JP2003177112A - 物質濃度計測装置 - Google Patents

物質濃度計測装置

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JP2003177112A JP2003002995A JP2003002995A JP2003177112A JP 2003177112 A JP2003177112 A JP 2003177112A JP 2003002995 A JP2003002995 A JP 2003002995A JP 2003002995 A JP2003002995 A JP 2003002995A JP 2003177112 A JP2003177112 A JP 2003177112A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 サンプル液を希釈しなくとも有効な計測を行
うことのできる物質濃度計測方法を提供する。また、セ
ンサ寿命の長い小型の物質濃度計測装置を提供する。 【解決手段】 本発明にあっては、センサとサンプル液
との接触時間を、センサがサンプル液と接触してセンサ
の電気出力が立上がり始めてからその出力が飽和するま
での時間である出力飽和時間よりも短い一定時間とする
ことを特徴とする。そして、その段階における出力から
サンプル液中の物質濃度を求める。そのため、センサが
サンプル液で汚されることが少なくなる。また、頭打ち
特性のある計測環境下においても、原液バッチと比較し
て、その出力ピークが低く、ピークに達するまでの時間
も短いため、測定目的物質濃度と出力信号強度(ピーク
値とベース値の差)との間で直線関係の成り立つ範囲が
広くなり、結果として広い濃度範囲にわたってより短い
時間で測定をすることが可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気化学的な作動
原理のセンサを用いて液体中の物質濃度を計測する装置
に関する。特には、センサの飽和出力と物質濃度との関
係が物質濃度がある程度以上になるとフラットになる特
性(物質濃度が変化しても飽和出力がほとんど変化しな
い特性、本明細書中で頭打ち特性と言う)を生じる測定
環境下において、サンプル液を希釈しなくても有効な測
定を行うことのできる物質濃度計測装置に関する。より
詳しくは、本発明は、一般家庭における簡便かつ高精度
な検尿装置に関する。
【0002】
【従来技術】化学物質の測定方法として、酵素を用いた
電気化学的測定方法すなわちバイオセンサによる測定が
知られている。バイオセンサは、固定化生体触媒と電極
などの物理化学デバイスから構成される。高分子膜や無
機担体膜に酵素を共有結合させること等により酵素を膜
に固定化して酵素固定化膜を調製し、この固定化酵素膜
を例えば酵素電極のガス透過性テフロン(登録商標)膜
上に装着することによって電極型の酵素センサすなわち
バイオセンサを製作することができる。
【0003】このセンサは通常試料液(サンプル液)中
に浸漬して測定を行う(バッチ方式)ことが可能である
が、連続的に測定を行ったり、あるいは多数のサンプル
を測定するような場合にはフローシステム(FIA)の
方が適している。
【0004】この場合には、この酵素センサを通液型の
セル(フローセル)中に挿入する。セルには連続的に緩
衝液を移送しておき、途中の注入部(インジェクター)
から試料液を注入する。この試料液はフローセルに移送
され酵素膜と接触する。ここで、酵素反応によって酸素
が消費され、これの濃度変化を電極で測定すれば試料中
の化学物質を電流値として測定することができる。
【0005】これらの測定原理を利用した化学物質測定
装置として、フロー型測定装置が開示されている(図1
7、例えば、特許文献1参照)。開示されたフロー型測
定装置は、酵素電極を備えた測定用セル75と、緩衝液
を貯蔵する緩衝液リザーバ71、送液ポンプ72、サン
プリングループを装着した試料注入装置73、試料を緩
衝液を混合・希釈する希釈混合用配管74、廃液リザー
バ76を備え、酵素電極の作用電極の電位を規制し、電
流の検出を行うポテンショスタットを利用して試料中の
物質濃度を測定するようになっている。
【0006】これらの装置を利用することによって、試
料中に含まれる化学物質を精度良く測定することが可能
であるが、試料のサンプリング・注入に際してはFIA
方式が気泡の混入に弱く、サンプリング量に関しても高
精度の再現性を要求されるために装置が複雑・高価なも
のとなっている。また、試料を緩衝液の流れの中に打ち
込むために一般に2ccから10ccほどの緩衝液を1
回の測定に必要とし、ある程度の使用頻度に対応するた
めには緩衝液の貯蔵及び廃棄用のタンクに一定の容量が
要求されている。
【0007】以上のような要因が装置の小型化を阻んで
おり、簡便で安価な測定装置の提供ならびに一般家庭へ
の普及を妨げてきた。
【0008】簡便な測定を実現するために、試料の希釈
を必要としない原液測定が考えられる。原液の最もポピ
ュラーな測定方法は試薬を含浸させた試験紙を利用した
測定方法である。試験紙を利用した測定方法はその簡便
さから検査等に広く普及している。しかしながら試験紙
の呈色度合いは人間の目によって判断されるため一般人
には判断が難しく、したがって一般家庭に普及させるに
は分析精度において課題が生じていた。
【0009】酵素センサを試料原液に直接浸漬させて測
定する場合を、人間の尿中の糖分測定を例にとって説明
する。選択透過膜を塗布した白金電極上に、GOD(グ
ルコースオキシダーゼ)を固定化した酵素膜を装着する
ことによって酵素センサを構成する。
【0010】この酵素センサに尿を接触させると、酵素
膜において以下の反応が起る。 C6126+O2→C6106+H22・・(1) C6126:グルコース(ブドウ糖) C6106:グルコン酸 この反応で生じたH22(過酸化水素)は選択透過膜を
通って電極に至り、以下の反応により分解する。 H22→H2O+1/2O2+e-・・・・(2) この反応により生じた電流を検出することにより尿中の
グルコース濃度を計ることができる。
【0011】ところが、尿中の溶存酸素濃度は限られて
いるため、グルコース濃度が約50mg/dlを越える
と、上記(1)の反応が頭打ちとなってしまい、その結
