JP2003178879A - 有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ

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JP2003178879A
JP2003178879A JP2001379031A JP2001379031A JP2003178879A JP 2003178879 A JP2003178879 A JP 2003178879A JP 2001379031 A JP2001379031 A JP 2001379031A JP 2001379031 A JP2001379031 A JP 2001379031A JP 2003178879 A JP2003178879 A JP 2003178879A
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blue
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JP2001379031A
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Nobutoshi Asai
伸利 浅井
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フルカラー有機ELディスプレイにおける赤
色、青色、緑色の色純度及び輝度の向上を図る。 【解決手段】 赤色と青色の発光画素4R,4B上のみ
に同一材料によるマゼンタ色フィルタ7が形成されて成
る。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、有機エレクトロル
ミネッセンスディスプレイに関する。 【0002】 【従来の技術】従来、有機エレクトロルミネッセンス
(electroluminescence、以下EL
と記す)ディスプレイが知られている。例えば、単純マ
トリックス型の有機ELディスプレイは、複数行分の走
査線と、これらに直交する状態で複数列分の信号線とが
設けられ、各走査線と信号線との交点部分に有機EL層
を挟持してなる画素が配置された構成になっている。カ
ラー有機ELディスプレイでは、赤、緑、青の各色に対
応する画素に夫々赤色有機EL層、緑色有機EL層、青
色有機EL層 が挟持される。 【0003】カラー有機ELディスプレイにおける各色
有機EL層では、それぞれ赤(R)、緑(G)、青
(B)の発光色が得られるが、今後ディスプレイの標準
となるsRGB規格の色再現範囲(即ち、赤(R),緑
(G),青(B)の3色で再現できる色の範囲)と比較
すると、緑色有機EL層に関しては、規格以上の色度と
高輝度が達成されているが、しかし、赤色有機EL層と
青色有機EL層に関しては、sRGB規格を満たす色純
度で高輝度を有する材料系が見つかっていない。 【0004】カラー有機ELディスプレイでの赤
(R)、青(B)の色度を改善する方法としては、それ
ぞれの画素に対して赤色と青色のフィルタを形成するこ
とが考えられる。しかし、この場合は最低2色の塗り分
け技術が必要となり、製造工程の複雑化、複数材料の使
用、更には2色の混色、クロストークによる歩留り低下
の問題があり、コスト高が否めない。 【0005】一方、赤(R)、緑(G)及び青(B)の
画素の全てに対してパターニングすることなく共通のマ
ゼンタ色フィルタを形成し、赤(R)と青(B)の色度
を改善するようにしたカラー有機ELディスプレイが提
案されている(特開平2000ー106276号公報参
照)。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】上述の赤(R)、緑
(G)及び青(B)の全画素に共通のマゼンタ色フィル
タを形成する場合は、マゼンタ色フィルタをパターニン
グする必要がないので、製造が容易になる。マゼンタ色
フィルタの膜厚を厚くすれば赤(R)、青(B)の色度
の向上が図れが、しかし、マゼンタ色フィルタを厚くす
