界面活性剤(カチオ
ン、ノニオン、アニオン、両性)、白地色調調整剤、蛍
光増白剤、防黴剤、粘度調整剤、低沸点有機溶媒、高沸
点有機溶媒、ラテックスエマルジョン、退色防止剤、紫
外線吸収剤、多価金属化合物(水溶性もしくは非水溶
性)、マット剤、シリコンオイル等が挙げられるが、中
でもカチオン媒染剤は、印字後の耐水性や耐湿性を改良
するために好ましい。
【0073】架橋剤としては、従来公知の架橋剤を使用
することができ、無機系架橋剤(例えば、クロム化合
物、アルミニウム化合物、ジルコニウム化合物、ホウ酸
類など)や有機系架橋剤(例えば、エポキシ系架橋剤、
イソシアネート系架橋剤、アルデヒド系架橋剤、N−メ
チロール系架橋剤、アクリロイル系架橋剤、ビニルスル
ホン系架橋剤、活性ハロゲン系架橋剤、カルボジイミド
系架橋剤、エチレンイミノ系架橋剤等)等を使用するこ
とができる。
【0074】これらの架橋剤は、親水性バインダーに対
して、概ね1〜50質量%であり、好ましくは2〜40
質量%である。
【0075】親水性バインダーがポリビニルアルコール
類であり、微粒子がシリカである場合、架橋剤として
は、ホウ酸類やジルコニウム化合物などの無機系架橋剤
およびエポキシ系架橋剤が、特に好ましい。
【0076】特に好ましい態様として、ポリビニルアル
コールとシリカ微粒子を用いた場合には、ほう酸または
その塩を用いることにより、水溶性塗布液の温度を低下
させた際に、その粘度が大きく上昇し、塗膜面に強い風
を吹き付けても塗膜の乱れが大幅に抑制され、高速塗布
が容易になることから好ましい。ほう酸またはその塩と
しては、硼素原子を中心原子とする酸素酸およびその塩
のことを示し、具体的には、オルトほう酸、メタほう
酸、次ほう酸、四ほう酸、五ほう酸およびそれらの塩
(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩
など)が含まれる。
【0077】ホウ酸またはその塩の使用量は、塗布液の
無機微粒子やポリビニルアルコールの濃度、pH等によ
り広範に変わり得るが、ポリビニルアルコールに対して
概ね5〜60質量%、好ましくは10〜40質量%であ
る。
【0078】本発明のインクジェット記録方法に用いら
れる記録媒体に用いることができる支持体としては、吸
水性支持体(例えば、紙など)や非吸水性支持体を用い
ることができるが、より高品位なプリントが得られる観
点から、非吸水性支持体が好ましい。
【0079】好ましく用いられる非吸水性支持体として
は、例えば、ポリエステル系フィルム、ジアセテート系
フィルム、トリアテセート系フィルム、ポリオレフィン
系フィルム、アクリル系フィルム、ポリカーボネート系
フィルム、ポリ塩化ビニル系フィルム、ポリイミド系フ
ィルム、セロハン、セルロイド等の材料からなる透明ま
たは不透明のフィルム、あるいは基紙の両面をポリオレ
フィン樹脂被覆層で被覆した樹脂被覆紙、いわゆるRC
ペーパー等が用いられる。
【0080】本発明のインクジェット記録方法で用いる
ことができるインクジェットプリンタのインクジェット
ヘッドはピエゾ型ヘッドが好ましい。
【0081】図1、2に示すピエゾ型ヘッドについて説
明する。図1はヘッドの一部破断面を有する概略斜視図
であり、図2はヘッドのインク室部分の一例を示す概略
断面図である。
【0082】圧電材であるチタン酸ジルコン酸鉛による
下部基板1bと上部基板1cを接着剤6により接着して
形成する。下部基板1bと上部基板1cは図1の矢印の
ように逆方向に分極している。上部基板と下部基板にま
たがって複数の細長い溝2を形成する。これにより複数
の平行な隔壁4と溝2が形成される。
【0083】複数溝の内面には蒸着により電極膜3を設
ける。溝2に電極膜3を取りつけてから基板1の上面の
一部を段加工して段部35を形成する。接着剤6により
隔壁4の上面に蓋8を接着し、隔壁4の端面に接着剤に
より封溝片25を取りつける。複数溝の内面に形成され
た電極膜3の表面にパリレン等の絶縁膜17をコーティ
ングし、絶縁膜17の表面を酸素プラズマ処理により親
水化処理する。この親水化処理により炭酸ガスによる気
