JP2003179288A - 光増幅装置及びそれを用いた信号光の増幅方法 - Google Patents

光増幅装置及びそれを用いた信号光の増幅方法

Info

Publication number
JP2003179288A
JP2003179288A JP2001376042A JP2001376042A JP2003179288A JP 2003179288 A JP2003179288 A JP 2003179288A JP 2001376042 A JP2001376042 A JP 2001376042A JP 2001376042 A JP2001376042 A JP 2001376042A JP 2003179288 A JP2003179288 A JP 2003179288A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rare earth
earth element
temperature
signal light
doped fiber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001376042A
Other languages
English (en)
Inventor
Takamasa Yamashita
高雅 山下
実 ▲吉▼田
Minoru Yoshida
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Cable Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Cable Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Cable Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Cable Industries Ltd
Priority to JP2001376042A priority Critical patent/JP2003179288A/ja
Publication of JP2003179288A publication Critical patent/JP2003179288A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lasers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 増幅利得の波長依存性のみならず温度依存性
もが小さい光増幅装置を提供する。 【解決手段】 光増幅装置10は、励起光を発する励起
光源13a,15aと、励起光源13a,15aからの
励起光が入力されるEDF14と、EDF14の温度を
検知するファイバ温度検知手段と、ファイバ温度検知手
段からのEDF14の温度の情報に基づいて、その温度
でのEDF14による増幅利得の波長依存性が縮小され
るように励起光源13a,15aからの励起光のパワー
を制御する波長依存性制御手段19と、ファイバ温度検
知手段からのEDF14の温度の情報に基づいて、その
温度でのEDF14による各波長の増幅利得が所定基準
温度での対応波長の増幅利得に近づくようにEDF14
から出力された信号光のパワーを制御する温度依存性制
御手段19と、を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、励起光を発する励
起光源と励起光源からの励起光が入力される希土類元素
ドープファイバとを備え、励起光源からの励起光が希土
類元素ドープファイバの希土類元素の電子を励起させて
希土類元素ドープファイバに入力された信号光を誘導放
出により増幅するように構成された光増幅装置及びそれ
を用いた信号光の増幅方法に関する。
【0002】
【従来の技術】波長多重(WDM)光通信システムにお
いて、信号光を増幅するためにエルビウムドープファイ
バ光増幅装置(以下「EDFA」という)が用いられて
いる。このEDFAは、その周囲の温度、つまりはエル
ビウムドープファイバ(以下「EDF」という)の温度
が変化するのに伴って増幅利得の波長依存性が変化す
る、という特性を有する。そのため、EDFA周囲の温
度に対応してEDFに入力する励起光のパワーを制御し
たり、温度補償フィルタを接続したり、或いは、通常の
希土類元素ドープファイバに対して逆の増幅利得特性を
付与するファイバを接続する、といった方法によりその
増幅利得の波長依存性を縮小することが行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の方法のうちで最
も簡易に対応できるものは、EDFに入力する励起光の
パワーを制御することである。
【0004】しかしながら、この方法では、各温度にお
いてEDFによる増幅利得の波長依存性を解消できるも
のの、各波長の増幅利得の絶対値自体が各温度毎に異な
るものとなる、すなわち、増幅利得の温度依存性が依然
として残るという問題がある。
【0005】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、増幅利得の波長依存
性のみならず温度依存性もが小さい光増幅装置及びそれ
を用いた信号光の増幅方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、希土類元素ド
ープファイバによる増幅利得の波長依存性が縮小される
ように励起光源からの励起光のパワーを制御すると共
に、希土類元素ドープファイバによる各波長の増幅利得
が所定基準温度での対応波長の増幅利得に近づくように
信号光のパワーを制御するようにしたものである。
【0007】具体的には、本発明の第1の解決手段は、
励起光を発する励起光源と、該励起光源からの励起光が
入力される希土類元素ドープファイバと、を備え、該励
起光源からの励起光が該希土類元素ドープファイバの希
土類元素の電子を励起させて該希土類元素ドープファイ
バに入力された信号光を誘導放出により増幅するように
構成された光増幅装置を前提とする。そして、該希土類
元素ドープファイバの温度を検知するファイバ温度検知
手段と、該ファイバ温度検知手段からの希土類元素ドー
プファイバの温度の情報に基づいて、その温度での該希
土類元素ドープファイバによる増幅利得の波長依存性が
縮小されるように該励起光源からの励起光のパワーを制
御する波長依存性制御手段と、該ファイバ温度検知手段
からの希土類元素ドープファイバの温度の情報に基づい
て、その温度での該希土類元素ドープファイバによる各
波長の増幅利得が所定基準温度での対応波長の増幅利得
に近づくように信号光のパワーを制御する温度依存性制
御手段と、をさらに備えていることを特徴とする。
【0008】上記の構成によれば、希土類元素ドープフ
ァイバの温度を検知するステップと、その検知した希土
類元素ドープファイバの温度の情報に基づいて、その温
度での希土類元素ドープファイバによる増幅利得の波長
依存性が縮小されるように励起光源からの励起光のパワ
ーを制御するステップと、検知した希土類元素ドープフ
ァイバの温度の情報に基づいて、その温度での希土類元