ると、(G)緑の輝度、色度が低下する。緑(G)の輝
度、色度をあまり下げないようにするためは、所要の薄
さにして共通のマゼンタ色フィルタを形成することにな
るが、マゼンタ色フィルタによる赤(R)、青(B)の
改善効果が薄れてしまう。本発明は、上述の点に鑑み、
赤(R)、緑(G)及び青(B)の3色共に十分な色純
度及び高輝度が得られる有機ELディスプレイを提供す
るものである。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明に係る有機エレク
トロルミネッセンスディスプレイは、赤色と青色の発光
画素上のみに同一材料によるマゼンタ色フィルタを形成
して成る。 【0008】本発明では、赤色と青色の発光画素上のみ
に同一材料によるマゼンタ色フィルタを形成することに
より、赤色、青色の色純度の向上が図れる。同時に緑色
の発光画素上にはマゼンタ色フィルタが形成されないの
で、緑色の色純度が劣化しない。また各色共に高輝度が
得られる。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の有
機ELディスプレイの実施の形態を説明する。 【0010】図1及び図2(図1のAーA線上の拡大断
面図)は、本発明の有機ELディスプレイの一実施の形
態を示す。本例は単純マトリックス方式のカラー有機E
Lディスプレイに適用した場合である。本実施の形態に
係る有機ELディスプレイ1は、複数行分(n本)の走
査線L〔L1 、L2 、L3 、・・・Ln 〕と複数列分
(m本)の信号線S〔S1 ,S2,S3 ,・・・Sm
とが、互いに直交する状態で基板2上に配線され、これ
ら走査線L1 、L2 、・・・Ln と信号線S1 、S2
・・・Sm との各交差部分に、各対応する色、例えば赤
色、緑色、青色の有機EL層3〔3R,3G,3B〕を
有した各色画素4〔4R,4G,4B〕が形成されて成
る。 【0011】各画素4は、走査線Lと信号線Sとの間に
有機EL層3を挟持させた有機EL素子から成る。本例
では基板2上に一方の画素電極となる信号線Sが形成さ
れ、この上に有機EL層3が形成され、さらにこの上に
他方の画素電極となる走査線Lが形成される。また、本
例では有機EL層3で発光した発光光を上面から取り出
す構成とするために、走査線L〔L1 ,L2 ,・・・L
n 〕を透明導電性材料で形成し、信号線S〔S1
2 ,・・・Sm 〕を例えば反射性の金属材料で形成し
て構成される。即ち、この有機ELディスプレイ1は、
発光光を基板2と反対側の上面(いわゆる走査線L側)
から取り出すディスプレイとして構成される。 【0012】画素4は、本例では赤色を発光する赤色画
素(いわゆる赤色発光画素)4R、緑色を発光する緑色
画素(いわゆる緑色発光画素)4G、青色を発光する青
色画素(いわゆる青色発光画素)4Bを所定の繰り返し
パターンで配列される。 【0013】ここで、信号線Sからなる一方の画素電極
(下面電極)は、例えば有機EL素子の陽極として用い
られる。走査線Lからなる他方の画素電極(上面電極)
は、例えば有機EL素子の陰極として用いられる。そし
て、これら電極間に挟持される赤、緑、青の各色に対応
する有機EL層3〔3R,3G,3B〕は、単層構造又
は積層構造で構成される。本例での有機EL層3は、例
えば陰極側から、有機電子輸送層、有機発光層、有機正
孔輸送層等を順次積層してなるものとする。有機EL素
子、従って画素4を除く周縁は、絶縁層5で覆われる。 【0014】そして、本実施の形態の有機ELディスプ
レイ1においては、特に、赤色と青色の画素4R、4B
上のみに同一材料によるマゼンタ色フィルタ7を形成し
て構成する。本例ではマゼンタ色フィルタ7を赤色画素
4R及び青色画素4Bに跨がるように上面電極となる走
査線Lの上に共通に形成した場合である。マゼンタ色フ
ィルタを構成するマゼンタ色素としては、耐光性に優れ
た有機顔料を用いることができる。耐光性に優れた行き
顔料としては、例えば化1の構造式で示すキナクリドン
系、その他の化2〜化5の構造式に示すアゾ系、ペリレ