果当然(2)の反応及び電流も頭打ちとなる。そのため
グルコース濃度を横軸に取り、センサ出力電流(飽和
値)を縦軸に取って両者の関係を調べると、図10のグ
ラフの“バッチ法”と示されている線のように、グルコ
ース濃度50mg/dlまでは斜めに立上がるが、それ
を越えると、グルコース濃度の増加にもかかわらず、セ
ンサ出力電流がほぼ一定のいわばフラットな特性になっ
てしまう。
【0012】
【特許文献】特開平02−122254号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】酵素センサを試料原液
に直接浸漬させて物質濃度を電気化学的に測定する方法
の問題点は、測定濃度範囲が狭いことである。先の例に
したがえば、尿糖の測定では濃度10〜800mg/d
lの範囲にわたって計測が可能でなければ、糖尿病等の
検査が満足に行えない。
【0014】本発明は、頭打ち特性のある計測環境下に
おいてサンプル液を希釈しなくとも有効な計測を行うこ
とのできる物質濃度計測装置を提供することを目的とす
る。また、センサ寿命が長く、簡便・小型の物質濃度計
測装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、 本発明の物質濃度計測装置は、 測定対象物質を
含有するサンプル液を採取するサンプル採取部と、 サ
ンプル液中の測定対象物質の成分を反応させる酵素を担
持した作用極を備え、反応生成物の発生量に応じた電気
信号を出力するポーラログラフ・セルと、 サンプル液
を前記ポーラログラフ・セルに搬送するためのキャリア
液を収容するキャリア液タンクと、 前記サンプル液と
キャリア液を前記ポーラログラフ・セルに搬送するポン
プを有する搬送手段と、 前記ポーラログラフ・セルの
出力信号に基づいてサンプル液中の前記測定対象物質の
含有量を演算するための演算手段を備えてなり; 前記
サンプル採取部より採取されたサンプル液は、前記搬送
手段によってポーラログラフ・セルに搬送された後に、
再び前記サンプル採取部より排出されることを特徴とす
る。
【0016】本発明の他の物質濃度計測装置は、 測定
対象物質を含有するサンプル液を採取するサンプル採取
部と、 サンプル液中の測定対象物質の成分を反応させ
る酵素を担持した作用極を備え、反応生成物の発生量に
応じた電気信号を出力するポーラログラフ・セルと、
サンプル液を前記ポーラログラフ・セルに搬送するため
のキャリア液を収容するキャリア液タンクと、 前記サ
ンプル液とキャリア液を前記ポーラログラフ・セルに搬
送するポンプを有する搬送手段と、 前記ポーラログラ
フ・セルの出力信号に基づいてサンプル液中の前記測定
対象物質の含有量を演算するための演算手段を備えてな
り; 前記サンプル採取部、ポーラログラフ・セル、キ
ャリア液タンク、及び搬送手段は、直接または間接的
に、管路によって接続されており、 前記ポーラログラ
フ・セルはサンプル採取部の直後に配置されていること
を特徴とする。
【0017】本発明の他の物質濃度計測装置は、 測定
対象物質を含有するサンプル液を採取するサンプル採取
部と、 サンプル液中の測定対象物質の成分を反応させ
る酵素を担持した作用極を備え、反応生成物の発生量に
応じた電気信号を出力するポーラログラフ・セルと、
サンプル液を前記ポーラログラフ・セルに搬送するため
のキャリア液を収容するキャリア液タンクと、 前記サ
ンプル液とキャリア液を前記ポーラログラフ・セルに搬
送するポンプを有する搬送手段と、 前記ポーラログラ
フ・セルの出力信号に基づいてサンプル液中の前記測定
対象物質の含有量を演算するための演算手段を備えてな
り; 前記ポーラログラフ・セルはサンプル採取部と搬
送手段を連通する管路の途中に配置されていることを特
徴とする。
【0018】本発明の他の物質濃度計測装置は、 携帯
可能なハウジングと、 このハウジングに形成された、
測定対象物質を含有するサンプル液を採取するサンプル
採取部と、 サンプル液中の測定対象物質の成分を反応
させる酵素を担持した作用極を備え、反応生成物の発生
量に応じた電気信号を出力するポーラログラフ・セル
と、 サンプル液を前記ポーラログラフ・セルに搬送す
るためのキャリア液を収容するキャリア液タンクと、
前記サンプル液とキャリア液を前記ポーラログラフ・セ
ルに搬送するポンプを有する搬送手段と、 前記ポーラ
ログラフ・セルの出力信号に基づいてサンプル液中の前
記測定対象物質の含有量を演算するための演算手段と、
前記演算手段の演算結果を表示する表示部を備えてな
り; 前記ポーラログラフ・セル、キャリア液タンク、
搬送手段及び演算手段は、前記ハウジング内に収容され
ており、 前記サンプル採取部が開口する面と同一の面
に表示部が設けられていることを特徴とする。
【0019】本発明の他の物質濃度計測装置は、 サン
プル液中の物質濃度を計測する物質濃度計測装置であっ
て; 測定対象物質を含有するサンプル液を採取するサ
ンプル採取部と、 サンプル液中の測定対象物質の成分
を反応させる酵素を担持した作用極を備え、反応生成物
の発生量に応じた電気信号を出力するポーラログラフ・
セルと、 サンプル液を前記ポーラログラフ・セルに搬
送するためのキャリア液を収容するキャリア液タンク
と、 前記サンプル液とキャリア液を前記ポーラログラ
フ・セルに搬送するポンプを有する搬送手段と、 前記
ポーラログラフ・セルの出力信号に基づいてサンプル液
中の前記測定対象物質の含有量を演算するための演算手
段を備えてなり; 該物質濃度計測装置は、計測装置本
体と、この本体に対して着脱自在な構造の取替部とから
なり、 該取替部が、前記サンプル採取部及びポーラロ
グラフ・セルを含むことを特徴とする。
【0020】本発明の物質濃度計測装置においては、
前記サンプル液が人間の尿であり、前記酵素が尿サンプ
ル中のグルコ−スを酸化する酵素であり、 前記ポーラ
ログラフ・セルが、グルコ−スの酸化により生成する過
酸化水素の発生量に応じた電気信号を出力することが好
ましい。
【0021】本発明の物質濃度計測装置においては、
前記サンプル液が、食品工業生成液、食品分解液、また
は食品抽出液であり、 前記酵素が、サンプル中のL−
乳酸を酸化する酵素であり、 前記ポーラログラフ・セ
ルが、L−乳酸の酸化により生成する過酸化水素の発生
量に応じた電気信号を出力することが好ましい。
