JP2003177125A - 腎疾患の診断用キット - Google Patents
腎疾患の診断用キットInfo
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Abstract
行しても、糖尿病性腎症を早期に診断するための診断用
キット、および糸球体病変に続発する尿細管間質障害や
原発性尿細管間質障害の有無を早期に診断するための診
断用キットを提供する。 【解決手段】 多数の健常者を対象として、尿中へ排泄
されるクレアチニン濃度に対するシスタチンC濃度(U
CCR)を測定し、これらの測定値から算出されるカッ
トオフ値を基準として、糖尿病患者における尿細管障害
の有無を診断するために用いられる診断用キットであっ
て、上記シスタチンC濃度を免疫学的方法により測定す
るための抗ヒトシスタチンC抗体を少なくとも備える。
Description
キットに関し、特に糖尿病患者における尿中のシスタチ
ンCおよびクレアチニンを測定対象として、該項目を複
合測定することにより、糸球体病変(糸球体高血圧状
態)と尿細管間質障害の有無を確実に診断するためのキ
ットに関する。
性と間質尿細管性に分類される。従来、各種の糸球体性
病変は持続性蛋白尿(試験紙法で陽性あるいは500mg/日
以上の蛋白尿が持続)が出現した時点で診断されてい
た。
の測定が可能となり、特に尿中アルブミンやトランスフ
ェリン非排泄量の増加、すなわち微量アルブミンやトラ
ンスフェリン尿が持続性蛋白尿に先行することが明らか
となった。そこで、微量アルブミンやトランスフェリン
尿の出現をもって腎症を診断することが一般化してい
る。また、最近では、例えば糖尿病性腎症の病期分類と
して、第1期(腎症前期)、第2期(早期腎症)、第3
期(顕性腎症期)、第4期(腎不全期)、第5期(透析
療法期)が一般的となり、この分類に従えば微量アルブ
ミンやトランスフェリン尿を呈する時期は早期腎症期に
分類される。
は既に軽度から中等度のびらん性病変が存在し、結節性
病変の存在も知られている。従って、必ずしも初期腎症
とは限らず、あくまで現在の臨床検査で診断可能な時期
と解されている。このため、微量アルブミンやトランス
フェリン尿より早期(第1期のステージ)に生ずる異常
を検出し得る検査法の開発が期待されている。
め他の糸球体腎炎において、糸球体に白血球(特に好中
球や単球/マクロファージ)が浸潤することが蛋白尿発
現の出発点になることを発見し、糸球体に好中球が浸潤
したことを察知する方法として、尿中ラクトフェリンと
ミエロペルオキシダーゼを測定する技術を既に出願して
いる(特開平9-72906号公報)。さらなる研究の結果、
本発明者は、糸球体への好中球の浸潤を検知することが
糸球体腎炎の早期診断に有用であることも見出して、既
に出願している(特開平9-274036号公報)。
ペルオキシダーゼを同時に測定し、その差(Lf-MPO)を
糸球体由来ラクトフェリンとして求め、これを腎症の早
期診断指標とする方法であるが、この方法の問題点とし
て、2成分を同時に測定する必要があることに加え、特
に尿中のラクトフェリン値が、腎症以外の要因によって
影響を受けることが挙げられる。即ち、男子では精漿中
にラクトフェリンが高濃度存在することから、生殖年令
層(小学5年生以上)では、尿中に精液が混入した場合
に偽陽性を呈することが明らかとなった。
(好中球、単球/マクロファージ)が浸潤したことの察
知、および腎症の早期診断に有用な方法としての尿中ラ
クトフェリンとミエロペルオキシダーゼを測定すること
と同様な意味を持つ関連事象を見出し、尿中シスタチン
C濃度を測定する方法を開発し、出願している(特開平
11-64333号公報)。その後の研究によれば、糸球体に好
中球やマクロファージなどが浸潤する現象の上流に腎機
能障害進展の重要な要因として、糸球体高血圧があるこ
とが分かった。
体の最も重要な機能は濾過機能であり、1分間に約100m
l、1日では約14Lの血液が濾過されている。この糸球体
濾過には圧力が必要であり、糸球体毛細管には約50mmHg