素ドープファイバによる各波長の増幅利得が所定基準温
度での対応波長の増幅利得に近づくように信号光のパワ
ーを制御するステップと、を経ることにより、励起光の
パワーを制御するステップで増幅利得の波長依存性が縮
小されると共に、信号光のパワーを制御するステップで
増幅利得の温度依存性が縮小されるので、増幅利得の波
長依存性及び温度依存性のいずれもが小さいものとな
る。また、励起光パワーを小さくすることにより、希土
類元素ドープファイバ内での損失が増し、そのことによ
り生ずる雑音特性の劣化も最小限にすることができる。
【0009】ここで、増幅利得の波長依存性とは、所定
波長範囲での信号光の波長に対する増幅利得の大小差、
すなわち、ばらつきを意味し、それが縮小されるとは、
その大小差が縮小されることを意味する。このときの波
長範囲は、例えば、WDM通信で使用されるCバンド
(1530〜1565nm)、Lバンド(1565〜1
625nm)及びSバンド(1460〜1530nm)
である。
【0010】また、波長依存性制御手段により希土類元
素ドープファイバによる増幅利得の波長依存性が縮小さ
れるように制御されるが、好適には、その波長依存性が
最小となるように制御されるものとするのがよい。温度
依存性制御手段により希土類元素ドープファイバによる
各波長の増幅利得が所定基準温度での対応波長の増幅利
得に近づくように制御されるが、好適には、希土類元素
ドープファイバによる各波長の増幅利得が所定基準温度
での対応波長の増幅利得に略等しくなるように制御され
るものとするのがよい。
【0011】さらに、希土類元素ドープファイバは、特
に限定されるものではないが、EDF、ネオジウムをド
ープしたネオジウムドープファイバ(NDF)又はイッ
テルビウムをドープした(YDF)が好適に用いられ
る。また、これらにPr(プラセオジウム)Tm(ツリ
ウム)を共ドープしたものであってもよい。
【0012】第1の解決手段において、信号光に含まれ
る波数を検知する波数検知手段をさらに備えており、上
記波長依存性制御手段は、上記ファイバ温度検知手段か
らの希土類元素ドープファイバの温度の情報及び上記波
数検知手段からの信号光の波数の情報に基づいて、その
温度及び波数での上記希土類元素ドープファイバによる
増幅利得の波長依存性が縮小されるように上記励起光源
からの励起光のパワーを制御するように構成されている
と共に、上記温度依存性制御手段は、上記ファイバ温度
検知手段からの希土類元素ドープファイバの温度の情報
及び上記波数検知手段からの信号光の波数の情報に基づ
いて、その温度及び波数での上記希土類元素ドープファ
イバによる各波長の増幅利得が所定基準温度での対応波
長の増幅利得に近づくように信号光のパワーを制御する
ように構成されているものであってもよい。かかる構成
によれば、信号光の波数が変化しても増幅利得の変化が
抑えられることとなる。
【0013】信号光の波数の検知は、希土類元素ドープ
ファイバに入力される前の信号光により行うことが好ま
しい。一般に、希土類元素ドープファイバに入力される
前の信号光では各波長の光のパワーは等しいため全パワ
ーを検知するだけで容易に波数を検知できるが、一方、
希土類元素ドープファイバから出力された後の信号光で
は希土類元素ドープファイバによる増幅利得が各波長毎
に完全に一定ではないので波長分割して波数を検知する
必要があり構成が複雑となるからである。
【0014】また、上記温度依存性制御手段は、上記希
土類元素ドープファイバから出力された信号光のパワー
を制御するように構成されていることが望ましい。希土
類元素ドープファイバに入力される信号光のパワーを制
御した場合、信号光の成分をカットすると雑音成分の割
合が多くなり、さらにそれが増幅されることとなるが、
上記の構成によれば、かかる事態を回避することができ
るからである。
【0015】本発明の第2の解決手段は、励起光を発す
る励起光源と、該励起光源からの励起光が入力される希
土類元素ドープファイバと、を備え、該励起光源からの
励起光が該希土類元素ドープファイバの希土類元素の電
子を励起させて該希土類元素ドープファイバに入力され
た信号光を誘導放出により増幅するように構成された光
増幅装置を前提とする。そして、該希土類元素ドープフ
ァイバにより増幅された信号光の増幅利得の波長依存性
をモニタする信号光モニタ手段と、該信号光モニタ手段
でモニタした増幅された信号光の所定特性の情報に基づ
いて、該希土類元素ドープファイバによる増幅利得の波
長依存性が縮小されるように該励起光源からの励起光の
パワーを制御する波長依存性制御手段と、該信号光モニ
タ手段でモニタした増幅された信号光の所定特性の情報
に基づいて、該希土類元素ドープファイバによる各波長
の増幅利得が所定基準温度での対応波長の増幅利得に近
づくように信号光のパワーを制御する温度依存性制御手
段と、をさらに備えていることを特徴とする。
【0016】上記の構成によれば、希土類元素ドープフ
ァイバにより増幅された信号光の増幅利得の波長依存性
をモニタするステップと、そのモニタした増幅された信
号光の所定特性の情報に基づいて、希土類元素ドープフ
ァイバによる増幅利得の波長依存性が縮小されるように
励起光源からの励起光のパワーを制御するステップと、
モニタした増幅された信号光の所定特性の情報に基づい
て、希土類元素ドープファイバによる各波長の増幅利得
が所定基準温度での対応波長の増幅利得に近づくように
信号光のパワーを制御するステップと、を経ることによ
り、励起光のパワーを制御するステップで増幅利得の波
長依存性が縮小されると共に、信号光のパワーを制御す
るステップで増幅利得の温度依存性が縮小されるので、
増幅利得の波長依存性及び温度依存性のいずれもが小さ
いものとなる。
【0017】ここで、信号光の所定特性とは、例えば、
信号光の各波長のパワー又は増幅利得、あるいは、信号
光の波長と増幅利得との関係等、直接的に又は間接的に
増幅利得の波長依存性及び温度依存性を知ることができ
る特性をいう。
【0018】また、増幅利得の波長依存性とは、所定波
長範囲での信号光の波長に対する増幅利得の大小差、す
なわち、ばらつきを意味し、それが縮小されるとは、そ
の大小差が縮小されることを意味する。このときの波長
範囲は、例えば、WDM通信で使用されるCバンド(1
530〜1565nm)、Lバンド(1565〜162
5nm)及びSバンド(1460〜1530nm)であ
る。
【0019】さらに、波長依存性制御手段により希土類
元素ドープファイバによる増幅利得の波長依存性が縮小
されるように制御されるが、好適には、その波長依存性
が最小となるように制御されるものとするのがよい。温
度依存性制御手段により希土類元素ドープファイバによ
る各波長の増幅利得が所定基準温度での対応波長の増幅
利得に近づくように制御されるが、好適には、希土類元
素ドープファイバによる各波長の増幅利得が所定基準温
度での対応波長の増幅利得に略等しくなるように制御さ
れるものとするのがよい。
【0020】そして、希土類元素ドープファイバは、特
に限定されるものではないが、EDF、ネオジムをドー
プしたネオジウムドープファイバ(NDF)又はイッテ
ルビウムをドープした(YDF)が好適に用いられる。