【0022】本発明の物質濃度計測装置においては、
前記サンプル液が、調理品、調理過程品、またはそれら
の抽出液であり、 前記酵素が、サンプル中のL−グル
タミン酸を酸化する酵素であり、 前記ポーラログラフ
・セルが、L−グルタミン酸の酸化により生成する過酸
化水素の発生量に応じた電気信号を出力することが好ま
しい。
【0023】本発明の物質濃度計測装置においては、
さらに、前記ポーラログラフ・セルを較正するための較
正液を収容する較正液タンクを備えることが好ましい。
【0024】本発明の物質濃度計測装置においては、
前記キャリア液が、前記ポーラログラフ・セルの安定的
な作動を保証する作用及び保存作用を備えた緩衝液であ
ることが好ましい。
【0025】本発明の物質濃度計測装置においては、
前記サンプル採取部が、表面に開口する採尿孔を有する
棒状採尿部として形成されており、 被験者の尿サンプ
リング開始指令が入力される入力部を有し、該指令入力
があった場合に、前記搬送手段を駆動して、採尿孔にキ
ャリア液を供給するよう制御する制御手段を、さらに具
備することが好ましい。
【0026】本発明の物質濃度計測装置においては、
前記採尿孔の開口径が0.5〜10mmであることが好ま
しい。
【0027】本発明の物質濃度計測装置においては、
前記採尿孔が外拡がりの円錐形として前記棒状採尿部表
面に形成されていることが好ましい。
【0028】本発明の物質濃度計測装置においては、
前記採尿孔の開口端が面取り又はR処理されていること
が好ましい。
【0029】本発明の物質濃度計測装置においては、
前記棒状採尿部は、先端が球面状に丸められた円柱形で
あり、前記採尿孔の開口の1部が、該球面状に丸められ
た部分(先端球面部)にかかるように、前記採尿孔が形
成されていることが好ましい。
【0030】本発明の物質濃度計測装置においては、
前記棒状採尿部の採尿孔周囲が、疎水性の材料で形成さ
れていることが好ましい。
【0031】
【発明の実施の形態】本発明の上記特徴や効果、ならび
に、他の特徴や効果は、以下の実施例の記載に従いより
詳しく説明する。
【0032】図1は、本発明の原理を簡略に示した図で
ある。図2は、本発明の一実施例に係る物質濃度計測装
置の作動の一態様を説明する模式図である。図3は、図
1の物質濃度計測装置を用いて計測を行う場合の手順を
示すフローチャートである。図1の物質濃度計測装置
は、サンプル原液と接触して電気化学的な原理によって
作動するセンサ1と、センサ1のセンシング面を含むと
ともにサンプル給排口6を有するサンプル管8と、この
サンプル管8のサンプル給排口6とは反対端に設けられ
た三方弁2と、緩衝液を貯蔵する緩衝液タンク4と、緩
衝液タンク4と三方弁2をつなぐ緩衝液管9と、緩衝液
を吸引及び吐出するポンプ3と、ポンプ3と三方弁2を
つなぐポンプ吸吐管10とを、具備する。
【0033】センサ1は酵素固定化膜を備えたポーラロ
グラフ・セルによりサンプル液中の物質を定量分析する
ように構成されている。図4の分解図から良くわかるよ
うに、ポーラログラフ・セルは、プラスチックなどから
なる基板20と、電極を担持したセラミック基板21
と、シリコーンゴムなどからなるスペーサ22と、AB
S樹脂などからなる取替部32とを、接着等により互い
に一体的に液密に締結することにより構成することがで
きる。セラミック基板21は、例えばアルミナセラミッ
クスからなり、金属ペーストの印刷と焼結により、白金
の作用極23と白金の対極24と銀/塩化銀の参照極2
5とが形成されている。夫々の電極には端子26が形成
されており、これらの端子26には、取替部32に設け
た端子27が夫々電気接触させてある。端子27は、夫
々リード線等によって、制御ユニット5に電気的に接続
されている。スペーサ22には電極の領域において開口
28が切り欠いてあり、図5に示したように電解室29
を形成するようになっている。
【0034】本発明の計測装置では、サンプルを原液の
ままセンサに接触させて計測を行うので、電解室29は
サンプル採取量の1/2〜1/5程度の容量(本発明で
は10μl)があればよい。取替部32には、この電解
室29に連通するポート41、42が形成してあり、電
解室にサンプル原液と緩衝液を通過させるようになって
いる。また、これらのポート及びサンプル間の径は非常
に小さく形成され、さらにサンプル給排口6からセンサ
に到達するまでの距離及び時間が短いので、サンプル原
液をほとんど希釈することなくセンサに接触させること
が可能となっている。
【0035】人間の尿中に含まれる尿糖を測定する場合
には、図6に示したように、白金の作用極23は、アル
ブミンや酢酸セルロースのように過酸化水素を選択的に
透過させる物質からなる選択透過膜50と、グルコース
・オキシダーゼ(GOD)固定化膜51とで被覆されて
いる。GOD固定化膜51は、GOD(例えば、SIG
MA社G7141)とアルブミンを4対1の割合で水に溶解
し、溶解液を選択透過膜50上に滴下した後、グルタル
アルデヒド雰囲気中に約30分暴露することにより形成
することができる。電解室29内の尿サンプル中のグル
コースがGOD固定化膜51に接触すると、GODは酸
化して次のようにグルコン酸(C6106)と過酸化水
素(H22)を生成する。 C6126+O2→C6106+H22
【0036】生成したH22が選択透過膜50を透過し
て白金の作用極23に達すると、白金の触媒作用によ
り、H22は作用極に電子を与えながら水と酸素に分解
される。選択透過膜があるので、H22より大きな分子
量の妨害物質が作用極23に到達するのが防止される。
【0037】図7に示したように、尿サンプル中のグル
コースの定量分析に際しては、ポテンションスタットに
より、参照極に対する作用極の電位が正の一定値(例え
ば+0.6V)になるように、作用極を対極との間に印
加される電圧が可変制御される。作用極と対極との間を
流れる電流は過酸化水素の発生量に応じて変化する。し
たがって、作用極を対極との間を流れる電流を制御回路
によって検出することにより、過酸化水素の発生量を検
出し、これに基づいて、尿サンプル中のグルコース濃度
を演算することができる。
【0038】このように、本発明のセンサ1は、グルコ
ースの酸化により生成する過酸化水素の発生量を検出す
