JP2003179561A - 音響通信装置および音響信号通信方法 - Google Patents

音響通信装置および音響信号通信方法

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JP2003179561A JP2001380206A JP2001380206A JP2003179561A JP 2003179561 A JP2003179561 A JP 2003179561A JP 2001380206 A JP2001380206 A JP 2001380206A JP 2001380206 A JP2001380206 A JP 2001380206A JP 2003179561 A JP2003179561 A JP 2003179561A
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carrier
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 音響通信の伝送速度を向上させる。 【解決手段】 送信部1は,複数のパルス信号のそれぞ
れの搬送波に対して,送信情報に基づく振幅変調および
位相変調の双方またはいずれか一方と,窓関数を表す信
号による変調とを行い,変調された複数のパルス信号を
音により順次送信する。受信部2は,送信部1により送
信された複数の音響信号を順次受信して,電気信号に変
換する。そして,受信部2は,変換された信号をフーリ
エ変換し,搬送波の周波数における位相値および振幅値
の双方またはいずれか一方を読み出し,読み出した値に
基づいて通信情報を復調する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,送信情報を音響信
号として送信する音響送信装置および音響信号送信方法
に関する。また,本発明は,通信情報を音響信号として
受信する音響受信装置および音響信号受信方法に関す
る。さらに,本発明は,このような音響送信装置および
音響受信装置を備えている音響通信装置および音響信号
通信方法に関する。
【0002】また,本発明は,音響送信装置に設けられ
たコンピュータに実行させるためのプログラムに関す
る。
【0003】
【従来の技術】各家庭(住宅)のガス使用量を,自動検
針および収集するためにセンタ局に送信し,ガス漏れ発
生をセンタ局に通知し,あるいは,ガス漏れ通知に応答
して,センタ局から遠隔操作によりガスメータの遮断を
行う遠隔監視/制御システムが実用化されている。
【0004】このような遠隔監視/制御システムでは,
各家庭(住宅)に設置されたガスメータに,通信機能を
有するマイクロコンピュータ等が設けられる。そして,
ガスメータのマイクロコンピュータ等は有線回線により
端末網制御装置に接続され,端末網制御装置はさらに電
話回線によりセンタ局に接続される。
【0005】このため,住宅には,ガスメータと端末網
制御装置との間に有線回線を通すための貫通孔工事が行
われる。しかし,特に集合住宅では,工事が困難な場合
が多く,また,美観上の問題が生じる場合もある。
【0006】これに対して,ガスメータのマイクロコン
ピュータ等を電波等の無線通信によって端末網制御装置
に接続するとともに,端末網制御装置を各家庭の電話機
(固定電話機)に接続し,電話回線を介してセンタ局に
接続することも考えられている。しかし,近年,携帯電
話およびPHSの普及により,家庭内に電話機を持たな
い顧客も多くなり,このような電波による方法も,すべ
ての住宅に実施できるものではない。
【0007】また,このような通信設備のコスト低減も
求められている。
【0008】このため,通信情報を音響信号として,ガ
ス管等の内部に伝播させる音響信号通信方法が検討され
ている。この方法では,ガス管の一方に設置されたガス
メータから,ガス管の他方に設置された端末網制御装置
へ,音響信号により検針値,ガス漏れ発生通知等の通信
情報が送信される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし,ガス管等の内
部を音響信号により通信する場合に,たとえば配管の曲
がり部,分岐部等で音の反射による残響波(遅延波)が
発生する。したがって,通信情報を連続的に送信する
と,先に送信された音響信号の残響によって,次に送信
された音響信号が妨害され,受信側で音響信号を正確に
受信できないという問題が生じている。
【0010】この残響の影響を回避するために,先に送
信された音響信号の残響が,ある一定のレベル以下に減
衰するのを待って,次の音響信号を送信する必要があ
る。このため,単純なパルス信号による音響通信には,
伝送速度の向上に限界があった。
【0011】これに対して,パルス信号をガウス窓信号
により変調して送信することにより,残響波に強くする
試みも行われ,一定の伝送速度の向上が確認されている
が,伝送速度をより一層向上させたいという要求があ
る。
【0012】本発明は,このような状況に鑑みなされた
ものであり,その目的は,音響通信の伝送速度を向上さ
せることにある。
【0013】また,本発明の目的は,残響に強い音響通
信装置および音響信号通信方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に,本発明の第1の側面による音響送信装置は,複数の
パルス信号を順次音により送信する音響送信装置であっ
て,前記複数のパルス信号のそれぞれは,1または複数
の,所定の周波数を有する搬送波を変調したものであ
り,かつ,前記複数のパルス信号における各パルス信号
の搬送波は互いに異なる周波数を有し,前記複数のパル
ス信号における各パルス信号の搬送波に対して,送信情
報に基づく振幅変調および位相変調の双方またはいずれ
か一方と,窓関数を表す信号による変調とを行う変調手
段と,前記変調手段により変調された複数のパルス信号
を音により順次送信する音響送信手段と,を備えてい
る。
【0015】本発明の第1の側面による音響信号送信方
法は,複数のパルス信号のそれぞれが1または複数の,
所定の周波数を有する搬送波を変調したものであり,か
つ,前記複数のパルス信号における各パルス信号の搬送
波が互いに異なる周波数を有する,該複数のパルス信号
を順次音により送信する音響信号送信方法であって,前
記複数のパルス信号における各パルス信号の搬送波に対
して,送信情報に基づく振幅変調および位相変調の双方
またはいずれか一方と,窓関数を表す信号による変調と
を行い,前記変調された複数のパルス信号を音により順
次送信するものである。
【0016】また,本発明の第1の側面によるプログラ
ムは,複数のパルス信号のそれぞれが1または複数の,
所定の周波数を有する搬送波を変調したものであり,か
つ,前記複数のパルス信号における各パルス信号の搬送
波が互いに異なる周波数を有する,該複数のパルス信号
を順次音により送信する音響送信装置に設けられたコン
ピュータに,前記複数のパルス信号における各パルス信
号の搬送波を表したディジタルデータに対して,送信情