【0021】第2の各解決手段において、信号光に含ま
れる波数を検知する波数検知手段をさらに備えており、
上記波長依存性制御手段は、上記信号光モニタ手段でモ
ニタした増幅された信号光の所定特性の情報及び上記波
数検知手段からの信号光の波数の情報に基づいて、その
波数での上記希土類元素ドープファイバによる増幅利得
の波長依存性が縮小されるように上記励起光源からの励
起光のパワーを制御するように構成されていると共に、
上記温度依存性制御手段は、上記信号光モニタ手段でモ
ニタした増幅された信号光の所定特性の情報及び上記波
数検知手段からの信号光の波数の情報に基づいて、その
波数での上記希土類元素ドープファイバによる各波長の
増幅利得が所定基準温度での対応波長の増幅利得に近づ
くように信号光のパワーを制御するように構成されてい
るものであってもよい。かかる構成によれば、信号光の
波数が変化しても増幅利得の変化が抑えられることとな
る。
【0022】信号光の波数の検知は、希土類元素ドープ
ファイバに入力される前の信号光により行うことが好ま
しい。一般に、希土類元素ドープファイバに入力される
前の信号光では各波長の光のパワーは等しいため全パワ
ーを検知するだけで容易に波数を検知できるが、一方、
希土類元素ドープファイバから出力された後の信号光で
は希土類元素ドープファイバによる増幅利得が各波長毎
に完全に一定ではないので波長分割して波数を検知する
必要があり構成が複雑となるからである。
【0023】また、上記温度依存性制御手段は、上記希
土類元素ドープファイバから出力された信号光のパワー
を制御するように構成されていることが望ましい。希土
類元素ドープファイバに入力される信号光のパワーを制
御した場合、信号光の成分をカットすると雑音成分の割
合が多くなり、さらにそれが増幅されることとなるが、
上記の構成によれば、かかる事態を回避することができ
るからである。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の第1及び
第2の各解決手段によれば、増幅利得の波長依存性のみ
ならず温度依存性をも小さくすることができると共に、
雑音特性の劣化を最小限に抑えることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。
【0026】(実施形態1)図1は、本発明の実施形態
1に係るEDFAである光増幅装置10を示す。
【0027】この光増幅装置10は、波数が一定で且つ
各波長のパワーが一定であるWDM信号光を増幅するた
めに使用されるものである。
【0028】この光増幅装置10では、信号光入力端1
1から信号光出力端18に向かって、第1アイソレータ
12、第1WDMカプラ13、EDF14、第2WDM
カプラ15、第2アイソレータ16及び可変光アテネー
タ17が光信号パスを介して直列に接続されており、こ
れがWDM信号光の伝搬路を構成している。また、第1
WDMカプラ13には第1励起レーザダイオード(以下
「励起LD」という)(励起光源)13aが及び第2W
DMカプラ15には第2励起LD(励起光源)15aが
それぞれ光信号パスを介して接続されている。さらに、
EDF14は温度センサ(ファイバ温度検知手段)を備
えた温度検知槽14a内に配されている。そして、温度
センサ、第1及び第2励起LD13a,15a、可変光
アテネータ17に電気的に接続された制御部19が設け
られている。
【0029】第1及び第2アイソレータ12,16は、
WDM信号光及び励起光が逆向きに伝搬されるのを阻止
して発振を抑止することにより効率よく且つ大きな利得
が得られるようにする。
【0030】第1及び第2WDMカプラ13,15は、
第1及び第2励起LD13a,15aからの励起光を信
号光伝搬路に注入してEDF14に入力する。すなわ
ち、この光増幅装置10は双方向励起の構成のものであ
る。
【0031】EDF14は、コアにエルビウムがドープ
された光ファイバであり、第1及び第2励起LD13
a,15aからの励起光によりエルビウムの電子が励起
し、誘導放出によりWDM信号光を増幅する。
【0032】可変光アテネータ17は、WDM信号光の
パワーを全波長領域に渡って一律に減衰させ、しかも、
その減衰量が可変である。
【0033】第1及び第2励起LD13a,15aは、
EDF14のエルビウムの電子を励起状態にする波長
1.48μmのレーザ励起光を発する。
【0034】温度検知槽14aは、槽内の温度をEDF
14の温度として温度センサにより検知する。
【0035】制御部19は、温度検知槽14aの温度セ
ンサからEDF14の温度の情報を受け取り、それに基
づいて、第1及び第2励起LD13a,15aに信号を
送って励起光のパワーを制御すると共に、可変光アテネ
ータ17に信号を送って光パワー減衰量を調節してED
F14から出力されたWDM信号光のパワーを制御す
る。すなわち、制御部19は、波長依存性制御手段及び
温度依存性制御手段を構成する。また、制御部19は、
各ファイバ温度におけるEDF14による増幅利得の波
長依存性が最小となる励起光のパワー、及び基準温度7
0℃におけるLバンド(1565〜1625nm)の全
波長範囲での波長とEDF14による増幅利得との関係
(λ−G関係)を情報として有する記録媒体を備えてい
る。
【0036】次に、この光増幅装置10によるWDM信
号光の増幅動作について説明する。
【0037】信号光入力端11からWDM信号光が入力
されると、それが第1アイソレータ12を通過した後、
第1WDMカプラ13で第1励起LD13aからの励起
光と合波され、それらが一緒にEDF14に入力され
る。一方、第2励起LD15aからの励起光が第2WD
Mカプラ15を介してEDF14に入力される。
【0038】EDF14では、第1及び第2励起LD1
3a,15aからの励起光によってEDF14内のエル
ビウムの電子が励起状態となって反転分布状態となり、
そこにWDM信号光が併せて入力されることにより励起
状態の電子が刺激されて基底状態に遷移し、そのときに
WDM信号光と同波長且つ同位相の光が放出されること
により、結果として、WDM信号光が増幅される。すな
わち、誘導放出によりWDM信号光が増幅される。
【0039】EDF14で増幅されたWDM信号光は、
第2WDMカプラ15及び第2アイソレータ16を介し
て可変光アテネータ17に入力される。
【0040】可変光アテネータ17に入力されたWDM
信号光は、そのまま又は全波長範囲に渡って一律に減衰
させられ信号光出力端18から出力される。
【0041】次に、WDM信号光の増幅動作時の制御部
19の制御について図2を参照しながら説明する。
【0042】スタートして、ステップS1では、第1及
び第2励起LD13a,15aから発しているそれぞれ
の励起光のパワー(Pp)を検知し、ステップS2に進
む。
【0043】ステップS2では、励起光のパワーがPp
であるときにEDF14による増幅利得の波長依存性が
最小となる温度(T’)を読み込み、ステップS3に進
む。
【0044】ステップS3では、EDF14の温度
(T)を温度検知槽14aの温度センサで検知し、それ
を情報として受け取り、ステップS4に進む。