の静水圧が作用している。この糸球体内圧を糸球体血圧
と称し、その上昇を糸球体高血圧と呼んでいる。糸球体
血圧は、全身血圧ならびに輸入細動脈抵抗と輸出細動脈
抵抗の比で調節されており、この構造により他の毛細血
管に比べ高い圧が保たれ、糸球体における血液の大量の
濾過を可能にしている。糸球体高血圧は、糸球体濾過量
(GFR) の上昇、即ち、腎機能の亢進状態を示すもので
ある。
る。糖尿病では腎の最も初期の変化として、GFRの上昇
(糸球体過剰濾過)が認められ、その一因が糸球体高血
圧であるとされている。糖尿病においては輸入細動脈の
拡張が糸球体高血圧の主因子で、その拡張因子として
は、同血管を構成する平滑筋細胞自体の収縮障害や血管
拡張物質の増加などが考えられている。血管拡張物質の
候補として、心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)、
一酸化窒素(NO)、血管拡張性プロスタグランディンな
どが挙げられている。糸球体高血圧は他に糸球体腎炎な
どにおいても、糸球体の一部分の病変の進行に伴って残
存糸球体の内圧が上昇する場合にも認められる。
て説明する。持続する糸球体血圧の上昇は、糸球体内皮
細胞障害を惹起し、血小板・マクロファージの浸潤をき
たす。浸潤したこれらの細胞から種々の増殖因子が放出
され、これらの増殖因子はメサンギウム細胞に作用して
細胞外基質の増加をもたらし、糸球体硬化へと進展す
る。これは糸球体高血圧仮説と呼ばれ(Hostetter TH
ら, AM J Med 72: 375-380, 1982)、糸球体高血圧が進
行性の糸球体硬化症や腎不全への進展の危険因子である
ことを示している。そこで、糸球体高血圧に対する対策
としては、全身血圧とともに糸球体血圧も低下させる必
要があり、そのためには輸入細動脈とともに輸出細動脈
をも拡張するような降圧薬(アンジオテンシン変換酵素
阻害薬、アンジオテンシン2受容体拮抗薬、長時間作用
型のCa拮抗薬)が有効とされている。
る。実験動物では糸球体血圧をmicropuncture法で測定
することが可能である。ヒトではこの方法が用いられな
いため、糸球体血圧を直接測定できない。しかし、Kimu
raらによって、圧─利尿曲線、血清蛋白濃度、腎クリア
ランス試験(GFR、RPFの測定)などを組み合わせて、糸
球体血圧、輸入・輸出細動脈血管抵抗を計算する方法が
考案された(Kimura,G. らCirculation Reserch 69: 42
1-428, 1991)。
する腎疾患の早期診断や、降圧薬投与時の薬効をモニタ
ーする方法として、糸球体血圧の測定は重要であると考
えられる。しかし、現在、臨床検査法として糸球体血圧
の概算を知るには、内因性クレアチニンクリアランスで
GFRを求めるか、あるいはアルブミンを主とする微量蛋
白の尿中への排泄量から推測する方法によっている。し
かし、本発明者は、シスタチンC(分子量13,359kDa、
等電点9.3を示す低分子蛋白で、血中濃度は約700μg/L
である。このうち99%近くが糸球体で濾過され、そのほ
とんどが尿細管で再吸収される。)の尿中排泄動態が、
糸球体からは自由に濾過され、尿細管で再吸収されずに
尿中へ排泄されるクレアチニンと良好な関係性を示すこ
とを発見し、シスタチンCの尿中濃度は検出可能量であ
ることを確かめ、腎症、腎炎の早期診断法として既に出
願した(特開平11-64333号公報)。
のもう1つの主要病変部位としての尿細管・間質の病変
を早期にかつ確実に診断する方法の確立が重要であるこ
とが最近分かってきた。糖尿病における尿細管異常の存
在についてはAlmani-Ebsteinの報告以来知られている。
その後、インスリンの尿細管再吸収機構に対する作用
(Saudek, C.D.ら.Diabetes 23:240-246, 19749、DeFro
nzo, R.A.ら. J.Clin. Invest 55: 845-854, 1975)や
糖尿病における尿細管基底膜の化学分析(佐藤徳太郎、