報を表すディジタルデータに基づき振幅変調および位相
変調の双方またはいずれか一方を行う手順と,前記搬送
波を表したディジタルデータに対して,窓関数を表す信
号による変調とを行う手順と,を実行させるためのもの
である。
【0017】さらに,本発明の第1の側面によるプログ
ラムは,複数のパルス信号のそれぞれが1または複数
の,所定の周波数を有する搬送波を変調したものであ
り,かつ,前記複数のパルス信号における各パルス信号
の搬送波が互いに異なる周波数を有する,該複数のパル
ス信号を順次音により送信する音響送信装置に設けられ
たコンピュータに,送信情報に基づいて,前記搬送波に
対して行う変調が位相シフトキーイングである場合には
前記搬送波の移相量に前記送信情報を変換し,前記変調
が振幅シフトキーイングである場合には前記搬送波の振
幅値に前記送信情報を変換し,前記変調がQAMである
場合には前記搬送波の振幅値および移相量に前記送信情
報を変換する手順と,前記変調が位相シフトキーイング
である場合には前記搬送波の移相量が,前記変調が振幅
シフトキーイングである場合には前記搬送波の振幅値
が,前記変調がQAMである場合には前記搬送波の振幅
値および移相量が,それぞれパラメータとして与えられ
た,前記1または複数の搬送波を表す式と,窓関数を表
す式とが乗算された計算式の前記パラメータに,前記送
信情報から変換された値を代入する手順と,を実行させ
るためのものである。
【0018】本発明の第1の側面によると,複数のパル
ス信号における各パルス信号の搬送波に対して振幅変調
および位相変調の双方またはいずれか一方を行い,多値
(たとえば複数ビット等)を有する送信情報を表現する
ことにより,1つの搬送波における1つの変調シンボル
で複数の情報を送信することができる。したがって,伝
送速度を向上させることができる。
【0019】また,窓関数を表す信号によって変調され
るので,搬送波を複数個重ね合わせる場合であっても,
搬送波間の干渉を小さくすることができ,これによって
も伝送速度を向上させることができる。
【0020】さらに,複数のパルス信号における各パル
ス信号の搬送波が互いに異なる周波数を有するので,直
前に送信したパルス信号の残響が十分に減衰していない
状態で次のパルス信号を送信しても,受信側で該次のパ
ルス信号を誤りなく復調することが容易となる。これに
より,パルス信号の送信間隔を従来よりも小さくするこ
とができ,その結果,伝送速度を飛躍的に向上させるこ
とができる。
【0021】本発明の第1の側面において,好ましく
は,前記複数のパルス信号の少なくとも1つが複数の搬
送波を変調したものである場合には,該複数の搬送波は
互いに異なる周波数を有し,前記変調手段は,前記複数
の搬送波のそれぞれに対して,個別の送信情報に基づく
前記変調を行う。これにより,1つの変調シンボルによ
る送信情報をさらに増加させることができる。すなわ
ち,すべての搬送波に同じ変調手段で変調を行った場合
には,搬送波を1つのみ用いた場合に比べて,伝送速度
が搬送波の個数倍になる。
【0022】本発明の第2の側面による音響受信装置
は,複数のパルス信号のそれぞれが1または複数の,所
定の周波数を有する搬送波を変調したものであり,か
つ,前記複数のパルス信号における各パルス信号の搬送
波が互いに異なる周波数を有する,該複数のパルス信号
を音により受信する音響受信装置であって,前記複数の
パルス信号における各パルス信号の搬送波に対して,送
信情報に基づく振幅変調および位相変調の双方またはい
ずれか一方と,窓関数を表す信号による変調とが行われ
た前記複数のパルス信号を音として順次受信し,電気信
号に変換する音響受信手段と,前記音響受信手段により
変換された複数のパルス信号のそれぞれをフーリエ変換
し,各パルス信号の前記搬送波の周波数における位相値
および振幅値の双方またはいずれか一方を読み出し,読
み出した値に基づいて通信情報を復調する復調手段と,
を備えている。
【0023】本発明の第2の側面による音響信号受信方
法は,複数のパルス信号のそれぞれが1または複数の,
所定の周波数を有する搬送波を変調したものであり,か
つ,前記複数のパルス信号における各パルス信号の搬送
波が互いに異なる周波数を有する,該複数のパルス信号
を音により受信する音響信号受信方法であって,前記複
数のパルス信号における各パルス信号の搬送波に対し
て,送信情報に基づく振幅変調および位相変調の双方ま
たはいずれか一方と,窓関数を表す信号による変調とが
行われた前記複数のパルス信号を音として順次受信し
て,電気信号に変換し,前記変換された複数のパルス信
号のそれぞれをフーリエ変換し,各パルス信号の前記搬
送波の周波数における位相値および振幅値の双方または
いずれか一方を読み出し,読み出した値に基づいて通信
情報を復調するものである。
【0024】本発明の第2の側面によると,受信装置を
簡略なものとすることができる。
【0025】本発明の第3の側面による音響通信装置
は,複数のパルス信号を順次音により送信する音響送信
装置と該複数のパルス信号を順次音により受信する音響
受信装置とを備えている音響通信装置であって,前記複
数のパルス信号のそれぞれは,1または複数の,所定の
周波数を有する搬送波を変調したものであり,かつ,前
記複数のパルス信号における各パルス信号の搬送波は互
いに異なる周波数を有し,前記音響送信装置は,前記複
数のパルス信号における各パルス信号の搬送波に対し
て,送信情報に基づく振幅変調および位相変調の双方ま
たはいずれか一方と,窓関数を表す信号による変調とを
行う変調手段と,前記変調手段により変調された複数の
パルス信号を音により順次送信する音響送信手段と,を
備え,前記音響受信装置は,前記音響送信手段により送
信された複数のパルス信号を順次受信し,電気信号に変
換する音響受信手段と,前記音響受信手段により変換さ
れた複数のパルス信号のそれぞれをフーリエ変換し,各
パルス信号の前記搬送波の周波数における位相値および
振幅値の双方またはいずれか一方を読み出し,読み出し
た値に基づいて通信情報を復調する復調手段と,を備え
ている。
【0026】本発明の第3の側面による音響信号通信方
法は,複数のパルス信号を順次音により送信する音響送
信装置と該複数のパルス信号を順次音により受信する音
響受信装置とを備えている音響通信装置が行う音響信号
通信方法であって,前記複数のパルス信号のそれぞれ
は,1または複数の,所定の周波数を有する搬送波を変
調したものであり,かつ,前記複数のパルス信号におけ
る各パルス信号の搬送波は互いに異なる周波数を有し,
前記音響送信装置は,前記複数のパルス信号における各
パルス信号の搬送波に対して,送信情報に基づく振幅変
調および位相変調の双方またはいずれか一方と,窓関数
を表す信号による変調とを行い,前記変調された複数の
パルス信号を音により順次送信し,前記音響受信装置
は,前記音響送信手段により送信された複数のパルス信
号を順次受信して,電気信号に変換し,前記音響受信手
段により変換された複数のパルス信号のそれぞれをフー
リエ変換し,各パルス信号の前記搬送波の周波数におけ