泡がヘッド内に残存しにくくなり出射安定性が向上す
る。溝2の開口する端面にノズル孔11を有するノズル
板10を同じ接着剤6により接着して溝2の1つおきに
インク室9を形成する。ノズル孔は各インク室に対応し
て設けられ、すなわち溝2に対応して1つおきに設けら
れている。蓋8の上部には共通溝5が彫られ、各インク
室に連通するための孔12が設けられる。溝2は1つお
きにノズル孔11と連通孔12をともに有する。蓋8の
上部にはインク供給孔15を有する上板14が共通溝5
の上部を覆うように接着剤6により接着される。
【0084】電極膜はそれぞれ蓋8の段部35に露出し
ている引出し配線7につながっている。
【0085】インク供給孔15よりインクを供給し、図
1、2の並列する溝2の1つおきに形成されたインク室
9にインクを満たす。両隣のダミー溝9′にはインクは
供給されない。
【0086】引き出し線7に電気信号を送り、インク室
2aの電極膜とその両側のダミー溝の電極膜の間にイン
ク室の電極膜の電位が高電位となるように駆動電圧をか
けるとインク室2aの両側の隔壁が内側に向けて変形
し、インク室が収縮してインクが小滴となって出射す
る。続いてインク室電極膜を接地すると、変形がなくな
りインクがインク室に吸い込まれる。
【0087】本発明のインクジェット記録用インクは、
インクジェットのヘッドの駆動周波数を大きくしても出
射安定性が維持されることから高速で印字を行うことが
できる。本発明においては、ヘッドの駆動周波数を10
kHz以上で印字することが好ましく、これにより、さ
らに高速印字を行うことができる。ヘッドの駆動周波数
は20kHz以上であることが好ましく、更に好ましく
は30kHz以上である。
【0088】
【実施例】以下、本発明の実施例を挙げて説明するが、
本発明はこれらの例に限定されるものではない。なお、
実施例中で「%」は、特に断りのない限り質量%を表
す。
【0089】 実施例1 〈顔料インク1の調製〉 カーボンブラック 20質量% スチレン−アクリル酸共重合体(分子量7,000、酸価150) 10質量% グリセリン 10質量% イオン交換水 60質量% 上記各添加剤を混合し、0.3mmのガラスビーズを体
積率で60%充填した横型ビーズミルを用いて分散し、
顔料分散体1を得た。得られた顔料分散体1の顔料の平
均粒径は75nmであった。
【0090】 顔料分散体1 10質量% エチレングリコール 10質量% ジエチレングリコール 10質量% トリエチレングリコールモノブチルエーテル 6質量% 界面活性剤(サーフィノール465 日信化学工業社) 0.1質量% イオン交換水 63.9質量% 以上の各組成物を混合、攪拌し、1μmフィルターでろ
過し、さらに水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを
9.5に調整して水性顔料インクであるインク1を調製
した。該インク中の顔料の平均粒径は85nmであっ
た。
【0091】顔料インク1中に含有される遊離硫黄の定
量は、下記の方法で測定した。 [インク中の遊離硫黄の定量法]顔料インク1に塩酸を
加えた後、遠心分離(16000rpm:20分)を行
って、沈殿物をメタノール洗浄した後、沈殿物を乾固し
た。乾固した沈殿物5gを100mlのトルエンに溶解
して5時間リフラックスし、濾過を行ってから再度乾固
し、3mlのトルエン/メタノール(=1/3)で溶解
し、高速液体クロマトグラフィー(日立製作所製、カラ
ム:GLサイエンス製 InertsilODS−2
(内径4.6mm、長さ250mm)、溶離液:メタノ
ール/水=9/1)を用いて遊離硫黄の定量を行った。
【0092】さらに、遠心分離後の上澄み液をトルエン
抽出したのち油相を乾固して3mlのトルエン/メタノ
ール(=1/3)で溶解し、上記の高速液体クロマトグ
ラフィーを用いて同様に遊離硫黄の定量を行った。上記
2つの高速液体クロマトグラフィー測定で求めた遊離硫
黄の定量値の和を遊離硫黄の含有量とした。 〈顔料インク2の調製〉SulfurPowder(関
東化学株式会社製)を乳鉢ですりつぶしトルエンに1%
濃度で溶解して溶液とし、顔料インク1に含有量が0.
