JP2003177216A - 線集光レンズ - Google Patents

線集光レンズ

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JP2003177216A
JP2003177216A JP2002341184A JP2002341184A JP2003177216A JP 2003177216 A JP2003177216 A JP 2003177216A JP 2002341184 A JP2002341184 A JP 2002341184A JP 2002341184 A JP2002341184 A JP 2002341184A JP 2003177216 A JP2003177216 A JP 2003177216A
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Japan
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light
lens
line
condensing
incident
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JP2002341184A
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English (en)
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Masanobu Inui
政信 乾
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ARIMURA YOSHITATSU
Original Assignee
ARIMURA YOSHITATSU
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 入光線の透過効率が良く、エネルギーロスが
少なく、入光した光束を1線上に正確に集めることがで
きる線集光レンズを提供する。 【構成】 媒質の入光面Nを平面視略矩形の平坦面と
し、媒質の出光面Sを集光曲面とした線集光レンズLで
あって、平行な光束を上記入光面Nより入光させたと
き、上記出光面Sからは出光する光束は集光線T’と呼
ばれる1線上に集束する構造となっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば太陽集光炉等に
好適に使用される新規な構造の線集光レンズと、この線
集光レンズを用いて構成された太陽光集光装置に関す
る。
【従来の技術】太陽光を集光させて、光エネルギーを取
り出す太陽集光炉としては、反射型、直達型など種々の
タイプのものが提案されている。
【0002】反射鏡を利用した反射型の太陽炉は、エネ
ルギーロスが多い上に、光エネルギーの集光点での作業
が困難であり、また太陽の追尾制御も困難で、設備自体
も大掛かりなものとなり、莫大な設備コストがかかるな
どの問題点を有している。
【0003】そこで、本発明者は、光学レンズを用い
て、太陽光を1点に集光させて利用する方法を種々検討
したが、従来の凸レンズを使用する方法では、凸レンズ
自体が構造上、上下対称の凸状曲面を有しているために
入光に対する反射率が高く、入光の透過効率が悪くなる
という欠点に加えて、1点に集光させることが出来なか
った。
【0004】また、このような凸レンズを用いた方法で
は、太陽光を広い範囲にわたって入光させようとすれ
ば、凸レンズの形状から大径となり、そのため中央部が
分厚くなってしまい、強度の面からいっても実際の使用
はできないものになってしまう。
【0005】そこで、このような問題点を解決するた
め、特開昭62-225851号には、凸レンズの入光
面を反射率の少ない平坦にして、凸レンズの肉厚を薄肉
にした複数の扇型切片を同心円状に接合させて、大径の
レンズを形成して、太陽光を集束する方法が提案されて
いるが、やはり凸レンズの焦点に太陽光を集束するもの
であるため、太陽光を1線上に集光させて熱エネルギー
として取り出すことは出来なかった。
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の事情に