ン系、ピラントロン系、アントラキノン系等の有機顔料
がある。 【0015】 【化1】 【0016】 【化2】 【0017】 【化3】 【0018】 【化4】 【0019】 【化5】 【0020】上記有機顔料のうち、キナクリドン系が好
ましい。これ等の有機顔料によるマゼンタ色フィルタ7
の膜厚は、30nm〜1000nm程度とする。薄すぎ
るとフィルタ効果が落ちる。厚すぎると、光エネルギー
にロスが生じ、発光強度を上げるために消費電力が増え
る。 【0021】即ち、例えば、基板2の一面上に形成した
例えばCr等の反射性金属からなる信号線S上に、夫々
赤色、緑色、青色に発光する有機EL層3〔3R,3
G,3B〕をマスク蒸着法で選択的に形成し、その上に
例えば超薄膜金属や、ITO(酸化インジウム錫)など
の酸化物系材料、等による透明導電材からなる走査線L
を形成して、いわゆるフルカラー有機ELパネルを形成
する。次いで、有機EL層3の形成に用いた蒸着装置及
びマスクを用いて、赤色及び青色の画素3R、3B上に
マゼンタ色材料の上記有機顔料例えばキナクリドンを上
記所要の膜厚に蒸着してマゼンタ色フィルタ7を形成す
る。その後、保護膜8として、例えばSiN膜をCVD
(化学気相成長)法により所定の厚さ、例えば1μm〜
3μm程度の厚さに形成して、目的の有機ELディスプ
レイ1を作製する。 【0022】図3は、上述の図2の有機ELディスプレ
イ1における要部の拡大構造、即ち、スイッチング素子
である薄膜トランジスタ(TFT)を有する場合の具体
的な断面構造を示す。基板2上に各画素に対応して、例
えば多結晶シリコン薄膜32上にゲート絶縁膜33を介
して形成された例えば多結晶シリコンのゲート電極34
と、ソース・ドレイン領域35,36に接続された両主
電極37,38を有して構成された薄膜トランジスタ3
1が形成される。この各薄膜トランジスタ31の一方の
主電極37に接続された各信号線S〔S1 ,S2 ,・・
・Sm 〕上に対応する有機EL層12〔12R,12
G,12B〕が形成され、この有機EL層12を挟むよ
うに走査線L〔L1 ,L2 ,・・・Ln 〕が形成され
る。41、42は層間絶縁膜である。そして、この走査
線L上に選択的にマゼンタ色フィルタ7が形成されるよ
うにして、有機ELディスプレイが構成される。 【0023】図1はマゼンタ色フィルタ7をストライプ
状に形成した場合であるが、その他、図4に示すよう
に、各赤色と青色の画素に跨がるように個々に分離した
マゼンタ色フィルタを形成しても良い。 【0024】図10は、マゼンタ色フィルタの一例とし
て、キナクリドン蒸着膜の透過スペクトルを示す。曲線
aが膜厚120nmのもの、曲線bが膜厚240nmの
ものである。色度及び輝度の関係から,有機EL材料に
応じてキナクリドン蒸着膜の膜厚が設定される。膜厚が
薄くなり過ぎると色純度が悪くなり、膜厚が厚くなり過
ぎると輝度が落ちる。 【0025】次に、マゼンタ色フィルタとしてキナクリ
ドン系膜を用いた場合の一具体例を示す。赤色有機EL
層に化6の構造式に示すBSNー1を、緑色有機EL層
に化7の構造式に示すAlq3 にC6を1%ドープした
ものを、青色有機EL層に化8の構造式に示すDPVB
iを、それぞれを用いる。 【0026】 【化6】 【0027】 【化7】 【0028】 【化8】 【0029】これ等の各色有機EL層の色度は、図11
のCIE色度図(符号50はスペクトル軌跡である)に
おいて、赤(R)の色度がX=0.62,Y=0.3
8、緑(G)の色度がX=0.26,Y=0.64、青
(B)の色度がX=0.14,Y=0.12である。な
お、図11において、50はスペクトル軌跡、51は白
色中心を示す。この赤色の有機EL層と青色の有機EL
層上に、マゼンタ色フィルタのキナクリドン系膜を形成
する。キナクリドン系膜を用いたときの膜厚としては、
好ましくは30nm〜300nm程度、より好ましくは
60nm〜240nm程度とすることができる。例え
ば、キナクリドン系膜の膜厚を最適膜厚240nmとす
ると、図11の色再現範囲Aに示すように、各赤、緑、