【0045】ステップS4では、TがT’に等しいか否
かを判断する。そして、TがT’に等しい場合、すなわ
ち、励起光のパワーがファイバ温度に対応したものであ
る場合、ステップS5に進む。TがT’と異なる場合、
ステップS7に進む。
【0046】ステップS7では、TがT’よりも大きい
か否かを判断する。そして、TがT’よりも小さい場
合、ステップS8に進み、励起光のパワーを所定量減ら
してステップS9に進む。TがT’よりも小さくない
(大きい)場合、ステップS10に進み、励起光のパワ
ーを所定量増やしてステップS11に進む。
【0047】ステップS9では、EDF14による増幅
利得の波長依存性が最小か否か、すなわち、Tでのλ−
G関係が達成されているか否かを判断する。そして、T
でのλ−G関係が達成されている場合、ステップS5に
進む。Tでのλ−G関係が達成されていない場合、ステ
ップS8に戻る。
【0048】ステップS11では、EDF14による増
幅利得の波長依存性が最小か否か、すなわち、Tでのλ
−G関係が達成されているか否かを判断する。そして、
Tでのλ−G関係が達成されている場合、ステップS5
に進む。Tでのλ−G関係が達成されていない場合、ス
テップS10に戻る。
【0049】ここまでのフローでは、EDF14の温度
情報に基づいて、その温度でのEDF14による増幅利
得の波長依存性が最小になるように第1及び第2励起L
D13a,15aからの励起光のパワーを制御する。例
えば、図3は、ファイバ温度20℃でのEDF14によ
る増幅利得の波長依存性が最小となるように第1及び第
2励起LD13a,15aからの励起光のパワーを調節
した場合において、Lバンド(1565〜1625n
m)におけるファイバ温度を変量したときの波長とED
F14による増幅利得との関係を示す。また、図4は、
ファイバ温度20℃の場合の増幅利得を基準としたとき
のファイバ温度−10℃及び70℃のそれぞれの場合の
波長と増幅利得差との関係を示す。図3及び4によれ
ば、励起光のパワーが一定の条件においてファイバ温度
が20℃よりも低くなると(例えば−10℃)、158
0nm付近を中心として、短波長側の増幅利得が大きく
なり且つ長波長側の増幅利得が小さくなっている一方、
逆にファイバ温度が20℃よりも高くなると(例えば7
0℃)、1580nm付近を中心として、短波長側の増
幅利得が小さくなり且つ長波長側の増幅利得が大きくな
っている。そして、図5は、ファイバ温度が70℃の場
合について、EDF14による増幅利得の波長依存性が
最小になるように第1及び第2励起LD13a,15a
からの励起光のパワーを増やして制御された後の波長と
EDF14による増幅利得との関係を示す。図5によれ
ば、ファイバ温度70℃の場合と20℃の場合とで、波
長とEDF14による増幅利得との関係が同一傾向とな
り、EDF14による増幅利得の波長依存性が平坦化さ
れて最小となっている。
【0050】ステップS5では、基準温度70℃におけ
るLバンド(1565〜1625nm)の全波長範囲で
の波長とEDF14による増幅利得との関係(λ−G’
関係)を読み込み、ステップS6に進む。
【0051】ステップS6では、λ−G関係がλ−G’
関係に略一致、すなわち、前者の各波長の増幅利得が後
者の対応波長の増幅利得に略一致するか否かを判断す
る。そして、それらが一致する場合、ステップS1に戻
る。それらが一致しない場合、ステップS12に進み、
可変光アテネータ17による減衰量を増やしてステップ
S6に戻る。
【0052】後半のフローでは、EDF14の温度情報
に基づいて、その温度でのEDF14による各波長の増
幅利得が基準温度である70℃での対応波長の増幅利得
に略等しくなるように可変光アテネータ17で減衰させ
るWDM信号光のパワーの減衰量を調整してEDF14
から出力されたWDM信号光のパワーを制御する。例え
ば、上記の図5に示す例では、ファイバ温度20℃の場
合と70℃の場合とで、波長とEDF14による増幅利
得との関係が同一傾向を示すことにより波長依存性が解
消されているものの、各波長毎で増幅利得が異なる、す
なわち、温度依存性が依然として残っている。図6は、
ファイバ温度20℃の場合について、EDF14による
各波長の増幅利得が基準温度70℃での対応波長の増幅
利得に略等しくなるように可変光アテネータ17で減衰
されるパワーの減衰量が1.5dBに調整されてEDF
14から出力されたWDM信号光のパワーが制御された
後の波長とEDF14による増幅利得との関係を示す。
図6によれば、ファイバ温度が20℃の場合と70℃の
場合とで、波長とEDF14による増幅利得との関係が
略一致している。なお、可変光アテネータ17はWDM
信号光のパワーを減衰させる機能しか有しないので、基
準温度は想定されるファイバ温度の上限値に設定されて
いる。従って、ファイバ温度70℃の場合には可変光ア
テネータ17で減衰されるWDM信号光のパワーの減衰
量が0に調整される。
【0053】上記構成の光増幅装置10によれば、ED
F14の温度を検知するステップと、その検知したED
F14の温度の情報に基づいて、その温度でのEDF1
4による増幅利得の波長依存性が最小になるように第1
及び第2励起LD13a,15a,17aからの励起光
のパワーを制御するステップと、検知したEDF14の
温度の情報に基づいて、その温度でのEDF14による
各波長の増幅利得が所定基準温度での対応波長の増幅利
得に略等しくなるようにEDF14から出力されたWD
M信号光のパワーを制御するステップと、を経ることに
より、励起光のパワーを制御するステップで増幅利得の
波長依存性が最小にされると共に、WDM信号光のパワ
ーを制御するステップで増幅利得の温度依存性が縮小さ
れるので、増幅利得の波長依存性及び温度依存性のいず
れもを小さいものとすることができると共に、励起光パ
ワーを小さくすることにより、EDF14内での損失が
増し、そのことにより生ずる雑音特性の劣化も最小限に
することができる。
【0054】また、制御部19によりEDF14から出
力された信号光のパワーを制御するようにしているの
で、EDF14に入力される信号光のパワーを制御する
場合のように、信号光の成分をカットすることにより雑
音成分の割合が多くなり、さらにそれが増幅されるとい
ったことを回避することができる。
【0055】さらに、波長依存性制御手段と上記温度依
存性制御手段とが単一制御系である制御部19で構成さ
れているので、装置の構成が簡略なものとなっている。
【0056】(実施形態2)図7は、本発明の実施形態
2に係るEDFAである光増幅装置20を示す。なお、
実施形態1と同一部分は同一符号で示す。
【0057】この光増幅装置20は、波数が変化し且つ
各波長のパワーが一定であるWDM信号光を増幅するた
めに使用されるものである。
【0058】この光増幅装置20では、信号光入力端1
1から信号光出力端18に向かって、第3WDMカプラ
21、第1アイソレータ12、第1WDMカプラ13、
EDF14、第2WDMカプラ15、第2アイソレータ
16及び可変光アテネータ17が光信号パスを介して直
列に接続されており、これがWDM信号光の伝搬路を構
成している。また、第1WDMカプラ13には第1励起