鑑みてなされたものであって、入光線の透過効率が良
く、エネルギーロスが殆どなく、大形のものでも容易に
作製でき、入光した光束を従来には存在しなかった集光
線(従来の焦点の集まりではなく、計算によって求めた
集光点を集めた線)に正確に集めることができる新規な
構造の線集光レンズと、この線集光レンズを用いた太陽
光集光装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に提案された本発明は、次のような構成上の特徴を備え
ている。
【0006】請求項1の線集光レンズは、媒質の入光面
を平面視略矩形の平坦面とし、媒質の出光面を集光曲面
としており、平行な光束を上記入光面より入光させたと
きには、上記出光面からは1線上に集束する光束を取り
出せる構成とされている。
【0007】ここで、集光曲面とは、本発明者によって
案出された後述する集光連立方程式を充す傾斜角度を有
した曲面をいう。
【0008】請求項2の線集光レンズは、平坦な入光面
と、集光曲面で形成された出光面とを有した、複数のレ
ンズセグメントのそれぞれを平行に、かつ中心に頂部を
形成するように、中心から両外側に向かって左、右対称
に漸次段階状に降下するように結合させて、全体として
蒲鉾ドーム状に形成して成り、上記レンズセグメントの
それぞれの入光面から平行な光束を入光させたときに、
上記集光曲面から放出された光束を集光線上に直線状に
集光させる構成にしている。
【0009】また、請求項3に記載の線集光レンズは、
平坦な入光面と、集光曲面で形成された出光面とを有し
た、複数のレンズセグメントのそれぞれを平行に、かつ
それぞれのレンズセグメントの入光面が面一になるよう
に結合させて、全体としてフラット状に形成して成り、
上記入光面から平行な光束を入光させたときに、上記集
光曲面から放出された光束を集光線上に直線状に集光さ
せる構成にしている。
【0010】更に、同時に提案される請求項4に記載の
太陽光集光装置は、請求項2,3のいずれかに記載の複
数のレンズセグメントと、この複数のレンズセグメント
の集光線よりも手前側に配設され、上記複数のレンズセ
グメントの集光曲面より出光した光束を垂直に入光させ
る入光面と、この入光面から入光した光束を互いに平行
束にして出光させる集光曲面とを形成した平行光束レン
ズとを含んで構成されている。
【作用】本発明によれば、次のような作用が奏される。
【0011】平行光束をレンズ入光面より入光させる
と、平行光束はレンズの入光面に対して直角に入光する
ため反射率は殆どなくレンズ内を直進し、レンズ出光面
に至るが、この出光面は集光曲面となっているので、出
光面より出た光束は、1直線上(従来の焦点ではない集
光点の集まり)に集光する。
【0012】この集光曲面は、媒質の入光面を基準とし
て、全反射の臨界角度よりも小さい次のような集光方程
式〜を充す媒質の出光面の傾斜角度を規定する。
【0013】図1において、線集光レンズLの集光曲面
の頂点となる中心線Cと交わり入光面Nに対して直角に
引かれる垂線Xと、集光曲面(出光面S)上の任意の点
Kから入光面Nと平行に引かれる水平線Yとが直角に交
わる交点をOkとし、点Kと集光点Tとを結ぶ線Zと垂
線Xとの成す角度をAkとすると、図3に示すような関
係が成り立つ。
【0014】点Okと点Kの間の半径距離をrk、点O
kと集光点Tとの焦点距離をdkとすると、半径距離r
kと焦点距離dkと角度Akとの間には次の関係式が成
り立つ。 Ak =tan−1 (rk /dk ) ・・・ 図4は、出光面S上の任意の点Kでの集光曲面のレンズ
光出光面Skの角度を求めるための説明図であるが、ス
ネルの法則より光の通る媒体(ここでは、レンズと空
気)の屈折率をN1、N2とし、入射角をθ1、屈折角
をθ2とすると、次の関係式が成り立つことが知られて
いる。
【0015】N1sinθ1=N2sinθ2 ここでレンズをガラスとして、その屈折率をN1=1.
49、空気の屈折率をN2=1として任意の点Kに当て
はめると、 1.49sinθ1k =sinθ2k ・・・ となる。
【0016】また幾何学的に解析すると集光曲面(出光
面S)上の任意の点Kでは、次の関係式が成り立つ。 θ2k −θ1k =Ak ・・・ 上記連立方程式、、を集光方程式と呼ぶ。
【0017】以上のことより、光学理論上、入光面より
