JP2003180242A - 青果物の鮮度保持用包装体 - Google Patents

青果物の鮮度保持用包装体

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JP2003180242A
JP2003180242A JP2001380052A JP2001380052A JP2003180242A JP 2003180242 A JP2003180242 A JP 2003180242A JP 2001380052 A JP2001380052 A JP 2001380052A JP 2001380052 A JP2001380052 A JP 2001380052A JP 2003180242 A JP2003180242 A JP 2003180242A
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vegetables
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Atsushi Tanaka
田中  敦
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来フィルムに特殊な加工が必要であり高価
であった青果物の鮮度保持用MA包装体と同等の効果を
有する包装体を安価で提供する。また従来のMA包装体
のようにヒートシールで密封する必要がある場合は用い
ることの難しかった素材をラミネートやパートコートす
ることなく使用できる包装体を提供する。 【解決手段】 合成樹脂フィルム製袋の開口部あるいは
合成樹脂フィルム製シートが袋状になるようにしたもの
の開口部を金属製あるいは樹脂製カシメ、結束バンド、
テープ、ビニタイ、結束用クリップの内何れかを用いて
束ねた青果物包装体において、その結束部分の締め具合
で包装体のガス通気性を制御することによって包装体内
が大気よりも低酸素濃度(3〜18%)、高二酸化炭素
濃度(3〜20%)となる青果物の鮮度保持用包装体、

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、MA(Modified
Atmosphere)による青果物の鮮度保持を目的とする包装
体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】青果物は収穫後も生命活動を続し呼吸も
行っている。そして、一般的に呼吸速度が速いほど、青
果物は輸送、保管中の品質低下が著しくなる。青果物の
鮮度保持では、この呼吸を如何に抑えるかが重要で、一
般的に低温ほど青果物の呼吸は抑制されることが知られ
ている。よって、青果物は収穫後直ちに予冷し、冷蔵
車、冷蔵室等を用いて低温のまま輸送、保管、販売され
ることが望ましい。このような、産地からの一貫した低
温管理システムをコールドチェーンシステムと言うが、
国内のコールドチェーンシステムの構築は欧米などに較
べると後れをとっており、青果物流通の問題点となって
いる。しかし、このシステムを完成させるためには莫大
な費用が掛かる。費用の販売価格への上乗せが見込めな
い現状では、生産者、輸送業者、販売業者らのいずれが
その費用を負担するのかが問題となり当面実現は困難で
ある。そこで、近年これを補うために、青果物の鮮度保
持を目的とした資材が多数研究、開発されている。これ
らのうち温度とは別に、周囲のガス組成が大気よりも低
酸素、高二酸化炭素濃度条件にすると青果物の呼吸が抑
制されるのを利用したMA包装が普及しつつある。MA
包装は、青果物を適度なガス透過性を有する包材で包装
し、青果物の呼吸量と包装体のガス透過量のバランスで
包装体内を大気よりも低酸素、高二酸化炭素状態にし青
果物の呼吸を抑制する。MA包装を目的とした包装資材
には、フィルムに孔径20〜300μm程度の微細な孔
(特開平5−329947)やキズ、クラック(特許番
号第2643730)をあけたものが市販されている。
しかし、これらはフィルムに加工を施すため価格が高い
こと、青果物の呼吸速は種類によって異なるため一品一
様の加工が必要で他への転用が困難であること、ヒート
シールで密封する必要があり作業性が悪くなることなど