る位相値および振幅値の双方またはいずれか一方を読み
出し,読み出した値に基づいて通信情報を復調するもの
である。
【0027】本発明の第3の側面によっても,前述した
本発明の第1の側面および第2の側面による作用効果を
得ることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下に,本発明による音響通信装
置を,ガスメータの自動検針,ガス漏れ警報等を行うシ
ステムに適用した実施の形態を説明するが,この実施の
形態は一例であり,本発明の技術的範囲を限定するもの
ではない。
【0029】図1は,本実施の形態による音響通信装置
の全体構成を示すブロック図である。この音響通信装置
は,送信部1および受信部2を備えている。送信部1と
受信部2との間の通信路としては,ガス管3内の空間が
利用される。
【0030】送信部1は,直列/並列変換器11,変調
器12,ディジタル/アナログ変換器(以下「D/A変
換器」という。)13,増幅器14,およびスピーカ1
5を有する。受信部2は,並列/直列変換器21,復調
処理器27,高速フーリエ変換器(以下「FFT」とい
う。)22,アナログ/ディジタル変換器(以下「A/
D変換器」という。)23,帯域フィルタ(BPF)2
4,増幅器25,およびマイク26を有する。
【0031】送信部1において,直列/並列変換器11
に入力される送信データから直列/並列変換器11,変
調器12,D/A変換器13,および増幅器14を経
て,スピーカ15の入力データに至るまでは,電気信号
により送受信および処理が行われる。スピーカ15の出
力データからガス管3を経てマイク26の入力データに
至るまでは,音響信号(音響パルス信号)により送受信
が行われる。受信部2において,マイク26の出力デー
タから,増幅器25,A/D変換器23,FFT22,
復調処理器27,および並列/直列変換器21を経て,
並列/直列変換器21から出力される受信データに至る
までは,電気信号により送受信および処理が行われる。
【0032】この音響通信装置では,一例として,ガス
メータの検針値(ガス使用量),ガス漏れ警報等を表す
ディジタルのMビットの送信データdが直列(ビットシ
リアル)のデータとして送信部1に入力される。この送
信データdは,音響信号(音響パルス信号)に変換さ
れ,ガス管3を介して受信部2に送信される。
【0033】受信部2では,受信された音響信号が復調
され,送信データdと同じ値のディジタルの受信データ
に変換される。受信データは,有線回線(電話回線
等),無線回線等により,端末網制御装置,センタ局等
に送信される。
【0034】音響信号としては,周波数が異なる複数の
搬送波(キャリア)を使用した音響信号(ここではS個
の音響信号とする。Sは2以上の整数)が使用される。
S個の音響信号をx1(t)〜xS(t)とすると,第i
番目(1≦i≦S:iは整数)の音響信号xi(t)
は,本実施の形態では,
【0035】
【数1】
【0036】により表される。
【0037】ここで,Nは正の整数であり,1つの音響
信号xi(t)に用いられる搬送波信号(キャリア信
号)uij(t)=sin(2πfij(t−tPij))の個数で
ある。本実施の形態では,1つの音響信号xi(t)に
1または2以上の任意の個数のキャリアを用いることが
できる。すなわち,Nは1であってもよいし,2以上の
整数であってもよい。
【0038】また,fijはキャリアの周波数[Hz],
Pijは位相オフセット時間[秒],φijは位相変調パ
ラメータである。exp(−B2(t−tC2)は「窓関
数」の一例としてのガウス窓関数(またはガウス窓)を
表す変調信号(以下「ガウス窓信号」という。)であ
り,Bはガウス窓信号の帯域パラメータ[Hz],tC
はガウス窓信号の窓中心時間[秒]である。
【0039】1つの音響信号xi(t)に複数のキャリ
アが使用される場合に,各キャリア周波数fijは異なる
値を有する。すなわち,j≠kである場合に,fij≠f
ikの関係にある。たとえば,fi1<fi2<fi3<…<f
iNの関係にあり,一例としてf11=2000[Hz],
12=2250[Hz],f13=2500[Hz],…
というように,f11からf1Nに向けて2000[Hz]
から開始する250[Hz]間隔(一定間隔)の周波数
が割り当てられてもよいし,隣接する2つの周波数間の
間隔が一定でない周波数が割り当てられてもよい。
【0040】また,音響信号間で使用される周波数も相
互に異なる値を有する。すなわち,i≠kである場合
に,fijはfk1〜fkNのいずれとも異なる関係にある。
たとえば,音響信号x1(t)〜xS(t)のそれぞれの
第1番目のキャリア周波数はf 11<f21<f31<…<f
S1(<f12)の関係にあり,それぞれの第2番目のキャ
リア周波数はf12<f22<f32<…<fS2(<f13)の
関係にある。第3番目移行のキャリア周波数も同様の関
係にある。隣接する2つの周波数の間隔(たとえばf11
とf21との差,f21とf31との差等)は,一定値であっ
てもよいし,異なる値であってもよい。
【0041】1つの音響信号xi(t)に含まれる1つ
のキャリア信号uij(t)=sin(2πfij(t−
Pij))により送信される情報量をn[ビット](n
は正の整数)とすると,1つの音響信号xi(t)はN
個のキャリア信号が合成(加算)されたものであるの
で,1つの音響信号xi(t)によりn×N[ビット]
の情報が送信される。このように送信されるキャリア信
号をN個設けることにより,伝送速度をN倍とすること
ができる。
【0042】送信部1に入力される送信データd(ビッ
トシリアルデータ)は,先頭ビット(第1ビット)から
第(n×N)ビットまでの(n×N)ビットが第1番目
の音響信号x1(t)により送信される。これに続く第
(n×N+1)ビットから第(2×n×N)ビットまで
の(n×N)ビットが第2番目の音響信号x2(t)に
より送信される。そして,同様にして後続の送信データ
が順次(n×N)ビットずつに区切られ,第3番目の音
響信号x3(t)から第S番目の音響信号xS(t)の各
音響信号により送信される。その後,再び第1番目の音
響信号x1(t)に戻り,第1番目の音響信号x1(t)
から第S番目の音響信号xS(t)により送信データが
送信される。このように音響信号x1(t)〜xS(t)
がサイクリックに使用される。
【0043】以下に,音響信号xi(t)の具体例につ
いて説明する。
【0044】1.音響信号の第1の例 送信データdに基づいて多値の位相シフトキーイング
(PSK:Phase ShiftKeying)をキャリア信号u
ij(t)に施し,音響信号xi(t)を生成することが
できる。この場合に,前記式(1)により表される音響
信号xi(t)の振幅パラメータ(振幅値)aijおよび
位相オフセット時間tPijはそれぞれ一定値(以下で
は,一例としてaij=1[V],tPij=0[秒]とす
る。)とされる。そして,各キャリア信号uij(t)の
位相は,送信データdに基づいてその値が定められる位
相変調パラメータφijによりシフト(移相)される。