この面に直角に入光した全ての光束は、レンズ内での吸
収分を除けば、反射成分は殆どなくスネルの法則を満足
する屈折角を充す光路に従って集光線T’と呼ばれる1
線上に集中する。
【0018】ここに、集光曲面は、上述のように焦点を
有する従来の凸レンズとは異なり、その曲面は集光方程
式を充す傾斜面によって形成される。
【0019】請求項2、3においては、入光面を平坦面
とし、出光面を集光曲面としたレンズセグメントを結合
させて線集光レンズを形成しているため集光レンズを肉
薄とすることができ、従って従来は不可能と考えられて
いた大形の線集光レンズを形成できるので、太陽光集光
装置を現実のものと出来る。
【0020】また、請求項4は、請求項2、3のいずれ
かに記載した複数のレンズセグメントと、後述する平行
光束レンズとを備えて構成された、エネルギーロスの少
ない太陽光集光装置が提供される。
【実施例】以下、本発明に係る線集光レンズの一実施例
について、図面を参照しながら説明する。
【0021】図1は本発明に係る線集光レンズの一実施
例の断面正面図、図2はその線集光レンズの平面図であ
る。
【0022】この線集光レンズLは、入光面Nを面一に
略矩形の平坦な面とし、出光面Sを中央を頂点として、
その左右に対称な集光曲面を形成している。この集光曲
面は、入光面Nを基準として、全反射の臨界角度よりも
小さい次のような集光方程式を充す傾斜角度となってい
る。
【0023】ここに、線集光レンズLの集光曲面(出光
面S)の中心線Cと交わり、入光面Nに対して直角に引
かれる垂線Xと、集光曲面(出光面S)上の任意の点K
から入光面Nと平行に引かれる水平線Yとが直角に交わ
る交点をOkとし、点Kと集光点Tとを結ぶ線Zと垂線
Xとの成す角度をAkとすると、図3に示すような関係
が成り立つ。
【0024】点Okと点Kの間の半径距離をrk、点O
kと集光点Tとの焦点距離をdkとすると、半径距離r
kと焦点距離dkと角度Akとの間には次の関係式が成
り立つ。 Ak =tan−1 (rk /dk) ・・・ 従って、集光曲面(出光面S)上の任意の点をn個とれ
ば、次のようになる。
【0025】 A0 =tan−1 (r0 /d0) A1 =tan−1 (r1 /d1) ・ ・ Ak =tan−1 (rk /dk) ・ ・ An =tan−1 (rn /dn) 図4は、出光面S上の任意の点Kでの集光曲面のレンズ
光出光面Skの角度を求めるための説明図である。
【0026】スネルの法則より光の通る媒体(ここで
は、レンズと空気)の屈折率をN1、N2とし、入射角
をθ1、屈折角をθ2とすると、次の関係式が成り立つ
ことが知られている。
【0027】N1sinθ1=N2sinθ2 ここでレンズをガラスとしてその屈折率をN1=1.4
9、空気の屈折率をN2=1として任意の点Kに当ては
めると、 1.49sinθ1k =sinθ2k ・・・ となる。従って、集光曲面(出光面S)上に任意の点を
n個とれば、次のようになる。
【0028】 1.49sinθ10 =sinθ20 1.49sinθ11 =sinθ21 ・ ・ 1.49sinθ1k =sinθ2k ・ ・ 1.49sinθ1n =sinθ2n また、幾何学的に解析すると集光曲面(出光面S)上の
任意の点Kで、次の関係式が成り立つ。 θ2k −θ1k =Ak ・・・ 集光曲面(出光面S)上で、任意の点をn個とすれば、
次のようになる。
【0029】 θ20 −θ10 =A0 =tan−1 (r0 /d0) θ21 −θ11 =A1 =tan−1 (r1 /d1) ・ ・ θ2k −θ1k =Ak =tan−1 (rk /dk) ・ ・ θ2n −θ1n =An =tan−1 (rn /dn) 上記連立方程式、、を集光方程式と呼ぶ。
【0030】任意の点Kでの求める水平線とレンズ面S
kとの成す角度をθxkとすると、幾何学的に解析する
と、 θxk =θ1k となる。
【0031】従って、任意の点Kでの水平線とレンズ面
Sk との成す角度θxkを、上記集光方程式を解くこ
とによって計算で求めることが出来る。
【0032】次に、太陽光集光装置等に使用される本発
明に係る線集光レンズの一実施例について説明する。
【0033】図5は、線集光レンズLを太陽光集光装置
に使用した具体例を示す要部斜視図である。
【0034】この太陽光集光装置は、線集光レンズL1