るようになっている。過酸化水素の発生量の検出は、上
記反応式における酸素の消費量(減少量)を検出するよ
りもはるかに正確に行うことができる。
【0039】図1において、流路を切り換えるための三
方弁2は電動ロータリーバルブであり、三方弁2の一ポ
ートは緩衝液管9を介して緩衝液タンク4を接続されて
いる。ポンプ3には、電動シリンジポンプを採用でき
る。三方弁2の他の一ポートは、ポンプ給吐管10を介
して、その電動シリンジポンプ3に接続されている。電
動シリンジポンプ3は、ステッピングモータによって駆
動され正確な計量・搬送が可能となっている。電動ロー
タリーバルブは電動シリンジポンプ3と別体に形成、配
置されているが、1つの一体モジュールとして形成すれ
ば、バルブとポンプ3の間のポンプ給吐管の容積を最小
にすることができる。ロータリーバルブのポート数は3
つに限られることなく必要に応じてその数を増やすこと
も可能である。
【0040】測定結果等を表示する表示部11は、7セ
グメントのLCDによって構成され31/2桁の表示が可
能となっている。
【0041】図8に制御ユニット5の構成の一例を示
す。計測装置の本体に内蔵された制御ユニット5は、プ
ログラムされたマイクロコンピュータ60と、複数の操
作スイッチ61と、使用者に対する指示や分析結果を表
示する液晶表示パネル11と、分析データを格納するフ
ラッシュメモリ62などで構成することができる。操作
スイッチとしては、電源回路のON/OFFスイッチ6
1aと測定開始スイッチ61bと較正スイッチ61cな
どを設けることができる。制御ユニット5に備えられた
マイクロコンピュータ60は、計測装置の構成要素を後
述のフローチャートのごとく制御するべくプログラムさ
れている。ポーラログラフ・セルの作用極と対極との間
を流れる電流は増幅回路により増幅された後、マイクロ
コンピュータのA/D変換回路に入力される。マイクロ
コンピュータは、夫々のドライバを介して、ロータリー
バルブ駆動用モータ、(シリンジポンプの)プランジャ
駆動用モータを駆動する。
【0042】次に、図2の模式図と図3のフローチャー
トを合わせて参照しながら、本発明の計測装置の作動の
一態様を説明する。図2(A)は、計測開始直後の状態
を示す。すなわち、図3の計測フローにおいて、計測開
始S1から緩衝液注入S2に進んだ状態を示す。このと
き、三方弁2は、緩衝液管9とポンプ給吐管10とが通
じる位置にある。電動シリンジポンプ3のプランジャの
動き(ポンプ3内の中間位置まで右に動く)によって、
一定量の緩衝液が電動シリンジポンプ3内に吸引され
る。なお、このとき、サンプル管8内及びセンサ1(ポ
ーラログラフ・セル)内は、前回計測最終段階で送り込
まれた緩衝液で満たされている。緩衝液はポーラログラ
フ・セル1の安定な作動に必要な緩衝作用を行うもの
で、KH2PO4やNa2HPO4のようなpH調節剤やK
Clのような塩素イオン強度調節剤が添加された水溶液
からなる。緩衝液は、更に、サンプル液をポーラログラ
フ・セル1に搬送するキャリア液として作用すると共
に、ポーラログラフ・セル並びに管路を洗浄する役割も
持っている。
【0043】図2(B)は、サンプル液7をサンプル管
8内に吸い込み、サンプル液がセンサ1に達した状態を
示す。すなわち、図3の測定フローにおいて、サンプル
吸引S3、分析開始S4、吸引停止S5と進んだ状態で
ある。このとき、三方弁2は、ポンプ吸吐管10とサン
プル管8とを連通する位置にある。この状態で、プラン
ジャ駆動用モータを駆動させてポンプ3のプランジャを
図の最右端まで移動させて、サンプル管内にサンプル液
を吸引する。吸引されたサンプル液は、サンプル管内を
移送されて電解室29内に到達し、センサ1の作用極、
参照極、対極に接触する。吸引の停止は、吸引開始から
予め設定された時間△t1が経過した時点で行う。△t1
は、プランジャ駆動用モータの速度と管路の容積から決
定せれ、確実にサンプルとセンサ1とが接触するよう設
定される。
【0044】サンプル吸引と同時に、マイクロコンピュ
ータ60は、センサ1の作用極23と対極24との間の
電流検知を開始する(S4)。サンプル液がセンサ1に
到達する前の状態における電流検出を行い、この電流値
をバックグランド電流として記憶する。
【0045】再び図6を参照しつつ説明すれば、サンプ
ル液とセンサの作用極23の接触によって、作用極に担
持した酵素固定化膜51にてサンプル液に含有される物
質濃度に応じて過酸化水素が発生し、前述したように作
用極23と対極24との間に過酸化水素発生量に応じた
電流が流れる。図7及び図8に示されているように、こ
の電流は増幅回路63により増幅され、マイクロコンピ
ュータ60のA/D変換回路に入力される。ポーラログ
ラフ・セルの電解室においては、一定時間だけ(例えば
2秒間)サンプル液と酵素センサの接触が行われる。マ
イクロコンピュータ60は、入力された電流値を基に濃
度の演算を行い(S8)、その結果を表示部11等に表
示する。詳細な濃度の演算方法については後述する。
【0046】図2(C)は、計測が終わってサンプル液
がサンプル管8から排出された状態を示す。すなわち、
図3の計測フローにおいて、緩衝液排出S6、管路・セ
ンサ洗浄S7、測定完了S10と進んだ状態である。こ
のとき、三方弁2は、図2(B)と同様、ポンプ吸吐管
10とサンプル管8とが通じる位置にある。マイクロコ
ンピュータ60は、吸引開始から予め設定された時間△
2経過後に、ブランジャ駆動用モータを吸引時と逆位
相となるように駆動させて、同図の最左端までプランジ
ャを駆動させる。この動作によって、ポーラログラフ・
セル1及びサンプル管中のサンプル液は電動シリンジポ
ンプ3のシリンダ内及びポンプ給吐管内の緩衝液に押し
出される形でサンプル給排口6から外部に排出される。
サンプル液の排出に続いて、ポーラログラフ・セル1及
びサンプル管を洗浄した緩衝液も同様にサンプル給排口
6から排出される。
【0047】次に本発明の物質濃度演算方法をグルコー
ス濃度の演算方法を例にとって説明する。図9(A)、
図9(B)は、サンプル液とセンサの接触から計測終了
に至るまでの経過時間(横軸)とセンサの出力電流値
(縦軸)との関係を示すグラフである。図9(A)にお
けるバッチ式と表記されているカーブ(軌跡)は、酵素
センサをサンプル液(グルコース濃度:25〜800m