糖尿病 8: 303, 1975)の研究の進行とともに尿細管に
対する関心が高まってきた。また、糖尿病における尿細
管機能異常の原因としては、尿細管上皮細胞レベルでの
代謝異常あるいは血管障害などが考えられている。
性蛋白尿の指標として、β2-マイクログロブリン、リゾ
チーム、Free right chain, Retinol binding protein,
α1-マイクログロブリンが用いられてきた。また、尿
中には種々の酵素が存在し、一部の酵素は尿細管に由来
する。そのため、尿細管障害でこれらの尿中酵素活性は
増加し、尿細管障害の指標になっている。尿細管由来の
酵素は二つに大別される。第一は、近位尿細管上皮細胞
や糸球体上皮細胞のlysosome中に存在する酵素で、N-ac
etyl-β-D-glucosaminidase (NAG) である。第二は、近
位尿細管の刷篩縁に存在する酵素で、alkaline phospha
tase (ALP)、alanine aminopeptidase (AAP) 等である
(海津嘉蔵, 日本医事新報 NO, 3537, 139, 1992)。そ
の後、糖尿病患者群における尿細管異常に関して、尿蛋
白陰性患者でも尿中酵素活性の上昇が認められ(海津嘉
蔵, 日本医事新報 NO, 3537, 139, 1992)、また、尿中
低分子蛋白であるβ2-マイクログロブリンの尿中への
排泄増加例も認められている(吉川隆一, 他. 糖尿病 2
2:621-629, 1979)。この様に糖尿病患者において糸球
体障害の有無とは関係なく尿細管機能異常が存在するこ
とが分かってきた。
糸球体病変(最初の徴候である糸球体高血圧状態)を検
知するとともに尿細管障害の有無も合わせて調べる必要
がでてきた。その一方で、糖尿病性腎症を含めた全ての
腎疾患において、尿細管間質病変は進行性腎疾患に認め
られる共通の変化であり、尿細管間質病変の程度は糸球
体病変の程度よりも腎機能によく相関することも分かっ
てきた。即ち、原発性の間質性腎炎だけではなく糸球体
疾患や血管障害においても糸球体透過性の亢進や虚血か
ら尿細管障害をきたし、障害を受けた尿細管上皮細胞か
ら産生される因子により間質に炎症細胞浸潤、間質線維
化や尿細管萎縮といった尿細管間質病変が形成されるこ
とが分かってきた(山崎康司, 医学のあゆみ 190: 62-6
7, 1999)。糸球体病変に伴う尿細管間質障害の原因と
して、臨床的に特に重要な因子として尿蛋白が挙げられ
ている。尿蛋白は、蛋白尿を伴う尿細管間質障害の原因
として、腎不全進行のmediatorとなることが分かってき
た。その他の尿細管間質障害を進展させる要因として、
感染症、免疫学的因子、薬剤、重金属、尿路閉塞、逆
流、虚血などが関与することが分かってきた(遠藤守人
ほか, Mebio 18: 55-60, 2001)。
は、上述の尿中低分子蛋白や尿中の尿細管由来酵素の測
定が日常多用されている。しかし、これらの検査法の疾
患検出感度は十分でなく、糖尿病性腎症の早期診断にお
いては、他に血糖値やHbA1cや、尿中アルブミンを同時
に測定し、かつ経過を注意深く観察する必要性が認めら
れている(木村敬子 ほか, 糖尿病 29: 995-1000, 198
6)。一方、糸球体病変に伴う尿細管間質障害の早期診
断においても、上述の尿中低分子蛋白、尿中酵素の測定
による検査法の評価は切れ味が良いとは言えない。
たものであって、従来の方法に代わる新規な検査法によ
って腎疾患の確実な診断用キットを提供すること、とり
わけ、糸球体高血圧と尿細管間質障害のどちらが先行し
ても、糖尿病性腎症を早期に診断するための診断用キッ
ト、および糸球体病変に続発する尿細管間質障害や原発
性尿細管間質障害を早期に診断するための診断用キット
を提供することを目的とする。
は、尿中に排泄されたシスタチンC濃度、及び/又は、
内因性もしくは外因性クリアランス物質濃度を測定する
ことにより、腎疾患を診断するようにしたことを特徴と
する。すなわち、本発明によれば、尿中に排泄されたシ
スタチンC濃度、及び/又は、内因性もしくは外因性ク