と、この線集光レンズL1の集光曲面(出光面S)から
出光された光線を平行な光束(断面矩形)に変えるため
の平行光束レンズL10と、集光曲面(出光面S)を有
する線集光レンズL11と、この線集光レンズL11の
集光曲面(出光面S)から出光された光線を平行な光束
に変えるための小形の平行光束レンズL13と、小形の
集光曲面(出光面S)を有する逆蒲鉾状の線集光レンズ
L12とを備えている。
【0035】ここに、線集光レンズL1は、平面視略矩
形の網状形状、正面視パラボラ状段階形状のフレームF
…と、このフレームF…の下部に装着される複数の平面
視略矩形レンズセグメントL0…、L1…と、を備えて
いる。
【0036】尚、線集光レンズL、L11は、大形なの
で運搬の便宜上複数の平面視略矩形のレンズセグメント
L0…、L1…に切断しているが、図1や図2に示した
ように、一体として形成することも可能である。
【0037】またフレームF…は金属で作製されてお
り、例えばチタン合金、鋼鉄等が用いられるが、耐久
性、比重及び防錆性の面からチタン合金等が好ましい。
【0038】複数の平面視略矩形レンズセグメントL0
…、L1…の各々は上述の集光方程式で求められた集光
曲面で出光面S…が形成されており、太陽光線等の平行
光束はレンズ入光面N…より入光されるとレンズ内を透
過し、出光面S…より出た光束は集光線T’(集光点T
の集まり)上に集光される(図1参照)。
【0039】線集光レンズLにおいて、複数の平面視略
矩形レンズセグメントL0…、L1…は各々大形となる
ので比較的比重の小さい有機レンズ(例えば、樹脂、プ
ラスチック等)で形成される。例えばメタクリル樹脂で
あるパラグラス(商品名)等で形成してもよい。
【0040】平行光束レンズL10は、線集光レンズL
によって集められた光線を集光線T’の手前で入光し、
平行な光束とするためのものであるが、高熱がかかるた
め、無機レンズ(例えばガラス等)で形成されることが
好ましい。
【0041】集光レンズL11と、小形の平行光束レン
ズL13と、小形の線集光レンズL12は、上記平行光
束を更に絞って集光線T’の長さ寸法を短くするための
ものである。この線集光レンズL11も高熱がかかるた
め無機レンズ(例えばガラスやパイレックス(登録商
標)等)で形成されるのが好ましく、更に小形の平行光
束レンズL13と逆蒲鉾状線集光レンズL12は石英や
水晶で形成されるのが好ましい。
【0042】太陽光線を集光する際は、太陽光集光装置
の線集光レンズLの入光面N…は常に太陽の中心点と線
集光レンズLの集光線軸の中央軸が合致するように、即
ち太陽光集光装置は太陽を追尾するように構成されてい
る。従って太陽光は、線集光レンズLの入光面N…に対
して垂直に線集光レンズL内に入光し、集光曲面(出光
面S)から出光され、集光線T’上に集まる。
【0043】この光束を集光線T’の手前で、平行光束
レンズL10によって平行光束に変化させる。この平行
光束レンズL10の出光面Sも集光曲面のように綿密に
計算で算出された面である。
【0044】図6は、平行光束レンズL10の出光面S
上の任意の点Kでのレンズ光出光面Skの角度を求める
ための説明図である。
【0045】平行光束レンズL10は、中心線(線集光
レンズLの集光線T’)から距離の等しい放物曲面を入
光面Nとし、この入光面Nより放物曲面の中心線に向け
て入光させた光束を平行光束として取り出すようにした
ものである。
【0046】入光面Nは集光されてきた光線をその光線
に対して直角になるように形成されている。従って、こ
の出光面S上の任意の点Kにおいても上述の集光連立方
程式が成り立つ。
【0047】即ち、 Ak=tan−1(rk/dk) ・・・ 1.49=sinθ1k=sinθ2k ・・・ θ2k-θ1k=Ak ・・・ の集光連立方程式が成り立つ。
【0048】任意の点Kでの求める水平線とレンズ面S
kとの成す角度をθxkとすると、幾何学的に解析すれ
ば、 θxk=θ2k となる。
【0049】従って、任意の点Kでの水平線とレンズ面
Skとの成す角度θxkを、集光連立方程式を解くこと
によって計算で求めることが出来る。
【0050】図7は、線集光レンズL2と平行光束レン
ズL10との関係を模式的に表した説明図である。
【0051】線集光レンズL1の入光面Nに入光した光