【0045】図2(A)は,PSKを行う場合における
直列/並列変換器11および変調器12の詳細な構成を
示すブロック図であり,図2(B)は,変調器12に含
まれるPSK変調器12aj(j=1〜N)の詳細な構
成を示すブロック図である。送信部1に入力されたビッ
トシリアルの送信データd={d1,d2,…}は,まず
直列/並列変換器11に入力される。
【0046】直列/並列変換器11は,入力された送信
データdを,先頭ビットから順にnビットずつに区切
り,それぞれがnビットを有するN個の並列データp11
〜p1Nに分割する。たとえばn=3の場合に,並列デー
タp11={d1,d2,d3},p12={d4,d5
6},…,p1N={d3N-2,d3N-1,d3N}に分割さ
れる。これに続く送信データも同様にnビットずつのN
個の並列データに分割され,並列データp21〜p2Nが作
成される。以下同様にして,並列データが順次作成され
る。このようにして作成される並列データを一般化し
て,並列データpi1〜p iN(iは正の整数)と表すもの
とする。そして,並列データpi1〜piNの並列データの
グループをグループGiとする。
【0047】直列/並列変換器11は,1つの音響信号
に含まれるキャリア信号の個数Nと同じN個の出力端子
1〜ONを有し,並列データp11〜p1N(グループ
1)を出力端子O1〜ONにそれぞれ出力する。続い
て,直列/並列変換器11は,並列データp11〜p1N
続く並列データp21〜p2N(グループG2),p31〜p
3N(グループG3),…も同様にして順次出力端子O1
Nからそれぞれ出力する。
【0048】並列データp11〜p1Nは第1番目の音響信
号x1(t)により送信される。これに続く並列データ
21〜p2Nは第2番目の音響信号x2(t)により送信
される。他の並列データについても同様であり,一般化
すると,並列データpi1〜p iNは第i番目の音響信号x
i(t)により送信される。
【0049】変調器12は,N個のPSK変調器12a
1〜12aN,加算器12b,乗算器12c,およびガウ
ス窓信号発生器12dを有する。
【0050】出力端子O1〜ONからのN個の並列データ
1〜pNは,N個のPSK変調器12a1〜12aNにそ
れぞれ入力される。
【0051】PSK変調器12aj(j=1〜N,以下
同様)は,いずれも同じ構成を有し,正弦波のキャリア
信号uij(t)を発生する正弦波信号発生器121j
よびキャリア信号uij(t)の位相をシフトさせる移相
器122jを有する。
【0052】正弦波信号発生器121jは,S個の周波
数f1j〜fSjの正弦波信号(キャリア信号)u1j(t)=
sin(2πf1jt)〜uSj(t)=sin(2πfSjt)を,
入力されるグループG1〜GSに同期して順次巡回して発
生する。すなわち,グループG1に対して周波数f1j
正弦波信号を,グループG2に対して周波数f2jの正弦
波信号を,…,グループGSに対して周波数fSjの正弦
波信号を,それぞれ発生する。そして,これに続くグル
ープGS+1に対しては,周波数f1jの正弦波信号に戻っ
て,再び周波数f1jから周波数fSjまでの正弦波信号を
順次発生することを繰り返す。
【0053】正弦波信号発生器121jが発生したキャ
リア信号は,移相器122jに入力される。一方で,移
相器122jには,並列データpijも入力される。
【0054】移相器122jには,並列データpijに対
応した移相量(位相シフト量)φijがあらかじめ設定さ
れている。移相量φijとしては,たとえば2n相PSK
による2π÷2n間隔の角度が割り当てられる。たとえ
ば,n=3の場合の8相PSKでは,3ビットからなる
並列データのそれぞれに図3に示すような移相量を割り
当てることができる。図3では,隣接する位相の符号間
距離が最小となるように,移相量と3ビットからなる並
列データとの対応付け(コンスタレーション)が行われ
ている。
【0055】移相器122jは,入力された並列データ
ijに対応した移相量φijだけ,キャリア信号u
ij(t)の位相をシフトさせる。これにより,キャリア
信号uij(t)は,以下の式(2)に示す被変調信号v
ij(t)に変換される。
【0056】
【数2】
【0057】ただし,前述したように,位相オフセット
時間tPijを0としているので,この時間tPijは式
(2)において省略されている。
【0058】各移相器122jから出力されたN個の被
変調信号vi1(t)〜viN(t)は,加算器12bに与
えられ,加算される。これにより,以下の式(3)に表
す加算信号wi(t)が生成される。
【0059】
【数3】
【0060】この加算信号wi(t)は,乗算器12c
において,ガウス窓信号発生器12dから入力されるガ
ウス窓信号g(t)=exp(−B2(t−tC2)と乗算
される。
【0061】図4は,ガウス窓信号発生器12dにより
生成されるガウス窓信号g(t)の波形を示すグラフで
あり,同図(A)は時間波形を,同図(B)はパワース
ペクトル(周波数スペクトル)を,それぞれ示してい
る。
【0062】図4に示すように,ガウス窓信号g(t)
は,時間領域において,一定の限られた時間領域T以外
では,振幅が急速に0に漸近するとともに,周波数領域
においても,一定の限られた周波数領域F以外ではパワ
ーが急速に0に漸近する性質(周波数領域F内にパワー
の大部分が局在する性質)を有する。
【0063】したがって,被変調信号vij(t)にガウ
ス窓信号g(t)が乗算された信号vij(t)・g
(t)も,一定の限られた時間領域以外では,振幅が急
速に0に漸近するとともに,一定の限られた周波数領域
F以外ではパワーが急速に0に漸近する(周波数領域F
内にパワーの大部分が局在する)こととなる。図5
(A)は,N=8とした場合における8個の信号v
i1(t)・g(t)〜vi8(t)・g(t)の時間波形
の一例を示し,同図(B)は,それらのパワースペクト
ルを示している。また,同図(C)は,8個の信号vi1
(t)・g(t)〜vi8(t)・g(t)を加算したも
のの時間波形を示し,同図(D)は,加算したもののパ
ワースペクトルを示している。このように,信号v
ij(t)・g(t)も時間領域および周波数領域におい
て一定の範囲を有するので,複数個加算して加算信号w
i(t)・g(t)を作成する場合であっても,各信号
ij(t)・g(t)間の干渉を小さくすることができ
る。
【0064】乗算器12cによりガウス窓信号が乗算さ
れ,その結果,以下の式(4)に示すように,音響信号
i(t)と同じ波形を有する電気信号(yi(t)とす
る。)が生成され,乗算器12cから出力される。
【0065】
【数4】
【0066】なお,変調器12の処理の順序は一例であ
って,たとえば,キャリア信号uij(t)にガウス窓信
号g(t)を先に乗算し,その後,乗算された信号に含
まれるキャリア信号uij(t)の位相を移相器122j
によりシフトさせることもできる。
【0067】このような変調器12の処理は,ディジタ
ルデータ(ディジタル信号)により行うこともできる
し,アナログデータ(アナログ信号)により行うことも