リアランス物質濃度を測定することにより、腎疾患の有
無をスクリーニングできる。更に好ましくは、尿中に排
泄されたシスタチンC濃度、及び内因性もしくは外因性
クリアランス物質濃度を測定することにより、腎疾患の
有無をスクリーニングできる。また、本発明の診断用キ
ットは、シスタチンC濃度測定値そのもの、もしくはシ
スタチンC濃度とクリアランス物質濃度との比を算出
し、これらを用いて腎疾患をスクリーニングするように
したことを特徴とする。
質は、クレアチニン、イヌリン、もしくはチオ硫酸ナト
リウムの何れか一以上であることが好ましく、クレアチ
ニンであることが更に好ましい。また、上記のシスタチ
ンC濃度の測定には酵素免疫法やラテックス凝集反応、
イムノクロマト法などの免疫学的測定法を用い、クリア
ランス物質濃度測定には、化学法若しくは酵素法を用い
ることが好ましい。
も抗ヒトシスタチンC抗体および、化学法もしくは酵素
法によるクレアチニン濃度測定用の試薬を備え、尿中シ
スタチンC濃度およびクレアチニン濃度を測定して、腎
疾患を診断することを特徴とするものである。また、本
発明の診断用キットは、多数例の健常者随時尿を用いて
尿中シスタチンC濃度およびクレアチニン濃度を測定
し、これらの測定値から算出したシスタチンC濃度のカ
ットオフ値、およびシスタチンC濃度とクレアチニン濃
度比のカットオフ値を用いることを特徴とする。
常者を対象として、尿中へ排泄されるクレアチニン濃度
に対するシスタチンC濃度(UCCR)を測定し、これ
らの測定値から算出されるカットオフ値を基準として、
糖尿病患者における尿細管障害の有無を診断するために
用いられる診断用キットであって、上記シスタチンC濃
度を免疫学的方法により測定するための抗ヒトシスタチ
ンC抗体を少なくとも備えることを特徴とする。
常者を対象として、尿中へ排泄されるクレアチニン濃度
に対するシスタチンC濃度(UCCR)を測定し、これ
らの測定値から算出されるカットオフ値を基準値とし
て、糖尿病患者における尿細管障害の有無を診断し、次
いで上記多数の健常者を対象として、尿中へ排泄される
シスタチンC濃度の測定値から算出されるカットオフ値
を基準として、尿細管障害が認められなかった上記糖尿
病患者における糸球体高血圧の有無を診断するために用
いられる診断用キットであって、上記シスタチンC濃度
を免疫学的方法により測定するための抗ヒトシスタチン
C抗体を少なくとも備えることを特徴とする。
常者を対象として、尿中へ排泄されるクレアチニン濃度
に対するシスタチンC濃度(UCCR)を測定し、これ
らの測定値から算出されるカットオフ値を基準として、
糖尿病患者における尿細管障害の有無を診断し、次いで
上記多数の健常者を対象として、尿中へ排泄されるクレ
アチニン濃度の測定値から算出されるカットオフ値を基
準として、尿細管障害が認められた前記糖尿病患者にお
ける糸球体高血圧の有無を診断するために用いられる診
断用キットであって、上記シスタチンC濃度を免疫学的
方法により測定するための抗ヒトシスタチンC抗体を少
なくとも備えることを特徴とする。
への排泄動態を注意深く観察した結果、尿蛋白の陰性、
陽性にかかわらず、尿中シスタチンC濃度がクリアラン
ス物質であるクレアチニンと良好な相関性を保持して尿
中に排泄される事実を発見したことに基づいて完成され
たものである。
との関連性について説明する。シスタチンCは分子量約
13,000の低分子蛋白であり、等電点が9.3と尿中に存在
する蛋白のうち最強陽性荷電を呈する蛋白である。ま
た、シスタチンCをコードする遺伝子およびそのプロモ
ーターなどはhousekeeping型であり、細胞内外での環境
変化に影響を受けずに、常に一定の割合で全身の有核細
胞から産生分泌されている。したがって、乳幼児から成
人まで、血清中濃度が腎前性の影響を受けずに一定であ
ること、血清中で他の成分との複合体形成がなく遊離型
であること、などGFRのマーカーとしての物性に適して
いる。
スタチンCと尿細管で非吸収である内因性のGFRのマー
カーであるクレアチニンが、尿細管間質機能が正常であ