青色の色度座標は、赤色(赤有機EL層+マゼンタフィ
ルタ)がX=0.66.Y=0.34、緑色(緑有機E
L層のみ)がX=0.26,Y=0.64、青色(青有
機EL層+マゼンタフィルタ)がX=0.14,Y=
0.06となり、sRGB規格の色再現範囲Bを越え
る。色温度9300Kの白色の輝度300nitを出す
ためには、各画素の輝度は、赤(R):63nit,緑
(G):207nit,青(B):30nitとなる。
なお、sRGB規格の色再現範囲Bの色度座標は、赤
(R):X=0.64,Y=0.34,緑(G):X=
0.30,Y=0.60,青(B):X=0.155,
Y=0.06である。一方、色温度9300Kの白色の
輝度300nitを出すためには、画像表示時で必要な
輝度は、赤(R):54.4nit,緑(G):21
6.5nit,青(B):29.1nitである。 【0030】図12は、有機ELを用いた青色素子の色
度とキナクリドンフィルタの膜厚の関係を示す。横軸に
キナクリドンフィルタの膜厚を、縦軸に色度座標のX,
Y値をとる。グラフXb はX座標、グラフYb はY座標
である。図13は、有機ELを用いた赤色素子の色度と
キナクリドンフィルタの膜厚の関係を示す。横軸にキナ
クリドンフィルタの膜厚を、縦軸に色度座標のX,Y値
をとる。グラフXr はX座標、グラフYr はY座標であ
る。この図12、図13の関係からキナクリドン系膜の
最適な膜厚を設定することができる。 【0031】上述のように構成した本実施の形態に係る
有機ELディスプレイ1によれば、赤色及び青色の発光
画素4R、4B上にのみマゼンタ色フィルタ7を形成す
ることにより、赤色及び青色の色純度が向上し、且つ緑
色の純度の低下は起こらず、sRGB標準規格の色再現
範囲を満たすことができる。各色の輝度も十分に得られ
る。また、視野角依存性、特に斜めから眺めたときの赤
色発光の短波長化を防ぐことができる。つまり、斜め方
向において起きやすい、赤色の橙色化、高輝度化による
色バランスの崩れが生じない。マゼンタ色フィルタ7を
形成して赤色、青色の色純度を向上するので、発光色度
を気にせずより発光安定な有機EL材料系を選択するこ
とができ、信頼性の高い有機ELディスプレイを実現が
できる。従来のカラーフィルタの形成に比べて工程が単
純なため、有機ELディスプレイの製造を容易にし、製
品価格の低減を図ることができる。 【0032】図5は、本発明に係る有機ELディスプレ
イの他の実施の形態を示す。本実施の形態に係る有機E
Lディスプレイ11は、上述の実施の形態と同様の製造
方法で赤色画素4Rと青色画素4B上に互いに分離した
マゼンタ色フィルタ7を形成して構成する。各マゼンタ
色フィルタ7は、ストライプ状に、或いは各赤色と青色
の画素に対応して個々に形成することができる。その他
の構成は、図1〜図4で示す有機ELディスプレイ1と
同様であるので、詳細説明を省略する。本実施の形態に
係る有機ELディスプレイ11においても、上例と同様
の効果を奏する。即ち、赤色及び青色の発光画素4R、
4B上にのみマゼンタ色フィルタ7を形成することによ
り、赤色及び青色の色純度が向上し、且つ緑色の純度の
低下は起こらず、sRGB標準規格の色再現範囲を満た
すことができる。各色の輝度も十分に得られる。また、
斜め方向において起きやすい、赤色の橙色化、高輝度化
による色バランスの崩れが生じない。マゼンタ色フィル
タ7を形成して赤色、青色の色純度を向上するので、発
光色度を気にせずより発光安定な有機EL材料系を選択
することができ、信頼性の高い有機ELディスプレイを
実現ができる。従来のカラーフィルタの形成に比べて工
程が単純なため、有機ELディスプレイの製造を容易に
し、製品価格の低減を図ることができる。 【0033】図6は、本発明に係る有機ELディスプレ
イの他の実施の形態を示す。本例は上面発光型有機EL
ディスプレイに適用した場合である。本実施の形態に係
る有機ELディスプレイ12は、次のようにして構成さ
れる。基板2の一面上に形成した例えばCr等の金属か
