JP2003178480A - 光源装置及び光ピックアップ - Google Patents

光源装置及び光ピックアップ

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JP2003178480A
JP2003178480A JP2001375192A JP2001375192A JP2003178480A JP 2003178480 A JP2003178480 A JP 2003178480A JP 2001375192 A JP2001375192 A JP 2001375192A JP 2001375192 A JP2001375192 A JP 2001375192A JP 2003178480 A JP2003178480 A JP 2003178480A
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Japan
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shaping element
semiconductor laser
beam shaping
light source
source device
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JP2001375192A
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Yuichiro Otoshi
祐一郎 大利
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Minolta Co Ltd
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Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 環境温度の変化に伴う非点隔差の発生を抑え
ながら略円形発散ビームを射出できる光源装置と、それ
を用いた小型の光ピックアップを提供する。 【解決手段】 楕円発散ビームを射出する半導体レーザ
(P)と、楕円発散ビームを略円形発散ビームに変換する
単一で有限系のビーム整形素子(L)と、それらを一体的
に保持する保持部材(H)とを備え、条件式:s≒t,αL
≒αH{s:半導体レーザ(P)の発光点からビーム整形素
子(L)の第1面(S1)までの距離、t:ビーム整形素子(L)
の芯厚、αL:ビーム整形素子(L)の線膨張係数、αH:
距離sを決めている保持部材(H)の線膨張係数}を満た
す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光源装置及び光ピッ
クアップに関するものであり、更に詳しくは、発光強度
分布が略円形状の発散ビームを射出する光源装置と、そ
れを用いた光ピックアップ(特に高密度光記録再生ピッ
クアップ)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般的な光ピックアップには、光源とし
てLD(laser diode)等の半導体レーザが用いられる。
半導体レーザから射出される発散ビームは断面形状が楕
円形(つまり発光強度分布が楕円状)であるため、高い光
利用効率が要求される光記録再生装置においては、半導
体レーザからの楕円ビームを円形ビームに変換する必要
がある。ビーム断面形状を楕円形から円形に整形するビ
ーム整形素子としては、アナモフィックプリズムが実用
化されている。しかし、アナモフィックプリズムは平行
光束中で使用される必要があり、調整が困難であるとと
もに小型化にも限界がある。一方、発散ビームの断面形
状を楕円形から円形に整形する有限系タイプのビーム整
形素子として、アナモフィックレンズや回折光学素子を
用いたものが知られている。このようなビーム整形素子
は、半導体レーザ近傍への配置が可能であるため、集積
化・小型化に効果がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記アナモフ
ィックレンズ等で構成されたビーム整形素子には、半導
体レーザとビーム整形素子との光軸方向の位置決めに高
い精度が要求される。特に、次世代の青色半導体レーザ
を用いた高密度光記録再生装置用のビーム整形素子にお
いては、許容される波面収差の絶対量が短波長化のため
により一層厳しくなる。したがって、これまで以上に高
い光軸方向の位置決め精度が要求される。その高精度な
位置決めを達成することができたとしても、環境温度変
化に伴う非点隔差の発生を抑えることは困難である。半
導体レーザからの発散光をコリメートするコリメータレ
ンズに関する温度補償技術は従来より種々知られている
が(特公平7−78903号公報等)、それらはいずれも
コリメータレンズの環境温度変化に伴うバックフォーカ
ス変動を補償するものであって、発生する非点隔差を温
度補償するものではない。
【0004】本発明はこのような状況に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、環境温度の変化に伴う非点
隔差の発生を抑えながら略円形発散ビームを射出するこ
とが可能な光源装置と、それを用いた小型の光ピックア
ップを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の発明の光源装置は、発光強度分布が楕円状の
楕円発散ビームを射出する半導体レーザと、その半導体
レーザからの楕円発散ビームを発光強度分布が略円形状
の略円形発散ビームに変換する単一で有限系のビーム整
形素子と、それらを一体的に保持する保持部材と、を備