LD(励起光源)13aが及び第2WDMカプラ15に
は第2励起LD(励起光源)15aがそれぞれ光信号パ
スを介して接続されている。さらに、EDF14は温度
センサ(ファイバ温度検知手段)を備えた温度検知槽1
4a内に配されている。そして、第3WDMカプラ21
に光信号パスを介して接続されると共に、温度センサ、
第1及び第2励起LD13a,15a、可変光アテネー
タ17に電気的に接続された制御部29が設けられてい
る。
【0059】第1及び第2アイソレータ12,16、第
1及び第2WDMカプラ13,15、EDF14、可変
光アテネータ17、並びに第1及び第2励起LD13
a,15aの構成・機能は実施形態1と同一である。
【0060】第3WDMカプラ21は、入力されるWD
M信号光の一部を分岐して制御部29に入力する。
【0061】制御部29は、第3WDMカプラ21から
のWDM信号光の波数を検知すると共に温度検知槽14
aの温度センサからEDF14の温度の情報を受け取
り、それらに基づいて、第1及び第2励起LD13a,
15aに信号を送って励起光のパワーを制御すると共
に、可変光アテネータ17に信号を送って光パワー減衰
量を調節してEDF14から出力されたWDM信号光の
パワーを制御する。すなわち、制御部29は、波数検知
手段、波長依存性制御手段及び温度依存性制御手段を構
成する。また、制御部29は、ファイバ温度及びWDM
信号光の波数の各組み合わせでの波長とEDF14によ
る増幅利得との関係(λ−G関係)を情報として有する
記録媒体を備えている。
【0062】WDM信号光の増幅動作は実施形態1と同
一である。
【0063】次に、WDM信号光の増幅動作時の制御部
29の制御について図8を参照しながら説明する。
【0064】スタートして、ステップS1’では、ED
F14の温度(T)を温度検知槽14aの温度センサで
検知し、それを情報として受け取ると共に、第3WDM
カプラ21からのWDM信号光を受け取ってその波数
(n)を検知し、ステップS2’に進む。
【0065】ステップS2’では、T及びnでの波長と
EDFによる増幅利得との関係(λ−G関係)を読み込
み、ステップS3’に進む。
【0066】ステップS3’では、T及びnでのλ−G
関係に基づいて、EDF14による増幅利得の波長依存
性が最小になるように第1及び第2励起LD13a,1
5aから発せられる励起光のパワーPpを設定し、ステ
ップS4’に進む。
【0067】ステップS4’では、T及びnでのλ−G
関係に基づいて、各波長の増幅利得が所定基準温度70
℃での対応波長の増幅利得に略等しくなるようにEDF
14から出力されたWDM信号光のパワーの可変光アテ
ネータ17による減衰量を設定し、ステップS1’に戻
る。
【0068】上記構成の光増幅装置20によれば、WD
M信号光の波数が変化しても増幅利得の変化を抑止する
ことができる。
【0069】また、EDF14から出力された後のWD
M信号光ではEDF14による増幅利得が各波長毎に完
全に一定ではないので波長分割して波数を検知する必要
があり構成が複雑となるが、上記の構成ではEDF14
に入力される前のWDM信号光により波数を検知してい
るので、各波長の光のパワーは等しく、全パワーを検知
するだけで容易に波数を検知でき、構成が容易である。
【0070】その他の作用・効果は実施形態1と同一で
ある。
【0071】(実施形態3)図9は、本発明の実施形態
3に係るEDFAである光増幅装置30を示す。なお、
実施形態1と同一部分は同一符号で示す。
【0072】この光増幅装置30は、波数が一定であり
且つ各波長のパワーが一定であるWDM信号光を増幅す
るために使用されるものである。
【0073】この光増幅装置30では、信号光入力端1
1から信号光出力端18に向かって、第1アイソレータ
12、第1WDMカプラ13、EDF14、第2WDM
カプラ15、第2アイソレータ16、可変光アテネータ
17及び第4WDMカプラ31が光信号パスを介して直
列に接続されており、これがWDM信号光の伝搬路を構
成している。また、第1WDMカプラ13には第1励起
LD(励起光源)13aが及び第2WDMカプラ15に
は第2励起LD(励起光源)15aがそれぞれ光信号パ
スを介して接続されている。そして、第4WDMカプラ
31に光信号パスを介して接続されると共に、第1及び
第2励起LD13a,15a並びに可変光アテネータ1
7に電気的に接続された制御部39が設けられている。
【0074】第1及び第2アイソレータ12,16、第
1及び第2WDMカプラ13,15、EDF14、可変
光アテネータ17、並びに第1及び第2励起LD13
a,15aの構成・機能は実施形態1と同一である。
【0075】第4WDMカプラ31は、EDF14から
出力された増幅されたWDM信号光の一部を分岐して制
御部39に入力する。
【0076】制御部39は、第4WDMカプラからの増
幅されたWDM信号光をモニタして各波長毎のパワーの
情報を受け取り、それに基づいて、第1及び第2励起L
D13a,15aに信号を送って励起光のパワーを制御
すると共に、可変光アテネータ17に信号を送って光パ
ワー減衰量を調節してEDF14から出力されたWDM
信号光のパワーを制御する。すなわち、制御部39は、
信号光モニタ手段、波長依存性制御手段及び温度依存性
制御手段を構成する。また、制御部39は、基準温度7
0℃におけるWDM信号光の総パワー(P70)を情報と
して有する記録媒体を備えている。
【0077】WDM信号光の増幅動作は実施形態1と同
一である。
【0078】次に、WDM信号光の増幅動作時の制御部
39の制御について図10を参照しながら説明する。
【0079】スタートして、ステップS1”では、第4
WDMカプラ31からの増幅したWDM信号光のパワー
を波長毎に検知し、ステップS2”に進む。
【0080】ステップS2”では、短波長側のパワー
(PS)と長波長側のパワー(PL)との絶対値の差又は
比が所定範囲にあるか否かを判断する。そして、それが
所定範囲にある場合、ステップS3”に進む。それが所
定範囲にない場合、ステップS5”に進む。
【0081】ステップS5”では、PLがPSよりも大き
いか否かを判断する。そして、PLがPSよりも大きい場
合、ステップS6”に進み、励起光のパワーを所定量増
やしてステップS2”に戻る。PLがPSよりも大きくな
い(小さい)場合、ステップS7”に進み、励起光のパ
ワーを所定量減らしてステップS2”に戻る。
【0082】ステップS3”では、基準温度70℃にお
けるLバンド(1565〜1625nm)の全波長範囲
での総パワー(P70)を読み込み、ステップS4”に進
む。
【0083】ステップS4”では、増幅されたWDM信
号光のパワーの総和(ΣPn)がP 70に略一致するか否
かを判断する。そして、それらが一致する場合、ステッ
プS1”に戻る。それらが一致しない場合、ステップS
8”に進み、可変光アテネータ17による減衰量を増や
してステップS4”に戻る。
【0084】上記構成の光増幅装置30によれば、ED
F14により増幅されたWDM信号光のパワーをモニタ
するステップと、そのモニタした増幅されたWDM信号
光の増幅利得のパワーの情報に基づいて、EDF14に