が普及の妨げとなっている。昨今では、シイタケ、ネ
ギ、トマトをはじめ輸入青果物の増加に伴い、国内農作
物の優位性の模索が行われており、その一環としても安
価なMA効果を有する包装体の開発が望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、一つ
には従来フィルムに特殊な加工が必要であり高価であっ
た青果物の鮮度保持用MA包装体と同等の効果を有する
包装体を安価で提供することである。また従来のMA包
装体のようにヒートシールで密封する必要がある場合は
用いることの難しかった素材をラミネートやパートコー
トすることなく使用できる包装体を提供することであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、
(1)合成樹脂フィルム製袋の開口部を結束材を用いて
結束した青果物包装体において、結束材の締め具合で包
装体のガス通気性を制御することによって、包装体内が
大気よりも低酸素濃度(18%以下)、高二酸化炭素濃
度(3〜20%)となる青果物の鮮度保持用包装体。
(2) 結束材が、金属製カシメ、樹脂製カシメ、結束
バンド、テープ、ビニタイ又はクリップである(1)項
記載の青果物の鮮度保持用包装体、(3) 合成樹脂フ
ィルム製袋の開口部を結束した際の結束材に囲まれた面
積と包材の結束部分断面積との比が、1<結束材に囲ま
れた面積/包材の結束部分断面積≦4である(1)又は
(2)項記載の青果物の鮮度保持用包装体、(4) 結
束材がフィルムを締め付ける部分の幅が、0mm超、1
0mm以下である(1)(2)又は(3)項記載の青果
物の鮮度保持用包装体、(5) 包装体の酸素透過量を
包装体に用いたフィルムの有効表面積あたりに換算した
場合、500〜700,000cc/m2・day・a
tmであり、使用する合成樹脂フィルムの水蒸気透過量
が400g/m2・day・atm以下である(1)〜
(4)項のいずれかに記載の青果物の鮮度保持用包装
体、(6) 結束部分からの酸素透過量( cc/da
y・atm )をPとしたとき、 P=D×(21−C)×(S×K−F)/L/100×
R…(式1)で表される(1)〜(5)項のいずれか1
項に記載の青果物の鮮度保持用包装体 (ただし、Dは酸素の空気に対する拡散係数、Cは包装
体内の酸素濃度(%)、Sは結束材に囲まれた面積、F
は結束材で束ねる部分の包装袋の断面積、Lは結束材が
フィルムを締め付ける部分の幅、Kは結束材の種類、形
状で決まる定数、RはP<2500のとき0.6から
1.4、P≧2500のとき0.8から1.2であ
る。)である。
【0005】
【発明の実施の形態】MA包装で青果物の鮮度を保持す
る場合のガス組成条件は青果物の種類によって異なるが
本発明の青果物の鮮度保持用包装体を使用すれば、呼吸
障害を発生することなく青果物の呼吸を抑制でき、その
鮮度を保つことが可能である。具体的な効果としては、
ブロッコリー、コマツナ、ナバナなどでは黄化防止、ビ
タミンCの保持、エダマメでは黄化防止、食味保持、ト
ウモロコシでは甘味、瑞々しさ、萎れ、皮の黄化防止、
トマトでは熟度の進行に伴う変色、果肉の軟化、味の低
下防止、サヤエンドウ、インゲンでは黄化、萎れ防止、
スダチ、カボスでは黄化、風味低下、萎れ防止、サクラ
ンボでは、変色、うるみ、果実と柄の萎れ、柄の黄化、
食味低下などを防止できる。青果物の種類としては、こ
れらのみに限らず、ホウレンソウ、コマツナ、シュンギ
ク、オオバ、ニラ、ネギ、パセリ、ミズナ、ミブナなど
葉菜類、ピーマン、キュウリ、トマト、ニガウリ、ナス
など果菜類、グリーンアスパラガス、ホワイトアスパラ
ガス、ミョウガなど葉茎類、ブドウ、メロン、イチゴ、
柿、キウイフルーツ、サクランボ、青梅、ナシ、リン
ゴ、バナナ、モモ、ビワ、ブルーベリーなど果実類、シ
イタケ、マッシュルーム、ナメコ、シメジ、エノキ、エ
リンギ、マイタケ、マツタケなど菌茸類、バラ、カーネ
ーション、キクなど花卉類、ナガイモ、ダイコン、カ
ブ、ジャガイモなど根菜類、さらにモヤシ(緑豆、黒緑
豆、大豆)、カイワレ、トウミョウ、栗、剥き栗、ハー
ブ類、カット野菜(レタス、ハクサイ、キャベツ、ニン
ジン、カボチャ、パプリカ、タマネギなど)などといっ
たあらゆる青果物に使用できる。