えた光源装置であって、以下の条件式(1)及び(2)を満足
することを特徴とする。 s≒t …(1) αL≒αH …(2) ただし、 s:半導体レーザの発光点からビーム整形素子の第1面
までの距離、 t:ビーム整形素子の芯厚、 αL:ビーム整形素子の線膨張係数、 αH:距離sを決めている保持部材の線膨張係数、 である。
【0006】第2の発明の光源装置は、発光強度分布が
楕円状の楕円発散ビームを射出する半導体レーザと、そ
の半導体レーザからの楕円発散ビームを発光強度分布が
略円形状の略円形発散ビームに変換する単一で有限系の
ビーム整形素子と、それらを一体的に保持する保持部材
と、を備えた光源装置であって、以下の条件式(1)及び
(3)を満足することを特徴とする。 s≒t …(1) t≦δZ/(|αH−αL|ΔT) …(3) ただし、 s:半導体レーザの発光点からビーム整形素子の第1面
までの距離、 t:ビーム整形素子の芯厚、 αL:ビーム整形素子の線膨張係数、 αH:距離sを決めている保持部材の線膨張係数、 ΔT:補償すべき温度変化、 δZ:波長λ,許容波面収差Wrms,半導体レーザからの
取り込み角度の小さい方の角度θX及び整形倍率Mに依
存する定数であり、以下の近似式(4)で与えられる。 δZ=10Wrmsλ/(θX2|1−M2|) …(4)
【0007】第3の発明の光源装置は、発光強度分布が
楕円状の楕円発散ビームを射出する半導体レーザと、そ
の半導体レーザからの楕円発散ビームを発光強度分布が
略円形状の略円形発散ビームに変換する単一で有限系の
ビーム整形素子と、それらを一体的に保持する保持部材
と、を備えた光源装置であって、以下の条件式(5)及び
(6)を満足することを特徴とする。 s/t=k …(5) t≦δZ/(|αH・k−αL|ΔT) …(6) ただし、 s:半導体レーザの発光点からビーム整形素子の第1面
までの距離、 t:ビーム整形素子の芯厚、 αL:ビーム整形素子の線膨張係数、 αH:距離sを決めている保持部材の線膨張係数、 ΔT:補償すべき温度変化、 δZ:波長λ,許容波面収差Wrms,半導体レーザからの
取り込み角度の小さい方の角度θX及び整形倍率Mに依
存する定数であり、以下の近似式(4)で与えられる。 δZ=10Wrmsλ/(θX2|1−M2|) …(4)
【0008】第4の発明の光源装置は、上記第1〜第3
のいずれか1つの発明の構成において、前記ビーム整形
素子の両面が、前記半導体レーザからの取り込み角度の
小さい方の断面にのみ、前記半導体レーザに対して凹面
となる曲率を有するシリンダー面であることを特徴とす
る。
【0009】第5の発明の光ピックアップは、上記第1
〜第4のいずれか1つの発明に係る光源装置を有するこ
とを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施した光源装置
及び光ピックアップを、図面を参照しつつ説明する。各
図中のX,Y,Zは互いに直交する方向を示しており、
光軸(AX)に対して平行な方向をZ方向とし、楕円発散ビ
ームの楕円短軸に対して平行な方向をX方向とし、楕円
発散ビームの楕円長軸に対して平行な方向をY方向とし
ている。なお、各実施の形態の相互で同一の部分や相当
する部分には同一の符号を付して重複説明を適宜省略す
る。
【0011】《光源装置の第1の実施の形態》図1に、
光源装置の第1の実施の形態を示す。図1において、
(A)はXZ断面を示しており、(B)はYZ断面を示して
いる。この光源装置は、発光強度分布が楕円状の楕円発
散ビームを射出する半導体レーザ(P)と、その半導体レ
ーザ(P)からの楕円発散ビームを発光強度分布が略円形
状の略円形発散ビームに変換する単一で有限系のビーム
整形素子(L)と、それらを一体的に保持する保持部材(H)
と、を備えている。ビーム整形素子(L)はコリメート機
能を持たない有限系タイプの単レンズから成っているた
め、保持部材(H)を介した半導体レーザ(P)との一体化に
より、集積・小型化された光源ユニット構造を容易に構
成することができる。そして、この光源装置を用いれ
ば、光ピックアップの小型化を達成することができる。
【0012】ビーム整形素子(L)は、第1面(S1)と第2
面(S2)が共にX方向にのみ曲率を有するシリンダー面で
構成されている。その両シリンダー面(S1,S2)は、半導
体レーザ(P)からの取り込み角度の小さい方の断面(すな
わちXZ断面)にのみ、半導体レーザ(P)に対して凹面と
なる曲率を有している。したがって、ビーム整形素子
(L)はXZ断面とYZ断面とで焦点距離が異なり、その
パワー差によって楕円発散ビームが略円形発散ビームに
変換される。その際のX方向のビームの広がり角度は、
図2(A)に示すように、第1面(S1)のアプラナティック
面の作用により約n倍{n:ビーム整形素子(L)の屈折
率}となる。一方、Y方向のビームの広がり角度は、図
2(B)に示すように変化しない。したがって、整形倍率
M=θY/θX≒n(≒1.8)である(θX,θY:入射側のX,
Yの各方向のビームの広がり角度)。
【0013】また図1に示すように、半導体レーザ(P)
の発光点からビーム整形素子(L)の第1面(S1)までの距
離sと、ビーム整形素子(L)の芯厚tと、は等しい構成
になっている(s=t)。したがって図2から明らかなよ
うに、温度変化に伴う非点隔差の発生において、屈折率
nの変化(温度変化,波長変化等による屈折率変化)に伴
う非点隔差の影響をゼロにすることができる{s(1−1
/n)=t(1−1/n)}。その結果、ビーム整形素子
(L)の線膨張係数αLと、距離sを決めている保持部材
(H)の線膨張係数{ただし、半導体レーザ(P)の発光点と