できる。処理がディジタルデータにより行われた場合に
は,図1に示すように,変調器12の後段にD/A変換
器13が設けられ,ディジタル信号yi(t)は,アナ
ログ信号に変換された後,増幅器14に与えられること
となる。一方,処理がアナログデータにより行われた場
合には,図1に示すD/A変換器13は省略され,アナ
ログ信号yi(t)は,増幅器14に直接与えられるこ
ととなる。
【0068】増幅器14に与えられたアナログ信号yi
(t)は,増幅された後,スピーカ15に与えられる。
スピーカ15は,増幅器14から与えられたアナログ電
気信号yi(t)を音響信号xi(t)に変換し,音とし
てガス管3内に出力(送信)する。
【0069】このようにして,グループG1〜Gsにより
それぞれ変調された音響信号x1(t)〜xS(t)が順
次送信される。また,これに続くグループGs+1〜G2s
によりそれぞれ変調された音響信号x1(t)〜x
S(t)も順次送信される。このようなことが繰り返さ
れる。
【0070】任意の2つの隣接する音響信号xi(t)
と音響信号xi+1(t)との送信間隔(Tdとする。)
については後述する。また,同じ周波数を有するキャリ
ア信号が使用される2つの第i番目の音響信号x
i(t)とそのS番後に送信される第(i+S)番目の
音響信号(便宜上xi+S(t)と表す。)との送信間隔
(Tsとする。)についても後述する。
【0071】ガス管3内を送信された音響信号x
i(t)は,受信部2のマイク26により受信され,電
気信号yi(t)に変換された後,増幅器25に与えら
れる。なお,マイク26には,プリアンプが含まれてい
てもよく,このプリアンプにより前置増幅された電気信
号yi(t)が増幅器25に与えられてもよい。
【0072】増幅器25により増幅された信号y
i(t)は,BPF24により,所定の帯域の信号のみ
が選択された後,A/D変換器23に与えられ,A/D
変換器23により,ディジタル信号(ディジタルデー
タ)に変換される。このディジタルデータは,FFT2
2に与えられ,フーリエ変換される。
【0073】また,FFT22では,フーリエ変換後の
ディジタルデータに基づいて,送信部1の正弦波信号発
生器121jの周波数fij(すなわちキャリアの周波
数)に対応するN個の位相値が読み出される。この読み
出された位相値は,移相器122jによる移相量に対応
する。
【0074】復調処理器27には,移相器122jと同
様に,読み出された位相値に対応するnビットのディジ
タルデータがあらかじめ設定されている。これにより,
復調処理器27では,読み出された位相値に対応するn
ビットのディジタルデータがN個求められ,求められた
N個のディジタルデータは,並列/直列変換器21に与
えられる。
【0075】このようにFFT2により位相値を取得
し,この位相値を,復調処理器27により,送信部2の
移相器122jと同様の設定に基づいてビット情報に変
換することにより,複雑な回路構成を必要としない受信
部2を構成することができる。
【0076】並列/直列変換器21は,これらN個のn
ビットのディジタルデータを,直列のディジタルデータ
に変換し,出力する。並列/直列変換器21から出力さ
れたディジタルデータは,有線回線(たとえば電話回線
等),無線回線等により端末網制御装置,センタ局等に
送信される。
【0077】このような受信部2の処理が,受信される
各音響信号に対して繰り返し実行される。
【0078】なお,受信部2は,マイク26により受信
される信号の振幅値(レベル)の大きさに基づいて音響
信号の有無を判断することができる。すなわち,受信部
2は,受信信号の振幅値があらかじめ定められた閾値以
上になると,音響信号が受信されていると判断し,該閾
値以上となった時刻の前t1秒から後t2秒までの範囲
を音響信号の存在する時間領域Trとして,この時間領
域Trにおいて音響信号を捕捉し,該音響信号を復調す
ることができる。閾値は,音響信号と残響とを識別でき
る値に設定され,その具体的な値は,実験,シミュレー
ション,実際の運用等に基づいて決定される。また音響
信号の存在する時間領域Trは,送信部1が送信するパ
ルス信号の時間幅であり,あらかじめ知ることができる
(同様にしてt1およびt2についてもあらかじめ知る
ことができる)。このように受信部2が受信信号の振幅
値によって音響信号の有無を判断できる点においても,
受信部2の構成を簡略なものとすることができる。
【0079】次に音響信号の送信間隔について説明す
る。
【0080】図6は,同じ周波数のキャリア信号u
i1(t)〜uiN(t)が使用される2つの音響信号x
i(t)およびxi+S(t)のマイク26による受信波形
を示している。この受信波形には,音響信号およびその
残響信号(遅延信号)の波形が含まれている。
【0081】両音響信号は同じ周波数を有するので,両
音響信号の送信間隔Tsは,先に送信された音響信号x
i(t)の残響波(遅延波)が十分に減衰し,この残響
波が次の音響信号xi+S(t)とたとえ干渉したとして
も,音響信号xi+S(t)の各キャリアの周波数に対応
する位相値を読み出すことができる間隔(たとえば80
ミリ秒)に設定される。もっともこの送信間隔Tsは,
受信部2のマイク26の感度,増幅器25,復調器27
等の精度,あるいは受信部2に許容される誤り率にも依
存するので,送信間隔Tsの具体的な値は実験,シミュ
レーション,実際の運用等に基づいて決定される。
【0082】一方,任意の2つの隣接する音響信号xi
(t)および音響信号xi+1(t)は,異なる周波数の
キャリアを使用している。したがって,先の音響信号x
i(t)の残響波が比較的大きく残っている位置,すな
わち音響信号xi(t)とxi+S(t)との間(送信間隔
Tsの間)の位置であっても,この位置で次の音響信号
i+1(t)を送信することができる。これ以降の音響
信号xi+2(t)〜とxi+ S-1(t)についても同様に送
信間隔Tsの間で送信することができる。
【0083】ただし,2つの隣接する音響信号の送信間
隔Tdは,音響信号xi(t)の残響波に対して,隣接
する次の音響信号xi+1(t)のスペクトルが弁別でき
る程度に設定される。図7は,スペクトル強度(縦軸)
と周波数(横軸)との関係を示すグラフであり,音響信
号xi(t)の残響波のスペクトル強度のグラフを破線
で,音響信号xi+1(t)のスペクトル強度のグラフを
実線で示している。音響信号xi(t)の残響波と音響
信号xi+1(t)とは周波数が異なるので,スペクトル
強度がピークとなる周波数の値が両音響信号間で異なっ
ている。送信間隔Tdは,音響信号xi+1(t)のスペ
クトル強度のピークが,該ピーク値の周波数における音
響信号xi(t)の残響波のスペクトル強度に対して弁
別できる程度の時間にされる。もっとも,送信間隔Td
の具体的な値は,受信部2のマイク26の感度,増幅器
25,復調処理部27等の精度,あるいは受信部2に許
容される誤り率にも依存するので,これらを考慮して,
実験,シミュレーション,実際の運用等に基づいて決定
される。