【0006】本発明の包装体に用いる合成樹脂フィルム
製袋の材質としては、青果物の包装に用いることのでき
るものであればどのようなものであってもなんら差し支
えないが、一般には無延伸ポリプロピレン、延伸ポリプ
ロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニ
ル等が用いられる。加えてこれ以外のポリアミド、ポリ
エステル、ポリカーボネート、生分解等のフィルム、さ
らにはこれらの複合フィルムであってもよい。さらに
は、これらのフィルム表面にシーラント層を設けたもの
でも、防曇処理したフィルムであってもなんら差し支え
ない。本発明の特長の一つとして、MA包装において密
封の際、一般的に行われているヒートシールを行う必要
が無いため、ナイロンのようにヒートシール性の悪い素
材でも容易に使用できることが挙げられる。
【0007】特に包装体内の結露が問題になる場合は、
水蒸気透過率が30〜200g/m 2・24hr・atm(at40
℃・90%RH)であるナイロンあるいはポリスチレン単
層フィルム、又はこれらいずれかとエチレン−酢酸ビニ
ルアルコール共重合樹脂フィルムとラミネートした多層
フィルムを用いればよい。これら素材を用いることで包
装体全体の重量減少が1日当り0.3〜1.0%とな
り、結露が防止できると共に青果物に萎れが生じにく
い。また、これらのフィルムの厚さはコストの点から2
0〜60μmのものが好ましい。
【0008】本発明の包装体において、MA効果を得る
ために用いる結束材は、結束帯、輪ゴム、カシメ(金属
製、ポリカーボネートなど合成樹脂製)、バックシーラ
ー、ビニタイ、クリップ(金属製または合成樹脂製)、
紐等どんな方法でもなんら差し支えないが、締め具合を
設計通り安定させるためには、ゴムなど弾力性のある物
よりも、金属や樹脂カシメ、クリップなど保形性のある
物がより好ましい。カシメ、バックシーラー、ビニタイ
の場合は機械や道具の設計で締め具合を調節でき、輪ゴ
ムではゴムの材質、太さや幅などで締め具合を調節でき
る。結束材は、金属製カシメ、樹脂製カシメ、結束バン
ド、テープ、ビニタイ又はクリップであることが特に好
ましい。
【0009】本発明の包装体において、結束材に囲まれ
た面積/包材の結束部分断面積との比を、1<結束材に
囲まれた面積/包材の結束部分断面積≦4にすれば、青
果物の鮮度保持に適したガス透過性を得ることが出来
る。結束材に囲まれた面積/包材の結束部分断面積が1
以下では酸素透過量が不足するため、包装体内の青果物
が窒息して品質低下が著しくなる。また、結束材に囲ま
れた面積/包材の結束部分断面積が4を超えると包装体
の酸素透過量が大きすぎるため青果物の代謝を十分に抑
制できず、青果物の鮮度を保持することができない。包
装体の酸素透過量を80〜350、000cc/pac
k・day・atmと比較的小さいレベルで制御したい
場合は、結束材に囲まれた面積/包材の結束部分断面積
を2以下としたほうが、酸素透過量のばらつきを小さく
できる。また、結束材の幅も包装体の酸素透過量に影響
するが、コスト、見栄え等を考慮すると、0<結束材が
フィルムを締め付ける部分の幅(mm)≦10が好まし
い。
【0010】従来MA包装では、フィルムに加工を施
し、開口部はヒートシールなどで密封して包装体のガス
透過性を制御している。本発明では、包装体の開口部の
締め具合を調節することで包装体のガス透過性を向上さ
せるため、包装体に用いる素材に微細孔やキズ等の加工
を加える必要が無くなり、低価格でMA効果を有する包
装体を供給できる。また、従来の微細孔タイプや傷タイ
プのMA包装で、包装する青果物の種類や量に併せたガ
ス透過性を持たせるには青果物の種類毎、内容量毎に異
なった加工を施した包材が必要となり、製造行程が複雑
になりや在庫管理の負担が大きかった。しかし、本発明
の包装体では、開口部の締め具で包装袋のガス透過性を
調節するので、サイズが合えば同じ袋で多様な青果物を
包装する事ができるし、安価な家庭用ポリ袋でも青果物
の鮮度保持効果を得ることができる。しかしながら上記
記載のMA包材を本発明の袋、シートとして用いても何
ら差し支えない。この場合、包装体の酸素透過量には微
細孔など加工部からの量も加わる。さらに、密封のため