る状態下では、尿蛋白の存在、非存在にかかわらず、良
好な相関性を保って排泄される事実の発見に着目してな
された。図1は、尿中蛋白陰性者および陽性者群におけ
る尿中シスタチンC濃度とクレアチニン濃度の相関性を
示したものである。強塩基性低分子蛋白であるシスタチ
ンCが尿中蛋白の存在、非存在にかかわりなく、尿細管
で非吸収のクレアチニンと良好な相関性を保持して排泄
されるのは、シスタチンCが強塩基性であるが由に近位
尿細管での蛋白再吸収機構、即ちエンドサイトーシス-
リソソームの酸性化-蛋白分解システムに最優先で処理
されるためであると考えている。したがって、シスタチ
ンCは、現在尿細管機能の評価法として測定されている
α1-マイクログロブリンや、β2-マイクログロブリンと
比べて尿細管性蛋白尿の発現を最も鋭敏に反映できる物
性を有している。
クレアチニン濃度から腎疾患を診断する方法について説
明する。まず、多数例の健常者(尿蛋白陰性、尿路感染
症を認めない)の随時尿中のシスタチンC濃度およびク
レアチニン濃度を測定し、各検体のシスタチンC濃度/
クレアチニン濃度比(以下、必要に応じて「シスタチン
C/クレアチニン比」または「UCCR」という)を求
め、次いでこのデータを用いて健常者尿におけるシスタ
チンC/クレアチニン比のカットオフ値を求める。この
シスタチンC/クレアチニン比は、糖尿病患者について
尿細管障害の有無を診断するための指標である。さらに
健常者尿中のシスタチンC濃度とクレアチニン濃度につ
いてもそれぞれカットオフ値を算出する。このシスタチ
ンC値は、尿細管障害の認められない糖尿病患者につい
て、糸球体高血圧の有無を診断するための指標である。
また、クレアチニン値は、尿細管障害が認められる糖尿
病患者について、糸球体高血圧を診断するための指標で
ある。上記のいずれの指標についても、被検者から得ら
れた指標値が、多数例の健常者から求められたカットオ
フ値以上の値を示すときは、その指標が示す症状を呈す
るものと診断される。
宜組み合わせて腎疾患の診断を行なう。図2は、糖尿病
性腎症の早期診断手順を示したものである。まず、ある
糖尿病患者の尿中のシスタチンC濃度とクレアチニン濃
度を測定し、シスタチンC/クレアチニン比を算出す
る。シスタチンC/クレアチニン比がカットオフ値以上
の値を示すとき、尿細管異常を有するものと診断され
る。次に、このこの尿細管異常が認められた糖尿病患者
について、クレアチニン値がカットオフ値以上の値を示
すとき、尿細管異常に加えて糸球体高血圧も呈するもの
と診断される。一方、クレアチニン値がカットオフ値以
下の値を示すときは、糸球体高血圧を呈さず、尿細管異
常を有する糖尿病性腎症と診断される。続いて、シスタ
チンC/クレアチニン比がカットオフ値以下の値を示
す、尿細管異常が認められなかった糖尿病患者につい
て、シスタチンC値がカットオフ値以上の値を示すと
き、糸球体高血圧を呈する糖尿病性腎症と診断される。
一方、シスタチンC値がカットオフ値以下の値を示すと
きは、腎症を伴なわないものと診断される。以上のごと
く、尿中のシスタチンCとクレアチニンを測定すること
により、糖尿病患者について、腎疾患の糸球体性および
尿細管性障害の診断ができる。
ンCの測定 尿中シスタチンC値の測定は、96wellのマイクロプレ
ート(Nunc-Immuno Plate:Poly Sorp)を用いたEnzyme
linked-immunosorbent assay(ELISA)で行った。固相
に用いたウサギポリクローナル抗ヒトシスタチンC抗体
(DAKO)はpH8.4、0.05mol/lのトリス塩酸緩衝液を用い
て5μg/mlの濃度に希釈し、100μlずつマイクロプレー
トの各wellに分注して4℃で24時間反応させて吸着さ
せた。測定時には脱イオン水で余剰の抗体を洗浄し、ブ
ロッキング剤として、各wellに100μlの1%Bovine ser
um albumin(BSA)(Bayer)、および0.3mol/l リン酸
水素二ナトリウムを含むTris緩衝液(0.1mol/l、pH8.