ビーム整形素子(L)との相対位置に影響を及ぼす部分が
他に存在する場合には、その部分を含めた線膨張係数で
ある。}αHと、の差(αL−αH)にのみ、温度変化に伴っ
て発生する非点隔差が比例する構成とすることが可能と
なる。よって、従来のコリメータレンズの温度補償のよ
うに、温度変化による屈折率変化や温度変化による波長
変動に伴った屈折率変化等の影響を考える必要がなくな
る。
【0014】この場合、環境温度の変化に伴って発生す
る非点隔差は、半導体レーザ(P)とビーム整形素子(L)と
の間隔sの変化に起因するものと、ビーム整形素子(L)
自身の芯厚tの変化に起因するものと、の2つだけとな
る。したがって、環境温度の変化に伴って発生する非点
隔差を補償するには、温度変化に伴うビーム整形素子
(L)の線膨張による芯厚tの変化による非点隔差の発生
量と、温度変化に伴うビーム整形素子(L)と半導体レー
ザ(P)との間隔sの変化による非点隔差の発生量と、を
略同じ大きさ及び方向になるような構成とすればよい。
つまり、以下の条件式(1)及び(2)を満足することが望ま
しい。 s≒t …(1) αL≒αH …(2) ただし、 s:半導体レーザ(P)の発光点からビーム整形素子(L)の
第1面(S1)までの距離、 t:ビーム整形素子(L)の芯厚、 αL:ビーム整形素子(L)の線膨張係数、 αH:距離sを決めている保持部材(H)の線膨張係数{半
導体レーザ(P)の発光点とビーム整形素子(L)との相対位
置に影響を及ぼす部分が他に存在する場合には、その部
分を含めた線膨張係数である。}、である。
【0015】本実施の形態では、ビーム整形素子(L)の
芯厚tと半導体レーザ(P)からビーム整形素子(L)までの
距離sとが等しくなっているため(s=t)、屈折率nの
変化(温度変化,波長変化等による屈折率変化)が生じて
も非点隔差は発生しない。また、ビーム整形素子(L)と
保持部材(H)の線膨張係数αL,αHが略等しくなってい
るため、環境温度の変化に対して非点隔差の発生が抑制
される。したがって、本実施の形態の構成によると、ビ
ーム整形素子(L)の大きさによらず、環境温度の変化に
伴う非点隔差の発生を抑えながら略円形発散ビームを射
出することが可能である。このような効果を得る上で満
たすことが更に望ましい条件式としては、以下の条件式
(1A)及び(2A)が挙げられる。 0.6<s/t<1.7 …(1A) 0.5<αH/αL<2.5 …(2A)
【0016】以下、第1の実施の形態の具体的な光学構
成をコンストラクションデータを挙げて説明する。コン
ストラクションデータにおいて、S0は物体面{半導体レ
ーザ(P)の発光点位置に相当する。}、S1はビーム整形素
子(L)の物体側面(第1面)、S2はビーム整形素子(L)の像
側面(第2面)であり、RDXi(i=0,1,2),RDYi(i=0,1,2)は
面Si(i=0,1,2)のX,Y方向の曲率半径(mm)であり、軸
上面間隔(mm)は前述したs,tである。また、設計波長
λは青紫色半導体レーザの0.405μmであり、屈折
率nは設計波長λの光線に対する屈折率である。
【0017】ビーム整形素子(L)の両面(S1,S2)は、以下
の式(AAS)で定義される面形状のシリンダー面であり、
対応する各データを曲率半径(RDXi,RDYi)等とあわせて
示す。 Z=(CUX・X2+CUY・Y2)/[1+√{1-(1+KX)CUX2・X2-(1+KY)CUY2・Y2}]+[AR{(1-AP )X2+(1+AP)Y2}2+BR{(1-BP)X2+(1+BP)Y2}3+CR{(1-CP)X2+(1+CP)Y2}4+DR{(1-DP)X2 +(1+DP)Y2}5] …(AAS) ただし、 Z:Z方向の基準面からの変位量(sag)、 CUX:X方向の近軸曲率(=1/RDXi)、 CUY:Y方向の近軸曲率(=1/RDYi)、 KX:X方向のコーニック定数、 KY:Y方向のコーニック定数、 AR,BR,CR,DR:円錐からの4次,6次,8次,10次の変形係数
の回転対称成分、 AP,BP,CP,DP:円錐からの4次,6次,8次,10次の変形係数
の非回転対称成分、 である。
【0018】 〈コンストラクションデータ1〉 [面] [曲率半径] [軸上面間隔] [屈折率] S0 RDX0=∞,RDY0=∞ s= 3.000000 S1 RDX1=-1.07183,RDY1=∞ KX=0.000000,KY=0.000000 AR=0.000000,BR=0.000000,CR=0.000000,DR=0.000000 AP=0.000000,BP=0.000000,CP=0.000000,DP=0.000000 t= 3.000000 n= 1.798952 S2 RDX2=-4.66764,RDY2=∞ KX=0.000000,KY=0.000000 AR=0.927123×10-4,BR=0.392603×10-5,CR=0.000000,DR=0.000000 AP=-0.100000×10,BP=-0.100000×10,CP=0.000000,DP=0.000000
【0019】ガラス製のビーム整形素子(L)の線膨張係
数αL=6.6×10-6であり、距離sを決めている保
持部材(H)の線膨張係数αH=9.9×10-6である。保
持部材(H)は、SS430を材料とするステンレス製の
ホルダーである。2つの線膨張係数αL,αHは略等しい
状態となっている(αL≒αH)。60度の温度変化(20
〜80℃の変化)に伴う非点隔差発生量は0.4μm程
度であり、波面収差の劣化は0.003λ(RMS値)で
ある。したがって、十分な性能を維持することが可能で
ある。
【0020】《光源装置の第2の実施の形態》第2の実