にヒートシールを行う必要がないので、ポリエチレンや
ナイロンの単層フィルムなどヒートシールでの密封が難
しい素材でも容易に用いることが出来る。
【0011】従来のMA包装体のようにフィルム表面に
傷や微細孔などの加工を施したものは、フィルムの透明
性が損なわれる場合や、包装体にラベルを張り付ける場
合には加工部分を避けないと、酸素透過量が設計した値
より小さくなり青果物が窒息する危険があった。本発明
の包装体ではフィルム表面に加工を施す必要が無く、こ
れらの点を改善することができる。
【0012】また、段ボール箱に本発明の包装袋を一体
化させたMA段ボール箱としても使用でき、近年使用量
が増加している通い箱の内袋としても使用できる。使用
目的は流通、小売り時の鮮度保持に限らず、低温での長
期貯蔵もあげられる。
【0013】本発明の包装体に用いる合成樹脂フィルム
製袋は袋状の形態の他、開口部を束ねて締めることさえ
出来れば、たとえば合成樹脂フィルム製シートを袋状に
して用いることもできる。よってポリメチルペンテンな
ど製袋が難しい素材のシートを袋状にして用いることも
できる。
【0014】青果物をMA包装する際、最も呼吸量の小
さい青果物であるレタスや芋類でも包装体の酸素透過量
を包装体に用いたフィルムの有効表面積あたりに換算し
た値が500cc/m2・day・atm以下の条件で
は、酸素不足によるアルコール発酵が起こり品質の低下
が促進される。逆に700、000cc/m2・day
・atmを超えるような条件では、呼吸量の速い青梅、
栗やバナナでも包装体内の酸素濃度が十分下がらないた
め鮮度保持効果を得ることができない。よって包装体の
酸素透過量を包装体に用いたフィルムの有効表面積あた
りに換算した場合、500〜700、000cc/m2
・day・atmである。また、包装した青果物が急速
に萎れるのを防止するために、使用する合成樹脂フィル
ムの水蒸気透過量は400g/m2・day・atm以
下の必要がある。
【0015】結束材は、必ずしも完全に閉じた状態であ
る必要は無く、例えばローマ字のCのように一部が開い
ている形態や螺旋系のような形態(図2)でも結束部分
が容易に緩まない状態であればかまわない。この場合
は、結束部分におけるフィルム断面の頂点を結んだ内側
の面積を結束材に囲まれた面積とすればよい。結束材の
形状によって結束材と束ねたフィルムの間に遊びがある
場合(図3)も上記のようにフィルム断面の頂点を結ん
だ内側の面積を結束材に囲まれた面積とすればよい。ま
た、結束部分の断面積は必ずしも結束材の幅方向に一定
で有る必要はなく、部分的に狭くなっていてもかまわな
い(図4)。結束材の形状が結束部からの酸素透過量に
影響を及ぼす場合の酸素透過量は、最も狭い部分の断面
積をSとし、結束材の形状によって決まる定数Kを掛け
ればよく以下のように求める。
【0016】断面積が結束材の幅方向に一定でないと
き、結束部分の断面積(最も狭い部分)S=S1(S1
2)、幅L=L1、結束部分内側の体積V=V1とし、
断面積が結束材の幅方向に一定であるときの結束部分の
断面積S=S2、幅L=L2(L 2=L1)、結束部分内側
の体積V=V2とすると、K=(V1/L1)/(V2/L
2)=V1/V2である。例えば、図3の例1の場合で突
起部分以外がフィルムを締め付けていない(結束材に囲
まれた面積/包材の結束部分断面積>4)場合は、突起
部分における面積がS、突起部分2個の幅がLでありK
=V1/V2=1である。図3の例3の場合は、結束材に
囲まれた最も狭い部分の面積をSS(半径rS)、最も広
い部分の面積をSL(半径rL<2rS)、フィルムを締
め付けるのに有効な結束材の幅(1<結束材に囲まれた
面積/包材の結束部分断面積≦4を満たす範囲)をl、
これを完全な円錐形にした場合の高さをL'とすると、
K=((底面の面積SL、高さL'の円錐の体積)−(底
面の面積SS、高さL'−lの円錐の体積))/(底面の
面積SS、高さlの円柱の体積)=( SL ×L'− SS
×(L'−1))/3/(SS×l)である。
【0017】本発明の式1におけるRは、MAにおける
青果物の鮮度保持に必要な酸素透過量の範囲を規定する
係数でRはP<2500のとき0.6から1.4、P≧
2500のとき0.8から1.2である。Rが下限、す