らなる反射性の信号線S上に、夫々赤色、緑色、青色に
発光する有機EL層3〔3R,3G,3B〕をマスク蒸
着法で選択的に形成する。次いで、有機EL層3の上に
例えば超薄膜金属や、ITO(酸化インジウム錫)など
の酸化物系材料、等による透明導電材からなる走査線L
を形成して、いわゆるフルカラー有機ELパネルを形成
し、その後、保護膜8として、例えばSiN膜をCVD
(化学気相成長)法により所定の厚さ、例えば1μm〜
3μm程度の厚さに形成する。一方、例えば板状のガラ
ス、プラスティック等による透明のカバー部材13を用
意し、このカバー部材13の内面に後述の赤色画素4
R、及び青色画素4Bに対応する位置において同一材料
によるマゼンタ色フィルタ7を形成する。そして、この
マゼンタ色フィルタ7を有するカバーガラス13をその
マゼンタ色フィルタ7が内側となるようにして、接着1
4を介して有機ELパネルに接合する。 【0034】マゼンタ色フィルタ7は、カバー部材13
を有機ELパネルに貼り合わせた状態において、赤色及
び青色の画素4R及び4Bを覆うようなパターンで形成
される。マゼンタ色フィルタ7の形成方法としては、例
えば、マゼンタ顔料を分散させたレジストを用いたフォ
トレジスト法、インクジェット法、オフセット法、グラ
ビア印刷法等が利用できる。また、マゼンタ顔料をマス
ク蒸着してもよい。特に、画素配列がストライプ状のと
きは、サブピクセルの幅の2倍の幅でマゼンタストライ
プを形成すればよいので、グラビアなどの比較的精度の
低いパターニング方法が利用できる。視差を小さくする
ために、カバーガラス13のマゼンタ色フィルタ7を形
成した面を有機ELパネルに貼り付ける。このようにし
て、目的の有機ELディスプレイ12を構成する。その
他の構成は、上述の有機ELディスプレイ1で説明した
と同様であるので、詳細説明を省略する。 【0035】本実施の形態に係る有機ELディスプレイ
12においても、上例と同様の効果を奏する。即ち、赤
色及び青色の発光画素4R、4B上にのみマゼンタ色フ
ィルタ7を形成することにより、赤色及び青色の色純度
が向上し、且つ緑色の純度の低下は起こらず、sRGB
標準規格の色再現範囲を満たすことができる。各色の輝
度も十分に得られる。また、斜め方向において起きやす
い、赤色の橙色化、高輝度化による色バランスの崩れが
生じない。マゼンタ色フィルタ7を形成して赤色、青色
の色純度を向上するので、発光色度を気にせずより発光
安定な有機EL材料系を選択することができ、信頼性の
高い有機ELディスプレイを実現ができる。従来のカラ
ーフィルタの形成に比べて工程が単純なため、有機EL
ディスプレイの製造を容易にし、製品価格の低減を図る
ことができる。 【0036】図7は、本発明に係る有機ELディスプレ
イの他の実施の形態を示す。本例も上述と同様に上面発
光型有機ELディスプレイに適用した場合である。本実
施の形態に係る有機ELディスプレイ15は、次のよう
にして構成される。基板2の一面上に形成した例えばC
r等の金属からなる反射性の信号線S上に、夫々赤色、
緑色、青色に発光する有機EL層3〔3R,3G,3
B〕をマスク蒸着法で選択的に形成する。次いで、有機
EL層3の上に例えば超薄膜金属や、ITO(酸化イン
ジウム錫)などの酸化物系材料、等による透明導電材か
らなる走査線Lを形成して、いわゆるフルカラー有機E
Lパネルを形成し、その後、保護膜8として、例えばS
iN膜をCVD(化学気相成長)法により所定の厚さ、
例えば1μm〜3μm程度の厚さに形成する。この保護
膜8上に、赤色と青色の画素4R、4Bのみを覆うよう
に両画素4R、4Bに跨がって同一材料によるマゼンタ
色フィルタ7を選択的に形成する。このマゼンタ色フィ
ルタ7は、例えば蒸着法、湿式印刷法により形成するこ
とができる。そして、例えばガラス、プラスティック等
による透明のカバー部材13を接着剤16を介して有機
ELパネルに貼り付けて、目的の有機ELディスプレイ
15を構成する。その他の構成は、上述の有機ELディ
スプレイ1で説明したと同様であるので、詳細説明を省