線は、レンズL1内を透過し、出光面S1、S2、S3か
ら所定の角度で屈折出光され、平行光束レンズL10の
入光面N1、N2、N3に各々直角に入光する。そしてレ
ンズL10内を透過し出光面S1、S2、S3から、前述
した集光曲面として規定される所定の角度で屈折出光さ
れ、平行な光束となる。
【0052】図8は、いわゆる蒲鉾ドーム状の線集光レ
ンズLの一実施例を示す断面正面図である。
【0053】この蒲鉾ドーム状線集光レンズLは、平面
視矩形の網状形状、正面視ドーム状段階形状のフレーム
F…と、このフレームF…の下部に装着される複数の平
面視略矩形レンズセグメントL0…、L1…と、から成
る線集光レンズ本体Hと、を備えている。フレームF…
の材質は上述の逆蒲鉾状線集光レンズと同様にチタン合
金等が好ましい。
【0054】線集光レンズ本体Hは、入光面N…を平坦
面とし、出光面S…を集光曲面とするとともに、この集
光曲面の集光線軸に対して平行状に分割された複数のレ
ンズセグメントL0…、L1…を、中心部より周囲が漸
次段階状に突出するように結合させて、全体として蒲鉾
ドーム状に形成されている。複数のレンズセグメントL
1…は線集光レンズ本体HのレンズセグメントL0…か
ら外側にいくほど分厚くなる傾向がある。
【0055】複数のレンズセグメントL0…、L1…の
各々は上述の集光方程式で求められた集光曲面で出光面
S…が形成されており、太陽光線等の平行光束はレンズ
入光面N…より入光されるとレンズ内を透過し、出光面
S…より出た光束は集光線T’上に集光される。
【0056】図9は、集光線T’を線集光レンズLの中
心線軸上より偏在させた蒲鉾ドーム状の線集光レンズL
の具体例を示す断面正面図である。線集光レンズLの集
光曲面(出光面S)は上述の集光連立方程式を解いて求
めたものであるため、集光線T’を図10のように偏在
させることもできる。
【0057】即ち、集光線T’を予め設定し、出光面S
からの出光線を集光線T’上に集めるように集光曲面
(出光面S)を集光連立方程式を解いて求めたレンズ面
の水平線に対する角度に形成すればよい。これにより、
集光線T’を集光連立方程式の成り立つ任意の位置に定
めることが出来る。
【0058】図10は、フラット状の線集光レンズLの
一実施例を示す断面正面図である。
【0059】このようなフラット状線集光レンズLは、
平面視略矩形の網状形状、正面視フラット形断面形状の
フレームF…と、このフレームF…の下部に装着される
複数の平面視矩形レンズセグメントL0…、L1…から
成る線集光レンズ本体Hと、を備えている。フレームF
…の材質は上述の逆蒲鉾状線集光レンズと同様にチタン
合金等が好ましい。
【0060】線集光レンズ本体Hは、入光面N…を平坦
面とし、出光面S…を集光曲面とするとともに、この集
光曲面の集光線軸に対して平行状に分割された複数のレ
ンズセグメントL0…、L1…の各々を、平坦面を入光
側にして面一になるように結合させて、全体としてフラ
ット状に形成されている。複数のレンズセグメントL1
…は線集光レンズ本体HのレンズセグメントL0…から
外側にいくほど分厚くなる傾向がある。
【0061】この線集光レンズLも、逆蒲鉾状線集光レ
ンズLと同様、複数のレンズセグメントL0…、L1…
の各々は上述の集光方程式で求められた集光曲面で出光
面S…が形成されており、太陽光線等の平行光束はレン
ズ入光面N…より入光されるとレンズ内を透過し、出光
面S…より出た光束は集光線T’上に集光される。
【0062】尚、本発明は上述の実施例に限定されず本
発明の要旨を逸脱しない範囲において設計変更可能であ
る。例えば、線集光レンズLを平面視多角形としてもよ
い。
【発明の効果】本発明の線集光レンズによれば、以下に
示す効果を奏する。
【0063】請求項1の線集光レンズによれば、媒質の
入光面で入光線を反射するということが殆どなく、入光
線の透過効率が良く、エネルギーのロスが小さい状態で
入光線が線集光レンズ内を透過でき、更に入光した光束
はスネルの法則によって定まる光路に向かわせることが
できるため、1線の集光線上に正確に集めることができ
る。
【0064】請求項2、3の線集光レンズによれば、大
形で薄型の線集光レンズを作製することが出来る。
【0065】また、集光線の手前で出光線を集めれば、
略矩形の集光面に集光することができ、この集光線はエ