0)を分注した(1well当たり1.05μgの抗ヒトシスタチ
ンC抗体を含む)。
し、37℃で1時間反応させた後、Tween20を0.05%含む
脱イオン水で3回洗浄した。その後、アルカリホスファ
ターゼ標識抗ヒトシスタチンC抗体溶液(1%BSAを含む
トリス緩衝液)を各wellに100μlずつ加えて混和した
後、37℃で1時間反応させ、先と同様に3回洗浄し
た。
ホメディー)100μlを各wellに加え、37℃で30分間
反応させた。
ー)を各wellに加えて呈色させた後、マイクロプレート
用比色計(三光純薬)を用いて510/630nmの波長で比色
し、同時に測定したシスタチンC標準液(Human Recomb
inant Cystatin C Calib- rator, DAKO)の検量線から
尿中のシスタチンC濃度を算出した。
測定 尿中クレアチニンは、クレアチニンがアルカリ溶液中で
ピクリン酸と反応して橙赤色の縮合物を生じさせるJaff
e反応を利用して測定した。脱イオン水で21倍希釈し
た尿50μlに200μlの除蛋白試薬(タングステン酸ナ
トリウムリン酸を含有)を加えて撹拌し、室温で10分
間放置し、遠沈後(2,500r.p.m, 10分間)上清を分離し
た。この上清100μlに22mmol/lピクリン酸試液を50
μl、0.75N水酸化ナトリウム溶液を50μl加え、25℃
で20分間放置後、マイクロプレート用比色計(三光純
薬)を用いて510nmの波長で比色し、同時に測定したク
レアチニン標準液の検量線から尿中のクレアチニン濃度
を算出した。
びシスタチンC/クレアチニン比のカットオフ値の設定
例 図3Aに550例の健常者尿を用いた尿中シスタチンC濃
度のカットオフ値設定例を示す。また、図3Bに尿中シ
スタチンC/クレアチニン比のカットオフ値算出例を示
す。
るシスタチンC/クレアチニン比の変化 尿細管間質病変の形成に積極的に関与している尿蛋白、
感染(尿路感染症での実際例を示す)因子によるシスタ
チンC/クレアチニン比の変化を図4に示す。いずれの
因子も尿細管間質障害に関与し、病変の進展とともにシ
スタチンC/クレアチニン比はコントロール群(健常
者)に比べて相対的に高値を示した。図5に持続性蛋白
尿を呈するネフローゼ患者および尿細管間質炎患者にお
けるシスタチンC/クレアチニン比の推移の実際例を示
す。
検出感度比較 尿細管間質病変を検知するマーカーとして従来から多用
されているβ2-マイクログロブリン、γ-GTPと本発明者
らが発見したシスタチンCについて、尿路感染症に伴う
尿細管間質病変の検出感度を比較した結果、図6に示し
たように、シスタチンCがβ2-マイクログロブリン、
γ-GTPに比べ疾患検出感度に優れていることが確認され
た。
それぞれ正常)によるシスタチンC濃度、クレアチニン
濃度、シスタチンC/クレアチニン比のカットオフ値の
設定例 図7は、糸球体機能、尿細管機能が正常とみなされた健
常者尿335例を用いてシスタチンC濃度、クレアチニン
濃度、シスタチンC/クレアチニン比(UCCR)のカ
ットオフ値算出例を示したものである。図7Aは、健常
者群の尿中シスタチンC濃度とクレアチニン濃度の関係
を示したものである。図7Bは、健常者群の尿中シスタ
チンC/クレアチニン比の分布とカットオフ値を示した
ものである。図7Bによれば、カットオフ値は0.70と算
出される。また、図7Cは、健常者群の尿中シスタチン
C濃度の分布とカットオフ値を示したものであり、図7
Cによれば、カットオフ値は100.5と算出される。図7
Dは、健常者群の尿中クレアチニン濃度の分布とカット
オフ値を示したものであり、図7Dによれば、カットオ
フ値は194.3と算出される。
症の早期診断例 糖尿病と診断された患者尿296例を用いて、糖尿病性腎
症の早期発見の実施例を示す。 糖尿病患者尿296例について尿中シスタチンC濃度
とクレアチニン濃度を測定した。 各人のシスタチンC/クレアチニン比(UCCR)
を算出した。 図2の糖尿病性腎症の早期発見手順に従って診断を
行なった。 まず、先の健常者群で求めたシスタチンC/クレア
チニン比(UCCR)のカットオフ値(0.70)を基準値
として、糖尿病患者の個人のUCCR値によって、尿細
管間質障害の有無を判定した。図8Aの如く、184例は
UCCR値が0.70以下であり、尿細管間質障害はないと
判定された。次に、この184例を対象として、糸球体高
血圧の所見があるか否かを、健常者群から求めたシスタ
チンC濃度のカットオフ値(100.5)を基準値として判
定した。図9Aから184例中3例が糸球体高血と判定さ
れた。181例は未だに腎症を発症していないと判定され
た。 続いて、尿細管間質障害ありと判定された112例
(図8B)について、糸球体高血圧を呈するか否かの判
定を行なった。この判定は、図7Dの健常者群から求め
たクレアチニン濃度のカットオフ値(194.3)を基準値
として行なった。この結果、図9Bのごとく112例中8
例が糸球体高血圧を併発していると判定された。 以上の判定結果をまとめると、糖尿病性腎症の早期
発見手順に従えば、糖尿病患者296例中、181例が腎症に
至っておらず、3例が糸球体高血圧状態に該当し、104
例が尿細管間質障害に該当し、8例が糸球体高血圧と尿
細管間質障害を併発していると判定された。
た、糖尿病性腎症の早期診断における従来法(β2−マ
イクログロブリン測定法)の問題点 尿路感染症を合併した100症例の糖尿病患者尿を用い
て、尿シスタチンC/クレアチニン比と、従来から利用
されているβ2−マイクログロブリン法による早期腎症
診断の有用性を比較した。図10に示したように、シス
タチンC/クレアチニン比では100症例中36症例(36.