施の形態には、線膨張係数αHの比較的大きな保持部材
(H)が用いられている。また、ビーム整形素子(L)は第1
の実施の形態と同様の構成になっているが、その芯厚t
は第1の実施の形態の場合とは異なっている。つまり、
コリメート機能を持たないビーム整形素子(L)の芯厚t
に後述する特徴を持たせることにより、2つの線膨張係
数αL,αHに比較的大きな違いがあった場合において
も、環境温度の変化により発生する非点隔差を実用上十
分小さくすることを可能としている。なお、第2の実施
の形態に係る光源装置の断面構造は、第1の実施の形態
の場合と同様、図1に示す通りである。
【0021】本実施の形態のように2つの線膨張係数α
L,αHに比較的大きな違いがあった場合でも、環境温度
の変化により発生する非点隔差を実用上十分小さくする
には、前記条件式(1)及び以下の条件式(3)を満足するこ
とが望ましい。また、前記条件式(1A)を満足することが
更に望ましい。条件式(3)を満たすようにビーム整形素
子(L)の芯厚tを適切に選択すれば、線膨張係数差|αH
−αL|がある程度残存していても、環境温度変化によ
る非点隔差を抑制して波面収差の劣化を実質的に防ぐこ
とができる。 t≦δZ/(|αH−αL|ΔT) …(3) ただし、 αL:ビーム整形素子(L)の線膨張係数、 αH:距離sを決めている保持部材(H)の線膨張係数{半
導体レーザ(P)の発光点とビーム整形素子(L)との相対位
置に影響を及ぼす部分が他に存在する場合には、その部
分を含めた線膨張係数である。}、 ΔT:補償すべき温度変化、 δZ:波長λ,許容波面収差Wrms,半導体レーザ(P)か
らの取り込み角度の小さい方の角度θX及び整形倍率M
に依存する定数であり、以下の近似式(4)で与えられ
る。 δZ=10Wrmsλ/(θX2|1−M2|) …(4)
【0022】本実施の形態のようにビーム整形素子(L)
がコリメート機能を持たない有限系のタイプでは、その
厚みtを変化させることにより、波面収差を抑えて非点
隔差を温度補償することが可能である。本実施の形態と
の比較のため、図4にコリメート機能付きビーム整形素
子を備えた光ピックアップ光学系の従来例を示す。図4
中、10は半導体レーザの発光点、11はカバーガラス、12
はコリメート機能を有するビーム整形素子、13は対物レ
ンズ、14は光ディスクである。コリメート機能を有する
ビーム整形素子(12)では、コリメート後のビーム径の大
きさを約4mm程度にする必要がある。これは、後段の
高NA(numerical aperture)対物レンズ(13)でビームを
微小スポットに絞るために、入射ビーム幅が必要となる
からである。コリメート後のビーム径が小さいと、高N
A対物レンズ(13)の焦点距離が短くなりすぎてしまい、
対物レンズ(13)の作製が困難になる。
【0023】図4の従来例において、例えば、射出ビー
ム径を4mm、X方向のNAを0.1、Y方向のNAを
0.2程とし、さらに芯厚tを上記条件式(3)の範囲内
とした場合の取り込み角度のビーム整形素子(12)におい
ては、XZ断面の焦点距離としては20mm、YZ断面
の焦点距離としては10mmが必要になる。この場合、
収差補正上の制限からビーム整形素子(12)の芯厚tをあ
まり小さくすることができない(t≒10mm)。
【0024】以下、第2の実施の形態の具体的な光学構
成をコンストラクションデータを挙げて説明する。コン
ストラクションデータにおいて、S0は物体面{半導体レ
ーザ(P)の発光点位置に相当する。}、S1はビーム整形素
子(L)の物体側面(第1面)、S2はビーム整形素子(L)の像
側面(第2面)であり、RDXi(i=0,1,2),RDYi(i=0,1,2)は
面Si(i=0,1,2)のX,Y方向の曲率半径(mm)であり、軸
上面間隔(mm)は前述したs,tである。また、設計波長
λは青紫色半導体レーザの0.405μmであり、屈折
率nは設計波長λの光線に対する屈折率である。ビーム
整形素子(L)の両面(S1,S2)は、前記式(AAS)で定義され
る面形状のシリンダー面であり、対応する各データを曲
率半径(RDXi,RDYi)等とあわせて示す。
【0025】 〈コンストラクションデータ2(s=t=2mm)〉 [面] [曲率半径] [軸上面間隔] [屈折率] S0 RDX0=∞,RDY0=∞ s= 2.000000 S1 RDX1=-0.71455,RDY1=∞ KX=0.000000,KY=0.000000 AR=0.000000,BR=0.000000,CR=0.000000,DR=0.000000 AP=0.000000,BP=0.000000,CP=0.000000,DP=0.000000 t= 2.000000 n= 1.798952 S2 RDX2=-3.11176,RDY2=∞ KX=0.000000,KY=0.000000 AR=0.312904×10-3,BR=0.298133×10-4,CR=0.000000,DR=0.000000 AP=-0.100000×10,BP=-0.100000×10,CP=0.000000,DP=0.000000
【0026】ガラス製のビーム整形素子(L)の線膨張係
数αL=6.6×10-6であり、距離sを決めている保
持部材(H)の線膨張係数αH=1.68×10-5である。
保持部材(H)は、銅(Cu)製のホルダーである。Wrms=
0.01,θX=0.1(radian),M=1.8とする
と、δZ≒1.8μmとなる。ここで、温度変化ΔT=
60とした場合、t≦2.9mmが得られる。ビーム整
形素子(L)の芯厚t(=2mm)は2.9mm以下であ
り、条件式(3)を満たしている。したがって、Cu製の
保持部材(H)でも60度の温度変化に対してWrms≦0.