g/dl)に浸漬し続けたときの出力電流を表すもので
ある。この場合、センサをサンプル液に浸漬してから約
60秒後に全ての濃度の出力が飽和している。図9
(B)はサンプル液と酵素センサの接触から経過時間が
10秒ほどの間の出力を表したものである。2秒接触と
表記されているカーブは、同一の環境において酵素セン
サをグルコース標準液に2秒間だけ浸漬した時の出力電
流を表すものである。
【0048】本発明の計測方法である一定時間の接触
(ここでは2秒接触)とは、センサ出力がある濃度のサ
ンプル液の飽和出力に達する以前に、サンプル液とセン
サとの接触を断ったものである。注目すべきことは、短
い一定時間接触計測を行った場合、出力カーブ及び出力
ピーク値の再現性がきわめて良好なことである。グルコ
ース濃度範囲100〜800mg/dlにおいて、出力
ピーク値の再現性は5%誤差の範囲内であることが判明
した。
【0049】さらに、出力ピーク値と、グルコース濃度
との間にきわめて良好な比例関係があることも判明し
た。すなわち、出力ピーク値や出力カーブの立上がり角
度(時間微分値)がほぼグルコース濃度に比例するので
ある。よって濃度の計測に当たっては、前記出力ピ−ク
値を検出又は出力カ−ブの立ち上がり角度を演算し、予
め格納されているデータ若しくは最新の較正データと比
較・演算することによって正確な濃度値を得ることがで
きる。また、前述のバックグラウンド電流を出力ピーク
値から差し引くことによってバックグラウンドのノイズ
を除去することもできる。このようにして、上述の頭打
ち特性の無い濃度計測を行えることも判明した。
【0050】図10は、グルコース濃度(横軸)とセン
サ出力電流との関係を、従来のバッチ式と本発明一実施
例の2秒接触式の2つの場合についてプロットしたグラ
フである。バッチ式の場合飽和出力(図9(A)におい
て出力カーブが略水平に寝ている部分)をセンサ出力と
しているので、従来の技術の部分で述べたように、カー
ブが頭打ち特性となっており、グルコース濃度約150
mg/dl以上では、カーブが寝てしまい、定量的な濃
度計測は不可能である。しかし、まさしく注目に値する
のは、2秒接触計測の場合、グルコース濃度約800m
g/dlに至るまで、きわめて良好な検量線として使用
しうるほぼリニアなカーブが得られており、糖尿病等の
発見に十分な測定範囲を濃度計測可能であることがわか
るであろう。
【0051】次に本発明のセンサの較正について図11
の較正フローを参照しながら説明する。新品のセンサの
感度のばらつきや、センサが度重なる使用で経時的に劣
化した場合などに備えて、センサを新たに装着した場合
や使用頻度に応じて定期的にセンサを較正する必要があ
る。センサの較正に際しては、本体に付設されている不
図示の較正ボタンを押し、続いて較正液をサンプル給排
口に適量たらしてからスタートボタンを押す(S1)。
較正液はサンプル管内に取り込まれ続いてセンサ1に接
触する(S2〜S5)。較正液とセンサの接触後の手順
並びに分析方法は通常の測定と同様である(S6〜S
8)。接触によって発生した電流値(出力)は最新のデ
ータとして記憶され(S9)、今後の計測時において濃
度決定のための比較データとして利用される。
【0052】続いて本発明の他の実施例を説明する。セ
ンサの機能膜としてL−乳酸オキシターゼを含有する膜
を使用し以下の反応系を使用することにより、本発明を
食品工業用製造過程における水溶液中のL−乳酸濃度計
測に利用できる。計測結果を図12に記載する。 (L−乳酸オキシターゼを含有する膜での反応) L−乳酸+O2→ピルビン酸+H22 (白金電極での反応) 2H22→2H2O+O2+2e-
【0053】センサの機能膜としてL−グルタメートオ
キシダーゼを含有する膜を使用し以下の反応系を使用す
ることにより、本発明を調理品または調理過程における
水溶液中のL−グルタミン酸濃度計測に利用できる。計
測結果を図13に記載する。 (L−グルタメートオキシターゼを含有する膜での反
応) 2L−グルタミン酸+O2→2(2−oxoglutarate)+N
4+H22 (白金電極での反応) 2H22→2H2O+O2+2e-
【0054】その他、ビール等に含まれるアルコール濃
度を測定する場合には、アルブミンや酢酸セルロースの
ように過酸化水素を選択的に透過させる物質からなる選
択透過膜と、アルコール・オキシターゼ固定化膜とをセ
ンサに備えることによってアルコール濃度を検出するこ
とができる。また、本発明の測定対象物質は前記実施例
に捕われることはなく任意である。
【0055】再度、本発明のポイントとなる事項をまと
めて述べると次のとおりである。本発明によれば、計測
しようとする物質を含んだ溶液とセンサとの接触時間を
短く制御してやることによって、分析しようとうするサ
ンプル原液によるセンサ部の汚損が少なく、センサ性能
安定化とサンプル溶液の運搬のための緩衝液を節約しな
がら、より広い計測範囲の検出をより短い時間で行うこ
とができる。ポンプ等を用いて、採取したサンプル原液
の送液を制御してやることによって、緩衝液に浸ってい
たセンサ部とサンプル溶液を短時間接触させた後、セン
サ部を再び緩衝液に浸してやる。この際サンプル原液
は、希釈バッチやFIAのように、毎回一定量のサンプ
ルを正確に分取して希釈する必要はない。
【0056】また、原液バッチの場合と比較して、セン
サ部がサンプル原液と接する時間が短いので、電極表面
やそれに付随する機能性膜(妨害物の透過を妨げる選択
透過性膜、検出目的物を電気化学的な信号を得るための
物質に変換するための酵素膜等)が汚損される割合が低
い。更に、緩衝液はセンサの保存・洗浄に必要となる最
低限の量ですむ。加えて原液バッチと比較して、その出
力ピークが低く、ピークに達するまでの時間も短いた
め、測定目的物質濃度と出力信号強度(ピーク値とベー
ス値の差)との間で直接関係の成り立つ範囲が広くな
り、結果として広い濃度範囲にわたってより短い時間で
測定をすることが可能になる。
【0057】続いて、更に正確な計測を可能とする本発
明の別実施例を説明する。図14は本発明の測定方法に
おいてセンサの出力電力(縦軸)とセンサとサンプル液
の接触時間(横軸)の関係をプロットしたものである。
接触時間と出力の間にもきわめて良好な比例関係が存在
することがわかる。