0%)に異常を認めたが、β2−マイクログロブリン法
では0%と異常者が検出されなかった。また、図11
は、同じ症例の尿シスタチンC/クレアチニン比とβ2
−マイクログロブリン/クレアチニン比の分布比較デー
タを示したものである。この比較データから、従来法の
β2−マイクログロブリンは、尿路感染症患者尿中の主
に白血球由来のプロテアーゼで分解されるため、腎障害
を検知できないことが分かった。
害の診断実施例 尿蛋白が尿細管間質障害のリスクファクターであること
が明らかにされているので、蛋白尿を呈する患者尿217
例(蛋白濃度:96.6mg/dl±64.2mg/dl、平均値±標準偏
差)を対象に、尿シスタチンC/クレアチニン比のカッ
トオフ値(0.70)以上群と以下群について、尿シスタチ
ンCと尿クレアチニンの相関性を調べた。図12に示し
たように、カットオフ値以下群の回帰式は健常者群によ
る回帰式に近似したが、カットオフ値以上群では、シス
タチンCのみが高値に変化し、回帰式が健常者群のそれ
と比べてが大きく変化した。健常者尿のUCCRと、U
CCR>0.70の蛋白尿群との比較は図13のごとくであ
った。このように、糸球体病変に続発する尿細管間質障
害の診断手順を図14に示した。
の診断用キットによれば、特に糖尿病患者における尿中
のシスタチンCおよびクレアチニンを測定対象として、
該項目を複合測定することにより、糸球体病変と尿細管
間質障害の有無を早期に診断することができる。
濃度とクレアチニン濃度の相関性を示す図面である。
ある。
と、尿中シスタチンC/クレアチニン比のカットオフ値
算出例を示す図面である。
シスタチンC/クレアチニン比の実際例を示す図面であ
る。
チンC/クレアチニン比測定の実際例を示す図面であ
る。
較を示す図面である。
ニン濃度、シスタチンC/クレアチニン比(UCCR)
のカットオフ値算出例を示したものである。
群に分けて、糖尿病患者のシスタチンC濃度とクレアチ
ニン濃度の相関性を示す図面である。
群に分けて、糖尿病患者の糸球体性高血圧の有無を診断
する図面である。
本願発明の方法と従来法の有用性を比較した図面であ
る。
本願発明の方法と従来法の有用性を比較した図面であ
る。
とクレアチニンの尿中動態を示す図面である。
ル)についてUCCR値を比較した図面である。
手順を示す図面である。
0)
されるクレアチニン濃度に対するシスタチンC濃度(U
CCR)を測定し、これらの測定値から算出されるカッ
トオフ値を基準として、糖尿病患者における尿細管障害
の有無を診断し、 次いで前記多数の健常者を対象として、尿中へ排泄され
るクレアチニン濃度の測定値から算出されるカットオフ
値を基準として、尿細管障害が認められた前記糖尿病患
者における糸球体高血圧の有無を診断するために用いら
れる診断用キットであって、 前記シスタチンC濃度を免疫学的方法により測定するた
めの抗ヒトシスタチンC抗体を少なくとも備える診断用
キット。 ─────────────────────────────────────────────────────
4)
れたシスタチンC濃度、及び内因性クリアランス物質で
あるクレアチニン濃度を測定することにより、腎疾患を
検査することを特徴とする。すなわち、本発明によれ
ば、尿中に排泄されたシスタチンC濃度とクレアチニン
濃度を測定することにより、腎疾患の有無をスクリーニ
ングできる。また、本発明は、シスタチンC濃度測定値
そのもの、もしくはシスタチンC濃度とクレアチニン濃
度との比を算出し、これらを用いて腎疾患を検査するこ
とを特徴とする。
記クリアランス物質は、クレアチニン、イヌリン、もし
くはチオ硫酸ナトリウムの何れか一以上であることが好
ましく、クレアチニンであることが更に好ましい。ま
た、上記のシスタチンC濃度の測定には酵素免疫法やラ