01の補償が可能となる。60度の温度変化(20〜8
0℃の変化)に伴う非点隔差発生量は約0.8μmであ
り、波面収差の劣化は0.008λ(RMS値)である。
これは許容量とした値:0.01λ(RMS値)以下であ
る。
【0027】もちろん、線膨張係数差|αH−αL|のよ
り小さい材料から成るビーム整形素子(L)と保持部材(H)
を用いてもよく、その場合、条件式(3)を満たすことの
可能な芯厚tの範囲が広がることになる。また、線膨張
係数差|αH−αL|が同じであれば、ビーム整形素子
(L)の芯厚tが小さいほど、環境温度変化に伴う非点隔
差の発生量に対して有利な補償が可能となる。ここで、
芯厚t=1mmに設定したときの第2の実施の形態のコ
ンストラクションデータを、上記t=2mmの場合と同
様に挙げて以下に説明する。
【0028】 〈コンストラクションデータ2(s=t=1mm)〉 [面] [曲率半径] [軸上面間隔] [屈折率] S0 RDX0=∞,RDY0=∞ s= 1.000000 S1 RDX1=-0.35728,RDY1=∞ KX=0.000000,KY=0.000000 AR=0.000000,BR=0.000000,CR=0.000000,DR=0.000000 AP=0.000000,BP=0.000000,CP=0.000000,DP=0.000000 t= 1.000000 n= 1.798952 S2 RDX2=-1.55588,RDY2=∞ KX=0.000000,KY=0.000000 AR=0.250323×10-2,BR=0.954025×10-3,CR=0.000000,DR=0.000000 AP=-0.100000×10,BP=-0.100000×10,CP=0.000000,DP=0.000000
【0029】上記芯厚t=1mmのコンストラクション
データを採用すると、保持部材(H)の線膨張係数αH=
2.3×10-5{アルミニウム(Al)程度}の構成とした
場合でも、60度の温度変化(20〜80℃の変化)に伴
う非点隔差発生量は0.7μm程度であり、波面収差の
劣化は0.007λ(RMS値)である。したがって、十
分な性能を維持することが可能である。Alよりも線膨
張係数αHが小さくなるような材料を選択した場合に
は、上記波面収差の劣化量を更に小さくすることがで
き、更に望ましいことは言うまでもない。
【0030】以上のようにビーム整形素子(L)の芯厚t
を条件式(3)の範囲内に設定することにより、保持部材
(H)の線膨張係数αHがビーム整形素子(L)の線膨張係数
αLと大きく違うような場合においても、環境温度の変
化に伴う非点隔差の発生量を、実用上問題ない量に抑え
ることが可能となる。つまり、保持部材(H)の材料とし
て特別なものを用いなくても、非点隔差の発生量を小さ
くし、結果として波面収差の劣化が少ないビーム整形素
子(L)を達成することができる。このことは、材料の選
択性を広めることになり、加工性,コスト,信頼性を含
めて多くの材料を採用することが可能になるというメリ
ットがある。
【0031】《光源装置の第3の実施の形態》図3に、
光源装置の第3の実施の形態を示す。図3において、
(A)はXZ断面を示しており、(B)はYZ断面を示して
いる。第3の実施の形態の特徴は、距離sを芯厚tより
も比較的小さくした点にある。前述した第1,第2の実
施の形態では、X方向にのみ曲率を有する両面シリンダ
ータイプのビーム整形素子(L)が用いられており、ま
た、半導体レーザ(P)の発光点からビーム整形素子(L)の
第1面(S1)までの距離sと、ビーム整形素子(L)の芯厚
tと、が等しい(s=t)構成になっている。このような
構成を有するビーム整形素子(L)においては、前述した
ように整形倍率Mがビーム整形素子(L)の屈折率nと略
等しくなる(M≒n)。青紫色半導体レーザ用のビーム整
形素子(L)として十分な透過率を有するガラス材料の種
類(硝種)を考えると、整形倍率Mは約1.8〜1.85
程度が限界となる。したがって、更に大きな整形倍率M
(>n)を得るためには、距離sを芯厚tよりも小さくす
ればよい。ただし、両面シリンダータイプのビーム整形
素子(L)においては、距離sをあまり小さくしすぎる
と、整形倍率Mが大きくなり、収差補正が困難になると