【0058】本発明の計測方法及び装置を用いて計測を
行った際に、サンプル液中に含有される物質の濃度が低
くセンサの電気出力が弱くなり、図9(A)に見られる
ような出力ピークが得られないときは、濃度の再測定を
行う。この際、サンプル液とセンサの接触時間を1回目
の計測時よりも延長(長く)することにより良好な出力
ピークが得られるのである。また、逆にサンプル液中に
含有される物質の濃度が高くセンサの電気出力が飽和し
てしまう場合には、サンプル液とセンサの接触時間を1
回目の測定時よりも短縮(短く)して再計測を行えば良
好な出力ピークが得られるのである。
【0059】このようにして、再測定を行うことにより
本発明を更に正確な計測装置とすることも可能となる。
また接触時間を可変としても計測結果に何ら影響のない
ことは前述の図14に示した事実から明らかである。
【0060】なお、本発明においては、『出力飽和』と
は、サンプルと接触した後のセンサの出力変化量が、そ
のセンサの3分後の出力変化量の、95%に達すること
と、一般的に、考えてよい。また、『一定時間』とは、
一般的には、繰り返し精度が保証できる時間以上、例え
ば0.5秒以上2.5分以内である。『出力飽和に要す
る時間よりも短い』とは、一般的には、出力飽和に達す
るまでの時間の0.2%以上85%以下である。
【0061】図15は、本発明の一実施例に係る物質濃
度計測装置(ハンディー型尿糖計)の外観例を示す図で
ある。図16は、図15の物質濃度計測装置を使用して
いる状態を示す図である。ハンディー型尿糖計30は、
大きく分けて、演算部を内蔵し表示パネル11やボタン
スイッチ35等のある本体39と、採尿部31やセンサ
のある取替部32とに分かれている。
【0062】取替部32は、電気的、液密に接続部33
に差し込まれており、内蔵するセンサの寿命(計測約7
00回)が来た段階で取替る着脱可能ないわゆるディス
ポーザブル方式となっている。ボタンスイッチ35・3
7は、夫々電源ON/OFFスイッチ、測定開始スイッ
チである。
【0063】以上の説明から明らかなように、本発明は
以下の効果を発揮する。 サンプル原液にセンサを接触させて物質の濃度を測
定する場合に発生する頭打ち現象を解決し、広い濃度範
囲にわたって精度良く短時間で測定することを可能とし
た。 サンプル液の希釈を不要としたため希釈溶液が不要
となり、計測のランニングコストを下げることが可能と
なった。 サンプル液の希釈を不要としたため希釈のための機
器が不要となり計測装置のコストダウンを可能とした。 通常のバッチ方式と比べてセンサとサンプル液の接
触時間を短くしたのでセンサの長寿命化を実現した。 上記効果により一般家庭、職場等に安価で高精度な
計測装置を提供することが可能となった。
【0064】次に、図4に示されている尿糖計における
採尿方法及び採尿孔の改善実施例について説明する。す
なわち、本体実施例の尿糖計においては、サンプル採取
部が、表面に開口する採尿孔を有する棒状採尿部として
形成されている。さらに、尿糖計は、被験者の尿サンプ
リング開始指令が入力される入力部を有し、該指令入力
があった場合に、前記搬送手段を駆動して、採尿孔にキ
ャリア液を供給するよう制御する制御手段を具備する。
【0065】本実施例の尿糖計において尿サンプリング
を開始する際には、被験者(使用者)は、まず、ボタン
を押す等によって、尿サンプリング開始指令を行う。そ
の指令を受けると、制御手段は搬送手段(キャリア液ポ
ンプ等)を駆動して、採尿孔にキャリア液(尿置換液)
を供給し、採尿孔をキャリア液で満たしておく。その状
態で、被験者が採尿孔に尿をかけると、採尿孔内のキャ
リア液が尿に置換される形で尿が採尿孔内に取り込まれ
る。したがって、採尿孔内に気泡が生じることなく、採
尿が無事に行なわれる。
【0066】図18、19を参照しつつ具体的に説明す
る。図18は、図4の尿糖計の採尿孔113の詳細形状
を示す断面図である。棒状採尿部111の表面には、採
尿孔113が形成されている。採尿孔113は外拡がり
の円錐形をしている。すなわち、採尿孔113の側面
は、外拡がりの円錐形面185となっている。採尿孔1
13の底は、サンプル管路(外)121とつながってい
る。
【0067】採尿孔113の開口端(外側の縁の部分)
は、滑らかに棒状採尿部111の外周面とつながるよう
に、アール181、183が付けられている。このアー
ルは面取りであってもよい。また、アール181(採尿
孔の開口端)は、棒状採尿部111先端の先端球面部1
15にかかっている。
【0068】この採尿孔113の開口部の径は、0.5
〜10mmであることが好ましい。また、採尿孔113
の円錐形面185の傾きαは30°〜75°であること
が好ましい。採尿孔113の深さは2〜10mmである
ことが好ましい。なお棒状採尿部111の径は一般的に
6〜16mmである。
【0069】このように構成すれば、少々尿糖計を傾け
ても、採尿された尿がほとんどこぼれ落ちるようなこと
がない。その理由は、尿の表面張力によって、図19
(B)に示されているように、尿が採尿孔113内にと
どまるためと考えられる。
【0070】また、採尿孔113内に予め存在するキャ
リア液との置換作用が円滑に行われ、十分な量の尿が採
尿孔113内に採尿される。なお、ここで言う置換作用
は、尿の有する運動エネルギーにより、尿が採尿孔11
3内に流れ込む現象が主なものと考えられる。さらに、
採尿孔にはシャープな角部がないので、尿と混在する細
かい気泡が採尿孔内のそのような角部にへばり付くこと
もなくなり、よりスムーズな採尿が可能になる。
【0071】棒状採尿部の採尿孔周囲は、疎水性の材料
(ABS樹脂やアクリル樹脂等)で形成されていること
が好ましい。採尿孔は、採尿時に置換液もしくはキャリ
ア液にて満たされており、採尿孔の材質が疎水性であっ
ても、それらの液は採尿孔中の狭い空間に保持される。
その後採尿動作により、キャリア液等は尿により置換さ
れるが、採尿孔周囲が疎水性の材料であれば、液体が狭
い空間に溜まる性質により、採尿後においても尿は採尿
孔中へ保持される。
【0072】棒状採尿部111を円柱状にする等の作用
について、図19を参照しつつ説明する。図19は、実
施例の尿糖計の採尿孔に尿を採尿している状態を示す概
念的な図である。図19(A)において、棒状採尿部1