テックス凝集反応、イムノクロマト法などの免疫学的測
定法を用い、クレアチニン濃度の測定には、化学法若し
くは酵素法を用いることが好ましい。
Claims (10)
- 【請求項1】 尿中に排泄されたシスタチンC濃度、及
び/又は、内因性もしくは外因性クリアランス物質濃度
を測定することにより、腎疾患を診断するようにしたこ
とを特徴とする診断キット。 - 【請求項2】 シスタチンC濃度測定値そのもの、もし
くはシスタチンC濃度とクリアランス物質濃度との比を
算出し、これらを用いて腎疾患を診断するようにした請
求項1に記載の診断キット。 - 【請求項3】 測定対象となる前記クリアランス物質
は、クレアチニン、イヌリン、もしくはチオ硫酸ナトリ
ウムの何れか一以上である請求項1又は2に記載の診断
キット。 - 【請求項4】 前記クリアランス物質は、クレアチニン
である請求項1又は2に記載の診断キット。 - 【請求項5】 シスタチンC濃度の測定には酵素免疫法
やラテックス凝集反応、イムノクロマト法などの免疫学
的測定法を用い、クリアランス物質濃度測定には、化学
法若しくは酵素法を用いることを特徴とする請求項1か
ら請求項4の何れかに記載の腎疾患を診断する診断用キ
ット。 - 【請求項6】 少なくとも抗ヒトシスタチンC抗体およ
び、化学法もしくは酵素法によるクレアチニン濃度測定
用の試薬を備え、尿中シスタチンC濃度およびクレアチ
ニン濃度を測定して、腎疾患を診断することを特徴とす
る診断用キット。 - 【請求項7】 多数例の健常者随時尿を用いて尿中シス
タチンC濃度およびクレアチニン濃度を測定し、これら
の測定値から算出したシスタチンC濃度のカットオフ
値、およびシスタチンC濃度とクレアチニン濃度比のカ
ットオフ値を用いることを特徴とする腎疾患を診断する
診断用キット。 - 【請求項8】 多数の健常者を対象として、尿中へ排泄
されるクレアチニン濃度に対するシスタチンC濃度(U
CCR)を測定し、これらの測定値から算出されるカッ
トオフ値を基準として、糖尿病患者における尿細管障害
の有無を診断するために用いられる診断用キットであっ
て、 前記シスタチンC濃度を免疫学的方法により測定するた
めの抗ヒトシスタチンC抗体を少なくとも備える診断用
キット。 - 【請求項9】 多数の健常者を対象として、尿中へ排泄
されるクレアチニン濃度に対するシスタチンC濃度(U
CCR)を測定し、これらの測定値から算出されるカッ
トオフ値を基準として、糖尿病患者における尿細管障害
の有無を診断し、 次いで前記多数の健常者を対象として、尿中へ排泄され
るシスタチンC濃度の測定値から算出されるカットオフ
値を基準として、尿細管障害が認められなかった前記糖
尿病患者における糸球体高血圧の有無を診断するために
用いられる診断用キットであって、 前記シスタチンC濃度を免疫学的方法により測定するた
めの抗ヒトシスタチンC抗体を少なくとも備える診断用
キット。 - 【請求項10】 多数の健常者を対象として、尿中へ排
泄されるクレアチニン濃度に対するシスタチンC濃度
(UCCR)を測定し、これらの測定値から算出される
カットオフ値を基準として、糖尿病患者における尿細管
障害の有無を診断し、 次いで前記多数の健常者を対象として、尿中へ排泄され
るクレアチニン濃度の測定値から算出されるカットオフ
値を基準として、尿細管障害が認められた前記糖尿病患
者における糸球体高血圧の有無を診断するために用いら
れる診断用キットであって、 前記シスタチンC濃度を免疫学的方法により測定するた
めの抗ヒトシスタチンC抗体を少なくとも備える診断用
キット。
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-
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