【0084】このような弁別できる間隔であれば,音響
信号x1(t)〜xS(t)のそれぞれ隣接する2つの信
号間の各送信間隔は一定間隔であってもよいし,それぞ
れ異なる間隔であってもよい。なお,送信間隔が一定の
場合には,Td=Ts÷Sの関係となる。送信部1は,
このような時間間隔TsおよびTdにより各音響信号を
順次送信する。
【0085】これにより,ガス管3(特にガス管3の曲
がり部,分岐部等)における残響波の影響を受けること
なく,送信データを送信することができる。特に,残響
波が比較的大きな領域であっても,残響波とは異なる周
波数の音響信号を送信することにより,送信間隔を小さ
くすることができるので,伝送速度を向上することがで
きる。すなわち,S個の音響信号を使用することによ
り,従来のS倍の伝送速度を達成することができる。ま
た,1つの音響信号により,複数ビットの情報を送信で
きるので,伝送速度をさらに向上することができる。
【0086】なお,N=1とすることもでき,この場合
には,送信部1において,直列/並列変換器11および
加算器12bが不要となり,受信部2において,並列/
直列変換器21が不要となる。また,ガウス窓信号は窓
関数を表す信号の一例であり,他の窓関数を用いること
もできる。さらに,FFT22による前述した処理を,
離散フーリエ変換器(DFT:Discrete Fourier Trans
form)により行うこともできる。
【0087】2.音響信号の第2の例位相変調(特にP
SK)および振幅変調(特に振幅シフトキーイング(A
SK:Amplitude Shift Keying))の双方をキャリア信
号に施すQAM(QuadrativeAmplitude Modulation)を
行うことにより,送信データdを送信することができ
る。
【0088】音響通信装置の全体構成は,図1に示すも
のと同じである。一方,変調器12は,QAMを行うよ
うに,図2に示すものとは異なる構成を有する。図8
(A)は,QAMを行う場合における直列/並列変換器
および変調器12の詳細な構成を示すブロック図であ
り,同図(B)は,変調器12に含まれるQAM変調器
12gj(j=1〜N)の詳細な構成を示すブロック図
である。図2と同じ構成要素には,同じ符号を付し,そ
の詳細な説明を省略することとする。
【0089】直列/並列変換器11は,前述した第1の
例と同じ処理を行い,分割された各並列データpi1〜p
iNを出力端子O1〜ONにそれぞれ出力する。
【0090】変調器12は,N個のQAM変調器12g
1〜12gN,加算器12b,乗算器12c,およびガウ
ス窓信号発生器12dを有する。直列/並列変換器11
から出力されるN個の並列データpi1〜piNは,N個の
QAM変調器12g1〜12gNにそれぞれ入力される。
【0091】QAM変調器12gj(j=1〜N,以下
同様)は,いずれも同じ構成を有し,正弦波のキャリア
信号uij(t)を発生する正弦波信号発生器121j
キャリア信号uij(t)の位相をシフトさせる移相器1
22j,移相量/振幅値設定器123j,および乗算器1
24jを有する。
【0092】移相量/振幅値設定器123jには,並列
データpijが入力される。移相量/振幅値設定器123
jは,入力された並列データpijの値に対応して,キャ
リア信号uij(t)の位相をシフトさせる移相量と,キ
ャリア信号uij(t)の振幅を変化させる振幅量とがあ
らかじめ設定されている。これにより,移相量/振幅値
設定器123jは,並列データpijの値に対応した移相
量を移相器122jに,振幅値を乗算器124jに,それ
ぞれ出力する。
【0093】移相器122jは,キャリア信号u
ij(t)の位相を,移相量/振幅値設定器123jから
与えられた移相量だけシフトさせ,位相がシフトされた
キャリア信号uij(t)を乗算器124jに与える。
【0094】乗算器124jは,移相器122jから入力
されたキャリア信号に,移相量/振幅値設定器123j
から与えられた振幅値を乗算し,加算器12bに出力す
る。加算器12bおよび乗算器12cでは,前述した第
1の例と同じ処理が行われる。
【0095】このようにして,送信部1は,送信データ
dに基づいて,キャリア信号にQAMを施し,変調され
た信号を音響信号として送信する。
【0096】一方,受信部2では,FFT(またはDF
T)22(図1参照)において,送信部1の正弦波信号
発生器121jの周波数fij(すなわちキャリアの周波
数)における位相値および振幅値が読み出される。そし
て,読み出された位相値および振幅値に対応するnビッ
トの並列データが求められる。求められたN個の並列デ
ータは,並列/直列変換器21(図1参照)により直列
のディジタルデータに変換され,出力される。
【0097】このようなQAMを用いることによって
も,前述した第1の例と同様の作用効果を得ることがで
きる。
【0098】QAM変調器12gjを,図9に示す構成
とすることもできる。このQAM変調器12gjでは,
正弦波信号発生器125jから第1のキャリア信号u1
ij(t)=−sin2πfij(t‐tPij)が出力され,余
弦波信号発生器127jから第2のキャリア信号u2ij
(t)=cos2πfij(t‐tPij)が出力される。
【0099】振幅値設定器126jには,入力される並
列データpijの値に対応して,第1のキャリア信号u1
ij(t)の振幅値bij,および,第2のキャリア信号u
ij(t)の振幅値cijがあらかじめ設定されている。
振幅値設定器126jは,入力される並列データpij
値に対応した振幅値bijおよびcijを乗算器129j
よび130jにそれぞれ出力する。
【0100】乗算器129jおよび130jは,第1のキ
ャリア信号u1ij(t)および第2のキャリア信号u2
ij(t)に振幅値bijおよびcijをそれぞれ乗算し,乗
算結果を加算器131jに出力する。加算器131jは,
入力された信号を加算して,加算結果を加算器12bに
与える。
【0101】このような処理により,音響信号x
i(t)は,以下の式(5)により表される信号とな
る。
【0102】
【数5】
【0103】なお,これまでに述べたQAM変調器12
jの処理は,第1の例におけるPSK変調器12aj
同様に,ディジタル信号(ディジタルデータ)により行
うこともできるし,アナログ信号(アナログデータ)に
より行うこともできる。また,第1の例と同様に,N=
1であってもよく,この場合には,送信部1において,
直列/並列変換器11および加算器12bが不要とな
り,受信部2において,並列/直列変換器21が不要と
なる。さらに,他の窓関数を用いることもできる。
【0104】QAM変調器12gjの処理を,特にコン
ピュータ等によりディジタルデータで行う場合には,Q
AM変調器12gjを図10に示すように構成すること
ができる。すなわち,移相量/振幅値設定器511〜5
Nでは,並列データpi1〜p iNに対応する移相量およ
び振幅値が求められ,演算部52に与えられる。演算部
52では,与えられた移相量および振幅値を式(1)に
代入して演算し,演算結果を出力する。