11の採尿孔113は、尿117の流れが来る方向には
向いていない。これは、被験者の尿糖計の持ち方が悪い
ためである。
【0073】しかしながら、尿117の流れは、棒状採
尿部111の外周面を回り込んで、採尿孔113に達し
ている。このような尿の流れの回り込み作用を実現する
ために、棒状採尿部111を円柱形とすることが好まし
いのである。さらに棒状採尿部111の先端を先端球面
部115とし、採尿孔113の開口の一部が該先端球面
部115にかかるようにすれば、さらに回り込み作用が
良好になると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る物質濃度計測装置の原
理を示す図である。
【図2】本発明の一実施例に係る物質濃度計測装置の作
動の一態様を説明するための模式図である。
【図3】図1の物質濃度計測装置を用いて計測を行う場
合の手順を示すフローチャートである。
【図4】本発明の一実施例に係る物質濃度計測装置(尿
糖計)の取替部の分解図である。
【図5】図4の取替部の断面図である。
【図6】本発明の一実施例に係る物質濃度計測装置(尿
糖計)のセンサ部の作用極での拡大断面図である。
【図7】図6のセンサの電極にポテンショスタットと増
幅回路を接続したところを示す配線図である。
【図8】本発明の一実施例に係る物質濃度計測装置(尿
糖計)の制御ユニットのブロック図である。
【図9】計測開始(サンプル液のセンサ到達)から計測
終了(サンプル液パージ)に至るまでの経過時間(横
軸)とセンサの出力電力(縦軸)との関係を示すグラフ
である。
【図10】グルコース濃度(横軸)とセンサ出力電力と
の関係を、従来のバッチ方式と本発明の一実施例の2秒
接触式の2つの場合についてプロットしたグラフであ
る。
【図11】本発明に係る較正手順を示すフローチャート
である。
【図12】乳酸濃度(横軸)とセンサ出力電力との関係
を、本発明の一実施例の2秒接触式についてプロットし
たグラフである。
【図13】グルタミン酸濃度(横軸)とセンサ出力電力
との関係を、本発明の一実施例の2秒接触式についてプ
ロットしたグラフである。
【図14】センサの出力電力(縦軸)とセンサとサンプ
ル液の接触時間(横軸)の関係をプロットしたグラフで
ある。
【図15】本発明の一実施例に係る物質濃度計測装置
(ハンディー型尿糖計)の外観例を示す図である。
【図16】図14の物質濃度計測装置を使用している状
態を示す図である。
【図17】従来の物質濃度計測装置を示す図である。
【図18】図4の尿糖計の採尿孔の詳細形状を示す断面
図である。
【図19】図18に示されている採尿孔で採尿している
状態を示す概念的な図である。
【符号の説明】
1 センサ 2 三方弁 3 ポンプ 4 緩衝液タンク 5 制御ユニット 6 サンプル給排
口 8 サンプル管 9 緩衝液管 10 ポンプ吸吐管 11 表示部 20 プラスチック基板 21 セラミック
基板 22 スペーサ 23 作用極 24 対極 25 参照極 26、27 端子 28 開口 29 電解室 30 ハンディー
型尿糖計 31 採尿部 32 取替部 33 接続部 35、37 ボタ
ンスイッチ 39 本体 41、42 ポー
ト 50 選択透過膜 51 オキシダー
ゼ(GOD)固定化膜 60 マイクロコンピュータ 61 操作スイッ
チ 62 フラッシュメモリ 111 棒状採尿部 113 採尿孔 115 先端球面
部 117 尿 121 サンプル
管路(外) 181、183 アール 185 円錐形面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 33/493 G01N 27/46 336Z 33/66 27/30 353Z 27/46 338 (72)発明者 中村 葉子 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 Fターム(参考) 2G045 BB14 BB51 CB03 DA31 FB05 JA02 JA07 JA08

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定対象物質を含有するサンプル液を採
    取するサンプル採取部と、 サンプル液中の測定対象物質の成分を反応させる酵素を
    担持した作用極を備え、反応生成物の発生量に応じた電
    気信号を出力するポーラログラフ・セルと、 サンプル液を前記ポーラログラフ・セルに搬送するため
    のキャリア液を収容するキャリア液タンクと、 前記サンプル液とキャリア液を前記ポーラログラフ・セ
    ルに搬送するポンプを有する搬送手段と、 前記ポーラログラフ・セルの出力信号に基づいてサンプ
    ル液中の前記測定対象物質の含有量を演算するための演
    算手段を備えてなり;前記サンプル採取部より採取され
    たサンプル液は、前記搬送手段によってポーラログラフ
    ・セルに搬送された後に、再び前記サンプル採取部より
    排出されることを特徴とする物質濃度計測装置。
  2. 【請求項2】 測定対象物質を含有するサンプル液を採
    取するサンプル採取部と、 サンプル液中の測定対象物質の成分を反応させる酵素を
    担持した作用極を備え、反応生成物の発生量に応じた電
    気信号を出力するポーラログラフ・セルと、 サンプル液を前記ポーラログラフ・セルに搬送するため
    のキャリア液を収容するキャリア液タンクと、 前記サンプル液とキャリア液を前記ポーラログラフ・セ
    ルに搬送するポンプを有する搬送手段と、 前記ポーラログラフ・セルの出力信号に基づいてサンプ
    ル液中の前記測定対象物質の含有量を演算するための演
    算手段を備えてなり;前記サンプル採取部、ポーラログ
    ラフ・セル、キャリア液タンク、及び搬送手段は、直接
    または間接的に、管路によって接続されており、 前記ポーラログラフ・セルはサンプル採取部の直後に配
    置されていることを特徴とする物質濃度計測装置。
  3. 【請求項3】 測定対象物質を含有するサンプル液を採
    取するサンプル採取部と、 サンプル液中の測定対象物質の成分を反応させる酵素を
    担持した作用極を備え、反応生成物の発生量に応じた電
    気信号を出力するポーラログラフ・セルと、 サンプル液を前記ポーラログラフ・セルに搬送するため