なわちP<2500のとき0.6、 P≧2500のと
き0.8を下回ると包装した青果物が必要とした酸素が
包装体内に供給されず青果物が嫌気呼吸を行い劣化が促
進される場合が多くなる。また、Rが上限すなわち P
<2500のとき1.4、P≧2500のとき1.2を
超えると内容物に対して酸素透過量が多くなりすぎて包
装体内の酸素濃度が十分に下がらないため、呼吸が抑制
されず鮮度保持効果も弱まる場合が多くなる。設計した
酸素透過量がPP、実際の酸素透過量がPF=PPRのと
き、 RがP<2500のとき0.6から1.4、P≧
2500のとき0.8から1.2であれば、酸素透過量
が設計値PPの包装体と同じレベルの鮮度保持効果が得
られる。以下、実施例で本発明を説明する。
【0018】
【実施例】《実施例1》サイズ、縦270mm、横150
mmで、厚さ30μmの二軸延伸ポリプロピレンからなる
袋、袋の開口部から5cmの部分に幅2mmのポリカーボ
ネート製カシメで閉環部分の面積が約12.6mm2
なるように結束した後、袋内に窒素ガスを充填した。そ
の後の袋内酸素濃度の経時変化を測定した結果を図1に
記す。このとき、結束材に囲まれた面積/包材の結束部
分断面積=1.4である。《実施例2》サイズ、縦27
0mm、横150mmで、厚さ30μmの二軸延伸ポリプロ
ピレンからなる袋に着色度80%のトマト(品種:桃太
郎)1個(約140g)を入れて、袋の開口部から5cm
の部分に幅2mmのポリカーボネート製カシメで閉環部
分の面積が約12.6mm2となるように結束した。こ
れを20℃で4日間保管後のトマトの品質評価結果を表
1に示す。 n数=5であり、以下同様の個数で評価し
た。このとき、結束材に囲まれた面積/包材の結束部分
断面積=1.4である。
【0019】《比較例1》サイズ、縦270mm、横15
0mmで、厚さ30μmの二軸延伸ポリプロピレンからな
る袋、袋の開口部から5cmの部分をヒートシールした後
に幅2mmのポリカーボネート製カシメで閉環部分の面
積が12.6mm2となるように結束した後、袋内に窒
素ガスを充填した。その後の袋内酸素濃度の経時変化を
測定した結果を図1に記す。 《比較例2》サイズ、縦270mm、横150mmで、直径
約50μmの微細孔を2個あけた厚さ30μmの二軸延
伸ポリプロピレンからなる袋、袋の開口部から5cmの部
分をヒートシールした後に幅2mmのポリカーボネート
製カシメで閉環部分の面積が12.6mm2となるよう
に結束した後、袋内に窒素ガスを充填した。その後の袋
内酸素濃度の経時変化を測定した結果を図1に記す。 《比較例3》サイズ、縦220mm、横150mmで、直径
約50μmの微細孔を2個あけた厚さ30μmの二軸延
伸ポリプロピレンからなる袋に着色度80%のトマト
(桃太郎)1個(約140g)を入れて、袋の開口部を
ヒートシールで密封した。これを20℃で4日間保管後
のトマトの品質評価結果を表1に示す。 n数=5であ
り、以下同様の個数で評価した。 《比較例4》サイズ、縦220mm、横150mmで、厚さ
30μmの二軸延伸ポリプロピレンからなる袋に着色度
80%のトマト(桃太郎)1個(約140g)を入れ
て、袋の開口部をヒートシールで密封した。これを20
℃で4日間保管後のトマトの品質評価結果を表1に示
す。 n数=5であり、以下同様の個数で評価した。 《比較例5》サイズ、縦220mm、横150mmで、直径
5mmの穴を8個あけた厚さ30μmの二軸延伸ポリプ
ロピレンからなる袋に着色度80%のトマト(桃太郎)
1個(約140g)を入れて、袋の開口部をヒートシー
ルで密封した。これを20℃で4日間保管後のトマトの
品質評価結果を表1に示す。 n数=5であり、以下同
様の個数で評価した。
【0020】トマトの着色度のは以下の通りである。 50%:果頂部のみやや赤い、60%:半分以上赤い、
70%:一部緑色残る、80%:全体鮮やかな赤色、1
00%:全体濃赤色、100%以上:暗赤色(商品性無
し) 表中の記号は以下の通りである。 ○:新鮮、□:僅かに変化、△:商品性の限界、×:食
用に適さない 表中臭気の表現は以下の通りである。 嫌:嫌気による発酵臭発生
【0021】
【表1】
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、青果物の保存性が良好