【0105】移相量/振幅値設定器511〜51Nを,第
1のキャリア信号u1ij(t)の振幅値bij,および,
第2のキャリア信号u2ij(t)の振幅値cij,を設定
する設定器に置換するとともに,演算部52を式(5)
を演算するものに置換することもできる。
【0106】また,第1の例で説明したPSKを用いる
場合も,同様にして構成することもできる。
【0107】3.音響信号の他の例 前述した第1の例および第2の例では,第1番目の音響
信号xi(t)から第S番目の音響信号xS(t)のそれ
ぞれに使用される搬送波の個数を同数のN個としたが,
各音響信号に使用される搬送波の個数を異なる個数とす
ることもできる。
【0108】また,振幅シフトキーイング(ASK:Am
plitude Shift Keying)のみによって変調を行い,音響
信号を作成することもできる。
【0109】4.他の実施の形態 送信部1をたとえば端末網制御装置,センタ局等に設
け,受信部2をガスメータ等に設けることにより,セン
タ局から送信されるガス栓を閉じる指令をガスメータ等
に与え,ガスメータ等にガス栓を閉じる操作を行わせる
こともできる。
【0110】また,前述した送信部1の変調処理による
送信信号の生成を逆フーリエ変換により行うこともでき
る。
【0111】さらに,コンピュータ等が行う処理につい
ては,プログラムにより記述することができ,このプロ
グラムは,フロッピディスク,メモリカード,CD−R
OM等の記録媒体に記録して提供することができる。
【0112】
【発明の効果】本発明によると,音響通信の伝送速度を
向上させることができる。また,残響に強い音響通信装
置および音響信号通信方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態による音響通信装置の全体構成を
示すブロック図である。
【図2】(A)は,PSKを行う場合における直列/並
列変換器および変調器の詳細な構成を示すブロック図で
あり,(B)は,変調器に含まれるPSK変調器の詳細
な構成を示すブロック図である。
【図3】8相PSKにおける3ビットの並列データと位
相との対応付け(コンスタレーション)を示す。
【図4】ガウス窓信号発生器により生成されるガウス窓
信号の波形を示すグラフであり,(A)は時間波形を,
(B)はパワースペクトルを,それぞれ示す。
【図5】(A)は,N=8とした場合における8個の信
号vi1(t)・g(t)〜vi8(t)・g(t)の時間
波形の一例を,(B)は,それらのパワースペクトル
を,(C)は,8個の信号vi1(t)・g(t)〜vi8
(t)・g(t)を加算したものの時間波形を,(D)
は,加算したもののパワースペクトルを,それぞれ示
す。
【図6】同じ周波数のキャリア信号が使用される2つの
音響信号xi(t)およびxi+S(t)のマイクによる受
信波形を示す。
【図7】図7は,スペクトル強度(縦軸)と周波数(横
軸)との関係を示すグラフであり,音響信号xi(t)
の残響波のスペクトル強度のグラフを破線で,音響信号
i+1(t)のスペクトル強度のグラフを実線で示す。
【図8】(A)は,QAMを行う場合における直列/並
列変換器および変調器の詳細な構成を示すブロック図で
あり,(B)は,変調器に含まれるQAM変調器の詳細
な構成を示すブロック図である。
【図9】QAM変調器の他の構成例を示すブロック図で
ある。
【図10】QAM変調器の他の構成例を示すブロック図
である。
【符号の説明】
1 送信部 2 受信部 3 ガス管 11 直列/並列変換器 12 変調器 15 スピーカ 21 並列/直列変換器 22 FFT 26 マイク 27 復調処理器 12a1〜12aN PSK変調器 12b 加算器 12c 乗算器 12d ガウス窓信号発生器 121j 正弦波信号発生器 122j 移相器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04Q 9/00 331 G10L 7/04 D 341 3/00 N H04L 27/00 Z Fターム(参考) 5K004 AA05 AA08 FG02 JG01 5K048 AA09 BA36 DB05 EA01 EB10 HA04 HA06

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のパルス信号を順次音により送信す
    る音響送信装置であって,前記複数のパルス信号のそれ
    ぞれは,1または複数の,所定の周波数を有する搬送波
    を変調したものであり,かつ,前記複数のパルス信号に
    おける各パルス信号の搬送波は互いに異なる周波数を有
    し,前記複数のパルス信号における各パルス信号の搬送
    波に対して,送信情報に基づく振幅変調および位相変調
    の双方またはいずれか一方と,窓関数を表す信号による
    変調とを行う変調手段と,前記変調手段により変調され
    た複数のパルス信号を音により順次送信する音響送信手
    段と,を備えている音響送信装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において,前記複数のパルス信
    号の少なくとも1つが複数の搬送波を変調したものであ
    る場合には,該複数の搬送波は互いに異なる周波数を有
    し,前記変調手段は,前記複数の搬送波のそれぞれに対
    して,個別の送信情報に基づく前記変調を行う,音響送
    信装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において,前記変調手段は,1
    つの送信情報を前記搬送波の個数と同数の部分情報に分
    割することにより前記個別の送信情報を作成する分割手
    段を備えている,音響送信装置。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれか1項におい
    て,前記窓関数を表す信号がガウス窓信号である,音響
    送信装置。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のいずれか1項におい
    て,前記変調手段による前記送信情報に基づく変調が,
    位相シフトキーイング,振幅シフトキーイング,または
    QAMのいずれかであり,前記変調手段が,前記位相シ
    フトキーイングの場合には前記搬送波の移相量に前記送
    信情報を変換し,前記振幅シフトキーイングの場合には
    前記搬送波の振幅値に前記送信情報を変換し,前記QA
    Mの場合には前記搬送波の振幅値および移相量に前記送
    信情報を変換する変換手段を備えている,音響送信装
    置。
  6. 【請求項6】 複数のパルス信号のそれぞれが1または
    複数の,所定の周波数を有する搬送波を変調したもので
    あり,かつ,前記複数のパルス信号における各パルス信
    号の搬送波が互いに異なる周波数を有する,該複数のパ
    ルス信号を順次音により送信する音響信号送信方法であ
    って,前記複数のパルス信号における各パルス信号の搬