    のキャリア液を収容するキャリア液タンクと、 前記サンプル液とキャリア液を前記ポーラログラフ・セ
    ルに搬送するポンプを有する搬送手段と、 前記ポーラログラフ・セルの出力信号に基づいてサンプ
    ル液中の前記測定対象物質の含有量を演算するための演
    算手段を備えてなり;前記ポーラログラフ・セルはサン
    プル採取部と搬送手段を連通する管路の途中に配置され
    ていることを特徴とする物質濃度計測装置。
  4. 【請求項4】 携帯可能なハウジングと、 このハウジングに形成された、測定対象物質を含有する
    サンプル液を採取するサンプル採取部と、 サンプル液中の測定対象物質の成分を反応させる酵素を
    担持した作用極を備え、反応生成物の発生量に応じた電
    気信号を出力するポーラログラフ・セルと、 サンプル液を前記ポーラログラフ・セルに搬送するため
    のキャリア液を収容するキャリア液タンクと、 前記サンプル液とキャリア液を前記ポーラログラフ・セ
    ルに搬送するポンプを有する搬送手段と、 前記ポーラログラフ・セルの出力信号に基づいてサンプ
    ル液中の前記測定対象物質の含有量を演算するための演
    算手段と、 前記演算手段の演算結果を表示する表示部を備えてな
    り;前記ポーラログラフ・セル、キャリア液タンク、搬
    送手段及び演算手段は、前記ハウジング内に収容されて
    おり、 前記サンプル採取部が開口する面と同一の面に表示部が
    設けられていることを特徴とする物質濃度計測装置。
  5. 【請求項5】 サンプル液中の物質濃度を計測する物質
    濃度計測装置であって;測定対象物質を含有するサンプ
    ル液を採取するサンプル採取部と、 サンプル液中の測定対象物質の成分を反応させる酵素を
    担持した作用極を備え、反応生成物の発生量に応じた電
    気信号を出力するポーラログラフ・セルと、 サンプル液を前記ポーラログラフ・セルに搬送するため
    のキャリア液を収容するキャリア液タンクと、 前記サンプル液とキャリア液を前記ポーラログラフ・セ
    ルに搬送するポンプを有する搬送手段と、 前記ポーラログラフ・セルの出力信号に基づいてサンプ
    ル液中の前記測定対象物質の含有量を演算するための演
    算手段を備えてなり;該物質濃度計測装置は、計測装置
    本体と、この本体に対して着脱自在な構造の取替部とか
    らなり、 該取替部が、前記サンプル採取部及びポーラログラフ・
    セルを含むことを特徴とする物質濃度計測装置。
  6. 【請求項6】 前記サンプル液が人間の尿であり、 前記酵素が尿サンプル中のグルコ−スを酸化する酵素で
    あり、 前記ポーラログラフ・セルが、グルコ−スの酸化により
    生成する過酸化水素の発生量に応じた電気信号を出力す
    る請求項1〜5いずれか1項記載の物質濃度計測装置。
  7. 【請求項7】 前記サンプル液が、食品工業生成液、食
    品分解液、または食品抽出液であり、 前記酵素が、サンプル中のL−乳酸を酸化する酵素であ
    り、 前記ポーラログラフ・セルが、L−乳酸の酸化により生
    成する過酸化水素の発生量に応じた電気信号を出力する
    請求項1〜5いずれか1項記載の物質濃度計測装置。
  8. 【請求項8】 前記サンプル液が、調理品、調理過程
    品、またはそれらの抽出液であり、 前記酵素が、サンプル中のL−グルタミン酸を酸化する
    酵素であり、 前記ポーラログラフ・セルが、L−グルタミン酸の酸化
    により生成する過酸化水素の発生量に応じた電気信号を
    出力する請求項1〜5いずれか1項記載の物質濃度計測
    装置。
  9. 【請求項9】 さらに、前記ポーラログラフ・セルを較
    正するための較正液を収容する較正液タンクを備えた請
    求項1〜5いずれか1項記載の物質濃度計測装置。
  10. 【請求項10】 前記キャリア液が、前記ポーラログラ
    フ・セルの安定的な作動を保証する作用及び保存作用を
    備えた緩衝液である請求項1〜5のいずれか1項記載の
    物質濃度計測装置。
  11. 【請求項11】 前記サンプル採取部が、表面に開口す
    る採尿孔を有する棒状採尿部として形成されており、 被験者の尿サンプリング開始指令が入力される入力部を
    有し、該指令入力があった場合に、前記搬送手段を駆動
    して、採尿孔にキャリア液を供給するよう制御する制御
    手段を、さらに具備する請求項1〜5いずれか1項記載
    の物質濃度計測装置。
  12. 【請求項12】 前記採尿孔の開口径が0.5〜10mm
    である請求項11記載の物質濃度計測装置。
  13. 【請求項13】 前記採尿孔が外拡がりの円錐形として
    前記棒状採尿部表面に形成されている請求項11記載の
    物質濃度計測装置。
  14. 【請求項14】 前記採尿孔の開口端が面取り又はR処
    理されている請求項11記載の物質濃度計測装置。
  15. 【請求項15】 前記棒状採尿部は、先端が球面状に丸
    められた円柱形であり、前記採尿孔の開口の1部が、該
    球面状に丸められた部分(先端球面部)にかかるよう
    に、前記採尿孔が形成されている請求項11記載の物質
    濃度計測装置。
  16. 【請求項16】 前記棒状採尿部の採尿孔周囲が、疎水
    性の材料で形成されている請求項11記載の物質濃度計
    測装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009520182A (ja) * 2005-11-22 2009-05-21 アイセンス コーポレーション バイオセンサー用の背景の電流の整理のための方法及び装置
JP2012027013A (ja) * 2010-06-23 2012-02-09 Arkray Inc 測定装置、測定方法、測定プログラム、および測定システム
JP2018072119A (ja) * 2016-10-27 2018-05-10 大日本印刷株式会社 微生物夾雑物検出装置および微生物夾雑物検出方法

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