である青果物鮮度保持包装体が低価格かつ容易に得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1における、袋内酸素濃度の経時変化
を示すグラフである。
【図2】 結束材が完全に閉じていない場合の例を示
す。(a)は「一部開環」の例、(b)は「螺旋状」の
例の側面図である。
【図3】 結束材と束ねたフィルムの間に遊びがある場
合の例を示す。(a)は、遊び部分がある場合の第1の
例、(b)は遊び部分がある場合の第2の例である。
【図4】 結束部分の断面積が、結束材の幅方向に対し
て一定でない例。(a)は部分的に狭い第1の例の側断
面図、(b)は部分的に狭い第2の例の側断面図、
(c)は部分的に狭い第3の例である。
【符号の説明】 1 結束部分 2 遊び部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B65D 85/50 B65D 85/50 C Fターム(参考) 3E035 AA11 AA12 BA08 BB02 BC02 BD01 CA06 3E064 BA21 BC08 EA03 FA01 HM01 HN27 HN28 HN30 HN38 3E067 AA11 AB08 AB09 BA12A BB14A CA03 DA03 EA23 FA01 FB20 FC01 GB01 GD01 4B069 AB04 HA01 HA11 KD05

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂フィルム製袋の開口部を結束材
    を用いて結束した青果物包装体において、結束材の締め
    具合で包装体のガス通気性を制御することによって、包
    装体内が大気よりも低酸素濃度(18%以下)、高二酸
    化炭素濃度(3〜20%)となる青果物の鮮度保持用包
    装体。
  2. 【請求項2】 結束材が、金属製カシメ、樹脂製カシ
    メ、結束バンド、テープ、ビニタイ又はクリップである
    請求項1記載の青果物の鮮度保持用包装体。
  3. 【請求項3】 合成樹脂フィルム製袋の開口部を結束し
    た際の結束材に囲まれた面積と包材の結束部分断面積と
    の比が、1<結束材に囲まれた面積/包材の結束部分断
    面積≦4である請求項1又は2記載の青果物の鮮度保持
    用包装体。
  4. 【請求項4】 結束材がフィルムを締め付ける部分の幅
    が、0mm超、10mm以下である請求項1,2又は3
    記載の青果物の鮮度保持用包装体。
  5. 【請求項5】 包装体の酸素透過量を包装体に用いたフ
    ィルムの有効表面積あたりに換算した場合、500〜7
    00,000cc/m2・day・atmであり、使用
    する合成樹脂フィルムの水蒸気透過量が400g/m2
    ・day・atm以下である請求項1〜4のいずれか1
    項に記載の青果物の鮮度保持用包装体。
  6. 【請求項6】 結束部分からの酸素透過量( cc/d
    ay・atm )をPとしたとき、 P=D×(21−C)×(S×K−F)/L/100×
    R…(式1)で表される請求項1〜5のいずれか1項に
    記載の青果物の鮮度保持用包装体。 (ただし、Dは酸素の空気に対する拡散係数、Cは包装
    体内の酸素濃度(%)、Sは結束材に囲まれた面積、F
    は結束材で束ねる部分の包装袋の断面積、Lは結束材が
    フィルムを締め付ける部分の幅、Kは結束材の種類、形
    状で決まる定数、RはP<2500のとき0.6から
    1.4、P≧2500のとき0.8から1.2であ
    る。)
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN100345490C (zh) * 2005-12-02 2007-10-31 南京农业大学 一种杨梅果实高氧气调包装保鲜方法
CN100379650C (zh) * 2005-08-26 2008-04-09 南京农业大学 杨梅限制性气调保鲜包装方法

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