ともに半導体レーザ(P)とビーム整形素子(L)と間の調整
感度が増大してしまう。
【0032】上記収差補正や調整感度とのバランスをと
りながら、距離sを芯厚tよりも小さくすることにより
整形倍率Mを大きくするには、以下の条件式(5)及び(6)
を満足することが望ましい。ビーム整形素子(L)の屈折
率nを超える整形倍率Mを達成しながら、条件式(5)及
び(6)を満たすようにビーム整形素子(L)の芯厚tを適切
に選択すれば、環境温度変化に伴う非点隔差の発生量を
小さくすることができ、線膨張係数差|αH−αL|があ
る程度残存していても、環境温度変化による非点隔差を
抑制して波面収差の劣化を実質的に防ぐことができる。 s/t=k …(5) t≦δZ/(|αH・k−αL|ΔT) …(6) ただし、 s:半導体レーザ(P)の発光点からビーム整形素子(L)の
第1面(S1)までの距離、 t:ビーム整形素子(L)の芯厚、 αL:ビーム整形素子(L)の線膨張係数、 αH:距離sを決めている保持部材(H)の線膨張係数{半
導体レーザ(P)の発光点とビーム整形素子(L)との相対位
置に影響を及ぼす部分が他に存在する場合には、その部
分を含めた線膨張係数である。}、 ΔT:補償すべき温度変化、 δZ:波長λ,許容波面収差Wrms,半導体レーザ(P)か
らの取り込み角度の小さい方の角度θX及び整形倍率M
に依存する定数であり、前記近似式(4)で与えられる。
【0033】本実施の形態ではs=0.7tの構成にな
っており(k=0.7)、屈折率nよりも大きな整形倍率
M=1.98を得ながら、残存波面収差量=0.001
λ(RMS値)程度の十分な性能を維持することができ
る。ただし、第1,第2の実施の形態のようなt=sの
場合とは異なり、環境温度変化による屈折率変化や環境
温度変化による波長変動に伴った屈折率変化の影響を受
けることになる。つまり、XZ断面やYZ断面でのバッ
ク変化量が完全にはキャンセルされないため、屈折率変
化の影響により生じる非点隔差がゼロにはならない。し
かしながら、本実施の形態程度のs/t比(=k)であれ
ば、60度の温度変化に伴う屈折変動による非点隔差の
発生量は小さく、0.2μm程度である。
【0034】以下、第3の実施の形態の具体的な光学構
成をコンストラクションデータを挙げて説明する。コン
ストラクションデータにおいて、S0は物体面{半導体レ
ーザ(P)の発光点位置に相当する。}、S1はビーム整形素
子(L)の物体側面(第1面)、S2はビーム整形素子(L)の像
側面(第2面)であり、RDXi(i=0,1,2),RDYi(i=0,1,2)は
面Si(i=0,1,2)のX,Y方向の曲率半径(mm)であり、軸
上面間隔(mm)は前述したs,tである。また、設計波長
λは青紫色半導体レーザの0.405μmであり、屈折
率nは設計波長λの光線に対する屈折率である。ビーム
整形素子(L)の両面(S1,S2)は、前記式(AAS)で定義され
る面形状のシリンダー面であり、対応する各データを曲
率半径(RDXi,RDYi)等とあわせて示す。
【0035】 〈コンストラクションデータ3〉 [面] [曲率半径] [軸上面間隔] [屈折率] S0 RDX0=∞,RDY0=∞ s= 0.700000 S1 RDX1=-0.25009,RDY1=∞ KX=0.000000,KY=0.000000 AR=0.000000,BR=0.000000,CR=0.000000,DR=0.000000 AP=0.000000,BP=0.000000,CP=0.000000,DP=0.000000 t= 1.000000 n= 1.798952 S2 RDX2=-1.60181,RDY2=∞ KX=0.000000,KY=0.000000 AR=0.545218×10-2,BR=0.293266×10-2,CR=0.000000,DR=0.000000 AP=-0.100000×10,BP=-0.100000×10,CP=0.000000,DP=0.000000
【0036】ガラス製のビーム整形素子(L)の線膨張係
数αL=6.6×10-6であり、距離sを決めている保
持部材(H)の線膨張係数αH=2.3×10-5である。保
持部材(H)は、アルミニウム(Al)製のホルダーであ
る。Wrms=0.01,θX=0.1(radian),M=1.