    送波に対して,送信情報に基づく振幅変調および位相変
    調の双方またはいずれか一方と,窓関数を表す信号によ
    る変調とを行い,前記変調された複数のパルス信号を音
    により順次送信する,音響信号送信方法。
  7. 【請求項7】 複数のパルス信号のそれぞれが1または
    複数の,所定の周波数を有する搬送波を変調したもので
    あり,かつ,前記複数のパルス信号における各パルス信
    号の搬送波が互いに異なる周波数を有する,該複数のパ
    ルス信号を順次音により送信する音響送信装置に設けら
    れたコンピュータに,前記複数のパルス信号における各
    パルス信号の搬送波を表したディジタルデータに対し
    て,送信情報を表すディジタルデータに基づき振幅変調
    および位相変調の双方またはいずれか一方を行う手順
    と,前記搬送波を表したディジタルデータに対して,窓
    関数を表す信号による変調とを行う手順と,を実行させ
    るためのプログラム。
  8. 【請求項8】 複数のパルス信号のそれぞれが1または
    複数の,所定の周波数を有する搬送波を変調したもので
    あり,かつ,前記複数のパルス信号における各パルス信
    号の搬送波が互いに異なる周波数を有する,該複数のパ
    ルス信号を順次音により送信する音響送信装置に設けら
    れたコンピュータに,送信情報に基づいて,前記搬送波
    に対して行う変調が位相シフトキーイングである場合に
    は前記搬送波の移相量に前記送信情報を変換し,前記変
    調が振幅シフトキーイングである場合には前記搬送波の
    振幅値に前記送信情報を変換し,前記変調がQAMであ
    る場合には前記搬送波の振幅値および移相量に前記送信
    情報を変換する手順と,前記変調が位相シフトキーイン
    グである場合には前記搬送波の移相量が,前記変調が振
    幅シフトキーイングである場合には前記搬送波の振幅値
    が,前記変調がQAMである場合には前記搬送波の振幅
    値および移相量が,それぞれパラメータとして与えられ
    た,前記1または複数の搬送波を表す式と,窓関数を表
    す式とが乗算された計算式の前記パラメータに,前記送
    信情報から変換された値を代入する手順と,を実行させ
    るためのプログラム。
  9. 【請求項9】 複数のパルス信号のそれぞれが1または
    複数の,所定の周波数を有する搬送波を変調したもので
    あり,かつ,前記複数のパルス信号における各パルス信
    号の搬送波が互いに異なる周波数を有する,該複数のパ
    ルス信号を音により受信する音響受信装置であって,前
    記複数のパルス信号における各パルス信号の搬送波に対
    して,送信情報に基づく振幅変調および位相変調の双方
    またはいずれか一方と,窓関数を表す信号による変調と
    が行われた前記複数のパルス信号を音として順次受信
    し,電気信号に変換する音響受信手段と,前記音響受信
    手段により変換された複数のパルス信号のそれぞれをフ
    ーリエ変換し,各パルス信号の前記搬送波の周波数にお
    ける位相値および振幅値の双方またはいずれか一方を読
    み出し,読み出した値に基づいて通信情報を復調する復
    調手段と,を備えている音響受信装置。
  10. 【請求項10】 複数のパルス信号のそれぞれが1また
    は複数の,所定の周波数を有する搬送波を変調したもの
    であり,かつ,前記複数のパルス信号における各パルス
    信号の搬送波が互いに異なる周波数を有する,該複数の
    パルス信号を音により受信する音響信号受信方法であっ
    て,前記複数のパルス信号における各パルス信号の搬送
    波に対して,送信情報に基づく振幅変調および位相変調
    の双方またはいずれか一方と,窓関数を表す信号による
    変調とが行われた前記複数のパルス信号を音として順次
    受信して,電気信号に変換し,前記変換された複数のパ
    ルス信号のそれぞれをフーリエ変換し,各パルス信号の
    前記搬送波の周波数における位相値および振幅値の双方
    またはいずれか一方を読み出し,読み出した値に基づい
    て通信情報を復調する,音響信号受信方法。
  11. 【請求項11】 複数のパルス信号を順次音により送信
    する音響送信装置と該複数のパルス信号を順次音により
    受信する音響受信装置とを備えている音響通信装置であ
    って,前記複数のパルス信号のそれぞれは,1または複
    数の,所定の周波数を有する搬送波を変調したものであ
    り,かつ,前記複数のパルス信号における各パルス信号
    の搬送波は互いに異なる周波数を有し,前記音響送信装
    置は,前記複数のパルス信号における各パルス信号の搬
    送波に対して,送信情報に基づく振幅変調および位相変
    調の双方またはいずれか一方と,窓関数を表す信号によ
    る変調とを行う変調手段と,前記変調手段により変調さ
    れた複数のパルス信号を音により順次送信する音響送信
    手段と,を備え,前記音響受信装置は,前記音響送信手
    段により送信された複数のパルス信号を順次受信し,電
    気信号に変換する音響受信手段と,前記音響受信手段に
    より変換された複数のパルス信号のそれぞれをフーリエ
    変換し,各パルス信号の前記搬送波の周波数における位
    相値および振幅値の双方またはいずれか一方を読み出
    し,読み出した値に基づいて通信情報を復調する復調手
    段と,を備えている音響通信装置。
  12. 【請求項12】 複数のパルス信号を順次音により送信
    する音響送信装置と該複数のパルス信号を順次音により
    受信する音響受信装置とを備えている音響通信装置が行
    う音響信号通信方法であって,前記複数のパルス信号の
    それぞれは,1または複数の,所定の周波数を有する搬
    送波を変調したものであり,かつ,前記複数のパルス信
    号における各パルス信号の搬送波は互いに異なる周波数
    を有し,前記音響送信装置は,前記複数のパルス信号に
    おける各パルス信号の搬送波に対して,送信情報に基づ
    く振幅変調および位相変調の双方またはいずれか一方
    と,窓関数を表す信号による変調とを行い,前記変調さ
    れた複数のパルス信号を音により順次送信し,前記音響
    受信装置は,前記音響送信手段により送信された複数の
    パルス信号を順次受信して,電気信号に変換し,前記音
    響受信手段により変換された複数のパルス信号のそれぞ
    れをフーリエ変換し,各パルス信号の前記搬送波の周波
    数における位相値および振幅値の双方またはいずれか一
    方を読み出し,読み出した値に基づいて通信情報を復調
    する,音響信号通信方法。
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