よる増幅利得の波長依存性が最小になるように第1及び
第2励起LD13a,15aからの励起光のパワーを制
御するステップと、モニタした増幅されたWDM信号光
の各波長のパワーの情報に基づいて、EDF14による
各波長の増幅利得が基準温度70℃での対応波長の増幅
利得に略等しくなるようにEDF14から出力されたW
DM信号光のパワーを制御するステップと、を経ること
により、励起光のパワーを制御するステップで増幅利得
の波長依存性が最小にされると共に、WDM信号光のパ
ワーを制御するステップで増幅利得の温度依存性が縮小
されるので、増幅利得の波長依存性及び温度依存性のい
ずれもを小さいものとすることができる。
【0085】また、制御部39によりEDF14から出
力された信号光のパワーを制御するようにしているの
で、EDF14に入力される信号光のパワーを制御する
場合のように、信号光の成分をカットすることにより雑
音成分の割合が多くなり、さらにそれが増幅されるとい
ったことを回避することができる。
【0086】(実施形態4)図11は、本発明の実施形
態4に係るEDFAである光増幅装置40を示す。な
お、実施形態1と同一部分は同一符号で示す。
【0087】この光増幅装置40は、波数が変化し且つ
各波長のパワーが一定であるWDM信号光を増幅するた
めに使用されるものである。
【0088】この光増幅装置40では、信号光入力端1
1から信号光出力端18に向かって、第3WDMカプラ
21、第1アイソレータ12、第1WDMカプラ13、
EDF14、第2WDMカプラ15、第2アイソレータ
16、可変光アテネータ17及び第4WDMカプラ31
が光信号パスを介して直列に接続されており、これがW
DM信号光の伝搬路を構成している。また、第1WDM
カプラ13には第1励起LD(励起光源)13aが及び
第2WDMカプラ15には第2励起LD(励起光源)1
5aがそれぞれ光信号パスを介して接続されている。そ
して、第3及び第4WDMカプラ21,31に光信号パ
スを介して接続されると共に、温度センサ、第1及び第
2励起LD13a,15a、可変光アテネータ17に電
気的に接続された制御部49が設けられている。
【0089】第1及び第2アイソレータ12,16、第
1及び第2WDMカプラ13,15、EDF14、可変
光アテネータ17、並びに第1及び第2励起LD13
a,15aの構成・機能は実施形態1と同一である。
【0090】第3WDMカプラ21は、入力されるWD
M信号光の一部を分岐して制御部49に入力する。第4
WDMカプラ31は、EDF14から出力された増幅さ
れたWDM信号光の一部を分岐して制御部49に入力す
る。
【0091】制御部49は、第3WDMカプラ21から
のWDM信号光の波数を検知すると共に第4WDMカプ
ラ31からの増幅されたWDM信号光をモニタして各波
長毎のパワーの情報を受け取り、それらに基づいて、第
1及び第2励起LD13a,15aに信号を送って励起
光のパワーを制御し、可変光アテネータ17に信号を送
って光パワー減衰量を調節してEDF14から出力され
たWDM信号光のパワーを制御する。すなわち、制御部
49は、波数検知手段、信号光モニタ手段、波長依存性
制御手段及び温度依存性制御手段を構成する。また、制
御部49は、基準温度20℃における各波数でのWDM
信号光の総パワーを情報として有する記録媒体を備えて
いる。
【0092】WDM信号光の増幅動作は実施形態1と同
一である。また、WDM信号光の増幅動作時の制御部4
9の制御は、実施形態3の制御と同様である。
【0093】上記構成の光増幅装置40によれば、WD
M信号光の波数が変化しても増幅利得の変化を抑止する
ことができる。
【0094】また、EDF14から出力された後のWD
M信号光ではEDF14による増幅利得が各波長毎に完
全に一定ではないので波長分割して波数を検知する必要
があり構成が複雑となるが、上記の構成ではEDF14
に入力される前のWDM信号光により波数を検知してい
るので、各波長の光のパワーは等しく、全パワーを検知
するだけで容易に波数を検知でき、構成が容易である。
【0095】その他の作用・効果は実施形態3と同一で
ある。
【0096】(その他の実施形態)上記実施形態1〜4
では、希土類元素ドープファイバをEDF14とした
が、特にこれに限定されるものではなく、NDFやYD
Fであってもよい。
【0097】また、上記実施形態1〜4では、可変光ア
テネータ17をEDF14の出力側に設けたが、特にこ
れに限定されるものではなく、EDF14の入力側に設
けるようにしてもよい。但し、EDF14の入力側に設
けた場合、可変光アテネータ17により信号光成分がカ
ットされるため、それによって雑音成分の割合が多くな
ることから、上記実施形態1〜4のようにすることが好
ましい。
【0098】また、上記実施形態1〜4では、各波数の
パワーが一定であるWDM信号光を増幅する光増幅装置
10,20,30,40としたが、特にこれに限定され
るものではなく、各波長のパワーが異なるWDM信号光
を増幅するものであってもよい。この場合、EDF14
に入力されるWDM信号光をモニタする手段が必要とな
ったり、制御部19,29,39,49での制御構成を
上記実施形態1〜4のものと異なるものとする必要があ
る。
【0099】また、上記実施形態1〜4では、EDF1
4による増幅利得の波長依存性が最小となりEDF14
による各波長の増幅利得が所定基準温度70℃での対応
波長の増幅利得に略等しくなるように制御するものとし
たが、特にこれに限定されるものではなく、EDF14
による増幅利得の波長依存性が縮小され、EDF14に
よる各波長の増幅利得が所定基準温度での対応波長の増
幅利得に近づくように制御されるものであれば、他の実
施形態であってもよい。
【0100】また、上記実施形態1と実施形態2とで制
御部19,29の制御を異なるものとしたが、特にこれ
に限定されるものではなく、実施形態1に制御を実施形
態2に、実施形態2の制御を実施形態1に適用してもよ
い。すなわち、実施形態1の制御のステップS9及びス
テップS11において、λ−G関係を波数nにおける
[λ−G]n関係、λ−G’関係を波数nにおける[λ
−G’]n関係とすることにより、図2に示すフローチ
ャートを実施形態2に適用することができる。さらに、
これらとは全く異なる制御を行うようにしてもよい。同
様に、実施形態3の制御部39の制御及び実施形態4の
制御部49の制御も、上記のものに限定されるものでは
ない。
【0101】また、上記実施形態1では、Lバンド(1
565〜1625nm)の全波長範囲でのλ−G関係を
対照させる制御を行ったが、特にこれに限定されるもの
ではなく、短波長側又は長波長側の一部の範囲のλ−G
関係を対照させるようにしても、また、所定波長のλ−
G関係のみを対照させるようにしてもよい。
【0102】また、上記実施形態2では、EDF14の
温度(T)及びWDM信号光の波数(n)を検知した制
御としたが、特にこれに限定されるものではなく、WD
M信号光の波数(n)の検知は行わず、EDF14の温
度(T)のみを温度検知槽14aの温度センサで検知す
る制御も可能である。
【0103】また、上記実施形態2及び4では、WDM