01ppmとなるように添加して顔料インク2を調製し
た。顔料インク2に含有される遊離硫黄の含有量の最終
確認は顔料インク1での定量法を用いて行った。 〈顔料インク3の調製〉顔料インク2の調製において、
遊離硫黄の含有量を0.02ppmとした以外は顔料イ
ンク2と同様にして顔料インク3を調製した。顔料イン
ク3に含有される遊離硫黄の含有量の最終確認は顔料イ
ンク1での定量法を用いて行った。 〈顔料インク4の調製〉顔料インク2の調製において、
遊離硫黄の含有量を0.1ppmとした以外は顔料イン
ク2と同様にして顔料インク4を調製した。顔料インク
4に含有される遊離硫黄の含有量の最終確認は顔料イン
ク1での定量法を用いて行った。 〈顔料インク5の調製〉顔料インク2の調製において、
遊離硫黄の含有量を3ppmとした以外は顔料インク2
と同様にして顔料インク5を調製した。顔料インク5に
含有される遊離硫黄の含有量の最終確認は顔料インク1
での定量法を用いて行った。 〈顔料インク6の調製〉顔料インク2の調製において、
遊離硫黄の含有量を20ppmとした以外は顔料インク
2と同様にして顔料インク6を調製した。顔料インク6
に含有される遊離硫黄の含有量の最終確認は顔料インク
1での定量法を用いて行った。 〔顔料インク1〜6の出射安定性の評価〕インクジェッ
ト記録方法としては、図1,2に示すノズル孔径20μ
m、駆動周波数30kHz、インク滴6pl、1色当た
りのノズル数128、同色間のノズル密度180dpi
(dpiは2.54cmあたりのドット数を示す)であ
るピエゾ型ヘッドを搭載し、最大記録密度720×72
0dpiのオンデマンド型のインクジェットプリンタを
使用して、顔料インク1〜6についてそれぞれ連続印字
を行った。 〈出射安定性の評価〉各顔料インクについて連続印字を
行った際に発生したドット抜けの回数をトータルし、総
印字ライン数をドット抜けの回数で割って、平均印字ラ
イン数を算出した。 ◎:15万ライン以上 ○:5万ライン以上15万ライン未満 ×:5万ライン未満 結果を表1に示す。
【0093】
【表1】
【0094】表1より、本発明のインクジェット記録用
インクは、ドット抜けが少ないプリントを高速で行うこ
とができた。本発明のインクジェット記録用インクを用
いると安定にインク滴を出射することが分かった。
【0095】実施例2 〈染料顔料インク1〜6〉顔料インク1〜6のそれぞれ
にダイレクトブルー199を1.0質量%となるように
添加して染料顔料インク1〜6を作製した。 〔染料顔料インク1〜6の保存性の評価〕染料顔料イン
ク1〜6について、下記に示す残存率を求めた。吸光度
の測定は分光光度計(U−3200 Spectrop
hotometer 日立製作所製)を用いて波長62
0nmでの吸光度を測定した。尚、測定は、各インクの
波長620nmでの吸光度が0.5〜1.0となるよう
に水で希釈してから行った。 残存率=(ACD80−AC80)/(ACD−AC) ACD:染料顔料インクの吸光度 AC:顔料インクの吸光度 ACD80:染料顔料インクを80℃で2週間保存後の吸光
度 AC80:顔料インクを80℃で2週間保存後の吸光度 結果を表2に示す。
【0096】
【表2】
【0097】表2の結果より、本発明の範囲内の遊離硫
黄の含有量であれば、長期間の保存においても染料の分
解を抑えることができ、インクの長期保存が可能であ
る。また、染料顔料インク1〜6の出射安定性は実施例
1の顔料インクの出射安定性と同様であった。
【0098】
【発明の効果】本発明によって、低コストで出射安定性
を向上させたインクジェット記録用インク及び該インク
ジェット記録用インクを用いることで高速で画像品質の
高いインクジェット画像を形成するインクジェット記録
方法を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いることができるヘッドの一部破断
面を有する概略斜視図である。
【図2】本発明に用いることができるヘッドのインク室
部分の一例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 基板 2 溝 2a インク室 3 電極膜 6 接着剤 8 蓋 9 インク室 9′ ダミー溝 14 上板 15 インク供給孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西尾 さおり 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内 (72)発明者 岡 靖博 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内 Fターム(参考) 2C056 EA26 EC08 EC37 FA04 FC02 2H086 BA01 BA02 BA53 BA55 BA56 BA59 BA62 4J039 BA04 BE01 BE02 GA24

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遊離硫黄の含有量が0.002〜10p
    pmであるインクジェット記録用インク。
  2. 【請求項2】 遊離硫黄の含有量が0.006〜1pp
    mであるインクジェット記録用インク。
  3. 【請求項3】 色材としてカーボンブラックを含有する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェッ
    ト記録用インク。
  4. 【請求項4】 色材としてさらに染料を含有することを
    特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録用イン
    ク。
  5. 【請求項5】 記録ヘッドよりインクを微小液滴として
    出射するインクジェット記録方法において、前記インク
    が請求項1〜4のいずれか1項に記載のインクジェット
    記録用インクであることを特徴とするインクジェット記
    録方法。
  6. 【請求項6】 前記記録ヘッドの駆動周波数が10kH
    z以上であることを特徴とする請求項5に記載のインク
    ジェット記録方法。
  7. 【請求項7】 前記記録ヘッドの駆動周波数が20kH
    z以上であることを特徴とする請求項5に記載のインク
    ジェット記録方法。
  8. 【請求項8】 前記記録ヘッドの駆動周波数が30kH
    z以上であることを特徴とする請求項5に記載のインク
    ジェット記録方法。
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