略する。 【0037】本実施の形態に係る有機ELディスプレイ
15においても、上例と同様の効果を奏する。即ち、赤
色及び青色の発光画素4R、4B上にのみマゼンタ色フ
ィルタ7を形成することにより、赤色及び青色の色純度
が向上し、且つ緑色の純度の低下は起こらず、sRGB
標準規格の色再現範囲を満たすことができる。各色の輝
度も十分に得られる。また、斜め方向において起きやす
い、赤色の橙色化、高輝度化による色バランスの崩れが
生じない。マゼンタ色フィルタ7を形成して赤色、青色
の色純度を向上するので、発光色度を気にせずより発光
安定な有機EL材料系を選択することができ、信頼性の
高い有機ELディスプレイを実現ができる。従来のカラ
ーフィルタの形成に比べて工程が単純なため、有機EL
ディスプレイの製造を容易にし、製品価格の低減を図る
ことができる。 【0038】尚、上述の実施の形態に係る有機ELディ
スプレイ1、11、12、15においては、例えばスト
ライプ状のマゼンタ色フィルタ7を形成する際に、ブラ
ックストライプの形成を行っても良く、或いは画素上に
対応して個々のマゼンタ色フィルタ7を形成した際に、
画素以外の部分にいわゆるブラックマトリックスの形成
を行っても良い。この場合のブラックストライプ、ブラ
ックマトリックスは、例えば、保護膜上、或いはカバー
部材上に形成することができる。このようにブラックス
トライプ、ブラックマトリックスを形成するときには、
コントラストが向上する。 【0039】図8は、本発明に係る有機ELディスプレ
イの更に他の実施の形態を示す。本例は基板側発光型有
機ELディスプレイに適用した場合である。本実施の形
態に係る有機ELディスプレイ18は、次のようにして
構成される。透明基板19を用意し、この透明基板19
上に同一材料によるマゼンタ色フィルタ7をその後形成
される赤色及び青色の画素4R、4Bを覆うように選択
的に形成する。マゼンタ色フィルタ7の選択形成には、
例えばマゼンタ顔料のマスク蒸着法、顔料分散レジスト
を用いたフォトリソグラフィ法、インクジェット法、グ
ラビア印刷法等を利用することができる。次に、その上
に平坦化層20を形成し、この平坦化層20上に透明導
電性材料による信号線S〔S1 ,S2 ,・・・Sm 〕を
形成し、さらに赤色、緑色および青色の各有機EL層3
〔3R,3G,3B〕、反射性の金属材料によるを走査
線L〔L1 ,L2 ,・・・Ln 〕順次積層して形成す
る。必要に応じて、保護膜21、カバー部材等をその上
に形成しても良い。このようにして、目的の有機ELデ
ィスプレイ18を構成する。その他の構成は、上述の有
機ELディスプレイ1で説明したと同様であるので、詳
細説明を省略する。 【0040】図9は、上述の図8の有機ELディスプレ
イ18における要部の拡大構造、即ち、スイッチング素
子である薄膜トランジスタ(TFT)を有する場合の具
体的な断面構造を示す。透明基板19上の各画素に対応
して、例えば多結晶シリコン薄膜32上にゲート絶縁膜
33を介して形成された例えば多結晶シリコンのゲート
電極34と、ソース・ドレイン領域35,36に接続さ
れた両主電極37,38を有して構成された薄膜トラン
ジスタ31が形成される。層間絶縁膜43、44を介し
てマゼンタ色フィルタ7が選択的に形成され、さらに平
坦化膜20を介して信号線S〔S 1 ,S2 ,・・・
m 〕が形成されると共に、信号線Sがマゼンタ色フィ
ルタ7を一部貫通するようにして薄膜トランジスタ31
の一方の主電極37に接続される。信号線S上に各色の
有機EL層3〔3R,3G,3B〕が形成され、この有
機EL層3を挟んで走査線LL1 ,L2 ,・・・Ln
が形成され、保護膜21等が形成されるようにして、有
機ELディスプレイ18が構成される。 【0041】尚、この実施の形態に係る有機ELディス
プレイ18においても、前述と同様に、例えばストライ
プ状のマゼンタ色フィルタ7を形成する際に、ブラック
ストライプの形成を行っても良く、或いは画素上に対応
して個々のマゼンタ色フィルタ7を形成した際に、画素
以外の部分にいわゆるブラックマトリックスの形成を行