ネルギー吸収装置により熱媒体物質を均一に照射した
り、製品を加工する際に扱い易い構造とされている。
【0066】更に、請求項4の太陽光集光装置によれ
ば、レンズの重量を少なくして、エネルギーロスの少な
い太陽光集光装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る線集光レンズの一実施例を示す断
面正面図である。
【図2】本発明に係る線集光レンズの一実施例を示す平
面図である。
【図3】出光面(集光曲面)上の任意の点と集光点との
関係を示す説明図である。
【図4】出光面(集光曲面)上の任意の点での集光曲線
の出光面の角度を求めるための説明図である。
【図5】線集光レンズを太陽光集光装置に集光手段とし
て使用した要部斜視図である。
【図6】平行光束レンズの出光面上の任意の点での傾斜
角度を求めるための説明図である。
【図7】線集光レンズと平行光束レンズとの関係を模式
的に表した説明図である。
【図8】蒲鉾ドーム状の線集光レンズの一実施例を示す
縦断面正面図である。
【図9】蒲鉾ドーム状の線集光レンズの集光線を偏在さ
せた具体例を示す断面正面図である。
【図10】本発明に係るフラット状の線集光レンズの一
実施例を示す縦断面正面図である。
【符号の説明】
L 線集光レンズ N 入光面 S 出光面 L0 レンズセグメント L1 レンズセグメント
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 594124362 松永 滋美 大阪市中央区上本町西2丁目1番6号 (71)出願人 593019124 中井 宏行 三田市弥生が丘1丁目3番 2番館1209号 (71)出願人 594124373 南 俊生 大阪市西淀川区佃5丁目12番地5−501号 (71)出願人 594124384 乾 博行 京都市山科区小山一石畑4−43 (72)発明者 乾 政信 京都市伏見区日野谷寺町58番地の10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入光面を平面視略矩形の平坦面とし、中央
    に頂部を有し、その左、右に集光曲面を出光面として形
    成した線集光レンズであって、 平行な光束を上記入光面より入光させたとき、上記集光
    曲面から放出された光束を集光線上に直線状に集束させ
    る構成とした線集光レンズ。
  2. 【請求項2】平坦な入光面と、集光曲面で形成された出
    光面とを有した、複数のレンズセグメントのそれぞれを
    平行に、かつ中心に頂部を形成するように、中心から両
    外側に向かって左、右対称に漸次段階状に降下するよう
    に結合させて、全体として蒲鉾ドーム状に形成して成
    り、 上記レンズセグメントのそれぞれの入光面から平行な光
    束を入光させたときに、上記集光曲面から放出された光
    束を集光線上に直線状に集光させる構成にしている線集
    光レンズ。
  3. 【請求項3】平坦な入光面と、集光曲面で形成された出
    光面とを有した、複数のレンズセグメントのそれぞれを
    平行に、かつそれぞれのレンズセグメントの入光面が面
    一になるように結合させて、全体としてフラット状に形
    成して成り、 上記入光面から平行な光束を入光させたときに、上記集
    光曲面から放出された光束を集光線上に直線状に集光さ
    せる構成にしている線集光レンズ。
  4. 【請求項4】請求項2、3のいずれかに記載の複数のレ
    ンズセグメントと、 この複数のレンズセグメントの集光線よりも手前側に配
    設され、上記複数のレンズセグメントの集光曲面より出
    光した光束を垂直に入光させる入光面と、この入光面か
    ら入光した光束を互いに平行束にして出光させる集光曲
    面とを形成した平行光束レンズとを含んで構成された、 太陽光集光装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009139418A (ja) * 2007-12-03 2009-06-25 Hikari Energy Kenkyusho:Kk 集光装置および集光方法

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