信号光の波数を検知するために用いられる第3WDMカ
プラ21をEDF14の入力側に設けたが、これをED
F14の出力側に設けるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る光増幅装置の回路図
である。
【図2】本発明の実施形態1に係る光増幅装置の制御部
の制御フローチャート図である。
【図3】励起光のパワーを一定としたときの波長とED
Fの増幅利得との関係を示すグラフ図である。
【図4】ファイバ温度20℃のときのEDFの増幅利得
を基準としたときのファイバ温度−10℃及び70℃の
それぞれについての波長と増幅利得差との関係を示すグ
ラフ図である。
【図5】ファイバ温度70℃において励起光のパワーの
制御を行った後の波長とEDFの増幅利得との関係を示
すグラフ図である。
【図6】ファイバ温度20℃において可変光アテネータ
による制御を行った後の波長とEDFの増幅利得との関
係を示すグラフ図である。
【図7】本発明の実施形態2に係る光増幅装置の回路図
である。
【図8】本発明の実施形態2に係る光増幅装置の制御部
の制御フローチャート図である。
【図9】本発明の実施形態3に係る光増幅装置の回路図
である。
【図10】本発明の実施形態3に係る光増幅装置の制御
部の制御フローチャート図である。
【図11】本発明の実施形態4に係る光増幅装置の回路
図である。
【符号の説明】
10,20,30,40 光増幅装置 11 信号光入力端 12 第1アイソレータ 13 第1WDMカプラ 13a 第1励起LD 14 EDF 14a 温度検知槽 15 第2WDMカプラ 15a 第2励起LD 16 第2アイソレータ 17 可変光アテネータ 18 信号光出力端 19,29,39,49 制御部 21 第3WDMカプラ 31 第4WDMカプラ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 励起光を発する励起光源と、該励起光源
    からの励起光が入力される希土類元素ドープファイバ
    と、を備え、該励起光源からの励起光が該希土類元素ド
    ープファイバの希土類元素の電子を励起させて該希土類
    元素ドープファイバに入力された信号光を誘導放出によ
    り増幅するように構成された光増幅装置であって、 上記希土類元素ドープファイバの温度を検知するファイ
    バ温度検知手段と、 上記ファイバ温度検知手段からの希土類元素ドープファ
    イバの温度の情報に基づいて、その温度での上記希土類
    元素ドープファイバによる増幅利得の波長依存性が縮小
    されるように上記励起光源からの励起光のパワーを制御
    する波長依存性制御手段と、 上記ファイバ温度検知手段からの希土類元素ドープファ
    イバの温度の情報に基づいて、その温度での上記希土類
    元素ドープファイバによる各波長の増幅利得が所定基準
    温度での対応波長の増幅利得に近づくように信号光のパ
    ワーを制御する温度依存性制御手段と、をさらに備えて
    いることを特徴とする光増幅装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された光増幅装置におい
    て、 信号光に含まれる波数を検知する波数検知手段をさらに
    備えており、 上記波長依存性制御手段は、上記ファイバ温度検知手段
    からの希土類元素ドープファイバの温度の情報及び上記
    波数検知手段からの信号光の波数の情報に基づいて、そ
    の温度及び波数での上記希土類元素ドープファイバによ
    る増幅利得の波長依存性が縮小されるように上記励起光
    源からの励起光のパワーを制御するように構成されてい
    ると共に、 上記温度依存性制御手段は、上記ファイバ温度検知手段
    からの希土類元素ドープファイバの温度の情報及び上記
    波数検知手段からの信号光の波数の情報に基づいて、そ
    の温度及び波数での上記希土類元素ドープファイバによ
    る各波長の増幅利得が所定基準温度での対応波長の増幅
    利得に近づくように信号光のパワーを制御するように構
    成されていることを特徴とする光増幅装置。
  3. 【請求項3】 励起光を発する励起光源と、該励起光源
    からの励起光が入力される希土類元素ドープファイバ
    と、を備え、該励起光源からの励起光が該希土類元素ド
    ープファイバの希土類元素の電子を励起させて該希土類
    元素ドープファイバに入力された信号光を誘導放出によ
    り増幅するように構成された光増幅装置であって、 上記希土類元素ドープファイバにより増幅された信号光
    の所定特性をモニタする信号光モニタ手段と、 上記信号光モニタ手段でモニタした増幅された信号光の
    所定特性の情報に基づいて、上記希土類元素ドープファ
    イバによる増幅利得の波長依存性が縮小されるように上
    記励起光源からの励起光のパワーを制御する波長依存性
    制御手段と、 上記信号光モニタ手段でモニタした増幅された信号光の
    所定特性の情報に基づいて、上記希土類元素ドープファ
    イバによる各波長の増幅利得が所定基準温度での対応波
    長の増幅利得に近づくように信号光のパワーを制御する
    温度依存性制御手段と、をさらに備えていることを特徴
    とする光増幅装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載された光増幅装置におい
    て、 信号光に含まれる波数を検知する波数検知手段をさらに
    備えており、 上記波長依存性制御手段は、上記信号光モニタ手段でモ
    ニタした増幅された信号光の所定特性の情報及び上記波
    数検知手段からの信号光の波数の情報に基づいて、その
    波数での上記希土類元素ドープファイバによる増幅利得
    の波長依存性が縮小されるように上記励起光源からの励
    起光のパワーを制御するように構成されていると共に、 上記温度依存性制御手段は、上記信号光モニタ手段でモ
    ニタした増幅された信号光の所定特性の情報及び上記波
    数検知手段からの信号光の波数の情報に基づいて、その
    波数での上記希土類元素ドープファイバによる各波長の
    増幅利得が所定基準温度での対応波長の増幅利得に近づ
    くように信号光のパワーを制御するように構成されてい
    ることを特徴とする光増幅装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか一に記載され
    た光増幅装置において、 上記温度依存性制御手段は、上記希土類元素ドープファ
    イバから出力された信号光のパワーを制御するように構
    成されていることを特徴とする光増幅装置。
  6. 【請求項6】 請求項2又は4に記載された光増幅装置
    において、 上記波数検知手段は、上記希土類元素ドープファイバに
    入力される前の信号光の波数を検知するように構成され
    ていることを特徴とする光増幅装置。
  7. 【請求項7】 励起光を発する励起光源と、該励起光源
    からの励起光が入力される希土類元素ドープファイバ