っても良い。この場合のブラックストライプ、ブラック
マトリックスは、例えば、透明基板上、或いは保護膜
上、カバー部材上に形成することができる。このように
ブラックストライプ、ブラックマトリックスを形成する
ときには、コントラストが向上する。 【0042】本実施の形態に係る有機ELディスプレイ
18においても、上例と同様の効果を奏する。即ち、赤
色及び青色の発光画素4R、4B上にのみマゼンタ色フ
ィルタ7を形成することにより、赤色及び青色の色純度
が向上し、且つ緑色の純度の低下は起こらず、sRGB
標準規格の色再現範囲を満たすことができる。各色の輝
度も十分に得られる。また、斜め方向において起きやす
い、赤色の橙色化、高輝度化による色バランスの崩れが
生じない。マゼンタ色フィルタ7を形成して赤色、青色
の色純度を向上するので、発光色度を気にせずより発光
安定な有機EL材料系を選択することができ、信頼性の
高い有機ELディスプレイを実現ができる。従来のカラ
ーフィルタの形成に比べて工程が単純なため、有機EL
ディスプレイの製造を容易にし、製品価格の低減を図る
ことができる。 【0043】本発明による有機ELディスプレイは、単
純マトリックス方式、その他の方式によらず適用でき
る。 【0044】 【発明の効果】本発明に係る有機ELディスプレイによ
れば、赤色及び青色の画素上にのみマゼンタ色フィルタ
を選択的に形成するので、例えばsRGB規格の色再現
範囲を満たし、且つ十分な輝度を有するすフルカラー有
機ELディスプレイを実現できる。視野角依存性、特に
斜めから眺めたときの赤色発光の短波長化を防ぐことが
できる。マゼンタ色フィルタを形成するので、発光色度
を気にせずより発光安定な有機EL材料系を選択するこ
とで、信頼性の高い有機ELディスプレイを実現でき
る。従来のカラーフィルタの形成に比べて工程が単純に
なり、有機ELディスプレイの製造を容易にし、製品価
格の低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の有機ELディスプレイの一実施の形態
を示す概略構成図である。 【図2】図1のAーA線上の拡大断面図である。 【図3】図2の要部の拡大断面図である。 【図4】本発明に係るマゼンタ色フィルタのパターンの
他の実施の形態を示す構成図である。 【図5】本発明の有機ELディスプレイの他の実施の形
態を示す構成図である。 【図6】本発明の有機ELディスプレイの他の実施の形
態を示す構成図である。 【図7】本発明の有機ELディスプレイの他の実施の形
態を示す構成図である。 【図8】本発明の有機ELディスプレイの他の実施の形
態を示す構成図である。 【図9】図9の要部の拡大断面図である。 【図10】マゼンタフィルタに適用できるキナクリドン
膜の透過スペクトル図である。 【図11】本発明の説明に供するCIE色度図である。 【図12】有機ELを用いた青色素子の色度とキナクリ
ドンフィルタ膜厚の関係を示すグラフである。 【図13】有機ELを用いた赤色素子の色度とキナクリ
ドンフィルタ膜厚の関係を示すグラフである。 【符号の説明】 1、11、12、15、18・・・有機ELディスプレ
イ、S〔S1 ,S2 ,S3 ,・・・Sm 〕、L〔L1
2 ,L3 ,・・・Ln 」、2・・・基板、3〔3R,
3G,3B〕・・・有機EL層、4〔4R,4G,4
B〕・・・画素、7・・・マゼンタ色フィルタ、8・・
・保護膜、13・・・カバー部材、14、16・・・接
着剤、19・・・透明基板、20・・・平坦化膜、21
・・・保護膜、31・・・薄膜トランジスタ

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 赤色と青色の発光画素上のみに同一材料
    によるマゼンタ色フィルタが形成されて成ることを特徴
    とする有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ。
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