98とすると、δZ≒1.4μmとなる。ここで、温度
変化ΔT=60とした場合、t≦2.6mmが得られ
る。ビーム整形素子(L)の芯厚t(=1mm)は2.6m
m以下であり、条件式(5)及び(6)を満たしている。60
度の温度変化(20〜80℃の変化)に伴う非点隔差発生
量は0.5μmであり、波面収差の劣化は0.006λ
(RMS値)である。これは実用上問題ないレベルであ
る。
【0037】《光源装置の第4の実施の形態》一般に、
ビーム整形素子を必要とする光記録再生装置は、半導体
レーザに大きなパワーを必要とする書き込み系であり、
従来の赤外半導体レーザのほとんどは、読み込みだけの
CDやCD−ROM用である。しかし、近年CD−R/
RW等の赤外半導体レーザによる書き込み系の光記録装
置市場が急速に立ち上がり、書き込み速度を上げるため
に半導体レーザのパワーが従来以上に必要となってきて
いる。赤外半導体レーザの出力パワーも大幅に向上して
はいるが、ビーム整形を行わないとエネルギー利用効率
が悪い。また、CD−R/RWの書き込み系では有限系
の光学系が採用されつつあり、従来のようなビーム整形
用のアナモフィックプリズムは使えない。
【0038】第4の実施の形態は、赤外半導体レーザ用
の有限系ビーム整形素子(L)を用いた光源装置であり、
十分な整形倍率Mを有するとともに、環境温度変化に対
しても非点隔差の発生を抑えた構成になっている。その
断面構造は、第3の実施の形態の場合と同様、図3に示
す通りである。
【0039】以下、第4の実施の形態の具体的な光学構
成をコンストラクションデータを挙げて説明する。コン
ストラクションデータにおいて、S0は物体面{半導体レ
ーザ(P)の発光点位置に相当する。}、S1はビーム整形素
子(L)の物体側面(第1面)、S2はビーム整形素子(L)の像
側面(第2面)であり、RDXi(i=0,1,2),RDYi(i=0,1,2)は
面Si(i=0,1,2)のX,Y方向の曲率半径(mm)であり、軸
上面間隔(mm)は前述したs,tである。また、設計波長
λは赤外半導体レーザの0.78μmであり、屈折率n
は設計波長λの光線に対する屈折率である。ビーム整形
素子(L)の両面(S1,S2)は、前記式(AAS)で定義される面
形状のシリンダー面であり、対応する各データを曲率半
径(RDXi,RDYi)等とあわせて示す。
【0040】 〈コンストラクションデータ4〉 [面] [曲率半径] [軸上面間隔] [屈折率] S0 RDX0=∞,RDY0=∞ s= 0.600000 S1 RDX1=-0.21240,RDY1=∞ KX=0.000000,KY=0.000000 AR=0.000000,BR=0.000000,CR=0.000000,DR=0.000000 AP=0.000000,BP=0.000000,CP=0.000000,DP=0.000000 t= 1.000000 n= 1.824878 S2 RDX2=-1.64238,RDY2=∞ KX=0.000000,KY=0.000000 AR=0.697277×10-2,BR=0.486059×10-2,CR=0.000000,DR=0.000000 AP=-0.100000×10,BP=-0.100000×10,CP=0.000000,DP=0.000000
【0041】ガラス製のビーム整形素子(L)の線膨張係
数αL=7.9×10-6であり、距離sを決めている保
持部材(H)の線膨張係数αH=2.3×10-5である。保
持部材(H)は、アルミニウム(Al)製のホルダーであ
る。Wrms=0.01,θX=0.1(radian),M=2.
1とすると、δZ≒2.3μmとなる。ここで、温度変
化ΔT=60とした場合、t≦5.7mmが得られる。
ビーム整形素子(L)の芯厚t(=1mm)は5.7mm以
下であり、条件式(5)及び(6)を十分満たしている。60
度の温度変化(20〜80℃の変化)に伴う非点隔差発生
量は0.45μmであり、波面収差の劣化は0.003
λ(RMS値)に抑えられている。
【0042】《光ピックアップの実施の形態》図5に、
第1〜第4の実施の形態に係る光源装置を備えた光ピッ
クアップのシステム構成例を示す。図5中、20は各実施
の形態に係る光源装置、21はPBS(Polarizing Beam S
plitter)プリズム、22はコリメータレンズ、23は対物レ
ンズ、24は光ディスク、25はフォトダイオードである。
半導体レーザ(P)からは発光強度分布が楕円状の楕円発
散ビームが射出され、その楕円発散ビームはビーム整形
素子(L)で発光強度分布が略円形状の略円形発散ビーム
に変換される。したがって、光源装置(20)からは略円形
発散ビームが射出され、それと同時に環境温度の変化に
伴う非点隔差の発生が抑制される。また、集積・小型化
された光源装置(20)の使用により、光ピックアップの小
型化が達成されている。
【0043】光源装置(20)から射出した略円形発散ビー
ムは、PBSプリズム(21)を通過した後、コリメータレ
ンズ(22)で平行光となる。その平行光は、対物レンズ(2
3)によってその焦点位置で微小スポットに絞り込まれ
る。そして、対物レンズ(23)の焦点位置にある光ディス
ク(24)の記録面で反射され、再び対物レンズ(23)に入射
する。対物レンズ(23)で収束したビームは、PBSプリ
ズム(21)で反射されてフォトダイオード(25)に入射す