    と、を備え、該励起光源からの励起光が該希土類元素ド
    ープファイバの希土類元素の電子を励起させて該希土類
    元素ドープファイバに入力された信号光を誘導放出によ
    り増幅するように構成された光増幅装置を用いた信号光
    の増幅方法であって、 上記希土類元素ドープファイバの温度を検知するステッ
    プと、 上記検知した希土類元素ドープファイバの温度の情報に
    基づいて、その温度での希土類元素ドープファイバによ
    る増幅利得の波長依存性が縮小されるように上記励起光
    源からの励起光のパワーを制御するステップと、 上記検知した希土類元素ドープファイバの温度の情報に
    基づいて、その温度での希土類元素ドープファイバによ
    る各波長の増幅利得が所定基準温度での対応波長の増幅
    利得に近づくように信号光のパワーを制御するステップ
    と、を備えていることを特徴とする信号光の増幅方法。
  8. 【請求項8】 励起光を発する励起光源と、該励起光源
    からの励起光が入力される希土類元素ドープファイバ
    と、を備え、該励起光源からの励起光が該希土類元素ド
    ープファイバの希土類元素の電子を励起させて該希土類
    元素ドープファイバに入力された信号光を誘導放出によ
    り増幅するように構成された光増幅装置を用いた光信号
    の増幅方法であって、 上記希土類元素ドープファイバにより増幅された信号光
    の増幅利得の所定特性をモニタするステップと、 上記モニタした増幅された信号光の所定特性の情報に基
    づいて、上記希土類元素ドープファイバによる増幅利得
    の波長依存性が縮小されるように上記励起光源からの励
    起光のパワーを制御するステップと、 上記モニタした増幅された信号光の所定特性の情報に基
    づいて、上記希土類元素ドープファイバによる各波長の
    増幅利得が所定基準温度での対応波長の増幅利得に近づ
    くように信号光のパワーを制御するステップと、を備え
    ていることを特徴とする信号光の増幅方法。
JP2001376042A 2001-12-10 2001-12-10 光増幅装置及びそれを用いた信号光の増幅方法 Pending JP2003179288A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001376042A JP2003179288A (ja) 2001-12-10 2001-12-10 光増幅装置及びそれを用いた信号光の増幅方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001376042A JP2003179288A (ja) 2001-12-10 2001-12-10 光増幅装置及びそれを用いた信号光の増幅方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003179288A true JP2003179288A (ja) 2003-06-27

Family

ID=19184322

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001376042A Pending JP2003179288A (ja) 2001-12-10 2001-12-10 光増幅装置及びそれを用いた信号光の増幅方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003179288A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010212420A (ja) * 2009-03-10 2010-09-24 Nec Corp 光増幅器、光増幅器の制御方法及びプログラム

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010212420A (ja) * 2009-03-10 2010-09-24 Nec Corp 光増幅器、光増幅器の制御方法及びプログラム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6008933A (en) Multiple stage optical fiber amplifier
US11509110B2 (en) Broadband Ho-doped optical fiber amplifier
JP3295533B2 (ja) 光増幅器
JPH07176812A (ja) 光ファイバ増幅器
US6297903B1 (en) Multiple stage optical fiber amplifier and signal generator
JP4941017B2 (ja) 光アンプ、その制御装置、制御回路、制御方法及び制御プログラム並びに光通信ネットワーク
US6487006B1 (en) Simultaneous single mode and multi-mode propagation of signals in a double clad optical fiber
JPWO2010079773A1 (ja) 光ファイバ増幅器
US11509109B2 (en) Broadband Tm-doped optical fiber amplifier
JPH05327104A (ja) 光ファイバ増幅器
JP2002232044A (ja) 光ファイバ増幅器
US11509108B2 (en) Tm-doped fiber amplifier utilizing wavelength conditioning for broadband performance
JP2003179288A (ja) 光増幅装置及びそれを用いた信号光の増幅方法
JP2596620B2 (ja) 光ファイバ増幅器
JP4451313B2 (ja) 遅延位相整合ファイバを用いた光増幅器
JP2003163399A (ja) 光増幅装置及びそれを用いた信号光の増幅方法
JP2000261078A (ja) 光増幅器
JPH11251669A (ja) 光増幅器の利得制御方法および光増幅器
CA2326253C (en) Optical amplifier
JP2000261079A (ja) 光増幅器
JPH0669571A (ja) 光ファイバ増幅器
JP2003188443A (ja) 光増幅器
JP2004014708A (ja) 光増幅器の制御方法、並びに、その制御に用いられるコンピュータプログラム及びそのコンピュータプログラムを記録した記録媒体
JP2000223762A (ja) 光増幅器
JPH08116117A (ja) 光増幅器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040831

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060912

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070130