る。フォトダイオード(25)は光量変化等を電気信号に変
換して出力する。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように本発明の光源装置に
よれば、環境温度の変化に伴う非点隔差の発生を抑えな
がら略円形発散ビームを射出することができる。そし
て、その光源装置を用いることにより、小型の光ピック
アップを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1,第2の実施の形態に係る光源装置を示す
断面図。
【図2】第1の実施の形態における非点隔差の温度補償
原理を説明するための光学構成図。
【図3】第3,第4の実施の形態に係る光源装置を示す
断面図。
【図4】コリメータ機能付きビーム整形素子を備えた光
ピックアップ光学系の従来例を示す光学構成図。
【図5】光ピックアップの実施の形態を示すシステム構
成図。
【符号の説明】
P …半導体レーザ L …ビーム整形素子 H …保持部材 S1 …第1面 S2 …第2面 20 …光源装置 21 …PBSプリズム 22 …コリメータレンズ 23 …対物レンズ 24 …光ディスク 25 …フォトダイオード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01S 5/02 G02B 27/00 E Fターム(参考) 2H042 AA03 AA19 AA31 2H087 KA13 LA26 LA28 NA08 PA01 PA17 PB01 RA07 RA45 5D119 AA01 AA36 EB03 FA05 FA30 FA35 HA66 HA67 JA08 JC06 5D789 AA01 AA36 EB03 FA05 FA30 FA35 HA66 HA67 JA08 JC06 5F073 AB25 BA04 EA29 FA30

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発光強度分布が楕円状の楕円発散ビーム
    を射出する半導体レーザと、その半導体レーザからの楕
    円発散ビームを発光強度分布が略円形状の略円形発散ビ
    ームに変換する単一で有限系のビーム整形素子と、それ
    らを一体的に保持する保持部材と、を備えた光源装置で
    あって、以下の条件式(1)及び(2)を満足することを特徴
    とする光源装置; s≒t …(1) αL≒αH …(2) ただし、 s:半導体レーザの発光点からビーム整形素子の第1面
    までの距離、 t:ビーム整形素子の芯厚、 αL:ビーム整形素子の線膨張係数、 αH:距離sを決めている保持部材の線膨張係数、 である。
  2. 【請求項2】 発光強度分布が楕円状の楕円発散ビーム
    を射出する半導体レーザと、その半導体レーザからの楕
    円発散ビームを発光強度分布が略円形状の略円形発散ビ
    ームに変換する単一で有限系のビーム整形素子と、それ
    らを一体的に保持する保持部材と、を備えた光源装置で
    あって、以下の条件式(1)及び(3)を満足することを特徴
    とする光源装置; s≒t …(1) t≦δZ/(|αH−αL|ΔT) …(3) ただし、 s:半導体レーザの発光点からビーム整形素子の第1面
    までの距離、 t:ビーム整形素子の芯厚、 αL:ビーム整形素子の線膨張係数、 αH:距離sを決めている保持部材の線膨張係数、 ΔT:補償すべき温度変化、 δZ:波長λ,許容波面収差Wrms,半導体レーザからの
    取り込み角度の小さい方の角度θX及び整形倍率Mに依
    存する定数であり、以下の近似式(4)で与えられる。 δZ=10Wrmsλ/(θX2|1−M2|) …(4)
  3. 【請求項3】 発光強度分布が楕円状の楕円発散ビーム
    を射出する半導体レーザと、その半導体レーザからの楕
    円発散ビームを発光強度分布が略円形状の略円形発散ビ
    ームに変換する単一で有限系のビーム整形素子と、それ
    らを一体的に保持する保持部材と、を備えた光源装置で
    あって、以下の条件式(5)及び(6)を満足することを特徴
    とする光源装置; s/t=k …(5) t≦δZ/(|αH・k−αL|ΔT) …(6) ただし、 s:半導体レーザの発光点からビーム整形素子の第1面
    までの距離、 t:ビーム整形素子の芯厚、 αL:ビーム整形素子の線膨張係数、 αH:距離sを決めている保持部材の線膨張係数、 ΔT:補償すべき温度変化、 δZ:波長λ,許容波面収差Wrms,半導体レーザからの
    取り込み角度の小さい方の角度θX及び整形倍率Mに依
    存する定数であり、以下の近似式(4)で与えられる。 δZ=10Wrmsλ/(θX2|1−M2|) …(4)
  4. 【請求項4】 前記ビーム整形素子の両面が、前記半導
    体レーザからの取り込み角度の小さい方の断面にのみ、
    前記半導体レーザに対して凹面となる曲率を有するシリ
    ンダー面であることを特徴とする請求項1〜3のいずれ
    か1項に記載の光源装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の光
    源装置を有することを特徴とする光ピックアップ。
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